JP5704105B2 - 半導体装置 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体スイッチ素子を備えた半導体装置に関する。
従来、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Filed Effect Transistor)やIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等の半導体スイッチ素子を備えた半導体装置が、電力変換器などの様々な分野で用いられている。この種の半導体装置では、半導体スイッチ素子が設けられた通電路に静電気ノイズなどが印加されたり、L負荷などの影響によって、高電位側端子(例えば、ドレイン端子)と低電位側端子(例えば、ソース端子)との間に所定値以上の大きな電圧が印加されたりすると、素子破壊等の不具合を生じさせる虞があるため、何らかのサージ対策を講じることが望ましい。
上記のような半導体装置におけるサージ対策としては、例えば、特許文献1に示すような技術が知られている。特許文献1には、高圧側もしくは低圧側端子に負荷が接続されるとともにゲート端子に駆動回路が接続されてなる絶縁ゲート型トランジスタをサージ電圧から保護するためのサージ保護回路が開示されている。この特許文献1の構成では、パワーMOSFET(52)のドレイン端子とゲート端子との間にツェナーダイオード群(55)が接続され、このツェナーダイオード群(55)は、ドレイン端子からのサージ電圧の印加によりブレークダウンするようになっている。また、ツェナーダイオード群(55)には、このツェナーダイオード群(55)とは逆向に逆流防止ダイオード(58)が直列接続されている。さらに、パワーMOSFET(52)のソース端子とゲート端子との間には、ブレークダウンする電圧が絶縁ゲート型トランジスタのゲート耐圧よりも低く、ツェナーダイオード群(55)のブレークダウン時のゲート電圧をクランプするツェナーダイオード群(56)が接続されている。この構成では、ドレイン端子側或いはソース端子側にサージ電圧が印加されたときにパワーMOSFET(52)をオンさせてサージ電圧を逃がすように動作することになる。
特開2000−77537号公報
しかしながら、上記特許文献1の構成では、ゲート端子とドレイン端子の間にツェナーダイオードを設け、更にゲート端子とソース端子の間にもツェナーダイオードを設ける必要がある。図18は、この従来構成の要部を簡略化して示すものであり、このような構成では、図19に示すように、ゲート端子側から見たときの合成容量は、MOSFET(図18では符号SWで図示)内部におけるゲートドレイン間及びゲートソース間の素子容量Ciss(図19では、MOSFET内のゲートドレイン間、ゲートソース間の寄生容量をそれぞれCgd、Cgsとして例示)に加え、ゲートドレイン間に接続されるダイオードDa及びツェナーダイオードZDaの直列合成容量Cdgd(図19では、ダイオードDaの寄生容量をCd、ツェナーダイオードZDaの寄生容量をCzd1として例示)と、ゲートソース間に接続されるツェナーダイオードZDbの直列合成容量Cdgs(図19では、ツェナーダイオードZDbの寄生容量をCzd2として例示)とが入力容量として並列に加わることになる。つまり、ゲート端子側から見て入力容量が全体として大きくなってしまうため、スイッチング速度の低下を招くという問題があった。
また、近年では、スイッチング速度が速く、損失が小さいなどのメリットから、窒化ガリウム(GaN)系のスイッチ素子が開発されつつあるが、この窒化ガリウム系のスイッチ素子は、素子容量が従来のものより小さく、上述のような寄生容量の影響を大きく受けることが懸念される。このように寄生容量の影響が大きくなり入力容量全体が大きくなると、スイッチング速度が速いというこの種の素子の利点が生かせなくなってしまうため、この種の素子では、付加する保護素子に起因して入力容量が増大しないことが特に求められる。また、このような課題は、他の種類の半導体スイッチ素子でも求められることである。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、半導体スイッチ素子を備えた半導体装置において、半導体スイッチ素子をサージ電圧から効果的に保護し得る構成を、スイッチング速度の低下を抑えつつ実現することを目的とする。
上記目的を達成するため、第1の発明に係る半導体装置は、
所定の信号入力部からの信号を受ける制御端子と、高電位側の通電路に接続される高電位側端子と、低電位側の通電路に接続される低電位側端子とを備え、前記制御端子に対して所定閾値を超える電圧が印加された場合にオン動作する半導体スイッチ素子と、
前記高電位側端子と前記低電位側端子との間に直列に接続される第1の電圧設定回路及び第2の電圧設定回路を備え、前記第1の電圧設定回路は前記高電位側端子に一方を接続され、前記第2の電圧設定回路は前記低電位側端子に一方を接続された電圧設定回路と、
前記第1の電圧設定回路と前記第2の電圧設定回路との間の接続部に導通する構成で入力端子が接続され、前記制御端子に導通する構成で出力端子が接続され、前記入力端子側から前記出力端子側のみに電流を通す第1の整流器と、
を備え、
前記高電位側端子と前記低電位側端子との間の電位差が所定値以下となる通常時には、前記信号入力部から前記制御端子に対してオフ信号が与えられているときに前記接続部から前記第1の整流器を介して前記制御端子に印加される電圧が前記閾値未満となるように構成され、
前記高電位側端子と前記低電位側端子との間の電位差が前記所定値を超える異常時には、前記接続部から前記第1の整流器を介して前記制御端子に印加される電圧が前記閾値を超えるように前記接続部の電位が上昇することで前記半導体スイッチ素子がオン動作し、前記高電位側端子と前記低電位側端子との間に電流が流れることを特徴とする。
請求項1の発明では、半導体スイッチ素子の高電位側端子と低電位側端子との間に直列に接続される第1の電圧設定回路及び第2の電圧設定回路を備え、前記第1の電圧設定回路は前記高電位側端子に一方を接続され、前記第2の電圧設定回路は前記低電位側端子に一方を接続された電圧設定回路が設けられ、この電圧設定回路における接続部(即ち、第1の電圧設定回路と第2の電圧設定回路との間の接続点)に導通する構成で入力端子が接続され、制御端子側に導通する構成で出力端子が接続され、前記入力端子側から前記出力端子側のみに電流を通す構成で第1の整流器が設けられている。そして、高電位側端子と低電位側端子との間の電位差が所定値以下となる通常時には、信号入力部から制御端子に対してオフ信号が与えられているときに接続部から第1の整流器を介して制御端子に印加される電圧が閾値未満となるように構成されている。従って、通常時には、オフ信号が与えられているときに半導体スイッチ素子がオン動作することなく維持される。
一方、高電位側端子と低電位側端子との間の電位差が所定値を超える異常時には、接続部から第1の整流器を介して制御端子に印加される電圧が閾値を超えるように接続部の電位が上昇することで半導体スイッチ素子がオン動作し、高電位側端子と低電位側端子との間に電流が流れるようになっている。従って、通電路にサージ電圧が発生したときには、半導体スイッチ素子をオン動作してサージ電圧を逃がすことができ、半導体スイッチ素子を効果的に保護することができる。
また、この構成では、半導体スイッチ素子の制御端子から見た入力容量は、半導体スイッチ素子内部の素子容量に対して第1の整流器の容量と電圧設定回路の合成容量(即ち、第1の電圧設定回路と第2の電圧設定回路の合成容量)とが直列に追加された形となるため、低く抑えられることになる。従って、半導体スイッチ素子をサージ電圧から効果的に保護し得る構成を、スイッチング速度の低下を抑えつつ実現することができる。
また、この構成によれば、半導体スイッチ素子をサージ電圧から効果的に保護しつつスイッチング速度の低下を抑え得る構成を、素子数を抑えてより簡易に実現することができる。
請求項の発明では、電圧設定回路は、第1の電圧設定回路を構成する第1のコンデンサと、第2の電圧設定回路を構成する第2のコンデンサとが直列に接続された構成をなしている。
この構成によれば、第1の電圧設定回路及び第2の電圧設定回路を抵抗で構成する場合に比べて電圧設定回路を流れる直流電流を抑えることができ、ひいては損失を抑えることができる。
請求項の発明では、第1の電圧設定回路に、第1のコンデンサと並列に第1の抵抗部が設けられており、第2の電圧設定回路に、第2のコンデンサと並列に第2の抵抗部が設けられている。
この構成によれば、高電位側端子と低電位側端子との間で突発的に電位差が生じたときにこの電位差を高速かつ安定的に収束させることができる。
請求項の発明では、第1のコンデンサの容量Caよりも第2のコンデンサの容量Cbのほうが大きくなっており、第2の抵抗部の抵抗値Reよりも第1の抵抗部の抵抗値Rdのほうが大きくなっている。
