JP5633155B2 - 映像情報提示装置 - Google Patents

映像情報提示装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5633155B2
JP5633155B2 JP2010038554A JP2010038554A JP5633155B2 JP 5633155 B2 JP5633155 B2 JP 5633155B2 JP 2010038554 A JP2010038554 A JP 2010038554A JP 2010038554 A JP2010038554 A JP 2010038554A JP 5633155 B2 JP5633155 B2 JP 5633155B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
video
presentation
passerby
presentation target
target video
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2010038554A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011175070A (ja
Inventor
原 豪紀
豪紀 原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2010038554A priority Critical patent/JP5633155B2/ja
Publication of JP2011175070A publication Critical patent/JP2011175070A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5633155B2 publication Critical patent/JP5633155B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、通行人に対して映像情報を提示する映像情報提示装置に関し、特に、不特定多数の者が往来する街頭や公共施設などに設置して、広告その他の情報をディスプレイ画面上で提示する装置に関する。
不特定多数の者が往来する街頭や、駅、空港、ホテル、ショッピングモール、映画館などの公共施設において、通行人に対して広告その他の情報をディスプレイ画面上で提示する映像情報提示装置は古くから利用されている。近年は、デジタル映像を作成し、これを配信する技術が向上したため、コンピュータを利用した様々なデジタル技術を活用して情報提示を行うデジタルサイネージと呼ばれる広告媒体も普及している。
たとえば、下記の特許文献1には、ディスプレイ画面上に表示する映像の視野角を制御することにより、観察位置に応じて異なる映像を提示する技術が開示されている。また、特許文献2には、テレビ放送を街頭で提示する際に、時間帯ごとに放送局を切り替え、当該切替時に広告を挿入することにより、広告への誘因頻度を高める技術が開示されている。更に、特許文献3には、利用者自身が入力した文字情報を、街頭に設置したディスプレイ画面上に表示させることにより、注目度を高める技術が開示されており、特許文献4には、ディスプレイ画面上に提示した質問に対する回答を利用者の端末装置経由で収集し、回答の集計結果に基づく広告をディスプレイ画面上に表示することにより、利用者の需要に適合した広告を提示する技術が開示されている。
特開平6−230735号公報 特開2002−251566号公報 特開2003−15567号公報 特開2003−22346号公報
不特定多数の者が往来する街頭や公共施設などに映像情報提示装置を設置する目的は、当然ながら、広告その他の提示対象情報を通行人に伝達することにある。街頭に設置された大型ディスプレイ装置を用いた広告提示や、通信技術やCG技術を利用したデジタルサイネージは、当初は物珍しさから注目度も高かったが、最近は様々な場所で頻繁に見かけるようになってきており、今後は陳腐化の一途を辿ることは避けられない。このため、前掲の各特許文献に開示されているような技術を導入することにより、通行人の注目度を高める工夫がなされているが、通行人の注意を引きつける効果がそれほど向上していないのが現状である。特に、商業的な広告情報の提示を行う場合、投資に見合う十分な費用対効果が得られないことは大きな問題になる。
そこで本発明は、通行人の注目度をより向上させることが可能な映像情報提示装置を提供することを目的とする。
(1) 本発明の第1の態様は、通行人に対して映像情報を提示する映像情報提示装置において、
通行人の移動経路もしくは立寄場所に設置されたディスプレイ装置と、
ディスプレイ装置の表示画面を観察中の通行人を撮影するのに適した位置に設置された撮影装置と、
通行人に提示するための提示対象映像を提供する提示対象映像提供手段と、
撮影装置によって撮影されたリアルタイム映像と、提示対象映像提供手段によって提供される提示対象映像と、のいずれか一方を選択してディスプレイ装置に与え、画面上に提示される映像を切り替える処理を行う映像切替手段と、
を設け、
提示対象映像提供手段が、撮影装置の撮影視野に写る背景画像を示す背景データを含む材料データを格納した材料データ格納部と、材料データ格納部に格納されている背景データを材料として用いて提示対象映像を作成し、これを出力する映像作成部と、を有するようにしたものである。
(2) 本発明の第2の態様は、上述の第1の態様に係る映像情報提示装置において、
材料データ格納部が、撮影装置の撮影視野に写る背景画像を初期画像として、時々刻々と変化する背景を示す背景動画データを格納しており、映像作成部が背景動画データを用いて提示対象映像を作成するようにしたものである。
(3) 本発明の第3の態様は、上述の第2の態様に係る映像情報提示装置において、
映像作成部が、材料データ格納部に格納されている材料データと、撮影装置によって撮影されたリアルタイム映像と、の双方を用いて提示対象映像を作成するようにしたものである。
(4) 本発明の第4の態様は、上述の第3の態様に係る映像情報提示装置において、
映像作成部が、リアルタイム映像から通行人の部分を認識して切り出し、その一部もしくは全部を背景動画データに合成する処理を行うことにより、提示対象映像を作成するようにしたものである。
(5) 本発明の第5の態様は、上述の第3の態様に係る映像情報提示装置において、
映像作成部が、リアルタイム映像から通行人の部分を認識し、その大きさ、形状、姿勢もしくは色彩に関する特徴を抽出し、抽出した特徴に関連した特徴をもった提示対象物が含まれる提示対象映像を作成するようにしたものである。
(6) 本発明の第6の態様は、通行人に対して映像情報を提示する映像情報提示装置において、
通行人の移動経路もしくは立寄場所に設置されたディスプレイ装置と、
ディスプレイ装置の表示画面を観察中の通行人を撮影するのに適した位置に設置された撮影装置と、
通行人に提示するための提示対象映像を提供する提示対象映像提供手段と、
撮影装置によって撮影されたリアルタイム映像と、提示対象映像提供手段によって提供される提示対象映像と、のいずれか一方を選択してディスプレイ装置に与え、画面上に提示される映像を切り替える処理を行う映像切替手段と、
を設け、
提示対象映像提供手段が、通行人がいない状態で撮影することにより予め作成された撮影装置の撮影視野に写る背景画像を背景とする提示対象映像を格納する映像格納部と、映像格納部に格納されている提示対象映像を出力する映像出力部と、を有するようにしたものである。
(7) 本発明の第7の態様は、上述の第6の態様に係る映像情報提示装置において、
映像格納部が、撮影装置の撮影視野に写る背景画像を含む画像を初期画像として、少なくとも背景画像が時々刻々と変化する動画からなる提示対象映像を格納しているようにしたものである。
(8) 本発明の第8の態様は、通行人に対して映像情報を提示する映像情報提示装置において、
通行人の移動経路もしくは立寄場所に設置されたディスプレイ装置と、
ディスプレイ装置の表示画面を観察中の通行人を撮影するのに適した位置に設置された撮影装置と、
通行人に提示するための提示対象映像を提供する提示対象映像提供手段と、
撮影装置によって撮影されたリアルタイム映像と、提示対象映像提供手段によって提供される提示対象映像と、のいずれか一方を選択してディスプレイ装置に与え、画面上に提示される映像を切り替える処理を行う映像切替手段と、
を設け、
提示対象映像提供手段が、提示対象映像を作成するための材料となる材料データを格納した材料データ格納部と、材料データ格納部に格納されている材料データを用いて提示対象映像を作成し、これを出力する映像作成部と、を有し、
映像作成部が、撮影装置によって撮影されたリアルタイム映像から通行人の部分を認識して切り出し、その一部もしくは全部を材料データ格納部に格納されている材料データと合成する処理を行うことにより、提示対象映像を作成するようにしたものである。
(9) 本発明の第9の態様は、通行人に対して映像情報を提示する映像情報提示装置において、
通行人の移動経路もしくは立寄場所に設置されたディスプレイ装置と、
ディスプレイ装置の表示画面を観察中の通行人を撮影するのに適した位置に設置された撮影装置と、
通行人に提示するための提示対象映像を提供する提示対象映像提供手段と、
撮影装置によって撮影されたリアルタイム映像と、提示対象映像提供手段によって提供される提示対象映像と、のいずれか一方を選択してディスプレイ装置に与え、画面上に提示される映像を切り替える処理を行う映像切替手段と、
を設け、
提示対象映像提供手段が、提示対象映像を作成するための材料となる材料データを格納した材料データ格納部と、材料データ格納部に格納されている材料データを用いて提示対象映像を作成し、これを出力する映像作成部と、を有し、
映像作成部が、材料データ格納部に格納されている材料データと、撮影装置によって撮影されたリアルタイム映像と、の双方を用いて提示対象映像を作成し、かつ、リアルタイム映像から通行人の部分を認識し、その大きさ、形状、姿勢もしくは色彩に関する特徴を抽出し、抽出した大きさ、形状、姿勢もしくは色彩に関する特徴をもった提示対象物が含まれる提示対象映像を作成するようにしたものである。
(10) 本発明の第10の態様は、上述の第1〜第9の態様に係る映像情報提示装置における提示対象映像提供手段および映像切替手段を、コンピュータに専用のプログラムを組み込むことにより構成したものである。
