JP7131978B2 - 電力用半導体駆動装置及び電力変換装置 - Google Patents

電力用半導体駆動装置及び電力変換装置 Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、電力用半導体駆動装置及び電力変換装置に関する。
電力用スイッチング素子(電力用半導体)を応用した電力変換装置は、電力用スイッチング素子の大容量化、高速化が進んでいる。例えば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)やMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)などのトランジスタは、電力用スイッチング素子の一例である。上記の電力用スイッチング素子には、SiC(シリコンカーバイド)を用いたユニポーラトランジスタ(SiC-MOSFET)が含まれる。
電力用スイッチング素子を高速で動作させることで、電力用スイッチング素子が発生する損失を低減させて、電力変換装置全体の効率を向上させることが可能になる。しかし、高速で動作させることで電力用スイッチング素子の損失を低減することができても、高速で動作させる程スイッチング時に発生するサージ電圧が高くなる。そのため、このサージ電圧が電力用スイッチング素子の耐圧を超えると電力用スイッチング素子が破壊されることがある。
従来、スイッチング素子を低速にターンオフさせてサージ電圧を抑制する方法が提案されている。しかし、低速で動作させるため損失が高くなり電力変換装置全体の効率が低下する。これに対して高速で動作させながらサージ電圧を抑制する方式として、ターンオフ中の電力用スイッチング素子のゲートに電流を注入させて電力用スイッチング素子を半オン状態にすることでサージ電圧を抑制するサージ電圧抑制方法がある。
近年、SiC-MOSFETが電力変換装置に使われている。単独のSiC-MOSFETの許容容量より大容量化させるために、複数のSiC-MOSFETを接続したものを一つのモジュール内に収めるものがある。このようなモジュールの中には、その内部のSiC-MOSFET同士のバランスを保つために各SiC-MOSFETのゲートに抵抗を接続しているものがある。上記のサージ電圧抑制方法における電力用スイッチング素子のゲートに電流を注入する方式では、モジュール内部のゲート抵抗があることによって、ゲートに注入すべき電流がモジュール外部に流れることがある。そのような場合にはサージ電圧抑制効果が低減する。
また、モジュール内部のゲート抵抗が比較的大きくなる傾向があるSiC-MOSFETは、外付けのゲート抵抗を増加させることでゲート電流を減少させ、スイッチング速度を低下させサージ電圧を抑制する方式が効果的である。
ただし、近年、SiC―MOSFETを代表とした電力用スイッチング素子のスイッチング動作の高速化の傾向があり、上記のように外付けのゲート抵抗を増加させてスイッチング速度を低下させる方法は適さないことがある。仮に、スイッチング動作の高速化を優先して外付けのゲート抵抗を小さくするとサージ電圧が超過する恐れがある。
特開2013-223265号公報
本発明が解決しようとする課題は、電力用スイッチング素子の耐圧を超過しないよう保護することが可能な電力用半導体駆動装置及び電力変換装置を提供することである。
実施形態の電力用半導体駆動装置は、第一ゲート抵抗と、第二ゲート抵抗と、電圧検出回路と、スイッチ部とを持つ。第一ゲート抵抗は、電力用スイッチング素子の状態を制御するための信号を出力するゲートドライブ回路と前記電力用スイッチング素子のゲートとの間を接続する接続導体に設けられる。第二ゲート抵抗は、前記接続導体に設けられ、前記第一ゲート抵抗に直列に接続される。電圧検出回路は、前記電力用スイッチング素子のドレイン・ソース間の過電圧状態を検出する。スイッチ部は、前記第二ゲート抵抗の迂回経路側に設けられ、前記ゲートドライブ回路が前記電力用スイッチング素子をオン状態に制御するためのオン状態指令信号を出力する場合に前記迂回経路を経て前記オン状態指令信号を前記電力用スイッチング素子のゲートに供給し、前記ゲートドライブ回路が前記電力用スイッチング素子をオフ状態に制御するためのオフ状態指令信号を出力している間に前記過電圧状態が検出されない場合に前記迂回経路を経て前記オフ状態指令信号を前記電力用スイッチング素子のゲートへ供給し、前記ゲートドライブ回路が前記オフ状態指令信号を出力している間に前記過電圧状態が検出された場合に前記第二ゲート抵抗を経て前記オフ状態指令信号を前記電力用スイッチング素子のゲートへ供給させる。さらに、前記スイッチ部は、前記電圧検出回路によって前記過電圧状態が検出されるとオン状態になる第1切替スイッチと、前記第二ゲート抵抗には並列回路があり、前記第1切替スイッチがオン状態になることにより前記並列回路をオフ状態にする第2切替スイッチと、を備える。前記第2切替スイッチは、前記並列回路を遮断するように設けられたスイッチング素子を含む。前記第1切替スイッチは、前記スイッチング素子を制御するための制御用スイッチング素子と、アノード側が前記制御用スイッチング素子のソース側に接続され、カソード側が前記電圧検出回路との接続点に接続される第2定電圧ダイオードと、前記制御用スイッチング素子のゲートに第1端が接続され第2端が前記接続点に接続される第1抵抗と、前記制御用スイッチング素子のゲート・ソース間に接続される第2抵抗と、を備える。
実施形態の電力変換装置の構成例を示す図。 第1の実施形態のゲート駆動装置の構成例を示す図。 実施形態の電力用半導体の駆動装置の動作説明図である。 第2の実施形態のゲート駆動装置の構成例を示す図。 第3の実施形態のゲート駆動装置の構成例を示す図。 第4の実施形態のゲート駆動装置の構成例を示す図。 実施形態の変形例のモジュールMPの構成例を示す図。 実施形態の変形例のモジュールM2の構成例を示す図。
以下、実施形態の電力用半導体駆動装置及び電力変換装置を、図面を参照して説明する。なお以下の説明では、同一または類似の機能を有する構成に同一の符号を付す。そして、それらの構成の重複する説明は省略する場合がある。
実施形態のゲート駆動装置は、電力用半導体駆動装置の一例である。実施形態における「接続」とは、電気的な接続のことを含む。実施形態において半導体スイッチが「オン動作する」とは、当該半導体スイッチが電流を遮断していたオフ状態から、電流を流すオン状態に遷移すること、及びそのオン状態を保持することの両方の場合を含む。実施形態において半導体スイッチが「オフ動作する」とは、当該半導体スイッチが電流を流していたオン状態から、電流を遮断するオフ状態に遷移すること、及びそのオフ状態を保持することである。
(第1の実施形態)
図1は、実施形態の電力変換装置の構成例を示す図である。図2は、第1の実施形態のゲート駆動装置の構成例を示す図である。
図1に示す電力変換装置100は、モジュールM1とゲート駆動装置10とを備える。
モジュールM1は、ゲート駆動装置10により駆動される電力用スイッチング素子1(図2)を含む。電力変換装置100は、ゲート駆動装置10により駆動されるモジュールM1を用いて、電源PSから供給される電力を所望の電力に変換して、変換した電力を負荷LDに供給する。例えば、電力変換装置100は、インバータであり、負荷LDに対する電力の供給を調整する。
以下、図2を参照して、電力変換装置100の一例について、モジュールM1とゲート駆動装置10とに分けて説明する。
最初に、実施形態のモジュールM1について説明する。
モジュールM1は、1又は複数の電力用スイッチング素子1を備える。図2に示すモジュールM1は、例えば、電力用スイッチング素子1と、ゲート抵抗2とを含む。
