JP7104460B2 - 熱転写記録媒体と被印字物の組み合わせ - Google Patents
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Description
明であるシート状の紙及び/又は透明又は半透明であるシート状のプラスチックへの印字
を行うためのプリンターなどのように、特に印字時にシワが発生しやすい被印字物に印字
するプリンターに用いられても、簡単な構成で、下記ア~オの5点の課題を同時に解決す
ることできる熱転写記録媒体を提供することである。
(ア)印字時に被印字物にシワが発生しない。
(イ)被印字物として、プラスチックと紙の両方への印字性能が良好である。
(ウ)セロファン紙、グラシン紙、二軸延伸されたポリプロピレンフィルムなど半透明
または透明な被印字物に、隠蔽性の低い薄い色の着色層を転写した場合であっても、
転写された着色層の色が意図した色にみえる。(色再現性が高い。)
(エ)着色層などの転写層のブロッキングが発生しない。
(オ)転写時の印字の切れがよく、転写時の印字のつぶれがない。
(剥離力測定条件)
測定環境:常温、常湿
剥離装置:表面性測定機 HEIDON-14 新東科学社製
剥離速度:200mm/分
測定する試料幅:12mm
測定手順:前記熱転写記録媒体の前記白色隠蔽層に、12mm幅にカットした日東電工製No.31B粘着テープの粘着面を貼り合せて、測定試料を作製する。前記粘着テープ側を上にして、前記測定試料を水平面上に置いた状態で、前記粘着テープの上から質量2kgのロールを1往復させた後、10分間放置する。10分間放置した前記測定試料を前記剥離装置の固定具にセットし、前記熱転写記録媒体からの前記粘着テープの剥離角度が180°となるように前記粘着テープを引き出すことによって、前記着色層を前記基材から剥離して剥離力を測定する。
(ア)印字時に被印字物にシワが発生しない。
(イ)被印字物として、プラスチックと紙の両方への印字性能が良好である。
(ウ)セロファン紙、グラシン紙、二軸延伸されたポリプロピレンフィルムなど半透明
または透明な被印字物に、隠蔽性の低い薄い色の着色層を転写した場合であっても、転
写された着色層の色が意図した色にみえる。(色再現性が高い。)
(エ)着色層などの転写層のブロッキングが発生しない。
(オ)転写時の印字の切れがよく、転写時の印字のつぶれがない。
本発明の熱転写記録媒体の基材としては、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルムなどのポリエステルフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリアミドフィルム、アラミドフィルムその他この種の熱転写記録媒体の基材用フィルムとして一般に使用されている各種のプラスチックフィルムが使用できる。また、コンデンサーペーパーのような高密度の薄い紙も使用できる。基材の厚さは通常は1~10μm程度であり、熱伝達を良好にするためには、1~6μmの範囲が好ましい。
本発明の熱転写記録媒体では、後述する白色隠蔽層を着色層上の最外層に積層すること、及び基材からの着色層の剥離力を0.049N/12mm幅以上、0.147N/12mm幅以下とすることにより、離型層等を介さず、直接基材に着色層を積層することができる。基材からの着色層の剥離力が0.049N/12mm幅未満になるとブロッキングが発生し易くなり、0.147N/12mm幅を超えると、被印字物である透明又は半透明であるシート状の紙及び/又はプラスチックに印字によるシワが発生し易くなるとともに、着色層の被印字物に対する転写不良が発生し易くなる。
本発明の熱転写記録媒体では、前記着色層上の最外層として、熱溶融性ないし熱軟化性のビヒクルとしてのワックス類と、酸化チタン粒子を主成分として含有する白色隠蔽層が積層される。白色隠蔽層は、ビヒクルとしてのワックス類は1種を単独で使用してもよく、または2種以上併用して使用してもよい。また、種々の目的のために熱可塑性樹脂や、添加剤を適宜使用してもよい。
白色隠蔽層は着色層に直接積層してもよいし、本発明の解決しようとする課題に対する効果を阻害する中間層でなければ、着色層に他の中間層を介して白色隠蔽層を積層してもよい。このような中間層としては、着色層への白色隠蔽層の接着性を向上するための易接着層などが例示される。中間層の厚みが厚くなると、ブロッキングを助長するおそれがあるため、中間層を設ける場合には、中間層の厚みは0.5μm以下が好ましい。中間層が0.5μmを超えると、中間層が熱転写時の熱伝達の阻害要因となり、白色隠蔽層表面が十分に溶融せず、被印字物への転写層(白色隠蔽層、中間層、及び着色層)の転写不良が発生し易くなる。
本発明の熱転写記録媒体では、基材の着色層を設けた面の反対面に耐熱滑性層を設ける。耐熱滑性層を設けることにより、印字時のプリンターの転写ヘッドによる基材のダメージを少なくすることができる。耐熱滑性層を設けることにより、基材のダメージが少なくなるので、印字時に転写ヘッドが基材に貼りついてスムースに移動できなくなる、所謂スティックを防止することができる。
(着色層)
下記処方の材料を混練して赤色の着色層インクを作製し、基材として用いた4.5μmのPETフィルムの上に乾燥後の厚みが2.0μmになるよう調整して前記基材上に塗布、乾燥させて着色層を作製した。
ポリエチレンワックス(融点99℃、固形分100%) 64.53部
分散剤(固形分100%) 4.52部
粘着付与樹脂(脂環族飽和炭化水素樹脂、固形分100%)4.98部
エチレン-酢酸ビニル共重合体樹脂(固形分100%)
(MFR800g/10min)
(酢酸ビニル含有量28質量%) 21.21部
赤色顔料(固形分100%) 13.52部
溶剤(トルエン) 225.0部
下記処方の材料を混練して白色隠蔽層インクを作製し、乾燥後の厚みが0.5μmになるよう調整して前記着色層上に塗布、乾燥させて白色隠蔽層を着色層上に積層した。
カルナバワックス (融点99℃ 固形分30%水溶液)17.50部
酸化チタン粒子
(平均粒子径0.23μm、固形分100%) 6.05部
粒子用分散剤(分岐型ポリマ、固形分100%) 0.80部
溶剤(IPA) 11.90部
溶剤(メタノール) 64.70部
下記処方の材料を混練して耐熱滑性層インクを作成し、乾燥後の厚みが0.2μmになる様に調整して前記着色層、前記白色隠蔽層を積層した面の反対の基材面に塗布乾燥させて耐熱滑性層を作製し、熱転写記録媒体を作製した。
シリコーン変性ウレタン樹脂 25部
(大日精化工業社製 ダイアロマー、固形分20%)
イソシアネート 3部
溶剤(MEK) 140部
溶剤(トルエン) 25部
実施例1から、着色層を以下の処方に変更した以外は実施例1と同じ方法で熱転写記録媒体を作製した。
ポリエチレンワックス(融点99℃、固形分100%) 64.53部
分散剤(固形分100%) 4.52部
粘着付与樹脂(脂環族飽和炭化水素樹脂、固形分100%)4.98部
エチレン-酢酸ビニル共重合体樹脂(固形分100%)
(MFR800g/10min)
(酢酸ビニル含有量28質量%) 1.33部
赤色顔料(固形分100%) 13.52部
溶剤(トルエン) 225.0部
実施例1から、着色層を以下の処方に変更した以外は実施例1と同じ方法で熱転写記録媒体を作製した。
ポリエチレンワックス(融点99℃、固形分100%) 64.53部
分散剤(固形分100%) 4.52部
粘着付与樹脂(脂環族飽和炭化水素樹脂、固形分100%)4.98部
エチレン-酢酸ビニル共重合体樹脂(固形分100%)
(MFR800g/10min)
(酢酸ビニル含有量28質量%) 10.27部
赤色顔料(固形分100%) 13.52部
溶剤(トルエン) 225.0部
実施例1から、白色隠蔽層を以下の処方に変更した以外は実施例1と同じ方法で熱転写記録媒体を作製した。
カルナバワックス (融点99℃ 固形分30%水溶液)17.50部
酸化チタン粒子
(平均粒子径0.23μm、固形分100%) 13.47部
粒子用分散剤(分岐型ポリマ、固形分100%) 0.80部
溶剤(IPA) 11.90部
溶剤(メタノール) 64.70部
実施例2から、白色隠蔽層を以下の処方に変更した以外は実施例2と同じ方法で熱転写記録媒体を作製した。
カルナバワックス (融点99℃、固形分30%水溶液)17.50部
酸化チタン粒子
(平均粒子径0.23μm、固形分100%) 13.47部
粒子用分散剤(分岐型ポリマ、固形分100%) 0.80部
溶剤(IPA) 11.90部
溶剤(メタノール) 64.70部
実施例3から、白色隠蔽層を以下の処方に変更した以外は実施例3と同じ方法で熱転写記録媒体を作製した。
カルナバワックス (融点99℃、固形分30%水溶液)17.50部
酸化チタン粒子
(平均粒子径0.23μm、固形分100%) 13.47部
粒子用分散剤(分岐型ポリマ、固形分100%) 0.80部
溶剤(IPA) 11.90部
溶剤(メタノール) 64.70部
実施例1から、白色隠蔽層を以下の処方に変更した以外は実施例1と同じ方法で熱転写記録媒体を作製した。
カルナバワックス (融点99℃、固形分30%水溶液)17.50部
酸化チタン粒子
(平均粒子径0.23μm、固形分100%) 2.72部
粒子用分散剤(分岐型ポリマ、固形分100%) 0.80部
溶剤(IPA) 11.90部
溶剤(メタノール) 64.70部
実施例2から、白色隠蔽層を以下の処方に変更した以外は実施例2と同じ方法で熱転写記録媒体を作製した。
カルナバワックス (融点99℃、固形分30%水溶液)17.50部
酸化チタン粒子
(平均粒子径0.23μm、固形分100%) 2.72部
粒子用分散剤(分岐型ポリマ、固形分100%) 0.80部
溶剤(IPA) 11.90部
溶剤(メタノール) 64.70部
実施例3から、白色隠蔽層を以下の処方に変更した以外は実施例3と同じ方法で熱転写記録媒体を作製した。
カルナバワックス (融点99℃、固形分30%水溶液)17.50部
酸化チタン粒子
(平均粒子径0.23μm、固形分100%) 2.72部
粒子用分散剤(分岐型ポリマ、固形分100%) 0.80部
溶剤(IPA) 11.90部
溶剤(メタノール) 64.70部
実施例3から、着色層に配合するエチレン-酢酸ビニル共重合体樹脂を下記に示すものに変更した以外は、実施例3と同じ方法で熱転写記録媒体を作製した。
エチレン-酢酸ビニル共重合体樹脂(固形分100%)
(MFR800g/10min)
(酢酸ビニル含有量19質量%)
実施例3から、着色層に配合するエチレン-酢酸ビニル共重合体樹脂を下記に示すものに変更した以外は、実施例3と同じ方法で熱転写記録媒体を作製した。
エチレン-酢酸ビニル共重合体樹脂
(MFR150g/10min)(固形分100%)
(酢酸ビニル含有量28質量%)
実施例3から、着色層に配合するエチレン-酢酸ビニル共重合体樹脂を下記に示すものに変更した以外は、実施例3と同じ方法で熱転写記録媒体を作製した。
エチレン-酢酸ビニル共重合体樹脂
(MFR150g/10min)(固形分100%)
(酢酸ビニル含有量19質量%)
実施例3から、着色層の厚みを2.3μmに変更した以外は実施例3と同じ方法で熱転写記録媒体を作製した。
実施例3から、着色層の厚みを1.7μmに変更した以外は実施例3と同じ方法で熱転写記録媒体を作製した。
実施例3から、着色層を以下の処方に変更した以外は実施例3と同じ方法で熱転写記録媒体を作製した。
ポリエチレンワックス(融点99℃、固形分100%) 64.53部
分散剤(固形分100%) 4.52部
粘着付与樹脂(脂環族飽和炭化水素樹脂、固形分100%)4.98部
エチレン-酢酸ビニル共重合体樹脂(固形分100%)
(MFR800g/10min)
(酢酸ビニル含有量28質量%) 24.69部
赤色顔料(固形分100%) 13.52部
溶剤(トルエン) 225.0部
実施例3から、着色層を以下の処方に変更した以外は実施例3と同じ方法で熱転写記録媒体を作製した。
ポリエチレンワックス(融点99℃、固形分100%) 64.53部
分散剤(固形分100%) 4.52部
粘着付与樹脂(脂環族飽和炭化水素樹脂、固形分100%)4.98部
エチレン-酢酸ビニル共重合体樹脂(固形分100%)
(MFR800g/10min)
(酢酸ビニル含有量28質量%) 0.26部
赤色顔料(固形分100%) 13.52部
溶剤(トルエン) 225.0部
実施例3から、白色隠蔽層を以下の処方に変更した以外は実施例3と同じ方法で熱転写記録媒体を作製した。
カルナバワックス (融点99℃、固形分30%水溶液)17.50部
酸化チタン粒子
(平均粒子径0.23μm、固形分100%) 15.56部
粒子用分散剤(分岐型ポリマ、固形分100%) 0.80部
溶剤(IPA) 11.90部
溶剤(メタノール) 64.70部
実施例3から、白色隠蔽層を以下の処方に変更した以外は実施例3と同じ方法で熱転写記録媒体を作製した。
カルナバワックス (融点99℃、固形分30%水溶液)17.50部
酸化チタン粒子
(平均粒子径0.23μm、固形分100%) 2.35部
粒子用分散剤(分岐型ポリマ、固形分100%) 0.80部
溶剤(IPA) 11.90部
溶剤(メタノール) 64.70部
実施例3から、着色層の厚みを2.8μmに変更した以外は実施例3と同じ方法で熱転写記録媒体を作製した。
実施例3から、着色層の厚みを1.2μmに変更した以外は実施例3と同じ方法で熱転写記録媒体を作製した。
実施例1~14、比較例1~6で作製した熱転写記録媒体を12mm幅の短冊状にカットして、着色層を基材から剥がす際の剥離力を下記条件で測定した。評価結果を表1~表3に示す。
測定環境:常温、常湿
剥離装置:表面性測定機 HEIDON-14 新東科学社製
剥離速度:200mm/分
測定する試料幅:12mm
測定手順:熱転写記録媒体の白色隠蔽層に、12mm幅にカットした日東電工製No.31B粘着テープの粘着面を貼り合せて、測定試料を作製する。粘着テープ側を上にして、測定試料を水平面上に置いた状態で、粘着テープの上から質量2kgのロールを1往復させた後、10分間放置する。10分間放置した測定試料を剥離装置の固定具にセットし、熱転写記録媒体からの粘着テープの剥離角度が180°となるように粘着テープを引き出すことによって、着色層を基材から剥離して剥離力を測定する。
実施例1~14、比較例1~6の着色層のみを、基材として用いた4.5μmの透明PETフィルム上に乾燥後の着色層の厚みが各実施例、各比較例と同じになるように塗布、乾燥させて、着色層の透過濃度測定用熱転写記録媒体を作成した。透過濃度測定用熱転写記録媒体作製に用いた透明PETフィルムと、各実施例と各比較例の透過濃度測定用熱転写記録媒体上の着色層の透過濃度を、X-Rite社製361T(V)を使用して測定した。測定結果は、透明PETフィルムが0.1未満であり、実施例1~14と比較例1~5の透過濃度測定用熱転写記録媒体の着色層が、すべて0.2以上0.3未満の範囲内であり、比較例6のみが、0.2未満となった。
実施例1~14、比較例1~6で作製した熱転写記録媒体を100mm幅の短冊状にカットしつつ、熱転写記録媒体の長手方向に40mN/mm幅の張力が作用した状態で、外径17mmのコアに100mを巻き、60℃の雰囲気中に4日間置き、常温に取り出して1日以上放置した後に、熱転写記録媒体を50mm/秒で巻き出しながらブロッキングの有無を確認する。評価結果を表1~3に示す。
◎:耐熱滑性層と白色隠蔽層が全くブロッキングしていない。
○:耐熱滑性層と白色隠蔽層が僅かにブロッキングしているが、目視確認では、白色隠蔽層が耐熱滑性層側に移行していない。
×:耐熱滑性層と白色隠蔽層がブロッキングし、白色隠蔽層の耐熱滑性層側への移行が目視で確認された。
ブロッキング評価が×となった実施例、比較例については、下記印字シワ以降の評価は実
施しない。
実施例1~14、比較例1~6の熱転写記録媒体で印字した被印字物を目視確認して、印字シワの発生の有無を確認した。評価結果を表1~3に示す。
○:印字シワの発生無し
×:印字シワの発生あり
前記着色層の透過濃度評価用として作製した各実施例、各比較例の着色層の透過濃度測定用熱転写記録媒体を用いて、高園産業株式会社製の薬剤分包装置の熱転写プリンターを使用して、引張り弾性率600MPaの二軸延伸されたポリプロピレンフィルム(OPPフィルム)、引張り弾性率500MPaのポリエチレンラミネートセロファン紙(印字はセロファン紙側にする)、及び引張り弾性率500MPaポリエチレンラミネートグラシン紙(印字はグラシン紙側にする)の3種類の包装用シートに、幅5mm、長さ40mmの棒線を印字し、透過濃度基準測定サンプルを準備した。透過濃度基準測定サンプルに印字した幅5mm、長さ40mmの棒線(着色層)の透過濃度をX-Rite社製361T(V)を使用して測定し、各実施例、各比較例の各フィルム又は紙毎の透過濃度評価基準値を得た。前記で、実施例1~14、比較例1~6の熱転写記録媒体(白色隠蔽層が積層されたもの)を用いて、3種類の包装用シートに印字した幅5mm、長さ40mmの棒線(着色層)の色を目視で確認するとともに、幅5mm、長さ40mmの棒線(着色層)の透過濃度をX-Rite社製361T(V)を使用して測定した。この測定結果を、前記で測定した実施例1~14、比較例1~6の各フィルム又は紙毎の透過濃度評価基準値と比較した。色再現性の評価結果を表1~3に示す。
◎:測定した透過濃度が、透過濃度評価基準値よりも0.1以上大きな値となり、転写さ
れた着色層が意図した色に見える。
○:測定した透過濃度が、透過濃度評価基準値よりも0.05以上0.1未満大きな値となり、転写された着色層がほぼ意図した色に見える。
×:測定した透過濃度が、透過濃度評価基準値より大きくなったとしても、透過濃度評価基準値よりも0.05未満しか大きな値とならず、転写された着色層が意図した色に見えない。
前記で、実施例1~14、比較例1~6の熱転写記録媒体を用いて印字した10ポイントのアルファベットの大文字AからZまでのうち、AとHとZを拡大率10倍のルーペを用いて、目視確認した。印字のキレ性の評価結果を表1~3に示す。
◎:文字の端部に、凹凸が見られない。
○:文字の端部に、凹凸がほとんど見られない。
×:文字の端部が凹凸状となっており、目視による文字の判読が困難である。
前記で、実施例1~14、比較例1~6の熱転写記録媒体を用いて印字した10ポイントのアルファベットの大文字AからZまでのうち、AとHとZを拡大率10倍のルーペを用いて、目視確認した。印字のつぶれの評価結果を表1~3に示す。
◎:細線部のつぶれもなく、文字の判読も容易である。
○:細線部のつぶれはやや認められるが、文字の判読は可能であり、実用に供し得る。
×:細線部のつぶれてしまい、文字の判読が困難で、実用に供し得ない。
Claims (4)
- 半透明であるシート状の紙及び/又は透明又は半透明であるシート状のプラスチックへ印字を行う熱転写プリンターに使用する熱転写記録媒体と被印字物の組み合わせであって、前記熱転写記録媒体はワックスを主成分とし、さらに接着性樹脂を含有する着色層を直接基材に積層し、前記着色層上に、最外層としてワックスと酸化チタン粒子を主成分とする白色隠蔽層が積層され、前記着色層の厚さが1.6μm以上2.4μm以下であり、前記基材からの前記着色層の下記剥離力測定条件にて測定した剥離力が0.049N/12mm幅以上、0.147N/12mm幅以下であり、前記白色隠蔽層中の前記酸化チタン粒子の含有量が、当該層の固形分中の30重量%以上70重量%以下であり、前記被印字物は、前記半透明であるシート状の紙及び/又は透明又は半透明であるシート状のプラスチックであり、前記半透明であるシート状の紙及び/又は透明又は半透明であるシート状のプラスチックは、セロファン紙、グラシン紙、又は二軸延伸ポリプロピレンフィルムであり、前記熱転写プリンターが薬剤分包装置に搭載されているプリンターであり、前記半透明であるシート状の紙及び/又は透明又は半透明であるシート状のプラスチックが二つ折りされた包装用シートである熱転写記録媒体と被印字物の組み合わせ。
(剥離力測定条件)
測定環境:常温、常湿
剥離装置:表面性測定機 HEIDON-14 新東科学社製
剥離速度:200mm/分
測定する試料幅:12mm
測定手順:前記熱転写記録媒体の前記白色隠蔽層に、12mm幅にカットした日東電工製No.31B粘着テープの粘着面を貼り合せて、測定試料を作製する。前記粘着テープ側を上にして、前記測定試料を水平面上に置いた状態で、前記粘着テープの上から質量2kgのロールを1往復させた後、10分間放置する。10分間放置した前記測定試料を前記剥離装置の固定具にセットし、前記熱転写記録媒体からの前記粘着テープの剥離角度が180°となるように前記粘着テープを引き出すことによって、前記着色層を前記基材から剥離して剥離力を測定する。 - 前記着色層が、前記接着性樹脂を固形分中の1重量%以上20重量%以下含有する請求項1に記載の熱転写記録媒体と被印字物の組み合わせ。
- 前記接着性樹脂がエチレン-酢酸ビニル共重合体樹脂である請求項1又は請求項2のいずれかに記載の熱転写記録媒体と被印字物の組み合わせ。
- 前記半透明であるシート状の紙及び/又は透明又は半透明であるシート状のプラスチックへ印字を行う熱転写プリンターで印字する方法であって、請求項1~請求項3のいずれかに記載の熱転写記録媒体と被印字物の組み合わせを用いる印字方法。
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