本発明に係る映像情報提示装置では、通行人自身の映像がリアルタイム映像として撮影され、ディスプレイ装置の画面上には、当該リアルタイム映像と本来の提示対象映像(たとえば、広告映像)とが切り替えられて表示される。このため、ディスプレイ画面上に自分自身が登場している映像を認識した通行人は、必然的に当該映像に注意を向けることになる。やがて、映像は本来の提示対象映像に切り替えられるので、通行人の注意が向いた状態で提示対象映像の提示が行われることになり、通行人の注目度をより向上させることができる。
リアルタイム映像と本来の提示対象映像との切り替えは、予め決められた設定時間ごとに行うこともできるが、ディスプレイ装置の近傍に通行人がいるか否かを検出する検出手段を設け、この検出手段の検出結果に基づいて切り替えを行うようにすると、より効果的なタイミングで提示対象映像を提示することが可能になる。
また、提示対象映像としては、予め用意しておいた既存の提示対象映像を用いてもよいが、予め用意しておいた材料データを素材とするCGの技術により、その都度、提示対象映像を作成するようにしてもよい。後者の場合、リアルタイム映像として撮影した通行人自身の映像を組み込んだ提示対象映像を作成することも可能になるので、提示対象映像それ自身に対する注目度を向上させることができる。
一方、提示対象映像の背景として、撮影装置の撮影視野に写る背景画像を用いるようにすれば、リアルタイム映像の背景と提示対象映像の背景とが同じになるため、映像の切り替えが行われても、通行人は、切替前後において背景映像が連続した一体感をもつ映像を認識することができ、臨場感をもって提示対象映像を体験することができるようになる。この場合、リアルタイム映像として撮影した通行人自身の映像を組み込んだ提示対象映像を作成すれば、臨場感を更に高めることができる。
更に、リアルタイム映像から通行人の大きさ、形状、姿勢もしくは色彩に関する特徴を抽出し、抽出した特徴と関連した特徴をもった提示対象物が含まれる提示対象映像を作成すれば、リアルタイム映像として撮影された現実世界と、提示対象映像として提示される仮想世界とが、当該特徴を介して関連性をもつことになるので、通行人の関心を更に高めることができる。
本発明の第1の実施形態に係る映像情報提示装置の基本構成を示すブロック図である。 図1に示す映像情報提示装置の撮影装置100とディスプレイ装置200との具体的な位置関係を示す正面図である。 図2に示す撮影装置100およびディスプレイ装置200の具体的な設置状態を示す上面図である。 図1に示す映像情報提示装置の撮影装置100によって撮影されたリアルタイム映像V1の一例を示す平面図である。 図1に示す映像情報提示装置の提示対象映像提供手段400によって提供される提示対象映像V2の一例を示す平面図である。 図1に示す映像情報提示装置の映像切替手段300の切替動作の例を示すタイミングチャートである。 本発明の第2の実施形態に係る映像情報提示装置の基本構成を示すブロック図である。 図7に示す映像情報提示装置の通行人検出手段500の具体的な構成例を示す正面図である。 図7に示す映像情報提示装置の通行人検出手段500の具体的な構成例を示す上面図である。 図7に示す映像情報提示装置における映像切替手段300Aの切替動作の一例を示すタイミングチャートである。 本発明の第3の実施形態に係る映像情報提示装置の基本構成を示すブロック図である。 図11に示す映像情報提示装置の動体認識部540によって認識された通行人画像領域(ハッチング部分)を示す平面図である。 本発明の第4の実施形態に係る映像情報提示装置の基本構成を示すブロック図である。 本発明の第5の実施形態に係る映像情報提示装置の基本構成を示すブロック図である。 図14に示す映像情報提示装置の提示対象映像提供手段400Aによって提供される提示対象映像V2の一例を示す平面図である。 図15に示す提示対象映像V2を作成するための材料データM1,M2を示す平面図である。 図14に示す映像情報提示装置の通行人検出手段500Aによって得られた通行人画像領域(ハッチング部分)を示す平面図である。 図17に示す通行人画像領域(ハッチング部分)に基づいて認識した通行人の姿勢に関する特徴に関連した特徴をもった提示対象物(ボトル)が含まれる提示対象映像V2の一例を示す平面図である。 通行人の色彩に関する特徴と提示対象物(ボトル)の色彩に関する特徴との関連性の一例を示す平面図である。 本発明の第6の実施形態に係る映像情報提示装置で利用される背景画像Bkの一例を示す平面図である。 図20に示す背景画像Bkを利用して作成された提示対象映像V2の一例を示す平面図である。 図20に示す背景画像Bkを利用して作成された提示対象映像V2の別な一例を示す平面図である。 図20に示す背景画像Bkを利用して作成された提示対象映像V2の更に別な一例を示す平面図である。
以下、本発明を図示する実施形態に基づいて説明する。
<<< §1.第1の実施形態(基本的実施形態) >>>
図1は、本発明の第1の実施形態に係る映像情報提示装置の基本構成を示すブロック図である。図示のとおり、この装置は、撮影装置100、ディスプレイ装置200,映像切替手段300、提示対象映像提供手段400によって構成され、通行人に対して映像情報を提示する機能を果たす。
ディスプレイ装置200は、通行人の移動経路もしくは立寄場所に設置され、撮影装置100は、このディスプレイ装置200の表示画面を観察中の通行人を撮影するのに適した位置に設置される。図2は、この映像情報提示装置の撮影装置100とディスプレイ装置200との具体的な位置関係を示す正面図である。ディスプレイ装置200は、不特定多数の者が往来する街頭や、駅、空港、ホテル、ショッピングモール、映画館など、様々な場所に設置することが可能である。図には、このディスプレイ装置200の正面を通行しながら、その表示画面を観察している通行人Pが描かれている。撮影装置100は、このように、ディスプレイ装置200の表示画面を観察中の通行人Pを撮影するのに適した位置に設置される。図示の例の場合、ディスプレイ装置200の上部中央に撮影装置100が取り付けられている。
撮影装置100は、通行人を撮影してその映像信号を生成する機能をもった装置であれば、どのような装置を用いてもかまわない。一般的には、動画を撮影して映像データを生成する機能をもったデジタルビデオカメラを用いるのが好ましいが、静止画の撮影機能しかもたないデジタルカメラや、アナログ式のビデオカメラでもかまわない。一方、ディスプレイ装置200は、この撮影装置100によって生成された映像信号等に基づいて画面上に映像を提示する機能をもった装置であれば、どのような装置を用いてもかまわない。図には、比較的大型の平面型ディスプレイを用いた例が示されているが、提示対象となる映像の内容、提示目的、設置場所などに応じて、任意のサイズの任意の方式のディスプレイ装置を用いることができる。
図3は、図2に示す撮影装置100およびディスプレイ装置200の具体的な設置状態を示す上面図である。ここでは、説明の便宜上、撮影装置100およびディスプレイ装置200が、ホテル内の通路に設置されている例を示すことにする。図示のとおり、この通路は、壁10,20によって仕切られており、通行人Pは通路の床30上を歩行することになる。壁10には、壁掛け式のディスプレイ装置200が取り付けられており、その上部中央には撮影装置100が取り付けられている。図の一点鎖線は、この撮影装置100の撮影視野を示しており、壁20を背景として通行人Pが撮影視野内に入っている。
図4は、図3に示す撮影視野内の映像を示す平面図である。ここでは、説明の便宜上、壁20には、額絵41,42および照明器具43が取り付けられており、壁20の近傍には、飾り壺50が置かれているものとする。撮影視野内の映像には、これらの物品を含め、壁20および床30を背景として、通行人Pが写っている。当該映像は、撮影装置100によってリアルタイムで撮影された映像であるため、以下、「リアルタイム映像V1」と呼ぶことにする。ここに示す実施形態の場合、撮影装置100としてデジタルビデオカメラを用いており、リアルタイム映像V1は、このデジタルビデオカメラによって撮影された現時点の映像ということになる。
一方、図5は、通行人に提示すべき本来の映像の一例を示す平面図である。ここでは、「Patent Drink」なる商品の広告映像の例が示されている。以下、このように、通行人に対して提示すべき本来の映像を「提示対象映像V2」と呼ぶことにする。ここでは、提示対象映像V2が、動画によって構成されている例を示すが、提示対象映像V2は静止画であってもかまわない。また、提示対象映像V2は、必ずしも広告映像である必要はなく、通行人に対して伝達したい何らかの情報を表示するための映像であればよい。
さて、図1の構成において、撮影装置100により図4に示すようなリアルタイム映像V1が生成される点は既に述べたとおりである。一方、提示対象映像提供手段400は、予め作成された提示対象映像V2を格納する映像格納部410と、この映像格納部410に格納されている提示対象映像V2を出力する映像出力部420と、を有しており、通行人Pに提示するための提示対象映像V2を提供する機能を果たす。具体的には、映像格納部410には、図5に示すような提示対象映像V2を表示するための映像データが格納されており、映像出力部420は、この映像データに含まれている静止画データを時系列で順次出力する処理を行う。
もちろん、映像格納部410内に複数通りの映像データを格納しておき、映像出力部420によって、いずれかの映像データを選択して出力させるようにしてもかまわない。あるいは、映像出力部420によって、複数の映像データを同時に選択して、マルチウインドウ形式の合成映像を生成して出力するようにしてもよい。また、映像格納部410内に用意されている映像が静止画である場合は、映像出力部420は、この静止画を継続的に出力すればよい。
映像切替手段300は、撮影装置100によって撮影されたリアルタイム映像V1と、提示対象映像提供手段400によって提供される提示対象映像V2と、のいずれか一方を選択してディスプレイ装置200に与え、画面上に提示される映像を切り替える処理を行う。すなわち、ディスプレイ装置200の画面上には、図4に示すリアルタイム映像V1と図5に示す提示対象映像V2とが切替表示されることになる。
図6は、この映像切替手段300の切替動作の例を示すために、横方向に時間軸tをとったタイミングチャートである。
図6(a) は、映像切替手段300が、予め決められた所定の設定時間が経過するたびに、リアルタイム映像V1と提示対象映像V2とを交互に切り替える処理を行う例を示す。この例の場合、時間軸上の期間T1〜T5は、いずれも15秒に設定されており、図示のとおり、15秒おきにリアルタイム映像V1と提示対象映像V2とが交互に切り替えられる。この場合、提示対象映像V2として、15秒間の動画映像を用意しておき、映像切替手段300によって提示対象映像V2への切り替えが行われた時点から、映像出力部420が提示対象映像V2の出力を開始するようにすればよい。そうすれば、各期間T2,T4の先頭から、提示対象映像V2の上映が開始することになる。もちろん、映像出力部420の選択機能により、期間T2と期間T4とで、異なる提示対象映像V2が選択されるようにしてもよい。
一方、図6(b) は、映像切替手段300が、リアルタイム映像V1への切替時から予め決められた所定の設定時間が経過した時点で提示対象映像V2への切り替えを行い、提示対象映像V2の上映が終了した時点でリアルタイム映像V1への切り替えを行うことにより、リアルタイム映像V1と提示対象映像V2とを交互に切り替える処理を行う例を示す。この場合、映像出力部420は、映像切替手段300によって提示対象映像V2への切り替えが行われた時点から提示対象映像V2の上映を開始すればよい。
具体的には、図示の例は、映像格納部410内に3種類の提示対象映像V2A,V2B,V2Cが用意されており、映像出力部420が、これらを順番に、V2A→V2B→V2C→V2A→V2B→V2C→...と選択して出力する処理を行う例である。映像切替手段300は、図示のとおり、時間軸上の期間T1〜T6がそれぞれ経過するたびに、リアルタイム映像V1と提示対象映像V2とを交互に切り替える処理を行う。この例では、期間T1=15秒、期間T2=映像V2Aの上映時間、期間T3=6秒、期間T4=映像V2Bの上映時間、期間T5=13秒、期間T6=映像V2Cの上映時間に設定されている。
したがって、リアルタイム映像V1を提示する期間T1の15秒が経過した時点で、映像出力部420が映像V2Aの出力を開始し、映像切替手段300が提示対象映像V2への切替を行うことになり、期間T2が経過して映像V2Aの上映が終了した時点で、映像切替手段300がリアルタイム映像V1への切替を行うことになる。続いて、リアルタイム映像V1を提示する期間T3の6秒が経過した時点で、映像出力部420が映像V2Bの出力を開始し、映像切替手段300が提示対象映像V2への切替を行うことになり、期間T4が経過して映像V2Bの上映が終了した時点で、映像切替手段300がリアルタイム映像V1への切替を行うことになる。以下、同様である。
結局、この映像情報提示装置では、通行人Pに対して、図4に示すようなリアルタイム映像V1と、図5に示すような提示対象映像V2とが、時間軸tに沿って交互に提示されることになる。もちろん、通行人Pに対して提示すべき本来の映像は、図5に示すような提示対象映像V2(この例では、「Patent Drink」なる商品の広告映像)であるが、この提示対象映像V2のみを単独で提示する形態に比べて、リアルタイム映像V1との交互提示を行う形態は、通行人Pの注目度を向上させる効果が得られる。
これは、単にディスプレイ装置200の前を通りかかった通行人Pにとって、自分には直接関係のない情報しか含まない提示対象映像V2は、それほど注意を引くものではないが、現在通行中の場所を背景として自分自身が写っているリアルタイム映像V1は、極めて関心の高い情報になるためである。多くの通行人は、ディスプレイ画面上に自分自身が登場している映像を認識した時点で、ディスプレイ画面を注視することになろう。こうして、通行人の注意を画面上に誘導した状態で、リアルタイム映像V1から提示対象映像V2への切替が行われるので、通行人は、必然的に当該提示対象映像V2にも注意を向けることになる。そして、提示対象映像V2の提示が終了した時点で、再びリアルタイム映像V1への切替が行われるので、通行人の注意を更に持続させることができ、再度の切替後に表示される提示対象映像V2への注視も期待できる。
なお、図1にブロックとして示す各構成要素のうち、ディスプレイ装置200は、たとえば、通行人に映像を提示するのに適した場所に設置する必要があり、撮影装置100は、この通行人を撮影するのに適した場所に設置する必要があるが、映像切替手段300や提示対象映像提供手段400は、任意の場所に設置してかまわない。これら手段300,400は、実用上は、電子回路やコンピュータ、その他の周辺機器によって構成することができるので、たとえば、ディスプレイ装置200のフレーム内に組み込むことも可能である。もちろん、映像格納部410と映像出力部420との間、映像出力部420と映像切替手段300との間、映像切替手段300とディスプレイ装置200との間は、LANやインターネットを介した接続が可能であるので、映像切替手段300や提示対象映像提供手段400は、ディスプレイ装置200や撮影装置100の設置場所に対する遠隔地に設置してもかまわない。
<<< §2.第2の実施形態(通行人の検出) >>>
上述した第1の実施形態では、映像切替手段300による映像切替が、通行人Pの有無とは無関係に所定のタイミングで自動的に行われていた。ここでは、通行人Pの有無を検出して、その検出結果に基づいて映像切替を行う実施形態を述べる。
図7は、本発明の第2の実施形態に係る映像情報提示装置の基本構成を示すブロック図である。この装置は、図1に示す第1の実施形態に係る装置に、更に、通行人検出手段500を付加し、映像切替手段300の代わりに、映像切替手段300Aを用いるようにしたものである。
通行人検出手段500は、ディスプレイ装置200の近傍に設定された所定の検出領域内に通行人が存在するか否かを検出する装置であり、図示のとおり、波動照射部510、反射波受信部520、存在判定部530によって構成されている。波動照射部510は、検出領域内に電磁波(光を含む)もしくは音波を照射する機能を有し、反射波受信部520は、この電磁波もしくは音波に基づく通行人からの反射波を受信する機能を有している。そして、存在判定部530は、この反射波受信部520が受信した反射波に基づいて、検出領域内に通行人が存在するか否かを判定し、その結果を映像切替手段300Aに通知する。一方、映像切替手段300Aは、この通行人検出手段500の検出結果に基づいて、映像の切替処理を行う。
図8は、図7に示す通行人検出手段500の具体的な構成例を示す正面図である。ここでは、床30上の通行人Pの上方に、3台の物体センサ501〜503を配置した例が示されている。各物体センサ501〜503は、たとえば、床30の上方の天井などに取り付けられ、それぞれ下方へ向かって電磁波もしくは音波を照射する機能と、これらの反射波を受信する機能とを備えている。別言すれば、各物体センサ501〜503は、それぞれが図7に示す波動照射部510と反射波受信部520の機能を備えている。図の一点鎖線は、個々の物体センサ501〜503からの電磁波もしくは音波の照射範囲を示している。
図9は、この図8に示す各物体センサ501〜503の検出領域を示す上面図である。ここでは、壁10,20によって仕切られた通路の床30を歩行する通行人Pの存在を検出するために、3台の物体センサ501〜503が天井に設置された例が示されている。図示のとおり、壁10には、壁掛け式のディスプレイ装置200が取り付けられており、その上部中央には撮影装置100が取り付けられている。通行人検出手段500は、ディスプレイ装置200の近傍に設定された所定の検出領域内に通行人が存在するか否かを検出する装置であり、図示の例の場合、各物体センサ501〜503による電磁波もしくは音波の照射範囲である一点鎖線の円内が検出領域として設定されていることになる。この検出領域は、ディスプレイ装置200上の映像を観察するのに適した領域であれば、どのような範囲に設定してもかまわない。
上述したとおり、各物体センサ501〜503は、照射した電磁波もしくは音波に基づく反射波を受信する機能を備えている。この反射波の強度や検出タイミングは、検出領域内に侵入した物体の有無によって変化する。そこで、存在判定部530は、この反射波の情報に基づいて、検出領域内に通行人が存在するか否かの判定を行う。具体的には、たとえば、得られる反射波が、床30上に存在する比較的大きな物体からの反射波の特性をもっていた場合に、当該物体を通行人と判断すればよい。なお、このように所定領域における人間の存在の有無を検知する機能をもった装置や、判定のアルゴリズム自体は、既に公知の技術であるため、ここでは詳しい説明は省略する。
結局、存在判定部530から映像切替手段300Aに対しては、検出領域内に通行人を検出したか否か(「通行人検出/非検出」)の信号が与えられることになる。もちろん、存在判定部530の検出基準を変えることにより検出の感度も変わり、また、同じ「通行人」であっても、大人と子供では身長差があるため、検出/非検出の基準も変わってくる。更に、「通行人検出」という結果は、少なくとも1人の通行人が検出されたことを示しており、実際に何人の通行人が検出されたのかは不明である。ただ、存在判定部530による判定結果は、単に、映像切替手段300Aが行う切替処理のタイミングを決定するのに利用されるだけなので、それほど高い検出精度が要求されるわけではない。
図10は、図7に示す映像情報提示装置における映像切替手段300Aの切替動作の一例を示すタイミングチャートである。図10(a) は、通行人検出手段500(存在判定部530)の検出結果(「通行人検出/非検出」の別)を示している。具体的には、時刻t0〜t1の間は「非検出」、時刻t1〜t4の間は「検出」、時刻t4以降は「非検出」となっている。これは、時刻t1まではディスプレイ装置200の近傍には通行人は存在せず、時刻t1に通行人が来訪して時刻t4まで滞在し、時刻t4に立ち去った、といった例に対応する検出結果である。
一方、図10(b) は、図10(a) に示す検出結果に基づく映像切替手段300Aによる切替処理の一例を示している。すなわち、この例の場合、映像切替手段300Aによるリアルタイム映像V1から提示対象映像V2への切替処理は、リアルタイム映像V1への切り替え後に通行人検出手段500が通行人の存在を検出し、かつ、当該検出が所定時間だけ継続した時点で行われる。一方、提示対象映像V2からリアルタイム映像V1への切替処理は、提示対象映像V2の上映が終了した時点で行われる。
具体的には、まず、時刻t0の時点では、リアルタイム映像V1が選択されている。その後、時刻t1において、通行人検出手段500の検出結果は、「非検出」から「通行人検出」へと転じるが、このように通行人の存在が検出されただけでは、映像の切替処理は行われず、当該検出状態が所定時間T1だけ継続した時刻t2において、はじめて提示対象映像V2への切替処理が行われる。
このように、所定時間T1だけ時差を設けているのは、ディスプレイ装置200近傍の検出領域に入ってきた通行人に対して、所定時間T1だけリアルタイム映像V1(通行人自身が写った映像)を提示して注意を引くためである。もし、所定時間T1が経過する前に「非検出」状態に転じてしまった場合は、一度は検出領域に入ってきた通行人が、ディスプレイ装置200近傍から立ち去ってしまったと考えられるので、提示対象映像V2への切り替えは行わない。
さて、提示対象映像提供手段400は、映像切替手段300Aによって提示対象映像V2への切り替えが行われた時点t2から、提示対象映像V2の上映を開始する。ここでは、当該提示対象映像V2の上映時間がT2であったものとしよう。この場合、上映時間T2が経過した時刻t3において、リアルタイム映像V1への切替処理が行われる。当該切替処理は、通行人検出手段500の検出結果とは無関係である。図示の例の場合、通行人は、提示対象映像V2の上映終了時刻t3から時間T3だけ経過した時刻t4において、検出領域外へと立ち去ったことになる。
結局、当該通行人の観点では、ディスプレイ装置200の近くを通りかかると、自分自身が写っているリアルタイム映像V1が上映されていたので、画面に注意を向けると、やがて提示対象映像V2の上映が始まり、この提示対象映像V2を最後まで見終わると、再び自分自身が写っているリアルタイム映像V1が上映されたので、しばらく見て立ち去った、という経験をすることになる。このように、通行人検出手段500を用いて、所定の検出領域内に通行人が存在するか否かを検出し、映像切替手段300Aが、この検出結果に基づいて映像の切り替えを行うようにすると、通行人に対してより適切なタイミングで提示対象映像V2の提示を行うことができるようになり、提示対象映像V2に対する注目度を更に向上させることができる。
なお、時刻t4において、通行人が立ち去らずにディスプレイ装置200の近傍に立ち続けた場合は(すなわち、図10(a) にハッチングを施して示した「通行人検出」の帯が更に右側へと伸び続けた場合は)、リアルタイム映像V1への切り替え後の時刻t3において、通行人検出手段500は通行人の存在を検出しているので、時刻t3から所定時間T1だけ経過した時点で、再び、提示対象映像V2への切替処理が行われることになり、通行人には、再度、提示対象映像V2が提示されることになる。
<<< §3.第3の実施形態(動体認識による通行人検出) >>>
§2では、図7に示すように、通行人検出手段500によって通行人の存在を検出し、最適なタイミングで映像切替を行う例を述べた。ここで、通行人検出手段500としては、図8,図9に示すような物体センサ501〜503を用いていた。ここで述べる第3の実施形態は、通行人の存在を検出して最適なタイミングで映像切替を行う点に変わりはないが、撮影装置100によって得られたリアルタイム映像V1を利用した動体認識処理によって通行人の検出を行う点が特徴である。
図11は、この第3の実施形態に係る映像情報提示装置の基本構成を示すブロック図である。図7に示す第2の実施形態との相違点は、通行人検出手段500の代わりに、通行人検出手段500Aを用いている点である。この通行人検出手段500Aは、図示のとおり、撮影装置100によって撮影されたリアルタイム映像V1に基づいて動体認識を行う動体認識部540と、この動体認識部540によって認識された動体が検出領域内に存在する通行人か否かを判定する通行人判定部550と、を有する。
動体認識部540は、撮影装置100から与えられるリアルタイム映像V1を構成する1コマ1コマの静止画像を時系列的に分析し、動体が存在すると予想される領域を認識する処理を行う。図12は、このような動体認識処理によって認識された通行人画像領域60(ハッチング部分)を示す平面図である。一般的な動体認識処理は、時系列的に連続する多数の静止画像の各画素の画素値の変動を調べ、過去のサンプル期間内(たとえば、過去1時間)の平均画素値に対する画素値の変動が所定の許容範囲内である画素は背景領域の画素と判断し、画素値の変動が許容範囲を超える画素は動体領域の画素と判断する、という基本原理に基づくものである。このような動体認識の具体的方法は、様々な分野で実用化されている公知の技術であるため、ここでは詳しい説明は省略する。
通行人判定部550は、こうして動体認識部540によって認識された動体が、検出領域内に存在する通行人か否かを判定する。たとえば、動体認識部540が、図12にハッチングを施した領域60が動体であると認識した場合、通行人判定部550は、当該領域60が、人間の画像に対応する領域であり、かつ、当該人間が所定の検出領域内に存在するか否かを判定することになる。このような判定を行うための最も単純な方法は、領域60の面積が所定のしきい値以上か否かを判定する方法である。
たとえば、「領域60の面積が、全画面の面積に対して1/10以上」という条件を設定しておき、当該条件を満たした場合に、「検出領域内に通行人が存在する」との判定を行うようにすればよい。上記条件を満足する領域60を構成する動体は、通常、「人間」と判断することができ、しかも「ある程度、撮影装置10に近い位置に居る」と判断することができる。「1/10」という基準を下げれば、より広い検出領域を設定することが可能であり、「1/10」という基準を上げれば、より狭い検出領域を設定することが可能である。もちろん、「領域60の縦横比が2:1以上」というように、領域60の形状に関する付加条件を課すようにしてもよい。
こうして、通行人判定部550から映像切替手段300Aに対して、「通行人検出/非検出」の信号が与えられることになる。映像切替手段300Aが、この判定結果に基づいて、リアルタイム映像V1と提示対象映像V2との切替処理を行う点は、§2で述べた第2の実施形態と全く同じである。この通行人判定部550による判定結果は、単に、映像切替手段300Aが行う切替処理のタイミングを決定するのに利用されるだけなので、それほど高い検出精度が要求されるわけではない
前述した第2の実施形態の場合、天井に物体センサ501〜503を設ける必要があったが、この第3の実施形態で用いられる通行人検出手段500A(動体認識部540と通行人判定部550)は、コンピュータやマイクロプロセッサによって構成することができるので、第2の実施形態に比べて省スペース化を図るメリットが得られる。
<<< §4.第4の実施形態(提示対象映像の作成) >>>
これまで述べた実施形態の場合、図1,図7,図11に示すように、提示対象映像提供手段400は、予め作成された提示対象映像V2を格納する映像格納部410と、この映像格納部410に格納されている提示対象映像V2を出力する映像出力部420と、によって構成されていた。ここで述べる実施形態は、予め作成しておいた提示対象映像V2をそのまま提示する代わりに、提示対象映像V2をその都度作成して提示する方法を採るものである。
図13は、この第4の実施形態に係る映像情報提示装置の基本構成を示すブロック図である。図1に示す第1の実施形態との違いは、提示対象映像提供手段400の代わりに、提示対象映像提供手段400Aが用いられている点である。提示対象映像提供手段400Aは、図示のとおり、材料データ格納部430と映像作成部440とによって構成されている。ここで、材料データ格納部430は、提示対象映像V2を作成するための材料となる材料データを格納する機能を果たす構成要素であり、映像作成部440は、この材料データ格納部430に格納されている材料データを用いて提示対象映像V2を作成し、これを映像切替手段300へと出力する機能を果たす構成要素である。
実際には、提示対象映像提供手段400Aはコンピュータやマイクロプロセッサによって構成することができる。材料データ格納部430内には、材料となる様々な静止画データ、動画データ、文字データなどが用意されており、映像作成部440は、これらのデータを適宜組み合わせて、提示対象映像V2を作成することになる。CG技術の発達により、様々な材料データを組み合わせて新たな映像を作成する方法が知られており、映像作成部440内に、このような映像作成用のプログラムを用意しておけば、当該プログラムの処理機能に応じて、新たな提示対象映像V2をその都度作成することが可能になる。
このように、提示対象映像V2をその都度作成すると、より自由度の高い映像表現が可能になり、通行人の注意を更に引きつける提示対象映像V2を提示することが可能になる。その典型例が、次の§5で述べる第5の実施形態である。
<<< §5.第5の実施形態(通行人を利用した映像作成) >>>
§4において第4の実施形態として述べたように、新たな提示対象映像V2をその都度作成して提示する手法を採った場合の大きなメリットは、撮影装置10によって撮影されたリアルタイム映像V1の一部もしくは全部を組み込んだ提示対象映像V2を作成して提示できる点である。すなわち、図13において、撮影装置10によって撮影されたリアルタイム映像V1を、そのまま映像作成部440にも与えるようにし、映像作成部440に、材料データ格納部430に格納されている材料データと、撮影装置100によって撮影されたリアルタイム映像V1と、の双方を用いて提示対象映像V2を作成する機能をもたせておけばよい。ここでは、特に、リアルタイム映像V1に含まれる通行人自身の映像を利用して、提示対象映像V2を作成する例を第5の実施形態として述べることにする。
図14は、本発明の第5の実施形態に係る映像情報提示装置の基本構成を示すブロック図である。図13に示す第4の実施形態との相違点は、通行人検出手段500Aが新たに付加され、映像切替手段300の代わりに、映像切替手段300Aが用いられている点である。ここで、通行人検出手段500Aは、図11に示す通行人検出手段500Aと同じものであり、撮影装置100によって撮影されたリアルタイム映像V1に基づいて動体認識を行う動体認識部540と、この動体認識部540によって認識された動体が検出領域内に存在する通行人か否かを判定する通行人判定部550と、を有している。そして、映像切替手段300Aは、§2で述べたとおり、この通行人検出手段500Aの検出結果に基づいて映像の切り替えを行う。なお、通行人検出手段500Aの代わりに、図7に示す通行人検出手段500を用いてもかまわない。この場合は、たとえば、図8および図9に示すような物体センサ501〜503を設ける必要がある。
この図14に示す第5の実施形態の最も重要な特徴は、撮影装置100で撮影されたリアルタイム映像V1が、映像作成部440にも与えられている点である。映像作成部440は、材料データ格納部430に格納されている材料データと、このリアルタイム映像V1と、の双方を用いて提示対象映像V2を作成することができる。特に、ここで述べる実施形態の場合、映像作成部440は、リアルタイム映像V1から通行人の部分を認識して切り出し、その一部もしくは全部を材料データと合成する処理を行うことにより、提示対象映像V2を作成する機能を有している。
