JP2012134562A - コイル成形体およびリアクトル、並びにコンバータ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】コアの外周にコイルが配されたリアクトルに用いるコイル成形体100である。この成形体100は、巻線をらせん状に巻回したコイル10と、このコイル10を、その自由長よりも圧縮した状態に保持する樹脂モールド部20と、この樹脂モールド部20の一部を介して、コイル10の内周にコアが嵌められる中空孔30とを備える。コイルの内周における樹脂モールド部20にコイル軸方向に沿った凹溝22(凹部)が形成されている。樹脂モールド部20により、コイル10を圧縮状態に保持することで、リアクトルに組み立てる際の作業性を改善できる。凹溝22は、コイル成形体とコアとの組立体を封止材で封止する場合、封止材の流路として利用できる。
【選択図】図5
Description
<コイル>
コイルは、導体と、導体の周囲を覆う絶縁被覆とからなる巻線をらせん状に巻回して構成される。導体には、銅(銅合金)などの導電性に優れる金属材料が、絶縁被覆には、エナメルなどが好適に利用できる。巻線の断面は、円形、楕円形、多角形など、種々の形態が利用できる。多角形の巻線でコイルを構成すれば、円形の巻線を用いる場合に比べて占積率を高め易い。断面が矩形の巻線を用いる場合、巻線の巻回方法には、エッジワイズ巻きが好適に利用できる。巻線でコイルを成形した段階では、通常、導体材料のスプリングバックに伴い、コイルの各ターンの間には隙間が形成されている。このコイルの非圧縮状態での軸方向の長さをコイルの自由長とする。
樹脂モールド部は、上記コイルの少なくとも一部を覆い、コイルを自由長よりも短い状態に圧縮して保持する。つまり、コイルを自由長よりも圧縮状態に保持できれば、コイルのターン部分の全体を樹脂モールド部で覆っても良いし、コイルのターン部分の一部のみを樹脂モールド部で覆い、コイルの残部が露出していても良い。樹脂モールド部によりコイルを圧縮状態に保持することで、コイル成形体を伸縮しない単一部材として取り扱うことができ、リアクトル組立時の部品のハンドリング性を改善できる。また、コイルを押えるために従来用いていた枠状ボビンも必要ない。但し、コイルを構成する巻線の端部は、端子台へと引き出す必要があるため、樹脂モールド部から露出するようにしておく。
コイルの成形体の製造方法は、詳しくは後述する実施例で説明するが、金型内にコイルを配置する工程と、コイルの内周に中子を挿入する工程と、金型内でコイルを自由長よりも短い圧縮状態に保持する工程と、金型内に樹脂を注入して固化し、コイルを樹脂で圧縮状態に保持した成形体とする工程と、成形体を金型から取り出す工程とを備える。金型内にコイルを圧縮状態で保持するには、金型内に進退可能な棒状体でコイルの一部を押圧して、コイルを圧縮状態とすることが挙げられる。
さらに、樹脂モールド部には、熱伝導性に優れる放熱板を一体化することが好ましい。一般に、リアクトルは、冷媒が流通される冷却ベースに取り付けられる。そのため、コイル成形体における樹脂モールド部のうち、冷却ベース側の面(成形体設置面)に放熱板を一体化しておけば、放熱板を介して効率的な放熱ができる。また、コイル成形体に放熱板が一体化されていれば、後にコアと組み合わせてリアクトルを構成する際にも組立作業性に優れる。特に、放熱板の一面がコイルに面接触し、この接触界面には実質的に樹脂モールド部の樹脂が介在されず、放熱板の他面は全面が樹脂モールド部から露出するように放熱板を一体化することが好適である。このようにすれば、コイルの熱を、放熱板を介してコイル成形体の外部に速やかに伝導させることができる。
<コア>
上述したコイル成形体の中空孔にコアを挿入することで、容易にリアクトルを構成できる。
ケースは、上述したコアとコイル成形体の組立体を収納し、この組立体からの熱を、ケースを介して放熱させる。但し、本発明リアクトルでは、コアとコイル成形体の組立体はケースへ収納することなくそのままリアクトルとして用いても良いし、ケースへ収納して用いても良い。ケースを用いなければ、リアクトルを小型化できる。一方、ケースを用いた場合、コアとコイル成形体の組立体を機械的に保護しやすい。通常、上記組立体とケースとの間には、後述する封止材が充填される。
封止材は、コイル成形体とコアとの組立体の周囲を覆い、組立体の機械的保護を図る。その他、封止材の機能には、リアクトルを励磁した際に生じる振動を吸収することや、樹脂モールド部から露出するコイル部分がある場合、その露出部分を覆って機械的・電気的に保護することが挙げられる。また、ケースを用いた場合、コイルとケースとの絶縁性を一層高める機能や、ケースに収納されているコアやコイル成形体などの構成部材をケース内に保持させる機能、或いはコイル成形体の熱をケースに伝導させる機能も持つ。
