JP2021104631A - 感熱記録媒体及び剥離基材付感熱記録媒体 - Google Patents

感熱記録媒体及び剥離基材付感熱記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】加熱前は高い隠蔽性を有し、かつ、加熱により顕著に透明化する隠蔽層を備え、高い画像形成性を有する、感熱記録媒体及び剥離基材付感熱記録媒体を提供する。【解決手段】感熱記録媒体10は、色材を含む基材11と、加熱により透明化する隠蔽層12とを備え、隠蔽層が、ポリスチレン中空粒子及びバインダーを含む。【選択図】図1

Description

本発明は、感熱記録媒体及び剥離基材付感熱記録媒体に関する。
従来、基材と、転写層とを備える熱転写シートに対して、プリンターが備えるサーマルヘッドによりエネルギーを印加し、紙やプラスチックシート等の被転写体上に、転写層を転写し、画像形成を行い、印画物を作製する、熱溶融転写方式が知られている。
熱溶融転写方式により形成される画像は、高濃度で鮮鋭性に優れているため、該方式は、文字、線画等の2値画像の記録に適している。また、熱溶融転写方式によれば、宛名、顧客情報、番号、バーコード等の可変情報を、コンピューター及び熱転写プリンターを用いて、被転写体に記録できる。
画像形成後、熱転写シートは、巻取ローラーにより巻き取られるが、この熱転写シートには、印刷跡が残り、この印刷跡から印刷内容が読み取られてしまうおそれがあり、熱溶融転写方式に代わる印画物の作製手段が求められていた。
例えば、特許文献1において、色材により着色された基材と、該基材上に加熱により透明化する隠蔽層とを備える感熱記録媒体が提案されており、このような感熱記録媒体を使用すれば、熱転写シートを使用することなく、印画物を作製できるため、上記情報漏洩の問題を解決できる。
特開2011−168045号公報
しかしながら、特許文献1において提案される感熱記録媒体は、加熱前における隠蔽層による基材の隠蔽が十分ではなく、また、加熱による透明化が不十分であった。
本開示はこの状況下でなされたものであり、その解決しようとする課題は、加熱前は高い隠蔽性を有し、かつ、加熱により顕著に透明化する隠蔽層を備え、高いコントラストを有する画像を形成することができる(以下、場合により画像形成性という。)、感熱記録媒体及び剥離基材付感熱記録媒体を提供することである。
本開示の第1の態様に係る感熱記録媒体は、色材を含む基材と、隠蔽層とを備え、隠蔽層が、ポリスチレン中空粒子及びバインダーを含むことを特徴とする。
本開示の第2の態様に係る感熱記録媒体は、基材と、隠蔽層と、基材下及び基材と隠蔽層との間の少なくとも一方に、色材を含む色材層と、を備え、隠蔽層が、ポリスチレン中空粒子及びバインダーを含むことを特徴とする。
一実施形態において、ポリスチレン中空粒子の平均中空率は、35%以上である。
一実施形態において、ポリスチレン中空粒子の平均粒径は、0.1μm以上10μm以下である。
一実施形態において、隠蔽層におけるポリスチレン中空粒子の含有量は、40質量%以上である。
一実施形態において、隠蔽層におけるポリスチレン中空粒子の含有量と、バインダーとの比は、質量基準で、40/60以上95/5以下である。
一実施形態において、隠蔽層は、可塑材を含む。
一実施形態において、隠蔽層の厚さは、0.5μm以上30μm以下である。
一実施形態において、隠蔽層上に、保護層をさらに備える。
一実施形態において、隠蔽層と保護層との間に、耐有機溶剤性樹脂を含むブロック層をさらに備える。
一実施形態において、隠蔽層側から測定した、加熱前のL値は、60以上である。
一実施形態において、隠蔽層側から測定した、加熱後のL値は、30以下である。
一実施形態において、隠蔽層側から測定した、加熱前の反射濃度は、0.3以下である。
一実施形態において、隠蔽層側から測定した、加熱後の反射濃度は、1.0以上である。
本開示の剥離基材付感熱記録媒体は、剥離基材と、粘着層と、上記感熱記録媒体とを備えることを特徴とする。
本開示によれば、加熱前は高い隠蔽性を有し、かつ、加熱により顕著に透明化する隠蔽層を備え、画像形成性に優れる、感熱記録媒体及び剥離基材付感熱記録媒体を提供することができる。
本開示の感熱記録媒体の一実施形態を示す概略断面図である。 本開示の感熱記録媒体の一実施形態を示す概略断面図である。 本開示の感熱記録媒体の一実施形態を示す概略断面図である。 本開示の感熱記録媒体の一実施形態を示す概略断面図である。 本開示の感熱記録媒体が備える隠蔽層の加熱による透明化を示す図である。 本開示の感熱記録媒体の一実施形態を示す概略断面図である。 本開示の感熱記録媒体の一実施形態を示す概略断面図である。 本開示の感熱記録媒体の一実施形態を示す概略断面図である。 本開示の感熱記録媒体の一実施形態を示す概略断面図である。 本開示の感熱記録媒体の一実施形態を示す概略断面図である。 本開示の感熱記録媒体の一実施形態を示す概略断面図である。 本開示の剥離基材付感熱記録媒体の一実施形態を示す概略断面図である。 本開示の剥離基材付感熱記録媒体の一実施形態を示す概略断面図である。
(第1の態様における感熱記録媒体)
本開示の第1の態様において、感熱記録媒体10は、図1に示すように、色材を含む基材11と、隠蔽層12とを備える。
また、一実施形態において、感熱記録媒体10は、図2に示すように、隠蔽層12上に保護層13を備える。
また、一実施形態において、感熱記録媒体10は、図3に示すように、基材11と隠蔽層12との間であって、基材11の一部を覆うように、色材層14をさらに備える。
また、一実施形態において、感熱記録媒体10は、図4に示すように、隠蔽層12と保護層13との間に、ブロック層15をさらに備える。
以下、第1の態様における感熱記録媒体を構成する各層について説明する。
加熱前の感熱記録媒体のL値は、60以上であることが好ましく、80以上であることがより好ましい。これにより、隠蔽層により色材を含む基材等を良好に隠蔽でき、加熱により透明化した箇所とのコントラストを向上できる。
加熱後の感熱記録媒体のL値は、30以下であることが好ましく、20以下であることがより好ましい。これにより、非加熱箇所とのコントラストを向上できる。
なお、本開示において、L値の測定は、室温(23℃)、常圧(1気圧)下において行い、分光濃度測色計(X−rite社製、eXact、光源:D50、視野角:2°、濃度測定用フィルター:ANSI Status T)を用いて行う。
また、L値の測定は、隠蔽層側から行う。
また、加熱後の感熱記録媒体のL値の測定は、感熱記録媒体を隠蔽層側から、以下のプリンター条件で加熱した後の感熱記録媒体に対して行う。
(テストプリンター)
・エネルギー階調:180/255階調
・サーマルヘッド:KEE−57−12GAN2−STA(京セラ(株))
・発熱体平均抵抗値:3303(Ω)
・主走査方向印字密度:300(dpi)
・副走査方向印字密度:300(dpi)
・印画電圧:18(V)
・ライン周期:1.5(msec.)
・印字開始温度:35(℃)
・パルスDuty比:85(%)
加熱前の感熱記録媒体の反射濃度は、0.3以下であることが好ましく、0.1以下であることがより好ましい。これにより、隠蔽層により色材を含む基材等を良好に隠蔽でき、加熱により透明化した箇所とのコントラストを向上できる。
また、加熱後の感熱記録媒体の反射濃度は、1.0以上であることが好ましく、1.5以上であることがより好ましい。これにより、非加熱箇所とのコントラストを向上できる。
なお、本発明において、反射濃度の測定は、上記分光濃度測色計を用いて、隠蔽層側の面から測定する。
また、加熱後の感熱記録媒体の反射濃度の測定は、感熱記録媒体を隠蔽層側から、上記したテストプリンター条件で加熱した後の感熱記録媒体に対して行う。
(基材)
基材は、隠蔽層の透明化の際に加えられる熱エネルギーに耐え得る耐熱性を有し、基材上に設けられる層を支持できる機械的強度や耐溶剤性を有するものであれば、特に制限なく使用できる。
基材として、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、1,4−ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート、テレフタル酸−シクロヘキサンジメタノール−エチレングリコール共重合体等のポリエステル、ナイロン6及びナイロン6,6等のポリアミド、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)及びポリメチルペンテン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルアセタール、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、及びポリビニルピロリドン(PVP)等のビニル樹脂、ポリアクリレート、ポリメタアクリレート及びポリメチルメタアクリレート等の(メタ)アクリル樹脂、ポリイミド及びポリエーテルイミド等のイミド樹脂、セロファン、セルロースアセテート、ニトロセルロース、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)及びセルロースアセテートブチレート(CAB)等のセルロース樹脂、ポリスチレン(PS)等のスチレン樹脂、ポリカーボネート、並びにアイオノマー樹脂等から構成されるフィルム(以下、単に「樹脂フィルム」という。)を使用できる。
上記した樹脂の中でも、耐熱性及び機械的強度という観点から、PET及びPEN等のポリエステルが好ましく、PETが特に好ましい。
なお、本発明において、「(メタ)アクリル」とは「アクリル」と「メタアクリル」の両方を包含する。また、「(メタ)アクリレート」とは「アクリレート」と「メタアクリレート」の両方を包含する。
また、上記した樹脂フィルムの積層体を基材として使用することもできる。樹脂フィルムの積層体は、ドライラミネーション法、ウェットラミネーション法及びエクストリュージョン法等を利用することにより作製できる。
基材が樹脂フィルムの積層体からなる場合、少なくとも1層が、後述する色材を含んでいればよい。例えば、3枚の樹脂フィルムを積層させ、中間に位置する樹脂フィルムにのみ、色材を含有させる構成とできる。
第1の態様において、基材は、色材を含み、色材は、顔料であってもよく、染料であってもよい。耐光性という観点からは、顔料が好ましい。
また、色材の色は、特に限定されるものではなく、用途に応じて適宜変更することが好ましい。
色材としては、例えば、カドミウムレッド、カドモポンレッド、クロムレッド、バーミリオン、ベンガラ、アゾ系顔料、アリザリンレーキ、キナクリドン、コチニールレーキペリレン等の赤系色材、イエローオーカー、オーレオリン、カドミウムイエロー、カドミウムオレンジ、クロムイエロー、ジンクイエロー、ネイプルスイエロー、ニッケルイエロー、アゾ系顔料、グリニッシュイエロー等の黄系色材、ウルトラマリン、岩群青、コバルト、フタロシアニン、アントラキノン、インジコイド等の青系色材、緑系顔料としては、例えば、シナバーグリーン、カドミウムグリーン、クロムグリーン、フタロシアニン、アゾメチン、ペリレン等の緑系色材、カーボンブラック等の黒系色材、シリカ、炭酸カルシウム及び酸化チタン等の白系色材、アルミニウム顔料等の金属系色材が挙げられる。
基材は、2種以上の色材を含むものであってもよい。
基材が樹脂フィルムである場合、該樹脂フィルムは、延伸フィルムであっても、未延伸フィルムであってもよいが、強度という観点からは、一軸方向又は二軸方向に延伸された延伸フィルムを使用することが好ましい。
基材の厚さは、10μm以上500μm以下であることが好ましく、80μm以上230μm以下であることがより好ましい。これにより、基材の機械的強度を良好なものとできる。また、本開示の感熱記録媒体により作製される印画物の画像濃度を向上できる。
(隠蔽層)
隠蔽層は、ポリスチレン中空粒子及びバインダーを含み、加熱前においては色材含有基材を隠蔽し、加熱により、透明化する。隠蔽層が透明化することにより、透明化した箇所における色材含有基材が顕在化される(図5参照)。色材含有基材の顕在化箇所を調整することにより、画像を形成できる。
隠蔽層は、色材を含む基材の全面を覆うように設けられていてもよく、その一部を覆うように設けられていてもよい。
ポリスチレン中空粒子の平均粒径は、0.1μm以上10μm以下であることが好ましく、0.3μm以上7μm以下であることがより好ましく、0.4μm以上5μm以下であることがさらに好ましい。これにより、加熱前における隠蔽層の隠蔽性を向上できる。また、感熱記録媒体の平滑性を向上でき、得られる印画物の意匠性を向上できる。
なお、平均粒径は、粒度分布・粒径分布測定装置(ナノトラック粒度分布測定装置、日機装(株)製)を用いて、JIS−Z−8819−2(2001年発行)に準拠して測定できる。
また、ポリスチレン中空粒子の平均中空率は、35%以上であることが好ましく、40%以上であることがより好ましく、50%以上であることがさらに好ましい。これにより、加熱前における隠蔽層の隠蔽性を向上できる。また、加熱による隠蔽層の透明化をより顕著に改善でき、上記コントラストをより向上でき、より良好な画像を形成できる(以下、場合により、画像形成性という)。 ポリスチレン中空粒子の平均中空率の上限は特にないが、例えば、95%以下とすることができる。
なお、本明細書において、平均中空率は以下のようにして求める。まず、中空粒子成分を水中に分散させてなる水分散体を調製し、この中空粒子の水分散体を乾燥させ、乾燥体を得て、その後に透過型電子顕微鏡((株)日立ハイテクノロジーズ製)を用いて、乾燥体中における中空粒子成分をなす粒子を観察して(100個)、ここの粒子についてその内面側の直径(内径)を計測し、それらの平均を平均粒子内径とする。次いで、平均粒子内径から中空部の体積を定めると共に、その値を上記平均粒子(粒子外径)から粒子の見かけの体積で除して、100を乗じることで平均中空率を算出できる。
一実施態様において、ポリスチレン中空粒子は、ポリスチレン粒子中にブタンガス等の発泡材を封入し、加熱発泡することにより作製できる。また、一実施態様において、中空粒子は、エマルジョン重合を利用することによっても作製できる。
また、市販されているポリスチレン中空粒子を使用してもよい。
隠蔽層におけるポリスチレン中空粒子の含有量は、40質量%以上であることが好ましく、50質量%以上であることがより好ましい。これにより、加熱前における隠蔽層の隠蔽性を向上できる。また、加熱による隠蔽層の透明化をより顕著に改善でき、ひいては、感熱記録媒体の画像形成性を向上できる。隠蔽層におけるポリスチレン中空粒子の含有量の上限は特にないが、隠蔽層の形成性の観点から、95質量%以下が好ましく、90質量%以下がより好ましい。
また、隠蔽層は、ポリスチレン中空粒子を2種以上含んでいてもよい。
バインダーとしては、(メタ)アクリル樹脂、ポリウレタン、ポリエステル、ゼラチン、ポリビニルアルコール、ポリエチレンキサイド、ポリビニルピロリドン、プルラン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、デキストラン、デキストリン、ポリアクリル酸及びその塩、寒天、並びにカゼイン等が挙げられる。これらの中でも、透明性及び熱伝導性という理由から、(メタ)アクリル樹脂が好ましい。
隠蔽層におけるバインダーの含有量は、5質量%以上50質量%以下であることが好ましく、10質量%以上40質量%以下であることがより好ましい。これにより、隠蔽層におけるポリスチレン中空粒子の保持性を向上できる。
隠蔽層におけるポリスチレン中空粒子の含有量と、バインダーの含有量との比は、質量基準で、40/60以上95/5以下であることが好ましく、60/40以上90/10以下であることがより好ましい。これにより、隠蔽層においてポリスチレン中空粒子を保持しつつ、上記した隠蔽層の隠蔽性及び透明化をより改善できる。
隠蔽層は、可塑材を含むことができ、これにより、加熱による画像形成性をより向上できる。
可塑材としては、例えば、安息香酸エステル化合物、フタル酸エステル化合物、クエン酸エステル化合物、テレフタル酸エステル化合物、リン酸エステル化合物、脂肪酸エステル化合物、アジピン酸エステル化合物及びスルホン酸エステル化合物等のエステル化合物、アミド化合物並びにエーテル化合物等が挙げられる。隠蔽層は、可塑材を2種以上含んでいてもよい。
隠蔽層における可塑材の含有量は、0.1質量%以上20質量%以下であることが好ましく、1質量%以上10質量%以下であることがより好ましい。これにより、隠蔽層の形成に使用する塗工液の保存安定性を維持しつつ、加熱による隠蔽層の透明化をより改善でき、ひいては、感熱記録媒体の画像形成性をより向上できる。
本開示の感熱記録媒体の特性を損なわない範囲において、隠蔽層は、ポリスチレン中空粒子以外の中空粒子を含んでいてもよい。中空粒子を構成する樹脂材料としては、架橋スチレン−アクリル樹脂等のスチレン樹脂、(メタ)アクリル樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ポリアミド、イミド樹脂、ポリカーボネート及びポリエーテル等を挙げることができる。
本開示の感熱記録媒体の特性を損なわない範囲において、隠蔽層は、充填材、帯電防止材、紫外線吸収材、無機粒子、有機粒子及び分散材等の添加材を含むことができる。
隠蔽層の厚さは、加熱前の隠蔽性及び感熱記録媒体の加工適性の観点から、0.5μm以上30μm以下であることが好ましく、5.0μm以上15μm以下であることがより好ましい。
隠蔽層は、上記材料を水又は適当な溶媒へ分散又は溶解して、塗工液とし、これを、ロールコート法、リバースロールコート法、グラビアコート法、リバースグラビアコート法、バーコート法及びロッドコート法等の公知の手段により、基材又は色材層上に塗布して塗膜を形成させ、これを、中空粒子を構成するポリスチレンの溶融温度以下の温度で乾燥させることにより形成できる。
(保護層)
本開示の第1の態様において、感熱記録媒体は、隠蔽層上に保護層を備えることができる。これにより、本開示の感熱記録媒体により作製される印画物の耐久性を向上できる。
保護層を構成する材料は、保護層の透明性を維持でき、印画物に耐久性を付与できるものであれば特に限定なく使用できる。
一実施形態において、保護層は、少なくとも1種の樹脂材料を含み、例えば、(メタ)アクリル樹脂、ポリエステル、セルロース樹脂、ポリスチレン、ポリアミド、ビニル樹脂、ポリカーボネート、シリコーン樹脂、熱硬化性樹脂及び活性光線硬化樹脂等が挙げられる。
好ましい態様においては、保護層は、下記するイソシアネート化合物との反応により硬化する水酸基含有樹脂を含み、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、及び(メタ)アクリルポリオール等が挙げられる。
また、水酸基含有樹脂は、水酸基価が5質量%以上30質量%以下であることが好ましく、10質量%以上25質量%以下であることがさらに好ましい。これにより、印画物の耐久性をより向上できる。
なお、本発明において、「水酸基価」とは、樹脂中における水酸基含有モノマーの割合を意味するものであり、樹脂全体の質量に対する水酸基含有モノマーの割合(質量%)として算出される値である。
保護層が、水酸基含有樹脂を含む場合、イソシアネート化合物を含むことが好ましい。
イソシアネート化合物としては、分子内に2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物が好ましい。例えば、キシレンジイソシアネート、パラフェニレンジイソシアネート、1−クロロ−2,4−フェニルジイソシアネート、2−クロロ−1,4−フェニルジイソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、trans−シクロヘキサン、1,4−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート及び4,4’,4’’−トリメチル−3,3’,2’−トリイソシアネート−2,4,6−トリフェニルシアヌレート等を挙げることができる。
一実施形態において、保護層は、無機粒子、有機粒子等のフィラーを含んでいてもよい。
無機粒子としては、例えば、タルク及びカオリン等の粘土鉱物、炭酸カルシウム及び炭酸マグネシウム等の炭酸塩、水酸化アルミニウム及び水酸化マグネシウム等の水酸化物、硫酸カルシウム等の硫酸塩、酸化アルミニウム及びシリカ等の酸化物、並びにグラファイト、硝石及び窒化ホウ素等の無機粒子が挙げられる。
有機粒子としては、(メタ)アクリル樹脂、テフロン(登録商標)樹脂、シリコーン樹脂、ラウロイル樹脂、フェノール樹脂、アセタール樹脂、ポリスチレン、ポリアミド等からなる有機樹脂粒子、及びこれらを架橋材と反応させた架橋樹脂粒子等が挙げられる。
上記した中でも、使用するプリンターが加熱部材としてサーマルヘッドを備える場合に、サーマルヘッドの摩耗を抑制しつつ、付着したカスを効果的に除去できるため、タルクが好ましい。
サーマルヘッドの摩耗抑制性及びカス除去性という観点からは、フィラーの平均粒子径は、0.5μm以上7μm以下であることが好ましく、0.7μm以上6μm以下であることがより好ましい。
本発明において、フィラーの平均粒子径は、レーザー回折法により測定したメディアン径D50を意味する。
保護層におけるフィラーの含有量は、1質量%以上40質量%以下であることが好ましい。これにより、サーマルヘッドの摩耗をより抑制でき、付着したカスをより効果的に除去できる。
保護層は、滑材を含むことができ、これにより、感熱記録媒体のプリンターにおける搬送性を向上できる。
滑材としては、ポリエチレンワックス及びポリプロピレンワックス等のポリオレフィンワックス、エトキシ化アルコール変性ワックス、パラフィンワックス、モンタンワックス、並びに金属石けん等が挙げられる。
金属石けんとしては、例えば、アルキルリン酸エステルの多価金属塩、アルキルカルボン酸の金属塩等が挙げられる。
アルキルリン酸エステルにおけるアルキル基としては、炭素数12以上が好ましく、特にステアリル基が滑性に優れ、好ましい。またアルキルリン酸エステルの多価金属塩における金属塩は、亜鉛またはアルミニウム塩が好ましい。
また、アルキルカルボン酸の金属塩に関しては、アルキル基としては、炭素数11以上が好ましく、特にドデシル基、ヘプタデシル基が好ましく、その金属塩として、マグネシウム塩、亜鉛塩、アルミニウム塩が好ましい。
保護層における滑材の含有量は、0.5質量%以上30質量%以下であることが好ましく、1質量%以上25質量%以下であることがより好ましく、1質量%以上19質量%以下であることが好ましい。これにより、感熱記録媒体のプリンターにおける搬送性をより向上できる。
また、保護層は、本開示の特性を損なわない範囲において、上記添加材を含むことができる。
保護層の厚さは、0.1μm以上10μm以下であることが好ましく、0.2μm以上3μm以下であることがより好ましい。これにより、印画物の耐久性をより向上できる。また、感熱記録媒体のプリンターにおける搬送性をより向上できる。
一実施形態において、保護層は、上記材料を水又は適当な溶媒へ分散又は溶解して、塗工液とし、これを、ロールコート法、リバースロールコート法、グラビアコート法、リバースグラビアコート法、バーコート法及びロッドコート法等の公知の手段により、隠蔽層上に塗布して塗膜を形成させ、これを乾燥させることにより形成できる。この乾燥は、隠蔽層の透明化が起こらない範囲の温度により行うことが好ましい。
また、一実施形態において、保護層は、多層構造を有するものであってもよい。例えば、PETフィルム等の樹脂フィルム上に、上記材料を水又は適当な溶媒へ分散又は溶解して、塗工液とし、これを、塗布、乾燥させたものを保護層としてもよい。この場合、隠蔽層上への積層は、従来公知の接着剤を介して行われる。このような構成とすることにより、印画物の耐久性をより向上できる。
(色材層)
本開示の第1の態様において、感熱記録媒体は、基材と隠蔽層との間であって、基材の一部を覆うように、色材層を備えることができる。
一実施形態において、感熱記録媒体10は、図6に示すように、互いに異なる色材を含む色材層14を、2以上備える。このような構成とすることにより、隠蔽層の透明化する箇所によって異なる色の画像が形成でき、得られる印画物の意匠性を高めることができる。
一実施形態において、色材層は、基材に含まれる色材とは異なる色材を含む。このような構成とすることにより、隠蔽層の透明化する箇所によって異なる色の画像が形成でき、より意匠性を高めることができる。
色材層に含まれる色材は、上記したものを適宜選択し使用できる。
色材層における色材の含有量は、10質量%以上60質量%以下であることが好ましく、20質量%以上50質量%以下であることがより好ましい。これにより、本開示の感熱記録媒体により作製される印画物の画像濃度を向上できる。
色材層は、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン、ビニル樹脂、(メタ)アクリル樹脂、イミド樹脂、セルロース樹脂、スチレン樹脂、ポリカーボネート、並びにアイオノマー樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂材料を含むことができる。
色材層における樹脂材料の含有量は、20質量%以上90質量%以下であることが好ましい。これにより、色材層形成容易性を向上できる。
また、色材層は、発泡粒子を含むことができる。これにより、加熱部分の色材層が凸部となり、印画物の意匠性をより向上できる。
また、色材層は、本開示の特性を損なわない範囲において、上記添加材を含むことができる。
色材層の厚さは、0.2μm以上3μm以下であることが好ましく、0.4μm以上1.5μm以下であることがより好ましい。これにより、本開示の感熱記録媒体により作製される印画物の画像濃度を向上できる。
色材層は、上記材料を水又は適当な溶媒へ分散又は溶解して、塗工液とし、これを、ロールコート法、リバースロールコート法、グラビアコート法、リバースグラビアコート法、バーコート法及びロッドコート法等の公知の手段により、基材上に塗布して塗膜を形成させ、これを乾燥させることにより形成できる。
(ブロック層)
本開示の第1の態様において、感熱記録媒体は、隠蔽層と保護層との間に、ブロック層を備えることができる。これにより、隠蔽層上へ保護層形成用塗工液を塗布した際における溶媒の隠蔽層への浸食を抑制でき、隠蔽性低下を抑制できる(以下、浸食防止性という)。
ブロック層は、メチルエチルケトン及びトルエン等の有機溶剤に高い耐性を有する、耐有機溶剤性樹脂を含む。耐有機溶剤性樹脂としては、例えば、ポリオレフィン、ポリエステル、(メタ)アクリル樹脂及びウレタン樹脂等が挙げられる。これらの中でも、ポリオレフィンが好ましく、マレイン酸や(メタ)アクリル酸により変性されたポリオレフィンがより好ましい。ブロック層は、耐有機溶剤性樹脂を2種以上含んでいてもよい。
耐有機溶剤性樹脂のガラス転移温度(Tg)は、−30℃以上250℃以下であることが好ましく、60℃以上150℃以下であることが好ましく、65℃以上130℃以下であることがさらに好ましい。これにより、加熱による隠蔽層の透明化を妨げることなく、すなわち、画像形成性を維持しつつ、浸食抑制性をより向上できる。
本明細書において、Tgは、JIS K 7121に準拠して、示査走査熱量測定(DSC)により求める値である。
ブロック層における耐有機溶剤性樹脂の含有量は、80質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましい。これにより、浸食抑制性をより向上できる。
含有量の上限は特になく、100質量%であってもよい。
また、ブロック層は、本開示の特性を損なわない範囲において、上記添加材を含むことができる。
ブロック層の厚さは、0.1μm以上10μm以下であることが好ましく、0.3μm以上5μm以下であることがより好ましい。これにより、加熱による隠蔽層の透明化を妨げることなく、すなわち、画像形成性を維持しつつ、浸食抑制性をより向上できる。
ブロック層は、上記材料を水又は適当な溶媒へ分散又は溶解して、塗工液とし、これを、ロールコート法、リバースロールコート法、グラビアコート法、リバースグラビアコート法、バーコート法及びロッドコート法等の公知の手段により、隠蔽層上に塗布して塗膜を形成させ、これを乾燥させることにより形成できる。この乾燥は、隠蔽層の透明化が起こらない範囲の温度により行うことが好ましい。
(第2の態様における感熱記録媒体)
本開示の第2の態様において、感熱記録媒体10は、基材11と、隠蔽層12とを備え、基材11下及び基材11と隠蔽層12との間の少なくとも一方に、色材を含む色材層14を備える(図7及び8参照)。
また、一実施形態において、感熱記録媒体10は、図9及び10に示すように、隠蔽層12上に保護層13を備える。
また、一実施形態において、感熱記録媒体10は、図11に示すように、隠蔽層12と保護層13との間に、ブロック層15を備える。
なお、隠蔽層12、保護層13及びブロック層15の構成は、第1の態様と同様であるため、記載を省略する。
(基材)
第2の態様においては、基材は、色材を含んでいてもよく、含まなくともよい。
基材が、色材層に含まれる色材とは異なる色材を含み、かつ色材層が基材上であって、その一部を覆うように設けられている場合には、隠蔽層の透明化した箇所により異なる色の画像を形成でき、より意匠性を高めることができる。
その他の構成については、第1の態様と同様であるため、記載を省略する。
(色材層)
第2の態様においては、感熱記録媒体は、基材下及び基材と隠蔽層との間の少なくとも一方に、色材層を備える。基材と隠蔽層との間に設けられる場合、色材層は、基材の一部を覆うように設けられていてもよく、全体を覆うように設けられていてもよい。また、感熱記録媒体は、2以上の色材層を備えていてもよい。
その他の構成については、第1の態様と同様であるため、記載を省略する。
(剥離基材付感熱記録媒体)
本開示の剥離基材付感熱記録媒体20は、図12及び13に示すように、剥離基材21と、粘着層22と、上記第1の態様又は第2の態様における感熱記録媒体10とを備えることを特徴とする。
なお、図示した剥離基材付感熱記録媒体20は、あくまで一実施形態であり、感熱記録媒体10の構成はこれに限定されるものではない。また、以下に剥離基材付感熱記録媒体が備える各層について説明するが、感熱記録媒体については上記したため、ここでは記載を省略する。
(粘着層)
剥離基材付感熱記録媒体は、粘着層を備える。これにより、シール型の感熱記録媒体にできる。
一実施形態において、粘着層は、(メタ)アクリル系粘着材、エポキシ系粘着材、ポリアミド系粘着材、ポリスチレン系粘着材、シリコーン系粘着材及びウレタン系粘着材等の粘着材を1種又は2種以上含む。
粘着層における粘着材の含有量は、50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましい。これにより、粘着層の粘着性を良好なものにできる。
一実施形態において、粘着層は、本開示の特性を損なわない範囲において、上記添加材を含む。
粘着層は、上記材料を、水又は適当な溶媒へ分散又は溶解して、塗工液とし、これを、ロールコート法、リバースロールコート法、グラビアコート法、リバースグラビアコート法、バーコート法及びロッドコート法等の公知の手段により、基材等の上に塗布して塗膜を形成させ、これを乾燥させることにより形成できる。
(剥離基材)
本開示の剥離基材付感熱記録媒体は、粘着層下に、該粘着層と剥離可能に剥離基材を備え、これにより、粘着層の粘着力が経時的低下してしまうのを抑制できる。
剥離基材としては、上質紙、アート紙、コート紙、レジンコート紙、キャストコート紙、板紙、合成紙及び含浸紙等の紙基材やポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン、ビニル樹脂、(メタ)アクリル樹脂、イミド樹脂、セルロース樹脂等から構成される樹脂フィルムを使用できる。また、これらの積層体であってもよい。
剥離基材は、粘着層側表面に離型層を備えていてもよい。離型層は、シリコーンワックス等のワックス、並びにシリコーン樹脂、フッ素樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ウレタン樹脂およびビニル樹脂などの樹脂材料を含むことができる。
また、剥離基材の粘着層側表面は、コロナ処理、プラズマ処理、フレーム処理及びオゾン処理等の表面処理が施されていてもよい。
剥離基材の厚さは、30μm以上200μm以下であることが好ましく、50μm以上150μm以下であることが好ましい。これにより、剥離基材を粘着層からより容易に剥離でき、剥離時、粘着層にシワ(以下、剥離シワという)が発生してしまうことを抑制できる。
次に実施例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、これら実施例に限定されるものではない。
実施例1
基材として、厚さ100μmのPETフィルム(三菱ケミカル(株)製、S100 #100)を準備し、この一方の面に、下記組成の粘着層形成用塗工液を塗布、乾燥し、厚さ9μmの粘着層を形成すると共に、剥離基材として、下記離型層形成用塗工分散液を塗布、乾燥し、厚さ2μmの離型層を形成した厚さ75μmのPETフィルム(三菱ケミカル(株)製、S100 #75)を積層した。
(粘着層形成用塗工液)
・(メタ)アクリル系粘着材 15質量部
(綜研化学(株)製、SKダイン1251)
・硬化材 0.33質量部
(綜研化学(株)製、L−45)
・硬化材 0.1質量部
(綜研化学(株)製、E−AX)
・酢酸エチル 16.14質量部

(離型層用塗工液)
・付加重合剤シリコーン 100質量部
(信越化学工業(株)製、KS847H)
・トルエン 200質量部
基材(厚さ100μmのPETフィルム)の他方の面に、下記組成の色材層形成用塗工液を、塗布、乾燥し、厚さ1μmの色材層を形成した。
(色材層形成用塗工液)
・カーボンブラック 9質量部
・塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 7質量部
(日信化学工業(株)製、ソルバイン(登録商標)CNL)
・メチルエチルケトン(MEK) 42質量部
・トルエン 10質量部
上記のようにして形成した色材層上に、下記組成の隠蔽層形成用塗工液を、塗布、乾燥し、厚さ10μmの隠蔽層を形成した。
(隠蔽層形成用塗工液)
・ポリスチレン中空粒子A 20質量部
(平均粒子径1μm、中空率72%)
・(メタ)アクリル樹脂A 10質量部
(三水(株)製、A−304)
・水 40質量部
・イソプロパノール(IPA) 80質量部
上記のようにして形成した隠蔽層上に、下記組成のブロック層形成用塗工液を、塗布、乾燥し、厚さ2μmのブロック層を形成した。
(ブロック層形成用塗工液)
・ポリオレフィン 15質量部
(東洋紡(株)製、HARDLEN(登録商標)NZ−1015、Tg80℃)
・水 60質量部
・IPA 25質量部
上記のようにして形成したブロック層上に、下記組成の保護層形成用塗工液を、塗布、乾燥し、厚さ1.5μmの保護層を形成し、本開示の一実施形態である、剥離基材付感熱記録媒体を得た。
(保護層形成用塗工液)
・ポリビニルブチラール 1.8質量部
(積水化学工業(株)製、エスレック(登録商標)BX−1)
・イソシアネート化合物 5.5質量部
(DIC(株)製、バーノック(登録商標)D750)
・リン酸エステル系界面活性剤 1.6質量部
(第一工業製薬(株)製、プライサーフ(登録商標)A208N)
・タルク 0.35質量部
(ミクロエース(登録商標)P−3 日本タルク工業(株)、平均粒子径5μm)
・MEK 18.5質量部
・トルエン 18.5質量部
実施例2〜5及び比較例1〜4
隠蔽層の組成を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして、剥離基材付感熱記録媒体を作製した。
実施例6
以下の組成の隠蔽層形成用塗工液を用いて隠蔽層を形成した以外は実施例1と同様にして、剥離基材付感熱記録媒体を作製した。
(隠蔽層形成用塗工液)
・ポリスチレン中空粒子F 19質量部
(平均粒子径1μm、中空率70%)
・可塑材 1質量部
(第一工業製薬(株)製、プライサーフ(登録商標)M208F)
・(メタ)アクリル樹脂A 10質量部
・水 40質量部
・IPA 80質量部
<<隠蔽性評価−1>>
上記実施例及び比較例において得られた剥離基材付感熱記録媒体のL値を、分光濃度測色計(X−rite社製、eXact、光源:D50、視野角:2°、濃度測定用フィルター:ANSI Status T)を用いて、保護層側から測定し、下記評価基準に基づいて、評価した。評価結果を表1にまとめた。
(評価基準)
A:L値が80以上であり、極めて高い隠蔽性を確認できた。
B:L値が70以上80未満であり、高い隠蔽性を確認できた。
C:L値が60以上70未満であり、隠蔽性を確認できた。
D:L値が50以上60未満であり、隠蔽性に少し問題があった。
E:L値が50未満であり、隠蔽性に問題があった。
<<隠蔽性評価−2>>
上記実施例及び比較例において得られた剥離基材付感熱記録媒体の反射濃度を、上記分光濃度測色計を用いて、保護層側から測定し、下記評価基準に基づいて、評価した。評価結果を表1にまとめた。
(評価基準)
A:反射濃度が0.2未満であり、極めて高い隠蔽性を確認できた。
B:反射濃度が0.2以上0.4未満であり、高い隠蔽性を確認できた。
C:反射濃度が0.4以上0.6未満であり、隠蔽性を確認できた。
D:反射濃度が0.6以上0.8未満であり、隠蔽性に少し問題があった。
E:反射濃度が0.8以上であり、隠蔽性に問題があった。
<<画像形成性評価−1>>
上記実施例及び比較例において得られた剥離基材付感熱記録媒体が備える保護層面を、下記プリンターで加熱し、隠蔽層全体の透明化を行った。
(テストプリンター)
・エネルギー階調:180/255階調
・サーマルヘッド:KEE−57−12GAN2−STA(京セラ(株))
・発熱体平均抵抗値:3303(Ω)
・主走査方向印字密度:300(dpi)
・副走査方向印字密度:300(dpi)
・印画電圧:18(V)
・ライン周期:1.5(msec.)
・印字開始温度:35(℃)
・パルスDuty比:85(%)
隠蔽層を透明化した剥離基材付感熱記録媒体のL値を、上記分光濃度測色計を用いて、保護層側から測定し、下記評価基準に基づいて、評価した。評価結果を表1にまとめた。
(評価基準)
A:L値が20未満であり、極めて高い透明性を確認できた。
B:L値が20以上30未満であり、高い透明性を確認できた。
C:L値が30以上40未満であり、透明性を確認できた。
D:L値が40以上50未満であり、透明性に少し問題があった。
E:L値が50以上であり、透明性に問題があった。
<<画像形成性評価−2>>
上記実施例及び比較例において得られた剥離基材付感熱記録媒体が備える保護層面を、上記プリンターで加熱し、隠蔽層全体の透明化を行った。
隠蔽層を透明化した剥離基材付感熱記録媒体の反射濃度を、上記分光測色器を用いて、保護層側から測定し、下記評価基準に基づいて、評価した。評価結果を表1にまとめた。
(評価基準)
A:反射濃度が1.5以上であり、極めて高い透明性を確認できた。
B:反射濃度が1.0以上1.5未満であり、高い透明性を確認できた。
C:反射濃度が0.6以上1.0未満であり、透明性を確認できた。
D:反射濃度が0.2以上0.6未満であり、透明性に少し問題があった。
E:反射濃度が0.2未満であり、透明性に問題があった。
<<平滑性評価>>
上記実施例及び比較例において得られた剥離基材付感熱記録媒体が備える保護層面を目視にて確認し、下記評価基準に基づいて、評価した。評価結果を表1にまとめた。
(評価基準)
A:ハジキ、ムラ、粒状感がなく、高い平滑性を有することが確認できた。
B:ハジキ、ムラ、粒状感が多少あるが、実用上問題のない程度であった。
C:ハジキ、ムラ、粒状感があり、平滑性が低かった。
Figure 2021104631
10:感熱記録媒体、11:基材、12:隠蔽層、13:保護層、14:色材層、15:ブロック層、20:剥離基材付感熱記録媒体、21:剥離基材、22:粘着層

Claims (15)

  1. 色材を含む基材と、加熱により透明化する隠蔽層と、を備え、
    前記隠蔽層が、ポリスチレン中空粒子及びバインダーを含む、感熱記録媒体。
  2. 基材と、加熱により透明化する隠蔽層と、前記基材下及び前記基材と前記隠蔽層との間の少なくとも一方に、色材を含む色材層と、を備え、
    前記隠蔽層が、ポリスチレン中空粒子及びバインダーを含む、感熱記録媒体。
  3. 前記ポリスチレン中空粒子の平均中空率が、35%以上である、請求項1又は2に記載の感熱記録媒体。
  4. 前記ポリスチレン中空粒子の平均粒径が、0.1μm以上10μm以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の感熱記録媒体。
  5. 前記隠蔽層における前記ポリスチレン中空粒子の含有量が、40質量%以上である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の感熱記録媒体。
  6. 前記隠蔽層における前記ポリスチレン中空粒子の含有量と、前記バインダーとの比が、質量基準で、40/60以上95/5以下である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の感熱記録媒体。
  7. 前記隠蔽層が、可塑材を含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の感熱記録媒体。
  8. 前記隠蔽層の厚さが、0.5μm以上30μm以下である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の感熱記録媒体。
  9. 前記隠蔽層上に、保護層をさらに備える、請求項1〜8のいずれか一項に記載の感熱記録媒体。
  10. 前記隠蔽層と前記保護層との間に、耐有機溶剤性樹脂を含むブロック層をさらに備える、請求項9に記載の感熱記録媒体。
  11. 前記隠蔽層側から測定した、加熱前のL値が、60以上である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の感熱記録媒体。
  12. 前記隠蔽層側から測定した、加熱後のL値が、30以下である、請求項1〜11のいずれか一項に記載の感熱記録媒体。
  13. 前記隠蔽層側から測定した、加熱前の反射濃度が、0.3以下である、請求項1〜12のいずれか一項に記載の感熱記録媒体。
  14. 前記隠蔽層側から測定した、加熱後の反射濃度が、1.0以上である、請求項1〜13のいずれか一項に記載の感熱記録媒体。
  15. 剥離基材と、粘着層と、請求項1〜14のいずれか一項に記載の感熱記録媒体とを備える、剥離基材付感熱記録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023228909A1 (ja) * 2022-05-23 2023-11-30 王子ホールディングス株式会社 感熱記録材料

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