電力用スイッチング素子1は、MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)、SiCを使用したMOSFET(SiC-MOSFET)などのユニポーラトランジスタ型の電力用半導体である。電力用スイッチング素子1は、例えば還流ダイオードを含む。図2中のGは電力用スイッチング素子1のゲートである。Sはソースである。Dはドレインである。なお、電力用スイッチング素子1の正極Pと負極Nには、図2には示されない電源PSと負荷LDとが接続される。平常時には、電力用スイッチング素子1の正極Pの電位であるドレインDの電位は、負極Nの電位であるソースSの電位より高く設定されている。
例えば、モジュールM1は、電力用スイッチング素子1とゲート抵抗2を共通の筐体内に収めて形成される。モジュールM1には、例えば、電力用スイッチング素子1に接続されるゲート端子GTとソース端子STが設けられている。ゲート端子GTは、例えば、モジュールM1の内部でゲート抵抗2を介して電力用スイッチング素子1のゲートGに接続されている。ソース端子STは、モジュールM1の内部で電力用スイッチング素子1のソースSに接続されている。
次に、実施形態のゲート駆動装置10について説明する。
ゲート駆動装置10は、例えば、電圧検出回路20と、切替スイッチ30(第1切替スイッチ)と、切替スイッチ40(第2切替スイッチ)と、ゲート抵抗11(第1ゲート抵抗)と、サージ電圧抑制用ゲート抵抗12(第2ゲート抵抗)と、ゲートドライブ回路13と、正バイアスゲート電圧源15と、負バイアスゲート電圧源16とを備える。
ゲート駆動装置10には、例えば、ゲート信号出力端子OT1と基準電位端子OT2とが設けられている。ゲート信号出力端子OT1は、ゲート駆動装置10が信号を出力するための出力端子である。ゲート信号出力端子OT2の電位は、モジュールM1内でゲート駆動装置10における基準電位に設定される。ゲート信号出力端子OT1とゲート信号出力端子OT2は、対にして利用される。例えば、ゲート信号出力端子OT1は、モジュールM1のゲート端子GTに接続される。ゲート信号出力端子OT2は、モジュールM1のソース端子STに接続される。
ゲート抵抗11は、ゲート信号出力端子OT1に接続される接続導体に設けられる。つまり、ゲート抵抗11は、電力用スイッチング素子1のゲート端子GTに接続される接続導体に設けられる。ゲート抵抗11の第1端は、ゲート信号出力端子OT1に接続される。
サージ電圧抑制用ゲート抵抗12は、上記の接続導体に設けられ、ゲート抵抗11に直列に接続される。サージ電圧抑制用ゲート抵抗12の第1端は、ゲート抵抗11の第2端に接続される。
ゲートドライブ回路13は、電力用スイッチング素子1の状態を制御するための信号を出力する。例えば、ゲートドライブ回路13は、ON/OFF制御部14を含めて構成してもよい。ゲートドライブ回路13は、ON/OFF制御部14が生成する電力用スイッチング素子1の状態を制御するための信号を、所定の電圧に変換して出力する。
例えば、ゲートドライブ回路13の出力端子には、サージ電圧抑制用ゲート抵抗12の第2端が接続される。つまり、ゲートドライブ回路13の出力端子は、サージ電圧抑制用ゲート抵抗12とゲート抵抗11とを介してゲート信号出力端子OT1に接続される。これにより、ゲートドライブ回路13の出力端子と電力用スイッチング素子1のゲートGとが電気的に接続され、ゲートドライブ回路13の出力信号により電力用スイッチング素子1を駆動することができる。
なお、ON/OFF制御部14は、ゲートドライブ回路13の外部に設けられていてもよい。その場合、ゲートドライブ回路13は、ON/OFF制御部14により生成された電力用スイッチング素子1の状態を制御するための信号を受け、所定の電圧に変換して出力する。
正バイアスゲート電圧源15と負バイアスゲート電圧源16は、ゲート駆動装置10の電源である。正バイアスゲート電圧源15と負バイアスゲート電圧源16は、直列に接続されている。正バイアスゲート電圧源15と負バイアスゲート電圧源16の接続点の電位を基準電位にして、正バイアスゲート電圧源15の正極側から正の電圧がゲートドライブ回路13に供給され、負バイアスゲート電圧源16の負極側から負の電圧がゲートドライブ回路13に供給される。例えば、上記のようにゲート信号出力端子OT2がモジュールM1のソース端子STに接続されることにより、電力用スイッチング素子1のソースSの電位がゲート駆動装置10の基準電位に等しくなる。ゲート駆動装置10は、電力用スイッチング素子1のゲートGに、正のバイアスを掛けて電力用スイッチング素子1をオン動作させたり、負のバイアスを掛けて電力用スイッチング素子1をオフ動作させたりする。
電圧検出回路20は、例えば、定電圧ダイオード21と、抵抗22とを備える。定電圧ダイオード21のカソードは、電力用スイッチング素子1のドレインDに接続される。定電圧ダイオード21のアノードは、抵抗22の第1端に接続される。
例えば、電圧検出回路20は、電力用スイッチング素子1のドレイン・ソース間に定電圧ダイオード21のブレークダウン電圧を超える電圧が印加される場合を電力用スイッチング素子1のドレイン・ソース間の過電圧状態として検出する。定電圧ダイオード21のブレークダウン電圧は、例えば、電力用スイッチング素子1のドレイン・ソース間の許容電圧に基づいて決定されている。上記の場合、電圧検出回路20が上記の過電圧状態を検出するための検知電圧は、定電圧ダイオード21のブレークダウン電圧になる。
例えば、電力用スイッチング素子1のドレイン・ソース間に定電圧ダイオード21のブレークダウン電圧に満たない電圧が印加されている間は、定電圧ダイオード21は、アバランシブレークダウンを開始することなく、電流を流さない。これにより、電流が供給されない切替スイッチ30はオフ動作になる。これに対し、電力用スイッチング素子1のドレイン・ソース間に定電圧ダイオード21のブレークダウン電圧を超える電圧が印加されると、定電圧ダイオード21は、アバランシブレークダウンを開始して、抵抗22を経て切替スイッチ30に電流を流す。定電圧ダイオード21に所定の電流が流れると、切替スイッチ30がオン動作する。これについては後述する。
上記のアバランシ電圧は、定電圧ダイオード21の直列数などに依存する。例えば、定電圧ダイオード21の直列数を増加させることで、定電圧ダイオード21としてのアバランシ電圧が増加する。このように定電圧ダイオード21の直列数の調整により、サージ電圧の抑制を開始する電圧(制限電圧)を調整できる。
例えば、電力用スイッチング素子1のドレインDの電圧(正極Pの電圧)は、平常時には、負バイアスゲート電圧源16の電位より高くなるように調整されている。変動により、電力用スイッチング素子1のドレインDの電圧が負バイアスゲート電圧源16の電位より下がる場合には、電圧検出回路20に、負バイアスゲート電圧源16から電力用スイッチング素子1のドレインDに向けて電流が流れる。この場合の電流は、抵抗22によって制限される。
切替スイッチ30は、例えば、スイッチング素子31と、抵抗32とを備える。
スイッチング素子31は、例えば、ユニポーラトランジスタである。スイッチング素子31には、スイッチング素子31に逆並列に接続される還流ダイオードが内蔵されている。スイッチング素子31のソースは、負バイアスゲート電圧源16の負極に接続される。スイッチング素子31のドレインは、後述する切替スイッチ40に接続される。抵抗32は、スイッチング素子31のゲート・ソース間に接続される。例えば、スイッチング素子31のゲートは、電圧検出回路20と切替スイッチ30との接続点に接続される。
切替スイッチ30(スイッチング素子31)は、電圧検出回路20から電流が流れ込んだ際に、スイッチング素子31のゲートに電荷が注入されてオン動作する。抵抗32は、電圧検出回路20から電流が流れない状態になると、スイッチング素子31のゲート・ソース間に充電されている電荷を引き抜くための放電抵抗になる。
切替スイッチ40は、例えば、スイッチング素子41と、抵抗42と、抵抗43と、定電圧ダイオード46と、抵抗47とを備える。
スイッチング素子41は、例えば、MOSFET、SiC-MOSFETなどのユニポーラトランジスタである。スイッチング素子41には、スイッチング素子41の逆並列に接続される還流ダイオード41Dが内蔵されている。スイッチング素子41のソースは、ゲートドライブ回路13の出力端子に接続されている。スイッチング素子41のドレイン・ソース間に、サージ電圧抑制用ゲート抵抗12が並列に接続される。スイッチング素子41とスイッチング素子41の還流ダイオードは、サージ電圧抑制用ゲート抵抗12の迂回経路の一例である。つまり、スイッチング素子41は、サージ電圧抑制用ゲート抵抗12側に接続される。
定電圧ダイオード46は、正バイアスゲート電圧源15の正極にカソード側が接続されている。定電圧ダイオード46のアノード側は、直列に接続されている抵抗47、抵抗42、及び抵抗43を介して、ゲートドライブ回路13の出力端子に接続されている。抵抗47と抵抗42の接続点は、スイッチング素子31のドレインに接続される。抵抗42と抵抗43の接続点は、スイッチング素子41のゲートに接続される。
なお、定電圧ダイオード46、抵抗42、抵抗43、及び抵抗47の各定数は、所望の条件を満たすことによりスイッチング素子41の導通状態を決定させる。例えば、上記の各定数は、スイッチング素子41をオン動作させるために必要とされるスイッチング素子41のゲート・ソース間電圧が、スイッチング素子41をオン動作させる際にスイッチング素子41のゲート・ソース間に掛かり、スイッチング素子41をオフ動作させる際にスイッチング素子41のゲート・ソース間に掛からないように決定される。例えば、定電圧ダイオード46のブレークダウン電圧を、基準電位に対する正バイアスゲート電圧源15の電圧と同じにする。なお、抵抗42と抵抗47の値は、切替スイッチ40がオフする際のスイッチング素子41のターンオフ速度を決定する。
切替スイッチ40の状態は、ゲートドライブ回路13が出力する信号と、切替スイッチ30の状態とに依存する。切替スイッチ30の状態は、電圧検出回路20による電力用スイッチング素子1のドレイン・ソース間電圧の検出結果に依存する。例えば、切替スイッチ40の状態は、ゲートドライブ回路13が出力する制御信号と、電力用スイッチング素子1のドレイン・ソース間電圧の過電圧状態の検出結果とに基づいて決定される。
以下、ゲート駆動装置10の状態について複数に場合分けして各部の動作について説明する。
前述の通り定電圧ダイオード46のブレークダウン電圧が基準電位に対する正バイアスゲート電圧源15の電圧と同じに設定されている。定電圧ダイオード46が正バイアスゲート電圧源15にカソードが接続されたままアバランシブレークダウンすると、定電圧ダイオード46のアノードの電位が基準電位になる。
(第1状態)
第1状態は、ゲートドライブ回路13が電力用スイッチング素子1のON/OFF制御信号CSとして、電力用スイッチング素子1をオフ状態にするための信号(オフ状態指令信号)を出力している期間に、電力用スイッチング素子1のドレイン・ソース間電圧が電圧検出回路20の検知電圧以下の場合に生じる。上記の場合、切替スイッチ30がオフ状態を維持することにより、スイッチング素子41がオン状態になる。これにより、切替スイッチ40はオン状態になる。
上記の第1状態の各部の動作について説明する。
ゲートドライブ回路13が出力端子からオフ状態指令信号を出力すると、その出力端子の電位は、例えば、負バイアスゲート電圧源16と同等の電位(以下、単に同電位という。)になる。上記の場合、スイッチング素子41のソースが負バイアスゲート電圧源16と同電位になり、かつ、定電圧ダイオード46が正バイアスゲート電圧源でアバランシブレークダウンすることで、基準電位に対する負バイアスゲート電圧源16の電圧が、抵抗47、抵抗42、及び抵抗43によって分圧される。スイッチング素子41のゲート・ソース間に上記の抵抗43の両端に生じる電圧が掛ることで、スイッチング素子41がオン動作する。
上記のように、電圧検出回路20の検知電圧以下の状態にあるため切替スイッチ40がオン状態にあり、かつゲートドライブ回路13がオフの場合、電力用スイッチング素子1のゲート電流は、ゲート抵抗11を通流して、さらにオン状態にあるスイッチング素子41のドレイン・ソース間を通る。つまり電圧検出回路20の検知電圧以下の状態の場合、電力用スイッチング素子1のターンオフゲート電流は、サージ電圧抑制用ゲート抵抗12を流れない為、サージ電圧抑制用ゲート抵抗12によって制限されない。その為、電力用スイッチング素子1のスイッチング速度は遅くならない。
(第2状態)
この第2状態は、ゲートドライブ回路13が電力用スイッチング素子1のON/OFF制御信号CSとして、電力用スイッチング素子1をオン状態にするための信号(オン状態指令信号)を出力している期間に生じる。上記の場合、下記のように切替スイッチ30とスイッチング素子41の状態によらずに、切替スイッチ40は、オン状態になる。
上記の第2状態の各部の動作について説明する。
ゲートドライブ回路13がオン状態指令信号を出力すると、その電位は、例えば、正バイアスゲート電圧源15と同電位になる。上記の場合、スイッチング素子41のソースが正バイアスゲート電圧源15と同電位になり、スイッチング素子41のゲート・ソース間の電位差が無くなり、スイッチング素子41がオフ状態になる。
なお、切替スイッチ30は、第2状態の場合も第1状態と同様に、電力用スイッチング素子1の過電圧状態が検出されていない場合にオフ状態を維持する。
なお、上述したようにスイッチング素子41がオフ状態であったとしても、ゲートドライブ回路13がオン状態指令信号を出力している期間の場合には、スイッチング素子41の還流ダイオード41Dが作用する。電力用スイッチング素子1のゲート電流は、スイッチング素子41の還流ダイオード41Dを通って電力用スイッチング素子1のゲートに注入されることにより、切替スイッチ40は、オン状態になる。
(第3状態)
この第3状態は、ゲートドライブ回路13がオフ状態指令信号を出力している期間に電圧検出回路20が検知電圧以上を検出した場合に生じる。上記の場合、切替スイッチ40は、上記の第1状態とは異なりオフ状態になる。
上記の第3状態の各部の動作について説明する。
ゲートドライブ回路13がオフ状態指令信号を出力している期間に、電圧検出回路20が検知電圧以上を検出する場合、スイッチング素子31がオン状態になるため、切替スイッチ30はオン状態になる。これにより、スイッチング素子41がオフ状態になる。
これは、ゲートドライブ回路13がオフ状態指令信号を出力することでスイッチング素子41のソースが負バイアスゲート電圧源16と同電位になる。また、スイッチング素子31がオンすることでスイッチング素子41のゲートも負バイアスゲート電圧源16と同電位になることにより、切替スイッチ40は、オフ状態になる。
(第4状態)
この第4状態は、ゲートドライブ回路13がオン状態指令信号を出力している期間に、電力用スイッチング素子1の過電圧状態が検出された場合に生じる。つまり、この第4の状態は、第2状態で電力用スイッチング素子1の過電圧状態が発生した際に生じる。上記の場合、切替スイッチ40は、下記のように切替スイッチ30の状態によらずに、上記の第2状態と同様にオン状態になる。
上記の第4状態の各部の動作について説明する。
