JP7144076B2 - 目地カバー装置及びその取り付け方法 - Google Patents
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Description
一方、前記図示した鋼製下地103aとパネル103bでカバー本体103を構成したものや、複合ハニカムパネルにより構成したものは、風荷重に対する耐性が高く、製品幅も大きく設定することが可能であるが、これらは加工工程数が多くて製作費用が高額となるという欠点がある。
間隙を挟んで相対する一方の躯体に取り付けられていて当該躯体から他方の躯体の上方に亘って張り出したカバー本体と、前記他方の躯体の上部に取り付けられていて前記カバー本体の先端側下面に当接する受け体からなり、
前記カバー本体は、両側部に相互に接続可能な接続部がそれぞれ設けられたアルミ形材からなる複数のカバー材を、前記間隙の長さ方向又は幅方向に沿って並列させ、且つ隣接したカバー材の側部同士を接続して一体に継ぎ合わせた構成を有することを特徴とする。
アルミ形材からなるカバー材は軽量で持ち運びや取り扱いが容易であり、施工現場において、間隙の長さ方向に沿ってカバー材を並べつつ、逐次、隣り合うカバー材の側部同士を接続して継ぎ合わせるという簡単な作業でカバー本体を形成して取り付けることが可能である。予め工場でカバー本体を製作しなくても現場対応で施工が可能なので、加工コストが安価に抑えられ、また、安全への配慮が必要なこの種の高所の施工場所における工事の施工性を向上させることができる。
前記カバー本体は、複数のカバー材の側部同士を継ぎ合わせて構成され、カバー本体の表面は一続きのカバー面となるので、カバー材の継ぎ足しにより間隙の長さに応じた長さのカバー本体を簡単な作業で組み付けて形成することができ、カバー材同士の接続部位にシーリング材を充填する操作も不要であり、カバー材同士の継ぎ合わせによるカバー本体の防水性を確保することが可能である。
また、カバー本体は、間隙の幅方向に沿ってカバー材を並べ、隣り合うカバー材の側部同士を接続して継ぎ合わせて構成することもできる。
このような事態の招来を防ぐべく、前記構成の目地カバー装置において、躯体と、該躯体に取り付けられたカバー本体の上面部又は下面部とを支持アームで接続して補強した構成とすることができる。
例えば間隙を挟んで向き合うパラペットにカバー本体を架け渡して目地カバー装置を取り付ける態様では、支持アームの接続位置はパラペットの可動量を確保するためにカバー本体下面の根元部寄りとなる。このような場合、支持アームの接続位置からは遠い、カバー本体の先端部や出隅コーナー部などでは強度が低下し、前記外力を受けたときに作用する応力により材料が曲がったり躯体との接続部が破損したりすることがある。
そこで、カバー本体の先端部側の強度を高めるため、カバー本体の下面の少なくとも先端部側に、カバー本体の長手方向に沿って伸びた縁補強体を取り付けた構成とすることができる。カバー本体全体の強度を高めるため、カバー本体の先端部とよりも元端部側に、一つ又は間隔を開けて複数列に縁補強体を取り付けてもよい。
また、屋根側端部の下面又は外壁用の目地装置の上部に緩衝材を設けた場合、先端側と根元部側で高さが大きく変わり、可動したときに緩衝材への負荷が大きく、損傷を生じさせる虞がある。
そこで、外壁用の目地装置との取り合い部分での干渉を避けるため、前記カバー本体の長さ方向端部部分の下部に、下面が平らな枠体を一体に設けることが好ましい。
建物の軒部に面した間隙の開口を覆う目地カバー装置の態様としては、間隙を挟んで相対する一方の躯体に取り付けられていて当該躯体から他方の躯体の下方に亘って張り出したカバー本体を備え、当該カバー本体が、両側部に相互に接続可能な接続部がそれぞれ設けられたアルミ形材からなる複数のカバー材を、前記間隙の長さ方向又は幅方向に沿って並列させ、且つ隣接したカバー材の側部同士を接続して一体に継ぎ合わせた構成のものとすることができる。軒部に面した間隙に設置された目地カバー装置は、間隙がカバー本体で塞がれて軒天井を構成する。
また、前記軒部に面した間隙の開口を塞ぐ目地カバー装置において、間隙の長さ方向に沿ってカバー材を並列させてカバー本体が形成された態様のものでは、カバー本体の端部に配置されたカバー材をその長さ方向に沿って切断し、この切断部を含む当該カバー材の外面に、側部フレーム材を覆い被せて、カバー本体の側端部を収めることで、カバー本体を適宜な長さに調節することが可能である。
