JPH09175428A - 自動車のセンタピラー構造 - Google Patents

自動車のセンタピラー構造

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Publication number
JPH09175428A
JPH09175428A JP33738095A JP33738095A JPH09175428A JP H09175428 A JPH09175428 A JP H09175428A JP 33738095 A JP33738095 A JP 33738095A JP 33738095 A JP33738095 A JP 33738095A JP H09175428 A JPH09175428 A JP H09175428A
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JP
Japan
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reinforcement
center pillar
hinge
upper hinge
belt line
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Application number
JP33738095A
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English (en)
Inventor
Hirobumi Arima
博文 有馬
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Toyota Industries Corp
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Publication date
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Publication of JPH09175428A publication Critical patent/JPH09175428A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リンフォースメントの補強機能を損なわず
に、ベルトラインの周辺部に剛性を付与し、側面衝突時
のセンタピラーの折れ曲がり部位をベルトラインから外
す。 【解決手段】 センタピラー2を構成するアウタピラー
パネル5の内側には上下に亘って延びるようにアウタリ
ンフォースメント7が固着されており、さらにアウタリ
ンフォースメント7の内側に各ヒンジ3,4を補強する
ためのアッパヒンジリンフォースメント8及びロアヒン
ジリンフォースメント9が固着されている。アッパヒン
ジリンフォースメント8はベルトラインLに跨がるよう
に上方に延出して配置されており、その上端に一部重な
るようにシートベルトアンカリンフォースメント11が
下方へ延設されている。各ヒンジリンフォースメント
8,9は所定間隔の隙間10で隔てられており、センタ
ピラー2の隙間10に相当する部位が、側面衝突時の折
れ曲がり部位となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車のセンタピ
ラー構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】通常、4ドア自動車のセンタピラーは、
図7に示すような構造を備えている。同図に示すよう
に、センタピラー51はアウタピラーパネル52とイン
ナピラーパネル53の接合により中空閉断面状に形成さ
れており、アウタピラーパネル52の内側にこれに沿っ
て延びるようにアウタリンフォースメント54が固着さ
れている。アウタピラーパネル52の側面にはリアサイ
ドドア(図示せず)を支持するためのアッパヒンジ55
とロアヒンジ56が取付けられており、各ヒンジ55,
56がリアサイドドアから受ける荷重を支えられるよう
に、アウタリンフォースメント54の内側には各ヒンジ
55,56の対応部位にアッパヒンジリンフォースメン
