JP7074066B2 - 情報処理装置、情報処理方法、記録媒体、およびプログラム - Google Patents

情報処理装置、情報処理方法、記録媒体、およびプログラム Download PDF

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Description

本開示は、情報処理装置、情報処理方法、および記録媒体に関する。
一般的に、エレベーターの注意事項や、店舗内でユーザが自ら操作する必要のある装置の利用方法等を紙に記載して周辺に貼り付けて利用者に周知することが行われている。既に熟知している利用者にとっては不要な情報であるが、そうでないユーザにとっては役に立つ情報となる。
ここで、情報提示技術に関し、例えば下記特許文献1では、人体検出状況(人感センサによる検知)に応じて広告データの再生方法を選択制御し、店舗内の広告視聴効果を維持しつつ省電力運転を実現する情報提供装置が提案されている。
また、下記特許文献2では、視聴者の年齢層、性別、人数、人流、時間帯に応じて、適切な広告データを選択し、再生する電子看板装置が提案されている。
また、下記特許文献3では、電子看板に対するユーザの位置、人数、年齢、性別等に応じて、ユーザに見返りとしてのデジタルクーポン等を提供する電子看板システムが提案されている。
また、下記特許文献4には、通常は広告、案内表示、有事には避難誘導表示や特定のメッセージを出力する電子ペーパー可変表示機能看板装置が提案されている。
また、下記特許文献5には、ICカード乗車券やクレジットカード等より収集された顧客の情報を集計、分析し、その結果に応じて、広告内容を切り替える広告表示システムが提案されている。
また、下記特許文献6には、顧客の特徴に統計的な傾向が認められた場合、その傾向に合った広告を選択して表示する画像表示方法が提案されている。
また、下記特許文献7には、庫内映像を表示する冷蔵庫が提案されている。
特開2010-191155号公報 国際公開第13/125032号 特表2012-520018号公報 特開2015-004921号公報 特開2008-225315号公報 特開2002-073321号公報 特開2002-81818号公報
しかしながら、いずれの情報提示技術においても、常に何らかの情報は提示された状態であるため、文字や図形が表示画面に表示されていることで、周囲の景観を損ねるといった問題が発生していた。
また、注意喚起や使い方を記載した張り紙が何枚も貼られていると、その物自体のデザイン性が損なわれてしまう。また、張り紙が破れたり剥がれたり乱雑な状態のまま放置されると、治安の悪化にも影響する恐れがある。
そこで、本開示では、景観を守り、かつ、必要な情報を適切に提示することが可能な情報処理装置、情報処理方法、および記録媒体を提案する。
本開示によれば、周辺の状況を把握するためのセンサにより検出されたセンサデータを受信する通信部と、前記センサデータから検出されたユーザの属性、ユーザの状況、および環境のうち、少なくともいずれか一つに応じて、前記センサの周辺に脱着可能に設置される表示部に適切な情報を含む画像を表示するための制御信号を生成し;情報の提示が不要と判断した場合には、前記表示部に、当該表示部の周囲に同化するような同化画像を表示するための制御信号を生成して、前記通信部を介して前記表示部に送信するように制御する制御部と、を備え、前記同化画像は、前記表示部が設置される領域を前記表示部が設置されていない状態で撮像した画像に基づき取得される、情報処理装置を提案する。
本開示によれば、周辺の状況を把握するためのセンサにより検出された、電子機器に対する操作情報が含まれるセンサデータを受信する通信部と、前記センサデータから検出されたユーザの属性、ユーザの状況、および環境のうち、少なくともいずれか一つに応じて、前記電子機器に設けられる表示部に適切な情報を含む画像を表示するための制御信号を生成し;情報の提示が不要と判断した場合には、前記表示部に、当該表示部の周囲に同化するような同化画像を表示するための制御信号を生成して、前記通信部を介して前記表示部に送信するように制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記操作情報に応じて、前記ユーザの前記電子機器に対する熟練度を、前記電子機器による1つの動作結果を得るための一連の操作における複数のステップそれぞれに対して閾値判定した結果に基づき認識すると共に、当該ユーザと当該熟練度を関連付けて記憶部に記憶するように制御し;前記ユーザの前記電子機器に対する熟練度に応じて、情報の提示が不要と判断したときには、前記表示部に、当該表示部が設置される設置面に同化するような同化画像を表示するための制御信号を生成して、前記通信部を介して前記表示部に送信するように制御する、情報処理装置を提案する。
本開示によれば、周辺の状況を把握するためのセンサにより検出されたセンサデータを受信する通信部と、前記センサデータから検出されたユーザの属性、ユーザの状況、および環境のうち、少なくともいずれか一つに応じて、収納部の前面に設置される表示部に適切な情報を含む画像を表示するための制御信号を生成し;情報の提示が不要と判断した場合には、前記表示部に、当該表示部の周囲に同化するような同化画像を表示するための制御信号を生成して、前記通信部を介して前記表示部に送信するように制御する制御部と、を備え、前記表示部は、前記収納部内のカメラにより撮像された収納部内画像を表示可能であり、前記制御部は、前記センサデータに基づき、特定のユーザが認識された際に、前記ユーザによる特定の物を指定する指示に応じて、前記収納部内のカメラにより撮像された収納部内画像に対して、当該特定の物と、当該特定の物以外の物とで異なる加工を施した上で、前記収納部内画像を表示するための制御信号を生成し;前記特定のユーザが認識されていないときには、前記表示部に、当該表示部の周囲に同化するような同化画像を表示するための制御信号を生成し;生成した制御信号を前記通信部を介して前記表示部に送信するように制御する、情報処理装置を提案する
本開示によれば、プロセッサが、周辺の状況を把握するためのセンサにより検出されたセンサデータを受信することと、前記センサデータから検出されたユーザの属性、ユーザの状況、および環境のうち、少なくともいずれか一つに応じて、前記センサの周辺に脱着可能に設置される表示部に適切な情報を含む画像を表示するための制御信号を生成し;情報の提示が不要と判断した場合には、前記表示部に、当該表示部の周囲に同化するような同化画像を表示するための制御信号を生成して、前記通信部を介して前記表示部に送信するように制御することと、を含み、前記同化画像は、前記表示部が設置される領域を前記表示部が設置されていない状態で撮像した画像に基づき取得される、情報処理方法を提案する。
本開示によれば、プロセッサが、周辺の状況を把握するためのセンサにより検出された、電子機器に対する操作情報が含まれるセンサデータを通信部により受信することと、前記センサデータから検出されたユーザの属性、ユーザの状況、および環境のうち、少なくともいずれか一つに応じて、前記電子機器に設けられる表示部に適切な情報を含む画像を表示するための制御信号を生成し;情報の提示が不要と判断した場合には、前記表示部に、当該表示部の周囲に同化するような同化画像を表示するための制御信号を生成して、前記通信部を介して前記表示部に送信するように制御することと、を含み、前記制御することは、前記操作情報に応じて、前記ユーザの前記電子機器に対する熟練度を、前記電子機器による1つの動作結果を得るための一連の操作における複数のステップそれぞれに対して閾値判定した結果に基づき認識すると共に、当該ユーザと当該熟練度を関連付けて記憶部に記憶するように制御し;前記ユーザの前記電子機器に対する熟練度に応じて、情報の提示が不要と判断したときには、前記表示部に、当該表示部が設置される設置面に同化するような同化画像を表示するための制御信号を生成して、前記通信部を介して前記表示部に送信するように制御する、情報処理方法を提案する。
本開示によれば、プロセッサが、周辺の状況を把握するためのセンサにより検出されたセンサデータを通信部により受信することと、前記センサデータから検出されたユーザの属性、ユーザの状況、および環境のうち、少なくともいずれか一つに応じて、収納部の前面に設置される表示部に適切な情報を含む画像を表示するための制御信号を生成し;情報の提示が不要と判断した場合には、前記表示部に、当該表示部の周囲に同化するような同化画像を表示するための制御信号を生成して、前記通信部を介して前記表示部に送信するように制御することと、を含み、前記表示部は、前記収納部内のカメラにより撮像された収納部内画像を表示可能であり、前記制御することは、前記センサデータに基づき、特定のユーザが認識された際に、前記ユーザによる特定の物を指定する指示に応じて、前記収納部内のカメラにより撮像された収納部内画像に対して、当該特定の物と、当該特定の物以外の物とで異なる加工を施した上で、前記収納部内画像を表示するための制御信号を生成し;前記特定のユーザが認識されていないときには、前記表示部に、当該表示部の周囲に同化するような同化画像を表示するための制御信号を生成し;生成した制御信号を前記通信部を介して前記表示部に送信するように制御する、情報処理方法を提案する
本開示によれば、コンピュータを、周辺の状況を把握するためのセンサにより検出されたセンサデータを受信する通信部と、前記センサデータから検出されたユーザの属性、ユーザの状況、および環境のうち、少なくともいずれか一つに応じて、前記センサの周辺に着脱可能に設置される表示部に適切な情報を含む画像を表示するための制御信号を生成し;情報の提示が不要と判断した場合には、前記表示部に、当該表示部の周囲に同化するような同化画像を表示するための制御信号を生成して、前記通信部を介して前記表示部に送信するように制御する制御部と、として機能させ、前記同化画像は、前記表示部が設置される領域を前記表示部が設置されていない状態で撮像した画像に基づき取得されるためのプログラムが記録された、記録媒体を提案する。
本開示によれば、コンピュータを、周辺の状況を把握するためのセンサにより検出された、電子機器に対する操作情報が含まれるセンサデータを受信する通信部と、前記センサデータから検出されたユーザの属性、ユーザの状況、および環境のうち、少なくともいずれか一つに応じて、前記電子機器に設けられる表示部に適切な情報を含む画像を表示するための制御信号を生成し;情報の提示が不要と判断した場合には、前記表示部に、当該表示部の周囲に同化するような同化画像を表示するための制御信号を生成して、前記通信部を介して前記表示部に送信するように制御する制御部と、して機能させ、前記制御部は、前記操作情報に応じて、前記ユーザの前記電子機器に対する熟練度を、前記電子機器による1つの動作結果を得るための一連の操作における複数のステップそれぞれに対して閾値判定した結果に基づき認識すると共に、当該ユーザと当該熟練度を関連付けて記憶部に記憶するように制御し;前記ユーザの前記電子機器に対する熟練度に応じて、情報の提示が不要と判断したときには、前記表示部に、当該表示部が設置される設置面に同化するような同化画像を表示するための制御信号を生成して、前記通信部を介して前記表示部に送信するように制御するためのプログラムが記録された、記録媒体を提案する。
