JP7137133B2 - 車両の側部車体構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車幅方向外側のレインフォースメントと車幅方向内側のインナパネルとを含むセンターピラーを備えた車両の側部車体構造に関する。
自動車等の車両に側突荷重が加わった際には、センターピラーは上下方向の中央付近が最も折れ曲がり易くなり、車室内へ大きく折れ込むことがある。車両の乗員を保護するためには、センターピラーの車室内への折れ込み変形の抑制が求められる。しかし、センターピラーの剛性向上には限界がある。そこで、特許文献1には、センターピラーのレインフォースメントに、あえて剛性が他の部分よりも弱い脆弱部を形成する技術が開示されている。特許文献1では、前記レインフォースメントの下側ヒンジ取付部の上側に近接して、凹状溝からなる脆弱部を形成している。
ヒンジ取付部は、前記レインフォースメントへの側突荷重の入力点となる。このため、側突時に下側ヒンジ取付部に荷重が入力されると、前記脆弱部が折れ曲がり起点となる。つまり、側突時にセンターピラーの下部付近を積極的に折れ曲がらせることで、センターピラー上部の車室内への大きな折れ込みを抑止することが企図されている。
特開2011-88596号公報
車両において、センターピラーの剛性向上は常々求められるところである。しかし、センターピラーの剛性向上が進捗すると、上記のような凹状溝からなる脆弱部をレインフォースメントに形成しても、側突時に当該脆弱部が折れ曲がり起点とならないことがある。この場合、センターピラーは上下方向の中央付近が折れ曲がり起点となってしまい、乗員の保護を十全に図れないという問題が生じる。
本発明の目的は、側突時にセンターピラーを狙いの位置で折曲させることができる車両の側部車体構造を提供することにある。
本発明の一局面に係る車両の側部車体構造は、車幅方向外側のレインフォースメントと車幅方向内側のインナパネルとを含むセンターピラーを備えた車両の側部車体構造であって、前記レインフォースメントは、リアドアのヒンジの取り付けのため、上下方向に離間して配置される上側ヒンジ取付部及び下側ヒンジ取付部と、側突時における前記センターピラーの折れ促進のため、下側ヒンジ取付部よりも上方位置に設けられる第1脆弱部、及び、前記下側ヒンジ取付部よりも下方位置に設けられる第2脆弱部と、を備え、前記第2脆弱部は、側突時において前記第1脆弱部よりも先んじて折れるように設定され、前記第1脆弱部及び前記第2脆弱部が、前記レインフォースメントの車両前後方向の一端側から他端側へ水平方向に延びる第1凹状ビード及び第2凹状ビードからなる、車両の側部車体構造において、前記下側ヒンジ取付部よりも下方位置において、前記センターピラーの内部に配置されるシートベルトリトラクタをさらに備え、前記インナパネルは、前記第2凹状ビードと対向する領域に、前記シートベルトリトラクタの組み付け用の開口部を備え、前記第2凹状ビードの車両前後方向の一端側及び他端側のビード深さが、車両前後方向の中央部のビード深さよりも深く設定されている。
本発明の他の局面に係る車両の側部車体構造では、前記第2凹状ビードの車両前後方向の中央部が、前記一端側及び他端側に比べて上方に湾曲するように構成される。
この側部車体構造によれば、側突荷重の入力点となるレインフォースメントの下側ヒンジ取付部の上下に、第1脆弱部及び第2脆弱部が配置される。このため、乗員の居住空間に対向するレインフォースメントの上部に比べて、下側ヒンジ取付部付近の脆弱性を顕在化させることができ、当該部分を確実に側突時における折れ曲がり起点とすることができる。また、第1及び第2脆弱部の2箇所で折れ曲がるので、側突荷重を受けたときの十分な折れ量をこれら脆弱部で確保でき、レインフォースメントの他の部位の折れ曲がりを防止することができる。しかも、下側ヒンジ取付部の下方に位置する前記第2脆弱部が先んじて折れ、次いで下側ヒンジ取付部の上方に位置する前記第1脆弱部が折れることになる。従って、折れ曲がり起点が特許文献1のような先行技術に比べてより低い位置となり、乗員へのセンターピラーの干渉可能性をより低くすることができる。
上記の側部車体構造において、前記第2脆弱部の前記下側ヒンジ取付部に対する距離が、前記第1脆弱部の前記下側ヒンジ取付部に対する距離よりも短く設定されていることが望ましい。
この側部車体構造によれば、側突荷重の入力点となる下側ヒンジ取付部に対して、第2脆弱部の方が第1脆弱部よりも近接することになる。このため、側突時に前記第2脆弱部の方が前記第1脆弱部よりも先に折れる構造を簡易且つ確実に構築することができる。
上記の側部車体構造において、前記第1脆弱部及び前記第2脆弱部が、前記レインフォースメントの車両前後方向の一端側から他端側へ水平方向に延びる第1凹状ビード及び第2凹状ビードからなることが望ましい。
この側部車体構造によれば、第1凹状ビード及び第2凹状ビードがレインフォースメントの車幅方向への折り曲げ線となる。従って、第1及び第2凹状ビードを所望の位置に形成することで、側突時に前記レインフォースメントを狙いの位置で狙いの方向へ折曲させることが可能となる。