<コイル成形体>
まず、図1〜図3を参照して、本発明のコイル成形体100を説明する。このコイル成形体100は、巻線をらせん状にエッジワイズ巻きしたコイル10と、コイル10を覆う樹脂モールド部20とを備え、コイル10の内周にコア150(図3)を嵌め込むための中空孔30が形成されている。
次に、このようなコイル成形体の製造方法を図2に基づいて説明する。コイル成形体を得るには、まず、金型50内にコイル10を配置する。その際、金型表面とコイル10との間には、一定のギャップが形成されるようにする。成形に用いる金型50は、開閉する第一金型51と第二金型52の一対から構成される。第一金型51は、コイル10の一端側(始端・終端側)に位置する端板51Aと、各コイル10の内周に挿入される中子51Bとを備える。一方、第二金型52は、コイルの他端側(屈曲連結部側)に位置する端板52Aと、コイル10の周囲を覆う側壁52Bとを備える。
次に、上記の成形体を用いてリアクトルを構成する手順を図3に基づいて説明する。
以上のようなコイル成形体100によれば、コイル10を圧縮状態に保持した部品とできるため、リアクトル組立時の部品のハンドリング性を改善でき、かつ従来のリアクトルでコイルを押えるために用いていた枠状ボビンを省略できる。また、コイル10の内周面が樹脂モールド部20で実質的に均一な厚みで覆われているため、中空孔30にコアを挿入すれば、コアとコイル10を同軸状に位置合わせすることができ、従来のリアクトルで用いていた筒状ボビンを省略できる。さらに、樹脂モールド部20により、コイル10とコア150の絶縁の確保もできる。
実施例1のコイル成形体の変形例としては、図4に示すように、コイル成形体100の下面、つまり、同成形体100をリアクトルとして冷却ベースに設置した場合に冷却ベース側となる面に放熱板60を一体化してもよい。本変形例では、窒化珪素製の放熱板60を1枚用い、この放熱板60の上面がコイルに接触し、下面が樹脂モールド部20から露出するように構成している。
次に、コイルの内周における樹脂モールド部の厚みを容易に均一化するために好ましい実施例を図5に基づいて説明する。実施例2の基本的な構成は実施例1と共通であるため、以下の説明は実施例1との相違点を中心に行う。
次に、さらに放熱性に優れるコイル成形体を図7に基づいて説明する。実施例3の基本的な構成は実施例1と共通であるため、以下の説明は実施例1との相違点を中心に行う。
次に、実施例1〜3とは異なる構成のコイルを用いた本発明の変形例を図8に基づいて説明する。図8ではコイルの形状のみを示し、樹脂モールド部は省略している。
10 コイル
10A 第一コイル 10B 第二コイル
11始端 12 終端 13 屈曲連結部
20 樹脂モールド部
22 凹溝 24 凹溝
30 中空孔
50 金型
51 第一金型 51A 端板 51B 中子
52 第二金型 52A 端板 52B 側壁
53 棒状体 510 突条 512 突条
60 放熱板
150 コア
152 端部磁性部材 154 中間磁性部材 156 ギャップ板
200 リアクトル
Claims (7)
- コアの外周の一部にコイルが配されたリアクトルに用いるコイル成形体であって、
巻線をらせん状に巻回したコイルと、
このコイルを、その自由長よりも圧縮した状態に保持する樹脂モールド部と、
この樹脂モールド部の一部を介して、前記コイルの内周に前記コアが嵌められる中空孔とを備え、
コイルの内周における樹脂モールド部に、凹部が形成されており、この凹部は、コイル成形体とコアとの組立体を封止材で封止する際に封止材の流路として利用されることを特徴とするコイル成形体。 - 前記凹部は、コイルの軸方向に沿っていることを特徴とする請求項1に記載のコイル成形体。
- 前記凹部は、前記コアとコイルとのギャップに相当する深さであることを特徴とする請求項1又は2に記載のコイル成形体。
- コイルの外周における樹脂モールド部の表面に凹凸が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のコイル成形体。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載のコイル成形体と、
中空孔に嵌められたコアと、
コイル成形体とコアとの組合体を封止する封止材とを備えることを特徴とするリアクトル。 - コイル成形体とコアとの組立体の外周に金属製のケースを有しないことを特徴とする請求項5に記載のリアクトル。
- 請求項5又は6に記載のリアクトルを用いたことを特徴とするコンバータ。
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