JP7143996B2 - 口腔内粘膜保護フィルム - Google Patents
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第1の化合物であるアクリル系水溶性粘膜粘着性ポリマーとしてカルボキシビニルポリマー(Carbopol、「Carbopol 971」、LUBRIZOL社製)を17g、第2の化合物としてエチルセルロース(EC、ダウ・ケミカル社製医薬用グレード)を0.3g用いた。第1の化合物に対する第2の化合物の含有量は、1.8重量%である。エタノール250gを攪拌しながら、カルボキシビニルポリマーの粉末とエチルセルロースの粉末とを加え、室温にて1時間攪拌し、白濁の分散液を作製した。これを40℃に加温しながら24時間攪拌した。この液をアプリケーターにてPETセパレーターに1mmの厚みで塗工し、室温で5分、さらに40℃で20分乾燥し、厚み約40μmの透明平滑フィルムを得た。
第2の化合物としてエチルセルロース(EC)を0.6g用いた他は、実施例1と同様にして厚み約40μmの透明平滑フィルムを得た。本例における第1の化合物に対する第2の化合物の含有量は、3.5重量%である。
第2の化合物としてアミノアルキルメタクリレートコポリマー(Eudragit、「Eudragit」L100、Evonik社製)を0.6g用いた他は、実施例1と同様にして厚み約40μmの透明平滑フィルムを得た。本例における第1の化合物に対する第2の化合物の含有量は、3.5重量%である。
第2の化合物としてポリ酢酸ビニル(「ゴーセニール」NZ-2、日本合成化学工業株式会社製)を0.6g用いた他は、実施例1と同様にして厚み約40μmの半透明平滑フィルムを得た。本例における第1の化合物に対する第2の化合物の含有量は、3.5重量%である。
第1の化合物であるアクリル系水溶性粘膜粘着性ポリマーとしてカルボキシビニルポリマー(Carbopol)を17g、第2の化合物としてエチルセルロース(EC)を3.9g、第3の化合物としてキシリトール(三菱商事フードテック株式会社製)を5.6g、第4の化合物としてヒドロキシプロピルメチルセルロース(ヒプロメロース、信越化学工業株式会社製 日本薬局方)を5.6g用いた。本例における第1の化合物に対する第2の化合物の含有量は、22.9重量%である。エタノール200gを攪拌しながら、カルボキシビニルポリマーの粉末とエチルセルロースの粉末とを加え、室温にて1時間攪拌し、白濁の分散液を作製した。ヒドロキシプロピルメチルセルロースとキシリトールの粉末をエタノール50gに投入し、ホモジナイザーでよく分散させた。上記2液を混合し、これを40℃に加温しながら24時間攪拌した。この液をアプリケーターにてPETセパレーターに1mmの厚みで塗工し、室温で5分、さらに40℃で20分乾燥し、厚み約100μmのフィルムを得た。得られたフィルムは、粒子が分散していることが目視で確認できる半透明フィルムであった。
キシリトールを2.2gとした他は、実施例5と同様にして厚み約100μmのフィルムを得た。得られたフィルムは、粒子が分散していることが目視で確認できる半透明フィルムであった。本例における第1の化合物に対する第2の化合物の含有量は、22.9重量%である。
エチルセルロースを1.1g、キシリトールを2.2g、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを2.2gとした他は、実施例5と同様にして厚み約100μmのフィルムを得た。得られたフィルムは、粒子が分散していることが目視で確認できる半透明フィルムであった。本例における第1の化合物に対する第2の化合物の含有量は、6.5重量%である。
ヒドロキシプロピルメチルセルロースを添加しなかった他は、実施例5と同様にして厚み約40μmの透明平滑フィルムを得た。本例における第1の化合物に対する第2の化合物の含有量は、22.9重量%である。
ヒドロキシプロピルメチルセルロースを2.2gとした他は、実施例5と同様にして厚み約100μmのフィルムを得た。得られたフィルムは、粒子が分散していることが目視で確認できる半透明フィルムであった。本例における第1の化合物に対する第2の化合物の含有量は、22.9重量%である。
エチルセルロースを2.8gとした他は、実施例5と同様にして厚み約100μmのフィルムを得た。得られたフィルムは、粒子が分散していることが目視で確認できる半透明フィルムであった。本例における第1の化合物に対する第2の化合物の含有量は、16.5重量%である。
第1の化合物であるアクリル系水溶性粘膜粘着性ポリマーとしてカルボキシビニルポリマー(Carbopol)を17g、第2の化合物としてエチルセルロース(EC)を2.8g、第3の化合物として分子量400のポリエチレングリコール(PEG400、WAKO純薬工業株式会社製 試薬規格)を2.2g、第4の化合物としてヒドロキシプロピルメチルセルロース(ヒプロメロース)を5.6g用いた。本例における第1の化合物に対する第2の化合物の含有量は、16.5重量%である。エタノール200gを攪拌しながら、カルボキシビニルポリマーの粉末とエチルセルロースの粉末とを加え、室温にて1時間攪拌し、白濁の分散液を作製した。PEG400とヒドロキシプロピルメチルセルロースをエタノール50gに投入し、ホモジナイザーでよく分散させた。上記2液を混合し、これを40℃に加温しながら24時間攪拌した。この液をアプリケーターにてPETセパレーターに1mmの厚みで塗工し、室温で5分、さらに40℃で20分乾燥し、厚み約100μmのフィルムを得た。得られたフィルムは、粒子が分散していることが目視で確認できる半透明フィルムであった。
第1の化合物であるアクリル系水溶性粘膜粘着性ポリマーとしてカルボキシビニルポリマー(Carbopol)を17g、第2の化合物として、エチルセルロース(EC)を2.8gおよびオレイン酸(日油株式会社製 薬添規格)を0.6g、第4の化合物として、タルク(小堺製薬株式会社製 薬局方)を2.8g用いた。本例における第1の化合物に対する第2の化合物の含有量は、20.0重量%である。エタノール200gを攪拌しながら、カルボキシビニルポリマーの粉末とエチルセルロースの粉末とを加え、室温にて1時間攪拌し、白濁の分散液を作製した。オレイン酸とタルクをエタノール50gに投入し、ホモジナイザーでよく分散させた。上記2液を混合し、これを40℃に加温しながら24時間攪拌した。この液をアプリケーターにてPETセパレーターに1mmの厚みで塗工し、室温で5分、さらに40℃で20分乾燥し、厚み約50μmの半透明白濁フィルムを得た。
第4の化合物として、タルクに代えて、二酸化ケイ素(日本アエロジル株式会社製)を0.6gとした他は、実施例12と同様にして厚み約110μmのフィルムを得た。得られたフィルムは、粒子が分散していることが目視で確認できる半透明フィルムであった。本例における第1の化合物に対する第2の化合物の含有量は、16.5重量%である。
第3の化合物として、PEG400に代えてグリセリン(WAKO純薬工業株式会社製 試薬規格)を2.2gとした他は、実施例11と同様にして厚み約100μmのフィルムを得た。得られたフィルムは、粒子が分散していることが目視で確認できる半透明フィルムであった。本例における第1の化合物に対する第2の化合物の含有量は、16.5重量%である。
第1の化合物であるアクリル系水溶性粘膜粘着性ポリマーとしてカルボキシビニルポリマー(Carbopol)を17g、第2の化合物として、エチルセルロース(EC)を1.0gおよびオレイン酸エチル(WAKO純薬工業株式会社製 試薬規格)を0.6g、第4の化合物として、タルクを2.2g用いた。本例における第1の化合物に対する第2の化合物の含有量は、9.4重量%である。エタノール200gを攪拌しながら、カルボキシビニルポリマーの粉末とエチルセルロースの粉末とを加え、室温にて1時間攪拌し、白濁の分散液を作製した。オレイン酸エチルとタルクをエタノール50gに投入し、ホモジナイザーでよく分散させた。上記2液を混合し、これを40℃に加温しながら24時間攪拌した。この液をアプリケーターにてPETセパレーターに1mmの厚みで塗工し、室温で5分、さらに40℃で20分乾燥し、厚み約50μmの半透明白濁フィルムを得た。
第1の化合物であるアクリル系水溶性粘膜粘着性ポリマーとしてカルボキシビニルポリマー(Carbopol)を17g、第2の化合物として、エチルセルロース(EC)を0.7gおよびミリスチン酸イソプロピル(日光ケミカルズ株式会社製)を0.6g、第4の化合物として、タルクを2.2g用いた。本例における第1の化合物に対する第2の化合物の含有量は、7.6重量%である。エタノール200gを攪拌しながら、カルボキシビニルポリマーの粉末とエチルセルロースの粉末とを加え、室温にて1時間攪拌し、白濁の分散液を作製した。ミリスチン酸イソプロピルとタルクをエタノール50gに投入し、ホモジナイザーでよく分散させた。上記2液を混合し、これを40℃に加温しながら24時間攪拌した。この液をアプリケーターにてPETセパレーターに1mmの厚みで塗工し、室温で5分、さらに40℃で20分乾燥し、厚み約50μmの半透明白濁フィルムを得た。
第1の化合物であるアクリル系水溶性粘膜粘着性ポリマーとしてカルボキシビニルポリマー(Carbopol)を17g、第2の化合物として、エチルセルロース(EC)を0.7gおよびパルミチン酸イソプロピル(WAKO純薬工業株式会社 試薬規格)を0.6g、第4の化合物として、タルクを2.8g用いた。本例における第1の化合物に対する第2の化合物の含有量は、7.6重量%である。エタノール200gを攪拌しながら、カルボキシビニルポリマーの粉末とエチルセルロースの粉末とを加え、室温にて1時間攪拌し、白濁の分散液を作製した。パルミチン酸イソプロピルとタルクをエタノール50gに投入し、ホモジナイザーでよく分散させた。上記2液を混合し、これを40℃に加温しながら24時間攪拌した。この液をアプリケーターにてPETセパレーターに1mmの厚みで塗工し、室温で5分、さらに40℃で20分乾燥し、厚み約50μmの半透明白濁フィルムを得た。
第1の化合物であるカルボキシビニルポリマーに替えてポリアクリル酸ナトリウム(「アクアリック」AS58、株式会社日本触媒製)を17g用いた他は、実施例1と同様にして厚み約40μmの透明平滑フィルムを得た。本例における第1の化合物に対する第2の化合物の含有量は、1.8重量%である。
第3の化合物として分子量400のポリエチレングリコール(PEG400、WAKO純薬工業株式会社製 試薬規格)を8.3g用いた他は、実施例11と同様にして厚み約100μmのフィルムを得た。得られたフィルムは、粒子が分散していることが目視で確認できる半透明フィルムであった。本例における第1の化合物に対する第2の化合物の含有量は、16.5重量%である。また、第1の化合物に対する第3の化合物の含有量は48.8重量%、第1の化合物に対する第4の化合物の含有量は32.9重量%である。
第4の化合物としてヒドロキシプロピルメチルセルロース(ヒプロメロース)を8.3g用いた他は、実施例11と同様にして厚み約100μmのフィルムを得た。得られたフィルムは、粒子が分散していることが目視で確認できる半透明フィルムであった。本例における第1の化合物に対する第2の化合物の含有量は、16.5重量%である。また、第1の化合物に対する第3の化合物の含有量は12.9重量%、第1の化合物に対する第4の化合物の含有量は48.8重量%である。
エタノール250gを攪拌しながら、カルボキシビニルポリマー(Carbopol)の粉末17gを加え、室温にて1時間攪拌し、白濁の分散液を作製した。これを40℃に加温しながら24時間攪拌した。この液をアプリケーターにてPETセパレーターに1mmの厚みで塗工し、室温で5分、さらに40℃で20分乾燥し、厚み約30μmの透明フィルムを得た。このフィルムは、乾燥状態で脆くて割れやすい性質をもっているが、口腔内に貼付すると柔らかくて粘膜にぴったりくっついた。しかし、溶解が速く、口腔内に貼付すると、数分で溶けてなくなってしまった。
ひまし油(WAKO純薬工業株式会社製 試薬規格)1.7gを溶かしたエタノール70gを攪拌しながら、エチルセルロース(EC)を4.0gを加え、完全に溶解するまで室温にて2~3時間攪拌した。この液をアプリケーターにてPETセパレーターに500μmの厚みで塗工し、50℃で10分乾燥し、厚み約15~20μmの透明フィルムを得た。このフィルムは、口腔内で硬く、全く粘膜粘着性はなく、貼付できなかった。
水溶性粘膜粘着性ポリマーとしてカルボキシビニルポリマー(Carbopol)を17g、第2の化合物としてエチルセルロース(EC)を5.6g用いた。本例における第1の化合物に対する第2の化合物の含有量は、32.9重量%である。エタノール250gを攪拌しながら、カルボキシビニルポリマーの粉末とエチルセルロースの粉末とを加え、室温にて1時間攪拌し、白濁の分散液を作製した。これを40℃に加温しながら24時間攪拌した。この液をアプリケーターにてPETセパレーターに1mmの厚みで塗工し、室温で5分、さらに40℃で20分乾燥し、厚み約40μmの半透明フィルムを得た。このフィルムは、粘膜に対する粘着性はあったが、口腔内で不溶性であった。
水溶性粘膜粘着性ポリマーとしてカルボキシビニルポリマー(Carbopol)を17g、第2の化合物としてエチルセルロース(EC)を11.3g用いた。本例における第1の化合物に対する第2の化合物の含有量は、66.5重量%である。エタノール250gを攪拌しながら、カルボキシビニルポリマーの粉末とエチルセルロースの粉末とを加え、室温にて1時間攪拌し、白濁の分散液を作製した。これを40℃に加温しながら24時間攪拌した。この液をアプリケーターにてPETセパレーターに1mmの厚みで塗工し、室温で5分、さらに40℃で20分乾燥し、厚み約45μmの半透明フィルムを得た。このフィルムは、硬めで、粘膜に対する粘着性は弱く、口腔内で不溶性であった。
被着体としての粘膜モデル(ムチンゲル)を設定し、得られたフィルムを一定圧力で押し当てた後、引き剥がすときの力を引張試験機で測定し、引き剥がし時の最大剥離力を粘着力(N)として求めた。測定は、特開2012-72166号公報第0068段落に記載の粘膜接着力の測定方法に準じて、下記の条件で行った。ムチンゲルは、表面状態を整えるため、23℃で水飽和した密閉容器中で24時間保存したものを使用した。
使用機器:EZテスター(株式会社島津製作所製)
適用速度:3mm/min
押し当て圧力:1.47N
押し当て時間:60秒
引き剥がし速度:2mm/min
サンプル:直径20mm
ムチンゲル:3.25%gellan gum、1.6%ムチンの含水ゲル
片側の頬内側の粘膜の水分をティッシュペーパーで軽く拭き取り、φ15mmの得られたフィルムを貼付した。貼付中食事はとらず、水は自由に飲む条件で、貼付強さ(粘着強さ)、違和感、貼付時間を確認した。4人のデータを平均したものを結果とした。
食事直前に、片側の頬内側の粘膜の水分をティッシュペーパーで軽く拭き取り、φ15mmの得られたフィルムを貼付した。なるべく貼付箇所とは逆側で咀嚼するように食事し、貼付強さ(粘着強さ)、違和感、貼付時間を確認した。4人のデータを平均したものを結果とした。表中の平均貼付時間の欄に示した括弧内の数値は、4人の食事に要した時間を平均した値(分)である。
◎:貼付中よくくっつく
○:貼付中くっつく
△:何とかくっついている
×:剥離しやすい
◎:違和感なく快適
○:ほぼ違和感はない
△:若干気になる
×:かなり気になる
Claims (7)
- 単層の口腔内粘膜保護フィルムであって、
アクリル系水溶性粘膜粘着性ポリマーからなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物である第1の化合物と、第2の化合物とを含み、
前記第1の化合物が、カルボキシビニルポリマーであり、
前記第2の化合物が、セルロース系化合物、ビニル系化合物、脂肪酸、脂肪酸エステル、および、これらの混合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の水不溶性化合物であり、
前記第1の化合物に対する前記第2の化合物の含有量が、0重量%を超えて25重量%未満の範囲内にあり、
前記第1の化合物の含有量が、53重量%以上であることを特徴とする口腔内粘膜保護フィルム。 - 前記第2の化合物の含有量が、1.7重量%以上16.2重量%以下の範囲内にある、請求項1記載の口腔内粘膜保護フィルム。
- 前記第2の化合物が、エチルセルロース、メタクリル酸コポリマー、ポリ酢酸ビニル、リノール酸、オレイン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、べへニン酸、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、オレイン酸エチル、リノール酸エチル、リノール酸イソプロピル、ショ糖脂肪酸エステル、および、これらの混合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物である、請求項1または2記載の口腔内粘膜保護フィルム。
- キシリトール、グリセリン、分子量600以下のポリエチレングリコール、および、これらの混合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物である第3の化合物を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の口腔内粘膜保護フィルム。
- 前記第1の化合物に対する前記第3の化合物の含有量が、0重量%を超えて60重量%未満の範囲内にある、請求項4記載の口腔内粘膜保護フィルム。
- さらに、第4の化合物としてヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、サンジェロース、ポリビニルピロリドン、澱粉、無機充填剤、およびこれらの混合物からなる群から選ばれる少なくとも1つを含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の口腔内粘膜保護フィルム。
- 前記第1の化合物に対する前記第4の化合物の含有量が、0重量%を超えて60重量%未満の範囲内にある、請求項6記載の口腔内粘膜保護フィルム。
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