ト57とロアヒンジリンフォースメント58が固着され
ている。また、通常、インナピラーパネル53の上部に
はシートベルトアンカリンフォースメント59が設けら
れている。
【0003】ところで、側面衝突時には、センタピラー
51の中央付近のいわゆるベルトラインL(サイドウイ
ンドの下端を通る線)付近で折れ曲がり易く、このベル
トラインL付近でセンタピラー51が折れ曲がると、車
室側への変形量が大きくなり、乗員に衝撃を及ぼす虞れ
がある。そのため、センタピラーの側面衝突時にベルト
ラインLから折れ曲がらない工夫が提案されている。
【0004】例えば実開平6−72787号公報に開示
されたセンタピラー構造では、アウタリンフォースメン
トを三分割し、上部リンフォースメントと中央リンフォ
ースメントは一体的に連結するとともに、中央部リンフ
ォースメントと下部リンフォースメントとの間に隙間δ
を形成し、この隙間δを側面衝突に対するセンタピラー
の強度的最弱部として設定している。従って、側面衝突
時にはセンタピラーが隙間δに相当する下方部位で折れ
曲がり、乗員に衝撃を及ぼす虞れがあるセンタピラーの
中央部と上方部は途中で折れ曲がることなくほぼ均一に
内側へ変位するようになっている。
【0005】また、例えば実開平6−79669号公報
に開示されたセンタピラー構造では、ベルトアンカ・ロ
ア・リンフォースメントをアッパヒンジの下側まで延在
させることにより、これとセンタピラー・ロア・リンフ
ォースメントとの接続部をアッパヒンジの下方に設定
し、接続部をセンタピラーの中央付近の応力集中部から
離隔させることにより、センタピラーの剛性を高めてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前者のセンタ
ピラー構造によると、アウタリンフォースメントを分割
するとともに、その分割した下方の二部品を隙間δを開
けて配置しているため、センタピラーを補強する目的で
設けられるアウタリンフォースメントの補強機能が損な
われてしまい、センタピラーの剛性が低下するという問
題があった。従って、側面衝突時の変形モードの制御は
できるものの、センタピラーの剛性の低下により側面衝
突時の車室側への変形量が相対的に大きくなり易い欠点
を有していた。
【0007】また、後者のセンタピラー構造によると、
ベルトアンカ・ロア・リンフォースメントとセンタピラ
ー・ロア・リンフォースメントとの接続部をアッパヒン
ジの下側に設定したことにより、ベルトラインLの周辺
部の剛性を高めることができる。しかし、この構造は接
続部の位置をずらしたにすぎず、依然その接続部は強度
的弱部となるため、インナリンフォースメントを接続部
無しで延設した構造と比較すると、側面衝突時の折れ曲
がり変形量が大きくなることになる。スポット溶接以外
の例えばレーザー溶接などを採用すれば、接続部にある
程度の強度を付与することはできるが、レーザー溶接の
採用には、レーザー溶接装置を設置する設備費が必要な
うえ、溶接作業の大幅な作業効率の低下を招き、大幅な
コスト上昇を招来するという新たな問題が生じる。
【0008】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであって、その目的は、リンフォースメントの
補強機能を損なわずに、ベルトラインの周辺部に剛性を
付与し、側面衝突時のセンタピラーの折れ曲がり部位を
ベルトラインから外した変形モードとすることができる
自動車のセンタピラー構造を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め請求項1に記載の発明では、センタピラーパネル内
に、センタピラーとほぼ等しい長さを有するリンフォー
スメントと、アッパヒンジの補強用のヒンジリンフォー
スメントとを備えた自動車のセンタピラー構造におい
て、前記ヒンジリンフォースメントは、ベルトラインで
のセンタピラーの剛性を高めるべく該ベルトラインを跨
がって延出している。
【0010】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の自動車のセンタピラー構造において、センタピラー
パネル内にはシートベルトアンカリンフォースメントが
その下端を少なくとも前記ヒンジリンフォースメントの
上端に達するまで延びた状態で設けられており、前記ヒ
ンジリンフォースメントの前記アッパヒンジとロアヒン
ジとの間にはセンタピラーの側突時の応力集中部が形成
されている。
【0011】請求項3に記載の発明では、請求項2に記
載の自動車のセンタピラー構造において、前記ヒンジリ
ンフォースメントは前記アッパヒンジを補強するための
アッパヒンジリンフォースメントと、ロアヒンジを補強
するためのロアヒンジリンフォースメントとを備え、該
アッパヒンジリンフォースメントと該ロアヒンジリンフ
ォースメントとを隙間を隔てて配置し、該隙間を前記応
力集中部とした。
【0012】請求項4に記載の発明では、請求項2に記
載の自動車のセンタピラー構造において、前記請求項3
に記載の前記アッパヒンジリンフォースメントと前記ロ
アヒンジリンフォースメントとを前記隙間を介さず接続
し、その接続部を前記応力集中部とした。
【0013】請求項5に記載の発明では、請求項2に記
載の自動車のセンタピラー構造において、前記ヒンジリ
ンフォースメントはロアヒンジの補強を兼ねて該ロアヒ
ンジより下方まで延びており、前記応力集中部は、該ヒ
ンジリンフォースメントの前記アッパヒンジと前記ロア
ヒンジとの間に形成された凹部又は穴である。
【0014】従って、請求項1に記載の発明によれば、
センタピラーは、センタピラーパネル内にセンタピラー
とほぼ等しい長さで設けられたリンフォースメントによ
りその長手方向ほぼ全域に亘る剛性が付与され、ベルト
ラインに跨がって延出するヒンジリンフォースメントに
より、さらにベルトライン周辺部の剛性が高められる。
そのため、側面衝突(側突)時の折れ曲がり箇所がベル
トライン付近から外れることになり、これに伴い車室側
へのセンタピラーの折れ曲がり変形量が相対的に小さく
抑えられる。
【0015】請求項2に記載の発明によれば、センタピ
ラーパネル内に設けられたシートベルトアンカリンフォ
ースメントが少なくともヒンジリンフォースメントの上
端に達するまで延びてセンタピラーの上部側での剛性が
高められるため、ヒンジリンフォースメントのアッパヒ
ンジとロアヒンジとの間に形成された応力集中部がセン
タピラーの強度的最弱部となる。従って、側面衝突時に
はセンタピラーは両ヒンジ間の応力集中部から下方で折
れ曲がり、乗員に衝撃を及ぼす虞れがあるベルトライン
部は折れ曲がることなくそのまま車室側に変位する。
【0016】請求項3に記載の発明によれば、側面衝突
時にはセンタピラーはアッパヒンジリンフォースメント
とロアヒンジリンフォースメントとの間の隙間が応力集
中部となって両ヒンジ間の下方で折れ曲がる。ヒンジリ
ンフォースメントを二部材としたことから、アッパヒン
ジとロアヒンジにそれぞれ必要な補強を個別に付与する
ことが可能となるとともに、隙間としたことから、セン
タピラーの隙間相当部と他部位との顕著な剛性差をもた
せ易く、確実に強度的最弱部とすることが可能となる。
【0017】請求項4に記載の発明によれば、側面衝突
時にはセンタピラーはアッパヒンジリンフォースメント
とロアヒンジリンフォースメントとの接続部が応力集中
部となって両ヒンジ間で下方から折れ曲がる。両ヒンジ
リンフォースメントを接続したことから、側面衝突時に
はその接続部がセンタピラーの強度的最弱部となるう
え、接続部での接続強度の分だけセンタピラーの剛性が
高まることになる。また、ヒンジリンフォースメントが
二部材であることから、アッパヒンジとロアヒンジにそ
れぞれ必要な補強を個別に付与することが可能となる。
【0018】請求項5に記載の発明によれば、ヒンジリ
ンフォースメントのアッパヒンジとロアヒンジとの間に
形成された凹部又は穴がセンタピラーの強度的最弱部と
なり、センタピラーは両ヒンジ間で下方から折れ曲が
る。両ヒンジの補強用のためにヒンジリンフォースメン
トを一つ取付けるだけで済む。また、凹部又は穴である
ことからその加工も簡単である。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した実施の
形態を図1〜図4に基づいて説明する。図4に示すよう
