JP7096985B1 - 紙の製造方法 - Google Patents
紙の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7096985B1 JP7096985B1 JP2021116933A JP2021116933A JP7096985B1 JP 7096985 B1 JP7096985 B1 JP 7096985B1 JP 2021116933 A JP2021116933 A JP 2021116933A JP 2021116933 A JP2021116933 A JP 2021116933A JP 7096985 B1 JP7096985 B1 JP 7096985B1
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- paper
- monomer
- acrylamide
- meth
- mol
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W30/00—Technologies for solid waste management
- Y02W30/50—Reuse, recycling or recovery technologies
- Y02W30/64—Paper recycling
Landscapes
- Paper (AREA)
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
Abstract
Description
<1>3~4価カルボン酸(a1)と、炭素数が6~22のアルキル基及び/又はアルケニル基を有する脂肪族アミン(a2)とを縮合反応して得られた縮合物(A)とアニオン性乳化剤(B)とを含有する製紙用サイズ剤(X)と、少なくとも(メタ)アクリルアミド(c1)、カチオン性モノマー(c2)、およびアニオン性モノマー(c3)を含むモノマー混合物を重合して得られる以下の(i)~(iv)を満たす両性アクリルアミド系ポリマー(C)を含有する紙力増強剤(Y)とをパルプスラリーに添加することを特徴とする紙の製造方法、
(i).カチオン性モノマー(c2)が5~15モル%であること
(ii).カチオン性モノマー(c2)のアミノ基数と、アニオン性モノマー(c3)のカルボキシ基数の比が1.5~5であること
(iii).両性アクリルアミド系ポリマー(C)の重量平均分子量が200万~800万であること
(iv).両性アクリルアミド系ポリマー(C)を電気伝導度50mS/mの用水で希釈した0.1重量%液がpH4~7の範囲において、波長650nmの光透過率が80%以上であること
<2>カチオン性モノマー(c2)中のアミノ基が4級アミンである割合が0~50モル%となる<1>に記載の紙の製造方法、
<3>パルプ固形分に対しアルミニウムを100~6500ppm含むパルプスラリーを用いた<1>に記載の紙の製造方法、
<4>製紙用サイズ剤(X)に使用するアニオン性乳化剤(B)が、炭素数6~18を有するメルカプタン化合物(b5)を存在下に重合して得られた(メタ)アクリルアミド(b1)、カルボキシ基含有モノマー(b2)、スルホン酸基含有モノマー(b3)、疎水性モノマー(b4)を含むメタ)アクリルアミド系ポリマーである<1>に記載の紙の製造方法、
である。
製紙用サイズ剤(X)は、3~4価カルボン酸(a1)と、炭素数が6~22のアルキル基及び/又はアルケニル基を有する脂肪族アミン(a2)とを縮合反応して得られた縮合物(A)とアニオン性乳化剤(B)とを含有する。
縮合物(A)は、3~4価カルボン酸(a1)と、炭素数が6~22のアルキル基及び/又はアルケニル基を有する脂肪族アミン(a2)とを縮合反応して得られる。成分(a1)としては、3価又は4価のカルボン酸であれば特に限定されず公知のものを使用することができる。具体的には、クエン酸、トリカルバリル酸、t-アコニット酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、ブタンテトラカルボン酸などが挙げられる。なお、これらの3価又は4価のカルボン酸のカルボキシ基が酸無水物及び又は酸クロライド物、エステル、アミドとなっていてもよい。これらは1種を単独で用いても2種以上を混合して用いてもよい。成分(a1)としては、耐水性向上効果が大きく、比較的安価である点からクエン酸が好ましい。
