JP2002151716A - 多接合型薄膜太陽電池 - Google Patents

多接合型薄膜太陽電池

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JP2002151716A
JP2002151716A JP2000339961A JP2000339961A JP2002151716A JP 2002151716 A JP2002151716 A JP 2002151716A JP 2000339961 A JP2000339961 A JP 2000339961A JP 2000339961 A JP2000339961 A JP 2000339961A JP 2002151716 A JP2002151716 A JP 2002151716A
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solar cell
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Kenji Wada
健司 和田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 結晶質半導体層中の欠陥密度が低減され、か
つ凹凸テクスチャー構造による光閉込効果が十分に得ら
れるアモルファス−結晶質接合型薄膜太陽電池を提供す
る。 【解決手段】 薄膜太陽電池において、光電変換素子構
造を支持する表面は、凹凸大きさRと凹凸間隔Lとの比
R/Lの平均値が0.1以上1.5以下の範囲にあるテ
クスチャー構造を形成する。該表面上に形成される光電
変換素子構造において、該表面に接するp型半導体層1
3、および真性半導体層14は、柱状に成長した高さ1
00nm以上の結晶粒により主として構成される結晶質
層である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高い光電変換効率を
有する薄膜太陽電池に関する。
【0002】
【従来の技術】将来の需給が懸念され、かつ地球温暖化
現象の原因となる二酸化炭素排出の問題がある石油等の
化石燃料の代替エネルギー源として太陽電池が注目され
ている。
【0003】この太陽電池は光エネルギーを電力に変換
する光電変換層にpn接合を用いており、このpn接合
を構成する半導体として一般的にはシリコンが最もよく
用いられている。光電変換効率の点からは単結晶シリコ
ンを用いることが好ましいが原料供給や大面積化、低コ
スト化の問題が有る。
【0004】一方、大面積化および低コスト化を実現す
るのに有利な材料としてアモルファスシリコンを光電変
換層とした薄膜太陽電池も実用化されているが、その光
電変換効率は単結晶シリコン太陽電池と比較して劣る。
さらにアモルファスシリコンには光を照射するにつれて
膜中の欠陥密度が増加するStaebler−Wron
ski効果と呼ばれる現象が生じるため、アモルファス
シリコン太陽電池には光電変換効率の経時劣化という問
題が避けられない。
【0005】そこで近年、単結晶シリコン太陽電池レベ
ルの高くて安定な光電変換効率と、アモルファスシリコ
ン太陽電池レベルの大面積化、低コスト化を兼ね備えた
太陽電池を実現するために、結晶質シリコンの光電変換
層への使用が検討されている。特にアモルファスシリコ
ンの場合と同様の化学的気相成長法(以下、CVD法と
する)による薄膜形成技術を用いて、結晶質シリコン薄
膜を形成した薄膜太陽電池が注目されている。
【0006】特開平1−289173号公報は、アモル
ファスシリコンを活性層とした光電変換素子と、アモル
ファスシリコンと比較してエネルギーギャップの小さな
多結晶シリコンを活性層とした光電変換素子とを積層し
た多接合型薄膜太陽電池を開示する。そのような太陽電
池は、アモルファスシリコンを活性層とした光電変換素
子側から太陽光を入射する構成を取ることにより、太陽
光エネルギーの利用を単接合型のものより効率的に行う
ことができるという利点がある。さらに、複数の光電変
換素子を直列に接続するので高い電圧を得られること
や、活性層としてのアモルファスシリコン層を薄くでき
るので光電変換効率の経時劣化を抑制できる、アモルフ
ァスシリコン層と多結晶シリコン層を同一の装置で製造
できるといった利点もあり、高効率化と低コスト化を両
立する手段として盛んに研究開発が行われている。
【0007】ところが、精力的な研究開発が行われてい
るにも関わらず、現在までのところ上記の多接合型薄膜
太陽電池の光電変換効率は、期待されている値に遠く及
ばない。その大きな要因として、結晶質シリコン活性層
中の欠陥密度が高いことが挙げられる。欠陥密度を低減
させるには、結晶粒径を増大させることが有効である。
また膜厚方向にキャリアが流れる構造となる太陽電池に
おいては、多結晶粒の存在形態としては膜厚方向を横切
るような粒界が存在しない構造、すなわち膜厚方向に対
し結晶粒が柱状に成長した構造が望ましく、膜厚方向に
対し結晶方位が揃っている場合にそのような構造が得ら
れやすい。
【0008】結晶粒径の大きな多結晶シリコン薄膜を得
る試みは様々な手法で行われている。例えば、基板上に
CVD法等により形成した非晶質シリコン薄膜にレーザ
ー光を照射して溶融させた後、凝固により多結晶シリコ
ン薄膜を得る、いわゆるレーザーアニール法が知られて
いる。また非晶質シリコン膜の一部分にリンあるいはボ
ロン等をドーピングすることにより、選択的に固相成長
による結晶化を開始させる、いわゆるパーシャルドーピ
ング法が知られている。ところが、上述のような方法に
は高い装置コストが必要であったり、数十時間もの熱処
理時間を要する等、実用に供する上で困難な問題が存在
する。
【0009】一方、膜厚方向に対し結晶方位が揃ってい
る結晶シリコン薄膜を得る試みも様々な手法で行われて
いる。例えば、特開平7−240531号公報には、半
導体薄膜の堆積中あるいは堆積後に不活性ガスビームを
複数の方向から照射することを特徴とする太陽電池およ
び多層薄膜の製造方法が示されている。該方法による
と、チャネリングビームとなる不活性ガスビームの照射
方向に結晶シリコンの最稠密方向である<111>方向
が揃ったシリコン薄膜が得られるとしている。また特開
平11−278988号公報には、シリコン膜堆積中に
基板に垂直な方向からSiH3ビームを照射し、基板に
平行な方向からHビームを照射することを特徴とする単
結晶薄膜の製造方法が示されている。該方法によると、
分子量が大きいので非チャネリングビームとなるSiH
3ビームの照射方向である基板表面に垂直な方向に結晶
シリコンの最稠密方向である<111>方向が揃い、分
子量が小さいのでチャネリングビームとなるHビームの
照射方向に結晶シリコンの<110>方向が揃うことに
より、単結晶のシリコン薄膜が得られるとしている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】多接合型薄膜太陽電池
が注目されているのは、先述した通り、高効率化や経時
劣化の抑制が期待されることに加えて、アモルファスシ
リコン層および結晶質シリコン層をCVD法により連続
して形成できるからである。ところが、H.Yamam
oto et al,PVSEC−11,Sappor
o,Japan,1999において、ガラス上に酸化錫
を積層した表面凹凸によるテクスチャー構造を有する基
板上にプラズマCVD法により微結晶シリコンを形成し
た場合、図2に示すように、個々の凹凸表面に垂直な方
向にシリコンの結晶粒が優先的に成長し、異なる凹凸表
面から成長した互いに結晶方位の異なる結晶粒同士がぶ
つかることで多量の欠陥が発生することが報告された。
非晶質半導体層ではなく結晶質半導体層であることに起
因するこのような欠陥は、キャリアの再結合中心とな
リ、光電変換効率を著しく劣化させるので、極力排除さ
れなければならない。H.Yamamotoらは、表面
凹凸を有する酸化錫の上にさらに酸化亜鉛を厚く積層す
ることで凹凸大きさを小さくした場合、酸化錫の場合と
同様に酸化亜鉛の表面に垂直な方向にシリコン結晶粒が
成長し、異なる凹凸表面から成長した結晶粒同士はぶつ
かるがそれらの方位差が小さいため、発生する欠陥が少
なくなることも同時に報告した。しかるに、結晶質半導
体層中の欠陥を低減するためには基板の表面凹凸をでき
るだけ小さくすればよいのは明らかである。
【0011】しかしながら、特許第1681183号公
報に示されている通り、表面凹凸を有する透明導電膜に
は、光の乱反射を生じさせ、シリコン膜中における光路
長を大きくするので、光吸収により発生する電流値を増
大させる、いわゆる光閉込効果という重要な機能があ
る。さらに光閉込効果は光電変換効率の向上により光電
変換層を薄くできるので、製膜工程を短時間化できると
いう利点も産み出す。このことは光吸収特性の違いから
アモルファスシリコン層の数倍もの光電変換層厚さを要
求される結晶質シリコン層を有する多接合型薄膜太陽電
池において、スループットの大幅な向上をもたらすこと
になる。したがって、表面凹凸をなくす、あるいは小さ
くすることは回避すべきである。
【0012】しかし現在のところ、結晶質シリコン薄膜
中の欠陥密度低減と凹凸表面による光閉込効果とは両立
させることが非常に困難であり、この問題は解決されて
いない。例えば、先述した特開平7−240531号公
報または特開平11−278988号公報に示されてい
る結晶シリコン薄膜の製造方法を用いることで膜中欠陥
密度の小さいシリコン薄膜が作製できるが、シリコン薄
膜を形成する基板が実質上平坦であり、光閉込効果を発
現することができないので高効率化には限界があること
が明らかである。
【0013】また、特開平10−150209号公報に
は、基板の法線方向と柱状結晶粒の長手方向あるいは凹
凸表面の法線方向との関係がある範囲内に規定されてい
ることを特徴とする光電変換素子が開示されているが、
基板の法線方向と柱状結晶粒の長手方向が小さくない傾
きを持つ限りは前述した欠陥の発生は不可避である。さ
らに、特開平10−117006号公報、特開平10−
294481号公報、特開平11−214728号公
報、特開平11−266027号公報、特開2000−
58892号公報には、表面を凹凸化した裏面電極上に
多結晶シリコン層から成る光電変換層を有する下部光電
変換素子を形成しており、該多結晶シリコン層が基板表
面に平行な(110)の優先結晶配向面を有する薄膜太
陽電池が示されているが、凹凸形状を有する裏面電極表
面近傍での多結晶シリコン層形成にあたっては、前述し
た多結晶シリコンの成長挙動について全く考慮されてい
ないため、欠陥の発生が避けられないのは明らかであ
る。
【0014】本発明の目的は、十分な光閉込効果を有し
つつ、欠陥密度の増大が抑制された結晶質半導体層を有
する、高効率な多接合型薄膜太陽電池を提供することに
ある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明により多接合型薄
膜太陽電池が提供され、該太陽電池は、基板と、基板上
に積層された複数の光電変換素子構造とを備え、そこに
おいて、複数の光電変換素子構造の夫々には、第1導電
型半導体層、真性半導体層および第2導電型半導体層が
順に積層されおり、積層された複数の光電変換素子構造
のうち、基板側から数えてN(Nは1以上の任意の整
数)番目の光電変換素子構造の第2導電型半導体層側表
面は、凹凸間隔Lに対する凹凸大きさRの比R/Lが
0.1〜1.5の範囲にあるような凹凸によるテクスチ
ャー構造を有しており、さらに、N番目の光電変換素子
構造上に形成されるN+1番目の光電変換素子構造の第
1導電型半導体層ならびに真性半導体層は、N番目の光
電変換素子構造の第2導電型半導体層側表面に垂直な方
向に柱状に成長している結晶粒により主として構成され
ている結晶質半導体層である。
【0016】本発明によりもう一つの形態の多接合型薄
膜太陽電池が提供され、該太陽電池は、基板と、基板上
に積層された複数の光電変換素子構造とを備え、そこに
おいて、複数の光電変換素子構造の夫々には、第1導電
型半導体層、真性半導体層および第2導電型半導体層が
順に積層されており、積層された複数の光電変換素子構
造のうち、基板側から数えてN(Nは1以上の任意の整
数)番目の光電変換素子構造とN+1番目の光電変換素
子構造との間には、中間層が設けられており、N+1番
目の光電変換素子構造を支持する中間層の表面は、凹凸
間隔Lに対する凹凸大きさRの比R/Lが0.1〜1.
5の範囲にあるような凹凸によるテクスチャー構造を有
しており、かつN+1番目の光電変換素子構造の第1導
電型半導体層および真性半導体層は、中間層の表面に垂
直な方向に柱状に成長している結晶粒により主として構
成されている結晶質半導体層である。
【0017】本発明において、N+1番目の光電変換素
子構造の第1導電型結晶質半導体層は1nm以上200
nm未満の厚みを有することが好ましい。また、N+1
番目の光電変換素子構造の第1導電型半導体層側表面か
ら高さ200nmまでの部分において、N番目の光電変
換素子構造の第2導電型半導体層側表面または中間層の
表面に垂直な方向に柱状に成長している結晶粒は、当該
部分における結晶粒全体の少なくとも50%以上を占
め、かつN番目の光電変換素子構造の第2導電型半導体
層側表面または中間層の表面に垂直な方向に100nm
以上の長さを有することが、好ましい。
【0018】本発明において、N+1番目の光電変換素
子構造の第1導電型結晶質半導体層は1nm以上50n
m以下の厚みを有することが、好ましい。
【0019】本発明において、N+1番目の光電変換素
子構造の第1導電型結晶質半導体層および真性結晶質半
導体層は主としてシリコンから成ることが好ましい。ま
た、N+1番目の光電変換素子構造の第1導電型結晶質
半導体層および真性結晶質半導体層において、N番目の
光電変換素子構造の第2導電型半導体層側表面または中
間層の表面に平行に配向する結晶面は、主として(11
0)であることが好ましい。
【0020】本発明において、N+1番目の光電変換素
子構造の真性結晶質半導体層について得られる、(22
0)面のX線回折ピークの積分強度I220と(111)
面のX線回折ピークの積分強度I111との比I220/I
111が3以上であることが、好ましい。
【0021】本発明において、N+1番目の光電変換素
子構造の第1導電型結晶質半導体層はホウ素を不純物と
して含有することが、特に好ましい。
【0022】本発明において、中間層は、主として酸化
亜鉛からなる透明導電体であることが、好ましい。
【0023】なお、本明細書において、特に言及しない
限り、「結晶質半導体層」という用語は、方位の異なる
複数の結晶粒を構成要素として含むあらゆる形態の半導
体層を包含する。したがって、「結晶質半導体層」とい
う用語は、たとえば、複数の結晶子の集合体である半導
体層のみならず、微結晶あるいはマイクロクリスタルと
呼ばれる結晶成分と非晶質成分が混在した状態の半導体
層も含む。
【0024】本発明による多接合型薄膜太陽電池の基板
側から数えてN(Nは1以上の任意の整数)番目の光電
変換素子構造の第2導電型半導体層側表面、あるいはN
+1番目の光電変換素子構造を支持する中間層の表面に
は、凹凸によるテクスチャー構造が設けられている。こ
の凹凸の大きさは代表的には0.01〜10μm、好ま
しくは0.05〜2μmの範囲であり、目視ではその凹
凸形状を判別できない。すなわち、目視ではそれらの表
面は平滑な面として認識される。そこで、本明細書にお
いて「N番目の光電変換素子構造の第2導電型半導体層
側表面または中間層の表面に垂直」あるいは「N番目の
光電変換素子構造の第2導電型半導体層側表面または中
間層の表面に平行」というとき、特に断りのない限り、
「垂直」および「平行」の基準は、この目視により平滑
であるとみなされる表面(巨視的表面)である。
【0025】一方、微視的にみれば、光電変換素子構造
を支持する表面は凹凸によるテクスチャー構造を形成し
ている。この凹凸形状は、原子間力顕微鏡により測定す
ることができ、凹凸大きさRおよび凹凸間隔Lは次のよ
うに定義される。すなわち、表面の任意の領域におい
て、原子間力顕微鏡により長さ5μmにわたって表面凹
凸形状の線測定を行い、測定により得られた表面形状波
形について、日本工業規格JISB0602−1994
で規定された表面凹凸の算術平均値Raを凹凸大きさR
とし、日本工業規格JISB0602−1994で規定
された表面凹凸の平均間隔Smを凹凸間隔Lとする。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明者は、平滑な表面を有する
ガラス板に被覆された酸化亜鉛をエッチングすることで
凹凸大きさRと凹凸間隔Lとの比R/Lを適宜変化させ
た基板上に、プラズマCVD法によりシリコン結晶質半
導体層を形成する検討を行った。その結果、チャネリン
グ粒子が少ない条件においては、図6の曲線61に示す
ように、R/Lの平均値が小さい、言い換えれば表面凹
凸が小さい場合のみシリコン結晶質半導体層の配向性を
強めることができるのに対して、チャネリング粒子が多
い条件においては、図6の曲線62に示すように、R/
Lの平均値が小さい場合、すなわち表面凹凸が小さい場
合だけでなく、R/Lが0.1〜1.5の範囲にある場
合に、(220)面のX線回折ピークの積分強度I220
と(111)面のX線回折ピークの積分強度I111との
比I220/I111を3以上とすることが可能となることを
発見した。
【0027】この発見により初めて、光閉込効果による
光吸収量の増大と、結晶質半導体層中の欠陥が増大しな
いことによる膜厚方向に対する良好なキャリア輸送特性
との両立が可能となり、高い光電変換効率を有する多接
合型薄膜太陽電池が実現できた。
【0028】本発明の多接合型薄膜太陽電池に用いる基
板材料としては、ガラス、金属、あるいはポリイミドや
ポリビニルといった200℃程度の耐熱性を有する樹
脂、さらにはそれらが積層されたもの等、種々のものが
使用できる。また、それらの表面に金属膜、透明導電
膜、あるいは絶縁膜等を被覆したものも含まれる。ま
た、基板厚さは特に限定されるものではないが、構造を
支持し得るよう適当な強度や重量を有するように、例え
ば0.1〜30mm程度である。
【0029】基板の表面には凹凸があってもよい。凹凸
を設ける手段としては、例えば、平滑な表面を有する基
板上に、堆積すると同時に表面に凹凸が形成されるよう
な膜を形成してもよい。該表面に凹凸が形成される膜は
基板と同じ材料であっても、または異なる材料であって
も構わない。また、基板表面に対してサンドブラストの
ような機械加工、あるいはエッチングといった化学的加
工処理を行って凹凸を形成することもできる。
【0030】本発明の多接合型薄膜太陽電池において、
基板に積層された複数の光電変換素子構造のうち、基板
側から数えてN(Nは1以上の任意の整数)番目の光電
変換素子構造の第2導電型半導体層側表面は、凹凸間隔
Lに対する凹凸大きさRの比R/Lが0.1〜1.5の
範囲にあるような凹凸によるテクスチャー構造を有して
いる。さらに、N+1番目の光電変換素子構造は、図1
に示すようなテクスチャーを有する表面上においても、
巨視的表面に垂直な方向に柱状に成長している結晶粒に
より主として構成されている第1導電型結晶質半導体層
および真性結晶質半導体層を有する。これらの特徴によ
り、光閉込効果を奏しかつ光電変換素子構造中の欠陥増
大が抑制された、高い光電変換効率をもたらす多接合型
薄膜太陽電池を得ることができる。
【0031】本発明によるもう一つの形態の多接合型薄
膜太陽電池において、基板に積層された複数の光電変換
素子構造のうち、基板側から数えてN(Nは1以上の任
意の整数)番目の光電変換素子構造とN+1番目の光電
変換素子構造との間に設けられた中間層の表面は、凹凸
間隔Lに対する凹凸大きさRの比R/Lが0.1〜1.
5の範囲にあるような凹凸によるテクスチャー構造を有
する。さらに、N+1番目の光電変換素子構造は、図1
に示すようなテクスチャーを有する表面上においても、
巨視的表面に垂直な方向に柱状に成長している結晶粒に
より主として構成されている第1導電型結晶質半導体層
および真性結晶質半導体層を有する。これらの特徴は、
十分な光閉込効果を生じさせるとともに、光電変換素子
構造中の欠陥増大を抑制する。したがって、本発明によ
る多接合型薄膜太陽電池は、高い光電変換効率をもたら
すことができる。
【0032】本発明において、中間層は、隣り合う光電
変換素子構造の互いに異なる導電型を有する層の間に設
けられる層である。中間層は、互いに異なる導電型層が
直接接合する場合に生じる逆方向の接合形成、あるいは
不純物の混合による接合不良等を防止するために設けら
れる。
【0033】中間層として、酸化錫、酸化インジウム、
酸化亜鉛等からなる透明導電膜が好適である。また、中
間層は、これらのうちの単一の材料から成るものであっ
てもよいし、あるいはこれらの材料を含む層を複数積層
したものであっても構わないが、中間層の両表面、特に
基板に対向しない側の表面は透明導電膜から成ること
が、より好ましい。特に、主として酸化亜鉛からなる透
明導電膜には、安価である、耐プラズマ性が高く変質し
にくいという利点があるので、より好ましい。
【0034】これらの透明導電膜は、例えばスパッタリ
ング法、常圧CVD法、減圧CVD法、電子ビーム蒸着
法、ゾルゲル法、電析法等の公知の方法により作製でき
る。その中でも特に、スパッタリング法は、透明導電膜
の透過率や抵抗率を薄膜太陽電池に適したものに制御す
ることが容易であるので望ましい。
【0035】これらの透明導電膜中に微量の不純物が添
加されていてもよい。例えば、酸化亜鉛の場合、5×1
20〜5×1021cm-3程度のガリウムやアルミニウム
といった第3B族元素あるいは銅のような第1B族元素
が含有されることにより抵抗率が低減するので、中間層
として使用するのに好ましい。また、これらの透明導電
膜(中間層)の厚さは薄すぎると特性の均一性に問題が
生じ、厚すぎると透過率の減少および直列抵抗の増加に
よる光電変換効率の低下やコストの増大を引き起こすた
め、好ましくは1〜50nm程度である。
【0036】中間層の表面に凹凸を設ける手段として、
例えば、堆積すると同時に表面に凹凸が形成されるよう
な条件により中間層を形成してもよい。この際、中間層
表面の凹凸形状が下地となる光電変換素子の凹凸形状の
影響を受けることを考慮して、中間層の形成条件を決定
すればよい。また、中間層表面に対してサンドブラスト
のような機械加工、あるいはエッチングといった化学的
加工処理を行うことで凹凸を形成することも可能であ
る。
【0037】中間層表面が透明導電膜から成る場合、エ
ッチャントの種類、濃度あるいはエッチング時間等を適
宜変更することにより、透明導電膜の表面形状を容易に
制御できるので、凹凸を作製する手段としてエッチング
を行うことが、特に好ましい。エッチャントとして酸ま
たはアルカリ溶液を用いることは、より安価に製造でき
るので、さらに好ましい。この場合、酸溶液には、塩
酸、硫酸、硝酸、フッ酸、酢酸、蟻酸、過塩素酸等の1
種または2種以上の混合物を用いることができる。中で
も、塩酸、酢酸が好ましい。これらの酸溶液は、例えば
0.05〜5重量%程度の濃度で使用できる。特に酢酸
のような比較的弱い酸の場合には、0.1〜5重量%程
度の濃度で使用することが好ましい。また、アルカリ溶
液には、水酸化ナトリウム、アンモニア、水酸化カリウ
ム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム等の1種ま
たは2種以上の混合物を用いることができる。なかでも
水酸化ナトリウムが好ましい。これらのアルカリ溶液は
1〜10重量%程度の濃度で使用することが好ましい。
【0038】エッチングにより中間層の少なくとも基板
に対向しない側の表面に設けられる凹凸の少なくとも一
部は、略球面状あるいは略円錐状の穴とすることができ
る。該穴の直径が200〜2000nmの範囲にある場
合、高さの二乗平均値RMSおよび傾斜角をθとしたと
きのtanθについて上述した好適な範囲の凹凸が再現
性よく得られるので、好ましい。さらに、該穴の直径
は、400〜1200nmの範囲にあることが、より好
ましい。
【0039】光閉込効果を向上させるためにはR/Lの
値が大きい方が望ましく、光電変換素子中の欠陥増大を
抑制するためにはR/Lの値が小さい方が望ましい。し
たがって、この両者を満足させることのできる凹凸テク
スチャー構造は、R/Lの値が0.2〜1.2の範囲に
あるものが好ましく、0.25〜0.8の範囲にあるも
のがより好ましい。
【0040】本発明の特に好ましい態様において、N+
1番目の光電変換素子構造の第1導電型結晶質半導体層
は1nm以上200nm未満の厚みを有し、基板の表面
から高さ200nmまでの部分において、基板に垂直な
方向に柱状に成長している結晶粒は、当該部分における
結晶粒全体の少なくとも50%以上を占め、かつN番目
の光電変換素子構造の第2導電型半導体層側表面(巨視
的表面)または中間層の表面(巨視的表面)に垂直な方
向に100nm以上の長さを有する。この場合、同一の
結晶粒内に第1導電型結晶質半導体層と真性結晶質半導
体層との接合界面が形成されている傾向が強く、特に好
ましい。
【0041】さらに、第1導電型結晶質半導体層の膜厚
を1nm以上50nm以下とすることにより、直列抵抗
の低減、または導電型層における光吸収量の低減といっ
た効果が得られるので光電変換効率の向上に効果的であ
る。
【0042】N+1番目の光電変換素子構造の第1導電
型結晶質半導体層および真性結晶質半導体層を主として
シリコンから成るものとすることにより、アモルファス
シリコンでは光電変換に利用できない波長700nm以
上の長波長光も光電変換に利用できる。これにより、高
い光電変換効率が得られるとともに、光劣化が抑制され
た安定な太陽電池を得ることができる。なお主としてシ
リコンから成る半導体層には、実質的にシリコンのみか
らなるものの他、シリコンと他の元素との組み合わせか
らなるもの、例えばシリコンに錫が添加されたSix
1-xおよびゲルマニウムが添加されたSixGe1-x
も含まれる。
【0043】また、N+1番目の光電変換素子構造にお
ける第1導電型シリコン結晶質半導体層および真性シリ
コン結晶質半導体層において、N番目の光電変換素子構
造の第2導電型半導体層側表面または中間層の表面に平
行に配向する結晶面を(110)とすることで、配向面
が(111)や(100)である場合のように、シリコ
ン層形成の際にシリコン層がエッチングされる傾向が強
く、膜損傷の恐れがある条件を用いることなく、N+1
番目の光電変換素子構造の第1導電型シリコン結晶質半
導体層を形成できる。これにより、第1導電型シリコン
結晶質半導体層の下に位置するN番目の光電変換素子構
造の第2導電型層あるいは中間層との界面を良好に形成
することができる。
【0044】さらに、N+1番目の光電変換素子構造の
第1導電型シリコン結晶質半導体層上に形成される真性
シリコン結晶質半導体層において、N番目の光電変換素
子構造の第2導電型半導体層側表面または中間層の表面
に平行に配向する結晶面を(110)とすることができ
る。これにより、N+1番目の光電変換素子構造におけ
る第1導電型シリコン結晶質半導体層と真性シリコン結
晶質半導体層との界面を良好に形成することができる。
【0045】また、上述した(110)配向により、形
成速度が遅くなる条件を用いることなく真性シリコン結
晶質半導体層を形成できるので、高効率な薄膜太陽電池
を短時間で安定に製造することが可能となる。特に、N
+1番目の光電変換素子構造における第1導電型シリコ
ン結晶質半導体層上に形成された真性シリコン結晶質半
導体層の(220)X線回折ピークの積分強度I220
(111)X線回折ピークの積分強度I111の比I220
111が3以上、好ましくは5以上である場合、良好な
光電変換特性が得られる。
【0046】N+1番目の光電変換素子構造における第
1導電型シリコン結晶質半導体層にホウ素が不純物とし
て含有されている場合、特に(110)配向の傾向が強
くなるので望ましい。その理由は明らかではないが、参
考文献(1)〜(4)には、面方位が(100)あるい
は(111)である単結晶シリコンの表面にボロンが存
在するとシリコンの反応性が低下するという報告があ
る。したがって、同様の現象により(100)あるいは
(111)の配向が抑制されることが原因として考えら
れる。ホウ素の含有量として0.01〜10原子%の範
囲であれば、(110)配向が強められる効果が得られ
る。ホウ素含有量の好ましい範囲は0.05〜9原子%
であり、より好ましい範囲は0.2〜8原子%である。
【0047】以下、実施例により本発明をさらに説明す
る。
【0048】実施例1 図3に作製した薄膜太陽電池の構造を示す。平滑な表面
を有するガラス板31a上にテクスチャー構造を有する
酸化錫31bを形成した上に、通常の電子ビーム蒸着法
により厚さ50nmの酸化亜鉛層31cを形成したもの
を基板31として用いた。原子間力顕微鏡により測定し
た基板表面の凹凸大きさRと凹凸間隔Lとの比R/Lの
平均値は0.8であった。
【0049】続いて、基板31の上にp型アモルファス
シリコン層32a、i型アモルファスシリコン層32
b、n型アモルファスシリコン層32cをプラズマCV
D装置により順に積層することで第1の光電変換素子構
造32を形成した。プラズマCVD装置には上記各層ご
との形成室が設けられており、各形成室およびロードロ
ック室間は真空を破ることなく基板を搬送できるように
なっている。各形成室内部には平行平板型の電極が設け
られている。電極は、カソード電極とそれに対向するア
ノード電極からなる。カソード電極にプラズマ励起用高
周波電力が導入される。各形成室において、基板は、温
度制御機能を有するアノード電極側に、テクスチャー構
造を有する表面側がカソード電極に対向するように設置
される。
【0050】13.56MHzの高周波電力を投入し
て、基板31上にp型アモルファスシリコン層32a、
i型アモルファスシリコン層32b、n型アモルファス
シリコン層32cを順に積層し、アモルファスシリコン
光電変換層32を形成した。p型アモルファスシリコン
層32aは、SiH4ガス12SCCM、H2ガス30S
CCM、H2ガスにより5000ppmに調整されたB2
6ガス1SCCM、製膜室圧力20Pa、放電電力2
5W、基板温度180℃の条件で製膜し、15nmの厚
さとした。i型アモルファスシリコン層32bは、Si
4ガス30SCCM、H2ガス70SCCM、製膜室圧
力30Pa、放電電力30W、基板温度180℃の条件
で製膜し、350nmの厚さとした。n型アモルファス
シリコン層32cは、SiH4ガス10SCCM、H2
スにより1000ppmに調整されたPH3ガス100
SCCM、製膜室圧力27Pa、放電電力30W、基板
温度180℃の条件で製膜し、30nmの厚さとした。
【0051】第1の光電変換素子32を形成した後、中
間層33として、Gaがドープされた酸化亜鉛からなる
膜を通常のスパッタリング法により50nmの厚みで形
成した。このとき、原子間力顕微鏡により測定した中間
層33表面の凹凸大きさRと凹凸間隔Lとの比R/Lの
平均値は0.6であった。
【0052】中間層33を形成した後、第1の光電変換
素子32を形成するのに使用したプラズマCVD装置を
用いて、p型シリコン結晶質半導体層34a、i型シリ
コン結晶質半導体層34b、n型シリコン半導体層34
cの順に積層することで、第2の光電変換素子34を形
成した。p型シリコン結晶質半導体層34aはSi
4、H2およびB26の混合ガスを用い、ガス混合比は
p型シリコン結晶質半導体層中のボロン濃度が0.5
%となるように調整した。投入する高周波の周波数は
40.68MHz、形成室圧力は25Pa、基板温度は
150℃とした。また、膜厚は20nmとした。
【0053】i型シリコン結晶質半導体層34bはSi
4およびH2の混合ガスを用い、ガス混合比はi型シリ
コン層が十分に結晶化されるように調整した。投入する
高周波の周波数は40.68MHz、形成室圧力は40
Pa、基板温度は150℃とした。また、膜厚は2μm
とした。この条件を用いてi型シリコン結晶質半導体層
を平坦なガラス基板上に製膜した場合、(220)X線
回折ピークの積分強度I220と(111)X線回折ピー
クの積分強度I111の比I220/I111は、図6に示すよ
うに10.0であり、このi型シリコン結晶質半導体層
33自体が平坦な表面の法線方向に強い(220)配向
を示すものであった。
【0054】n型シリコン結晶質半導体層34cはSi
4、H2およびPH3の混合ガスを用い、ガス混合比は
n型シリコン半導体層中のリン濃度が0.5原子%とな
るように調整した。投入する高周波の周波数は40.6
8MHz、形成室圧力は25Pa、基板温度は150℃
とした。また、膜厚は20nmとした。
【0055】その後、プラズマCVD装置から基板を取
り出し、通常の電子ビーム蒸着法により酸化亜鉛を蒸着
して裏面反射層35を形成した。そしてレーザースクラ
イブ法により1cm角の大きさに分離した。その後、通
常の電子ビーム蒸着法により銀からなる裏面電極36を
形成して、基板31側から光を入射するスーパーストレ
ート構造の多接合型薄膜太陽電池を得た。
【0056】図4にこの多接合型薄膜太陽電池の中間層
付近の断面を透過型電子顕微鏡により観察した像を模式
的に示す。中間層41の凹凸表面上に形成された第2の
光電変換素子のp型シリコン結晶質半導体層42は複数
の結晶粒から成り、そのうち約50%の結晶粒は個々の
凹凸表面にほぼ垂直な方向に成長しているのに対して、
残りの約50%の結晶粒は中間層の表面(巨視的表面)
に垂直な方向に成長していた。そして、中間層の表面
(巨視的表面)に垂直な方向に成長している結晶粒のほ
とんどは、中間層の表面(巨視的表面)に垂直な方向に
100nm以上の長さを有する柱状結晶粒であり、膜厚
が増えるにつれて中間層の表面(巨視的表面)に平行な
方向の粒径が増大しながら、当該部分においてその割合
を増していた。
【0057】さらに、ほぼi型層全体に相当する領域の
結晶方位に関する情報を得るため、直径0.8μmの制
限視野しぼりを入れて制限視野電子線回折を行った。得
られた回折像から、このi型シリコン結晶質半導体層4
3は中間層の表面(巨視的表面)に平行に(110)面
が配向していることが分かった。すなわち中間層の表面
(巨視的表面)に垂直な方向に成長しているp型シリコ
ン結晶質半導体層42の結晶粒において、中間層の表面
(巨視的表面)に平行に(110)面が配向しており、
その上に形成されたi型シリコン結晶質半導体層43は
下地となるp型シリコン結晶質半導体層42の結晶方位
を引き継ぐ形で成長していることが分かった。
【0058】また、i型シリコン結晶質半導体層の(1
10)配向性の度合いを定量的に調べるために、この多
接合型薄膜太陽電池と同じプロセスで第2の光電変換素
子のi型シリコン結晶質半導体層まで形成したものにつ
いてX線回折を行ったところ、(220)X線回折ピー
クの積分強度I220と(111)X線回折ピークの積分
強度I111の比I220/I111が7.0であり、平坦なガ
ラス基板上に製膜した場合に近い値であった。
【0059】この薄膜太陽電池のAM1.5(100m
W/cm2)照射条件下における電流−電圧特性の測定
を行ったところ、セル面積1cm2において開放電圧
1.205V、短絡電流12.8mA/cm2、形状因
子0.695、光電変換効率10.72%という値が得
られた。
【0060】なお、本実施例においては、第1の光電変
換素子のp、i、n全ての層をアモルファスシリコンに
より形成しているが、i層については第2の光電変換素
子のi層となる結晶シリコンよりエネルギーギャップが
大きい材料であればよく、例えばa−SiC:H等を用
いてもよい。導電型層についてもp、nともにアモルフ
ァスシリコン層である必要はなく、いずれもシリコン結
晶質半導体層等で形成しても構わない。また本実施例で
は中間層を設けているが、基板面に垂直な方向に柱状に
成長した第2の光電変換素子の第1導電型シリコン結晶
質半導体層を形成する点においては必ずしも必要ではな
い。
【0061】比較例1 凹凸形状の効果を検証するために、平滑な表面を有する
ガラス板上にテクスチャー構造を有する酸化錫を形成し
た後、液温25℃の0.5%塩酸水溶液に30秒間浸し
てエッチングを行うことで表面凹凸を尖鋭化し、その上
に通常の電子ビーム蒸着法により厚さ50nmの酸化亜
鉛層を形成したものを基板として用いた。原子間力顕微
鏡により測定した、この基板表面の凹凸大きさRと凹凸
間隔Lとの比R/Lは1.65であった。この基板作製
工程以外は、実施例1と同様に薄膜太陽電池を作製し
た。
【0062】図5にこの薄膜太陽電池の断面を透過型電
子顕微鏡により観察した像を模式的に示す。ただし図4
と同様に、n型シリコン半導体層、裏面反射層、裏面電
極は省略している。凹凸表面上には複数の結晶粒が生成
しており、そのほとんどが、個々の凹凸表面に垂直な方
向に成長している。これら凹凸表面に垂直な方向に成長
している結晶粒は、やがて隣接する凹凸表面から成長し
てきた結晶粒と衝突した後、中間層の表面(巨視的表
面)に垂直な方向へと成長方向を徐々に変化させてい
た。しかし、中間層の表面(巨視的表面)に垂直な方向
に顕著に成長している結晶粒は確認されなかった。
【0063】さらに、i型層全体に相当する領域の結晶
方位に関する情報を得るため、直径0.8μmの制限視
野しぼりを入れて制限視野電子線回折を行った。得られ
た回折像から、このi型シリコン結晶質半導体層は中間
層の表面(巨視的表面)に平行な配向面を明確には有し
ていないことが分かった。このように、凹凸形状が適切
でない場合、p型シリコン結晶質半導体層の結晶粒が中
間層の表面(巨視的表面)に平行な配向面を有しておら
ず、そのため、その上に形成されたi型シリコン結晶質
半導体層も中間層の表面(巨視的表面)に平行な配向面
を有することなく成長を開始している。
【0064】また、i型シリコン結晶質半導体層の(1
10)配向性の度合いを定量的に調べるため、この薄膜
太陽電池と同じプロセスでi型層まで形成したものにつ
いてX線回折を行ったところ、(220)X線回折ピー
クの積分強度I220と(111)X線回折ピークの積分
強度I111の比I220/I111が2.0であり、実施例1
の場合と比較して著しく配向性が劣っていた。
【0065】この薄膜太陽電池のAM1.5(100m
W/cm2)照射条件下における電流−電圧特性の測定
を行ったところ、セル面積1cm2において開放電圧
1.080V、短絡電流10.6mA/cm2、形状因
子0.670、光電変換効率7.67%という値が得ら
れた。実施例1の結果と比較して、開放電圧、短絡電
流、形状因子の全てにおいて特性の低下が生じていた。
さらに、実施例1および比較例1の素子について分光感
度測定を行った結果から、比較例1の素子は特に長波長
側での感度が劣ることが判明した。これは、光入射側か
ら離れて位置する光電変換素子構造に問題があることを
意味しており、透過型電子顕微鏡観察結果により矛盾な
く説明できる。
【0066】比較例2 凹凸形状の効果を検証するために、ガラス板上の酸化亜
鉛層31cを厚さ500nmとなるように形成したこと
以外は、実施例1と同様に多接合型薄膜太陽電池を作製
した。実施例1と比較して酸化亜鉛層31cを厚く積層
することにより表面の凹凸形状はより緩やかなものとな
った。中間層33表面の微視的な凹凸構造について原子
間力顕微鏡により測定を行った結果、凹凸大きさRと凹
凸間隔Lとの比R/Lの平均値は0.05であった。
【0067】i型シリコン結晶質半導体層の(110)
配向性の度合いを定量的に調べるために、この薄膜太陽
電池と同じプロセスでi型層まで形成したものについて
X線回折を行ったところ、(220)X線回折ピークの
積分強度I220と(111)X線回折ピークの積分強度
111の比I220/I111が8.5であり、平坦なガラス
基板上に製膜した場合と同等の値であった。
【0068】この薄膜太陽電池のAM1.5(100m
W/cm2)照射条件下における電流−電圧特性の測定
を行ったところ、セル面積1cm2において開放電圧
1.208V、短絡電流10.6mA/cm2、形状因
子0.690、光電変換効率8.84%という値が得ら
れた。実施例1の結果と比較して、開放電圧、形状因子
の値はほぼ同じであるのに対し、光閉込効果が小さいの
で短絡電流が低下していた。
【0069】実施例2 チャネリング粒子の効果を検証するため、凹凸表面を有
する中間層33上に第2の光電変換素子34のp型シリ
コン結晶質半導体層32を形成する際、原料ガスとして
SiH4、H2およびB26の混合物にArガスを添加し
たものを使用した。それ以外は、実施例1と同様に薄膜
太陽電池を作製した。このときのSiH 4、H2およびB
26の混合比は実施例1と同じであり、Arの添加量は
全混合ガスの5%となるように調整した。
【0070】得られた薄膜太陽電池の断面を透過型電子
顕微鏡により観察すると、実施例1の場合と同様に、凹
凸表面上には複数の結晶粒が生成していたが、実施例1
の場合よりも結晶粒密度が低減されており、なおかつ約
80%の結晶粒は中間層の表面(巨視的表面)に垂直な
方向に成長していた。そして、中間層の表面(巨視的表
面)に垂直な方向に成長している結晶粒のほとんどは、
中間層の表面(巨視的表面)に垂直な方向に100nm
以上の長さを有する柱状結晶粒であり、膜厚が増えるに
つれて中間層の表面(巨視的表面)に平行な方向の粒径
が増大しながら、当該部分においてその割合を増すとい
う傾向は同様であった。
【0071】さらに、ほぼi型層全体に相当する領域の
結晶方位に関する情報を得るため、直径0.8μmの制
限視野しぼりを入れて制限視野電子線回折を行った。得
られた回折像から、このi型シリコン結晶質半導体層は
中間層の表面(巨視的表面)に平行に(110)面が
向していることが分かった。すなわち中間層の表面(巨
視的表面)に垂直な方向に成長しているp型層の結晶粒
は、中間層の表面(巨視的表面)に平行に(110)配
向しており、その上に形成されたi型シリコン結晶質半
導体層は下地となるp型層の結晶方位を引き継ぐ形で成
長していることが分かった。
【0072】また、i型シリコン結晶質半導体層の(1
10)配向性の度合いを定量的に調べるために、この薄
膜太陽電池と同じプロセスでi型層まで形成したものに
ついてX線回折を行ったところ、(220)X線回折ピ
ークの積分強度I220と(111)X線回折ピークの積
分強度I111の比I220/I111は8であった。
【0073】Ar添加により中間層の表面(巨視的表
面)に垂直な方向に<110>配向している結晶粒が優
先的に成長する理由は未だ明らかではないが、シースポ
テンシャルにより巨視的表面にほぼ垂直な方向に加速さ
れたプラズマ中のAr+が、シリコンのチャネリング方
向である<110>への成長を促進する効果、および、
巨視的表面にほぼ垂直な方向に<110>が向いていな
い結晶粒をスパッタする効果によるものと考えられる。
【0074】なお、本実施例では添加する希ガスとして
Arを用いたが、HeあるいはNeなどであってもよ
い。
【0075】この薄膜太陽電池のAM1.5(100m
W/cm2)照射条件下における電流−電圧特性の測定
を行ったところ、セル面積1cm2において開放電圧
1.242V、短絡電流13.1mA/cm2、形状因
子0.714、光電変換効率11.62%という値が得
られた。実施例1の素子と比較して、さらに開放電圧、
形状因子の向上が成された。これはp型層とi型層との
界面近傍の構造がさらに適切なものとなったためであ
り、透過型電子顕微鏡観察結果により矛盾なく説明でき
る。
【0076】以上の実施例では、平滑な表面を有するガ
ラス板上にテクスチャー構造を有する酸化錫膜を形成
し,さらにその上に酸化亜鉛膜を形成した基板を用いる
スーパーストレート型の多接合型薄膜太陽電池を説明し
た。しかし、上述した実施例以外に、本発明による実施
の形態が多く存在することは、当業者に明らかである。
例えば、多接合型薄膜太陽電池の構造は、ガラス基板や
金属製基板上に光電変換層として形成したシリコン結晶
質半導体層側より光を入射するサブストレート型であっ
てもよい。
【0077】
【発明の効果】本発明により、凹凸を有する表面におい
ても巨視的表面に垂直な方向に柱状に成長した第1導電
型結晶質半導体層および真性結晶質半導体層を有する多
接合型薄膜太陽電池が提供される。該構造により、光閉
込効果による光吸収量の増大と、結晶質半導体層中の欠
陥が低減されることによる膜厚方向に対する良好なキャ
リア輸送特性との両立が可能となる。したがって、本発
明による多接合型薄膜太陽電池は、高い光電変換効率を
有することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 巨視的表面に垂直な方向に柱状に成長したシ
リコン結晶質半導体層を示す模式図。
【図2】 個々の凹凸表面に垂直な方向に柱状に成長し
たシリコン結晶質半導体層を示す模式図。
【図3】 本発明による薄膜太陽電池構造の一例を示す
模式図。
【図4】 実施例1におけるサンプル断面の透過型電子
顕微鏡観察像を示す模式図。
【図5】 比較例1におけるサンプル断面の透過型電子
顕微鏡観察像を示す模式図。
【図6】 比I220/I111とR/Lとの関係を示す図。
【符号の説明】
11…凹凸表面 12…目視による仮想的な表面(巨視的表面) 13…N+1番目の光電変換素子の第1導電型シリコン
結晶質半導体層 14…N+1番目の光電変換素子の真性シリコン結晶質
半導体層 15、24…凹凸大きさR 16、25…凹凸間隔L 31…基板 21、31a…ガラス板 22、31b…酸化錫層 31c…酸化亜鉛層 32…第1の光電変換素子 32a…p型アモルファスシリコン層 32b…i型アモルファスシリコン層 32c…N型アモルファスシリコン層 33、41、51…中間層 34…第2の光電変換素子 34a、42、52…p型シリコン結晶質半導体層 34b、43、53…i型シリコン結晶質半導体層 34c…N型シリコン半導体層 35…裏面反射層 36…裏面電極 61…チャネリング粒子が少ない条件における、基板凹
凸形状の指標R/Lに対するI220/I111曲線 62…チャネリング粒子が多い条件における、基板凹凸
形状の指標R/Lに対するI220/I111曲線

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板と、前記基板上に積層された複数の
    光電変換素子構造とを備え、 前記複数の光電変換素子構造の夫々において、第1導電
    型半導体層、真性半導体層および第2導電型半導体層が
    順に積層されており、 前記積層された複数の光電変換素子構造のうち、前記基
    板側から数えてN(Nは1以上の任意の整数)番目の光
    電変換素子構造の第2導電型半導体層側表面は、凹凸間
    隔Lに対する凹凸大きさRの比R/Lが0.1〜1.5
    の範囲にあるような凹凸によるテクスチャー構造を有し
    ており、かつ前記N番目の光電変換素子構造上に形成さ
    れるN+1番目の光電変換素子構造の前記第1導電型半
    導体層ならびに前記真性半導体層は、前記N番目の光電
    変換素子構造の第2導電型半導体層側表面に垂直な方向
    に柱状に成長している結晶粒により主として構成されて
    いる結晶質半導体層である、多接合型薄膜太陽電池。
  2. 【請求項2】 基板と、前記基板上に積層された複数の
    光電変換素子構造とを備え、 前記複数の光電変換素子構造の夫々において、第1導電
    型半導体層、真性半導体層および第2導電型半導体層が
    順に積層されており、 前記積層された複数の光電変換素子構造のうち、前記基
    板側から数えてN(Nは1以上の任意の整数)番目の光
    電変換素子構造とN+1番目の光電変換素子構造との間
    には、中間層が設けられており、 前記N+1番目の光電変換素子構造を支持する前記中間
    層の表面は、凹凸間隔Lに対する凹凸大きさRの比R/
    Lが0.1〜1.5の範囲にあるような凹凸によるテク
    スチャー構造を有しており、かつ前記N+1番目の光電
    変換素子構造の前記第1導電型半導体層および前記真性
    半導体層は、前記N+1番目の光電変換素子構造を支持
    する前記中間層の表面に垂直な方向に柱状に成長してい
    る結晶粒により主として構成されている結晶質半導体層
    である、多接合型薄膜太陽電池。
  3. 【請求項3】 前記N+1番目の光電変換素子構造の第
    1導電型結晶質半導体層は1nm以上200nm未満の
    厚みを有し、 前記N+1番目の光電変換素子構造の第1導電型半導体
    層側表面から高さ200nmまでの部分において、前記
    N番目の光電変換素子構造の第2導電型半導体層側表面
    または前記中間層の表面に垂直な方向に柱状に成長して
    いる結晶粒が、当該部分における結晶粒全体の少なくと
    も50%以上を占め、かつ前記N番目の光電変換素子構
    造の第2導電型半導体層側表面または前記中間層の表面
    に垂直な方向に100nm以上の長さを有する、請求項
    1または2に記載の多接合型薄膜太陽電池。
  4. 【請求項4】 前記N+1番目の光電変換素子構造の第
    1導電型結晶質半導体層は1nm以上50nm以下の厚
    みを有する、請求項3に記載の多接合型薄膜太陽電池。
  5. 【請求項5】 前記N+1番目の光電変換素子構造の
    第1導電型結晶質半導体層および前記真性結晶質半導
    体層は、主としてシリコンから成り、 前記N+1番目の光電変換素子構造の前記第1導電型結
    晶質半導体層および前記真性結晶質半導体層において、
    前記N番目の光電変換素子構造の第2導電型半導体層側
    表面または前記中間層の表に平行に配向する結晶面は
    主として(110)である、請求項1から4のいずれか
    1項に記載の薄膜太陽電池。
  6. 【請求項6】 前記N+1番目の光電変換素子構造の前
    記真性結晶質半導体層について得られる、(220)面
    のX線回折ピークの積分強度I220と(111)面のX
    線回折ピークの積分強度I111との比I220/I111が3
    以上である、請求項5に記載の多接合型薄膜太陽電池。
  7. 【請求項7】 前記N+1番目の光電変換素子構造の前
    記第1導電型結晶質半導体層はホウ素を不純物として含
    有する、請求項5または6に記載の多接合型薄膜太陽電
    池。
  8. 【請求項8】 前記中間層は、主として酸化亜鉛からな
    る透明導電体である、請求項2から7のいずれか1項に
    記載の多接合型薄膜太陽電池。
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