JP7079469B2 - 分解装置及び分解装置を備えた冷蔵庫 - Google Patents
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Description
また、保温ケース内にオゾンを含む気体を流入させる蓋孔が、保温ケースの後面側にだけ配置されているので、保温ケースの後面側以外の領域に収納された食品に十分なオゾンが行き渡らず、結果として、残留農薬の分解能力において信頼性に欠ける場合があり得る。
少なくともヘッダ領域を有する第1の領域と、
食品収納領域として機能する第2の領域と、
前記第1の領域及び前記第2の領域を区切る仕切り板と、
流路、前記流路の入側に配置され前記第2の領域に連通したファン、前記流路中に配置された放電装置、及び前記流路の出側に配置され前記ヘッダ領域に連通したオゾン分解フィルタを有する気体供給部と、
を備え、
前記ファンにより前記第2の領域から吸引された気体が前記流路内を流動し、前記放電装置及び前記オゾン分解フィルタを通過して前記ヘッダ領域内に流入し、前記仕切り板に設けられた複数の貫通穴を介して前記ヘッダ領域から前記第2の領域に流入する流動サイクルが形成されることを特徴とする。
よって、収納された食品の表面に付着した残留農薬を効果的に分解することができる信頼性の高い分解装置を提供できる。
収納される食品または蓋が前記容器の上面よりも持ち上がった状態で前記容器を前記第2の領域内に押し込むときに、押し込みが規制される機構を有することを特徴とする。
前記流路の前記開口部の反対側の位置に配置され、前記流路を外部に対して開閉切替可能な自動弁と、を備え、
前記第2の領域が外部に対して開の状態のとき、前記ファンを稼働させ、前記自動弁を開の状態にする制御を行うことを特徴とする。
図1は、本発明1つの実施形態に係る分解装置2を模式的に示す斜視図である。本実施形態では、分解装置2が冷蔵庫の庫内に配置されている場合を示す。(a)は、引き出し式の容器40が閉じられた閉鎖状態を示し、(b)は、引き出し式の容器40が手前に引き出された解放状態を示す。図2は、図1に示す分解装置2の第1の領域4を構成する部材を示す分解斜視図である。
まず、図1及び図2を参照しながら、本発明1つの実施形態に係る分解装置2の説明を行う。
筐体14、天井部材16及び容器40の材料として、樹脂材料を例示することができるが、これに限られるものではなく、金属材料をはじめとするその他の任意の材料を採用することができる。
容器40の左右両側にガイド42が設けられ、筐体14の左右両側に爪状部材44A、44Bが設けられている。爪状部材44A、44Bは、筐体14から下側へ下がる板状の垂直部と、垂直部の下部で内側に折れ曲がった板状の水平部とから構成される。(a)に示すような容器40が閉じられた閉鎖状態では、ガイド42の下面と、爪状部材44A、44Bの水平部の上面とが当接して両者は嵌合し、これにより、容器40の上面が筐体14の下面である仕切り板10の下面に密着する。
図1におけるA-A側面・断面を示す図5において、容器40が閉鎖位置にある(a)では、ガイド42の下面と、爪状部材44A板状の水平部44A1の上面とが当接しているところを示し、容器40が解放位置にある(b)では、ガイド42の下面と、爪状部材44A板状の水平部44A1の上面とが離間しているところを示している。
特に、平面視において、流路22の下側を除く、第2の領域6の全領域の上側に複数の貫通穴12を設けることにより、第2の領域6内の任意の位置に保管した食品について、表面に付着した残留農薬を確実に分解することができる。
ファン24の吸入口及び流路22の出側が対角線上の反対側に配置されているので、ヘッダ領域8の機能が十分に発揮されて、仕切り板10に設けられた複数の貫通穴12からスーパーオキシドアニオンを含む気体を、より均一に第2の領域6に流入させることができる。
また、仕切り板10を介して、第1の領域4が第2の領域6の上側にある場合だけでなく、第1の領域4が第2の領域6の下側にある場合や、第1の領域4及び第2の領域6が左右に配置されている場合もあり得る。
更なるオゾン分解フィルタ26Bにより生成されたスーパーオキシドアニオンは、時間とともに消滅するので、循環する気体のスーパーオキシドアニオン濃度が上昇する虞はない。
図3は、図1に示す放電装置30の放電部32の構造を模式的に示す斜視図である。放電装置30は、ケーシングの内部に、図3に示すような放電部32を備える。放電装置30の放電部32には、流路22の気体の流れに対して直交する向きに延在する針状の電極32Aが配置され、針状の電極32Aの延在方向に沿って延びた第1の放電装置内流路34が形成されている。更に、流路22の気体の流れに沿った第2の放電装置内流路36も設けられている(図3の破線の矢印参照)。
これに加えて、流路22の気体の流れに沿った第2の放電装置内流路36も設けられているので、圧力の損失を抑制でき、オゾン分解フィルタ26Aに流入する気体の流速を抑えて、オゾン分解フィルタ26Aにおける機能を高めることができる。
ただし、2つの電極を備えた場合に限られるものではなく、1つの電極を備えた場合も、3つ以上の電極を備えた場合もあり得る。
図4は、図1に示す調湿フィルタ28の構造を模式的に示す分解斜視図である。調湿フィルタ28はヘッダ領域8内に配置され、図2に示すように、天井部材16の調湿フィルタ28の対応位置には開口がある。これにより、ヘッダ領域8内の気体が含む水分を調湿フィルタ28吸収して、ヘッダ領域8(分解装置2)の外部へ放出することができる。
図4の調湿フィルタ28を拡大して示した分解斜視図に示すように、上部ケース28B1及び下部ケース28B2の間に、複数枚数のフィルタ本体28Aが配置されているので、ヘッダ領域8内の水分を十分に吸収して外部へ放出することができる。フィルタ本体28Aとして、例えば、高い吸湿及び放湿性能を有する高吸収性繊維配合シートを用いることができる。
図5は、図1におけるA-A側面・断面を示す側面図・側面断面図である。図6は、図5の自動弁60部分を拡大して示した側面断面図である。図5及び図6において、(a)は自動弁60が閉の状態を示し、(b)は自動弁60が開の状態を示す。
上記のように、本実施形態に係る分解装置2は、引きだし式の容器40を備えるので、第2の領域6を外部に対して開閉可能な開口部を有するといえる。図5に示すように、本実施形態に係る分解装置2では、流路22の開口部の反対側の後ろ側の位置に、流路22を外部に対して開閉切替可能な自動弁60を備える。
図5及び図6に示す自動弁60は、回転軸62Aを中心に回転して開閉する弁本体62と、弁本体62を外側から押さえるホールドアーム64とを備える。ホールドアーム64は、回転軸64Aを中心に回転する。一方の端部64Bには、圧縮バネ68で付勢された押込部材66が取り付けられている。他方の端部64Cは、引き出し式の容器40が閉じられた閉鎖状態の場合に、容器40の後側面と当接するようになっている。
図7は、本発明1つの実施形態に係る分解装置2の制御処理の一例を示すフローチャートである。図7を参照しながら、自動弁60を用いたオゾン漏れ防止のための制御処理の説明を行う。本フローチャートでは、アクチエータを用いて開閉させる自動弁を用いた場合の制御処理を示す。
はじめに、分解装置2を駆動させるスイッチがオンになったか否か判断する(ステップS2)。この判断で、もし、スイッチがオンになっていない(NO)と判別したときには、そのままこの判断処理を繰り返す。つまり、待機状態になっている。
この制御により、容器40が開の状態になり、第2の領域6が外部に対して解放状態になった場合であっても、オゾンを含む気体を開口の反対側(後ろ側)に流出させて、第2の領域6内を負圧にして、開口側からオゾンが漏れ出すのを防ぐことができる。
ステップS38の判断で、もし、引き出し式の容器40が閉の状態になっている(YES)と判別したときには、オゾンが漏れる虞がないので、ステップS4に戻り、再び、放電装置30による放電を開始し、ファン24に駆動を開始して、残留農薬を分解するための一連の制御処理を再開する。
上記のフローチャートでは、自動弁の開閉を制御処理(信号を送って弁開閉)で行っているが、図5及び図6に示すような機械的な自動弁60を用いる場合には、特別な制御処理は要さずに、容器40の開閉に応じて、機械的に自動弁60の開閉を行うことができる。
上記の1つの実施形態では、分解装置2が冷蔵庫の庫内に備えられた場合を示しているが、これに限られるものではなく、分解装置が個別の装置として形成されている場合もあり得る。その場合には、筐体を、第1の領域だけではなく、第2の領域も覆うように形成すことが考えられる。このとき、例えば、筐体の内部に、引き出し式容器を出し入れ可能に配置することもできるし、引き出し式容器を用いずに、筐体で囲まれた第2の領域に開閉扉を設けることもできる。
4 第1の領域
6 第2の領域
8 ヘッダ領域
10 仕切り板
12 貫通穴
14 筐体
14A 外壁
14B 側壁
16 天井部材
20 気体供給部
22 流路
24 ファン
26A、B オゾン分解フィルタ
28 調湿フィルタ
28A フィルタ本体
28B1 上部ケース
28B2 下部ケース
30 放電装置
32 放電部
32A 電極
34 第1の放電装置内流路
36 第2の放電装置内流路
38 高電圧発生装置
40 容器
42 ガイド
44A、B 爪状部材
44A1 水平部
50 レール
52 ステイ
60 自動弁
62 弁本体
62A 回転軸
64 ホールドアーム
64A 回転軸
66 押込部材
68 圧縮バネ
Claims (4)
- 少なくともヘッダ領域を有する第1の領域と、
食品収納領域として機能する第2の領域と、
前記第1の領域及び前記第2の領域を区切る仕切り板と、
流路、前記流路の入側に配置され前記第2の領域に連通したファン、前記流路中に配置された放電装置、及び前記流路の出側に配置され前記ヘッダ領域に連通したオゾン分解フィルタを有する気体供給部と、
を備え、
前記ファンにより前記第2の領域から吸引された気体が前記流路内を流動し、前記放電装置及び前記オゾン分解フィルタを通過して前記ヘッダ領域内に流入し、前記仕切り板に設けられた複数の貫通穴を介して前記ヘッダ領域から前記第2の領域に流入する流動サイクルが形成され
平面視において前記仕切り板が略矩形の平面形状を有し、前記ファンの吸入口及び前記流路の出側が該略矩形の対角線上反対側に配置されていることを特徴とする分解装置。 - 少なくともヘッダ領域を有する第1の領域と、
食品収納領域として機能する第2の領域と、
前記第1の領域及び前記第2の領域を区切る仕切り板と、
流路、前記流路の入側に配置され前記第2の領域に連通したファン、前記流路中に配置された放電装置、及び前記流路の出側に配置され前記ヘッダ領域に連通したオゾン分解フィルタを有する気体供給部と、
を備え、
前記ファンにより前記第2の領域から吸引された気体が前記流路内を流動し、前記放電装置及び前記オゾン分解フィルタを通過して前記ヘッダ領域内に流入し、前記仕切り板に設けられた複数の貫通穴を介して前記ヘッダ領域から前記第2の領域に流入する流動サイクルが形成され
前記放電装置には、前記流路の気体の流れに対して直交する向きに延在する電極が配置され、前記電極の延在方向に沿って延びた放電装置内流路が形成されていることを特徴とする分解装置。 - 前記流路中の前記ファン及び前記放電装置の間に、更なるオゾン分解フィルタが配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の分解装置。
- 請求項1から3の何れか1項に記載の分解装置を備えた冷蔵庫。
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