縮合物(A)の乳化剤はアニオン性である必要がある。アニオン性乳化剤を使用することで、両性アクリルアミド系ポリマー(C)を含む紙力増強剤(Y)を併用した場合にサイズを高めることができる。アニオン性乳化剤(B)は、特に限定されず、各種公知の乳化剤が使用でき、例えば一般的なアニオン性界面活性剤である、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンモノアルキルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレンジアルキルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステルのリン酸エステル塩又はスルホン酸塩、コハク酸エステル塩及びスルホコハク酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物塩、アルケニルコハク酸塩、ロジン塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、アニオン性不飽和モノマーと疎水性モノマーを共重合したアニオン性高分子乳化剤を挙げることができる。それら塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、アンモニウム塩、アミン塩等を例示できる。これらのアニオン性界面活性剤の1種を単独で使用することもできるし、また、2種以上を併用することもできるが、抄紙系でエマルションを安定化させ、より効率よくパルプに定着させ、サイズ効果を発現させる点からアニオン性高分子乳化剤がより好ましい。
製紙用サイズ剤(X)は、サイズ成分である縮合物(A)をアニオン性乳化剤(B)で水中に分散させたものである。製紙用サイズ剤(X)におけるアニオン性乳化剤(B)の含有量は、特に限定されないが、縮合物(A)に対し、固形分換算で通常5~40質量%が分散性の点から好ましい。
紙力増強剤(Y)は、少なくとも(メタ)アクリルアミド(c1)、カチオン性モノマー(c2)、およびアニオン性モノマー(c3)を含むモノマー混合物を重合して得られる以下の(i)~(iv)を満たす両性アクリルアミド系ポリマー(C)を含む。
(i)両性アクリルアミド系ポリマー(C)中のカチオン性モノマー(c2)が5~15モル%であること
(ii)カチオン性モノマー(c2)のアミノ基数と、アニオン性モノマー(c3)のカルボキシ基数の比が1.5~5であること
(iii)両性アクリルアミド系ポリマー(C)の重量平均分子量が200万~800万であること
(iv)両性アクリルアミド系ポリマー(C)を電気伝導度50mS/mの水で希釈した0.1質量%液が、pH4~7の範囲において波長650nmの光透過率が80%以上であること
(メタ)アクリルアミド(c1)は、アクリルアミド及び/又はメタアクリルアミドである。
両性アクリルアミド系ポリマー(C)中のカチオン性モノマー(c2)の含有量は、モル比率で全モノマー成分の合計量を100モル%として、5~15モル%である必要があり、好ましくは7~15モル%である。カチオン性モノマー(c2)が5モル%以上であればサイズが良好となり、15モル%以下であれば紙力が良好である。
両性アクリルアミド系ポリマー(C)中のカチオン性モノマー(c2)のアミノ基数に対する、アニオン性モノマー(c3)のカルボキシ基数の比としては、(アミノ基数)/(カルボキシ基数)=1.5~5である必要があり、好ましくは1.5~3である。
(式1)(アミノ基数)=(カチオン性モノマー(c2)の仕込み重量)/(カチオン性モノマー(c2)の分子量)×(カチオン性モノマー(c2)中のアミノ基の個数)
(式2)(カルボキシ基数)=(アニオン性モノマー(c3)の仕込み重量)/(アニオン性モノマー(c3)の分子量)×(アニオン性モノマー(c3)中のカルボキシ基の個数)
両性アクリルアミド系ポリマー(C)は、重量平均分子量(Mw)が200万~800万である必要があり、好ましくは200万~600万である。重量平均分子量が200万以上であれば紙力が十分に得られ、800万以下であるとパルプ繊維の凝集が起こり難く、紙力に優れる。
GPC本体:アジレント・テクノロジー社製 LC1100シリーズ
カラム:昭和電工(株)製 SHODEX SB806MHQ
溶離液:N/10硝酸ナトリウムを含むN/3リン酸緩衝液 (pH3)
流速:1.0ml/分
検出器1:ワイアットテクノロジー社製多角度光散乱検出器DAWN
検出器2:昭和電工(株)製示唆屈折率検出器RI-101
両性アクリルアミド系ポリマー(C)は、電気伝導度50mS/mの用水で希釈した0.1質量%液において、pH4~7に調整した際の波長650nmの光透過率が80%以上である必要がある。
なお、本発明において、透過率は、両性アクリルアミド系ポリマー(C)を、硫酸ナトリウムで電気伝導度50mS/mに調整した水を用いて0.1質量%に希釈した後、波長650nmでの光透過率の変化を光度プローブ(株式会社HIRANUMA、No D227411-A)で記録した値である。pH調整には、水酸化ナトリウムを用いる。検出した光透過率において、pH4~7の範囲で最も低い値を0.1%希釈液光透過率とした。
両性アクリルアミド系ポリマー(C)を含む紙力増強剤(Y)の製造方法としては、特に制限はなく、従来公知の各種の方法を採用することが出来る。両性アクリルアミド系ポリマー(C)の分子構造設計の自由度が広がることから、モノマーを分割および/または滴下して重合を行うことが好ましい。紙力増強剤(Y)に含まれる両性アクリルアミド系ポリマー(C)の濃度に制限はないが、重合の制御や取扱いの面から、一般に1~30質量%であることが好ましく、紙力増強剤(Y)は両性アクリルアミド系ポリマー(C)の水溶液であることが好ましい。
(1)製紙用サイズ剤(X)を添加した後、紙力増強剤(Y)を添加する。
(2)紙力増強剤(Y)を添加した後、製紙用サイズ剤(X)を添加する。
(3)製紙用サイズ剤及び紙力増強剤(Y)を同時に添加する。
(4)製紙用サイズ剤及び紙力増強剤(Y)を混合したものを添加する。
パルプスラリー中のパルプ固形分に対するアルミニウム量は、パルプスラリーの乾燥物0.1~0.3gを細かく裁断し精秤を行い、1ml濃塩酸中で一晩静置後、純水で20mlに希釈し、希釈液に対して超音波処理を3時間行った後、ICP分析(装置:パーキンエルマージャパン社製/Avio500)を実施し、検出されたアルミニウム量を使用したパルプ乾燥物重量に対して換算する。
(1)粘度
B型粘度計を用いて、No.4ローター、60rpm、25℃にて測定した。
(2)光透過率
両性アクリルアミド系ポリマー(C)を、硫酸ナトリウムで電気伝導度50mS/mに調整した水を用いて0.1%に希釈した後、200mLビーカーに150g計りとり、pH電極と光透過率計をセットし、0.05N硫酸でpHを3.5以下に調整した後、攪拌する。さらに0.1N水酸化ナトリウムを希釈液のpHが8.5になるまで滴下する。その際の波長650nmでの光透過率の変化を光度プローブ(株式会社HIRANUMA、No D227411-A)で記録した。検出した光透過率において、pH4~7の範囲で最も低い値を0.1%希釈液光透過率した。
(3)重量平均分子量
GPCに多角度光散乱検出器を接続したGPC-MALS法により行った。測定条件は以下の通りである。
GPC本体:アジレント・テクノロジー社製 LC1100シリーズ
カラム:昭和電工(株)製 SHODEX SB806MHQ
溶離液:N/10硝酸ナトリウムを含むN/3リン酸緩衝液 (pH3)
流速:1.0ml/分
検出器1:ワイアットテクノロジー社製多角度光散乱検出器DAWN
検出器2:昭和電工(株)製示唆屈折率検出器RI-101
溶融したジ硬化牛脂アルキルアミン( 商品名「リポミン2 H T 」ライオン(株)製) 303質量部(0.6モル)にクエン酸無水和物58質量部(0.3モル)を投入し、140℃で15時間、脱水縮合反応を続け、ワックス状脱水縮合物(A)を得た。縮合物(A)の融点は59℃、酸価は51mgKOH/gであった。
1L容器の4つ口フラスコに攪拌機、温度計、還流冷却器及び窒素導入管を備えた反応装置にイオン交換水128.78質量部、イソプロピルアルコール258.09質量部、濃度50質量%のアクリルアミド水溶液202.54質量部(81モル%)、イタコン酸4 .58質量部(2モル%)、純度88質量%のスチレンスルホン酸ナトリウム28.85質量部(7モル%)、2-エチルヘキシルアクリレート3.24質量部(1モル%)、シクロヘキシルメタクリレート26.63質量部(9モル%)、n-ドデシルメルカプタン1.78質量部(重合成分の総モル数に対し0.5モル%)を仕込み、この混合液を攪拌しながら窒素ガス下で60℃まで昇温した。過硫酸アンモニウム(APS)3.61質量部(重合成分の総モル数に対し0.9モル%)を加え、80℃まで昇温し、3時間保持した。次いでイソプロピルアルコールの留去を行い、イオン交換水を加えて固形分25%のアニオン性乳化剤(B)の水溶液を得た。アニオン性乳化剤(B)の粘度は7300mPa・sであった。
縮合物(A)120質量部を加熱溶融し、次いでアニオン性乳化剤(B)120質量部と温水(70℃)260質量部と混合し、高圧乳化機を使用して分散することにより固形分濃度25%に調整した製紙用サイズ剤(X-1)を得た。
縮合物(A)120質量部を加熱溶融し、次いでアニオン性乳化剤(B)120質量部と温水(70℃)260質量部と混合し、高圧乳化機を使用して分散する。その後、硫酸バンド6質量部を混合し、固形分濃度25%に調整した製紙用サイズ剤(X-2)を得た。
縮合物(A)120質量部を加熱溶融し、次いでアニオン性乳化剤(B)120質量部と温水(70℃)260質量部と混合し、高圧乳化機を使用して分散する。その後、タキセラムM―160P(多木化学製:塩基性乳酸アルミニウム)6質量部を混合し、固形分濃度25%に調整した製紙用サイズ剤(X-3)を得た。
合成例Y-1
撹拌機、温度計、還流冷却管、および窒素ガス導入管を備えた1リットル四つ口フラスコに、水280.00g、モノマー類(1)として、50%アクリルアミド水溶液98.73g(27.78モル%)、イタコン酸4.33g(1.33モル%)、N,N-ジメチルアクリルアミド0.50g(0.20モル%)、メタリルスルホン酸ナトリウム2.73g(0.69モル%)を仕込んだ。次いで、窒素ガス雰囲気下、65℃に昇温し、重合開始剤として過硫酸アンモニウムを加え、重合を開始させ反応温度を90℃まで昇温させた。その後、水359.00g、50%アクリルアミド水溶液214.20g(60.27モル%)、ジメチルアミノエチルメタクリレート31.44g(8.00モル%)、イタコン酸4.33g(1.33モル%)、メタリルスルホン酸ナトリウム0.79g(0.20モル%)、N,N-ジメチルアクリルアミド0.50g(0.20モル%)から成るモノマー類(2)を30%硫酸水溶液でpH3.0に調整して加え、60分反応を行う。その後、冷却することで反応を終了させ、反応物を固形分20.0%、pH3.0に調整し、両性アクリルアミド系ポリマーを含む紙力増強剤(Y-1)を得た。25℃における粘度測定、分子量測定、0.1質量%希釈液光透過率を測定した結果を表1に示す。
表1に示すようにモノマー組成を変えたこと以外は、合成例Y-1と同様に行い、両性アクリルアミド系ポリマーを含む紙力増強剤(Y-2~Y-22、Y-26~Y-28)を得た。25℃における粘度測定、分子量測定、0.1質量%希釈液光透過率を測定した結果を表1に示す。
撹拌機、温度計、還流冷却管、および窒素ガス導入管を備えた1リットル四つ口フラスコに、水280.00g、モノマー類(1)として、50%アクリルアミド水溶液75.02g(21.11モル%)、ジメチルアミノエチルメタクリレート31.44g(8.00モル%)、N,N-ジメチルアクリルアミド0.50g(0.20モル%)、メタリルスルホン酸ナトリウム2.73g(0.69モル%)を仕込み、30%硫酸水溶液でpH3.0に調整した。次いで、窒素ガス雰囲気下、65℃に昇温し、重合開始剤として過硫酸アンモニウムを加え、重合を開始させ反応温度を90℃まで昇温させた。その後、水359.00g、50%アクリルアミド水溶液237.90g(66.94モル%)、イタコン酸8.65g(2.66モル%)、メタリルスルホン酸ナトリウム0.79g(0.20モル%)、N,N-ジメチルアクリルアミド0.50g(0.20モル%)から成るモノマー類(2)を加え、60分反応を行う。その後、冷却することで反応を終了させ、反応物を固形分20.0%、pH3.0に調整し、両性アクリルアミド系ポリマーを含む紙力増強剤(Y-23)を得た。25℃における粘度、分子量、0.1重量%希釈液光透過率を測定した結果を表1に示す。
撹拌機、温度計、還流冷却管、および窒素ガス導入管を備えた1リットル四つ口フラスコに、水280.00gを仕込んだ。次いで、窒素ガス雰囲気下、65℃に昇温し、重合開始剤として過硫酸アンモニウムを加え、モノマー類(1)として、50%アクリルアミド水溶液156.98g(44.17モル%)、ジメチルアミノエチルメタクリレート15.72g(4.00モル%)、イタコン酸4.33g(1.33モル%)、メタリルスルホン酸ナトリウム1.19g(0.30モル%)、N,N-ジメチルアクリルアミド0.50g(0.20モル%)を30%硫酸水溶液でpH3.0に調整にし、1時間で滴下して仕込んだ。重合を開始させ反応温度を90℃まで昇温させた。その後、水359.00g、50%アクリルアミド水溶液156.98g(44.17モル%)、ジメチルアミノエチルメタクリレート15.72g(4.00モル%)、イタコン酸4.33g(1.33モル%)、メタリルスルホン酸ナトリウム1.19g(0.30モル%)、N,N-ジメチルアクリルアミド0.50g(0.20モル%)から成るモノマー類(2)を30%硫酸水溶液でpH3.0に調整して、1時間で滴下して加えた。モノマー類(2)の投入完了から60分反応を行い、その後冷却することで反応を終了させ、反応物を固形分20.0%、pH3.0に調整し、両性アクリルアミド系ポリマーを含む紙力増強剤(Y-24)得た。25℃における粘度、分子量、0.1重量%希釈液光透過率を測定した結果を表1に示す。
表1に示すようにモノマー組成を変えたこと以外は、合成例Y-24と同様に行い、両性アクリルアミド系ポリマーを含む紙力増強剤(Y-25)を得た。25℃における粘度測定、分子量測定、0.1質量%希釈液光透過率を測定した結果を表1に示す。
AAm : アクリルアミド
DM : ジメチルアミノエチルメタクリレート
DMBz : ジメチルアミノエチルメタクリレート塩化ベンジル4級化物
DMC : ジメチルアミノエチルメタクリレート塩化メチル4級化物
DADMAC : ジアリルジメチルアンモニウムクロリド
IA : イタコン酸
AGA : 2-アクリルアミド-N-グリコール酸
AA : アクリル酸
SMAS : メタリルスルホン酸ナトリウム
DMAAm : N,N-ジメチルアクリルアミド
実施例1
濃度2.4%、叩解度(カナディアンスタンダード・フリーネス)360、電気伝導度300mS/mに調整したライナー古紙原料パルプスラリー(パルプ固形分に対するアルミニウム量4840ppm)に、パルプ固形分に対し、紙力増強剤(Y-1)を0.4%添加し撹拌した。次いで、製紙用サイズ剤(X-1)をパルプ固形分に対して0.2%添加した。その後、pH6.5、電気伝導度300mS/mの水でパルプ濃度を0.8%に希釈し、歩留向上剤RD7144(星光PMC株式会社製)をパルプ固形分に対して100ppm添加した後に、ノーブルアンドウッド製シートマシンにて抄紙し、ドラムドライヤーにて100℃‐100秒の条件で乾燥することで、坪量100g/m2の手抄き紙を得た。得られた手抄き紙を23℃、RH50%の条件下に24時間調湿した後、破裂強さ、吸水度(Cobb120)を下記方法により測定した。測定結果を表2に示す。
破裂強さ・・・JIS P-8112に準拠した。
吸水度(Cobb120)・・・JIS P-8140に準拠した。
なお、ライナー古紙原料の評価において得られる紙は、破裂強さが2.2以上かつコブが70未満であることをサイズと紙力と紙力の双方にバランスよく優れるとした。
紙力増強剤(Y-1)を表2記載の紙力増強剤(Y-2~Y-28)に代えた以外は、実施例1と同様にして、坪量100g/m2の手抄き紙を得た。得られた手抄き紙を23℃、RH50%の条件下に24時間調湿した後、紙質を評価した。測定結果を表2に示す。
製紙用サイズ剤(X-1)と紙力増強剤(Y-1)の添加順序を入れ替えたほかは、実施例1と同様にして、坪量100g/m2の手抄き紙を得た。得られた手抄き紙を23℃、RH50%の条件下に24時間調湿した後、紙質を評価した。測定結果を表2に示す。
紙力増強剤(Y-1)の添加前に、パルプ固形分に対し、硫酸バンドを1.0%添加(パルプ固形分に対する合計アルミニウム量5730ppm)し、攪拌した以外は、実施例1と同様にして、坪量100g/m2の手抄き紙を得た。得られた手抄き紙を23℃、RH50%の条件下に24時間調湿した後、紙質を評価した。測定結果を表2に示す。
製紙用サイズ剤(X-1)を表2記載の製紙用サイズ剤(X-2)~(X-3)に代えた以外は、実施例1と同様にして、坪量100g/m2の手抄き紙を得た。得られた手抄き紙を23℃、RH50%の条件下に24時間調湿した後、紙質を評価した。測定結果を表2に示す。
実施例24~26
ライナー古紙原料パルプスラリーを表2記載のパルプ固形分中のアルミニウム量が異なるパルプスラリーに代えた以外は、実施例1と同様にして手抄き紙を得て、紙質を評価した。測定結果を表2に示す。
使用した紙力増強剤(Y―1)を紙力増強剤(Y-23)に代えた以外は、実施例21と同様にして、坪量100g/m2の手抄き紙を得た。得られた手抄き紙を23℃、RH50%の条件下に24時間調湿した後、破裂強さ、吸水度(Cobb120)を下記方法により測定した。測定結果を表2に示す。
製紙用サイズ剤(X-1)及び紙力増強剤(Y-1)を添加しない以外は、実施例1と同様にして、坪量100g/m2の手抄き紙を得た。得られた手抄き紙を23℃、RH50%の条件下に24時間調湿した後、破裂強さ、吸水度(Cobb120)を下記方法により測定した。測定結果を表2に示す。
実施例27
濃度2.4%、叩解度(カナディアンスタンダード・フリーネス)360、電気伝導度300mS/mに調整したクラフト紙原料パルプスラリー(パルプ固形分中のアルミニウム量500ppm)に、パルプ固形分に対し、製紙用サイズ剤(X-1)をパルプ固形分に対して0.2%添加し攪拌した。次いで、紙力増強剤(Y-1)を、0.4%添加した。その後、pH6.5、電気伝導度300mS/mの水でパルプ濃度を0.8%に希釈し、歩留向上剤RD7144(星光PMC株式会社製)をパルプ固形分に対して100ppm添加した後に、ノーブルアンドウッド製シートマシンにて抄紙し、ドラムドライヤーにて100℃‐100秒の条件で乾燥することで、坪量100g/m2の手抄き紙を得た。得られた手抄き紙を23℃、RH50%の条件下に24時間調湿した後、紙質を評価した。測定結果を表3に示す。
クラフト紙原料パルプスラリーを表3記載のパルプ固形分中のアルミニウム量が異なるクラフト紙原料パルプスラリーに代えた以外は、実施例27と同様にして手抄き紙を得て、紙質を評価した。測定結果を表3に示す。
なお、クラフト紙原料の評価において得られる紙は、破裂強さが3.3以上かつコブが70未満であることをサイズと紙力と紙力の双方にバランスよく優れるとした。
使用した紙力増強剤(Y-1)を紙力増強剤(Y-23)に代えた以外は、実施例27と同様にして手抄き紙を得て、紙質を評価した。測定結果を表3に示す。
使用した紙力増強剤(Y-1)を紙力増強剤(Y-23)に代えた以外は、実施例28と同様にして手抄き紙を得て、紙質を評価した。測定結果を表3に示す。
Claims (4)
- 3~4価カルボン酸(a1)と、炭素数が6~22のアルキル基及び/又はアルケニル基を有する脂肪族アミン(a2)とを縮合反応して得られた縮合物(A)と、アニオン性乳化剤(B)とを含有する製紙用サイズ剤(X)と、
少なくとも(メタ)アクリルアミド(c1)、カチオン性モノマー(c2)、およびアニオン性モノマー(c3)を含むモノマー混合物を重合して得られる以下の(i)~(iv)を満たす両性アクリルアミド系ポリマー(C)を含む紙力増強剤(Y)と
をパルプスラリーに添加することを特徴とする紙の製造方法。
(i).カチオン性モノマー(c2)が5~15モル%であること
(ii).カチオン性モノマー(c2)のアミノ基数と、アニオン性モノマー(c3)のカルボキシ基数の比が1.5~5であること
(iii).両性アクリルアミド系ポリマー(C)の重量平均分子量が200万~800万であること
(iv).両性アクリルアミド系ポリマー(C)を電気伝導度50mS/mの用水で希釈した0.1重量%液がpH4~7の範囲において、波長650nmの光透過率が80%以上であること - カチオン性モノマー(c2)中のアミノ基が4級アミンである割合が0~50モル%となる請求項1に記載の紙の製造方法。
- パルプ固形分に対しアルミニウムを100~6500ppm含むパルプスラリーを用いた請求項1に記載の紙の製造方法
- 製紙用サイズ剤(X)に使用するアニオン性乳化剤(B)が、炭素数6~18を有するメルカプタン化合物(b5)を存在下に重合して得られた(メタ)アクリルアミド(b1)、カルボキシ基含有モノマー(b2)、スルホン酸基含有モノマー(b3)、疎水性モノマー(b4)を含むメタ)アクリルアミド系ポリマーである請求項1に記載の紙の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021116933A JP7096985B1 (ja) | 2021-07-15 | 2021-07-15 | 紙の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021116933A JP7096985B1 (ja) | 2021-07-15 | 2021-07-15 | 紙の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP7096985B1 true JP7096985B1 (ja) | 2022-07-07 |
JP2023013039A JP2023013039A (ja) | 2023-01-26 |
Family
ID=82320475
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021116933A Active JP7096985B1 (ja) | 2021-07-15 | 2021-07-15 | 紙の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7096985B1 (ja) |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007126782A (ja) * | 2005-11-04 | 2007-05-24 | Arakawa Chem Ind Co Ltd | 紙の製造方法 |
CN101906734A (zh) * | 2009-06-05 | 2010-12-08 | 星光Pmc株式会社 | 造纸用添加剂 |
JP2018188746A (ja) * | 2017-04-28 | 2018-11-29 | 星光Pmc株式会社 | 製紙用サイズ剤の製造方法及び製紙用サイズ剤 |