なお、第4状態も第2状態と同様に、ゲートドライブ回路13がオン状態指令信号を出力している期間にあたる。上記の場合、電力用スイッチング素子1のゲート電流は、スイッチング素子41の還流ダイオード41Dを通って電力用スイッチング素子1のゲートに注入される。
なお、スイッチング素子41は、ゲートドライブ回路13がオン状態指令信号を出力しているためオフ状態になる。また、切替スイッチ30は、第4状態の場合も第3状態と同様にオン状態を維持するが、そもそもスイッチング素子41が上記の通りオフ状態になるため、スイッチング素子41の状態を切り替えるように作用することはない。
これにより、ゲートドライブ回路13がオン状態指令信号を出力している期間の場合、スイッチング素子41の還流ダイオードの作用により、切替スイッチ40は、オン状態になる。
以上、第1状態から第4状態に分けて説明した。上記の第1状態から第4状態のうち第3状態の場合には、電力用スイッチング素子1のゲート電流は、ゲート抵抗11を通ってサージ電圧抑制用ゲート抵抗12を流れる。電力用スイッチング素子1のゲート電流がサージ電圧抑制用ゲート抵抗12を流れるため、その電力用スイッチング素子1のゲート電流を減少させることができ、電力用スイッチング素子1のターンオフ速度を低下させることでサージ電圧を抑制する。
なお、上記の切替スイッチ30と切替スイッチ40との機能を纏めて、スイッチ部60として構成してもよい。例えば、スイッチ部60は、ゲートドライブ回路13が電力用スイッチング素子1をオン状態に制御するためのオン状態指令信号を出力する場合に、サージ電圧抑制用ゲート抵抗12の迂回経路DRを経てオン状態指令信号を電力用スイッチング素子1のゲートGに供給する。つまり、オン状態指令信号が出力されている場合には、切替スイッチ40は、電圧検出回路20の動作に関係なく、サージ電圧抑制用ゲート抵抗12を迂回する迂回経路DRに電流を流す。さらに、スイッチ部60は、ゲートドライブ回路13が電力用スイッチング素子1をオフ状態に制御するためのオフ状態指令信号を出力している間に、過電圧状態が検出された場合にサージ電圧抑制用ゲート抵抗12を経てオフ状態指令信号を電力用スイッチング素子1のゲートGへ供給させる。
上述した状態の場合、電力用スイッチング素子1のゲート電流は、ゲート抵抗11を通ってサージ電圧抑制用ゲート抵抗12を流れる。ゲート電流は、サージ電圧抑制用ゲート抵抗12を流れるため、ゲート電流を減少させることができ、電力用スイッチング素子1のターンオフ速度を低下させることでサージ電圧を抑制する。
以下、実施形態のゲート駆動装置の動作について図3を用いて説明する。図3は、実施形態のゲート駆動装置の動作を説明するための図である。
図3において、電力用スイッチング素子1のゲート・ソース間電圧(ゲート電圧)をVgs、ドレイン電流をId、ドレイン・ソース間電圧をVdsで示す。スイッチング素子31のゲート・ソース間電圧(ゲート電圧)をVgs3で示す。スイッチング素子41のゲート・ソース間電圧(ゲート電圧)をVgs4で示す。ON/OFF制御信号CSは、ゲートドライブ回路13が電力用スイッチング素子1を制御するための制御信号である。ON/OFF制御信号CSが「H」レベルである場合が、電力用スイッチング素子1をオン状態に制御するためのオン状態指令信号(単に「オン」という)を示し、「L」レベル(ローレベル)である場合が、電力用スイッチング素子1をオフ状態に制御するためのオフ状態指令信号(単に「オフ」という)を示す。
例えば、この図に示す時刻t1に達するまでの初期状態では、ON/OFF制御信号CSが「H」レベル(ハイレベル)である。この状況のゲートドライブ回路13の出力電圧が正バイアスゲート電圧源15と同電位であり、電力用スイッチング素子1のゲート電圧Vgsは、電力用スイッチング素子1をオン状態にさせる「H」レベルになる。この時、電力用スイッチング素子1がオン状態にあるため、電力用スイッチング素子1のVdsは、電圧検出回路20の電圧検出閾値電圧VTH以下になる。その結果、スイッチング素子31のゲート電圧Vgs3は、スイッチング素子31をオフ状態にさせる「L」レベル(ローレベル)になる。これにより、スイッチング素子31がオフ状態になっている。スイッチング素子41のゲート電圧Vgs4は、スイッチング素子41をオフ状態にさせるローレベル(L)になることにより、スイッチング素子41がオフ状態になっている。
次に、時刻t1において、ゲートドライブ回路13は、ON/OFF制御信号CSをオンからオフに切り替える。例えば、ゲートドライブ回路13は、負バイアスゲート電圧源16の電位と同電位を出力する。この時、スイッチング素子41のソース電位は、負バイアスゲート電圧源16の電位と同電位になる。定電圧ダイオード46のカソード側が正バイアスゲート電圧源15の正極に接続されているため、スイッチング素子41のゲート・ソース間に電位差が発生し、そのゲート電圧Vgs4がハイレベルになり、スイッチング素子41はオン状態になる。
これにより、電力用スイッチング素子1をターンオフさせるようにゲート電流が流れて、ゲート電圧Vgsが徐々に低下する。スイッチング素子41がオン状態となったことで、ゲート電流は、サージ電圧抑制抵抗12を迂回してスイッチング素子41に流れる。なお、このゲート電流が流れる経路により、ゲート電圧Vgsが低下する速度が決定される。上記の場合、ゲート電流は、モジュールM1内のゲート抵抗2とゲート抵抗11を通り、スイッチング素子41のドレイン・ソース間を通って、ゲートドライブ回路13の出力端子に流れる。なお、上記のゲート電流は、サージ電圧抑制用ゲート抵抗12を通らない為、サージ電圧抑制用ゲート抵抗12を通る場合に比べてその電流値が大きな値になる。これにより、電力用スイッチング素子1のスイッチングスピードを低下させることがなく、ドレイン電流Idを比較速やかに減少させることができ、電力用スイッチング素子1のVdsが徐々に上昇するが、電力用スイッチング素子1の損失を増加させることもない。
時刻t2において、電力用スイッチング素子1のVdsは、極大値をとるが、その時点の値が電圧検出閾値電圧VTH以下であるため、電圧検出回路20が過電圧状態を検出しないため、切替スイッチ30はオフ状態を維持する。
時刻t3において、ゲートドライブ回路13は、ON/OFF制御信号CSをオフからオンに切り替える。スイッチング素子41のソースが正バイアスゲート電圧源15と同電位になるため、スイッチング素子41はオフ状態になる。
また、ゲート電圧Vgsが増加するにつれて、ドレイン電流Idが増加する。それにつれて、ドレイン・ソース間電圧Vdsが低下する。
時刻t4において、ゲートドライブ回路13は、ON/OFF制御信号CSを再びオンからオフに切り替える。電力用スイッチング素子1のゲート電圧Vgsは、徐々に低下する、ゲート電流Idも、それに伴い減少する。一方、ドレイン・ソース間電圧Vdsは、増加する。なお、ON/OFF制御信号CSがオフになったことにより、スイッチング素子41のゲート電圧Vgs4がハイレベルになり、スイッチング素子41はオン状態になる。
時刻t5において、電力用スイッチング素子1のドレイン・ソース間電圧Vdsが電圧検出閾値電圧VTHを超過する。電圧検出回路20の作用により、スイッチング素子31のゲート電圧Vgs3がハイレベルになり、切替スイッチ30は、オン状態となる。切替スイッチ30がオン状態となることで、スイッチング素子41のゲート電圧Vgs4が「L」レベルになり、スイッチング素子41はオフ状態になる。この場合、ON/OFF制御信号CSがオフであることから、切替スイッチ40は、オフ状態になる。
切替スイッチ40がオフ状態となったため、電力用スイッチング素子1のゲート電流は、サージ電圧抑制用ゲート抵抗12を経て流れるようになる。電力用スイッチング素子1のゲート抵抗に、サージ電圧抑制用ゲート抵抗12が増加されるため、ゲート電流が減少する。
電力用スイッチング素子1のゲート電流が減少する影響で、時刻t6から電力用スイッチング素子1のドレイン電流Idの電流変化率(di/dt)が低下する。ドレイン電流Idの電流変化率(di/dt)が低いほど、サージ電圧を抑制できる。上記により、ドレイン電流Idの電流変化率(di/dt)を低くしたことにより、サージ電圧を抑制することができる。
また、時刻t5から時刻t6の間は、電力用スイッチング素子1のゲート抵抗の大きさを切り替えてから、ゲート電流を減少させたことの効果が、電力用スイッチング素子1のスイッチング速度の変化として現れるまでの時間差である。
時刻t6以降、電力用スイッチング素子1のドレイン・ソース間電圧Vdsが電圧検出閾値電圧VTH以下になり過電圧状態が解消した状況になると、スイッチング素子41のゲート・ソース間の電荷が徐々に抜け切替スイッチ40はオフ状態となる。その後、切替スイッチ40のスイッチング素子41もオン状態となり通常動作の状態に戻る。
上記の実施形態よれば、ゲート駆動装置10のゲート抵抗11は、電力用スイッチング素子1の状態を制御するための信号を出力するゲートドライブ回路13と電力用スイッチング素子1のゲートGとの間を接続する接続導体に設けられる。サージ電圧抑制用ゲート抵抗12は、前記接続導体に設けられ、ゲート抵抗11に直列に接続される。電圧検出回路20は、電力用スイッチング素子1のドレイン・ソース間の過電圧状態を検出する。
ゲート駆動装置10は、スイッチ部60により、ゲートドライブ回路13が電力用スイッチング素子1をオン状態に制御するためのオン状態指令信号を出力する場合に迂回経路DRを経てオン状態指令信号を電力用スイッチング素子1のゲートGに供給する。また、ゲート駆動装置10は、ゲートドライブ回路13が電力用スイッチング素子1をオフ状態に制御するためのオフ状態指令信号を出力している間に過電圧状態が検出されない場合に迂回経路DRを経てオフ状態指令信号を電力用スイッチング素子1のゲートGへ供給する。また、ゲート駆動装置10は、ゲートドライブ回路13が電力用スイッチング素子1をオフ状態に制御するためのオフ状態指令信号を出力している間に過電圧状態が検出された場合にサージ電圧抑制用ゲート抵抗12を経てオフ状態指令信号を電力用スイッチング素子1のゲートGへ供給させることにより、電力用スイッチング素子1の耐圧を超過しないよう保護することが可能になる。
また、電圧検出回路20は、電力用スイッチング素子1のドレインD(ドレイン端子)に接続されていてもよい。定電圧ダイオード21は、電力用スイッチング素子1のドレイン・ソース間の電圧Vdsが電圧検出閾値電圧VTH(閾値とした電圧)を超えた時にカソードからアノードへ向かう方向に電流を流すように形成されていてもよい。このような電圧検出回路20により、ドレイン・ソース間の電圧Vdsが電圧検出閾値電圧VTHを超える過電圧状態を検出したことを、電圧検出回路20から出力される電流により識別することができる。
また、スイッチ部60は、少なくとも切替スイッチ30と、切替スイッチ40とを備えるものであってよい。切替スイッチ30は、電圧検出回路20によって過電圧状態が検出されるとオン状態になるものであってよい。例えば、サージ電圧抑制用ゲート抵抗12にはサージ電圧抑制用ゲート抵抗12を迂回するように設けられた並列回路がある。切替スイッチ40は、切替スイッチ30がオン状態になることにより上記の並列回路をオフ状態にしてもよい。これにより、電力用スイッチング素子1のゲート電流の流れを上記のサージ電圧抑制用ゲート抵抗12と並列回路の2つの経路を切り替えることができる。
また、切替スイッチ40がオフ状態になることで電力用スイッチング素子1のゲート抵抗の抵抗値がサージ電圧抑制用ゲート抵抗12の抵抗値分増加するようにしてもよい。
また、電圧検出回路20により過電圧状態が検知されない場合、切替スイッチ30はオフ状態になるものであってよい。このような電圧検出回路20により過電圧状態が検出されなかったことを、切替スイッチ30がオフ状態になることにより識別することができる。
また、切替スイッチ40は、ゲートドライブ回路13が電力用スイッチング素子1をターンオンさせる際にオン状態になる。なお、上記の切替スイッチ40のオン状態とは、スイッチング素子41のオン状態とオフ状態とに関わらず、サージ電圧抑制用ゲート抵抗12を迂回して、ゲート電流がスイッチング素子41を通る状態のことをいう。また、切替スイッチ40は、電圧検出回路20により過電圧状態が検出されなければ、電力用スイッチング素子1をターンオフさせる際にオン状態になるものであってよい。これにより、平常時には、電力用スイッチング素子1のゲート電流がサージ電圧抑制用ゲート抵抗12を流れないため、サージ電圧抑制用ゲート抵抗12によって電力用スイッチング素子1のスイッチング速度を低速化せずに利用することができる。
また、切替スイッチ40は、並列回路を遮断するように設けられたスイッチング素子41を含むものであってよい。さらに、スイッチング素子41のドレイン側がゲート抵抗11の第1端子に接続されていてもよい。これにより、ゲート抵抗11と迂回経路DRのスイッチング素子41とを通じて流れるゲート電流を遮断することができ、その遮断により、ゲート電流を流す経路をサージ電圧抑制用ゲート抵抗12側に切り替えることができる。
また、過電圧が検出された際には、電力用スイッチング素子1のゲート電流をサージ電圧抑制用ゲート抵抗12に流すことにより、電力用スイッチング素子1のゲート電流を、サージ電圧抑制用ゲート抵抗12によって制限して、電力用スイッチング素子1のスイッチング速度を低速化することができる。
なお、上記の実施形態を別の観点で整理する。上記の実施形態よれば、ゲート駆動装置10は、少なくともゲート信号出力端子OT1と、ゲート抵抗11と、サージ電圧抑制用ゲート抵抗12と、電圧検出回路と、切替スイッチ30と、切替スイッチ40と、を持つものであってよい。例えば、ゲート信号出力端子OT1は、電力用スイッチング素子1のゲートGに電気的に接続される。ゲート抵抗11は、電力用スイッチング素子1のゲート信号出力端子OT1と接続される。サージ電圧抑制用ゲート抵抗12は、ゲート抵抗11と電力用スイッチング素子1のスイッチングを制御するゲートドライブ回路13との間に接続される。電圧検出回路20は、電力用スイッチング素子1のドレインDに接続され、電力用スイッチング素子1のドレイン・ソース間の電圧Vdsが電圧検出閾値電圧VTHを超えた時にカソードからアノードへ向かう方向に電流を流す定電圧ダイオード21を含む。切替スイッチ30は、電力用スイッチング素子1のドレイン・ソース間の電圧が電圧検出閾値電圧VTHを超える場合にアノードへ向かう電流によってオン動作するスイッチング素子31を含む。切替スイッチ40は、切替スイッチ30がオン動作することでオフ動作するスイッチング素子41を含み、サージ電圧抑制用ゲート抵抗12に並列に接続され、ゲート抵抗12にソースS側が接続されている。切替スイッチ40がオフ動作することで電力用スイッチング素子1のゲート抵抗の抵抗値がサージ電圧抑制用ゲート抵抗12の抵抗値分増加する。これにより、ゲート駆動装置10は、電力用スイッチング素子1のゲート電流を減少させてターンオフ速度を遅くすることで、電力用スイッチング素子のドレイン・ソース間のサージ電圧を低減することにより、電力用スイッチング素子1の耐圧を超過しないよう保護することが可能になる。
例えば、ゲート駆動装置10において、制御信号がオフの場合、電力用スイッチング素子1のドレイン・ソース間電圧Vdsが電圧検出閾値電圧VTHを超えたことを、電圧検出回路20が検知し、切替スイッチ30と切替スイッチ40とを動作させる。これにより、電力用スイッチング素子1のゲート抵抗を増加させて、電力用スイッチング素子1のゲート電流を減少させることができる。そのゲート電流を減少させると、電力用スイッチング素子1のターンオフ速度を低下させ電力用スイッチング素子1のサージ電圧を低減させることができ、電力用スイッチング素子1の耐圧を超過しないよう保護することができる。
(第2の実施形態)
図4は、第2の実施形態のゲート駆動装置10Aの構成例を示す図である。本実施形態のゲート駆動装置10Aは、上述の第1の実施形態の切替スイッチ30に代えて、切替スイッチ30Aを備える点が異なる。
次に、実施形態のゲート駆動装置10Aについて説明する。
ゲート駆動装置10AとモジュールM1は、電力変換装置100Aに含まれる。ゲート駆動装置10Aは、電圧検出回路20と、切替スイッチ30A(第1切替スイッチ)と、切替スイッチ40(第2切替スイッチ)と、ゲート抵抗11(第1ゲート抵抗)と、サージ電圧抑制用ゲート抵抗12(第2ゲート抵抗)と、ゲートドライブ回路13と、正バイアスゲート電圧源15と、負バイアスゲート電圧源16とを備える。なおスイッチ部60Aは、切替スイッチ30Aと、切替スイッチ40とを含む。
切替スイッチ30Aは、例えば、スイッチング素子31と、抵抗32とを備えるとともに、抵抗33と、定電圧ダイオード34を更に備えている。
ゲート駆動装置10Aは、抵抗33と定電圧ダイオード34を新たに備えたことで、切替スイッチ30Aのスイッチング素子31に印加するゲート・ソース間電圧Vgs3の過電圧を抑制することで、スイッチング素子31を保護することができる。また、サージ電圧抑制後に、ゲート電流がサージ電圧抑制用ゲート抵抗12を経由して流れる状態から、ゲート電流がサージ電圧抑制用ゲート抵抗12を経由せずに切替スイッチ40を経由して流れる状態になり、ゲート抵抗の大きさを切り替える動作を早めることができる。
抵抗33が新たに備えられたことにより、スイッチング素子31のゲート・ソース間に印加する電圧(ゲート電圧Vgs3)は、電圧検出回路20と切替スイッチ30Aとの接続点の電圧を抵抗32と抵抗33によって分圧した電圧になる。また、定電圧ダイオード34は、抵抗32と抵抗33の合計電圧を定電圧ダイオード34のアバランシ電圧以下に抑制する役割を持つため、スイッチング素子31のゲート・ソース間に印加する電圧を抑制することでスイッチング素子31を保護する。
スイッチング素子31のゲート電圧Vgs3は、抵抗32と抵抗33の分圧となるため、第1の実施形態の場合に比べても低減される。そのため、サージ電圧抑制後にスイッチング素子31がオフする動作が早くなる。また、スイッチング素子31の動作の開始は、電圧検出回路20からのアバランシ電流の通流経路は変わっていない為、抵抗33の電圧降下分の作動電圧が上昇するだけでありほぼ変化は無い。
(第3の実施形態)
図5は第3実施形態の電力用半導体駆動装置の構成例を示す図である。本実施形態の電力用半導体駆動装置Bは、上述の第2の実施形態の電力用半導体駆動装置Aに対して、ダイオード17を備える点が異なり、定電圧ダイオード34を保護すること、負バイアスゲート電圧源16の破壊を防止することなどを可能にする。
実施形態のゲート駆動装置10Bについて説明する。
ゲート駆動装置10BとモジュールM1は、電力変換装置100Bに含まれる。ゲート駆動装置10Bは、電圧検出回路20と、切替スイッチ30A(第1切替スイッチ)と、切替スイッチ40(第2切替スイッチ)と、ゲート抵抗11(第1ゲート抵抗)と、サージ電圧抑制用ゲート抵抗12(第2ゲート抵抗)と、ゲートドライブ回路13と、正バイアスゲート電圧源15と、負バイアスゲート電圧源16と、ダイオード17とを備える。なおスイッチ部60Aは、切替スイッチ30Aと、切替スイッチ40とを含む。
ゲート駆動装置10Bには、例えば、ゲート信号出力端子OT1と基準電位端子OT2と端子OT3とが設けられている。
ダイオード17は、アノードが電圧検出回路20と切替スイッチ30Aとの接続点に接続され、カソードが端子OT3に接続される。端子OT3は、例えば、基準電位端子OT2とともに、モジュールM1のソース端子STに接続される。
電力用スイッチング素子1のドレイン・ソース間の電圧Vdsが平常時の電圧範囲にあり、電圧検出回路20から切替スイッチ30Aに電流が流れない場合には、定電圧ダイオード34のカソード・アノード間には、電圧が発生しない。
また、定電圧ダイオード34が逆バイアスされて、電圧検出回路20から切替スイッチ30Aに電流が流れる場合には、その電流によって定電圧ダイオード34のカソード・アノード間にアバランシ電圧が発生することがある。
なお、負バイアスゲート電圧源16の電圧以下の電圧が定電圧ダイオード34に印加された場合などに定電圧ダイオード34が順バイアスされ、定電圧ダイオード34に順方向電流が流れる場合がある。上記の場合は、正極Pの電圧が過度に低下した場合などに生じ得る。
ゲート駆動装置10Bは、上記の場合になると、ダイオード17がオン状態になり、電圧検出回路20と切替スイッチ30Aとの接続点の電位が電力用スイッチング素子1のソースSの電位と同等の電位に制限される。さらに、ダイオード17は、端子OT3を介して電力用スイッチング素子1のソースS側に余剰電流を流す。これにより、定電圧ダイオード34と負バイアスゲート電圧源16に対する負荷を低減できる。
ダイオード17のカソード側を電力用スイッチング素子1のソースに接続することで、電圧検出回路20が切替スイッチ30に流す電流を電力用スイッチング素子1のソースに流すことが可能となる。これにより、定電圧ダイオード34に印加する電圧を抑制して定電圧ダイオード34を保護することができる。
(第4の実施形態)
図6は、第4の実施形態のゲート駆動装置10Cの構成例を示す図である。本実施形態のゲート駆動装置10Cは、上述の第1実施形態のゲート駆動装置10に、ショットキーバリアダイオード48を新たに備える。
次に、実施形態のゲート駆動装置10Cについて説明する。
ゲート駆動装置10CとモジュールM1は、電力変換装置100Cに含まれる。ゲート駆動装置10Cは、電圧検出回路20と、切替スイッチ30(第1切替スイッチ)と、切替スイッチ40C(第2切替スイッチ)と、ゲート抵抗11(第1ゲート抵抗)と、サージ電圧抑制用ゲート抵抗12(第2ゲート抵抗)と、ゲートドライブ回路13と、正バイアスゲート電圧源15と、負バイアスゲート電圧源16とを備える。
切替スイッチ40Cは、例えば、スイッチング素子41と、抵抗42と、抵抗43と、定電圧ダイオード46と、抵抗47と、ショットキーバリアダイオード48とを備える。
上記の通りスイッチング素子41には還流ダイオード41Dが内蔵されている。ショットキーバリアダイオード48は、還流ダイオード41Dに並列に、互いに同じ極性になるように接続される。例えば、ショットキーバリアダイオード48は、還流ダイオード41Dに並列に接続され、アノード側がゲートドライブ回路13に、カソード側がゲート抵抗11とサージ電圧抑制用ゲート抵抗12との間の接続導体に接続される。
切替スイッチ40Cの論理的作用と切替スイッチ40の論理的作用とを比較すると、切替スイッチ40Cの論理的作用において、切替スイッチ40Cがショットキーバリアダイオード48を有することによって、切替スイッチ40の論理的作用に差が生じることはない。ショットキーバリアダイオード48の順方向電圧は、スイッチング素子41には還流ダイオードの順方向電圧より小さい。これにより、ゲート電流は、スイッチング素子41の還流ダイオード41Dに流れずに、ショットキーバリアダイオード48に流れる。
上記の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を奏することのほか、スイッチング素子41の還流ダイオードの特性劣化を防止することができる。
(実施形態に共通する第1変形例)
実施形態に共通する第1変形例について説明する。
図7は、実施形態の変形例のモジュールMPの構成例を示す図である。本実施形態のモジュールMPは、上述の第1実施形態のゲート駆動装置10などにより駆動される。
モジュールMPは、電力用スイッチング素子1Aと、電力用スイッチング素子1Bと、ゲート抵抗2Aと、ゲート抵抗2Bとを備える。モジュールMPには、電力用スイッチング素子1Aと、電力用スイッチング素子1Bとに共通のゲート端子GTとソース端子STとが設けられている。
例えば、電力用スイッチング素子1Aと電力用スイッチング素子1Bは、電力用スイッチング素子1と同様のものであってよい。例えば、電力用スイッチング素子1Aと電力用スイッチング素子1Bは、複数のユニポーラトランジスタを電気的に接続したものの一例である。
電力用スイッチング素子1Aと電力用スイッチング素子1Bは、夫々のソースとドレインが、互いに並列に接続されている。このように並列に接続することにより、モジュールMPとしての許容電流容量を、同種の電力用スイッチング素子を単独で用いる場合に比べて増やすことができる。
上記のように、複数の電力用スイッチング素子を並列に接続する場合、夫々の電力用スイッチング素子の特性のばらつきを吸収するために、モジュールMP内部に、ゲート抵抗としてゲート抵抗2Aとゲート抵抗2Bをそれぞれ独立に設けることがある。
例えば、ゲート端子GTは、モジュールMPの内部で、ゲート抵抗2Aを介して電力用スイッチング素子1AのゲートGと、ゲート抵抗2Bを介して電力用スイッチング素子1BのゲートGとに接続されている。ソース端子STは、モジュールMPの内部で電力用スイッチング素子1Aと電力用スイッチング素子1BのソースSに接続されている。ゲート抵抗2Aとゲート抵抗2Bは、前述のゲート抵抗2に相当する。
ゲート駆動装置10であれば、第1変形例としてのモジュールMPを駆動する場合においても、並列に接続された電力用スイッチング素子のドレイン電圧を判定することにより、電力用スイッチング素子のドレイン・ソース間の過電圧を検出することができ、電力用スイッチング素子の耐圧を超過しないよう保護することができる。
(実施形態に共通する第2変形例)
実施形態に共通する第2変形例について説明する。
図8は、実施形態の変形例のモジュールM2の構成例を示す図である。
電力変換装置100Dは、モジュールM2とゲート駆動装置10Pとゲート駆動装置10Nを備える。電力変換装置100Dは、例えば、ハーフブリッジ型のインバータである。
モジュールM2は、電力用スイッチング素子1Pと、電力用スイッチング素子1Nと、ゲート抵抗2Pと、ゲート抵抗2Nとを備える。モジュールM2は、さらに、ゲート端子GTPとソース端子STPの対と、ゲート端子GTNとソース端子STNの対とを備える。ゲート端子GTPとソース端子STPの対と、ゲート端子GTNとソース端子STNの対のそれぞれは、ゲート端子GTとソース端子STの対に相当する。
電力用スイッチング素子1Pと電力用スイッチング素子1Nのそれぞれは、電力用スイッチング素子1と同様のものであってよい。電力用スイッチング素子1Pと電力用スイッチング素子1Nは、図示されない電源の正極Pと負極Nとの間に、電力用スイッチング素子1Pのソースと電力用スイッチング素子1Nのドレインを繋いで接続され、レグを形成する。上記の電力用スイッチング素子1Pと電力用スイッチング素子1Nの接続点は、図示されない負荷に接続される。例えば、電力用スイッチング素子1Pと電力用スイッチング素子1Nは、電気的に接続された複数のユニポーラトランジスタの一例である。
ゲート抵抗2Pは、ゲート端子GTPと電力用スイッチング素子1Pのゲートとの間に接続される。ソース端子STPは、モジュールM2の内部で電力用スイッチング素子1PのソースSに接続されている。ゲート抵抗2Nは、ゲート端子GTNと電力用スイッチング素子1Nのゲートとの間に接続される。ソース端子STNは、モジュールM2の内部で電力用スイッチング素子1NのソースSに接続されている。ゲート抵抗2Pとゲート抵抗2Nは、前述のゲート抵抗2に相当する。
上記の電力用スイッチング素子1Pとゲート駆動装置10Pとの関係と、電力用スイッチング素子1Nとゲート駆動装置10Nとの関係は、前述の電力用スイッチング素子1とゲート駆動装置10との関係に夫々対応する。
例えば、ゲート駆動装置10Pには、ゲート信号出力端子OT1Pと基準電位端子OT2Pとが設けられている。ゲート信号出力端子OT1Pは、ゲート駆動装置10Pが信号を出力するための出力端子である。ゲート信号出力端子OT2Pは、ゲート駆動装置10Pにおける基準電位に設定される。ゲート信号出力端子OT1Pとゲート信号出力端子OT2Pは、対にして利用され、それぞれが、ゲート端子GTPとソース端子STPとに接続される。電力用スイッチング素子1Pは、ゲート駆動装置10Pにより駆動される。
また、例えば、ゲート駆動装置10Nには、ゲート信号出力端子OT1Nと基準電位端子OT2Nとが設けられている。ゲート駆動装置10Nにおけるゲート信号出力端子OT1Nと基準電位端子OT2Nは、ゲート駆動装置10Pにおけるゲート信号出力端子OT1Pとゲート信号出力端子OT2Pと同様にゲート端子GTNとソース端子STNとに接続される。電力用スイッチング素子1Nは、ゲート駆動装置10Nにより駆動される。
ゲート駆動装置10Pが出力するゲート制御信号による制御量と、ゲート駆動装置10Nが出力するゲート制御信号による制御量は、所定の規則によりそれぞれ決定される。
つまり、ゲート駆動装置10Pとゲート駆動装置10Nは、それぞれ独立にゲート制御信号を出力し、電力用スイッチング素子1Pと電力用スイッチング素子1Nに生じ得る過電圧状態を独立に抑制するように機能する。
このように、互いに直列に接続された電力用スイッチング素子を制御対象にする事例についても、実施形態と同様の効果を奏する。
(実施形態に共通する第3変形例)
実施形態に共通する第3変形例について説明する。
本変形例のゲート駆動装置10により駆動されるモジュールM1には、モジュールM1の内部に形成されるユニポーラトランジスタのゲート抵抗の抵抗値が、ゲート抵抗11の抵抗値より大きいことがある。
ゲート駆動装置10は、サージ電圧抑制用ゲート抵抗12と、サージ電圧抑制用ゲート抵抗12の迂回経路の導通状態を上記のように切り替えることにより、このようなゲート抵抗の抵抗値を示すモジュールM1であっても、そのモジュールM1を駆動することができ、懸念されるサージ電圧の発生を抑制することができる。
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、実施形態の電力用半導体駆動装置は、第一ゲート抵抗と、第二ゲート抵抗と、電圧検出回路と、スイッチ部とを持つ。第一ゲート抵抗は、電力用スイッチング素子の状態を制御するための信号を出力するゲートドライブ回路と前記電力用スイッチング素子のゲートとの間を接続する接続導体に設けられる。第二ゲート抵抗は、前記接続導体に設けられ、前記第一ゲート抵抗に直列に接続される。電圧検出回路は、前記電力用スイッチング素子のドレイン・ソース間の過電圧状態を検出する。スイッチ部は、前記第二ゲート抵抗の迂回経路側に設けられ、前記ゲートドライブ回路が前記電力用スイッチング素子をオン状態に制御するためのオン状態指令信号を出力する場合に前記迂回経路を経て前記オン状態指令信号を前記電力用スイッチング素子のゲートに供給し、前記ゲートドライブ回路が前記電力用スイッチング素子をオフ状態に制御するためのオフ状態指令信号を出力している間に前記過電圧状態が検出されない場合に前記迂回経路を経て前記オフ状態指令信号を前記電力用スイッチング素子のゲートへ供給し、前記ゲートドライブ回路が前記オフ状態指令信号を出力している間に前記過電圧状態が検出された場合に前記第二ゲート抵抗を経て前記オフ状態指令信号を前記電力用スイッチング素子のゲートへ供給させる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1、1A、1B、1N、1P…電力用スイッチング素子 2、2A、2B、2N、2P…ゲート抵抗 GT、GTN、GTP…ゲート端子 10、10N、10P…ゲート駆動装置 11…ゲート抵抗 12…サージ電圧抑制用ゲート抵抗 13…ゲートドライブ回路 14…ON/OFF制御部 15…正バイアスゲート電圧源 16…負バイアスゲート電圧源 17…ダイオード 20…電圧検出回路 21…定電圧ダイオード 22…抵抗 30…切替スイッチ 31…スイッチング素子 32…抵抗 33…抵抗 34…定電圧ダイオード 40…切替スイッチ 41…スイッチング素子 42…抵抗 43…抵抗 46…定電圧ダイオード 47…抵抗 48…ショットキーバリアダイオード 60…スイッチ部 M1、M2、MP…モジュール OT1、OT1N、OT1P…ゲート信号出力端子 OT2、OT2N、OT2P…基準電位端子 OT3…端子

Claims (12)

  1. 電力用スイッチング素子の状態を制御するための信号を出力するゲートドライブ回路と前記電力用スイッチング素子のゲートとの間を接続する接続導体に設けられる第一ゲート抵抗と、
    前記接続導体に設けられ、前記第一ゲート抵抗に直列に接続される第二ゲート抵抗と、
    前記電力用スイッチング素子のドレイン・ソース間の過電圧状態を検出する電圧検出回路と、
    前記第二ゲート抵抗の迂回経路側に設けられ、前記ゲートドライブ回路が前記電力用スイッチング素子をオン状態に制御するためのオン状態指令信号を出力する場合に前記迂回経路を経て前記オン状態指令信号を前記電力用スイッチング素子のゲートに供給し、前記ゲートドライブ回路が前記電力用スイッチング素子をオフ状態に制御するためのオフ状態指令信号を出力している間に前記過電圧状態が検出されない場合に前記迂回経路を経て前記オフ状態指令信号を前記電力用スイッチング素子のゲートへ供給し、前記ゲートドライブ回路が前記オフ状態指令信号を出力している間に前記過電圧状態が検出された場合に前記第二ゲート抵抗を経て前記オフ状態指令信号を前記電力用スイッチング素子のゲートへ供給させるスイッチ部と
    を備え
    前記スイッチ部は、
    前記電圧検出回路によって前記過電圧状態が検出されるとオン状態になる第1切替スイッチと、
    前記第二ゲート抵抗には並列回路があり、前記第1切替スイッチがオン状態になることにより前記並列回路をオフ状態にする第2切替スイッチと、
    を備え、
    前記第2切替スイッチは、
    前記並列回路を遮断するように設けられたスイッチング素子を含み、
    前記第1切替スイッチは、
    前記スイッチング素子を制御するための制御用スイッチング素子と、
    アノード側が前記制御用スイッチング素子のソース側に接続され、カソード側が前記電圧検出回路との接続点に接続される第2定電圧ダイオードと、
    前記制御用スイッチング素子のゲートに第1端が接続され第2端が前記接続点に接続される第1抵抗と、
    前記制御用スイッチング素子のゲート・ソース間に接続される第2抵抗と、
    を備える電力用半導体駆動装置。
  2. 前記電圧検出回路は、
    前記電力用スイッチング素子のドレイン端子に接続され、前記電力用スイッチング素子のドレイン・ソース間の電圧が閾値とした電圧を超えた時にカソードからアノードへ向かう方向に電流を流す第1定電圧ダイオード
    を備える請求項1に記載の電力用半導体駆動装置。
  3. 前記第2切替スイッチがオフ状態になることで前記電力用スイッチング素子のゲート抵抗の抵抗値が前記第二ゲート抵抗の抵抗値分増加する、
    請求項に記載の電力用半導体駆動装置。
  4. 前記電圧検出回路により前記過電圧状態が検知されない場合、前記第1切替スイッチはオフ状態になる、
    請求項1から請求項の何れか1項に記載の電力用半導体駆動装置。
  5. 前記第2切替スイッチは、
    前記過電圧状態が検出されずに前記ゲートドライブ回路が前記電力用スイッチング素子をターンオンさせる際、及び前記過電圧状態が検出されずに前記電力用スイッチング素子をターンオフさせる際にオン状態になる、
    請求項から請求項の何れか1項に記載の電力用半導体駆動装置。
  6. 前記接続点にアノード側が接続され、カソード側が前記電力用スイッチング素子のソースに接続される第1ダイオード
    を備える請求項に記載の電力用半導体駆動装置。
  7. 前記第2切替スイッチのスイッチング素子に並列に接続され、アノード側が前記ゲートドライブ回路に、カソード側が前記第一ゲート抵抗と前記第二ゲート抵抗との間の前記接続導体に接続される第2ダイオード
    を備える請求項から請求項の何れか1項に記載の電力用半導体駆動装置。
  8. 前記電力用スイッチング素子は、
    複数のユニポーラトランジスタを電気的に接続したものである、
    請求項1から請求項の何れか1項に記載の電力用半導体駆動装置。
  9. 前記複数のユニポーラトランジスタは、
    互いに並列に接続されている、
    請求項に記載の電力用半導体駆動装置。
  10. 前記電力用スイッチング素子を含むモジュールの内部に形成される前記電力用スイッチング素子のゲート抵抗の抵抗値が、前記第一ゲート抵抗の抵抗値より大きい、
    請求項1から請求項の何れか1項に記載の電力用半導体駆動装置。
  11. 電力用スイッチング素子のゲートに電気的に接続されるゲート信号出力端子と、
    前記電力用スイッチング素子のゲート信号出力端子と接続される第一ゲート抵抗と、
    前記第一ゲート抵抗と前記電力用スイッチング素子のスイッチングを制御するゲートドライブ回路との間に接続される第二ゲート抵抗と、
    前記電力用スイッチング素子のドレイン端子に接続され、前記電力用スイッチング素子のドレイン・ソース間の電圧が閾値電圧を超えた時にカソードからアノードへ向かう方向に電流を流す第1定電圧ダイオードを含む電圧検出回路と、
    前記電力用スイッチング素子のドレイン・ソース間の電圧が前記電圧検出回路の閾値電圧を超える場合にアノードへ向かう電流によってオン動作する第1スイッチング素子を含む第1切替スイッチと、
    前記第1切替スイッチがオン動作することでオフ動作する第2スイッチング素子を含み、前記第二ゲート抵抗に並列に接続され、前記第一ゲート抵抗にソース側が接続されている第2切替スイッチと、
    を備え、
    前記第1切替スイッチは、さらに
    アノード側が前記第1スイッチング素子のソース側に接続され、カソード側が前記電圧検出回路との接続点に接続される第2定電圧ダイオードと、
    前記第1スイッチング素子のゲートに第1端が接続され第2端が前記接続点に接続される第1抵抗と、
    前記第1スイッチング素子のゲート・ソース間に接続される第2抵抗と、
    を備え、
    前記第2切替スイッチがオフ動作することで前記電力用スイッチング素子のゲート抵抗の抵抗値が前記第二ゲート抵抗の抵抗値分増加する、
    電力用半導体駆動装置。
  12. 請求項1から請求項11の何れか1項に記載の電力用半導体駆動装置と、
    前記電力用スイッチング素子と、
    を備える電力変換装置。
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