図2に示されるように、カバー材21の両側部には、その一方に篏合部21a、他方に被篏合部21bがそれぞれ形成されており、カバー材21の篏合部21aを他のカバー材21の被篏合21bに篏合させてカバー材21,21の側部同士を連結し、且つ前記篏合部位に留めネジなどの固定部材4を螺合して固定することで、カバー材21,21同士を一体に継ぎ合わせて接続することができるように設けてある。同図に示されるように、一体に継ぎ合わされた複数のカバー材21の上面は、一続きの凹凸のない平面となる。
図3中、符番22cは接続部22の上部を覆う化粧カバー、22dはシール部材である。化粧カバー22cとシール部材22dの組付けは、カバー本体2を構成する全てのカバー材21の取り付け後に行われる。
同図に示されるように、一体に継ぎ合わされた複数のカバー材21の先端に接続板23aが取り付けられ、この接続板23aの外面に先端フレーム材23がその上面をカバー材21の上面と面一に揃えて固定部材4で取り付けてある。
先ず、躯体Aの端面に間隙Gの長さ方向に沿って接続部22のアンカーベース22aを取り付ける。
そして、前記接続部22に固定されたカバー材21の側面に他のカバー材21を重ねて、両カバー材21,21の側部同士を篏合するとともに篏合部位を固定部材4で固定してカバー材21,21同士を継ぎ合わせ、当該継ぎ合わせた他のカバー材21の根元部を接続部22に固定する。
躯体Bの上端に設ける受け体3の取り付けは、躯体Aにカバー本体2を取り付ける前に、或いはカバー本体2の取り付け作業と平行して行うことができる。
なお、カバー本体2の全体の強度を高めるため、図5に破線で示すように、カバー本体2の先端部よりも元端部側に、一つ又は間隔を開けて複数列に縁補強体27を取り付けてもよい。
図7に示された目地カバー装置1は、前記図示した形態と同様の建物の外壁である躯体Aと、屋上のパラペットである躯体Bの間に設けられた間隙Gの開口に沿って、支持アーム24を用いずに設置したものである。
また、図8に示された目地カバー装置1は、対面する屋上のパラペット同士である躯体Aと躯体Bの間に設けられた間隙Gの開口に沿って設置したものである。
図8の態様では、躯体Aの端面とカバー本体2の下面間に取り付けられる支持アーム24のカバー本体2との取り付け位置が、躯体A,B間が変位した場合を考慮して、カバー本体2の根元部側に寄った位置となることから、縁補強体26のカバー本体2への取り付けはカバー本体2の先端部側を補強する上で有効である。
また、カバー本体2の先端部上面に止水部材33が取り付けられ、これが躯体Bの端部下面に当接するように設けてある。
図14に示されるように、側部フレーム材25Aは、カバー材21と同様にアルミ形材により形成されており、カバー材21の側端部の外面に被さって装着するようになっている。そして、カバー材21の端部を、その長手方向に沿って同図中の符号Cで示される幅だけ切断し、この切断部を含むカバー材21の外面に側部フレーム材を覆い被せて取り付けることで、カバー本体2の長さを適宜な長さに調節することができるようになっている。
図示したカバー材21は、前記と同様にアルミ形材により形成され、その両側部に篏合部21aと被篏合部21bがそれぞれ設けられており、長手方向を揃えて並べたカバー材21,21の前記篏合部21a及び被篏合部21bを篏合することで側部同士が接続し、留めネジなどの固定部材4を用いずに、カバー材21,21同士を一体に継ぎ合わせることができるように形成されたものである。
図16に示されるように、この場合のカバー本体2の組み立ては、間隙Gに沿って躯体Aに取り付けられた接続部22の略中央にカバー材21の根元部を固定して取り付け、このカバー材22の被篏合部22bにその先端部側から、これに並べる他のカバー材22の篏合部22aをスライド篏合させて側部同士を接続するとともに、当該他のカバー材22の根本部を接続部22に固定し、以降、隣接するカバー材21を順次取り付けて、カバー材21,21同士を一体に継ぎ合わせることで行うことができる。
カバー材21は、複数の中空部に区画した形状に形成したが、アルミ形材により成形されたものであれば形状は問わない。また、縁補強体は、L字型鋼を組み合わせて形成したが、任意の形状のアルミ形材その他の鋼材を用いて形成されていてもよい。
Claims (11)
- 建物の屋根や屋上に設けられた間隙の開口を覆う目地カバー装置において、
間隙を挟んで相対する一方の躯体に取り付けられていて当該躯体から他方の躯体の上方に亘って張り出したカバー本体と、
前記他方の躯体の上部に取り付けられていて前記カバー本体の先端側下面に当接する受け体からなり、
前記カバー本体は、両側部に相互に接続可能な接続部がそれぞれ設けられたアルミ形材からなる複数のカバー材を、前記間隙の長さ方向に沿って並列させ、且つ隣接したカバー材の側部同士を接続して一体に継ぎ合わせて形成されているとともに、カバー本体の下面の先端部側に、当該カバー本体の長手方向に沿って伸びた縁補強体が取り付けられ、
