JP7072116B1 - 酢酸イソアミル高含有清酒 - Google Patents

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Abstract

【課題】華やかな清酒らしい吟醸香を有すると共に、溶剤感が抑えられた清酒を提供する。【解決手段】酢酸イソアミル濃度が18mg/L以上、E/A比が5以上、酢酸エチル濃度が150mg/L未満である、清酒。酢酸イソアミル濃度は100mg/L以下とすることができ、E/A比は30以下とすることができる。この清酒は日本の酒税法が定める清酒とすることができる。【選択図】なし

Description

本発明は、酢酸イソアミルを高濃度で含有する清酒とその製造方法に関する。
清酒は多種の香気成分を含み、その大部分は発酵中に酵母により生産される。確認されている香気成分は、主に、アルコール、エステル、有機酸、カルボニル化合物、アミン、硫黄化合物である。
この中で、清酒中に含まれる量で単独で感知できる成分、即ち、清酒中の濃度を弁別閾値で割った値(オーダーユニット)が1以上である成分は、わずか十数種類である。その他の大部分の成分は単独では感知できない量で存在している。オーダーユニットが1以上である香気成分は、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、酢酸エチル、乳酸エチル、カプロン酸エチル、4-ヒドロキシ酪酸エチル、カプリル酸エチル、ペラルゴン酸エチル、フェニル酢酸エチル、酢酸フェネチル、カプリン酸エチルといったエステルと、イソアミルアルコール、β-フェネチルアルコール、フェニルエタノール、ラウリン酸エチルといったアルコールである(非特許文献1)。これらのエステルやアルコールは果実様ないしは花様の香りを有する。
特に、エステル類は、清酒の品質を決定する重要な成分であり、中でも、酢酸イソアミルは、バナナ様の華やかな香りを有し、清酒の吟醸香の主要成分の一つである。清酒中の酢酸イソアミル含有量を向上させるために、醸造条件、酵母株の育種などの研究が多々なされている。
清酒中の酢酸イソアミル含有量を増加させると、通常、イソアミルアルコール含有量も増えてしまう。イソアミルアルコールは、それ自体有用な香気成分であるが、その含有量が多すぎると溶剤臭を感じるため、イソアミルアルコール(A)含有量に対する酢酸イソアミル(E)含有量([酢酸イソアミル濃度/イソアミルアルコール濃度]×100、以下、E/A比という)は大きい方が、香味の良い清酒となることが知られている(特許文献1)。特許文献1は、醸造用酵母を変異処理し、処理菌の中からハイグロマイシンB耐性株を選択することにより、酢酸イソアミル含有量が高く、かつE/A比が高い清酒を製造できる酵母株が得られることを教えている。
特許文献1は、上記のようにして選択した酵母変異株を用いることにより、精米歩合77%の低精白の原料米を用いて、親株を用いた場合に比べて、酢酸イソアミル濃度が高く(20.4~29.5mg/L)、イソアミルアルコール濃度が低く(203~236mg/L)、従って、E/A比が高い(8.65~14.50)清酒が得られたことを記載している。
しかし、酢酸イソアミル濃度が高く、イソアミルアルコール濃度が低いというだけでは、十分に溶剤感を抑えることができず、華やかで清酒らしい香りの清酒にならない。
特開2007-89455号
化学と生物、29巻、9号、1991年、586~592頁
本発明は、華やかな清酒らしい吟醸香を有すると共に、溶剤感が抑えられた清酒を提供することを主な課題とする。
本発明者は上記課題を解決するために研究を重ね、以下の知見を得た。
