JP7145855B2 - マイクロ/ナノ粒子強化型複合はんだ及びその調製方法 - Google Patents

マイクロ/ナノ粒子強化型複合はんだ及びその調製方法 Download PDF

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Description

本発明は低温はんだ付けに用いるはんだに関し、特に、材料の成分と性質を特徴とする無鉛錫ベース低温はんだ及びその製造方法に関し、とりわけ、はんだ付け温度が200℃以下の無鉛錫ベース低温はんだ付けに用いるはんだに関するものである。
エレクトロニクス技術が急速に発展している現代社会において、エレクトロニクス製品に対する環境保護やエネルギー消費についての要求が高まる中、エレクトロニクス製品の無鉛化、軽量・薄型化及び高機能化はすでに趨勢となっている。軽くて薄く、微小な新たなチップは、通常は溶接の高温に耐えられず、特にBGA部品のはんだ付けの際に、高温によってはんだ接合点に欠陥が生じるという問題もより顕著になっているため、低温はんだ付けがよく用いられるようになっている。従来技術の無鉛はんだ付けで常用されるはんだは、主にSnAgCu系(特にSAC305)はんだであるが、SnAgCu系はんだは融点が高い(217℃~230℃)ことから、リフローによるはんだ付け温度が240℃以上になり、低温はんだ付けには適さない。
低温はんだ付け(はんだ付け温度が200℃以下)の分野で用いられる従来技術の無鉛低温はんだには、主にSnBi系合金、SnZn系合金、SnIn系合金などのはんだが含まれる。SnIn系合金はんだの目下の問題は、インジウムIn元素の希少性により、合金はんだの価格が高くなることであり、SnZn系合金はんだには亜鉛Znが酸化し易いという問題がある。これらの欠点により、SnZn系合金及びSnIn系合金のはんだは、低温はんだ付けにおいて使用しづらいものとなっている。SnBi系合金はんだのうち、広く使用されているのはSnBi58共晶合金のはんだである。このはんだの目下の問題は、SnはCu基板と結合反応するが、BiはCuと反応しないため、共晶組織におけるSnがCu基板に絶えず拡散して、はんだ接合点領域のSnの相対量が減ると同時に、Biの相対量が増え、Biリッチ層が形成されることである。はんだ接合点のBiリッチ層は、はんだ接合点全体において最も脆弱な領域となり、はんだ接合点の信頼性に大きく影響する。
SnBi系合金はんだのはんだ付けにより形成されるはんだ接合点のBiリッチ層を解消又は減少させるため、従来技術の多くは、合金の微細化という方法で改善を図っている。即ち、SnBi合金に微量のNi、Cu、Ag、Zn、Sb及び希土類元素等の金属を添加することによって、はんだにおいて、金属Snと反応して「セパレータ効果」を発揮する金属間化合物を形成し、結晶粒子を微細化して、Biリッチ層の形成速度を低減する。このようなSnBi合金の微細化後でも、依然として結晶中に樹枝状SnBi共晶体が存在するため、微細化されたSnBi合金はんだは、一部のはんだ付け性能を高めるだけで、総合的な性能を大幅に向上させることはできない。さらに、時効の進展に伴い、SnBi共晶組織におけるSnが銅基板に拡散しつづけて、SnBi共晶組織におけるSnの含有量が減少し、Biリッチ層の成長が避けられないため、はんだ接合点の信頼性の改善も制限される。現在のマイクロエレクトロニクス技術の発展には、価格が高くなく、抗酸化性が良好で、Biリッチ層が形成されない低温無鉛はんだが必須である。
関連名詞の解説:
1.低温はんだ付け又は低温溶接とは、はんだ付け温度200℃以下で電子部品をはんだ付けを行うことを指す。
2.SnBi系低融点合金はんだ粉末のうち、低融点とは、合金はんだ粉末の融点が100℃~180℃の間であることを指す。
3.マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末の融点は、200~300℃の間である。
4.SEM図において、SEMの英語の正式名称は「scanning electron microscope」であり、中国語の名称は「掃描電子顕微鏡」である。
5.本発明の出願文書において、T3~T8の符号で粒子の直径の範囲を示す。T3の粒子の直径の範囲は25~45μm、T4の粒子の直径の範囲は20~38μm、T5の粒子の直径範囲は15~25μm、T6の粒子の直径の範囲は5~15μm、T7の粒子の直径の範囲は2~11μm、T8の粒子の直径の範囲は2~8μmである。
6.本発明の出願で用いる「合金」という用語は、1種類の金属が別の1種類もしくは複数種類の金属又は非金属と混合溶融し、冷却、凝固して出来た、金属性質を備える固体生成物のことである。
7.溶融塩は塩類を溶融させて形成した熱伝導媒体であり、熱伝導溶融塩、熱媒体とも呼ばれる。比熱容量や熱伝導係数が大きく、低粘度で、安定性が高く、分解電圧が大きく、水蒸気圧が低く、価格が安いなどのメリットがあり、合金精錬に用いられ、液体金属の表面を覆って酸化を防止する。
本発明が解決しようとする技術的課題は、低温はんだ付けによって形成されたはんだ接合点においてBiリッチ層が出現し易く、そのためはんだ接合点が信頼性に欠けるという従来技術のSnBi系合金はんだの欠点を回避し、Biリッチ層の成長を効果的に抑制できる、低温はんだ付けに用いるマイクロ/ナノ粒子強化型複合はんだ及びその調製方法、並びにその複合はんだを調製するマイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末の調製方法を提供することである。
上記課題を解決するために本発明が採用する技術構想は、低温はんだ付けに用いるマイクロ/ナノ粒子強化型複合はんだの調製方法であって、該マイクロ/ナノ粒子強化型複合はんだの成分は、質量パーセントで、60~70%のSnBi系低融点合金はんだ粉末と、10~30%の、マイクロ/ナノレベル粒子のCu、Ag、Sbのうちの1種又は2種と溶融金属Snとが分散、混合、霧化されて形成された合金粉末である、マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末と、残りの部分のフラックスと、を含み、前記SnBi系低融点合金はんだ粉末は、SnBi、SnBiAg及びSnBiSbはんだ粉末のうちの1種又は複数種であり、前記SnBi系低融点合金はんだ粉末におけるSnBi合金はんだ粉末はSnBi58であり、前記SnBi系低融点合金はんだ粉末におけるSnBiAg合金はんだ粉末は、SnBi57Ag1、SnBi57.6Ag0.4、SnBi35Ag1及びSnBi35Ag0.3のうちのいずれか1種であり、前記SnBi、SnBiAg及びSnBiSbはんだ粉末うちのいずれか1種又は複数種を混合して形成された前記SnBi系低融点合金はんだ粉末は、SnBi系低融点合金はんだ粉末における各金属の含有量比率が、質量パーセントで、銀Ag0~1%、アンチモンSb0~3%、ビスマスBi35~58%であり、残りの部分は錫Snであり、前記マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末は、SnCu、SnAg、SnAgCu及びSnSb合金はんだ粉末のうちのいずれか1種又は複数種であり、前記マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末におけるSnCu合金は、SnCu0.7、SnCu1及びSnCu3合金のうちのいずれか1種であり、前記マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末におけるSnAg合金は、SnAg3、SnAg3.5及びSnAg4のうちのいずれか1種であり、前記マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末におけるSnAgCu合金は、SnAg0.3Cu0.7、SnAg1Cu0.5及びSnAg3Cu0.5のうちのいずれか1種であり、前記マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末におけるSnSb合金は、SnSb10、SnSb5のうちのいずれか1種である
前記マイクロ/ナノ粒子強化型複合はんだの成分は、質量パーセントで、60~70%のSnBi系低融点合金はんだ粉末と、10~30%のマイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末と、残りの部分のフラックスとを含み、前記SnBi系低融点合金はんだ粉末は、SnBi又はSnBiAg低融点合金はんだ粉末であり、前記マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末は、SnCu、SnAg、SnAgCu及びSnSb合金はんだ粉末のうちのいずれか1種又は複数種である。
前記マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末は、SnCu、SnAg、SnAgCu及びSnSb合金はんだ粉末のうちのいずれか1種又は複数種を含み、その成分は、質量パーセントで、銅Cu0~3%、銀Ag0~4%、アンチモンSb0~10%のうちのいずれか1種又は2種と、残りの部分の錫Snと、を含む。