に、4ドア自動車のボディ1の両側部には前後中央位置
にセンタピラー2(片側のみ図示)が上下に延びて設け
られている。センタピラー2には2組のボルト穴2aが
その中央より下方寄り2箇所に形成されており、各ボル
ト穴2aを介したボルト締結によりアッパヒンジ3とロ
アヒンジ4(いずれも図1に図示)がそれぞれ取付けら
れるようになっている。そして、両ヒンジ3,4により
リアサイドドア(図示せず)は支持される。
【0020】図1,図2に示すように、センタピラー2
は、センタピラーパネルを構成するアウタピラーパネル
5とインナピラーパネル6とが溶接されてその外周をな
すように中空閉断面状に形成されている。アウタピラー
パネル5の内側には図3に示すような略コ字状の断面を
有し、センタピラー2とほぼ等しい長さを有するリンフ
ォースメントとしてのアウタリンフォースメント7がア
ウタピラーパネル5に沿って上下に亘って延びた状態で
固着されている。センタピラー2はこのアウタリンフォ
ースメント7によりその長手方向全域に亘って補強され
て剛性が付与されている。
【0021】アウタリンフォースメント7の内側には、
各ヒンジ3,4に支持されるリアサイドドアの荷重を支
える補強用として、アッパヒンジ3を補強するためのヒ
ンジリンフォースメントを構成するアッパヒンジリンフ
ォースメント8と、ロアヒンジ4を補強するためのヒン
ジリンフォースメントを構成するロアヒンジリンフォー
スメント9がそれぞれ固着されている。各ヒンジリンフ
ォースメント8,9は、アウタリンフォースメント7の
内周面にほぼ密接する略コ字状の断面(アッパヒンジリ
ンフォースメント8のみ図3に図示)を有しており、そ
れぞれアウタリンフォースメント7とその内周面にスポ
ット溶接されている。
【0022】アッパヒンジリンフォースメント8は、そ
の下端側がロアヒンジ4の少し上方まで延びているとと
もに、その上端側がベルトラインLよりも上方まで延び
ており、ベルトラインLに跨がった状態で配置されてい
る。ロアヒンジリンフォースメント9は、アッパヒンジ
リンフォースメント8の下端に対して応力集中部として
の所定間隔の隙間10を開けて配置されており、本実施
の形態ではこの隙間10の位置を、アッパヒンジ3とロ
アヒンジ4間の下方寄りに設定している。
【0023】また、インナピラーパネル6の内側にはそ
の上端から下方に延出してシートベルトアンカリンフォ
ースメント11が固着されている。シートベルトアンカ
リンフォースメント11はその下端がアッパヒンジリン
フォースメント8の上端と上下方向において一部重なっ
た状態に配置されており、センタピラー2は隙間10に
相当する部位より上方側で十分な剛性が付与されてい
る。そのため、側面衝突時にはこの隙間10に応力が最
も集中し、この隙間10に相当する部位がセンタピラー
2の強度的最弱部となっている。
【0024】本実施の形態における各リンフォースメン
トの板厚は、アウタリンフォースメント7が1.2m
m、アッパヒンジリンフォースメント8が2.6mm、
ロアヒンジリンフォースメント9が1.4mm、シート
ベルトアンカリンフォースメント11が2.0mmに設
定されている。
【0025】また、各ヒンジ3,4を締結固定するため
ボルトを挿通するための前記ボルト穴2aは、アウタピ
ラーパネル5,アウタリンフォースメント7及び各ヒン
ジリンフォースメント8,9を貫通して形成されてい
る。各ヒンジリンフォースメント8,9にはボルト穴2
aと相対する位置にウェルドナット12が固着されてお
り、このウェルドナット12を介したボルト締結により
各ヒンジ3,4はセンタピラー2に固定される。
【0026】次に、このセンタピラー2の作用を説明す
る。センタピラー2はアウタリンフォースメント7によ
り長手方向全域において補強され、さらにアッパヒンジ
リンフォースメント8がベルトラインLに跨がって延び
て配置されていることから、ベルトラインLの周辺でセ
ンタピラー2には高い剛性が付与される。しかも、アッ
パヒンジリンフォースメント8が途切れたその上方側で
は、アッパヒンジリンフォースメント8の上端に一部重
なるように延出したシートベルトアンカリンフォースメ
ント11により剛性が付与されることになる。そのた
め、センタピラー2には隙間10に相当する部位より上
方側において十分な剛性が付与される。
【0027】また、センタピラー2は、ロアヒンジ4の
周辺部位ではロアヒンジリンフォースメント9により補
強されているため、センタピラー2の隙間10に相当す
る部位がセンタピラー2の側面衝突時の強度的最弱部と
なる。
【0028】よって、側面衝突時には、センタピラー2
はベルトラインLの周辺では折れ曲がらず、センタピラ
ー2の強度的最弱部である隙間10に相当する部位で折
れ曲がり、乗員に衝撃が及ぶ虞れがあるセンタピラー2
の中央付近は折れ曲がることなくそのまま車室側へ変位
するだけとなる。
【0029】従来技術で述べた実開平6−72787号
公報に開示されたセンタピラー構造では、側面衝突時に
センタピラーが下方で折れ曲がるように、本来センタピ
ラーを補強するためのアウタリンフォースメントを分割
して隙間δを設けているため、センタピラーを下方で折
れ曲がるような変形モードの設定はできるものの、セン
タピラーの強度自体が低下するため側面衝突時の車室側
への変形量(折れ曲がり量やベルトライン部での車室側
への変位量)は小さく抑えきれない。しかし、本実施の
形態のセンタピラー2では、アウタリンフォースメント
7によるセンタピラー2の補強が確保されたうえで、下
方から折れ曲がる変形モードの設定が可能となるため、
側面衝突時の変形量がさらに小さく抑えられる。
【0030】また、アッパヒンジ3を補強するためのア
ッパヒンジリンフォースメント8の板厚は、リアサイド
ドアを支えるための補強の必要度からロアヒンジリンフ
ォースメント9の板厚よりも通常厚く、その板厚のある
アッパヒンジリンフォースメント8をベルトラインLの
上方まで延ばすことにより、センタピラー2のベルトラ
インLの周辺部を補強しているので、ベルトラインLの
周辺部が効果的に補強される。
【0031】また、シートベルトアンカリンフォースメ
ント11が取付けられない車種にも、ベルトラインLの
周辺部の剛性確保から、ベルトラインLから外れた部位
で折れ曲がる変形モードの設定が可能となる。
【0032】以上詳述したように本実施の形態では、以
下に列記する効果が得られる。 (a)アッパヒンジリンフォースメント8をベルトライ
ンLに跨がるように上方まで延出させることにより、セ
ンタピラー2のベルトラインLの周辺部における剛性を
高めるようにしたので、アウタリンフォースメント7等
の補強機能を損なわずに、側面衝突時のセンタピラー2
の折れ曲がり部位をベルトラインLの周辺部から外すこ
とができる。また、この側面衝突時に剛性が付与された
ベルトラインLの周辺部を折れ曲がらずそのまま車室側
に変位させることができ、車室側への変形量を小さくで
きる。
【0033】(b)アウタリンフォースメント7を分割
せず一つの部材で構成し、アウタリンフォースメント7
等の補強機能を損なわずに十分発揮できるようにしたの
で、センタピラー2に有効に剛性が付与され、側面衝突
時のセンタピラー2の変形量を従来よりさらに小さく抑
えることができる。
【0034】(c)シートベルトアンカリンフォースメ
ント11をアッパヒンジリンフォースメント8の上端に
一部重なるように配置したため、センタピラー2の側面
衝突時の折れ曲がり部位をセンタピラー2の下方に設定
することができる。
【0035】(d)アッパヒンジリンフォースメント8
とロアヒンジリンフォースメント9との間に隙間10を
形成し、その隙間10によるセンタピラー2の側面衝突
時の強度的最弱部をアッパヒンジ3とロアヒンジ4間の
下方寄りに設定したので、側面衝突時にセンタピラー2
を確実にその下方側で折れ曲がるようにし、乗員に衝撃
を及ぼす虞れがあるベルトラインLの周辺部を折れ曲ま
がらずそのまま車室側に変位するだけの変形モードとす
ることができる。
【0036】(e)隙間10によりセンタピラー2の強
度的最弱部を形成したので、隙間10以外の部位と顕著
な強度差をもたせることができ、必ずセンタピラー2が
下方から折れ曲がるようにすることができる。
【0037】(f)もともと相対的に板厚のあるアッパ
ヒンジリンフォースメント8を上方に延出させてベルト
ラインLの周辺部を補強したため、センタピラー2のベ
ルトラインLの周辺部に必要な剛性を付与することがで
きる。
【0038】尚、本発明は上記実施の形態に限定される
ものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で例えば次
のように構成することもできる。 (1)図5に示すように、アッパヒンジリンフォースメ
ント8とロアヒンジリンフォースメント9をスポット溶
接で接続し、その接続部21を応力集中部とし、センタ
ピラー2の接続部21に相当する部位を側面衝突時の強
度的最弱部としてもよい。この構成によれば、接続部2
1における接続強度の分だけセンタピラー2に剛性を付
与することができ、側面衝突時のセンタピラー2の変形
量を前記実施形態の構造よりもさらに小さく抑えること
ができる。また、ヒンジリンフォースメント8,9を二
部材としたので、各ヒンジ3,4に必要強度を付与でき
るように各ヒンジリンフォースメント8,9に個別に板
厚を設定することができる。
【0039】(2)図6に示すように、アッパヒンジ3
とロアヒンジ4を共通に補強する一つのヒンジリンフォ
ースメント22だけとし、このヒンジリンフォースメン
ト22に、アッパヒンジ3とロアヒンジ4間に相当する
その下方寄りに凹部22aを形成し、この凹部22aを
応力集中部として設定した構成としてもよい。この構成
によれば、両ヒンジ3,4の補強のために一つのヒンジ
リンフォースメント22を取付けるだけで済む。また、
ヒンジリンフォースメント22の加工時に凹部22aを
簡単に形成することができる。
【0040】(3)図6の構成において、凹部22aに
替えて穴としてもよい。穴としても同様の効果を得るこ
とができる。 (4)アッパヒンジリンフォースメント8とシートベル
トアンカリンフォースメント11との重なり領域をその
領域中心がベルトラインLにほぼ一致するように設定
し、ベルトラインLの周辺部を他の部位よりもさらに一
層補強してもよい。
【0041】(5)シートベルトアンカリンフォースメ
ント11を無くした構成としてもよい。この構成によっ
ても、側面衝突時のセンタピラー2の折れ曲がり部位を
ベルトラインLから外すことができる。
【0042】(6)ヒンジリンフォースメントに設けた
応力集中部の位置は、アッパヒンジ3とロアヒンジ4間
の下方寄りが好ましいが、アッパヒンジ3とロアヒンジ
4間の範囲で適宜その設定位置を変更してもよい。
【0043】前記実施の形態から把握され、特許請求の
範囲に記載されていない発明を、その効果とともに以下
に記載する。 (イ)請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の発明
において、前記リンフォースメントは前記アウタピラー
パネルに沿って上下に亘って延設されている。この構成
によれば、リンフォースメントに接続部等がなくその補
強機能を十分発揮させることができ、側面衝突時のセン
タピラーの変形量を小さく抑えることができる。
【0044】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1に記載の発
明によれば、ヒンジリンフォースメントをベルトライン
に跨がって延出させることにより、センタピラーのベル
トラインの周辺部の剛性を向上させるようにしたので、
リンフォースメントの補強機能を損なわずに側面衝突時
のセンタピラーの折れ曲がり部位をベルトラインから外
すことができる。
【0045】請求項2に記載の発明によれば、シートベ
ルトアンカリンフォースメントをヒンジリンフォースメ
ントの少なくとも上端まで延ばすとともに、ヒンジリン
フォースメントのアッパヒンジとロアヒンジ間に応力集
中部を形成したので、側面衝突時にはセンタピラーが確
実にアッパヒンジとロアヒンジ間で下方から折れ曲がる
ようにし、乗員に衝撃を及ぼす虞れがあるベルトライン
部は折れ曲がらずそのまま車室側に変位する変形モード
とすることができる。
【0046】請求項3に記載の発明によれば、アッパヒ
ンジリンフォースメントとロアヒンジリンフォースメン
トとの間に隙間を形成して応力集中部としたので、隙間
部を隙間以外の部位と顕著な強度差をもたせた最弱部と
し、センタピラーを確実に下方から折れ曲がるようにす
ることができる。また、アッパヒンジリンフォースメン
トとロアヒンジリンフォースメントとの二部材としたの
で、必要に応じた板厚を個別に設定することができる。
【0047】請求項4に記載の発明によれば、アッパヒ
ンジリンフォースメントとロアヒンジリンフォースメン
トとの接続部を応力集中部としたので、その接続部の接
続強度分だけセンタピラーの剛性がさらに高められ、セ
ンタピラーの変形量を相対的に小さく抑えることができ
る。また、アッパヒンジリンフォースメントとロアヒン
ジリンフォースメントとの二部材としたので、必要に応
じた板厚を個別に設定することができる。
【0048】請求項5に記載の発明によれば、応力集中
部をヒンジリンフォースメントに形成した凹部又は穴と
したので、ヒンジ補強用に一つのヒンジリンフォースメ
ントを取付けるだけで済むうえ、ヒンジリンフォースメ
ントの加工時に簡単に応力集中部を形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】センタピラーの正断面図。
【図2】同じく一部破断側面図。
【図3】同じく平断面図。
【図4】自動車のボディの部分側面図。
【図5】別例のセンタピラーの正断面図。
【図6】図5と異なる別例のセンタピラーの正断面図。
【図7】従来のセンタピラーの正断面図。
【符号の説明】
2…センタピラー、3…アッパヒンジ、4…ロアヒン
ジ、5…センタピラーパネルを構成するアウタピラーパ
ネル、6…センタピラーパネルを構成するインナピラー
パネル、7…リンフォースメントとしてのアウタリンフ
ォースメント、8…ヒンジリンフォースメントを構成す
るアッパヒンジリンフォースメント、9…ヒンジリンフ
ォースメントを構成するロアヒンジリンフォースメン
ト、10…応力集中部としての隙間、11…シートベル
トアンカリンフォースメント、21…応力集中部として
の接続部、22…ヒンジリンフォースメント、22a…
応力集中部としての凹部、L…ベルトライン。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 センタピラーパネル内に、センタピラー
    とほぼ等しい長さを有するリンフォースメントと、アッ
    パヒンジの補強用のヒンジリンフォースメントとを備え
    た自動車のセンタピラー構造において、 前記ヒンジリンフォースメントは、ベルトラインでのセ
    ンタピラーの剛性を高めるべく該ベルトラインを跨がっ
    て延出している自動車のセンタピラー構造。
  2. 【請求項2】 センタピラーパネル内にはシートベルト
    アンカリンフォースメントがその下端を少なくとも前記
    ヒンジリンフォースメントの上端に達するまで延びた状
    態で設けられており、前記ヒンジリンフォースメントの
    前記アッパヒンジとロアヒンジとの間にはセンタピラー
    の側突時の応力集中部が形成されている請求項1に記載
    の自動車のセンタピラー構造。
  3. 【請求項3】 前記ヒンジリンフォースメントは前記ア
    ッパヒンジを補強するためのアッパヒンジリンフォース
    メントと、ロアヒンジを補強するためのロアヒンジリン
    フォースメントとを備え、該アッパヒンジリンフォース
    メントと該ロアヒンジリンフォースメントとを隙間を隔
    てて配置し、該隙間を前記応力集中部とした請求項2に
    記載の自動車のセンタピラー構造。
  4. 【請求項4】 前記請求項3に記載の前記アッパヒンジ
    リンフォースメントと前記ロアヒンジリンフォースメン
    トとを前記隙間を介さず接続し、その接続部を前記応力
    集中部とした請求項2に記載の自動車のセンタピラー構
    造。
  5. 【請求項5】 前記ヒンジリンフォースメントはロアヒ
    ンジの補強を兼ねて該ロアヒンジより下方まで延びてお
    り、前記応力集中部は、該ヒンジリンフォースメントの
    前記アッパヒンジと前記ロアヒンジとの間に形成された
    凹部又は穴である請求項2に記載の自動車のセンタピラ
    ー構造。
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