清酒中の酢酸イソアミル濃度が高くなると、酢酸エチル濃度も高くなる傾向にあり、溶剤感を強く感じるようになる。酢酸イソアミル濃度が18mg/L以上、E/A比が5以上の清酒では、酢酸エチル濃度が150mg/L未満であることにより、溶剤感が抑えられる。従来、酢酸イソアミル濃度が高く、酢酸エチル濃度が低い清酒は知られていないが、本発明では、酢酸イソアミル濃度が18mg/L以上、E/A比が5以上で、酢酸エチル濃度が150mg/L未満である清酒を醸造により製造することに初めて成功した。
本発明は、上記知見に基づき完成されたものであり、下記〔1〕~〔8〕を提供する。
〔1〕 酢酸イソアミル濃度が18mg/L以上、E/A比が5以上、酢酸エチル濃度が150mg/L未満である、清酒。
〔2〕 清酒が日本の酒税法が定める清酒である、〔1〕に記載の清酒。
〔3〕 酢酸イソアミル濃度が100mg/L以下である、〔1〕又は〔2〕に記載の清酒。
〔4〕 E/A比が30以下である、〔1〕~〔3〕の何れかに記載の清酒。
〔5〕 イソアミルアルコール濃度が280~450mg/Lである、〔1〕~〔4〕の何れかに記載の清酒。
〔6〕 清酒の酢酸イソアミル濃度を18mg/L以上、E/A比を5以上、酢酸エチル濃度を150mg/L未満にする工程を含む、清酒の製造方法。
〔7〕 醸造により、清酒の酢酸イソアミル濃度を18mg/L以上、E/A比を5以上、酢酸エチル濃度を150mg/L未満にする、〔6〕に記載の清酒の製造方法。
〔8〕 掛米として、精米歩合60%以上の米を用いる、〔6〕又は〔7〕に記載の清酒の製造方法。
一般に、酢酸イソアミル濃度を高くすると、どうしても酢酸エチル濃度も高くなってしまうが、酢酸エチル濃度が高いと、接着剤や除光液のような溶剤臭が強くなる。酢酸エチルの溶剤臭を感じるか否かは、他の香味成分の組成との兼ね合いで決まるが、酢酸イソアミル濃度が18mg/L以上、E/A比が5以上である場合、酢酸エチル濃度が150mg/L未満であれば、酢酸エチルの溶剤臭を感じず、心地よい吟醸香が感じられる。
本発明では、酢酸イソアミル濃度が18mg/L以上、E/A比が5以上であって、酢酸エチル濃度が150mg/L未満である清酒を、初めて醸造により製造することができた。香料を添加した清酒は消費者に好まれないため、醸造により、これらの組成を調整して、バランスの取れた良い吟醸香を有する清酒を製造できたことの意義は大きい。
また、本発明の清酒において、イソアミルアルコール濃度が280~450mg/Lである場合は、酢酸イソアミルの華やかな香りをしっかり感じるものでありながら、ふくらみのある、まろやかな、ないしはマイルドな清酒らしい吟醸香を有するものとなる。
以下、本発明を詳細に説明する。なお、特に指定がない場合、各種化学物質の名称、法令、測定・分析法、表示基準、ウェブサイトのURLは、本出願の出願日前日の時点のものを指す。
(1)酢酸イソアミル高含有清酒
清酒
本発明の清酒は、酢酸イソアミル濃度が18mg/L以上、E/A比が5以上、酢酸エチル濃度が150mg/L未満である清酒である。
本発明の清酒は、米、米麹、及び水を主な原料として酵母により発酵したものであればよいが、中でも、酒税法(特に、日本国の酒税法)で定める清酒であることが好ましい。清酒は、酒税法や酒税法に関わる各種法令(例えば、酒税法施行令など)や通達などにおいて、使用できる原料が、米、米麹、水の他、酒粕、醸造アルコール、特定の有機酸などに限定されており、一般に食品添加物として認められている香料などを添加することは認められていない。また、酵素剤の使用量や使用用途についても限定されている。
また、本発明の清酒は、普通酒であってもよく、或いは国税庁告示で定められた「清酒の製法品質表示基準」(「酒税の保全及び酒類業組合等に関する法律」などで定められる酒類の表示の基準)を満たす特定名称酒、例えば、吟醸酒、大吟醸酒、純米酒、純米吟醸酒、純米大吟醸酒、特別純米酒、本醸造酒、及び特別本醸造酒などであってもよい。これらの特定名称にあたらない清酒を、本明細書では「普通酒」とする。
また、本発明の清酒は、容器詰め清酒とすることができ、その容器には、「清酒」、または国税庁長官が指定した酒類の地理的表示(基準)である「日本酒」など、清酒を意味する文言が表示されていることが好ましい。
酢酸イソアミル濃度
本発明の清酒の酢酸イソアミル濃度は、18mg/L以上であり、また、20mg/L以上、22mg/L以上、24mg/L以上、26mg/L以上、28mg/L以上、又は30mg/L以上とすることができる。この範囲であれば、酢酸イソアミルのバナナ様の華やかな香りがしっかり感じられる清酒となる。
また、酢酸イソアミル濃度は100mg/L以下、80mg/L以下、60mg/L以下、50mg/L以下、45mg/L以下、又は40mg/L以下とすることができる。この範囲であれば、酢酸イソアミルの香りが際立ち過ぎず、一層清酒らしいまろやかな香りを有する清酒になる。
酢酸エチル濃度
本発明の清酒の酢酸エチル濃度は150mg/L未満であり、また、130mg/L以下、110mg/L以下、100mg/L以下、90mg/L以下、又は80mg/L以下とすることができる。この範囲であれば、溶剤感が抑えられた清酒となる。
また、酢酸エチル濃度は、10mg/L以上、20mg/L以上、30mg/L以上、40mg/L以上、又は50mg/L以上とすることができる。酢酸エチルは少量存在するときは良い香りを与えるため、この範囲であれば、一層清酒らしい吟醸香が得られる。
E/A比
本発明の清酒において、E/A比([酢酸イソアミル濃度/イソアミルアルコール濃度]×100)は、5以上であり、また、6以上、7以上、8以上、9以上、又は10以上とすることができる。本発明の清酒は、この範囲であれば、華やか且つ清酒らしい吟醸香を有しながら溶剤感が抑えられた清酒となる。
また、E/A比は、30以下、25以下、20以下、18以下、16以下、14以下、12以下、又は10以下にすることができる。この範囲であれば、酢酸イソアミル由来の華やかな香りの突出を抑えることができ、一層清酒らしいまろやかな香りを有する清酒になる。
イソアミルアルコール濃度
本発明の清酒のイソアミルアルコール濃度は、100mg/L以上、200mg/L以上、280mg/L以上、300mg/L以上、320mg/L以上、340mg/L以上、又は360mg/L以上とすることができる。イソアミルアルコールはそれ自体良い香りの成分であるため、この範囲で含まれることにより、酢酸イソアミルに由来する香りが際立ちすぎることがなく、一層清酒らしいまろやかな香りの清酒となる。
また、イソアミルアルコール濃度は450mg/L以下、440mg/L以下、430mg/L以下、420mg/L以下、又は410mg/L以下とすることができる。この範囲であれば、溶剤感が抑えられた清酒となる。
カプロン酸エチル濃度
カプロン酸エチルは、一般に、酢酸イソアミルと共に清酒の主要な吟醸香成分であり、リンゴのようなフルーティな香りを清酒に与える。本発明の清酒のカプロン酸エチル濃度は、10mg/L以下、5mg/L以下、3mg/L以下、2mg/L以下、1mg/L以下、0.5mg/L以下、0.3mg/L以下、又は0.1mg/L以下とすることができる。この範囲であれば、フルーティな香りが突出することなく、まろやかな清酒らしい香りを有する清酒となる。また、カプロン酸エチル濃度は、0.01mg/L以上、0.05mg/L以上、0.1mg/L以上、又は0.5mg/L以上とすることができる。この範囲であれば、溶剤感が抑えられた清酒となる。
アルコール度数
