JP7126164B2 - 加飾フィルム - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、例えば樹脂成型品等の加飾に用いられる、加飾フィルムに関する。
従来、基材の一方の面に金属層を有する加飾フィルムを用いて、樹脂成型品の表面加飾が行われている。このような加飾フィルムによる表面加飾は、二輪車や四輪車の外装および内装においても用いられている。加飾フィルムは、フィルムインサート成形やインモールド成形により、金型内において樹脂成型品と一体成形される。従って、加飾フィルムに対しても、加熱および加圧が行われ、樹脂成型品は加飾フィルムを含めて金型に沿った形状に成形される。
特開2014-156008号公報
従来の加飾フィルムとしては、基材にアルミニウムやクロムなどが蒸着されたものが一般的である。このような加飾フィルムでは、蒸着された金属層の質感が、加飾フィルムの外観となるように加飾フィルムが形成されることが多かった。たとえば、樹脂成型品の表面に加飾フィルムを一体化した際に、樹脂成型品が金属そのものでコーティングされているかのような外観を得ることが重要であった。そのため、従来の金属層を有する加飾フィルムは、金属と同程度に輝度が高く、明るい印象を与えるものが多かった。しかし、金属層を有する加飾フィルムについて、単に金属を再現するものではないデザイン性に富んだ加飾フィルムを開発することで、例えば樹脂成型品の加飾性を向上させたいという要望があった。
本発明は、上記のような問題点を解決するために提案されたものである。本発明の目的は、金属層を有する加飾フィルムであって、深み感のある外観を有する加飾フィルムを提供することである。
本発明の実施形態に係る加飾フィルムは、次の構成を有する。
(1)印刷層が設けられた基板と、前記印刷層の下面側に設けられたホログラム層と、を有し、前記基板は、xyz色度図における座標が0.2≦x≦0.4、0.2≦y≦0.4であり、加飾フィルムは可視光透過率10%未満となる領域の面積の割合が全体の80%以下で、且つ可視光透過率65%超となる領域の面積の割合が全体の50%以下となる
(2)前記基板は、xyz色度図における座標が0.2≦x≦0.3、0.2≦y≦0.3であっても良い。
(3)前記基板は、xyz色度図における座標が0.3≦x≦0.4、0.3≦y≦0.3であっても良い。
(4)前記印刷層が模様を有していても良い。
(5)前記ホログラム層が模様を有していても良い。
(6)前記ホログラム層が、網点状に配置された複数の金属点により形成され、隣接する金属点間の間隔は0.1mm以上であっても良い。
本発明によれば、金属層を有する加飾フィルムであって、深み感のある外観を有する加飾フィルムを提供することができる。
本発明の実施形態に係る加飾フィルムの断面図である。 ホログラム層の金属点を説明するための説明図である。 本発明の実施形態に係る加飾フィルムの製造方法を説明するための図である。 本発明の実施形態に係る加飾フィルムの正面図である。 実施例の反射スペクトルを用いて色彩計算を行った結果をプロットしたxy色度図である。 実施例および比較例の反射スペクトルを用いて色彩計算を行った結果をプロットしたxy色度図である。 実施例の反射スペクトルを用いて色彩計算を行った結果をプロットしたxy色度図である。 実施例にホログラム層を設けたフィルムと、ホログラム層を設けていないフィルムについて角度可変反射スペクトルを測定した結果を示す反射スペクトルである。 実施例1の角度可変反射スペクトルを用いて色彩計算を行った結果をプロットしたxy色度図である。 実施例2の角度可変反射スペクトルを用いて色彩計算を行った結果をプロットしたxy色度図である。 実施例3の角度可変反射スペクトルを用いて色彩計算を行った結果をプロットしたxy色度図である。 他の実施形態に係る加飾フィルムの断面図である。
[1.構成]
以下、本発明の実施形態に係る加飾フィルムFについて図面を参照しつつ説明する。図1に示す通り、加飾フィルムFは、印刷層Pが設けられた基板Sと、印刷層Pの下面側に設けられたホログラム層Hと、を有する。
(基板)
基板Sは、フィルム状の基材である。基板Sとしては、透明な基材を用いることが好ましい。基板Sは、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリカーボネイト(PC)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、ポリ塩化ビニル(PVC)等のビニル系ポリマーを用いて形成したフィルムとすることができる。他にも、ポリエステル、ポリアミド等の線状ポリマーや、フッ素樹脂、ABS樹脂、COP樹脂等をフィルム状に形成して用いても良い。基板Sは、これらの材料の少なくともひとつを用いて形成されたフィルムである。基板Sは、単層のフィルムであっても良く、複数の材料を用いて形成された複数の層により構成されていても良い。
基板Sは、可視光に対して透過性を有する透明基板とすることができる。ただし、全ての可視光の波長に対して均一な透過率を有している必要はなく、所定の可視光を吸収しても良い。すなわち、色付きの透明フィルムを基板Sとして用いても良い。透明とは、例えば文字等が記載された紙の上に基板Sを載置した際に、紙に記載された文字が視認可能に透ける程度の透明度を示す。
加飾フィルムFは、複数の製造方法により製造することができる。製造方法において、加熱工程を含む場合には、耐熱性を有するフィルムを用いることが好ましい。また、フィルムインサート成形やインモールド成形を用いて、加飾フィルムFを樹脂成型品と一体成形する場合には、基板Sは熱可塑性を有するフィルムとする。
基板Sの厚みは、特に限定しないが10~500μmとするとよい。また、フィルムインサート成形やインモールド成形を用いて、加飾フィルムFを樹脂成型品と一体成形する場合には、加工性を考慮して、基板Sの厚みを100~500μmとすることが好ましい。
(印刷層)
基板Sの一方の面には、印刷層Pが設けられている。印刷層Pは、インク等が印刷された層である。印刷層は、同一色のインクが一面に印刷されていても良いが、模様を有していると好ましい。模様は、色合いの濃淡により形成される模様が好ましい。このような模様の例としては、木目、石目、アニマル柄、幾何学模様などとすると良い。また、模様は、たとえば同一色で一面に印刷が施されている場合において、一部に、例えば点状に、印刷を施さないことにより形成しても良い。また、印刷層Pを基板Sの一部において設けても良い。印刷層Pに用いられるインクとしては、インクジェット印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、サーマルプリンタ等を用いたデジタル印刷等の各種印刷法に用いられるインクが挙げられる。
以上のような印刷層Pを有する基板Sは、以下に示す特性を有する。まず、JISZ8722に従い算出した、基板Sの波長380~780nmにおける可視光透過率は、10%以上65%以下となる部分を含む。可視光透過率を10%未満とすると、ホログラム層Hが視認できず好ましくない。可視光透過率を10~65%とすると、基板Sの一面に設けられるホログラム層Hの光沢感が視認できるが、ホログラムそのものの質感が抑えられ、加飾フィルムFが深みのある金属感を有する。一方、可視光透過率が65%を超える場合、基板Sの一面に設けられるホログラム層Hの金属光沢が過度に視認可能となり、ホログラムそのものの質感が露呈し、好ましくない。
上述の通り、印刷層Pは模様を有していても良い。したがって、例えば印刷層Pが茶色の木目柄を有する場合、印刷層Pは、茶色の濃淡を有することになる。この濃淡のうち、淡い茶色の部分では、可視光透過率が65%以上となることがある。ただし、例えば5×5cmの加飾フィルムFとした場合、可視光透過率が65%超となる領域の割合が、全体の50%以下となるように調整される。透過率が65%超となる面積の割合が50%より大きくなると、ホログラム層Hの金属光沢が過度に視認可能となり、好ましくない。
同様に、濃い茶色の部分では、可視光透過率が10%未満となることがある。ただし、例えば5×5cmの加飾フィルムFとした場合、可視光透過率10%未満となる領域の割合が、全体の80%以下となるように調整される。透過率が10%未満となる面積の割合が80%より大きくなると、ホログラム層Hが視認できる割合が低減し、高級感を与えることができない。
また、印刷層Pを有する基板Sの色は、CIE(国際照明委員会)が定めたXYZ表色系(CIE 1931 表色系)のxy色度図において、座標の位置が0.2≦x≦0.4、0.2≦y≦0.4となるように調整されている。すなわち、基板の色は、低彩度な色とすることが好ましい。より具体的には、基板Sの色は、座標の位置が0.2≦x≦0.3、0.2≦y≦0.3、または、0.3≦x≦0.4、0.3≦y≦0.4となるように調整されている。すなわち、基板Sの色は、低彩度かつ青みを含む色、または、低彩度かつ黄みと赤みを含む色と解釈することができる。
低彩度かつ青みを含む色としては、座標の位置が、0.2≦x≦0.3、0.25≦y≦0.28となるとさらに好ましい。この座標位置の色は、より青みが増すため、深みのある色を再現することができる。また、低彩度かつ黄みと赤みを含む色としては、座標の位置が、0.3≦x≦0.4、0.3≦y≦0.36となるとさらに好ましい。この座標位置の色は、より黄みが減少するため、深みのある色を再現することができる。基板Sの色をこのように調整することで、ホログラム層Hが設けられた場合、深み感のある加飾フィルムFとなる。
以上のような、基板Sの透過率および色は、有色の基板Sに印刷層Pを設けて調整しても良く、透明な基板Sに印刷層Pを設けて調整しても良い。
(ホログラム層)
また、印刷層Pの下面側には、ホログラム層Hが設けられている。印刷層Pの下面側とは、視認者が加飾フィルムFを視認する側を上面とした場合、その反対側である。すなわち、視認者側からは、印刷層P、ホログラム層Hの順に積層されていることとなる。ただし、ホログラム層Hは印刷層Pに直接的に積層されている必要はなく、ホログラム層Hと印刷層Pの間に基板Sが設けられていても良い。ホログラム層Hは、角度依存性を有する。角度依存性とは、入射光の入射角を固定とし、受光角を可変とした場合、受光角により得られる反射光が異なる特性を示す。同様に、角度依存性とは、入射光の入射角を可変とし、受光角を固定とした場合においても、入射角により得られる反射光が異なる特性を示す。
図1の例では、基板Sの一方の面に印刷層Pが設けられ、印刷層Pにホログラム層Hが設けられている例を図示している。ただし、基板Sの一方の面に印刷層Pが設けられ、基板Sの他方の面にホログラム層Hが設けられる構成としてもよい。また、ホログラム層Hは、模様やパターンを有していても良い。
ホログラム層Hは、凹凸層と金属蒸着層を含む。凹凸層は、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、紫外線硬化型樹脂、電子線硬化型樹脂等の樹脂層に、エンボス加工により微細な凹凸が形成された層である。金属蒸着層は、凹凸層上に形成された、所望の金属が蒸着された層である。
金属蒸着層の材質としては、アルミニウム、クロム、スズ、ニッケル、インジウム、珪素、銅、銀、金、チタン、ステンレス、真鍮、酸化スズ、酸化インジウム、酸化ケイ素、硫化亜鉛等がある。金属蒸着層の厚みは50~1200Åの範囲とすると良い。50Å未満では、金属光沢がほとんど発現せずホログラムとすることができない。また、1200Åを越える厚みでは、ひび割れが発生しやすくなる。
また、ホログラム層Hにおける金属蒸着層は、一連の金属膜である必要はない。すなわち、図2に示す通り、複数の金属点Mが網点状に配置されていても良い。網点状とは、金属点Mが規則的に並ぶように配置されていることを表す。また、加飾フィルムFにおいて、隣接する金属点M間の間隔は0.1mm以上である。
規則的に並ぶ態様としては、同一形状およびサイズの金属点Mが等間隔に配置されている状態を含む。他にも、例えば大小の金属点Mが交互に配置されている場合や、一列ごとに金属点Mの大きさが徐々に減少していく場合等、所定の規則をもって配置されている場合も規則的に含まれる。また、金属点M間の間隔を、規則的に異ならせて金属点Mを配置する場合も、金属点Mが規則的に並ぶ態様に含まれる。
図2(a)~(c)は、網点状に配置される金属点Mの配置パターンを示す説明図である。図2は、金属点Mの配置パターンのみを説明することを目的とするものである。そのため、基板Sの図示を省略し、配置パターンの説明に必要となる最小限の金属点Mのみを図示している。
金属点Mは、基板Sの一面に、網点状に配置されている。本実施形態では、網点状とは、基板Sに形成された複数の金属点Mの全てについて、金属点Mの形状およびサイズが同一であり、各金属点Mの間の間隔が等間隔で規則的に配置される場合を例に説明する。図2(a)および(b)の左側の図に示す通り、複数の金属点Mは、格子状の間隔が形成されるように整列して規則的に配置されていても良い。また、図2(a)および(b)の右側の図に示す通り、複数の金属点Mは、隣接する2つの金属点Mが形成する間隔を臨むように他列の金属点Mが設けられ、T状の間隔が複数形成されるように規則的に配置されていても良い。
また、図2(c)に示す通り、三角形の金属点Mを網点状に配置するには、金属点Mの辺に対向するように、他の金属点Mの一辺を配置して同列上に金属点Mを配置すればよい。そして、図2(c)の左側の図に示す通り、ある列の三角形の金属点Mが、他の列の三角形の金属点Mと対象になるように、列ごとに金属点Mの向きを反転させて交互に配置しても良い。また、図2(c)の右側の図に示す通り、すべての列において金属点Mの向きが同一となるように配置しても良い。なお、上記図(a)~(c)は、ホットスタンプ方式で一度に形成した金属点Mを示す。ホットスタンプ方式で連続的にスタンプを行うと、各スタンプの間に隙間が生じる場合がある。例えば一部においてこのような隙間が生じていたとしても、一度に形成される金属点Mが規則的に配置される場合には、金属点が不規則に形成されていることにはならない。
金属点Mの形状としては、円形や、矩形および三角形等の多角形があるが、これに限定されない。また、このような形状の金属点を同心円上に複数配置して、一つの金属点Mを形成しても良い。例えば星形やハート型などの金属点Mとすることで、加飾フィルムFを遠くで見た場合と、近くで見た場合の印象に変化を与えることができ、意匠性が向上する。
