JP6988281B2 - 熱転写受像シート及びその製造方法 - Google Patents
熱転写受像シート及びその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6988281B2 JP6988281B2 JP2017169282A JP2017169282A JP6988281B2 JP 6988281 B2 JP6988281 B2 JP 6988281B2 JP 2017169282 A JP2017169282 A JP 2017169282A JP 2017169282 A JP2017169282 A JP 2017169282A JP 6988281 B2 JP6988281 B2 JP 6988281B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- emulsion
- image receiving
- thermal transfer
- solid content
- receiving sheet
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
Description
前記受像層が、下記エマルジョンA、エマルジョンB及び離型剤を含有する塗膜を架橋させたものであり、
エマルジョンBの固形分を1質量部としたとき、エマルジョンAの固形分が1.5〜5.0質量部の割合で含有されており、
かつ、エマルジョンAの固形分とエマルジョンBの固形分との合計量に対して、離型剤が1.0〜10.0重量%含有されていることを特徴とする熱転写受像シートである。
エマルジョンA:乳化剤を使用した塩化ビニル系エマルジョンであって、その樹脂分のガラス転移点が80℃以上のエマルジョン。
エマルジョンB:乳化剤を使用することなくアクリル樹脂を保護コロイドとして重合した塩化ビニル系エマルジョンであって、その樹脂分のガラス転移点が70℃以上のエマルジョン。
前記受像層が、下記エマルジョンA、エマルジョンB及び離型剤を含有する塗布液を塗布し、この塗膜を架橋させたものであり、この塗布液が、エマルジョンBの固形分を1質量部としたとき、エマルジョンAの固形分を1.5〜5.0質量部の割合で含有しており、かつ、エマルジョンAの固形分とエマルジョンBの固形分との合計量に対して、離型剤を1.0〜10.0重量%含有していることを特徴とする熱転写受像シートの製造方法である。
エマルジョンA:乳化剤を使用した塩化ビニル系エマルジョンであって、その樹脂分のガラス転移点が80℃以上のエマルジョン。
エマルジョンB:乳化剤を使用することなくアクリル樹脂を保護コロイドとして重合した塩化ビニル系エマルジョンであって、その樹脂分のガラス転移点が70℃以上のエマルジョン。
受像層に転写画像を形成したとき、画像のハイライト部の発色濃度を低く抑えることができる。しかも、尾引き現象や高温環境下での異常転写も抑制することができる。
エマルジョンA:乳化剤を使用した塩化ビニル系エマルジョンであって、その樹脂分のガラス転移点が80℃以上のエマルジョン。
エマルジョンB:乳化剤を使用することなくアクリル樹脂を保護コロイドとして重合した塩化ビニル系エマルジョンであって、その樹脂分のガラス転移点が70℃以上のエマルジョン。
あるいは、尾引き現象や高温環境下での異常転写を生じ易い。望ましくは、エマルジョンBの固形分を1質量部としたとき、エマルジョンAの固形分が1.5〜2.0質量部の割合となるブレンド比率(A/B)である。
エマルジョンA:日信化学(株)製ビニブラン985(乳化剤を使用した塩化ビニル系エマルジョン,固形分37質量%,樹脂分のガラス転移点80℃)。
エマルジョンA’:日信化学(株)製ビニブラン900(乳化剤を使用した塩化ビニル系エマルジョン,固形分40質量%,樹脂分のガラス転移点70℃)。
エマルジョンB:日信化学(株)製ビニブラン700(乳化剤を使用することなくアクリル樹脂を保護コロイドとして重合した塩化ビニル系エマルジョン、固形分30質量%,樹脂分のガラス転移点70℃)。
エマルジョンB’:日信化学(株)製ビニブラン757(乳化剤を使用することなくアクリル樹脂を保護コロイドとして重合した塩化ビニル系エマルジョン、固形分30質量%,
樹脂分のガラス転移点46℃)。
離型剤:信越化学工業(株)製KF352A。
架橋剤:日本触媒(株)製ケミタイト PZ−33。
受像シート基材として紙(日本製紙(株)製NATURAL)を使用し、その背面に二軸延伸ポリエステルフィルム(東レ(株)製ルミラーS10,厚さ18μm)を積層して背面樹脂層とした。なお、紙(受像シート基材)と二軸延伸ポリエステルフィルムとは、両者の間に低密度ポリエチレンを溶融押出しして、その接着力によって積層した。
