JP2000088035A - 流体封入式防振装置 - Google Patents
流体封入式防振装置Info
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- JP2000088035A JP2000088035A JP26147298A JP26147298A JP2000088035A JP 2000088035 A JP2000088035 A JP 2000088035A JP 26147298 A JP26147298 A JP 26147298A JP 26147298 A JP26147298 A JP 26147298A JP 2000088035 A JP2000088035 A JP 2000088035A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 流体封入式防振装置において、オリフィス通
路を流動せしめられる流体の流動作用を利用して、通常
状態下での入力振動に対する有効な振動絶縁効果と、衝
撃的な入力振動に対する有効な減衰効果とを、高度に両
立して達成すること。 【解決手段】 オリフィス通路64を、互いに並列的に
延びる複数の分割流路領域66で構成する。それによ
り、通常状態下での振動速度の小さい振動の入力時に
は、分割流路領域66における流体流動が層流状態とな
るようにする一方、衝撃的な振動速度の大きい振動の入
力時には、分割流路領域66における流体流動が乱流状
態となるようにした。
路を流動せしめられる流体の流動作用を利用して、通常
状態下での入力振動に対する有効な振動絶縁効果と、衝
撃的な入力振動に対する有効な減衰効果とを、高度に両
立して達成すること。 【解決手段】 オリフィス通路64を、互いに並列的に
延びる複数の分割流路領域66で構成する。それによ
り、通常状態下での振動速度の小さい振動の入力時に
は、分割流路領域66における流体流動が層流状態とな
るようにする一方、衝撃的な振動速度の大きい振動の入
力時には、分割流路領域66における流体流動が乱流状
態となるようにした。
Description
【0001】
【技術分野】本発明は、内部に封入された流体の流動作
用等を利用して防振効果を得るようにした流体封入式防
振装置に係り、特に自動車用のデフマウントやエンジン
マウント等に好適に用いられる、入力振動に応じて異な
る防振性能を得ることの出来る流体封入式防振装置に関
するものである。
用等を利用して防振効果を得るようにした流体封入式防
振装置に係り、特に自動車用のデフマウントやエンジン
マウント等に好適に用いられる、入力振動に応じて異な
る防振性能を得ることの出来る流体封入式防振装置に関
するものである。
【0002】
【背景技術】従来から、振動伝達系を構成する部材間に
介装される防振装置の一種として、互いに離間配置され
た第一の支持部材と第二の支持部材を本体ゴム弾性体で
連結すると共に、振動入力時における本体ゴム弾性体の
変形に基づいて相対的な内圧変動が生ぜしめられる第一
の流体室と第二の流体室を形成し、それら第一の流体室
および第二の流体室に非圧縮性流体を封入すると共に、
それら第一の流体室と第二の流体室を相互に連通するオ
リフィス通路を設けてなる構造の流体封入式防振装置
が、知られている。このような防振装置は、流体の共振
作用等の流動作用に基づいて優れた防振効果を容易に得
ることが出来るのであり、例えば自動車用デフマウント
等への採用が検討されている。
介装される防振装置の一種として、互いに離間配置され
た第一の支持部材と第二の支持部材を本体ゴム弾性体で
連結すると共に、振動入力時における本体ゴム弾性体の
変形に基づいて相対的な内圧変動が生ぜしめられる第一
の流体室と第二の流体室を形成し、それら第一の流体室
および第二の流体室に非圧縮性流体を封入すると共に、
それら第一の流体室と第二の流体室を相互に連通するオ
リフィス通路を設けてなる構造の流体封入式防振装置
が、知られている。このような防振装置は、流体の共振
作用等の流動作用に基づいて優れた防振効果を容易に得
ることが出来るのであり、例えば自動車用デフマウント
等への採用が検討されている。
【0003】ところで、このような防振装置には、入力
振動に応じて相異なる防振性能が要求される場合があ
り、例えば、定常的な入力振動に対しては低動ばね定数
による振動絶縁効果が要求される一方、衝撃的な入力振
動に対しては高動ばね定数による高減衰効果が要求され
る。具体的には、例えば自動車のリヤ側デファレンシャ
ルハウジングをボデーに対して弾性支持せしめるデフマ
ウントでは、通常の走行状態下で入力される30〜60
0Hz程度の振動に対して有効な防振性能を確保するため
に、低動ばね特性が要求される一方、発進加速時等にお
けるトルク反力等に起因して入力される4〜30Hz程度
の衝撃的振動に対して有効な防振性能を確保するため
に、高動ばね特性が要求される。
振動に応じて相異なる防振性能が要求される場合があ
り、例えば、定常的な入力振動に対しては低動ばね定数
による振動絶縁効果が要求される一方、衝撃的な入力振
動に対しては高動ばね定数による高減衰効果が要求され
る。具体的には、例えば自動車のリヤ側デファレンシャ
ルハウジングをボデーに対して弾性支持せしめるデフマ
ウントでは、通常の走行状態下で入力される30〜60
0Hz程度の振動に対して有効な防振性能を確保するため
に、低動ばね特性が要求される一方、発進加速時等にお
けるトルク反力等に起因して入力される4〜30Hz程度
の衝撃的振動に対して有効な防振性能を確保するため
に、高動ばね特性が要求される。
【0004】ところが、従来の防振装置では、かくの如
き、入力振動に応じて要求される相反する防振特性を、
両立して高度に達成することが、困難であった。即ち、
オリフィス通路を通じての流体の流動作用に基づく防振
効果は、オリフィス通路の長さや流路断面積等によって
予め設定されるものであって、適宜に変更することが難
しく、そのために、上述の如く、二つの周波数域で相異
なる防振性能が要求される場合に、何れか一方の入力振
動に対する防振性能を達成し得るようにオリフィス通路
をチューニングすると、他方の入力振動に対する防振性
能を確保することが極めて困難だったのである。
き、入力振動に応じて要求される相反する防振特性を、
両立して高度に達成することが、困難であった。即ち、
オリフィス通路を通じての流体の流動作用に基づく防振
効果は、オリフィス通路の長さや流路断面積等によって
予め設定されるものであって、適宜に変更することが難
しく、そのために、上述の如く、二つの周波数域で相異
なる防振性能が要求される場合に、何れか一方の入力振
動に対する防振性能を達成し得るようにオリフィス通路
をチューニングすると、他方の入力振動に対する防振性
能を確保することが極めて困難だったのである。
【0005】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述の如き事情
を背景として為されたものであって、その解決課題とす
るところは、デフマウントにおける通常的入力振動と衝
撃的入力振動のように、互いに異なる入力振動に対し
て、それぞれ有効な防振性能が適宜に発揮され得る、改
良された構造の流体封入式防振装置を提供することにあ
る。
を背景として為されたものであって、その解決課題とす
るところは、デフマウントにおける通常的入力振動と衝
撃的入力振動のように、互いに異なる入力振動に対し
て、それぞれ有効な防振性能が適宜に発揮され得る、改
良された構造の流体封入式防振装置を提供することにあ
る。
【0006】
【解決手段】すなわち、本発明は、かかる課題を解決す
べく、本発明者が鋭意検討したところ、一般に、振動絶
縁効果が要求される入力振動に対して、振動減衰効果が
要求される入力振動は、その振幅が大きく、振動速度が
十分に大きいという事実を見い出したのであり、かかる
知見に基づいて、本発明者が更なる研究を重ねた結果、
入力振動の振動速度の違いに応じて、オリフィス通路に
おいて、相異なる流体の流動状態を生ぜしめ得る、新規
な構成を想到するに至ったのであり、それによって、本
発明が完成されたのである。
べく、本発明者が鋭意検討したところ、一般に、振動絶
縁効果が要求される入力振動に対して、振動減衰効果が
要求される入力振動は、その振幅が大きく、振動速度が
十分に大きいという事実を見い出したのであり、かかる
知見に基づいて、本発明者が更なる研究を重ねた結果、
入力振動の振動速度の違いに応じて、オリフィス通路に
おいて、相異なる流体の流動状態を生ぜしめ得る、新規
な構成を想到するに至ったのであり、それによって、本
発明が完成されたのである。
【0007】そして、前述の如き課題を解決するために
為された本発明の特徴とするところは、互いに離間配置
された第一の支持部材と第二の支持部材を本体ゴム弾性
体で連結すると共に、振動入力時における該本体ゴム弾
性体の変形に基づいて相対的な内圧変動が生ぜしめられ
る第一の流体室と第二の流体室を形成し、それら第一の
流体室および第二の流体室に非圧縮性流体を封入すると
共に、それら第一の流体室と第二の流体室を相互に連通
するオリフィス通路を設けてなる流体封入式防振装置に
おいて、前記オリフィス通路における通路長手方向の少
なくとも一部を、互いに並列的に延びる複数の分割流路
領域で構成することにより、振動速度が小さい第一の振
動の入力時には、かかる何れの分割流路領域においても
層流状態が維持されると共に、振動速度が大きい第二の
振動の入力時には、少なくとも一つの該分割流路領域に
おいて乱流状態となるようにしたことにある。
為された本発明の特徴とするところは、互いに離間配置
された第一の支持部材と第二の支持部材を本体ゴム弾性
体で連結すると共に、振動入力時における該本体ゴム弾
性体の変形に基づいて相対的な内圧変動が生ぜしめられ
る第一の流体室と第二の流体室を形成し、それら第一の
流体室および第二の流体室に非圧縮性流体を封入すると
共に、それら第一の流体室と第二の流体室を相互に連通
するオリフィス通路を設けてなる流体封入式防振装置に
おいて、前記オリフィス通路における通路長手方向の少
なくとも一部を、互いに並列的に延びる複数の分割流路
領域で構成することにより、振動速度が小さい第一の振
動の入力時には、かかる何れの分割流路領域においても
層流状態が維持されると共に、振動速度が大きい第二の
振動の入力時には、少なくとも一つの該分割流路領域に
おいて乱流状態となるようにしたことにある。
【0008】このような本発明に従う構造とされた流体
封入式防振装置においては、オリフィス通路を、その少
なくとも一部において複数の分割流路領域で構成したこ
とにより、オリフィス通路全体の流路断面積を大きく確
保しつつ、各分割流路領域では、流路の内法寸法が小さ
く設定されることにより、それら各分割流路領域を管路
と考えた場合のレイノルズ数:Reが小さくされる。ま
た、オリフィス通路を流動せしめられる流体の流速は、
入力される振動速度に対応し、振動速度が大きくなる
程、流体流速も大きくなる。そして、分割流路領域にお
ける流体流動状態が限界レイノルズ数を越えると、該分
割流路領域を流動せしめられる流体が乱流状態となる
が、レイノルズ数:Reは、管路の流体平均深さ:mに
比例するから、オリフィス通路が複数の分割流路領域に
仕切られることによって、オリフィス通路全体の流路断
面積を大きく確保しつつ、レイノルズ数:Reを限界レ
イノルズ数より小さな値にまで容易に調節することが出
来るのである。
封入式防振装置においては、オリフィス通路を、その少
なくとも一部において複数の分割流路領域で構成したこ
とにより、オリフィス通路全体の流路断面積を大きく確
保しつつ、各分割流路領域では、流路の内法寸法が小さ
く設定されることにより、それら各分割流路領域を管路
と考えた場合のレイノルズ数:Reが小さくされる。ま
た、オリフィス通路を流動せしめられる流体の流速は、
入力される振動速度に対応し、振動速度が大きくなる
程、流体流速も大きくなる。そして、分割流路領域にお
ける流体流動状態が限界レイノルズ数を越えると、該分
割流路領域を流動せしめられる流体が乱流状態となる
が、レイノルズ数:Reは、管路の流体平均深さ:mに
比例するから、オリフィス通路が複数の分割流路領域に
仕切られることによって、オリフィス通路全体の流路断
面積を大きく確保しつつ、レイノルズ数:Reを限界レ
イノルズ数より小さな値にまで容易に調節することが出
来るのである。
【0009】そして、かかる流体封入式防振装置におい
ては、振動速度が小さい第一の振動の入力時に、オリフ
ィス通路を通じての流体流動が層流状態に維持されるこ
とにより、オリフィス通路を通じての流体流動量が有利
に且つ安定して確保されて、該オリフィス通路を通じて
流動せしめられる流体の共振作用に基づく低動ばね効果
を有効に得ることが出来るのであり、特に、オリフィス
通路全体の流路断面積が大きく設定され得ることから、
流体流動量も十分に確保されて、優れた振動絶縁効果が
発揮されるのである。
ては、振動速度が小さい第一の振動の入力時に、オリフ
ィス通路を通じての流体流動が層流状態に維持されるこ
とにより、オリフィス通路を通じての流体流動量が有利
に且つ安定して確保されて、該オリフィス通路を通じて
流動せしめられる流体の共振作用に基づく低動ばね効果
を有効に得ることが出来るのであり、特に、オリフィス
通路全体の流路断面積が大きく設定され得ることから、
流体流動量も十分に確保されて、優れた振動絶縁効果が
発揮されるのである。
【0010】一方、振動速度が大きい第二の振動の入力
時には、オリフィス通路を通じての流体流動が乱流状態
となることにより、オリフィス通路を通じての流体流動
によって発生する力、換言すれば損失水頭等の流動抵抗
が大きくなり、しかも、この流動抵抗は、流速の2乗に
比例して大きくなることから、第一の振動入力時に比べ
て第二の振動入力時には、オリフィス通路を通じての流
体流動に対して十分に大きな抵抗力が生ぜしめられるの
であり、その結果、オリフィス通路を通じての流体の流
動抵抗等の流動作用と、非圧縮性流体による本体ゴム弾
性体の拘束作用等によって動ばね定数が大きくなり、入
力振動に対して優れた減衰効果が発揮されるのである。
時には、オリフィス通路を通じての流体流動が乱流状態
となることにより、オリフィス通路を通じての流体流動
によって発生する力、換言すれば損失水頭等の流動抵抗
が大きくなり、しかも、この流動抵抗は、流速の2乗に
比例して大きくなることから、第一の振動入力時に比べ
て第二の振動入力時には、オリフィス通路を通じての流
体流動に対して十分に大きな抵抗力が生ぜしめられるの
であり、その結果、オリフィス通路を通じての流体の流
動抵抗等の流動作用と、非圧縮性流体による本体ゴム弾
性体の拘束作用等によって動ばね定数が大きくなり、入
力振動に対して優れた減衰効果が発揮されるのである。
【0011】なお、第一の振動の入力時においては、層
流状態の流体流動特性が満足され得る程度に、実質的に
層流状態が維持されていれば良く、理論上の完全な層流
状態が維持される必要がないことは、言うまでもない。
第二の振動の入力時における乱流状態にあっても、同様
に、乱流状態の流体流動特性が満足され得るものであれ
ば良い。また、第一の振動の入力時には、流体流速が最
高速度に達した状態でも、分割流路領域において層流状
態が維持されることが望ましい。また一方、第二の振動
の入力時には、流体流速が最高速度に達するまでの状態
において乱流状態が生ぜしめられるようにされる。
流状態の流体流動特性が満足され得る程度に、実質的に
層流状態が維持されていれば良く、理論上の完全な層流
状態が維持される必要がないことは、言うまでもない。
第二の振動の入力時における乱流状態にあっても、同様
に、乱流状態の流体流動特性が満足され得るものであれ
ば良い。また、第一の振動の入力時には、流体流速が最
高速度に達した状態でも、分割流路領域において層流状
態が維持されることが望ましい。また一方、第二の振動
の入力時には、流体流速が最高速度に達するまでの状態
において乱流状態が生ぜしめられるようにされる。
【0012】また、自動車用等の防振装置の実用範囲に
おいて、第一の振動の入力状態下での層流状態と、第二
の振動の入力状態下での乱流状態を、共に有利に実現す
るためには、特に第一の振動入力状態下での層流状態を
有利に実現するためには、オリフィス通路を2つ以上、
好ましくは4つ以上に分割する流路断面形態をもって、
分割流路領域を形成することが望ましい。
おいて、第一の振動の入力状態下での層流状態と、第二
の振動の入力状態下での乱流状態を、共に有利に実現す
るためには、特に第一の振動入力状態下での層流状態を
有利に実現するためには、オリフィス通路を2つ以上、
好ましくは4つ以上に分割する流路断面形態をもって、
分割流路領域を形成することが望ましい。
【0013】更にまた、自動車用等の防振装置の実用範
囲において、第一の振動の入力状態下での層流状態と、
第二の振動の入力状態下での乱流状態を、共に有利に実
現するためには、特に第一の振動入力状態下での層流状
態を有利に実現するためには、流体室に封入する非圧縮
性流体の動粘性係数が余り小さすぎないことが望まし
く、一方、動粘性係数が余り大きすぎると層流状態下で
の流体流動量を十分に確保することが難しくなる。そこ
で、本発明においては、流体室に封入する非圧縮性流体
として、動粘性係数:ν(m2 /sec) の値が、−20
℃〜100℃の温度範囲で、10-6≦ν≦2×10-3で
あるものが、好適に採用される。
囲において、第一の振動の入力状態下での層流状態と、
第二の振動の入力状態下での乱流状態を、共に有利に実
現するためには、特に第一の振動入力状態下での層流状
態を有利に実現するためには、流体室に封入する非圧縮
性流体の動粘性係数が余り小さすぎないことが望まし
く、一方、動粘性係数が余り大きすぎると層流状態下で
の流体流動量を十分に確保することが難しくなる。そこ
で、本発明においては、流体室に封入する非圧縮性流体
として、動粘性係数:ν(m2 /sec) の値が、−20
℃〜100℃の温度範囲で、10-6≦ν≦2×10-3で
あるものが、好適に採用される。
【0014】また、本発明においては、前記複数の分割
流路領域が、オリフィス通路の全長に亘って形成されて
なる構成と、かかる複数の分割流路領域が、オリフィス
通路の通路長手方向で部分的に少なくとも一箇所に形成
されてなる構成の、何れの構成も、有利に採用され得
る。要するに、分割流路領域は、オリフィス通路の少な
くとも一部に形成されていれば良く、それによって、前
述の如き、入力振動に応じたマウント防振特性の変更効
果は、有効に発揮されるのである。
流路領域が、オリフィス通路の全長に亘って形成されて
なる構成と、かかる複数の分割流路領域が、オリフィス
通路の通路長手方向で部分的に少なくとも一箇所に形成
されてなる構成の、何れの構成も、有利に採用され得
る。要するに、分割流路領域は、オリフィス通路の少な
くとも一部に形成されていれば良く、それによって、前
述の如き、入力振動に応じたマウント防振特性の変更効
果は、有効に発揮されるのである。
【0015】なお、分割流路領域を形成するには、例え
ば、オリフィス通路形成部材によって一体形成され、或
いは別部材によって別体形成されて、オリフィス通路上
やその開口部に配設されることにより、オリフィス通路
を複数領域に仕切る、例えば網状構造体や櫛状構造体,
棒状体,壁状体等の各種構造の仕切手段が、好適に採用
される。
ば、オリフィス通路形成部材によって一体形成され、或
いは別部材によって別体形成されて、オリフィス通路上
やその開口部に配設されることにより、オリフィス通路
を複数領域に仕切る、例えば網状構造体や櫛状構造体,
棒状体,壁状体等の各種構造の仕切手段が、好適に採用
される。
【0016】なお、オリフィス通路の通路長手方向で部
分的に分割流路領域を形成する場合には、自動車用等の
防振装置の実用範囲において、第一の振動の入力状態下
での層流状態と、第二の振動の入力状態下での乱流状態
を、共に有利に実現するために、特に第一の振動入力状
態下での層流状態を有利に実現するために、各分割流路
領域の流路断面積を、オリフィス通路全体の流路断面積
の50%以下、好ましくは25%以下に設定することが
望ましい。
分的に分割流路領域を形成する場合には、自動車用等の
防振装置の実用範囲において、第一の振動の入力状態下
での層流状態と、第二の振動の入力状態下での乱流状態
を、共に有利に実現するために、特に第一の振動入力状
態下での層流状態を有利に実現するために、各分割流路
領域の流路断面積を、オリフィス通路全体の流路断面積
の50%以下、好ましくは25%以下に設定することが
望ましい。
【0017】また、オリフィス通路の通路長手方向で部
分的に分割流路領域を形成する場合には、かかる分割流
路領域を、前記オリフィス通路の少なくとも両端開口部
に形成することが望ましく、それによって、目的とする
分割流路領域を、容易に形成することが可能となる。
分的に分割流路領域を形成する場合には、かかる分割流
路領域を、前記オリフィス通路の少なくとも両端開口部
に形成することが望ましく、それによって、目的とする
分割流路領域を、容易に形成することが可能となる。
【0018】更にまた、本発明においては、前記複数の
分割流路領域が、互いに同一の断面形状および流路長さ
とされてなる構成が、好適に採用される。このような構
成を採用すれば、オリフィス通路を通じての流体の流動
に基づく防振特性の切り換え効果をより顕著に得ること
が可能となる。
分割流路領域が、互いに同一の断面形状および流路長さ
とされてなる構成が、好適に採用される。このような構
成を採用すれば、オリフィス通路を通じての流体の流動
に基づく防振特性の切り換え効果をより顕著に得ること
が可能となる。
【0019】また、本発明においては、例えば、前記第
一の支持部材が軸部材にて構成されていると共に、前記
第二の支持部材が、該軸部材の周囲を離間して取り囲む
ように配設された外筒部材にて構成されて、それら軸部
材と外筒部材の軸直角方向対向面間に前記本体ゴム弾性
体が介装されていると共に、それら軸部材と外筒部材の
間に、前記第一の主液室と前記第二の主液室が、周方向
に互いに離間して形成されてなる構成が、採用され得
る。このような構成を採用することにより、自動車用の
デフマウントやボデーマウント、筒形エンジンマウント
等に有利に採用される、筒形の流体封入式防振装置が有
利に実現され得る。
一の支持部材が軸部材にて構成されていると共に、前記
第二の支持部材が、該軸部材の周囲を離間して取り囲む
ように配設された外筒部材にて構成されて、それら軸部
材と外筒部材の軸直角方向対向面間に前記本体ゴム弾性
体が介装されていると共に、それら軸部材と外筒部材の
間に、前記第一の主液室と前記第二の主液室が、周方向
に互いに離間して形成されてなる構成が、採用され得
る。このような構成を採用することにより、自動車用の
デフマウントやボデーマウント、筒形エンジンマウント
等に有利に採用される、筒形の流体封入式防振装置が有
利に実現され得る。
【0020】更にまた、かくの如き筒形の流体封入式防
振装置においては、前記オリフィス通路を、本体ゴム弾
性体の外周面に開口して形成された凹溝を外筒部材で覆
蓋することによって形成すると共に、該凹溝の底面から
突設された複数の突起にて該オリフィス通路を実質的に
仕切ることにより、前記複数の分割流路領域を形成せし
めてなる構成が、有利に採用される。このような構成を
採用すれば、オリフィス通路および分割流路領域を、簡
単な構造により容易に形成することが可能となる。
振装置においては、前記オリフィス通路を、本体ゴム弾
性体の外周面に開口して形成された凹溝を外筒部材で覆
蓋することによって形成すると共に、該凹溝の底面から
突設された複数の突起にて該オリフィス通路を実質的に
仕切ることにより、前記複数の分割流路領域を形成せし
めてなる構成が、有利に採用される。このような構成を
採用すれば、オリフィス通路および分割流路領域を、簡
単な構造により容易に形成することが可能となる。
【0021】或いはまた、本発明においては、例えば、
前記第一の支持部材と前記第二の支持部材が、実質的に
一方向で離間して対向配置されて、それら第一の支持部
材と第二の支持部材の対向面間に前記本体ゴム弾性体が
介装されている一方、該本体ゴム弾性体にて壁部の一部
が構成されて前記第一の主液室が形成されていると共
に、壁部の一部が可撓性膜で構成されて前記第二の主液
室が形成されてなる構成が、採用され得る。このような
構成を採用することにより、自動車用のエンジンマウン
ト等に有利に採用される、非筒形の流体封入式防振装置
が有利に実現され得る。
前記第一の支持部材と前記第二の支持部材が、実質的に
一方向で離間して対向配置されて、それら第一の支持部
材と第二の支持部材の対向面間に前記本体ゴム弾性体が
介装されている一方、該本体ゴム弾性体にて壁部の一部
が構成されて前記第一の主液室が形成されていると共
に、壁部の一部が可撓性膜で構成されて前記第二の主液
室が形成されてなる構成が、採用され得る。このような
構成を採用することにより、自動車用のエンジンマウン
ト等に有利に採用される、非筒形の流体封入式防振装置
が有利に実現され得る。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に具体的に明ら
かにするために、本発明の実施形態について、図面を参
照しつつ、詳細に説明する。
かにするために、本発明の実施形態について、図面を参
照しつつ、詳細に説明する。
【0023】先ず、図1及び図2には、本発明の一実施
形態としての自動車用デフマウント10が、示されてい
る。このデフマウント10は、第一の支持部材としての
内筒金具12と第二の支持部材としての外筒金具14が
本体ゴム弾性体16によって弾性的に連結されてなる構
造を有しており、内筒金具12が自動車のサブフレーム
等のボデー側に固着される一方、外筒金具14がリヤ側
デファレンシャルハウジングに直接的乃至は間接的に固
着されることにより、デファレンシャルハウジングとボ
デーの間に介装されて、デファレンシャルハウジングを
ボデーに対して防振支持せしめるようになっている。な
お、かかるデフマウント10の装着状態下、内筒金具1
2と外筒金具14の間には、防振すべき振動が、図1中
の略上下方向に入力されるようになっている。
形態としての自動車用デフマウント10が、示されてい
る。このデフマウント10は、第一の支持部材としての
内筒金具12と第二の支持部材としての外筒金具14が
本体ゴム弾性体16によって弾性的に連結されてなる構
造を有しており、内筒金具12が自動車のサブフレーム
等のボデー側に固着される一方、外筒金具14がリヤ側
デファレンシャルハウジングに直接的乃至は間接的に固
着されることにより、デファレンシャルハウジングとボ
デーの間に介装されて、デファレンシャルハウジングを
ボデーに対して防振支持せしめるようになっている。な
お、かかるデフマウント10の装着状態下、内筒金具1
2と外筒金具14の間には、防振すべき振動が、図1中
の略上下方向に入力されるようになっている。
【0024】より詳細には、内筒金具12は、有底筒形
状を有しており、楕円形乃至は小判形、或いは扁平円筒
形の筒形状を有する筒壁部15の軸方向一方の開口部
が、底壁部17によって覆蓋された構造とされている。
この内筒金具12は、剛性材、例えば鉄鋼等の金属で形
成されており、例えば圧延鋼板をプレス成形すること等
によって得られたものが採用され得る。また、内筒金具
12の外周面には、軸方向中央部分から主たる振動入力
方向となる径方向一方向(図1中の下方向)に向かって
突出する厚肉平板形状のストッパ突起21が、溶接等に
よって固着されている。更に、内筒金具12の底壁部1
7には、二つの取付孔18,18が貫設されている。そ
して、かかる内筒金具12は、図示しないボデー側部材
に対して、例えば、底壁部17の外面が重ね合わされた
状態で、各取付孔18に挿通されるボルト等によって、
固定的に取り付けられるようになっている。
状を有しており、楕円形乃至は小判形、或いは扁平円筒
形の筒形状を有する筒壁部15の軸方向一方の開口部
が、底壁部17によって覆蓋された構造とされている。
この内筒金具12は、剛性材、例えば鉄鋼等の金属で形
成されており、例えば圧延鋼板をプレス成形すること等
によって得られたものが採用され得る。また、内筒金具
12の外周面には、軸方向中央部分から主たる振動入力
方向となる径方向一方向(図1中の下方向)に向かって
突出する厚肉平板形状のストッパ突起21が、溶接等に
よって固着されている。更に、内筒金具12の底壁部1
7には、二つの取付孔18,18が貫設されている。そ
して、かかる内筒金具12は、図示しないボデー側部材
に対して、例えば、底壁部17の外面が重ね合わされた
状態で、各取付孔18に挿通されるボルト等によって、
固定的に取り付けられるようになっている。
【0025】また、内筒金具12の外周側には、該内筒
金具12の周囲を取り囲むようにして、金属スリーブ2
0が配設されている。この金属スリーブ20は、内筒金
具12の長軸よりも十分に大きな内径寸法を有する大径
の略円筒形状を有しており、内筒金具12の径方向外方
に離間して、且つ内筒金具12の短軸方向(図1中、下
方)に僅かに偏倚して配設されている。また、かかる金
属スリーブ20は、軸方向中央部分が両端部分よりも小
径とされており、それによって、軸方向両端部に位置す
る一対の大径筒部22,22と、軸方向中央部分に位置
する小径筒部24を有していると共に、それら小径筒部
24と大径筒部22,22によって、外周面に開口して
周方向に延びる周溝25が形成されている。
金具12の周囲を取り囲むようにして、金属スリーブ2
0が配設されている。この金属スリーブ20は、内筒金
具12の長軸よりも十分に大きな内径寸法を有する大径
の略円筒形状を有しており、内筒金具12の径方向外方
に離間して、且つ内筒金具12の短軸方向(図1中、下
方)に僅かに偏倚して配設されている。また、かかる金
属スリーブ20は、軸方向中央部分が両端部分よりも小
径とされており、それによって、軸方向両端部に位置す
る一対の大径筒部22,22と、軸方向中央部分に位置
する小径筒部24を有していると共に、それら小径筒部
24と大径筒部22,22によって、外周面に開口して
周方向に延びる周溝25が形成されている。
【0026】更にまた、金属スリーブ20には、径方向
に貫通する第一の窓部26と第二の窓部28,第三の窓
部30が、それぞれ小径筒部24よりも大きな軸方向幅
寸法をもって、且つ周方向に互いに離間して、形成され
ている。要するに、これら第一,第二及び第三の窓部2
6,28,30は、周溝25によって、互いに接続され
た形態をもって形成されているのである。なお、第一の
窓部26は、主たる振動入力方向である径方向(図1中
の上下方向)の投影において、内筒金具12に対して重
なるようにして対向位置している。また、第二及び第三
の窓部28,30は、内筒金具12を、主たる振動入力
方向に対して直交する径方向(図1中の左右方向)で挟
んだ両側において、十分に大きな開口面積をもって形成
され、位置している。
に貫通する第一の窓部26と第二の窓部28,第三の窓
部30が、それぞれ小径筒部24よりも大きな軸方向幅
寸法をもって、且つ周方向に互いに離間して、形成され
ている。要するに、これら第一,第二及び第三の窓部2
6,28,30は、周溝25によって、互いに接続され
た形態をもって形成されているのである。なお、第一の
窓部26は、主たる振動入力方向である径方向(図1中
の上下方向)の投影において、内筒金具12に対して重
なるようにして対向位置している。また、第二及び第三
の窓部28,30は、内筒金具12を、主たる振動入力
方向に対して直交する径方向(図1中の左右方向)で挟
んだ両側において、十分に大きな開口面積をもって形成
され、位置している。
【0027】そして、これら内筒金具12と金属スリー
ブ20の径方向対向面間に、本体ゴム弾性体16が介装
されている。この本体ゴム弾性体16は、全体として略
厚肉の円筒形状を有しており、図3〜8に示されている
ように、その内周面に内筒金具12が、外周面に金属ス
リーブ20が、それぞれ接着されてなる一体加硫成形品
32として形成されている。なお、本体ゴム弾性体16
は、内筒金具12の内周面にも回されており、内筒金具
12の内周面を略全面に亘って覆う薄肉の被覆ゴム層3
1が、本体ゴム弾性体16と一体的に形成されている。
また、本体ゴム弾性体16は、金属スリーブ20の外周
面にも回されており、金属スリーブ20の周溝25に充
填された充填ゴム33と、金属スリーブ20の大径筒部
22,22の外周面を覆うシールゴム層35が、それぞ
れ本体ゴム弾性体16と一体的に形成されている。な
お、シールゴム層35の外周面上には、周方向の全周に
亘って連続して延びる略山形断面のシールリップ29
が、複数本、一体形成されている。
ブ20の径方向対向面間に、本体ゴム弾性体16が介装
されている。この本体ゴム弾性体16は、全体として略
厚肉の円筒形状を有しており、図3〜8に示されている
ように、その内周面に内筒金具12が、外周面に金属ス
リーブ20が、それぞれ接着されてなる一体加硫成形品
32として形成されている。なお、本体ゴム弾性体16
は、内筒金具12の内周面にも回されており、内筒金具
12の内周面を略全面に亘って覆う薄肉の被覆ゴム層3
1が、本体ゴム弾性体16と一体的に形成されている。
また、本体ゴム弾性体16は、金属スリーブ20の外周
面にも回されており、金属スリーブ20の周溝25に充
填された充填ゴム33と、金属スリーブ20の大径筒部
22,22の外周面を覆うシールゴム層35が、それぞ
れ本体ゴム弾性体16と一体的に形成されている。な
お、シールゴム層35の外周面上には、周方向の全周に
亘って連続して延びる略山形断面のシールリップ29
が、複数本、一体形成されている。
【0028】ここにおいて、本体ゴム弾性体16には、
それぞれ外周面に開口する第一のポケット部34と、第
二のポケット部36、第三のポケット部38が、互いに
周方向に離間して形成されている。そして、第一のポケ
ット部34が、第一の窓部26を通じて開口していると
共に、第二のポケット部36および第三のポケット部
が、第二の窓部28および第三の窓部30を通じて、そ
れぞれ開口している。更に、本体ゴム弾性体16には、
軸方向に貫通するスリット40が、内筒金具12と金属
スリーブ20の径方向対向面間を周方向に略2/3周の
長さで連続して延びるようにして形成されている。即
ち、かかるスリット40は、内筒金具12と金属スリー
ブ20の径方向対向面間のうち、内筒金具12と金属ス
リーブ20の偏心方向における離間距離の大なる側での
対向面間を除く領域の全体に亘って形成されている。こ
れにより、本体ゴム弾性体16は、内筒金具12と金属
スリーブ20の径方向対向面間において、実質的に、そ
れら内筒金具12と金属スリーブ20の偏心方向におけ
る離間距離の大なる側での対向面間だけに有効に介在せ
しめられており、内筒金具12と金属スリーブ20が、
それらの偏心方向における離間距離の大なる側での対向
面間だけにおいて、本体ゴム弾性体16によって連結さ
れている。
それぞれ外周面に開口する第一のポケット部34と、第
二のポケット部36、第三のポケット部38が、互いに
周方向に離間して形成されている。そして、第一のポケ
ット部34が、第一の窓部26を通じて開口していると
共に、第二のポケット部36および第三のポケット部
が、第二の窓部28および第三の窓部30を通じて、そ
れぞれ開口している。更に、本体ゴム弾性体16には、
軸方向に貫通するスリット40が、内筒金具12と金属
スリーブ20の径方向対向面間を周方向に略2/3周の
長さで連続して延びるようにして形成されている。即
ち、かかるスリット40は、内筒金具12と金属スリー
ブ20の径方向対向面間のうち、内筒金具12と金属ス
リーブ20の偏心方向における離間距離の大なる側での
対向面間を除く領域の全体に亘って形成されている。こ
れにより、本体ゴム弾性体16は、内筒金具12と金属
スリーブ20の径方向対向面間において、実質的に、そ
れら内筒金具12と金属スリーブ20の偏心方向におけ
る離間距離の大なる側での対向面間だけに有効に介在せ
しめられており、内筒金具12と金属スリーブ20が、
それらの偏心方向における離間距離の大なる側での対向
面間だけにおいて、本体ゴム弾性体16によって連結さ
れている。
【0029】また、それによって、第一のポケット部3
4の周壁部は、その全周に亘って、本体ゴム弾性体16
で構成されており、且つ内筒金具12と金属スリーブ2
0における主たる振動入力方向(偏心方向)での対向面
間に跨がって所定肉厚をもって略直線的に延びる形状と
されている。これにより、内外筒金具12,14間に防
振すべき主たる振動荷重が入力された際、第一のポケッ
ト部34の周壁部が圧縮/引張変形することにより、優
れた耐荷重性能が発揮されるようになっていると共に、
該第一のポケット部34の周壁部の弾性変形に基づい
て、第一のポケット部34の容積変化が有利に生ぜしめ
られるようになっている。
4の周壁部は、その全周に亘って、本体ゴム弾性体16
で構成されており、且つ内筒金具12と金属スリーブ2
0における主たる振動入力方向(偏心方向)での対向面
間に跨がって所定肉厚をもって略直線的に延びる形状と
されている。これにより、内外筒金具12,14間に防
振すべき主たる振動荷重が入力された際、第一のポケッ
ト部34の周壁部が圧縮/引張変形することにより、優
れた耐荷重性能が発揮されるようになっていると共に、
該第一のポケット部34の周壁部の弾性変形に基づい
て、第一のポケット部34の容積変化が有利に生ぜしめ
られるようになっている。
【0030】更にまた、第一のポケット部34には、内
筒金具12に突設されたストッパ突起21が、その底面
の中央部分から所定高さで突出位置せしめられている。
また、このストッパ突起21の突出先端部上には、弾性
突起37が、先細形状をもって第一のポケット部34の
開口部に向かって突出する状態で、加硫接着されてい
る。なお、この弾性突起37は、第一のポケット部34
の開口面までは僅かに至らない突出高さを有しており、
本体ゴム弾性体16と一体形成されている。
筒金具12に突設されたストッパ突起21が、その底面
の中央部分から所定高さで突出位置せしめられている。
また、このストッパ突起21の突出先端部上には、弾性
突起37が、先細形状をもって第一のポケット部34の
開口部に向かって突出する状態で、加硫接着されてい
る。なお、この弾性突起37は、第一のポケット部34
の開口面までは僅かに至らない突出高さを有しており、
本体ゴム弾性体16と一体形成されている。
【0031】また一方、第二及び第三のポケット部3
6,38における、本体ゴム弾性体16で構成された底
壁部42,44は、何れも、スリット40によって、内
筒金具12側から絶縁されていると共に、全体が薄肉化
されており、以て、それら底壁部42,44が、弾性変
形が容易に許容される可撓性の薄肉ゴム膜とされてい
る。そして、これら底壁部42,44の弾性変形に基づ
いて、第二及び第三のポケット部36,38は、何れ
も、その容積変化が容易に許容されるようになってい
る。なお、金属スリーブ20における第二の窓部28と
第三の窓部30の間には、金属スリーブ20の周溝25
に充填された充填ゴム33に対して、外周面に開口して
周方向に延びる接続溝46が形成されており、この接続
溝46によって、第二のポケット部36と第三のポケッ
ト部38が相互に接続されている。また、接続溝46の
中央部分には、底面から接続溝46内に突出する弾性当
接突起48が、接続溝46の周方向の全長に亘って、充
填ゴム33により形成されている。
6,38における、本体ゴム弾性体16で構成された底
壁部42,44は、何れも、スリット40によって、内
筒金具12側から絶縁されていると共に、全体が薄肉化
されており、以て、それら底壁部42,44が、弾性変
形が容易に許容される可撓性の薄肉ゴム膜とされてい
る。そして、これら底壁部42,44の弾性変形に基づ
いて、第二及び第三のポケット部36,38は、何れ
も、その容積変化が容易に許容されるようになってい
る。なお、金属スリーブ20における第二の窓部28と
第三の窓部30の間には、金属スリーブ20の周溝25
に充填された充填ゴム33に対して、外周面に開口して
周方向に延びる接続溝46が形成されており、この接続
溝46によって、第二のポケット部36と第三のポケッ
ト部38が相互に接続されている。また、接続溝46の
中央部分には、底面から接続溝46内に突出する弾性当
接突起48が、接続溝46の周方向の全長に亘って、充
填ゴム33により形成されている。
【0032】また、金属スリーブ20における第一の窓
部26と第二の及び第三の窓部28,30の間には、そ
れぞれ、金属スリーブ20の周溝25に充填された充填
ゴム33に対して、周方向に延びるオリフィス溝50と
幅広の接続用凹溝52が、直列的に接続されて形成され
ており、これらオリフィス溝50と接続用凹溝52によ
って、第一のポケット部34が第二及び第三のポケット
部36,38に対して、それぞれ接続されている。ここ
において、オリフィス溝50は、それぞれ外周面に開口
して周方向にストレートに延びる狭幅の細溝54が、複
数本(本実施形態では、5本)、周溝25の幅方向に僅
かな距離を隔てて互いに平行に形成されることによって
構成されている。換言すれば、オリフィス溝50は、充
填ゴム33で形成された仕切手段としての多数枚(本実
施例では、4枚)の竪壁状の隔壁部56によって5つの
細溝54に分割されているのである。また、接続用凹溝
52は、十分に広幅とされており、実質的に、第二のポ
ケット部36または第三のポケット部38の一部を構成
している。要するに、第二のポケット部36および第三
のポケット部38は、それぞれ、接続用凹溝52とオリ
フィス溝50を介して、第一のポケット部34に対して
相互に接続されているのである。
部26と第二の及び第三の窓部28,30の間には、そ
れぞれ、金属スリーブ20の周溝25に充填された充填
ゴム33に対して、周方向に延びるオリフィス溝50と
幅広の接続用凹溝52が、直列的に接続されて形成され
ており、これらオリフィス溝50と接続用凹溝52によ
って、第一のポケット部34が第二及び第三のポケット
部36,38に対して、それぞれ接続されている。ここ
において、オリフィス溝50は、それぞれ外周面に開口
して周方向にストレートに延びる狭幅の細溝54が、複
数本(本実施形態では、5本)、周溝25の幅方向に僅
かな距離を隔てて互いに平行に形成されることによって
構成されている。換言すれば、オリフィス溝50は、充
填ゴム33で形成された仕切手段としての多数枚(本実
施例では、4枚)の竪壁状の隔壁部56によって5つの
細溝54に分割されているのである。また、接続用凹溝
52は、十分に広幅とされており、実質的に、第二のポ
ケット部36または第三のポケット部38の一部を構成
している。要するに、第二のポケット部36および第三
のポケット部38は、それぞれ、接続用凹溝52とオリ
フィス溝50を介して、第一のポケット部34に対して
相互に接続されているのである。
【0033】さらに、このような構造とされた一体加硫
成形品32には、図1及び図2に示されているように、
外筒金具14が外挿され、絞り加工等で縮径されること
により、該外筒金具14が、金属スリーブ20の大径筒
部22,22に対して、シールゴム層35を挟んで、嵌
着固定されている。これにより、第一,第二及び第三の
ポケット部34,36,38の開口部が、何れも、外筒
金具14で流体密に覆蓋されていると共に、それら各ポ
ケット部34,36,38には、非圧縮性流体が充填さ
れて封入されている。以て、第一のポケット34内に
は、壁部の一部が本体ゴム弾性体16で構成されて、内
外筒金具12,14間への振動入力時に内圧変化が生ぜ
しめられる受圧室58が形成されていると共に、接続溝
46が外筒金具14で覆蓋されて形成された接続流路6
0にて相互に連通された第二のポケット部36と第二の
ポケット部38内には、壁部の一部が可撓性の底壁部4
2,44で構成されて、容積変化が容易に許容されるこ
とにより内圧変化が軽減乃至は解消される平衡室62
が、協働して形成されている。要するに、本実施形態で
は、受圧室58にて第一の流体室が構成されていると共
に、平衡室62にて第二の流体室が構成されているので
ある。なお、受圧室58および平衡室62への封入流体
としては、水やアルキレングリコール,ポリアルキレン
グリコール,シリコーン油、或いはそれらの混合物等
が、何れも採用可能である。
成形品32には、図1及び図2に示されているように、
外筒金具14が外挿され、絞り加工等で縮径されること
により、該外筒金具14が、金属スリーブ20の大径筒
部22,22に対して、シールゴム層35を挟んで、嵌
着固定されている。これにより、第一,第二及び第三の
ポケット部34,36,38の開口部が、何れも、外筒
金具14で流体密に覆蓋されていると共に、それら各ポ
ケット部34,36,38には、非圧縮性流体が充填さ
れて封入されている。以て、第一のポケット34内に
は、壁部の一部が本体ゴム弾性体16で構成されて、内
外筒金具12,14間への振動入力時に内圧変化が生ぜ
しめられる受圧室58が形成されていると共に、接続溝
46が外筒金具14で覆蓋されて形成された接続流路6
0にて相互に連通された第二のポケット部36と第二の
ポケット部38内には、壁部の一部が可撓性の底壁部4
2,44で構成されて、容積変化が容易に許容されるこ
とにより内圧変化が軽減乃至は解消される平衡室62
が、協働して形成されている。要するに、本実施形態で
は、受圧室58にて第一の流体室が構成されていると共
に、平衡室62にて第二の流体室が構成されているので
ある。なお、受圧室58および平衡室62への封入流体
としては、水やアルキレングリコール,ポリアルキレン
グリコール,シリコーン油、或いはそれらの混合物等
が、何れも採用可能である。
【0034】また、外筒金具14により、一体加硫成形
品32に形成された接続用凹溝52,52も覆蓋されて
おり、これらの接続用凹溝52,52内においても、非
圧縮性流体が封入されて平衡室62の一部が構成されて
いる。
品32に形成された接続用凹溝52,52も覆蓋されて
おり、これらの接続用凹溝52,52内においても、非
圧縮性流体が封入されて平衡室62の一部が構成されて
いる。
【0035】更にまた、外筒金具14により、一体加硫
成形品32に形成されたオリフィス溝50,50(細溝
54)も覆蓋されており、以て、外筒金具14と金属ス
リーブ20の径方向対向面間において外筒金具14の内
周面に沿って延び、受圧室58と平衡室62の周方向両
端部間を相互に接続して連通するオリフィス通路64,
64が形成されている。ここにおいて、各オリフィス通
路64は、オリフィス溝50に突設された各隔壁部56
の突出先端面が外筒金具14に密接されていることによ
り、各細溝54にて形成された、互いに平行に延びる独
立した5つの分割流路領域66によって構成されてい
る。
成形品32に形成されたオリフィス溝50,50(細溝
54)も覆蓋されており、以て、外筒金具14と金属ス
リーブ20の径方向対向面間において外筒金具14の内
周面に沿って延び、受圧室58と平衡室62の周方向両
端部間を相互に接続して連通するオリフィス通路64,
64が形成されている。ここにおいて、各オリフィス通
路64は、オリフィス溝50に突設された各隔壁部56
の突出先端面が外筒金具14に密接されていることによ
り、各細溝54にて形成された、互いに平行に延びる独
立した5つの分割流路領域66によって構成されてい
る。
【0036】なお、一体加硫成形品32への外筒金具1
4の装着状態下において、第一のポケット部34内に突
設された弾性突起37は、その突出先端部が、僅かな径
方向間隙を隔てて、外筒金具14に対して対向位置せし
められている。また、接続溝46内に突設された弾性当
接突起48は、その突出先端面が、外筒金具14に対し
て圧接されており、金属スリーブ20の小径筒部24と
外筒金具14の間で挟圧されて、それら金属スリーブ2
0の小径筒部24と外筒金具14が補強されている。
4の装着状態下において、第一のポケット部34内に突
設された弾性突起37は、その突出先端部が、僅かな径
方向間隙を隔てて、外筒金具14に対して対向位置せし
められている。また、接続溝46内に突設された弾性当
接突起48は、その突出先端面が、外筒金具14に対し
て圧接されており、金属スリーブ20の小径筒部24と
外筒金具14の間で挟圧されて、それら金属スリーブ2
0の小径筒部24と外筒金具14が補強されている。
【0037】上述の如き構造とされたデフマウント10
は、前述の如く、内筒金具12が、その底壁部17にお
いてボデー側の取付面に重ね合わされてボルト固定され
る一方、外筒金具14が、デファレンシャルハウジン
グ、或いは該デファレンシャルハウジングに取り付けら
れたブラケットや支持アーム等に設けられた装着孔に対
して圧入固定されることにより、デファレンシャルとボ
デーの間に介装されることとなる。なお、かかる装着状
態下では、内外筒金具12,14間に、それらの偏心方
向において静的な初期荷重が及ぼされ、それら両金具1
2,14が略同軸的に位置せしめられる。
は、前述の如く、内筒金具12が、その底壁部17にお
いてボデー側の取付面に重ね合わされてボルト固定され
る一方、外筒金具14が、デファレンシャルハウジン
グ、或いは該デファレンシャルハウジングに取り付けら
れたブラケットや支持アーム等に設けられた装着孔に対
して圧入固定されることにより、デファレンシャルとボ
デーの間に介装されることとなる。なお、かかる装着状
態下では、内外筒金具12,14間に、それらの偏心方
向において静的な初期荷重が及ぼされ、それら両金具1
2,14が略同軸的に位置せしめられる。
【0038】そして、かかる装着状態下、内筒金具12
と外筒金具14に対して、それら両金具12,14の略
偏心方向(図1中の上下方向)に防振すべき振動が入力
されると、本体ゴム弾性体16の弾性変形を伴って内外
筒金具12,14が相対変位せしめられる。それによ
り、受圧室58に内圧変動が生ぜしめられ、受圧室58
と平衡室62の間に相対的な内圧差が惹起されるのであ
り、かかる内圧差に基づいて、それら受圧室58と平衡
室62の間で、オリフィス通路64,64を通じての流
体流動が生ぜしめられることとなる。
と外筒金具14に対して、それら両金具12,14の略
偏心方向(図1中の上下方向)に防振すべき振動が入力
されると、本体ゴム弾性体16の弾性変形を伴って内外
筒金具12,14が相対変位せしめられる。それによ
り、受圧室58に内圧変動が生ぜしめられ、受圧室58
と平衡室62の間に相対的な内圧差が惹起されるのであ
り、かかる内圧差に基づいて、それら受圧室58と平衡
室62の間で、オリフィス通路64,64を通じての流
体流動が生ぜしめられることとなる。
【0039】要するに、かかるデフマウント10は、図
9に振動モデル図が示されているように、内筒金具12
と外筒金具14を弾性連結する本体ゴム弾性体16自体
のばね定数:KR と減衰係数:Cの他、受圧室58の壁
ばね特性等に基づくばね定数:KW を有する。また、オ
リフィス通路64,64を流動せしめられる流体の共振
現象による慣性質量的効果に基づいて、共振作用による
ばね特性調節効果が発揮され得る。
9に振動モデル図が示されているように、内筒金具12
と外筒金具14を弾性連結する本体ゴム弾性体16自体
のばね定数:KR と減衰係数:Cの他、受圧室58の壁
ばね特性等に基づくばね定数:KW を有する。また、オ
リフィス通路64,64を流動せしめられる流体の共振
現象による慣性質量的効果に基づいて、共振作用による
ばね特性調節効果が発揮され得る。
【0040】具体的には、本実施形態では、オリフィス
通路64の流路断面積、即ち複数の分割流路領域66の
総流路断面積と、その長さが、封入流体の密度や動粘性
等を考慮して、振動絶縁による防振を目的とする振動周
波数域、例えば、通常走行状態下で入力される振動やこ
もり音等に相当する特定の振動周波数域において、封入
流体の共振作用に基づく低動ばね効果が有効に発揮され
るように、チューニングされている。それ故、自動車の
通常の走行状態下で入力される振動に対しては、本体ゴ
ム弾性体16本体の柔らかいばね特性と、封入流体の共
振作用に基づく低動ばね効果によって、優れた防振効果
を得ることが出来るのである。
通路64の流路断面積、即ち複数の分割流路領域66の
総流路断面積と、その長さが、封入流体の密度や動粘性
等を考慮して、振動絶縁による防振を目的とする振動周
波数域、例えば、通常走行状態下で入力される振動やこ
もり音等に相当する特定の振動周波数域において、封入
流体の共振作用に基づく低動ばね効果が有効に発揮され
るように、チューニングされている。それ故、自動車の
通常の走行状態下で入力される振動に対しては、本体ゴ
ム弾性体16本体の柔らかいばね特性と、封入流体の共
振作用に基づく低動ばね効果によって、優れた防振効果
を得ることが出来るのである。
【0041】また、その際、オリフィス通路64におけ
る流体の流動は、層流状態となるように設定されてい
る。具体的には、封入流体の動粘性係数や、防振すべき
振動入力時における流体流動速度等を考慮して、層流状
態が実現されるように、オリフィス通路64を構成する
各分割流路領域66の形状や大きさ、例えば流路断面に
おける流体平均深さが適当に設定されている。ここにお
いて、上述の如き構造とされたデフマウント10におい
ては、オリフィス通路64が、複数の分割流路領域66
によって構成されていることから、オリフィス通路64
全体の流路断面積を大きく確保しつつ、即ち大きな流体
流動量を確保しつつ、各分割流路領域66内において層
流状態を容易に得ることが出来るのであり、それによっ
て、オリフィス通路64を通じて流動せしめられる流体
の共振作用に基づく低動ばね効果を、極めて有効に得る
ことが出来るのである。
る流体の流動は、層流状態となるように設定されてい
る。具体的には、封入流体の動粘性係数や、防振すべき
振動入力時における流体流動速度等を考慮して、層流状
態が実現されるように、オリフィス通路64を構成する
各分割流路領域66の形状や大きさ、例えば流路断面に
おける流体平均深さが適当に設定されている。ここにお
いて、上述の如き構造とされたデフマウント10におい
ては、オリフィス通路64が、複数の分割流路領域66
によって構成されていることから、オリフィス通路64
全体の流路断面積を大きく確保しつつ、即ち大きな流体
流動量を確保しつつ、各分割流路領域66内において層
流状態を容易に得ることが出来るのであり、それによっ
て、オリフィス通路64を通じて流動せしめられる流体
の共振作用に基づく低動ばね効果を、極めて有効に得る
ことが出来るのである。
【0042】更にまた、かかるオリフィス通路64は、
ドスン音や発進時振動等の衝撃的振動が入力された際
に、流体の流動が乱流状態となるように設定されてい
る。なお、このような衝撃的振動は、例えば車両発進時
や急なアクセルワーク、シフトチェンジ等の大きなトル
ク変動を伴う操作を行った場合等に、デファレンシャル
ハウジングの変位によってドライブラインの角度バラン
スが崩れて発生することが多い。本発明者が検討した結
果によれば、かくの如き衝撃的振動は、上述の如き通常
走行状態で略定常的に乃至は或る程度頻繁に入力される
振動に対して、周波数以上に振動速度に関して大きな差
がある。具体的には、通常的な入力振動が、30〜60
0Hz程度の周波数と、2〜60mm/sec 程度の振動速度
(最高振動速度)を有しているのに対して、衝撃的振動
は、その周波数域が4〜30Hz程度であり、振動速度は
200〜400mm/sec にまで至る。衝撃的振動の振動
速度は、通常的な入力振動の振動速度に対して、実に、
3〜数百倍にまで達するのである。そして、オリフィス
通路64は、このような防振すべき衝撃的な振動入力時
における流体流動速度と共に、封入流体の動粘性係数等
を考慮して、衝撃的な振動入力時に乱流状態が実現され
るように、オリフィス通路64を構成する各分割流路領
域66の形状や大きさ、例えば流路断面における流体平
均深さが適当に設定されている。
ドスン音や発進時振動等の衝撃的振動が入力された際
に、流体の流動が乱流状態となるように設定されてい
る。なお、このような衝撃的振動は、例えば車両発進時
や急なアクセルワーク、シフトチェンジ等の大きなトル
ク変動を伴う操作を行った場合等に、デファレンシャル
ハウジングの変位によってドライブラインの角度バラン
スが崩れて発生することが多い。本発明者が検討した結
果によれば、かくの如き衝撃的振動は、上述の如き通常
走行状態で略定常的に乃至は或る程度頻繁に入力される
振動に対して、周波数以上に振動速度に関して大きな差
がある。具体的には、通常的な入力振動が、30〜60
0Hz程度の周波数と、2〜60mm/sec 程度の振動速度
(最高振動速度)を有しているのに対して、衝撃的振動
は、その周波数域が4〜30Hz程度であり、振動速度は
200〜400mm/sec にまで至る。衝撃的振動の振動
速度は、通常的な入力振動の振動速度に対して、実に、
3〜数百倍にまで達するのである。そして、オリフィス
通路64は、このような防振すべき衝撃的な振動入力時
における流体流動速度と共に、封入流体の動粘性係数等
を考慮して、衝撃的な振動入力時に乱流状態が実現され
るように、オリフィス通路64を構成する各分割流路領
域66の形状や大きさ、例えば流路断面における流体平
均深さが適当に設定されている。
【0043】なお、オリフィス通路64において、通常
の振動入力時における層流状態と、衝撃的振動入力時に
おける乱流状態を、有利に設定する一つの手法として
は、例えば、オリフィス通路64を構成する各分割流路
領域66における流体の流動状態を表すレイノルズ数:
Reが、防振すべき通常の振動入力時には限界レイノル
ズ数より小さくなり、且つ防振すべき衝撃的な振動入力
時には限界レイノルズ数より大きくなるように、封入流
体の種類や各分割流路領域66の形状,大きさ等を設定
することが、有効である。或いはまた、封入流体の種類
や各分割流路領域66の形状,大きさ等を種々設定した
ものを実際に製作し、それぞれについて振動入力時にお
ける流体の流動状態を観察することにより、実験的に最
適設計を行うことも、有効である。
の振動入力時における層流状態と、衝撃的振動入力時に
おける乱流状態を、有利に設定する一つの手法として
は、例えば、オリフィス通路64を構成する各分割流路
領域66における流体の流動状態を表すレイノルズ数:
Reが、防振すべき通常の振動入力時には限界レイノル
ズ数より小さくなり、且つ防振すべき衝撃的な振動入力
時には限界レイノルズ数より大きくなるように、封入流
体の種類や各分割流路領域66の形状,大きさ等を設定
することが、有効である。或いはまた、封入流体の種類
や各分割流路領域66の形状,大きさ等を種々設定した
ものを実際に製作し、それぞれについて振動入力時にお
ける流体の流動状態を観察することにより、実験的に最
適設計を行うことも、有効である。
【0044】そして、衝撃的振動の入力時には、オリフ
ィス通路64を構成する各分割流路領域66内が乱流状
態とされることから、オリフィス通路64における流体
の流動抵抗が大幅に増大する。しかも、かかる流体の流
動抵抗は、ダーシーの式等から明らかなように、流体流
動速度の2乗に比例して大きくなることから、上述の如
く、通常の振動に対して振動速度が極めて大きい衝撃的
振動の入力時には、振動速度に対応する流体流動速度も
極めて大きいのであり、それ故、衝撃的振動の入力時に
は、オリフィス通路64における流体の流動抵抗が飛躍
的に増大する。その結果、デフマウント10の動ばね定
数が大幅に大きくなり、衝撃的振動に対して大きな減衰
力、即ち優れた防振性能が発揮されるのである。
ィス通路64を構成する各分割流路領域66内が乱流状
態とされることから、オリフィス通路64における流体
の流動抵抗が大幅に増大する。しかも、かかる流体の流
動抵抗は、ダーシーの式等から明らかなように、流体流
動速度の2乗に比例して大きくなることから、上述の如
く、通常の振動に対して振動速度が極めて大きい衝撃的
振動の入力時には、振動速度に対応する流体流動速度も
極めて大きいのであり、それ故、衝撃的振動の入力時に
は、オリフィス通路64における流体の流動抵抗が飛躍
的に増大する。その結果、デフマウント10の動ばね定
数が大幅に大きくなり、衝撃的振動に対して大きな減衰
力、即ち優れた防振性能が発揮されるのである。
【0045】以上、本発明の実施形態について詳述して
きたが、これはあくまでも例示であって、本発明は、か
かる実施形態における具体的な記載によって、何等、限
定的に解釈されるものでない。
きたが、これはあくまでも例示であって、本発明は、か
かる実施形態における具体的な記載によって、何等、限
定的に解釈されるものでない。
【0046】例えば、前記実施形態では、オリフィス通
路64が、その全長に亘って仕切手段としての隔壁部5
6で仕切られることにより、オリフィス通路64の全長
が、複数の分割流路領域66で構成されていたが、仕切
手段の具体的構成は、特に限定されるものでなく、要求
される防振特性やマウント構造等に応じて、製作性等を
考慮して適宜に変更され得る。
路64が、その全長に亘って仕切手段としての隔壁部5
6で仕切られることにより、オリフィス通路64の全長
が、複数の分割流路領域66で構成されていたが、仕切
手段の具体的構成は、特に限定されるものでなく、要求
される防振特性やマウント構造等に応じて、製作性等を
考慮して適宜に変更され得る。
【0047】具体的には、例えば、図10にモデル的に
示されているように、第一の流体室70と第二の流体室
72を繋ぐオリフィス通路74の内部において、該オリ
フィス通路74の全長に至らない長さで通路長手方向に
延びる仕切手段としての複数枚の仕切壁76を立設し、
それら仕切壁76によって、オリフィス通路74の通路
長手方向の一部乃至は複数部分だけを、複数の分割流路
領域77に仕切ることも可能である。
示されているように、第一の流体室70と第二の流体室
72を繋ぐオリフィス通路74の内部において、該オリ
フィス通路74の全長に至らない長さで通路長手方向に
延びる仕切手段としての複数枚の仕切壁76を立設し、
それら仕切壁76によって、オリフィス通路74の通路
長手方向の一部乃至は複数部分だけを、複数の分割流路
領域77に仕切ることも可能である。
【0048】また、図11にモデル的に示されているよ
うに、第一の流体室70と第二の流体室72を繋ぐオリ
フィス通路74の両端開口部に対して、それぞれ、仕切
手段としての仕切プレート78を、該開口部を覆蓋する
ように重ね合わせて配設し、かかる仕切プレート78
に、複数の通孔79を穿孔することによって、かかる通
孔79内に、複数の分割流路領域を形成することも可能
である。なお、通孔79の形状は、何等限定されるもの
でなく、例えば網目構造やスリット構造等の各種の通孔
構造が適宜に採用され得る。
うに、第一の流体室70と第二の流体室72を繋ぐオリ
フィス通路74の両端開口部に対して、それぞれ、仕切
手段としての仕切プレート78を、該開口部を覆蓋する
ように重ね合わせて配設し、かかる仕切プレート78
に、複数の通孔79を穿孔することによって、かかる通
孔79内に、複数の分割流路領域を形成することも可能
である。なお、通孔79の形状は、何等限定されるもの
でなく、例えば網目構造やスリット構造等の各種の通孔
構造が適宜に採用され得る。
【0049】更にまた、図12にモデル的に示されてい
るように、第一の流体室70と第二の流体室72を繋ぐ
オリフィス通路74の内部において、該オリフィス通路
74の対向壁面間に跨がって延びる仕切手段としての複
数本の仕切ロッド80を架設し、全体として、オリフィ
ス通路74を実質的に複数の分割流路領域82に仕切る
ものであっても良い。
るように、第一の流体室70と第二の流体室72を繋ぐ
オリフィス通路74の内部において、該オリフィス通路
74の対向壁面間に跨がって延びる仕切手段としての複
数本の仕切ロッド80を架設し、全体として、オリフィ
ス通路74を実質的に複数の分割流路領域82に仕切る
ものであっても良い。
【0050】さらに、前記実施形態では、オリフィス通
路74を構成する各分割流路領域が、互いに同じ断面積
と流路長さで形成されていたが、それら分割流路領域間
において、断面積と流路長さの少なくとも一方を異なら
せて設定することも可能である。また、オリフィス通路
74の構造や形状等は、要求される防振特性や防振装置
の構造等に応じて適宜に決定されるものであって、何等
限定されるものでなく、例えば、蛇行形態で延びるオリ
フィス通路や周方向に半周以上、或いは一周以上の長さ
で延びるオリフィス通路等も採用可能である。
路74を構成する各分割流路領域が、互いに同じ断面積
と流路長さで形成されていたが、それら分割流路領域間
において、断面積と流路長さの少なくとも一方を異なら
せて設定することも可能である。また、オリフィス通路
74の構造や形状等は、要求される防振特性や防振装置
の構造等に応じて適宜に決定されるものであって、何等
限定されるものでなく、例えば、蛇行形態で延びるオリ
フィス通路や周方向に半周以上、或いは一周以上の長さ
で延びるオリフィス通路等も採用可能である。
【0051】また、本発明においては、防振装置の基本
的構造も、前記実施形態によって限定されるものでな
い。具体的には、例えば、特開昭56−164242号
公報等に記載されているように、内外筒金具間への軸直
角方向の振動入力時に互いに反対の圧力変化が生ぜしめ
られる二つの受圧室を、内筒金具を軸直角方向に挟んだ
両側に位置して形成せしめた円筒型の防振装置等にも、
本発明は、同様に適用可能である。或いはまた、特開昭
60−104824号公報等に記載されているように、
第一の支持部材と第二の支持部材が、実質的に一方向で
離間して対向配置されて、それら第一の支持部材と第二
の支持部材の対向面間に本体ゴム弾性体が介装されてい
る一方、該本体ゴム弾性体にて壁部の一部が構成されて
第一の主液室が形成されていると共に、壁部の一部が可
撓性膜で構成されて第二の主液室が形成されてなる構造
を有し、FR型自動車用エンジンマウント等として好適
に用いられているような防振装置等に対しても、本発明
は、同様に適用可能である。
的構造も、前記実施形態によって限定されるものでな
い。具体的には、例えば、特開昭56−164242号
公報等に記載されているように、内外筒金具間への軸直
角方向の振動入力時に互いに反対の圧力変化が生ぜしめ
られる二つの受圧室を、内筒金具を軸直角方向に挟んだ
両側に位置して形成せしめた円筒型の防振装置等にも、
本発明は、同様に適用可能である。或いはまた、特開昭
60−104824号公報等に記載されているように、
第一の支持部材と第二の支持部材が、実質的に一方向で
離間して対向配置されて、それら第一の支持部材と第二
の支持部材の対向面間に本体ゴム弾性体が介装されてい
る一方、該本体ゴム弾性体にて壁部の一部が構成されて
第一の主液室が形成されていると共に、壁部の一部が可
撓性膜で構成されて第二の主液室が形成されてなる構造
を有し、FR型自動車用エンジンマウント等として好適
に用いられているような防振装置等に対しても、本発明
は、同様に適用可能である。
【0052】更にまた、互いに異なる周波数域にチュー
ニングされた複数のオリフィス通路を備えた流体封入式
防振装置等においても、その少なくとも一つのオリフィ
ス通路を複数の分割流路領域で構成することによって、
本発明が、適用され得る。
ニングされた複数のオリフィス通路を備えた流体封入式
防振装置等においても、その少なくとも一つのオリフィ
ス通路を複数の分割流路領域で構成することによって、
本発明が、適用され得る。
【0053】加えて、前記実施形態では、本発明を自動
車用のデフマウントに適用したものの一具体例を示した
が、本発明は、その他、例えば自動車用エンジンマウン
トやボデーマウント、或いは自動車以外の各種装置に用
いられる防振装置に対して、何れも、適用可能であるこ
とは、勿論である。
車用のデフマウントに適用したものの一具体例を示した
が、本発明は、その他、例えば自動車用エンジンマウン
トやボデーマウント、或いは自動車以外の各種装置に用
いられる防振装置に対して、何れも、適用可能であるこ
とは、勿論である。
【0054】その他、一々列挙はしないが、本発明は、
当業者の知識に基づいて、種々なる変更,修正,改良等
を加えた態様において実施され得るものであり、また、
そのような実施形態が、本発明の趣旨を逸脱しない限
り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであること
は、言うまでもない。
当業者の知識に基づいて、種々なる変更,修正,改良等
を加えた態様において実施され得るものであり、また、
そのような実施形態が、本発明の趣旨を逸脱しない限
り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであること
は、言うまでもない。
【0055】
【発明の効果】上述の説明から明らかなように、本発明
に従う構造とされた流体封入式防振装置においては、オ
リフィス通路の流路断面積を有利に確保しつつ、入力振
動の運動速度に応じて、オリフィス通路内における流体
の流動状態が層流状態と乱流状態とに変更されるオリフ
ィス通路構造が有利に実現され得るのであり、それによ
って、振動速度が小さな入力振動に対する優れた振動絶
縁効果と、振動速度が大きな入力振動に対する優れた減
衰効果が、両立して共に有効に発揮され得るのである。
に従う構造とされた流体封入式防振装置においては、オ
リフィス通路の流路断面積を有利に確保しつつ、入力振
動の運動速度に応じて、オリフィス通路内における流体
の流動状態が層流状態と乱流状態とに変更されるオリフ
ィス通路構造が有利に実現され得るのであり、それによ
って、振動速度が小さな入力振動に対する優れた振動絶
縁効果と、振動速度が大きな入力振動に対する優れた減
衰効果が、両立して共に有効に発揮され得るのである。
【図1】本発明の一実施形態としての自動車用デフマウ
ントを示す横断面図である。
ントを示す横断面図である。
【図2】図1に示されたデフマウントの縦断面図であ
る。
る。
【図3】図1に示されたデフマウントを構成する一体加
硫成形品を示す横断面図である。
硫成形品を示す横断面図である。
【図4】図3に示された一体加硫成形品の縦断面図であ
る。
る。
【図5】図3における左側面図である。
【図6】図3における底面図である。
【図7】図3におけるVII −VII 断面図である。
【図8】図3におけるVIII−VIII断面図である。
【図9】図1に示されたデフマウントの振動モデル図で
ある。
ある。
【図10】本発明に係る流体封入式防振装置において採
用され得るオリフィス通路構造の別の具体例を示すモデ
ル図である。
用され得るオリフィス通路構造の別の具体例を示すモデ
ル図である。
【図11】本発明に係る流体封入式防振装置において採
用され得るオリフィス通路構造の更に別の具体例を示す
モデル図である。
用され得るオリフィス通路構造の更に別の具体例を示す
モデル図である。
【図12】本発明に係る流体封入式防振装置において採
用され得るオリフィス通路構造の更に別の具体例を示す
モデル図である。
用され得るオリフィス通路構造の更に別の具体例を示す
モデル図である。
【符号の説明】 10 デフマウント 12 内筒金具 14 外筒金具 16 本体ゴム弾性体 56 隔壁部 58 受圧室 62 平衡室 64 オリフィス通路 66 分割流路領域
Claims (8)
- 【請求項1】 互いに離間配置された第一の支持部材と
第二の支持部材を本体ゴム弾性体で連結すると共に、振
動入力時における該本体ゴム弾性体の変形に基づいて相
対的な内圧変動が生ぜしめられる第一の流体室と第二の
流体室を形成し、それら第一の流体室および第二の流体
室に非圧縮性流体を封入すると共に、それら第一の流体
室と第二の流体室を相互に連通するオリフィス通路を設
けてなる流体封入式防振装置において、 前記オリフィス通路における通路長手方向の少なくとも
一部を、互いに並列的に延びる複数の分割流路領域で構
成することにより、振動速度が小さい第一の振動の入力
時には、かかる何れの分割流路領域においても層流状態
が維持されると共に、振動速度が大きい第二の振動の入
力時には、少なくとも一つの該分割流路領域において乱
流状態となるようにしたことを特徴とする流体封入式防
振装置。 - 【請求項2】 前記複数の分割流路領域が、前記オリフ
ィス通路の全長に亘って形成されている請求項1に記載
の流体封入式防振装置。 - 【請求項3】 前記複数の分割流路領域が、前記オリフ
ィス通路の通路長手方向で部分的に少なくとも一箇所に
形成されている請求項1に記載の流体封入式防振装置。 - 【請求項4】 前記複数の流路領域が、前記オリフィス
通路の少なくとも両端開口部に形成されている請求項3
に記載の流体封入式防振装置。 - 【請求項5】 前記複数の分割流路領域が、互いに同一
の断面形状および流路長さとされている請求項1乃至4
の何れかに記載の流体封入式防振装置。 - 【請求項6】 前記第一の支持部材が軸部材にて構成さ
れていると共に、前記第二の支持部材が、該軸部材の周
囲を離間して取り囲むように配設された外筒部材にて構
成されて、それら軸部材と外筒部材の軸直角方向対向面
間に前記本体ゴム弾性体が介装されていると共に、それ
ら軸部材と外筒部材の間に、前記第一の主液室と前記第
二の主液室が、周方向に互いに離間して形成されている
請求項1乃至5の何れかに記載の流体封入式防振装置。 - 【請求項7】 前記オリフィス通路が、前記本体ゴム弾
性体の外周面に開口して形成された凹溝を前記外筒部材
で覆蓋することによって形成されていると共に、該凹溝
の底面から突設された複数の突起にて該オリフィス通路
が実質的に仕切られることにより、前記複数の分割流路
領域が形成されている請求項6に記載の流体封入式防振
装置。 - 【請求項8】 前記第一の支持部材と前記第二の支持部
材が、実質的に一方向で離間して対向配置されて、それ
ら第一の支持部材と第二の支持部材の対向面間に前記本
体ゴム弾性体が介装されている一方、該本体ゴム弾性体
にて壁部の一部が構成されて前記第一の主液室が形成さ
れていると共に、壁部の一部が可撓性膜で構成されて前
記第二の主液室が形成されている請求項1乃至5の何れ
かに記載の流体封入式防振装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26147298A JP2000088035A (ja) | 1998-09-16 | 1998-09-16 | 流体封入式防振装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26147298A JP2000088035A (ja) | 1998-09-16 | 1998-09-16 | 流体封入式防振装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000088035A true JP2000088035A (ja) | 2000-03-28 |
Family
ID=17362387
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26147298A Pending JP2000088035A (ja) | 1998-09-16 | 1998-09-16 | 流体封入式防振装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000088035A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011241928A (ja) * | 2010-05-19 | 2011-12-01 | Yamashita Rubber Co Ltd | 液封防振装置 |
JP2016008643A (ja) * | 2014-06-23 | 2016-01-18 | 住友理工株式会社 | 流体封入式防振装置 |
JP2021063545A (ja) * | 2019-10-11 | 2021-04-22 | 本田技研工業株式会社 | 車両用防振装置 |
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-
1998
- 1998-09-16 JP JP26147298A patent/JP2000088035A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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