JP6988281B2 - 熱転写受像シート及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は熱転写受像シートに関する。本発明の熱転写受像シートは、この上に昇華型熱転写シートを重ねて加熱することにより、熱転写シートの染料を転写して転写画像を形成することができる。
従来から、文字又は画像等を被転写体に形成する印刷方式として、昇華型熱転写方式、溶融型熱転写方式等が採用されている。昇華型熱転写方式は、昇華型熱転写シートにおける着色インキ層と、熱転写受像シートにおける受像層とを互いに重ね合わせ、次いで、電気信号により発熱が制御されるサーマルヘッドによって加熱することで、着色インキ層中の染料を昇華させて受像層へ移行させ、受像層上に所望の文字、画像等を形成させる。昇華型熱転写方式は、昇華型の染料を用いて濃度階調を自由に調節できることから、自然画を比較的忠実に再現することができる一方、更なる性能向上が要求されている。
例えば、印画画像のシャドー部の発色濃度を向上させるための熱転写受像シートとして、特許文献1及び2には、受像層にアクリル系樹脂、親水性バインダー及びワックス添加剤を用いた熱転写受像シートや、バインダー樹脂、特定のワックス添加剤及びシリコーン離型剤を用いた熱転写受像シートが開示されている。
また、転写画像のシャドー部の発色濃度を向上させるとともに、ハイライト部の発色濃度を低減させるための熱転写受像シートとして、特許文献3には、バインダー樹脂、特定のワックス添加剤及びシリコーン系離型剤のほか、ウレタン会合剤を用いた熱転写受像シートが開示されている。
特開2011−073340号公報 特開2013−208856号公報 特開2013−208860号公報
しかしながら、特許文献1及び2に記載されているような熱転写受像シートのみの対処では、転写画像のシャドー部の発色濃度をある程度向上することは可能であるが、転写画像のハイライト部の発色濃度も増加してしまい、自然画を忠実に再現するという点で必ずしも十分とはいえない。また、特許文献3に記載のようにウレタン会合剤を過度に用いると、転写画像が赤みを帯びてしまう。
また、昇華転写方式では、画像の熱感度が良すぎると印字の鮮明性が低下し、サーマルヘッドに対する相対移動方向の後方に、尾を引くように染料が受像層に転写されてしまう尾引き現象を生じ易いという問題がある。さらに、高温環境下での印画にて、昇華型熱転写シートの着色インキ層がそのまま転写されてしまう異常転写を生じ易いという問題もある。
本発明は、このような事情に基づいてなされたものであり、転写画像のハイライト部の発色濃度を低下させることができ、しかも、尾引き現象や高温環境下での異常転写も抑制できる熱転写受像シートとその製造方法を提供することを目的とする。
すなわち、請求項1に記載の発明は、受像シート基材の表面に受像層を積層して成る熱転写受像シートであって、昇華型熱転写シートを重ねて前記受像層に転写画像を形成する熱転写受像シートにおいて、
前記受像層が、下記エマルジョンA、エマルジョンB及び離型剤を含有する塗膜を架橋させたものであり、
エマルジョンBの固形分を1質量部としたとき、エマルジョンAの固形分が1.5〜5.0質量部の割合で含有されており、
かつ、エマルジョンAの固形分とエマルジョンBの固形分との合計量に対して、離型剤が1.0〜10.0重量%含有されていることを特徴とする熱転写受像シートである。
エマルジョンA:乳化剤を使用した塩化ビニル系エマルジョンであって、その樹脂分のガラス転移点が80℃以上のエマルジョン。
エマルジョンB:乳化剤を使用することなくアクリル樹脂を保護コロイドとして重合した塩化ビニル系エマルジョンであって、その樹脂分のガラス転移点が70℃以上のエマルジョン。
次に、請求項2に記載の発明は、前記離型剤がポリエーテル変性シリコーンから成ることを特徴とする請求項1に記載の熱転写受像シートである。
次に、請求項3に記載の発明は、前記受像層が架橋剤で架橋されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の熱転写受像シートである。
次に、請求項4に記載の発明は、エマルジョンA及びエマルジョンBが、前記架橋剤と架橋する官能基を有することを特徴とする請求項3に記載の熱転写受像シートである。
次に、請求項5に記載の発明は、エマルジョンAの前記官能基がカルボキシル基から成ることを特徴とする請求項4に記載の熱転写受像シートである。
次に、請求項6に記載の発明は、エマルジョンBの前記官能基がカルボキシル基から成ることを特徴とする請求項4又は5に記載の熱転写受像シートである。