受像層を形成するための塗布液として、エマルジョンAを61.4質量部、エマルジョンBを15.2質量部、離型剤を2.7質量部配合した塗布液を使用した点を除き、実施例1と同様に実施例2の熱転写受像シートを製造した。なお、架橋剤は、実施例1と同様に、エマルジョンA及びエマルジョンBの両者に含まれるカルボキシル基(−COOH)と、架橋剤のモル当量が1:1となる量配合した。
受像層を形成するための塗布液として、エマルジョンAを51.5質量部、エマルジョンBを31.7質量部、離型剤を0.3質量部配合した塗布液を使用した点を除き、実施例1と同様に実施例3の熱転写受像シートを製造した。なお、架橋剤は、実施例1と同様に、エマルジョンA及びエマルジョンBの両者に含まれるカルボキシル基(−COOH)と、架橋剤のモル当量が1:1となる量配合した。
受像層を形成するための塗布液として、エマルジョンAを51.5質量部、エマルジョンBを31.7質量部、離型剤を2.7質量部配合した塗布液を使用した点を除き、実施例1と同様に実施例4の熱転写受像シートを製造した。なお、架橋剤は、実施例1と同様に、エマルジョンA及びエマルジョンBの両者に含まれるカルボキシル基(−COOH)と、架橋剤のモル当量が1:1となる量配合した。
この例は、エマルジョンBを含まない塗布液を使用した例である。すなわち、受像層の樹脂分をエマルジョンAのみで構成した。
この例は、エマルジョンAの代わりに、樹脂分のガラス転移点が80℃未満のエマルジョンA’としてビニブラン900を使用し、かつ、受像層の樹脂分をこのエマルジョンA’のみで構成した例である。
この例は、エマルジョンAを含まない塗布液を使用した例である。すなわち、受像層の樹脂分をエマルジョンBのみで構成した。
この例は、エマルジョンBの代わりに、樹脂分のガラス転移点が70℃未満のエマルジョンB’を使用し、かつ、受像層の樹脂分をこのエマルジョンB’のみで構成した例である。
この例は、エマルジョンAの固形分とエマルジョンBの固形分との質量比(A/B)を1.5未満とした例である。
この例は、エマルジョンAの固形分とエマルジョンBの固形分との質量比(A/B)を5.0より大きくした例である。
この例は、エマルジョンAの代わりにエマルジョンA’を使用し、かつ、受像層の樹脂分をこのエマルジョンA’とエマルジョンBとで構成した例である。
この例は、エマルジョンBの代わりにエマルジョンB’を使用し、かつ、受像層の樹脂分をエマルジョンAとこのエマルジョンB’とで構成した例である。
これら実施例1〜4及び比較例1〜8の各熱転写受像シートの評価に使用した昇華型熱転写シートは次のように製造した(図2参照)。
実施例1〜4及び比較例1〜8の各熱転写受像シートに前記昇華型熱転写シートを重ね、市販の熱転写式昇華プリンター(三菱デジタルカラープリンター、CP−D70D)を用いてVステップ画像を印画した。
熱転写式昇華プリンター(三菱デジタルカラープリンター、CP−D70D)を使用して、高濃度の画像を印画した。そして、分光測色計(IliO2、Xrite社製)を使用して、尾引き部と周囲の白色部とを比較して、両者の色度差ΔEを測定した。この色度差ΔEが5.0未満の場合は「○」と評価し、5.0以上の場合には「×」と評価した。
35℃、85%RHの高温高湿度環境下で、熱転写式昇華プリンター(三菱デジタルカラープリンター、CP−D70D)を使用して、グラデーション画像を印画した。そして、昇華型熱転写シートの各インキ層そのものが熱転写受像シートに転写していない場合には「○」と評価し、各インキ層のうち、一部でも、熱転写受像シートに転写して、熱転写受像シート表面に付着した場合には「×」と評価した。
この結果から、本発明によれば、昇華型熱転写シートを重ねて前記受像層に転写画像を形成したとき、画像のハイライト部の発色濃度を低く抑えることができる。しかも、尾引き現象や高温環境下での異常転写も抑制することができることが理解できる。
ない場合(比較例1)や、エマルジョンBの濃度が低い場合(比較例6)には、ハイライト部の発色濃度が高くなる。また、エマルジョンBの代わりに、ガラス転移点が70℃より低いエマルジョンB‘を使用した場合(比較例8)も同様である。いずれの熱転写受像シートもその品質が高いとはいえない。
Claims (7)
- 受像シート基材の表面に受像層を積層して成る熱転写受像シートであって、昇華型熱転写シートを重ねて前記受像層に転写画像を形成する熱転写受像シートにおいて、
前記受像層が、下記エマルジョンA、エマルジョンB及び離型剤を含有する塗膜を架橋させたものであり、
エマルジョンBの固形分を1質量部としたとき、エマルジョンAの固形分が1.5〜5.0質量部の割合で含有されており、
かつ、エマルジョンAの固形分とエマルジョンBの固形分との合計量に対して、離型剤が1.0〜10.0重量%含有されていることを特徴とする熱転写受像シート。
エマルジョンA:乳化剤を使用した塩化ビニル系エマルジョンであって、その樹脂分のガラス転移点が80℃以上のエマルジョン。
エマルジョンB:乳化剤を使用することなくアクリル樹脂を保護コロイドとして重合した塩化ビニル系エマルジョンであって、その樹脂分のガラス転移点が70℃以上のエマルジョン。 - 前記離型剤がポリエーテル変性シリコーンから成ることを特徴とする請求項1に記載の熱転写受像シート。
- 前記受像層が架橋剤で架橋されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の熱転写受像シート。
- エマルジョンA及びエマルジョンBが、前記架橋剤と架橋する官能基を有することを特徴とする請求項3に記載の熱転写受像シート。
- エマルジョンAの前記官能基がカルボキシル基から成ることを特徴とする請求項4に記載の熱転写受像シート。
- エマルジョンBの前記官能基がカルボキシル基から成ることを特徴とする請求項4又は5に記載の熱転写受像シート。
- 受像シート基材の表面に受像層を積層して成る熱転写受像シートの製造方法であって、昇華型熱転写シートを重ねて前記受像層に転写画像を形成する熱転写受像シートの製造方法において、
前記受像層が、下記エマルジョンA、エマルジョンB及び離型剤を含有する塗布液を塗布し、この塗膜を架橋させたものであり、この塗布液が、エマルジョンBの固形分を1質量部としたとき、エマルジョンAの固形分を1.5〜5.0質量部の割合で含有しており、かつ、エマルジョンAの固形分とエマルジョンBの固形分との合計量に対して、離型剤を1.0〜10.0重量%含有していることを特徴とする熱転写受像シートの製造方法。エマルジョンA:乳化剤を使用した塩化ビニル系エマルジョンであって、その樹脂分のガラス転移点が80℃以上のエマルジョン。
エマルジョンB:乳化剤を使用することなくアクリル樹脂を保護コロイドとして重合した塩化ビニル系エマルジョンであって、その樹脂分のガラス転移点が70℃以上のエマルジョン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017169282A JP6988281B2 (ja) | 2017-09-04 | 2017-09-04 | 熱転写受像シート及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017169282A JP6988281B2 (ja) | 2017-09-04 | 2017-09-04 | 熱転写受像シート及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019043051A JP2019043051A (ja) | 2019-03-22 |
JP6988281B2 true JP6988281B2 (ja) | 2022-01-05 |
Family
ID=65813418
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017169282A Active JP6988281B2 (ja) | 2017-09-04 | 2017-09-04 | 熱転写受像シート及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6988281B2 (ja) |
Family Cites Families (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0624151A (ja) * | 1991-06-07 | 1994-02-01 | Konica Corp | 感熱転写記録用受像シートの製造方法 |
JP4357443B2 (ja) * | 2005-03-23 | 2009-11-04 | 大日本印刷株式会社 | 熱転写受像シート |
JP4469348B2 (ja) * | 2006-03-09 | 2010-05-26 | 富士フイルム株式会社 | 感熱転写受像シートおよび画像形成方法 |
JP2013082219A (ja) * | 2011-09-27 | 2013-05-09 | Dainippon Printing Co Ltd | 熱転写受像シートおよびその製造方法 |
JP5834703B2 (ja) * | 2011-09-27 | 2015-12-24 | 大日本印刷株式会社 | 熱転写受像シート |
JP2013082212A (ja) * | 2011-09-30 | 2013-05-09 | Dainippon Printing Co Ltd | 画像形成方法、熱転写シートと熱転写受像シートとの組合せ |
JP6088900B2 (ja) * | 2013-05-10 | 2017-03-01 | 花王株式会社 | 染料受容層形成用水性分散液 |
JP6273965B2 (ja) * | 2014-03-27 | 2018-02-07 | 凸版印刷株式会社 | 熱転写受像シートの製造方法 |
JP6870198B2 (ja) * | 2015-01-28 | 2021-05-12 | 凸版印刷株式会社 | 熱転写受像シート |
-
2017
- 2017-09-04 JP JP2017169282A patent/JP6988281B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2019043051A (ja) | 2019-03-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5104930B2 (ja) | 中間転写媒体 | |
JP5556055B2 (ja) | 熱転写シートおよびインクリボン | |
JP6657718B2 (ja) | 保護層転写シートおよびその製造方法 | |
US9393825B2 (en) | Intermediate transfer medium | |
JP6988281B2 (ja) | 熱転写受像シート及びその製造方法 | |
JP7043760B2 (ja) | 熱転写受像シートの製造方法 | |
JP6834404B2 (ja) | 熱転写記録材料 | |
JP5789956B2 (ja) | 熱転写シート | |
JP2019147342A (ja) | 画像形成方法 | |
JP2007331180A (ja) | 昇華転写受像シート、昇華転写シート及び昇華転写記録セット | |
JP2015063050A (ja) | 熱転写記録材料 | |
JP2021104631A (ja) | 感熱記録媒体及び剥離基材付感熱記録媒体 | |
JP7192335B2 (ja) | 熱転写受像シート | |
JP5994872B2 (ja) | 熱転写シート | |
JP6844395B2 (ja) | 熱転写リボンと熱転写受像紙のセット | |
JP7234547B2 (ja) | 熱転写受像シートと印画物と印画物の製造方法 | |
JP6728624B2 (ja) | 熱転写受像シートの製造方法 | |
JP2018176567A (ja) | 熱転写受像シート | |
JP2020055192A (ja) | 熱転写受像シート及びその製造方法 | |
JP2009220395A (ja) | 熱転写記録媒体 | |
JP2019150995A (ja) | 感熱転写記録媒体 | |
JP2020049880A (ja) | 熱転写受像シート | |
JP2020090017A (ja) | 昇華性熱転写受像シート | |
JP2008087331A (ja) | 熱転写記録媒体 | |
JPH0386590A (ja) | 熱転写受像材料 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20200826 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20210618 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20210720 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20210908 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20211102 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20211115 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6988281 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |