JP7083328B2 - 車両用防振装置 - Google Patents

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本発明は、車両用防振装置に関する。
オリフィス通路を介して複数の液室間で液体を流通させることで、振動を減衰させる車両用防振装置が公知である(例えば、特許文献1)。
特開2004-324823号公報
このような車両用防振装置では、振動が発生する周波数領域によって、求められる液体の粘度が異なる。例えば、振動の減衰量が最大となる周波数領域では、いわゆる液柱共振現象を利用して振動を十分に減衰すべく、液体の粘度を低下させることが求められる。一方で、上記の周波数領域よりも低い周波数領域では、いわゆる粘性減衰を利用して振動を十分に減衰すべく、液体の粘度を上昇させることが求められる。
このような液体の粘度に対する様々な要請に応えるためには、液体の粘度の変化量を大きくすることが望ましい。しかし、従来の車両用防振装置には、液体の粘度の変化量を大きくするための工夫が施されていない。そのため、広い周波数領域において振動を十分に減衰させることができない虞がある。
本発明は、以上の背景を鑑み、広い周波数領域において振動を十分に減衰させる車両用防振装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために本発明のある態様は、車両用防振装置(1)であって、第1部材(2)に取り付けられる第1取付部材(5)と、第2部材(3)に取り付けられる第2取付部材(6)と、前記第1取付部材と前記第2取付部材の相対変位に応じて容積を変化させる第1液室(10)及び第2液室(11)と、前記第1液室と前記第2液室の容積の変化に応じて前記第1液室と前記第2液室の間で液体(M)を流通させるオリフィス通路(12)とを備え、前記液体が、せん断速度の上昇に応じて粘度が低下する非ニュートン流体を含み、前記オリフィス通路には、前記液体の乱流度を高めるための乱流化構造(31)が設けられている。
この態様によれば、オリフィス通路を介して第1液室と第2液室の間で液体が流通する際に、乱流化構造によって液体を乱流化させ、液体のせん断速度を上昇させることができる。そのため、液体の粘度を十分に低下させ、液体の粘度の変化量を大きくすることができる。これにより、広い周波数領域において振動を十分に減衰させることができる。
上記の態様において、前記乱流化構造が、前記オリフィス通路の内周面に設けられた凹凸を含んでいても良い。
この態様によれば、新たな部品を追加することなく乱流化構造を形成することができるため、車両用防振装置の製造コストの上昇を抑制することができる。
上記の態様において、前記凹凸が、螺旋状を成していても良い。
この態様によれば、オリフィス通路内を流れる液体のレイノルズ数を上昇させ、液体の乱流化を促進することができると共に、液柱共振現象の発生時に液体の流速が低下するのを抑制することができる。
上記の態様において、前記乱流化構造が、前記オリフィス通路内に突出する乱流化部材(42)であっても良い。
この態様によれば、オリフィス通路の断面方向の広範囲にわたって、液体を十分に乱流化させ、液体のせん断速度を上昇させることができる。
上記の態様において、前記乱流化部材が、回転可能な部分を含んでいても良い。
この態様によれば、乱流化部材による液体の乱流化効率を高めることができる。
上記の態様において、前記回転可能な部分が、プロペラ(44)を含んでいても良い。
この態様によれば、乱流化部材による液体の乱流化効率を更に高めることができる。
上記の態様において、前記乱流化部材が、メッシュ部(54)を含んでいても良い。
この態様によれば、可動部を有しない簡易な構成を用いて、液体を十分に乱流化させることができる。
上記の態様において、前記乱流化部材が、円柱状の部分を含んでいても良い。
この態様によれば、乱流化部材によってカルマン渦を発生させ、液体の乱流化を促進することができる。
上記の態様において、車両用防振装置は、前記第1液室を部分的に画定し、かつ前記第1取付部材を支持する弾性変形可能な第1壁体(7)と、前記第2液室を部分的に画定し、かつ前記第2取付部材に取り付けられる弾性変形可能な第2壁体(8)と、前記第2液室を前記第1液室に対して区画すべく前記第1壁体に結合され、前記オリフィス通路が設けられる隔壁(9)とを有していても良い。
この態様によれば、車両用防振装置による振動の減衰作用を高めることができる。
上記の態様において、前記非ニュートン流体は、チキソトロピック流体であっても良い。
この態様によれば、せん断速度の上昇に応じて非ニュートン流体の粘度を徐々に低下させることができる。そのため、車両用防振装置の振動減衰特性が急激に変化するのを抑制することができる。
以上の構成によれば、広い周波数領域において振動を十分に減衰させる車両用防振装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るエンジンマウントの断面図 ニュートン流体とチキソ流体の粘度特性を示すグラフ 本発明の一実施形態に係るオリフィス通路を示す模式的な断面図 本発明の第1変形例に係るオリフィス通路を示す模式的な斜視図 本発明の第2変形例に係るオリフィス通路を示す模式的な斜視図 本発明の第3変形例に係るオリフィス通路を示す模式的な斜視図
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態に係る液体封入型のエンジンマウント1(車両用防振装置の一例)について説明する。各図に適宜付される矢印U、Loは、それぞれエンジンマウント1の上方と下方を示している。
<エンジンマウント1の構成>
図1を参照して、エンジンマウント1は、自動車等の車両において、内燃機関であるエンジン2(第1部材の一例)と車体3(第2部材の一例)の間に配置されている。エンジンマウント1は、エンジン2の振動を抑制しつつ、エンジン2を支持するための部品である。
エンジンマウント1は、エンジン2に取り付けられる第1取付部材5と、車体3に取り付けられる第2取付部材6と、第1取付部材5と第2取付部材6の間に配置される第1壁体7と、第1壁体7の下方に配置される第2壁体8と、第1壁体7と第2壁体8の間に配置される隔壁9と、隔壁9の上方に設けられる第1液室10と、隔壁9の下方に設けられる第2液室11と、隔壁9の外周に設けられるオリフィス通路12とを備えている。以下、エンジンマウント1の構成要素について順番に説明する。
エンジンマウント1の第1取付部材5は、エンジンマウント1の上端部に位置している。第1取付部材5は、係合部14と、係合部14の上面から上方に向かって突出する取付部15と、を備えている。取付部15は、ボルト16によってエンジン2に取り付けられている。
エンジンマウント1の第2取付部材6は、エンジンマウント1の下部に位置している。第2取付部材6は、外筒部18と、外筒部18の内周側に配置される内筒部19と、を備えている。外筒部18の上端部と内筒部19の上端部は、ボルト20によって互いに取り付けられている。外筒部18の下部は、ボルト(図示せず)によって車体3に取り付けられている。
エンジンマウント1の第1壁体7は、ゴムによって形成されており、弾性変形可能に設けられている。第1壁体7の上部には、上方に向かって開口された上側凹部22が設けられている。上側凹部22には、第1取付部材5の係合部14が係合している。これにより、第1壁体7が第1取付部材5を下方から支持している。第1壁体7の下部には、下方に向かって開口された下側凹部23が設けられている。
エンジンマウント1の第2壁体8は、いわゆるダイヤフラムである。第2壁体8は、ゴムによって形成されており、弾性変形可能に設けられている。第2壁体8の外周部は、第2取付部材6の内筒部19の下部内周に係合している。これにより、第2壁体8が第2取付部材6に取り付けられている。
エンジンマウント1の隔壁9は、第2液室11を第1液室10に対して区画している。隔壁9は、円筒状の周壁部25と、周壁部25の下端部を覆う底壁部26と、を備えている。周壁部25は、第1壁体7の下側凹部23に係合している。これにより、隔壁9が第1壁体7に結合されている。周壁部25の外周面には、螺旋状の外周溝27が設けられている。
エンジンマウント1の第1液室10は、第1壁体7の下側凹部23及び隔壁9によって画定された空間である。つまり、第1液室10は、第1壁体7によって部分的に画定された空間である。第1液室10は、マウント液M(液体の一例)を収容している。
エンジンマウント1の第2液室11は、第1液室10の下方に設けられている。第2液室11は、第2壁体8及び隔壁9によって画定された空間である。つまり、第2液室11は、第2壁体8によって部分的に画定された空間である。第2液室11は、マウント液Mを収容している。
エンジンマウント1のオリフィス通路12は、隔壁9の周壁部25の外周面に設けられた外周溝27と第1壁体7の下側凹部23によって画定された通路である。つまり、オリフィス通路12は、外周溝27によって部分的に画定された通路である。オリフィス通路12は、その軸心方向(長手方向)において円弧状に湾曲している。オリフィス通路12の第1端部は第1液室10に連通しており、オリフィス通路12の第2端部は第2液室11に連通している。つまり、オリフィス通路12は、第1液室10と第2液室11とを互いに連通している。なお、オリフィス通路12の詳細については、後述する。
<エンジンマウント1の作用>
エンジン2が振動すると、第1取付部材5と第2取付部材6が相対変位するのに応じて、第1壁体7と第2壁体8が弾性変形し、第1液室10と第2液室11の容積が変化する。例えば、第1取付部材5が第2取付部材6に対して下降すると、第1壁体7及び第2壁体8が下方に弾性変形し、第1液室10の容積が減少すると共に第2液室11の容積が増加する。一方で、第2取付部材6が第1取付部材5に対して上昇すると、第1壁体7及び第2壁体8が上方に弾性変形し、第1液室10の容積が増加すると共に第2液室11の容積が減少する。
このように第1液室10と第2液室11の容積が変化するのに応じて、オリフィス通路12を介して第1液室10と第2液室11の間でマウント液Mが流通する。例えば、第1液室10の容積が減少すると共に第2液室11の容積が増加すると、第1液室10から第2液室11へとマウント液Mが流入する。一方で、第1液室10の容積が増加すると共に第2液室11の容積が減少すると、第2液室11から第1液室10へとマウント液Mが流入する。このようにオリフィス通路12を介して第1液室10と第2液室11の間でマウント液Mが流通することで、エンジン2の振動が減衰される。
<マウント液M>
マウント液Mは、非ニュートン流体のみによって構成されている。なお、他の異なる実施形態では、マウント液Mは、非ニュートン流体とニュートン流体の両方によって構成されていても良い。
マウント液Mを構成する非ニュートン流体は、チキソトロピック流体(以下、「チキソ流体」と略称する)である。図2を参照して、ニュートン流体の粘度がせん断速度に関わらず一定であるのに対して、チキソ流体の粘度はせん断速度の上昇に応じて徐々に低下する。なお、他の異なる実施形態では、マウント液Mを構成する非ニュートン流体として、チキソ流体以外の流体(例えば、ビンガム流体)を用いても良い。
マウント液Mを構成するチキソ流体は、ニュートン流体によって構成されるベース液にチキソトロピー性付与剤(以下、「チキソ剤」と略称する)を混合することによって形成されている。なお、他の異なる実施形態では、マウント液Mを構成するチキソ流体は、ベース液とチキソ剤以外の添加物を含んでいても良い。
チキソ流体のベース液は、水にグリコール系溶媒(例えば、エチレングリコール又はプロピレングリコール)を溶解させることで形成されている。エチレングリコールは、水の凍結温度を下げる効果を持ち、且つ、このような効果を持つ溶媒の中では粘度が低いため、ベース液の溶媒として好ましい。なお、他の異なる実施形態では、ベース液は、水にグリコール系溶媒以外の溶媒を溶解させることで形成されても良い。また、他の異なる実施形態では、ベース液は、水系の液体以外の液体(例えば、油系の液体)に溶媒を溶解させることで形成されても良い。
チキソ流体のチキソ剤は、無機系材料(例えば、ベントナイト又はシリカ)によって構成されている。ベントナイトに含まれるモンモリロナイトは、チキソ流体の特性の温度依存性を低下させる効果を有するため、チキソ剤として好ましい。なお、他の異なる実施形態では、チキソ剤は、有機系材料(例えば、セルロース誘導体又はポリエーテル系材料)によって構成されていても良いし、複合系材料(例えば、有機ベントナイト又は炭酸カルシウム)によって構成されていても良い。なお、チキソ流体におけるチキソ剤の含有量を10wt%以下とすれば、チキソ流体の全体にチキソ剤を均一に分散させることができる。但し、チキソ流体におけるチキソ剤の含有量は、10wt%を超える量(例えば、20wt%)であっても良い。
<オリフィス通路12の構成>
図3は、オリフィス通路12を示している。但し、図3では、実際には円弧状に湾曲したオリフィス通路12が、模式的に直管状に表示されている。図3の2点鎖線Xは、オリフィス通路12の軸心を示している。図3の点線矢印は、第1液室10から第2液室11に向かうマウント液Mの流れを示している。
オリフィス通路12の内周面には、マウント液Mの乱流度を高めるための凹凸31(乱流化構造の一例)が全域にわたって設けられている。凹凸31は、複数の凹部32と、複数の凹部32の間隔に形成される複数の凸部33と、によって構成されている。各凹部32及び各凸部33が螺旋状を成しているため、凹凸31も螺旋状を成している。なお、他の異なる実施形態では、凹凸31を構成する各凹部32及び各凸部33が円環状を成していても良い。また、他の異なる実施形態では、オリフィス通路12の内周面の一部のみに凹凸31が設けられていても良い。また、他の異なる実施形態では、凹凸31が粗面によって構成されており、一定のパターンを持たなくても良い。
<効果>
上記のように、本実施形態では、オリフィス通路12の内周面に、マウント液Mの乱流度を高めるための凹凸31が設けられている。そのため、オリフィス通路12を介して第1液室10と第2液室11の間でマウント液Mが流通する際に、凹凸31によってマウント液Mを乱流化させ、マウント液Mを構成するチキソ流体のせん断速度を上昇させることができる。そのため、オリフィス通路12の内周面に凹凸31が無い場合と比較して、チキソ流体の粘度を十分に低下させることができ、チキソ流体の粘度の変化量を大きくすることができる(図2参照)。これにより、振動の減衰量が最大となる周波数領域では、マウント液Mの粘度を十分に低下させ、いわゆる液柱共振現象を利用して振動を十分に減衰させることができる。一方で、上記の周波数領域よりも低い周波数領域では、マウント液Mの粘度を十分に上昇させ、いわゆる粘性減衰を利用して振動を十分に減衰させることができる。つまり、広い周波数領域において振動を十分に減衰させることができる。なお、マウント液Mの流速が速くなるに連れて、マウント液Mの乱流度は高まる。
また、オリフィス通路12の内周面に設けられた凹凸31によって乱流化構造が構成されている。そのため、新たな部品を追加することなく乱流化構造を形成することができ、エンジンマウント1の製造コストの上昇を抑制することができる。
また、凹凸31が螺旋状を成している。そのため、オリフィス通路12内を流れるマウント液Mのレイノルズ数を上昇させ、マウント液Mの乱流化を促進することができると共に、液柱共振現象の発生時にマウント液Mの流速が低下するのを抑制することができる。
また、エンジンマウント1は、第1液室10を部分的に画定し、かつ第1取付部材5を支持する弾性変形可能な第1壁体7と、第2液室11を部分的に画定し、かつ第2取付部材6に取り付けられる弾性変形可能な第2壁体8と、第2液室11を第1液室10に対して区画すべく第1壁体7に結合され、オリフィス通路12が設けられる隔壁9とを有している。そのため、エンジンマウント1による振動の減衰作用を高めることができる。
また、マウント液Mを構成する非ニュートン流体がチキソ流体であるため、せん断速度の上昇に応じて非ニュートン流体の粘度を徐々に低下させることができる。そのため、エンジンマウント1の振動減衰特性が急激に変化するのを抑制することができる。
<変形例>
以下、本発明の好適な変形例について説明する。但し、上記実施形態と同様の事項については、説明を省略する。
<第1変形例>
図4は、本発明の第1変形例に係るオリフィス通路41を示している。なお、図4では、オリフィス通路41内を分かりやすく表示するために、オリフィス通路41の紙面奥側の半分のみが表示されている(図5以降も同様である)。
オリフィス通路41内には、乱流化部材42(乱流化構造の一例)が突出している。乱流化部材42は、オリフィス通路41の内周面からオリフィス通路41の軸心と直交する方向に延びる支柱43と、支柱43に回転可能に支持されるプロペラ44と、を備えている。プロペラ44は、支柱43に回転可能に取り付けられるハブ45と、ハブ45から放射状に延びる3個のブレード46と、を備えている。各ブレード46は、オリフィス通路41の軸心に対して傾斜している。なお、他の異なる実施形態では、プロペラ44が支柱43に固定されていても良い。また、他の異なる実施形態では、乱流化部材42の回転可能な部分がスクリューによって構成されていても良い。
第1変形例の構成によれば、オリフィス通路41内に乱流化部材42が突出している。そのため、オリフィス通路41の断面方向の広範囲にわたって、マウント液Mを十分に乱流化させ、マウント液Mのせん断速度を上昇させることができる。
また、オリフィス通路41を介して第1液室10と第2液室11の間でマウント液Mが流通する際に、乱流化部材42のプロペラ44が回転する。これにより、乱流化部材42によるマウント液Mの乱流化効率を高めることができる。
<第2変形例>
図5は、本発明の第2変形例に係るオリフィス通路51を示している。
オリフィス通路51内には、乱流化部材52(乱流化構造の一例)が突出している。乱流化部材52は、オリフィス通路51の内周面に嵌め込まれた円環状の枠部53と、枠部53に取り付けられたメッシュ部54と、を備えている。
第2変形例の構成によれば、オリフィス通路51内に乱流化部材52が突出している。そのため、オリフィス通路51の断面方向の広範囲にわたって、マウント液Mを十分に乱流化させ、マウント液Mのせん断速度を上昇させることができる。
また、オリフィス通路51を介して第1液室10と第2液室11の間でマウント液Mが流通する際に、マウント液Mが乱流化部材52のメッシュ部54を通過することで、マウント液Mが乱流化される。このような構成によれば、可動部を有しない簡易な構成を用いて、マウント液Mを十分に乱流化させることができる。
<第3変形例>
図6は、本発明の第3変形例に係るオリフィス通路61を示している。
オリフィス通路61内には、複数の乱流化部材62(乱流化構造の一例)が突出している。各乱流化部材62は、オリフィス通路61の内周面からオリフィス通路61の軸心と直交する方向に延びている。各乱流化部材62は、全体が円柱状を成している。なお、他の異なる実施形態では、各乱流化部材62の一部のみが円柱状を成していても良い。
第3変形例の構成によれば、オリフィス通路61内に各乱流化部材62が突出している。そのため、オリフィス通路61の断面方向の広範囲にわたって、マウント液Mを十分に乱流化させ、マウント液Mのせん断速度を上昇させることができる。
また、オリフィス通路61を介して第1液室10と第2液室11の間でマウント液Mが流通する際に、マウント液Mが各乱流化部材62を通過することで、カルマン渦Kが発生する。これにより、マウント液Mの乱流化を促進することができる。
<その他の変形例>
上記の実施形態では、オリフィス通路12の内周面に設けられた凹凸31を乱流化構造の一例としている。一方で、他の実施形態では、オリフィス通路12の入口付近(第1液室10から第2液室11に向かうマウント液Mの流れ方向における上流端部)に設けられた角部を乱流化構造の一例としても良い。また、他の実施形態では、オリフィス通路12の出口付近(第1液室10から第2液室11に向かうマウント液Mの流れ方向における下流端部)に設けられた角部を乱流化構造の一例としても良い。
上記実施形態では、オリフィス通路12がその軸心方向において円弧状に湾曲している。一方で、他の異なる実施形態では、オリフィス通路12がその軸心方向において直線状に延びていても良い。
上記実施形態では、エンジン2を支持するエンジンマウント1を車両用防振装置の一例としている。一方で、他の異なる実施形態では、モーターを支持するモーターマウントを車両用防振装置の一例としても良いし、サスペンションに用いられるショックアブソーバーを車両用防振装置の一例としても良い。つまり、本発明に係る車両用防振装置は、車両において振動の減衰が必要なあらゆる箇所に適用することができる。
以上で具体的な実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態や変形例に限定されることなく、幅広く変形実施することができる。
1 :エンジンマウント(車両用防振装置の一例)
2 :エンジン(第1部材の一例)
3 :車体(第2部材の一例)
5 :第1取付部材
6 :第2取付部材
7 :第1壁体
8 :第2壁体
9 :隔壁
10 :第1液室
11 :第2液室
12 :オリフィス通路
31 :凹凸(乱流化構造の一例)
41 :オリフィス通路
42 :乱流化部材(乱流化構造の一例)
44 :プロペラ(回転可能な部分の一例)
51 :オリフィス通路
52 :乱流化部材(乱流化構造の一例)
54 :メッシュ部
61 :オリフィス通路
62 :乱流化部材(乱流化構造の一例)
M :マウント液(液体の一例)

Claims (4)

  1. 第1部材に取り付けられる第1取付部材と、
    第2部材に取り付けられる第2取付部材と、
    前記第1取付部材と前記第2取付部材の相対変位に応じて容積を変化させる第1液室及び第2液室と、
    前記第1液室と前記第2液室の容積の変化に応じて前記第1液室と前記第2液室の間で液体を流通させるオリフィス通路とを備えた車両用防振装置であって、
    前記液体が、せん断速度の上昇に応じて粘度が低下する非ニュートン流体を含み、
    前記オリフィス通路には、前記液体の乱流度を高めるための乱流化構造が設けられており、
    前記乱流化構造が、前記オリフィス通路内に突出する乱流化部材であり、前記乱流化部材が、可動部を有さず、メッシュ部を含むことを特徴とする車両用防振装置。
  2. 前記第1液室を部分的に画定し、かつ前記第1取付部材を支持する弾性変形可能な第1壁体と、
    前記第2液室を部分的に画定し、かつ前記第2取付部材に取り付けられる弾性変形可能な第2壁体と、
    前記第2液室を前記第1液室に対して区画すべく前記第1壁体に結合され、前記オリフィス通路が設けられる隔壁とを有することを特徴とする請求項に記載の車両用防振装置。
  3. 前記非ニュートン流体は、チキソトロピック流体であることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用防振装置。
  4. 前記乱流化部材は、前記オリフィス通路の内周面に嵌め込まれた枠部を備え、前記メッシュ部は、前記枠部に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の車両用防振装置。
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