前記マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末におけるSnCu合金は、SnCu0.7、SnCu1及びSnCu3合金のうちのいずれか1種であり、前記マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末におけるSnAg合金は、SnAg3、SnAg3.5及びSnAg4のうちのいずれか1種であり、前記マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末におけるSnAgCu合金は、SnAg0.3Cu0.7、SnAg1Cu0.5及びSnAg3Cu0.5のうちのいずれか1種であり、前記マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末におけるSnSb合金は、SnSb10、SnSb5のうちのいずれか1種である。
前記マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末の成分は、質量パーセントで、ニッケルNi0.01~0.1%、セリウムCe0.001~0.05%、コバルトCo0.001~0.1%、ナノ状グラファイト0.1~0.9%及びカーボンナノチューブ0.01~0.05%の粉末粒子のうちのいずれか1種又は複数種をさらに含む。
前記SnBi系低融点合金はんだ粉末は、SnBi、SnBiAg及びSnBiSbはんだ粉末のうちの1種又は複数種であり、前記SnBi系低融点合金はんだ粉末におけるSnBi合金はんだ粉末はSnBi58であり、前記SnBi系低融点合金はんだ粉末におけるSnBiAg合金はんだ粉末は、SnBi57Ag1、SnBi57.6Ag0.4、SnBi35Ag1及びSnBi35Ag0.3のうちのいずれか1種であり、前記SnBi、SnBiAg及びSnBiSbはんだ粉末うちのいずれか1種又は複数種を混合して形成された前記SnBi系低融点合金はんだ粉末は、SnBi系低融点合金はんだ粉末における各金属の含有量比率が、質量パーセントで、銀Ag0~1%、アンチモンSb0~3%、ビスマスBi35~58%であり、残りの部分は錫Snである。なお、好ましくは、前記SnBi系低融点合金はんだ粉末は、SnBi58、SnBi35Ag0.3及びSnBi57Sb1のうちの1種又は複数種である。
上記課題を解決するために本発明が採用する技術構想は、低温はんだ付けの複合はんだの製造に用いるマイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末の調製方法をさらに含み、金属錫Snを345~355℃に加熱し溶融させて、液体金属錫SnにするステップA1と、ステップA1を実施して得た液体金属錫Snに、銅Cu、銀Ag、アンチモンSbのうちのいずれか1種または2種を含むマイクロ/ナノレベル金属粒子を添加するステップA2と、ステップA2を実施して得た液体混合金属に酸化防止剤を添加し、且つ該液体混合金属を置いた空間内が負圧状態になるまで余分な空気を吸い出すステップA3と、ステップA3を実施して得た液体混合金属を、温度が345~355℃の負圧密封状態で保温し、ハイパワー超音波又は機械方式で30~90分間分散処理を行って、前記マイクロ/ナノレベル金属粒子を十分に分散させて、マイクロ/ナノ金属粒子が高度に分散したマイクロ/ナノ粒子強化型液体錫ベース金属にするステップA4と、ステップA4を実施し、分散処理を完了して温度が345~355℃の範囲にある液体錫ベース金属を霧化チャンバへ搬送して、霧化、分散、成形処理を行い、該霧化チャンバの作業条件は温度が0~50℃の範囲に制御され、且つ霧化チャンバ内の環境は酸素含有量が400~2000ppmに制御され、前記霧化チャンバが採用する霧化方式は、超音波霧化、遠心霧化又はエア霧化の方式を含み、霧化、分散、成形処理された液体錫ベース金属が急速に冷却されて微細な金属粒子、即ちマイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末となるステップA5と、を含み、前記マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末は、SnCu、SnAg、SnAgCu及びSnSb合金はんだ粉末のうちのいずれか1種又は複数種であり、前記マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末におけるSnCu合金は、SnCu0.7、SnCu1及びSnCu3合金のうちのいずれか1種であり、前記マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末におけるSnAg合金は、SnAg3、SnAg3.5及びSnAg4のうちのいずれか1種であり、前記マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末におけるSnAgCu合金は、SnAg0.3Cu0.7、SnAg1Cu0.5及びSnAg3Cu0.5のうちのいずれか1種であり、前記マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末におけるSnSb合金は、SnSb10、SnSb5のうちのいずれか1種である
前記マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末の調製方法において、ステップA2を実施する際に添加する前記マイクロ/ナノレベル金属粒子の直径寸法の範囲は、30nm~8μm又は100nm~1μm又は1~5μmであり、ステップA3を実施する際に、酸化防止剤を添加して液体混合金属を置いた空間が-0.1Mpaになるまで余分な空気を吸い出し、且つこの負圧状態をステップA4の全プロセスにおいて維持する。
前記マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末の調製方法において、ステップA2を実施する際に添加するマイクロ/ナノレベル金属粒子は、銅Cu、銀Ag、アンチモンSbのうちのいずれか1種又は2種であり、その成分は、質量パーセントで、銅Cu0~3%、銀Ag0~4%、アンチモンSb0~10%であり、これらを混合して液体のマイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース金属を形成し、溶融している該錫ベース金属は、液体のSnCu、SnSb、SnAg及びSnAgCu合金を含む。
前記マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末の調製方法において、ステップA2を実施する際に添加するマイクロ/ナノレベル粒子は、質量パーセントで、ニッケルNi0.01~0.1%、セリウムCe0.001~0.05%、コバルトCo0.001~0.1%、ナノ状グラファイト0.1~0.9%及びカーボンナノチューブ0.01~0.05%の粒子のうちのいずれか1種又は複数種をさらに含む。
前記マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末の調製方法において、ステップA3を実施する際に添加する酸化防止剤は、松脂又はLiCl-KCl溶融塩を含み、ステップA4を実施する際にハイパワー超音波で前記マイクロ/ナノ粒子 を分散させ、パ
ワー超音波による分散で錫ベース合金はんだ粉末を強化する条件は、超音波周波数が10kHz~30kHz、パワーが1kW~10kWであり、ステップA4を実施する際に機械で前記マイクロ/ナノ粒子 を分散させ、機械による分散で錫ベース合金はんだ粉末を
強化する条件は、高速回転分散パドルの線速度が10m/s~100m/sであり、ステップA5を実施して得たマイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末を、機械又は気流で篩い分け、粒径規格の異なる粒子粉末を得て、規格寸法がT3~T8型のマイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末を製造して使用に備えるステップA6をさらに含む。
上記課題を解決するために本発明が採用する技術構想は、低温はんだ付けに用いるマイクロ/ナノ粒子強化型複合はんだの調製方法をさらに含み、上記のマイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末の調製方法により得たマイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末を、質量パーセントで10~40%計量し、さらに、質量パーセントで、50~80%のSnBi系低融点合金はんだ粉末と、8~15%のフラックスをそれぞれ計量するステップBと、室温条件で、ステップBを実施して計量した各成分を機械で均一に攪拌して、低温はんだ付けに用いるマイクロ/ナノ粒子強化型複合はんだを得るステップCと、を含み、前記SnBi系低融点合金はんだ粉末は、SnBi、SnBiAg及びSnBiSbはんだ粉末のうちの1種又は複数種であり、前記SnBi系低融点合金はんだ粉末におけるSnBi合金はんだ粉末はSnBi58であり、前記SnBi系低融点合金はんだ粉末におけるSnBiAg合金はんだ粉末は、SnBi57Ag1、SnBi57.6Ag0.4、SnBi35Ag1及びSnBi35Ag0.3のうちのいずれか1種であり、前記SnBi、SnBiAg及びSnBiSbはんだ粉末うちのいずれか1種又は複数種を混合して形成された前記SnBi系低融点合金はんだ粉末は、SnBi系低融点合金はんだ粉末における各金属の含有量比率が、質量パーセントで、銀Ag0~1%、アンチモンSb0~3%、ビスマスBi35~58%であり、残りの部分は錫Snであるなお、好ましくは、前記SnBi系低融点合金はんだ粉末は、SnBi58、SnBi35Ag0.3及びSnBi57Sb1のうちの1種又は複数種である。