本開示によれば、コンピュータを、周辺の状況を把握するためのセンサにより検出されたセンサデータを受信する通信部と、前記センサデータから検出されたユーザの属性、ユーザの状況、および環境のうち、少なくともいずれか一つに応じて、収納部の前面に設置される表示部に適切な情報を含む画像を表示するための制御信号を生成し;情報の提示が不要と判断した場合には、前記表示部に、当該表示部の周囲に同化するような同化画像を表示するための制御信号を生成して、前記通信部を介して前記表示部に送信するように制御する制御部と、として機能させ、前記表示部は、前記収納部内のカメラにより撮像された収納部内画像を表示可能であり、前記制御部は、前記センサデータに基づき、特定のユーザが認識された際に、前記ユーザによる特定の物を指定する指示に応じて、前記収納部内のカメラにより撮像された収納部内画像に対して、当該特定の物と、当該特定の物以外の物とで異なる加工を施した上で、前記収納部内画像を表示するための制御信号を生成し;前記特定のユーザが認識されていないときには、前記表示部に、当該表示部の周囲に同化するような同化画像を表示するための制御信号を生成し;生成した制御信号を前記通信部を介して前記表示部に送信するように制御するためのプログラムが記録された、記録媒体を提案する
本開示によれば、コンピュータを、周辺の状況を把握するためのセンサにより検出されたセンサデータを受信する通信部と、前記センサデータから検出されたユーザの属性、ユーザの状況、および環境のうち、少なくともいずれか一つに応じて、前記センサの周辺に着脱可能に設置される表示部に適切な情報を含む画像を表示するための制御信号を生成し;情報の提示が不要と判断した場合には、前記表示部に、当該表示部の周囲に同化するような同化画像を表示するための制御信号を生成して、前記通信部を介して前記表示部に送信するように制御する制御部と、として機能させ、前記同化画像は、前記表示部が設置される領域を前記表示部が設置されていない状態で撮像した画像に基づき取得されるためのプログラムを提案する。
本開示によれば、コンピュータを、周辺の状況を把握するためのセンサにより検出された、電子機器に対する操作情報が含まれるセンサデータを受信する通信部と、前記センサデータから検出されたユーザの属性、ユーザの状況、および環境のうち、少なくともいずれか一つに応じて、前記電子機器に設けられる表示部に適切な情報を含む画像を表示するための制御信号を生成し;情報の提示が不要と判断した場合には、前記表示部に、当該表示部の周囲に同化するような同化画像を表示するための制御信号を生成して、前記通信部を介して前記表示部に送信するように制御する制御部と、して機能させ、前記制御部は、前記操作情報に応じて、前記ユーザの前記電子機器に対する熟練度を、前記電子機器による1つの動作結果を得るための一連の操作における複数のステップそれぞれに対して閾値判定した結果に基づき認識すると共に、当該ユーザと当該熟練度を関連付けて記憶部に記憶するように制御し;前記ユーザの前記電子機器に対する熟練度に応じて、情報の提示が不要と判断したときには、前記表示部に、当該表示部が設置される設置面に同化するような同化画像を表示するための制御信号を生成して、前記通信部を介して前記表示部に送信するように制御するためのプログラムを提案する。
本開示によれば、コンピュータを、周辺の状況を把握するためのセンサにより検出されたセンサデータを受信する通信部と、前記センサデータから検出されたユーザの属性、ユーザの状況、および環境のうち、少なくともいずれか一つに応じて、収納部の前面に設置される表示部に適切な情報を含む画像を表示するための制御信号を生成し;情報の提示が不要と判断した場合には、前記表示部に、当該表示部の周囲に同化するような同化画像を表示するための制御信号を生成して、前記通信部を介して前記表示部に送信するように制御する制御部と、として機能させ、前記表示部は、前記収納部内のカメラにより撮像された収納部内画像を表示可能であり、前記制御部は、前記センサデータに基づき、特定のユーザが認識された際に、前記ユーザによる特定の物を指定する指示に応じて、前記収納部内のカメラにより撮像された収納部内画像に対して、当該特定の物と、当該特定の物以外の物とで異なる加工を施した上で、前記収納部内画像を表示するための制御信号を生成し;前記特定のユーザが認識されていないときには、前記表示部に、当該表示部の周囲に同化するような同化画像を表示するための制御信号を生成し;生成した制御信号を前記通信部を介して前記表示部に送信するように制御するためのプログラムを提案する
以上説明したように本開示によれば、景観を守り、かつ、必要な情報を適切に提示することが可能となる。
なお、上記の効果は必ずしも限定的なものではなく、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書に示されたいずれかの効果、または本明細書から把握され得る他の効果が奏されてもよい。
本開示の一実施形態による情報処理システムの概要について説明する図である。 注意喚起等の張り紙により景観が損なわれる場合について説明する図である。 本実施形態による情報処理端末の外観の一例を示す図である。 第1の実施例による情報処理システムの構成の一例を示す図である。 第1の実施例による情報提示の動作処理を示すフローチャートである。 第1の実施例によるペット同伴者向けのメッセージの一例と台車利用者向けのメッセージの一例を示す図である。 第1の実施例による複数のメッセージを表示する一例と、非住人向けのメッセージの一例を示す図である。 第1の実施例によるカモフラージュ画像の生成処理を示すフローチャートである。 カモフラージュ画像生成の過程において用いられる画像の一例を示す図である。 カモフラージュ画像生成の過程において用いられる画像の一例を示す図である。 情報処理端末でのカモフラージュ画像の表示とメッセージ画像の切り替え例を示す図である。 第2の実施例の概要について説明する図である。 第2の実施例による情報処理システムの構成の一例を示す図である。 第2の実施例による情報処理システムの動作処理を示すフローチャートである。 第2の実施例による初心者用および熟練者用UIの一例を示す図である。 第3の実施例の概要について説明する図である。 第3の実施例による冷蔵庫装置の構成の一例を示す図である。 第3の実施例による動作処理を示すフローチャートである。 第3の実施例による庫内表示の一例を示す図である。 第4の実施例の概要について説明する図である。 第4の実施例による情報処理システムの構成の一例を示す図である。 第4の実施例の動作処理を示すフローチャートである。
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
また、説明は以下の順序で行うものとする。
1.本開示の一実施形態による情報処理システムの概要
2.第1の実施例
2-1.構成
2-2.動作処理
3.第2の実施例
3-1.構成
3-2.動作処理
4.第3の実施例
4-1.構成
4-2.動作処理
5.第4の実施例
5-1.構成
5-2.動作処理
6.まとめ
<<1.本開示の一実施形態による情報処理システムの概要>>
図1は、本開示の一実施形態による情報処理システムの概要について説明する図である。図1に示すように、本実施形態による情報処理システムでは、情報提示が可能な情報処理端末1(1a~1c)が、周辺の状況に応じて情報提示が不要と判断された場合には周囲に同化するようなカモフラージュ画像(同化画像)を表示することで、景観を守り、かつ、必要な情報を適切に提示することを特徴とする。例えばエレベーターの周辺に情報処理端末1a~1cが設置されている際に、周囲の模様と同化する模様を表示することで、エレベーター周辺の景観を損ねないようにすることが可能となる。
この場合、例えばユーザAがエレベーター前に来た場合も、ユーザAがペット連れていないため情報提示不要と判断し、図1左に示すように、情報処理端末1a~1cは、周囲の模様と同化する模様の表示を継続する。一方、ユーザBがエレベーター前に来た場合は、ユーザBがペットを連れていることから情報提示が必要と判断し、図1右に示すように、情報処理端末1a~1cは、ペット連れ利用者向けの注意事項やルールを表示する。
(背景)
上述したように、注意喚起や使い方を記載した張り紙が何枚も貼られていると、その物自体のデザイン性が損なわれ、また、張り紙が破れたり剥がれたり乱雑な状態のまま放置されると、治安の悪化に影響する恐れがある。
図2は、注意喚起等の張り紙により景観が損なわれる場合について説明する図である。図2に示すように、例えば店舗内に載置され、利用者が自ら操作してコーヒーを淹れるコーヒーマシーン200や、マンション、ホテル、またはビル等のエレベーターホール210等において、注意事項等の張り紙により、せっかくのデザイン性が損なわれるという事態が頻繁に生じている。一般的に、利用者の多様性や、デザイン自体の分かり難さ、また、初めて利用する者に対しての注意喚起等、様々な状況全てに対応しようとすることから無理が生じ、デザイナーが本来デザインした見た目や景観がどんどん損なわれていくという問題がある。このような問題は、他にも例えば空港や駅等の公共施設においても生じている。すなわち、空間デザイナーにより設計されたデザインが、注意喚起のための張り紙や垂れ幕により阻害されている場合がある。特に駅は通勤時間帯によっては歩行者の量が多くなり、トラブルを回避するために歩く方向(右側通行、左側通行)を指示する張り紙や垂れ幕があちこちに展示されている。
また、心情的にも景観が乱れているのを好む人はおらず、景観の乱れが治安全体を悪くするということも考えられる。例えば、Broken Windows理論という、落書き等による景観の乱れが治安全体を悪くするという考え方もある。
すなわち、貼り紙が乱雑な状態で放置され、景観が乱れていると、壁の汚れや傷などが目立ちにくく、気が付くと汚れや傷みが進み、恣意的に汚される可能性も高い。景観の乱れが加速することで、ゴミのポイ捨てが増え始め、不良者の溜まり場となり、器物破損や盗難等の重大な犯罪の増加トリガとなる恐れがある。
そこで、本開示による情報処理システムでは、張り紙等による景観の乱れを防ぐため、情報提示が不要な間は、カモフラージュ画像を表示して情報処理端末1を周囲に同化させるよう制御する。そして周辺の状況(ユーザの理解度、状況、環境等)に応じて情報提示が必要と判断した場合は適切な情報を表示することを可能とする。
ここで、本実施形態による情報処理端末1(サイネージデバイス)は、例えば電子ペーパー端末により実現される。図3は、本実施形態による情報処理端末1の外観の一例を示す図である。図3に示すように、情報処理端末1は、ほぼ全体に表示部14(例えばフルカラー電子ペーパー)が設けられ、一部に、周辺の状況を認識するためのカメラ12(例えば広角カメラ)や、表示以外でユーザに注意喚起等の音声を出力するための音声出力部(スピーカ)13(1つであってもよい)と、他のカメラで撮像された画像等のデータを記憶媒体から読み出すための記憶媒体I/F(インタフェース)16(例えばカードスロットやUSBインタフェース等)が設けられる。情報処理端末1は、周囲に同化するためのカモフラージュ画像を表示部14に表示して通常は周囲の景観を損ねないようにし、周辺の状況に応じて情報提示が必要と判断した場合は、適切な情報を表示部14に表示するよう制御する。
以上、本実施形態による情報処理システムの概要について説明した。続いて、このような本実施形態による情報処理システムについて、以下複数の実施例を用いて具体的に説明する。
<<2.第1の実施例>>
まず、第1の実施例について図4~図11を参照して説明する。第1の実施例では、図1を参照して説明したエレベーターホールにおいて利用者にエレベーターの利用ルールを提示する場合について説明する。
<2-1.構成>
まず、第1の実施例による情報処理システムの構成について図4を参照して説明する。図4に示すように、本実施例による情報処理システムは、情報処理端末1-1と、個人識別サーバ2を含み、情報処理端末1-1と個人識別サーバ2はネットワーク3を介して接続される。
個人識別サーバ2は、情報処理端末1-1からの問い合わせに応じて、情報処理端末1-1のカメラ12で撮像された人物の顔認識を行い、人物の個人識別と、属性等を返信することが可能である。本実施例では、例えばマンションの居住者の顔画像(またはその特徴量、パターン)が予め個人識別サーバ2に登録され、情報処理端末1-1からの問い合わせに応じて、カメラ12で撮像された人物がマンションの住人であるか否かを判断し得る。
情報処理端末1-1は、図4に示すように、制御部10、通信部11、カメラ12、音声出力部13、表示部14、記憶部15、および記憶媒体I/F16を有する。
制御部10は、演算処理装置および制御装置として機能し、各種プログラムに従って情報処理端末1-1内の動作全般を制御する。制御部10は、例えばCPU(Central Processing Unit)、マイクロプロセッサ等の電子回路によって実現される。また、制御部10は、使用するプログラムや演算パラメータ等を記憶するROM(Read Only Memory)、及び適宜変化するパラメータ等を一時記憶するRAM(Random Access Memory)を含んでいてもよい。
また、本実施形態による制御部10は、判断部101、画面生成部102、および表示制御部103として機能する。判断部101は、周辺の状況に応じて、情報提示を行うか否かを判断する。例えば判断部101は、近くに居る対象人物の理解度(リテラシ、慣れているか否か等)、状況(誰と/何と一緒に居るか、利用の目的や用途は何であるか等)、または環境の変化(人流、日時、イベント等)に基づいて、対象人物への情報提示を行うか否かを判断する。これにより、ダイナミックなUI/内容提示を行うことが可能となる。
画面生成部102は、判断部101の判断結果に従って、表示部14に表示する画面を生成する。例えば画面生成部102は、判断部101により情報提示が必要であると判断された場合、対象人物に提示する情報(予め設定されていてもよいし、対象人物に応じて選択してもよい)を含む画面を生成する。一方、判断部101により情報提示が不要であると判断された場合、画面生成部102は、周囲の景観に同化するようなカモフラージュ画像の画面を生成する。これにより、情報提示を行わない場合は周囲の景観を損ねないようにすることができる。
表示制御部103は、画面生成部102により生成された画面を表示部14に表示するよう制御する。
通信部11は、有線または無線によりネットワーク3と接続し、ネットワーク上の個人識別サーバ2とデータの送受信を行う。通信部11は、例えば有線/無線LAN(Local Area Network)、またはWi-Fi(登録商標)、携帯通信網(LTE(Long Term Evolution)、3G(第3世代の移動体通信方式))等によりネットワーク3と通信接続する。
本実施例による通信部11は、個人識別サーバ2に、カメラ12で撮像した対象人物の顔画像を送信し、マンションの住人であるか否かの識別を要求する。なお、本実施例では、個人識別を個人識別サーバ2(クラウド)で行っているが、本実施例はこれに限定されず、情報処理端末1-1(ローカル)で行うようにしてもよい。特にマンションの場合、住人の数は限られているため、大規模な記憶域は必要ない。
カメラ12は、撮像レンズ、絞り、ズームレンズ、及びフォーカスレンズ等により構成されるレンズ系、レンズ系に対してフォーカス動作やズーム動作を行わせる駆動系、レンズ系で得られる撮像光を光電変換して撮像信号を生成する固体撮像素子アレイ等を有する。固体撮像素子アレイは、例えばCCD(Charge Coupled Device)センサアレイや、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサアレイにより実現されてもよい。
本実施例によるカメラ12は、例えばエレベーターの利用者を撮像し、撮像画像を制御部10に出力する。
音声出力部13は、音声信号を再生するスピーカと、スピーカに対するアンプ回路を有する。音声出力部13は、制御部10の制御に従って、例えば表示制御部103により表示部14の表示画面が切り替えられた際に、表示の変更に気付かせるために何らかの音声や音を出力してユーザの注意を引くことが可能である。
表示部14は、表示制御部103の制御に従って、情報提示画面やカモフラージュ画像を表示する。また、表示部14は、上述したように、例えば電子ペーパー型ディスプレイにより実現される。
記憶部15は、制御部10の処理に用いられるプログラムや演算パラメータ等を記憶するROM(Read Only Memory)、および適宜変化するパラメータ等を一時記憶するRAM(Random Access Memory)により実現される。例えば記憶部15は、エレベーター利用者向けの各種メッセージ情報を記憶する。また、個人識別を情報処理端末1-1で行う場合は、マンションの住人の顔画像が記憶部15に予め登録される。
記憶媒体I/F16は、記憶媒体から情報を読み出すためのインタフェースであって、例えばカードスロットやUSBインタフェース等が想定される。本実施形態では、例えば他のカメラで撮像されたエレベーターホールの撮像画像を記憶媒体から取得し、制御部10の画面生成部102によりカモフラージュ画像を生成してもよい。
以上、本実施形態による情報処理端末1-1の構成について具体的に説明した。なお情報処理端末1-1の構成は図4に示す例に限定されず、例えば、音声入力部(マイクロホン)、各種センサ(位置情報取得部、圧力センサ、環境センサ等)、または操作入力部(タッチパネル等)をさらに有していてもよい。また、図4に示す情報処理端末1-1の構成のうち少なくとも一部が別体(例えば、サーバ側)にあってもよい。
<2-2.動作処理>
まず、第1の実施例による情報提示の動作処理について図5を参照して説明する。図5は、本実施例による情報提示の動作処理を示すフローチャートである。
図5に示すように、まず、エレベーターホールに設置された情報処理端末1-1は、カメラ12により、エレベーターホールの撮像画像を取得する(ステップS103)。
次に、情報処理端末1-1の判断部101は、画像認識を行い(ステップS106)、カメラの前に人が立っているか、すなわちエレベーター利用者が居るか否かを判断する(ステップS109)。
次いで、カメラの前に人がいる場合(ステップS109/Yes)、判断部101は、画像認識の結果に基づいて、当該人物がペット(主に犬、猫などの動物)と一緒にいるか否かを判断する(ステップS112)。
次に、ペットと一緒にいると判断された場合(ステップS112/Yes)、画面生成部102は、ペット同伴者向けのメッセージを表示する画面を生成し、表示制御部103により表示部14に表示する(ステップS115)。
次いで、当該人物が台車を持っているか否かを判断し(ステップS118)、持っている場合は(ステップS118/Yes)、既にメッセージが表示されている場合にはレイアウトを調整する(ステップS121)。例えばエレベーター前に複数の人物がいて、既にペット同伴者向けのメッセージを表示している場合は、ペット同伴者向けのメッセージのレイアウトを調整して新しいメッセージを表示できる領域を作る。
次に、情報処理端末1-1は、台車持込み者向けメッセージを生成し、表示する(ステップS124)。
次いで、当該人物の撮像画像に基づいて個人識別を行い、マンションの住人であるか否かを判断する(ステップS127)。個人識別は、例えば個人識別サーバ2に要求してもよい。
次に、マンションの住人ではないと判断された場合(ステップS127/Yes)、非住人向けのメッセージを表示する必要があるが、既にメッセージが表示されている場合にはレイアウトを調整する(ステップS130)。
そして、情報処理端末1-1は、非住人向けのメッセージを表示する(ステップS133)。これにより初めてこのマンションのエレベーターを利用する者も、当エレベーターのルールを把握することができる。
なお、表示部14に表示される各メッセージの一例を図6および図7に示す。図6は、ペット同伴者向けのメッセージの一例と台車利用者向けのメッセージの一例を示す図である。図6左に示すように、メッセージ画面140により、ペット同伴者への注意事項が表示される。また、図6右に示すように、メッセージ画面141により、台車持込み者への注意事項が表示される。
また、図7は、複数のメッセージを表示する一例と、非住人向けのメッセージの一例を示す図である。図7左に示すように、メッセージ画面142は、メッセージ領域が分割されており、例えばペット同伴者向けメッセージと台車持込み者向けメッセージの双方が表示されている。なお複数のメッセージを表示する方法は、これに限定されず、例えば複数のメッセージを一定時間間隔で交互に表示してもよいし、縦または横方向にスクロールしながら表示してもよい。
また、図7右に示すように、メッセージ画面143により、非住人向けの注意事項が表示される。なお、マンション住人であるか否かの個人識別は、顔画像認識に限定されない。例えば、マンションによってはセキュリティの観点からキー(やカード)をタッチするとエレベーターを呼ぶ仕組みになっていることがあり、来客の場合にはインターホンで解錠するとエレベーターが自動的にエントランスフロアに降りる仕組みとなっている。したがって、キーを用いたかインターホンを用いたかによって住人であるか来客(非住人)であるかを識別するようにしてもよい。
続いて、カメラの前に人が立っていない(エレベーターを待っている人がいない)場合(ステップS109/No)、既にカモフラージュ画像が表示されている場合(ステップS136/No)は、そのまま維持する。具体的には、表示部14に電子ペーパーを利用することで、一度表示した画像の保持に電力が不要なため、既にカモフラージュ画像が表示されていれば新たな処理は必要ない。
一方、表示されていない場合(例えば上述したメッセージ画面140~143が表示されている場合)は(ステップS136/No)、カモフラージュ画像を表示する(ステップS139)。
このように、エレベーターの前に来た人物がペット同伴者等、メッセージが必要な利用者である場合は所定のメッセージの提示が行われ、メッセージを提示する対象者に該当しない場合はカモフラージュ画像の表示が維持されるため、エレベーターホールの景観を守ることが可能となる。
以上、本実施例による動作処理について具体的に説明した。なお、図5を参照して説明した動作処理では、情報提示のためのいくつかの条件を例示したが、これは一例であって、他の条件に基づいて情報提示の判断を行うことも当然可能である。例えば自転車を認識した場合、自転車持ち込み用のエレベーターに誘導する等の、自転車持ち込み者向けの注意事項を示すメッセージを表示してもよい。
また、第1の実施例では、情報処理端末1-1がエレベーターホールに設置される場合について説明したが、本実施例はこれに限定されず、例えば、禁煙の場所に情報処理端末1-1を設置して、普段はカモフラージュ画像を表示させ、煙草を吸おうとしている(または吸っている)人を認識した場合には、「禁煙」のサインの表示画面に切り換えるようにしてもよい。
(カモフラージュ画像の生成)
続いて、カモフラージュ画像の生成について図8~図11を参照して説明する。
図8は、本実施例によるカモフラージュ画像の生成処理を示すフローチャートである。図9~図10は、カモフラージュ画像生成の過程において用いられる画像の一例を示す図である。
図8に示すように、まず、情報処理端末1-1を設置していない状態で、設置予定の場所をデジタルカメラ等で撮影し、その画像A(図9に示す画像30参照)を、情報処理端末1-1で取得する(ステップS143)。取得の方法は特に限定しないが、通信部11を介して無線でデジタルカメラ等から受信してもよいし、記憶媒体I/Fを用いて、USBやSDカード等のストレージメディアから取得してもよい。また、情報処理端末1-1のカメラ12で情報処理端末1-1を設置していない状態の場所を撮影してもよい。なお、本処理は、情報処理端末1-1で行う場合について説明しているが、サーバ側で行う場合、撮影した画像はサーバに送信される。
次に、取得した画像Aの特徴点Fを抽出する(図9に示す画像31参照)(ステップS146)。この特徴点は、マーカレスARや画像認識などで一般的に行われている特徴点抽出(e.g. SIFT、SURF、Haar-like等)が用いられる。
次いで、ユーザ操作に応じて、情報処理端末1-1の表示部14にマーカ画像を表示する(ステップS149)。ユーザ(例えば管理者)は、マーカ画像が表示された情報処理端末1-1を実際に設置する場所に固定する。マーカ画像は撮影画像内の情報処理端末1-1を認識するためのものであって、認識さえできればどのようなマーカ画像であってもよい。
次に、情報処理端末1-1は、情報処理端末1-1を設置した状態で設置場所を撮影した画像A’(図9の画像32参照)を取得する(ステップS152)。
次いで、情報処理端末1-1の画面生成部102は、画像A’に対して特徴点F’を抽出する(図10の画像33参照)(ステップS155)。また、画面生成部102は、画像A’からマーカ画像を認識し、位置を求める(ステップS158)。なお図10の画像33では、マーカ部分に特徴点が抽出されていないが、これは説明上、図面を見やすくするためであって、実際には特徴点が抽出される可能性が高い。
次に、画面生成部102は、特徴点Fと特徴点F’をマッチングすることで、画像Aと画像A’の位置、回転、大きさの違いを検出し、画像A’の情報処理端末1-1の設置位置(すなわち、マーカ画像の位置)が、画像Aのどの部分にあたるかを検出可能する(ステップS158)。
次いで、画面生成部102は、求めた位置関係に基づいて、画像A’におけるマーカ画像の位置と同じ位置関係になる部分(すなわち、情報処理端末1-1が設置された位置に相当する部分)の画像Sを画像Aから抽出する(図10の画像34参照)(ステップS161)。画像Aから抽出したかかる画像Sが、カモフラージュ画像に相当する。
そして、情報処理端末1-1は、画像Sを表示部14に表示することで、情報処理端末1-1を周囲の景観に同化させることが可能となる(ステップS164)。ここで、図11に、生成したカモフラージュ画像(画像S)の表示とメッセージ画像を切り替える例を示す。図11の上段に示すように、情報処理端末1-1にカモフラージュ画像(画像S)を表示することで、情報処理端末1-1を周囲に同化させ、非常に目立ち難くすることで、エレベーターホールの景観を守ることが可能となる。一方、エレベーター利用者向けのメッセージの提示が必要となった場合は、図11の下段に示すように、情報処理端末1-1にメッセージ画像144を表示することで、利用者への注意喚起を適切に行うことが可能となる。
以上、本実施例によるカモフラージュ画像の生成処理について具体的に説明した。なお、カモフラージュ画像の生成は、情報処理端末1-1で行われることに限定されず、例えばサーバ上で行われてもよい。
また、上述した実施例では、情報処理端末1-1の表示部14を電子ペーパーで実現される場合について説明したが、本開示はこれに限定されない。例えば、プロジェクターを利用し、プロジェクション方式によりメッセージを提示する方法も考え得る。この場合、景観を守るために、情報提示の必要が無い時は映像をプロジェクションしないようにすればよい(つまり、元の背景がそのまま見えるようにする)ため、カモフラージュ画像の作成は不要となる。
さらに、一般の街中にある大型のデジタルサイネージでの実現を考慮する場合、光学迷彩の仕組みを利用することで、大型のデジタルサイネージも景観に同化させることが可能となる。具体的には、例えばデジタルサイネージの両面に表示画面を設け、それぞれ反対側に設けられたカメラで撮影した撮影画像を表示することで、デジタルサイネージの向こう側の景色が見える状態となり、景観を守ることが可能となる。なお、カモフラージュ画像は、カメラによりリアルタイムで撮影された撮影画像を表示するようにしてもよいし、予め生成しておいてもよい。
<<3.第2の実施例>>
次に、コンビニエンスストア等に載置されているセルフサービスのコーヒーサーバにおいて利用者にコーヒーサーバの注意喚起や説明を提示する場合について図12~図14を参照して説明する。
図12は、第2の実施例の概要について説明する図である。近年、コンビニエンスストア等にセルフサービスのコーヒーサーバが普及しており、コーヒーサーバのデザイン性も高いものとなってきている。しかしながら、デザイン上、外国語で表記されたり、省略化されたり、ボタンだけの構成となっていることが多く、不慣れな者や初めて利用する者には、分かり難いデザインとなっていた。昨今では、このような不便さを解消するために、店員が張り紙をしたり、ボタンの意味を記載したシール等が貼られていることも多く見受けられるが、デザイン性が損なわれ、乱雑とした雰囲気になってしまうという問題もあった。
そこで、本実施例では、図12に示すように、コーヒーサーバ5に設置された情報処理端末1-2において、普段は景観に同化するカモフラージュ画像150(例えばコーヒーのイラスト等、おしゃれな外観)を表示し、景観を守ることを可能とする。そして、例えばカメラ12で利用者の個人識別を行い、熟練者(何回も利用している者)であれば、熟練者用UI(例えばデザイン性の高く説明が無い画面であって、周囲の景観を損ねることのないカモフラージュ画像)を表示する。一方、初心者(初めての利用者、若しくは高齢者や子供等の操作に不慣れであると推定される者)であれば、初心者用UI(例えばデザイン性は低いが分りやすい説明が表示される画面)を表示するようにする。これにより、普段は景観を守りつつも、必要な際は適宜情報提示を行うことが可能となる。
<3-1.構成>
まず、第2の実施例による情報処理システムの構成について図13を参照して説明する。図13に示すように、本実施例による情報処理システムは、情報処理端末1-2と、個人識別サーバ2を含み、情報処理端末1-2と個人識別サーバ2はネットワーク3を介して接続される。
個人識別サーバ2は、第1の実施例と同様に、情報処理端末1-2からの問い合わせに応じて、情報処理端末1-2のカメラ12で撮像された人物の顔認識を行い、人物の個人識別と、属性等を返信することが可能である。なお本実施例では、個人識別サーバ2は、例えばコンビニエンスストアの利用者の顔画像(またはその特徴量、パターン)に基づいて個人識別し、さらに識別した利用者の利用回数や利用時の操作時間等のデータを蓄積し得る。また、個人識別サーバ2は、情報処理端末1-2からの問い合わせに応じて、カメラ12で撮像された人物が熟練者であるか否かを判断し得る。
情報処理端末1-2は、図13に示すように、制御部10、通信部11、カメラ12、音声出力部13、表示部14、記憶部15、タッチパネル17、およびタイマー18を有する。
制御部10は、第1の実施例と同様に、判断部101、画面生成部102、および表示制御部103として機能する。本実施例による判断部101は、コーヒーサーバを利用するユーザが、熟練者であるか否か(対象人物の理解度)に応じて、どのような情報提示を行うかを判断する。
画面生成部102は、判断部101の判断結果に従って、表示部14に表示する画面を生成する。例えば画面生成部102は、判断部101により熟練者向けの情報提示が必要であると判断された場合、熟練者向けのUIを生成する。熟練者向けのUIは、例えばデザイン性が高く、景観をより良くするものが想定される。一方、判断部101により初心者向けの情報提示が必要であると判断された場合、初心者向けのUIを生成する。また、画面生成部102は、利用者がいない場合や操作が終了した場合に表示するデフォルトのUI(景観を損ねないカモフラージュ画像)も生成し得る。デフォルトのUIは、背景に同化させる(コーヒーサーバ5と同じ色、模様)にしてもよい。図12に示す例では、少なくとも客が見つけることができるよう、最低限コーヒーサーバであることが分かる程度の表示として、コーヒーのイラストを表示し、背景はコーヒーサーバ5と同じ色、模様にしてもよい。なお各種操作画面の色合いは、店舗の雰囲気に合わせて調和する色を使うようにしてもよい。
表示制御部103は、画面生成部102により生成された画面を表示部14に表示するよう制御する。
通信部11、カメラ12、音声出力部13、表示部14、および記憶部15は、第1の実施例と同様であるため、ここでの説明は省略する。
タッチパネル17は、表示部14に設けられ、表示部14に表示された操作画面(熟練者用UI、初心者用UI)に対するユーザの操作入力を検出し、制御部10に出力する。
以上、本実施形態による情報処理端末1-1の構成について具体的に説明した。なお情報処理端末1-1の構成は図4に示す例に限定されず、例えば、音声入力部(マイクロホン)、各種センサ(位置情報取得部、圧力センサ、環境センサ等)、または操作入力部(タッチパネル等)をさらに有していてもよい。また、図4に示す情報処理端末1-1の構成のうち少なくとも一部が別体(例えば、サーバ側)にあってもよい。情報処理端末1-2は、ユーザによる操作入力情報を、通信部11を介して、情報処理端末1-2が取り付けられているコーヒーサーバ5に送信する。
タイマー18は、ユーザによるコーヒーサーバ5や、表示部14に表示した操作画面への操作時間を計測し、制御部10に出力する。かかる操作時間は、当該ユーザの操作に関する情報として、通信部11から個人識別サーバ2に送信され、蓄積され得る。
以上、本実施形態による情報処理端末1-2の構成について具体的に説明した。なお情報処理端末1-2の構成は図13に示す例に限定されず、例えば、音声入力部(マイクロホン)、各種センサ(位置情報取得部、圧力センサ、環境センサ等)をさらに有していてもよい。また、図13に示す情報処理端末1-1の構成のうち少なくとも一部が別体(例えば、コーヒーサーバ5や、ネットワーク上のクラウドサーバ)にあってもよい。具体的には、例えばカメラ12が、コーヒーサーバ5の前面上方に設けられ、無線/有線により継続的に撮像画像が情報処理端末1-1に送信されるようにしてもよい。
<3-2.動作処理>
続いて、本実施例の動作処理について図14を参照して説明する。図14は、第2の実施例による情報処理システムの動作処理を示すフローチャートである。
図14に示すように、まず、情報処理端末1-2は、デフォルトUIを表示部14に表示する(ステップS203)。デフォルトUIは、デザイン性の高いUIであってもよいし、背景のコーヒーサーバ5と完全に同化する色、模様にして目立たないようにするものでもよい。
次に、カメラ12により、目の前(すなわちコーヒーサーバ5の前)を撮像し続け、目の前に人が立つ(利用者が現れる)まで待機する(ステップS206)。なお、単にコーヒーサーバ5の前を通り過ぎた人と利用者とを区別するために、目の前の人物がコーヒーサーバ5に正対しているか、顔がコーヒーサーバ5の方を向いているか、立ち止まっているか等を考慮してより正確に判断するようにしてもよい。
次いで、利用者が現れると、情報処理端末1-2は、カメラ12により取得した利用者の顔画像を個人識別サーバ2に送信し、当該利用者が、過去にコーヒーサーバ5を利用したことがあるか否かを調べる(ステップS209)。個人識別サーバ2では、顔画像に基づいて個人識別を行い、データベースから過去にもコーヒーサーバ5を利用したことのあるユーザであるか否か、また、利用したことがある場合は熟練者であるか否かを示す情報(例えば熟練度を含む)を、情報処理端末1-2に返信する。
ここで、熟練者の判断の一例について説明する。熟練者であるか否かは、利用回数や直近の利用状況(最近利用したか、半年以上前か等)、ユーザ属性(年齢等)に応じて算出されてもよいし、操作時間に基づいて算出されてもよい。例えばコーヒーサーバ5の操作手順が以下のようなステップ(n)である場合、各ステップにかかった操作時間(T)を計測して、T(n=1,2,…5)とする。
(操作1)コーヒーサーバ5の前に立ち、カップ置き場の蓋を開ける。
(操作2)カップ置き場に空のカップを置く。
(操作3)カップ置き場の蓋を閉める。
(操作4)飲み物の種類のボタンを押す(例えば、ホット/アイス、レギュラー/ラージの組み合わせでどれか1つ)。
(操作5)コーヒーの注ぎが終了したらカップ置き場の蓋を開けてコーヒーを取り出す。
そして、下記表1に示すように、Tごとに熟練者と初心者の閾値を設け、例えばTのいずれか少なくとも1つが初心者閾値を超えていれば「初心者」と判断し、全てのTが熟練者の閾値以内であれば「熟練者」としてもよい。また、Tの合計が熟練者の閾値以内であれば「熟練者」、初心者の閾値以上であれば「初心者」というように判断してもよい。
Figure 0007074066000001
また、個人識別サーバ2は、「熟練者」について、例えば閾値に対する操作時間の割合から、さらに熟練度を算出してもよい。
また、初心者と熟練者の間に「中級者」を定義してもよい。例えば、Tのいずれか少なくとも1つが初心者閾値を超えていれば「初心者」、全てのTが熟練者の閾値以内であれば「熟練者」、それ以外は「中級者」というように判断してもよい。また、Tの合計が熟練者の閾値以内であれば「熟練者」、初心者の閾値以上であれば「初心者」、それ以外であれば「中級者」というように判断してもよい。
次に、過去に利用したユーザであって(ステップS212/Yes)、かつ熟練者である場合(ステップS215/Yes)、情報処理端末1-2は、画面生成部102により熟練度に合わせたUIを生成し、表示制御部103により表示部14に表示する。なお熟練度の算出は情報処理端末1-2で行うようにしてもよい。
一方、過去に利用したユーザではない場合(ステップS212/No)、若しくは、過去に利用したユーザであるが(ステップS212/Yes)、熟練者ではない場合(ステップS215/No)、情報処理端末1-2は、画面生成部102により初心者用のUIを生成し、表示制御部103により表示部14に表示する。
このように、利用者の推定される理解度に応じて、適切な操作画面を提示する。ここで、図15に、本実施例による初心者用および熟練者用UIの一例を示す。図15左に示すように、熟練者用UI151は、デザイン性が高く、操作の説明は少ない物が想定される。具体的には、例えばデザイナーによってコーヒーサーバ5のデザインとトータルでデザインされたものであってもよい。これにより、周囲の景観を損ねることなく、コーヒーサーバ5のデザイン性を保つことができる。
なお、上述したように「中級者」が定義された場合、情報処理端末1-2は、中級者用のUIを表示するようにしてもよい。
続いて、情報処理端末1-2は、タイマー18により操作時間の計測を開始する(ステップS224)。
具体的には、まず、情報処理端末1-2は、次の操作の操作時間閾値Th(nは操作手順の番号)をセットする(ステップS227)。
次に、情報処理端末1-2は、ユーザが必要な操作を行ったか否かを判断する(ステップS230)。ユーザの操作は、カメラ12により観測してもよいし、タッチパネル17への操作入力、通信部11を介してコーヒーサーバ5から取得したユーザ操作情報等に基づいて認識される。
次いで、必要な操作が行われず(ステップS230/No)、現在の操作の経過時間が、操作時間閾値Thを超えた場合(ステップS233/Yes)、情報処理端末1-2は、表示部14に表示する操作画面を、初心者用UIに変更する(ステップS236)。この際、操作手順について音声でのガイダンスを出力してもよい。
次に、初心者用UIに変更したことに応じて、操作時間閾値Thを更新する(ステップS239)。例えば同じ操作時間閾値Thを新たにセットしてもよいし、初心者用の操作時間閾値Thをセットしてもよい。
次いで、必要な操作がすべて終了するまで上記ステップS227~S239を繰り返し、必要な操作がすべて終了すると(ステップS242/Yes)、情報処理端末1-2は、すべての操作を終えるまでにかかった操作時間の総計等に基づいて当該ユーザが熟練者か否かを判断する(ステップS245)。
そして、情報処理端末1-2は、判断結果を個人識別サーバ2へ送信する(ステップS248)。これにより、個人識別サーバ2に蓄積されている利用者の情報が更新される。なお新規の利用者の場合には、新規登録される。
以上、本実施例による動作処理について具体的に説明した。なお、上記ステップS245で示す熟練者か否かの判断は、個人識別サーバ2で行うようにしてもよい。この場合、情報処理端末1-2は、計測した操作時間を個人識別サーバ2に送信する。
また、個人識別は顔画像に基づく方法に限定されない。例えば、非接触ICカード(またはスマートフォン等の通信端末)を利用したプリペイドカードを用いることで個人識別を行うことも可能である。また、プリペイドカードから、個人と特定せずとも、熟練者か否かの情報(利用回数、操作時間の蓄積データ等)を引き出せるため、プライバシー侵害の心配が無くなる。
また、本実施例では、個人識別を行わずに機能させることも可能である。例えば最初に標準的なUIを表示し、ユーザの操作にかかる時間に応じてUIを変化(初心者用または熟練者用に変更)させてもよい。なおUIは、さらに段階的に用意してもよい。
また、本実施例による情報処理端末1-2は、家庭用の家電に適用してもよい。例えば表示部14をタッチパネル式電子ペーパーにして、利用者(の熟練度)に合ったUIを提示することが可能である。例えば機能が多い電子レンジや洗濯機、リビングに置いた時の見た目が重要となるコンポーネントステレオや加湿器等は、そのままだと多数のボタンや文字により操作面が雑然とし、室内のインテリアや色調に合わないことが多い。そこで、操作面をタッチパネル式電子ペーパー(情報処理端末1-2)にすることで、室内の景観を保つことが可能となる。
<<4.第3の実施例>>
次に、第3の実施例について図16~図19を参照して説明する。第3の実施例では、冷蔵庫(収納部)へ応用する場合について説明する。
図16は、本実施例の概要について説明する図である。図16に示すように、本実施例では、冷蔵庫装置1-3の扉部分に、電子ペーパーの表示部23(23a~23c)が設けられている。また、冷蔵庫装置1-3には、ユーザ音声を取得する音声入力部20(マイクロホン)が設けられている。また、冷蔵庫装置1-3には、庫内照明および庫内カメラ(不図示)が設けられており、冷蔵庫の内部を照明して撮影することが可能となる。
本実施例による冷蔵庫装置1-3は、通常は、白や薄いブルーなど、冷蔵庫本来の色を再現するカモフラージュ画像を表示部23a~23cに表示する。次いで、音声により庫内確認指示があると、指示に応じて、庫内を撮影した庫内画像160を、対応する扉の表示部23aに表示する。これによりユーザは、扉を開けずに冷蔵庫の中身を確認することが可能となる。表示部23aに表示する庫内画像160には、所定の画像処理が施されていてもよい。例えば図16に示す例では、「野菜を見せて」等のユーザの指示に応じて、庫内カメラにより撮影した撮影画像のうち着目する食材をフルカラーにして他は白黒にする等の画像処理を行い、着目する食材を目立たせるようにすることが可能である。
<4-1.構成>
図17は、本実施例による冷蔵庫装置1-3の構成の一例を示す図である。図16に示すように、冷蔵庫装置1-3は、制御部10、音声入力部20、タッチパネル21、庫内カメラ22、表示部23、庫内照明24、冷却部25、および記憶部26を有する。
制御部10は、判断部101、画面生成部102、および表示制御部103として機能する。判断部101、画面生成部102、および表示制御部103は、主に上述した各実施例と同様の機能を有する。すなわち、判断部101は、周辺状況に応じて、情報提示が必要か否かを判断する。また、画面生成部102は、判断部101により情報提示が必要であると判断された場合、ユーザの指示に応じて、庫内カメラ22で撮影された撮影画像に基づいて適切な画面を生成する。また、画面生成部102は、情報提示が必要でない場合は、周囲と同化するカモフラージュ画像を生成する。そして、表示制御部103は、画面生成部102により生成された画面を表示部23に表示する。
音声入力部20は、マイクロホンと、そのマイクロホンで得られた音声信号を増幅処理するマイクアンプ部と、音声信号にデジタル変換するA/D変換器により実現され、音声信号を制御部10に出力する。本実施例による音声入力部20は、ユーザによる庫内確認指示等を収音し、制御部10に出力する。
タッチパネル21は、表示部23に設けられ、表示部23に表示された操作画面や庫内画像に対するユーザの操作入力を検出し、制御部10に出力する。
庫内カメラ22は、冷蔵庫内を撮影するカメラであって、複数設けられていてもよい。また、庫内カメラ22は、広角カメラにより実現されてもよい。
表示部23は、表示制御部103の制御に従って、庫内画像やカモフラージュ画像を表示する。また、表示部23は、電子ペーパー型ディスプレイにより実現される。
庫内照明24は、庫内を照明する機能を有し、複数設けられていてもよい。庫内カメラ22で撮影する際に点灯する他、冷蔵庫装置1-3の扉が開けられた際にも点灯する。
冷却部25は、冷蔵庫本来の機能であって、庫内を冷却する構成を有する。
記憶部26は、制御部10の処理に用いられるプログラムや演算パラメータ等を記憶するROM(Read Only Memory)、および適宜変化するパラメータ等を一時記憶するRAM(Random Access Memory)により実現される。
<4-2.動作処理>
次に、本実施例による動作処理について図18を参照して説明する。図18は、本実施例による動作処理を示すフローチャートである。
図18に示すように、まず、冷蔵庫装置1-3の表示制御部103は、白や薄いブルーなど冷蔵庫本来の色(標準の設定色)または特定の画像(いずれも、カモフラージュ画像)を全ての表示部23a~23cに表示する(ステップS303)。
次に、音声による庫内確認指示があるまで待機する(ステップS306)。なお、庫内確認指示は音声に限定されず、操作ボタン(不図示)や、表示部23に表示された操作ボタンUI(タッチパネルにより検出)から行っても構わない。しかし料理中などは手が濡れていたり汚れたりしているため、冷蔵庫に触れずに音声指示により庫内を確認できるのは非常に有用である。また、冷蔵庫装置1-3に、目の前に立つユーザを認識するためのカメラを設け、特定のユーザ(住人、家族等)であることを認識した上で、庫内確認指示を受け付けるようにしてもよい。若しくは、音声認識により特定のユーザを認識してもよい。
次いで、冷蔵庫装置1-3は、確認指示の音声を認識して、着目する直材を選定する(ステップS309)。すなわち、庫内確認指示は、例えば「野菜を見せて」のように食材の種類を直接指示したり、「生姜焼きの材料」などのように料理名を指定することができ、この場合、音声認識により対象の食材が選定される。なお食材を指定せずに「庫内を見せて」という指示を行った場合は、ここでの選定は特に行われず、単に庫内画像が表示されることとなる。
次に、冷蔵庫装置1-3は、庫内照明24を点灯し(ステップS312)、庫内カメラ22で庫内の撮影を行い(ステップS315)、撮影が終了すると庫内照明消灯する(ステップS318)。どの庫内カメラ22で撮影するかは、庫内確認指示に応じて選択される。また、庫内カメラ22は、庫内の様子がよく分かるように例えば野菜室や冷凍室は上から撮影するようにしてもよいし、複数の側面から撮影してどの角度から見るかをユーザが指示できるようにしてもよい。また、扉の内側(収納スペース)を撮影して庫内画像を切り替え表示させることも可能である。
次いで、画像の歪み補正を行う(ステップS321)。庫内カメラ22が広角カメラの場合は、画像の歪曲補正を行う方がよいためである。なお使用しているレンズは既知であるため、補正パラメータも予め把握され、既存のアルゴリズムで補正をかけることが可能である。
次いで、冷蔵庫装置1-3の画面生成部102は、庫内画像を画像認識にして着目する食材を特定し、画像処理を行って当該食材を目立たせる処理を行う(ステップS324)。例えば、図16の庫内画像160のように、着目する食材以外は白黒にし、必要な食材がどこにあるかを一目で分かるようにしてもよい。また、庫内確認指示において食材を特定していない場合(単に庫内を確認する指示の場合)は、このような特定の食材を目立たせる画像処理は施さない。
次に、冷蔵庫装置1-3の表示制御部103は、冷蔵庫の各扉に設けられている表示部23a~23cのうち、撮影した庫内画像に対応する扉の表示部23に、庫内画像を表示する(ステップS327)。ここで、庫内確認指示において食材を特定していない場合(単に庫内を確認する指示の場合)の表示例を図19に示す。図19に示すように、単に庫内を確認する指示の場合、冷蔵庫装置1-3の各扉に設けられた表示部23a~23cに、それぞれ対応する庫内画像61~63を表示する。
続いて、新たな料理や食材の指示(庫内確認指示)が入力された場合(ステップS330/Yes)、着目する食材を変更し(ステップS333)、上記ステップS324に戻る。
一方、庫内表示終了指示があった場合(ステップS336/Yes)、上記ステップS303に戻り、標準の設定色または特定の画像(いずれも、カモフラージュ画像)を全ての表示部23に表示する。
このように、本実施例によれば、通常時は景観を損ねないようにカモフラージュ画像を表示し、必要な場合は扉を開けずに庫内の様子を見ることが可能となる。なお、庫内画像の画像処理は、上述したような着目食材を目立たせるものに限定されない。例えばユーザが来客中の場合(冷蔵庫の周辺にいる人物をカメラにて認識)、あえて一部の食材を高級食材に差し替えたりして表示するようにしてもよい。
<<5.第4の実施例>>
続いて、第4の実施例について図20~図22を参照して説明する。第4の実施例では、駅の階段等における誘導表示に応用する場合について説明する。
図20は、第4の実施例の概要について説明する図である。一般的に、駅の階段や通路においては、混雑時の人の流れを考慮して、通行量が多い方に階段や通路のスペースを割くよう誘導表示を行っている。しかし、駅の階段や通路における混雑状況や人の流れは、時間帯や電車到着のタイミング等に応じて変動するものであって、掲示した誘導表示が必ずしも全ての状況に対応できているわけではない。また、空間デザイナー等により駅の外観や内観がデザインされていても、このような誘導表示や利用者への注意喚起表示等が多数掲示されると、せっかくのデザイン性が損なわれてしまう。
そこで、本実施例では、図20左に示すように、例えば駅の階段等において、通常(非混雑時)は誘導表示を行わず、景観を損なわないよう周囲の景観に同化する画像を表示し、混雑時には、図20右に示すように、誘導表示170~171を表示して適切な情報提示を行うようにする。
混雑時か否かは、例えば時間帯、電車管理サーバ6から通知される電車の到着のタイミング、また、階段に設置された人流センサ(不図示)のセンサデータ(通行量)に基づいて判断され得る。人流センサは、通行量を検知することが可能であるが、さらに複数個所(例えば、階段の上方と下方)に人流センサが設けられている場合、各人流センサで検知された通行量の変動に応じて、人の流れ(階段を昇る人が多いか、下る人が多いか)を検知することも可能である。
<5-1.構成>
図21は、本実施例による情報処理システムの全体構成の一例を示す図である。図21に示すように、本実施例による情報処理システムは、情報処理端末1-4と、電車管理サーバ6を含み、情報処理端末1-4と電車管理サーバ6はネットワーク3を介して接続される。
情報処理端末1-4は、制御部10、通信部11、表示部14、記憶部15、および人流センサ27を有する。
制御部10は、判断部101、画面生成部102、表示制御部103として機能する。判断部101、画面生成部102、および表示制御部103は、主に上述した各実施例と同様の機能を有する。すなわち、判断部101は、周辺状況に応じて、情報提示が必要か否かを判断する。具体的には、判断部101は、通信部11により電車管理サーバ6が受信した電車到着タイミングや、人流センサ27により検知された通行量や人流データ、若しくは時間帯に応じて、誘導等の情報提示を行うか否かを判断する。
また、画面生成部102は、判断部101により情報提示が必要であると判断された場合、通行量や人流に基づいて適切な誘導画面を生成する。例えば、昇りの利用者が多く混雑している場合、階段に表示する4つの誘導表示ラインのうち、3つのラインで表示する昇り用の誘導表示を生成する。一方、例えば下りの利用者が多く混雑している場合、階段に表示する4つの誘導表示ラインのうち、3つのラインで表示する下り用の誘導表示を生成する。また、画面生成部102は、情報提示が必要でない場合は、周囲と同化するカモフラージュ画像を生成する。
そして、表示制御部103は、画面生成部102により生成された画面を表示部14に表示する。
通信部11は、有線または無線によりネットワーク3と接続し、ネットワーク上の電車管理サーバ6とデータの送受信を行う。
表示部14は、表示制御部103の制御に従って、誘導表示やカモフラージュ画像を表示する。また、表示部14は、電子ペーパー型ディスプレイにより実現され、図20に示すような階段の各ステップに複数設置される。
記憶部15は、制御部10の処理に用いられるプログラムや演算パラメータ等を記憶するROM(Read Only Memory)、および適宜変化するパラメータ等を一時記憶するRAM(Random Access Memory)により実現される。
人流センサ27は、通行量を検知するセンサであって、階段の上方と下方等、複数個所に設けられていてもよい。複数個所における通行量の変化に応じて、人の流れ(どの方向にどの程度の利用者が移動しているか)を認識することも可能である。人流センサ27は、例えば圧力センサにより実現され、踏まれる回数をカウントすることで通行量を検知してもよい。また、人流センサ27は、赤外線を使用した人感センサや遮断センサにより実現され、通行した人数をカウントするようにしてもよい。
以上、本実施例による情報処理システムの構成例について具体的に説明した。
<5-2.動作処理>
次に、本実施例の動作処理について図22を参照して説明する。図22は、本実施例による動作処理を示すフローチャートである。
図22に示すように、まず、情報処理端末1-4の表示制御部103は、すべての矢印表示(誘導表示)を消す(ステップS403)。
次に、情報処理端末1-4は、情報処理端末1-4が設置された階段を利用する電車がホームに到着したか否かの情報を電車管理サーバ6から取得する(ステップS406)。本実施例では、駅に電車が到着したか否かは他のシステムで管理されるため、情報処理端末1-4は、電車到着情報をネットワーク3経由で取得する。
次いで、電車がホームに到着すると(ステップS409/Yes)、情報処理端末1-4は、駅のホームから上(または下)の階のコンコースに出るための階段において、上り側(または下り側)が混雑することが想定されるため、当該コンコースに向かう誘導表示のライン数を増やし、矢印が当該コンコースの方向に向くよう表示画面を更新する(ステップS412)。例えば4つのラインのうち、昇り誘導を3ライン、下り誘導を1ラインにして非対称にして表示し、昇りと下りの誘導表示バランスを動的に変更することができる。
次に、情報処理端末1-4は、人流センサ27から混雑度Cを取得する(ステップS415)。例えば人流センサ27が階段の上下端に設置されている場合、情報処理端末1-4は、各人流センサ27により検知されたデータに基づいて階段を通過する人数を認識し、混雑度Cを算出する。
次いで、情報処理端末1-4は、混雑度Cが所定の閾値より下がった場合(ステップS418/Yes)、混雑は解消されたと推定されるため、上記ステップS403に戻り、全ての矢印表示(誘導表示)を消した状態に戻る。
以上、本実施例による動作処理について具体的に説明した。なお、僅かに人が途切れただけで誘導表示が戻ってしまわないよう、上記ステップS415で取得する混雑度Cは、一瞬のセンサの値ではなく、ある一定の時間範囲でカウントした値を積分するようにしてもよい。例えば、1分間の総人数カウント数を求めて、混雑度Cを算出してもよい。
<<6.まとめ>>
上述したように、本開示の実施形態による情報処理システムでは、景観を守り、かつ、必要な情報を適切に提示することが可能となる。
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本技術はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上述した情報処理端末1-1、1-2、1-4、冷蔵庫装置1-3、または個人識別サーバ2に内蔵されるCPU、ROM、およびRAM等のハードウェアに、情報処理端末1-1、1-2、1-4、冷蔵庫装置1-3、または個人識別サーバ2の機能を発揮させるためのコンピュータプログラムも作成可能である。また、当該コンピュータプログラムを記憶させたコンピュータ読み取り可能な記憶媒体も提供される。
また、本実施形態による情報処理端末1を、ビル等の建築物に応用させてもよい。例えばビルによって富士山が隠れる等、景観を損ねている状況が生じている場合でも、ビルによって隠れてしまった富士山が見えるよう、ビルの壁面等に富士山の画像(例えばリアルタイムに撮像された撮像画像等のカモフラージュ画像)を表示することで、ビルが消えたように見せることが可能となる。なお、大きな建築物の場合、一つの視点からしか周囲と同化しているように見えないといった課題も生じ得るが、例えば時間帯でbidするシステムを用いて、一番高額で落札した人の視点に合わせてその時間帯のカモフラージュ画像を生成して表示してもよい。また、パララックスバリア方式、レンティキュラ方式等の視線の視差分割方式を利用して、見る角度によって最適なカモフラージュ画像が視認できるようにすることで、ある程度視点が変わっても周囲と同化させることは可能である。
また、上述した各実施例では、情報処理端末1側で主な制御(判断処理、画面生成処理、および表示制御処理)を行っているが、少なくとも一部をサーバ(例えば個人識別サーバ2)で行うようにしてもよい。この場合、例えばサーバの制御部が、判断部、画面生成部、および表示制御部として機能し、情報処理端末1から受信したセンサデータ(撮像画像、操作データ、音声データ、人流センサの検知結果等)に基づいて情報提示の判断を行い、適切な画面を生成し、生成した画面を情報処理端末1に送信し、表示するよう制御する。
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
なお、本技術は以下のような構成も取ることができる。
(1)
周辺の状況を把握するためのセンサにより検出されたセンサデータを受信する通信部と、
前記センサデータから検出されたユーザの属性、ユーザの状況、および環境のうち、少なくともいずれか一つに応じて、前記センサの周辺に設置される表示部に適切な情報を含む画像を表示するための制御信号を生成し;
情報の提示が不要と判断した場合には、前記表示部に、当該表示部の周囲に同化するような同化画像を表示するための制御信号を生成して、前記通信部を介して前記表示部に送信するように制御する制御部と、
を備える、情報処理装置。
(2)
前記制御部は、前記センサデータに基づいて認識された、前記ユーザに同伴している人、生物、または前記ユーザが所持している物の少なくともいずれかに応じて、適切な情報を特定する、前記(1)に記載の情報処理装置。
(3)
前記表示部は、電子機器に設けられ、
前記センサデータには、前記電子機器に対する操作情報が含まれ、
前記制御部は、
前記操作情報に応じて、前記ユーザの前記電子機器に対する熟練度を認識すると共に、当該ユーザと当該熟練度を関連付けて記憶部に記憶するように制御し;
前記ユーザの前記電子機器に対する熟練度に応じて、情報の提示が不要と判断したときには、前記表示部に、当該表示部が設置される設置面に同化するような同化画像を表示するための制御信号を生成して、前記通信部を介して前記表示部に送信するように制御する、前記(1)に記載の情報処理装置。
(4)
前記制御部は、
前記操作情報に応じて、前記ユーザが前記電子機器の熟練者であるか否かを認識し、熟練者であれば前記同化画像を表示するための制御信号を生成する、前記(3)に記載の情報処理装置。
(5)
前記表示部は、収納部の前面に設置され、前記収納部内のカメラにより撮像された収納部内画像を表示可能であり、
前記制御部は、
前記センサデータに基づき、特定のユーザが認識された際に、前記表示部に、前記収納部内画像を表示するための制御信号を生成し;
特定のユーザが認識されていないときには、前記表示部に、当該表示部の周囲に同化するような同化画像を表示するための制御信号を生成し;
生成した制御信号を前記通信部を介して前記表示部に送信するように制御する、前記(1)に記載の情報処理装置。
(6)
前記制御部は、収納部内の確認を指示するユーザ発話音声データに基づいて、前記特定のユーザを認識する、前記(5)に記載の情報処理装置。
(7)
前記制御部は、前記ユーザによる指示に応じて、前記収納部内のカメラにより撮像された収納部内画像に対して所定の加工を施した上で、前記収納部内画像を表示するための制御信号を生成する、前記(6)に記載の情報処理装置。
(8)
前記表示部は、通路上に設置されており、
前記制御部は、
前記センサデータにより検出されるユーザの数に応じて、前記表示部に、適切な誘導情報を含む画像を表示するための制御信号を生成し;
誘導情報の提示が不要と判断したときには、前記表示部に、当該表示部が設置される通路に同化するような同化画像を表示するための制御信号を生成し;
生成した制御信号を、前記通信部を介して前記表示部に送信するように制御する、前記(1)に記載の情報処理装置。
(9)
プロセッサが、
周辺の状況を把握するためのセンサにより検出されたセンサデータを通信部により受信することと、
前記センサデータから検出されたユーザの属性、ユーザの状況、および環境のうち、少なくともいずれか一つに応じて、前記センサの周辺に設置される表示部に適切な情報を含む画像を表示するための制御信号を生成し;
情報の提示が不要と判断した場合には、前記表示部に、当該表示部の周囲に同化するような同化画像を表示するための制御信号を生成して、前記通信部を介して前記表示部に送信するように制御することと、
を含む、情報処理方法。
(10)
コンピュータを、
周辺の状況を把握するためのセンサにより検出されたセンサデータを受信する通信部と、
前記センサデータから検出されたユーザの属性、ユーザの状況、および環境のうち、少なくともいずれか一つに応じて、前記センサの周辺に設置される表示部に適切な情報を含む画像を表示するための制御信号を生成し;
情報の提示が不要と判断した場合には、前記表示部に、当該表示部の周囲に同化するような同化画像を表示するための制御信号を生成して、前記通信部を介して前記表示部に送信するように制御する制御部と、
として機能させるためのプログラムが記録された、記録媒体。
1(1-1、1-2、1-4) 情報処理端末
1-3 冷蔵庫装置(情報処理端末)
2 個人識別サーバ
3 ネットワーク
5 コーヒーサーバ
6 電車管理サーバ
10 制御部
11 通信部
12 カメラ
13 音声出力部
14 表示部
15 記憶部
16 記憶媒体I/F
17 タッチパネル
18 タイマー
20 音声入力部
21 タッチパネル
22 庫内カメラ
23 表示部
24 庫内照明
25 冷却部
26 記憶部
27 人流センサ
101 判断部
102 画面生成部
103 表示制御部

Claims (16)

  1. 周辺の状況を把握するためのセンサにより検出されたセンサデータを受信する通信部と、
    前記センサデータから検出されたユーザの属性、ユーザの状況、および環境のうち、少なくともいずれか一つに応じて、前記センサの周辺に脱着可能に設置される表示部に適切な情報を含む画像を表示するための制御信号を生成し;
    情報の提示が不要と判断した場合には、前記表示部に、当該表示部の周囲に同化するような同化画像を表示するための制御信号を生成して、前記通信部を介して前記表示部に送信するように制御する制御部と、
    を備え、
    前記同化画像は、
    前記表示部が設置される領域を前記表示部が設置されていない状態で撮像した画像に基づき取得される、情報処理装置。
  2. 前記制御部は、前記センサデータに基づいて認識された、前記ユーザに同伴している人、生物、または前記ユーザが所持している物の少なくともいずれかに応じて、適切な情報を特定する、請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記制御部は、
    前記適切な情報を含む画像が既に前記表示部に表示されている状態で、前記ユーザに同伴している人、生物、または前記ユーザが所持している物のうち、当該適切な情報の特定に係る当該ユーザに同伴している人、生物、または当該ユーザが所持している物と異なる当該ユーザに同伴している人、生物、または当該ユーザが所持している物が検出された場合に;
    検出された当該ユーザに同伴している人、生物、または当該ユーザが所持している物に応じて新たな適切な情報を特定し、特定された当該新たな適切な情報を含む画像を、既に前記表示部に表示されている前記適切な情報を含む画像に加えて前記表示部に表示するための表示信号を生成して、前記通信部を介して前記表示部に送信するように制御する、
    請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
  4. 周辺の状況を把握するためのセンサにより検出された、電子機器に対する操作情報が含まれるセンサデータを受信する通信部と、
    前記センサデータから検出されたユーザの属性、ユーザの状況、および環境のうち、少なくともいずれか一つに応じて、前記電子機器に設けられる表示部に適切な情報を含む画像を表示するための制御信号を生成し;
    情報の提示が不要と判断した場合には、前記表示部に、当該表示部の周囲に同化するような同化画像を表示するための制御信号を生成して、前記通信部を介して前記表示部に送信するように制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記操作情報に応じて、前記ユーザの前記電子機器に対する熟練度を、前記電子機器による1つの動作結果を得るための一連の操作における複数のステップそれぞれに対して閾値判定した結果に基づき認識すると共に、当該ユーザと当該熟練度を関連付けて記憶部に記憶するように制御し;
    前記ユーザの前記電子機器に対する熟練度に応じて、情報の提示が不要と判断したときには、前記表示部に、当該表示部が設置される設置面に同化するような同化画像を表示するための制御信号を生成して、前記通信部を介して前記表示部に送信するように制御する、情報処理装置。
  5. 前記制御部は、
    前記熟練度に基づき前記ユーザが前記電子機器の熟練者であるか否かを認識し、熟練者であれば前記同化画像を表示するための制御信号を生成する、請求項4に記載の情報処理装置。
  6. 周辺の状況を把握するためのセンサにより検出されたセンサデータを受信する通信部と、
    前記センサデータから検出されたユーザの属性、ユーザの状況、および環境のうち、少なくともいずれか一つに応じて、収納部の前面に設置される表示部に適切な情報を含む画像を表示するための制御信号を生成し;
    情報の提示が不要と判断した場合には、前記表示部に、当該表示部の周囲に同化するような同化画像を表示するための制御信号を生成して、前記通信部を介して前記表示部に送信するように制御する制御部と、
    を備え、
    前記表示部は、前記収納部内のカメラにより撮像された収納部内画像を表示可能であり、
    前記制御部は、
    前記センサデータに基づき、特定のユーザが認識された際に、前記ユーザによる特定の物を指定する指示に応じて、前記収納部内のカメラにより撮像された収納部内画像に対して、当該特定の物と、当該特定の物以外の物とで異なる加工を施した上で、前記収納部内画像を表示するための制御信号を生成し;
    前記特定のユーザが認識されていないときには、前記表示部に、当該表示部の周囲に同化するような同化画像を表示するための制御信号を生成し;
    生成した制御信号を前記通信部を介して前記表示部に送信するように制御する、情報処理装置。
  7. 前記制御部は、収納部内の確認を指示するユーザ発話音声データに基づいて、前記特定のユーザを認識する、請求項6に記載の情報処理装置。
  8. プロセッサが、
    周辺の状況を把握するためのセンサにより検出されたセンサデータを通信部により受信することと、
    前記センサデータから検出されたユーザの属性、ユーザの状況、および環境のうち、少なくともいずれか一つに応じて、前記センサの周辺に脱着可能に設置される表示部に適切な情報を含む画像を表示するための制御信号を生成し;
    情報の提示が不要と判断した場合には、前記表示部に、当該表示部の周囲に同化するような同化画像を表示するための制御信号を生成して、前記通信部を介して前記表示部に送信するように制御することと、
    を含み、
    前記同化画像は、
    前記表示部が設置される領域を前記表示部が設置されていない状態で撮像した画像に基づき取得される、情報処理方法。
  9. プロセッサが、
    周辺の状況を把握するためのセンサにより検出された、電子機器に対する操作情報が含まれるセンサデータを通信部により受信することと、
    前記センサデータから検出されたユーザの属性、ユーザの状況、および環境のうち、少なくともいずれか一つに応じて、前記電子機器に設けられる表示部に適切な情報を含む画像を表示するための制御信号を生成し;
    情報の提示が不要と判断した場合には、前記表示部に、当該表示部の周囲に同化するような同化画像を表示するための制御信号を生成して、前記通信部を介して前記表示部に送信するように制御することと、
    を含み、
    前記制御することは、
    前記操作情報に応じて、前記ユーザの前記電子機器に対する熟練度を、前記電子機器による1つの動作結果を得るための一連の操作における複数のステップそれぞれに対して閾値判定した結果に基づき認識すると共に、当該ユーザと当該熟練度を関連付けて記憶部に記憶するように制御し;
    前記ユーザの前記電子機器に対する熟練度に応じて、情報の提示が不要と判断したときには、前記表示部に、当該表示部が設置される設置面に同化するような同化画像を表示するための制御信号を生成して、前記通信部を介して前記表示部に送信するように制御する、情報処理方法。
  10. プロセッサが、
    周辺の状況を把握するためのセンサにより検出されたセンサデータを通信部により受信することと、
    前記センサデータから検出されたユーザの属性、ユーザの状況、および環境のうち、少なくともいずれか一つに応じて、収納部の前面に設置される表示部に適切な情報を含む画像を表示するための制御信号を生成し;
    情報の提示が不要と判断した場合には、前記表示部に、当該表示部の周囲に同化するような同化画像を表示するための制御信号を生成して、前記通信部を介して前記表示部に送信するように制御することと、
    を含み、
    前記表示部は、前記収納部内のカメラにより撮像された収納部内画像を表示可能であり、
    前記制御することは、
    前記センサデータに基づき、特定のユーザが認識された際に、前記ユーザによる特定の物を指定する指示に応じて、前記収納部内のカメラにより撮像された収納部内画像に対して、当該特定の物と、当該特定の物以外の物とで異なる加工を施した上で、前記収納部内画像を表示するための制御信号を生成し;
    前記特定のユーザが認識されていないときには、前記表示部に、当該表示部の周囲に同化するような同化画像を表示するための制御信号を生成し;
    生成した制御信号を前記通信部を介して前記表示部に送信するように制御する、情報処理方法。
  11. コンピュータを、
    周辺の状況を把握するためのセンサにより検出されたセンサデータを受信する通信部と、
    前記センサデータから検出されたユーザの属性、ユーザの状況、および環境のうち、少なくともいずれか一つに応じて、前記センサの周辺に着脱可能に設置される表示部に適切な情報を含む画像を表示するための制御信号を生成し;
    情報の提示が不要と判断した場合には、前記表示部に、当該表示部の周囲に同化するような同化画像を表示するための制御信号を生成して、前記通信部を介して前記表示部に送信するように制御する制御部と、
    として機能させ、
    前記同化画像は、
    前記表示部が設置される領域を前記表示部が設置されていない状態で撮像した画像に基づき取得される
    ためのプログラムが記録された、記録媒体。
  12. コンピュータを、
    周辺の状況を把握するためのセンサにより検出された、電子機器に対する操作情報が含まれるセンサデータを受信する通信部と、
    前記センサデータから検出されたユーザの属性、ユーザの状況、および環境のうち、少なくともいずれか一つに応じて、前記電子機器に設けられる表示部に適切な情報を含む画像を表示するための制御信号を生成し;
    情報の提示が不要と判断した場合には、前記表示部に、当該表示部の周囲に同化するような同化画像を表示するための制御信号を生成して、前記通信部を介して前記表示部に送信するように制御する制御部と、
    して機能させ、
    前記制御部は、
    前記操作情報に応じて、前記ユーザの前記電子機器に対する熟練度を、前記電子機器による1つの動作結果を得るための一連の操作における複数のステップそれぞれに対して閾値判定した結果に基づき認識すると共に、当該ユーザと当該熟練度を関連付けて記憶部に記憶するように制御し;
    前記ユーザの前記電子機器に対する熟練度に応じて、情報の提示が不要と判断したときには、前記表示部に、当該表示部が設置される設置面に同化するような同化画像を表示するための制御信号を生成して、前記通信部を介して前記表示部に送信するように制御する
    ためのプログラムが記録された、記録媒体。
  13. コンピュータを、
    周辺の状況を把握するためのセンサにより検出されたセンサデータを受信する通信部と、
    前記センサデータから検出されたユーザの属性、ユーザの状況、および環境のうち、少なくともいずれか一つに応じて、収納部の前面に設置される表示部に適切な情報を含む画像を表示するための制御信号を生成し;
    情報の提示が不要と判断した場合には、前記表示部に、当該表示部の周囲に同化するような同化画像を表示するための制御信号を生成して、前記通信部を介して前記表示部に送信するように制御する制御部と、
    として機能させ、
    前記表示部は、前記収納部内のカメラにより撮像された収納部内画像を表示可能であり、
    前記制御部は、
    前記センサデータに基づき、特定のユーザが認識された際に、前記ユーザによる特定の物を指定する指示に応じて、前記収納部内のカメラにより撮像された収納部内画像に対して、当該特定の物と、当該特定の物以外の物とで異なる加工を施した上で、前記収納部内画像を表示するための制御信号を生成し;
    前記特定のユーザが認識されていないときには、前記表示部に、当該表示部の周囲に同化するような同化画像を表示するための制御信号を生成し;
    生成した制御信号を前記通信部を介して前記表示部に送信するように制御するためのプログラムが記録された、記録媒体。
  14. コンピュータを、
    周辺の状況を把握するためのセンサにより検出されたセンサデータを受信する通信部と、
    前記センサデータから検出されたユーザの属性、ユーザの状況、および環境のうち、少なくともいずれか一つに応じて、前記センサの周辺に着脱可能に設置される表示部に適切な情報を含む画像を表示するための制御信号を生成し;
    情報の提示が不要と判断した場合には、前記表示部に、当該表示部の周囲に同化するような同化画像を表示するための制御信号を生成して、前記通信部を介して前記表示部に送信するように制御する制御部と、
    として機能させ、
    前記同化画像は、
    前記表示部が設置される領域を前記表示部が設置されていない状態で撮像した画像に基づき取得される
    ためのプログラム。
  15. コンピュータを、
    周辺の状況を把握するためのセンサにより検出された、電子機器に対する操作情報が含まれるセンサデータを受信する通信部と、
    前記センサデータから検出されたユーザの属性、ユーザの状況、および環境のうち、少なくともいずれか一つに応じて、前記電子機器に設けられる表示部に適切な情報を含む画像を表示するための制御信号を生成し;
    情報の提示が不要と判断した場合には、前記表示部に、当該表示部の周囲に同化するような同化画像を表示するための制御信号を生成して、前記通信部を介して前記表示部に送信するように制御する制御部と、
    して機能させ、
    前記制御部は、
    前記操作情報に応じて、前記ユーザの前記電子機器に対する熟練度を、前記電子機器による1つの動作結果を得るための一連の操作における複数のステップそれぞれに対して閾値判定した結果に基づき認識すると共に、当該ユーザと当該熟練度を関連付けて記憶部に記憶するように制御し;
    前記ユーザの前記電子機器に対する熟練度に応じて、情報の提示が不要と判断したときには、前記表示部に、当該表示部が設置される設置面に同化するような同化画像を表示するための制御信号を生成して、前記通信部を介して前記表示部に送信するように制御する
    ためのプログラム。
  16. コンピュータを、
    周辺の状況を把握するためのセンサにより検出されたセンサデータを受信する通信部と、
    前記センサデータから検出されたユーザの属性、ユーザの状況、および環境のうち、少なくともいずれか一つに応じて、収納部の前面に設置される表示部に適切な情報を含む画像を表示するための制御信号を生成し;
    情報の提示が不要と判断した場合には、前記表示部に、当該表示部の周囲に同化するような同化画像を表示するための制御信号を生成して、前記通信部を介して前記表示部に送信するように制御する制御部と、
    として機能させ、
    前記表示部は、前記収納部内のカメラにより撮像された収納部内画像を表示可能であり、
    前記制御部は、
    前記センサデータに基づき、特定のユーザが認識された際に、前記ユーザによる特定の物を指定する指示に応じて、前記収納部内のカメラにより撮像された収納部内画像に対して、当該特定の物と、当該特定の物以外の物とで異なる加工を施した上で、前記収納部内画像を表示するための制御信号を生成し;
    前記特定のユーザが認識されていないときには、前記表示部に、当該表示部の周囲に同化するような同化画像を表示するための制御信号を生成し;
    生成した制御信号を前記通信部を介して前記表示部に送信するように制御するためのプログラム。
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