金属点Mは、0.05mm以上5.0mm以下、より好ましくは0.1mm以上3mm以下とする。例えば、真円状の金属点Mを形成する場合には、金属点Mの直径を上記数値範囲とする。多角形の金属点Mを形成する場合には、金属点Mの形状が有する最大辺の長さを0.05mm以上5.0mm以下とすればよい。
製造可能な金属点Mの最小サイズは0.05mmであるが、製造容易性を考慮すると0.1mm以上であることが好ましい。また、金属点Mを0.1mm以上とすることで、金属の質感をより再現できて良い。また、金属点Mの大きさが5mmを超えると、例えば金属点Mをアルミニウムで形成した場合加工の際に金属点Mにクラックが生じ、金属点Mの質感が変化する可能性がある。従って、金属点Mは、5mm以下、より好ましくは3mm以下とすることで、金属点Mの質感の変化を抑制することができる。
各金属点Mの間の間隔は、0.1mm以上3mm以下、より好ましくは0.1mm以上1mm以下とする。ここで、例えば複数の金属点が0.1mm未満の狭い間隔で形成されている加飾フィルムの表面は、基板Sの一面に金属箔が形成されている加飾フィルムと同様に、金属そのものと同様の質感を有する。一方、本実施形態において、金属点Mの間隔を0.1mm以上、より好ましくは0.2mm以上することで、金属点Mの間隔が視認可能となり意匠性が向上する。
ただし、間隔が3mmを超えると、基板Sの露出部分が多くなり、基板S上に金属点Mがまばらに配置されているような印象を与える可能性がある。また、金属点Mのサイズが1mmを超える場合には、金属点Mの間の間隔は1mm以下とすることが好ましい。金属点Mのサイズと間隔がともに1mmを超えると、金属点Mがまばらに配置されているような印象を与えるからである。
以上の通り、加飾フィルムFは、印刷層Pが設けられた基板Sと、ホログラム層Hとを有する。これに加え、加飾フィルムFは、加飾フィルムに適用される周知の層を含んでいてよい。たとえば、ホログラム層Hにおいて、基板Sが設けられた他方の面に第2の基板が設けられていても良い。第2の基板は、基板Sと同じ基板や、紙とすることができる。また、紙などの基板にホログラム層Hを設け、ホログラム層Hの上面に印刷層Pを形成することで、基板Sを有しない加飾フィルムFとすることも可能である。
[2.加飾フィルムの製造方法]
以上のような本実施形態の加飾フィルムFの製造方法としては、以下の2つがある。
(1)ホットスタンプ法
(2)ラミネート法
以下、各製造方法について、個別に説明する。なお、以下の説明では、予め印刷層Pが設けられた基板Sに対して、ホログラム層Hを設ける方法について説明する。
なお、上記2つの製造方法を記載する理由としては、より簡易的な方法で加飾フィルムFを製造できる利点があるからである。すなわち、予め製造された基材と転写箔を合わせるだけで加飾フィルムFが製造可能であり、複雑な製造設備を必要としない。ただし、加飾フィルムFの製造方法は上記に限定されるものではなく、コールドスタンプ法、シーライト式蒸着法、パスター式蒸着法を用いても良い。また、印刷層Pが設けられた基板Sに対し、直接凹凸層と金属蒸着層を設け、加飾フィルムFを製造しても良い。
(1)ホットスタンプ法
ホットスタンプ法による加飾フィルムFの製造方法は、以下の工程を含む。
(a)基板Sの上に、転写箔11を載置する載置工程。
(b)転写箔11が載置された基板Sを、版を用いて加熱および加圧するホットスタンピング工程。
(a)載置工程
図3(a)に示す通り、載置工程では、基板Sの上に、転写箔11を載置する。後述のホットスタンピング工程において、基板Sと基板Sを押圧する版との間に空気が残ると、基板Sの真ん中部分で箔の転写が不良となりピンホールが生じる可能性がある。従って、上下動式の版を用いた場合には、ピンホールが生じないように基板Sの大きさを調整する必要がある。
転写箔11は、予め所望の金属が蒸着されたホットスタンピング用の転写箔である。具体的には、転写箔11は、少なくとも、フィルム層1a、離型層、ホログラム層H、および接着層を有する転写箔である。フィルム層1aは、転写箔11のベースとなるフィルムであり、例えばポリエステルフィルムを用いることができる。フィルム層1aは、基板Sに転写されずに剥離される層である。
離型層は、フィルム層1a上に、アクリル系樹脂やセルロース系樹脂を用いて形成された層である。離型層により、フィルム層1aはホログラム層Hから剥離される。なお、離型層はフィルム層1aとともに剥離されても良いし、ホログラム層Hとともに基板Sに転写されても良い。
ホログラム層Hは、凹凸層と金属蒸着層を含み構成され、離型層上に形成される。凹凸層は、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、紫外線硬化型樹脂、電子線硬化型樹脂等の樹脂層に、エンボス加工により微細な凹凸が形成された層である。金属蒸着層は、凹凸層上に形成された、所望の金属が蒸着された層である。金属蒸着層は、真空蒸着法やスパッタリング法のほか無電解メッキ法や電解メッキ法等により形成することができる。
接着層は、ホログラム層H上に、例えばアクリルやPETを用いて形成された、基板Sに対する接着力を有する層である。なお、転写箔11は、上記各層以外にも、必要に応じて印刷層や表面保護層等、ホットスタンピング用の転写箔に適用される周知の層を有していても良い。以上のような転写箔11は、接着層が基板Sと対向するように載置される。
(b)ホットスタンピング工程
図3(b)に示す通り、ホットスタンピング工程では、転写箔11が載置された基板Sを不図示の台上に配置し、金属製の版200を用いて、上方から押圧する。版200は、不図示の熱源に取り付けられているため、基板Sを加圧するとともに加熱する。版200は、熱盤とともに上下動する構成としても良いし、ローラ式の版200を加熱源に接続する構成としても良い。また、転写箔11および基板Sの供給体は巻回体としても良く、所定の大きさに裁断した転写箔11や基板Sとしても良い。
版200に押圧されることにより、版200の天面部分が、転写箔11を介して基板Sに接する。そして、転写箔11が版200により加熱されると、転写箔11が有する接着層が加熱され、基板Sに対する密着力を有する。そして、図3(c)に示す通り、版200を上方に移動し、転写箔11を剥がすと、離型層を介してフィルム層1aが剥離される。従って、基板Sの表面に、ホログラム層Hが形成される。
(2)ラミネート法
ラミネート法による加飾フィルムFの製造方法は、以下の工程を含む。
(a)基板Sに、ホログラム層Hを有した別基板を張り合わせるラミネート工程
(a)ラミネート工程
ラミネート工程では、基板Sと、ホログラム層Hを有した別基板を張り合わせる。ホログラム層Hを有した別基板の基板としては、透明基板や紙を用いることができる。ホログラム層Hを有した別基板とは、予め所望の金属が蒸着されたラミネート用の基板である。具体的には、ホログラム層Hを有した別基板は、少なくとも、フィルム層、ホログラム層、および接着層を有する基板である。フィルム層は、ラミネート2のベースとなるフィルムであり、例えばポリエステルフィルムを用いることができる。
ホログラムH層は、凹凸層と金属蒸着層を含み構成され、離型層上に形成される。凹凸層は、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、紫外線硬化型樹脂、電子線硬化型樹脂等の樹脂層に、エンボス加工により微細な凹凸が形成された層である。金属蒸着層は、凹凸層上に形成された、所望の金属が蒸着された層である。金属蒸着層は、真空蒸着法やスパッタリング法のほか無電解メッキ法や電解メッキ法等により形成することができる。
接着層は、ホログラム層H上に、例えばアクリルやPETを用いて形成された、基板Sに対する接着力を有する層である。なお、ホログラム層Hを有した別基板は、上記各層以外にも、必要に応じて印刷層や表面保護層等、ホットスタンピング用の転写箔に適用される周知の層を有していても良い。以上のようなホログラム層Hを有した別基板は、接着層が基板Sと対向するように載置される。
ラミネート工程では、例えば巻回体から繰り出された基板Sとホログラム層Hを有した別基板を、対向する2つの加熱ローラ間で加熱および加圧することにより、接着層と基板Sを熱ラミネートする。なお、フィルム層とホログラム層Hのみを有する別基板と、基板をラミネートするものとし、接着層をホログラム層Hを有した別基板と基板の間に供給する工程としても良い。また、基板Sや別基板の供給体は巻回体に限らず、所定の大きさに裁断した基板Sや別基板としても良い。
[3.作用効果]
以上のような構成を有する本実施形態の加飾フィルムおよびその製造方法の作用効果を以下に説明する。
(1)印刷層Pが設けられた基板Sと、印刷層Pの下面側に設けられたホログラム層Hと、を有し、基板Sは、可視光透過率が10%以上65%以下となる部分を含み、xyz色度図における座標が0.2≦x≦0.4、0.2≦y≦0.4である。
基板Sの可視光透過率およびxyz色度図における座標を上記のようにすることにより、低彩度な印刷層Pとホログラム層Hを有する加飾フィルムFとなり、深み感のある外観をもたせることが可能となる。このような加飾フィルムFの一例として、図4に、鉄錆色の木目調の印刷層Pが設けられた基板Sの一方の面に、模様を有するホログラム層が設けられた加飾フィルムを示す。白丸で囲む部分において、ホログラム層が視認可能となり、鉄錆色の木目に金属感が加わり深み感のある外観となっている。
しかも、ホログラム層が反射する光は、角度依存性を有する。通常であれば、印刷層Pを有する基板Sは、どの角度から見てもほぼ同一の外観を呈する。しかし、本実施形態の加飾フィルムFでは、このような基板Sに対して角度依存性を付与することが可能となる。したがって、見る角度によって色彩が異なる加飾フィルムFを提供することができる。
このような加飾フィルムFは、例えば、樹脂成型品、住宅建材・キッチンなどの住宅設備の加飾に適用可能である。本実施形態の加飾フィルムFにより加飾を行うことで、加飾対象物に深みのある金属感および高級感を与えることが可能となる。
(2)基板は、xyz色度図における座標が0.2≦x≦0.3、0.2≦y≦0.3である
(3)基板は、xyz色度図における座標が0.3≦x≦0.4、0.3≦y≦0.4である。
より具体的には、基板Sのxyz色度図における座標を上記のようにすることで、印刷層Pの色相が、低彩度かつ青みを含む色、または、低彩度かつ黄みを含む色、となる。このような印刷層Pとホログラム層Hの相乗効果により、深み感と高級感を兼ね備えた加飾フィルムFとすることができる。
(4)印刷層が模様を有する。
(5)ホログラム層が模様を有する
印刷層Pが、例えば木目や石目等の模様を有することで、これらの模様とホログラム層Hが相まってさらに意匠性を向上させることができる。図4からも明らかな通り、濃淡を有する模様において、濃い部分ではホログラム層の透け感が抑えられ、淡い部分ではホログラムが視認可能となる。したがって、加飾フィルムFの外観に多様なバリエーションを与えることができる。
さらに、ホログラム層Hにも模様を設けることで、ホログラム層H反射する光が多様化し、さらに意匠性が向上される。印刷層Pに模様を設けた場合には、印刷層Pの模様と、ホログラム層Hの模様により、1枚の加飾フィルムFの外観が部分によって異なって見える。したがって、加飾フィルムFの外観に多様なバリエーションを与えることができる。
(6)ホログラム層が、網点状に配置された複数の金属点により形成され、隣接する金属点間の間隔は0.1mm以上である。
ホログラム層Hを網点状に配置された金属点とすることにより、ホログラム層Hが半透明であるかのような印象を与えることができる。そのため、一連のホログラム層Hが形成された場合と比較して、基板Sを介して視認可能となるホログラム層の面積が減り、重厚感および高級感のある加飾フィルムFとすることができる。また、ホログラム層Hの金属点そのものが視認可能となる場合には、加飾フィルムFに金属点による模様が付与されることとなり、意匠性が向上する。
本発明を以下の実施例を用いて説明するが、本発明は以下の実施例に限定されない。
まず、ホログラム層が設けられたときに、深み感を与えることができる印刷層の色相を特定すべく、透明な基板上に印刷層が設けられたフィルムを下記の通り複数用意した。なお、以下では、説明を容易化するために色の名前を示すが、加飾フィルムは色の名前により限定されるものではない。
(実施例)
実施例1:鉄錆色
実施例2:紺鉄色
実施例3:灰色
実施例4:濃紺色
実施例5:薄藍色
実施例6:赤朽葉色
(比較例)
比較例1:ワインカラー
比較例2:翠色
比較例3:萌黄色
比較例4:紅紫色
(透過率および色度座標について)
上記実施例1~3、比較例1について、それぞれ印刷層の透明度が低い色、中間の色、高い色のフィルムを作成した。透明度が低い色のフィルムは、下層としてホログラム層を配置したときに、少ないながらもホログラム層が透けて見えるフィルムである。透明度が中間の色は、下層としてホログラム層を配置したときに、ホログラム層が透けて見えるものの、深み感を与えることができるフィルムである。透明度が高い色は、下層としてホログラム層を配置したときに、ホログラム層が透けて見え、ホログラムそのものの質感が大きく露呈するフィルムである。
以上のフィルムについて、分光光度計を用いて波長380~780nmの透過率を測定した。測定したスペクトルから、可視光透過率を算出した結果を表1に示す。
Figure 0007126164000001
表1からも明らかなとおり、基板の波長380~780nmにおける可視光透過率は、10%以上65%以下となる部分を含むことで、深み感および高級感のある加飾フィルムとなることが明らかになった。いずれの色においても、透明度の高いフィルムでは、可視光透過率が65%を上回っている。すなわち、透過率を10%以上とした場合、ホログラム層が視認可能となることが分かった。また、透過率が65%を超える場合、基板Sの一面に設けられるホログラム層Hの金属光沢が過度に視認可能となり、ホログラムそのものの質感が露呈することが明らかとなった。
次に、同じフィルムについて、光光度計を用いて波長380~780nmの拡散反射率を測定した。測定は、積分球ユニットを用いて行った。測定した反射スペクトルを用いて、色彩計算プログラム(JIS Z 8722に準拠)により、光源D65及び視野2°におけるXYZ表色系の座標を算出した。計算結果を、以下の表2に示す。また、CIE(国際照明委員会)が定めたXYZ表色系(CIE 1931 表色系)のxy色度図に計算結果をプロットしたものを図5に示す。
Figure 0007126164000002
表2および図5から明らかなとおり、実施例1~3のフィルムでは、透明度の高低にかかわらず、座標の位置が0.2≦x≦0.4、0.2≦y≦0.4の範囲に収まっている。ただし、比較例1のフィルムでは、透明度の低いフィルムのみ、xの座標が0.4を超えている。透明度の高いフィルムでは、彩度が低くなることから、座標の位置が0.2≦x≦0.4、0.2≦y≦0.4の範囲に収まる可能性が高くなると考えられた。
そこで、実施例1~6および比較例1~4について、透過率65%未満となるサンプルを用意し、分光光度計を用いて波長380~780nmの透過率および拡散反射率を測定した。拡散反射率の測定は、積分球ユニットを用いて行った。測定した透過スペクトルから、可視光透過率を算出した。また、測定した反射スペクトルを用いて、色彩計算プログラム(JIS Z 8722に準拠)により、光源D65及び視野2°におけるXYZ表色系の座標を算出した。可視光透過率とXYZ表色系の座標を表3に示す。また、CIE(国際照明委員会)が定めたXYZ表色系(CIE 1931 表色系)のxy色度図に計算結果をプロットしたものを図6に示す。
Figure 0007126164000003
表3および図6からも明らかなとおり、実施例1~6のフィルムでは、座標の位置が0.2≦x≦0.4、0.2≦y≦0.4の範囲に収まっており、低彩度の色であることが分かった。また、実施例1~6のフィルムは、座標の位置が0.2≦x≦0.3、0.2≦y≦0.3、または、0.3≦x≦0.4、0.3≦y≦0.4の範囲となることが分かった。ホログラム層と重ねられたときに深み感や高級感を付与できる印刷層の色は、低彩度かつ青みを含む色、または、低彩度かつ黄みを含む色であることが明らかになった。
ここで、実施例5および6については、若干明るい色味となっている。その原因としては、実施例6は、実施例2および4と比較して青みが弱いことが考えられる。また、実施例6は、実施例1と比較して黄みが強いことが考えられる。したがって、座標の位置を、0.2≦x≦0.3、0.25≦y≦0.28、または、0.3≦x≦0.4、0.3≦y≦0.36とすることで、ホログラム層とともに設けられたときに深みのある外観を呈することができる。
(加飾フィルムの角度依存性について)
実施例1の透過率21.3%のフィルム、実施例2の13.4%のフィルム、実施例3の透過率31.7%のフィルムに対して、それぞれ、無地のホログラム層を設けたフィルム、模様のあるホログラム層を設けたフィルム、ホログラム層を設けていないフィルムそのもの、を作成した。作成した9つのフィルムについて、分光光度計で積分球ユニットを用いて拡散反射スペクトルを測定した。測定した反射スペクトルを用いて、色彩計算プログラム(JIS Z 8722に準拠)により、光源D65及び視野2°におけるXYZ表色系の座標を算出した。計算結果を、CIE(国際照明委員会)が定めたXYZ表色系(CIE 1931 表色系)のxy色度図に計算結果をプロットしたものを図7に示す。
図7からも明らかなとおり、拡散反射率から求めた座標は、印刷層が設けられた基板と大きく変化はしない。すなわち、座標の位置が0.2≦x≦0.4、0.2≦y≦0.4の範囲に収まっている。そこで、加飾フィルムに角度依存性があることを確認するために、分光光度計と可変角絶対反射測定装置を用い、入射角を10度とし、検出角を20~90度とした場合の波長380~780nmにおける反射スペクトルを5度ごとに測定した。入射光は45度の直線偏光とした。
実施例1の透過率21.3%のフィルムに対して、無地のホログラム層を設けたフィルム、模様のあるホログラム層を設けたフィルム、ホログラム層を設けていないフィルムそのもの、角度可変反射スペクトルの測定結果を図8に示す。なお、図8では、鏡面反射である検出角20度のスペクトルは除いている。
図8からも明らかなおとり、ホログラム層を設けていないフィルムでは、検出角を変化させても反射スペクトルに違いは生じない。すなわち、印刷層が設けられた基板は、角度依存性を有しない。一方、ホログラムを設けたフィルムでは、模様の有無を問わず、検出角を変化させると異なる反射スペクトルが得られる。すなわち、見る角度によって色彩が異なる加飾フィルムとなっていることが分かる。また、無地のホログラムと模様のあるホログラムを設けた場合では、反射スペクトルが異なった。したがって、模様のあるホログラムを用いることで、ホログラム層の反射光が多様化することも分かった。
図8に示すスペクトルから色彩計算を行った結果を、CIE(国際照明委員会)が定めたXYZ表色系(CIE 1931 表色系)のxy色度図にプロットしたものを図9に示す。図9からも明らかなとおり、ホログラム層を有しないフィルムでは、座標の位置が0.3≦x≦0.4、0.3≦y≦0.4の範囲に収まっており、見る角度によって大きく色彩が異なるということはない。
一方、ホログラム層を有するフィルムでは、印刷層が有しない色相である、彩度の高い赤や黄色の色相が得られていることが確認された。これは、印刷層が設けられた基板を介してホログラム層の色彩が表現されていることを意味する。このように、実施例1のフィルムにホログラム層を設けることで、深みと高級感を有し、見る角度によって色彩が異なる加飾フィルムを得られた。
図10は、実施例2の13.4%のフィルムに対して、無地のホログラム層を設けたフィルム、模様のあるホログラム層を設けたフィルム、ホログラム層を設けていないフィルムについて、角度可変反射スペクトルを測定し、測定結果から色彩計算を行った結果を、CIE(国際照明委員会)が定めたXYZ表色系(CIE 1931 表色系)のxy色度図にプロットした色度図である。
図11は、実施例3の透過率31.7%のフィルムに対して、無地のホログラム層を設けたフィルム、模様のあるホログラム層を設けたフィルム、ホログラム層を設けていないフィルムについて、角度可変反射スペクトルを測定し、測定結果から色彩計算を行った結果を、CIE(国際照明委員会)が定めたXYZ表色系(CIE 1931 表色系)のxy色度図にプロットした色度図である。
図10および11についても、図9と同様にホログラム層を有しないフィルムでは、座標の位置が0.2≦x≦0.3、0.2≦y≦0.3または0.3≦x≦0.4、0.3≦y≦0.4の範囲に収まっており、見る角度によって大きく色彩が異なるということはない。一方、ホログラム層を有するフィルムでは、印刷層が有しない色相である、彩度の高い青、緑、赤、および黄色の色相が得られていることが確認された。これは、印刷層が設けられた基板を介してホログラム層の色彩が表現されていることを意味する。このように、実施例1のフィルムにホログラム層を設けることで、深みと高級感を有し、見る角度によって色彩が異なる加飾フィルムを得られた。
また、図9~10の比較により、同一のホログラム層を用いた加飾フィルムであっても、得られる色彩が異なることが分かった。これは、印刷層の色相、透過率、および見る角度によるものであると考えられた。すなわち、加飾フィルムの外観が多様化し、意匠性が向上していることが確認された。
[その他の実施の形態]
上記実施形態では、基板Sの一方の面に印刷層Pが設けられ、印刷層Pの下面にホログラム層Hが設けられている加飾フィルムFを例に説明した。ただし、加飾フィルムの構成は上記に限定されない。例えば図12(a)に示す通り、基板Sの一方の面に印刷層Pを設け、他方の面にホログラム層Hを設けても良い。また、加飾フィルムをラミネート方式で形成する場合には、図12(b)~(e)に示す加飾フィルムFを得ることができる。
すなわち、図12(b)は、印刷層Pを有する基板S1と、ホログラム層Hを有する基板S2を、印刷層Pと基板S2をラミネートすることにより作成した加飾フィルムである。図12(c)は、印刷層Pを有する基板S1と、ホログラム層Hを有する基板S2を、印刷層Pとホログラム層Hをラミネートすることにより作成した加飾フィルムである。図12(d)は、印刷層Pを有する基板S1と、ホログラム層Hを有する基板S2を、基板S1と基板S2をラミネートすることにより作成した加飾フィルムである。図12(e)は、印刷層Pを有する基板S1と、ホログラム層Hを有する紙製の基板S2を、印刷層Pとホログラム層Hをラミネートすることにより作成した加飾フィルムである。これらの加飾フィルムも、図1に示す加飾フィルムと同様に、印刷層Pが設けられた基板Sと、印刷層Pの下面側に設けられたホログラム層Hを有する。
S…基板
P…印刷層
H…ホログラム層
M…金属点
11…転写箔
1a…フィルム層
200…版

Claims (6)

  1. 印刷層が設けられた基板と、
    前記印刷層の下面側に設けられたホログラム層と、を有し、
    前記基板は、xyz色度図における座標が0.2≦x≦0.4、0.2≦y≦0.4であり、
    可視光透過率10%未満となる領域の面積の割合が全体の80%以下で、且つ可視光透過率65%超となる領域の面積の割合が全体の50%以下となる、加飾フィルム。
  2. 前記基板は、xyz色度図における座標が0.2≦x≦0.3、0.2≦y≦0.3である請求項1記載の加飾フィルム。
  3. 前記基板は、xyz色度図における座標が0.3≦x≦0.4、0.3≦y≦0.4である請求項1記載の加飾フィルム。
  4. 前記印刷層が模様を有する請求項1~3いずれか一項記載の加飾フィルム。
  5. 前記ホログラム層が模様を有する請求項1~4いずれか一項記載の加飾フィルム。
  6. 前記ホログラム層が、網点状に配置された複数の金属点により形成され、隣接する金属点間の間隔は0.1mm以上である請求項1~5いずれか一項記載の加飾フィルム。
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