次に、請求項7に記載の発明は、受像シート基材の表面に受像層を積層して成る熱転写受像シートの製造方法であって、昇華型熱転写シートを重ねて前記受像層に転写画像を形成する熱転写受像シートの製造方法において、
前記受像層が、下記エマルジョンA、エマルジョンB及び離型剤を含有する塗布液を塗布し、この塗膜を架橋させたものであり、この塗布液が、エマルジョンBの固形分を1質量部としたとき、エマルジョンAの固形分を1.5〜5.0質量部の割合で含有しており、かつ、エマルジョンAの固形分とエマルジョンBの固形分との合計量に対して、離型剤を1.0〜10.0重量%含有していることを特徴とする熱転写受像シートの製造方法である。
エマルジョンA:乳化剤を使用した塩化ビニル系エマルジョンであって、その樹脂分のガラス転移点が80℃以上のエマルジョン。
エマルジョンB:乳化剤を使用することなくアクリル樹脂を保護コロイドとして重合した塩化ビニル系エマルジョンであって、その樹脂分のガラス転移点が70℃以上のエマルジョン。
後述する実施例から分かるように、本発明によれば、昇華型熱転写シートを重ねて前記
受像層に転写画像を形成したとき、画像のハイライト部の発色濃度を低く抑えることができる。しかも、尾引き現象や高温環境下での異常転写も抑制することができる。
これに対し、後述する比較例1〜10から分かるように、受像層がエマルジョンAやエマルジョンBを前述の割合で含有していなかったり、あるいは離型剤の配合量が少ない場合には、ハイライト部の発色濃度を低く抑えることができず、あるいは、尾引き現象を生じたり、高温環境下での異常転写を生じたりする。
図1は本発明の熱転写受像シートの具体例の断面図である。 図2は昇華型熱転写シートの具体例の断面図である。
以下、図面を参照して本発明を説明する。前述のように、本発明の熱転写受像シートは、この上に昇華型熱転写シートを重ねて転写画像を形成するものである。図1はこの熱転写受像シートの具体例を示し、図2はこの熱転写受像シートに重ねて転写画像を転写する昇華型熱転写シートの具体例を示している。
図1に示すように、熱転写受像シートは、受像シート基材上に受像層を積層して成るものである。この他、受像シート基材と受像層との間や受像シート基材の背面にその他の層を有していてもよい。例えば、各層を接着する接着剤や接着性樹脂、あるいはプラスチックフィルム等である。この例では、受像シート基材と受像層との間に断熱層を設け、かつ、受像シート基材の背面に背面樹脂層を設けている。
受像シート基材としては、熱転写受像シートの支持体として使用できるものであれば特に制限はないが、熱転写において、加熱された状態でも取扱い上支障のない程度の機械的強度を有するものが好ましい。
受像シート基材としては、コンデンサーペーパー、グラシン紙、硫酸紙、合成紙(ポリオレフィン系、ポリスチレン系)、上質紙、アート紙、コート紙、レジンコート紙、キャストコート紙、壁紙、裏打用紙、合成樹脂若しくはエマルジョン含浸紙、合成ゴムラテックス含浸紙、合成樹脂内添紙、板紙、セルロース繊維紙等の紙、ポリエステル、ポリアクリレート、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、セルロース誘導体、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ナイロン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、テトラフルオロエチレン、パーフルオロアルキルビニルエーテル、ポリビニルフルオライド、テトラフルオロエチレン・エチレン、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド等のフィルムなどが挙げられる。また、その厚さは、特に制限はなく、例えば90〜120μmである。
断熱層は、熱転写の際に、印圧を均一にして印字漏れや濃度むらを防止する役割を有するものである。断熱層としては、例えば、発泡させてミクロボイドを形成したプラスチックシートを使用することができる。また、無機粉末を配合した熱可塑性樹脂をシート状に溶融押出し成形した後、延伸することによって、前記無機粉末を核としてその周囲にミクロボイドを形成したシートを使用することも可能である。また、水溶性の無機粉末を配合した熱可塑性樹脂を溶融押出し成形した後、この水溶性無機粉末を溶解除去することによってミクロボイドを形成したシートを使用することもできる。
このような断熱層としては、ユポコーポレーションから「ユポ」の商品名で市販されている断熱シートを使用することができる。ユポには、そのグレードにより、各種熱伝導率の断熱シートがあるから、これら各種グレードの中から、適切な熱伝導率の断熱シートを選択して使用すればよい。
