JP7068369B2

JP7068369B2 - 車両用収納構造

Info

Publication number: JP7068369B2
Application number: JP2020045831A
Authority: JP
Inventors: 径美濃山
Original assignee: Honda Motor Co Ltd
Current assignee: Honda Motor Co Ltd
Priority date: 2020-03-16
Filing date: 2020-03-16
Publication date: 2022-05-16
Anticipated expiration: 2040-03-16
Also published as: JP2021146784A; US11654832B2; US20210284072A1; CN113401063A

Description

本発明は、車両の収納構造に関する。

車室内のセンターコンソールの下方に、車幅方向両側に開口部を有する収納部を設けることが行われている。この場合、運転席側の乗員及び助手席側の乗員の物品が一つの収納部にまとめて収納されるため、物品の取り間違いが発生するおそれがある。

これに対し、特許文献１には、開口部の一部を壁部で車幅方向に仕切る技術が記載されている。

特開２０１４－１３３５０９号公報

特許文献１に記載の技術では、両側の乗員共用の収納部と、壁部で仕切られた片側の乗員専用の収納部と、が前後に連続して並んで配置されている。そのため、専用の収納部が狭くなる上に専用の収納部と共用の収納部とを間違えるおそれがあり、共用の収納部では物品の取り間違いが発生するおそれが残っていた。

本発明は、前記の点に鑑みてなされたものであり、物品の取り間違いを防止することが可能な車両用収納構造を提供することを課題とする。

前記した課題を解決するために、本発明の車両用収納構造は、センターコンソールの前部及び前方、並びに、インストルメントパネルの少なくとも一つに、開口部が設けられる複数の収納部を有する車両用収納構造であって、前記複数の収納部は、少なくとも、第一の収納部と、前記第一の収納部とは異なる高さ位置に配置される第二の収納部と、を備え、前記第一の収納部は、前記センターコンソールの前部に設けられており、前記第二の収納部は、前記第一の収納部よりも上方の前記インストルメントパネルに設けられており、前記センターコンソールの前部には、車両に搭載されている機器を作動させる操作装置が配置されており、前記操作装置は、前記第一の収納部において物品が載置される物品載置部の後方に配置されており、前記第一の収納部は、車幅方向における助手席側に形成される側壁部を有し、前記第一の収納部における前記開口部は、車幅方向における運転席側に形成されており、前記側壁部の上端部は、前記第二の収納部の前記開口部から車両後方に向かって下り勾配に傾斜する傾斜部を有し、前記側壁部は、当該側壁部の後端部が前記第一の収納部において物品が載置される物品載置部の後端部よりも後方に位置するとともに、前記操作装置よりも後方まで延設されており、前記操作装置は、前記側壁部の上端部よりも低い位置に設けられている前記センターコンソールの面から上方に突出していることを特徴とする。

本発明によると、助手席の乗員による物品の取り間違いを側壁部によって防止することができる。

本発明の実施形態に係る車両用収納構造を車室側から見た模式図である。図１の部分拡大図である。センターコンソール及び連結部材の組付状態を説明するための模式図である。インストルメントパネル及び連結部材の組付状態を説明するための模式図である。本発明の実施形態に係る車両用収納構造を模式的に示す断面図である。

本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。以下の説明において、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。また、前後、上下、左右といった方向を表す表現は、車両の進行方向を基準とする。

図１及び図２に示すように、車両用収納構造１は、インストルメントパネル２と、センターコンソール３と、連結部材１０と、を備えており、センターコンソール３の前部及び前方、並びに、インストルメントパネル２の少なくとも一つに、第一の収納部及び第二の収納部２０を有する。

＜インストルメントパネル＞
インストルメントパネル２は、運転席４及び助手席５の前方に設けられる車両内装材の一種であり、車室前側の意匠面を構成する樹脂製部材である。インストルメントパネル２は、複数の部材を組み合わせることによって構成されている。インストルメントパネル２には、後記する第二の収納部２０が形成されている。また、インストルメントパネル２において、第二の収納部２０の車幅方向助手席５側には、接続端子（例えば、ＵＳＢ（Universal Serial Bus）ソケット）６が設けられている。

＜センターコンソール＞
センターコンソール３は、運転席４及び助手席５の間に設けられており、車両の床面上において前後方向に延設される樹脂製部材である。センターコンソール３には、操作装置７が設けられている。操作装置７は、運転席４の乗員によって操作されることによって、車両に搭載されている機器を作動させる。操作装置７は、例えば、センターコンソール３から上方に突出しており、トランスミッション装置を作動させるシフトレバーである。

＜連結部材（第一の収納部）＞
連結部材１０は、インストルメントパネル２の下端部の後側と、センターコンソール３の前端部の上側と、を連結する樹脂製部材である。連結部材１０は、複数の部材を組み合わせることによって構成されている。連結部材１０の前部は、運転席４の乗員によって用いられる第一の収納部を構成する。連結部材１０は、底壁部１１と、底壁部１１の前端部から上方へ延設される前壁部１２と、底壁部１１の後端部から上方へ延設される後リブ１３と、を一体的に備える。また、連結部材１０は、底壁部１１の運転席４側端部から上方へ延設される側リブ１４と、底壁部１１の助手席５側端部から上方へ延設される側壁部１５と、を一体的に備える。また、連結部材１０は、前壁部１２の上端部から後方へ延設される延出壁部（延出部）１６を一体的に備える。連結部材１０において、第一の収納部の開口部１０ａは、車幅方向における運転席４側端部（側リブ１４の上方）、上端部及び後端部（前壁部１２の上端部及び後リブ１３の間）にわたって形成されている。また、側壁部１５は、センターコンソール３の車幅方向助手席５側端部の上側に設けられている。

底壁部１１における前部の上面は、第一の収納部において物品Ａ１が載置される物品載置部を構成する。物品載置部を構成する底壁部１１の車幅方向寸法は、センターコンソール３の車幅方向寸法と略等しい。図５に示すように、底壁部１１上には、非接触充電装置８が設けられている。非接触充電装置８は、電子機器である物品Ａ１に非接触で電力を伝送する。

底壁部１１の後部（本実施形態では、後記する枠部）には、操作装置７（図２参照）が挿通される孔部１１ａ（図３参照）が形成されている。また、底壁部１１（本実施形態では、後記する連結部材本体部）には、複数の係止片１１ｂ（図３参照）が形成されている。係止片１１ｂは、センターコンソール３の上端部に形成された被係止部３ａに後方から挿通され、前方及び上下方向への移動を規制するように係止される。

図５に示すように、底壁部１１における孔部１１ａの前縁部には、車幅方向に延設される凸部１１ｃが形成されている。凸部１１ｃ及び側リブ１４は、物品Ａ１が第一の収納部から脱落することを防止する。

前壁部１２は、上方に向かうにつれて後方にいくように傾斜している。図４に示すように、前壁部１２の上端部には、前方へ突出する複数の係止片（クリップ）１２ａが形成されている。係止片１２ａは、インストルメントパネル２に形成された孔部２ａに後方から挿通される。また、前壁部１２には、当該前壁部１２をインストルメントパネル２に固定するために、ピン、ネジ、インストルメントパネル２に設けられた突起等が挿通される孔部１２ｂが形成されている。

図１及び図２に示すように、側壁部１５の上端部は、前壁部１２の上端部と後リブ１３の上端部とを繋ぐように形成されている。すなわち、側壁部１５は、側面視で三角形状を呈しており、当該側壁部１５の後部（前後方向中間部から後端部）の上端部は、後方にいくにつれて下り勾配となる傾斜部１５ａを構成する。傾斜部１５ａの後端部は、第一の収納部の後端部（凸部１１ｃ）よりも後方に位置する。かかる傾斜部１５ａは、側壁部１５の前後方向全体にわたって形成されていてもよく、側壁部１５ａの前後方向の一部に形成されていてもよい。後者の場合には、側壁部１５には、傾斜部１５ａの前側に傾斜部１５ａの前端部と同じ高さの高壁部が形成されていたり、傾斜部１５ａの後側に傾斜部１５ａの後端部と同じ高さの低壁部が形成されていたりする。

本実施形態において、連結部材１０は、連結部材本体部と、パネル部と、枠部と、を互いに組み付けることによって形成されている。連結部材本体部は、前壁部１２、後リブ１３、側リブ１４、側壁部１５及び延出壁部１６を一体に備える。パネル部は、底壁部１１の前部、すなわち、第一の収納部における物品載置部を構成する。枠部は、平面視で矩形枠状を呈し、底壁部１１の後部すなわち孔部１１ａの周縁部を構成する。枠部の各辺は上方へ突出する凸形状を呈しており、枠部の前辺は、前記した凸部１１ｃである。また、枠部は、側リブ１４の助手席５側の面を構成する壁部を一体に備える。なお、図３において、パネル部及び枠部は、省略されている。

＜第二の収納部＞
図５に示すように、車両用収納構造１は、連結部材（第一の収納部）１０よりも高い位置であって、インストルメントパネル２（本実施形態では、インストルメントパネル２及び連結部材１０の上端部）に形成される第二の収納部２０を備える。第二の収納部２０は、インストルメントパネル２に開口部２０ａを有する。本実施形態において、正面視で矩形状を呈する開口部２０ａの上縁部及び車幅方向両側縁部は、インストルメントパネル２に形成されており、開口部２０ａの下縁部は、連結部材１０の延出壁部１６によって形成されている。第二の収納部２０は、インストルメントパネル２から前方へ延設される下壁部２１及び上壁部２２と、インストルメントパネル２から前方へ延設され、下壁部２１及び上壁部２２の車幅方向端部を繋ぐ側壁部２３，２４と、を一体的に備える。また、第二の収納部２０は、下壁部２１、上壁部２２及び側壁部２３，２４の前端部を繋ぐ前壁部２５を一体的に備える。下壁部２１の上面は、物品Ａ２が載置される第一の物品載置部である。

さらに、第二の収納部２０は、下壁部２１から後方（車室側）に延設される第二の物品載置部として、連結部材１０の延出壁部１６を備える。第二の物品載置部を構成する延出壁部１６の上面の摩擦係数は、第一の物品載置部を構成する下壁部２１の上面の摩擦係数よりも大きい。ここで、延出壁部１６は、第一の物品載置部（下壁部２１）とは材質の異なる部材（例えば、加飾部材）であってもよい。加飾部材としては、例えば、延出壁部１６が加飾成形されていてもよく、延出壁部１６の上面に表皮材が設けられていてもよい。加飾部材は、前記した連結部材本体部の外表面（後リブ１３の後面、側リブ１４の運転席４側面、側壁部１５の助手席５側面、及び、延出壁部１６の上面）に設けられていてもよい。かかる構成によると、インストルメントパネル２、連結部材１０及びセンターコンソール３の一体感をより向上することができる。

第二の物品載置部を構成する延出壁部１６の上面の奥側端部（前端部）は、第一の物品載置部を構成する下壁部２１の上面の車室側端部（後端部）と略面一である。また、延出壁部１６は、車室側（後方）に向かうにつれて下方にいくように傾斜している。すなわち、第二の物品載置部を構成する延出壁部１６の上面の車室側端部（後端部）の高さ位置は、延出壁部１６の上面の奥側端部（前端部）の高さ位置よりも低い。

＜各収納部の使用例＞
運転席４の乗員は、自身の物品（例えば、電子機器（携帯端末）等）Ａ１を、開口部１０ａを介して第一の収納部１０の下壁部１１（詳細には、非接触充電装置８）上に載置する。第一の収納部１０に収納された物品Ａ１は、非接触充電装置８によって充電される。

一方、助手席５及び第一の収納部１０の間には、側壁部１５及び操作装置７が配置されている。そのため、助手席５の乗員は、自身の物品（例えば、電子機器（携帯端末）等）Ａ２を、開口部２０ａを介して、第二の収納部２０の下壁部（第一の物品載置部）２１及び延出壁部（第二の物品載置部）１６上に載置する。下壁部２１上に載置された物品Ａ２は、下壁部２１上を前方へ向かってスライドし、第二の収納部２０内に収納される。第二の収納部２０に収納された物品Ａ２は、図示しないケーブル等を介して接続端子６に接続され、車両のバッテリによって充電される。

第二の収納部２０に収納された物品Ａ２は、第二の収納部２０の下壁部（第一の物品載置部）２１及び延出壁部（第二の物品載置部）１６上に載置されている。したがって、第二の収納部２０に収納された物品Ａ２は、車両の加減速等によって後方に移動しようとした場合にも、延出壁部１６の摩擦抵抗によって、第二の収納部２０内に安定的に保持される。

また、延出壁部１６の車室側端部が奥側端部よりも低いので、乗員は、延出壁部１６の車室側端部が低いことを利用して、物品Ａ２を上下両側から挟み込むように把持し、物品Ａ２が延出壁部１６から離間しつつ下壁部２１に当接した状態を経由して、物品Ａ２を下壁部２１上で後方へ向かってスライドさせて第二の収納部２０から取り出すことができる。ここで、摩擦抵抗の高い延出壁部１６は、乗員による物品Ａ２の把持を好適にアシストすることができる。

本発明の実施形態に係る車両用収納構造１は、センターコンソール３の前部及び前方、並びに、インストルメントパネル２の少なくとも一つに、開口部１０ａ，２０ａが設けられる複数の収納部を有する車両用収納構造１であって、前記複数の収納部は、少なくとも、第一の収納部（連結部材１０）と、前記第一の収納部とは異なる高さ位置に配置される第二の収納部２０と、を備え、前記第一の収納部は、車幅方向における助手席５側に形成される側壁部１５を有し、前記第一の収納部における前記開口部１０ａは、車幅方向における運転席４側に形成されていることを特徴とする。
したがって、車両用収納構造１は、第一の収納部を運転席４側の乗員用に設定し、助手席５の乗員による物品Ａ１の取り間違いを側壁部１５によって防止することができる。また、車両用収納構造１は、第一の収納部及び第二の収納部２０の高さ位置を異ならせることによって、第一の収納部及び第二の収納部１０の車幅方向寸法を大きくすることができ、収納可能な物品Ａ１，Ａ２の選択肢を広げることができる。また、車両用収納構造１は、側壁部１５によって運転席４の乗員に対して第一の収納部の位置を好適に認識させることができる。

また、車両用収納構造１は、前記センターコンソール３の前部には、前記第一の収納部と、車両に搭載されている機器を作動させる操作装置７が配置されており、前記操作装置７は、前記第一の収納部の後方に配置されていることを特徴とする。
したがって、車両用収納構造１は、操作装置７によってセンターコンソール３の前部は運転席４の乗員のためのスペースであると助手席５の乗員に認識させるとともに、助手席５の乗員による物品Ａ１の取り間違いを側壁部１５及び操作装置７によって防止することができる。

また、車両用収納構造１は、前記側壁部１５が、車両後方に向かって下り勾配に傾斜する傾斜部１５ａを有し、前記傾斜部１５ａの後端部（底壁部１１の凸部１１ｃ）は、前記第一の収納部の後端部よりも後方に位置することを特徴とする。
したがって、車両用収納構造１は、側壁部１５が第一の収納部よりも後方まで延設されていることによって、助手席５の乗員による物品の取り間違いを側壁部１５によってさらに好適に防止することができる。また、車両用収納構造１は、側壁部１５の後部の上端部が傾斜していない場合と比較して、第一の収納部の前後方向寸法を大きくすることができ、運転席４の乗員による第一の収納部の使い勝手を向上することができる。また、車両用収納構造１は、側壁部１５が操作装置７よりも後方まで延設されている場合には、助手席５の乗員による操作装置７への誤接触を好適に防止することができる。

また、車両用収納構造１は、前記第二の収納部２０の前記開口部２０ａの車幅方向側方には、接続端子６が設けられており、前記接続端子６は、前記側壁部１５よりも車幅方向における助手席５側に位置することを特徴とする。
したがって、車両用収納構造１は、接続端子６によって第二の収納部２０を助手席５の乗員が使用しやすくすることができる。また、車両用収納構造１は、接続端子６が車幅方向において側壁部１５よりも助手席５側に設けられていることによって、第二の収納部２０に収納された物品Ａ２と接続端子６とを接続するケーブルが運転席４の乗員による第一の収納部及び操作装置７の使用を阻害することを防止することができる。

また、車両用収納構造１は、前記第一の収納部が、電子機器に非接触で電力を伝送する非接触充電装置８を有することを特徴とする。
したがって、車両用収納構造１は、運転席４の乗員の物品Ａ１の充電をケーブル無しで行うことができるとともに、当該ケーブルが物品Ａ１の第一の収納部への出し入れを阻害することを防止することができる。

以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、インストルメントパネル２及びセンターコンソール３が前後方向において離間している場合には、第一の収納部及び第二の収納部２０の少なくとも一方は、センターコンソール３の前方（前後方向において、インストルメントパネル２及びセンターコンソール３の間）に設けられてもよい。
また、第一の収納部における物品載置部（パネル部）は、連結部材１０ではなくセンターコンソール３と一体的に設けられてもよい。
また、第二の収納部２０は、インストルメントパネル２以外の内装部材に設けられてもよい。

１車両用収納構造
２インストルメントパネル（内装部材）
２ａ孔部
３センターコンソール
６接続端子
７操作装置
８非接触充電装置
１０連結部材（第一の収納部）
１０ａ開口部
１５側壁部
１５ａ傾斜部
１６延出壁部（延出部、第二の物品載置部、加飾部材）
２０第二の収納部
Ａ１物品
Ａ２物品

Claims

センターコンソールの前部及び前方、並びに、インストルメントパネルの少なくとも一つに、開口部が設けられる複数の収納部を有する車両用収納構造であって、
前記複数の収納部は、少なくとも、第一の収納部と、前記第一の収納部とは異なる高さ位置に配置される第二の収納部と、を備え、
前記第一の収納部は、前記センターコンソールの前部に設けられており、
前記第二の収納部は、前記第一の収納部よりも上方の前記インストルメントパネルに設けられており、
前記センターコンソールの前部には、車両に搭載されている機器を作動させる操作装置が配置されており、
前記操作装置は、前記第一の収納部において物品が載置される物品載置部の後方に配置されており、
前記第一の収納部は、車幅方向における助手席側に形成される側壁部を有し、
前記第一の収納部における前記開口部は、車幅方向における運転席側に形成されており、
前記側壁部の上端部は、前記第二の収納部の前記開口部から車両後方に向かって下り勾配に傾斜する傾斜部を有し、
前記側壁部は、当該側壁部の後端部が前記第一の収納部において物品が載置される物品載置部の後端部よりも後方に位置するとともに、前記操作装置よりも後方まで延設されており、
前記操作装置は、前記側壁部の上端部よりも低い位置に設けられている前記センターコンソールの面から上方に突出している
ことを特徴とする車両用収納構造。
前記第二の収納部の前記開口部の車幅方向側方には、接続端子が設けられており、
前記接続端子は、前記側壁部よりも車幅方向における助手席側に位置する
ことを特徴とする請求項１に記載の車両用収納構造。
前記第一の収納部は、電子機器に非接触で電力を伝送する非接触充電装置を有する
ことを特徴とする請求項１又は請求項２に記載の車両用収納構造。