JP7078846B2 - 塗料改質剤および塗料組成物 - Google Patents

塗料改質剤および塗料組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP7078846B2
JP7078846B2 JP2018081349A JP2018081349A JP7078846B2 JP 7078846 B2 JP7078846 B2 JP 7078846B2 JP 2018081349 A JP2018081349 A JP 2018081349A JP 2018081349 A JP2018081349 A JP 2018081349A JP 7078846 B2 JP7078846 B2 JP 7078846B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fluorine
monomer
group
paint
carbon atoms
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018081349A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019189699A (ja
Inventor
英二 増田
和樹 酒見
一也 河原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daikin Industries Ltd filed Critical Daikin Industries Ltd
Priority to JP2018081349A priority Critical patent/JP7078846B2/ja
Publication of JP2019189699A publication Critical patent/JP2019189699A/ja
Priority to JP2022081553A priority patent/JP7335534B2/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7078846B2 publication Critical patent/JP7078846B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本開示は、フルオロアルキル基を有する含フッ素単量体を含む含フッ素重合体を含んでなる塗料改質剤(塗料用添加剤)に関する。本開示は、塗料改質剤および塗料を含んでなる塗料組成物にも関する。
従来、橋梁などの建築物を環境から保護するために、種々の塗料組成物または塗料添加剤が提案されている。
特許文献1(特表2001-524573号公報)および特許文献2(特表2001-524559号公報)は、アクリルポリマーおよびフルオロアルキル基含有重合体を含んでなる塗料組成物を開示している。
特許文献3(特表2013-531708号公報)は、塩化ビニリデン繰り返し単位およびEO鎖を含有した含フッ素重合体を含むコーティング組成物を開示している。
特許文献4(特開平10-168140号公報)は、フルオロアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位およびポリアルキレングリコール(メタ)アクリレートに由来する構成単位を含む共重合体を含有してなる塗料添加剤を開示している。
特許文献5(特開平6-240201号公報)は、炭素数8のフルオロアルキル基を持つ含フッ素重合体を粉体塗料に添加してインク汚染性、レベリング性、撥水撥油性を付与する技術を開示している。
特表2001-524573号公報 特表2001-524559号公報 特表2013-531708号公報 特開平10-168140号公報 特開平6-240201号公報
本開示の目的は、優れた防汚性を基材(例えば、橋梁などの建築物)に与える塗料組成物を提供することにある。
本開示は、
a)式:
CH2=C(-X)-C(=O)-Y-Z-Rf
[式中、Xは、水素原子、一価の有機基またはハロゲン原子であり、
Yは、-O-または-NH-であり、
Zは、直接結合または二価の有機基であり、
Rfは、炭素数1~6のパーフルオロアルキル基である。]
で示される含フッ素単量体から誘導された繰り返し単位、および
(b)炭化水素基を有する非フッ素単量体から誘導された繰り返し単位
を有する含フッ素重合体を含んでなる塗料改質剤を提供する。
非フッ素単量体(b)は、式:
CH2=CA11-C(=O)-O-A12
[式中、A11は、水素原子、炭素数1~30直鎖状または分岐状のアルキル基、シアノ基、置換または非置換のベンジル基、置換または非置換のフェニル基、またはフッ素原子以外のハロゲン原子であり、
A12は、炭素数1~40の炭化水素基である。]
で示される(メタ)アクリレートエステル単量体であることが好ましい。
加えて、本開示は、
(1)含フッ素重合体を含んでなる塗料改質剤、および
(2)樹脂を含んでなる塗料
を含んでなる塗料組成物を提供する。
追加的に、本開示は、単量体(a)および単量体(b)を重合して含フッ素重合体を得た後に、含フッ素重合体を塗料と混合することを含んでなる、塗料組成物の製造方法を提供する。
さらに、本開示は、塗料組成物を基材の表面に塗布して塗膜を形成し、基材に防汚性を付与することを含む、基材の塗装方法を提供する。
さらに加えて、本開示は、塗料組成物を基材の表面に塗布することによって形成されている塗料組成物の膜を提供する。
本開示によれば、優れた防汚性を有する塗膜が形成される。防汚性とは、汚れが付着しにくいこと(優れた汚れ難付着性)、および汚れが付着しても除去しやすいこと(優れた汚れ離脱性)を意味する。すなわち、汚れ(例えば、塩、藻、土およびカーボン)が塗膜表面に付着しにくく、かつ汚れが塗膜表面に付着しても容易に剥がれる。特に、塩化ナトリウムなどの塩に対する防汚性が高い。例えば、海水に浸っている基材(例えば、金属、コンクリートおよび木材)が塗膜によって海水から良好に保護され、塩害が防止される。また、本開示により、優れた耐傷つき性をもつ塗料組成物を提供することもできる。
本開示によれば、基材が良好に保護される。特に、鋼板などの金属の錆が良好に防止される。
塗料組成物は、(1)塗料改質剤、および(2)塗料を含んでなる。
(1)塗料改質剤
塗料改質剤は、含フッ素重合体を含んでなる。一般に、塗料改質剤は、含フッ素重合体および有機溶剤を含んでなるかまたはこれらからなる溶液である。
含フッ素重合体は、含フッ素単量体(a)から誘導された繰り返し単位および非フッ素単量体(b)から誘導された繰り返し単位を有する共重合体である。含フッ素単量体(a)は、炭素数1~6のフルオロアルキル基を有する単量体であり、非フッ素単量体(b)は非環状の炭化水素基、および/または窒素、酸素もしくは硫黄原子を含んでいてもよい環状の炭化水素基を有する単量体である。非フッ素単量体(b)は、好ましくは炭素数14以上の非環状炭化水素基、および/または環状炭化水素基を有する非フッ素非架橋性単量体である。非フッ素単量体(b)の炭化水素基は、飽和または不飽和であるが、飽和であることが好ましい。含フッ素重合体は、必要に応じて、含フッ素単量体(a)および非フッ素単量体(b)以外の他の単量体(c)から誘導された繰り返し単位を有してよい。
含フッ素単量体(a)は、式:
CH2=C(-X)-C(=O)-Y-Z-Rf
[式中、Xは、水素原子、一価の有機基またはハロゲン原子であり、
Yは、-O-または-NH-であり、
Zは、直接結合または二価の有機基であり、
Rfは、炭素数1~6のパーフルオロアルキル基である。]
で示される化合物である。
Xは、例えば、水素原子、メチル基、ハロゲン、炭素数2~21の直鎖状または分岐状のアルキル基、CFX1X2基(但し、X1およびX2は、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、またはヨウ素原子である。)、シアノ基、炭素数1~21の直鎖状または分岐状のフルオロアルキル基、置換または非置換のベンジル基、置換または非置換のフェニル基である。
含フッ素重合体においては、Xは、水素原子、メチル基、フッ素原子、または塩素原子であることが好ましい。Xは、水素原子またはメチル基、特にメチル基であることがさらに好ましい。
Yは、-O-であることが好ましい。
Zは、例えば、直接結合、炭素数1~20の直鎖状のアルキレン基または分岐状のアルキレン基[例えば、式-(CH2)x-(式中、xは1~10である。)で示される基]、あるいは式-SO2N(R1)R2-または式-CON(R1)R2-で示される基(式中、R1は、炭素数1~10のアルキル基であり、R2は、炭素数1~10の直鎖状のアルキレン基または分岐状のアルキレン基である。)、あるいは式-CH2CH(OR3)CH2-(式中、R3は、水素原子、または炭素数1~10のアシル基(例えば、ホルミルまたはアセチルなど)を表す。)で示される基、あるいは、式-Ar-(CH2)r-(式中、Arは、置換基を必要により有するアリーレン基であり、rは0~10である。)で示される基、あるいは-(CH2m-SO2-(CH2n-基または-(CH2m-S-(CH2n-基(但し、mは1~10、nは0~10である。)である。
含フッ素重合体において、Zは、直接結合、炭素数1~20のアルキレン基、-SO2N(R1)R2-であることが好ましい。
Rfは、パーフルオロアルキル基であることが好ましいが、水素原子を有するフルオロアルキル基であってもよい。Rfの炭素数は4~6、例えば4または6であることが好ましい。Rfの炭素数は6であることが特に好ましい。Rfの例は、-CF2CF2CF2CF3、-CF2CF(CF3)2、-C(CF3)3、-(CF2)5CF3、-(CF2)3CF(CF3)2である。
含フッ素単量体(a)の具体例としては、例えば以下のものを例示できるが、これらに限定されるものではない。
CH2=C(-H)-C(=O)-O-(CH2)2-Rf
CH2=C(-H)-C(=O)-O-C6H4-Rf
CH2=C(-Cl)-C(=O)-O-(CH2)2-Rf
CH2=C(-H)-C(=O)-O-(CH2)2N(-CH3)SO2-Rf
CH2=C(-H)-C(=O)-O-(CH2)2N(-C2H5)SO2-Rf
CH2=C(-H)-C(=O)-O-CH2CH(-OH)CH2-Rf
CH2=C(-H)-C(=O)-O-CH2CH(-OCOCH3)CH2-Rf
CH2=C(-H)-C(=O)-O-(CH2)2-S-Rf
CH2=C(-H)-C(=O)-O-(CH2)2-S-(CH2)2-Rf
CH2=C(-H)-C(=O)-O-(CH2)3-SO2-Rf
CH2=C(-H)-C(=O)-O-(CH2)2-SO2-(CH2)2-Rf
CH2=C(-H)-C(=O)-NH-(CH2)2-Rf
CH2=C(-CH3)-C(=O)-O-(CH2)2-Rf
CH2=C(-CH3)-C(=O)-O-C6H4-Rf
CH2=C(-CH3)-C(=O)-O-(CH2)2N(-CH3)SO2-Rf
CH2=C(-CH3)-C(=O)-O-(CH2)2N(-C2H5)SO2-Rf
CH2=C(-CH3)-C(=O)-O-CH2CH(-OH)CH2-Rf
CH2=C(-CH3)-C(=O)-O-CH2CH(-OCOCH3)CH2-Rf
CH2=C(-CH3)-C(=O)-O-(CH2)2-S-Rf
CH2=C(-CH3)-C(=O)-O-(CH2)2-S-(CH2)2-Rf
CH2=C(-CH3)-C(=O)-O-(CH2)3-SO2-Rf
CH2=C(-CH3)-C(=O)-O-(CH2)2-SO2-(CH2)2-Rf
CH2=C(-CH3)-C(=O)-NH-(CH2)2-Rf
CH2=C(-F)-C(=O)-O-(CH2)2-S-Rf
CH2=C(-F)-C(=O)-O-(CH2)2-S-(CH2)2-Rf
CH2=C(-F)-C(=O)-O-(CH2)2-SO2-Rf
CH2=C(-F)-C(=O)-O-(CH2)2-SO2-(CH2)2-Rf
CH2=C(-F)-C(=O)-NH-(CH2)2-Rf
CH2=C(-Cl)-C(=O)-O-(CH2)2-S-Rf
CH2=C(-Cl)-C(=O)-O-(CH2)2-S-(CH2)2-Rf
CH2=C(-Cl)-C(=O)-O-(CH2)2-SO2-Rf
CH2=C(-Cl)-C(=O)-O-(CH2)2-SO2-(CH2)2-Rf
CH2=C(-Cl)-C(=O)-NH-(CH2)2-Rf
CH2=C(-CF3)-C(=O)-O-(CH2)2-S-Rf
CH2=C(-CF3)-C(=O)-O-(CH2)2-S-(CH2)2-Rf
CH2=C(-CF3)-C(=O)-O-(CH2)2-SO2-Rf
CH2=C(-CF3)-C(=O)-O-(CH2)2-SO2-(CH2)2-Rf
CH2=C(-CF3)-C(=O)-NH-(CH2)2-Rf
CH2=C(-CF2H)-C(=O)-O-(CH2)2-S-Rf
CH2=C(-CF2H)-C(=O)-O-(CH2)2-S-(CH2)2-Rf
CH2=C(-CF2H)-C(=O)-O-(CH2)2-SO2-Rf
CH2=C(-CF2H)-C(=O)-O-(CH2)2-SO2-(CH2)2-Rf
CH2=C(-CF2H)-C(=O)-NH-(CH2)2-Rf
CH2=C(-CN)-C(=O)-O-(CH2)2-S-Rf
CH2=C(-CN)-C(=O)-O-(CH2)2-S-(CH2)2-Rf
CH2=C(-CN)-C(=O)-O-(CH2)2-SO2-Rf
CH2=C(-CN)-C(=O)-O-(CH2)2-SO2-(CH2)2-Rf
CH2=C(-CN)-C(=O)-NH-(CH2)2-Rf
CH2=C(-CF2CF3)-C(=O)-O-(CH2)2-S-Rf
CH2=C(-CF2CF3)-C(=O)-O-(CH2)2-S-(CH2)2-Rf
CH2=C(-CF2CF3)-C(=O)-O-(CH2)2-SO2-Rf
CH2=C(-CF2CF3)-C(=O)-O-(CH2)2-SO2-(CH2)2-Rf
CH2=C(-CF2CF3)-C(=O)-NH-(CH2)2-Rf
CH2=C(-F)-C(=O)-O-(CH2)3-S-Rf
CH2=C(-F)-C(=O)-O-(CH2)3-S-(CH2)2-Rf
CH2=C(-F)-C(=O)-O-(CH2)3-SO2-Rf
CH2=C(-F)-C(=O)-O-(CH2)3-SO2-(CH2)2-Rf
CH2=C(-F)-C(=O)-NH-(CH2)3-Rf
CH2=C(-Cl)-C(=O)-O-(CH2)3-S-Rf
CH2=C(-Cl)-C(=O)-O-(CH2)3-S-(CH2)2-Rf
CH2=C(-Cl)-C(=O)-O-(CH2)3-SO2-Rf
CH2=C(-Cl)-C(=O)-O-(CH2)3-SO2-(CH2)2-Rf
CH2=C(-CF3)-C(=O)-O-(CH2)3-S-Rf
CH2=C(-CF3)-C(=O)-O-(CH2)3-S-(CH2)2-Rf
CH2=C(-CF3)-C(=O)-O-(CH2)3-SO2-Rf
CH2=C(-CF3)-C(=O)-O-(CH2)3-SO2-(CH2)2-Rf
CH2=C(-CF2H)-C(=O)-O-(CH2)3-S-Rf
CH2=C(-CF2H)-C(=O)-O-(CH2)3-S-(CH2)2-Rf
CH2=C(-CF2H)-C(=O)-O-(CH2)3-SO2-Rf
CH2=C(-CF2H)-C(=O)-O-(CH2)3-SO2-(CH2)2-Rf
CH2=C(-CN)-C(=O)-O-(CH2)3-S-Rf
CH2=C(-CN)-C(=O)-O-(CH2)3-S-(CH2)2-Rf
CH2=C(-CN)-C(=O)-O-(CH2)3-SO2-Rf
CH2=C(-CN)-C(=O)-O-(CH2)3-SO2-(CH2)2-Rf
CH2=C(-CF2CF3)-C(=O)-O-(CH2)3-S-Rf
CH2=C(-CF2CF3)-C(=O)-O-(CH2)3-S-(CH2)2-Rf
CH2=C(-CF2CF3)-C(=O)-O-(CH2)3-SO2-Rf
CH2=C(-CF2CF3)-C(=O)-O-(CH2)2-SO2-(CH2)2-Rf
これらのうち、CH2=CH-C(=O)-O-(CH2)2-Rf、CH2=C(-CH3)-C(=O)-O-(CH2)2-Rfが好ましい。
非フッ素単量体(b)は、炭化水素基を有する非フッ素単量体である。
非フッ素単量体は、式:
CH2=CA11-C(=O)-O-A12
[式中、A11は、水素原子、炭素数1~30直鎖状または分岐状のアルキル基、シアノ基、置換または非置換のベンジル基、置換または非置換のフェニル基、またはフッ素原子以外のハロゲン原子であり、
A12は、炭素数1~40の炭化水素基である。]
で示される(メタ)アクリレートエステル単量体であることが好ましい。
炭化水素基の炭素数は、1~40、好ましくは4~40、特に14~40であってよい。
炭化水素基の例は、炭素数1~40、好ましくは14~40の直鎖状または分岐状の飽和または不飽和(例えば、エチレン性不飽和)の脂肪族炭化水素基、炭素数4~40、好ましくは6~40、例えば14~40の飽和または不飽和(例えば、エチレン性不飽和)の環状脂肪族基、炭素数6~40、好ましくは14~40の芳香族炭化水素基、炭素数7~40、好ましくは14~40の芳香脂肪族炭化水素基である。
炭化水素基は、炭素数14~40の非環状炭化水素基または炭素数4~40の環状炭化水素基であることが好ましい。
(メタ)アクリレートエステル単量体の具体例は、
非環状炭化水素基を有する(メタ)アクリレートエステル単量体として、
セチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート;
環状炭化水素含有基を有する(メタ)アクリレートエステル単量体として、
シクロヘキシル(メタ)アクリレート、t-ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルオキシエチル(メタ)アクリレート、トリシクロペンタニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、2-メチル-2-アダマンチル(メタ)アクリレート、2-エチル-2-アダマンチル(メタ)アクリレートである。
ステアリル(メタ)アクリレートおよびベヘニル(メタ)アクリレートが好ましい。
含フッ素重合体は、A12が炭素数1~13の非環状炭化水素基である上記式:CH2=CA11-C(=O)-O-A12で示される(メタ)アクリレートエステル単量体から誘導された繰り返し単位を有しないことが好ましい。
含フッ素重合体は、必要に応じて、単量体(a)および単量体(b)以外である他の単量体(c)から誘導された繰り返し単位を有する。
1つの態様において、他の単量体(c)は、式:
CH2=CA-T
[式中、Aは、水素原子、メチル基、またはフッ素原子以外のハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子)であり、
Tは、水素原子、フッ素原子以外のハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子)、または炭素数1~40(例えば5~20)の炭化水素基である。]
で示される化合物であってよい。
他の単量体(c)は、例えば、ハロゲン化オレフィン単量体であってよい。
ハロゲン化オレフィン単量体は、フッ素原子を有しない。
ハロゲン化オレフィン単量体は、1~10の塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子で置換されている炭素数2~20のオレフィンであってよい。ハロゲン化オレフィン単量体は、炭素数2~20、特に1~5の塩素原子を有する炭素数2~5のオレフィンであることが好ましい。ハロゲン化オレフィン単量体の好ましい具体例は、ハロゲン化ビニル、例えば塩化ビニル、臭化ビニル、ヨウ化ビニル、ハロゲン化ビニリデン、例えば塩化ビニリデン、臭化ビニリデン、ヨウ化ビニリデンである。撥水撥油性(特に撥水撥油性の耐久性)が高くなるので、塩化ビニルが好ましい。含フッ素重合体は塩化ビニリデンから誘導される繰り返し単位を有しないことが好ましい。
他の態様において、他の単量体(c)は、好ましくは、フッ素原子を含まない非フッ素架橋性単量体である。非フッ素架橋性単量体は、少なくとも1つの反応性基および/またはオレフィン性炭素-炭素二重結合(好ましくは、(メタ)アクリレート基)を有し、フッ素を含有しない化合物であってよい。非フッ素架橋性単量体は、少なくとも2つのオレフィン性炭素-炭素二重結合(好ましくは、(メタ)アクリレート基)を有する化合物、あるいは少なくとも1つのオレフィン性炭素-炭素二重結合および少なくとも1つの反応性基を有する化合物であってよい。反応性基の例は、ヒドロキシル基、エポキシ基、クロロメチル基、ブロックイソシアネート基、アミノ基、カルボキシル基、グリシジル基などである。
反応性基、例えば、ヒドロキシル基を有することによって、防汚性および撥水撥油性の耐久性を付与できる。
非フッ素架橋性単量体は、反応性基を有するモノ(メタ)アクリレート、ジ(メタ)アクリレートまたはモノ(メタ)アクリルアミドであってよい。あるいは、非フッ素架橋性単量体は、ジ(メタ)アクリレートであってよい。
非フッ素架橋性単量体の例は、ヒドロキシル基を有するビニル単量体(特に、(メタ)アクリレート単量体)である。
非フッ素架橋性単量体の具体例は、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、N-メチロール(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2,3-ジヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3-クロロ-2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-アセトアセトキシエチル(メタ)アクリレート、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、モノクロロ酢酸ビニル、メタクリル酸ビニル、グリシジル(メタ)アクリレート、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9-ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレートである。
非フッ素架橋性単量体は、イソシアナトアクリレート単量体などであってよい。
イソシアナトアクリレート単量体の具体例は、2-イソシアナトエチル(メタ)アクリレート、3-イソシアナトプロピル(メタ)アクリレート、4-イソシアナトブチル(メタ)アクリレート、2-イソシアナトエチル(メタ)アクリレートの2-ブタノンオキシム付加体、2-イソシアナトエチル(メタ)アクリレートのピラゾール付加体、2-イソシアナトエチル(メタ)アクリレートの3,5-ジメチルピラゾール付加体、2-イソシアナトエチル(メタ)アクリレートの3-メチルピラゾール付加体、2-イソシアナトエチル(メタ)アクリレートのε-カプロラクタム付加体、3-イソシアナトプロピル(メタ)アクリレートの2-ブタノンオキシム付加体、3-イソシアナトプロピル(メタ)アクリレートのピラゾール付加体、3-イソシアナトプロピル(メタ)アクリレートの3,5-ジメチルピラゾール付加体、3-イソシアナトプロピル(メタ)アクリレートの3-メチルピラゾール付加体、3-イソシアナトプロピル(メタ)アクリレートのε-カプロラクタム付加体、4-イソシアナトブチル(メタ)アクリレートの2-ブタノンオキシム付加体、4-イソシアナトブチル(メタ)アクリレートのピラゾール付加体、4-イソシアナトブチル(メタ)アクリレートの3,5-ジメチルピラゾール付加体、4-イソシアナトブチル(メタ)アクリレートの3-メチルピラゾール付加体、4-イソシアナトブチル(メタ)アクリレートのε-カプロラクタム付加体などである。
含フッ素重合体はポリオキシアルキレン基(ポリオキシアルキレン基においてオキシアルキレン基の数が2以上である。)を有しないことが好ましい。例えば、非フッ素単量体(b)および他の単量体(c)はポリオキシアルキレン基を有しないことが好ましい。これにより、含フッ素重合体は、良好な防汚性を付与できる。
本明細書において、「(メタ)アクリレート」とは、アクリレートまたはメタクリレートを意味し、「(メタ)アクリルアミド」とは、アクリルアミドまたはメタクリルアミドを意味する。
単量体(a)~(c)のそれぞれは、単独であってよく、あるいは2種以上の組み合わせであってもよい。
含フッ素重合体は、単独であってよく、あるいは2種以上の組み合わせであってもよい。
含フッ素単量体(a)の量は、含フッ素重合体に対して、20~98重量%、例えば30~90重量%、特に40~80重量%であってよい。
単量体(a)と単量体(b)の重量比は、20:80~80:20、30:70~70:30、例えば35:60~65:35であってよい。
単量体(c)を含む含フッ素重合体において、単量体(a)と単量体(b)と単量体(c)の重量比は、20:75:5~80:5:15、好ましくは30:65:5~70:15:15、例えば40:53:7~65:25:10であってよい。あるいは、単量体(c)の量は、単量体(a)と単量体(b)の合計100重量部に対して、1~30重量部、好ましくは3~20重量部、より好ましくは5~15、例えば7~12重量部であってよい。
含フッ素重合体の分子量は、例えば、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフ)測定でポリスチレン換算した場合、一般に1,000~1,000,000、特に2,000~50,000であってよい。
含フッ素重合体は、重合開始剤、溶媒、必要に応じて連鎖移動剤を用いて、既知の方法にて重合することによって製造できる。含フッ素重合体は、有機溶媒中の溶液重合、または水中の乳化重合などによって製造できる。
塗料改質剤は、含フッ素重合体の有機溶媒溶液であることが好ましい。
(2)塗料
塗料は、樹脂(すなわち、塗料樹脂)を含んでなる。樹脂は、熱硬化性または熱可塑性であり、一般に、熱硬化性である。樹脂の例は、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、メラミン樹脂である。
エポキシ樹脂は、分子内に2個以上のオキシラン環(エポキシ基)を有する化合物である。通常、硬化剤(アミン系硬化剤、酸または酸無水物系硬化剤、塩基性活性水素化合物、イミダゾール類などの活性水素化合物)と併用して、二液硬化型塗料として用いられる。また、硬化反応速度制御のため、触媒を添加することも可能である。
エポキシ樹脂の例は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、臭素化エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ジフェニルエーテル型エポキシ樹脂、ハイドロキノン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型ノボラック系エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエンフェノール型エポキシ樹脂、トリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂、3官能型エポキシ樹脂、テトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂、4官能型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールA含核ポリオール型エポキシ樹脂、ポリプロピレングリコール型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、グリオキザール型エポキシ樹脂、脂環型エポキシ樹脂、脂環式多官能エポキシ化合物、トリグリシジルイソシアネート(TGIC)などの複素環型エポキシ樹脂である。
アミン系硬化剤の例は、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン等の脂肪族ポリアミン;イソホロンジアミン、1,3-ビスアミノメチルシクロヘキサン等の脂環族ポリアミン;ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルフォン等の芳香族ポリアミン;直鎖状ジアミン、テトラメチルグアニジン、トリエタノールアミン、ピペリジン、ピリジン、ベンジルジメチルアミン等の2級アミン類または3級アミン類;ダイマー酸とジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン等のポリアミンとを反応させて得たポリアミドアミンである。
酸または酸無水物系硬化剤の例は、アジピン酸、アゼライン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、デカンジカルボン酸等のポリカルボン酸;無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、3,3’,4,4’-ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物等の芳香族無水物;無水マレイン酸、無水コハク酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸等の環状脂肪族酸無水物;ポリアジピン酸無水物、ポリアゼライン酸無水物、ポリセバシン酸無水物、ドデセニル無水コハク酸、ポリ(エチル)オクタデカン二酸無水物等の脂肪族酸無水物である。
塩基性活性水素化合物の例は、有機酸ジヒドラジドである。
イミダゾール類の例は、2-メチルイミダゾール、2-エチル-4-メチルイミダゾール、2-ヘプタンデシルイミダゾールである。
触媒の例は、3級アミン、イミダゾール、三フッ化ホウ素-アミン錯体、有機酸化合物、フェノール類、有機金属化合物である。
ウレタン樹脂は、水酸基を2個以上有する化合物(ポリオール)、および2個以上のイソシアネート基を有する化合物(イソシアネート化合物)である硬化剤から形成される。ウレタン樹脂は、二液硬化型塗料として用いることができる。
イソシアネート化合物は、水酸基以外にも、アミノ基、メルカプト基、カルボキシル基などの官能基をもつ活性水素化合物とも硬化反応する。そのため、ポリオールとこれら活性水素化合物との併用、あるいはポリオール分子中にこれら活性水素官能基の導入する等により、硬化塗膜強度や塗料安定性の調整も可能である。
硬化反応速度制御のため、触媒を添加することも可能である。イソシアネート化合物は、あらかじめイソシアネート基をブロック剤によりマスキングしておくことで、塗料中でポリオールと共存させておき、塗膜形成時に加熱硬化が可能な、一液硬化型塗料とすることもできる。
さらに、イソシアネート化合物の分子量を高くすることで、硬化反応を遅くさせ、大気中の水分と反応硬化させる、いわゆる湿気硬化型塗料とすることもできる。
ポリオールの例は、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパンなどの多価アルコールや、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、縮合系ポリエステルポリオール、ラクトン系ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリブタジエンポリオール、水添ポリブタジエンポリオール、アクリルポリオール、含リンポリオール、ひまし油ポリオール、水添ひまし油ポリオール、フェノール系ポリオールである。好ましいポリオールは、プロピレングリコールとの付加重合体、縮合系ポリエステルポリオール、ラクトン系ポリエステルポリオール、アクリルポリオール、ポリカーボネートポリオール、フェノール系ポリオールである。ポリオールは、必要により、2種以上を混合して使用しても良い。
イソシアネート化合物は、1分子中に2個のイソシアネート基を有する化合物である。イソシアネート化合物の例は、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMDI)等の脂肪族ジイソシアネート類;イソホロンジイソシアネート(IPDI)等の脂環族ジイソシアネート類;キシリレンジイソシアネート(XDI)等の芳香族-脂肪族ジイソシアネート類;トリレンジイソシアネート(TDI)、4,4-ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)等の芳香族ジイソシアネート類;ダイマー酸ジイソシアネート(DDI)、水添TDI(HTDI)、水添XDI(H6XDI)、水添MDI(H12MDI)等の水添ジイソシアネート類;これらの2量体、3量体、4量体以上の多量体のポリイソシアネート類;これらとトリメチロールプロパン等の多価アルコール、水または低分子量ポリエステル樹脂との付加物である。
ポリオールとイソシアネート化合物は、混合した時点からウレタン硬化反応が開始するので、ポットライフが短い。このポットライフを延長させるため、イソシアネート化合物の反応基(イソシアネート基)を適当なブロック剤でブロックしたブロックイソシアネート化合物として使用することもできる。
ブロック剤の例は、メチルエチルケトオキシム、アセトキシム、シクロヘキサノンオキシム、アセトフェノンオキシム、ベンゾフェノンオキシム等のオキシム系ブロック剤;m-クレゾール、キシレノール等のフェノール系ブロック剤;メタノール、エタノール、ブタノール、2-エチルヘキサノール、シクロヘキサノール、エチレングリコールモノエチルエーテル等のアルコール系ブロック剤;ε-カプロラクタム等のラクタム系ブロック剤;マロン酸ジエチル、アセト酢酸エステル等のジケトン系ブロック剤;チオフェノール等のメルカプタン系ブロック剤;チオ尿素等の尿素系ブロック剤;イミダゾール系ブロック剤;カルバミン酸系ブロック剤である。
触媒の例は、三級アミン類、有機金属化合物や三級アミン類のカルボン酸塩である。三級アミン類の例は、トリエチレンジアミン、テトラメチルグアニジン、N,N,N’,N’-テトラメチルヘキサン-1,6-ジアミン、N,N,N’,N”,N”-ペンタメチルジエチレントリアミン、ビス(2-ジメチルアミノエチル)エーテル、1,2-ジメチルイミダゾール、N-メチル-N’-(2-ジメチルアミノ)エチルピペラジン、ジアザビシクロウンデセンである。有機金属化合物の例は、スタナスオクトエート、ジブチルチンジアセテート、ジブチルチンジラウレート、ジブチルチンマーカプチド、ジブチルチンチオカルボキシレート、ジブチルチンジマレエート、ジオクチルチンマーカプチド、ジオクチルチンチオカルボキシレート、フェニル水銀プロピオン酸塩、オクテン酸鉛である。三級アミン類のカルボン酸塩の例は、上記三級アミン類のカルボン酸塩である。
フッ素樹脂の例は、テトラフルオロエチレン、トルフルオロモノクロルエチレンまたはビニリデンジフルオライドの単独重合体または共重合体である。
メラミン樹脂の例は、メラミンとアルデヒドとの反応によって得られる部分もしくは完全メチロール化メラミン樹脂である。アルデヒドの例は、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒドである。また、メチロール化メラミン樹脂のメチロール基をアルコールによって部分的にもしくは完全にエーテル化したものも使用することができる。エーテル化に用いられるアルコールの例は、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、イソブタノール、2-エチルブタノール、2-エチルヘキサノールである。
一般に、塗料は、樹脂に加えて、有機溶剤を含んでなる。さらに、塗料は、顔料および助剤の少なくとも1種を含んでなることが好ましい。
顔料の例は、着色顔料(酸化チタン、カーボンブラック、インジゴ、キナクリドン、パールマイカ)、防錆顔料、金属顔料(例えば、酸化チタン、カーボンブラック、インジゴ、キナクリドン、パールマイカ)である。
助剤の例は、分散剤、乾燥剤、可塑剤、消泡剤、酸化防止剤(例えば、ヒンダードフェノール)、紫外線吸収剤(例えばベンゾトリアゾール、ベンゾフェノン)、レオロジーコントロール剤(例えば、ヒドロキシエチルセルロース、尿素化合物、マイクロゲル)、硬化促進剤(例えば、錫化合物、亜鉛化合物、アミン化合物)である。
有機溶剤の例は、炭化水素、アルコール、エステル、ケトン、セロソルブである。
塗料は、単独であってよく、あるいは2種以上の組み合わせであってもよい。
塗料は、例えば一般的に市販されている塗料を用いることもできる。たとえばウレタン塗料としては、セラMレタン、セラMレタン弾性、セラテクトUマイルド上塗、アレスレタン(関西ペイント社製)、ハイポン50ファイン、ハイポン50上塗(日本ペイント社製)、VトップH上塗、VトップHB上塗(大日本塗料社製)、NYポリン(神東塗料社製)などが挙げられる。エポキシ塗料としては、エスコ、エスコNB、エポマリンGX(関西ペイント社製)、ハイポン90ファイン、ハイポン90モイスタック(日本ペイント社製)、エポニックス#20上塗、エポニックス#3100AP(大日本塗料社製)、ネオゴ-セ-#2300(神東塗料社製)などが挙げられる。塗料は、ここに挙げた市販品に限定されるものではなく、新たに合成して使用してもよく、塗料であれば用いることができる。
(3)塗料組成物
塗料組成物は、含フッ素重合体を含む塗料改質剤(1)、および樹脂を含む塗料(2)を含んでなる。
含フッ素重合体の量が、樹脂100重量部に対して、0.1~20重量部、例えば0.2~10重量部、特に0.5~5重量部であってよい。含フッ素重合体の量は、塗料組成物に対して、0.01~10重量%であってよい。
塗料組成物は、樹脂を含む塗料と塗料改質剤を混合することによって製造できる。例えば、樹脂および有機溶剤を含む塗料に、含フッ素重合体および有機溶剤を含む塗料改質剤を添加することによって、塗料組成物を製造できる。塗料における有機溶剤は、塗料改質剤における有機溶剤と同じであっても異なっていてもよい。
塗料組成物を、金属(例えば、鋼板)などの基材に塗布して、(例えば、常温または屋外気温で)有機溶剤を揮発させて、樹脂の被膜を形成する。
以下に実施例を挙げて詳細を説明するが、本開示はこれら実施例にのみ限定されるものではない。
実施例において、特記しない限り、部、%および比は、重量部、重量%および重量比を意味する。
物性は次のようにして測定した。
静的接触角
水、n-ヘキサデカンおよびエタノールにて接触角測定(室温(25℃)および液滴2μl)を行った。
防汚性
以下のようにして、土、塩、藻について、防汚性を評価した。
土と塩は、それぞれ50%、3.5%水溶液(すなわち、土の50%縣濁水および塩の3.5%水溶液)を塗装した鋼板に1滴のせて1晩乾燥後、付着性・剥離性を求めた。
評価基準
○:塗板を10度傾けた際、汚れがすぐに落ちる。
○△:塗板を10度傾けても汚れが落ちないが、45度傾けると汚れが落ちる。
△:塗板を45度傾けても汚れが落ちないが、鋼板背面から叩くと落ちる。
×:塗板を45度傾けても、さらに鋼板背面から叩いても汚れが落ちない。
藻は、金魚飼育中の水槽に塗装した鋼板を3ヶ月入れ、藻の付着度合いを求めた。
評価基準
○:藻が塗膜表面に付着しない。
△:藻は塗膜表面に付着するが、水面から鋼板を上げると剥がれる。
×:藻は塗膜表面に付着し、水面から鋼板を上げても剥がれない。
摩擦係数
表面性測定機を用いて、摩擦子として鋼球を用いて、ASTM D1894に準拠し、静摩擦係数および動摩擦係数を測定した。
耐傷つき性
塗膜表面を、スコッチブライト(3M社製)を用いて荷重100gf、100mm/minの速度で10往復擦りつける。その後、塗膜表面を表面粗度計にて、測定距離40mmにおける、Ra(算術平均粗さ)およびRzjis(十点平均粗さ)を測定した。これらの数値の低いものを傷が付き難いと判定した。
重合体例1~16
表1に示す単量体(含フッ素単量体および非フッ素単量体)を、イソプロピルアルコール(IPA)100重量部と混合し重合することによって、含フッ素共重合体の溶液を製造した。次いで、蒸留により有機溶媒(IPA)を除去し、塊状の含フッ素共重合体を得た。含フッ素共重合体における単量体組成は、仕込んだ単量体の組成とほぼ同様であった。
表1は、重合体例1~16で使用した単量体を示す。
Figure 0007078846000001
表1における略号の意味は、次のとおりである。
C6FA:CH=C(-H)-C(=O)-O-(CH)-C13
C6FMA:CH=C(-CH)-C(=O)-O-(CH)-C13
C6FCLA:CH=C(-Cl)-C(=O)-O-(CH)-C13
LA:アクリル酸ラウリル
StA:アクリル酸ステアリル
VA:アクリル酸ベヘニル
CHMA:メタクリル酸シクロヘキシル
EOA-1:CH=C(-H)-C(=O)-O-(CHCHO)n-H
n数の平均 4.5
EOA-2:CH=C(-H)-C(=O)-O-(CHCHO)n-H
n数の平均 8
2-HEA:アクリル酸2-ヒドロキシエチル
2-HEMA:メタクリル酸2-ヒドロキシエチル
VDC:塩化ビニリデン
実施例1
重合体例1で得られた含フッ素共重合体0.6重量部と、メチルエチルケトン(MEK)2.4重量部を混合した溶液を、エポニックス#10上塗硬化剤(大日本塗料社製)20重量部と混合してかきまぜた。その後、エポニックス#10上塗主剤(大日本塗料社製)80重量部と混合して、エポキシ塗料を含む塗料組成物を得た。この塗料組成物を、鋼板に塗布して一晩乾燥することで、塗膜を得た。
塗料組成物の組成および試験結果を表2および表5に示す。
実施例2
重合体例2で得られた含フッ素共重合体0.3重量部と、MEK1.2重量部を混合した溶液を、エポニックス#10上塗硬化剤(大日本塗料社製)20重量部と混合してかきまぜた以外は、実施例1と同様の方法で塗膜を得た。
塗料組成物の組成および試験結果を表2に示す。
実施例3
重合体例2で得られた含フッ素共重合体を用いた以外は、実施例1と同様の方法で塗膜を得た。
塗料組成物の組成および試験結果を表2に示す。
実施例4
含フッ素共重合体1.8重量部、MEK7.2重量部とした以外は、実施例2と同様の方法で塗膜を得た。
塗料組成物の組成および試験結果を表2に示す。
実施例5
重合体例3で得られた含フッ素共重合体を用いた以外は、実施例2と同様の方法で塗膜を得た。
塗料組成物の組成および試験結果を表2に示す。
実施例6
重合体例3で得られた含フッ素共重合体を用いた以外は、実施例1と同様の方法で塗膜を得た。
塗料組成物の組成および試験結果を表2に示す。
実施例7
重合体例3で得られた含フッ素共重合体を用いた以外は、実施例4と同様の方法で塗膜を得た。
塗料組成物の組成および試験結果を表2に示す。
実施例8
重合体例4で得られた含フッ素共重合体を用いた以外は、実施例2と同様の方法で塗膜を得た。
塗料組成物の組成および試験結果を表2に示す。
実施例9
重合体例4で得られた含フッ素共重合体を用いた以外は、実施例4と同様の方法で塗膜を得た。
塗料組成物の組成および試験結果を表2に示す。
実施例10
重合体例5で得られた含フッ素共重合体を用いた以外は、実施例1と同様の方法で塗膜を得た。
塗料組成物の組成および試験結果を表2に示す。
実施例11
重合体例6で得られた含フッ素共重合体を用いた以外は、実施例1と同様の方法で塗膜を得た。
塗料組成物の組成および試験結果を表2に示す。
実施例12
重合体例7で得られた含フッ素共重合体を用いた以外は、実施例2と同様の方法で塗膜を得た。
塗料組成物の組成および試験結果を表2に示す。
実施例13
重合体例7で得られた含フッ素共重合体を用いた以外は、実施例1と同様の方法で塗膜を得た。
塗料組成物の組成および試験結果を表2に示す。
実施例14
重合体例7で得られた含フッ素共重合体を用いた以外は、実施例4と同様の方法で塗膜を得た。
塗料組成物の組成および試験結果を表2に示す。
実施例15
重合体例8で得られた含フッ素共重合体を用いた以外は、実施例2と同様の方法で塗膜を得た。
塗料組成物の組成および試験結果を表2に示す。
実施例16
重合体例8で得られた含フッ素共重合体を用いた以外は、実施例1と同様の方法で塗膜を得た。
塗料組成物の組成および試験結果を表2に示す。
実施例17
重合体例9で得られた含フッ素共重合体を用いた以外は、実施例1と同様の方法で塗膜を得た。
塗料組成物の組成および試験結果を表2に示す。
実施例18
重合体例10で得られた含フッ素共重合体を用いた以外は、実施例1と同様の方法で塗膜を得た。
塗料組成物の組成および試験結果を表2に示す。
実施例19
重合体例11で得られた含フッ素共重合体を用いた以外は、実施例1と同様の方法で塗膜を得た。
塗料組成物の組成および試験結果を表2に示す。
実施例20
重合体例12で得られた含フッ素共重合体を用いた以外は、実施例1と同様の方法で塗膜を得た。
塗料組成物の組成および試験結果を表2に示す。
実施例21
重合体例13で得られた含フッ素共重合体を用いた以外は、実施例1と同様の方法で塗膜を得た。
塗料組成物の組成および試験結果を表2に示す。
比較例1
重合体例14で得られた含フッ素共重合体を用いた以外は、実施例1と同様の方法で塗膜を得た。
塗料組成物の組成および試験結果を表2に示す。
比較例2
重合体例15で得られた含フッ素共重合体を用いた以外は、実施例1と同様の方法で塗膜を得た。
塗料組成物の組成および試験結果を表2に示す。
比較例3
重合体例16で得られた含フッ素共重合体を用いた以外は、実施例1と同様の方法で塗膜を得た。
塗料組成物の組成および試験結果を表2に示す。
比較例4
エポニックス#10上塗硬化剤(大日本塗料社製)20重量部と、エポニックス#10上塗主剤(大日本塗料社製)80重量部と混合して塗料組成物を得た。この塗料組成物を、鋼板に塗布して一晩乾燥することで、塗膜を得た。なお、この塗料の乾燥後固形分は61%であった。
塗料組成物の組成および試験結果を表2および表5に示す。
Figure 0007078846000002
実施例31
重合体例1で得られた含フッ素共重合体0.57重量部と、MEK2.4重量部を混合した溶液を、アレスレタン硬化剤(関西ペイント社製)20重量部と混合してかきまぜた。その後、アレスレタン(白)ベース(関西ペイント社製)80重量部と混合して、ウレタン樹脂を含む塗料組成物を得た。この塗料組成物を、鋼板に塗布して一晩乾燥することで、塗膜を得た。
塗料組成物の組成および試験結果を表3および表4に示す。
実施例32
重合体例2で得られた含フッ素共重合体0.29重量部と、MEK1.2重量部を混合した溶液を用いた以外は、実施例1と同様の方法で塗膜を得た。
塗料組成物の組成および試験結果を表3および表4に示す。
実施例33
重合体例2で得られた含フッ素共重合体を用いた以外は、実施例31と同様の方法で塗膜を得た。
塗料組成物の組成および試験結果を表3および表4に示す。
実施例34
含フッ素共重合体1.71重量部、MEK7.2重量部とした以外は、実施例32と同様の方法で塗膜を得た。
塗料組成物の組成および試験結果を表3および表4に示す。
実施例35
重合体例3で得られた含フッ素共重合体を用いた以外は、実施例32と同様の方法で塗膜を得た。
塗料組成物の組成および試験結果を表3に示す。
実施例36
重合体例3で得られた含フッ素共重合体を用いた以外は、実施例31と同様の方法で塗膜を得た。
塗料組成物の組成および試験結果を表3に示す。
実施例37
重合体例3で得られた含フッ素共重合体を用いた以外は、実施例34と同様の方法で塗膜を得た。
塗料組成物の組成および試験結果を表3に示す。
実施例38
重合体例4で得られた含フッ素共重合体を用いた以外は、実施例31と同様の方法で塗膜を得た。
塗料組成物の組成および試験結果を表3に示す。
実施例39
重合体例5で得られた含フッ素共重合体を用いた以外は、実施例31と同様の方法で塗膜を得た。
塗料組成物の組成および試験結果を表3に示す。
実施例40
重合体例6で得られた含フッ素共重合体を用いた以外は、実施例31と同様の方法で塗膜を得た。
塗料組成物の組成および試験結果を表3に示す。
実施例41
重合体例7で得られた含フッ素共重合体を用いた以外は、実施例32と同様の方法で塗膜を得た。
塗料組成物の組成および試験結果を表3に示す。
実施例42
重合体例7で得られた含フッ素共重合体を用いた以外は、実施例31と同様の方法で塗膜を得た。
塗料組成物の組成および試験結果を表3に示す。
実施例43
重合体例7で得られた含フッ素共重合体を用いた以外は、実施例34と同様の方法で塗膜を得た。
塗料組成物の組成および試験結果を表3に示す。
実施例44
重合体例8で得られた含フッ素共重合体を用いた以外は、実施例32と同様の方法で塗膜を得た。
塗料組成物の組成および試験結果を表3に示す。
実施例45
重合体例8で得られた含フッ素共重合体を用いた以外は、実施例31と同様の方法で塗膜を得た。
塗料組成物の組成および試験結果を表3に示す。
実施例46
重合体例9で得られた含フッ素共重合体を用いた以外は、実施例31と同様の方法で塗膜を得た。
塗料組成物の組成および試験結果を表3に示す。
実施例47
重合体例10で得られた含フッ素共重合体を用いた以外は、実施例31と同様の方法で塗膜を得た。
塗料組成物の組成および試験結果を表3に示す。
実施例48
重合体例11で得られた含フッ素共重合体を用いた以外は、実施例31と同様の方法で塗膜を得た。
塗料組成物の組成および試験結果を表3に示す。
実施例49
重合体例12で得られた含フッ素共重合体を用いた以外は、実施例31と同様の方法で塗膜を得た。
塗料組成物の組成および試験結果を表3に示す。
実施例50
重合体例13で得られた含フッ素共重合体を用いた以外は、実施例31と同様の方法で塗膜を得た。
塗料組成物の組成および試験結果を表3に示す。
比較例11
重合体例14で得られた含フッ素共重合体を用いた以外は、実施例31と同様の方法で塗膜を得た。
塗料組成物の組成および試験結果を表3に示す。
比較例12
重合体例15で得られた含フッ素共重合体を用いた以外は、実施例31と同様の方法で塗膜を得た。
塗料組成物の組成および試験結果を表3に示す。
比較例3
重合体例16で得られた含フッ素共重合体を用いた以外は、実施例31と同様の方法で塗膜を得た。
塗料組成物の組成および試験結果を表3に示す。
比較例14
アレスレタン硬化剤(関西ペイント社製)20重量部と、アレスレタン(白)ベース(関西ペイント社製)80重量部と混合して塗料組成物を得た。この塗料組成物を、鋼板に塗布して一晩乾燥することで、塗膜を得た。なお、この塗料の乾燥後固形分は57%であった。
塗料組成物の組成および試験結果を表3および表4に示す。
Figure 0007078846000003
Figure 0007078846000004
Figure 0007078846000005
塗料組成物は、橋梁および家屋などの建築物(例えば、港湾構造物、家屋の外壁、建材)、機械(例えば、機械設備の外装、工作機械)、車輌、船舶に使用できる。塗料組成物の塗布する基材の例は、金属(特に、鋼板などの鋼)、コンクリート、木材である。

Claims (16)

  1. (a)式:
    CH2=C(-X)-C(=O)-Y-Z-Rf
    [式中、Xは、水素原子、一価の有機基またはハロゲン原子であり、
    Yは、-O-または-NH-であり、
    Zは、直接結合または二価の有機基であり、
    Rfは、炭素数1~6のパーフルオロアルキル基である。]
    で示される含フッ素単量体から誘導された繰り返し単位、および
    (b)式:
    CH2=CA11-C(=O)-O-A12
    [式中、A11は、水素原子、炭素数1~30直鎖状または分岐状のアルキル基、シアノ基、置換または非置換のベンジル基、置換または非置換のフェニル基、またはフッ素原子以外のハロゲン原子であり、
    A12は、炭素数14~40の非環状炭化水素基または炭素数4~40の脂肪族環状炭化水素基である。]
    で示される(メタ)アクリレートエステル単量体である非フッ素単量体から誘導された繰り返し単位
    を有する含フッ素重合体を含んでな
    含フッ素重合体がポリオキシアルキレン基(ポリオキシアルキレン基においてオキシアルキレン基の数が2以上である。)を有しない、塗料改質剤。
  2. 含フッ素単量体(a)において、
    Xは、水素原子、メチル基または塩素原子であり、
    Zは、直接結合、炭素数1~20の直鎖状または分岐状のアルキレン基であり、
    Rfは、炭素数4~6のパーフルオロアルキル基である請求項1に記載の塗料改質剤。
  3. 含フッ素単量体(a)において、Xはメチル基である請求項1または2に記載の塗料改質剤。
  4. 非フッ素単量体(b)において、A11は、水素原子またはメチル基であ請求項1~3のいずれかに記載の塗料改質剤。
  5. 含フッ素単量体(a)の量が、含フッ素重合体に対して、20~98重量%であり、単量体(a)と単量体(b)の重量比が20:80~80:20である請求項1~4のいずれかに記載の塗料改質剤。
  6. 含フッ素共重合体が、さらに、他の単量体(c)から形成された繰り返し単位を含み、
    他の単量体(c)が、式:
    CH2=CA-T
    [式中、Aは、水素原子、メチル基、またはフッ素原子以外のハロゲン原子であり、
    Tは、水素原子、フッ素原子以外のハロゲン原子、または炭素数1~40の炭化水素基である。]
    で示される非フッ素化合物、又は
    少なくとも2つのオレフィン性炭素-炭素二重結合を有する化合物、あるいは少なくとも1つのオレフィン性炭素-炭素二重結合および少なくとも1つの反応性基を有する非フッ素化合物であり、
    単量体(c)の量が、単量体(a)と単量体(b)の合計100重量部に対して、1~30重量部である請求項1~5のいずれかに記載の塗料改質剤。
  7. 含フッ素重合体が、A 12 が炭素数1~13の非環状炭化水素基である式:CH 2 =CA 11 -C(=O)-O-A 12 で示される(メタ)アクリレートエステル単量体から誘導された繰り返し単位を有しない請求項1~6のいずれかに記載の塗料改質剤。
  8. 含フッ素重合体が、塩化ビニリデンから誘導される繰り返し単位を有しない請求項1~7のいずれかに記載の塗料改質剤。
  9. 含フッ素重合体が、A12が炭素数1~13の非環状炭化水素基である式:CH2=CA11-C(=O)-O-A12で示される(メタ)アクリレートエステル単量体から誘導された繰り返し単位、および塩化ビニリデンから誘導される繰り返し単位の両方を有しない請求項1~のいずれかに記載の塗料改質剤。
  10. 塗料改質剤が含フッ素重合体の有機溶媒溶液である請求項1~のいずれかに記載の塗料改質剤。
  11. (1)請求項1~10のいずれかに記載の、含フッ素重合体を含んでなる塗料改質剤、および
    (2)樹脂を含んでなる塗料
    を含んでなる塗料組成物。
  12. 樹脂が、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂およびメラミン樹脂からなる群から選択された少なくとも1種である請求項11に記載の塗料組成物。
  13. 含フッ素重合体の量が、樹脂100重量部に対して、0.1~20重量部である請求項11または12に記載の塗料組成物。
  14. 請求項11~13のいずれかに記載の塗料組成物の製造方法であって、
    単量体(a)および単量体(b)を重合して含フッ素重合体を得た後に、含フッ素重合体を塗料と混合することを含んでなる製造方法。
  15. 請求項11~13のいずれかに記載の塗料組成物を基材の表面に塗布して塗膜を形成し、基材に防汚性を付与することを含む、基材の塗装方法。
  16. 請求項11~13のいずれかに記載の塗料組成物を基材の表面に塗布することによって形成されている塗料組成物の膜。
JP2018081349A 2018-04-20 2018-04-20 塗料改質剤および塗料組成物 Active JP7078846B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018081349A JP7078846B2 (ja) 2018-04-20 2018-04-20 塗料改質剤および塗料組成物
JP2022081553A JP7335534B2 (ja) 2018-04-20 2022-05-18 塗料改質剤および塗料組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018081349A JP7078846B2 (ja) 2018-04-20 2018-04-20 塗料改質剤および塗料組成物

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022081553A Division JP7335534B2 (ja) 2018-04-20 2022-05-18 塗料改質剤および塗料組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019189699A JP2019189699A (ja) 2019-10-31
JP7078846B2 true JP7078846B2 (ja) 2022-06-01

Family

ID=68389083

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018081349A Active JP7078846B2 (ja) 2018-04-20 2018-04-20 塗料改質剤および塗料組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7078846B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7276068B2 (ja) 2019-10-16 2023-05-18 株式会社デンソー 充電装置

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001524559A (ja) 1997-11-21 2001-12-04 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 高度にフッ素化されたヒドロキシル含有添加剤を含有する塗料組成物
JP2001524573A (ja) 1997-11-21 2001-12-04 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 高度にフッ素化されたポリマー添加剤を含有する塗料組成物
JP2004210975A (ja) 2003-01-06 2004-07-29 Daikin Ind Ltd 塗料組成物
JP2005272829A (ja) 2004-02-27 2005-10-06 Dainippon Ink & Chem Inc コーティング用樹脂組成物
WO2014021277A1 (ja) 2012-08-01 2014-02-06 旭硝子株式会社 撥水撥油剤組成物および物品

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6195078A (ja) * 1984-10-15 1986-05-13 Kansai Paint Co Ltd 着氷防止有機樹脂塗料組成物
AT390444B (de) * 1988-09-28 1990-05-10 Vianova Kunstharz Ag Verwendung von acrylatcopolymerisaten als additive fuer waessrige anionische lacksysteme
JPH02292349A (ja) * 1989-05-01 1990-12-03 Dainippon Ink & Chem Inc 熱可塑性フッ素樹脂塗料
JP2997851B2 (ja) * 1990-11-30 2000-01-11 ハニー化成株式会社 含フッ素アニオン電着塗料用樹脂組成物
JPH04202383A (ja) * 1990-11-30 1992-07-23 Honny Chem Ind Co Ltd 顔料入り含フッ素アニオン電着塗料組成物
JPH06240201A (ja) * 1993-02-18 1994-08-30 Dainippon Ink & Chem Inc 塗料用表面改質剤及び塗料組成物
JP3769824B2 (ja) * 1996-07-22 2006-04-26 大日本インキ化学工業株式会社 被覆組成物

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001524559A (ja) 1997-11-21 2001-12-04 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 高度にフッ素化されたヒドロキシル含有添加剤を含有する塗料組成物
JP2001524573A (ja) 1997-11-21 2001-12-04 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 高度にフッ素化されたポリマー添加剤を含有する塗料組成物
JP2004210975A (ja) 2003-01-06 2004-07-29 Daikin Ind Ltd 塗料組成物
JP2005272829A (ja) 2004-02-27 2005-10-06 Dainippon Ink & Chem Inc コーティング用樹脂組成物
WO2014021277A1 (ja) 2012-08-01 2014-02-06 旭硝子株式会社 撥水撥油剤組成物および物品

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019189699A (ja) 2019-10-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN108699382B (zh) 防腐蚀涂料组合物、防腐蚀涂膜、带有防腐蚀涂膜的基材及其制造方法
JP2006257142A (ja) 二液硬化型水性被覆組成物及び基材
JP6005285B2 (ja) 改質された樹脂及び樹脂組成物
JP7078846B2 (ja) 塗料改質剤および塗料組成物
JP5103252B2 (ja) フッ素系共重合体溶液及びその製造方法
JP7335534B2 (ja) 塗料改質剤および塗料組成物
KR20160082587A (ko) 체인
KR101911153B1 (ko) 체인
JP4264108B2 (ja) 硬化性樹脂組成物
JP4959283B2 (ja) 塗装方法
JP3088073B2 (ja) 塗装仕上方法
JP5082345B2 (ja) 硬化性樹脂組成物
JP3008508B2 (ja) 熱硬化性樹脂組成物
US9688873B2 (en) Curable film-forming compositions and method of mitigating dirt build-up on a substrate
JP6133785B2 (ja) コーティング用硬化性樹脂組成物及び自動車クリアーコーティング剤
JP5196258B2 (ja) エポキシ樹脂及びそれを用いたエポキシ樹脂組成物
JP5545556B2 (ja) エポキシ樹脂及びそれを用いたエポキシ樹脂組成物
CN113227182B (zh) 含有酸官能多元醇聚合物的涂料组合物和由其形成的涂层
JPS6141262B2 (ja)
JP2001240805A (ja) 塗料組成物
JP2021169553A (ja) 塗料、塗膜付き基材及び塗膜付き基材の製造方法
WO2023195374A1 (ja) 組成物及び塗膜付き基材
JPH10298486A (ja) 塗装物品及び補修塗装方法
JP4807002B2 (ja) 水性エポキシ樹脂組成物
CN112424298A (zh) 水性涂料组合物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210201

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20211018

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211109

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20220107

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220114

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220419

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220502

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7078846

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151