上記の側部車体構造において、前記インナパネルは、前記第2脆弱部と対向する領域に低強度部を備えていることが望ましい。
この側部車体構造によれば、インナパネルにも低強度部を具備させることによって、センターピラーの前記第2脆弱部付近の脆弱性をより高めることができる。従って、側突時における前記第2脆弱部の先んじた折れを一層促進することができる。
上記の側部車体構造において、前記下側ヒンジ取付部よりも下方位置において、前記センターピラーの内部に配置されるシートベルトリトラクタをさらに備え、前記インナパネルは、前記第2凹状ビードと対向する領域に、前記シートベルトリトラクタの組み付け用の開口部を備えていることが望ましい。
この側部車体構造によれば、センターピラーの内部にシートベルトリトラクタを組み付けることができる一方で、その組み付け用に設けられるインナパネルの開口部によって、センターピラーの前記第2凹状ビード付近の脆弱性をより高めることができる。
この場合、前記第2凹状ビードの車両前後方向の一端側及び他端側のビード深さが、車両前後方向の中央部のビード深さよりも深く設定されていることが望ましい。
この側部車体構造によれば、前記中央部のビード深さが前記一端側及び他端側に比べて浅くなるので、シートベルトリトラクタのセンターピラーの内部への収納スペースを確保し易くなり、その収納性を向上させることができる。また、ビード深さを、前記第2凹状ビードの前記一端側及び他端側において相対的に深くすることで、これら一端側及び他端側の曲げ性を良好にすることができる。従って、一層狙い通りに、第2凹状ビードに沿って前記レインフォースメントを折曲させ易くすることができる。
上記の側部車体構造において、前記第2凹状ビードの車両前後方向の中央部が、前記一端側及び他端側に比べて上方に湾曲していることが望ましい。
この側部車体構造によれば、前記中央部を上方に湾曲させた分だけ、シートベルトリトラクタの配置スペースを確保することができる。
上記の側部車体構造において、前記レインフォースメントの外側面であって前記第1脆弱部よりも上方位置に添設される補強板をさらに備えることが望ましい。
この側部車体構造によれば、レインフォースメントの前記第1脆弱部よりも上方の部分は、補強板によって剛性が高められる。このため、第1及び第2脆弱部の形成部分と、前記補強板の添設部分との剛性差を高めることができる。従って、側突時にセンターピラーが、前記第1、第2脆弱部が配置された下方部分が折れ曲がる一方で、上方部分は直線性を維持する理想状態を形成させ易くすることができる。
本発明によれば、側突時にセンターピラーを狙いの位置で折曲させることができる車両の側部車体構造を提供することができる。
図1は、本発明の側部車体構造が適用される車両の車体の一部を示す側面図である。 図2は、サイドフレームの一部の外観を示す側面図である。 図3は、アウタパネルを取り除いたセンターピラーの車幅方向外側の側面図である。 図4は、センターピラーの車幅方向内側の側面図である。 図5は、図3のV線断面図である。 図6は、センターピラーの車幅方向外側の斜視図である。 図7は、図3のVII線断面図である。 図8は、図3のVIII線断面図である。 図9(A)は、図3の要部(センターピラー下部)の拡大図、図9(B)、(C)は、各々矢印で示す箇所の概略断面図である。 図10は、図9(A)に、インナパネルの開口部及びシートベルトリトラクタの位置を付記した図である。 図11(A)及び(B)は、第1比較例について、側突時におけるセンターピラーの挙動を示す模式図である。 図12(A)~(C)は、第2比較例について、側突時におけるセンターピラーの挙動を示す模式図である。 図13(A)~(C)は、本実施形態について、側突時におけるセンターピラーの挙動を示す模式図である。
[車体の全体的な説明]
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態につき詳細に説明する。図1は、本発明に係る側部車体構造が適用される車両の車体1の一部を示す斜視図である。本実施形態では、車両の例として、4ドアセダンタイプの自動車を示している。図1及び他の図には、車両の前方、後方、上方、下方を各々示す「前」、「後」、「上」、「下」の矢印、車幅方向の外側、内側を各々示す「外」、「内」の矢印を付記している。
車体1は、車両の車幅方向の両側面を構成するサイドフレーム10(側部車体構造)を含む。図1では、一方の側面のサイドフレーム10だけを図示している。サイドフレーム10は、ルーフレール11、サイドシル12、センターピラー13、リアピラー14及び図略のフロントピラーを含む。
ルーフレール11は車両の上部において、サイドシル12は車両の下部において、それぞれ車両の前後方向に延びている。ルーフレール11とサイドシル12との間は、前側においては前記フロントピラーで、後側においてはリアピラー14で、そして前後方向の中央付近においてはセンターピラー13で、各々上下方向に連結されている。サイドフレーム10において、センターピラー13の前方側の開口がフロント乗降開口P1、後方側の開口がリア乗降開口P2となる。
これらフロント乗降開口P1、リア乗降開口P2を開閉するように、図略のフロントドアが前記フロントピラーに、リアドアがセンターピラー13に各々取り付けられる。センターピラー13には、リアドアのヒンジの取り付けのため、上下方向に離間して配置される上側ヒンジ取付部H1及び下側ヒンジ取付部H2が設けられている。本実施形態では、上側ヒンジ取付部H1がセンターピラー13の上下方向中間付近に、下側ヒンジ取付部H2がサイドシル12に対する連結部に近いセンターピラー13の下端付近に、各々配置されている例を示している。
図2は、サイドフレーム10のセンターピラー13の外観を示す側面図である。サイドフレーム10の外側側面には、車体1の側面外装となるサイドフレームアウタ100が取り付けられている。このサイドフレームアウタ100の内側に、ルーフレール11、サイドシル12、センターピラー13等が配置されている。例えば、センターピラー13の最外側部分は、サイドフレームアウタ100のセンターピラー部分であるアウタパネル24によって構成されている。
図2には、前記フロントドア内に配置されるフロントドアインパクトバー15と、前記リアドア内に配置される上下一対のリアドアインパクトバー16とが点線で示されている。これらインパクトバー15、16は、前記フロントドア及び前記リアドアの側突時における圧壊抵抗力を向上させるための補強部材であって、各ドア内で前後方向に延びるように配置されている。上側のリアドアインパクトバー16の前端は上側ヒンジ取付部H1付近まで、下側のリアドアインパクトバー16の前端は下側ヒンジ取付部H2付近まで、各々延びている。リアドアに側突が生じた場合、その側突荷重は、上下一対のリアドアインパクトバー16から、上側ヒンジ取付部H1及び下側ヒンジ取付部H2を介して、センターピラー13へ伝達されることになる。
[センターピラーの詳細]
図3は、アウタパネル24を取り除いたセンターピラー13の車幅方向外側の側面図、図4は、センターピラー13の車幅方向内側の側面図、図5は、図3のV線断面図である。センターピラー13は、車幅方向外側のレインフォースメント21と、車幅方向内側のインナパネル22と、及びレインフォースメント21の外側面に添設されるパッチ23(補強板)と、上述のアウタパネル24とを含む。
レインフォースメント21は、センターピラー13において剛性を担う部材であり、高強度の部材が使用される。例えばレインフォースメント21は、加熱した鋼材をダイスによってプレスする熱間プレスにて製造することができる。この場合、プレス成型後にダイスを自然冷却する方法、或いは、前記ダイスを水冷して強制冷却させる方法を採用することができる。後者の場合、成型鋼鈑の強度をより高め、レインフォースメント21の剛性の向上並びに軽量化を図ることができるので好ましい。
図3を参照して、レインフォースメント21は、やや傾いて上下方向に延びる断面ハット形の部材であって、その上端部21A及び下端部21Bに、前後幅が拡大された接合面を有している。上端部21Aの接合面は、ルーフレール11のアウタ部材の外面にスポット溶接等によって接合されている。下端部21Bの接合面は、サイドシル12のサイドシルアウタ122(図7)の外面に接合されている。レインフォースメント21の前後幅は、上方に向かうに連れて徐々に狭くなっている。
図5も参照して、レインフォースメント21は、断面ハット形の形状を有し、材質だけでなく形状的にも剛性が高められている。レインフォースメント21は、前記ハット形状の形成のため、前後一対のフランジ部211、突出部212及び前後一対の立ち上がり部213を備えている。
一対のフランジ部211は、レインフォースメント21の前端側及び後端側において各々上下方向に延びる帯状の平面であり、インナパネル22に対する接合面となる。突出部212は、前記ハット形状の頂部を構成する部分であって、車幅方向外側に突出した平板状の部分である。前側の立ち上がり部213は、突出部212の前端と前側のフランジ部211とを繋ぎ、後側の立ち上がり部213は、突出部212の後端と後側のフランジ部211とを繋いでいる。突出部212の前後端に対して各立ち上がり部213は、直角に近い角度で湾曲して繋がっており、前側の繋がり部分にはフロント稜線部21F(車両前後方向の一端側)が、後側の繋がり部分にはリア稜線部21R(他端側)が形成されている。
レインフォースメント21には、上述の上側ヒンジ取付部H1及び下側ヒンジ取付部H2が、上下方向に互いに離間して配置されている。上側ヒンジ取付部H1には、前記リアドアの上側リアドアヒンジを取り付けるためのネジ孔131が、下側ヒンジ取付部H2には、下側リアドアヒンジ5(図6)を取り付けるためのネジ孔132が、それぞれ穿孔されている。また、ヒンジ取付部H1、H2間には、前記リアドア内に装備されている電装系へ通電するためのハーネスを貫通させるハーネス孔133が穿孔されている。
レインフォースメント21は、車両への側突時におけるセンターピラー13の折れ促進のため、第1凹状ビード31(第1脆弱部)及び第2凹状ビード32(第2脆弱部)を備えている。第1凹状ビード31は、下側ヒンジ取付部H2よりも上方位置に、第2凹状ビード32は、下側ヒンジ取付部H2よりも下方位置に、各々隣接して設けられている。これら第1凹状ビード31及び第2凹状ビード32は、レインフォースメント21において剛性が脆弱となる脆弱部をあえて形成した部分であり、側突時にセンターピラー13の折れ曲がり起点とすることを企図した部分である。本実施形態では、第2凹状ビード32の方が第1凹状ビード31よりも脆い態様、つまり、側突時において第2凹状ビード32の方が第1凹状ビード31よりも先んじて折れるように設定されている。この脆弱部については、後記で詳述する。
レインフォースメント21の、第2凹状ビード32と下端部21Bとの間には、外側に膨出したハウジング部33が形成されている。ハウジング部33は、後述するシートベルトリトラクタ4の収容空間として利用される部分である。
図4、図5を参照して、インナパネル22は、大略的に平面状の部材であり、ハット形状のレインフォースメント21と閉断面C(図7、図8)を形成する部材である。インナパネル22の上端部22Aは、ルーフレール11のインナ部材の外面にスポット溶接等によって接合されている。インナパネル22の下端部22Bは、サイドシル12の閉断面内に入り込む態様で(図7)、サイドシル12に固定されている。
インナパネル22は、平板部221と、この平板部221の前後の端部に配置された一対の接合部222とを備えている。平板部221は、レインフォースメント21の突出部212と閉断面空間を介して車幅方向に対向している。一対の接合部222は、レインフォースメント21の一対のフランジ部211と各々接合される部分である。平板部221の下端部22Bよりもやや上方付近には、開口部223(低強度部)が設けられている。開口部223は、レインフォースメント21の第2凹状ビード32と対向する領域に開口している。
この開口部223は、シートベルトの巻き取り及び繰り出しを行うシートベルトリトラクタ4の組み付け用の開口部でもある。シートベルトリトラクタ4は、下側ヒンジ取付部H2の下方位置において、開口部223から半分程度が車幅方向内側へ突出し(図7参照)、残り半分がハウジング部33の内部に収容される態様で、センターピラー13の下端付近に据え付けられている。
図3及び図5を参照して、パッチ23は、大略的にレインフォースメント21の上半分を覆うように、レインフォースメント21の外側面に添設される補強板である。パッチ23は、レインフォースメント21の突出部212に重ね合わされる外板231と、立ち上がり部213に重ね合わされる斜板232とを備える。パッチ23は、スポット溶接等により、レインフォースメント21に一体化されている。
パッチ23の上端部23Aは、ルーフレール11に対する連結部付近まで延びている。また、パッチ23の下端部23Bは、上側ヒンジ取付部H1と下側ヒンジ取付部H2との中間位置であって、第1凹状ビード31よりも上方位置まで延びている。このようなパッチ23の添設により、レインフォースメント21の上半分の車幅方向内側への曲げ剛性が高められている。つまり、レインフォースメント21において、脆弱部となる第1凹状ビード31及び第2凹状ビード32の形成部分に対して、パッチ23の添設部分(高剛性部分)の剛性差が高められている。また、パッチ23は上側ヒンジ取付部H1を覆っている。このため、上側のリアドアインパクトバー16から上側ヒンジ取付部H1へ入力される側突荷重は、レインフォースメント21とパッチ23との積重体によって受け止められる。従って、センターピラー13の上半分の耐性が高められ、側突時に車室内へ折れ込み難くすることができる。
[脆弱部の詳細]
続いて、レインフォースメント21に備えられている脆弱部である、第1凹状ビード31及び第2凹状ビード32について詳述する。第1、第2凹状ビード31、32は、側突時にセンターピラー13の車室内への折れ込み変形を抑制するために、企図する位置においてセンターピラー13の折れを促進するために配置されている。図6は、センターピラー13の車幅方向外側の斜視図、図7は、図3のVII線断面図、図8は、図3のVIII線断面図である。図9(A)は、センターピラー13の下部付近の拡大側面図、図9(B)、(C)は、各々矢印で示す箇所の概略断面図である。図10は、図9(A)に、インナパネル22の開口部223及びシートベルトリトラクタ4の位置を点線で付記した図である。
第1、第2凹状ビード31、32は、前後方向(水平方向)に延びる凹溝からなる。詳しくは、第1、第2凹状ビード31、32は、レインフォースメント21の突出部212を車幅方向の外側から内側へ向けて凹溝状に湾曲加工された部分であり、フロント稜線部21F(車両前後方向の一端側)からリア稜線部21R(他端側)へ水平方向に延びている。すなわち、第1、第2凹状ビード31、32の前方縁31F、32Fは、前側の立ち上がり部213に各々至り、第1、第2凹状ビード31、32の後方縁31R、32Rは、後側の立ち上がり部213に各々至っている。
すなわち、レインフォースメント21のフランジ部211を除く部分の前後幅全長に亘って、第1、第2凹状ビード31、32が延在している。これにより、側突荷重が加わった際に、第1、第2凹状ビード31、32が比較的容易に折れ曲がり変形するようになり、レインフォースメント21の車幅方向への折り曲げ線を積極的に生成できるようになる。従って、第1、第2凹状ビード31、32を所望の位置に形成することで、側突時に第1、第2凹状ビード31、32を車幅方向内側に向けて折曲させ、第1凹状ビード31よりも上方側のレインフォースメント21部位を直線状で垂直な姿勢に折曲させることが可能となる。
下側ヒンジ取付部H2は、第1、第2凹状ビード31、32間に挟まれる領域において、突出部212に膨出された隆起部134に形成されている。隆起部134は、側面視で略台形乃至は菱形の形状を備え、平坦な頂面を有している。この頂面に、上述のネジ孔132が2個穿孔され、リアドアヒンジ5が取り付けられている。
図6、図8、図10を参照して、リアドアヒンジ5は、図略のリアドアをセンターピラー13にヒンジ結合させるための組部品であって、エルボ金具51、固定ネジ52、ヒンジ軸53及び取り付け金具54を備えている。エルボ金具51は、直角に湾曲した板材であって、隆起部134に接面する一端側と、ヒンジ軸53を保持する他端側とを備える。固定ネジ52は、ネジ孔132に締結され、エルボ金具51の前記一端側を隆起部134にネジ止め固定する。ヒンジ軸53は、前記リアドアの回動軸である。取り付け金具54は、前記リアドアの所定箇所に固定される金具であって、ヒンジ軸53の軸回りに回動可能に組み付けられている。リアドアが受けた側突荷重は、下側のリアドアインパクトバー16(図2)及びこのリアドアヒンジ5を通して、下側ヒンジ取付部H2に入力される。
図7には、センターピラー13の閉断面Cだけでなく、サイドシル12の閉断面C1、C2も示されている。サイドシル12は、断面ハット形のサイドシルインナ121及びサイドシルアウタ122の突き合わせ接合によって形成される、閉断面構造を有している。サイドシルインナ121及びサイドシルアウタ122の突き合わせ面に、インナパネル22の下端部22Bが介在されている。下端部22Bにより、サイドシル12の閉断面が、2つの閉断面C1、C2に仕切られている。閉断面C1、C2には、断面崩れの防止のために、それぞれ第1バルクヘッド123、第2バルクヘッド124が配置されている。
第1、第2凹状ビード31、32は、いずれも側突時にセンターピラー13の折れ曲がり起点となり、センターピラー13の上部(パッチ23で補強されている部分)の直線性を維持させるために設けられている。さらに、本実施形態では、下側ヒンジ取付部H2の下方に配置されている第2凹状ビード32の方が、側突時において第1凹状ビード31よりも先に折れるように設定される。
第2凹状ビード32が先行して折れるようにする(以下、「先折れ」という)手法としては、種々例示することができる。例えば、第2凹状ビード32の剛性(強度)を第1凹状ビード31よりも低くすることで、第2凹状ビード32が先折れするように設定できる。剛性を異ならせる方法としては、ビード(凹溝)形状を異ならせる、板厚を両ビード31、32で異ならせる、テーラードブランク(Tailored blank)等の成形技術を用いて材質を両ビード31、32で異ならせる、或いは第2凹状ビード32にスリット等を形成する方法を例示することができる。また、側突荷重の入力点に対して、第2凹状ビード32を第1凹状ビード31よりも近い位置に配置することで、第2凹状ビード32が先折れするように設定できる。荷重入力点により近い脆弱部が、より早くダメージを受けるからである。
第1凹状ビード31は、図6及び図9から明らかな通り、車両前後方向(水平方向)に直線的に延びる凹溝である。また、第1凹状ビード31のビード幅及びビード深さは、前後方向において略一定である。第1凹状ビード31の中央部31Cの断面が図7に、後方縁31Rの断面(前方縁31Fも同じ)が図8に、各々示されている。これら図7及び図8から明らかな通り、第1凹状ビード31は、前後方向のいずれの位置の垂直断面においても、平板状の谷部と、この谷部のエッジから比較的緩く立ち上がる傾斜部とを備えた、すり鉢状の形状を備えている。
これに対し、第2凹状ビード32は、水平方向に延在しているものの、車両前後方向の中央部32Cが、前方縁32F(一端側)及び後方縁32R(他端側)に比べて上方に湾曲した形状を備えている。また、第2凹状ビード32のビード深さについては、前方縁32F及び後方縁32Rのビード深さの方が、中央部32Cのビード深さよりも深く設定されている。このビード深さの相違に起因して、ビード幅も、前方縁32F及び後方縁32Rの方が中央部32Cよりも広幅となっている。
ビード深さの相違については、図7及び図8の断面図に示されている。図7には、第2凹状ビード32の中央部32Cの断面と、前方縁32Fに形成されているフロント稜線部21Fの内面とが示されている。また、図8には、後方縁32Rの断面と中央部32Cとが示されている。これらの図から明らかな通り、前方縁32F及び後方縁32Rのビード深さの方が、中央部32Cよりも深いことが判る。また、前方縁32F及び後方縁32Rのビード幅が、中央部32Cよりも広いことが判る。これらの点については、図9(B)(C)にも模式的に示している。中央部32Cのビード深さdp1は、後方縁32Rのビード深さdp2に比べてΔdpだけ浅く設定されている。本実施形態では、dp1は、dp2の概ね1/2程度である。また、中央部32Cのビード幅dw1は、後方縁32Rのビード幅dw2よりも狭い。
さらに、図7~図9(A)より、前方縁32F及び後方縁32Rのビード最深部の高さ位置よりも、中央部32Cのビード最深部の高さ位置の方が高く、中央部32Cが上方に湾曲していることも判る。これにより、ハウジング部33の上縁部も、上方に向けて凸の湾曲形状を有している。このような湾曲形状は、センターピラー13内にシートベルトリトラクタ4の配設スペースを確保する点で有利となる。
第2凹状ビード32の断面形状は、U字型乃至はV字型に近い形状である。すなわち、第2凹状ビード32は、すり鉢状の第1凹状ビード31のような平坦な底部ではなく、湾曲形状の底部を備えている。このため、ビード幅は、中央部32C並びに前方縁32F及び後方縁32Rにおいて、第1凹状ビード31のビード幅よりも狭幅である。
図9を参照して、本実施形態では、第2凹状ビード32を先折れさせるために、下側ヒンジ取付部H2に対して、第2凹状ビード32を第1凹状ビード31よりも近接して配置している。下側ヒンジ取付部H2において、側突荷重の入力点は、リアドアヒンジ5の固定ネジ52が締結されるネジ孔132の位置となる。この入力点に対する第2凹状ビード32の中央部32Cの距離d1が、第1凹状ビード31の前記入力点に対する距離d2よりも短く設定されている(d1<d2)。側突荷重の入力部分が、隆起部134の頂面であると扱った場合でも、第2凹状ビード32の底部は隆起部134の下方に隣接しており、第1凹状ビード31の底部よりも近い位置の存在している。このように、第1凹状ビード31に比べ、第2凹状ビード32の方が側突荷重の入力点により近い位置に形成されており、ビード断面形状が比較的幅狭のU字型乃至はV字型の形状であることも相俟って、側突時には第2凹状ビード32が先折れするものである。
さらに、図10に示すように、インナパネル22には、シートベルトリトラクタ4を据え付けるための開口部223が、第2凹状ビード32に対向する位置に形成されている。このような開口部223は、インナパネル22の低強度部となり、ひいてはセンターピラー13の第2凹状ビード32付近の脆弱性をより高めることになる。このことは、側突時における第2凹状ビード32の先折れを一層促進することに貢献する。
[側突時のセンターピラーの挙動]
まず、図11及び図12を参照して、比較例を説明する。図11(A)及び(B)は、第1比較例に係るセンターピラー13Aの、側突時における挙動を示す模式図である。これらの図は、車両の車幅方向の簡略断面を示し、ルーフレール11及びサイドシル12と、両者間に上下方向に延びるセンターピラー13Aと、車室内のシートに着座した乗員Mの搭乗領域Aとを模式的に示している。第1比較例は、センターピラー13Aに折れ促進用の脆弱部が具備されていないケースである。換言すると、センターピラー13Aの剛性が上下方向で略一定であるケースである。
図11(A)は、側突荷重がセンターピラー13Aに加わっていない状態、図11(B)は、側突荷重が加わった後の状態を各々示している。折れ促進用の脆弱部が存在しない場合、結果的にセンターピラー13Aにおける他の部材との連結点、つまりルーフレール11及びサイドシル12に対する連結点から遠い位置が弱点部となる。すなわち、センターピラー13Aの上下方向の中間位置が弱点部となる。従って、センターピラー13Aに側突荷重が加わると、図11(B)に示すように、前記中間位置に折れ部Bが発生し易くなり、センターピラー13Aが搭乗領域A内へ折れ込み変形する可能性が高くなる。特に、ハーネス孔133(図3)がセンターピラー13Aに形成されている場合は、その可能性がより高くなる。
図12(A)~(C)は、第2比較例に係るセンターピラー13Bの、側突時における挙動を示す模式図である。このセンターピラー13Bは、下側ヒンジ取付部H2の上方に近接して、1つの脆弱部Wが設けられている。図12(A)は、側突荷重がセンターピラー13Bに加わっていない状態、図12(B)、(C)は、側突荷重が加わった後に想定される2つの状態を各々示している。
下側ヒンジ取付部H2を介して側突荷重が加わると、センターピラー13Bには、脆弱部Wにおいて折れ部B1が発生する。この場合、脆弱部Wの形成位置が下側ヒンジ取付部H2の上方であるため、図12(B)に示すように、下側折れ部B1が搭乗領域Aの下端付近へ折れ込み、結果的にセンターピラー13Bの一部が搭乗領域Aに入り込むことがある。或いは、図12(C)に示すように、脆弱部Wに起因する折れ部B1で十分な折れが生じず(側突荷重の全てを受け止められず)、センターピラー13Bの上下方向の中間位置で別の折れ部B2が発生する場合がある。折れ部B2は、例えばハーネス孔133の周辺で発生し得る。折れ部B2の発生により、センターピラー13Bの一部が搭乗領域Aに入り込んでしまう。
次に、図13(A)~(C)は、本実施形態に係るセンターピラー13の、側突時における挙動を示す模式図である。本実施形態のセンターピラー13は、図13(A)に示すように、下側ヒンジ取付部H2の上方に第1脆弱部W1(第1凹状ビード31)、下方に第2脆弱部W2(第2凹状ビード32)を備える。そして、第2脆弱部W2が第1脆弱部W1よりも先んじて折れるように設定されている。
下側ヒンジ取付部H2を介して側突荷重が加わると、図13(B)に示すようにセンターピラー13には、まず第2脆弱部W2において折れ部B3が発生する。もし、第1脆弱部W1の方が先んじて折れる設定であると、サイドシル12との連結部に近い位置にある第2脆弱部W2の方がセンターピラー13の上下方向中央部よりも強度的に優位になって、先に図12(B)、(C)に示したような挙動が発生し得るので好ましくない。
その後、図13(C)に示すように、センターピラー13には第1脆弱部W1において折れ部B4が発生する。折れ曲がり起点が折れ部B3であって第2比較例よりも低くなること、並びに、これら2つの折れ部B3、B4で側突荷重が受け止められることによって、センターピラー13の上部の直線性が維持され易くなる。とりわけ、本実施形態では、レインフォースメント21の上部外側面にはパッチ23が添設されていることから、当該部分においてセンターピラー13の断面二次モーメントが高められている。つまり、第1、第2脆弱部W1、W2の形成部分と、パッチ23の添設部分との剛性差を高められており、より前記直線性を維持し易い構造とされている。従って、側突時にセンターピラー13が、第1、第2脆弱部W1、W2が配置された下方部分が折れ曲がる一方で、上方部分は直線性を維持する理想状態を形成することができる。これにより、センターピラー13の、搭乗領域Aへの入り込みを未然に防止することができる。
[作用効果]
以上説明した本実施形態の側部車体構造によれば、次のような作用効果を奏する。本実施形態のサイドフレーム10は、側突荷重の入力点となるレインフォースメント21の下側ヒンジ取付部H2の上下に、第1凹状ビード31(第1脆弱部)及び第2凹状ビード32(第2脆弱部)が配置される。このため、乗員の居住空間に対向するレインフォースメント21の上部に比べて、下側ヒンジ取付部H2付近の脆弱性を顕在化させることができ、当該部分を確実に側突時における折れ曲がり起点とすることができる。また、第1、第2凹状ビード31、32の2箇所で折れ曲がるので、側突荷重を受けたときの十分な折れ量を確保でき、レインフォースメント21の他の部位の折れ曲がりを防止することができる。しかも、下側ヒンジ取付部H2の下方に位置する第2凹状ビード32が先んじて折れ、次いで下側ヒンジ取付部H2の上方に位置する第1凹状ビード31が折れることになる。従って、折れ曲がり起点を低い位置とすることができ、乗員へのセンターピラー13の干渉可能性をより低くすることができる。
第1、第2凹状ビード31、32は、レインフォースメント21の車両前後方向の一端側から他端側へ水平方向に延びる態様である。このため、側突時に、これらビード31、32を折り曲げ線として、第1凹状ビード31よりも上方側のレインフォースメント21部位を直線状で垂直な姿勢にさせることが可能となる。
また、インナパネル22には、先折れさせる第2凹状ビード32と対向する領域に、シートベルトリトラクタ4の組み付け用の開口部223を備える。これにより、センターピラーの内部へのシートベルトリトラクタの組み付け性を確保する一方で、その開口部223によって、センターピラー13の第2凹状ビード32付近の脆弱性をより高め、先折れを確実に発生させることができる。
第2凹状ビード32の前方縁32F及び後方縁32Rのビード深さが、中央部32Cのビード深さよりも深く設定されている。これにより、中央部32のビード深さが浅い分だけ、シートベルトリトラクタ4のセンターピラー13の内部への収納スペースを確保し易くなり、その収納性を向上させることができる。また、ビード深さを、中央部32Cに比べて前方縁32F及び後方縁32Rにおいて相対的に深くすることで、これら前方縁32F及び後方縁32Rの曲げ性を良好にすることができる。従って、一層狙い通りに、第2凹状ビード32に沿ってレインフォースメント21を折曲させ易くすることができる。
また、第2凹状ビード32は、その中央部32Cが、前方縁32F及び後方縁32Rに比べて上方に湾曲している。これにより、中央部32Cを上方に湾曲させた分だけ、シートベルトリトラクタ4の配置スペースを確保することができる。また、第2凹状ビード32を湾曲形状とすることにより、側突荷重が第2凹状ビード32のある一点に集中することを回避し、第2凹状ビード32の全長に荷重が加わり、折れ曲がり易くすることができる利点もある。
[変形実施形態の説明]
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、さらに次のような変形実施形態を取ることができる。
(1)上記実施形態では、第1、第2脆弱部の具体例として、第1、第2凹状ビード32を例示した。脆弱部はビードに限定されるものではなく、例えば、レインフォースメント21にスリットを形成する、板厚を部分的に薄くする、板材の材質を部分的に低強度部材で構成する等の手法で、第1、第2脆弱部の少なくとも一方を形成しても良い。
(2)上記実施形態では、シートベルトリトラクタ4の収容性を考慮して、第2凹状ビード32の中央部32Cが、前方縁32F及び後方縁32Rよりもビード深さが浅く、また、上方に向けて凸に湾曲している例を示した。これは一例であり、第2凹状ビード32は、ビード深さが前後方向で一定に形成しても良いし、直線的に前後方向に延びるように形成しても良い。
(3)上記実施形態では、パッチ23がレインフォースメント21の外側面に添設される例を示した。これに代えて、パッチ23をレインフォースメント21の内側面に添設しても良い。また、パッチ23の態様は任意であり、レインフォースメント21の上部を補強できるものであれば良い。さらに、レインフォースメント21単体で当該上部の強度が確保できる場合は、パッチ23を省いても良い。
1 車体
10 サイドフレーム(側部車体構造)
13 センターピラー
21 レインフォースメント
21F フロント稜線部(車両前後方向の一端側)
21R リア稜線部(他端側)
22 インナパネル
223 開口部(低強度部)
23 パッチ(補強板)
31 第1凹状ビード(第1脆弱部)
32 第2凹状ビード(第2脆弱部)
32F 前方縁(一端側)
32R 後方縁(他端側)
32C 中央部
4 シートベルトリトラクタ
5 リアドアヒンジ
H1 上側ヒンジ取付部
H2 下側ヒンジ取付部

Claims (4)

  1. 車幅方向外側のレインフォースメントと車幅方向内側のインナパネルとを含むセンターピラーを備えた車両の側部車体構造であって、
    前記レインフォースメントは、
    リアドアのヒンジの取り付けのため、上下方向に離間して配置される上側ヒンジ取付部及び下側ヒンジ取付部と、
    側突時における前記センターピラーの折れ促進のため、下側ヒンジ取付部よりも上方位置に設けられる第1脆弱部、及び、前記下側ヒンジ取付部よりも下方位置に設けられる第2脆弱部と、を備え、
    前記第2脆弱部は、側突時において前記第1脆弱部よりも先んじて折れるように設定され
    前記第1脆弱部及び前記第2脆弱部が、前記レインフォースメントの車両前後方向の一端側から他端側へ水平方向に延びる第1凹状ビード及び第2凹状ビードからなる、車両の側部車体構造において、
    前記下側ヒンジ取付部よりも下方位置において、前記センターピラーの内部に配置されるシートベルトリトラクタをさらに備え、
    前記インナパネルは、前記第2凹状ビードと対向する領域に、前記シートベルトリトラクタの組み付け用の開口部を備え、
    前記第2凹状ビードの車両前後方向の一端側及び他端側のビード深さが、車両前後方向の中央部のビード深さよりも深く設定されている、車両の側部車体構造。
  2. 車幅方向外側のレインフォースメントと車幅方向内側のインナパネルとを含むセンターピラーを備えた車両の側部車体構造であって、
    前記レインフォースメントは、
    リアドアのヒンジの取り付けのため、上下方向に離間して配置される上側ヒンジ取付部及び下側ヒンジ取付部と、
    側突時における前記センターピラーの折れ促進のため、下側ヒンジ取付部よりも上方位置に設けられる第1脆弱部、及び、前記下側ヒンジ取付部よりも下方位置に設けられる第2脆弱部と、を備え、
    前記第2脆弱部は、側突時において前記第1脆弱部よりも先んじて折れるように設定され、
    前記第1脆弱部及び前記第2脆弱部が、前記レインフォースメントの車両前後方向の一端側から他端側へ水平方向に延びる第1凹状ビード及び第2凹状ビードからなる、車両の側部車体構造において、
    前記下側ヒンジ取付部よりも下方位置において、前記センターピラーの内部に配置されるシートベルトリトラクタをさらに備え、
    前記インナパネルは、前記第2凹状ビードと対向する領域に、前記シートベルトリトラクタの組み付け用の開口部を備え、
    前記第2凹状ビードの車両前後方向の中央部が、前記一端側及び他端側に比べて上方に湾曲している、車両の側部車体構造。
  3. 請求項1又は2に記載の車両の側部車体構造において、
    前記第2脆弱部の前記下側ヒンジ取付部に対する距離が、前記第1脆弱部の前記下側ヒンジ取付部に対する距離よりも短く設定されている、車両の側部車体構造。
  4. 請求項1~3のいずれか1項に記載の車両の側部車体構造において、
    前記レインフォースメントの外側面であって前記第1脆弱部よりも上方位置に添設される補強板をさらに備える、車両の側部車体構造。
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