JP7079709B2 - 波巻コイルの挿入方法及び波巻コイル - Google Patents
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Description
また、本発明は、ステータコアの1周分の長さを有するコイルユニットを、編み込む必要がなく、且つ、ステータコアにコイル線材を順次1本ずつ挿入していくだけで容易に組立てすることができる波巻コイルを提供することを目的とする。
また、本発明によれば、ステータコアの1周分の長さを有するコイルユニットを、編み込む必要がなく、且つ、ステータコアにコイル線材を順次1本ずつ挿入していくだけで容易に組立てすることができる波巻コイルを提供することができる。
先ず、本発明に係る波巻コイルが挿入されるステータコアの一実施形態について、図1を用いて説明する。
ステータコア50は、中央に円形の軸孔51を有する六角柱状に形成される。軸孔51の内周側には、後述の波巻コイルが装着される複数のスロット52が、ステータコア50の周方向(D1方向に沿う方向)に沿って均等間隔で放射状に配列されている。各スロット52は、ステータコア50の軸方向(図1における紙面に対する垂直方向)に貫通している。また、各スロット52は、径方向(D2方向に沿う方向)の内側の軸孔51に開放する開口部521から、径方向の外側に配置される底部522に向けて凹設された溝状にそれぞれ形成されている。このステータコア50は、72個のスロット52を備え、各スロット52に後述の波巻コイルが挿入されることにより、72スロットのステータを構成する。
本発明に係る波巻コイルは、ステータコア50の1周分に相当する1層分のコイルを構成するコイルユニットが、ステータコア50のスロット52内で、径方向に複数積層されることにより構成される。波巻コイルを構成する複数層のコイルユニットは1層毎に分割され、それぞれ独立している。なお、通常、コイルユニットは、スロット52に挿入される際に巻回状態とされるが、図2に示すコイルユニット1Aは、一平面上に広げられた状態を示している。
コイル線材10は、銅やアルミ等の断面矩形状の導体と、その導体の外表面を覆う絶縁被覆とからなる平角線により形成される。コイル線材10は、ステータコア50の周方向に沿って所定の間隔をおいて並列される複数のストレート部11と、隣り合うストレート部11、11の端部同士を山型状に連結する複数のターン部12と、を有し、ステータコア50の周方向に長尺な波型形状に形成される。
2本のコイル線材10、10は、1本目のコイル線材10の上に、2本目のコイル線材10を、ステータコア50の周方向に1スロット分ずらすことにより並列して重ねられる。図5では、紙面手前側に配置される2本目のコイル線材10が、紙面奥側に配置される1本目のコイル線材10に対して、D1方向(図示右方向)に1スロット分ずれて重ねられている。従って、1本目のコイル線材10のストレート部11と2本目のコイル線材10のストレート部11とは、ステータコア50の隣り合うスロット52、52にそれぞれ挿入されることになる。
本発明において、1層分のコイルユニット1Aをスロット52に挿入する際、6本のコイル線材10の全てのストレート部11を一度にスロット52に挿入せず、複数回に分けてスロット52に挿入する。即ち、1層分のコイルユニット1AがN本(Nは2以上の自然数)のコイル線材10により構成される場合、1本以上N本未満のコイル線材10のストレート部11をスロット52に挿入する挿入工程を複数回繰り返すことにより、1層分のコイルユニット1Aを構成する全て(本実施形態では6本)のコイル線材10をスロット52に挿入する。
次いで、巻回した縮径状態のコイル線材10を弾性変形、もしくは塑性変形によって拡径させ、12本のストレート部11をスロット52の開口部521から底部522に向けて径方向に移動させることにより、スロット52に挿入する。このとき、12本のストレート部11は、5つおきのスロット52にそれぞれ挿入される。各ターン部12は、ステータコア50の軸方向の両外側にそれぞれ突出して配置される。また、コイル端末部13、13は、ステータコア50の軸方向外側の同一側(本実施形態では上側)に突出して配置される(図9)。
次いで、巻回した縮径状態のコイル線材10を弾性変形、もしくは塑性変形によって拡径させ、1本目と同様にして、12本のストレート部11をスロット52の開口部521から底部522に向けて径方向に移動させることにより、スロット52に挿入する。このとき、12本のストレート部11は、1本目のコイル線材10のストレート部11に対して、周方向の1つ右隣りのスロット52にそれぞれ挿入される。これにより、各ターン部12、12同士及びコイル端末部13、13同士は、図5、図6に示したように重なり合って配置される(図11)。
偶数層を構成するコイルユニット1Bも、奇数層を構成するコイルユニット1Aと同様に、コイル線材10を複数回に分けてスロット52に挿入する。ここでも、コイルユニット1Aと同様、コイル線材10を1本ずつ6回に分けてスロット52に挿入する場合について説明する。
次いで、巻回した縮径状態のコイル線材10を弾性変形、もしくは塑性変形により拡径させ、12本のストレート部11をスロット52の開口部521から底部522に向けて径方向に移動させることにより、スロット52に挿入する。このとき、12本のストレート部11は、1層目のコイルユニット1Aの1本目のコイル線材10のストレート部11に対して、周方向左側へ5スロット飛びのスロット52にそれぞれ挿入される(図17)。
これにより、径方向最内周のコイルユニット1A又は1Bのコイル線材10が、弾性復元力によって径方向外側に向けて突っ張ることにより、最内周のコイルユニット1A又は1Bだけでなく、それよりも径方向外周側に配置されるコイルユニット1A、1Bをスロット52内に保持することができるため、各層のコイルユニット1A、1Bのコイル線材10が径方向内側に飛び出すことを防止できる。
1B (偶数層を構成する)コイルユニット
10 コイル線材
11 ストレート部
11a (ストレート部の)上端部
11b (ストレート部の)下端部
12 ターン部
121 斜行部
121a 外側部位
121b 内側部位
122 頂部
123 第1の線材部分
124 第2の線材部分
2 波巻コイル
50 ステータコア
52 スロット
521 (スロットの)開口部
522 (スロットの)底部
Claims (9)
- 複数並列配置されてステータコアのスロットに挿入されるストレート部と、隣り合う前記ストレート部の端部同士を連結する複数のターン部と、両端部のコイル端末部と、をそれぞれ有するN本(Nは2以上の自然数)のコイル線材により構成され、前記ストレート部がそれぞれ異なる前記スロット内の径方向の同一位置に配置されることにより、前記ステータコアの1周分以下の長さを有する1層分のコイルユニットが形成され、前記コイルユニットが前記ステータコアの径方向に複数積層されるように挿入される、波巻コイルの挿入方法であって、
1本以上N本未満の前記コイル線材の前記ストレート部を、前記スロットの開口部から底部に向けて径方向に移動させることにより、1本以上N本未満の前記コイル線材を前記スロットに挿入する挿入工程を有し、
前記挿入工程を複数回繰り返し、N本の前記コイル線材の前記ストレート部をそれぞれ異なる前記スロット内に配置させると共に、N本の前記コイル線材の前記ターン部同士を前記ステータコアの径方向に挿入順に重ねることにより、両端部に前記コイル端末部が配列される独立した1層分の前記コイルユニットを前記スロットに挿入する、波巻コイルの挿入方法。 - 前記ターン部は、2つの斜行部と1つの頂部とを有し、
前記2つの斜行部のうちの一方は、前記ストレート部に対して前記ステータコアの径方向外側にオフセットして配置される外側部位を構成すると共に、前記2つの斜行部のうちの他方は、前記ストレート部に対して前記ステータコアの径方向内側にオフセットして配置される内側部位を構成し、
前記挿入工程を複数回繰り返して1層分の前記コイルユニットを前記スロットに挿入する際に、N本の前記コイル線材の前記ターン部の前記外側部位同士及び前記内側部位同士を、それぞれ前記ステータコアの周方向にずらしながら、N本の前記コイル線材の前記ターン部同士を重ねる、請求項1に記載の波巻コイルの挿入方法。 - 1層分の前記コイルユニットを前記スロットに挿入する複数回の前記挿入工程を1単位挿入工程とし、前記1単位挿入工程を更に複数回繰り返すことにより、スロット内で複数の前記コイルユニットを径方向に積層し、
前記スロット内の最も開口部側に配置される前記コイルユニットを前記スロットへ挿入する前記1単位挿入工程において、前記コイル線材の前記ストレート部を径方向に移動させる際に、前記コイル線材を前記スロットの底部側への変形移動によって前記スロット内に挿入する、請求項1又は2に記載の波巻コイルの挿入方法。 - 前記スロット内の最も前記開口部側に配置される前記コイルユニットを前記スロットへ挿入する際、前記コイル線材を前記スロットの底部側への弾性復元力によって前記スロット内に挿入し、前記スロット内に既に配置される前記コイルユニットのうちの最も前記開口部側の前記コイルユニットに接触させる、請求項3に記載の波巻コイルの挿入方法。
- 複数並列配置されてステータコアのスロットに挿入されるストレート部と、隣り合う前記ストレート部の端部同士を連結する複数のターン部と、両端部のコイル端末部と、を有するコイル線材を複数本用いて構成される波巻コイルであって、
N本(Nは2以上の自然数)の前記コイル線材によって、両端部に前記コイル端末部が配列されると共に前記ステータコアの1周分以下の長さを有する独立した1層分のコイルユニットが形成され、
1層分の前記コイルユニットにおけるN本の前記コイル線材のそれぞれの前記ストレート部が、それぞれ異なる前記スロット内の径方向の同一位置に配置可能に設けられると共に、1層分の前記コイルユニットを、前記ステータコアの径方向に挿入順に複数積層することにより構成される、波巻コイル。 - 前記ターン部は、2つの斜行部と1つの頂部とを有し、
前記2つの斜行部のうちの一方は、前記ストレート部に対して前記ステータコアの径方向外側にオフセットして配置される外側部位を構成する共に、前記2つの斜行部のうちの他方は、前記ストレート部に対して前記ステータコアの径方向内側にオフセットして配置される内側部位を構成し、
前記2つの斜行部のオフセット方向が、積層方向に隣り合う前記コイルユニットで互いに反対方向になるように、前記コイルユニットを前記ステータコアの径方向に複数積層することにより構成される、請求項5に記載の波巻コイル。 - 前記ステータコアの径方向に複数積層された前記コイルユニットのうち、前記スロット内の最も開口部側に配置される前記コイルユニットは、前記コイル線材が前記スロットの底部側への変形移動を伴って前記スロット内に配置されている、請求項5又は6に記載の波巻コイル。
- 前記スロット内の最も前記開口部側に配置される前記コイルユニットは、前記スロットの底部側への弾性復元力によって、それよりも前記スロット内の底部側に隣り合う前記コイルユニットに接触している、請求項7に記載の波巻コイル。
- 前記斜行部は、一端部が前記ストレート部の前記端部に連結される第1の線材部分と、前記第1の線材部分の他端部から前記頂部に向けて延びる前記第2の線材部分と、を有し、
前記第1の線材部分の前記ストレート部に対する傾斜角度は、前記第2の線材部分の前記ストレート部に対する傾斜角度よりも大きい、請求項5~8のいずれか1項に記載の波巻コイル。
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JP2016015870A (ja) | 2014-07-01 | 2016-01-28 | ビクトリー インダストリアル コーポレーションVictory Industrial Corporation | 車両用交流発電機 |
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