JP7116357B2 - コイル装置 - Google Patents
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Description
リアクトルとしては、送電系統用の大容量のものから、通信器部品にいたるまで、使用目的に応じて種々のタイプのものが知られている。このようなリアクトルは、一般に脚部を取り付けられた状態で、金属等のケースに収容される。
すなわち、この特許文献1においては、平角線材をエッジワイズ巻きにより円形状に成形しながら巻回された、第1のコイル要素と第2のコイル要素が並列形成される。これらの2つのコイル要素間で渡される平角線材は、これら2つのコイル要素間で180度捩じら
れて、一方から他方に引き渡される。
本発明に係るコイル装置は、
1本の平角線材をエッジワイズ巻きで矩形状に積層形成してなるコイル巻回体が、所定の位置で2つに分割して折り返されてなり、対向する側面同士が互いに平行に沿うように配された第1のコイル要素および第2のコイル要素と、これら両コイル要素を連結する連結部とを備え、
前記第1のコイル要素および前記第2のコイル要素の連結がなされる前方端面側において、
該各コイル要素の端面を構成する矩形部の各辺のうち該第1のコイル要素および該第2のコイル要素の互いに近接する辺と、これらの辺に平行となる辺とを第1辺と称したときに、前記連結部は、前記第1のコイル要素の前記第1辺および前記第2のコイル要素の前記第1辺を連結するものであり、
前記連結部は、
コイル要素巻き始め部およびコイル要素巻き終り部の一方におけるコイル要素の平角線材が前側に直角に折り曲げられるとともに、前記2つのコイル要素のうち、当該コイル要素とは他のコイル要素から離れる方向に向かうように、かつ前記前方端面に沿うように、エッジワイズ巻きの要領で直角に曲げられた第1接続部分と、
前記コイル要素巻き始め部および前記コイル要素巻き終り部の他方におけるコイル要素の平角線材が前側に直角に折り曲げられるとともに、前記2つのコイル要素のうち、当該コイル要素とは他のコイル要素に近づく方向に向かうように、かつ前記前方端面に沿うように、エッジワイズ巻きの要領で直角に曲げられた第2接続部分と、
該第2接続部分から、前記第1のコイル要素および前記第2のコイル要素の間を渡すようにして、前記第1接続部分方向に延び、これら2つのコイル要素の配列方向と、これら2つのコイル要素の軸方向の両方向に平行な平面に対して平行となる線面を有する中間部と、
該中間部の端部と前記第1接続部分の端部を接続する、上下方向に折り曲げるような形状とされた反転部と、
を備えたコイル部品と、
該コイル部品の中空部に各々脚部を挿入して閉磁路を形成する磁性体コア部と、を有するコイル装置であって、
前記第1のコイル要素および前記第2のコイル要素の、内側に位置する前記第1辺を内側第1辺、外側に位置する前記第1辺を外側第1辺と称したときに、
前記コイル要素巻き始め部および前記コイル要素巻き終り部のいずれか一方は、前記2つのコイル要素のうち一方の前記内側第1辺の一方側の端部近傍または当該内側第1辺の延長上に位置し、前記コイル要素巻き始め部および該コイル要素巻き終り部のいずれか他方は、前記2つのコイル要素のうち他方の前記外側第1辺の前記一方側の端部近傍または当該外側第1辺の延長上に位置する、ものであり、
前記第1接続部分を構成する前記平角線材と、前記中間部を構成する前記平角線材と、の線面同士が互いに平行とされており、
前記コイル部品と前記磁性体コア部を組み合わせたコイル装置本体を所定位置に保持する1対の装置脚部を備え、これら1対の装置脚部間に、前記コイル部品を挟持する、前記2つのコイル要素の角隅部間に配された長ねじを備え、
該長ねじを、前記中間部の線面に対して平行に配するように構成されてなる、ことを特徴とするものである。
図1は、本発明の実施例1に係るコイル部品の正面方向から見た状態を示す斜視図であり、図2は、図1の実施例1に係るコイル部品を上方から見た状態を示す斜視図であり、図3は、図1の実施例1に係るコイル部品を正面から見た状態を示す正面図である。
本実施例に係るコイル部品100は、図1に示すように、1本の平角線材101を用い、接続端子となる一端部101Aと他端部101Bの間で、エッジワイズ巻きで一方向に巻回積層し、巻回積層されたコイルの所定位置(通常は略中間位置)で2つに折り曲げることによって、それぞれ角筒形状に並列形成された第1のコイル要素111と第2のコイル要素112を設けるとともに、両コイル要素111、112を連結する連結部113を設けて構成される。
平角線材101は断面矩形とされ、例えば銅線の表面に絶縁被覆が施されてなる。
また、連結部113は、第1接続部分123A、第2接続部分123B、中間部123Cおよび反転部123Dとから構成されている。
これにより、コアの大型化を阻止することができ、磁気特性の劣化を回避することができる。
111E、112Eの内部で、互いに突き合わせることによりリアクトル本体を構成する。
1対の脚部161A、161Bは2つのコア151、152が互いに押し付け合う方向
に押圧されるように、長ねじ163のねじ頭163Aを回転させてナット163Bと螺合させる。同様に、コア151、152の下方に設けられた締結構造によっても、脚部161A、161Bは2つのコア151、152が互いに押し付け合う方向に押圧されるように、長ねじ164(図5を参照)のねじ頭164Aを回転させてナット164B(図示せず)と螺合させる。
まず、図6に示すように、1本の平角線材101を用いて2つのコイル要素111、1
12を巻回形成するが、2つのコイル要素111、112の間の1巻きを図6に示す如く、図中上方に若干突出させるように、かつ図中横方向に2倍程度長くなるように、余裕を持たせた状態としておく(製造工程1)。余裕を持たせた、連結部113とされる部分の角部は、図示するようにエッジワイズ巻きの要領で直角に折り曲げて形成する。この直角に折り曲げた部分がエッジワイズ巻き部123A2、123B2として形成されることになる。
なお、2つのコイル要素111、112の巻回方向は同一である。
ここで「フラットワイズ曲げ」とは、平角線材の矩形断面における長辺側の一方の面を内径面とし他方の面を外径面として、平角線材を長辺側方向に曲げることをいう。
この実施例2は、上述した実施例1のものと共通する部材も多いので、そのような共通する部材については、実施例1における部材の付番に100を加えた付番を本実施例の部材の付番とし、その詳しい説明は省略する。
すなわち、本実施例2に係るコイル部品200は、図9に示すように、1本の平角線材201を用い、接続端子となる一端部201Aと他端部201Bの間で、エッジワイズ巻きで巻回積層し、巻回積層されたコイルの所定位置(通常は略中間位置)で2つに折り曲げることによって、それぞれ角筒形状に並列形成された第1のコイル要素211と第2のコイル要素212を設けるとともに、両コイル要素211、212を連結する連結部213を設けて構成される、という点において上記実施例1に係るコイル部品100と同様である。
また、連結部213は、第1接続部分223A、第2接続部分223B、中間部223Cおよび反転部223Dとから構成されている。
ただし、上記実施例1の中間部123Cが、図1中で第1接続部123Aの上方に位置しているのに対して、本実施例の中間部223Cは、図9中で第1接続部223Aの下方
に位置している。
これら脚部261A、261Bの筐体等への取付け部分261C、261D(図示せず)に対してコイル部品200を上方に持ち上げた位置に配設するようにしたコイル装置を示すものである。
また、上記実施形態においては、コイル部品を製造する方法について記載しているが、コイル部品の製造方法としてはこれに限られるものではないことは勿論であり、その他の種々の製造方法を採用することが可能である。
また、上記実施形態に係るリアクトル(コイル部品)では、車載用のリアクトルに適用したものを示しているが、本発明に係るコイル装置は車載用に限られず種々のものに適用が可能であり、例えば、太陽光発電パネルにおいて使用されるリアクトル等にも適用することが可能である。
101、201 平角線材
101A、B、201A、B 端部
111、211 第1のコイル要素
111C、112C、211C、212C 縦辺(第1辺)
111D、211D コイル要素巻き終り部
111E、211E 中空部
111F、112F、211F、212F 角隅部
111G、112G、211G、212G 横辺(第2辺)
111H、112H、211H、212H 内側縦辺
111I、112I、211I、212I 外側縦辺
111K、112K、211K、212K 側面
112、212 第2のコイル要素
112D、212D コイル要素巻き始め部
113、213 連結部
115 間隙部
123A、223A 第1接続部
123A1、123B1、223A1、223B1 フラットワイズ折り曲げ部
123A2、123B2、223A2、223B2 エッジワイズ巻き部
123B、223B 第2接続部
123C、223C 中間部
123D、223D 反転部
130、230 前方端面
151、152 コア
161A、B、261A、B 脚部
163、164、263 長ねじ
163A、164A、263A、264A ねじ頭
163B ナット
180、280 リアクトル本体(コイル装置本体)
Claims (1)
- 1本の平角線材をエッジワイズ巻きで矩形状に積層形成してなるコイル巻回体が、所定の位置で2つに分割して折り返されてなり、対向する側面同士が互いに平行に沿うように配された第1のコイル要素および第2のコイル要素と、これら両コイル要素を連結する連結部とを備え、
前記第1のコイル要素および前記第2のコイル要素の連結がなされる前方端面側において、
該各コイル要素の端面を構成する矩形部の各辺のうち該第1のコイル要素および該第2のコイル要素の互いに近接する辺と、これらの辺に平行となる辺とを第1辺と称したときに、前記連結部は、前記第1のコイル要素の前記第1辺および前記第2のコイル要素の前記第1辺を連結するものであり、
前記連結部は、
コ イル要素巻き始め部およびコイル要素巻き終り部の一方におけるコイル要素の平角線材が前側に直角に折り曲げられるとともに、前記2つのコイル要素のうち、当該コイル要素とは他のコイル要素から離れる方向に向かうように、かつ前記前方端面に沿うように、エッジワイズ巻きの要領で直角に曲げられた第1接続部分と、
前記コイル要素巻き始め部および前記コイル要素巻き終り部の他方におけるコイル要素の平角線材が前側に直角に折り曲げられるとともに、前記2つのコイル要素のうち、当該コイル要素とは他のコイル要素に近づく方向に向かうように、かつ前記前方端面に沿うように、エッジワイズ巻きの要領で直角に曲げられた第2接続部分と、
該第2接続部分から、前記第1のコイル要素および前記第2のコイル要素の間を渡すようにして、前記第1接続部分方向に延び、これら2つのコイル要素の配列方向と、これら2つのコイル要素の軸方向の両方向に平行な平面に対して平行となる線面を有する中間部と、
該中間部の端部と前記第1接続部分の端部を接続する、上下方向に折り曲げるような形状とされた反転部と、
を備えたコイル部品と、
該コイル部品の中空部に各々脚部を挿入して閉磁路を形成する磁性体コア部と、を有するコイル装置であって、
前記第1のコイル要素および前記第2のコイル要素の、内側に位置する前記第1辺を内側第1辺、外側に位置する前記第1辺を外側第1辺と称したときに、
前記コイル要素巻き始め部および前記コイル要素巻き終り部のいずれか一方は、前記2つのコイル要素のうち一方の前記内側第1辺の一方側の端部近傍または当該内側第1辺の延長上に位置し、前記コイル要素巻き始め部および該コイル要素巻き終り部のいずれか他方は、前記2つのコイル要素のうち他方の前記外側第1辺の前記一方側の端部近傍または当該外側第1辺の延長上に位置する、ものであり、
前記第1接続部分を構成する前記平角線材と、前記中間部を構成する前記平角線材と、の線面同士が互いに平行とされており、
前記コイル部品と前記磁性体コア部を組み合わせたコイル装置本体を所定位置に保持する1対の装置脚部を備え、これら1対の装置脚部間に、前記コイル部品を挟持する、前記2つのコイル要素の角隅部間に配された長ねじを備え、
該長ねじを、前記中間部の線面に対して平行に配するように構成されてなる、
ことを特徴とするコイル装置。
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