JP7103039B2 - 光走査装置及びこれを用いた画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、マルチビーム型の光源で被走査面上を走査する光走査装置、及び、これを用いた画像形成装置に関する。
レーザープリンターや複写機等の画像形成装置は、感光体ドラムの周面(被走査面)を走査して静電潜像を形成する光走査装置を備える。光走査装置は、走査用の光線であるビームを発する光源と、前記ビームを偏向する複数のミラー面を有するポリゴンミラーと、偏向された前記ビーム(走査光)を被走査面上に結像させる結像光学系とを含む。上記光源として、複数のビームを発するマルチビーム型の光源が用いられる場合がある。このマルチビーム光源は、主走査方向及び副走査方向に所定間隔をおいて配置され、それぞれ前記ビームを発生する複数のレーザーダイオードを備える。
結像光学系においては、被走査面上を前記ビームで走査させて潜像を形成すると共に該潜像を現像させた場合、種々の要因によって主走査方向において濃度むらが発生することがある。この濃度むらを打ち消すには、前記ビームの光量を補正する手段が取られる。具体的には、被走査面の濃度むら測定結果に基づき定められた、主走査方向の各位置と、前記ビームの補正光量とを関連付けたプロファイルデータが用いられ、主走査方向の各位置の走査時に前記補正光量に基づきビーム光量が加減される。なお、前記補正光量が行われる主走査位置が、予め固定的に定められている場合も多々ある。ここで、マルチビーム光源が採用された結像光学系では、複数のビーム間において、同一タイミングで被走査面を照射する主走査位置が異なることになる。このため、特許文献1では、各ビームの光量が狙いとする主走査位置で各々補正されるよう、補正タイミングをビーム間で異ならせる技術が開示されている。
特開2017-64992号公報
しかし、特許文献1の技術のように、マルチビーム光源が備える複数ビームの光量補正を、それぞれ異なるタイミングで行わせようとすると、制御が複雑化する。すなわち、前記プロファイルデータを、各ビームにタイミングを遅延させて適用するための遅延回路等がビーム数に応じて必要となり、多数の制御を要すると共に回路規模も大きくなるという問題がある。
以上に鑑みれば、制御の単純化、回路規模の抑制のためには、複数のビームを一つのプロファイルデータに基づき、同一タイミングで光量の補正動作を行うことが望ましい。この場合、複数のビーム間で照射位置が異なることに起因する濃度むらの補正誤差の発生をできるだけ抑制することが肝要となる。また、マルチビーム結像光学系では、線速に応じて使用するビーム数が変更される場合がある。従って、使用ビーム数が変更になっても、補正誤差が大きくならないようにすることが求められる。
本発明の目的は、マルチビーム型の光源を用いた光走査装置において、回路規模を大きくすることなく、各ビームの光量を的確に変化させることのできる光走査装置、これを用いた画像形成装置を提供することにある。
本発明の一の局面に係る光走査装置は、主走査方向に並ぶ複数のビームを発生可能なマルチビーム光源と、前記複数のビームで所定の被走査面上を主走査方向に走査させる走査光学系と、前記複数のビームの各々の点灯動作及び光量を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記複数のビームのうち、走査に使用する複数のビームを選択ビームとして特定し、前記選択ビームの各々の光量を、光量変化位置として予め固定的に定められた主走査方向の各位置において、同一のプロファイルデータに基づいて同一の変化タイミングで変化させるものであって、複数の前記選択ビームの主走査方向における並び幅の中央領域の位置が、ビームの選択態様によって主走査方向に移動したとき、前記プロファイルデータにおいて、前記移動に応じた分だけ主走査方向にシフトさせた位置のシフト光量を導出し、当該シフト光量が前記光量変化位置で適用されるように前記光量を修正する。
この光走査装置によれば、複数のビームから選択された選択ビームの各々の光量を、主走査方向の各位置において、同一のプロファイルデータに基づいて同一の変化タイミングで変化させる。このため、個々のビームを異なるタイミングで光量を変化させる態様に比べて制御を簡素化し、回路規模の増大を抑制することができる。また、光量を変化させる主走査方向の各位置は、光量変化位置として予め固定的に定められていることも、制御の簡素化に貢献する。
また、複数の前記選択ビームの主走査方向における並び幅の中央領域が、ビームの選択態様によって主走査方向に移動したときには、前記光量変化位置の光量がシフト光量に修正される。前記並び幅の中央領域の移動に応じて、各ビームの光量変化タイミングをシフトさせれば、前記並び幅内に存在するビーム間の光量変化誤差を低いレベルに抑制することができる。しかし、光量変化位置が予め固定的に定められている場合、光量変化タイミングのシフトは行えない。この場合でも、前記シフト光量を前記光量変化位置で適用することで、あたかも前記プロファイルデータを前記移動に応じた分だけ主走査方向にずらしたような状態を形成することができる。つまり、前記シフト光量は、前記プロファイルデータにおいて、前記並び幅の中央領域の移動に応じた分だけ主走査方向にシフトさせた位置の光量に相当する。このため、前記光量変化位置に対して移動した後の中央領域に適用される光量は、実質的に前記光量変化位置において与えられる光量となる。従って、光量変化位置が固定化されていても、光量変化タイミングのシフトと同等の状態を形成できる。このため、使用するビーム数が変更される場合であっても、光量変化誤差を低いレベルに維持することができる。
上記の光走査装置において、前記プロファイルデータは、前記走査光学系で前記被走査面上を走査した際の主走査方向における濃度むら特性に基づく、主走査方向の各位置と補正光量とを関連付けたプロファイルを備える光量補正データであり、前記制御部は、前記光量変化位置の各々において、前記光量補正データに基づき同一の変化タイミングで各選択ビームの光量を補正するものであって、前記光量補正データにおいて、前記並び幅の中央領域の主走査方向の移動に応じてシフトさせた位置のシフト光量が適用されるよう、前記光量変化位置の各々における補正光量を修正することが望ましい。
この光走査装置によれば、光量補正データに基づき同一の変化タイミングで各選択ビームの光量を補正するので、回路規模を増大させることなく濃度むらを打ち消す光量補正を行わせることができる。また、前記光量補正データにおいて、前記並び幅の中央領域の移動に応じてシフトさせた位置のシフト光量が適用されるよう、前記光量変化位置の各々における補正光量が修正される。従って、使用するビーム数が変更される場合であっても、光量補正誤差を低いレベルに維持することができる。
上記の光走査装置において、複数のビームを発する発光素子と、前記発光素子に駆動電流を供給するドライバーと、前記制御部は、前記ドライバーに、前記プロファイルデータに応じた振幅の前記駆動電流を供給させる光量設定部を含み、前記光量設定部は、前記シフト光量に応じて前記駆動電流を変化させることが望ましい。
この光走査装置によれば、前記光量変化位置における前記光量の修正を、シフト光量に応じた駆動電流の変化という簡単な制御で実現させることができる。
本発明の他の局面に係る画像形成装置は、静電潜像を担持する像担持体と、前記像担持体の周面を前記被走査面として光線を照射する、上記に記載の光走査装置と、を備える。
本発明によれば、マルチビーム型の光源を用いた光走査装置において、回路規模を大きくすることなく、各ビームの光量を的確に変化させることのできる光走査装置、これを用いた画像形成装置を提供することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置の概略断面図である。 図2は、本発明の一実施形態に係る光走査装置の内部構成を模式的に示す斜視図である。 図3は、マルチビーム方式による感光体ドラムの露光態様を説明するための模式的な斜視図である。 図4は、光源部のマルチビーム発光部を示す斜視図である。 図5は、前記画像形成装置の電気的構成を示すブロック図である。 図6は、LD駆動制御部の詳細構成を示すブロック図である。 図7(A)は、主走査方向における濃度むらの一例を示すグラフ、図7(B)は、前記濃度むらを補正するための光量補正プロファイルの一例を示すグラフである。 図8(A)は、マルチビーム発光部の各LDと被走査面との位置関係を示す模式図、図8(B)は、同じタイミングでLD1とLD8とが照射する被走査面上の主走査位置を示すグラフである。 図9は、8個のLDが使用される場合の、LDの並び幅の中央位置と光量補正位置との位置関係を説明するための模式図である。 図10(A)は、4個のLDが使用される場合の、LDの並び幅の中央位置と光量補正位置との位置関係を説明するための模式図、図10(B)は、4個のLDが使用される場合に光量補正タイミングを変更する例を示す模式図である。 図11(A)は、理想的な光量補正と図9の位置関係を適用した8ビームの平均光量補正値とのずれを示すグラフ、図11(B)は図11(A)の一部を拡大したグラフである。 図12(A)は、理想的な光量補正と図10(A)の位置関係を適用した4ビームの平均光量補正値とのずれを示すグラフ、図12(B)は図12(A)の一部を拡大したグラフである。 図13は、本実施形態に係る、光量補正位置における補正光量の修正を説明するための模式図である。 図14は、シフト光量の具体例を示す表形式の図である。 図15(A)は、理想的な光量補正とシフト光量を適用して修正した光量補正を用いた4ビームの平均光量補正値とのずれを示すグラフ、図15(B)は図15(A)の一部を拡大したグラフである。
[画像形成装置の全体説明]
以下、本発明の一実施形態に係る光走査装置について図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る光走査装置11が搭載された画像形成装置1の構成を概略的に示した断面図である。本実施形態においては、画像形成装置としてプリンターを例示するが、本発明は、複写機、ファクシミリ、各種機能を備えた複合機にも適用可能である。画像形成装置1は、画像形成ユニット10、定着ユニット16及び給紙カセット17を備える。画像形成ユニット10は、光走査装置11、現像器12、帯電器13、感光体ドラム14(像担持体)及び転写ローラー15を含む。
感光体ドラム14は、円筒状の部材であり、その周面に静電潜像及びトナー像が担持される。感光体ドラム14は、図略のモーターからの駆動力を受けて、図1における時計回りの方向に回転される。帯電器13は、感光体ドラム14の表面を略一様に帯電する。
光走査装置11は、マルチビーム方式の光走査装置であって、マルチビーム方式のレーザー光源、ポリゴンミラー、走査レンズ及び光学素子等の走査光学系を備える。光走査装置11は、帯電器13によって略一様に帯電された感光体ドラム14の周面を被走査面として、画像データに応じて変調されたレーザービームを照射して、画像データの静電潜像を形成する。この光走査装置11については、後記で詳述する。
現像器12は、静電潜像が形成された感光体ドラム14の周面にトナーを供給してトナー像を形成する。現像器12は、トナーを担持する現像ローラーやトナーを攪拌搬送するスクリューを含む。感光体ドラム14に形成されたトナー像は、給紙カセット17から繰り出され搬送路Pを搬送されるシートに転写される。現像器12には、図略のトナーコンテナからトナーが補給される。
感光体ドラム14の下方には転写ローラー15が対向して配設され、両者によって転写ニップ部が形成されている。転写ローラー15は、導電性を有するゴム材料等で構成されると共に転写バイアスが与えられ、感光体ドラム14に形成されたトナー像を前記シートに転写させる。
定着ユニット16は、ヒーターを内蔵する定着ローラー161と、定着ローラー161と対向する位置に設けられた加圧ローラー162とを備える。定着ユニット16は、トナー像が転写されたシートを加熱及び加圧しつつ搬送することにより、当該トナー像をシートに定着させる。
画像形成装置1の画像形成動作について簡単に説明する。先ず、帯電器13により感光体ドラム14の表面が略均一に帯電される。帯電された感光体ドラム14の周面が、光走査装置11により露光され、シートに形成する画像の静電潜像が感光体ドラム14の表面に形成される。この静電潜像が、現像器12から感光体ドラム14の周面にトナーが供給されることにより、トナー像として顕在化される。一方、給紙カセット17からはシートが搬送路Pに繰り出される。前記トナー像は、転写ローラー15と感光体ドラム14との間のニップ部をシートが通過することにより、当該シートに転写される。この転写動作が行われた後、シートは定着ユニット16に搬送され、シートにトナー像が固着される。
[光走査装置の構成]
図2は、光走査装置11の内部構成を模式的に示す斜視図である。光走査装置11は、ハウジング11Hと、該ハウジング11H内に収容されるレーザー光源ユニット30(マルチビーム光源)と、レーザー光源ユニット30が発するビームで被走査面上を主走査方向に走査させる走査光学系とを含む。本実施形態では走査光学系は、前記ビームを偏向して被走査面を走査させるポリゴンユニット40、前記偏向されたビームを感光体ドラム14の周面に結像させる結像光学系、及び第1、第2BD(Beam Detect)センサー6A、6Bを含む。結像光学系は、コリメータレンズ51、シリンドリカルレンズ52、第1走査レンズ53、第2走査レンズ54、ミラー55及び第1、第2集光レンズ56A、56Bを含む。
レーザー光源ユニット30は、主走査方向に並ぶ複数のビームを発生可能なマルチビーム光源であり、マルチビーム発光部31と、該マルチビーム発光部31に給電するためのリード部32とを含む。図3は、マルチビーム方式による感光体ドラム14の露光態様を説明するための模式的な斜視図、図4は、マルチビーム発光部31を示す斜視図である。
マルチビーム発光部31は、円柱状のプラグ部材を備え、その先端面Fに一定間隔で1列に配列された4個のレーザーダイオード(LD;発光素子)を備えた発光部である。すなわち、マルチビーム発光部31は、第1発光部LD1、第2発光部LD2、第3発光部LD3及び第4発光部LD4が配置されてなる、モノリシックマルチレーザーダイオードである。第1~第4発光部LD1~LD4は、主走査方向及び副走査方向のそれぞれに対して傾斜角度を有するライン上に配列されている。図3に示すように、第1、第2、第3、第4発光部LD1、LD2、LD3、LD4は、それぞれビームLB-1、LB-2、LB-3、LB-4を発する。なお、図3、図4では、マルチビーム発光部31として4個のLDを備えたモノリシックマルチレーザーダイオードを例示しているが、光源部は少なくとも2個以上のLDを具備していれば良い。なお、後記では8個のLD1~LD8が備えられたマルチビーム発光部31を例示している。
コリメータレンズ51は、レーザー光源ユニット30から発せられ拡散するビームLB-1~LB-4を平行光に変換するレンズである。シリンドリカルレンズ52は、前記平行光のビームLB-1~LB-4を主走査方向に長い線状光に変換してポリゴンユニット40(ポリゴンミラー41)に結像させるレンズである。
ポリゴンユニット40は、ポリゴンミラー41及びポリゴンモーター42を含む。ポリゴンミラー41は、シリンドリカルレンズ52により結像されたビームLB-1~LB-4が入射される複数のミラー面Mを有する。ポリゴンミラー41は、ビームLB-1~LB-4を偏向すると共に、これらビームLB-1~LB-4で感光体ドラム14の周面を走査させる。ポリゴンミラー41は、矢印Rの方向に所定速度で回転し、感光体ドラム14の長手方向(主走査方向)をビームLB-1~LB-4が走査するように、ビームLB-1~LB-4を偏向する。ポリゴンモーター42は、ポリゴンミラー41を所定速度で回転させる回転力を発生する。ポリゴンモーター42の回転軸43にポリゴンミラー41が連結され、ポリゴンミラー41は回転軸43の軸回りに回転する。
第1走査レンズ53及び第2走査レンズ54は、fθ特性を有するレンズである。これら走査レンズ53、54は、ポリゴンミラー41から感光体ドラム14の周面に向かう光軸上で互いに対向して配置されている。第1、第2走査レンズ53、54は、ポリゴンミラー41によって反射されたビームLB-1~LB-4を集光し、感光体ドラム14の周面に結像させる。
ミラー55は、第1走査レンズ53及び第2走査レンズ54から出射したビームLB-1~LB-4を、ハウジング11Hに設けられた図略の開口部に向けて反射させ、感光体ドラム14に照射させる。第1集光レンズ56A及び第2集光レンズ56Bは、ポリゴンミラー41による感光体ドラム14の周面の有効走査領域の範囲外の光路上に設置され、それぞれビームLB-1~LB-4を第1BDセンサー6A及び第2BDセンサー6Bに結像させるレンズである。
第1BDセンサー6A及び第2BDセンサー6Bは、一の走査ラインSLについて感光体ドラム14の周面にビームの照射を開始させる書き始めタイミングの同期を取るために、前記ビームを検出する。第1BDセンサー6Aは、走査ラインSLの走査開始側に、第2BDセンサー6Bは、走査ラインSLの走査終了側にそれぞれ配置されている。第1、第2BDセンサー6A、6Bは、フォトダイオード等からなり、レーザービームを検知していないときはハイレベルの信号を出力し、レーザービームがその受光面を通過している間はローレベルの信号を出力する。
図3を参照して、マルチビーム発光部31のLD1~LD4から4本のビームLB-1~LB-4が、ポリゴンミラー41のミラー面Mに向けて出射される。ポリゴンミラー41は、ポリゴンモーター42によって回転軸43の軸回りに矢印Rの方向に高速回転する。あるタイミングでは、4本のビームLB-1~LB-4は、複数のミラー面Mのうちの一つのミラー面Mに照射され、当該ミラー面Mで感光体ドラム14の周面方向に反射(偏向)される。ポリゴンミラー41の回転に伴い、4本のビームLB-1~LB-4は、感光体ドラム14の周面を主走査方向D2に沿って走査する。これにより、感光体ドラム14の周面には、4本の走査ラインSLが描画される。ビームLB-1~LB-4は、画像データに応じて変調されているので、画像データに応じた静電潜像が感光体ドラム14の周面に形成されることになる。
ここで、4本のビームLB-1~LB-4は、副走査方向D1(図3では感光体ドラム14の回転方向)にビームLB-1、LB-2、LB-3、LB-4の順番で並べられた状態で、主走査方向D2に4本の走査ラインSLを描画する。つまり、LB-1が副走査方向D1の最も上流側で、LB-4が最も下流側である。すなわち、LB-1がLB-4よりも時間的に先行して、主走査方向D2の走査を行う。これは、図4に示す通り、4個の発光部LD1~LD4が一定間隔をおいて直線状に配列されているからである。従って、ビームLB-1~LB-4の副走査方向のビームピッチ、つまり描画する画像の解像度(dpi)は、4個の発光部LD1~LD4の配列ピッチに依存することになる。なお、4本のビームLB-1~LB-4のいずれを時間的に先行させて主走査方向D2の走査を行わせるかは、発光部LD1~LD4の物理的な配列ではなく、発光部LD1~LD4にいずれの発光信号を与えるかによって決定しても良い。
上記ビームピッチは、マルチビーム発光部31を図略のホルダー部材の芯回りに回転させることで調整することができる。詳しくは、マルチビーム発光部31の先端面Fの中心Oを通る法線Aを回転軸として、図中の矢印の方向にマルチビーム発光部31を回転させることで、第1~第4発光部LD1~LD4の配列ピッチを見かけ上変更することができる。すなわち、法線Aの軸回りに時計方向にマルチビーム発光部31を回転させると、副走査方向のビームピッチが小さくなり、逆に、反時計方向に回転させると、副走査方向のビームピッチが大きくなる。従って、画像の設定解像度に応じたビームピッチは、マルチビーム発光部31の回転調整によって得ることができる。
[画像形成装置の電気的構成]
図5は、画像形成装置1の電気的構成を示すブロック図である。画像形成装置1は、当該画像形成装置1の各部の動作を統括的に制御する制御部20と、操作部24とを備える。制御部20は、CPU(Central Processing Unit)、制御プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)、CPUの作業領域として使用されるRAM(Random Access Memory)等から構成されている。
操作部24は、タッチパネル、テンキー、スタートキー及び設定キー等を備え、画像形成装置1に対するユーザーの操作や各種の設定を受け付ける。例えば操作部24は、画像形成ユニット10の線速の変更に関わる、印刷対象シートの設定をユーザーから受け付ける。
制御部20は、CPUがROMに記憶された制御プログラムを実行することにより画像形成装置1の各部を制御し、当該画像形成装置1による画像形成動作を制御する。制御部20は、光走査制御部21、画像形成制御部22及び線速設定部23を含む。画像形成制御部22は、主として画像形成ユニット10及び定着ユニット16の動作を制御する。光走査制御部21は、光走査装置11による感光体ドラム14の周面に対する光走査動作を制御する制御部として機能する。
線速設定部23は、画像形成ユニット10の動作条件に応じて線速を設定する。例えば線速設定部23は、印刷対象のシートが普通紙の場合には、所定の通常線速で画像形成ユニット10を動作させ、トナー像の定着に時間を要する厚紙の場合には前記通常線速よりも遅い線速、例えば1/2線速に設定する。
光走査制御部21は、機能的に、記憶部211、LD駆動制御部212(制御部)及びポリゴンミラー駆動制御部213を含む。記憶部211には、走査光学系に関する各種の設定情報や、ポリゴンミラー41のミラー面Mごとに測定された等倍度情報などの計測情報などが記憶される。さらに、記憶部211には、予め測定された濃度むらに関する情報も記憶される。
具体的には、上記の走査光学系で被走査面(感光体ドラム14の周面)を走査させて濃度むら測定用チャートの潜像を形成すると共に該潜像を現像させ、そのチャートをシートに印刷する。当該チャートを濃度センサーにより計測して主走査方向の濃度むら特性を取得し、当該特性に基づき作成された光量補正データ(プロファイルデータの一例)が記憶部211に記憶される。この光量補正データは、マルチビーム発光部31の各LDが発するビームの光量を、濃度むらを解消するように補正するためのデータであり、主走査方向の各位置と補正光量とを関連付けたプロファイルを備えたデータである。本実施形態では、光量補正位置(光量変化位置)が予め固定的に定められており(例えば、主走査方向に10mmピッチで定められた位置)、それらの各位置を変更できない構成とされている。
光走査装置11には、発光部LD1~LD4を駆動するドライバーであるLDドライバー33が備えられている。LD駆動制御部212は、LDドライバー33を制御して、発光部LD1~LD4をそれぞれ、形成すべき画像(潜像)データに応じて、必要なタイミングにおいて必要な光量で発光させ、ビームLB-1~LB-4を出射させる。また、LD駆動制御部212は、記憶部211に格納された光量補正データを参照して、主走査方向の各位置における光量を補正する。
ポリゴンミラー駆動制御部213は、ポリゴンミラー41を回転させるための回転制御信号をポリゴンモーター42に与える。ポリゴンモーター42は、当該回転制御信号に従い、ポリゴンミラー41を回転駆動する。本実施形態では、ポリゴンミラー駆動制御部213は、線速設定部23が線速を変更したとしても、ポリゴンミラー41の回転速度を一定に保つ。これに代えて、LD駆動制御部212が、マルチビーム発光部31から出射させるビーム数を増減させる制御を行う。例えば、通常線速のとき8本のビームをマルチビーム発光部31から出射させていたとすると、1/2線速に減速された場合には、4本のビームを出射させるようにする。これにより、ポリゴンミラー41の回転速度を変更させる場合に比べて制御を容易化できると共に、前記回転速度の変更と同等の走査を行わせることができる。
[LD駆動制御部の詳細]
上述のLD駆動制御部212について説明を加える。図6は、LD駆動制御部212の詳細構成を示すブロック図である。LD駆動制御部212は、マルチビーム発光部31が備える複数のLDの点灯動作及び光量を制御するものであり、機能的にLD選択部25、タイミング制御部26、点灯制御部27及び光量設定部28を備えている。図6では、レーザー光源ユニット30が最大で8つのビームを発生できる光源、すなわちマルチビーム発光部31が8つのLD1~LD8を具備する例を示している。
LD選択部25は、8つのビーム(LD1~LD8)のうち、走査に使用する複数のビームを選択ビームとして特定する。例えば、LD選択部25は、画像形成処理の線速に応じて、前記選択ビームの数を変更する。具体例としては、LD選択部25は、線速設定部23が通常線速を設定している場合には、全てのLD1~LD8を選択ビームとして特定し、1/2線速を設定している場合には、その半分のLD1~LD4を選択ビームとして特定する。この他、解像度を増加させる目的で、例えばLD1~LD8のうちの7つのLDを選択ビームとして特定される場合等も例示することができる。LD選択部25は、選択ビームとして特定したLDの識別子などの情報をLDドライバー33に与える。
タイミング制御部26は、選択ビームの各々の光量を、主走査方向の各位置において、同一のプロファイルデータに基づいて変化させるタイミングを設定する。前記プロファイルデータは、本実施形態では、濃度むらを打ち消すための光量補正データである。また、本実施形態では、主走査方向に間隔をおいて並んでいる複数の選択ビームの各々の光量を、それぞれ同じ主走査位置で補正するべく、異なるタイミングで光量補正を行うという手法を採用しない。この場合、前記プロファイルデータを、各選択ビームに対してタイミングを遅延させて適用するための制御が複雑化し、回路規模が大きくなるからである。従って、タイミング制御部26は、前記プロファイルデータに基づき同一の変化(補正)タイミングで各選択ビームの光量を補正することを前提とし、そのための補正タイミングを設定してLDドライバー33に与える。後記で詳述するが、前記補正タイミングは、光量補正位置として予め固定的に定められた主走査位置を、8個のLD1~LD8の並び幅の中央位置が通過するタイミングに設定される。
点灯制御部27は、選択ビームの各LDをON-OFFさせるビデオデータを、画像形成用の画像データに応じて生成し、LDドライバー33に与える。このON-OFFデータは、走査時において、主走査方向のどの位置(タイミング)で、どのLDを発光させるかを定めるデータである。
光量設定部28は、選択ビームの各LDの光量を定める振幅データを、前記画像データと、記憶部211に格納されている光量補正データとに応じて生成し、LDドライバー33に与える。さらに、本実施形態では、LD選択部25が選択した選択ビームの主走査方向における並び幅を示す並び幅データに応じて、光量補正データを修正して振幅データを生成する。振幅データは、点灯制御部27がONとしたLDを、どの位置(タイミング)で、どのような光量で発光させるかを定めるデータであって、具体的には、LDの駆動電流と、当該電流の供給タイミングとを紐付けしたデータである。前記駆動電流は、画像データに応じた濃度のドットを打つことができる基本駆動電流を、光量補正データで補正した電流となる。上述のタイミング制御部26は、光量補正データに応じて、前記駆動電流を供給させるタイミング信号をLDドライバー33に与える。
[濃度むらの補正誤差について]
図7(A)は、光走査装置11のビームで被走査面を同一設定光量で走査させ、これを現像して得たトナー像の、主走査方向における濃度むらの一例を示すグラフである。ここでは、像高=0mmの主走査位置のトナー濃度=1としたときの、他の主走査位置における濃度比を示している。レーザー光源ユニット30のLDの駆動電流を一定にして走査した場合でも、感光体ドラム14の露光むらや、光走査装置11の走査光学系の組み付け誤差や光学部品の特性むらなどによって、図7(A)に示すような濃度むらは不可避的に生じる。
図7(B)は、前記濃度むらを補正するための光量補正プロファイルの一例を示すグラフである。このグラフでも、像高=0mmの主走査位置の光量=1としたときの、他の主走査位置における光量比を示している。トナー濃度と露光パワーとが比例の関係にあるとすると、図7(B)に示すように、図7(A)の濃度比の特性とミラーの特性を有する光量補正プロファイルを設定することで、前記濃度むらを打ち消す補正を行うことができる。
図8(A)は、マルチビーム発光部31の各LD1~LD8と被走査面SS(感光体ドラム14の周面)との位置関係を示す模式図である。図4に基づき上述したように、LD1~LD8は、主走査方向及び副走査方向のそれぞれに対して傾斜角度を有するLD配列ラインB上に配列されている。このため、走査方向である主走査方向において、LD1~LD8は異なる位置に存在している。
図8(B)は、同じタイミングでLD1及びLD8を発光させた場合に、各々が発するビームが照射する被走査面SS上の主走査位置を示すグラフである。例えば、LD1~LD8が0.1mmピッチで主走査方向に配列されているとすると、主走査方向の最下流側に位置するLD1と最上流側に位置するLD8とは、主走査方向に0.7mmだけ離間することになる。光走査装置11の走査光学系における主走査方向の倍率が8倍であるとするならば、同じタイミングでLD1とLD8を発光させた場合、LD1のビームが被走査面SSに各々照射される主走査位置P1と、LD8のビームが被走査面SSに各々照射される主走査位置P8とは、主走査方向に5.6mmだけ離間する。LD2~LD7のプロットは図8(B)には記載していないが、LD1のプロットとLD8のプロットとの間に存在する。
このため、主走査方向の各位置において、LD1~LD8の光量を、図7(B)に示したような一つのプロファイルデータに基づき、同一タイミングで光量の補正を行うと、LD1~LD8のビーム間で照射位置が異なることに起因する濃度むらの補正誤差が生じることになる。例えば、前記プロファイルデータが、像高=50mmの主走査位置において「+2%の光量増加」を示しているとする。そして、走査時にLD1が発するビームが像高=50mmの主走査位置を通過するタイミングで、LD1~LD8について「+2%の光量増加」の光量補正を一斉に行ったとする。
この場合、LD1のビームについては、前記プロファイルデータ通りの光量補正を行うことができる。しかし、LD8のビームについては、像高=50mmの位置から5.6mmだけシフトした主走査位置にも拘わらず、像高=50mmでの上記「+2%の光量増加」の光量補正を行ってしまう。LD2~LD7についても、LD8ほどではないにしろ、同様の問題が生じる。つまり、前記プロファイルデータ通りの光量補正が行われないことになり、濃度むらの補正誤差の発生要因となる。
[濃度むらの補正誤差の抑制制御]
上記のような補正誤差が生じ得るとはいえ、LD1~LD8を一つのプロファイルデータに基づき、同一タイミングで光量の補正動作を行うことが、制御の複雑化、回路規模の増大を抑止する観点から不可欠である。従って、LD1~LD8のビーム間で主走査方向の照射位置が異なることに起因する、濃度むらの補正誤差の発生をできるだけ抑制することが肝要となる。但し、本実施形態では、光量補正を行うことができる主走査位置(光量変化位置)が固定的に定められている。このため、光量補正タイミングをシフトさせる方法は採らずに、補正誤差を抑制する必要がある。
この点に鑑み、本実施形態では、光量設定部28(図6)が、LD選択部25が特定した複数の選択ビームの主走査方向における並び幅の中央領域の位置が、ビームの選択態様によって主走査方向に移動したとき、各々の光量補正位置において光量を修正する。すなわち、本実施形態では、固定的に設定された光量変化位置の各々において、図7(B)に示したような光量補正データ(プロファイルデータ)に基づいて、同一の変化タイミングで各選択ビームの光量が補正される。その際に、光量設定部28は、光量補正データにおいて、前記並び幅の中央領域の主走査方向の移動に応じてシフトさせた位置のシフト光量が適用されるよう、前記光量変化位置の各々における補正光量を修正する。かかる制御を、図9~図15に基づいて説明する。
図9は、8個のLD1~LD8が使用される場合の、つまりLD選択部25が選択ビームとしてLD1~LD8の全てを選択した場合の、光量補正タイミングを説明するための模式図である。この場合、並び幅は、LD1からLD8までの主走査方向の距離となる。被走査面SS上では、LD1が発するビームによる主走査位置P1と、LD8が発するビームによる主走査位置P8との間が並び幅となる。図9には、この並び幅の主走査方向の中央点C1(並び幅の中央領域)が示されている。
そして、タイミング制御部26は、この中央点C1に対応する被走査面SS上の仮想主走査位置PC1を基準にして、図7(B)に示したようなプロファイルデータに沿った光量補正を行う。上掲の例のように、前記プロファイルデータが、像高=50mmの主走査位置において「+2%の光量増加」を示しているとする。この場合、タイミング制御部26は、仮想主走査位置PC1が像高=50mmの主走査位置を通過するタイミングにおいて、LD1~LD8について「+2%の光量増加」の光量補正を行うように、LDドライバー33にタイミング信号を出力する。本実施形態では、この仮想主走査位置PC1が固定化されている。
仮想主走査位置PC1に対して、主走査位置P1は下流側に、主走査位置P8は上流側に位置がずれており、仮想主走査位置PC1を基準とすると補正誤差が発生する。しかし、仮想主走査位置PC1は主走査位置P1、P8の中間位置であるので、下流側のLD1~4の補正誤差と上流側のLD5~LD8の補正誤差とが相殺され、最終的には補正誤差を低いレベルに抑制することができる。
図11(A)は、理想的な光量補正値のプロファイル(図7(B)のプロファイル)と、図9の光量補正タイミング制御を適用したLD1~LD8の8ビームの平均光量補正値とのずれを示すグラフ、図11(B)は図11(A)の像高=110~150mmの範囲を拡大したグラフである。これらのグラフから明らかなように、8ビームの場合は、選択されたLD1~LD8の並び幅の中央点C1を基準として光量補正が行われることになることから、理想的なプロファイルと、8ビームの平均光量補正値のプロファイルとは、ほとんど差の無いことが判る。つまり、濃度補正誤差が良好に抑制されていることが判る。
次に、図10(A)は、4個のLD1~LD4が使用される場合の、つまりLD選択部25が選択ビームとしてLD1~LD4を選択した場合の、光量補正タイミングを説明するための模式図である。この場合、並び幅は、LD1からLD4までの主走査方向の距離となり、LD1~LD8の全てを使用する場合に比べて並び幅は狭くなる。また、被走査面SS上では、LD1が発するビームによる主走査位置P1と、LD4が発するビームによる主走査位置P4との間が並び幅となる。この場合、仮想主走査位置PC1は、LD1~LD4の並び幅の中心点から外れるばかりでなく、当該並び幅範囲の外側に位置することになる。
図12(A)は、理想的な光量補正値のプロファイルと、図10(A)に示したように、LD1~LD4の並び幅の範囲内から外れた仮想主走査位置PC1を基準として光量補正が行われた場合の、4ビームの平均光量補正値とのずれを示すグラフ、図12(B)は図12(A)の像高=110~150mmの範囲を拡大したグラフである。これらのグラフから明らかなように、理想的なプロファイルと、比較例の制御を適用した4ビームの平均光量補正値のプロファイルとの間には有意な乖離が認められる(特に、像高=140mmにおける乖離が大きくなっていることが判る)。
図10(B)は、4個のLD1~LD4が使用される場合の、望ましい光量補正タイミングを説明するための模式図である。図10(B)には、LD1~LD4の並び幅の主走査方向の中央点C2が示されている。この中央点C2に対応する被走査面SS上の仮想主走査位置PC2を基準にして、図7(B)に示したようなプロファイルデータに沿った光量補正を行えば、濃度補正誤差を抑制することができる。しかし、本実施形態では、仮想主走査位置PC1は固定化されており、これを仮想主走査位置PC2へ移動できない。このため、あたかも仮想主走査位置がPC1からPC2へ移行したと同等の効果が得られるように、光量設定部28が仮想主走査位置PC1の光量を修正する。
[補正光量の修正について]
図13は、本実施形態に係る、光量補正位置における補正光量の修正を説明するための模式図である。図13において、横軸に示すp1、p2、p3、p4は、光量補正位置として予め固定的に定められた主走査位置である。ここで、タイミング制御部26は、マルチビーム発光部31が備えるLD1~LD8の並び幅の中央点C1が、光量補正位置p1~p4の各位置を通過するタイミングで、LD選択部25が選択した全てのLD(選択ビーム)を、光量補正プロファイルPF1(光量補正データ)に基づいて同一の時刻に濃度むらの光量補正が行われるものとする。
LD選択部25がLD1~LD8の全てを選択している場合、LD1~LD8の並び幅の中央点C1(上述の仮想主走査位置PC1)と、光量補正位置p1~p4の各位置とが一致する。この場合は、補正光量の修正は不要である。従って、例えば光量補正位置p4において、光量設定部28が光量補正プロファイルPF1に沿って補正光量K1を設定し、LDドライバー33がLD1~LD8を発光させれば、高精度に濃度むらが補正された走査を行わせることができる。
これに対し、LD選択部25がLD1~LD4だけを選択している場合、その並び幅の中央点C2と、光量補正位置p1~p4の各位置とには主走査方向に位置ずれが生じる。図13では、LD1~LD8の並び幅の中央点C1と、LD1~LD4の並び幅の中央点C2との主走査方向の位置ずれを、距離aで示している。このままでは、中央点C2が光量補正位置p1を通過するタイミングではなく、LD1~LD4が光量補正位置p1を通過した後に補正光量K1が与えられることになり、濃度むら補正に誤差が生じる。
濃度むら補正の誤差を防止するには、中央点C2が光量補正位置p4+aの位置を通過するタイミングで、補正光量K1と同一の補正光量K2が与えられるような状態となるように、光量補正プロファイルPF1を、主走査方向下流側に距離aだけシフトさせたシフトプロファイルPF2に修正すれば良い。この修正のためには、光量補正プロファイルPF1において補完演算を行う等して、位置ずれ距離aだけ主走査方向の上流側にシフトさせた位置(光量補正位置p4-a)のシフト光量SPを求める。
そして、このシフト光量SPと同一の補正光量K3が光量補正位置p4でLD1~LD4に対して与えられるようにする。すなわち、光量補正位置p4の補正光量K1を、シフト光量SPとの差分bを加算して補正光量K3に修正する。他の光量補正位置p1、p2、p3においても、同様にしてシフト光量SPを求め、そのシフト光量SPの分だけ加算又は減算して補正光量を修正する。このような修正処理により、例えばp4+aの位置を中央点C2が通過するタイミングで、補正光量K2が与えられたと同等の状況を形成することができる。つまり、光量補正プロファイルPF1を、実質的にシフトプロファイルPF2に修正した効果を得ることができる。実際の制御では、光量設定部28が、光量補正位置p1~p4においてLD1~LD4に与える駆動電流を、シフト光量SPに応じた差分bだけ加減して変化させることになる。
図14は、光量補正プロファイルPF1(プロファイルデータ)を、シフトプロファイルPF2(修正プロファイルデータ)に修正する具体例を示す表形式の図である。図14において、ブロック番号は、主走査位置(像高)=-150mm~150mmの間において、10mm毎に付与された番号であって、上述の光量補正位置を示している。図14の左側の表は、本来のプロファイルデータにおける、各ブロック番号(光量補正位置)での補正光量の設定例を示している。図14の右側の表には、各ブロック番号(光量補正位置)での修正補正光量が示されている。この表には、各ブロック番号の主走査位置におけるLD1~LD4の並び幅の中央点C2の主走査位置が示されている。ここでは、位置ずれ距離a=1mmである例が示されている。光量設定部28は、この図14の如きテーブルを参照して、LD1~LD4の光量を設定する。
図15(A)は、理想的な光量補正値のプロファイル(図7(B)のプロファイル)と、図14の修正補正光量を用いた4ビームの平均光量補正値とのずれを示すグラフ、図15(B)は図15(A)の像高=110~150mmの範囲を拡大したグラフである。図13に基づき説明したシフト光量SPを適用することによって、理想的なプロファイルと、4ビームの平均光量補正値のプロファイルとは、ほとんど差の無いことが判る。つまり、濃度補正誤差が良好に抑制されていることが判る。
[作用効果]
以上説明した本実施形態に係る画像形成装置1(光走査装置11)によれば、LD1~LD8から選択されたLDが発するビームの各々の光量を、主走査方向の各位置において、同一の濃度補正プロファイルデータに基づいて同一の補正タイミングで光量補正させる。このため、個々のLDのビームを異なるタイミングで光量を補正させる態様に比べて制御を簡素化し、回路規模の増大を抑制することができる。また、光量を変化させる主走査方向の各位置は、光量変化位置として予め固定的に定められていることも、制御の簡素化に貢献する。
また、LD選択部25が選択した選択ビームの主走査方向における並び幅の中央領域が、ビームの選択態様によって主走査方向に移動したとき、例えば選択ビームがLD1~LD8からLD1~LD4に変化したことで中央点C1から中央点C2に移動したときには、光量補正位置p1~p4の補正光量がシフト光量SPに応じて修正される。中央点C2への移動に応じて、各ビームの光量変化タイミングをシフトさせれば、前記並び幅内に存在するビーム間の光量変化誤差を低いレベルに抑制することができる。しかし、光量変化位置が予め固定的に定められている場合、光量変化タイミングのシフトは行えない。この場合でも、シフト光量SPを加減した修正補正光量K3を光量補正位置p1~p4で適用することで、あたかも、光量補正プロファイルPF1を前記移動に応じた分だけ主走査方向にずらしたようなシフトプロファイルPF2を形成することができる。
つまり、シフト光量SPは、光量補正プロファイルPF1において、前記並び幅の中央点C1から中央点C2への移動(距離a)に応じた分だけ主走査方向にシフトさせた位置の光量に相当する。このため、例えば光量補正位置p4に対して距離aだけ移動した後の中央点C2に適用される光量は、実質的に光量補正位置p4において与えられるべき補正光量K1となる。従って、光量変化位置が固定化されていても、光量変化タイミングのシフトと同等の状態を形成できる。このため、使用するビーム数が変更される場合であっても、光量変化誤差を低いレベルに維持することができる。
1 画像形成装置
11 光走査装置
14 感光体ドラム(像担持体)
14S 周面(被走査面)
20 制御部
21 光走査制御部
212 LD駆動制御部(制御部)
25 LD選択部
26 タイミング制御部
27 点灯制御部
28 光量設定部
30 レーザー光源ユニット(マルチビーム光源)
33 LDドライバー(ドライバー)
SP シフト光量
p1、p2、p3、p4 光量補正位置(光量変化位置)
PF1 光量補正プロファイル(プロファイルデータ)

Claims (4)

  1. 主走査方向に並ぶ複数のビームを発生可能なマルチビーム光源と、
    前記複数のビームで所定の被走査面上を主走査方向に走査させる走査光学系と、
    前記複数のビームの各々の点灯動作及び光量を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記複数のビームのうち、走査に使用する複数のビームを選択ビームとして特定し、
    前記選択ビームの各々の光量を、光量変化位置として予め固定的に定められた主走査方向の各位置において、同一のプロファイルデータに基づいて同一の変化タイミングで変化させるものであって、
    複数の前記選択ビームの主走査方向における並び幅の中央領域の位置が、ビームの選択態様によって主走査方向に移動したとき、前記プロファイルデータにおいて、前記移動に応じた分だけ主走査方向にシフトさせた位置のシフト光量を導出し、当該シフト光量が前記光量変化位置で適用されるように前記光量を修正する、光走査装置。
  2. 請求項1に記載の光走査装置において、
    前記プロファイルデータは、前記走査光学系で前記被走査面上を走査した際の主走査方向における濃度むら特性に基づく、主走査方向の各位置と補正光量とを関連付けたプロファイルを備える光量補正データであり、
    前記制御部は、
    前記光量変化位置の各々において、前記光量補正データに基づき同一の変化タイミングで各選択ビームの光量を補正するものであって、
    前記光量補正データにおいて、前記並び幅の中央領域の主走査方向の移動に応じてシフトさせた位置のシフト光量が適用されるよう、前記光量変化位置の各々における補正光量を修正する、光走査装置。
  3. 請求項1又は2に記載の光走査装置において、
    複数のビームを発する発光素子と、
    前記発光素子に駆動電流を供給するドライバーと、
    前記制御部は、前記ドライバーに、前記プロファイルデータに応じた振幅の前記駆動電流を供給させる光量設定部を含み、
    前記光量設定部は、前記シフト光量に応じて前記駆動電流を変化させる、光走査装置。
  4. 静電潜像を担持する像担持体と、
    前記像担持体の周面を前記被走査面として光線を照射する、請求項1~3のいずれか1項に記載の光走査装置と、
    を備える画像形成装置。
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