JP6120351B2 - 排ガス処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、排ガスに含まれる有機物の分解処理を行う排ガス処理装置に関する。
商業施設、化学薬品工場、食品工場、畜産施設等から排出されるガスには、悪臭の原因となる有機物が含まれていることがある。有機物を含んだ排ガスをそのまま外気に放出することは、周辺環境を考えると好ましくない。そこで、主にフィルタを用いた排ガス処理装置が利用されていた。施設の天井裏、外壁、地下等に排ガス流路となるダクトが設けられ、このダクトにフィルタを設置する。排ガスがフィルタを通過すると、排ガスに含まれる有機物がフィルタに吸着されるため、排ガスから有機物を除去して脱臭することができる。
フィルタは活性炭、ゼオライト等で構成されるが、このフィルタに有機物が蓄積されると有機物の吸着性能は次第に低下していく。やがてフィルタはそれ以上有機物を吸着することができない状態、すなわち破過状態となる。そのため、フィルタを定期的に新しいものに交換する作業が必要であった。
そこで、フィルタの利用に代えて、オゾンガスを用いた排ガス処理装置も考案されている。これは、オゾンガスとオゾンガス分解成分を排ガス流路に供給する装置である。オゾンガスの分解によって生じる酸素ラジカルやOHラジカル等の活性種により、排ガスに含まれる有機物が分解される。オゾンガスを用いた排ガス処理装置は、フィルタの交換コストが不要であるが、有機物を十分に分解するためには、高濃度のオゾンガスを供給する必要があった。しかしながら、オゾン分解触媒と反応しなかったオゾンガスが外気に放出されると、環境に悪影響を及ぼす可能性がある。
そこで、フィルタとオゾンガスを併用した排ガス処理装置が提案されていた(例えば、特許文献1参照)。このタイプの排ガス処理装置は、オゾン分解触媒を担持させたフィルタを用いる。このフィルタに低濃度のオゾンガスを供給して、フィルタに吸着された有機物を徐々に分解することで、フィルタの長寿命化及び交換コストの低減を図っていた。
特開2001−327585号公報
しかしながら、有機物が高濃度に含まれる排ガスが長時間排出されるような場合、フィルタへの有機物の蓄積速度に対してオゾンガスによる分解処理速度が追い付かず、フィルタが交換予定より早く破過状態に至ることもある。そのような場合には、フィルタが交換されるまで有機物が含まれた排ガスが外気へ放出されてしまう状態が続き、排ガス処理装置の信頼性に影響を及ぼす可能性があった。
このような可能性に対して、フィルタを大型化して分解処理能力を高めることも考えられるが、大きな設置スペースが必要となり、さらにオゾン分解触媒によるオゾン分解反応はフィルタの表面付近でしか起こらないという性質があるため、大型化による有機物の分解処理能力の向上には限界があった。結局のところ、フィルタを頻繁に交換することでフィルタの破過を防ぐほかなく、交換コストを削減することは難しかった。
本発明は、上述した問題を鑑み、フィルタでの有機物の吸着処理と、吸着された有機物の分解処理を制御することで、低濃度のオゾンガスを使用した場合でも破過状態に至る前にフィルタを再生させ、信頼性が高くかつ経済性に優れた排ガス処理装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る排ガス処理装置は、以下を備えることを特徴とする。
・排ガス流路にオゾンガスを供給するオゾンガス供給部
・排ガス流路に設けられ、排ガスに含まれる有機物の吸着処理を行う吸着部
・オゾンガス供給部より供給されたオゾンガスを分解して活性種を発生させ、その活性種を用いて吸着部に吸着された有機物の分解処理を行う分解部
・吸着部の吸着処理と分解部の分解処理の双方を行う工程と、分解部の分解処理のみを行う工程とを切り換える切換制御部
切換制御部は、以下を備えても良い。
・吸着部の有機物の吸着量を検出する検出部
この検出部によって検出された有機物の吸着量が所定量を超えると、切換制御部は、吸着処理と分解処理の双方を行う工程から、分解処理のみを行う工程に切り換える。
この検出部として、吸着部の下流側に設けられ、吸着部を通過した排ガスの臭気を測定する臭気センサを備えても良い。
切換制御部は、以下を備えても良い。
・時刻を計測する計時部
計時部によって所定時刻になったことが計測されると、切換制御部は、吸着処理と分解処理の双方を行う工程から、分解処理のみを行う工程に切り換えることができる。
本発明に係る排ガス処理装置は、さらに以下を備えても良い。
・排ガス流路に外気を導入する外気導入部
吸着部への排ガスの供給が遮断された場合に、外気導入部から導入された外気を吸着部に供給することができる。
本発明に係る排ガス処理装置では、吸着部及び分解部として、活性炭にオゾン分解触媒を担持させたフィルタを用いることができる。
あるいは、吸着部及び分解部として、多孔質材料にオゾン分解触媒を積層した積層体を有するフィルタを用いることができる。
あるいは、吸着部及び分解部としてのフィルタを、活性炭及びオゾン分解触媒を担持させたガラス繊維を用いた不織布により構成してもよい。
本発明に係る排ガス処理装置は、オゾンガス供給部、吸着部及び分解部が複数の排ガス流路それぞれに設けられたものであっても良い。切換制御部は、一の排ガス流路において分解処理のみを行う工程に切り換えると、その他の排ガス流路の少なくとも一つにおいて、吸着処理と分解処理の双方を行う工程に切り換える。
本発明に係る排ガス処理装置において、吸着部及び分解部が、軸回転自在なローターとして一体的に構成されたものを用いても良い。ローターが存在する領域の一部の部分は、排ガス流路が通り吸着処理と分解処理の双方が行われる吸着分解区域に割り当てられる。その他の部分は、オゾンガスが流れるオゾンガス流路が通り分解処理のみを行う分解区域に割り当てられる。さらに、オゾンガス流路にオゾンガスを供給する第2のオゾンガス供給部が設けられる。
本発明に係る排ガス処理装置によれば、切換部制御部が、吸着部の吸着処理と分解部の分解処理の双方を行う工程と、分解部の分解処理のみを行う工程とを切り換える。吸着処理と分解処理の双方を行う工程では、吸着部の吸着性能の回復を行いながら、吸着処理を行うため、吸着処理を長時間持続して行うことができる。さらに、例えば、分解処理が追いつかず吸着部が破過状態に近づいたような場合には、分解処理のみを行う工程に切り換えることで、吸着部を集中的に回復させることができる。これによって、吸着部を長寿命化し、交換コストを削減して、経済性を向上することができる。また、有機物を含んだ排ガスがそのまま外部に放出されることを防ぐことができるため、信頼性を向上させることができる。
本発明の第1実施形態に係る排ガス処理装置の概略構成図である。 本発明の第1実施形態に係る排ガス処理装置のオゾンガス供給部及びフィルタの構成例を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る排ガス処理装置のフィルタの構成例を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る切換制御部の構成を示すブロック図である。 本発明の第2実施形態に係る切換制御部の構成を示すブロック図である。 本発明の第3実施形態に係る排ガス処理装置の概略構成図である。 本発明の第4実施形態に係る排ガス処理装置の概略構成図である。 本発明の第5実施形態に係る排ガス処理装置の、フィルタの構成例を示す図である。 本発明の第5実施形態に係る排ガス処理装置の、フィルタの構成例を示す図である。 本発明の第5実施形態に係る排ガス処理装置の、フィルタの構成例を示す図である。 本発明の第5実施形態に係る排ガス処理装置の、フィルタの構成例を示す図である。 本発明の第6実施形態に係る排ガス処理装置の、オゾンガス供給部の構成例を示す図である。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態に係る排ガス処理装置を、図1を参照して説明する。
(構成)
本実施形態の排ガス処理装置1は、商業施設、化学薬品工場、食品工場、畜産施設等の施設から排出されるガスに含まれる有機物を除去し、排ガスを脱臭する。排ガス処理装置1は、施設内部から外部へ通じる排ガス流路10に配置される。排ガス流路10は、例えば施設の天井、外壁、地下等に配管されるダクトである。排ガス流路10の、排ガス処理装置1の下流側には不図示の排気用ファンが設けられており、排ガスが施設内部から外部の方向へ流れるようになっている。
図1に示すように、排ガス処理装置1は、オゾンガス供給部2とフィルタ3とを備える。オゾンガス供給部2はオゾンガスを排ガス流路10に供給する。フィルタ3は、オゾンガス供給部2の排ガス流路下流側に位置している。フィルタ3は排ガスに含まれる有機物の吸着処理を行う吸着部であり、かつオゾンガス供給部2から供給されたオゾンガスを分解することによって発生する活性種を用いて、吸着した有機物の分解処理を行う分解部でもある。
排ガス流路10の、フィルタ3の上流側には流路を開閉するダンパー11が設けられている。排ガス処理装置1はさらに、切換制御部として制御部7を備えている。制御部7は、主にこのダンパー11を開閉する制御によって、フィルタ3において、吸着処理と分解処理の双方を行う工程(以下、単に「吸着分解工程」ともいう)と、分解処理のみを行う工程(以下、単に「分解工程」ともいう)とを切り換える。
オゾンガス供給部2及びフィルタ3の具体的な構成例を図2に示す。本実施形態では、オゾンガス供給部2として、UV照射室20を排ガス流路10のダクト内に直接配置している。このUV照射室20内に、直管型のUV(紫外線)ランプ21が複数本配置されている。UVランプ21の照射する紫外線が酸素に吸収されることで、UV照射室20内にオゾンガスが発生する。UVランプ21は、長手軸方向が流路方向に沿って互いに所定の間隔を空けて配置され、排ガス流路10内に均一にオゾンガスが供給されるようになっている。
フィルタ3は、排ガス流路10内のUV照射室20の下流側に配置されている。排ガス流路10を流れる排ガスと、UV照射室20で発生したオゾンガスとが、このフィルタ3に供給される。フィルタ3は排ガス及びオゾンガスとの接触面積が大きくなるように蛇腹状に形成されている。図2では、フィルタ3が一段のみ配置された状態を図示しているが、図3(a)に示すように、フィルタ3を流路方向に複数段間隔を空けて配置しても良い。
図3(b)に示すように、フィルタ3の蛇腹を構成する各片はそれぞれ、フィルタ基材である多孔質材料にオゾン分解触媒を担持させたものを、トレイに収納した構成となっている。トレイの両面は網状となっており、排ガスが通過するようになっている。フィルタ基材の多孔質材料としては、活性炭やゼオライトを用いることができる。排ガスがフィルタ3を通過すると、排ガスに含まれる有機物は多孔質材料の微細な孔に吸着される。すなわち、フィルタ3において多孔質材料は、有機物の吸着処理を行う吸着部として作用する。これらの多孔質材料を網目状又はハニカム形状で形成することで、接触率が高くかつ圧力損失の低いフィルタ3が得られる。
多孔質材料に担持されるオゾン分解触媒としては、マンガン、銅、ニッケル、亜鉛、鉄、チタン、コバルトから選ばれる少なくとも1種類以上の金属、これらの酸化物、その複合体からなる触媒を、イオン交換や含浸によりフィルタ基材に添着したものを用いることができる。例えば、二酸化マンガン、酸化ニッケルが用いられる。これらのオゾン分解触媒は、オゾンガス供給部2から供給されたオゾンガスを分解し、OHラジカルや酸素ラジカル等の活性種を発生させる。この活性種がフィルタ3に吸着された有機物に接触し、有機物を分解する。すなわち、フィルタ3においてオゾン分解触媒は吸着された有機物の分解処理を行う分解部として作用する。
排ガス処理装置1はさらに、臭気センサ4を備えている。臭気センサ4は、排ガス流路10のフィルタ3下流側であって、フィルタ3近傍に設けられている。この臭気センサ4は、例えば、金属酸化物半導体を素子とするものであって、フィルタ3を通過した排ガスの臭気を測定する。測定結果は制御部7に送信される。
フィルタ3に吸着する有機物の量が増加するとフィルタ3の吸着性能は次第に低下していく。フィルタ3の吸着性能の低下に従って、フィルタ3を通過した排ガスに含まれる有機物の濃度は上昇し、これによって臭気センサ4によって測定される臭気の値も上昇していく。フィルタ3に吸着される有機物が飽和量に達すると、フィルタ3はそれ以上の吸着を行えなくなり、破過状態となる。一方、臭気の測定値は最大となり、以降、排ガスに含まれる有機物の濃度が変わらない限り、その最大値が保たれる。
このように、フィルタ3を通過する排ガスの臭気の測定値とフィルタ3への有機物の吸着量は関連性を有するものであるため、予めその関連性を、後述する記憶部8(図4参照)に記憶しておくことで、臭気センサ4をフィルタ3の有機物の吸着量を検出する検出部として用いることができる。
上述したダンパー11は、排ガス流路10のオゾンガス供給部2の上流側に配置されている。ダンパー11の開閉によって、排ガスのオゾンガス供給部2及びフィルタ3への供給及び遮断が切り換えられる。
排ガス処理装置1は、排ガス流路10に接続され、排ガス流路10に外気を導入する外気導入部6が設けられている。分解工程で、排ガスの代わりに外気導入部6から導入した外気が排ガス流路10の流れを形成する。外気導入部6は、ダンパー11とオゾンガス供給部2との間配置されている。外気導入部6はダンパー13を介して排ガス流路10に接続される。ダンパー13を開くと、外気が排ガス流路10に導入される。
制御部7は、排ガス処理装置1の各部に接続されその動作を制御する。制御部7は、各部の制御に必要なプログラムを実行するPLC(Programmable Logic Controller)によって構成することができる。また、制御部7はマウス、キーボード及びタッチパネル等の入力部に接続され、ユーザーの入力によって適宜制御可能となっている。
制御部7は、例えば、オゾンガス供給部2の動作及び停止を切り換え、かつオゾンガスの供給量を制御する。制御部7は更に、排ガス流路10に設けられたダンパー11及び13の開閉を制御する。また、臭気センサ4の動作を制御するとともに、臭気センサ4の臭気測定値を受信している。
図4に示すように、制御部7は、排ガス処理装置1の制御に必要な各種データを記憶する記憶部8に接続されている。各種データには、吸着分解工程と分解工程とを切り換えるタイミングの基準となるデータが含まれている。本実施形態では、吸着分解工程から分解工程へ切り換える基準値として、臭気センサ4が測定する、フィルタ3を通過したガスの臭気最大値より少し下の値(以降、臭気上限値ともいう)が記憶されている。上述したように、フィルタ3に吸着される有機物が飽和量に達すると臭気も最大値に至るため、臭気最大値より少し下の値が、フィルタ3の破過直前の状態を示す値となる。
分解工程から吸着分解工程へ切り換える基準値として、臭気センサ4が測定する、フィルタ3を通過したガスの臭気測定値のゼロ近傍の値(以降、臭気下限値ともいう)が記憶されている。分解工程では、外気導入部6から導入した外気がフィルタ3を通過するが、フィルタ3に有機物が蓄積されている間は、フィルタ3を通過した外気にも若干の有機物が含まれる状態となるため、臭気センサ4では、ある程度の臭気が測定されることとなる。そのため、臭気測定値のゼロ近傍の値が、フィルタ3に蓄積された有機物が分解され、回復が完了したことを示す値となる。
制御部7は、臭気センサ4から受信した測定値と、記憶部8に記憶された基準値を比較し、比較結果に応じて各ダンパーを開閉することにより、工程の切り換えを行う。なお、切り換えの際の具体的な制御については、作用の説明において詳しく述べる。
(作用)
本実施形態の排ガス処理装置1の作用を、図1及び図2を参照して説明する。
施設内部では有機物を含んだ排ガスが発生し、排ガス処理装置が設けられた排ガス流路10に流入する。フィルタが破過直前の状態となるまで、排ガス処理装置1は吸着処理と分解処理の双方を行う。
具体的には、制御部7によってダンパー11が開放され、有機物を含んだ排ガスは、排ガス流路10を流れてフィルタ3を通過する。また、制御部7によってオゾンガス供給部2が稼働されている。図2に示した例では、UVランプ21が紫外線を照射し、紫外線が酸素に吸収され、オゾンガスがUV照射室20内に発生する。オゾンガスは排ガス流路10を流れ、フィルタ3に到達する。
排ガスがフィルタ3を通過すると、排ガスに含まれる有機物が、吸着部である多孔質材料内部に吸着される。すなわち、フィルタ3において有機物の吸着処理が行われる。フィルタ3を通過して有機物が除去された処理済みの排ガスは、臭気センサ4において臭気を測定される。処理済みの排ガスはさらに排ガス流路10を下って施設外部に排出される。
オゾンガスがフィルタ3を通過すると、活性炭に担持されたオゾン分解触媒にオゾンガスが接触して分解され、活性種であるOHラジカルや酸素ラジカルが発生する。この活性種がフィルタ3に吸着された有機物に接触し、有機物を分解する。すなわち、フィルタ3においてオゾン分解触媒が分解部として作用し、吸着された有機物の分解処理が行われる。
このように、有機物を含んだ排ガスが発生する操業時間中には、吸着処理と分解処理の双方が行われる。すなわち、フィルタ3の吸着性能を随時回復させながら排ガス処理を行われている。しかしながら、操業中に高濃度の有機物を含む排ガスが長時間排出されるような場合には、フィルタの回復速度が追いつかず、蓄積された有機物によってフィルタ3が破過状態に近くなることもある。
フィルタ3が破過状態に近くなると、排ガスに含まれる有機物の一部は除去されないままフィルタ3を通過していく。これによって、臭気センサ4の臭気測定値も上昇していく。制御部7は、記憶部8に記憶されているフィルタ3の破過直前の状態にしめす臭気上限値と、臭気センサ4から送信された臭気測定値とを比較する。臭気測定値が臭気上限値と一致又は超過すると、制御部7は、フィルタ3が破過直前の状態になったと判断し、分解工程に切り換える。
具体的には、ダンパー11を閉止し、排ガスのフィルタ3への流入を止める。外気導入部6のダンパー13を開き、外気を排ガス流路10に流入させる。外気は排ガス流路10を通ってフィルタ3を通過する。
オゾンガス供給部2は引き続き稼働されている。そのため、オゾンガス供給部2で発生したオゾンガスが、排ガス流路10を流れてフィルタ3を通過する。オゾンガスがフィルタ3のオゾン分解触媒に分解されて活性種が発生し、この活性種によってフィルタ3に蓄積された有機物が分解される。これによって、有機物の蓄積によって低下していたフィルタ3の吸着性能が回復される。
フィルタ3に有機物が蓄積した状態では、外気がフィルタ3を通過した場合でも、臭気センサ4ではある程度の臭気が測定される。分解処理によってフィルタ3の吸着性能が回復すると、臭気測定値が低下していく。制御部7は、記憶部8に記憶されているフィルタの回復完了を示す臭気下限値と、臭気センサ4から送信された臭気測定値とを比較する。臭気測定値が臭気下限値と一致又は下回ると、制御部7は、フィルタ3の回復が完了したと判断し、再び吸着分解工程に切り換える。
具体的には、制御部7によって、外気導入部6のダンパー13が閉じられ、外気は遮断される。さらにダンパー11が開かれて排ガスが再びフィルタ3を通過する。なお、ダンパーの開閉は、記載した順序に限られず、適宜入れ替えても良い。
排ガスがフィルタ3を通過し、有機物の吸着処理が行われる。また、オゾンガス供給部2から供給されるオゾンガスを用いて、吸着された有機物の分解処理も行われる。
(効果)
以上述べたような構成により、本実施形態における排ガス処理装置1は、以下のような効果を得ることができる。
(1)排ガス処理装置1は、排ガス流路10にオゾンガス供給部2とフィルタ3とを備える。フィルタ3は、排ガスに含まれる有機物の吸着処理を行う吸着部であり、オゾンガス供給部2より供給されたオゾンガスを分解することによって活性種を発生させ、その活性種を用いて吸着部に吸着された有機物の分解処理を行う分解部でもある。排ガス処理装置1はさらに切換制御部として制御部7を備え、この制御部7が、フィルタ3における吸着分解工程と分解工程とを切り換える。
まず、有機物の吸着処理と分解処理の双方を行うことで、排ガスを処理しながら、同時にフィルタ3の吸着性能を徐々に回復させることができるので、吸着処理を長時間持続して行うことができる。次に、分解工程に切り換えることで、分解処理速度が追いつかず、フィルタに有機物が蓄積したような場合に、分解処理を集中して行うことで、フィルタ3の吸着性能を回復させることができる。これによって、フィルタ3の寿命を延ばし、交換コストを低減することができるため、経済性に優れている。さらに、フィルタ3を集中的に回復させる時間を定期的に設けることが可能であるため、フィルタ3の破過を防ぎ、信頼性の高い排ガス処理を提供することができる。
(2)フィルタ3の上流には、排ガス流路を開閉するダンパー11が設けられている。制御部7は、このダンパー11の開閉によって、フィルタへの排ガスの供給及び遮断を切り換えることができるため、工程の切り換えを簡易な制御で行うことができる。
(3)また、分解部であるフィルタ3の下流側に、臭気センサ4を備えた。フィルタ3を通過した排ガスの臭気濃度は、その排ガスに含まれる有機物の濃度に比例するため、フィルタ3に蓄積された有機物の吸着量と相関する。そのため、臭気センサ4はフィルタ3の有機物の吸着量を検出する検出部として作用する。本実施形態では、臭気センサ4により検出された排ガスの臭気濃度が所定値を超えたタイミング、すなわちフィルタ3への有機物の吸着量が所定量を超えたタイミングで工程の切り換えを行う。これによって、フィルタ3の状態に応じて適宜制御を切り換えることができ、柔軟性の高い排ガス処理装置1とすることができる。所定値を、例えば、フィルタ3が破過直前の状態となる数値に設定すれば、操業中でもフィルタ3を集中的に回復させることができる。これによって、フィルタ3の破過によって有機物を含んだ排ガスが外気に放出されることを防ぐことができ、さらに信頼性の高い排ガス処理装置1を提供することができる。
フィルタ3に蓄積された有機物の吸着量は、フィルタ3を通過した排ガスの有機物濃度を測定することでも検出可能であるが、有機物の種類に応じた専用の測定器や大がかりな設備を必要とする場合もある。ここで、フィルタ3を通過した排ガスの臭気濃度とフィルタ3に蓄積された有機物の吸着量の関連性に着目して、臭気センサ4を検出部として利用した。これにより簡易な臭気センサ4でも工程の切り換えタイミングを判断することができるようになり、制御の簡略化及び装置の省スペース化にも貢献する。
(4)また、排ガス流路10に外気導入部6を設けた。排ガスの排ガス流路10への流入を遮断している間は、外気導入部6からの外気を排ガス流路10に導入する。外気が排ガス流路10を流れることによって、オゾンガス供給部2で供給されたオゾンガスが、滞留することなくフィルタ3を通過するため、分解工程を効率的に行うことができる。
(5)フィルタ3は、多孔質材料にオゾン分解触媒を担持させた構成とした。吸着部と分解部を一体的にした構成により、コンパクトで省スペースな構成とすることができる。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態に係る排ガス処理装置を、図5を参照して説明する。
なお、この第2実施形態では、前述の第1実施形態とは異なる点のみを説明し、前述の第1実施形態と同じ部分については同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
(構成)
本実施形態の排ガス処理装置1は、第1実施形態で説明した臭気センサに代えて、計時部を備えている。計時部は、例えば、時刻を計測するタイマー9である。図5に示すように、タイマー9は、計測結果を制御部7に送信する。
本実施形態において、記憶部8は、吸着分解工程と分解工程を切り換えるタイミングの基準となるデータとして、排ガス処理装置1が設けられた施設の操業開始時刻及び操業終了時刻を記憶している。
制御部7は、この操業開始時刻及び操業終了時刻を基準として、吸着分解工程と分解工程とを切り換える。施設の操業時間においては、有機物を含んだ排ガスが発生しているので、吸着分解工程を行って、フィルタ3を回復させつつ排ガスを処理する。一方、有機物を含んだ排ガスが発生しない施設の操業停止時間においては、分解工程に切り換えて、フィルタ3に蓄積された有機物を分解し、フィルタ3を集中的に回復させる。
(作用)
施設の操業時間においては、排ガス処理装置1は、第1実施形態と同様の態様で、吸着処理と分解処理を行う。フィルタ3が破過状態に近くならなければ、操業時間中は有機物の吸着処理が継続される。ただし、排ガスに含まれる有機物の濃度によっては、有機物の分解速度に対して吸着速度が上回り、フィルタ3には徐々に有機物が蓄積されていく。この場合、操業終了時には、フィルタ3には一定量の有機物が蓄積され、吸着性能がある程度低下した状態となっている。
制御部7は、タイマー9による時刻計測結果と、操業終了時刻とを比較し、時刻計測結果が操業終了時刻に到達又は経過すると、操業が終了されたと判断し、制御部7は分解工程に切り換える。すなわち、制御部7によってダンパー11が閉じられ、フィルタ3への排ガスの供給が遮断される。代わりに外気導入部6のダンパー13が開かれ、排ガス流路10には外気が流入する。外気は排ガス流路10を通ってフィルタ3を通過する。
操業終了後も、オゾンガス供給部2は引き続き稼働される。そのため、オゾンガス供給部2で発生したオゾンガスが、排ガス流路10を流れてフィルタ3に供給される。オゾンガスがフィルタ3のオゾン分解触媒に分解されて活性種が発生し、この活性種によって操業中にフィルタ3に蓄積された有機物が分解される。これによって、有機物の蓄積によって低下していたフィルタ3の吸着性能が回復される。
制御部7は、タイマー9による時刻計測結果と操業開始時刻とを比較し、時刻計測結果が操業開始時刻に一致又は経過すると、操業が開始されたと判断し、制御部7を吸着分解工程に切り換える。ダンパー11が開かれて排ガスが再びフィルタ3を通過する。外気導入部6のダンパー13は閉じられ、外気は遮断される。排ガスがフィルタ3を通過し、有機物の吸着処理が行われる。また、オゾンガス供給部2から供給されるオゾンガスを用いて、吸着された有機物の分解処理も行われる。
なお、操業開始時刻前にフィルタ3の回復が完了する場合には、操業開始時刻前に分解処理を終了させることも可能である。その場合は、排ガスの種類、施設の稼働時間、フィルタ3の吸着性能等の条件から予めフィルタ3の回復に必要な時間を算出して記憶部8に記憶させ、その時間が経過したところで分解処理を終了させても良い。
この場合は、制御部7はオゾンガス供給部2を停止させて分解処理を終了する。制御部7はダンパー13を閉じて外気を遮断し、さらにダンパー11を開いて、操業開始時刻までスタンバイモードに移行しても良い。
(効果)
本実施形態において、排ガス処理装置1に、時刻を計測する計時部としてタイマー9を設けた。これによって、タイマー9によって所定時刻になったことが計測されると、制御部7は、吸着分解工程から分解工程に切り換える。
所定時刻として、例えば操業終了時刻を定めることで、操業中に蓄積された有機物を、操業停止中に集中的に分解処理することができる。このように、フィルタ3を集中的に回復させる時間を定期的に設けることで、フィルタの破過を防止することができ、排ガス処理装置1の信頼性をいっそう向上させることができる。
なお、本実施形態では、制御部7が、記憶部8に記憶された時刻とタイマー9の時刻計測結果との比較を行って工程の切り換えを行うデジタル方式を例示したが、これに限られない。例えば、タイマー9をON−OFFの接点出力機能を備えたものとし、アナログ方式で工程の切り換えを行っても良い。このアナログ方式を用いた場合は、記憶部8は不要となる。
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態に係る排ガス処理装置を、図6を参照して説明する。
なお、この第3実施形態では、前述の第1実施形態とは異なる点のみを説明し、前述の第1実施形態と同じ部分については同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
(構成)
本発明の第3実施形態に係る排ガス処理装置1は、複数の排ガス流路のそれぞれにオゾンガス供給部とフィルタが設けた構成となっている。
複数の排ガス流路は、基幹のダクトから分岐する分岐ダクトとして設けることができる。図6では、2つの排ガス流路100,200に設けられた構成を図示している。それぞれの排ガス流路100,200と基幹ダクトの間にダンパー111,211が設けられ、ダンパー111,211の開閉によって排ガスが流入する排ガス流路が切り換えられるようになっている。排ガス流路100には、上流側から順に外気導入部61、オゾンガス供給部2、フィルタ31及び臭気センサ41が設けられている。排ガス流路200にも同様に、上流側から順に外気導入部62、オゾンガス供給部2、フィルタ32、及び臭気センサ42が設けられている。
オゾンガス供給部2は、図6に示すように、排ガス流路100及び200と共有のオゾンガス供給部となっている。オゾンガス供給部2は排ガス流路100,200と、それぞれパイプ22,23によって接続され、これらのパイプ22,23を介して各排ガス流路100,200にオゾンガスが供給される。各パイプ22,23にはバルブ24,25が設けられ、バルブ24,25の開閉によって各排ガス流路100,200に対するオゾンガスの供給及び停止が切り換えられる。なお、オゾンガス供給部2は共有とせず、各排ガス流路100,200に別個に設けても良い。
外気導入部についても、図6の例では各排ガス路100,200に別個の外気導入部61,62を設けているが、共有の外気導入部を設け、バルブによって各排ガス流路100,200に選択的に外気が導入されるようにしても良い。
図6では図示していないが、第1実施形態と同様に、排ガス処理装置1は制御部7を備える。この制御部7は、各排ガス流路100,200のダンパー111,211、外気導入部61,62のダンパー113,213、オゾンガス供給部2のバルブ24,25、臭気センサ41,42に接続され、各部の制御を行う。
(作用)
第3実施形態の排ガス処理装置1は、一の排ガス流路100において分解工程に切り換えると、もう一つの排ガス流路200において、吸着分解工程に切り換える。切り換えのタイミングとして、記憶部に記憶された基準値を利用する場合を説明する。
有機物を含んだ排ガスが発生している施設の操業期間中、例えば、排ガス流路100において、吸着処理と分解処理の双方が行われている。具体的には、制御部によって排ガス流路100のダンパー111が開かれ、排ガス流路200のダンパー211は閉じられているため、排ガスは排ガス流路100を流れる。排ガス流路100のバルブ24が開かれ、オゾンガス供給部2からの排ガス流路100にオゾンガスが供給される。排ガスはフィルタ31を通過し、含まれている有機物がフィルタ31に吸着されることにより吸着処理が行われる。また、フィルタ31に供給されるオゾンガスがオゾンガス分解触媒によって分解され、発生した活性種がフィルタ31に吸着した有機物を分解することにより、分解処理が行われる。
操業中に高濃度の有機物を含む排ガスが長時間排出されるような場合には、分解処理が追いつかず、フィルタ31に有機物が急速に蓄積されて、破過状態に近くなる。これに伴って臭気センサ41の測定値が上昇し、記憶部に記憶された、フィルタ31の破過直前の状態を示す基準値に到達すると、制御部は、排ガス流路100のフィルタ31が破過直前の状態になったと判断し、排ガス流路100を分解工程に切り換える。
具体的には、排ガス流路100のダンパー111を閉止し、排ガスの流入を止める。同時に、外気導入部61のダンパー113を開き、外気を排ガス流路100に流入させる。オゾンガス供給部2のバルブ24は開かれたままであり、オゾンガス供給部2から供給されるオゾンガスによって、フィルタ31に蓄積された有機物が分解される。
排ガス流路100を分解工程に切り換えると同時に、排ガス流路200を吸着分解工程に切り換える。具体的には、排ガス流路200のダンパー211が開かれ、排ガスは排ガス流路200を流れる。排ガス流路200のバルブ25が開かれ、オゾンガスは排ガス流路200にも供給される。排ガスはフィルタ32を通過し、含まれている有機物がフィルタ32に吸着されることにより吸着処理が行われる。また、フィルタ32に供給されるオゾンガスがオゾンガス分解触媒によって分解され、発生した活性種がフィルタ32に吸着した有機物を分解することにより、分解処理も行われる。
分解処理のみを行う排ガス流路100において、フィルタ31に蓄積された有機物の分解が完了したら、オゾンガス供給部2のバルブ24を閉じ、分解処理を終了するようにしても良い。
排ガス流路200のフィルタ32が破過状態に近くなったら、同様に、排ガス流路200を分解工程に切り換え、フィルタの回復処理が終わった排ガス流路100を再び吸着分解工程に切り換える。
(効果)
以上述べたように、本実施形態では、排ガス処理装置1は複数の排ガス流路に設けられるものとした。そして、一の排ガス流路において、吸着分解工程から分解処理を行う工程に切り換えたとき、他の排ガス流路を吸着分解工程に切り換えるように構成した。これによって、24時間稼働の商業施設や、操業停止時間が短い工場施設においても、フィルタを十分に再生する時間を確保することができ、効率性の高い排ガス処理装置1を提供することができる。
なお、高濃度の有機物を含む排ガスが一時的に生成されたような場合には、複数の排ガス流路で同時に吸着分解工程を行うことによって、排ガスを速やかに処理することも可能である。
[第4実施形態]
本発明の第4実施形態に係る排ガス処理装置を、図7を参照して説明する。
なお、この第4実施形態では、前述の第1実施形態とは異なる点のみを説明し、前述の第1実施形態と同じ部分については同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
第4実施形態において、吸着部であり分解部であるフィルタ3は、軸回転自在なローター33として構成されている。具体的には、円盤状のケーシング内にオゾン分解触媒を担時した多孔質材料が収容され、不図示のシャフトによって軸回転自在に支持されている。
そして、このローター33が存在する領域は、複数の領域に区分されている。ローター33の回転方向に順に、吸着処理と前記分解処理の双方が行われる吸着分解区域34と分解処理のみを行う分解区域35が割り当てられている。図示の例では、円盤の3/4が吸着分解区域34に割り当てられ、残り1/4が分解区域35に割り当てられている。吸着分解区域34には、施設内の排ガスが導入される排ガス流路300が通過する。フィルタ3の上流側には、オゾンガス供給部2が設けられ、下流には臭気センサ4が設けられる。吸着分解区域34においては、排ガスに含まれる有機物がフィルタ3に吸着される。なおかつ、オゾンガス供給部2によって供給されるオゾンガスによって、フィルタ3に吸着された有機物が分解される。
一方、分解区域35には、排ガス流路300とは別に設けられたオゾンガス流路400が通る。本実施形態において、外気導入部6は、このオゾンガス流路400の上流側に設けられ、導入された外気はオゾンガス流路400を流れる。オゾンガス流路400のフィルタ3上流側には、第2のオゾンガス供給部26が設けられている。図示の例では、第2のオゾンガス供給部26は排ガス流路300のオゾンガス供給部2と別個に設けられているが、排ガス流路300と共有のオゾンガス共有部としても良い。
図7では図示していないが、排ガス処理装置1は不図示の制御部を備え、この制御部が上述した各部の制御と、ローター33を回転させるモータの制御を行っている。
(作用)
本実施形態において、制御部がローター33を回転させることで、フィルタ3の各部分が吸着分解区域34から分解区域35へ移動する。すなわち、ローター33の回転によって、吸着分解工程と分解工程を切り換えていく。切り換えのタイミングは、ローター33の回転速度によって決定される。ローター33を一定速度で回転させて、一定時間ごとに切り換えられるようにしても良い。
または、第2実施形態と同様に、操業開始時間と操業終了時間で切り換えられるようにしても良い。または、第1実施形態と同様に、臭気センサ4の測定値が記憶部に記憶された基準値に到達したときに切り換えても良い。この場合は、例えば、吸着分解区域34と分解区域35が円盤の1/2ずつ占めるように構成し、切り換えのタイミングでローター33を半回転させて切り換えを行っても良い。
(効果)
本実施形態では、吸着部及び分解部であるフィルタ3を、軸回転自在なローター33として構成し、ローター33が存在する領域を吸着分解区域34と分解区域35に割り当てた。これによって、ローター33の回転という簡便な制御で工程の切り換えを行うことができるため、複数のダンパーを設ける必要が無く、装置の簡素化を図ることができる。また、複数のダンパーの開閉制御も必要ないため、制御の簡便化も図ることができる。
[第5実施形態]
本発明の第5実施形態に係る排ガス処理装置を、図8〜図11を参照して説明する。
なお、この第5実施形態では、前述の第1実施形態とは異なる点のみを説明し、前述の第1実施形態と同じ部分については同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
第1実施形態は、吸着部であり分解部であるフィルタ3として、多孔質材料にオゾン分解触媒を担時させ、これをトレイに収容して蛇腹状に配置したものを用いた。フィルタ3の構成はこれに限らず、さまざまなタイプが使用可能である。第5実施形態では、フィルタ3の構造例の一部を示す。
図8に示すように、オゾン分解触媒を担時した多孔質材料で不織布を成形し、この不織布をプリーツ形に束ねたフィルタ3を用いることができる。プリーツ形にすることで、排ガス及びオゾンガスと広い接触面積を確保することができる。
図9(a)に示すように、別個の板状に成形された多孔質材料にオゾン分解触媒を積層した積層体をトレイに収容して、このトレイを第1実施形態と同様に蛇腹状に並べて構成したフィルタ3を用いることもできる。また、図9(b)に示すように、この積層体を複数重ねてトレイに収容しても良い。
オゾン分解反応はオゾン分解触媒の表面付近でしか起きず、オゾン分解触媒を厚くしても活性種の発生量を増やすことは難しい。さらに発生した活性種の寿命は短いため、オゾン分解触媒が厚くなると活性種が多孔質材料に届かない可能性もある。しかしながら、多孔質材料にオゾン分解触媒を積層することによって、活性種が確実に多孔質材料に届き、さらに積層体を複数枚重ねると、各積層体においてオゾン分解反応が起きるため、全体として大きな活性種の発生量を得ることができる。
図10(a)に示すように、多孔質材料で成形した不織布にオゾン分解触媒で形成した不織布を積層し、この積層体をプリーツ形に束ねたフィルタ3を用いることができる。また、図10(b)に示すように、不織布の積層体を複数重ねたものをプリーツ形に束ねたフィルタ3を用いても良い。図7の例と同様に、積層体とすることで全体として大きな活性種の発生量を得ることができ、かつプリーツ形にすることで、排ガス及びオゾンガスとの広い接触面積を確保することができる。
図11に示すように、ガラス繊維に活性炭とオゾン分解触媒を担持させ、このガラス繊維で不織布を形成し、不織布をプリーツ形に束ねたフィルタ3を用いても良い。ガラス繊維に対して活性炭とオゾン分解触媒を別個に担持させても良く、活性炭にオゾン分解触媒を担持させたものを、ガラス繊維に担持させても良い。ガラス繊維を使用することで、低圧損及び高耐熱性のフィルタ3を得ることができる。
上述の例では、トレイを蛇腹状に配置してフィルタ3を構成する例を示したが、単一のトレイでフィルタ3を構成しても良い。この場合は、フィルタ3を排ガス流路300に直交するように配置することで、排ガス及びオゾンガスとの広い接触面積を確保することができる。
プリーツ形フィルタについては、接触面積を広く確保するため、排ガスの流路方向に対して、プリーツの山部分が直交するように設置することが望ましい。
積層体を用いたフィルタについては、排ガスの流路方向において、オゾン分解触媒が多孔質材料の上流側に位置するように配置することが望ましい。
このほかにも、多孔質のフィルタ基材とオゾン分解触媒を組み合わせたフィルタであれば、適宜使用可能である。
[第6実施形態]
本発明の第6実施形態に係る排ガス処理装置を、図12を参照して説明する。
なお、この第6実施形態では、前述の実施形態とは異なる点のみを説明し、前述の実施形態と同じ部分については同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
第1実施形態では、オゾン供給部としてUV照射室20を排ガス流路10に設け、UV照射室20内にUVランプ21を配置したものを開示したが、オゾンガス供給部の構成はこれに限られない。第6実施形態では、オゾンガス供給部の様々な構造例を示す。
図12(a)に示すように、UVランプ21を、蛇腹状のフィルタ3の隣接するトレイに囲まれる空間にそれぞれ配置する。フィルタ3に近接して配置することによって、小型のUVランプでもオゾンガスを確実にフィルタ3に供給することができ、排ガス処理装置1の省スペース化に貢献する。
図12(b)に示すように、フィルタ3に近接してスリット型ノズル28を複数配置しても良い。このスリット型ノズル28は外部のオゾンガス発生部に接続され、そこで発生したオゾンガスをフィルタ3に対して噴射する。ノズルで噴射することによって、フィルタ3内部にオゾンガスが浸透しやすい。また、図12(c)に示すように、スリット型ノズル28に代えて、スプレー型ノズル29を用いることもできる。
このほかにも、種々のオゾンガス発生器を、オゾンガス供給部として適宜用いることができる。
[その他の実施形態]
本発明は上述の実施形態そのままに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で構成要素を適宜変形することができる。また、上述の実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせても良い。例えば、上述の実施形態に示される構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよく、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
例えば、排ガス処理装置1を、第1実施形態で用いた臭気センサ4と第2実施形態で用いたタイマー9の双方を備えるように構成しても良い。これによって、臭気測定による切り換えと、操業時間による切り換えとを組み合わせることができる。
例えば、第1実施形態では、操業中に分解工程に切り換えた場合、臭気センサ4が臭気下限値を示したところで再び吸着分解工程に切り換えることを説明したが、フィルタ3の吸着性能は、完全に回復させなくても、残りの操業時間に必要な分だけ回復させれば足りる。そこで、残りの操業時間に基づいて分解処理を行う時間を算出し、タイマー9の計測時刻がその時間を経過した時点で、再び吸着分解工程に切り換えても良い。この場合、操業終了後に再び分解工程に切り換えてフィルタ3の吸着性能を十分に回復させることができる。
また、第2実施形態では、操業停止中の分解処理工程において、フィルタ3の回復所要時間を予め算出し、その時間が経過したところで分解処理を終了させ、スタンバイモードに移行することを説明した。代わりに、臭気センサ4を使用して、測定値が臭気下限値を示したときは、フィルタ3の回復が完了したと判断して、分解処理を終了させてスタンバイモードに切り換えることもできる。
1 排ガス処理装置
2 オゾンガス供給部
3 フィルタ
4 臭気センサ
6 外気導入部
7 制御部
8 記憶部
9 計時部
10 排ガス流路
11,13 ダンパー
20 UV照射室
21 UVランプ(蛍光灯型)
22,23 パイプ
24,25 バルブ
26 第2のオゾンガス供給部
28 スリット型ノズル
29 スプレー型ノズル
31,32 フィルタ
33 ローター
34 吸着分解区域
35 分解区域
41,42 臭気センサ
61,62 外気導入部
100,200 排ガス流路
111,113,211,213 ダンパー
300 排ガス流路
400 オゾンガス流路

Claims (8)

  1. 排ガス流路にオゾンガスを供給するオゾンガス供給部と、
    前記排ガス流路に設けられ、排ガスに含まれる有機物の吸着処理を行う吸着部と、
    前記オゾンガス供給部より供給されたオゾンガスを分解して活性種を発生させ、当該活性種を用いて前記吸着部に吸着された有機物の分解処理を行う分解部と、
    前記吸着部の吸着処理と前記分解部の分解処理の双方を行う工程と、前記分解部の分解処理のみを行う工程とを切り換える切換制御部と、
    前記吸着部の下流側に設けられ、前記吸着部を通過した排ガスの臭気を測定する臭気センサを備えた、前記吸着部の有機物の吸着量を検出する検出部を備え、
    当該検出部によって検出された有機物の吸着量が所定量に到達すると、前記切換制御部は、前記吸着処理と前記分解処理の双方を行う工程から、前記分解処理のみを行う工程に切り換え、
    前記切換制御部は、分解処理のみを行う工程では、前記排ガスの前記吸着部への流入を止め、外気を前記排ガス流路に流入させることを特徴とする排ガス処理装置。
  2. 時刻を計測する計時部を有し、
    前記計時部によって所定時刻になったことが計測されると、前記切換制御部は、前記吸着処理と前記分解処理の双方を行う工程から、前記分解処理のみを行う工程に切り換えることを特徴とする請求項記載の排ガス処理装置。
  3. 前記排ガス流路に外気を導入する外気導入部を備え、
    前記吸着部への排ガスの供給が遮断されると前記外気導入部から導入された外気が前記吸着部に供給されることを特徴とする請求項1または2に記載の排ガス処理装置。
  4. 前記吸着部及び前記分解部は、多孔質材料にオゾン分解触媒を担持させたフィルタであることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の排ガス処理装置。
  5. 前記吸着部及び前記分解部は、多孔質材料にオゾン分解触媒を積層した積層体を有するフィルタであることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の排ガス処理装置。
  6. 前記吸着部及び前記分解部は、多孔質材料及びオゾン分解触媒を担持させたガラス繊維を用いた不織布により構成されるフィルタであることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の排ガス処理装置。
  7. 前記排ガス流路は複数の排ガス流路であり、それぞれの排ガス流路に前記オゾンガス供給部、前記吸着部及び前記分解部が設けられ、
    前記切換制御部は、一の排ガス流路において前記分解処理のみを行う工程に切り換えると、その他の排ガス流路の少なくとも一つにおいて、前記吸着処理と前記分解処理の双方を行う工程に切り換えることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の排ガス処理装置。
  8. 前記吸着部及び前記分解部は、軸回転自在なローターとして一体的に構成され、
    前記ローターが存在する領域の一部の部分は、前記排ガス流路が通り前記吸着処理と前記分解処理の双方が行われる吸着分解区域に割り当てられ、その他の部分は、オゾンガスが流れるオゾンガス流路が通り前記分解処理のみを行う分解区域に割り当てられ、
    前記オゾンガス流路にオゾンガスを供給する第2のオゾンガス供給部が設けられていることを特徴とする請求項1及び4〜6のいずれか一項に記載の排ガス処理装置。
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