次に、受像層は、昇華型熱転写シートの着色インキ層中に含まれる昇華性染料を染着させて転写画像を形成する層である。この熱転写の際に、転写画像のハイライト部の発色濃度を低く抑えるため、また、尾引き現象や高温環境下での異常転写も抑制するため、下記エマルジョンA、エマルジョンB及び離型剤を含有する塗膜を架橋させて構成する必要がある。
エマルジョンA:乳化剤を使用した塩化ビニル系エマルジョンであって、その樹脂分のガラス転移点が80℃以上のエマルジョン。
エマルジョンB:乳化剤を使用することなくアクリル樹脂を保護コロイドとして重合した塩化ビニル系エマルジョンであって、その樹脂分のガラス転移点が70℃以上のエマルジョン。
この受像層は、前記各成分を配合した塗布液を塗布し、エマルジョンAとエマルジョンBの両者を架橋させることによって形成することができるが、その架橋のため、前記塗布液に架橋剤を配合することが望ましい。また、この架橋剤と架橋するため、エマルジョンA及びエマルジョンBのいずれにおいても、カルボキシル基を有するものが望ましい。また、これに加えて、造膜助剤を配合することもできる。
エマルジョンAは、その樹脂分のガラス転移点が80℃以上である必要がある。樹脂分のガラス転移点が80℃以上で、しかも、架橋剤と架橋するカルボキシル基を有し、乳化剤を使用した塩化ビニル系エマルジョンとしては、日信化学(株)から市販されているエマルジョンを使用することができる。例えば、ビニブラン985等である。
なお、乳化剤を使用した塩化ビニル系エマルジョンであって、その樹脂分のガラス転移点が80℃未満のエマルジョンとしては日信化学(株)製ビニブラン900が知られているが、エマルジョンAの代わりにこのようなエマルジョン(エマルジョンA’)を使用すると、ハイライト部の発色濃度が高くなり、これに伴って尾引き現象も生じ易い(比較例7参照)。
一方、エマルジョンBは、その樹脂分のガラス転移点が70℃以上である必要がある。樹脂分のガラス転移点が70℃以上で、架橋剤と架橋するカルボキシル基を有し、しかも、乳化剤を使用することなくアクリル樹脂を保護コロイドとして重合した塩化ビニル系エマルジョンとしては、日信化学(株)から市販されているエマルジョンを使用することができる。例えば、ビニブラン700、ビニブラン701等である。
なお、乳化剤を使用することなくアクリル樹脂を保護コロイドとして重合した塩化ビニル系エマルジョンであって、その樹脂分のガラス転移点が70℃未満のエマルジョンとしては日信化学(株)製ビニブラン757が知られているが、エマルジョンAの代わりにこのようなエマルジョン(エマルジョンB’)を使用すると、ハイライト部の発色濃度が高くなる(比較例8参照)。
これらエマルジョンA及びエマルジョンBは、エマルジョンBの固形分を1質量部としたとき、エマルジョンAの固形分が1.5〜5.0質量部の割合で配合することが必要である。後述する実施例及び比較例から分かるように、エマルジョンBの固形分を1質量部として、エマルジョンAの固形分の割合が5.0質量部より多い場合、エマルジョンAの固形分の割合が1.5質量部より少ない場合には、ハイライト部の発色濃度が高くなり、
あるいは、尾引き現象や高温環境下での異常転写を生じ易い。望ましくは、エマルジョンBの固形分を1質量部としたとき、エマルジョンAの固形分が1.5〜2.0質量部の割合となるブレンド比率(A/B)である。
次に、架橋剤としては、アジリジン、カルボジイミド、オキサゾリン等を使用することができる。アジリジンは日本触媒(株)から「ケミタイト PZ−33」の名称で市販されている。また、カルボジイミドは、日清紡ケミカル株式会社から「カルボジライトE−05」や「カルボジライトV−02」の名称で市販されている。また、オキサゾリンとしては、日本触媒(株)の「エポクロスWS」を例示できる。
次に、離型剤としては、離型剤としては、例えば、シリコーン離型剤、フッ素系離型剤等が挙げられる。中でも好適には、シリコーン離型剤を用いることができる。例えば、KF351A、KF352A、KF353、KF354L、KF355A、KF615A、KF945(以上、信越化学工業株式会社製)である。
離型剤は、エマルジョンAの固形分とエマルジョンBの固形分との合計量に対して、離型剤が1.0〜10.0重量%となるように配合する必要がある。離型剤の配合量が少ない場合には、尾引き現象や高温環境下での異常転写が生じ易く、離型剤の配合量が多い場合には、染料が離型剤と結合してハイライト部の発色濃度が高くなり、また、これに伴って尾引き現象も生じ易い。
また、造膜助剤としては、アルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジエチルエーテル等を例示できる。
受像層は、溶剤中に各成分を配合して塗布液を調製し、この塗布液をグラビアコート法等により塗布した後、乾燥してエマルジョンAとエマルジョンBとを架橋することにより形成することが可能である。その厚さには特に制限がなく、例えば0.1〜5.0μmでよい。なお、受像層の塗布形成に先立ち、断熱層との接着性を改善するプライマー層を塗布してもよい。溶剤としては、水を使用することができる。
次に、背面樹脂層は、必要に応じて、背面に関わる性能、例えば、筆記性能、糊付け性能、捌き性能、ヘッドクリーニング性能等を付与させる等の目的で設けられるものである。背面樹脂層層は、例えば、バインダー樹脂で構成されていてもよい。バインダー樹脂としては、例えば、スチレン・アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂等が挙げられる。また、背面樹脂層として、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、あるいはポリエステルフィルム等のプラスチックフィルムを使用してもよい。背面樹脂層の厚さは特に制限されるものではなく、例えば1〜5μmであってもよい。
次に、熱転写に使用する昇華型熱転写シートについて説明する。昇華型熱転写シートは、熱転写シート基材上に、昇華性染料を含む着色インキを印刷して構成されるものである。この昇華型熱転写シートを熱転写受像シートに重ね、昇華型熱転写シート背面からサーマルヘッドで加熱することにより、インキ中の染料が昇華して受像層に染着する。サーマルヘッドの発熱エネルギーを制御することにより、インキ中から昇華する染料の量を制御することができ、この染料の量に応じて濃淡のある転写画像を形成することができる。
このように、昇華型熱転写シートは、単に熱転写シート基材上に着色インキ層を印刷して構成したものであってもよいが、多色の自然画像を形成するため、あるいは、形成され転写画像を保護するため、複数色の着色インキ層を面順次に印刷し、あるいは保護層を配置した昇華型熱転写シートを使用することもできる。
図2に示す昇華型熱転写シートは、三色の着色インキ層と保護層とを面順次に配置した昇華型熱転写シートの例であり、三色の着色インキ層は、イエローインキ層、マゼンタインキ層、シアンインキ層で構成されている。また、熱転写シート基材の背面には、耐熱滑性層を積層している。
熱転写シート基材としては、ポリエステルフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリサルフォンフィルム、ポリイミドフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリプロピレンフィルム等のプラスチックフィルムが使用できる。
着色インキは、バインダー中に昇華性着色染料を配合して構成することができる。バインダーは任意の樹脂でよいが、例えば、ポリオールとイソシアネートとを架橋反応させたものを使用することができる。また、イエロー染料としては、C.I.ソルベントイエロー14、16、29、30、33、56、93等、C.I.ディスパースイエロー7、33、60、141、201、231等が挙げられ、マゼンダ染料としては、C.I.ソルベントレッド18、19、27、143、182等、C.I.ディスパースレッド60、73、135、167等、C.I.ディスパースバイオレット13、26、31、56等が挙げられ、シアン染料としては、C.I.ソルベントブルー11、36、63、105等、C.I.ディスパースブルー24、72、154、354等が挙げられる。
保護層は、熱転写時に熱転写シート基材から剥離できる剥離層と、この剥離層上に重ねて配置された接着層とで構成される。剥離層としては、パラフィンワックス、カルナバワックス、モンタンワックス、高級脂肪酸、高級アルコール、高級脂肪酸エステル、高級脂肪酸アミド等のワックスを使用することができる。また、接着層としては、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹脂等を使用することが可能である。
耐熱滑性層は、サーマルヘッドと昇華型熱転写シートとの間の熱による固着を防ぐために設けられるものであり、例えば、バインダー樹脂、機能性添加剤、充填材、硬化剤等を配合した組成物で構成することができる。バインダー樹脂としては、例えば、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアセトアセタール樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリブタジエン樹脂等が挙げられる。機能性添加剤としては、例えば、ワックス又は界面活性剤などが挙げられる。充填剤としては、タルク、シリカ、ポリエチレン樹脂粒子、ポリプロピレン樹脂粒子、ポリスチレン樹脂粒子、ポリメチルメタクリレート樹脂粒子等が例示できる。硬化剤としては、各種イソシアネートを挙げることができる。
以下、実施例及び比較例によって本発明を説明する。以下の実施例及び比較例の熱転写受像シートは、いずれも、図1に示す層構成を有するものである。また、転写試験に使用した昇華型熱転写シートは図2に示す層構成を有するものである。
これらの実施例及び比較例の熱転写受像シートの受像層には、次の材料を使用した。
エマルジョンA:日信化学(株)製ビニブラン985(乳化剤を使用した塩化ビニル系エマルジョン,固形分37質量%,樹脂分のガラス転移点80℃)。
エマルジョンA’:日信化学(株)製ビニブラン900(乳化剤を使用した塩化ビニル系エマルジョン,固形分40質量%,樹脂分のガラス転移点70℃)。
エマルジョンB:日信化学(株)製ビニブラン700(乳化剤を使用することなくアクリル樹脂を保護コロイドとして重合した塩化ビニル系エマルジョン、固形分30質量%,樹脂分のガラス転移点70℃)。
エマルジョンB’:日信化学(株)製ビニブラン757(乳化剤を使用することなくアクリル樹脂を保護コロイドとして重合した塩化ビニル系エマルジョン、固形分30質量%,
樹脂分のガラス転移点46℃)。
離型剤:信越化学工業(株)製KF352A。
架橋剤:日本触媒(株)製ケミタイト PZ−33。
なお、これら実施例1〜4は、エマルジョンAの固形分とエマルジョンBの固形分とのブレンド比率(A/B)が1.5〜5.0となる範囲内で、これらのブレンド比率を変化させた例である。
また、比較例1〜4は、エマルジョンとして、エマルジョンA、エマルジョンA’、エマルジョンB、エマルジョンB’のうち、いずれか1種類を使用した例である。
また、比較例5〜6は、エマルジョンAとエマルジョンBの両者を含んでいるが、そのブレンド比率(A/B)を1.5〜5.0の範囲外とした例である。
また、比較例7は、エマルジョンとして、エマルジョンA’とエマルジョンBとを使用した例であり、比較例8はエマルジョンAとエマルジョンB’とを使用した例である。
(実施例1)
受像シート基材として紙(日本製紙(株)製NATURAL)を使用し、その背面に二軸延伸ポリエステルフィルム(東レ(株)製ルミラーS10,厚さ18μm)を積層して背面樹脂層とした。なお、紙(受像シート基材)と二軸延伸ポリエステルフィルムとは、両者の間に低密度ポリエチレンを溶融押出しして、その接着力によって積層した。
次に、断熱層としてはミクロボイドを有する市販のプラスチックシートを使用した。そして、このプラスチックシートを前記紙(受像シート基材)に積層した。
次に、受像層を形成するための塗布液を調製した。この塗布液は、エマルジョンA、エマルジョンB、離型剤及び架橋剤を配合して調製した。
なお、エマルジョンAとエマルジョンBとの配合比は、エマルジョンAを46.3質量部、エマルジョンBを38.1質量部とした。この配合比は、エマルジョンAの固形分とエマルジョンBの固形分との質量比(A/B)が1.5となる割合である。
また、架橋剤は、エマルジョンA及びエマルジョンBの両者に含まれるカルボキシル基(−COOH)と、架橋剤のモル当量が1:1となる量である。
また、離型剤の配合量は1.4質量部とした。この配合量は、エマルジョンAの固形分とエマルジョンBの固形分との合計量に対して、離型剤が5.0重量%となる量である。
そして、溶剤として水を14.2質量%配合して、この塗布液を調製した。
次に、前記プラスチックシート(断熱層)の表面にプライマー層を塗布した後、リバースグラビアコート法によって前記塗布液を塗布して受像層を形成することにより、実施例1の熱転写受像シートを製造した。プライマー層は水系ウレタンとゼラチンを配合した塗布液を塗布して形成した。また、形成された受像層の塗布量は3.0g/mm(dry)であり、乾燥時の厚みは1.0μmである。
(実施例2)
受像層を形成するための塗布液として、エマルジョンAを61.4質量部、エマルジョンBを15.2質量部、離型剤を2.7質量部配合した塗布液を使用した点を除き、実施例1と同様に実施例2の熱転写受像シートを製造した。なお、架橋剤は、実施例1と同様に、エマルジョンA及びエマルジョンBの両者に含まれるカルボキシル基(−COOH)と、架橋剤のモル当量が1:1となる量配合した。
この例では、受像層中のエマルジョンAの固形分とエマルジョンBの固形分との質量比(A/B)は5.0、離型剤の配合量はエマルジョンAの固形分とエマルジョンBの固形分との合計量に対して、離型剤が5.0重量%となる量である。
(実施例3)
受像層を形成するための塗布液として、エマルジョンAを51.5質量部、エマルジョンBを31.7質量部、離型剤を0.3質量部配合した塗布液を使用した点を除き、実施例1と同様に実施例3の熱転写受像シートを製造した。なお、架橋剤は、実施例1と同様に、エマルジョンA及びエマルジョンBの両者に含まれるカルボキシル基(−COOH)と、架橋剤のモル当量が1:1となる量配合した。
この例では、受像層中のエマルジョンAの固形分とエマルジョンBの固形分との質量比(A/B)は2.0、離型剤の配合量はエマルジョンAの固形分とエマルジョンBの固形分との合計量に対して、離型剤が1.0重量%となる量である。
(実施例4)
受像層を形成するための塗布液として、エマルジョンAを51.5質量部、エマルジョンBを31.7質量部、離型剤を2.7質量部配合した塗布液を使用した点を除き、実施例1と同様に実施例4の熱転写受像シートを製造した。なお、架橋剤は、実施例1と同様に、エマルジョンA及びエマルジョンBの両者に含まれるカルボキシル基(−COOH)と、架橋剤のモル当量が1:1となる量配合した。
この例では、受像層中のエマルジョンAの固形分とエマルジョンBの固形分との質量比(A/B)は2.0、離型剤の配合量はエマルジョンAの固形分とエマルジョンBの固形分との合計量に対して、離型剤が10.0重量%となる量である。
(比較例1)
この例は、エマルジョンBを含まない塗布液を使用した例である。すなわち、受像層の樹脂分をエマルジョンAのみで構成した。
すなわち、受像層を形成するための塗布液として、エマルジョンAを77.2質量部、離型剤を1.4質量部配合した塗布液を使用した点を除き、実施例1と同様に比較例1の熱転写受像シートを製造した。なお、架橋剤は、実施例1と同様に、エマルジョンAに含まれるカルボキシル基(−COOH)と、架橋剤のモル当量が1:1となる量配合した。
(比較例2)
この例は、エマルジョンAの代わりに、樹脂分のガラス転移点が80℃未満のエマルジョンA’としてビニブラン900を使用し、かつ、受像層の樹脂分をこのエマルジョンA’のみで構成した例である。
すなわち、受像層を形成するための塗布液として、エマルジョンA’を95.2質量部、離型剤を1.4質量部配合した塗布液を使用した点を除き、実施例1と同様に比較例2の熱転写受像シートを製造した。なお、架橋剤は、実施例1と同様に、エマルジョンA’に含まれるカルボキシル基(−COOH)と、架橋剤のモル当量が1:1となる量配合した。
(比較例3)
この例は、エマルジョンAを含まない塗布液を使用した例である。すなわち、受像層の樹脂分をエマルジョンBのみで構成した。
すなわち、受像層を形成するための塗布液として、エマルジョンBを95.2質量部、離型剤を1.4質量部配合した塗布液を使用した点を除き、実施例1と同様に比較例3の熱転写受像シートを製造した。なお、架橋剤は、実施例1と同様に、エマルジョンBに含まれるカルボキシル基(−COOH)と、架橋剤のモル当量が1:1となる量配合した。
(比較例4)
この例は、エマルジョンBの代わりに、樹脂分のガラス転移点が70℃未満のエマルジョンB’を使用し、かつ、受像層の樹脂分をこのエマルジョンB’のみで構成した例である。
すなわち、受像層を形成するための塗布液として、エマルジョンB’を95.2質量部、離型剤を1.4質量部配合した塗布液を使用した点を除き、実施例1と同様に比較例4の熱転写受像シートを製造した。なお、架橋剤は、実施例1と同様に、エマルジョンB’に含まれるカルボキシル基(−COOH)と、架橋剤のモル当量が1:1となる量配合した。
(比較例5)
この例は、エマルジョンAの固形分とエマルジョンBの固形分との質量比(A/B)を1.5未満とした例である。
すなわち、受像層を形成するための塗布液として、エマルジョンAを38.6質量部、エマルジョンBを47.6質量部、離型剤を1.4質量部配合した塗布液を使用した点を除き、実施例1と同様に比較例5の熱転写受像シートを製造した。なお、架橋剤は、実施例1と同様に、エマルジョンA及びエマルジョンBの両者に含まれるカルボキシル基(−COOH)と、架橋剤のモル当量が1:1となる量配合した。
この例では、受像層中のエマルジョンAの固形分とエマルジョンBの固形分との質量比(A/B)は1.0、離型剤の配合量はエマルジョンAの固形分とエマルジョンBの固形分との合計量に対して、離型剤が5.0重量%となる量である。
(比較例6)
この例は、エマルジョンAの固形分とエマルジョンBの固形分との質量比(A/B)を5.0より大きくした例である。
すなわち、受像層を形成するための塗布液として、エマルジョンAを64.4質量部、エマルジョンBを15.9質量部、離型剤を1.4質量部配合した塗布液を使用した点を除き、実施例1と同様に比較例6の熱転写受像シートを製造した。なお、架橋剤は、実施例1と同様に、エマルジョンA及びエマルジョンBの両者に含まれるカルボキシル基(−COOH)と、架橋剤のモル当量が1:1となる量配合した。
この例では、受像層中のエマルジョンAの固形分とエマルジョンBの固形分との質量比(A/B)は6.0、離型剤の配合量はエマルジョンAの固形分とエマルジョンBの固形分との合計量に対して、離型剤が5.0重量%となる量である。
(比較例7)
この例は、エマルジョンAの代わりにエマルジョンA’を使用し、かつ、受像層の樹脂分をこのエマルジョンA’とエマルジョンBとで構成した例である。
すなわち、受像層を形成するための塗布液として、エマルジョンA’を47.6質量部、エマルジョンBを31.7質量部、離型剤を1.4質量部配合した塗布液を使用した点を除き、実施例1と同様に比較例7の熱転写受像シートを製造した。なお、架橋剤は、実施例1と同様に、エマルジョンA及びエマルジョンBの両者に含まれるカルボキシル基(−COOH)と、架橋剤のモル当量が1:1となる量配合した。
この例では、受像層中のエマルジョンA’の固形分とエマルジョンBの固形分との質量比(A’/B)は2.0である。また、離型剤の配合量はエマルジョンA’の固形分とエマルジョンBの固形分との合計量に対して、離型剤が5.0重量%となる量である。
(比較例8)
この例は、エマルジョンBの代わりにエマルジョンB’を使用し、かつ、受像層の樹脂分をエマルジョンAとこのエマルジョンB’とで構成した例である。
すなわち、受像層を形成するための塗布液として、エマルジョンAを51.5質量部、エマルジョンB’を31.7質量部、離型剤を1.4質量部配合した塗布液を使用した点を除き、実施例1と同様に比較例8の熱転写受像シートを製造した。なお、架橋剤は、実施例1と同様に、エマルジョンA及びエマルジョンBの両者に含まれるカルボキシル基(−COOH)と、架橋剤のモル当量が1:1となる量配合した。
この例では、受像層中のエマルジョンAの固形分とエマルジョンB’の固形分との質量比(A/B’)は2.0である。また、離型剤の配合量はエマルジョンA’の固形分とエマルジョンBの固形分との合計量に対して、離型剤が5.0重量%となる量である。
(昇華型熱転写シート)
これら実施例1〜4及び比較例1〜8の各熱転写受像シートの評価に使用した昇華型熱転写シートは次のように製造した(図2参照)。
まず、熱転写シート基材として厚み4.5μmのポリエステルフィルムを使用し、この熱転写シート基材の背面に耐熱滑性層を形成した。次に、各色の昇華性染料を含むインキを印刷して、イエローインキ層、マゼンタインキ層及びシアンインキ層を面順次に形成した。そして、次に、剥離層及び接着層を、前記各着色インキ層に並べて印刷して、保護層とすることにより、昇華型熱転写シートを作製した。なお、剥離層は、各着色インキ層が存在せず、熱転写シート基材が露出した部位に印刷し、保護層はこの剥離層と位置整合して、その上に重ねて印刷した。
(ハイライト部の濃度)
実施例1〜4及び比較例1〜8の各熱転写受像シートに前記昇華型熱転写シートを重ね、市販の熱転写式昇華プリンター(三菱デジタルカラープリンター、CP−D70D)を用いてVステップ画像を印画した。
こうして形成された転写画像について、分光測色計(IliO2、Xrite社製)を使用して、その中階調(128階調)印画部のV濃度を測色し、光学濃度を測定した。光学濃度が0.62以下である場合に、自然画、人肌の色の再現性が確保でき、かつハイライト部の染料濃度が十分に低下しており良好「○」であると判断した。一方、光学濃度が上記数値範囲を満たさない場合、ハイライト部の染料濃度が十分に低下しておらず不良「×」であると判断した。
(尾引き評価)
熱転写式昇華プリンター(三菱デジタルカラープリンター、CP−D70D)を使用して、高濃度の画像を印画した。そして、分光測色計(IliO2、Xrite社製)を使用して、尾引き部と周囲の白色部とを比較して、両者の色度差ΔEを測定した。この色度差ΔEが5.0未満の場合は「○」と評価し、5.0以上の場合には「×」と評価した。
(異常転写評価)
35℃、85%RHの高温高湿度環境下で、熱転写式昇華プリンター(三菱デジタルカラープリンター、CP−D70D)を使用して、グラデーション画像を印画した。そして、昇華型熱転写シートの各インキ層そのものが熱転写受像シートに転写していない場合には「○」と評価し、各インキ層のうち、一部でも、熱転写受像シートに転写して、熱転写受像シート表面に付着した場合には「×」と評価した。
この結果を表1に示す。なお、表中、「VB」は「ビニブラン」を意味する。
Figure 0006988281
(考察)
この結果から、本発明によれば、昇華型熱転写シートを重ねて前記受像層に転写画像を形成したとき、画像のハイライト部の発色濃度を低く抑えることができる。しかも、尾引き現象や高温環境下での異常転写も抑制することができることが理解できる。
これに対し、受像層がエマルジョンAを含有していても、エマルジョンBを含有してい
ない場合(比較例1)や、エマルジョンBの濃度が低い場合(比較例6)には、ハイライト部の発色濃度が高くなる。また、エマルジョンBの代わりに、ガラス転移点が70℃より低いエマルジョンB‘を使用した場合(比較例8)も同様である。いずれの熱転写受像シートもその品質が高いとはいえない。
一方、受像層がエマルジョンBを含有していても、エマルジョンAを含有していない場合(比較例3)、あるいは、エマルジョンAの濃度が低い場合(比較例5)には、高温環境下での異常転写が生じ易い。エマルジョンAの代わりに、ガラス転移点が80℃より低いエマルジョンA‘を使用した場合(比較例7)には、ハイライト部の発色濃度が高くなり、これに伴って尾引き現象も生じ易い。これらの熱転写受像シートもその品質が高いとはいえない。
なお、受像層がエマルジョンAとエマルジョンBのいずれも含有していない場合には(比較例2,4)には、高温環境下での異常転写が生じ易く、また、尾引き現象を生じることもある。

Claims (7)

  1. 受像シート基材の表面に受像層を積層して成る熱転写受像シートであって、昇華型熱転写シートを重ねて前記受像層に転写画像を形成する熱転写受像シートにおいて、
    前記受像層が、下記エマルジョンA、エマルジョンB及び離型剤を含有する塗膜を架橋させたものであり、
    エマルジョンBの固形分を1質量部としたとき、エマルジョンAの固形分が1.5〜5.0質量部の割合で含有されており、
    かつ、エマルジョンAの固形分とエマルジョンBの固形分との合計量に対して、離型剤が1.0〜10.0重量%含有されていることを特徴とする熱転写受像シート。
    エマルジョンA:乳化剤を使用した塩化ビニル系エマルジョンであって、その樹脂分のガラス転移点が80℃以上のエマルジョン。
    エマルジョンB:乳化剤を使用することなくアクリル樹脂を保護コロイドとして重合した塩化ビニル系エマルジョンであって、その樹脂分のガラス転移点が70℃以上のエマルジョン。
  2. 前記離型剤がポリエーテル変性シリコーンから成ることを特徴とする請求項1に記載の熱転写受像シート。
  3. 前記受像層が架橋剤で架橋されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の熱転写受像シート。
  4. エマルジョンA及びエマルジョンBが、前記架橋剤と架橋する官能基を有することを特徴とする請求項3に記載の熱転写受像シート。
  5. エマルジョンAの前記官能基がカルボキシル基から成ることを特徴とする請求項4に記載の熱転写受像シート。
  6. エマルジョンBの前記官能基がカルボキシル基から成ることを特徴とする請求項4又は5に記載の熱転写受像シート。
  7. 受像シート基材の表面に受像層を積層して成る熱転写受像シートの製造方法であって、昇華型熱転写シートを重ねて前記受像層に転写画像を形成する熱転写受像シートの製造方法において、
    前記受像層が、下記エマルジョンA、エマルジョンB及び離型剤を含有する塗布液を塗布し、この塗膜を架橋させたものであり、この塗布液が、エマルジョンBの固形分を1質量部としたとき、エマルジョンAの固形分を1.5〜5.0質量部の割合で含有しており、かつ、エマルジョンAの固形分とエマルジョンBの固形分との合計量に対して、離型剤を1.0〜10.0重量%含有していることを特徴とする熱転写受像シートの製造方法。エマルジョンA:乳化剤を使用した塩化ビニル系エマルジョンであって、その樹脂分のガラス転移点が80℃以上のエマルジョン。
    エマルジョンB:乳化剤を使用することなくアクリル樹脂を保護コロイドとして重合した塩化ビニル系エマルジョンであって、その樹脂分のガラス転移点が70℃以上のエマルジョン。
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