本発明の清酒において、アルコール度数、即ち、アルコール分(v/v%)は、酒税法で定める1%以上22%未満の範囲であればよいが、3v/v%以上が好ましく、5v/v%以上がより好ましく、7v/v%以上がさら好ましい。また、アルコール分は、20v/v%以下が好ましく、18v/v%以下がより好ましく、16v/v%以下がさらに好ましい。この範囲であれば、華やか且つ清酒らしい香りを有し溶剤感が抑えられていると共に、全体として消費者に好まれる風味を有する清酒となる。
アルコール分(アルコール度数)は、アルコール飲料の全量に対するアルコール(エタノール)の体積濃度を百分率で表示した割合である。アルコール分は、酒税法で認められる国税庁所定分析法、あるいは独立行政法人酒類総合研究所が定める「酒類総合研究所標準分析法」(平成29年4月6日一部改訂、https://www.nrib.go.jp/bun/nribanalysis.html)で測定できるが、本発明におけるアルコール分は、独立行政法人酒類総合研究所が定める「酒類総合研究所標準分析法」の「3.清酒」の規定(以下、「清酒分析法」という)に基づいて分析した値である。
日本酒度
本発明の清酒において、日本酒度は、それには限定されないが、-90以上が好ましく、-60以上がより好ましく、-30以上がさらに好ましい。また、日本酒度は+30以下が好ましく、+20以下がより好ましく、+10以下がさらに好ましい。この範囲であれば、華やか且つ清酒らしい香りを有し溶剤感が抑えられていると共に、全体として消費者に好まれる風味を有する清酒となる。
日本酒度は、上述の清酒分析法で測定した値である。
酸度
本発明の清酒において、酸度は、それには限定されないが、0.1以上が好ましく、0.2以上がより好ましく、0.4以上がさらに好ましい。また、酸度は10以下が好ましく、6以下がより好ましく3以下がさらに好ましい。この範囲であれば、華やか且つ清酒らしい香りを有し溶剤感が抑えられていると共に、全体として消費者に好まれる風味を有する清酒となる。
酸度は、清酒に含まれる、遊離酸(主に乳酸、リンゴ酸、コハク酸など)の総量を示した値である。具体的には、酸度は、10mLの清酒を中和するのに要する、0.1N水酸化ナトリウム溶液のmLを指す。酸度は、上述の清酒分析法で測定した値である。
(2)酢酸イソアミル高含有清酒の製造方法
清酒は、酒母に、米麹、掛米、及び水を添加して仕込み、これを糖化、発酵させてもろみを得た後、上槽(もろみの液体画分と酒粕を分離して液体画分を採取する工程であり、酒税法でいう「こす(濾す)」工程であればよい)により製造される。さらに、熱処理、オリの除去、濾過などを行ってもよい。また、米麹、米(掛米)及び水の他、酒粕を原料として用いてもよい。
酢酸イソアミル濃度が18mg/L以上、E/A比が5以上、酢酸エチル濃度が150mg/L未満である本発明の清酒は、酒母中の酵母として、脂肪酸非資化性様酵母の変異処理により得られた特定の変異酵母株を用いることにより製造することができる。この酵母株は、K901系酵母株を変異処理して酢酸エチル高生産を指標に変異株を取得し、さらに、この変異株をEMS変異処理し、トリフルオロロイシン(TFL)耐性を指標に選択することにより得られたものである。この変異酵母株を用いること以外は、一般的な清酒の製造方法と同じ方法で、本発明の清酒を製造することができる。
このように、本発明の清酒は、遺伝子組換えにより育種した酵母株を使用しなくても製造することができる。遺伝子組換え材料を使って製造した食品は、昨今のnon-GMOの風潮からも国内外の消費者に好まれないため、非遺伝子組換え酵母株を用いて製造できることは大きなメリットである。
この酵母株を用いれば、例えば、「清酒の製法品質表示基準」で定められる大吟醸あるいは吟醸の精米歩合(60%以下あるいは50%以下)など高精白した米であっても良いが、精米歩合がこれより高い米(低精白米)であっても良い。中でも、原料として用いる米は、精米歩合50%以上(特に、50%を超える)、60%以上(特に、60%を超える)、又は70%以上(70%を超える)であることが好ましい。精米は少しだけ行えばよく、例えば、精米歩合99.9%以下、95%以下、90%以下、85%以下、又は80%以下であることが好ましい。これらの米を原料米(麹米を含む)、特に掛米として用いても、酢酸イソアミル濃度が18mg/L以上、E/A比が5以上、酢酸エチル濃度が150mg/L未満である本発明の清酒を製造することができる。また、これらの濃度を有し、かつ、イソアミルアルコール濃度が280mg/L以上である清酒も製造することができる。
一般に、精白度が低い原料米を用いると、もろみ中の脂肪酸の含有量が増えるため、イソアミルアルコールとアセチル-CoAから酢酸イソアミルを生成する酵素の発現が抑えられて、酢酸イソアミル濃度が低くなる。また、もろみ中の脂肪酸の含有量が増えても、酢酸エチル濃度は高く、減少しない。従って、低精白米を原料米にすると、通常、イソアミルアルコール濃度を下げることも、酢酸エチル濃度を下げることも難しく、吟醸香より溶剤感が強い清酒になってしまう。
この点、上記変異酵母株を用いれば、低精白米を用いても本発明の各成分組成の清酒を得ることができる。この場合、掛米に加えて、米麹に使用する麹米も低精白米を用いることができる。
仕込みに使用する掛米は、蒸米を用いてもよく、或いは液化した融米を用いてもよい。融米を使用する仕込みは、液化仕込みといわれる。融米は、米や粉砕米に、仕込み水と耐熱性酵素であるα-アミラーゼを添加し、60~90℃で液化することにより得られる。液化だけでなく糖化まで行う場合は、液化終了後60℃程度まで冷却した時点で、グルコアミラーゼを添加して約50~55℃で糖化させればよい。
米の品種には特に限定はなく、酒造好適米(例えば、山田錦、五百万石など)、あるいは一般食用米であっても良く、うるち米、もち米であってもよく、清酒醸造に用いることができる米であればよい。また、国内産米と海外産米のどちらでもよいが、地理的表示(基準)上、国内産米が好ましい。
米麹は、蒸した米に麹菌(Aspergillus oryzae)を増殖させたものである。清酒の製造に使用する米麹は、平成元年11月22日 国税庁告示第8号「清酒の製法品質表示基準を定める件[1]」において、「米こうじとは、白米にこうじ菌を繁殖させたもので、白米のでんぷんを糖化させることができるものをいい、特定名称の清酒は、こうじ米の使用割合(白米の重量に対するこうじ米の重量の割合をいう。以下同じ)が、15%以上のものに限るものとする。」と定められている。
使用する麹菌は、清酒の製造に使用できるものであればよく、例えば、ビオック社製の大吟醸、酒母用、醪用、機械製麹用、純米吟醸用、純米酒用、本醸造用、経済酒用、良い香り、液化仕込み用や、樋口松之助商店社製のひかみ吟醸用、ハイ・G、ダイヤモンド印、もと立用、醪用、ひかみ醪用20号、ひかみ醪用30号、ひかみ特選粉状A、エースヒグチ、ヒグチ粉状菌、白峯、かおり、強力糖化菌、液化仕込み用などが挙げられる。
仕込みは、上記のように調製した酒母、掛米、米麹、及び水を発酵タンクに投入して行う。仕込みでは、一段で全て添加してもよいが、多段に分けてもよいし、上槽前に四段として仕込んでもよい。酵母濃度が薄まらないように、三段仕込みが好ましい。三段仕込みは、もろみ造りにおいて、酒母に米麹及び掛米を三段階に分けて添加する方法であり、酵母に与える環境の変化を最小限にして、酵母の活性を損なわないようにする方法である。
もろみの発酵期間は、10~40日間とすればよく、好ましくは15~40日間、より好ましくは20~30日である。この期間は、三段仕込みの場合は、留添(留後)から上槽までの期間としてもよい。もろみの発酵温度は、5~25℃とすればよく、好ましくは10~20℃である。
発酵が終了した後、酒粕を除去し、清酒画分(上槽酒)を回収する。例えば、圧搾、ろ過などにより、酒粕と清酒画分を分離すればよい。上槽酒は、さらに必要に応じて、ろ過、オリの除去、加熱処理、活性炭処理などに供すればよい。
本発明の精酒は、容器詰めされたものであってよい。容器の素材としては、ガラス、プラスチック、紙類、陶器、木材、及びこれらを組み合わせたものが挙げられる。容器の種類としては、カップ(コップ)、紙パック、パウチ、ビン、ポリタンク、及び樽などが挙げられる。
本発明は、清酒の酢酸イソアミル濃度を18mg/L以上、E/A比を5以上、酢酸エチル濃度を150mg/L未満にする工程を含む、清酒の製造方法を提供する。
製造される清酒は、華やかな清酒らしい香りを有し、かつ溶剤感が抑えられたものである。この清酒は、日本国の酒税法で定める清酒とすることができる。即ち、日本国の酒税法が規定する「清酒」となるように、香料を添加することなく、上記組成となるように調整して、醸造により製造することができる。その他は、本発明の清酒について説明した通りである。
以下、本発明を、実施例を挙げてより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(1)定量方法
酢酸イソアミル・イソアミルアルコール・酢酸エチル
清酒中の酢酸イソアミル、イソアミルアルコール、酢酸エチルの各濃度は、GC-MSにて測定した。
清酒の一般分析方法
後述する各清酒の酒質の分析を行った。具体的には、アルコール度数は、「3-4 アルコール分 A)-2 振動式密度計法」、日本酒度は、「3-3 比重(日本酒度) B)振動式密度計法」、酸度は、「3-5 総酸」に基づいて行った。
(2)清酒の官能試験
清酒に酢酸イソアミル、イソアミルアルコール、酢酸エチルの各標準品を添加して表1、表2に示す組成とし、熟練した専門パネルが香りの官能評価を行った。清酒は、市販清酒A(地理的表示で言う日本酒、普通酒、アルコール度14度、日本酒度1.0、酸度1.2)、市販清酒B(地理的表示で言う日本酒、純米酒)を水で希釈したもの(アルコール度8.5度、日本酒度-3.6、酸度1.1)をそれぞれ用いた。
酢酸イソアミルの標準品は(ナカライテスク社製、試薬特級 GR)を用い、イソアミルアルコールの標準品は(ナカライテスク社製、試薬特級 GR)を用い、酢酸エチルの標準品は(ナカライテスク社製、試薬特級 GR)を用いた。
香りの評価は、華やかさ、及び溶剤感(溶媒感)について、下記基準で同時に行った。
(華やかさ)
7点:華やかさがほとんど感じない
6点:華やかさをわずかに感じる
5点:華やかさを少し感じる
4点:華やかさを感じる
3点:華やかさをやや感じる
2点:華やかさを強く感じる
1点:華やかさを非常に強く感じる

(溶媒感)
7点:溶媒感を非常に強く感じる
6点:溶媒感を強く感じる
5点:溶媒感をやや強く感じる
4点:溶媒感を感じる
3点:溶媒感をやや感じる
2点:溶媒感がわずかにある
1点:溶媒感をほとんど感じない
結果を表1、表2に示す。
Figure 0007072116000001
Figure 0007072116000002
官能評価試験の結果について、Tukey-Kramer testにより多重検定比較を行った。市販清酒AについてはA-1とA-2との間、A-3とA-4との間には、「華やかさ」と「溶媒感」共に有意差がなかった。一方、A-1又はA-2と、A-3又はA-4とで比較した場合、「華やかさ」と「溶媒感」共にそれぞれp<0.01で統計的に有意差があった。即ち、「華やかさ」はA-1又はA-2よりA-3又はA-4の方が有意に優れており、「溶媒感」はA-1又はA-2よりA-3又はA-4の方が有意に少なかった。
また、市販清酒Bについては、アルコールなどの酒質が市販酒Aとは全く異なるのにも関わらず、同じ結果となった。即ちB-1とB-2との間、B-3とB-4との間には、「華やかさ」と「溶媒感」共に有意差がなかった。一方、B-1又はB-2と、B-3又はB-4とで比較した場合、「華やかさ」と「溶媒感」共にそれぞれp<0.01で統計的に有意差があった。「即ち、「華やかさ」はB-1又はB-2よりB-3とB-4の方が有意に優れており、「溶媒感」はB-1又はB-2よりB-3とB-4の方が有意に少なかった。
以上の結果から、酢酸イソアミル濃度は15~20mg/Lに臨界点があり、E/A比は3~5に臨界点があり、イソアミルアルコール濃度は400~500mg/Lに臨界点があり、酢酸エチル濃度は100~200mg/Lに臨界点があることがわかった。
上記臨界点は酒質の違いによらないことから、A-3を基準として表3に記載のサンプルを用いて同様の官能試験を行った。また、溶媒感と華やかさはほぼ同じ傾向を示したことから、華やかさを比較することとした。評価基準は上記官能試験と同じであり、パネルは10名とした。結果を表3に示す。
Figure 0007072116000003
同様に官能評価試験の結果について、Tukey-Kramer testにより多重検定比較を行った。A-3-1、A-3-2、及びA-3-3の群と、A-3、A-3-4、A-3-5、A-5、及びA-6の群とには、p<0.01で統計的に有意差があった。
華やかさは、A-3-1及びA-3-2に比べて、A-3及びA-3-4が有意に優れていたことから、酢酸エチル濃度は100mg/L~150mg/Lに臨界点があることが分かった。
表1、表2の結果から、華やかさが感じられるほど溶媒感が少なく、グループ間の有意差も華やかさと溶媒感で同様であったことから、溶媒感についての酢酸エチル濃度の臨界点も、100mg/L~150mg/Lにあることが合理的に予測できる。
また、A-3-3に比べてA-3-5が華やかさが有意に優れることから、イソアミルアルコール濃度が低めの場合も、酢酸イソアミル濃度は15mg/L~20mg/Lに臨界点があることが示唆された。なお、用いた市販酒AおよびBはカプロン酸エチルの濃度が1mg/L以下であることを確認している。
(3)変異酵母株の取得
きょうかい酵母(901号のアルギニン要求性株)を親株として、変異処理を行い、酢酸エチル高生産を指標に変異株の取得を行った。変異処理は5重量%EMS含有カリウムリン酸緩衝液に親株を懸濁し、撹拌しながら30℃で60分間インキュベートすることで行い、YNB寒天培地(0.67% Difco yeast nitrogen base、2%グルコース、2%寒天)で生育の良い株を選抜した。このうち、精米歩合70%を用いた小仕込み試験において、発酵が親株と同等であり、親株よりも酢酸エチル生産性が上昇(条件1)した株を偶然にも複数得た。
このようにして得られた変異株群について、個別に特開2018-186759号公報の段落0074記載の方法を行い、酢酸イソアミルの生成量が増大した変異株を得た。具体的には、上記と同様のEMS変異処理を行い、1mmol/L 5’,5’,5’-トリフルオロロイシンを含むYNB寒天培地で生育の良い株を選抜した。直接の親株である変異株と比較して、酢酸イソアミルの生成量が増大し、イソアミルアルコール生成量が少なく、さらに酢酸エチル低生産(条件2)の変異株B(GL-96)を得た。
このようにして、実質条件1と条件2を満たすよう、親株に変異処理を繰り返すことにより、目的の性質を有する変異株を偶発的に取得することができた。
最終的に得られたこの変異株の酵母株は、1)受領機関名:独立行政法人製品評価技術基盤機構 特許微生物寄託センター、2)受託日2021年11月11日(受領日2021年11月11日)、3)受託番号:NITE P-03554(受領番号:NITE AP-03554)、識別の表示:GL-96として寄託されている。
(4)酢酸イソアミル高含有清酒の製造
変異株Bを用いて、精米歩合72%(国産)の麹米、精米歩合78%(国産)の掛米、総米1000gの仕込みを行った。20日目に上槽した。温度は10~14℃となるように管理した。
得られた上槽酒(アルコール度数15.5度換算)は、酢酸イソアミル濃度29.0mg/L、イソアミルアルコール濃度349mg/L、E/A比8.3、酢酸エチル濃度98.0mg/L、日本酒度-14.7、酸度2.0であった。
同様の条件で温度管理を高温にしたところ、得られた上槽酒(アルコール度数15.5度換算)は、酢酸イソアミル濃度34.0mg/Lを超え、E/A比は12を超え、かつ酢酸エチル濃度80mg/Lを下回ることができ、よりE/A比を高くかつ酢酸エチルを低減できる可能性が示された。
なお、温度10~14℃の場合もそれより高温の場合も、得られた日本酒のカプロン酸エチルの濃度は1mg/L以下であることが確認された。
(5)変異酵母株の取得と酢酸イソアミル高含有清酒の製造
きょうかい酵母701号を親株として、「(3)変異酵母株の取得」の項目に記載した、きょうかい酵母901号系統と同様の育種を行った。得られた変異株を用いて、精米歩合70%の掛米、精米歩合72%の麹米、15℃一定、16日目に上槽を行った。アルコール度数15.5度換算で、酢酸エチル96.4mg/L、酢酸イソアミル34.7mg/L、イソアミルアルコール422mg/L、E/A比8.2であり、同様の変異処理により得られた他の酵母でも、本発明の香気成分の組成が再現可能であることが示された。
本発明の清酒は、華やかな清酒らしい吟醸香を有し、溶剤感が抑えられたものである。また、低精白米を用いても製造することができる、香り成分を添加することなく製造できる、遺伝子組換え酵母株を使用しなくても製造できるといった利点も有する。従って、本発明の清酒は、商品価値が非常に高い。

Claims (10)

  1. /A比が5以上であり、かつ下記(1)又は(2)の条件を満たす、清酒。
    (1)酢酸イソアミル濃度が20mg/L以上、酢酸エチル濃度が130mg/L以下
    (2)酢酸イソアミル濃度が22mg/L以上、酢酸エチル濃度が150mg/L未満
  2. 上記(1)の酢酸エチル濃度が110mg/L以下であり、上記(2)の酢酸イソアミル濃度が26mg/L以上である、請求項1に記載の清酒
  3. 酢酸イソアミル濃度が18mg/L以上、E/A比が5以上、酢酸エチル濃度が150mg/L未満、イソアミルアルコール濃度が280~450mg/Lである、清酒。
  4. 清酒が日本の酒税法が定める清酒である、請求項1~3の何れかに記載の清酒。
  5. 酢酸イソアミル濃度が100mg/L以下である、請求項1~4の何れかに記載の清酒。
  6. E/A比が30以下である、請求項1~の何れかに記載の清酒。
  7. 清酒のE/A比を5以上、かつ酢酸イソアミル濃度と酢酸エチル濃度を下記(1)又は(2)の条件を満たすようにする工程を含む、清酒の製造方法。
    (1)酢酸イソアミル濃度が20mg/L以上、酢酸エチル濃度が130mg/L以下
    (2)酢酸イソアミル濃度が22mg/L以上、酢酸エチル濃度が150mg/L未満
  8. 清酒の酢酸イソアミル濃度を20mg/L以上、E/A比を5以上、酢酸エチル濃度を150mg/L未満、イソアミルアルコール濃度を280~450mg/Lにする工程を含む、清酒の製造方法。
  9. 醸造により、E/A比及び上記各成分濃度を上記範囲にする、請求項7又は8に記載の清酒の製造方法。
  10. 掛米として、精米歩合60%以上の米を用いる、請求項7~9の何れかに記載の清酒の製造方法。
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