上記課題を解決するために本発明が採用する技術構想は、上記の調製方法により調製されたマイクロ/ナノ粒子強化型複合はんだを用いてはんだ付けを行い、はんだ接合点又ははんだ継目を成形する方法をさらに含み、前記はんだ接合点又ははんだ継目は、電子部品とそれが取り付けられる基板との間で、導電性、熱伝導性及び機械的強度を兼ね備える接続物質であり、前記はんだ接合点又ははんだ継目は、リフロー又は熱溶融によるはんだ付けで形成されたものであり、前記リフロー又は熱溶融によるはんだ付けが採用するはんだの形式は、マイクロ/ナノ粒子強化型複合はんだのペースト、あらかじめ成形されたはんだ片、はんだテープ及びはんだワイヤーを含み、前記リフロー又は熱溶融の加熱温度は、はんだ付けのピーク温度を200℃以下、140℃以上の時間を4分以上、180℃以上の時間を2分以上とし、はんだ付けにより形成されるはんだ接合点又ははんだ継目の金属結晶は、等方性構造であり、且つ網状又はデンプル状を呈し、樹枝状SnBi共晶体は存在せず、前記はんだ接合点又ははんだ継目の合金は、質量パーセントで、ビスマスBi19.4~51.2%、銅Cu0.01~1.3%、銀Ag0.01~1.8%、アンチモンSb0.01~0.6%、ニッケルNi0~0.05%、セリウムCe0~0.02%、コバルトCo0~0.04%、ナノ状グラファイト0~0.36%及びカーボンナノチューブ0~0.02%であり、残りの部分は錫Sn及びやむを得ず含まれる少量の基板合金元素である。
従来技術と比べて、本発明の有益な効果は以下のとおりである。
1.本発明の調製方法と成分を採用して得られるマイクロ/ナノ粒子強化型複合はんだは、溶融とはんだ付けの過程で低融点の合金が先に溶融し、さらに熱伝達によってマイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金粉末の溶解とぬれを実現させ、マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金からβ-Sn相を析出させる。錫ベース合金のSn含有量が85%以上であり、低融点合金のSn含有量が70%以下であるため、錫ベース高融点合金におけるβ-Sn相は比較的十分となり、低温はんだ付けの途中で銅Cuパッドと非常に結合しやすくなり、このマイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末を低温はんだ付け用複合はんだの製造に用いることができるようになる。
2.本発明の調製方法と配合を採用して得られる低温はんだ付け用複合はんだは、その中に含まれるマイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末により、はんだ付けする際に、低温はんだ付け用複合はんだのマイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金から析出するβ-Sn相が銅Cuパッドと非常に容易に結合して、複合はんだのSnBi共晶組織のSnが銅Cu基板に拡散する確率を大きく低減させ、SnBi共晶組織のSnとBi原子が良好な結合を維持できるようにし、Bi元素が析出してBiリッチ層が凝集する確率を低減させることができる。さらに、マイクロ/ナノ粒子が複合はんだ内で分散し、結晶粒子を微細化する核生成質点となって、一定の時効期間内に「セパレータ効果」を発揮し、複合はんだにおける低融点SnBi共晶合金のBi元素の凝集と成長を抑制し、金属間化合物の成長を遅らせ、はんだ接合点の信頼性を高める。
3.本発明の調製方法と成分を採用して得られる低温はんだ付け用複合はんだは、低温はんだ付けによって形成されたはんだ接合点又ははんだ継目において、複合はんだに存在するβ~Sn相が銅Cuパッドと良好に結合し、且つマイクロ/ナノ粒子が複合はんだ内で分散し、結晶粒子を微細化する核生成質点となって、一定の時効期内に「セパレータ効果」を発揮し、複合はんだの低融点SnBi共晶組織から析出したBi元素が凝集してBiリッチ層となる確率をさらに低減させる。はんだ接合点又ははんだ継目の金属結晶は等方性構造であり、且つ網状又はデンプル状を呈し、樹枝状SnBi共晶組織は存在しない。そのため、はんだ付けにより形成されたはんだ接合点とはんだ継目の信頼性が大幅に向上し、狭ピッチや、微小なはんだ接合点に非常に適しており、電子パッケージ部品の微小化や、軽量化・薄型化・ソフト化、多機能で高度な集積といった発展の方向に沿うものであり、応用価値が高く、成長が見込まれる。
図1は、本発明のマイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末の調製方法の好ましい実施例の一つを示すフロー概要図である。 図2は、実施例1のマイクロ/ナノ粒子強化型複合はんだを採用したはんだ付けにより形成されたはんだ接合点の薄片SEM図(5500倍拡大)である。 図3は、比較例2のSnBiAgはんだを採用したはんだ付けにより形成されたはんだ接合点の薄片SEM図(5500倍拡大)である。 図4は、参考例9の複合はんだを採用したはんだ付けにより形成されたはんだ接合点の破断面SEM図(10000倍拡大)である。 図5は、比較例1のSnBi58共晶はんだを採用したはんだ付けにより形成されたはんだ接合点の破断面SEM図(10000倍拡大)である。 図6は、比較例3のSnBiSbはんだを採用したはんだ付けにより形成されたはんだ接合点の破断面SEM図(10000倍拡大)である。 図7は、参考例9で調製されたはんだを採用したはんだ付けにより形成されたはんだ接合点の薄片SEM図(5000倍拡大)である。 図8は、比較例1のSnBi58共晶はんだを採用したはんだ付けにより形成されたはんだ接合点の薄片SEM図(5000倍拡大)である。 図9は、実施例3の複合はんだを採用してはんだ付けを行った後、はんだ接合点を125℃で400hエイジングさせた後の薄片SEM図(1000倍拡大)である。 図10は、比較例1のSnBi58共晶はんだを採用してはんだ付けを行った後、はんだ接合点を125℃で400hエイジングさせた後の薄片のSEM図(1000倍拡大)である。
以下実施例と合わせて本発明についてさらに説明する。これらの実施例は本発明の好ましい実施形態の一部であるが、本発明の特許請求の範囲はこれら実施例によって限定されるものではない。
低温はんだ付けに用いるマイクロ/ナノ粒子強化型複合はんだの一部の実施例は、その成分として、質量パーセントで、50~80%のSnBi系低融点合金はんだ粉末(ここでの低融点合金はんだ粉末の低融点とは、融点温度が100~180℃であることを指す)と、10~40%のマイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末(ここでの錫ベース合金はんだ粉末の融点温度は200~300℃の範囲である)と、残りの部分のフラックス(フラックスの比率は8~15%)と、を含む。また、低温はんだ付けに用いるマイクロ/ナノ粒子強化型複合はんだは、その成分として、質量パーセントで、60~70%のSnBi系低融点合金はんだ粉末(該SnBi系低融点合金はんだ粉末は、SnBi又はSnBiAg低融点合金はんだ粉末)と、10~30%のマイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末(該マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末は、SnCu、SnAg、SnSb又はSnAgCu合金粉末を含む)と、残りの部分のフラックスと、を含んでいてもよい。
前記低温はんだのマイクロ/ナノ粒子強化型複合はんだの実施例において、SnBi系低融点合金はんだ粉末の比率がいずれも50%を超えている。SnBi系低融点合金はんだ粉末の質量パーセントが50%未満である場合、マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末の溶融とぬれが実現できず、ボイドやコールドジョイントのリスクが増大する、又はマイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末の溶融速度が遅過ぎ、マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金のβ-Sn相と銅Cu基板との反応に影響する。SnBi系低融点合金はんだ粉末の質量パーセントが80%を超える場合、添加するマイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末の量が少なくなり過ぎ、その結果、はんだ接合点の強度に顕著な改善が見られない。本発明の配合は、複数回の実験と分析、及び階段的な研究開発を経て、最適な実施範囲を見いだしたものである。特に、60~70%のSnBi系低融点合金はんだ粉末(該SnBi系低融点合金はんだ粉末はSnBi又はSnBiAg低融点合金はんだ粉末)と、10~30%のマイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末と、残りの部分のフラックスとを含む配合は、低温はんだ付けに特に適し、はんだ付け後のはんだ接合点とはんだ継目の信頼性が高い。
前記複合はんだを採用したはんだ付けによって形成されたはんだ接合点又ははんだ継目は、電子部品と基板との間で、導電性、熱伝導性及び機械的強度を兼ね備える接続物質である。前記はんだ接合点又ははんだ継目は、リフローや熱溶融によるはんだ付けで形成される。前記リフロー又は熱溶融によるはんだ付けが採用するはんだの形式は、マイクロ/ナノ粒子強化型複合はんだのペースト、あらかじめ成形されたはんだ片、はんだテープ及びはんだワイヤーを含む。前記リフロー又は熱溶融の加熱温度は、はんだ付けのピーク温度を200℃以下140℃以上の時間を4分以上、180℃以上の時間を2分以上としている。はんだ付けにより形成されるはんだ接合点又ははんだ継目の金属結晶は等方性構造であり、且つ網状又はデンプル状を呈し、樹枝状SnBi共晶組織構造は存在しない。また、前記はんだ接合点又ははんだ継目の合金は、質量パーセントで、ビスマスBi19.4~51.2%、銅Cu0.01~1.3%、銀Ag0.01~1.8%、アンチモンSb0.01~0.6%、ニッケルNi0~0.05%、セリウムCe0~0.02%、コバルトCo0~0.04%、ナノ状グラファイト0~0.36%及びカーボンナノチューブ0~0.02%であり、残りの部分は錫Sn及びやむを得ず含まれる少量の基板合金元素である。前記はんだ接合点又ははんだ継目は、低温はんだ付け後の信頼性が良好であり、はんだ接合点の脆化現象が大幅に減少し、信頼性が高い。
上記複合はんだの実施例において、前記SnBi系低融点合金はんだ粉末は、SnBi、SnBiAg及びSnBiSbはんだ粉末のうちの1種又は複数種であり、前記SnBi系低融点合金はんだ粉末におけるSnBi合金はんだ粉末はSn42Bi58を含み、前記SnBi系低融点合金はんだ粉末におけるSnBiAg合金はんだ粉末は、Sn42Bi57Ag1、Sn42Bi57.6Ag0.4、Sn64Bi35Ag1及びSn64.7Bi35Ag0.3のうちのいずれか1種を含み、前記SnBi、SnBiAg及びSnBiSbはんだ粉末のうちの1種又は複数種を混合して形成された前記SnBi系低融点合金はんだ粉末は、SnBi系低融点合金はんだ粉末における各金属の含有量比率が、質量パーセントで、銀Ag0~1%、アンチモンSb0~3%、ビスマスBi35~58%であり、残りの部分は錫Snである。
前記マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末は、SnCu、SnAg、SnSb及びSnAgCuはんだ粉末を含み、その成分は、質量パーセントで、銅Cu0~3%、銀Ag0~4%、アンチモンSb0~10%を含み、残りの部分は錫Snである。
前記マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末におけるSnCu合金は、SnCu0.7、SnCu1及びSnCu3合金のうちのいずれか1種を含み、前記マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末におけるSnAg合金は、SnAg3、SnAg3.5及びSnAg4のうちのいずれか1種を含み、前記マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末におけるSnAgCu合金は、SnAg0.3Cu0.7、SnAg1Cu0.5及びSnAg3Cu0.5のうちのいずれか1種を含み、前記マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末におけるSnSb合金は、SnSb10、SnSb5のうちのいずれか1種を含む。
前記マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベースはんだ粉末において、その成分は、質量パーセントで、ニッケルNi0.01~0.1%、セリウムCe0.001~0.05%、コバルトCo0.001~0.1%、ナノ状グラファイト0.1~0.9%及びカーボンナノチューブ0.01~0.05%の粉末粒子のうちのいずれか1種又は複数種をさらに含む。部分的な酸化の条件が制御されていれば、成分に亜鉛Zn0.001~2.5%を追加してもよい。
低温はんだ付けの複合はんだの製造に用いるマイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末の調製方法であって、金属錫Snを345~355℃に加熱し溶融させて、液体金属錫SnにするステップA1と、ステップA1を実施して得た液体金属錫Snに、銅Cu、銀Ag、アンチモンSbのうちのいずれか1種または2種を含むマイクロ/ナノレベル金属粒子を添加するステップA2と、ステップA2を実施して得た液体混合金属に酸化防止剤を添加し、且つ該液体混合金属を置いた空間内が負圧状態になるまで余分な空気を吸い出すステップA3と、ステップA3を実施して得た液体混合金属を、温度が345~355℃の負圧密封状態で保温し、ハイパワー超音波又は機械方式で30~90分間分散処理を行って、前記マイクロ/ナノレベル金属粒子を十分に分散させて、マイクロ/ナノ金属粒子が高度に分散したマイクロ/ナノ粒子強化型液体錫ベース金属にするステップA4と、ステップA4を実施し、分散処理を完了して温度が345~355℃の範囲にある液体錫ベース金属を霧化チャンバへ搬送して、霧化、分散、成形処理を行い、該霧化チャンバの作業条件は温度が0~50℃の範囲に制御され、且つ霧化チャンバ内の環境は酸素含有量が400~2000ppmに制御され、前記霧化チャンバが採用する霧化方式は、超音波霧化、遠心霧化又はエア霧化の方式を含み、霧化、分散、成形処理された液体錫ベース金属が急速に冷却されて微細な金属粒子、即ちマイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末となるステップA5と、を含む。
ステップA2を実施する際に添加する前記マイクロ/ナノレベル金属粒子の直径寸法の範囲は、30nm~8μm又は100nm~1μm又は1~5μmであり、ステップA3を実施する際に、酸化防止剤を添加して液体混合金属を置いた空間が-0.1Mpaになるまで余分な空気を吸い出し、且つこの負圧状態をステップA4の全プロセスにおいて維持する。
ステップA2を実施する際に添加するマイクロ/ナノレベル金属粒子は、銅Cu、銀Ag、アンチモンSbのうちのいずれか1種又は2種であり、その成分は、質量パーセントで、銅Cu0~3%、銀Ag0~4%、アンチモンSb0~10%であり、これらを混合して液体のマイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース金属を形成し、溶融している該錫ベース金属は、液体のSnCu、SnSb、SnAg及びSnAgCu合金を含む。
ステップA2を実施する際に添加するマイクロ/ナノレベル粒子は、質量パーセントで、ニッケルNi0.01~0.1%、セリウムCe0.001~0.05%、コバルトCo0.001~0.1%、ナノ状グラファイト0.1~0.9%及びカーボンナノチューブ0.01~0.05%の粒子のうちのいずれか1種又は複数種をさらに含む。
ステップA3を実施する際に添加する酸化防止剤は、松脂又はLiCl-KCl溶融塩を含み、ステップA4を実施する際にハイパワー超音波で前記マイクロ/ナノ粒子 を分散させ、パワー超音波による分散で錫ベース合金はんだ粉末を強化する条件は、超音波周波数が10kHz~30kHz、パワーが1kW~10kWであり、ステップA4を実施する際に機械で前記マイクロ/ナノ粒子 を分散させ、機械による分散で錫ベース合金はんだ粉末を強化する条件は、高速回転分散パドルの線速度が10m/s~100m/sであり、前記強化型錫ベース合金はんだ粉末 の調製方法は、ステップA5を実施して得たマイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末を、機械又は気流で篩い分け、粒径規格の異なる粒子粉末を得て、規格寸法がT3~T8型のマイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末を製造して使用に備えるステップA6をさらに含む。
低温はんだ付けに用いるマイクロ/ナノ粒子強化型複合はんだの調製方法であって、上記のマイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末の調製方法により得たマイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末を、質量パーセントで10~40%計量し、さらに、質量パーセントで、50~80%のSnBi系低融点合金はんだ粉末と、8~15%のフラックスをそれぞれ計量するステップBと、室温条件で、ステップBを実施して計量した各成分を機械で均一に攪拌して、低温はんだ付けに用いるマイクロ/ナノ粒子強化型複合はんだを得るステップCと、を含む。
ステップBの前に、ステップA、即ち前記マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末の調製方法を採用してマイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末を得る、マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末の調製ステップが含まれてもよい。
本発明は、低温はんだ付けに用いるマイクロ/ナノ粒子強化型複合はんだ及びその調製方法に関するものである。このマイクロ/ナノ粒子強化型複合はんだは、低融点(融点が100~180℃)SnBi系合金はんだ粉末と、マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末が、通常のフラックスと調合されたものである。そのうち、錫ベース合金はんだ粉末は、マイクロ/ナノ粒子と溶融錫Sn金属が高度に分散、分布して混合、霧化されたものである。はんだ付けの過程で、マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末におけるSnが、SnBi共晶組織のSnより先に銅基板中のCuと結合して、SnBi低融点合金はんだ粉末におけるSnBi共晶組織のSnの分散を抑制すると同時に、マイクロ/ナノ強化型金属粒子がSnBi共晶組織のBi原子の逸脱と偏析結晶の成長を阻害して、はんだ接合点の組織構造を微細化することによって、はんだ接合点の性能を高め、信頼性を顕著に改善する。
表1に示すように、実施例1~8、参考例9及び実施例10~15まで、15種類の異なる配合を挙げる。
複合はんだの実施例1の調製方法は以下のとおりである。先ず、マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末を調製した。質量パーセントで、97部の錫Snを計量して錫溶解炉に入れ、350℃に加熱し、錫Snが十分に溶解したら絶えず攪拌して、酸化防止剤を入れ、3部のマイクロ/ナノレベルの銅粉を入れ、高速機械分散機を使用して50m/sのパドル線速度で30min、真空で攪拌し分散させた。そして、金属液体を周波数48KHzで超音波霧化し、機械で篩い分け、粒径がT3~T8型の各種マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末を得て、包装し使用に備えた。そして、複合はんだを以下のように調製した。前記ステップで得たT4型のマイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末10部、T3型のSnBi58低融点合金はんだ粉末80部、通常の松脂入りフラックス10部をそれぞれ計量して錫ペーストジャーに入れ、200r/minの攪拌速度で15min攪拌して取り出し、室温まで冷却して、マイクロ/ナノ粒子強化型の無鉛複合はんだを製造した。
複合はんだの実施例2~5の調製過程は実施例1と同じであるが、はんだを調合する際の比率が異なる。低融点合金はんだ粉末、即ちSnBi58の粉末/マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末の配合比は、順に、70/20、65/25、60/30、50/40であり、残りの部分は松脂入りフラックスである。そのうち、実施例2~5のSnBi58粉末の粒径と実施例1の粒径とは同じである。実施例2~5の攪拌調製プロセスは、実施例1のプロセスと同じである。
複合はんだの実施例6と実施例1との違いは、使用したマイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金粉末のSn/Ag/Cuの比率が99/0.3/0.7である点と、使用したマイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金粉末の粒径が異なり、すべてT6粉末に変更された点である。実施例6のSnBi58粉末の質量パーセントは66%、錫ベース合金はんだ粉末の質量パーセントは20%、フラックスの質量パーセントは14%である。複合はんだの調製プロセスは実施例1と同じである。
複合はんだの実施例7、8、参考例9及び実施例10のマイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末の調製方法と実施例1との違いは、使用したマイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金粉末のSn/Agの比率が96.5/3.5である点である。複合はんだの調製において、実施例7、8、参考例9及び実施例10で使用したマイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末と低融点合金はんだ粉末の粒径はT4である。実施例7、8、参考例9及び実施例10におけるSnAg3.5のマイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末の質量パーセントは、それぞれ15%、25%、30%、35%である。実施例7、8、参考例9及び実施例10において使用した低融点合金はんだ粉末にはいずれもSnBi35Ag0.3が含まれ、その質量パーセントはそれぞれ75%、55%、30%、15%である。そのうち、実施例8、参考例9及び実施例10で使用した低融点合金はんだ粉末にはSnBi58がさらに含まれ、その質量パーセントはそれぞれ10%、20%、30%である。そのうち、実施例10で使用した低融点合金はんだ粉末には、SnBi57Sb1がさらに含まれ、その質量パーセントは10%である。実施例7、8、参考例9及び実施例10において、通常の松脂入りフラックスの質量パーセントはいずれも10%であり、複合はんだの調製プロセスは実施例1と同じである。
複合はんだの実施例11の調製方法は以下のとおりである。先ず、マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末を調製した。質量パーセントで、90部の錫Snを計量して錫溶解炉に入れ、350℃に加熱し、錫Snが十分に溶解したら絶えず後攪拌して、酸化防止剤を入れ、10部のマイクロ/ナノレベルのアンチモン粉を入れ、パワー超音波分散機を使用して超音波周波数20KHz、パワー1KWの速度で超音波分散を1h行った。そして、金属液体を遠心霧化して粉末にし、機械で篩い分け、粒径がT3~T8型の各種マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末を得て、包装し使用に備えた。そして、複合はんだを以下のように調製した。20%の粒径T3のマイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末SnSb10と、70%の粒径T4の低融点合金はんだ粉末SnBi35Ag0.3と、10%の松脂なしフラックスをそれぞれ計量して錫ペーストジャーに入れ、100r/minの攪拌速度で30min攪拌して取り出し、室温まで冷却して使用に備えた。
複合はんだの実施例11~15の具体的なプロセスは実施例10と同じであるが、以下の点が異なる。すなわち、マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末を調合する際に、成分を、SnCu0.5Ni0.05、SnAg1Ni0.05Ce0.006Co0.01、SnCu0.7-ナノ状グラファイト0.3、SnAg1Cu0.5-カーボンナノチューブ0.02としたこと、成形後はいずれもT3型マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末としたこと、実施例11~12の複合はんだの調製で使用した配合では、いずれも、70%の粒径T4のSnBi35Ag0.3と、10%の松脂なしフラックスを用いたこと、実施例11~12の複合はんだの調製で使用した配合では、20%の粒径T3のSnCu0.5Ni0.05と、20%の粒径T3のSnAg1Ni0.05Ce0.006Co0.01を用いて、マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末としたこと、実施例14~15の複合はんだの調製で使用した配合では、いずれも、70%の粒径T4のSnBi57Sb1と、10%の松脂なしフラックスを使用したこと、実施例14~15の複合はんだの調製で使用した配合では、それぞれ、20%の粒径T3のSnCu0.7-ナノ状グラファイト0.3と、20%の粒径T3のSnAg1Cu0.5-カーボンナノチューブ0.02を用いて、マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末としたことである。
複合はんだの比較例1の調製方法は以下のとおりである。SnBi系低融点合金はんだ粉末とフラックスをそのまま用いて調合した。質量パーセントで、90部のT3型SnBi58の合金はんだ粉末と、10部の通常の松脂入りフラックスを、錫ペースト攪拌機を使って、200r/minの速度で15min攪拌して取り出し、室温まで冷却して使用に備えた。
複合はんだの比較例2の調製方法は以下のとおりである。SnBiAg系低融点合金はんだ粉末とフラックスをそのまま用いて調合した。質量パーセントで、90部のT3型SnBi35Ag0.3の合金はんだ粉末と、10部の通常の松脂入りフラックスを、錫ペースト攪拌機を使って、200r/minの速度で15min攪拌して取り出し、室温まで冷却して使用に備えた。
複合はんだの比較例3の調製方法は以下のとおりである。微細化された合金のSnBiSb系低融点合金はんだ粉末とフラックスをそのまま用いて調合した。質量パーセントで、90部のT3型SnBi57Sb1の合金はんだ粉末と、10部通常の松脂入りフラックスを、錫ペースト攪拌機を使って、200r/minの速度で15min攪拌して取り出し、室温まで冷却して使用に備えた。
複合はんだの比較例4の調製方法は以下のとおりである。SnBi系低融点合金はんだ粉末、分散処理をしていない強化相粒子及びフラックスを調合した。質量パーセントで、85部のT4型SnBi58合金はんだ粉末と、5部の1~5μmのCu粉末と、通常の松脂入りフラックスを、錫ペースト攪拌機を使って、200r/minの速度で15min攪拌して取り出し、室温まで冷却して使用に備えた。
複合はんだの比較例5の調製方法は以下のとおりである。SnBi系低融点合金はんだ粉末、強化相粗大粒子及びフラックスとを調合した。質量パーセントで、64部のT4型SnBi57Sb1と、25部のT3型Sn10Cu90錫ベース合金はんだ粉末と、11部の通常の松脂入りフラックスを、錫ペーストジャー内で、100r/minの速度で30min攪拌して取り出し、室温まで冷却して使用に備えた。
複合はんだの比較例6の調製方法は以下の通りである。質量パーセントで、90部のT3型SnAgCu305の合金はんだ粉末と、10部の通常の松脂入りフラックスを、錫ペースト攪拌機を使って、200r/minの速度で15min攪拌して取り出し、室温まで冷却して使用に備えた。
複合はんだの比較例7の調製方法は以下のとおりである。SnBi系低融点合金はんだ粉末と、マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末と、フラックスとを調合した。質量パーセントで、45部のT4型SnBi35Ag0.3と、44部のT3型マイクロ/ナノ粒子強化型Sn95Cu3錫ベース合金はんだ粉末と、11部の通常の松脂入りフラックスを、錫ペーストジャー内で、200r/minの速度で15min攪拌して取り出し、室温まで冷却して使用に備えた。
上記の実施例及び参考例と比較例を採用して調製したはんだを、LEDソフトストリップのパッドに塗り、ランプビーズを貼り付けた。LED部品の寸法は3.5*2.7*1.2mm、パッドの寸法は0.5*2*1mmである。そして、リフロー炉に入れ、リフロー温度に従って部品のリフローはんだ付けを行い、さらにはんだ付け後のライトビーズのせん断力についてスラスト試験を行った。各実施例及び参考例と比較例の配合パラメーターと試験性能の結果及び評価は表1に示すとおりである。表1の比較例と実施例及び参考例との各項の性能を比較すると、本発明の実施例1~8、参考例9及び実施例10~15を採用した場合、160~185℃のリフロー温度ではんだ付けを実現でき、はんだ付けのせん断強度は75N以上に達し、いずれも比較的低いリフロー温度でありながら、使用性能は全て強度要求を満たしていることがわかる(このLEDストリップに要求されるせん断強度は≧60N)。
しかし、比較例1、2、3のように、通常の低融点錫粉末を採用した場合、好ましいリフロー温度(160~180℃)である一方、はんだ付けのせん断強度は本発明の複合はんだのほぼ半分であり、要求を満たすことができない。比較例4のように強化相純銅Cu粒子をそのまま採用した場合、又は比較例5のように銅Cuの含有量が高いSnCu90合金をそのまま採用した場合は、加熱時に溶解するCuが極めて少ないため、はんだ付けのせん断強度が極めて低くなり、どちらも要求を満たすことができない。比較例6のように通常のSnAgCu305はんだを採用した場合、高いせん断強度を有するが、はんだ付けリフロー温度が240℃に達する必要があり、部品及び基板の耐熱性にとってリスクとなる。比較例7は、本発明のマイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末を採用しているが、マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末の複合比率が高めであるため、最終的な複合はんだは低温での溶解とぬれが実現できず、良好なはんだ付けを形成できない。
実施例及び参考例について、はんだ付けの温度が低い一方で、はんだ付け後に高強度を有する理由を分析する。先ず、低融点SnBiはんだを採用した比較例1のSEM図を観察する。図5と図8からわかるように、はんだが典型的な樹枝状SnBi共晶組織構造を呈し、その破断方式は脆性劈開破壊であり、はんだ接合点Cuの界面に脆性のBiリッチゾーンが現われ、はんだ接合点の組織構造は粗大で、図の白い領域のように、異方性構造組織である。同様に、比較例1と3の微細化合金の低融点合金はんだ粉末を観察する。図3と図6は、同じように組織構造が粗大で、樹枝状SnBi共晶組織構造という特徴を持っており、これははんだ付けせん断強度が低下する直接の原因となる。図5及び図6のような樹枝状SnBi構造により、はんだ接合点又ははんだ継目の、ある方向の強度が非常に脆くなり、地質断裂の構造と同じく接続の信頼性に対する潜在的なリスクとなる。
参考例9の複合はんだのはんだ接合点の薄片SEMについては、図4と図7を観察すると、はんだ破断面が網状又はテンプル状を呈し、樹枝状SnBi共晶組織構造がなく、はんだ接合点においてにマイクロ/ナノレベルのAg3Sn粒子が分散し、且つβ-Sn相が多いことがわかる。これは、Ag粒子強化型粉末の製造においてパワー超音波や機械による分散を採用したことが効果的であったことを示しており、はんだ接合点でのBiリッチゾーンの出現を抑制するのに有益である。図からはさらに、はんだ接合点全体の構造組織が微細化され、異方性構造であり、Biリッチゾーンが存在しないことがわかる。これも、はんだ接合点の引っ張り及びせん断強度が高い理由を本質的に反映しており、マイクロ/ナノ強化粒子を添加することによる効果を証明し、さらに本発明の合理性を示している。先ず、SnBi系低融点合金はんだ粉末と、マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末を,両者がぞれぞれ利点を発揮できるようにバランスさせて適切に配合することで、複合はんだのはんだ付け温度を低温はんだ付けに適合させるのみならず、十分なマイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末が十分なβ-Sn相を生み出せるようにして、Biリッチゾーンが大面積で出現することを避けることができる。次に、マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末の調製方法は、マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末を最も好ましい形態と方法で複合はんだと混合させることによって、マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末の成分が十分且つ均一に分散され、複合はんだがはんだ付けされた後のはんだ接合点強度を向上させる。
さらに、はんだがはんだ付けされた後の構造組織の時効安定性について比較する。時効条件は、125℃で400時間のエイジングである。図9は、実施例3の複合はんをはんだ付けしてエイジングさせた後のSEM図であり、図10は、比較例1の時効後のSEM図である。図9と図10を比較すると、比較例1のはんだの金属間化合物(IMC:Intermetallic compounds)は時効を経て10.5umの厚みまで成長しているが、複合はんだの金属間化合物(IMC)の厚みは、時効を経た最大厚みが5.7ummであり、前者の60%にとどかない。また、図8と図9を比較すると、低温SnBiはんだのIMCとはんだとの間には、すでにBiリッチ層が出現している。白い組織はBiリッチゾーンであり、Biと少量のSnで組成されたBi系固溶体である。黒い組織はSnリッチゾーンであり、Snと少量のBiで組成されたSn系固溶体である。本発明の複合はんだのはんだ接合点の組織構造は微細化されており、IMCとはんだとの間にBiリッチ層の出現がない。その理由は、マイクロ/ナノ強化型金属粒子がはんだ接合点において分散し、改めて結晶粒子の核生成質点となって、結晶粒子を微細化し、時効期間内に「セパレータ効果」を発揮し、長時間にわたる加熱条件下でのSnBi共晶組織のBiの逸脱や編析、凝集、成長を抑制して、金属間化合物の成長を遅らせているからであり、部品の接続における複合はんだのはんだ接合点の安定性を保証するものである。
本発明の添付図の各結晶相の図において、薄片状の白い組織はBiリッチ凝集領域であり、この白い組織の面積が小さいと、Biの凝集が少ない。図2に示すように、はんだ接合点の界面001点と004点では、金属間化合物の化学成分にBi元素はなく、界面の金属間化合物が必要とするSn原子はマイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金から析出したSn原子であって、SnBi共晶組織のSn原子ではない。他の複合はんだの研究では、高強度で融点の差が大きい単質粉末又はCu合金を添加するため、強化型粒子をぬれさせることができず、良好なはんだ付けが実現できないという欠点があり、しかも、強化相は余分なβ-Sn相の析出がないため、低融点SnBi系共晶組織からSnが析出し、Cu基板と反応するしかない。Snの欠如により、必然的に合金組織においてBiリッチゾーンが出現することになる。図2に示すように、マイクロ/ナノ強化型粒子がはんだ接合点において分散し、改めて新たな結晶粒子の核生成質点となって、結晶粒子を微細化すると同時に、バリアを形成し、はんだ接合点の時効期間内に、はんだ接合点におけるSnBi共晶組織のSnの析出と拡散を遅らせ、Biリッチ層の成長を阻害して、はんだとパッドの金属間化合物の成長速度を低減する。図4はからわかるように、複合はんだのはんだ接合点には、図5及び図6で出現していた樹枝状SnBi共晶組織体が見られず、緻密で等方性の金属組織が形成され、それによってはんだ継手の信頼性を高めており、これも本発明の進歩した点である。
図3のように、はんだ接合点の界面001と002の金属間化合物にはBi元素が存在する。本発明は、マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末をSnBi低融点合金と混合し、錫ベース合金の高比率のSn原子を利用して基板中のCuと優先的に結合させ、SnBi低融点合金からのSnの析出とBiリッチ層の生成を効果的に抑制することが可能であり、はんだ接合点の金属組織構造におけるBiが脆いという問題を効果的に解決する。これは本発明の最も進歩した点である。
以上、本発明の複合はんだは、200℃以下で低温はんだ付けを実現すると同時に、高い引っ張り強度とせん断強度を有し、コストが合理的で、はんだ付けの信頼性が高く、総合的な効果が良好な、質の良い低温無鉛はんだである。本発明の複合はんだを採用すれば、高温のはんだが部品と基板に及ぼす熱損傷の問題を解決できる上、低融点SnBi系合金はんだの使用時に発生するせん断強度の低さや、Bi凝集による信頼性の不足といった問題も解決できる。さらに、本発明を採用すれば、寸法がT3~T8の範囲の複合はんだを調製して、狭ピッチや、はんだ接合点が微小な精緻なはんだ付けの分野に応用できる。これは電子パッケージ部品の微小化や、軽量化・薄型化・ソフト化、多機能で高度な集積といった発展の方向に沿うものであり、応用価値が高く、市場の成長が見込まれる。
マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末の効果は、SnBi系低融点合金粉末と複合されると、マイクロ/ナノ強化型粒子が錫ベース合金はんだ粉末内で高分散相を形成することである。この分散相は通常1um未満の微粒子の質点であるため、はんだ付けする際に、マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末が低融点SnBiはんだに急速に侵食、溶解される。マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はSn含有量が多く、SnBiはんだはSn含有量が少ないため、錫ベース合金のβ-Sn相は、SnBi系合金はんだのSn原子より先にパッドで金属間化合物を形成し、SnBi共晶組織のSn原子がパッドへ拡散するのを遅らせる。これにより、低融点はんだがSnBi共晶組織として保たれ、Biリッチ層の出現を抑制する。
本発明は、先ずSn金属を溶解させて液体にし、マイクロ/ナノレベルの強化型粒子を加え、マイクロ/ナノ強化粒子をパワー超音波又は機械分散方式によって溶融Sn金属液体内で高度に分散する微小粒子に形成し、最後に、超音波、遠心又はエアによって霧化して、Snベースの金属に覆われた、多くの分散化したマイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末を形成する。マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末の製造過程では、パワー超音波や機械分散方法により、添加したマイクロ/ナノレベルの強化型金属粒子を直接且つ十分に分散させ、マイクロ/ナノレベル粒子が凝集するという問題を解決する。さらに、加工形成されたマイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末は、後に低融点合金はんだ粉末と複合使用されると、金属間化合物が短時間内に十分に再結合反応し、最終的に、はんだ接合点において分散したマイクロ/ナノ粒子と低融点はんだが十分に反応して、Biリッチの形成を抑制する「セパレータ」効果を発揮する。また、パワー超音波や機械による分散を採用してマイクロ/ナノレベル粒子を予め高度に分散させて粉末に混入させることによって、マイクロ/ナノ強化粒子が二次溶解の過程で浮遊し凝集するという問題を解決するだけでなく、マイクロ/ナノ強化粒子と低融点錫粉末のぬれ及び溶解の速度が遅いという問題も解決する。製造方法では、マイクロ/ナノ強化型粒子に後に十分効果を発揮させ、はんだ接合点の強度と機械的信頼性を根本的に保証することができ、これも本発明の技術構想における大きく進歩した点である。
本発明の配合及び方法を採用して調製したマイクロ/ナノ粒子強化型複合はんだは、200℃以下で低温はんだ付けを実現するものであり、低融点合金が先に溶解し、その後熱伝達により、マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末の溶解とぬれを実現する。このような合金が析出したβ-Sn相が銅Cuパッドと結合し易いという特徴は、SnBi系低融点合金はんだのBi脆性が高くせん断強度が低いという問題を解決する。また、マイクロ/ナノ粒子が複合はんだ内で分散し、再度結晶粒子の核生成質点となって、結晶粒子を微細化し、時効期間内に「セパレータ効果」を発揮して、低融点SnBi合金のBi元素が凝集、成長するのを抑制し、金属間化合物の成長を遅らせる。はんだ接合点又ははんだ継目の金属結晶は、等方性構造であり、且つ網状又はデンプル状を呈し、樹枝状SnBi共晶体は存在せず、はんだ接合の信頼性を高める。本発明によってT3~T8の複合はんだが調製でき、狭ピッチや、微小なはんだ接合点の作業に応用することができ、電子部品の微小化や、軽量化・薄型化・ソフト化、多機能で高度な集積といった発展の方向に沿うものであり、応用価値が高く、成長が見込まれる。
Figure 0007145855000001

Claims (10)

  1. 低温はんだ付けに用いるマイクロ/ナノ粒子強化型複合はんだの調整方法であって、
    該マイクロ/ナノ粒子強化型複合はんだの成分は、質量パーセントで、
    60~70%のSnBi系低融点合金はんだ粉末と、
    10~30%の、マイクロ/ナノレベル粒子のCu、Ag、Sbのうちの1種又は2種と溶融金属Snとが分散、混合、霧化されて形成された合金粉末である、マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末と、
    残りの部分のフラックスと、を含み、
    前記SnBi系低融点合金はんだ粉末は、SnBi、SnBiAg及びSnBiSbはんだ粉末のうちの1種又は複数種であり、
    前記SnBi系低融点合金はんだ粉末におけるSnBi合金はんだ粉末はSnBi58であり、
    前記SnBi系低融点合金はんだ粉末におけるSnBiAg合金はんだ粉末は、SnBi57Ag1、SnBi57.6Ag0.4、SnBi35Ag1及びSnBi35Ag0.3のうちのいずれか1種であり、
    前記SnBi系低融点合金はんだ粉末におけるSnBiSb合金はんだ粉末はSnBi57Sb1であり、
    前記SnBi、SnBiAg及びSnBiSbはんだ粉末うちのいずれか1種又は複数種を混合して形成された前記SnBi系低融点合金はんだ粉末は、SnBi系低融点合金はんだ粉末における各金属の含有量比率が、質量パーセントで、銀Ag0~1%、アンチモンSb0~3%、ビスマスBi35~58%であり、残りの部分は錫Snであり、
    前記マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末は、SnCu、SnAg、SnAgCu及びSnSb合金はんだ粉末のうちのいずれか1種又は複数種であり、
    前記マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末におけるSnCu合金は、SnCu0.7、SnCu1及びSnCu3合金のうちのいずれか1種であり、
    前記マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末におけるSnAg合金は、SnAg3、SnAg3.5及びSnAg4のうちのいずれか1種であり、
    前記マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末におけるSnAgCu合金は、SnAg0.3Cu0.7、SnAg1Cu0.5及びSnAg3Cu0.5のうちのいずれか1種であり、
    前記マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末におけるSnSb合金は、SnSb10、SnSb5のうちのいずれか1種である
    ことを特徴とする、マイクロ/ナノ粒子強化型複合はんだの調整方法。
  2. 前記SnBi系低融点合金はんだ粉末におけるSnBiAg合金はんだ粉末、SnBi35Ag0.3である
    ことを特徴とする、請求項1に記載のマイクロ/ナノ粒子強化型複合はんだの調整方法。
  3. 前記マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末の成分は、質量パーセントで、ニッケルNi0.01~0.1%、セリウムCe0.001~0.05%、コバルトCo0.001~0.1%、ナノ状グラファイト0.1~0.9%及びカーボンナノチューブ0.01~0.05%の粉末粒子のうちのいずれか1種又は複数種をさらに含む
    ことを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載のマイクロ/ナノ粒子強化型複合はんだの調整方法。
  4. 低温はんだ付けの複合はんだの製造に用いるマイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末の調製方法であって、
    金属錫Snを345~355℃に加熱し溶融させて、液体金属錫SnにするステップA1と、
    ステップA1を実施して得た液体金属錫Snに、銅Cu、銀Ag、アンチモンSbのうちのいずれか1種または2種を含むマイクロ/ナノレベル金属粒子を添加するステップA2と、
    ステップA2を実施して得た液体混合金属に酸化防止剤を添加し、且つ該液体混合金属を置いた空間内が負圧状態になるまで余分な空気を吸い出すステップA3と、
    ステップA3を実施して得た液体混合金属を、温度が345~355℃の負圧密封状態で保温し、ハイパワー超音波又は機械方式で30~90分間分散処理を行って、前記マイクロ/ナノレベル金属粒子を十分に分散させて、マイクロ/ナノ金属粒子が高度に分散したマイクロ/ナノ粒子強化型液体錫ベース金属にするステップA4と、
    ステップA4を実施し、分散処理を完了して温度が345~355℃の範囲にある液体錫ベース金属を霧化チャンバへ搬送して、霧化、分散、成形処理を行い、該霧化チャンバの作業条件は温度が0~50℃の範囲に制御され、且つ霧化チャンバ内の環境は酸素含有量が400~2000ppmに制御され、前記霧化チャンバが採用する霧化方式は、超音波霧化、遠心霧化又はエア霧化の方式を含み、霧化、分散、成形処理された液体錫ベース金属が急速に冷却されて微細な金属粒子、即ちマイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末となるステップA5と、を含み、
    前記マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末は、SnCu、SnAg、SnAgCu及びSnSb合金はんだ粉末のうちのいずれか1種又は複数種であり、
    前記マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末におけるSnCu合金は、SnCu0.7、SnCu1及びSnCu3合金のうちのいずれか1種であり、
    前記マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末におけるSnAg合金は、SnAg3、SnAg3.5及びSnAg4のうちのいずれか1種であり、
    前記マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末におけるSnAgCu合金は、SnAg0.3Cu0.7、SnAg1Cu0.5及びSnAg3Cu0.5のうちのいずれか1種であり、
    前記マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末におけるSnSb合金は、SnSb10、SnSb5のうちのいずれか1種である
    ことを特徴とする、マイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末の調製方法。
  5. ステップA2を実施する際に添加する前記マイクロ/ナノレベル金属粒子の直径寸法の範囲は、30nm~8μmであり、
    ステップA3を実施する際に、酸化防止剤を添加して液体混合金属を置いた空間が-0.1Mpaになるまで余分な空気を吸い出し、且つこの負圧状態をステップA4の全プロセスにおいて維持する
    ことを特徴とする、請求項4に記載のマイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末の調製方法。
  6. ステップA2を実施する際に添加するマイクロ/ナノレベル粒子は、質量パーセントで、ニッケルNi0.01~0.1%、セリウムCe0.001~0.05%、コバルトCo0.001~0.1%、ナノ状グラファイト0.1~0.9%及びカーボンナノチューブ0.01~0.05%の粒子のうちのいずれか1種又は複数種をさらに含む
    ことを特徴とする、請求項4に記載のマイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末の調製方法。
  7. ステップA3を実施する際に添加する酸化防止剤は、松脂又はLiCl-KCl溶融塩を含み、
    ステップA4を実施する際にハイパワー超音波で前記マイクロ/ナノ粒子を分散させ、パワー超音波による分散で錫ベース合金はんだ粉末を強化する条件は、超音波周波数が10kHz~30kHz、パワーが1kW~10kWであり、
    ステップA4を実施する際に機械で前記マイクロ/ナノ粒子を分散させ、機械による分散で錫ベース合金はんだ粉末を強化する条件は、高速回転分散パドルの線速度が10m/s~100m/sであり、
    前記強化型錫ベース合金はんだ粉末の調製方法は、
    ステップA5を実施して得たマイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末を、機械又は気流で篩い分け、粒径規格の異なる粒子粉末を得て、規格寸法がT3~T8型のマイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末を製造して使用に備えるステップA6をさらに含む
    ことを特徴とする、請求項4に記載のマイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末の調製方法。
  8. 低温はんだ付けに用いるマイクロ/ナノ粒子強化型複合はんだの調製方法であって、
    請求項4~7のいずれか1項に記載のマイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末の調製方法により得たマイクロ/ナノ粒子強化型錫ベース合金はんだ粉末を、質量パーセントで10~40%計量し、さらに、質量パーセントで、50~80%のSnBi系低融点合金はんだ粉末と、8~15%のフラックスをそれぞれ計量するステップBと、
    室温条件で、ステップBを実施して計量した各成分を機械で均一に攪拌して、低温はんだ付けに用いるマイクロ/ナノ粒子強化型複合はんだを得るステップCと、を含み、
    前記SnBi系低融点合金はんだ粉末は、SnBi、SnBiAg及びSnBiSbはんだ粉末のうちの1種又は複数種であり、
    前記SnBi系低融点合金はんだ粉末におけるSnBi合金はんだ粉末はSnBi58であり、
    前記SnBi系低融点合金はんだ粉末におけるSnBiAg合金はんだ粉末は、SnBi57Ag1、SnBi57.6Ag0.4、SnBi35Ag1及びSnBi35Ag0.3のうちのいずれか1種であり、
    前記SnBi系低融点合金はんだ粉末におけるSnBiSb合金はんだ粉末はSnBi57Sbであり、
    前記SnBi、SnBiAg及びSnBiSbはんだ粉末うちのいずれか1種又は複数種を混合して形成された前記SnBi系低融点合金はんだ粉末は、SnBi系低融点合金はんだ粉末における各金属の含有量比率が、質量パーセントで、銀Ag0~1%、アンチモンSb0~3%、ビスマスBi35~58%であり、残りの部分は錫Snである
    ことを特徴とする、マイクロ/ナノ粒子強化型複合はんだの調製方法。
  9. 前記SnBi系低融点合金はんだ粉末におけるSnBiAg合金はんだ粉末、SnBi35Ag0.3である
    ことを特徴とする、請求項8に記載のマイクロ/ナノ粒子強化型複合はんだの調製方法。
  10. 請求項1~3、8及び9のいずれか1項に記載の調製方法により調製されたマイクロ/ナノ粒子強化型複合はんだを用いてはんだ付けを行い、はんだ接合点又ははんだ継目を成形する方法であって、
    前記はんだ接合点又ははんだ継目は、電子部品とそれが取り付けられる基板との間で、導電性、熱伝導性及び機械的強度を兼ね備える接続物質であり、
    前記はんだ接合点又ははんだ継目は、リフロー又は熱溶融によるはんだ付けで形成されたものであり、
    前記リフロー又は熱溶融によるはんだ付けが採用するはんだの形式は、マイクロ/ナノ粒子強化型複合はんだのペースト、あらかじめ成形されたはんだ片、はんだテープ及びはんだワイヤーを含み、
    前記リフロー又は熱溶融の加熱温度は、はんだ付けのピーク温度を200℃以下、140℃以上の時間を4分以上、180℃以上の時間を2分以上とし、
    はんだ付けにより形成されるはんだ接合点又ははんだ継目の金属結晶は、等方性構造であり、且つ網状又はデンプル状を呈し、樹枝状SnBi共晶体は存在せず、
    前記はんだ接合点又ははんだ継目の合金は、質量パーセントで、ビスマスBi19.4~51.2%、銅Cu0.01~1.3%、銀Ag0.01~1.8%、アンチモンSb0.01~0.6%、ニッケルNi0~0.05%、セリウムCe0~0.02%、コバルトCo0~0.04%、ナノ状グラファイト0~0.36%及びカーボンナノチューブ0~0.02%であり、残りの部分は錫Sn及びやむを得ず含まれる少量の基板合金元素である
    ことを特徴とする、はんだ接合点又ははんだ継目の成形方法。
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