この縁補強体の下面に前記受け体に取り付けられた止水部材が当接するように設けられた構成を有することを特徴とする目地カバー装置。 - カバー本体の長さ方向端部部分の下部に、間隙に設けられた外壁用の目地装置との取り合い部分での干渉を避けるための、下面が平らな枠体が一体に設けられた構成を有することを特徴とする請求項1に記載の目地カバー装置。
- カバー本体が取り付けられた側の躯体と、カバー本体の上面又は下面とが、支持アームで接続された構成を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の目地カバー装置。
- 建物の屋根や屋上に設けられた間隙の開口を覆う目地カバー装置において、
前記間隙を挟んで相対する一方の躯体に取り付けられていて当該躯体から他方の躯体の上方に亘って張り出したカバー本体と、
前記他方の躯体の上部に取り付けられていて前記カバー本体の先端側下面に当接する受け体からなり、
前記カバー本体は、両側部に相互に接続可能な接続部がそれぞれ設けられたアルミ形材からなる複数のカバー材を、前記間隙の幅方向に沿って並列させ、且つ隣接したカバー材の側部同士を接続して一体に継ぎ合わせた構成を有することを特徴とする目地カバー装置。 - 建物の屋根や屋上に設けられた間隙の開口を覆う目地カバー装置であって、前記間隙を挟んで相対する一方の躯体に取り付けられていて当該躯体から他方の躯体の上方に亘って張り出したカバー本体と、前記他方の躯体の上部に取り付けられていて前記カバー本体の先端側に当接する受け体からなる目地カバー装置の取り付け方法において、
前記カバー本体は、両側部に相互に接続可能な接続部がそれぞれ設けられたアルミ形材からなる複数のカバー材が、互いに両側部同士を一体に継ぎ合わせて形成されるものであり、
前記一方の躯体の端面に間隙の長さ方向に沿って前記カバー材の根元部が接続する接続部のアンカーベースを取り付ける工程と、
前記アンカーベースに前記各カバー材の根元部を宛がって接続部に固定し、各カバー材をその根元部側から先端部側へ向けて下方傾斜する勾配を付けて支持する工程と、
間隙の長さ方向の全体に亘って一体に継ぎ合わせたカバー材の先端部に沿って先端フレーム材を取り付ける工程と、
前記他方の躯体に止水部材が取り付けられた受け体を取り付ける工程と、
を有する目地カバー装置のカバー本体の取り付け方法。 - 一体に継ぎ合わせたカバー材の先端部下面に沿って縁補強体を一体に取り付ける工程を含む請求項5に記載の目地カバー装置の取り付け方法。
- 一体に継ぎ合わせたカバー材の長さ方向の両端部に側部フレーム材を取り付ける工程を含む請求項5又は6に記載の目地カバー装置の取り付け方法。
- カバー本体の長さ方向端部部分の下部に、間隙に設けられた外壁用の目地装置との取り合い部分での干渉を避けるための、下面が平らな枠体を一体に取り付ける工程を含む請求項5から7の何れかに記載の目地カバー装置の取り付け方法。
- 建物の軒部に面した間隙の開口を覆う目地カバー装置であって、前記間隙を挟んで相対する一方の躯体に取り付けられていて当該躯体から他方の躯体の下方に亘って張り出したカバー本体と、前記カバー本体の先端部上面に取り付けられていて前記他方の躯体の下面に当接する止水部材からなる目地カバー装置の取り付け方法において、
前記カバー本体は、両側部に相互に接続可能な接続部がそれぞれ設けられたアルミ形材からなる複数のカバー材が、互いに両側部同士を一体に継ぎ合わせて形成されるものであり、
前記一方の躯体の端面に間隙の長さ方向に沿って前記カバー材の根元部が接続する接続部のアンカーベースを取り付ける工程と、
前記アンカーベースに前記各カバー材の根元部を宛がって接続部に固定して支持する工程と、
間隙の長さ方向の全体に亘って一体に継ぎ合わせたカバー材の先端部に沿って先端フレーム材を取り付ける工程と、
前記カバー本体の先端部上面に他方の躯体の下部に当接する止水部材を取り付ける工程と、
を含む目地カバー装置の取り付け方法。 - カバー本体の端部に配置されたカバー材をその長さ方向に沿って切断し、この切断部を含む当該カバー材の外面に、側部フレーム材を覆い被せる工程を含む請求項9に記載の目地カバー装置の取り付け方法。
- カバー材が取り付けられた側の躯体と、カバー材の上面又は下面とを、支持アームで接続する工程を含む請求項5から10の何れかに記載の目地カバー装置の取り付け方法。
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