JP2020133040A (ja) * | 2019-02-19 | 2020-08-31 | 荒川化学工業株式会社 | 紙の製造方法 |
-
2021
- 2021-07-15 JP JP2021116933A patent/JP7096985B1/ja active Active
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007126782A (ja) * | 2005-11-04 | 2007-05-24 | Arakawa Chem Ind Co Ltd | 紙の製造方法 |
CN101906734A (zh) * | 2009-06-05 | 2010-12-08 | 星光Pmc株式会社 | 造纸用添加剂 |
JP2018188746A (ja) * | 2017-04-28 | 2018-11-29 | 星光Pmc株式会社 | 製紙用サイズ剤の製造方法及び製紙用サイズ剤 |
JP2020133040A (ja) * | 2019-02-19 | 2020-08-31 | 荒川化学工業株式会社 | 紙の製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2023013039A (ja) | 2023-01-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6354417B2 (ja) | 紙力増強剤、それにより得られる紙及び紙の製造方法 | |
JP5704448B2 (ja) | 板紙の製造方法 | |
JP7081674B2 (ja) | 製紙用添加剤、紙及び紙の製造方法 | |
JP6897227B2 (ja) | 紙力増強剤、紙の製造方法、及び紙 | |
JP5640458B2 (ja) | 製紙用紙力増強剤の製造方法 | |
JP2017040021A (ja) | ロジン系エマルジョンサイズ剤及び紙 | |
TWI791577B (zh) | 疏水性之含乙烯胺之聚合物組合物及其於製紙應用之用途 | |
JP6970882B2 (ja) | 製紙用サイズ剤の製造方法及び製紙用サイズ剤 | |
JP4100049B2 (ja) | 高分子分散剤、水性分散液、サイズ剤及び紙 | |
JP7096985B1 (ja) | 紙の製造方法 | |
JP4543862B2 (ja) | 紙用内添添加剤、紙の製造方法及び紙 | |
JP6057091B2 (ja) | 製紙用エマルションサイズ剤 | |
JP5376198B2 (ja) | ロジン系エマルジョン型サイズ剤および紙 | |
JP3928416B2 (ja) | ロジン系エマルション組成物、紙のサイジング方法及び紙 | |
CN115075051A (zh) | 造纸用松香类施胶剂、纸 | |
JP7154705B2 (ja) | ケテンダイマー系エマルションサイズ剤、及び紙の製造方法 | |
JP7234667B2 (ja) | 紙の製造方法 | |
JP6764136B2 (ja) | 紙の製造方法 | |
JP6977915B1 (ja) | 紙力増強剤 | |
JP5467493B2 (ja) | ロジン系エマルジョン型サイズ剤および紙 | |
JP4158190B2 (ja) | 製紙用サイズ剤 | |
JP2001020198A (ja) | 製紙用添加剤 | |
JP5534304B2 (ja) | サイズ剤の定着方法 | |
JP2013139656A (ja) | 製紙用添加剤及びそれを用いた製紙方法 | |
JP2001279599A (ja) | 製紙方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20220314 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20220314 |
|
A871 | Explanation of circumstances concerning accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871 Effective date: 20220314 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20220526 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20220608 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7096985 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |