JP2013251990A - 回転電機 - Google Patents

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Abstract

【課題】コイルエンド部の径方向の小型化を図ることが可能な回転電機を実現する。
【解決手段】コイルを構成する線状導体は、導体素線束の周囲を可撓性の絶縁被覆材により被覆して構成されている。コイル辺部71の直交断面の形状が、渡り部72の少なくとも一部の領域よりも径方向の幅が小さくなるような扁平形状とされている。コイルは、異なる渡り部72同士が径方向に見て交差する交差部70を有する。交差部70において径方向に対向する一対の渡り部72のそれぞれについて、交差部70において他方の渡り部72と対向する部位である対向部位75が、当該対向部位75に対して延在方向の両側に位置する部位である両側部位76,77に対して窪んでいると共に、当該対向部位75を含む直交断面の形状が、径方向に対して直交する方向の幅S2よりも径方向の幅S1が小さくなるような扁平形状とされている。
【選択図】図11

Description

本発明は、円筒状のコア基準面の軸方向に延びて軸方向の両側に開口するスロットが、コア基準面の周方向に複数分散配置されているコアと、スロット内に配置されるコイル辺部及び異なるコイル辺部同士をコアの軸方向の外側において接続する渡り部を有してコアに巻装されるコイルと、を備えた回転電機に関する。
上記のような回転電機に関する従来技術として、例えば特開2011−91943号公報(特許文献1)に記載された技術がある。以下、この背景技術の欄の説明では、〔〕内に特許文献1における部材名や符号を引用して説明する。特許文献1には、コイルを構成する線状導体として、導体素線〔導体41〕を複数本集合させた導体素線束〔導体束44〕の周囲を変形可能な絶縁被覆材〔絶縁体43〕により被覆して構成される線状導体〔巻線42〕を用いる技術が記載されている。特許文献1に記載の構成では、当該文献の図9に示されるように、線状導体が、ティース毎に分割された分割コア〔ステータコア11〕に巻装される。この際、線状導体におけるコイル辺部を構成する部分の断面形状は、スロットの断面形状に合わせて変化しており、スロット内に配置される複数のコイル辺部のうちの大部分のコイル辺部の断面形状は、周方向の幅よりも径方向の幅が小さい扁平形状となっている。
ところで、特許文献1の構成では、大部分のコイル辺部の断面形状が、周方向の幅よりも径方向の幅が小さい扁平形状となる。すなわち、大部分のコイル辺部は、線状導体における当該コイル辺部に連続する領域、すなわち、線状導体におけるコアの軸方向外側でコイルエンド部を構成する領域よりも、径方向の幅が小さくなる。そして、特許文献1の図9に示されているように、複数のコイル辺部は、径方向に隣り合うコイル辺部同士の間の隙間が小さくなるように配置されている。よって、特許文献1の構成では、コイルエンド部の径方向の幅が、スロット内に配置された複数のコイル辺部の全体の径方向の幅よりも大きくなり、コアに対して径方向に見て重複する位置にロータを組み付ける工程が複雑化するおそれがある。しかしながら、特許文献1ではこの点について特段の認識がなされていなかった。
特開2011−91943号公報(段落0049〜0053、図5〜図9)
そこで、コイルエンド部の径方向の小型化を図ることが可能な回転電機の実現が望まれる。
本発明に係る、円筒状のコア基準面の軸方向に延びて前記軸方向の両側に開口するスロットが、前記コア基準面の周方向に複数分散配置されているコアと、前記スロット内に配置されるコイル辺部及び異なる前記コイル辺部同士を前記コアの前記軸方向の外側において接続する渡り部を有して前記コアに巻装されるコイルと、を備えた回転電機の特徴構成は、前記コイルを構成する線状導体は、導体素線を複数本集合させた導体素線束の周囲を、可撓性の絶縁被覆材により被覆して構成されており、前記コイル辺部における前記導体素線束の延在方向に直交する平面での断面である直交断面の形状が、前記渡り部の少なくとも一部の領域よりも前記径方向の幅が小さくなるような扁平形状とされており、前記コイルは、異なる前記渡り部同士が前記径方向に見て交差する交差部を有し、前記交差部において前記コア基準面の径方向に対向する一対の前記渡り部のそれぞれについて、前記交差部において他方の前記渡り部と対向する部位である対向部位が、当該対向部位に対して前記延在方向の両側に位置する部位である両側部位に対して窪んでいると共に、当該対向部位を含む前記直交断面の形状が、前記径方向に対して直交する方向の幅よりも前記径方向の幅が小さくなるような扁平形状とされている点にある。
ここで、「導体素線束の周囲」とは、当該導体素線束の延在方向に直交する平面での断面の周囲(外周)のことである。
上記の特徴構成によれば、対向部位を含む直交断面の形状が、径方向に対して直交する方向の幅よりも径方向の幅が小さくなるような扁平形状とされるため、直交断面の形状が真円状である場合に比べて、対向部位を含む領域の径方向の幅を小さく抑えることができる。よって、交差部の径方向の小型化を図ることができる。
更に、上記の特徴構成によれば、交差部において径方向に対向する一対の渡り部のそれぞれの対向部位が、両側部位に対して窪むように形成されるため、一方の渡り部の両側部位を含む領域と、他方の渡り部の両側部位を含む領域とが、周方向に見て重複するように、一対の渡り部を互いに径方向に近づけて配置することができる。よって、交差部の径方向の小型化を図りつつ、更に、一対の渡り部によって占められる空間の径方向の小型化も図ることができ、結果、コイルエンド部の全体の径方向の小型化を図ることができる。
ここで、前記コイル辺部及び前記対向部位を含む領域の双方の前記径方向の幅が、前記渡り部における前記コイル辺部に隣接する領域の前記径方向の幅よりも小さい構成とすると好適である。
この構成によれば、コイル辺部及び対向部位を含む領域の双方の径方向の幅が、渡り部におけるコイル辺部に隣接する領域の径方向の幅と同じ大きさになる場合に比べて、線状導体における径方向の幅を小さくするための加工工程の対象箇所を限定することができ、製造工程の簡素化を図ることができる。
また、前記交差部の前記径方向の幅が、前記直交断面の形状を真円状とした状態での前記線状導体の直径の2倍よりも小さい構成とすると好適である。
この構成によれば、コイルエンド部の径方向の小型化が容易となる。
また、前記対向部位を含む前記直交断面の周長が、前記両側部位を含む前記直交断面の周長よりも長い構成とすると好適である。
この構成によれば、対向部位を含む直交断面の形状の扁平の度合を高めることが容易となり、対向部位を含む領域の径方向の幅を容易に小さくすることができる。
また、前記絶縁被覆材が、可塑性を有する材料により構成されている構成とすると好適である。
この構成によれば、外力を加えることなしに、対向部位を含む直交断面の形状が扁平化した状態を維持できるため、直交断面の形状を維持するための部材が不要な分、コイルエンド部の小型化や構成の簡素化を図ることができる。
また、前記スロットは、前記径方向の一方側である開口方向側に開口部を有し、前記コイルは、前記コアの前記開口方向側であって当該コアと前記径方向に見て重なる位置に配置されたコイルユニットを前記開口方向とは反対側に移動させることで、前記コイル辺部のそれぞれを前記開口部から前記スロット内に挿入することにより構成され、前記コイルユニットは、複数の前記スロットに挿入されつつ前記コアを1周する以上の範囲にわたって連続する一本の線状導体により形成された連続コイル部を複数組み合わせて構成されていると共に、複数の前記連続コイル部における前記スロット内で同層に配置される前記コイル辺部同士が前記コアに巻装された状態と同じ位置関係となるように配置されており、前記交差部は、異なる前記連続コイル部の前記渡り部同士が交差する部分に形成されている構成とすると好適である。
この構成によれば、コイルを構成するコイルユニットが、複数のスロットに挿入されつつコアを1周する以上の範囲にわたって連続する一本の線状導体により形成された連続コイル部を複数組み合わせて構成される。そのため、コイルユニットをコアに巻装した後に形成する必要がある電気的接続箇所の数を少なく抑えることができ、コイルエンド部の小型化を図ることができる。
本発明の実施形態に係る回転電機の斜視図である。 本発明の実施形態に係るステータの一部の断面図である。 本発明の実施形態に係る線状導体の構造を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る線状導体の構造を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る相コイルの配線図である。 本発明の実施形態に係るコイルの一部の結線図である。 本発明の実施形態に係る連続コイル部の軸方向視図である。 本発明の実施形態に係る連続コイル部の径方向視図である。 本発明の実施形態に係る同じスロットに配置される2つの連続コイル部の径方向視図である。 本発明の実施形態に係るコイルユニットの径方向視図である。 本発明の実施形態に係る交差部の近傍の径方向視図である。 図11におけるXII−XII断面図である。 比較例に係る交差部の近傍の断面図である。 図11におけるXIV−XIV断面図である。 本発明の実施形態に係る回転電機の断面図である。 本発明の実施形態に係る回転電機の製造方法を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係るコイルユニット供給工程を模式的に示す斜視図である。 本発明の実施形態に係るコイル辺部挿入工程を模式的に示す軸方向視図である。 本発明の実施形態に係るコイル辺部挿入工程の説明図である。 本発明の実施形態に係るコイル辺部挿入工程の完了後の状態を模式的に示す軸方向視図である。 本発明のその他の実施形態に係るコイルユニット供給工程の完了後の状態を模式的に示す軸方向視図である。 本発明のその他の実施形態に係る相コイルの配線図である。 本発明のその他の実施形態に係るコイルの一部の結線図である。 本発明のその他の実施形態に係る連続コイル部の径方向視図である。 本発明のその他の実施形態に係る同層に配置される6つの連続コイル部の径方向視図である。 本発明のその他の実施形態に係るコイルユニットの径方向視図である。 本発明のその他の実施形態に係る同層に配置される同相の2つの連続コイル部の径方向視図である。 本発明のその他の実施形態に係る同層に配置される6つの連続コイル部の径方向視図である。 本発明のその他の実施形態に係るコイルユニットの径方向視図である。 本発明のその他の実施形態に係るスロットの断面図である。