この構成によれば、高電位側端子と低電位側端子との間で突発的に電位差が生じたときにこの電位差をより高速かつ安定的に収束させることができる。
請求項の発明では、第1のコンデンサの容量Caに対する第2のコンデンサの容量Cbの比Ca/Cbと、第2の抵抗部の抵抗値Reに対する第1の抵抗部の抵抗値Rdの比Re/Rdとが略同一とされている。
この構成によれば、高電位側端子と低電位側端子との間で突発的に電位差が生じたときにこの電位差をより一層高速かつ安定的に収束させることができる。
請求項の発明では、第2の電圧設定回路において、低電位側の通電路と第1の整流器の入力端子との間に第2の整流器からなる第3の電圧設定回路が第2の抵抗部と直列に設けられている。
この構成によれば、信号入力部から制御端子に対してオフ信号が与えられるときの電圧(オフ電圧)をより安定させることができる。
請求項の発明では、第2の整流器は、一般的な整流ダイオード、ツェナーダイオード、FRD(Fast Recovery Diode:高速整流ダイオード)、SBD(Schottky Barrier Diode)、MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)、バイポーラトランジスタなどの半導体素子によって少なくとも1つまたは2つ以上の複数で構成されており、そのツェナー電圧または閾値電圧によって定まる電圧値を用いて電圧保持するように構成されている。
この構成によれば、信号入力部から制御端子に対してオフ信号が負電圧で与えられるとき、ツェナーダイオードZD1のツェナー電圧以下の負電圧(オフ電圧)をより安定させ得る構成を簡易に実現できる。
一般的な整流ダイオード、FRD、SBDでは、ダイオードの順方向特性をツェナーダイオードの定電圧特性に代用することで同等の効果を得られる。またMOSFETでは、ゲートソース間を接続して寄生ダイオードの順方向特性をツェナーダイオードの定電圧特性に代用できる。更にまた、バイポーラトランジスタでは、ベースコレクタ間を接続してベースエミッタ間のPN接合の順方向特性をツェナーダイオードの定電圧特性に代用でき、またベースエミッタ間を接続してベースコレクタ間のPN接合の順方向特性をツェナーダイオードの定電圧特性に代用できる。なお一般的な整流ダイオード、FRD、SBD、MOSFET、バイポーラトランジスタのツェナーダイオードの定電圧特性の代用については、単体だけでなく2つ以上の多段化、組み合わせなどによって任意の電圧特性に変更できる。
請求項の発明では、第1の電圧設定回路において、第1のコンデンサと直列に第1の制限抵抗が設けられ、第2の電圧設定回路には、第2のコンデンサと直列に第2の制限抵抗が設けられており、第1のコンデンサの容量Caよりも第2のコンデンサの容量Cbのほうが大きくなっており、第2の制限抵抗の抵抗値Rbよりも第1の制限抵抗の抵抗値Raのほうが大きくなっている。
この構成では、相対的に容量の小さい第1のコンデンサでの充放電によって生じる電流を相対的に抵抗値の大きい第1の制限抵抗で制限でき、相対的に容量の大きい第2のコンデンサでの充放電によって生じる電流を相対的に抵抗値の小さい第2の制限抵抗によって制限することができるようになる。これにより、第1の電圧設定回路側の充放電状態と第2の電圧設定回路側の充放電状態を近づけることができ、第1の電圧設定回路と第2の電圧設定回路とを接続する接続部の電圧をより安定させることができる。
請求項の発明では、第1の電圧設定回路において、第1のコンデンサと直列に第1の制限抵抗が設けられ、第2の電圧設定回路において、第2のコンデンサと直列に第2の制限抵抗が設けられている。そして、第1のコンデンサの容量Caに対する第2のコンデンサの容量Cbの比Ca/Cbと、第2の制限抵抗の抵抗値Rbに対する第1の制限抵抗の抵抗値Raの比Rb/Raとが略同一とされている。
この構成によれば、第1の電圧設定回路側の充放電状態と第2の電圧設定回路側の充放電状態をより近づけることができる。
請求項10の発明では、第1の電圧設定回路において、第1のコンデンサと直列に第1の制限抵抗が設けられており、第1のコンデンサと並列に第1の抵抗部が設けられている。また、第2の電圧設定回路において、第2のコンデンサと直列に第2の制限抵抗が設けられており、第2のコンデンサと並列に第2の抵抗部が設けられている。そして、第1のコンデンサの容量Caに対する第2のコンデンサの容量Cbの比Ca/Cbと、第2の制限抵抗の抵抗値Rbに対する第1の制限抵抗の抵抗値Raの比Rb/Raと、第2の抵抗部の抵抗値Reに対する第1の抵抗部の抵抗値Rdの比Re/Rdとが略同一とされている。
この構成によれば、第1の電圧設定回路側の充放電状態と第2の電圧設定回路側の充放電状態をより一層近づけることができる。
請求項11の発明では、第1の整流器は、一般的な整流ダイオード、ツェナーダイオード、FRD(Fast Recovery Diode:高速整流ダイオード)、SBD(Schottky Barrier Diode)、MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)、バイポーラトランジスタなどの半導体素子によって少なくとも1つまたは2つ以上の複数で構成されている。
このようにすることで、半導体スイッチ素子をサージ電圧から効果的に保護しつつスイッチング速度の低下を抑え得る構成をより簡易に実現することができる。
MOSFETでは、ゲートソース間を接続することで寄生ダイオードを利用できる。また、バイポーラトランジスタでは、ベースコレクタ間を接続することでベースエミッタ間のPN接合を、ベースエミッタ間を接続することでベースコレクタ間のPN接合をダイオードとして利用ができる。
請求項12の発明では、半導体スイッチ素子は、半導体として窒化ガリウムを主体としている。
窒化ガリウムを主体として構成される半導体スイッチ素子は、オン抵抗及び損失が比較的小さく、低い入力電圧でも増幅能力が高いという利点を有しており、素子容量が小さいという特徴を有している。このような半導体スイッチ素子を用いる半導体装置において、上記半導体スイッチ素子をサージ電圧から保護するために保護回路を設けようとした場合、従来のような方式では入力側の容量が全体として増加してしまい、素子容量が小さいという上記特性を生かしきれない懸念がある。しかしながら、本発明のような方式を用いることで、サージ電圧から効果的に保護しうる構成を実現しつつ入力側の容量増大を抑えることができ、窒化ガリウムを主体とする上記半導体スイッチ素子の特性を十分に生かすことができる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る半導体装置の要部を概略的に例示する回路図である。 図2は、第1実施形態に係る半導体装置についての詳細構成を例示する回路図である。 図3は、半導体スイッチ素子付近の寄生容量について説明する説明図である。 図4(A)は、第1の整流器として一般的な整流ダイオードを用いた例、及びこの例における順方向電流と順方向電圧との関係を説明する説明図である。図4(B)は、第1の整流器としてFRD(高速整流ダイオード)を用いた例、及びこの例における順方向電流と順方向電圧との関係を説明する説明図である。図4(C)は、第1の整流器としてSBD(ショットキーバリアダイオード)を用いた例、及びこの例における順方向電流と順方向電圧との関係を説明する説明図である。図4(D)は、第1の整流器としてツェナーダイオードを用いた例、及びこの例における順方向電流と順方向電圧との関係を説明する説明図である。 図5(A)は、第1の整流器としてMOSFETを用いた例、及びこの例における順方向電流と順方向電圧との関係を説明する説明図である。図5(B)は、第1の整流器としてバイポーラトランジスタを用いた例、及びこの例における順方向電流と順方向電圧との関係を説明する説明図である。図5(C)は、第1の整流器としてバイポーラトランジスタを用いた場合の図5(B)とは異なる例、及びこの例における順方向電流と順方向電圧との関係を説明する説明図である。 図6(A)は、第1の整流器として一般的な整流ダイオードを多段構成で用いた例、及びこの例における順方向電流と順方向電圧との関係を説明する説明図である。図6(B)は、第1の整流器としてFRD(高速整流ダイオード)を多段構成で用いた例、及びこの例における順方向電流と順方向電圧との関係を説明する説明図である。図6(C)は、第1の整流器としてSBD(ショットキーバリアダイオード)を多段構成で用いた例、及びこの例における順方向電流と順方向電圧との関係を説明する説明図である。図6(D)は、第1の整流器としてツェナーダイオードを多段構成で用いた例、及びこの例における順方向電流と順方向電圧との関係を説明する説明図である。 図7(A)は、第1の整流器としてMOSFETを多段構成で用いた例を説明する説明図である。図7(B)は、第1の整流器としてバイポーラトランジスタを多段構成で用いた例を説明する説明図である。図7(C)は、第1の整流器としてバイポーラトランジスタを多段構成で用いた場合の図7(B)とは異なる例を説明する説明図である。 図8(A)は、図7(A)の例における順方向電流と順方向電圧との関係を説明する説明図である。図8(B)は、図7(B)の例における順方向電流と順方向電圧との関係を説明する説明図である。図8(C)は、図7(C)の例における順方向電流と順方向電圧との関係を説明する説明図である。 図9は、本発明の第2実施形態に係る半導体装置の要部を概略的に例示する回路図である。 図10は、第2実施形態に係る半導体装置についての詳細構成を例示する回路図である。 図11は、図10の半導体装置の一部を変更した変更例を示す回路図である。 図12は、本発明の第3実施形態に係る半導体装置の要部を概略的に例示する回路図である。 図13は、第3実施形態に係る半導体装置についての詳細構成を例示する回路図である。 図14は、本発明の第4実施形態に係る半導体装置の要部を概略的に例示する回路図である。 図15は、第4実施形態に係る半導体装置についての詳細構成を例示する回路図である。 図16は、第5実施形態に係る半導体装置についての詳細構成を例示する回路図である。 図17は、第6実施形態に係る半導体装置についての詳細構成を例示する回路図である。 図18は、従来における半導体スイッチ素子の保護回路の例を概略的に示す回路図である。 図19は、図18の半導体装置における半導体スイッチ素子付近の寄生容量を説明する説明図である。
[第1実施形態]
以下、本発明を具現化した第1実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る半導体装置の要部を概略的に例示する回路図である。図2は、第1実施形態に係る半導体装置についての詳細構成を例示する回路図である。図3は、半導体スイッチ素子付近の寄生容量について説明する説明図である。
図1に示す半導体装置1は、例えば半導体スイッチ素子SW1(以下、単にスイッチ素子SW1ともいう)のドレイン側又はソース側に接続される負荷を駆動する負荷駆動装置として構成されている。負荷駆動装置としての構成は様々であり、ソース端子側に負荷が接続される構成を例示すると、例えばスイッチ素子SW1のソース端子側にモータ、ランプ等の負荷の一端側が導通し、負荷の他端側がグランドに導通しており、ドレイン側が図示しない電源に接続されるようになっている。この構成では、ゲートドライバ3からオン信号(例えばHレベル信号)が出力されたときに、スイッチ素子SW1がオン状態となり、通電路7、8に駆動電流が流れることで負荷が駆動される。なお、半導体装置1の適用例はこれに限られず、例えばハーフブリッジ回路やフルブリッジ回路などの様々な回路に設けられる半導体スイッチ素子の駆動装置に適用することができ、いずれの場合でも、ゲートドライバ3からスイッチ素子SW1にオン信号が与えられたときにスイッチ素子SW1がオン状態となり、ドレインソース間に駆動電流が流れることになる。
スイッチ素子SW1は、例えばNチャンネル型のMOSFETとして構成されている。このスイッチ素子SW1は、ゲートドライバ3からの制御信号が入力されるゲート端子と、高電位側の通電路7に接続されるドレイン端子と、低電位側の通電路8に接続されるソース端子とを備え、ゲート端子に対して所定閾値(ゲート閾値)を超える電圧が印加された場合にオン動作し、ゲート端子に印加される電圧が所定閾値(ゲート閾値)以下のときにオフ動作するように構成されており、ゲート端子に与えられる制御信号の状態に応じて通電路(通電路7、8)を通電状態と非通電状態とに切り替えるように機能している。なお、スイッチ素子SW1のゲート端子が「制御端子」の一例に相当し、ドレイン端子が「高電位側端子」の一例に相当し、ソース端子が「低電位側端子」の一例に相当している。また、本構成では、ソース端子とドレイン端子間に、ソース端子側をアノードとしドレイン端子側をカソードとする構成で還流ダイオード(寄生ダイオード)14が接続されている(存在している)。
更に、半導体装置1には、スイッチ素子SW1のドレイン端子(高電位側端子)とソース端子(低電位側端子)との間に第1の電圧設定回路11及び第2の電圧設定回路12を直列に接続する構成で電圧設定回路5が設けられている。この電圧設定回路5は、スナバ回路(いわゆるCスナバ)として構成されており、第1のコンデンサC1によって第1の電圧設定回路11が構成され、第2のコンデンサC2によって第2の電圧設定回路12が構成されており、これら第1のコンデンサC1と第2のコンデンサC2とが直列に接続された構成をなしている。また、第1のコンデンサC1は、高耐圧、小容量のコンデンサとして構成されており、第2のコンデンサC2は、低耐圧、大容量のコンデンサとして構成されている。この電圧設定回路5では、第1のコンデンサC1の耐圧のほうが、第2のコンデンサC2の耐圧よりも大きくなっており、また、第1のコンデンサC1の容量をCaとし、第2のコンデンサC2の容量をCbとしたとき、Ca<Cbとなっている。また、CaとCbの比Ca:Cbは、1:5〜1:500程度(即ち、Ca/Cbが、1/5〜1/500程度)となっている。この構成では、CaとCbの容量比によって接続部6の電位(電圧設定回路5の中点電位)の程度が調整されており、ドレインソース間の電位差が通常電圧(例えば、電源電圧)付近に保たれているときには、第1のコンデンサC1と第2のコンデンサC2の間を接続する接続部6の電位(即ち、電圧設定回路5の中点P1の電位)はゲート閾値以上にならず、スイッチ素子SW1のゲートをクランプしない構成となっている。また、静電気ノイズやL負荷などに起因してドレインソース間の電位差が上昇するときの当該電位差の上限(即ち、印加可能な上限電圧)が、半導体装置の耐圧を超えないように設定されており、ドレインソース間に想定される上限電圧が印加されたときにCaとCbの分圧比に応じて定まる接続部6の電位(電圧設定回路5の中点電位)が、半導体スイッチ素子SW1のゲート閾値以上であって且つゲート耐圧以下となるように設定されている。
更に、電圧設定回路5における接続部6側に入力端子としてアノードが接続され、スイッチ素子SW1のゲート端子側に出力端子としてカソードが接続される構成で、第1の整流器D1が設けられている。この第1の整流器D1は、低耐圧、小電流容量(小型)のダイオードとして構成されており、例えば、図4(C)のような容量(リカバリ電荷)が小さく、Vfの低いショットキーバリアダイオード(SBD:Schottky Barrier Diode)とすることで、誤動作しにくい構成とすることができる。なお、第1の整流器を構成するSBD(図4(C)の例)に代えて、図4(A)のような一般的な整流ダイオード、図4(B)のようなFRD(Fast Recovery Diode)、図4(D)のようなツェナーダイオード、図5(A)のようなMOSFET、図5(B)又は図5(C)のようなバイポーラトランジスタなどとして構成してもよい。ダイオードの順方向特性を利用する場合、一般的な整流ダイオード、FRD、ツェナーダイオードの配置は、接続部6側にアノードが接続され、スイッチ素子SW1のゲート端子側にカソードが接続された構成とすることで、同等の効果を得られる。また図5(A)のようなMOSFETでは、ゲートソース間を接続し、ゲート端子およびソース端子をアノード端子、ドレイン端子をカソード端子とすることで寄生ダイオードの順方向特性を利用できる。更にまた、バイポーラトランジスタでは、図5(B)のようにベースコレクタ間を接続し、ベース端子およびコレクタ端子をアノード端子、エミッタ端子をカソード端子とすることでベースエミッタ間のPN接合の順方向特性を利用できる。或いは、図5(C)のように、ベースエミッタ間を接続し、ベース端子およびエミッタ端子をアノード端子、コレクタ端子をカソード端子とすることでベースコレクタ間のPN接合の順方向特性を利用できる。なお一般的な整流ダイオード、FRD、SBD、ツェナーダイオード、MOSFET、バイポーラトランジスタの構成は、単体だけでなく、図6〜図8のように2つ以上の多段化、組み合わせなどによって任意の電圧特性に変更できる。なお、図6(A)〜(D)の各図では、それぞれの左図の構成における段数の増加に伴う特性の変化を矢印等にて説明している。また、図8(A)〜(C)では、図7(A)〜(C)のそれぞれの構成における段数の増加に伴う特性の変化を矢印等にて説明している。また、MOSFETはnチャネルMOSFETに限ることなく、pチャネルMOSFETと対応する接続により同等の効果を得られる。また同様に、バイポーラトランジスタはNPNバイポーラトランジスタに限ることなく、PNPバイポーラトランジスタと対応する接続により同等の効果を得ることができる。なお、図4(D)、図6(D)のようなツェナーダイオードにおいて、接続部6側にカソードが接続され、スイッチ素子SW1のゲート端子側にアノードが接続された構成で定電圧特性を利用する場合、熱損失(駆動損失)が大きくなるデメリットがある。
具体的には、直列に接続される第1のコンデンサC1と第2のコンデンサC2の間に導通する構成で第1の整流器D1を構成するダイオードのアノードが接続され、スイッチ素子SW1のゲート端子に導通する構成で第1の整流器D1を構成するダイオードのカソードが接続されており、電圧設定回路5の中点電位(即ち、接続部6の電位)が第1の整流器D1に印加されるようになっている。
ゲートドライバ3は、スイッチ素子SW1のゲート端子に対し、信号ライン9を介してゲート閾値以上の信号(オン信号)とゲート閾値未満の信号(オフ信号)を与えるように機能するものであり、公知の駆動回路によって構成されている。このゲートドライバ3は、公知の様々な回路を適用することができ、例えばPWM信号を出力可能なPWM駆動回路などであってもよく、スイッチ素子SW1をオンオフ制御し得る公知の他の駆動回路であってもよい。なお、図1の構成では、図2の入力側回路部4を省略しているがこのような入力側回路部4を介在させた構成とすることができる。
次に、本構成の基本的な動作について説明する。
半導体装置1では、上述したように第1のコンデンサC1の容量Caと第2のコンデンサC2の容量Cbの容量比によって接続部6の電位(電圧設定回路5の中点電位)の程度が調整されており、高電位側の通電路7の電位が通常電圧(例えば電源電圧)付近に保たれているときには、第1のコンデンサC1と第2のコンデンサC2の間を接続する接続部6の電位(即ち、電圧設定回路5の中点P1の電位)はスイッチ素子SW1のゲート閾値以上にならず、接続部6から第1の整流器D1を構成するダイオードを介してゲート端子に印加される電圧がゲート閾値未満となるため、スイッチ素子SW1のゲートをクランプしない。つまり、高電位側の通電路7の電位が通常電圧付近に保たれ、ドレイン端子とソース端子の間の電位差が所定値以下となるような通常時には、電圧設定回路5の中点電位によってスイッチ素子SW1がオン動作することはなく、ゲートドライバ3からの制御信号によって通常のターンオン及びターンオフを行う。従って、このような通常時には、ゲートドライバ3からゲート端子に対してオフ信号(例えばLレベル信号)が与えられているときにスイッチ素子SW1がオフ動作し、ゲートドライバ3からゲート端子に対してオン信号(例えばHレベル信号)が与えられているときにスイッチ素子SW1がオン動作することになる。
図1に示す半導体装置1では、スイッチ素子SW1のゲート端子側から見た入力容量は、図3に示すように、スイッチ素子SW1内部におけるゲートドレイン間及びゲートソース間の素子容量Ciss(図3では、スイッチ素子SW1内のゲートドレイン間、ゲートソース間の寄生容量をそれぞれCgd、Cgsとして例示)に加え、電圧設定回路5における第1のコンデンサC1と第2のコンデンサC2の並列容量Cとダイオードとして構成される第1の整流器D1の寄生容量Cd1との直列合成容量が追加されることとなる。このため、第1の整流器D1を構成するダイオードの寄生容量Cd1がスイッチ素子SW1の素子容量Cissに対して十分小さければ、電圧設定回路5の容量Cは、入力容量全体にほとんど影響を与えないことになる。このように構成されているため、スイッチ素子SW1の高速SW性能を低下させることなく、オンオフ動作が可能となる。
一方、ゲートドレイン間の電位差が所定値を超える異常時(例えば、高電位側の通電路7において静電気ノイズやL負荷などに起因する電位上昇が生じた場合等)には、電圧設定回路5における接続部6の電位(即ち、第1のコンデンサC1と第2のコンデンサC2の間の中点電位)はスイッチ素子SW1のドレインソース間に接続されたCスナバの容量比(即ち、第1のコンデンサC1の容量Caと第2のコンデンサC2の容量Cbの比)とドレインソース間電圧で定まる電位に上昇する。この構成では、ドレインソース間電圧が所定値を超えるときにゲート端子に印加される電圧(即ち、接続部6から第1の整流器D1を構成するダイオードを介してゲート端子に印加される電圧)が所定閾値(ゲート閾値)を超えるように中点電位が上昇するようになっており、この時、中点電位は、第1の整流器D1を構成するダイオードを介してスイッチ素子SW1のゲートをクランプし、オンする。つまり、ドレインソース間電圧が所定値を超えるときには強制的にスイッチ素子SW1をオン動作させ、ドレインソース間に印加されるエネルギー(静電気ノイズやアバランシェ動作のエネルギー等)をソース端子側に開放することができるようになっている。
このように、本構成では、ドレインソース間に突発的なエネルギーに起因する電位差が発生したときにスイッチ素子SW1をオン動作してサージ電流を逃がすことができるため、ドレインソース間に耐圧を超える電圧が印加され続けることがなく、スイッチ素子SW1を効果的に保護することができる。
また、上記のようにスイッチ素子SW1がオン動作してサージ電流が流れ、ドレインソース間に印加されるエネルギーがソース端子側に開放されると、ドレインソース間の電位差は上記所定値以下に低下することになり、このとき、上記接続部6の電位(即ち中点電位)はスイッチ素子SW1のゲート閾値以下に低下することになる。従って、ゲートドライバ3からオン信号が出力されていなければスイッチ素子SW1のゲート端子をクランプできなくなり、スイッチ素子SW1はオフ動作することになる。その後、ゲート端子に印加される電圧は本来の電圧(通常時のオフ電圧及びオン電圧)で安定する。
図1に示す構成では、スイッチ素子SW1をサージ電圧から効果的に保護しつつスイッチング速度の低下を抑え得る構成を、Cスナバとして構成される電圧設定回路5及びダイオードで構成された第1の整流器D1を要部とする単純な構成により素子数を抑えて実現することができる。
また、図1の構成では、電圧設定回路5として、第1のコンデンサC1と第2のコンデンサC2とが直列に接続されたCスナバを採用しているため、第1の電圧設定回路11及び第2の電圧設定回路12を抵抗等で構成する場合に比べて電圧設定回路5を流れる直流電流を抑えることができ、ひいては損失を抑えることができる。また、Cスナバの効果により、アバランシェ時の電圧変動(dV/dt)を遅くすることができる。
また、本実施形態に係る半導体装置1は、より詳細には、例えば、図2のように構成することができる。
図2の構成は、図1の構成を更に具体化した例を示すものであり、この構成では、例えばスイッチ素子SW1が設けられた回路部の外側に、電圧設定回路5や第1の整流器D1を構成するダイオードが外付け回路として取り付けられている。そして、この図2では、第1のコンデンサC1の両側に直列に存在する寄生インダクタンスL1、L1’、第2のコンデンサC2の両側に直列に存在する寄生インダクタンスL2、L2’、第1の整流器D1におけるダイオードの両側に直列に存在する寄生インダクタンスL3、L3’及び寄生抵抗R3を含めて示している。更に、図2の構成では、第1の電圧設定回路11において、第1のコンデンサC1と直列に第1の制限抵抗R1が設けられており、第2の電圧設定回路12には、第2のコンデンサC2と直列に第2の制限抵抗R2が設けられている。
この具体的構成では、第1のコンデンサC1の容量Caよりも第2のコンデンサC2の容量Cbのほうが大きくなっており、第2の制限抵抗R2の抵抗値Rbよりも第1の制限抵抗R1の抵抗値Raのほうが大きくなっている。これにより、相対的に容量の小さい第1のコンデンサC1での充放電によって生じる電流を相対的に抵抗値の大きい第1の制限抵抗R1で制限でき、相対的に容量の大きい第2のコンデンサC2での充放電によって生じる電流を相対的に抵抗値の小さい第2の制限抵抗によって制限することができるようになる。これにより、第1の電圧設定回路側の充放電状態と第2の電圧設定回路側の充放電状態を近づける(時定数を近づける)ことができる。また、制限抵抗R1の抵抗値Raおよび制限抵抗R2の抵抗値Rbを高抵抗な抵抗値とすることで第1のコンデンサC1や第2のコンデンサC2付近に存在する寄生インダクタンスの影響を抑えることができ、第1の電圧設定回路と第2の電圧設定回路とを接続する接続部6の電圧をより安定させることができる。
より具体的には、第1のコンデンサC1の容量Caに対する第2のコンデンサC2の容量Cbの比Ca/Cbと、第2の制限抵抗R2の抵抗値Rbに対する第1の制限抵抗R1の抵抗値Raの比Rb/Raとが略同一とされている。このようにすることで、第1の電圧設定回路11側の充放電状態と第2の電圧設定回路12側の充放電状態をより一層近づける(時定数をより一層近づける)ことができる。また、制限抵抗R1の抵抗値Raおよび制限抵抗R2の抵抗値Rbを高抵抗な抵抗値とすることで第1のコンデンサC1付近に存在する寄生インダクタンスL1、L1’及び第2のコンデンサC2付近に存在する寄生インダクタンスL2、L2’の影響を抑えることができる。なお、第1の整流器D1においてダイオードと直列に存在する寄生インダクタンスL3、L3’及び寄生抵抗R3については、中点電位の挙動に影響を及ぼしにくくなっている。なお、本構成は、ゲートドライバ3から与えられるオフ電圧が正電圧でも負電圧でも適用できるが、ゲートドライバ3から与えられるオフ電圧を負電圧とする場合には正電圧のときよりも上記の比(CaとCbとの比)を小さめにすると良い。
また、図2の構成では、ゲートドライバ3からスイッチ素子SW1のゲート端子に至るまでの経路に入力側回路部4が設けられている。この入力側回路部4は、ゲートドライバ3とゲート端子の間に、第1経路部、第2経路部、第3経路部が並列に接続されている。このうち、第1経路部は、ダイオードDigonと抵抗Rgonとが直列に接続されており、ダイオードDigonのアノード側が抵抗Rgonを介してゲートドライバ3に導通し、カソード側がゲート端子に導通している。また、第2経路部は、抵抗Rgoff1とツェナーダイオードZDioffとが直列に接続されており、ツェナーダイオードZDioffは、アノード側がゲートドライバ3に導通し、カソード側が抵抗Rgoff1を介してゲート端子に導通している。また、第3経路部は、一端側がゲート端子に導通し他端側がゲートドライバ3に導通する抵抗Rgoff2によって構成されている。
この構成では、ダイオードDigonは、SBD(Schottky Barrier Diode)やFRD(Fast Recovery Diode)によって構成されている。また、抵抗Rgonや抵抗Rgoff1は、相対的に低い抵抗値で構成されており、抵抗Rgoff2は、少なくともRgon、Rgoff1よりも抵抗値が大きい高抵抗とされている。また、ツェナーダイオードZDioffは、ツェナー電圧がゲート閾値Vthと同程度或いはゲート閾値Vthよりもわずかに高い値(例えばVth + |オフ電圧| )とされている。なお、「オフ電圧」は、オフ動作時にゲートドライバ3から出力されるオフ信号の電圧値である。
この構成では、ゲートドライバ3からオン信号を出力する場合、ゲートドライバ3からの駆動電流は主として抵抗値が最も低い第1経路部を流れ、ゲート端子にオン信号が与えられる。従って、低抵抗とされた第1経路部を利用して高速オン動作が可能となる。一方、ゲートドライバ3からスイッチ素子SW1に与えられる制御信号が、オン信号からオフ信号に切り替わったときには、ゲート端子側からの電荷は、第1経路部を通らず、第2経路部(ツェナーダイオードZDioff及び抵抗Rgoff1)と第3経路部(抵抗Rgoff2)とを通って抜けることになるが、オン信号からオフ信号に切り替わった直後は、ゲート端子に印加される電圧がオン動作時の印加電圧に近く、ゲート端子の電圧がツェナーダイオードZDioffのツェナー電圧を上回っている間は、主として低抵抗とされた第2経路部を通ってゲート端子側からゲートドライバ側に電荷が抜けることになる。その後、ゲート端子の電圧が下降してツェナーダイオードZDioffのツェナー電圧以下になると、第2経路部に電流が流れなくなり、ゲート端子側からの電荷は高抵抗とされた第3経路部(抵抗Rgoff2)を通って抜けることになる。このようにすると、ゲートドライバ3からの制御信号がオフ信号に切り替わった直後は、低抵抗とされた第2経路部(ツェナーダイオードZDioff及び抵抗Rgoff1)を介して電荷を迅速に抜くことができるため、スイッチ素子SW1を迅速にオフ動作に移行させることができる。一方、ゲート端子の電圧が下降してゲート閾値付近になった場合には、低抵抗とされた第2経路部が遮断され、高抵抗とされた第3経路部(抵抗Rgoff2)を使って電荷を抜くことになるため、この期間におけるドレインソース間電圧の持ち上がりを抑制することができる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。
図9は、本発明の第2実施形態に係る半導体装置の要部を概略的に例示する回路図である。図10は、第2実施形態に係る半導体装置についての詳細構成を例示する回路図である。なお、第2実施形態に係る半導体装置200は、電圧設定回路の構成のみが第1実施形態の半導体装置1(図1、図2)と異なり、それ以外は第1実施形態と同様である。具体的には、第1の抵抗部R4及び第2の抵抗部R5が追加された点以外は第1実施形態と同一とすることができ、このように同一構成とする部分は第1実施形態と同様の作用を生じ、同様の効果を奏することとなる。なお、第1実施形態と同様の構成の部分については、第1実施形態の半導体装置1と同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
図9に示すように、半導体装置200でも、第1実施形態と同様のスイッチ素子SW1が設けられ、ゲートドライバ3(信号入力部)からの信号を受けるゲート端子と、高電位側の通電路7に接続されるドレイン端子(高電位側端子)と、低電位側の通電路8に接続されるソース端子(低電位側端子)とを備え、ゲート端子に所定閾値(ゲート閾値)を超える電圧が印加された場合にオン動作するように構成されている。また、この半導体装置200でも、ゲート端子とソース端子との間に直列に接続される第1の電圧設定回路211及び第2の電圧設定回路212を備えた電圧設定回路205が設けられており、更に、電圧設定回路205の接続部206とゲート端子の間に第1実施形態と同様の第1の整流器D1であるダイオードが設けられている。この第1の整流器D1であるダイオードも、第1の電圧設定回路211と第2の電圧設定回路212との間の接続部206に導通する構成で入力端子としてアノードが接続され、ゲート端子に導通する構成で出力端子としてカソードが接続されている。
そして、この構成でも、ゲートドレイン間の電位差が所定値以下となる通常時には、第1実施形態と同様に動作し、この通常時には、ゲートドライバ3からゲート端子に対してオフ信号が与えられているときに接続部206から第1の整流器D1を構成するダイオードを介してゲート端子に印加される電圧がゲート閾値未満となるように構成されている。一方、ゲートドレイン間の電位差が所定値を超える異常時には、接続部206から第1の整流器D1を構成するダイオードを介してゲート端子に印加される電圧がゲート閾値を超えるように接続部206の電位が上昇することでスイッチ素子SW1がオン動作し、ソース端子側を開放してゲートドレイン間に電流が流れるようになっている。
本構成では、電圧設定回路205は、スナバ回路として構成されており、第1実施形態と同様に第1のコンデンサC1と第2のコンデンサC2とが直列に接続されており、第1の電圧設定回路211においては、第1のコンデンサC1と並列に第1の抵抗部R4が接続されている。また、第2の電圧設定回路212においては、第2のコンデンサC2と並列に第2の抵抗部R5が接続されている。そして、第1のコンデンサC1の容量Caよりも第2のコンデンサC2の容量Cbのほうが大きくなっており、第2の抵抗部R5の抵抗値Reよりも第1の抵抗部R4の抵抗値Rdのほうが大きくなっている。これら第1の抵抗部R4と第2の抵抗部R5は、バランス抵抗として機能しており、具体的には、第1のコンデンサC1の容量Ca及び第2のコンデンサC2の容量Cbと、第1の抵抗部R4の抵抗値Rd及び第2の抵抗部R5の抵抗値Reとの関係は、Rd:Re=Cb:Caとすることが望ましい。即ち、第1のコンデンサC1の容量Caに対する第2のコンデンサC2の容量Cbの比Ca/Cbと、第2の抵抗部R5の抵抗値Reに対する第1の抵抗部R4の抵抗値Rdの比Re/Rdとが略同一とされている。また、これらの抵抗値は実用上問題の無い電流値となる値で使用することが望ましい。
この構成によれば、スイッチ素子SW1のドレインソース間に突発的に電位差が生じたときにこの電位差をより高速かつ安定的に収束させることができる。
また、本実施形態に係る半導体装置200は、詳細には図10のように構成することができる。この図10の構成は、第1の電圧設定回路211において第1のコンデンサC1と並列に第1の抵抗部R4が接続され、第2の電圧設定回路212においては第2のコンデンサC2と並列に第2の抵抗部R5が接続され,第1の抵抗部R4の両側に直列に配される寄生インダクタンスL4、L4’及び第2の抵抗部R5の両側に直列に配される寄生インダクタンスL5、L5’を含めて示している点のみが図2と異なっている。なお、図10の構成は、第1の抵抗部R4、寄生インダクタンスL4、L4’、第2の抵抗部R5、寄生インダクタンスL5、L5’以外の構成は図2と同一であり、この同一構成の部分については図2と同様の作用、効果を奏するものとなっている。
この具体的構成でも、第1のコンデンサC1の容量Caよりも第2のコンデンサC2の容量Cbのほうが大きくなっており、第2の制限抵抗R2の抵抗値Rbよりも第1の制限抵抗R1の抵抗値Raのほうが大きくなっている。より具体的には、第1のコンデンサC1の容量Caに対する第2のコンデンサC2の容量Cbの比Ca/Cbと、第2の制限抵抗R2の抵抗値Rbに対する第1の制限抵抗R1の抵抗値Raの比Rb/Raとが略同一とされている。また、第1の抵抗部R4の抵抗値Rdは、第1の制限抵抗R1の抵抗値Raよりも大きいまたは同等となっている(即ち、Rd≧Ra)。また、第2の抵抗部R5の抵抗値Reは、第2の制限抵抗R2の抵抗値Rbよりも大きいまたは同等となっている(即ち、Re≧Rb)。このようにすることで、寄生インダクタンスL1、L1’、L2、L2’、L3、L3’、L4、L4’の影響を抑えることができ、中点電位を所望の挙動に安定させることができる。
[第2実施形態の変更例]
図10に示す構成を、図11のように変更してもよい。なお、図11は、図10の半導体装置の一部を変更した変更例を示す回路図である。図11の構成は、ツェナーダイオードZDiを介在させた点のみが第2実施形態の図10と異なり、それ以外は第2実施形態と同様の構成をなし、同様の作用、効果を奏するものとなっている。
この図11の構成では、スナバ回路として構成される電圧設定回路205における第2の電圧設定回路212において、低電位側の通電路8側をカソード側とし第1の整流器D1側をアノード側とする構成で配されるツェナーダイオードZD1が、第2の抵抗部R5と直列に設けられている。この構成によれば、ゲートドライバ3からゲート端子に対してオフ信号が負電圧で与えられるとき、ツェナーダイオードZD1のツェナー電圧以下の負電圧(オフ電圧)をより安定させることができる。なお、第2の整流器を構成するツェナーダイオードZDiに代えて、図4(A)と同様の一般的な整流ダイオード、図4(B)と同様のFRD、図4(C)と同様のSBD、図5(A)と同様のMOSFET、図5(B)又は図5(C)と同様のバイポーラトランジスタなどを設けるようにしてもよい。ダイオードの順方向特性をツェナーダイオードの定電圧特性に代用する場合、一般的な整流ダイオード、FRD、SBD、ツェナーダイオードの配置を、低電位側の通電路8側をアノード側とし、第1の整流器D1側をカソード側とすることで、同等の効果を得られる。またMOSFETでは、図5(A)と同様にゲートソース間を接続し、ゲート端子およびソース端子をアノード端子、ドレイン端子をカソード端子とすることで寄生ダイオードの順方向特性をツェナーダイオードの定電圧特性に代用できる。更にまた、バイポーラトランジスタでは、図5(B)と同様にベースコレクタ間を接続し、ベース端子およびコレクタ端子をアノード端子、エミッタ端子をカソード端子とすることでベースエミッタ間のPN接合の順方向特性をツェナーダイオードの定電圧特性に代用でき、或いは、図5(C)と同様にベースエミッタ間を接続し、ベース端子およびエミッタ端子をアノード端子、コレクタ端子をカソード端子とすることでベースコレクタ間のPN接合の順方向特性をツェナーダイオードの定電圧特性に代用できる。なお一般的な整流ダイオード、FRD、SBD、MOSFET、バイポーラトランジスタにおいてツェナーダイオードの定電圧特性を代用するについては、単体だけでなく、図6〜図8と同様に2つ以上の多段化、組み合わせなどによって任意の電圧特性に変更できる。また、MOSFETはnチャネルMOSFETに限ることなく、pチャネルMOSFETと対応する接続により同等の効果を得られる。また同様に、バイポーラトランジスタはNPNバイポーラトランジスタに限ることなく、PNPバイポーラトランジスタと対応する接続により同等の効果を得ることができる。なおツェナーダイオードにおいて、定電圧特性を利用する場合、熱損失(駆動損失)が大きくなるデメリットがある。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態について説明する。図12は、本発明の第3実施形態に係る半導体装置の要部を概略的に例示する回路図である。図13は、第3実施形態に係る半導体装置についての詳細構成を例示する回路図である。なお、第3実施形態の半導体装置300は、接続部6と第1の整流器D1を構成するダイオードの間に第2のスイッチ素子SW2を設け、そのドレイン側に電源V1が接続される構成とした点が第1実施形態の半導体装置1と異なり、それ以外は第1実施形態と同様である。具体的には、第2の半導体スイッチ素子SW2及び電源V1が追加された点以外は第1実施形態と同一とすることができ、このように同一構成とする部分は第1実施形態と同様の作用を生じ、同様の効果を奏することとなる。なお、第1実施形態と同様の構成の部分については、第1実施形態の半導体装置1と同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
図12に示すように、半導体装置300でも、第1実施形態と同様のスイッチ素子SW1が設けられ、ゲートドライバ3(信号入力部)からの信号を受けるゲート端子と、高電位側の通電路7に接続されるドレイン端子(高電位側端子)と、低電位側の通電路8に接続されるソース端子(低電位側端子)とを備え、ゲート端子に所定閾値(ゲート閾値)を超える電圧が印加された場合にオン動作するように構成されている。また、この半導体装置300でも、ドレイン端子とソース端子との間に直列に接続される第1の電圧設定回路11及び第2の電圧設定回路12を備えた電圧設定回路5(第1実施形態と同様の電圧設定回路)が設けられている。更に、電圧設定回路5の接続部6(ドレインソース間に直列に接続される第1のコンデンサC1と第2のコンデンサC2の中点位置)側に入力端子としてアノードが配され、ゲート端子側に出力端子としてカソードが配される構成で第1実施形態と同様の第1の整流器D1であるダイオードが設けられている。
一方、半導体装置300では、接続部6(電圧設定回路5の中点位置)と第1の整流器D1を構成するダイオードの間に介在する構成で第2の半導体スイッチ素子SW2が設けられている。この半導体スイッチ素子SW2は、例えばMOSFETとして構成されており、接続部6に導通する構成でゲートが接続され、電源部V1に導通する構成でドレインが接続されている。また、第1の整流器D1を構成するダイオードのアノード(入力端子)に導通する構成でソースが接続されている。なお、この第2の半導体スイッチ素子SW2にもソース側をアノードとしドレイン側をカソードとする構成で還流ダイオードが接続されている。
この構成では、スイッチ素子SW1のドレインソース間の電位差が所定値以下となる通常時には、接続部6の電位(即ち、電圧設定回路5の中点電位)が第2の半導体スイッチSW2のゲート閾値以下となり、第2の半導体スイッチSW2がオフ状態で維持される。従って、通常時において、ゲートドライバ3からオフ信号が出力されているとき(スイッチ素子SW1のゲート端子に対してオフ信号が与えられているとき)には、スイッチ素子SW1に印加される電圧がスイッチ素子SW1のゲート閾値未満となり、スイッチ素子SW1がオフ状態で維持されることになる。なお、通常時は、ゲートドライバ3からオン信号が出力されているときにスイッチ素子SW1がオン動作する。
一方、スイッチ素子SW1のドレインソース間の電位差が所定値を超える異常時には、接続部6の電位(即ち、電圧設定回路5の中点電位)が第2の半導体スイッチSW2のゲート閾値を超え、第2の半導体スイッチSW2がオン状態となる。そして、第2の半導体スイッチSW2のドレインソース間に電源部V1から駆動電流が流れ、第1の整流器D1であるダイオードを介してスイッチ素子SW1のゲート端子に印加される電圧がゲート閾値を超えるように上昇する。これにより、スイッチ素子SW1がオン動作し、スイッチ素子SW1のソース端子側が開放されてドレインソース間に電流が流れることとなる。この構成でも、第1実施形態と同様の効果を奏することができ、スイッチ素子SW1をサージ電圧から効果的に保護しつつスイッチング速度の低下を抑え得る構成を好適に実現することができる。
また、本実施形態に係る半導体装置300は、詳細には図13のように構成することができ、この図13の構成は、上述したように、接続部6と第1の整流器D1を構成するダイオードの間に第2のスイッチ素子SW2を設け、そのドレイン側に電源V1が接続される構成とした点が図2と異なり、それ以外は図2と同様である。なお、図13の構成において、図2と同一構成となる部分については、図2の構成と同一の符号を付しており、この同一構成の部分は、図2の構成と同様の作用を生じ、同様の効果を奏することとなる。
[第4実施形態]
次に、第4実施形態について説明する。
図14は、本発明の第4実施形態に係る半導体装置の要部を概略的に例示する回路図である。図15は、第4実施形態に係る半導体装置についての詳細構成を例示する回路図である。なお、第4実施形態に係る半導体装置400は、電圧設定回路の構成のみが第3実施形態の半導体装置300(図12、図13)と異なり、それ以外は第3実施形態と同様である。具体的には、第1の抵抗部R4及び第2の抵抗部R5が追加された点以外は第3実施形態と同一とすることができ、このように同一構成とする部分は第3実施形態と同様の作用を生じ、同様の効果を奏することとなる。なお、第3実施形態と同様の構成の部分については、第3実施形態の半導体装置300と同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。また、電圧設定回路205については、第2実施形態の電圧設定回路205と同一の構成となっており、第2実施形態の電圧設定回路と同一の作用、効果を奏するようになっている。
図14に示すように、半導体装置400でも、第3実施形態と同様のスイッチ素子SW1が設けられ、ゲートドライバ3(信号入力部)からの信号を受けるゲート端子と、高電位側の通電路7に接続されるドレイン端子(高電位側端子)と、低電位側の通電路8に接続されるソース端子(低電位側端子)とを備え、ゲート端子に所定閾値(ゲート閾値)を超える電圧が印加された場合にオン動作するように構成されている。また、この半導体装置400でも、ドレイン端子とソース端子との間に直列に接続される第1の電圧設定回路211及び第2の電圧設定回路212を備えた電圧設定回路205が設けられている。この電圧設定回路205は、第2実施形態と同様のスナバ回路として構成されており、第1実施形態と同様に第1のコンデンサC1と第2のコンデンサC2とが直列に接続されており、第2実施形態のように、第1の電圧設定回路211において第1のコンデンサC1と並列に第1の抵抗部R4が接続され、第2の電圧設定回路212において、第2のコンデンサC2と並列に第2の抵抗部R5が接続されている。これら第1の抵抗部R4と第2の抵抗部R5は、バランス抵抗として機能しており、具体的には、第1のコンデンサC1の容量Ca及び第2のコンデンサC2の容量Cbと、第1の抵抗部R4の抵抗値R4の抵抗値Rd及び第2の抵抗部R5の抵抗値Reとの関係は、Rd:Re=C2:C1とすることが望ましく、その抵抗値は実用上問題の無い電流値となる値で使用することが望ましい。
そして、半導体装置400では、第3実施形態のように、接続部206(電圧設定回路205の中点位置)と第1の整流器D1を構成するダイオードの間に介在する構成で第2の半導体スイッチ素子SW2が設けられている。この半導体スイッチ素子SW2は、例えばMOSFETとして構成されており、接続部206に導通する構成でゲートが接続され、電源部V1に導通する構成でドレインが接続されている。また、第1の整流器D1を構成するダイオードのアノードに導通する構成でソースが接続されている。なお、この第2の半導体スイッチ素子SW2にもソース側をアノードとしドレイン側をカソードとする構成で還流ダイオード(寄生ダイオード)が接続されている(存在している)。
この構成では、スイッチ素子SW1のドレインソース間の電位差が所定値以下となる通常時には、接続部206の電位(即ち、電圧設定回路205の中点電位)が第2の半導体スイッチSW2のゲート閾値以下となり、第2の半導体スイッチSW2がオフ状態で維持される。従って、通常時において、ゲートドライバ3からオフ信号が出力されているとき(スイッチ素子SW1のゲート端子に対してオフ信号が与えられているとき)には、スイッチ素子SW1に印加される電圧がスイッチ素子SW1のゲート閾値未満となり、スイッチ素子SW1がオフ状態で維持されることになる。なお、通常時は、ゲートドライバ3からオン信号が出力されているときにスイッチ素子SW1がオン動作する。
一方、スイッチ素子SW1のドレインソース間の電位差が所定値を超える異常時には、接続部206の電位(即ち、電圧設定回路205の中点電位)が第2の半導体スイッチSW2のゲート閾値を超え、第2の半導体スイッチSW2がオン状態となる。そして、第2の半導体スイッチSW2のドレインソース間に電源部V1から駆動電流が流れ、第1の整流器D1を構成するダイオードを介してスイッチ素子SW1のゲート端子に印加される電圧がゲート閾値を超えるように上昇する。これにより、スイッチ素子SW1がオン動作し、スイッチ素子SW1のソース端子側が開放されてドレインソース間に電流が流れることとなる。この構成でも、第1、第3実施形態と同様の効果を奏することができ、スイッチ素子SW1をサージ電圧から効果的に保護しつつスイッチング速度の低下を抑え得る構成を好適に実現することができる。
また、本実施形態に係る半導体装置400は、詳細には図15のように構成することができる。この図15の構成は、接続部206と第1の整流器D1であるダイオードの間に第2のスイッチ素子SW2を設け、そのドレイン側に電源V1が接続される構成とした点が図10と異なり、それ以外は図10と同様である。なお、図15の構成において、図10と同一構成となる部分については、図10の構成と同一の符号を付しており、この同一構成の部分は、図10の構成と同様の作用を生じ、同様の効果を奏することとなる。
[第5実施形態]
次に、第5実施形態について説明する。
図16は、第5実施形態に係る半導体装置についての詳細構成を例示する回路図である。なお、第5実施形態に係る半導体装置500は、電圧設定回路の構成のみが第1実施形態の半導体装置1(図2)と異なり、それ以外は第1実施形態と同一である。よって、第1実施形態と同様の構成の部分については、第1実施形態の半導体装置1と同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。また、このように同一構成とする部分は第1実施形態と同様の作用を生じ、同様の効果を奏することとなる。
第5実施形態の半導体装置500では、電圧設定回路505として、抵抗R6と抵抗R7を直列に接続した抵抗分圧回路が用いられており、電圧設定回路505の接続部506とゲート端子の間に第1実施形態と同様の第1の整流器D1であるダイオードが設けられている。この第1の整流器D1を構成するダイオードも、第1の電圧設定回路511と第2の電圧設定回路512との間の接続部506に導通する構成でアノード(入力端子)が接続され、ゲート端子に導通する構成でカソード(出力端子)が接続されている。そして、この構成でも、ドレインソース間の電位差が所定値以下となる通常時には、第1実施形態と同様に動作し、この通常時には、ゲートドライバ3からゲート端子に対してオフ信号が与えられているときに接続部506から第1の整流器D1を構成するダイオードを介してゲート端子に印加される電圧がゲート閾値未満となるように構成されている。一方、ドレインソース間の電位差が所定値を超える異常時には、接続部506から第1の整流器D1を構成するダイオードを介してゲート端子に印加される電圧がゲート閾値を超えるように接続部506の電位が上昇することでスイッチ素子SW1がオン動作し、ソース端子側を開放してゲートドレイン間に電流が流れるようになっている。なお、図16及び後述する図17のいずれでも、抵抗R6の両側に直列に配される寄生インダクタンスL6、L6’及び抵抗R7の両側に直列に配される寄生インダクタンスL7、L7’を含めて示している。
[第6実施形態]
次に、第6実施形態について説明する。
図17は、第6実施形態に係る半導体装置についての詳細構成を例示する回路図である。なお、第6実施形態に係る半導体装置600は、電圧設定回路の構成のみが第3実施形態の半導体装置300(図13)と異なり、それ以外は第3実施形態と同一である。よって、第3実施形態と同様の構成の部分については、第3実施形態の半導体装置300と同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。また、このように同一構成とする部分は第3実施形態と同様の作用を生じ、同様の効果を奏することとなる。また、電圧設定回路については、第5実施形態と同様の電圧設定回路が用いられている。
一方、半導体装置600では、接続部506(電圧設定回路505の中点位置)と第1の整流器D1を構成するダイオードの間に介在する構成で第2の半導体スイッチ素子SW2が設けられている。この構成では、スイッチ素子SW1のドレインソース間の電位差が所定値以下となる通常時には、接続部506の電位(即ち、電圧設定回路505の中点電位)が第2の半導体スイッチSW2のゲート閾値以下となり、第2の半導体スイッチSW2がオフ状態で維持される。従って、通常時において、ゲートドライバ3からオフ信号が出力されているとき(スイッチ素子SW1のゲート端子に対してオフ信号が与えられているとき)には、スイッチ素子SW1に印加される電圧がスイッチ素子SW1のゲート閾値未満となり、スイッチ素子SW1がオフ状態で維持されることになる。一方、スイッチ素子SW1のドレインソース間の電位差が所定値を超える異常時には、接続部506の電位(即ち、電圧設定回路505の中点電位)が第2の半導体スイッチSW2のゲート閾値を超え、第2の半導体スイッチSW2がオン状態となる。そして、第2の半導体スイッチSW2のドレインソース間に電源部V1から駆動電流が流れ、第1の整流器D1を構成するダイオードを介してスイッチ素子SW1のゲート端子に印加される電圧がゲート閾値を超えるように上昇する。これにより、スイッチ素子SW1がオン動作し、スイッチ素子SW1のソース端子側が開放されてドレインソース間に電流が流れることとなる。
[他の実施形態]
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
上記実施形態では、半導体スイッチ素子SW1の一例を示したが、半導体スイッチ素子SWとしては、IGBT、GaN、SiC‐MOSなどの様々なスイッチ素子を用いることができる。例えば、半導体として窒化ガリウム(GaN)を主体とするスイッチ素子を用いる場合、オン抵抗及び損失が比較的小さく、低い入力電圧でも増幅能力が高いというメリットが得られることになる。このような半導体スイッチ素子SW1を用いる半導体装置において、上記半導体スイッチ素子SW1をサージ電流から保護するために保護回路を設けようとした場合、従来のような方式では入力側の容量が全体として増加してしまい、素子容量が小さいという上記特性を生かしきれない懸念がある。しかしながら、本発明のような方式を用いることで、サージ電圧から効果的に保護しうる構成を実現しつつ入力側の容量増大を抑えることができ、窒化ガリウムを主体とする上記半導体スイッチ素子SW1の特性を十分に生かすことができる。
また、窒化ガリウム(GaN)を主体とした、2次元電子ガス(2DEG)をチャネルとする高電子移動度トランジスタ(HEMT:High Electron Mobility Transistor)は、アバランシェ耐量が無い、または極めて小さい。このため、素子耐圧より高い電圧がドレインソース間に印加されると、その瞬間に素子破壊する。このため本発明を用いることで、サージ電圧から効果的に保護しうる構成を実現しつつ入力側の容量増大を抑えることができ、窒化ガリウム(GaN)の特性を十分に生かすことができる。
1,200,300,400,500,600…半導体装置
3…ゲートドライバ(信号入力部)
5,205…電圧設定回路
6,206…接続部
7…高電位側の通電路
8…低電位側の通電路
11,211,511…第1の電圧設定回路
12,212,512…第2の電圧設定回路
C1…第1のコンデンサ
C2…第2のコンデンサ
SW1…半導体スイッチ素子
SW2…第2の半導体スイッチ素子
D1…第1の整流器
R1…第1の制限抵抗
R2…第2の制限抵抗
R4…第1の抵抗部
R5…第2の抵抗部
ZDi…ツェナーダイオード(第2の整流器、第3の電圧設定回路)

Claims (12)

  1. 所定の信号入力部からの信号を受ける制御端子と、高電位側の通電路に接続される高電位側端子と、低電位側の通電路に接続される低電位側端子とを備え、前記制御端子に対して所定閾値を超える電圧が印加された場合にオン動作する半導体スイッチ素子と、
    前記高電位側端子と前記低電位側端子との間に直列に接続される第1の電圧設定回路及び第2の電圧設定回路を備え、前記第1の電圧設定回路は前記高電位側端子に一方を接続され、前記第2の電圧設定回路は前記低電位側端子に一方を接続された電圧設定回路と、
    前記第1の電圧設定回路と前記第2の電圧設定回路との間の接続部に導通する構成で入力端子が接続され、前記制御端子に導通する構成で出力端子が接続され、前記入力端子側から前記出力端子側のみに電流を通す第1の整流器と、
    を備え、
    前記高電位側端子と前記低電位側端子との間の電位差が所定値以下となる通常時には、前記信号入力部から前記制御端子に対してオフ信号が与えられているときに前記接続部から前記第1の整流器を介して前記制御端子に印加される電圧が前記閾値未満となるように構成され、
    前記高電位側端子と前記低電位側端子との間の電位差が前記所定値を超える異常時には、前記接続部から前記第1の整流器を介して前記制御端子に印加される電圧が前記閾値を超えるように前記接続部の電位が上昇することで前記半導体スイッチ素子がオン動作し、前記高電位側端子と前記低電位側端子との間に電流が流れることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記電圧設定回路は、前記第1の電圧設定回路を構成する第1のコンデンサと、前記第2の電圧設定回路を構成する第2のコンデンサとが直列に接続されてなることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記第1の電圧設定回路には、前記第1のコンデンサと並列に第1の抵抗部が設けられ、
    前記第2の電圧設定回路には、前記第2のコンデンサと並列に第2の抵抗部が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
  4. 前記第1のコンデンサの容量Caよりも前記第2のコンデンサの容量Cbのほうが大きくなっており、前記第2の抵抗部の抵抗値Reよりも前記第1の抵抗部の抵抗値Rdのほうが大きくなっていることを特徴とする請求項3に記載の半導体装置。
  5. 前記第1のコンデンサの容量Caに対する前記第2のコンデンサの容量Cbの比Ca/Cbと、前記第2の抵抗部の抵抗値Reに対する前記第1の抵抗部の抵抗値Rdの比Re/Rdとが略同一とされていることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の半導体装置。
  6. 前記第2の電圧設定回路において、前記低電位側の通電路と前記第1の整流器の入力端子との間に第2の整流器からなる第3の電圧設定回路が前記第2の抵抗部と直列に設けられていることを特徴とする請求項3から請求項5のいずれか一項に記載の半導体装置。
  7. 前記第2の整流器は、一般的な整流ダイオード、ツェナーダイオード、FRD、SBD、MOSFET、バイポーラトランジスタなどの半導体素子によって少なくとも1つまたは2つ以上の複数で構成されており、そのツェナー電圧または閾値電圧によって定まる電圧値を用いて電圧保持することを特徴とする請求項6に記載の半導体装置。
  8. 前記第1の電圧設定回路には、前記第1のコンデンサと直列に第1の制限抵抗が設けられ、
    前記第2の電圧設定回路には、前記第2のコンデンサと直列に第2の制限抵抗が設けられており、
    前記第1のコンデンサの容量Caよりも前記第2のコンデンサの容量Cbのほうが大きくなっており、前記第2の制限抵抗の抵抗値Rbよりも前記第1の制限抵抗の抵抗値Raのほうが大きくなっていることを特徴とする請求項2から請求項7のいずれか一項に記載の半導体装置。
  9. 前記第1の電圧設定回路には、前記第1のコンデンサと直列に第1の制限抵抗が設けられ、
    前記第2の電圧設定回路には、前記第2のコンデンサと直列に第2の制限抵抗が設けられており、
    前記第1のコンデンサの容量Caに対する前記第2のコンデンサの容量Cbの比Ca/Cbと、前記第2の制限抵抗の抵抗値Rbに対する前記第1の制限抵抗の抵抗値Raの比Rb/Raとが略同一とされていることを特徴とする請求項2から請求項8のいずれか一項に記載の半導体装置。
  10. 前記第1の電圧設定回路には、前記第1のコンデンサと直列に第1の制限抵抗が設けられ、前記第1のコンデンサと並列に第1の抵抗部が設けられ、
    前記第2の電圧設定回路には、前記第2のコンデンサと直列に第2の制限抵抗が設けられ、前記第2のコンデンサと並列に第2の抵抗部が設けられており、
    前記第1のコンデンサの容量Caに対する前記第2のコンデンサの容量Cbの比Ca/Cbと、前記第2の制限抵抗の抵抗値Rbに対する前記第1の制限抵抗の抵抗値Raの比Rb/Raと、前記第2の抵抗部の抵抗値Reに対する前記第1の抵抗部の抵抗値Rdの比Re/Rdとが略同一とされていることを特徴とする請求項2から請求項9のいずれか一項に記載の半導体装置。
  11. 前記第1の整流器は、一般的な整流ダイオード、ツェナーダイオード、FRD、SBD、MOSFET、バイポーラトランジスタなどの半導体素子によって少なくとも1つまたは2つ以上の複数で構成されていることを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の半導体装置。
  12. 前記半導体スイッチ素子は、半導体として窒化ガリウムを主体とするものであることを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の半導体装置。
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