JP7109446B2 - 幹細胞/前駆支持細胞の自己複製を誘導するための1h-ピロール-2,5-ジオン化合物およびその使用方法 - Google Patents
幹細胞/前駆支持細胞の自己複製を誘導するための1h-ピロール-2,5-ジオン化合物およびその使用方法 Download PDFInfo
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Description
本出願は、2017年4月11日に出願された米国出願第62/484,282号および2016年12月30日に出願された第62/441,060号の優先権を主張し、その各々の内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本発明は、組織細胞に分化する能力を娘細胞において維持しながら幹細胞/前駆細胞が増殖するように誘導することを含む、幹細胞/前駆支持細胞の自己複製を誘導するための、1H-ピロール-2,5-ジオン化合物およびその使用方法に関する。
幹細胞は体内において複数の細胞種を生じさせる並外れた能力を示す。胚性幹細胞に加えて、組織特異的幹細胞が、発育の間、ならびに成人ではホメオスタシスおよび損傷修復において重要な役割を果たす。幹細胞は増殖することで自己複製し、分化することで組織特異的細胞種を生じさせる。異なる幹細胞の特徴は組織によって変わり、内因性の遺伝子状態およびエピジェネティック状態によって決定される。しかしながら、異なる幹細胞の自己複製と分化との間のバランスは全て厳密に制御されている。自己複製が制御されていなければ幹細胞が異常増殖し、腫瘍が形成される可能性がある一方で、分化が制御されていなければ幹細胞プールが枯渇して、組織ホメオスタシスを維持する能力が損なわれる可能性がある。したがって、幹細胞はその環境を絶えず感知し、増殖、分化、またはアポトーシスによって適切に応答する。幹細胞の増殖および分化のタイミングおよびその程度を制御することによって再生を推進することが望ましいだろう。経時的に取り除かれる小低分子を用いて増殖を制御することで、幹細胞の増殖および分化のタイミングおよびその程度を制御することが可能になるだろう。注目すべきことに、異なる組織に由来する組織幹細胞は、非常に状況依存的であるが、自己複製および分化を制御するための限られた数のシグナル伝達経路を共有する。これらの経路の一部がWnt経路およびGSK3経路である。
ならびにその薬学的に許容される塩および互変異性体を提供し、式中、
Q1は、CHまたはNであり、
Q2は、CまたはNであり、
Q3は、CまたはNであり、
ここで、Q1、Q2、およびQ3のうちの少なくとも1つはNであり、
R1は、水素、ハロ、C1~C4アルキル、C1~C4アルケニル、C1~C4アルキニル、-CN、-OH、-O-C1~C4アルキル、-NH2、-NHC(O)R1a、および-S(O)2NH2からなる群から選択され、ここで、該アルキルは、独立してハロおよび-OHからなる群から選択される1~3個の置換基で任意選択で置換されていてもよく、R1aは、C1~C4アルキルであり、
R2は、ハロ、C1~C4アルキル、C1~C4アルケニル、C1~C4アルキニル、-CN、-OH、-O-C1~C4アルキル、-NH2、-NH(C1~C4アルキル)、-N(C1~C4アルキル)2、-NHC(O)R2a、および-S(O)2NH2からなる群から選択され、ここで、該アルキルは、独立してハロおよび-OHからなる群から選択される1~3個の置換基で任意選択で置換されていてもよく、R2aは、C1~C4アルキルであり、
R3は、水素、ハロ、C1~C4アルキル、C1~C4アルケニル、C1~C4アルキニル、-CN、-OH、-O-C1~C4アルキル、-NH2、-NHC(O)R3a、および-S(O)2NH2からなる群から選択され、ここで、該アルキルは、独立してハロおよび-OHからなる群から選択される1~3個の置換基で任意選択で置換されていてもよく、R3aは、C1~C4アルキルであり、
Arは、
からなる群から選択され、
-Z-W-X-Y-は、-C(RZ)2-C(RW)2-N(RX)-C(RY)2-、-C(RZ)2-C(RW)2-CH(RX)-C(RY)2-、または-C(RW)2-CH(RX)-C(RY)2-であり、
各RZは、独立して水素、重水素、ハロ、およびC1~C4アルキルからなる群から選択され、または両方のRZ基が、一緒になって、C3~C6シクロアルキルもしくはオキソを形成し、
各RWは、独立して水素、重水素、ハロ、およびC1~C4アルキルからなる群から選択され、または両方のRW基が、一緒になって、C3~C6シクロアルキルもしくはオキソを形成し、
あるいはRZおよびRWが、それらが結合している炭素と一緒になって、C3~C6シクロアルキルを形成し、
RXは、-CORX1、-SO2RX1、ヘテロアリール、および-(C1~C4アルキレン)-(C3~C8シクロアルキル)からなる群から選択され、ここで、-(C1~C4アルキレン)-(C3~C8シクロアルキル)は、C1~C4アルキレン上で1~4個のハロで任意選択で置換されていてもよく、
ここで、RX1はヘテロシクリルであり、ここで該ヘテロシクリルは、独立して重水素、ハロ、-[C(RX1a)2]p-CN、-CF3、C1~C4アルキル、-(CH2)p-OH、-[C(RX1a)2]p-OH、-[C(RX1a)2]p-O-C1~C4アルキル、-NHCOC1~C4アルキル、-CONHC1~C4アルキル、-COH、-CO2H、-[C(RX1a)2]p-COO-C1~C4アルキル、-(CH2)p-NH2、-[C(RX1a)2]p-NH2、-[C(RX1a)2]p-NH-C1~C4アルキル、-[C(RX1a)2]p-N-(C1~C4アルキル)2からなる群から選択される1~12個の置換基で任意選択で置換されていてもよく、pは、0、1、2、または3であり、各RX1aは、独立して水素、重水素、ハロ、-CF3、およびC1~C4アルキルからなる群から選択され、または両方のRX1a基が、一緒になって、C3~C6シクロアルキルを形成し、
あるいはRX1はN(RX2)2であり、ここで、RX2は、独立して水素、アルキル、置換アルキルから選択され、ここで、アルキル置換は、ハロ、複素環、および置換複素環であることができ、各RYは、独立して水素、重水素、ハロ、およびC1~C4アルキルからなる群から選択され、または両方のRY基が、一緒になって、C3~C6シクロアルキルもしくはオキソを形成し、
mは、0、1、または2である。
a)該化合物は、
ではないことを条件とする;
b)Arが
であり、
が
である場合、RX1は、
ではなく、
でもないことを条件とする。
ならびにその薬学的に許容される塩および互変異性体を提供し、式中、
Q1は、CHまたはNであり、
Q2は、CまたはNであり、
Q3は、CまたはNであり、
ここで、Q1、Q2、およびQ3のうちの少なくとも1つはNであり、
R1は、水素、ハロ、C1~C4アルキル、C1~C4アルケニル、C1~C4アルキニル、-CN、-OH、-O-C1~C4アルキル、-NH2、-NHC(O)R3a、および-S(O)2NH2からなる群から選択され、ここで、該アルキルは、独立してハロおよび-OHからなる群から選択される1~3個の置換基で任意選択で置換されていてもよく、R1aは、C1~C4アルキルであり、
R2は、水素、ハロ、C1~C4アルキル、C1~C4アルケニル、C1~C4アルキニル、-CN、-OH、-O-C1~C4アルキル、-NH2、-NH(C1~C4アルキル)、-N(C1~C4アルキル)2、-NHC(O)R2a、および-S(O)2NH2からなる群から選択され、ここで、該アルキルは、独立してハロおよび-OHからなる群から選択される1~3個の置換基で任意選択で置換されていてもよく、R2aは、C1~C4アルキルであり、
R3は、水素、ハロ、C1~C4アルキル、C1~C4アルケニル、C1~C4アルキニル、-CN、-OH、-O-C1~C4アルキル、-NH2、-NHC(O)R3a、および-S(O)2NH2からなる群から選択され、ここで、該アルキルは、独立してハロおよび-OHからなる群から選択される1~3個の置換基で任意選択で置換されていてもよく、R3aは、C1~C4アルキルであり、
Arは、
からなる群から選択され、ここで、Arは、重水素、ハロ、アルキル、アルコキシ、およびCNで任意選択で置換されていてもよく、
Q7は、S、O、CH2、およびNRQ7から選択され、ここで、RQ7は、水素であるかまたは任意選択で置換されていてもよいC1~C4アルキルであり、
-Z-W-X-Y-は、-C(RZ)2-C(RW)2-N(RX)-C(RY)2-、-C(RZ)2-C(RW)2-CH(RX)-C(RY)2-、または-C(RW)2-CH(RX)-C(RY)2-であり、
各RZは、独立して水素、重水素、ハロ、およびC1~C4アルキルからなる群から選択され、または両方のRZ基が、一緒になって、C3~C6シクロアルキルもしくはオキソを形成し、
各RWは、独立して水素、重水素、ハロ、およびC1~C4アルキルからなる群から選択され、または両方のRW基が、一緒になって、C3~C6シクロアルキルもしくはオキソを形成し、
あるいはRZおよびRWが、それらが結合している炭素と一緒になって、C3~C6シクロアルキルを形成し、
RXは、水素、RX1、-CORX1、-SO2RX1、-(C1~C4アルキレン)-RX1からなる群から選択され、ここで、-(C1~C4アルキレン)-RX1は、C1~C4アルキレン上で1~4個のハロで任意選択で置換されていてもよく、
ここで、RX1は、C3~C8シクロアルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり、ここで該ヘテロシクリルは、独立して重水素、ハロ、-[C(RX1a)2]p-CN、-CF3、C1~C4アルキル、-(CH2)p-OH、-[C(RX1a)2]p-OH、-[C(RX1a)2]p-O-C1~C4アルキル、-NHCOC1~C4アルキル、CONHC1~C4アルキル、COH、-CO2H、-[C(RX1a)2]p-COO-C1~C4アルキル、-(CH2)p-NH2、-[C(RX1a)2]p-NH2、-[C(RX1a)2]p-NH-C1~C4アルキル、-[C(RX1a)2]p-N-(C1~C4アルキル)2からなる群から選択される1~12個の置換基で任意選択で置換されていてもよく、pは、0、1、2、または3であり、各RX1aは、独立して水素、重水素、ハロ、-CF3、およびC1~C4アルキルからなる群から選択され、または両方のRX1a基が、一緒になって、C3~C6シクロアルキルを形成し、
あるいはRX1はN(RX2)2であり、ここで、RX2は、独立して水素、アルキル、置換アルキルから選択され、ここで、アルキル置換は、ハロ、複素環、および置換複素環であることができ、
各RYは、独立して水素、重水素、ハロ、およびC1~C4アルキルからなる群から選択され、または両方のRY基が、一緒になって、C3~C6シクロアルキルもしくはオキソを形成し、
mは、0、1、または2である。
ならびにその薬学的に許容される塩および互変異性体を提供し、式中、
Q1は、CHまたはNであり、
Q2は、CまたはNであり、
Q3は、CまたはNであり、
ここで、Q1、Q2、およびQ3のうちの少なくとも1つはNであり、ただし、Q1がCHであり、Q3がCである場合、Q2はNではなく、
R1は、水素、ハロ、C1~C4アルキル、C1~C4アルケニル、C1~C4アルキニル、-CN、-OH、-O-C1~C4アルキル、-NH2、-NHC(O)R3a、および-S(O)2NH2からなる群から選択され、ここで、該アルキルは、独立してハロおよび-OHからなる群から選択される1~3個の置換基で任意選択で置換されていてもよく、R1aは、C1~C4アルキルであり、
R2は、水素、ハロ、C1~C4アルキル、C1~C4アルケニル、C1~C4アルキニル、-CN、-OH、-O-C1~C4アルキル、-NH2、-NH(C1~C4アルキル)、-N(C1~C4アルキル)2、-NHC(O)R2a、および-S(O)2NH2からなる群から選択され、ここで、該アルキルは、独立してハロおよび-OHからなる群から選択される1~3個の置換基で任意選択で置換されていてもよく、R2aは、C1~C4アルキルであり、
R3は、水素、ハロ、C1~C4アルキル、C1~C4アルケニル、C1~C4アルキニル、-CN、-OH、-O-C1~C4アルキル、-NH2、-NHC(O)R3a、および-S(O)2NH2からなる群から選択され、ここで、該アルキルは、独立してハロおよび-OHからなる群から選択される1~3個の置換基で任意選択で置換されていてもよく、R3aは、C1~C4アルキルであり、
Arは、
からなる群から選択され、ここで、Arは、重水素、ハロ、アルキル、アルコキシ、およびCNで任意選択で置換されていてもよく、
各Q6は、独立してCRQ6およびNから選択され、RQ6は、水素、ハロ、-CN、低級アルキル、または置換アルキルであり、
Q7は、S、O、CH2、およびNRQ7から選択され、ここで、RQ7は、水素であるかまたは任意選択で置換されていてもよいC1~C4アルキルであり、
-Z-W-X-Y-は、-C(RZ)2-C(RW)2-N(RX)-C(RY)2-、-C(RZ)2-C(RW)2-CH(RX)-C(RY)2-、または-C(RW)2-CH(RX)-C(RY)2-であり、
各RZは、独立して水素、重水素、ハロ、およびC1~C4アルキルからなる群から選択され、または両方のRZ基が、一緒になって、C3~C6シクロアルキルもしくはオキソを形成し、
各RWは、独立して水素、重水素、ハロ、およびC1~C4アルキルからなる群から選択され、または両方のRW基が、一緒になって、C3~C6シクロアルキルもしくはオキソを形成し、
あるいはRZおよびRWが、それらが結合している炭素と一緒になって、C3~C6シクロアルキルを形成し、
RXは、水素、RX1、-CORX1、-SO2RX1、-(C1~C4アルキレン)-RX1からなる群から選択され、ここで、-(C1~C4アルキレン)-RX1は、C1~C4アルキレン上で1~4個のハロで任意選択で置換されていてもよく、
ここで、RX1は、C3~C8シクロアルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり、ここで該ヘテロシクリルは、独立して重水素、ハロ、-[C(RX1a)2]p-CN、-CF3、C1~C4アルキル、-(CH2)p-OH、-[C(RX1a)2]p-OH、-[C(RX1a)2]p-O-C1~C4アルキル、-NHCOC1~C4アルキル、CONHC1~C4アルキル、COH、-CO2H、-[C(RX1a)2]p-COO-C1~C4アルキル、-(CH2)p-NH2、-[C(RX1a)2]p-NH2、-[C(RX1a)2]p-NH-C1~C4アルキル、-[C(RX1a)2]p-N-(C1~C4アルキル)2からなる群から選択される1~12個の置換基で任意選択で置換されていてもよく、ここで、pは、0、1、2、または3であり、各RX1aは、独立して水素、重水素、ハロ、-CF3、およびC1~C4アルキルからなる群から選択され、または両方のRX1a基が、一緒になって、C3~C6シクロアルキルを形成し、
あるいはRX1はN(RX2)2であり、ここで、RX2は、独立して水素、アルキル、置換アルキルから選択され、ここで、アルキル置換は、ハロ、複素環、および置換複素環であることができ、
各RYは、独立して水素、重水素、ハロ、およびC1~C4アルキルからなる群から選択され、または両方のRY基が、一緒になって、C3~C6シクロアルキルもしくはオキソを形成し、
mは、0、1、または2である。
幹細胞増殖剤は、(i)幹細胞増殖アッセイにおいて、増殖アッセイ期間にわたって増殖アッセイ初期細胞集団から増殖アッセイ最終細胞集団を形成することができ、かつ(ii)幹細胞分化アッセイにおいて、分化アッセイ期間にわたって分化アッセイ初期細胞集団から分化アッセイ最終細胞集団を形成することができ、ここで、
(a)増殖アッセイ初期細胞集団は、(i)増殖アッセイ初期の総細胞数、(ii)増殖アッセイ初期のLgr5+細胞数、(iii)増殖アッセイ初期の有毛細胞数、(iv)増殖アッセイ初期の総細胞数に対する増殖アッセイ初期のLgr5+細胞数の比に等しい、増殖アッセイ初期Lgr5+細胞比率、および(v)増殖アッセイ初期の総細胞数に対する増殖アッセイ初期の有毛細胞数の比に等しい、増殖アッセイ初期有毛細胞比率、を有し、
(b)増殖アッセイ最終細胞集団は、(i)増殖アッセイ最終の総細胞数、(ii)増殖アッセイ最終のLgr5+細胞数、(iii)増殖アッセイ最終の有毛細胞数、(iv)増殖アッセイ最終の総細胞数に対する増殖アッセイ最終のLgr5+細胞数の比に等しい、増殖アッセイ最終Lgr5+細胞比率、および(v)増殖アッセイ最終の総細胞数に対する増殖アッセイ最終の有毛細胞数の比に等しい、増殖アッセイ最終有毛細胞比率、を有し、
(c)分化アッセイ初期細胞集団は、(i)分化アッセイ初期の総細胞数、(ii)分化アッセイ初期のLgr5+細胞数、(iii)分化アッセイ初期の有毛細胞数、(iv)分化アッセイ初期の総細胞数に対する分化アッセイ初期のLgr5+細胞数の比に等しい、分化アッセイ初期Lgr5+細胞比率、および(v)分化アッセイ初期の総細胞数に対する分化アッセイ初期の有毛細胞数の比に等しい、分化アッセイ初期有毛細胞比率、を有し、
(d)分化アッセイ最終細胞集団は、(i)分化アッセイ最終の総細胞数、(ii)分化アッセイ最終のLgr5+細胞数、(iii)分化アッセイ最終の有毛細胞数、(iv)分化アッセイ最終の総細胞数に対する分化アッセイ最終のLgr5+細胞数の比に等しい、分化アッセイ最終Lgr5+細胞比率、および(v)分化アッセイ最終の総細胞数に対する分化アッセイ最終の有毛細胞数の比に等しい、分化アッセイ最終有毛細胞比率、を有し、
(e)増殖アッセイ最終のLgr5+細胞数は、増殖アッセイ初期のLgr5+細胞数より少なくとも10倍多く、
(f)分化アッセイ最終の有毛細胞数はゼロではない数である。
上記のアッセイは、notchアクチベーターまたはHDAC阻害剤を適用することを含まない。
本出願において、「または」の使用は、特に定めのない限り、「および/または」を意味する。本出願において使用する場合、「含む(comprise)」という用語およびこの用語の変形、例えば、「含む(comprising)」および「含む(comprises)」は、他の添加物、成分、整数、または工程を除外することを意図しない。本出願において使用する場合、「約(about)」および「約(approximately)」という用語は同義語として用いられる。約(about/approximately)を伴ってまたは伴わずに本出願で用いられる任意の数字は、関連する分野の当業者によって理解される任意の通常の変動を包含することが意図される。特定の実施形態において、「約(approximately)」および「約(about)」という用語は、特に定めのない限り、または文脈から明らかにされていない限り(このような数字が、あり得る値の100%より大きい場合を除いて)、言及した参照値のいずれかの(より大きいまたはより小さい)方向における25%、20%、19%、18%、17%、16%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、またはそれより少ない%の範囲内にある値の範囲を指す。
[本発明1001]
式(I)の化合物:
またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体
[式中、
Q 1 は、CHまたはNであり、
Q 2 は、CまたはNであり、
Q 3 は、CまたはNであり、
ここで、Q 1 、Q 2 、およびQ 3 のうちの少なくとも1つはNであり、
R 1 は、水素、ハロ、C 1 ~C 4 アルキル、C 1 ~C 4 アルケニル、C 1 ~C 4 アルキニル、-CN、-OH、-O-C 1 ~C 4 アルキル、-NH 2 、-NHC(O)R 1a 、および-S(O) 2 NH 2 からなる群から選択され、ここで、該アルキルは、独立してハロおよび-OHからなる群から選択される1~3個の置換基で任意選択で置換されていてもよく、R 1a は、C 1 ~C 4 アルキルであり、
R 2 は、ハロ、C 1 ~C 4 アルキル、C 1 ~C 4 アルケニル、C 1 ~C 4 アルキニル、-CN、-OH、-O-C 1 ~C 4 アルキル、-NH 2 、-NH(C 1 ~C 4 アルキル)、-N(C 1 ~C 4 アルキル) 2 、-NHC(O)R 2a 、および-S(O) 2 NH 2 からなる群から選択され、ここで、該アルキルは、独立してハロおよび-OHからなる群から選択される1~3個の置換基で任意選択で置換されていてもよく、R 2a は、C 1 ~C 4 アルキルであり、
R 3 は、水素、ハロ、C 1 ~C 4 アルキル、C 1 ~C 4 アルケニル、C 1 ~C 4 アルキニル、-CN、-OH、-O-C 1 ~C 4 アルキル、-NH 2 、-NHC(O)R 3a 、および-S(O) 2 NH 2 からなる群から選択され、ここで、該アルキルは、独立してハロおよび-OHからなる群から選択される1~3個の置換基で任意選択で置換されていてもよく、R 3a は、C 1 ~C 4 アルキルであり、
Arは、
からなる群から選択され、
-Z-W-X-Y-は、-C(R Z ) 2 -C(R W ) 2 -N(R X )-C(R Y ) 2 -、-C(R Z ) 2 -C(R W ) 2 -CH(R X )-C(R Y ) 2 -、または-C(R W ) 2 -CH(R X )-C(R Y ) 2 -であり、
各R Z は、独立して水素、重水素、ハロ、およびC 1 ~C 4 アルキルからなる群から選択され、または両方のR Z 基が、一緒になって、C 3 ~C 6 シクロアルキルもしくはオキソを形成し、
各R W は、独立して水素、重水素、ハロ、およびC 1 ~C 4 アルキルからなる群から選択され、または両方のR W 基が、一緒になって、C 3 ~C 6 シクロアルキルもしくはオキソを形成し、
あるいはR Z およびR W が、それらが結合している炭素と一緒になって、C 3 ~C 6 シクロアルキルを形成し、
R X は、-COR X1 、-SO 2 R X1 、ヘテロアリール、および-(C 1 ~C 4 アルキレン)-(C 3 ~C 8 シクロアルキル)からなる群から選択され、ここで、-(C 1 ~C 4 アルキレン)-(C 3 ~C 8 シクロアルキル)は、C 1 ~C 4 アルキレン上で1~4個のハロで任意選択で置換されていてもよく、
ここで、R X1 はヘテロシクリルであり、ここで該ヘテロシクリルは、独立して重水素、ハロ、-[C(R X1a ) 2 ] p -CN、-CF 3 、C 1 ~C 4 アルキル、-(CH 2 ) p -OH、-[C(R X1a ) 2 ] p -OH、-[C(R X1a ) 2 ] p -O-C 1 ~C 4 アルキル、-NHCOC 1 ~C 4 アルキル、-CONHC 1 ~C 4 アルキル、-COH、-CO 2 H、-[C(R X1a ) 2 ] p -COO-C 1 ~C 4 アルキル、-(CH 2 ) p -NH 2 、-[C(R X1a ) 2 ] p -NH 2 、-[C(R X1a ) 2 ] p -NH-C 1 ~C 4 アルキル、-[C(R X1a ) 2 ] p -N-(C 1 ~C 4 アルキル) 2 からなる群から選択される1~12個の置換基で任意選択で置換されていてもよく、ここで、pは、0、1、2、または3であり、各R X1a は、独立して水素、重水素、ハロ、-CF 3 、およびC 1 ~C 4 アルキルからなる群から選択され、または両方のR X1a 基が、一緒になって、C 3 ~C 6 シクロアルキルを形成し、
あるいはR X1 はN(R X2 ) 2 であり、ここで、R X2 は、独立して水素、アルキル、置換アルキルから選択され、ここで、アルキル置換は、ハロ、複素環、および置換複素環であることができ、
各R Y は、独立して水素、重水素、ハロ、およびC 1 ~C 4 アルキルからなる群から選択され、または両方のR Y 基が、一緒になって、C 3 ~C 6 シクロアルキルもしくはオキソを形成し、
mは、0、1、または2であり、
ただし、前記化合物は、
ではない]。
[本発明1002]
R X が-COR X1 である、本発明1001の化合物。
[本発明1003]
R X1 が、ピペリジン、2,8-ジアザスピロ[4,5]デカン、2,5-ジアザビシクロ[2,2,1]ヘプタン、または8-オキサ-3-アザビシクロ[3.2.1]オクタンであり、これらの各々が、独立して重水素、ハロ、C 1 ~C 4 アルキル、-[C(RX 1a ) 2 ] p -OH、-(CH 2 ) p -NMe 2 、-(CH 2 ) p -NHMe、-(CH 2 ) p -NH 2 からなる群から選択される1~12個の置換基で任意選択で置換されていてもよく、ここで、pは、0、1、2、または3である、本発明1002の化合物。
[本発明1004]
R X1 は、1~6個のハロ置換基で任意選択で置換されていてもよいピペリジンである、本発明1003の化合物。
[本発明1005]
前記ピペリジンは、-[C(R X1a ) 2 ] p -OH、-(CH 2 ) p -NMe 2 で任意選択で置換されていてもよい、本発明1004の化合物。
[本発明1006]
R X は、ヘテロアリールである、本発明1001の化合物。
[本発明1007]
前記ヘテロアリールは、単環式または二環式である、本発明1006の化合物。
[本発明1008]
前記ヘテロアリールは、1~3個の窒素を含有する、本発明1006の化合物。
[本発明1009]
R X は、-(C 1 ~C 4 アルキレン)-(C 3 ~C 8 シクロアルキル)である、本発明1001の化合物。
[本発明1010]
前記-(C 1 ~C 4 アルキレン)-(C 3 ~C 8 シクロアルキル)が、C 1 ~C 4 アルキレン上で1または2個のハロゲンで置換されている、本発明1009の化合物。
[本発明1011]
前記C 3 ~C 8 シクロアルキルが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシルである、本発明1009の化合物。
[本発明1012]
式(Ia)の化合物:
またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体
[式中、
Q 1 は、CHまたはNであり、
Q 2 は、CまたはNであり、
Q 3 は、CまたはNであり、
ここで、Q 1 、Q 2 、およびQ 3 のうちの少なくとも1つはNであり、
R 1 は、水素、ハロ、C 1 ~C 4 アルキル、C 1 ~C 4 アルケニル、C 1 ~C 4 アルキニル、-CN、-OH、-O-C 1 ~C 4 アルキル、-NH 2 、-NHC(O)R 3a 、および-S(O) 2 NH 2 からなる群から選択され、ここで、該アルキルは、独立してハロおよび-OHからなる群から選択される1~3個の置換基で任意選択で置換されていてもよく、R 1a は、C 1 ~C 4 アルキルであり、
R 2 は、水素、ハロ、C 1 ~C 4 アルキル、C 1 ~C 4 アルケニル、C 1 ~C 4 アルキニル、-CN、-OH、-O-C 1 ~C 4 アルキル、-NH 2 、-NH(C 1 ~C 4 アルキル)、-N(C 1 ~C 4 アルキル) 2 、-NHC(O)R 2a 、および-S(O) 2 NH 2 からなる群から選択され、ここで、該アルキルは、独立してハロおよび-OHからなる群から選択される1~3個の置換基で任意選択で置換されていてもよく、R 2a は、C 1 ~C 4 アルキルであり、
R 3 は、水素、ハロ、C 1 ~C 4 アルキル、C 1 ~C 4 アルケニル、C 1 ~C 4 アルキニル、-CN、-OH、-O-C 1 ~C 4 アルキル、-NH 2 、-NHC(O)R 3a 、および-S(O) 2 NH 2 からなる群から選択され、ここで、該アルキルは、独立してハロおよび-OHからなる群から選択される1~3個の置換基で任意選択で置換されていてもよく、R 3a は、C 1 ~C 4 アルキルであり、
Arは、
からなる群から選択され、ここで、Arは、重水素、ハロ、アルキル、アルコキシ、およびCNで任意選択で置換されていてもよく、
Q 7 は、S、O、CH 2 、およびNR Q7 から選択され、ここで、R Q7 は、水素であるかまたは任意選択で置換されていてもよいC 1 ~C 4 アルキルであり、
-Z-W-X-Y-は、-C(R Z ) 2 -C(R W ) 2 -N(R X )-C(R Y ) 2 -、-C(R Z ) 2 -C(R W ) 2 -CH(R X )-C(R Y ) 2 -、または-C(R W ) 2 -CH(R X )-C(R Y ) 2 -であり、
各R Z は、独立して水素、重水素、ハロ、およびC 1 ~C 4 アルキルからなる群から選択され、または両方のR Z 基が、一緒になって、C 3 ~C 6 シクロアルキルもしくはオキソを形成し、
各R W は、独立して水素、重水素、ハロ、およびC 1 ~C 4 アルキルからなる群から選択され、または両方のR W 基が、一緒になって、C 3 ~C 6 シクロアルキルもしくはオキソを形成し、
あるいはR Z およびR W が、それらが結合している炭素と一緒になって、C 3 ~C 6 シクロアルキルを形成し、
R X は、水素、R X1 、-COR X1 、-SO 2 R X1 、-(C 1 ~C 4 アルキレン)-R X1 からなる群から選択され、ここで、-(C 1 ~C 4 アルキレン)-R X1 は、C 1 ~C 4 アルキレン上で1~4個のハロで任意選択で置換されていてもよく、
ここで、R X1 は、C 3 ~C 8 シクロアルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり、ここで該ヘテロシクリルは、独立して重水素、ハロ、-[C(R X1a ) 2 ] p -CN、-CF 3 、C 1 ~C 4 アルキル、-(CH 2 ) p -OH、-[C(R X1a ) 2 ] p -OH、-[C(R X1a ) 2 ] p -O-C 1 ~C 4 アルキル、-NHCOC 1 ~C 4 アルキル、CONHC 1 ~C 4 アルキル、COH、-CO 2 H、-[C(R X1a ) 2 ] p -COO-C 1 ~C 4 アルキル、-(CH 2 ) p -NH 2 、-[C(R X1a ) 2 ] p -NH 2 、-[C(R X1a ) 2 ] p -NH-C 1 ~C 4 アルキル、-[C(R X1a ) 2 ] p -N-(C 1 ~C 4 アルキル) 2 からなる群から選択される1~12個の置換基で任意選択で置換されていてもよく、ここで、pは、0、1、2、または3であり、各R X1a は、独立して水素、重水素、ハロ、-CF 3 、およびC 1 ~C 4 アルキルからなる群から選択され、または両方のR X1a 基が、一緒になって、C 3 ~C 6 シクロアルキルを形成し、
あるいはR X1 はN(R X2 ) 2 であり、ここで、R X2 は、独立して水素、アルキル、置換アルキルから選択され、ここで、アルキル置換は、ハロ、複素環、および置換複素環であることができ、
各R Y は、独立して水素、重水素、ハロ、およびC 1 ~C 4 アルキルからなる群から選択され、または両方のR Y 基が、一緒になって、C 3 ~C 6 シクロアルキルもしくはオキソを形成し、
mは、0、1、または2である]。
[本発明1013]
式(Ib)の化合物:
またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体
[式中、
Q 1 は、CHまたはNであり、
Q 2 は、CまたはNであり、
Q 3 は、CまたはNであり、
ここで、Q 1 、Q 2 、およびQ 3 のうちの少なくとも1つはNであり、ただし、Q 1 がCHであり、Q 3 がCである場合、Q 2 はNではなく、
R 1 は、水素、ハロ、C 1 ~C 4 アルキル、C 1 ~C 4 アルケニル、C 1 ~C 4 アルキニル、-CN、-OH、-O-C 1 ~C 4 アルキル、-NH 2 、-NHC(O)R 3a 、および-S(O) 2 NH 2 からなる群から選択され、ここで、該アルキルは、独立してハロおよび-OHからなる群から選択される1~3個の置換基で任意選択で置換されていてもよく、R 1a は、C 1 ~C 4 アルキルであり、
R 2 は、水素、ハロ、C 1 ~C 4 アルキル、C 1 ~C 4 アルケニル、C 1 ~C 4 アルキニル、-CN、-OH、-O-C 1 ~C 4 アルキル、-NH 2 、-NH(C 1 ~C 4 アルキル)、-N(C 1 ~C 4 アルキル) 2 、-NHC(O)R 2a 、および-S(O) 2 NH 2 からなる群から選択され、ここで、該アルキルは、独立してハロおよび-OHからなる群から選択される1~3個の置換基で任意選択で置換されていてもよく、R 2a は、C 1 ~C 4 アルキルであり、
R 3 は、水素、ハロ、C 1 ~C 4 アルキル、C 1 ~C 4 アルケニル、C 1 ~C 4 アルキニル、-CN、-OH、-O-C 1 ~C 4 アルキル、-NH 2 、-NHC(O)R 3a 、および-S(O) 2 NH 2 からなる群から選択され、ここで、該アルキルは、独立してハロおよび-OHからなる群から選択される1~3個の置換基で任意選択で置換されていてもよく、R 3a は、C 1 ~C 4 アルキルであり、
Arは、
からなる群から選択され、ここで、Arは、重水素、ハロ、アルキル、アルコキシ、およびCNで任意選択で置換されていてもよく、
各Q 6 は、独立してCR Q6 およびNから選択され、ここで、CR Q6 は、水素、ハロ、-CN、低級アルキル、または置換アルキルであり、
Q 7 は、S、O、CH 2 、およびNR Q7 から選択され、ここで、R Q7 は、水素であるかまたは任意選択で置換されていてもよいC 1 ~C 4 アルキルであり、
-Z-W-X-Y-は、-C(R Z ) 2 -C(R W ) 2 -N(R X )-C(R Y ) 2 -、-C(R Z ) 2 -C(R W ) 2 -CH(R X )-C(R Y ) 2 -、または-C(R W ) 2 -CH(R X )-C(R Y ) 2 -であり、
各R Z は、独立して水素、重水素、ハロ、およびC 1 ~C 4 アルキルからなる群から選択され、または両方のR Z 基が、一緒になって、C 3 ~C 6 シクロアルキルもしくはオキソを形成し、
各R W は、独立して水素、重水素、ハロ、およびC 1 ~C 4 アルキルからなる群から選択され、または両方のR W 基が、一緒になって、C 3 ~C 6 シクロアルキルもしくはオキソを形成し、
あるいはR Z およびR W が、それらが結合している炭素と一緒になって、C 3 ~C 6 シクロアルキルを形成し、
R X は、水素、R X1 、-COR X1 、-SO 2 R X1 、-(C 1 ~C 4 アルキレン)-R X1 からなる群から選択され、ここで、-(C 1 ~C 4 アルキレン)-R X1 は、C 1 ~C 4 アルキレン上で1~4個のハロで任意選択で置換されていてもよく、
ここで、R X1 は、C 3 ~C 8 シクロアルキル、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり、ここで該ヘテロシクリルは、独立して重水素、ハロ、-[C(R X1a ) 2 ] p -CN、-CF 3 、C 1 ~C 4 アルキル、-(CH 2 ) p -OH、-[C(R X1a ) 2 ] p -OH、-[C(R X1a ) 2 ] p -O-C 1 ~C 4 アルキル、-NHCOC 1 ~C 4 アルキル、CONHC 1 ~C 4 アルキル、COH、-CO 2 H、-[C(R X1a ) 2 ] p -COO-C 1 ~C 4 アルキル、-(CH 2 ) p -NH 2 、-[C(R X1a ) 2 ] p -NH 2 、-[C(R X1a ) 2 ] p -NH-C 1 ~C 4 アルキル、-[C(R X1a ) 2 ] p -N-(C 1 ~C 4 アルキル) 2 からなる群から選択される1~12個の置換基で任意選択で置換されていてもよく、ここで、pは、0、1、2、または3であり、各R X1a は、独立して水素、重水素、ハロ、-CF 3 、およびC 1 ~C 4 アルキルからなる群から選択され、または両方のR X1a 基が、一緒になって、C 3 ~C 6 シクロアルキルを形成し、
あるいはR X1 はN(R X2 ) 2 であり、ここで、R X2 は、独立して水素、アルキル、置換アルキルから選択され、ここで、アルキル置換は、ハロ、複素環、および置換複素環であることができ、
各R Y は、独立して水素、重水素、ハロ、およびC 1 ~C 4 アルキルからなる群から選択され、または両方のR Y 基が、一緒になって、C 3 ~C 6 シクロアルキルもしくはオキソを形成し、
mは、0、1、または2である]。
[本発明1014]
Q 1 がCHであり、Q 2 がNであり、Q 3 がCである、本発明1001~1012のいずれかの化合物。
[本発明1015]
Q 1 がNであり、Q 2 がCであり、Q 3 がNである、本発明1001~1013のいずれかの化合物。
[本発明1016]
Q 1 がCHであり、Q 2 がCであり、Q 3 がNである、本発明1001~1013のいずれかの化合物。
[本発明1017]
Q 1 がNであり、Q 2 がNであり、Q 3 がCである、本発明1001~1013のいずれかの化合物。
[本発明1018]
R 1 が水素またはハロである、本発明1001~1017のいずれかの化合物。
[本発明1019]
R 2 がハロである、本発明1001~1018のいずれかの化合物。
[本発明1020]
R 2 が、ハロ、-CF 3 、-CN、-C≡CH、-NH 2 、および-NHC(O)CH 3 からなる群から選択される、本発明1001~1018のいずれかの化合物。
[本発明1021]
R 3 が水素またはハロである、本発明1001~1020のいずれかの化合物。
[本発明1022]
Arが
である、本発明1001および1013~1021のいずれかの化合物。
[本発明1023]
-Z-W-X-Y-が、-C(R Z ) 2 -C(R W ) 2 -N(R X )-C(R Y ) 2 -である、本発明1001~1022のいずれかの化合物。
[本発明1024]
-Z-W-X-Y-が、-C(R Z ) 2 -C(R W ) 2 -CH(R X )-C(R Y ) 2 -である、本発明1001~1022のいずれかの化合物。
[本発明1025]
各R Z が、独立して水素およびハロからなる群から選択される、本発明1023~1024のいずれかの化合物。
[本発明1026]
両方のR Z 基が、一緒になって、C 3 ~C 6 シクロアルキルを形成する、本発明1023~1024のいずれかの化合物。
[本発明1027]
R Z およびR W が、それらが結合している炭素と一緒になって、C 3 ~C 6 シクロアルキルを形成する、本発明1001~1024のいずれかの化合物。
[本発明1028]
-Z-W-X-Y-が、-C(R W ) 2 -CH(R X )-C(R Y ) 2 -である、本発明1001~1022のいずれかの化合物。
[本発明1029]
各R W が、独立して水素およびハロからなる群から選択される、本発明1001~1028のいずれかの化合物。
[本発明1030]
両方のR W 基が、一緒になって、C 3 ~C 6 シクロアルキルを形成する、本発明1001~1028のいずれかの化合物。
[本発明1031]
各R Y が、独立して水素およびハロからなる群から選択される、本発明1001~1030のいずれかの化合物。
[本発明1032]
両方のR Y 基が、一緒になって、C 3 ~C 6 シクロアルキルを形成する、本発明1001~1030のいずれかの化合物。
[本発明1033]
R X がR X1 であり、ここで、R X1 がヘテロアリールである、本発明1012~1032のいずれかの化合物。
[本発明1034]
R X が-COR X1 である、本発明1012~1032のいずれかの化合物。
[本発明1035]
R X が-SO 2 R X1 である、本発明1012~1032のいずれかの化合物。
[本発明1036]
R X が-(C 1 ~C 4 アルキレン)-R X1 である、本発明1012~1032のいずれかの化合物。
[本発明1037]
R X1 がC 3 ~C 8 シクロアルキルである、本発明1034~1036のいずれかの化合物。
[本発明1038]
R X1 がヘテロシクリルであり、ここで該ヘテロシクリルが、ハロである1~12個の置換基で任意選択で置換されていてもよい、本発明1034~1036のいずれかの化合物。
[本発明1039]
からなる群から選択される化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体。
[本発明1040]
本発明1001~1039のいずれかの化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体、および薬学的に許容される担体を含む、医薬組成物。
[本発明1041]
HDAC阻害剤をさらに含む、本発明1040の医薬組成物。
[本発明1042]
TGFβ阻害剤をさらに含む、本発明1040の医薬組成物。
[本発明1043]
BMP阻害剤をさらに含む、本発明1040の医薬組成物。
[本発明1044]
ポロキサマーをさらに含む、本発明1040~1043のいずれかの医薬組成物。
[本発明1045]
親集団を含む蝸牛組織における蝸牛細胞集団を拡大する方法であって、該蝸牛組織を、本発明1001~1039のいずれかの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体、あるいは本発明1040~1044のいずれかの医薬組成物と接触させることを含む、方法。
[本発明1046]
前記蝸牛組織が、対象内にある、本発明1045の方法。
[本発明1047]
前記蝸牛組織を前記組成物と接触させることが、前記組成物を前記対象に経鼓膜的に(trans-tympanically)投与することにより達成される、本発明1046の方法。
[本発明1048]
前記蝸牛組織を前記組成物と接触させることが、前記対象の改善された聴覚機能をもたらす、本発明1047の方法。
[本発明1049]
組織細胞の産生を促進する方法であって、本発明1001~1039のいずれかの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体、あるいは本発明1040~1044のいずれかの医薬組成物を幹細胞集団に投与することまたは投与されるようにすることを含む、方法。
[本発明1050]
前記組織細胞が蝸牛細胞である、本発明1049の方法。
[本発明1051]
前記組織細胞が内耳有毛細胞である、本発明1050の方法。
[本発明1052]
特定の組織細胞の非存在または欠如に関連する疾患を有するかまたはそれを発症するリスクのある対象を処置する方法であって、本発明1001~1039のいずれかの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体、あるいは本発明1040~1044のいずれかの医薬組成物を幹細胞集団に投与することまたは投与されるようにすることを含む、方法。
[本発明1053]
前記組織細胞が蝸牛細胞である、本発明1052の方法。
[本発明1054]
前記組織細胞が内耳有毛細胞である、本発明1052の方法。
[本発明1055]
難聴を有するかまたはそれを発症するリスクのある対象を処置する方法であって、本発明1001~1039のいずれかの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体、あるいは本発明1040~1044のいずれかの医薬組成物を投与することを含む、方法。
[本発明1056]
前記化合物が、前記対象の蝸牛組織に経鼓膜的に投与される、本発明1055の方法。
[本発明1057]
内耳有毛細胞の産生を促進する方法であって、蝸牛組織の幹細胞集団を拡大するために、本発明1001~1039のいずれかの化合物またはその薬学的に許容される塩を単独でまたはHDAC阻害剤と組み合わせて投与することを含む、方法。
[本発明1058]
哺乳動物において聴力を再生する方法であって、本発明1001~1039のいずれかの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体を単独でまたはHDAC阻害剤と組み合わせて投与することを含む、方法。
[本発明1059]
前記投与は、インビボ対象のものである幹細胞集団に対して行われる、本発明1057または1058の方法。
[本発明1060]
内耳有毛細胞を産生する方法であって、該方法は、本発明1001~1039のいずれかの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体を単独でまたはHDAC阻害剤と組み合わせて投与することを含み、該方法は、インビボで初期集団においてLGR5+細胞を増殖させ、その結果、拡大したLGR5+細胞集団をもたらし、その結果、内耳有毛細胞の産生をもたらす、方法。
[本発明1061]
腸細胞の産生を促進する方法であって、腸上皮の幹細胞集団を拡大するために、本発明1001~1039のいずれかの化合物またはその薬学的に許容される塩を単独でまたはHDAC阻害剤と組み合わせて投与することを含む、方法。
[本発明1062]
前記腸上皮が再生される、本発明1061の方法。
[本発明1063]
化学療法誘導性消化管粘膜炎、グラフ対宿主病、胃潰瘍、クローン病、または潰瘍性大腸炎に関連する損傷した粘膜の修復を促進するための処置である、本発明1061の方法。
[本発明1064]
腸上皮のLgr5+細胞集団を拡大する方法であって、本発明1001~1039のいずれかの化合物またはその薬学的に許容される塩を単独でまたはHDAC阻害剤と組み合わせて投与することを含む、方法。
[本発明1065]
哺乳動物においてLgr5+細胞集団腸細胞を再生させるために、本発明1001~1039のいずれかの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体を単独でまたはHDAC阻害剤と組み合わせて使用する方法。
[本発明1066]
化学療法誘導性消化管粘膜炎、グラフ対宿主病、胃潰瘍、クローン病、または潰瘍性大腸炎に関連する損傷した粘膜の修復を促進するための処置である、本発明1065の方法。
[本発明1067]
インビボでLgr5+上皮細胞を増殖させる方法であって、本発明1001~1039のいずれかの化合物またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、方法。
[本発明1068]
前庭組織において前庭細胞集団を拡大するための方法であって、該前庭組織において、拡大した細胞集団を形成するために、該前庭組織を、(i)本発明1001~1039のいずれかの化合物またはその薬学的に許容される塩、および(ii)TGF-β阻害剤と接触させることを含む、方法。
[本発明1069]
特定の組織細胞の非存在または欠如に関連する疾患を有するかまたはそれを発症するリスクのある対象を処置するシステムであって、
本発明1001~1039のいずれかの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体を投与することと、
経鼓膜投与デバイスと
を含む、システム。
[本発明1070]
特定の組織細胞の非存在または欠如に関連する疾患を有するかまたはそれを発症するリスクのある対象の処置に使用するための、本発明1001~1039のいずれかの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体。
[本発明1071]
難聴を有するかまたはそれを発症するリスクのある対象の処置に使用するための、本発明1001~1039のいずれかの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体。
[本発明1072]
特定の組織細胞の非存在または欠如に関連する疾患を有するかまたはそれを発症するリスクのある対象を処置するための医薬の製造における、本発明1001~1039のいずれかの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体の使用。
[本発明1073]
難聴を有するかまたはそれを発症するリスクのある対象を処置するための医薬の製造における、本発明1001~1039のいずれかの化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体の使用。
本開示の例示的な実施形態の説明は以下の通りである。
本開示は、式(I)の化合物
ならびにその薬学的に許容される塩および互変異性体を提供し、式中、Q1、Q2、Q3、R1、R2、R3、Ar、-Z-W-X-Y-、およびmは、式(I)について上記で定義した通りである。
a)該化合物は、
ではないことを条件とする;
b)Arが
であり、
が
である場合、RX1は、
ではなく、
でもないことを条件とする。
である。
である。
ならびにその薬学的に許容される塩および互変異性体を提供し、式中、Q1、Q2、Q3、R1、R2、R3、Ar、-Z-W-X-Y-、およびmは、式(Ia)について上記で定義した通りである。
ならびにその薬学的に許容される塩および互変異性体提供し、式中、Q1、Q2、Q3、R1、R2、R3、Ar、-Z-W-X-Y-、およびmは、式(Ib)について上記で定義した通りである。
である。特定の実施形態において、Arは、
である。特定の実施形態において、Arは、
である。特定の実施形態において、Arは、
である。特定の実施形態において、Arは、
である。特定の実施形態において、Arは、
である。特定の実施形態において、Arは、
である。特定の実施形態において、Arは、
である。特定の実施形態において、Arは、
である。特定の実施形態において、Arは、
である。特定の実施形態において、Arは、
である。特定の実施形態において、Arは、
である。特定の実施形態において、Arは、
である。特定の実施形態において、Arは、
である。
である。式(Ia)の特定の実施形態において、Arは、
である。式(Ia)の特定の実施形態において、Arは、
または
であり、ここで、Q7は、S、O、CH2、およびNRQ7から選択され、ここで、RQ7は、水素であるかまたは任意選択で置換されていてもよいC1~C4アルキルである。
である。式(Ib)の特定の実施形態において、Arは、
である。式(Ib)の特定の実施形態において、Arは、
または
であり、ここで、Q7は、S、O、CH2、およびNRQ7から選択され、ここでRQ7は水素であるかまたは任意選択で置換されていてもよいC1~C4アルキルである。式(Ib)の特定の実施形態において、Arは、
、
であり、ここで、Q7は、S、O、CH2、およびNRQ7から選択され、ここでRQ7は水素であるかまたは任意選択で置換されていてもよいC1~C4アルキルである。式(Ib)の特定の実施形態において、Arは、
であり、各Q6は、独立してCRQ6およびNから選択され、該RQ6は、水素、ハロ、-CN、低級アルキル、または置換アルキルである。
である。
である。
を提供し、該化合物は、以下の特徴のうちの1、2、3、またはそれ以上を有する:
a)Arは、
である;
b)Q1はCHであり、Q2はNであり、Q3はCである;
c)R2は、水素またはハロである;
d)-Z-W-X-Y-は、-C(RZ)2-C(RW)2-N(RX)-C(RY)2-である;
e)RXは、-CORX1である。
を提供し、該化合物は、以下の特徴のうちの1、2、3、またはそれ以上を有する:
a)Arは、
である;
b)Q1はCHであり、Q2はNであり、Q3はCである;
c)R2はC1~C4アルキルであり、ここで、該アルキルは、独立してハロおよび-OHからなる群から選択される1~3個の置換基で任意選択で置換されていてもよく、
d)-Z-W-X-Y-は、-C(RZ)2-C(RW)2-N(RX)-C(RY)2-である;
e)RXは、-CORX1である。
を提供し、該化合物は、以下の特徴のうちの1、2、3、またはそれ以上を有する:
a)Arは、
である;
b)Q1はCHであり、Q2はNであり、Q3はCである;
c)R2は、C1~C4アルキニル、-CN、-OH、-S(O)2NH2、-NH2、または-NHC(O)R2aである;
d)-Z-W-X-Y-は、-C(RZ)2-C(RW)2-N(RX)-C(RY)2-である;
e)RXは、-CORX1である。
本発明の化合物は、標準化学を含む様々な方法によって製造することができる。好適な合成経路は、以下のスキームに示されている。
本明細書に記載の化合物は、市販の出発材料から製造することができ、または既知の有機、無機および/もしくは酵素プロセスを使用して合成することができる。
本開示は、Wnt経路を活性化する方法またはGSK3-β活性を阻害する方法に関する。特許文献および非特許文献には、数百のGSK3阻害剤といわれるものがあるが、他の治療剤の非存在下で投与された場合に、全てのGSK3阻害剤が、幹細胞増殖の活性化を促進するのに十分ではなく、有効でもないであろう。
特定の実施形態において、本開示は、内耳有毛細胞の産生を促進する方法であって、蝸牛組織の幹細胞集団を拡大するために本開示の化合物を投与することを含む方法に関する。
特定の実施形態において、本開示は、腸細胞の産生を促進する方法に関し、該方法は、腸上皮の幹細胞集団を拡大するために、本開示の化合物を投与することを含む。
特定の実施形態において、本開示は、腸細胞の産生を促進する方法に関し、該方法は、本開示の化合物を投与して、腸上皮のLgr5+細胞集団を拡大することを含む。
特定の実施形態において、含有する本医薬製剤は、前庭組織と接触することを含んで、前庭組織において前庭細胞集団を拡大することができる。特定の実施形態において、本医薬製剤は、幹細胞増殖アッセイにおいて、幹細胞増殖アッセイ細胞集団における支持細胞の数を少なくとも10倍または少なくとも50倍増加させることができる。特定の実施形態において、本医薬製剤は、幹細胞分化アッセイにおいて、前庭支持細胞を含む細胞集団から有毛細胞を形成させることができる。
特定の実施形態において、本開示は、毛乳頭細胞の産生を促進する方法に関し、該方法は、毛乳頭細胞集団を拡大するために、本開示の化合物を単独でまたはBMP阻害剤と組み合わせて投与することを含む。特定の実施形態において、本化合物は、哺乳動物において毛を再生させることができる。特定の実施形態において、毛乳頭細胞集団は、インビボ対象のものである。特定の実施形態において、毛乳頭細胞集団は、脱毛症の処置のためのインビボ対象のものである。特定の実施形態において、本開示は、インビボで初期集団において毛乳頭細胞を増殖させるために、本開示の化合物を単独でまたはBMP阻害剤と組み合わせて使用し、その結果、拡大した毛乳頭細胞集団をもたらすことを含む、毛乳頭細胞を産生する方法を提供する。
正円窓膜または卵円窓膜は、内耳空間に対する生物学的障壁であり、聴力障害の局所的処置に対する主要な障害である。投与される薬物は、内耳空間に到達するためにはこの膜を乗り越えなければならない。薬物は手術(例えば、鼓膜を通過する注射)により正円窓膜または卵円窓膜に局所的に配置することができ、次いで、正円窓膜または卵円窓膜を通り抜けることができる。正円窓または卵円窓を通り抜けた物質は、典型的には外リンパに分布し、したがって有毛細胞および支持細胞に到達する。
特定の実施形態において、本医薬製剤はまた、HDACを含んでもよい。特定の実施形態において、HDACを含有する本医薬製剤は、Lgr5+細胞の形成を増強し、分化を制御し、幹細胞性および複製を制御し、または聴覚および腸再生を回復させることができる。
からなる群から選択される。
特定の実施形態において、本医薬製剤はまた、BMP阻害剤を含んでもよい。BMP阻害剤の例を以下に示す。他の例は、WO2014/138088A1およびWO2016/054406A1に記載され、それらはその内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。
BMP阻害剤II 1206711-16-1
ドルソモルフィン(dorsomorphin) 866405-64-3
ML347 1062368-49-3
LDN-193189 1062368-24-4
特定の実施形態において、本医薬製剤はまた、TGF-β阻害剤を含んでもよい。特定の実施形態において、特定の実施形態において、TGF-β阻害剤を含有する本医薬製剤は、前庭組織と接触することを含んで、前庭組織において前庭細胞集団を拡大させることができる。特定の実施形態において、TGF-β阻害剤を含有する本医薬製剤は、幹細胞増殖アッセイにおいて、幹細胞増殖アッセイ細胞集団における支持細胞の数を少なくとも10倍または少なくとも50倍増加させることができる。特定の実施形態において、TGF-β阻害剤を含有する本医薬製剤は、幹細胞分化アッセイにおいて、前庭支持細胞を含む細胞集団から有毛細胞を形成させることができる。
特定の実施形態において、本開示は、a)本開示の化合物、およびb)ポロキサマーを含む医薬組成物を提供する。
1H NMR スペクトルをBruker Avance III 400MHzおよびBruker Fourier 300MHzで記録し、TMSを内部標準として使用した。
合成スキーム
中間体2の合成
MeCN(540ml)中の中間体1(20g、213mmol)の溶液に、(E)-4-オキソ-ブテン酸エチル(28.6g、223mmol)を添加した。反応混合物を80℃に加熱し、6時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(1:0~200:1のジクロロメタン/MeOHで溶出)により精製して、粗中間体2(25g)を褐色固体として得た。
MeOH(100ml)中の粗中間体2(25g)の溶液に、NH3/MeOH(6M、100ml)を添加した。反応混合物を室温で一晩攪拌した。混合物をEtOAc(500ml)に注ぎ、次いで濾過した。濾過ケーキを真空中で乾燥し、中間体3(13g、2工程で35%)を褐色固体として得た。
DMF(1000ml)中の中間体4(100g、0.51mol)の溶液にNaH(60%、61g、1.53mol)を0℃で添加した。混合物を室温で20分間攪拌した。2-クロロエチルアミン塩酸塩(89.2g、0.77mol)を混合物に0℃で何回に分けて添加した。混合物を室温で2時間攪拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc=5/1)は反応が完了したことを示した。混合物を氷水に注ぎ、EtOAc(600ml×3)で抽出した。合わせた有機相を水、食塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、真空中で濃縮して、中間体5(110g、90%)を黄色油として得た。
AcOH(720ml)中の中間体5(150g、0.63mol)の溶液に、ボランピリジン錯体(9.3M、135.5ml、1.26mol)をN2下で室温で添加した。混合物を室温で一晩攪拌した。次いで、混合物をNaOH水溶液でpH=9~10に調整し、EtOAc(800ml×3)で抽出した。合わせた有機相を真空中で濃縮して、粗化合物を得た。水(720ml)を粗化合物に添加し、続いて濃HCl(240ml)をゆっくりと添加した。混合物を室温で30分間攪拌し、NaOH水溶液でpH=10~11に調整し、EtOAc(800ml×3)で抽出し、濃縮して、粗化合物を得た。メチル第三級ブチルエーテル(500ml)中の粗化合物の溶液に、AcOH(28ml)を室温で添加した。混合物を室温で30分間攪拌し、次いで濾過し、濾過ケーキをメチル第三級ブチルエーテルで洗浄し、乾燥して、中間体6(120g、63.5%)を白色固体として得た。
AcOH(80ml)およびHCHO(37%水溶液、660ml)中のH2SO4(12.6ml)の溶液に、中間体6(100g、0.33mol)を室温で何回に分けて添加した。混合物を50℃で20分間攪拌した。次いで、混合物をNaOH水溶液でpH=9~10に調整し、EtOAc(800ml×3)で抽出し、濃縮して、粗中間体7(100g)を黄色固体として得て、これを精製せずに次の工程に直接使用した。
THF(700ml)中の中間体7(100g、粗製物)およびK2CO3水溶液(300ml、1M)の混合物を(Boc)2O(94.4g)に室温で添加した。混合物を室温で一晩攪拌した。TLC(ジクロロメタン/MeOH=10/1)は反応が完了したことを示した。次いで、H2Oを添加し、EtOAc(500ml×3)で抽出した。合わせた有機相を食塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(50:1~5:1の石油エーテル/EtOAcで溶出)により精製して、中間体8(75g、2工程で64.6%)を黄色固体として得た。
THF(490ml)中の中間体8(49g、0.14mol)の溶液に、THF(490ml)中のDDQ(37.9g、0.17mol)の溶液をN2下で0℃で添加した。混合物を0℃で15分間攪拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc=5/1)は反応が完了したことを示した。次いで、混合物をNa2CO3水溶液に注ぎ、EtOAc(400ml×2)で抽出した。合わせた有機相を食塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(50:1~10:1の石油エーテル/EtOAcで溶出)により精製して、コア1(24g、49%)を黄色固体として得た。
ジクロロメタン(100ml)中のコア1(10g、28.5mmol)の溶液に、HCl/ジオキサン(7M、50ml)を室温で添加した。混合物を室温で1時間攪拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc=5/1)は反応が完了したことを示した。溶媒を真空中で濃縮して、白色固体を得た。
ジクロロメタン(100ml)中の中間体10(10g、27.6mmol)の溶液に、(COCl)2 (8.8g、69mmol)をN2下で0℃で添加した。混合物を40℃で1時間攪拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc=1/1)は反応が完了したことを示した。次いで、MeOH(10ml)中のNaOMe(3.7g、69mmol)の溶液をN2下で-60℃で添加した。混合物を室温で1時間攪拌した。水を添加し、ジクロロメタン(100ml×3)で抽出した。合わせた有機相を食塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(5:1~1:2の石油エーテル/EtOAcで溶出)により精製して、中間体11(6g、48.5%)を黄色固体として得た。
DMF(180ml)中の中間体11(10g、22.3mmol)および中間体3(3.9g、22.3mmol)の溶液に、THF(100ml)中のt-BuOK(6.4g、19.0mmol)の溶液を0~10℃で添加した。混合物を0~10℃で15分間攪拌した。TLC(ジクロロメタン/MeOH=15/1)は反応が完了したことを示した。次いで、混合物を氷水に注ぎ、EtOAc(100ml×4)で抽出した。合わせた有機相を水、食塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(10:5:1~1:1:1の石油エーテル/EtOAc/THFで溶出)により精製して、コア2(6.5g、50.7%)を橙色固体として得た。
DMF(200ml)中のコア1(10g、28.5mmol)の溶液に、CuI(5.4g、28.5mmol)および2,2-ジフルオロ-2-(フルオロスルホニル)酢酸メチル(19.2g、100mmol)をN2下で室温で添加した。混合物を80℃で2.5時間攪拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc=5/1)は反応が完了したことを示した。混合物を室温に冷却し、濾過した。濾液を水に添加し、EtOAc(100ml×4)で抽出した。合わせた有機相を水、食塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(20:1~5:1の石油エーテル/EtOAcで溶出)により精製し、中間体12(5.5g、56.7%)を黄色固体として得た。
ジクロロメタン(75ml)中の中間体12(5.0g、14.7mmol)の溶液に、(COCl)2(4.6g、36.7mmol)をN2下で添加した。混合物を40℃で1時間攪拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc=1/1)は反応が完了したことを示した。次いで、MeOH(10ml)中のNaOMe(1.98g、36.7mmol)の溶液をN2下で-60℃で添加した。混合物を室温で1時間攪拌した。水を添加し、ジクロロメタン(100ml×3)で抽出した。合わせた有機相を食塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(10:1~5:1の石油エーテル/EtOAcで溶出)により精製して、中間体13(3.8g、60.7%)を黄色固体として得た。
DMF(110ml)中の中間体13(5.5g、12.9mmol)および中間体3(2.25g、12.9mmol)の溶液に、THF(10ml)中のtBuOK(3.6g、32.2mmol)の溶液を0~10℃で添加した。混合物を0~10℃で15分間攪拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc=l/1)は反応が完了したことを示した。次いで、混合物を氷水に注ぎ、EtOAc(100ml×4)で抽出した。合わせた有機相を水、食塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(100:1~30:1のジクロロメタン/MeOHで溶出)により精製して、中間体14(3.5g、58.3%)を橙色固体として得た。
ジクロロメタン(50ml)中の中間体14(5g、9.1mmol)の溶液に、HCl/ジオキサン(50ml、7M)を室温で添加した。混合物を室温で1時間攪拌した。TLC(ジクロロメタン/MeOH=15/1)は反応が完了したことを示した。溶媒を真空中で濃縮して、白色固体を得た。
N-メチル-2-ピロリドン(50ml)中のコア2(5g、8.7mmol)の溶液に、CuCN(2.5g、28mol)を室温で添加した。混合物をN2下で150℃で6時間攪拌した。次いで、混合物を氷水に注ぎ、EtOAc(100ml×4)で抽出した。合わせた有機相を食塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(1:0~50:1のジクロロメタン/MeOHで溶出)により精製して、化合物I-2(2.2g、49%)を橙色固体として得た。
1,4-ジオキサン(500ml)中のコア1(50g、0.14mol)の溶液に、NaI(42.7g、0.28mol)およびCuI(2.7g)、ならびに2-ジメチルアミノエチルアミン(2.5g)を添加した。混合物をN2下で140℃で一晩攪拌した。混合物を濾過し、濾過ケーキをジクロロメタンで洗浄した。合わせた有機相を真空中で濃縮した。残渣をメチル第三級ブチルエーテルで洗浄して、中間体15(50g、88.0%)を黄色固体として得た。
ジクロロメタン(110ml)中の中間体16(10g、27mmol)の溶液に、(COCl)2(8.5g、67.4mmol)をN2下で0℃で添加した。混合物を40℃で1時間攪拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc=5/1)は反応が完了したことを示した。次いで、MeOH(10ml)中のNaOMe(3.64g、67.4mmol)の溶液をN2下で60℃で添加した。混合物を室温で1時間攪拌した。水を添加し、ジクロロメタン(100ml×3)で抽出した。合わせた有機相を水、食塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(100:1~5:1の石油エーテル/EtOAcで溶出)により精製して、中間体17(7g、56.7%)を黄色固体として得た。
DMF(80ml)中の中間体17(8g、17.6mmol)および中間体3(3.1g、17.6mmol)の溶液に、THF(30ml)中のtBuOK(4.9g、44mmol)の溶液を0~10℃で添加した。混合物を0~10℃で15分間攪拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc=1/1)は反応が完了したことを示した。次いで、混合物を氷水に注ぎ、EtOAc(100ml×4)で抽出した。合わせた有機相を水、食塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(100:1~50:1のジクロロメタン/MeOHで溶出)により精製して、中間体18(5g、49%)を橙色固体として得た。
ジクロロメタン(50ml)中の中間体18(5g、8.6mmol)の溶液に、HCl/ジオキサン(50ml、7M)を室温で添加した。混合物を室温で1時間攪拌した。TLC(ジクロロメタン/MeOH=15/1)は反応が完了したことを示した。溶媒を真空中で濃縮して、白色固体を得た。
DMF(100ml)中の粗中間体19(5.2g)の溶液に、K2CO3(2g)を添加した。混合物を50℃に加熱し、1時間攪拌した。次いで、混合物を氷水に注ぎ、EtOAc(100ml×4)で抽出した。合わせた有機相を水、食塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(100:1~30:1のジクロロメタン/MeOHで溶出)により精製して、化合物I-3(3g、2工程で18.6%)を赤色固体として得た。
ジオキサン(50ml)中のコア2(5g、8.8mmol)の溶液に、アセトアミド(3.1g、53.3mmol)、CuI(1.1g、5.8mmol)、K3PO3(5.5g、26.4mmol)をN2下で室温で添加した。混合物を室温で20分間攪拌した。N1,N2-ジメチルエタン-1,2-ジアミン(1.56g、17.8mmol)を添加し、次いで、混合物をN2下で115℃で5時間攪拌した。TLC(ジクロロメタン/MeOH=15/1)は反応が完了したことを示した。次いで、混合物を氷水に注ぎ、EtOAc/THF(3/1、100ml×4)で抽出した。合わせた有機相を水、食塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(200:1~50:1のジクロロメタン/MeOHで溶出)により精製して、化合物I-10(3g、62%)を赤色固体として得た。
EtOH(10ml)中の化合物I-10(3g、5.4mmol)の溶液に、HCl(28ml、6N)を室温で添加した。混合物を80℃で3時間攪拌した。TLC(ジクロロメタン/MeOH=15/1)は反応が完了したことを示した。次いで、混合物を氷水に注ぎ、ジクロロメタン(100ml×2)で抽出し、次いで、水相をNa2CO3水溶液でpH=9~10に調整し、ジクロロメタン(100ml×6)で抽出し、真空中で濃縮した。残渣をメチル第三級ブチルエーテルで洗浄し、濾過した。濾過ケーキを真空中で乾燥し、化合物I-4(2.1g、75%)を赤色固体として得た。
乾燥トルエン(890ml)中の中間体21(100g、0.59mol)の溶液に、n-BuOH(131.6g、1.78mol)およびTsOH(10g)を室温で添加した。混合物を120℃で一晩攪拌し、ディーン・スターク装置を使用して水を除去した。TLC(石油エーテル/EtOAc=5/1)は反応が完了したことを示した。混合物を真空中で濃縮して、粗中間体22を得た。粗中間体22をフラッシュカラムクロマトグラフィー(100:1~20:1の石油エーテル/EtOAcで溶出)により精製して、中間体22(120g、67.8%)を黄色油として得た。
乾燥THF(1500ml)中の中間体22(50g、0.17mol)の溶液に、ビニルマグネシウムブロミド溶液(1M、668.8ml、668.8mmol)を-40℃で滴加して添加した。混合物を-40℃で1時間攪拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc=5/1)は反応が完了したことを示した。次いで、混合物をNH4Cl水溶液に注ぎ、EtOAc(300ml×3)で抽出し、有機相を濃縮して、粗化合物を得た。粗化合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(100:1~20:1の石油エーテル/EtOAcで溶出)により精製して、化合物(24g)を黄色油として得た。THF(100ml)中の化合物(24g)の溶液に、HCl(0.5N、80ml)を室温で滴加して添加した。混合物を室温で1時間攪拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc=5/1)は反応が完了したことを示した。混合物を、NaOH水溶液を用いてpH=10に調整し、EtOAc(300ml×3)で抽出し、真空中で濃縮して、中間体23(16g、58.8%)を黄色固体として得た。
MeOH(2100ml)中の中間体23(140g、0.86mol)の溶液に、2-アミノエタノール(78g、1.3mol)およびPd/C(14g)をN2下で室温で添加した。混合物をN2下で室温で2時間攪拌した。次いで、混合物をH2下で室温で一晩攪拌した。混合物を濾過し、濃縮して、中間体24(200g、粗製物)を黄色油として得て、これを精製せずに次の工程に直接使用した。
THF(1300ml)中の中間体24(90g、粗製物)およびK2CO3(467ml、1M)の混合物に、Boc2O(141g)を室温で添加した。混合物を室温で一晩攪拌した。TLC(ジクロロメタン/MeOH=10/1)は反応が完了したことを示した。次いで、H2Oを添加し、EtOAc(500ml×3)で抽出した。合わせた有機相を食塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(10:1~1:1の石油エーテル/EtOAcで溶出)により精製して、中間体25(66.6g、2工程で56%)を黄色油として得た。
THF(1000ml)中の中間体25(50g、0.26mol)の溶液に、Et3N(79g、0.79mol)およびMs2O(55g、0.32mol)をN2下で0℃で添加した。混合物を0℃で2時間攪拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc=3/1)は反応が完了したことを示した。次いで、これを氷水に注ぎ、EtOAc(400ml×2)で抽出した。合わせた有機相を食塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、真空中で濃縮して、中間体26(50g、79%)を黄色油として得た。
DMF(722ml)中の中間体26(65g、0.19mol)の溶液に、NaH(60%、11.5g、0.29mol)を0℃で添加した。混合物をN2下で0℃で1時間攪拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc=3/1)は反応が完了したことを示した。次いで、混合物を氷水に注ぎ、EtOAc(500ml×4)で抽出した。合わせた有機相を水、食塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(50:1~10:1の石油エーテル/EtOAcで溶出)により精製して、中間体27(26g、53.2%)を黄色固体として得た。
ジクロロメタン(900ml)中の中間体27(27.5g、95.0mmol)の溶液に、(COCl)2(18g、142mmol)をN2下で0℃で添加した。混合物を0℃で2時間攪拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc=1/1)は反応が完了したことを示した。次いで、MeOH(40.8ml)中のNaOMe(13.4g、247mmol)の溶液をN2下で-60℃で添加した。混合物を室温で1時間攪拌した。水を添加し、ジクロロメタン(200ml×3)で抽出した。合わせた有機相を水、食塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(20:1~1:1の石油エーテル/EtOAcで溶出)により精製して、中間体28(20g、56%)を白色固体として得た。
DMF(120ml)中の中間体28(10g、26.5mmol)および中間体3(4.6g、26.5mmol)の溶液に、THF(100ml)中のtBuOK(7.4g、66.2mmol)の溶液を0~10℃で添加した。混合物を0~10℃で15分間攪拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc=1/1)は反応が完了したことを示した。次いで、混合物を氷水に注ぎ、EtOAc(100ml×4)で抽出した。合わせた有機相を水、食塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(20:1~1:1の石油エーテル/EtOAcで溶出)により精製して、中間体29(7g、52.5%)を赤色固体として得た。
ジクロロメタン(50ml)中の中間体29(5g、9.9mmol)の溶液に、HCl/ジオキサン(50ml、7M)を室温で添加した。混合物を室温で1時間攪拌した。TLC(ジクロロメタン/MeOH=15/1)は反応が完了したことを示した。溶媒を真空中で濃縮した。残渣をメチル第三級ブチルエーテルで洗浄し、濾過した。濾過ケーキを真空中で乾燥して、コア3(4g、91.9%)を橙色固体として得た。
ジオキサン(100ml)中の中間体30(20g、94mmol)の溶液に、HCl/ジオキサン(100ml、7M)を室温で添加した。混合物を室温で2時間攪拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc=3/1)は反応が完了したことを示した。混合物をメチル第三級ブチルエーテル(300ml)に注ぎ、濾過した。濾過ケーキを真空中で乾燥し、中間体31塩酸塩(8g、57%)を白色固体として得た。
ジクロロメタン(180ml)中の中間体31塩酸塩(7g、47mmol)の溶液に、Et3N(14.2g、141mmol)を室温で添加した。混合物を室温で10分間攪拌した。次いでジクロロメタン(20ml)中のトリホスゲン(5.6g、19mmol)の溶液を混合物に0℃~10℃で添加した。混合物を室温で2分間攪拌した。TLC(ジクロロメタン/MeOH=10/1)は反応が完了したことを示した。次いで、混合物をNaHCO3水溶液、水、食塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、真空中で濃縮した。粗生成物を真空中で蒸留して、中間体32(2.5g、30.5%)を無色油として得た。
DMF(70ml)中のコア3(5g、11.45mmol)の溶液に、Et3N(3.5g、34.35mmol)を室温で添加した。混合物を室温で10分間攪拌した。次いで、DMF(5ml)中の中間体32(3.6g、20.5mmol)の溶液を混合物に0℃~10℃で添加した。混合物を室温で2時間攪拌した。TLC(ジクロロメタン/MeOH=15/1)は反応が完了したことを示した。混合物を氷水に注ぎ、メチル第三級ブチルエーテルで抽出して不純物を除去し、次いでEtOAc(100ml×5)で抽出した。合わせたEtOAc相を水、食塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、真空中で濃縮して、粗化合物I-5(4.5g、粗製物)を橙色固体として得た。
THF(100ml)中の粗中間体33(化合物I-5)(4.5g)の溶液に、NaBH4(0.16g、4.2mmol)を5℃未満で何回かに分けて添加した。添加後、反応混合物を5℃未満で0.5時間攪拌した。TLC(ジクロロメタン/MeOH=15/1)は反応が完了したことを示した。次いで、混合物を水に注ぎ、EtOAc(100ml×4)で抽出した。合わせた有機相を水、食塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(200:1~30:1のジクロロメタン/MeOHで溶出)により精製して、化合物I-6(3g、2工程で48%)を橙色固体として得た。
ジクロロメタン(240ml)中の中間体34塩酸塩(8.6g、55.0mmol)の溶液に、Et3N(16.7g、165.0mmol)を室温で添加した。混合物を室温で10分間攪拌した。次いで、ジクロロメタン(20ml)中のトリホスゲン(6.5g、22.0mmol)の溶液を混合物に0℃~10℃で添加した。混合物を室温で2時間攪拌した。TLC(ジクロロメタン/MeOH=10/1)は反応が完了したことを示した。次いで、混合物をNaHCO3水溶液、水、食塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、真空中で濃縮した。粗生成物を真空中で蒸留して、中間体35(4.2g、42%)を無色油として得た。
DMF(40ml)中のコア3(3g、6.8mmol)の溶液に、Et3N(2.1g、20.6mmol)を室温で添加した。混合物を室温で10分間攪拌した。次いで、DMF(5ml)中の中間体35(1.4g、7.5mmol)の溶液を混合物に0℃~10℃で添加した。混合物を室温で2時間攪拌した。TLC(ジクロロメタン/MeOH=10/1)は反応が完了したことを示した。次いで、混合物を氷水に注ぎ、メチル第三級ブチルエーテルで抽出して不純物を除去し、濾過した。濾過ケーキを水(100ml×3)で洗浄し、ジクロロメタン(200ml)により溶解し、食塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、真空中で濃縮して、化合物I-7(2.2g、58%)を橙色固体として得た。
ジクロロメタン(430ml)中の中間体36塩酸塩(15g、100mmol)の溶液に、Et3N(30.6g、300mmol)を室温で添加した。混合物を室温で10分間攪拌した。次いで、ジクロロメタン(20ml)中のトリホスゲン(11.9g、40 mmol)の溶液を混合物に0℃~10℃で添加した。混合物を室温で2時間攪拌した。TLC(ジクロロメタン/MeOH=10/1)は反応が完了したことを示した。次いで、混合物をNaHCO3水溶液、水、食塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、真空中で濃縮した。粗生成物を真空中で蒸留して、中間体37(9.2g、52%)を無色油として得た。
DMF(40ml)中のコア3(3g、6.8mmol)の溶液に、Et3N(2.1g、20.6mmol)を室温で添加した。混合物を室温で10分間攪拌した。次いで、DMF(5ml)中の中間体37(1.3g、7.5mmol)の溶液を混合物に0℃~10℃で添加した。混合物を室温で2時間攪拌した。TLC(ジクロロメタン/MeOH=10/1)は反応が完了したことを示した。次いで、混合物を氷水に注ぎ、EtOAc(100ml×4)で抽出した。合わせた有機相を水、食塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(200:1~50:1のジクロロメタン/MeOHで溶出)により精製して、化合物I-8(2.3g、62%)を橙色固体として得た。
MeOH(100ml)中の中間体38(20g、113mmol)の溶液に、HCl/MeOH(4M、100ml)を添加し、次いで室温で一晩攪拌した。混合物を真空中で濃縮した。残渣に水(500ml)を添加し、EtOAc(200ml×4)で抽出した。合わせた有機相を食塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、真空中で濃縮して、粗中間体39(21g)を褐色固体として得て、これを精製することなく次の工程に直接使用した。
MeOH(100ml)中の粗中間体39(21g)の溶液に、NH3/MeOH(6M、100ml)を添加した。反応混合物を室温で一晩攪拌した。混合物をEtOAc(500ml)に注ぎ、次いで濾過した。濾過ケーキを真空中で乾燥し、中間体40(8g、2工程で40%)を白色固体として得た。
DMF(120ml)中の中間体28(10g、26.5mmol)および中間体40(4.6g、26.5mmol)の溶液に、THF(100ml)中のtBuOK(7.4g、66.2mmol)の溶液を0~10℃で添加した。混合物を0~10℃で15分間攪拌した。TLC(石油エーテル/EtOAc=1/1)は反応が完了したことを示した。次いで、混合物を氷水に注ぎ、EtOAc(100ml×4)で抽出した。合わせた有機相を水、食塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(10:5~1:2の石油エーテル/EtOAcで溶出)により精製して、中間体41(5g、37.5%)を赤色固体として得た。
ジクロロメタン(50ml)中の中間体41(5g、9.9mmol)の溶液に、HCl/ジオキサン(50ml、7M)を室温で添加した。混合物を室温で1時間攪拌した。TLC(ジクロロメタン/MeOH=15/1)は反応が完了したことを示した。溶媒を濃縮して、中間体42(4g、92%)を橙色固体として得た。
DMF(20ml)中の中間体42 (2g、4.9mmol)および1-ピペリジカルボニルクロリド(1.1g、7.4mmol)の溶液に、Et3N(1.5g、14.9mmol)を室温で添加した。混合物を室温で30分間攪拌した。TLC(ジクロロメタン/MeOH=15/1)は反応が完了したことを示した。混合物を氷水に注ぎ、EtOAc(100ml×4)で抽出した。合わせた有機相を水、食塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、真空中で濃縮した。残渣をメチル第三級ブチルエーテルで洗浄し、濾過した。濾過ケーキを真空中で乾燥し、化合物I-9(1.1g、43.1%)を橙色固体として得た。
化合物I-14は、化合物I-8と同様の様式で合成することができる。
LC/MS M+1 548.2
化合物I-15は、化合物I-7と同様の様式で合成することができる。
LC/MS M+1 556.2
化合物I-16は、化合物I-7と同様の様式で合成することができる。
LC/MS M+1 556.2
化合物I-17は、化合物I-7と同様の様式で合成することができる。
LC/MS M+1 599.2
化合物I-18は、化合物I-8と同様の様式で合成することができる。
LC/MS M+1 591.2
ジクロロメタン(25ml)中の中間体46(1.0g、4.67mmol)の溶液に、Et3N(1.41g、14.0mmol)を添加した。懸濁液を攪拌し、DCM(5ml)中のトリホスゲン(0.55g、1.87mmol)により0~10℃で滴下して処理した。添加が完了した後、懸濁液を室温で2時間攪拌した。反応混合物を氷水(20ml)に注ぎ、DCMで抽出し、有機層をNaHCO3(水溶液)、食塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、中間体47(0.6g、46.5%)を無色油として得た。
DMF(13ml)中のコア3(1.0g、2.29mmol)の溶液に、Et3N(0.70g、6.87mmol)を添加した。懸濁液を攪拌し、DMF(2ml)中の中間体47(0.70g、2.52mmol)により0~10℃で滴下して処理した。添加が完了した後、懸濁液を室温で2時間攪拌した。反応混合物を氷水(60ml)に注ぎ、濾過し、真空中で濃縮して、中間体48(1.0g、粗製物)を赤色固体として得た。
DCM(30ml)中の中間体48(1.0g、粗製物)の溶液に、HCl/ジオキサン(10ml、8mol/L)を室温で添加し、混合物を室温で2時間攪拌した。反応混合物を濾過し、濾過ケーキを水に溶解し、Na2CO3(水溶液)でpH=8~9に調整し、再度濾過し、水で洗浄し、真空中で濃縮して、化合物I-19(130mg、2工程で10.5%)を赤色固体として得た。
DCM(1.5L)中の中間体49(15g、130.2mmol)の溶液に、Et3N(19.8g、195.3mmol)およびDMAP(0.8g、6.5mmol)を添加した。懸濁液を攪拌し、tert-ブチルクロロジフェニルシラン(53.7g、195.3mmol)により0~10℃で滴下して処理した。添加が完了した後、懸濁液を室温で5時間攪拌した。反応混合物を氷水(500ml)に注ぎ、DCM(300ml×2)で抽出し、有機層を食塩水(300ml×2)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮して、中間体50(30g、粗製物)を黄色油として得た。
DCM(900ml)中の中間体50(30g、粗製物、84.8mmol)の溶液に、Et3N(25.8g、254.5mmol)を添加した。懸濁液を攪拌し、DCM(50ml)中のトリホスゲン(10.1g、33.9mmol)により0~10℃で滴下して処理した。添加が完了した後、懸濁液を室温で2時間攪拌した。反応混合物を氷水(300ml)に注ぎ、DCMで抽出し、有機層をNaHCO3(水溶液)、食塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、中間体51(3.1g、8.8%)を無色油として得た。
DMF(15ml)中のCF3コア(合成はスキーム2に記載されている)(1.6g、3.28mmol)の溶液に、Et3N(1.0g、9.84mmol)を添加した。懸濁液を攪拌し、DMF(5ml)中の中間体51(1.5g、3.60mmol)により0~10℃で滴下して処理した。添加を完了した後、懸濁液を室温で2時間攪拌した。反応混合物を氷水(80ml)に注ぎ、濾過し、濾過ケーキを水およびMTBEで洗浄し、真空中で濃縮して、中間体52(0.98g、粗製物)を赤色固体として得た。
THF(20ml)中の中間体52(0.98g、粗製物)の溶液に、THF(10ml)中のTBAF(0.56g、1.77mmol)を室温で添加し、混合物を室温で2時間攪拌した。反応混合物を氷水(40ml)に注ぎ、濾過し、濾過ケーキを真空中で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、化合物I-20(160mg、22.8%)を橙色固体として得た。
中間体52と同様の様式での中間体53の合成。CNコアの合成は、スキーム3に記載される条件を使用いてBrを置換し、続いて、コア1を中間体10にすることについて記載した条件を用いてデブロッキングすること(deblocking)により、コア1から調製することができる。
MS計算値:620.14;MS実測値:621.1[M+1]+、23、24 MS計算値:586.14;MS実測値:587.1[M+1]+、26、27 MS計算値:584.17;MS実測値:565.1[M+1]+の合成は、化合物I-7と同様の様式で合成することができる。
化合物I-25は、合成スキーム11に示すようにして合成することができる。
DCM(30ml)中の化合物54(2.3g、13.2mmol)の溶液に、Et3N(2.9g、29.1mmol)およびBoc2O(3.5g、15.9mmol)を添加した。次いで、混合物を室温で2時間攪拌した。TLC(DCM/MeOH=10/1)は反応が完了したことを示した。混合物を氷水に注ぎ、DCMで抽出し、合わせた有機相を食塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、真空中で濃縮して、中間体55(2.3g、57.8%)を白色固体として得た。
DMF(30ml)中の中間体55(2.3g、9.7mmol)の溶液に、NaH(0.5g、13.6mmol)を0~10℃で添加した。次いで、室温で2時間攪拌した後、BnBr(2.5g、14.6mmol)を混合物に添加した。TLC(PE/EtOAc=3/1)は反応が完了したことを示した。反応物を氷水に注ぎ、EtOAcで抽出した。合わせた有機相を水、食塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、真空中で濃縮して、粗製物を得て、これをシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、中間体56(2.8g、87.5%)を白色固体として得た。
ジオキサン(10ml)中の中間体56(2.8g、8.6mmol)の溶液に、HCl/ジオキサン(7M、30ml)を添加した。混合物を室温で2時間攪拌した。TLC(PE/EtOAc=3/1)は反応が完了したことを示した。次いで、混合物を真空中で濃縮して、中間体57(1.9g、粗製物)を黄色油として得た。
DCM(50ml)中の中間体57(1.9g、粗製物)の溶液に、Et3N(2.1g、21.1mmol)を0~10℃で添加し、次いでDCM(10ml)中のトリホスゲ(0.8g、2.8mmol)滴下して添加した。混合物を室温で2時間攪拌した。TLC(PE/EtOAc=5/1)は反応が完了したことを示した。次いで、混合物を氷水に注ぎ、DCMで抽出し、合わせた有機相をNaHCO3(水溶液)、水、食塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、真空中で濃縮して、粗物を得て、これをシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、中間体58(0.6g、2工程で24.2%)を白色固体として得た。
DMF(10ml)中のコア3(1.1g、2.6mmol)の溶液に、Et3N(0.6g、6.0mmol)を添加し、次いでDMF(3ml)中の中間体58(0.6g、2.0mmol)を0~10℃で滴下して添加し、混合物を室温で2時間攪拌した。TLC(DCM/MeOH=10/1)は反応が完了したことを示した。次いで、混合物を氷水およびMTBEに注ぎ、濾過し、濾過したケーキをMTBEで洗浄し、真空中で濃縮して、中間体59(1.0g、76.3%)を黄色固体として得た。
EtOH(5ml)中の中間体59(1.0g、1.5mmol)の溶液に、HCl(12M、10ml)を添加した。混合物を4時間加熱還流した。TLC(DCM/MeOH=10/1)は反応が完了したことを示した。次いで、混合物を冷却し、Na2CO3(水溶液)でpH=7~8に調整し、濾過し、濾過したケーキをMTBEで洗浄し、真空中で乾燥して、化合物I-25(0.4g、46.5%)を橙色固体として得た。
化合物I-28 MS計算値:513.19;MS実測値:514.2[M+1]+は、合成スキーム12に示すようにして合成することができる。中間体60を中間体61に変換し、該中間体61を、中間体2から中間体3へ、中間体28からコア3へ、およびコア3から化合物I-1へ、について記載された条件を用いて、化合物I-28に変換した。
POCl3(200ml)中の60(10g、91.7mmol)の溶液に、マロン酸ジエチル(73.4g、458.3mmol)を添加した。反応混合物を加熱還流し、3時間攪拌した。冷却後、反応混合物を氷水に注ぎ、pH=7~8になるまでNaHCO3を添加し、EtOAcで抽出した。有機相を食塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、61(1.8g、9.5%)を白色固体として得た。
化合物I-31は、合成スキーム13に示すようにして合成することができる。
THF(50ml)中の化合物65(5.0g、23.5mmol)の溶液に、TMSCF3(4.0g、28.2mmol)およびTBAF(28.2ml、28.2mmol)を0℃で添加した。次いで、混合物を温め、30℃で3時間攪拌した。TLC(PE/EtOAc=1/1)は反応が完了したことを示した。混合物を氷水に注ぎ、EtOAc(40ml×3)で抽出した。合わせた有機相を食塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、真空中で濃縮して、中間体66(6g、粗製物)を黄色油として得た。
DMF(50ml)中の中間体66(5g、17.7mmol)の溶液に、NaH(1.0g、24.7mmol)を0~10℃で添加し、次いで、BnBr(4.5g、26.5mmol)を滴下して添加した。混合物を室温で2時間攪拌した。TLC(PE/EtOAc=2/1)は反応が完了したことを示した。次いで、混合物を氷水に注ぎ、EtOAcで抽出し、合わせた有機相を水、食塩水で洗浄した、Na2SO4上で乾燥し、真空中で濃縮して、中間体67(7.5g、粗製物)を黄色油として得た。
ジオキサン(10ml)中の中間体67(7.5g、粗製物)の溶液に、HCl/ジオキサン(7M、50ml)を添加し、次いで、混合物を室温で3時間攪拌した。TLC(PE/EtOAc=2/1)は反応が完了したことを示した。次いで、混合物を真空中で濃縮して、中間体68(6.6g、粗製物)を黄色油として得た。
DCM(130ml)中の中間体68(6.6g、粗製物)の溶液に、Et3N(6.5g、63.9mmol)を0~10℃で添加し、次いで、DCM(20ml)中のトリホスゲン(2.5g、8.5mmol)を滴下して添加した。混合物を室温で2時間攪拌した。TLC(PE/EtOAc=5/1)は反応が完了したことを示した。次いで、混合物を氷水に注ぎ、DCMで抽出し、合わせた有機相をNaHCO3(水溶液)、水、食塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、真空中で濃縮して、粗製物を得て、これをシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、中間体69(2.0g、3工程で33.8%)を白色固体として得た。
DMF(40ml)中のコア3(2.3g、5.4mmol)の溶液に、Et3N(1.6g、16.2mmol)を添加し、次いで、DMF(10ml)中の中間体69(2.0g、6mmol))を0~10℃で滴下して添加し、混合物を室温で2時間攪拌した。TLC(DCM/MeOH=10/1)は反応が完了したことを示した。次いで、混合物を氷水に注ぎ、濾過し、濾過したケーキをMTBEで洗浄し、真空中で濃縮して、中間体70(0.7g、17.9%)を赤色固体として得た。
EtOH(20ml)中の中間体70(0.7g、1.0mmol)の溶液に、HCl(12M、10ml)を添加した。混合物を5時間加熱還流した。TLC(D/M=10/1)は反応が完了したことを示した。次いで、混合物を冷却し、Na2CO3(水溶液)でpH=7~8に調整し、濾過し、濾過したケーキをMTBEで洗浄し、真空中で濃縮して、化合物I-31(211mg、30%)を黄色固体として得た。
化合物I-32 MS計算値:555.24;MS実測値:556.2[M+1]+は、化合物I-19の合成と同様の様式で合成することができる。
化合物I-33 MS計算値:569.26;MS実測値:570.2[M+1]+は、化合物I-8の合成と同様の様式で合成することができる。
化合物I-34 MS計算値:527.21;MS実測値:528.1[M+1]+は、化合物I-19の合成と同様の様式で合成することができる。
化合物I-35 MS計算値:541.22;MS実測値:542.1[M+1]+は、化合物I-19の合成と同様の様式で合成することができる。
化合物I-36 MS計算値:555.24;MS実測値:556.2[M+1]+は、化合物I-8の合成と同様の様式で合成することができる。
化合物I-37は、合成スキーム14に示すようにして合成することができる。
THF(300ml)中の化合物71(5.0g、23.3mmol)の溶液に、2,4-ジメトキシベンズアルデヒド(3.9g、23.3mmol)を添加し、次いで、混合物を室温で2時間攪拌した。NaBHAc3(7.4g、35mmol)を0℃でゆっくりと添加した。次いで、混合物を室温で3時間攪拌した。TLC(DCM/MeOH=10/1)は反応が完了したことを示した。混合物を氷水に注ぎ、分離し、有機相を食塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、真空中で濃縮して、中間体72(9g、粗製物)を黄色油として得た。
DCM(300ml)中の中間体72(9.0g、粗製物)の溶液に、Et3N(7.5g、74.1mmol)を0~10℃で添加し、次いでDCM(30ml)中のトリホスゲン(2.9g、9.9mmol)を滴下して添加した。混合物を室温で2時間攪拌した。TLC(PE/EtOAc=3/1)は反応が完了したことを示した。次いで、混合物を氷水に注ぎ、DCMで抽出し、合わせた有機相をNaHCO3(水溶液)、水、食塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、真空中で濃縮して、粗製物を得て、これをシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、中間体73(3.0g、2工程で30%)を黄色油として得た。
DMF(30ml)中のコア3(2.8g、6.4mmol)の溶液に、Et3N(1.9g、19.2mmol)を添加し、次いでDMF(5ml)中の中間体73(3.0g、7.0mmol)を0~10℃で滴下し、混合物を室温で2時間攪拌した。TLC(DCM/MeOH=10/1)は反応が完了したことを示した。次いで、混合物を氷水およびMTBEに注ぎ、濾過し、濾過したケーキをMTBEで洗浄し、真空中で濃縮して、中間体74(1.2g、24%)を黄色固体として得た。
DCM(30ml)中の中間体74(1.2g、1.5mmol)の溶液に、HCl/ジオキサン(7M、10ml)を添加した。混合物を室温で2時間攪拌した。TLC(DCM/MeOH=10/1)は反応が完了したことを示した。次いで、混合物を氷水に注ぎ、濾過し、濾過したケーキを水に溶解し、Na2CO3(水溶液)でpH=7~8に調整し、再度濾過し、濾過したケーキをMTBEで洗浄し、真空中で乾燥して、化合物I-37(0.27g、32.9%)を赤色固体として得た。
化合物I-38 MS計算値:555.24;MS実測値:556.2[M+1]+は、化合物I-19の合成と同様の様式で合成することができる。
化合物I-39 MS計算値:569.26;MS実測値:570.3[M+1]+は、化合物I-8の合成と同様の様式で合成することができる。
化合物I-40 MS計算値:539.21;MS実測値:540.2[M+1]+は、化合物I-8の合成と同様の様式で合成することができる。
化合物I-41 MS計算値:581.26;MS実測値:582.3[M+1]+は、化合物I-8の合成と同様の様式で合成することができる。
化合物I-42 MS計算値:581.26;MS実測値:582.3[M+1]+は、化合物I-8の合成と同様の様式で合成することができる。
化合物I-43 MS計算値:636.14;MS実測値:637.1[M+1]+は、化合物I-18の合成と同様に合成することができる。
化合物I-44 MS計算値:614.17;MS実測値:615.1[M+1]+は、化合物I-18の合成と同様に合成することができる。
化合物I-45 MS計算値:562.24;MS実測値:563.3[M+1]+を、化合物I-36の合成と同様に合成することができる。
化合物I-46 MS計算値:576.26;MS実測値:577.3[M+1]+は、化合物I-39の合成と同様に合成することができる。
化合物I-47 MS計算値:588.26;MS実測値:589.3[M+1]+は、化合物I-42の合成と同様に合成することができる。
化合物I-48 MS計算値:530.19;MS実測値:531.2[M+1]+は、中間体79を製造するために、合成スキーム15に示すようにして合成することができる。中間体79は、スキーム6(中間体23からコア3へ)およびスキーム8(中間体42から中間体I-9へ)に示すようにして最終生成物に変換される。
乾燥THF(130ml)中の中間体75(20g、98.5mmol)の溶液に、BH3・Me2S (10M、49ml、492.6mmol)をN2下で室温で添加した。混合物を室温で2時間攪拌し、次いで50℃に1時間加熱した。TLC(DCM/MeOH=5/1)は反応が完了したことを示した。混合物を室温に冷却し、MeOH(50ml)を0℃でゆっくりと添加し、混合溶液を濃縮して、粗中間体76(20g、>100%)を黄色固体として得た。
THF(300ml)中の中間体76(20g、粗製物)の溶液に、MnO2(42.8g、492.5mmol)をN2下で室温で添加した。混合物を80℃で5時間攪拌した。TLC(PE/EtOAc=5/1)は反応が完了したことを示した。次いで、混合物を濾過し、濃縮して、中間体77(20g、>100%)を黄色油として得た。
乾燥トルエン(180ml)中の中間体77(20g、粗製物)の溶液に、n-BuOH(26g)およびTsOH(2g)を室温で添加した。混合反応物を120℃で3時間攪拌し、ディーン・スターク装置を使用して水を除去した。TLC(PE/EtOAc=5/1)は反応が完了したことを示した。混合物を真空中で濃縮して、粗化合物を得た。粗化合物をシリカゲル上のクロマトグラフィー(PE/EtOAc=1:0~200:1)により精製し、中間体78(15g、3工程で48%)を黄色油として得た。
THF(450ml)中の中間体78(15g、47.3mmol)の溶液に、ビニルマグネシウムブロミド溶液(1M、189ml、189.2mmol)をN2下で-40℃で滴下して添加した。混合物を-40℃で1時間攪拌した。TLC(PE/EtOAc=5/1)は反応が完了したことを示し、NH4Cl水溶液を-40℃~0℃で添加し、EtOAcで抽出し、濃縮して、粗化合物を得た。粗化合物をシリカゲル上のクロマトグラフィーにより精製して、化合物(10g)を黄色油として得た。EtOAc(100ml)中の化合物(10g)の溶液に、HCl(0.5N、100ml)を滴下して添加した。混合物を室温で1時間攪拌した。TLC(PE/EtOAc=5/1)は反応が完了したことを示した。混合物をNaOH水溶液でpH=8~9に調整し、EtOAcで抽出し、合わせた有機相を食塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮して、中間体79(6g、70.5%)を黄色固体として得た。
アッセイ:
組換えヒトGSK3を使用する、阻害GSK3αおよびGSK3βのためのインビトロ酵素アッセイを使用した酵素活性。
Kinase-Glo Max発光キナーゼアッセイキット(Promega)を使用して、アッセイを行った。これは、キナーゼ反応後に溶液中に残存するATP量を定量化することによりキナーゼ活性を測定する。アッセイからの発光シグナルは、存在しているATPの量と相関し、キナーゼ活性の量と逆相関する。化合物を10%DMSOに希釈し、5μlの希釈液を50μlの反応物に添加して、全ての反応物中のDMSOの最終濃度が1%となるようにした。酵素反応を30℃で40分間行った。50μlの反応混合物は、40mM Tris(pH7.4)、10mM MgCl2、0.1mg/ml BSA、2mM DTT、0.1mg/ml GSKtide基質、10μM ATP、およびGSK3を含有する。酵素反応後、50μlのKinase-Glo Max発光キナーゼアッセイ溶液(Promega)を各反応物に添加し、プレーを室温で15分間インキュベートした。BioTek Synergy 2マイクロプレートリーダーを用いて発光シグナルを測定した。
キナーゼ活性アッセイを各濃度において2つ組で行った。コンピュータソフトウェアGraphpad Prismを用いて、発光データを分析した。キナーゼ非存在下(Lut)とキナーゼ存在下(Luc)との間の発光強度の差(Lut-Luc)を100%活性と定義した。化合物存在下での発光シグナル(Lu)を用いて、活性%を以下のように計算した:活性%={(Lut-Lu)/(Lut-Luc)}×100%(式中、Lu=化合物存在下での発光強度である(0未満の活性パーセントは全て、表中ではゼロと示されている))。
本明細書中の表は、特定の化合物の活性を示す。効力について、「+」は約1μMより大きいことを示し、「++」は約100nM~1μMを示し、「+++」は、約10nM~100nMを示し、「++++」は約1nM~10nMを示す。
Lgr5-EGFP-IRES-Cre-ERマウス(Barker et al.,2007)(http://jaxmice.jax.org/strain/008875.html)を使用して、蝸牛幹細胞の拡大に対する低分子の効果を分析する。
Glutamax(GIBCO)、N2、B27(Invitrogen)、EGF(50 ng/ml、Chemicon)、bFGF(50ng/ml、Chemicon)、IGF1(50ng/ml、Chemicon)、および本明細書で提供される組成物を補充したDMEMおよびF12の1:1混合物中で細胞を培養する。培地を一日おきに変える。
複数の条件での培養において、10日後(D10)に、Lgr5陽性細胞を定量化する。TrypLE(Gibco)を用いて、細胞コロニーを単細胞に解離させる。次いで、細胞をヨウ化プロピジウム(PI)で染色し、Lgr5-GFP発現についてフローサイトメーターを用いて分析する。GFP陽性細胞の数およびGFP陽性細胞の割合を定量化する。
Claims (20)
- 式(I)の化合物:
またはその薬学的に許容される塩
[式中、
Q1は、CHであり、
Q2は、Nであり、
Q3は、Cあり、
R1は、水素、およびハロからなる群から選択され、
R2は、ハロであり、
R3は、水素、およびハロからなる群から選択され、
Arは、
であり、
-Z-W-X-Y-は、-C(RZ)2-C(RW)2-N(RX)-C(RY)2-であり、
各RZは、独立して水素、重水素、ハロ、およびC1~C4アルキルからなる群から選択され、または両方のRZ基が、一緒になって、C3~C6シクロアルキルもしくはオキソを形成し、
各RWは、独立して水素、重水素、ハロ、およびC1~C4アルキルからなる群から選択され、または両方のRW基が、一緒になって、C3~C6シクロアルキルもしくはオキソを形成し、
RXは、-CORX1であり、
ここで、RX1は以下のいずれかであり:
(i)2,5-ジアザビシクロ[2,2,1]ヘプタンまたは8-オキサ-3-アザビシクロ[3.2.1]オクタンであり、これらの各々は、独立して重水素、ハロ、C1~C4アルキル、-[C(RX1a)2]p-OH、-(CH2)p-NMe2、-(CH2)p-NHMe、および-(CH2)p-NH2からなる群から選択される1~12個の置換基で置換されていてもよく、ここで、pは、0、1、2、または3であり、
(ii)ピペリジン、2,5-ジアザビシクロ[2,2,1]ヘプタンまたは8-オキサ-3-アザビシクロ[3.2.1]オクタンであり、これらの各々は、独立して重水素、ハロ、C1~C4アルキル、-[C(RX1a)2]p-OH、(CH2)p-NMe2、-(CH2)p-NHMe、および-(CH2)p-NH2からなる群から選択される1~12個の置換基で置換されており、ここで、pは、0、1、2、または3であり、
各RX1aは、独立して水素、重水素、ハロ、およびC1~C4アルキルからなる群から選択され、または両方のRX1a基が、一緒になって、C3~C6シクロアルキルを形成し
各RYは、独立して水素、重水素、ハロ、およびC1~C4アルキルからなる群から選択され、または両方のRY基が、一緒になって、C3~C6シクロアルキルもしくはオキソを形成し、
mは、0である]。 - 式(I)の化合物:
またはその薬学的に許容される塩
[式中、
Q1は、CHであり、
Q2は、Nであり、
Q3は、Cであり、
R1は、ハロであり、
R2は、ハロであり、
R3は、水素、およびハロからなる群から選択され、
Arは、
であり、
-Z-W-X-Y-は、-C(RZ)2-C(RW)2-N(RX)-C(RY)2-であり、
各RZは、独立して水素、重水素、ハロ、およびC1~C4アルキルからなる群から選択され、または両方のRZ基が、一緒になって、C3~C6シクロアルキルもしくはオキソを形成し、
各RWは、独立して水素、重水素、ハロ、およびC1~C4アルキルからなる群から選択され、または両方のRW基が、一緒になって、C3~C6シクロアルキルもしくはオキソを形成し、
RXは、-CORX1であり、
ここで、RX1はピペリジン、2,5-ジアザビシクロ[2,2,1]ヘプタン、または8-オキサ-3-アザビシクロ[3.2.1]オクタンであり、これらの各々は、独立して重水素、ハロ、C1~C4アルキル、-[C(RX1a)2]p-OH、-(CH2)p-NMe2、-(CH2)p-NHMe、および-(CH2)p-NH2からなる群から選択される1~12個の置換基で置換されていてもよく、ここで、pは、0、1、2、または3であり、
各RX1aは、独立して水素、重水素、ハロ、およびC1~C4アルキルからなる群から選択され、または両方のRX1a基が、一緒になって、C3~C6シクロアルキルを形成し、
各R Y は、独立して水素、重水素、ハロ、およびC 1 ~C 4 アルキルからなる群から選択され、または両方のR Y 基が、一緒になって、C 3 ~C 6 シクロアルキルもしくはオキソを形成し、
mは、0である]。 - 式(I)の化合物:
またはその薬学的に許容される塩
[式中、
Q1は、CHであり、
Q2は、Nであり、
Q3は、Cであり、
R1は、水素、およびハロからなる群から選択され、
R2は、-CF3、-CN、-C≡CH、および-NH2からなる群から選択され、
R3は、水素、およびハロからなる群から選択され、
Arは、
であり、
-Z-W-X-Y-は、-C(RZ)2-C(RW)2-N(RX)-C(RY)2-であり、
各RZは、独立して水素、重水素、ハロ、およびC1~C4アルキルからなる群から選択され、または両方のRZ基が、一緒になって、C3~C6シクロアルキルもしくはオキソを形成し、
各RWは、独立して水素、重水素、ハロ、およびC1~C4アルキルからなる群から選択され、または両方のRW基が、一緒になって、C3~C6シクロアルキルもしくはオキソを形成し、
あるいはRZおよびRWが、それらが結合している炭素と一緒になって、C3~C6シクロアルキルを形成し、
RXは、-CORX1であり、
ここで、RX1はピペリジン、2,5-ジアザビシクロ[2,2,1]ヘプタン、または8-オキサ-3-アザビシクロ[3.2.1]オクタンであり、これらの各々は、独立して重水素、ハロ、C1~C4アルキル、-[C(RX1a)2]p-OH、-(CH2)p-NMe2、-(CH2)p-NHMe、および-(CH2)p-NH2からなる群から選択される1~12個の置換基で置換されていてもよく、ここで、pは、0、1、2、または3であり、
各RX1aは、独立して水素、重水素、ハロ、およびC1~C4アルキルからなる群から選択され、または両方のRX1a基が、一緒になって、C3~C6シクロアルキルを形成し、
各RYは、独立して水素、重水素、ハロ、およびC1~C4アルキルからなる群から選択され、または両方のRY基が、一緒になって、C3~C6シクロアルキルもしくはオキソを形成し、
mは、0である]。 - 各RZが、独立して水素およびハロからなる群から選択される、請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物。
- 各RWが、独立して水素およびハロからなる群から選択される、請求項1~4のいずれか一項に記載の化合物。
- 各RYが、独立して水素およびハロからなる群から選択される、請求項1~5のいずれか一項に記載の化合物。
- 請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、および薬学的に許容される担体、希釈剤、または賦形剤を含む、医薬組成物。
- 親集団を含む蝸牛組織における蝸牛細胞集団を拡大するための医薬組成物であって、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む、医薬組成物。
- 請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む、組織細胞の産生を促進するための医薬組成物であって、幹細胞集団への投与用の医薬組成物。
- 請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む、蝸牛細胞または内耳有毛細胞の非存在または欠如に関連する疾患を有するかまたはそれを発症するリスクのある対象を処置するための医薬組成物であって、幹細胞集団への投与用の医薬組成物。
- 請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む、難聴を有するかまたはそれを発症するリスクのある対象を処置するための医薬組成物。
- 請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む、蝸牛組織の幹細胞集団を拡大するための医薬組成物であって、単独でまたはHDAC阻害剤と組み合わせて蝸牛組織の幹細胞集団に投与するための、医薬組成物。
- 請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む、内耳有毛細胞を産生するための医薬組成物であって、単独でまたはHDAC阻害剤と組み合わせて投与され、該投与が拡大したLGR5+細胞集団をもたらす、医薬組成物。
- 請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む、腸上皮の幹細胞集団を拡大するための医薬組成物であって、単独でまたはHDAC阻害剤と組み合わせて腸上皮の幹細胞集団に投与するための医薬組成物。
- 請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む、腸上皮のLgr5+細胞集団を拡大するための医薬組成物であって、単独でまたはHDAC阻害剤と組み合わせて腸上皮のLgr5+細胞集団に投与するための医薬組成物。
- 請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む、インビボでLgr5+上皮細胞を増殖させるための医薬組成物。
- 請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む、前庭組織において前庭細胞集団を拡大するための医薬組成物。
- 蝸牛細胞または内耳有毛細胞の非存在または欠如に関連する疾患を有するかまたはそれを発症するリスクのある対象を処置するための医薬の製造における、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩の使用。
- 難聴を有するかまたはそれを発症するリスクのある対象を処置するための医薬の製造における、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩の使用であって、難聴が感音難聴、突発性難聴または耳鳴りである、使用。
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