本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。ここでは、本発明を、インナロータ型の回転電機100(図1参照)に適用した場合を例として説明する。本実施形態では、回転電機100は回転界磁型の回転電機であり、コイル3の巻装対象のコアは、ステータ1のコア(ステータコア2)である。すなわち、ステータコア2が本発明における「コア」に相当する。本明細書では、回転電機は、モータ(電動機)、ジェネレータ(発電機)、及び必要に応じてモータ及びジェネレータの双方の機能を果たすモータ・ジェネレータのいずれをも含む概念として用いている。
以下の説明では、特に区別して明記している場合を除き、「軸方向L」、「周方向C」、及び「径方向R」は、円筒状のコア基準面21(図1、図2参照)の軸心を基準として定義している。「周第一方向C1」及び「周第二方向C2」は、それぞれ、周方向Cにおける一方側へ向かう方向及び他方側へ向かう方向を表す。本実施形態では、軸方向Lの両側のコイルエンド部3a(図15参照)のうちの後述する連続コイル部60の端部60a,60b(図7、図8参照)が配置される方のコイルエンド部3a側(図1における上側)から、コア基準面21の軸心(軸方向L)に沿ってステータコア2を見た場合(図2参照)の、反時計回り方向が周第一方向C1であり、時計回り方向が周第二方向C2である。「径第一方向R1」及び「径第二方向R2」は、それぞれ、コア基準面21の径方向Rの内側へ向かう方向及び外側へ向かう方向を表す。本実施形態では、径方向Rの一方側へ向かう方向である径第一方向R1が、本発明における「開口方向」に相当する。
本明細書では、発明の理解を容易にすべく、コイル3を構成する各部の製造段階における配置方向について、当該コイル3がステータコア2に巻装された状態(図15参照)を想定して、軸方向L、周方向C、及び径方向Rの各方向を用いて説明している。また、本明細書では、各部材についての配置方向や配置位置等に関する用語は、誤差(製造上許容され得る程度の誤差)による差異がある状態を含む概念として用いている。
1.回転電機の全体構成
本実施形態に係る回転電機100の全体構成について説明する。図1に示すように、回転電機100は、ステータ1と、このステータ1の径第一方向R1側(すなわち径方向内側)に回転可能に設けられたロータ6とを備えている。ステータ1は、ステータコア2と、このステータコア2に巻装されるコイル3とを備えている。ステータコア2は、磁性材料を用いて形成されている。図1では、煩雑さを避けるために、ステータコア2から軸方向Lに突出するコイル3の部分であるコイルエンド部3a(図15参照)については図示を省略しており、図1におけるスロット22の軸方向Lの端部には、スロット22内に配置されるコイル3の部分であるコイル辺部71の断面が表れている。また、図1では、ロータ6を簡略化して示すと共に、ロータ6の一部を透視的に描いている。
ステータコア2は、少なくとも周方向Cにおいて一体に形成されている。すなわち、ステータコア2は、周方向Cに分断された部分を周方向Cに接合する周方向接合部を有さない。周方向接合部は、例えば、直方体状のコアを曲げて円筒状のコアを構成する場合や、複数の分割コアを周方向に並べて円筒状のコアを構成する場合において、互いに隣接する周方向の端面同士を接合するために形成される。本実施形態では、ステータコア2は、周方向C及び径方向Rにおいて一体に形成され、軸方向Lにおいては一体に形成されていない。すなわち、ステータコア2は、軸方向Lに分断された部分を軸方向Lに接合する軸方向接合部を有している。本実施形態では、ステータコア2は、図1に示すように、円環板状の磁性体板7を軸方向Lに複数積層して形成されている。積層状態にある磁性体板7は、溶接又はカシメ等により、互いに接合されており、軸方向Lに隣接する磁性体板7同士の接合部が、上記の軸方向接合部を構成する。磁性体板7は、例えば、電磁鋼板(例えばケイ素鋼板等)を用いることができる。
ステータコア2には、スロット22が周方向Cに複数分散配置されている。周方向Cに隣接する2つのスロット22の間には、ティース23が形成されている。上述した「円筒状のコア基準面21」は、スロット22の配置や構成に関して基準となる仮想的な面であり、本実施形態では、複数(スロット22と同数)のティース23の径第一方向R1側の端面を含む円筒状の仮想面(コア内周面)をコア基準面21としている。ステータコア2の径第二方向R2側の面(コア外周面)等をコア基準面21としても良い。
複数のスロット22は、周方向Cに沿って一定間隔で分散配置されている。各スロット22は、軸方向Lに延びると共に径第一方向R1側に開口部22bを有するように形成されている。スロット22は、ステータコア2を軸方向Lに貫通するように形成されている。すなわち、スロット22は、軸方向Lの両側に開口している。また、スロット22は、コア基準面21の軸心から放射状に径方向Rに延びるように形成されている。本実施形態では、図2に示すように、開口部22bの周方向Cの幅である開口幅W1が、スロット22の内部(開口部22bより径第二方向R2側の部分)の周方向Cの幅である内部幅W2よりも狭くなるように、スロット22が形成されている。すなわち、本実施形態では、スロット22は、セミオープンスロットである。本実施形態では、開口部22bからのコイル辺部71の飛び出しを抑えるために、開口部22bには当該開口部22bを塞ぐための閉塞部材(図示せず)が配置されている。
本実施形態では、図2に示すように、各ティース23は、周方向Cの互いに反対側を向く2つのティース側面23aが互いに平行な平行ティースであり、各スロット22は、周方向Cの幅が径第二方向R2側に向かうに従って次第に広くなるように形成されている。また、本実施形態では、各ティース23の先端部には、ティース側面23aの他の部分に対して周方向Cに突出する周方向突出部23bが形成されており、スロット22の開口部22bは、周方向突出部23bにより周方向Cの両側を挟まれた空間として形成されている。図2に示すように、本実施形態では、ステータコア2におけるスロット22を形成する壁面部(ティース側面23aを含む部分)には、スロット絶縁部24が形成されている。そのため、本実施形態では、スロット22の開口幅W1や内部幅W2は、ティース23の周方向Cの幅や配設ピッチに加えて、スロット絶縁部24の厚みにも応じて定まる。スロット絶縁部24は、例えば、絶縁粉体塗装により形成され、或いは、スロット絶縁シートにより形成される。
回転電機100は、本実施形態では、三相交流で駆動される三相交流電動機又は三相交流発電機である。コイル3は、三相(U相、V相、W相)のそれぞれに対応して、U相コイル、V相コイル、W相コイルを備えており、ステータコア2には、U相用、V相用、及びW相用のスロット22が、周方向Cに沿って繰り返し現れるように配置されている。本実施形態では、界磁の1極及び三相の1相当たり(毎極毎相当たり)のスロット数が“2”であり、ステータコア2には、各相用のスロット22が、周方向Cに沿って2つずつ繰り返し現れるように配置されている。本実施形態では、毎相当たりの磁極数が“8”であり、ステータコア2には合計48(=3×2×8)個のスロット22が設けられている。回転電機100を駆動する交流電源の相数、毎極毎相当たりのスロット数、毎相当たりの磁極数は適宜変更可能である。例えば、回転電機100を駆動する交流電源の相数を“1”,“2”,“4”等とすることができる。例えば、毎極毎相当たりのスロット数を“1”,“3”等とすることができる。例えば、毎相当たりの磁極数を“12”等とすることができる。
2.線状導体の構成
次に、本実施形態に係る線状導体4の構成について説明する。線状導体4はコイル3を構成する導体であり、線状導体4をステータコア2に巻き付けることにより、コイル3が構成されている。図3に示すように、線状導体4は、可撓性の裸導体素線41を複数本集合させた裸導体素線束42の周囲を、可撓性の絶縁被覆材46により被覆して構成されている。ここで、「裸導体素線」とは、表面が絶縁体により覆われていないむき出しの導体素線のことである。従って、樹脂等の電気的絶縁材料による被覆や被膜が表面に設けられた導体素線は、裸導体素線には含まれない。一方、表面に酸化皮膜が形成された導体素線は、裸導体素線に含まれる。本実施形態では、裸導体素線41が本発明における「導体素線」に相当し、裸導体素線束42が本発明における「導体素線束」に相当する。
裸導体素線41は、線状の裸導体であり、例えば、銅やアルミニウム等により構成される。本実施形態では、裸導体素線41は、延在方向に直交する断面の形状が円形状であり、例えば直径(素線径)が0.2mm以下の素線を裸導体素線41として用いることができる。裸導体素線41の表面は絶縁体によって覆われておらず、導体表面がむき出しになっている。なお、ここでいう「絶縁体」には、導体の表面が酸化することにより形成される酸化皮膜は含まない。このような裸導体素線41が複数集合することにより、裸導体素線束42が構成されている。裸導体素線束42は、複数の裸導体素線41を撚って束ねることより構成され、或いは、複数の裸導体素線41を撚ることなく束ねることにより構成される。
絶縁被覆材46は、可撓性を有する電気的絶縁部材であり、例えば、フッ素系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリフェニレンスルファイド等の合成樹脂により構成される。ここで、「可撓性」とは、曲げたり撓ませたりすることができる性質のことである。絶縁被覆材46は、裸導体素線束42の周囲を被覆するように設けられている。具体的には、絶縁被覆材46は、裸導体素線束42の周囲の全周を覆うと共に、裸導体素線束42の延在方向Aの端部に設けられた接続部を除いて延在方向Aに沿った全域を覆うように設けられている。ここで、接続部は、1つの線状導体4を他の線状導体4又は他の導体に電気的に接続するための部分である。本実施形態では、絶縁被覆材46は、裸導体素線束42の周囲を包む可撓性のシート状材料(筒状材料)によって構成されている。
図4に示すように、裸導体素線束42を構成する複数の裸導体素線41同士の間には、隙間Gが形成される。よって、複数の裸導体素線41は、絶縁被覆材46の中を互いに相対移動することができる。なお、本実施形態では、裸導体素線41の断面形状は円形状であるため、3本の裸導体素線41が互いに密接する状態においても、当該3本の裸導体素線41の間に隙間Gが形成される。そして、絶縁被覆材46は可撓性を有しており、絶縁被覆材46自体も変形可能である。本実施形態では、絶縁被覆材46は、更に、伸縮性も有している。ここで、「伸縮性」とは、伸びたり縮んだりすることができる性質のことである。従って、線状導体4は、図19に示すように、延在方向Aに直交する延在直交平面P(図3参照)での断面(以下、「直交断面」という。)の形状を変形可能である。すなわち、絶縁被覆材46の変形に追従して、その内部において複数の裸導体素線41同士が相対移動することにより、線状導体4の直交断面の形状(以下、単に「断面形状」という場合がある。)が変形する。
本実施形態では、図19に示すように、線状導体4の断面形状を真円状とした状態での周方向Cの幅(周方向幅D)、すなわち、線状導体4の断面形状を真円状とした状態での直径φは、スロット22の開口幅W1よりも大きく設定されている。そして、線状導体4は、周方向幅Dを、開口幅W1より狭い第一周方向幅D1と、開口幅W1より広い第二周方向幅D2との間で変形可能である。
線状導体4に対して外力(重力を除く。以下同様。)が作用していない状態では、線状導体4は、一般的に、直交断面の形状が真円状(図4参照)である状態で安定する。一方、線状導体4に対して外力が作用している状態では、線状導体4の断面形状は、図19(a)に示すように、扁平化する。図4に示すように、本実施形態では、線状導体4の断面形状が真円状である場合に、複数の裸導体素線41同士の間には比較的大きな隙間Gが形成される。そのため、複数の裸導体素線41が互いに密着し合って高い密集度で集合するまでの間は、絶縁被覆材46の直交断面の周長(以下、単に「周長」という。)の増大を伴わずに線状導体4の断面形状が扁平化する。そして、複数の裸導体素線41が互いに密着し合って高い密集度で集合した後は、線状導体4の断面形状の扁平の度合が高くなるに従って、絶縁被覆材46が弾性的或いは塑性的に変形することにより絶縁被覆材46の周長が増加する。なお、線状導体4の断面形状が真円状である場合にも、複数の裸導体素線41が互いに密着し合って高い密集度で集合しており、線状導体4の断面形状の扁平化には、扁平の度合が小さい場合にも絶縁被覆材46の周長の増大が伴う構成とすることも可能である。
本実施形態では、絶縁被覆材46は、常温で可塑性を有する材料により構成されている。ここで、「可塑性」とは、外力を加えると変形し、外力を取り除いた後も変形後の形状が残る性質のこと、すなわち、外力を加えると塑性変形する性質のことである。そのため、本実施形態では、絶縁被覆材46の周長を塑性的に伸長させて、線状導体4の断面形状を扁平化することが可能となっている。すなわち、一度扁平化した後は、外力を加えることなしに、線状導体4の断面形状が扁平化した状態を維持することが可能となっている。なお、絶縁被覆材46は伸縮性も有するため、絶縁被覆材46に対して弾性限界を超える外力を加えた場合に、絶縁被覆材46が塑性変形し、絶縁被覆材46の周長が塑性的に伸長する。
3.コイルの配置構成
次に、本実施形態に係るコイル3の配置構成について説明する。上述したように、本実施形態では、コイル3は、三相のそれぞれに対応して、U相コイル、V相コイル、及びW相コイルの3つの相コイルを備えている。各相の相コイルは互いに同様に構成されており、図5及び図6では、U相コイルのみを代表的に示している。図5において各スロット22の上部に付した括弧内の数字は、スロット22の周方向Cの配列順序を表している。図6に示すように、本実施形態では、各相の相コイルはスター結線(Y結線)されており、相コイルの一方の端部は電源端子81に接続されると共に、相コイルの他方の端部は中性点82に接続されている。ここで、電源端子81は、回転電機100とインバータ(図示せず)とを接続するリード線(動力線)を接続するための端子である。
コイル3は、図8に示すように、スロット22内に配置されるコイル辺部71(図2参照)と、ステータコア2の軸方向Lの外側において2つのコイル辺部71同士を接続する渡り部72とを備えている。コイル辺部71は、軸方向Lに平行な直線状に形成されている。渡り部72は、コイルエンド部3a(図15参照)を構成する。本実施形態では、図5に示すように、各スロット22には、コイル辺部71が複数層に分かれて配置されている。後述するように、図5においてスロット22内に付された識別記号のそれぞれが、1つのコイル辺部71を表している。ここで、「層」は、スロット22内におけるコイル辺部71の径方向Rの位置を表す。以下では、スロット22内の最も径第二方向R2側の層を第一層とし、そこから径第一方向R1側に向かって順に、第二層、第三層、・・・とする。本実施形態では、コイル辺部71がN層(Nは偶数)に分かれて配置されており、コイル3は偶数層巻構造を有する。具体的には、本実施形態では、“N”は“6”であり、スロット22内の最も径第一方向R1側の層は第六層である。
本実施形態では、図2に示すように、各スロット22内の複数のコイル辺部71は、周方向Cの同じ位置において径方向Rに沿って一列に並ぶように配置されており、径方向Rに隣り合うコイル辺部71同士は互いに接している。ここで、上述したように、コイル3を構成する線状導体4は断面形状を変形可能である。これにより、図2に示すように、各コイル辺部71の断面形状をスロット22の形状に合わせて変形させることで、コイル辺部71同士の隙間及びコイル辺部71とスロット22の内壁面との隙間を小さく抑え、コイル3の占積率を高めることが可能となっている。
相コイルは、図6に示すように、連続コイル部60を用いて構成されている。ここで、連続コイル部60は、図7及び図8に示すように、複数のスロット22に挿入されつつステータコア2を1周する以上の範囲にわたって連続する一本の線状導体4により形成されるコイル部である。すなわち、連続コイル部60は、一本の線状導体4により形成されるコイル部であり、連続コイル部60を構成する一本の線状導体4は、周方向Cの配設位置の異なる複数のコイル辺部71を有すると共に、ステータコア2を1周する以上の範囲(すなわち、360度以上の周方向Cの範囲)にわたって連続するように配置される。ここで、線状導体4について「連続」とは、裸導体素線41或いは絶縁被覆材46(図3参照)が継ぎ目なく延在方向Aに一体に形成されていることを意味する。本実施形態では、連続コイル部60は、複数のスロット22に挿入されつつステータコア2を複数周(本例では3周)するように形成されている。図7及び図8に示すように、連続コイル部60は、周第一方向C1側の端部である第一端部60aと、周第二方向C2側の端部である第二端部60bとを有する。
本実施形態では、図6に示すように、相コイルは、複数の連続コイル部60を直列又は並列に接続して構成されている。言い換えれば、相コイルは、複数の連続コイル部60を組み合わせて構成されている。具体的には、U相コイルは、U相第一連続コイル部61U、U相第二連続コイル部62U、U相第三連続コイル部63U、及びU相第四連続コイル部64Uの、4つの連続コイル部60を用いて構成されている。U相第一連続コイル部61UとU相第四連続コイル部64Uとが直列接続されてなる直列回路部と、U相第二連続コイル部62UとU相第三連続コイル部63Uとが直列接続されてなる直列回路部とが、電源端子81と中性点82との間に並列接続されている。
本実施形態では、図8に示すように、連続コイル部60は波巻状に形成されており、連続コイル部60は、波巻状となるようにステータコア2に巻装される。具体的には、同一の連続コイル部60を構成する複数のコイル辺部71は、電気的な接続順(すなわち線状導体4の延在方向に沿った配置順)と同じ周方向Cの順序で配置されている。本実施形態では、同一の連続コイル部60を構成する複数のコイル辺部71は、周方向Cに沿って、スロット22の配設ピッチの6倍の間隔で配置されている。また、本実施形態では、図7及び図8に示すように、渡り部72により接続される2つのコイル辺部71は、径方向Rの互いに異なる位置に配置され、コイル3がステータコア2に巻装された状態で、渡り部72により接続される2つのコイル辺部71は、互いに異なるスロット22内において互いに隣接する層に配置される。本実施形態では、図7に示すように、渡り部72には、線状導体4を径方向Rに一層分オフセットさせるオフセット部72aが形成されている。これにより、図10及び図20に示すように、異なる連続コイル部60の渡り部72同士をコイルエンド部3aにおいて互いに干渉させることなく、複数の連続コイル部60を配置することが可能となっている。
相コイルを構成する複数の連続コイル部60は、周方向Cの配設位置が異なる点を除いて、互いに同様に構成されている。そして、コイル3は、後に「5.回転電機の製造方法」の項で説明するように、ステータコア2の径第一方向R1側であってステータコア2と径方向Rに見て重なる位置に配置されたコイルユニット30を径第二方向R2側に移動させることで、コイル辺部71のそれぞれを開口部22bからスロット22内に挿入することにより構成されている。コイルユニット30は、図10に示すように、連続コイル部60を複数組み合わせて構成されていると共に、複数の連続コイル部60におけるスロット22内で同層に配置されるコイル辺部71同士がステータコア2に巻装された状態と同じ位置関係となるように配置されている。すなわち、コイルユニット30は、図17に模式的に示すように、複数(本例では12個)の連続コイル部60を組み合わせて全体として帯状に形成されており、全体としてM層分(Mは自然数、本例ではM=2)の径方向Rの厚みを有している。図10に示すように、コイルユニット30は、周第一方向C1側の端部である第一端部30aと、周第二方向C2側の端部である第二端部30bとを有する。このようなコイルユニット30を、ステータコア2に対して、軸方向L視で同心状に1周巻回或いは渦巻状に複数周巻回(図20に示す例では3周巻回)するように径第一方向R1側から巻き付けることで、コイル3を形成することが可能となっている。
以下、U相コイルを構成するU相第一連続コイル部61U、U相第二連続コイル部62U、U相第三連続コイル部63U、及びU相第四連続コイル部64Uの構成について、図5を参照して具体的に説明する。図5においてスロット22内に付された記号は、線状導体4の延在方向(電流の流れ方向)に沿ったコイル辺部71の配置順を示す識別記号であり、数字とアルファベット(“a”又は“b”)との組み合わせにより識別記号が構成されている。ここで、識別記号を構成する数字には、電源端子81側から中性点82側に向かって、一対のコイル辺部71(コイル辺部対)のそれぞれに対して“1”から順に番号を割り当てている。
図5において“1a”,“2a”,・・・“12a”の識別記号が付された24個のコイル辺部71は、U相第一連続コイル部61Uを構成している。なお、上述したように、本実施形態では、毎相当たりの磁極数が“8”である。そのため、8個のコイル辺部71がステータコア2の1周に相当し、24個のコイル辺部71はステータコア2の3周に相当する。また、図5において“13b”, “14b”,・・・“24b”の識別記号が付された24個のコイル辺部71は、U相第三連続コイル部63Uを構成している。U相第三連続コイル部63Uは、図9に示すように、U相第一連続コイル部61Uに対して1磁極ピッチに相当する間隔(本例ではスロット22の配設ピッチの6倍の間隔)だけ周第一方向C1側にずらした位置関係で配置されている。よって、図5及び図9に示すように、U相第一連続コイル部61Uを構成するコイル辺部71とU相第三連続コイル部63Uを構成するコイル辺部71とは、互いに同じスロット22の互いに隣接する層に配置される。
図5において“1b”,“2b”,・・・“12b”の識別記号が付された24個のコイル辺部71は、U相第二連続コイル部62Uを構成している。すなわち、U相第二連続コイル部62Uは、U相第一連続コイル部61Uに対してスロット22の配設ピッチの間隔だけ周第二方向C2側にずらした位置関係で配置されている。また、図5において“13a”,“14a”,・・・“24a”の識別記号が付された24個のコイル辺部71は、U相第四連続コイル部64Uを構成している。すなわち、U相第四連続コイル部64Uは、U相第三連続コイル部63Uに対してスロット22の配設ピッチの間隔だけ周第二方向C2側にずらした位置関係で配置されている。
図5に示すように、U相第一連続コイル部61Uの第二端部60bとU相第四連続コイル部64Uの第二端部60bとが、接続点90を介して接続されている。また、U相第一連続コイル部61Uの第一端部60aは電源端子81に接続されており、U相第四連続コイル部64Uの第一端部60aは中性点82に接続されている。これにより、図6に示すようなU相第一連続コイル部61UとU相第四連続コイル部64Uとからなる直列回路部が構成されている。同様に、図5に示すように、U相第二連続コイル部62Uの第二端部60bとU相第三連続コイル部63Uの第二端部60bとが、接続点90を介して接続されている。また、U相第二連続コイル部62Uの第一端部60aは電源端子81に接続されており、U相第三連続コイル部63Uの第一端部60aは中性点82に接続されている。これにより、図6に示すようなU相第二連続コイル部62UとU相第三連続コイル部63Uとからなる直列回路部が構成されている。
V相コイル及びW相コイルのそれぞれは、周方向Cの配設位置が異なる点を除いて、U相コイルと同様に構成されている。具体的には、V相コイルは、図10に示すように、U相第一連続コイル部61Uに対応するV相第一連続コイル部61V、U相第二連続コイル部62Uに対応するV相第二連続コイル部62V、U相第三連続コイル部63Uに対応するV相第三連続コイル部63V、及びU相第四連続コイル部64Uに対応するV相第四連続コイル部64Vの、4つの連続コイル部60を備えている。これらのV相の連続コイル部60のそれぞれは、対応するU相の連続コイル部60に対してスロット22の配設ピッチの4倍の間隔だけ周第二方向C2側にずらした位置関係で配置されている。W相コイルは、図10に示すように、U相第一連続コイル部61Uに対応するW相第一連続コイル部61W、U相第二連続コイル部62Uに対応するW相第二連続コイル部62W、U相第三連続コイル部63Uに対応するW相第三連続コイル部63W、及びU相第四連続コイル部64Uに対応するW相第四連続コイル部64Wの、4つの連続コイル部60を備えている。これらのW相の連続コイル部60のうち、W相第一連続コイル部61W及びW相第二連続コイル部62Wのそれぞれは、対応するU相の連続コイル部60に対してスロット22の配設ピッチの4倍の間隔だけ周第一方向C1側にずらした位置関係で配置されており、W相第三連続コイル部63W及びW相第四連続コイル部64Wのそれぞれは、対応するU相の連続コイル部60に対してスロット22の配設ピッチの8倍の間隔だけ周第二方向C2側にずらした位置関係で配置されている。
以上のように、U相コイル、V相コイル、及びW相コイルのそれぞれは、4個の連続コイル部60を備えている。そのため、本実施形態では、コイル3は合計で12個の連続コイル部60を備えている。そして、図10に示すように、これらの12個の連続コイル部60は、周方向Cの配設位置が異なる点を除いて互いに同様に構成されており、当該12個の連続コイル部60のそれぞれの周方向Cの中央位置が、スロット22の配設ピッチの間隔毎に周方向Cに沿って設定される12個の位置に分散配置されている。言い換えれば、当該12個の連続コイル部60のそれぞれの周方向Cの同じ側の端部(第一端部60a或いは第二端部60b)が、スロット22の配設ピッチの間隔毎に周方向Cに沿って設定される12個の位置に分散配置されている。図10に示すように、複数の連続コイル部60のそれぞれは、他の連続コイル部60のうちの少なくとも一部と、コイル辺部71の配置されるスロット22が異なるように配置されている。例えば、U相第一連続コイル部61Uは、U相第三連続コイル部63Uを除く他の全ての連続コイル部60と、コイル辺部71の配置されるスロット22が異なるように配置されている。
4.交差部の構成
次に、本実施形態に係る交差部70の構成について説明する。交差部70は、異なる渡り部72同士が、径方向Rに見て交差する部位である。図10に示すように、コイル3は多数の交差部70を有している。本実施形態では、交差部70のそれぞれは、異なる連続コイル部60の渡り部72同士が径方向Rに見て交差する部分に形成されている。具体的には、本実施形態では、渡り部72における頂部に対して周第一方向C1側の領域である第一領域73(図11参照)は、渡り部72における頂部に対して周第二方向C2側の領域である第二領域74(図11参照)に対して、径第一方向R1側(図10、図11における紙面手前側)に一層分オフセットされている。ここで、「頂部」とは、渡り部72におけるステータコア2から軸方向Lに最も離れる部位であり、本実施形態では、オフセット部72aが当該頂部に形成されている。また、渡り部72について「領域」とは、渡り部72における延在方向Aに沿った領域を指し、直交断面の全体を含む領域である。図11に示すように、径方向Rに見て渡り部72同士が交差する2つの連続コイル部60のうちの、一方の連続コイル部60に備えられる渡り部72の第一領域73と、他方の連続コイル部60に備えられる渡り部72の第二領域74とが、径方向Rに見て交差するように配置されている。
本実施形態では、図10に示すように、渡り部72は、互いに6スロットピッチ離れて配置された異なる2つのコイル辺部71同士を接続している。そして、本実施形態では、図10及び図11に示すように、各渡り部72の第一領域73は、他の5つの渡り部72の第二領域74のそれぞれと、延在方向Aにおける互いに異なる位置において径方向Rに見て交差するように配置されている。なお、他の5つの渡り部72のうち、1つは同相の渡り部72であり、残りの4つは他相の渡り部72である。また、各渡り部72の第二領域74は、他の5つの渡り部72の第一領域73のそれぞれと、延在方向Aにおける互いに異なる位置において径方向Rに見て交差するように配置されている。なお、図11では、ある1つの交差部70に着目し、当該交差部70において径方向Rに見て交差するように配置される一対の渡り部72以外については、図示を簡略化している。
交差部70において径方向Rに対向する一対の渡り部72のそれぞれは、図12及び図14に示すように、対向部位75が両側部位76,77に対して窪むように形成されている。以下では、交差部70における交差対象の渡り部72を「対象渡り部」という。本実施形態では、図20における一部拡大図から明らかなように、径方向Rの両側のそれぞれにおいて、異なる連続コイル部60に備えられる渡り部72と径方向Rに対向するように配置される渡り部72が存在する。本実施形態では、そのような渡り部72についても、径方向Rにおける何れか一方側の渡り部72のみを、交差部70における対象渡り部とする。具体的には、本実施形態では、交差部70において互いに対象渡り部となり得る一対の渡り部72を、接続対象の一対のコイル辺部71のそれぞれが配置される層の組み合わせ(例えば、共に第一層、或いは第一層と第二層等)が同一となる一対の渡り部72に限定している。本実施形態では、第E層(E=1,3,5)に配置されるコイル辺部71と第(E+1)層に配置されるコイル辺部71とを接続する渡り部72同士が、交差部70において互いに対象渡り部となり得る。なお、後の「6.その他の実施形態」の項で説明する図24〜図26に示す構成や図27〜図29に示す構成では、第E層(E=1,2,3,4,5,6)に配置される異なる2つのコイル辺部71を接続する渡り部72同士が、交差部70において互いに対象渡り部となり得る。
対向部位75は、図12及び図14に示すように、渡り部72における交差部70において対象渡り部と対向する部位であり、両側部位76,77は、渡り部72における対向部位75に対して延在方向Aの両側に位置する部位である。本実施形態では、図11に示すように、対向部位75に対して延在方向Aにおける頂部側(本例ではオフセット部72a側)に位置する頂部側部位76と、対向部位75に対して延在方向Aにおけるコイル辺部71側に位置するコイル辺部側部位77とにより、両側部位が構成されている。なお、渡り部72について「部位」とは、渡り部72の外周面における一部の部分(周方向Cにおける一部の領域)を指す。
対向部位75は、渡り部72における交差部70に配置される領域を対向領域として、当該対向領域の外周面における、径方向Rにおける対象渡り部側(以下、「対向方向側」という。)を向く部分である。ここで、対向方向側を向く部分とは、面の法線方向が対向方向に対して設定角度以下で交差する部分を指し、この設定角度は、例えば、5度、10度、15度、或いは20度等の、90度未満の角度に設定される。頂部側部位76は、対向部位75に対して延在方向Aにおける頂部側に位置する渡り部72の領域を頂部側領域として、当該頂部側領域の外周面における対向方向側を向く部分である。また、コイル辺部側部位77は、対向部位75に対してコイル辺部71側に位置する領域をコイル辺部側領域として、当該コイル辺部側領域の外周面における対向方向側を向く部分である。
本実施形態では、各渡り部72の第一領域73は、他の5つの渡り部72の第二領域74のそれぞれと交差する交差部70を有しており、これら5つの交差部70は、第一領域73の延在方向Aにおける位置が近接している。同様に、各渡り部72の第二領域74は、他の5つの渡り部72の第一領域73のそれぞれと交差する交差部70を有しており、これら5つの交差部70は、第二領域74の延在方向Aにおける位置が近接している。そのため、対向部位75は、5つの交差部70のそれぞれに対応して5つ形成されるが、本実施形態では、第一領域73や第二領域74における延在方向Aに隣接する異なる対向部位75の間の領域も、対向部位75を含む領域と同じ形状に形成されている。すなわち、図12及び図14に示すように、第一領域73及び第二領域74のそれぞれに形成される5つの対向部位75は、5つの交差部70のそれぞれに対して共通の対向部位75として形成されている。
交差部70において径方向Rに対向する一対の渡り部72のそれぞれは、対向部位75を含む直交断面の形状(すなわち、上記対向領域の直交断面の形状)が、図11、図12、図14に示すように、径方向Rに対して直交する方向の幅である径直交方向幅S2よりも、径方向Rの幅である径方向幅S1が小さくなるような扁平形状とされている。これに対し、頂部側部位76を含む直交断面の形状や、コイル辺部側部位77を含む直交断面の形状は、オフセット部72a等の屈曲部における屈曲変形の影響を無視すると、真円状となっている。よって、渡り部72の径方向R視での形状は、図11に示すように、延在方向Aに直交する方向の幅が延在方向Aの位置によって変化し、対向部位75を含む領域の幅(径直交方向幅S2)が、両側部位76,77を含む領域の幅よりも大きくなっている。本実施形態では、対向部位75を含む領域の絶縁被覆材46(図4参照)は、両側部位76,77を含む領域の絶縁被覆材46に比べて周長が塑性的に伸長しており、対向部位75を含む直交断面の周長は、両側部位76,77を含む直交断面の周長よりも長くなっている。なお、図7〜図10や、後に参照する図24〜図29においては、線状導体4の断面形状の、延在方向Aの位置による変化については、図示を省略している。
渡り部72の径方向Rの幅は、図12及び図14に示すように、延在方向Aの位置によって変化し、対向部位75を含む領域の幅(径方向幅S1)が、両側部位76,77を含む領域の幅よりも小さくなっている。すなわち、対向部位75を含む領域の径方向Rの幅は、渡り部72におけるコイル辺部71に隣接する領域(具体的には、コイル辺部側部位77を含む領域)の径方向Rの幅よりも小さくなっている。具体的には、図12に示すように、第一領域73については上記の対向方向側が径第二方向R2側となり、第一領域73の対向部位75は、第一領域73の両側部位76,77に対して対向方向とは反対側の径第一方向R1側に窪んでいる。また、図14に示すように、第二領域74については上記の対向方向側が径第一方向R1側となり、第二領域74の対向部位75は、第二領域74の両側部位76,77に対して対向方向とは反対側の径第二方向R2側に窪んでいる。なお、本実施形態では、対向部位75を含む領域の直交断面の中心位置は、両側部位76,77を含む領域の直交断面の中心位置に対して対向方向とは反対側にオフセットされており、渡り部72における対向方向とは反対側の部位には窪みが形成されていない。
そして、図12及び図14に示すように、第一領域73の対向部位75は、第二領域74の両側部位76,77よりも径第二方向R2側に配置され、第二領域74の対向部位75は、第一領域73の両側部位76,77よりも径第一方向R1側に配置されている。これにより、交差部70の径方向Rの幅を、交差部70において交差する渡り部72のそれぞれの直交断面の形状が真円状である場合(図13参照)に比べて、小さく抑えることが可能となっている。ここで交差部70の径方向Rの幅は、第一領域73の対向部位75を含む直交断面の径方向Rの幅(径方向幅S1)と、第二領域74の対向部位75を含む直交断面の径方向Rの幅(径方向幅S1)と、第一領域73の対向部位75と第二領域74の対向部位75との間の径方向Rの隙間(本例では設計上ゼロ)との和である。なお、図13は、本発明を適用しない場合の比較例を示す図であり、本発明の実施例ではないが、理解を容易にすべく、図12と同様に符号を付している。この図13に示す比較例では、交差部70の径方向Rの幅は、直交断面の形状を真円状とした状態での線状導体4の直径φの2倍となっている。すなわち、本実施形態では、交差部70の径方向Rの幅を、直径φの2倍よりも小さくすることが可能となっている。よって、図15に示すように、コイルエンド部3aの径第一方向R1側の端部を、ステータコア2の内周面よりも径第二方向R2側に位置させることができ、ステータコア2の径第一方向R1側にロータ6を組み付ける工程を簡素なものとすることができる。
本実施形態では、設計上、第一領域73の対向部位75と、第二領域74の対向部位75とが当接するように配置される。そして、第一領域73及び第二領域74のそれぞれについて、対向部位75を含む直交断面の径方向幅S1は、直交断面の形状を真円状とした状態での線状導体4の直径φの、半分の値に設定されている。よって、本実施形態では、設計上、交差部70の径方向Rの幅は、直径φと等しくなる。なお、対向部位75を含む直交断面の径方向幅S1を、直径φの半分の値以外に設定することも可能であり、例えば、直径φの4分の3の値、直径φの4分の1の値等に設定することができる。また、対向部位75を含む直交断面の径方向幅S1を、コイル辺部71の直交断面の径方向Rの幅に応じて設定しても良い。例えば、スロット22内に配置される複数のコイル辺部71のうちの、最も直交断面の径方向Rの幅が小さいコイル辺部71或いは最も直交断面の径方向Rの幅が大きいコイル辺部71の、直交断面の径方向Rの幅を基準幅とし、対向部位75を含む直交断面の径方向幅S1を当該基準幅と同一の値或いは当該基準幅より小さい値に設定することができる。
ところで、図2に示すように、コイル辺部71は、直交断面における径方向Rの幅が周方向Cの幅よりも小さくなるように扁平化された状態で、スロット22内に配置されている。一方、上述したように、渡り部72の頂部側部位76を含む直交断面の形状や、渡り部72のコイル辺部側部位77を含む直交断面の形状は、オフセット部72a等の屈曲部における屈曲変形の影響を無視すると、真円状となっている。よって、コイル辺部71における直交断面の形状は、渡り部72の少なくとも一部の領域よりも径方向Rの幅が小さくなるような扁平形状となっている。すなわち、コイル辺部71の径方向Rの幅は、渡り部72におけるコイル辺部71に隣接する領域(具体的には、コイル辺部側部位77を含む領域)の径方向Rの幅よりも小さい。なお、本実施形態では、スロット22内に配置される全てのコイル辺部71が、直交断面における径方向Rの幅が周方向Cの幅よりも小さくなるように扁平化されている。
5.回転電機の製造方法
次に、本実施形態に係る回転電機100の製造方法について、図16に示すフローチャートを参照して説明する。図16に示すように、回転電機100を製造する工程には、コイルユニット供給工程#01と、コイル辺部挿入工程#02〜#04とが含まれる。ここで、コイルユニット供給工程#01は、コイルユニット30をステータコア2の径第一方向R1側であって当該ステータコア2と径方向Rに見て重なる位置(以下、「供給対象位置」という。)に供給する工程である。コイル辺部挿入工程#02〜#04は、コイルユニット30を径第二方向R2側に移動させて、コイルユニット30が有する複数のコイル辺部71を開口部22bからスロット22内に挿入する工程である。
本実施形態では、図17に模式的に示すように、コイルユニット供給工程#01では、コイルユニット30を軸方向L周りの螺旋状に成形すると共に、当該コイルユニット30をステータコア2に対して軸方向Lに近づける工程を実行する。なお、図17においては、コイルユニット30(図10参照)を簡略化して示している。図17に示すように、本実施形態では、コイルユニット30は、螺旋状に成形される前の状態では平面的な帯状に形成されている。そして、コイルユニット供給工程#01では、コイルユニット30において未だ螺旋状に成形されていない部分における第一端部30a側の部分が、軸方向L周りであってコア内周面より小径の螺旋状に成形されると共に、螺旋状に成形された部分が、ステータコア2に対して軸方向Lの外側から上記の供給対象位置に供給される。供給対象位置は、螺旋状に成形した部分に含まれるコイル辺部71の軸方向Lの中央位置と、ステータコア2の軸方向Lの中央位置とが合う位置であり、本実施形態では、ステータコア2の内径側に設定される。
図16に示すように、コイルユニット供給工程#01を実行した後、コイル辺部挿入工程#02〜#04を実行する。本実施形態では、図18に示すように、コイル辺部挿入工程#02〜#04では、コイルユニット供給工程#01により供給されるコイル辺部71を、順次、スロット22内に挿入する工程を実行する。線状導体4の断面形状は、当該線状導体4に外力が印加されていない状態では、円形状となる可能性が高い。そして、本実施形態では、図19(a)に示すように、線状導体4の断面形状を真円状とした状態での周方向幅Dは、スロット22の開口幅W1よりも大きく設定されている。そのため、本実施形態では、コイル辺部挿入工程では、図19(a)に示すように、扁平化工程#02を実行して、スロット22内に挿入される線状導体4の部分(コイル辺部71)の周方向幅Dを開口幅W1より狭い第一周方向幅D1とした後に、挿入工程#03を実行して、コイル辺部71を開口部22bからスロット22内に挿入する。なお、1回の挿入工程#03において挿入対象となるコイル辺部71が、周方向Cに隣接する複数のスロット22に分かれて挿入される複数のコイル辺部71であっても良い。本実施形態では、図19(a)に示すように、扁平化治具51を用いて扁平化工程#02を実行する。第一周方向幅D1は、扁平化治具51において線状導体4が通過する部分の周方向Cの隙間幅に応じて定まる。
挿入工程#03では、スロット22の内部において進行可能な最も径第二方向R2側の位置まで、コイル辺部71が挿入される。この際、例えば、線状導体4を径方向Rに押し込む挿入治具(図示せず)が用いられる。図19では、コイル辺部71が最も径第二方向R2側の層である第一層に配置される場合を例として示している。挿入工程#03に引き続き、図19(b)及び図19(c)に示すように、押圧工程#04が実行される。押圧工程#04では、スロット22内に挿入された線状導体4の部分であるコイル辺部71が、スロット22の開口方向とは反対側である径第二方向R2側に押圧される。本実施形態では、図19(b)及び図19(c)に示すように、押圧治具53を用いて押圧工程#04を実行し、スロット22の断面形状と合うように線状導体4の断面形状を変化させる。この際、本実施形態では、開口幅W1が内部幅W2(図2参照)よりも狭くなるようにスロット22が形成されているため、図19(c)に示すように、押圧工程#04の実行後における線状導体4の周方向幅Dは、開口幅W1より広い第二周方向幅D2となる。なお、第二周方向幅D2は、本実施形態では、スロット22内における径方向Rの位置に応じて変化する。
本実施形態では、図10に示すように、コイルユニット30を構成する複数のコイル辺部71は、コイルユニット30の周方向Cの端部30a,30bを除いて、同じ周方向Cの位置において2つのコイル辺部71が径方向Rに並ぶように配置される。そのため、図示は省略するが、本実施形態に係る挿入工程#03では、基本的に、同じスロット22に対して2つのコイル辺部71を連続して挿入する。この際、図19(b)及び図19(c)に示すように1つのコイル辺部71毎に押圧工程#04を実行するのではなく、径方向Rに並ぶ2つのコイル辺部71に対して押圧工程#04を実行する構成とすることもできる。この場合、径第二方向R2側に位置するコイル辺部71は、径第一方向R1側に位置するコイル辺部71を介して押圧治具53により径第二方向R2側に押圧される。
このように、本実施形態では、コイル辺部挿入工程は、扁平化工程#02、挿入工程#03、及び押圧工程#04を順に実行する工程である。この際、線状導体4の断面形状は、扁平化工程#02により変化すると共に、押圧工程#04によっても変化する。すなわち、本実施形態では、コイル辺部挿入工程#02〜#04は、コイル辺部71をスロット22内に挿入する前後で、線状導体4の断面形状を変形させる工程を含む。
本実施形態に係るコイルユニット供給工程#01では、図17に示すように、コイルユニット30が第一端部30a側の部分から順に供給対象位置に供給され、コイル辺部挿入工程#02〜#04では、図18に示すように、コイルユニット供給工程#01により供給されるコイル辺部71が、順次、スロット22内に挿入される。よって、図16に示すように、本実施形態では、コイルユニット30の全体の供給が完了するまでの間は(ステップ#05:No)は、コイルユニット供給工程#01及びコイル辺部挿入工程#02〜#04が繰り返し実行される。そして、コイルユニット30の全体の供給が完了した後は(ステップ#05:Yes)、全てのコイル辺部71のスロット22内への挿入が完了するまでの間(ステップ#06:No)、コイル辺部挿入工程#02〜#04が繰り返し実行される。
図20は、全てのコイル辺部71のスロット22内への挿入が完了した後の状態における(ステップ#06:Yes)、コイルユニット30の状態を模式的に示している。詳細は省略するが、この後、図5に示すように、各連続コイル部60の端部60a,60bと、同相の他の連続コイル部60の端部60a,60b、電源端子81、或いは中性点82との接続工程が実行され、本実施形態では更に、閉塞部材25(図示せず)の配置工程が実行される。
ところで、「4.交差部の構成」の項で述べたように、交差部70において径方向Rに対向する一対の渡り部72のそれぞれは、図12及び図14に示すように、両側部位76,77に対して窪む形状の対向部位75を有している。このような対向部位75を形成するための窪み形成工程は、挿入工程#03より前の時点で行うことも、挿入工程#03よりも後の時点で行うことも可能である。なお、窪み形成工程は、例えば、渡り部72における対向部位75を形成する領域を、延在方向Aに対して90度或いは90度未満の角度で交差する方向に、弾性限界を超える程度の圧力を加える工程とされる。この際、当該領域に対する加熱処理が併せて実行される構成とすることもできる。
6.その他の実施形態
最後に、本発明に係る回転電機の、その他の実施形態について説明する。なお、以下のそれぞれの実施形態で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能である。
(1)上記の実施形態では、第一領域73の対向部位75と、第二領域74の対向部位75とが当接するように配置される構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、第一領域73の対向部位75と、第二領域74の対向部位75とが、互いに径方向Rに離間して配置される構成とすることも可能である。この場合における離間距離は、例えば、直交断面の形状を真円状とした状態での線状導体4の直径φの4分の1以下の値や、当該直径φの2分の1以下の値とすることができる。
(2)上記の実施形態では、対向部位75を含む領域の直交断面の中心位置が、両側部位76,77を含む領域の直交断面の中心位置に対して対向方向とは反対側にオフセットされている構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。例えば、交差部70において互いに対象渡り部となり得る一対の渡り部72を、接続対象の一対のコイル辺部71のそれぞれが配置される層の組み合わせが同一となる一対の渡り部72に限定しない場合等において、対向部位75を含む領域の直交断面の中心位置と、両側部位76,77を含む領域の直交断面の中心位置とが、径方向Rの同じ位置に配置される構成とすることも可能である。この場合、上記の実施形態とは異なり、両側部位76,77に対して窪むように形成される対向部位75が、渡り部72における径方向Rの両側の部位に形成される。
(3)上記の実施形態では、対向部位75を含む直交断面の周長が、両側部位76,77を含む直交断面の周長よりも長い構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、絶縁被覆材46の内部に形成される隙間Gの断面積の総和の大きさによっては、絶縁被覆材46の周長を伸長させることなく線状導体4の断面形状を所望の扁平形状とすることが可能となり、このような場合には、対向部位75を含む直交断面の周長が、両側部位76,77を含む直交断面の周長と等しくなる構成とすることができる。
(4)上記の実施形態では、スロット22内に配置される全てのコイル辺部71が、直交断面における径方向Rの幅が周方向Cの幅よりも小さくなるように扁平化されている構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、スロット22内に配置される一部のコイル辺部71(例えば、最内層に配置されるコイル辺部71)が、直交断面における径方向Rの幅が周方向Cの幅よりも大きくなるように扁平化されている構成や、当該一部のコイル辺部71の直交断面における径方向Rの幅と周方向Cの幅とが等しい構成とすることもできる。
(5)上記の実施形態では、絶縁被覆材46が常温で可塑性を有する材料により構成されている場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。例えば、絶縁被覆材46が、熱を加えることにより可塑化する材料(熱可塑性を有する材料)により構成されていても良い。この場合、対向部位75を形成するための窪み形成工程は、加熱処理を含む構成となる。また、絶縁被覆材46が、伸縮性を有するが可塑性や熱可塑性を有さない材料により構成されていても良い。この場合、対向部位75が両側部位76,77に対して窪むように絶縁被覆材46が弾性変形している状態が維持されるように、例えば結束部材等を用いて渡り部72同士を結束する構成となる。
(6)上記の実施形態では、交差部70が、異なる連続コイル部60の渡り部72同士が交差する部分に形成されている構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の適用対象には、異なる渡り部72同士が径方向Rに見て交差する交差部70が形成されるようなあらゆる回転電機が含まれる。
(7)上記の実施形態では、コイルユニット供給工程#01が、図17に示すように、コイルユニット30を軸方向L周りの螺旋状に成形すると共に、当該コイルユニット30をステータコア2に対して軸方向Lに近づける工程である構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。例えば、図21に示すように、コイルユニット供給工程#01として、コイルユニット30を軸方向Lに見て軸方向L周りの渦巻状に成形した後、当該コイルユニット30をステータコア2に対して径方向Rに見て重なる位置まで軸方向Lに移動させる工程を実行する構成とすることも可能である。
(8)上記の実施形態では、図5に示すように、各連続コイル部60の端部60a,60bが、同相の他の連続コイル部60の端部60a,60b、電源端子81、或いは中性点82と接続されている構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。例えば、図22に示すような接続関係とすることも可能である。この構成では、図23に示すように、互いに直列接続された4つの連続コイル部60が、電源端子81と中性点82とを接続する相コイルを構成する。
(9)上記の実施形態では、図7及び図8に示すように、渡り部72により接続される2つのコイル辺部71が、径方向Rの互いに異なる位置に配置される構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、渡り部72により接続される2つのコイル辺部71が、径方向Rの互いに同じ位置に配置され、コイル3がステータコア2に巻装された状態で、渡り部72により接続される2つのコイル辺部71が、互いに異なるスロット22内において同一の層に配置される構成とすることもできる。以下、このような構成の例として、図24〜図26に示す第一例と、図27〜図29に示す第二例とについて説明する。なお、図24〜図29においては、U相の連続コイル部60、V相の連続コイル部60、及びW相の連続コイル部60のそれぞれを、U相連続コイル部60U、V相連続コイル部60V、及びW相連続コイル部60Wとしている。
〔第一例〕
図24に示すように、本例においても、上記の実施形態と同様、連続コイル部60は波巻状に形成されているが、上記の実施形態とは異なり、同一の連続コイル部60の同一の周回を構成する複数のコイル辺部71は、同一の径方向Rの位置に配置されている。また、本例では、上記の実施形態とは異なり、奇数個のコイル辺部71が1つの連続コイル部60を構成しており、第一端部60aと第二端部60bとは軸方向Lの互いに反対側に配置されている。そして、このような連続コイル部60を図26に示すように12個組み合わせることで、本例に係るコイルユニット30が構成される。なお、図26に示すコイルユニット30は、図25に示す6個の連続コイル部60からなる組み合わせ体を、径方向Rに2つ重ねることで構成されている。図26に示すコイルユニット30を構成する複数のコイル辺部71は、上記の実施形態と同様、同じ周方向Cの位置において2つのコイル辺部71が径方向Rに並ぶように配置される。
なお、図25に示す組み合わせ体においては、周方向Cに隣接する、U相連続コイル部60Uのコイル辺部71、V相連続コイル部60Vのコイル辺部71、及びW相連続コイル部60Wのコイル辺部71のそれぞれは、同一の径方向Rの位置に配置されている。
〔第二例〕
図27に示すように、本例においても、上記第一例と同様に、同一の連続コイル部60の同一の周回を構成する複数のコイル辺部71が、同一の径方向Rの位置に配置されている。しかし、本例では、上記第一例とは異なり、図27に示すように、同相の連続コイル部60同士が径方向Rに見て交差することなく配置されている。すなわち、本例では、同一の連続コイル部60を構成する複数のコイル辺部71は、周方向Cに沿って不均等な間隔で配置されている。本例においても、上記第一例と同様に、6個の連続コイル部60からなる組み合わせ体(図28参照)を径方向Rに2つ重ねることで、コイルユニット30(図29)が構成されている。この例では、上記の実施形態や上記の第一例とは異なり、各渡り部72に対して径方向Rに見て交差するように配置される渡り部72は、他相の渡り部72のみとなる。
(10)上記の実施形態では、12個の連続コイル部60を組み合わせてコイルユニット30が構成されている構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。例えば、6個の連続コイル部60を組み合わせてコイルユニット30が構成されても良い。このような構成として、例えば、毎極毎相当たりのスロット数が“1”である場合に、図9に示す連続コイル部60の組み合わせ体を周方向Cにスロット22の配設ピッチの間隔だけずらしながら3つ並べたものをコイルユニット30とすることができる。また、図25や図28に示す組み合わせ体をコイルユニット30とすることもできる。この場合、ステータコア2に対して1層単位でコイル3を巻装することができ、コイルユニット30を用いて奇数層巻構造を有するコイル3を構成することができる。すなわち、本発明は、奇数層巻構造を有するコイル3に適用することができる。
(11)上記の実施形態では、連続コイル部60が、複数のスロット22に挿入されつつステータコア2を3周するように形成されている構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。例えば、連続コイル部60が、ステータコア2を1周、2周、或いは4周するように形成されている構成とすることもできる。また、1つではなく複数の連続コイル部60を順にステータコア2に巻装することで、コイル3が構成されていても良い。
(12)上記の実施形態では、ティース23の先端部に周方向突出部23bが形成されている構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、図30に示すように、ティース23の先端部に周方向突出部23bが形成されていない構成、すなわち、スロット22がオープンスロットである構成とすることもできる。図30に示す例では、更に、上記の実施形態とは異なり、周方向Cに対向するスロット22の内壁面が互いに平行となる平行スロットの構成を有し、開口幅W1と内部幅W2とが等しくなるようにスロット22が形成されている。この場合、押圧工程#04(図16参照)の実行後における線状導体4の周方向幅Dは、上記の実施形態とは異なり、開口幅W1と等しくなる。この場合においても、図示は省略するが、線状導体4の断面形状を真円状とした状態での周方向幅Dが、スロット22の開口幅W1よりも大きく設定されている場合には、上記の実施形態と同様に、線状導体4は、周方向Cの幅を、開口幅W1より広い第二周方向幅に変形可能であるといえる。
(13)上記の実施形態では、線状導体4の断面形状を真円状とした状態での周方向幅Dが、スロット22の開口幅W1よりも大きく設定されている構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、線状導体4の断面形状を真円状とした状態での周方向幅Dが、スロット22の開口幅W1以下に設定されている構成とすることもできる。このような構成では、上記の実施形態とは異なり、コイル辺部挿入工程が、扁平化工程#02を備えず、コイル辺部挿入工程を、挿入工程#03及び押圧工程#04を順に実行する工程とすることができる。この場合においても、押圧工程#04において線状導体4の断面形状が変化するため、コイル辺部挿入工程が、コイル辺部71をスロット22内に挿入する前後で、線状導体4の断面形状を変形させる工程を含むといえる。
(14)上記の実施形態では、連続コイル部60が、波巻状となるようにステータコア2に巻装されている構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。例えば、連続コイル部60が、一対のスロット22間に複数回巻回されてなる重ね巻部を有する構成とすることも可能である。
(15)上記の実施形態では、裸導体素線41が本発明における「導体素線」に相当する構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、樹脂等(例えばポリアミドイミド樹脂やポリイミド樹脂等)の電気的絶縁材料からなる絶縁皮膜が表面に設けられた導体素線(被覆導体素線)を、本発明における「導体素線」として用い、当該被覆導体素線を複数本集合させた被覆導体素線束の周囲が、絶縁被覆材46により更に被覆されている構成とすることもできる。
(16)上記の実施形態では、裸導体素線41の延在方向に直交する断面の形状が円形状である構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、裸導体素線41の断面形状を、例えば、四角形状、三角形状、五角形状、六角形状、八角形状等の各種多角形状としても良い。
(17)上記の実施形態では、径方向Rの内側へ向かう方向である径第一方向R1が、本発明における「開口方向」に相当する構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、径方向Rの外側へ向かう方向である径第二方向R2が、本発明における「開口方向」に相当する構成、言い換えれば、スロット22が径第二方向R2側に開口部を有する構成とすることも可能である。すなわち、本発明は、ロータがステータの径第二方向R2側に配置されるアウタロータ型の回転電機に適用することも可能である。
(18)上記の実施形態では、ステータコア2が、円環板状の磁性体板7を軸方向Lに複数積層して形成されている構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。例えば、ステータコア2が、磁性材料の粉体を加圧成形してなる圧粉材を主な構成要素として形成されている構成とすることも可能である。この場合、ステータコア2が、周方向Cに加えて、径方向R及び軸方向Lの双方においても一体に形成されている構成とすることができる。
(19)上記の実施形態では、ステータコア2が本発明における「コア」に相当する構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。例えば、本発明を固定界磁型の回転電機に適用し、コイル3の巻装対象のコアがロータのコアである構成、すなわち、ロータのコアが本発明における「コア」に相当する構成とすることも可能である。このように、本発明に係る「コア」は、ステータコア2以外の電機子コアに適用することが可能である。
(20)上記の実施形態では、図4に示すように、裸導体素線束42を構成する複数の裸導体素線41同士の間に隙間Gが形成されることにより、複数の裸導体素線41が、絶縁被覆材46の中を互いに相対移動することができる構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、複数の裸導体素線同士の間に隙間が実質的に形成されない線状導体であっても、加圧により断面形状を変形可能な線状導体であれば、本発明に適用することが可能である。
(21)その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、本願の特許請求の範囲に記載されていない構成に関しては、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
本発明は、円筒状のコア基準面の軸方向に延びて軸方向の両側に開口するスロットが、コア基準面の周方向に複数分散配置されているコアと、スロット内に配置されるコイル辺部及び異なるコイル辺部同士をコアの軸方向の外側において接続する渡り部を有してコアに巻装されるコイルと、を備えた回転電機に好適に利用することができる。
2:ステータコア(コア)
3:コイル
4:線状導体
21:コア基準面
22:スロット
22b:開口部
30:コイルユニット
41:裸導体素線(導体素線)
42:裸導体素線束(導体素線束)
46:絶縁被覆材
60:連続コイル部
70:交差部
71:コイル辺部
72:渡り部
75:対向部位
76:頂部側部位(両側部位)
77:コイル辺部側部位(両側部位)
100:回転電機
A:延在方向
C:周方向
L:軸方向
P:延在直交平面
R:径方向
R1:径第一方向(開口方向)
φ:直径

Claims (6)

  1. 円筒状のコア基準面の軸方向に延びて前記軸方向の両側に開口するスロットが、前記コア基準面の周方向に複数分散配置されているコアと、前記スロット内に配置されるコイル辺部及び異なる前記コイル辺部同士を前記コアの前記軸方向の外側において接続する渡り部を有して前記コアに巻装されるコイルと、を備えた回転電機であって、
    前記コイルを構成する線状導体は、導体素線を複数本集合させた導体素線束の周囲を、可撓性の絶縁被覆材により被覆して構成されており、
    前記コイル辺部における前記導体素線束の延在方向に直交する平面での断面である直交断面の形状が、前記渡り部の少なくとも一部の領域よりも前記径方向の幅が小さくなるような扁平形状とされており、
    前記コイルは、異なる前記渡り部同士が前記径方向に見て交差する交差部を有し、
    前記交差部において前記コア基準面の径方向に対向する一対の前記渡り部のそれぞれについて、前記交差部において他方の前記渡り部と対向する部位である対向部位が、当該対向部位に対して前記延在方向の両側に位置する部位である両側部位に対して窪んでいると共に、当該対向部位を含む前記直交断面の形状が、前記径方向に対して直交する方向の幅よりも前記径方向の幅が小さくなるような扁平形状とされている回転電機。
  2. 前記コイル辺部及び前記対向部位を含む領域の双方の前記径方向の幅が、前記渡り部における前記コイル辺部に隣接する領域の前記径方向の幅よりも小さい請求項1に記載の回転電機。
  3. 前記交差部の前記径方向の幅が、前記直交断面の形状を真円状とした状態での前記線状導体の直径の2倍よりも小さい請求項1又は2に記載の回転電機。
  4. 前記対向部位を含む前記直交断面の周長が、前記両側部位を含む前記直交断面の周長よりも長い請求項1から3のいずれか一項に記載の回転電機。
  5. 前記絶縁被覆材が、可塑性を有する材料により構成されている請求項1から4のいずれか一項に記載の回転電機。
  6. 前記スロットは、前記径方向の一方側である開口方向側に開口部を有し、
    前記コイルは、前記コアの前記開口方向側であって当該コアと前記径方向に見て重なる位置に配置されたコイルユニットを前記開口方向とは反対側に移動させることで、前記コイル辺部のそれぞれを前記開口部から前記スロット内に挿入することにより構成され、
    前記コイルユニットは、複数の前記スロットに挿入されつつ前記コアを1周する以上の範囲にわたって連続する一本の線状導体により形成された連続コイル部を複数組み合わせて構成されていると共に、複数の前記連続コイル部における前記スロット内で同層に配置される前記コイル辺部同士が前記コアに巻装された状態と同じ位置関係となるように配置されており、
    前記交差部は、異なる前記連続コイル部の前記渡り部同士が交差する部分に形成されている請求項1から5のいずれか一項に記載の回転電機。
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