このような機能は、映像作成部440に、図11に示す動体認識部540と同等の機能をもたせることにより実現できる(実用上は、通行人検出手段500A内に設けられる動体認識部540を、映像作成部440における動体認識処理に流用すればよい)。既に述べたとおり、動体認識部540は、図12に示すように、リアルタイム映像V1について、動体認識を行うことができ、通行人画像領域60を認識することができる。したがって、リアルタイム映像V1から、この通行人画像領域60の部分のみを切り出して、これを材料として用いて提示対象映像V2を作成することが可能である。
図15は、このようにして映像作成部440によって作成された提示対象映像V2の一例を示す平面図である。図示のとおり、この提示対象映像V2は、「Patent Drink」なる商品の広告映像であるが、この広告映像内には、通行人P自身の映像が含まれている。すなわち、図示する提示対象映像V2は、図16に示すような2つの材料データM1,M2を合成することによって構成されている。ここで、材料データM1は、「Patent Drink」なる商品の広告映像として予め作成され、材料データ格納部430内に格納されていた映像データであるのに対して、材料データM2は、撮影装置100によって撮影されたリアルタイム映像V1(たとえば、図4に示すような映像)から、動体認識処理によって得られた通行人画像領域60(図12のハッチングを施した領域)の部分のみを切り出すことによって得られる映像データである。
ここで、材料データM1,M2は、静止画であってもよいし、動画であってもよい。動体認識は、動画として連続的に与えられる1コマ1コマの静止画像について行うことができるので、リアルタイム映像V1として与えられる動画に基づいて、通行人の部分のみを動画として切り出すことが可能であり、そのような切り出し処理を行った場合、材料データM2は、リアルタイムで通行人の部分のみを示す動画になる。動画として用意された材料データM1に、動作として切り出された材料データM2を合成すれば、図15に示すような提示対象映像V2を、動画として作成することができる。
この図15に示すような提示対象映像V2は、通行人にとって、極めて関心度の高い映像になる。図示の例の場合、「Patent Drink」なる商品の広告映像の中に、自分自身が出演しており、しかも、出演中の自分自身の映像(材料データM2の部分)は、リアルタイム映像であるから、この広告映像を観察中の通行人が右腕を上げれば、広告映像に出演中の自分も同じく右腕を上げることになり、現実世界の自分の動作と、広告映像中の仮想世界の自分の動作とがシンクロナイズすることになる。このようなシンクロナイズ現象に気付いた通行人は、様々なポーズをとりながら、広告映像に見入ることになろう。このように、通行人自身のリアルタイム映像を利用して作成した提示対象映像V2は、通行人の注目度を格段に向上させる効果を奏する。
この第5の実施形態の特徴は、上述したとおり、映像作成部440が、材料データ格納部430に格納されている材料データと、撮影装置100によって撮影されたリアルタイム映像100と、の双方を利用して提示対象映像V2を作成することにあるが、リアルタイム映像100の利用の仕方としては、必ずしも通行人の部分を切り出し、当該切り出した通行人の映像そのものを用いて提示対象映像V2を作成する方法に限定されるものではない。たとえば、切り出した通行人の映像から、当該通行人の大きさ、形状、姿勢、色彩などの特徴を抽出し、抽出した特徴に関連した特徴をもった提示対象物が含まれる提示対象映像V2を作成することも可能である。
たとえば、通行人が体を一方向へ傾けるような動作を行ったとすると、リアルタイム映像V1に対する動体認識処理によって得られる通行人画像領域60は、図17のように変化することになる。そこで、映像作成部440に、この通行人画像領域60の傾斜度を認識する機能をもたせておき(たとえば、図にハッチングを施した通行人画像領域60について、各水平ラインごとに中心点を求め、これら中心点を上下に連結して得られる線の近似直線の傾斜度を演算すればよい)、当該傾斜度に合致するように提示対象物を傾斜させた提示対象映像V2を作成させればよい。
図18は、図17に示す通行人画像領域60(ハッチング部分)に基づいて認識した通行人の姿勢に関する特徴に関連した特徴をもった提示対象物65(ボトル)が含まれる提示対象映像V2の一例を示す平面図である。この例では、提示対象物65(ボトル)が、図の左方向へ傾いた例が示されているが、これは、映像作成部440によって、ボトル65の向きを、図17に示す通行人画像領域60の傾きに合致させる処理が行われたためである。要するに、映像作成部440は、リアルタイム映像V1から通行人の部分を認識し、その姿勢(体の傾斜方向)に関する特徴を抽出し、抽出した特徴に関連した特徴をもった提示対象物65(ボトル)が含まれる提示対象映像V2を作成する処理を行うことになる。このため、通行人が体を左右に傾斜させると、ディスプレイ画面に表示されている提示対象映像V2中の提示対象物65(ボトル)も、通行人の体の動きに合わせて左右に傾斜することになる。
このように、通行人の観点からは、提示対象映像V2内の提示対象物65(ボトル)が、自分の姿勢にシンクロナイズしてその姿勢を変えるので、このようなシンクロナイズ現象に気付いた通行人は、様々な姿勢をとりながら、広告映像に見入ることになろう。その結果、「Patent Drink」なる商品ボトル(広告対象物65)に対する通行人の注目度は極めて高いものとなり、極めて大きな広告効果が得られることになる。
通行人画像領域60から抽出する特徴は、必ずしも通行人の姿勢に限定されるものではない。たとえば、通行人画像領域60の大きさを特徴として抽出し、この抽出した大きさに応じて、提示対象映像V2内の提示対象物65の大きさを変えるような処理を行うことも可能である。具体的には、映像作成部440によって、通行人画像領域60の面積(画素数)を求める処理を行い、提示対象映像V2内の提示対象物65(ボトル)を当該面積に比例した大きさとすればよい。そうすれば、通行人がディスプレイ装置200から離れると(リアルタイム映像V1内の通行人画像領域60の面積が小さくなると)、提示対象映像V2内の提示対象物65(ボトル)も小さくなる。結局、通行人がディスプレイ装置200に近づいたり離れたりすると、それにシンクロナイズして、提示対象物65(ボトル)がその大きさを変えることになる。
あるいは、通行人画像領域60の形状(輪郭)を抽出し、抽出した形状と同じ形状をもった提示対象物が含まれる提示対象映像V2を作成してもよい。たとえば、通行人の輪郭と同じ輪郭をもった商品ボトル(広告対象物65)を表示すればよい。
また、リアルタイム映像V1から通行人の部分を認識し、その色彩に関する特徴を抽出し、抽出した特徴に関連した特徴をもった提示対象物が含まれる提示対象映像V2を作成することも可能である。図19は、このような通行人の色彩に関する特徴と提示対象物75(ボトル)に関する特徴との関連性の一例を示す平面図である。図19(a) は、リアルタイム映像V1から認識された通行人画像70を示しており、図19(b) は、提示対象映像V2内に表示する提示対象物75(ボトル)を示している。ここで、提示対象物75(ボトル)の各部の色彩を、通行人画像70の各部に色彩に応じて決定するようにする。
具体的には、たとえば、リアルタイム映像V1に対する動体認識処理により、図19(a) に示すような通行人画像70を抽出したら、その縦寸法Lを測定し、この縦寸法Lを基準として、下から10%,40%,60%,80%,98%の位置に、それぞれ高さレベルL1,L2,L3,L4,L5を設定する。そして、通行人画像70の画素のうち、高さレベルL5にある画素の色の平均値を、ボトル栓部75Aの色彩とし、高さレベルL1〜L2の範囲内にある画素の色の平均値を、ボトル本体部75Bの色彩とし、高さレベルL3〜L4の範囲内にある画素の色の平均値を、ボトルラベル部75Cの色彩とする。
このような方法で色彩を決定した提示対象物75(ボトル)を用いて提示対象映像V2を作成すれば、通行人の全身の色彩分布に類似した色彩分布をもつ提示対象物75(ボトル)を提示することができる。たとえば、通行人が赤い帽子、黄色いジャケット、水色のジーンズを着用していたとすると、赤いボトル栓部75A、水色のボトル本体部75B、黄色いラベル部75Cをもったボトル75が、提示対象物として、提示対象映像V2内に表示されることになる。もちろん、色彩をより細かく反映させるようにすれば、衣服の柄と同じ模様をもったボトルを表示させることも可能である。
このように、リアルタイム映像から通行人の大きさ、形状、姿勢もしくは色彩に関する特徴を抽出し、抽出した特徴と類似した特徴をもった提示対象物が含まれる提示対象映像を作成すれば、リアルタイム映像として撮影された現実世界と、提示対象映像として提示される仮想世界とが、当該特徴を介して関連性をもつことになるので、通行人の関心を更に高めることができる。
<<< §6.第6の実施形態(背景を利用した映像) >>>
これまで述べた実施形態では、リアルタイム映像V1と提示対象映像V2との間に、背景に関する共通点は何もなかった。たとえば、図4に示すリアルタイム映像V1には、通行人Pが立っている場所の背景(壁20,床30など)がそのまま写っているのに対して、図5に示す提示対象映像V2や、図15に示す提示対象映像V2は、このような背景をもつリアルタイム映像V1とは全く異質な広告映像によって構成されている。
ここで述べる第6の実施形態の特徴は、提示対象映像提供手段400もしくは400Aによって、撮影装置100の撮影視野に写る背景画像を背景とする提示対象映像V2を提供させる点にある。たとえば、図3に示すような環境に撮影装置100を設置した場合、図4に例示するようなリアルタイム映像V1が撮影される。この例では、通行人Pが写っているが、通行人Pがいない状態で撮影すれば、図20に示すような背景画像Bkが得られる。すなわち、この図20に示す背景画像Bkは、図3に示すような環境に設置された撮影装置100の撮影視野に写る画像ということになる。
そこで、このような背景画像Bkを利用して、たとえば、図21に示すような提示対象映像V2を作成し、これを通行人に提示すればよい。この図21に示す提示対象映像V2は、「Patent Drink」なる商品の広告映像であるが、その背景には、図20に示す背景画像Bkが用いられている。このように、提示対象映像V2の背景として、撮影装置100の撮影視野に写る背景画像Bkを用いるようにすれば、リアルタイム映像V1の背景と提示対象映像V2の背景とが同じになるため、映像の切り替えが行われても、通行人は、切替前後において背景映像Bkを共通とする一体感を認識することができ、臨場感をもって提示対象映像V2を体験することができるようになる。
たとえば、図1、図7、図11に示されている装置をベースとして、この第6の実施形態を実施する場合、通行人がいないときに、撮影装置100によって図20に示すような背景画像Bkを予め撮影しておき、この背景画像Bkを用いて、図21に示すような提示対象映像V2を作成しておく。そして、映像格納部410内には、この予め作成された提示対象映像V2を格納しておく。そうすれば、映像出力部420は、この図21に示すような提示対象映像V2を出力することができる。結局、通行人に対しては、図4に示すようなリアルタイム映像V1と、図21に示すような提示対象映像V2とが切り替えられて提示されることになり、同じ背景をもった画像でありながら、自分自身が写った現実世界の映像(リアルタイム映像V1)から、商品(提示対象物)が写った仮想世界の映像(提示対象映像V2)への切り替えが行われる。その結果、通行人には、切替前後において映像が連続しているような一体感、臨場感を与えることができ、注目度を向上させる効果が得られる。
図22は、通行人に対して、より強いインパクトを与えることができる提示対象映像V2の一例を示す平面図である。この提示対象映像V2は、図20,図22(a) ,(b) ,(c) と徐々に変化してゆく動画によって構成されている。すなわち、この動画は、図20に示すような背景画像Bkを初期画像として始まり、やがて、図22(a) に示すように、壁20に掛けられている額絵42が、飾り壺50の中に吸い込まれてゆき、更に、図22(b) に示すように、額絵41も飾り壺50の中に吸い込まれてゆき、最後に、額絵41,42が無くなった左側の空間に、図22(c) に示すように、「Patent Drink」なる商品の広告映像が出現する、という内容の動画である。
このように、撮影装置100の撮影視野に写る背景画像Bkを含む画像を初期画像として、当該背景画像Bkが時々刻々と変化する動画からなる提示対象映像V2を映像格納部410に格納しておけば、通行人には、自分自身が、いま現実に立っている場所の景色が、突然、変化し始める映像を提示することができるので、通行人の着目度は極めて高くなる。実際、図22に示す例では、通行人が現在歩行中のホテルの廊下において、額絵が魔法のように壺に吸い込まれてゆくという非現実的な映像が提示されるので、臨場感がありながら、「現実的には決してあり得ない事象」が提示されるので、通行人に与えるインパクトは非常に大きなものになる。
また、「現実的には決してあり得ない事象」を提示する代わりに、「現実的に起こり得る事象」を提示してもよい。たとえば、「額絵が壺に吸い込まれる」という現実的にはあり得ない事象の代わりに、「額絵が床に落下する」という現実的に起こり得る事象を提示した場合、通行人の反応は別なものになるであろう。ディスプレイ画面上で額絵が落下するのを見た通行人の中には、実際に額絵が落下したものと思って、壁20側を振り返って確認する者もいるであろう。現実世界では、額絵には異常がないことを認識した通行人が再びディスプレイ画面を見たタイミングで、図22(c) のような広告映像が提示されれば、非常にインパクトのある広告効果が得られる。
もちろん、図13、図14に示されている装置をベースとして、この第6の実施形態を実施することも可能である。この場合、図20に示すような背景画像Bkを予め撮影しておき、材料データ格納部430内に材料データの1つとして予め格納しておき、映像作成部440が、この材料データ格納部430に格納されている背景データBkを材料として用いて提示対象映像V2を作成し、これを出力すればよい。更に、提示対象物となるボトルの画像を、材料データ格納部430内に材料データの1つとして用意しておけば、映像作成部440は、これらを合成して、図21に示すような提示対象映像V2を作成することができる。
あるいは、材料データ格納部430内に、背景画像Bkを初期画像として、時々刻々と変化する背景を示す背景動画データ(図20から図22(a) ,(b) に至る動画データ)を格納しておき、映像作成部440がこの背景動画データを用いて提示対象映像V2を作成する処理(たとえば、図22(c) のような映像を追加する処理)を行うようにしてもよい。
この場合も、映像作成部440は、材料データ格納部430に格納されている材料データと、撮影装置100によって撮影されたリアルタイム映像V1と、の双方を用いて提示対象映像V2を作成することができる。特に、リアルタイム映像V1として撮影した通行人自身の映像を組み込んだ提示対象映像V2を作成すれば、臨場感を更に高めることができる。具体的には、§5で述べたように、リアルタイム映像V1から通行人の部分を認識して切り出し、その一部もしくは全部を背景動画データに合成する処理を行うことにより、提示対象映像V2を作成すればよい。
図23は、図22に示す動画に、通行人の映像を合成することにより作成された動画の一例を示している。予め図22に示す動画を材料データ格納部430内に用意しておき、当該動画に、リアルタイム映像V1から切り出した通行人の映像を合成することにより、図23に例示するような映像を作成することが可能である。この場合、通行人には、まず図4に示すようなリアルタイム映像V1が提示され、続いて、図23(a) 〜(c) に示すような提示対象映像V2が提示されることになる。
通行人の観点からは、図4に示すリアルタイム映像V1から、図23(a) に示す提示対象映像V2に切り替わっても、自分自身および背景画像には大きな変化は見られないので、現実世界の映像がそのまま継続して提示されているように認識されるであろう。ところが、やがて図23(b) のように、「額絵が壺に吸い込まれる」という非現実的な映像提示がなされることになり、非常に大きなインパクトを与える効果が得られる。そして、最後に図23(c) のように、広告映像の提示が行われることになるので、通行人に対して広告対象物の強烈なイメージを与えることができる。
もちろん、この図23に示すような映像提示を行う場合にも、§5で述べたように、映像作成部440が、リアルタイム映像V1から通行人の部分を認識し、その大きさ、形状、姿勢もしくは色彩に関する特徴を抽出し、抽出した特徴に関連した特徴をもった提示対象物(たとえば、ボトル)が含まれる提示対象映像V2を作成するようにしてもよい。たとえば、図23(c) に示す映像が提示されているときに、通行人が姿勢を変えると、ボトルがそれに合わせて姿勢を変えるような動きをしたり、通行人がディスプレイ装置に近づいたり遠ざかったりすると、ボトルの大きさがそれに合わせて変化したりする、という演出を加えることができる。また、ボトルの色彩を通行人の服装の色彩に合致させて表示させるようなこともできる。
<<< §7.コンピュータを利用した装置構成 >>>
以上、本発明をいくつかの実施形態に基づいて述べた。これらの実施形態に係る装置は、いずれも、通行人の移動経路もしくは立寄場所に設置されたディスプレイ装置200を用いて、通行人に対して映像情報を提示する機能を有しており、撮影装置100を用いて、ディスプレイ装置200の表示画面を観察中の通行人を撮影してリアルタイム映像V1を生成する機能を有している。そして、ディスプレイ装置に表示するための提示対象映像V2を提供する提示対象映像提供手段400,400Aおよびディスプレイ装置に表示する映像を切り替える映像切替手段300,300Aが設けられる。更に、実施形態によっては、通行人検出手段500,500Aが付加される。
ここで、映像切替手段300,300Aや、提示対象映像提供手段400,400Aは、実用上はコンピュータを利用して構成するのが好ましい。また、通行人検出手段500の一部(存在判定部530)や通行人検出手段500Aも、実用上はコンピュータを利用して構成するのが好ましい。その場合、これらの手段によって行われる処理は、コンピュータに組み込まれたプログラムの機能によって実行されることになる。
具体的には、映像切替手段300,300Aとして機能するコンピュータが、撮影装置100によって撮影されたリアルタイム映像V1と、通行人に提示するために予め用意されていた提示対象映像V2(もしくは、予め用意されていた材料データを利用して作成した提示対象映像V2)と、のいずれか一方を選択してディスプレイ装置200に与え、画面上に提示される映像を切り替える処理を行うことになる。ここで、提示対象映像V2を作成する場合、予め用意されていた材料データと、撮影装置100によって撮影されたリアルタイム映像V1の一部もしくは全部と、の双方を利用して作成することができ、このような提示対象映像V2の作成処理には、公知の様々なCG技術を利用したプログラムを利用することができる。
また、コンピュータはLANやインターネットで相互接続することができるので、本発明に係る装置の構成要素をコンピュータによって実現する場合は、個々の構成要素を分散配置された複数のコンピュータによって構成し、これら複数のコンピュータをLANやインターネットで相互接続することにより、本発明に係る装置全体を構築することも可能である。
なお、これまで述べた実施形態では、ディスプレイ装置200を用いて通行人に映像を提示する例のみを述べたが、もちろん、映像とともに音声を提示するようにしてもよい。特に、コンピュータは、映像とともに音声を取り扱うことが可能であり、リアルタイム映像V1のデータや提示対象映像V2のデータに、音声データを含ませておき、ディスプレイ装置200とともにスピーカを用いるようにすれば、映像とともに音声を提示することができる。
10:壁
20:壁
30:床
41,42:額絵
43:照明器具
50:飾り壺
60:通行人画像領域
65:提示対象物(ボトル)
70:通行人画像
75:提示対象物(ボトル)
75A:ボトル栓部
75B:ボトル本体部
75C:ボトルラベル部
100:撮影装置
200:ディスプレイ装置
300,300A:映像切替手段
400,400A:提示対象映像提供手段
410:映像格納部
420:映像出力部
430:材料データ格納部
440:映像作成部
500,500A:通行人検出手段
501〜503:物体センサ
510:波動照射部
520:反射波受信部
530:存在判定部
540:動体認識部
550:通行人判定部
Bk:背景画像
L:通行人画像の縦寸法
L1〜L5:通行人画像の高さレベル
M1,M2:材料データ
P:通行人
T1〜T6:時間軸上の期間
t:時間軸
t0〜t4:時刻
V1:リアルタイム映像
V2:提示対象映像

Claims (10)

  1. 通行人に対して映像情報を提示する映像情報提示装置であって、
    通行人の移動経路もしくは立寄場所に設置されたディスプレイ装置と、
    前記ディスプレイ装置の表示画面を観察中の通行人を撮影するのに適した位置に設置された撮影装置と、
    通行人に提示するための提示対象映像を提供する提示対象映像提供手段と、
    前記撮影装置によって撮影されたリアルタイム映像と、前記提示対象映像提供手段によって提供される提示対象映像と、のいずれか一方を選択して前記ディスプレイ装置に与え、画面上に提示される映像を切り替える処理を行う映像切替手段と、
    を備え、
    前記提示対象映像提供手段が、前記撮影装置の撮影視野に写る背景画像を示す背景データを含む材料データを格納した材料データ格納部と、前記材料データ格納部に格納されている背景データを材料として用いて提示対象映像を作成し、これを出力する映像作成部と、を有することを特徴とする映像情報提示装置。
  2. 請求項1に記載の映像情報提示装置において、
    材料データ格納部が、撮影装置の撮影視野に写る背景画像を初期画像として、時々刻々と変化する背景を示す背景動画データを格納しており、映像作成部が前記背景動画データを用いて提示対象映像を作成することを特徴とする映像情報提示装置。
  3. 請求項2に記載の映像情報提示装置において、
    映像作成部が、材料データ格納部に格納されている材料データと、撮影装置によって撮影されたリアルタイム映像と、の双方を用いて提示対象映像を作成することを特徴とする映像情報提示装置。
  4. 請求項3に記載の映像情報提示装置において、
    映像作成部が、リアルタイム映像から通行人の部分を認識して切り出し、その一部もしくは全部を背景動画データに合成する処理を行うことにより、提示対象映像を作成することを特徴とする映像情報提示装置。
  5. 請求項3に記載の映像情報提示装置において、
    映像作成部が、リアルタイム映像から通行人の部分を認識し、その大きさ、形状、姿勢もしくは色彩に関する特徴を抽出し、抽出した特徴に関連した特徴をもった提示対象物が含まれる提示対象映像を作成することを特徴とする映像情報提示装置。
  6. 通行人に対して映像情報を提示する映像情報提示装置であって、
    通行人の移動経路もしくは立寄場所に設置されたディスプレイ装置と、
    前記ディスプレイ装置の表示画面を観察中の通行人を撮影するのに適した位置に設置された撮影装置と、
    通行人に提示するための提示対象映像を提供する提示対象映像提供手段と、
    前記撮影装置によって撮影されたリアルタイム映像と、前記提示対象映像提供手段によって提供される提示対象映像と、のいずれか一方を選択して前記ディスプレイ装置に与え、画面上に提示される映像を切り替える処理を行う映像切替手段と、
    を備え、
    前記提示対象映像提供手段が、通行人がいない状態で撮影することにより予め作成された前記撮影装置の撮影視野に写る背景画像を背景とする提示対象映像を格納する映像格納部と、前記映像格納部に格納されている提示対象映像を出力する映像出力部と、を有することを特徴とする映像情報提示装置。
  7. 請求項6に記載の映像情報提示装置において、
    映像格納部が、撮影装置の撮影視野に写る背景画像を含む画像を初期画像として、少なくとも前記背景画像が時々刻々と変化する動画からなる提示対象映像を格納していることを特徴とする映像情報提示装置。
  8. 通行人に対して映像情報を提示する映像情報提示装置であって、
    通行人の移動経路もしくは立寄場所に設置されたディスプレイ装置と、
    前記ディスプレイ装置の表示画面を観察中の通行人を撮影するのに適した位置に設置された撮影装置と、
    通行人に提示するための提示対象映像を提供する提示対象映像提供手段と、
    前記撮影装置によって撮影されたリアルタイム映像と、前記提示対象映像提供手段によって提供される提示対象映像と、のいずれか一方を選択して前記ディスプレイ装置に与え、画面上に提示される映像を切り替える処理を行う映像切替手段と、
    を備え、
    前記提示対象映像提供手段が、提示対象映像を作成するための材料となる材料データを格納した材料データ格納部と、前記材料データ格納部に格納されている材料データを用いて提示対象映像を作成し、これを出力する映像作成部と、を有し、
    前記映像作成部が、前記撮影装置によって撮影されたリアルタイム映像から通行人の部分を認識して切り出し、その一部もしくは全部を前記材料データ格納部に格納されている材料データと合成する処理を行うことにより、提示対象映像を作成することを特徴とする映像情報提示装置。
  9. 通行人に対して映像情報を提示する映像情報提示装置であって、
    通行人の移動経路もしくは立寄場所に設置されたディスプレイ装置と、
    前記ディスプレイ装置の表示画面を観察中の通行人を撮影するのに適した位置に設置された撮影装置と、
    通行人に提示するための提示対象映像を提供する提示対象映像提供手段と、
    前記撮影装置によって撮影されたリアルタイム映像と、前記提示対象映像提供手段によって提供される提示対象映像と、のいずれか一方を選択して前記ディスプレイ装置に与え、画面上に提示される映像を切り替える処理を行う映像切替手段と、
    を備え、
    前記提示対象映像提供手段が、提示対象映像を作成するための材料となる材料データを格納した材料データ格納部と、前記材料データ格納部に格納されている材料データを用いて提示対象映像を作成し、これを出力する映像作成部と、を有し、
    前記映像作成部が、前記材料データ格納部に格納されている材料データと、撮影装置によって撮影されたリアルタイム映像と、の双方を用いて提示対象映像を作成し、かつ、リアルタイム映像から通行人の部分を認識し、その大きさ、形状、姿勢もしくは色彩に関する特徴を抽出し、抽出した大きさ、形状、姿勢もしくは色彩に関する特徴をもった提示対象物が含まれる提示対象映像を作成することを特徴とする映像情報提示装置。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の映像情報提示装置における提示対象映像提供手段および映像切替手段としてコンピュータを機能させるプログラム。
JP2010038554A 2010-02-24 2010-02-24 映像情報提示装置 Expired - Fee Related JP5633155B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010038554A JP5633155B2 (ja) 2010-02-24 2010-02-24 映像情報提示装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010038554A JP5633155B2 (ja) 2010-02-24 2010-02-24 映像情報提示装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011175070A JP2011175070A (ja) 2011-09-08
JP5633155B2 true JP5633155B2 (ja) 2014-12-03

Family

ID=44687985

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010038554A Expired - Fee Related JP5633155B2 (ja) 2010-02-24 2010-02-24 映像情報提示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5633155B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6911435B2 (ja) 2017-03-23 2021-07-28 富士フイルムビジネスイノベーション株式会社 情報処理装置、表示システム、及びプログラム

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004198452A (ja) * 2002-12-16 2004-07-15 Seiko Epson Corp 情報提示システム、広告提示システム及び情報提示プログラム、並びに情報提示方法
JP2006251300A (ja) * 2005-03-10 2006-09-21 Megachips System Solutions Inc 電子広告表示方法および装置
JP5152774B2 (ja) * 2006-03-28 2013-02-27 株式会社メガチップス エレベータかご内の表示装置およびエレベータかご内の表示方法
JP4435223B2 (ja) * 2007-09-27 2010-03-17 株式会社ナナオ 表示装置
JP2009109887A (ja) * 2007-10-31 2009-05-21 Akiji Nagasawa 合成プログラム、記録媒体及び合成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011175070A (ja) 2011-09-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN201383313Y (zh) 互动广告牌以及网络式互动广告系统
JP4230999B2 (ja) ビデオ作動インタラクティブ環境
KR101596975B1 (ko) 정보 표시 장치 및 정보 표시 방법
US10341642B2 (en) Display device, control method, and control program for stereoscopically displaying objects
CN1582567B (zh) 交互式视频显示系统
US8300042B2 (en) Interactive video display system using strobed light
US8199108B2 (en) Interactive directed light/sound system
JP6492332B2 (ja) 情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
JP2004145448A (ja) 端末装置、サーバ装置および画像加工方法
US20100194863A1 (en) Systems and methods for simulating three-dimensional virtual interactions from two-dimensional camera images
JP2017520867A (ja) ユーザ選択可能な新規ビューを生成するためのシステムおよび方法
JP2006505330A5 (ja)
TWI524212B (zh) 互動顯示方法及其電子裝置
KR20200092389A (ko) 인터랙티브 비디오 게임 시스템
JP4238371B2 (ja) 画像表示方法
RU2012119843A (ru) Способ отображения видеоданных на мобильном устройстве
US20180239514A1 (en) Interactive 3d map with vibrant street view
JP5440244B2 (ja) 映像情報提示装置
JP7074066B2 (ja) 情報処理装置、情報処理方法、記録媒体、およびプログラム
CN112104857A (zh) 图像生成系统、图像生成方法及信息存储介质
JP5633155B2 (ja) 映像情報提示装置
US7652824B2 (en) System and/or method for combining images
EP4170594A1 (en) System and method of simultaneous localisation and mapping
JP2003303356A (ja) 展示装置
WO2012047905A2 (en) Head and arm detection for virtual immersion systems and methods

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20121213

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131224

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140121

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140324

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140916

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140929

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5633155

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees