JP6519436B2 - コイル部品およびコイル部品の成形方法 - Google Patents

コイル部品およびコイル部品の成形方法 Download PDF

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本発明は、リアクトル等として用いられるコイル部品およびこのコイル部品の成形方法に関し、詳しくは、1本の平角線材により形成された、近接して配される角筒形状の2つの積層コイルからなるコイル部品およびこのコイル部品の成形方法に関するものである。
リアクトル等のコイル部品は、磁性体コアに巻線コイルが巻回された構成とすることによりインダクタンスを発生させることができる。
リアクトルとしては、送電系統用の大容量のものから、通信器部品にいたるまで、使用目的に応じて種々のタイプのものが知られている。このようなリアクトルは、他の絶縁部材等と共に、金属ケース等に収容される。
ところで、車載用の昇圧回路に用いられるリアクトルにおいて、高電流が流された場合には高インダクタンス値となるように、積層されたコイル要素を2つ並列して形成するとともに、両方のコイル要素を流れる電流の方向が互いに逆向きとなるように接続した構成のものが知られている。
このようなリアクトルの従来例としては、並列して配された2つのコイル要素を1本の平角線材のエッジワイズ巻きによって形成したものが知られている(例えば、下記特許文献1を参照)。
特許文献1においては、閉ループを構成する磁性体コアの対向する位置に、平角線材をエッジワイズ巻きにより曲げ部を成形しながら巻回された、第1のコイル要素と第2のコイル要素が並列形成される。これらの2つのコイル要素間には、平角線材が二つ折り状に折り返して渡される連結部が存在する。
そして、上記特許文献1のコイル部品は、1本の平角線材のエッジワイズ巻きによって、その軸方向にかつ偏心させた状態で段違い状に2つのコイル要素を形成し、2つのコイル要素を連結する平角線材の連結部を、一方のコイル要素における両コイル要素の中心を結ぶ並列方向(幅方向)に平行な横辺の位置において、この幅方向に沿って二つ折り状に折り返すように曲げることによって、一方のコイル要素の側方に他方のコイル要素の側面が所定の間隔を持って面するように上下位置を反転させて、2つのコイル要素を並列配置するようにして構成される。
このように構成された特許文献1のリアクトルによれば、2つのコイル要素が1本の平角線材で連続して構成され、2本の平角線材で別個にコイル要素を形成したものを溶接等で連結するものに比べて、製造が容易に行える。一方、その連結部を折り返して2つのコイル要素を並列配置する場合に、一方のコイル要素に対して他方のコイル要素を両者の中心を結ぶ並列方向に沿って二つ折り状に折り返すために、折返し位置の精度が両コイル要素の並列配置の間隔距離の精度となり、並列配置の寸法を設計通りに高精度に製造することが困難となる問題を有している。
特許第3737461号公報
ところで、近年の市場においては、特に、リアクトルの小型化を目的とした高出力化(高インダクタンス化)が求められている。上記要求を満足させるためには、磁性体コア、コイル部品の高い形状精度が必要であり、二つ折り状の折返し加工後における二つのコイル要素の並列配置の設置間隔の寸法精度も高く求められる。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、1本の平角線材によって2つのコイル要素を連結部を介して連続して形成する場合に、2つのコイル要素の隣接側面の間隔寸法を高精度に形成してなるコンパクトなコイル部品およびコイル部品の成形方法を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するため、本発明に係るコイル部品およびコイル部品の製造方法は、以下の特徴を備えている。
本発明に係るコイル部品は、
両端部が接続端子となる1本の平角線材を用い、両端部の近傍部分がそれぞれエッジワイズ巻きで積層されることによって互いに角筒形状に並列形成されるとともに、対向する1つの側面同士が所定の間隔寸法で互いに平行に沿うように配された第1のコイル要素および第2のコイル要素と、両コイル要素を連結する連結部とを備え、
前記第1のコイル要素は、1本の平角線材の一方の端部の近傍側に、この平角線材を両コイル要素の中心を結ぶ並列方向に平行な方向の横辺と、並列方向に直交する方向の縦辺とに巻回積層して角筒形状に形成され、かつ前記第2のコイル要素は、前記1本の平角線材の他方の端部の近傍側に、この平角線材を両コイル要素の中心を結ぶ並列方向に平行な方向の横辺と、並列方向に直交する方向の縦辺とに前記第1のコイル要素と同じ巻回方向で、同一の積層方向に巻回積層して角筒形状に形成され、
前記連結部は、一方のコイル要素の横辺の平角線材の終端から、前記並列方向に平行な方向に延び、他方のコイル要素の横辺に沿って直線状に延びる直線部と、この直線部に続いて90°屈曲して他方のコイル要素の横辺から縦辺に沿う屈曲部と、この屈曲部に続いて他方のコイル要素の縦辺の位置で、平角線材を前記並列方向に直交する方向に沿って二つ折り状に折り返して縦辺に沿って延び他方のコイル要素の平角線材に接続する折返し部とで構成されたことを特徴とするものである。
また、前記連結部の折返し部が、前記第1のコイル要素または前記第2のコイル要素の縦辺の延長線上の外側位置で、二つ折り状に折り返されるように構成してもよい。
また、本発明のコイル部品の成形方法は、
1本の平角線材を用い、この平角線材の一方の端部近傍から、第1のコイル要素と第2のコイル要素の中心を結ぶ並列方向に平行な方向の横辺と、並列方向に直交する方向の縦辺とによるエッジワイズ巻きで、この平角線材を巻回積層することによって第1のコイル要素を角筒形状に形成する第1のコイル要素形成工程と、
前記第1のコイル要素の最終巻回と第2のコイル要素の最初巻回との間の平角線材に、第1のコイル要素または第2のコイル要素の横辺を前記並列方向に平行な方向に直線状に延長する直線部の形成と、この直線部の一端部において90°屈曲して、第2のコイル要素または第1のコイル要素の縦辺に沿う屈曲部の形成と、この屈曲部の他端部に連続して前記第2のコイル要素または第1のコイル要素の縦辺に沿って折返し位置から前記第2のコイル要素または第1のコイル要素の縦辺に連続する折返し部の形成とを行う連結部形成工程と、
第2のコイル要素の配置位置において、前記並列方向に直交する方向の縦辺と、並列方向に平行な方向の横辺とによるエッジワイズ巻きで、この平角線材を前記第1のコイル要素の巻回方向と同方向に他方の端部近傍まで巻回積層することによって第2のコイル要素を角筒形状に形成する第2のコイル要素形成工程と、
続いて、前記連結部の折返し部の位置において、前記平角線材を前記並列方向に直交する方向に沿って二つ折り状に折り返し、前記第1のコイル要素または第2のコイル要素の角筒形状の積層方向の上下位置が逆転するように、前記並列方向に平行な軸を中心として反転し、前記第1のコイル要素と前記第2のコイル要素とが角筒形状の対向する1つの側面同士が所定の間隔寸法で互いに平行に沿うように並列形成する折返し反転工程を行うことを特徴とするものである。
ここで、上述した「エッジワイズ状に巻く」あるいは「エッジワイズ巻き」とは、平角線材の一方の側縁である短辺を内径面として縦に巻いて板状に積層することをいうものとする。
本発明のコイル部品によれば、第1のコイル要素と第2のコイル要素は、両コイル要素の中心を結ぶ並列方向に直交する方向に延びる前記第1のコイル要素または前記第2のコイル要素の縦辺の位置で二つ折り状に折り返した折返し部と、90°屈曲してコイル要素の縦辺から横辺に沿う屈曲部と、他方のコイル要素の横辺に向けて直線状に延びる直線部とで構成された連結部で連結されている。
これにより、角筒形状に並列形成される第1のコイル要素と第2のコイル要素の互いに対向する1つの側面同士が平行に向き合う間隔寸法が、連結部の直線部の長さによって規定され、二つ折り状に折り返す折返し部の位置に規定されないことになり、この二つ折り状の折返し加工の加工精度を高めることが困難であったのを、連結部の直線部の長さの寸法精度を高めることにより上記した両コイル要素の間隔寸法の精度を高めることができる。したがって、コイル部品の全体の形状を設計通りに高精度に得ることができ、高品質の特性を有するリアクトルを安定して製造することが可能となる。
また、第1のコイル要素と第2のコイル要素とを連結する連結部において、平角線材がねじれると、このねじれた平角線材が2つのコイル要素の間に入り込んでしまい、両コイル要素間の空間面積を必要以上に大きくする必要があるのを、本発明のコイル部品では、連結部において平角線材がねじれることがないため、上記空間面積も小さく、製品全体の大型化を阻止してコンパクト化が図れる。
その上、前記連結部の折返し部が、第1または第2のコイル要素の縦辺の延長線上の外側位置で、二つ折り状に折り返されるように構成したものでは、磁性体コアと組み合わせてリアクトルを構成する際に、コイル部品からコア側に突出する部分がないことにより、コイルの占有スペースの増大を招くことを防止でき、製品全体の大型化を阻止することができる。
また、本発明のコイル部品の成形方法によれば、1本の平角線材を、一端部から順に一方のコイル要素、連結部および他方のコイル要素を順に形成し、並列方向に直交する縦辺に沿った位置で連結部の折返し部を二つ折り状に折り返し、一方のコイル要素を並列方向に平行な軸を中心として、両コイル要素の側面が平行な状態で反転させて形成するようにしているから、両コイル要素の側面の平行状態および間隔の寸法を高精度に確保することが容易にでき、成形工程が簡略化し、製造効率を向上させることができる。
また、本発明のコイル部品の成形方法においては、自動巻線装置を使用することが可能であり、反転加工時には巻回したコイル要素をホルダ等に保持することが可能であるので、この場合には、成形効率をさらに向上させることができる。
本発明の一実施形態に係るコイル部品の斜視図である。 本発明の図1の実施形態に係るコイル部品の成形方法を説明するための平角線材の第1の巻回工程を示す斜視図である。 本発明の図1の実施形態に係るコイル部品の成形方法を説明するための平角線材の第2の巻回工程を示す斜視図である。 本発明の図1の実施形態に係るコイル部品の成形方法を説明するための折返し反転工程を示す斜視図である。 本発明の他の実施形態に係るコイル部品の斜視図である。 本発明のさらに他の実施形態に係るコイル部品の斜視図である。
以下、本発明の実施形態に係るコイル部品について図面を参照しつつ説明する。本実施形態のコイル部品は、例えば、リアクトルに適用したものである。
リアクトルは、例えば、自動車に搭載される各種機器の電気回路要素として使用され、磁性コアと、このコアに巻回されるリアクトルコイルを備えており、通常は、リアクトルコイル内にリアクトルコアが挿入され、これらがケース内に収納され充填材等により固定された構成とされる。
本実施形態のリアクトルコイル10は、図1に示すように、1本の平角線材1を用い、接続端子となる両端部1a,1bの近傍を、エッジワイズ巻きで巻回積層することによってそれぞれ角筒形状に並列形成された第1のコイル要素11と第2のコイル要素12を備えるとともに、両コイル要素11,12を連結する連結部13を備えて構成される。
前記第1のコイル要素11と第2のコイル要素12は、対向する1つの側面11C、12C同士が互いに平行で所定の間隔寸法Dをもって沿うように並列配置されている。
第1のコイル要素11は、1本の平角線材1の一方の端部1aの近傍側に、この平角線材1を、両コイル要素11,12の中心を結ぶ並列方向(図1で左右方向)に平行な方向の横辺11Aと、並列方向に直交する方向(図1で上下方向)に平行な縦辺11Bとによる角部が円弧状の矩形に、エッジワイズ巻きで角筒形状に巻回積層されて形成される。また、第2のコイル要素12は、上記平角線材1の他方の端部1bの近傍側に、この平角線材1を、前記並列方向に平行な横辺12Aと並列方向に直交する方向に平行な縦辺12Bとによる角部が円弧状の矩形に、第1のコイル要素11と同じ巻回方向(電流の方向は互いに逆向き)のエッジワイズ巻きで、同一の積層方向に角筒形状に巻回積層されて形成される。
前記連結部13は、第1のコイル要素11の最終巻回(図1で最も手前側の巻回)において、この第1のコイル要素11の図1で上方の横辺11Aの終端から、横辺11Aの延長線上を両コイル要素11,12の中心を結ぶ並列方向に平行な方向に延び、第2のコイル要素12の横辺12Aに沿ってさらに直線状に延びる直線部13Aと、この直線部13Aに続いて90°屈曲して第2のコイル要素12の横辺12Aから縦辺12Bに沿う屈曲部13Bと、この屈曲部13Bに続いて第2のコイル要素12の縦辺12Bに重なる位置で、平角線材1を前記並列方向に直交する方向に沿って二つ折り状に折り返して縦辺12Bに沿って逆向きに延び、第2のコイル要素12の平角線材1に接続する折返し部13Cとで構成されている。
図1において、第1のコイル要素11は、紙面奥側から手前側に向かって端部1aから時計方向に巻回されて、紙面奥側から手前側に向かって積層されている。同様に、第2のコイル要素12も、紙面奥側から手前側に向かって端部1bから時計方向に巻回されて、紙面奥側から手前側に向かって積層されている。
ただし、端部(端子)1a、1bのいずれか一方が入力端子で、他方が出力端子となるので、電流の流れで考えると、各コイル要素11、12で電流が互いに逆向きに流れることになり、コイル要素11、12内を流れる電流は、互いに逆向きに回転することになる。
これにより磁性体コア内を通過する磁界も各コイル要素11、12間で互いに逆向きとなる。
次に、図2〜図4はリアクトルコイル10の成形方法を説明する図である。このリアクトルコイル10の成形方法では、不図示の巻線治具、ホルダ等を用いて平角線材1の巻回成形を行う。巻線治具は、例えば、位置を移動し得る滑車状のヘッド部材であり、曲げる位置の平角線材1の内側縁に当接して、所定の円弧形状に湾曲変形させる。ホルダは、例えば、第2のコイル要素12を巻回する場合に、第1のコイル要素11を保持するために、または、平角線材1を折り返す場合に、第1のコイル要素11および第2のコイル要素12を保持するために使用する。なお、図2〜図4は成形工程を理解しやすい向きで表示しているものであり、実際の巻回成形における向きに合致しているとは限らない。
まず、図2に示すように、第1のコイル要素11と第2のコイル要素12の巻回および連結部13の形成に十分な長尺の平角線材1を用い、一方の端部1aの近傍から第1のコイル要素11を巻回する第1のコイル要素形成工程を行う。図示の場合、端部1aから直線状に、両コイル要素11,12の中心を結ぶ並列方向(図2で左右方向)に直交する方向(図2で上下方向)に延びる、第1のコイル要素11の最初の巻回の縦辺11Bを形成し、続いて90°曲げて並列方向に平行な方向に延びる横辺11Aを形成し、さらに90°曲げて縦辺11Bを、さらに90°曲げて横辺11Aを順に形成する。これに続いて、平角線材1を最初の巻回の縦辺11Bに重ねて、次巻回の縦辺11Bを形成し、このエッジワイズ巻きを所定回数行って平角線材1を巻回積層し、第1のコイル要素11を角筒形状に形成する。
次に、第1のコイル要素11の最終ターンを巻回したのち、連結部13を形成する連結部形成工程を行う。この連結部形成工程は、図2に示すように、第1のコイル要素11の最終巻回における横辺11Aを直線状に並列方向と平行な方向に、後に巻回される第2のコイル要素12の横辺12Aに沿って延長し、連結部13の直線部13Aを形成する。
続いて、直線部13Aが第2のコイル要素12の横辺12Aの寸法に両コイル要素11,12の間隔寸法Dを加えた横辺12Aの端部位置にまで到達すると(図1参照)、前記第1のコイル要素12の巻回方向と同じ方向に90°曲げて連結部13の屈曲部13Bを形成する。そして、屈曲部13Bに続いて、並列方向と直交する方向に延長し、その後の第2のコイル要素12の縦辺12Bに沿って折返し部13Cとなる位置を越えて、さらに平角線材1を延長形成するものである。
次に、図3に示すように、前記連結部13の折返し部13Cとなる位置を越えて延長した平角線材1に連続して第2のコイル要素12の成形位置において、第2のコイル要素12を巻回する第2のコイル要素形成工程を行う。図示の場合、折返し部13Cから直線状に、前記並列方向(図3で左右方向)に直交する方向(図3で上下方向)に平角線材1を延長して、第2のコイル要素12の最初の巻回の縦辺12Bに連続させる。さらに第2のコイル要素12の縦辺12Bに沿って、この第2のコイル要素12の配置位置における縦辺12Bの終端位置で90°曲げて、並列方向に平行な方向に延びる横辺12Aを形成し、さらに90°曲げて縦辺12Bを、さらに90°曲げて横辺12Aを形成する。これに続いて、平角線材1を最初の巻回の縦辺12Bに重ねて、次巻回の縦辺12Bを形成し、この第1のコイル要素11の巻回方向と同方向のエッジワイズ巻きを、他方の端部1bの近傍まで所定回数行って平角線材1を巻回積層し、第2のコイル要素12を角筒形状に形成する。
続いて、図4に示すように、前記連結部13の折返し部13Cの位置における平角線材1を、並列方向に直交する方向に沿って二つ折り状に折り返し、第1のコイル要素11と第2のコイル要素12とを並列配置する折返し反転工程を行う。この工程は、上記折返し部13Cの位置に治具を当てて、前記第1のコイル要素11(または第2のコイル要素12)を、その角筒形状の積層方向の上下位置が逆転するように、並列方向に平行な軸を中心として反転し、第1のコイル要素11と第2のコイル要素12とが角筒形状の対向する1つの側面同士が所定の間隔寸法Dで互いに平行に沿うように並列形成する。
上記折返し反転工程においては、連結部13の直線部13Aが、第2のコイル要素12の最初巻回の横辺12Aの位置に重なるように、折返し部13Cの位置が設定されており、その折返し反転においては、第1のコイル要素11と第2のコイル要素12はそれぞれホルダ等によって保持されて、コイル要素11,12の側面11C,12Cの平行状態が維持されて行われ、間隔寸法Dが精度よく維持されることになる。
そして、折返し反転工程後においては、図1に示すような、第2のコイル要素12の縦辺12Bに重なる位置に折返し部13Cが配置され、横辺12Aに連結部13の直線部13Aが重なるように構成されたリアクトルコイル10が形成されてなる。
次に、図5には、変形例の実施形態のコイル部品としてのリアクトルコイル100を示している。前記図1の実施形態においては、連結部13が図における上部に配置されているが、図5の実施形態においては連結部113が下部に配置されているものであり、第1のコイル要素11および第2のコイル要素12は、実質的に図1と同様に構成され、同じ構成要素には図1と同じ符号を付して、説明を省略している。
つまり、本実施形態のリアクトルコイル100は、1本の平角線材1を用い、接続端子となる両端部1a,1bの近傍を、エッジワイズ巻きで積層することによってそれぞれ横辺11A,12Aと縦辺11B,12Bとによる角部が円弧状の矩形に、エッジワイズ巻きで巻回積層して角筒形状に並列形成された第1のコイル要素11と第2のコイル要素12を備えるとともに、両コイル要素11,12を連結する連結部113を備えて構成される。
また、前例と同様に、前記第1のコイル要素11と第2のコイル要素12は、対向する1つの側面11C,12C同士が互いに所定の間隔寸法Dをもって平行に沿うように並列配置される。
前記連結部113は、第1のコイル要素11の最終巻回(図5で最も手前側の巻回)において、この第1のコイル要素11の図5で左方の縦辺11Bの位置に配置され、平角線材1を両コイル要素11,12の中心を結ぶ並列方向に直交する方向に沿って二つ折り状に折り返して縦辺12Bに沿って逆向き(図で下方)に延びる折返し部113Cと、この折返し部113Cに続いて90°屈曲して第1のコイル要素11の縦辺11Bから横辺11Aに沿う屈曲部113Bと、この屈曲部113Bに続いて並列方向に平行な方向に延び、前記間隔寸法Dを超えて、さらに第2のコイル要素12の横辺12Aに沿って直線状に延びる直線部113Aとを備え、第2のコイル要素12の平角線材1に連続する。
また、図5の実施形態のリアクトルコイル100の成形方法は、前記図3の平角線材1の端部1aから第1のコイル要素11、連結部13に続いて第2のコイル要素12の終端部1bに至る巻回形状を面対称形状として、反転することにより形成することができる。
つまり、図3の端部1bを図5の端部1aとして始点とし、図3の第2のコイル要素12が図5の第1のコイル要素11となり、続いて、図3の連結部13における直線部13A、屈曲部13B、折返し部13Cを逆に、折返し部113C、屈曲部113B、直線部113Aの順に図5の連結部113を形成し、続いて、図3の第1のコイル要素11が図
5の第2のコイル要素12となり、図3の端部1aを図5の端部1bとして終点とした成形方法で構成できる。
そして、第1のコイル要素11の縦辺11Bに重ねて配置された連結部113の折返し部113Cの位置における平角線材1を、並列方向に直交する方向に沿って二つ折り状に折り返し、第1のコイル要素11と第2のコイル要素12とを並列配置する折返し反転工程を行う。この工程は、上記折返し部113Cの位置に治具を当てて、前記第1のコイル要素11(または第2のコイル要素12)を、その角筒形状の積層方向の上下位置が逆転するように、並列方向に平行な軸を中心として反転し、第1のコイル要素11と第2のコイル要素12とが角筒形状の対向する1つの側面同士が所定の間隔寸法Dで互いに平行に沿うように並列形成する。
次に、図6には、さらに他の変形例の実施形態のコイル部品としてのリアクトルコイル200を示している。前記図1の実施形態においては、連結部13の折返し部13Cが、第2のコイル要素12の縦辺12Bと重なる位置に形成されているが、図6の実施形態においては、連結部213の折返し部213Cが、第2のコイル要素12の縦辺12Bの延長線上で、第2のコイル要素12の外側に配置されている形態に設けられている。この図6の変形例においても、第1のコイル要素11および第2のコイル要素12は、実質的に図1と同様に構成されている。
つまり、図6に示す実施形態のリアクトルコイル200は、1本の平角線材1を用い、接続端子となる両端部1a,1bの近傍を、エッジワイズ巻きで積層することによってそれぞれ横辺11A,12Aと縦辺11B,12Bとによる角部が円弧状の矩形に、エッジワイズ巻きで巻回積層して角筒形状に並列形成された第1のコイル要素11と第2のコイル要素12を備えるとともに、両コイル要素11,12を連結する連結部213を備えて構成される。
また、前記第1のコイル要素11と第2のコイル要素12は、対向する1つの側面11C,12C同士が互いに所定の間隔寸法Dをもって平行に沿うように並列配置されている。
前記連結部213は、第1のコイル要素11の最終巻回(図6で最も手前側の巻回)において、この第1のコイル要素11の図6で上方の横辺11Aの終端から、両コイル要素11,12の中心を結ぶ並列方向に平行な方向に延び、第2のコイル要素12の横辺12Aに沿って直線状に延びる直線部213Aと、この直線部213Aに続いて90°屈曲して第2のコイル要素12の横辺12Aから縦辺12Bに沿う屈曲部213Bと、この屈曲部213Bに続いて第2のコイル要素12の縦辺12Bの延長線上の外側位置に設定された折返し部213Cとで構成されている。上記折返し部213Cで、前記並列方向に直交する方向に沿って二つ折り状に折り返された平角線材1は、縦辺12Bに沿って逆向きに延び第2のコイル要素12の平角線材1に接続する。
図6に示した実施形態においては、リアクトルコイル200の第1のコイル要素11および第2のコイル要素12のコイル形状に相当する部分は、連結部213を含めて端面が平坦に形成されてなり、リアクトルコアと組み合わせる場合に、リアクトルコアの表面との間隙を小さく設定することが可能となる。
なお、図5に示すような連結部113の構成において、その折返し部113Cの位置を、図6に示す実施形態のように、さらに縦辺11Bの延長線上で第1のコイル要素11の外側に配置するように構成してもよく、この場合にも、上記と同様にコイルの端面が平坦に形成され、リアクトルコアの表面との間隙を小さく設定することができる。
上記のように、本発明の各実施形態におけるリアクトルコイル10,100,200に
おいては、第1のコイル要素11と第2のコイル要素12を連結する連結部13,113,213の折返し部13C,113C,213Cは、第1のコイル要素11または第2のコイル要素12の縦辺11B,12Bに沿って重なる位置、または延長線上の位置に配置され、その直線部13A,113A,213Aは途中で屈曲されることなく、両コイル要素11,12の横辺11A,12Aを連続するように構成される。
したがって、この直線部分の長さを、両コイル要素11,12の横辺11A,12Aの長さと間隔寸法Dの長さの和に正確に規定することによって、両コイル要素11、12の側面11C,12C同士の間隔寸法Dを精度よく形成できるため、リアクトルコアと組み合わせるときの両者の間隙も小さく設定可能であり、リアクトルとしての特性を高めることができるとともに、全体がコンパクトに形成できる利点がある。
さらに、本発明の各実施形態におけるリアクトルコイル10,100,200においては、その成形方法の折返し反転工程において、1本の平角線材1の巻回成形後に、連結部13,113,213の折返し部13C,113C,213Cを二つ折り状態に折り返すときには、両コイル要素11、12の側面11C,12C同士の平行状態を維持したまま、第1のコイル要素11または第2のコイル要素12を並列方向に平行な軸を中心として反転するように変位させて折り返すものであり、反転後の両コイル要素11、12の側面11C,12C同士の平行状態の精度を確保しつつ成形工程が実施可能である。
また、本発明のコイル部品のコイル要素は、ターン数の多少に拘らず適用可能で、ターン数が極めて少ない場合(例えば1ターン)にも適用でき、形状としては、ターン数が極めて少ない場合であっても「角筒形状」と称するものとする。
また、上記実施形態に係るリアクトル(コイル部品)では、車載用のリアクトルに適用したものを示しているが、本発明に係るコイル部品は車載用に限られず種々のものに適用が可能であり、例えば、太陽光発電パネルにおいて使用されるリアクトル等にも適用することが可能である。
1 平角線材
1a、1b 端部
10、100、200 リアクトル(コイル部品)
11 第1のコイル要素
12 第2のコイル要素
11A、12A 横辺
11B、12B 縦辺
11C、12C 側面
13、113、213 連結部
13A、113A、213A 直線部
13B、113B、213B 屈曲部
13C、113C、213C 折返し部

Claims (3)

  1. 両端部が接続端子となる1本の平角線材を用い、両端部の近傍部分がそれぞれエッジワイズ巻きで積層されることによって互いに角筒形状に並列形成されるとともに、対向する1つの側面同士が所定の間隔寸法で互いに平行に沿うように配された第1のコイル要素および第2のコイル要素と、両コイル要素を連結する連結部とを備え、
    前記第1のコイル要素は、1本の平角線材の一方の端部の近傍側に、この平角線材を両コイル要素の中心を結ぶ並列方向に平行な方向の横辺と、並列方向に直交する方向の縦辺とに巻回積層して角筒形状に形成され、かつ前記第2のコイル要素は、前記1本の平角線材の他方の端部の近傍側に、この平角線材を両コイル要素の中心を結ぶ並列方向に平行な方向の横辺と、並列方向に直交する方向の縦辺とに前記第1のコイル要素と同じ巻回方向で、同一の積層方向に巻回積層して角筒形状に形成され、
    前記連結部は、一方のコイル要素の横辺の平角線材の終端から、前記並列方向に平行な方向に延び、他方のコイル要素の横辺に沿って直線状に延びる直線部と、この直線部に続いて90°屈曲して他方のコイル要素の横辺から縦辺に沿う屈曲部と、この屈曲部に続いて他方のコイル要素の縦辺の位置で、平角線材を前記並列方向に直交する方向に沿って二つ折り状に折り返して縦辺に沿って延び他方のコイル要素の平角線材に接続する折返し部とで構成されたことを特徴とするコイル部品。
  2. 前記連結部の折返し部が、前記第1のコイル要素または前記第2のコイル要素の縦辺の延長線上の外側位置で、二つ折り状に折り返されるように構成されたことを特徴とする請求項1記載のコイル部品。
  3. 1本の平角線材を用い、この平角線材の一方の端部近傍から、第1のコイル要素と第2のコイル要素の中心を結ぶ並列方向に平行な方向の横辺と、並列方向に直交する方向の縦辺とによるエッジワイズ巻きで、この平角線材を巻回積層することによって第1のコイル要素を角筒形状に形成する第1のコイル要素形成工程と、
    前記第1のコイル要素の最終巻回と第2のコイル要素の最初巻回との間の平角線材に、第1のコイル要素または第2のコイル要素の横辺を前記並列方向に平行な方向に直線状に延長する直線部の形成と、この直線部の一端部において90°屈曲して、第2のコイル要素または第1のコイル要素の縦辺に沿う屈曲部の形成と、この屈曲部の他端部に連続して前記第2のコイル要素または第1のコイル要素の縦辺に沿って折返し位置から前記第2のコイル要素または第1のコイル要素の縦辺に連続する折返し部の形成とを行う連結部形成工程と、
    第2のコイル要素の成形位置において、前記並列方向に直交する方向の縦辺と、並列方向に平行な方向の横辺とによるエッジワイズ巻きで、この平角線材を前記第1のコイル要素の巻回方向と同方向に他方の端部近傍まで巻回積層することによって第2のコイル要素を角筒形状に形成する第2のコイル要素形成工程と、
    続いて、前記連結部の折返し部の位置において、前記平角線材を前記並列方向に直交する方向に沿って二つ折り状に折り返し、前記第1のコイル要素または第2のコイル要素の角筒形状の積層方向の上下位置が逆転するように、前記並列方向に平行な軸を中心として反転し、前記第1のコイル要素と前記第2のコイル要素とが角筒形状の対向する1つの側面同士が所定の間隔寸法で互いに平行に沿うように並列形成する折返し反転工程を行うことを特徴とするコイル部品の成形方法。
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