JP7067537B2 - 熱延工程での反り予測方法、反り制御方法、熱延鋼板の製造方法、反り予測モデルの生成方法、及び熱延設備 - Google Patents

熱延工程での反り予測方法、反り制御方法、熱延鋼板の製造方法、反り予測モデルの生成方法、及び熱延設備 Download PDF

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Description

本発明は、熱間圧延処理(熱延工程)を行うための熱間圧延ラインを構成する熱延設備に関する技術であり、特に、仕上圧延での圧延材先端部の反りを予測し抑制するための技術に関する。
熱延鋼板を製造する熱間圧延ラインでは、例えば、厚さ200~300mm程度の連続鋳造スラブが、加熱炉で1100~1300℃程度に加熱される。加熱処理の後に、スラブは、複数又は単数の粗圧延機によって厚さ20~80mm程度のシートバーに粗圧延される。そして、シートバーからなる圧延材が、複数スタンドの仕上圧延機によって、1~20mm程度の厚さに仕上圧延される。
粗圧延や仕上圧延においては、圧延される鋼板(圧延材)や圧延機に上下非対称が存在する場合、鋼板が圧延方向に湾曲する反りが発生することが知られている。熱間圧延での反りは、圧延材の上下面の温度差、上下ワークロールの周速差、上下ワークロールの径差、ワークロールと圧延材との間の上下の摩擦係数差、圧延材の進入角度などに起因して生じることが知られている。
しかしながら、熱間圧延において、反りを制御するために自由に変更できる操業条件(操業パラメータ)は少ない。反りを抑制するために、特定の材料に合わせて上下ワークロール径差を設計すると、例えば板厚の異なる他の材料からなる鋼板を圧延する際に、反りが発生してしまう恐れがある。
また、圧延機への圧延材の進入角度は、入側テーブルの高さを変更することで間接的に変更することが可能である。しかし、こちらも同様に、反りを制御するために、特定の材料に合わせて圧延材の進入角度を設定すると、他の材料での反りを抑制できないおそれがある。摩擦係数に関しても、例えば上下のワークロールの研磨粗度が異なるように仕上げることで変更可能であるが、同様の理由により適用困難である。
圧延材の上下温度差を介して圧延での反りを制御することは有効な手法であるが、圧延材の上下温度差を調整する冷却装置を新たに設置する必要がある。ここで、圧延材の板厚内温度偏差は時間経過とともに緩和されるため、上記の冷却装置は、仕上圧延では圧延機入側直近に配置するのが好ましい。しかし、圧延機入側直近には、クロップシャーや温度計、サイドガイドなどの周辺設備が多く、有効な位置に冷却装置を設置することが難しい。
ワークロールの周速差については、上下ロールの駆動モータをそれぞれ独立して駆動することで変更可能である。しかし、仕上圧延機は1つの駆動モータで上下2つのワークロールを回転させる構造となっている場合が多く、周速差を変更するには大きな設備改造が必要となる。
また、圧延材の圧延機入側直近での進入角度や上下温度差など正確に測定できない因子も多いため、従来、圧延での反りを安定的に抑えることは困難であると認識されている。
なお、下側方向への反り(下反り)は、搬送テーブルによって拘束されて抑制される。このため、上下方向の反りに関しては、下反りが発生することは少なく、実際に生じる反りの方向は上反りが多い。また、圧延機出側の鋼板自体の質量によっても反りが抑制されることから、反りは、圧延先端側で発生し、尾端側では発生しないケースが多い。
また、圧延で反りが生じると、次スタンドへの噛み込み不良や周辺設備の破損が懸念される。そのため、粗圧延で生じた反りは、仕上圧延機に搬送される前にローラーレベラーなどの平坦度矯正機で矯正される場合がある。また、上述のように、圧延尾端側は比較的反りが小さい傾向にあるため、リバース式の粗圧延機ではライン上流方向へ圧延した後、ライン下流方向にはワークロールギャップを開放して通板し、圧延先端部が平坦な状態で次の圧延機へ搬送することが可能である。
一方、仕上圧延機では、圧延機間に矯正装置を配置するスペースがなく、反りが生じると、次スタンドへの噛み込み不良や周辺設備破損に直結する。特に、近年の高強度ハイテン材では鋼板の強度が高い。また、厚肉ラインパイプ素材では板厚が大きく剛性が高い。このため、反りによって鋼板が圧延機周辺設備に接触した際、破損にいたる場合が多い。
従来、圧延での反りを改善する方法として、例えば特許文献1及び2に記載のような技術が開示されている。
特許文献1では、予め、圧延材の先端反り量を、加熱炉の加熱帯及び均熱帯それぞれにおける上下設定温度差とスラブ滞在時間を変数として求める関係式を作成しておく。そして、先端反り量が目標値になるように、加熱炉の加熱帯及び均熱帯の上下温度差を設定する。
また、特許文献2では、粗圧延工程と、粗圧延後の圧延材を所定の温度に水冷する冷却工程と、引き続く仕上圧延工程とからなる熱間圧延方法が実施される熱間圧延ラインを対象とする。そして、特許文献2では、冷却工程で、圧延材の鋼種に応じて冷却停止時の圧延材の上面温度と下面温度との差を100℃の範囲内で制御するように水冷し、仕上圧延工程で、後段パスでの反り状態に基づいて圧延材上下面の非対称冷却を行わせて後段パスで発生する先端反りを制御する。
特許第3251455号公報 特開平6-71326号公報
特許文献1に記載の方法では、反りを制御すべき対象材に応じて加熱炉内の上下温度差を変更する。しかし、加熱炉内の上下温度は、圧延材の変形抵抗の上下差や、加熱炉内で生成する酸化スケールの厚さや組成の上下差を介して、圧延での反りに影響する。そのため、反りを制御すべき対象材の化学成分に応じても、加熱炉内の上下温度差を変更する必要がある。一般に加熱炉内は30~50m程度の長さがあり、複数のスラブが同時に加熱されているため、ある特定の対象材に対して、加熱炉上下温度を設定した場合、加熱炉内の化学成分が異なる他のスラブについては逆に反りが大きくなってしまう可能性がある。
また、加熱炉内の各帯の滞留時間を予め設定した通りに操炉する必要があるが、例えば先行材での操業トラブルにより圧延ラインが停止し、予定した滞留時間を超えた場合には、反り制御の効果は全く期待できない。このように、反りを制御するために加熱炉の操炉条件を変更すること自体に、その有効性が疑われる。
また、特許文献1では、加熱炉の操業パラメータから仕上圧延時の反りを予測するものである。しかし、熱延工程の仕上圧延における反りを予測する場合には、加熱炉と仕上圧延工程の間に多数の工程が介在することから、特許文献1に記載の方法のように、加熱炉の操業パラメータだけからの反りの予測では、予測精度が悪くなるおそれがある。
また、特許文献2に記載の方法では、反りの発生原因の一つである圧延材の上下温度差に着目していることから、反り抑制に有用であると思われるが、上面と下面の温度差の許容は100℃とかなり広い範囲となっており、その有効性は疑われる。また、実施例に記載されているように粗圧延後に80秒程度の水冷時間が必要であり、その水冷処理に応じた時間、圧延することができず、生産性を阻害する。
本発明は、上記のような点に着目してなされたもので、熱延設備において、より精度良く仕上圧延での圧延材の反りを予測して、有効に反りを抑制可能な技術を提供することを目的とする。
本発明者らは、熱間圧延ラインの仕上圧延での先端反り量の発生状況を操業データと比較しながら解析することで、先端反りの防止方法について鋭意検討した。その結果、スラブの加熱工程、粗圧延工程及び仕上圧延工程の操業条件群を操作することで、仕上圧延での先端反りを制御することが可能であることを見出した。さらに、粗圧延の操業条件として、粗圧延パス数及びデスケーリング回数の少なくとも一方のパラメータを操作することで、より有効に先端反り量を制御できることを見出した。
そして、課題を解決するために、本発明の一態様は、スラブを加熱する加熱工程と、上記加熱工程で加熱後のスラブを粗圧延する粗圧延工程と、粗圧延後の圧延材を仕上圧延する仕上圧延工程とを含む熱延工程における、上記仕上圧延工程での圧延材先端部の反り予測方法であって、入力データとして上記粗圧延工程の操業パラメータから選択した1又は2以上のパラメータを含み、上記仕上圧延工程での圧延材先端部の反りに関する反り情報を出力データとした、機械学習により学習された反り予測モデルを用いて、上記仕上圧延工程での圧延材先端部の反りを予測することを要旨とする。
また、本発明の態様は、上記態様の反りの予測方法で仕上圧延工程での圧延材の反りを予測し、予測した反りが小さくなるように、上記粗圧延工程の操業条件を再設定することを要旨とする。
また、本発明の態様は、上記態様の反りの制御方法を用いた、熱延鋼板の製造方法である。
また、本発明の態様は、スラブを加熱する加熱工程と、上記加熱工程で加熱後のスラブを粗圧延する粗圧延工程と、粗圧延後の圧延材を仕上圧延する仕上圧延工程とを有する熱間圧延処理における、上記仕上圧延工程での圧延材先端部の反りを予測するために使用される反り予測モデルの生成方法であって、少なくとも上記加熱工程での操業実績データ及び上記粗圧延工程での操業実績データから選択した1又は2以上の操業実績データを入力実績データとし、その入力実績データを用いた熱間圧延処理での上記仕上圧延工程での圧延材先端部の反り量の実績データを出力実績データとした、複数の学習用データを取得し、取得した複数の学習用データを用いた機械学習によって、反り予測モデルを生成することを要旨とする。
また、本発明の態様は、スラブを加熱する加熱炉と、スラブを粗圧延する粗圧延機及びスラブに対しデスケーリングを行うデスケーリング設備を有する粗圧延設備と、粗圧延後の圧延材を仕上圧延する仕上圧延設備とを有する熱延設備であって、反り予測モデルを用いて、上記仕上圧延設備での圧延材先端部の反り情報を予測する反り予測部を備え、上記反り予測モデルは、機械学習により学習されたモデルであって、入力データとして上記粗圧延設備の操業パラメータから選択した1又は2以上のパラメータを含み、上記仕上圧延設備での圧延材先端部の反りに関する反り情報を出力データとした学習モデルであることを要旨とする。
本発明の態様によれば、加熱工程(加熱炉)にてスラブを加熱し、加熱されたスラブを粗圧延機群及び仕上圧延機群によって圧延して、熱延鋼板を製造する熱延設備において、より有効に仕上圧延での圧延材の先端反りを予測し、その圧延材先端部での反り発生を抑制することが可能となる。
本発明に基づく実施形態に係る熱間圧延処理の工程(熱延工程)を示す図である。 本発明に基づく実施形態に係る熱延設備を示す図である。 反り制御の構成を示す図である。 反り検出例を示す図である。 反り量の例を示す図である。 本発明に基づく実施形態に係るニューラルネットワークを示す模式図である。 先端反り量とデスケーリング回数との関係の例を示す図である。 先端反り量と粗パス数との関係の例を示す図である。
以下に、本発明に係る実施形態について図面を参照して説明する。
本実施形態では、熱延鋼板を製造する熱延設備を例に挙げて説明する。
(構成)
本実施形態の熱延設備(熱間圧延ラインの構成)では、図1に示すように、加熱工程1、幅圧下工程2、粗圧延工程3、及び仕上圧延工程4を、この順に実施することで熱延鋼板が製造される。符号5は、スラブ(鋼片)を製造する製鋼工程を示す。本実施形態の熱延設備は、図2に示すように、加熱炉10、幅圧下装置11、粗圧延機13及びデスケーリング装置14からなる粗圧延設備15、仕上圧延機16、ランアウトテーブル6及びダウンコイラー7を有する。熱延設備は、粗圧延設備15の下流に設けられる平坦度矯正機などの他の公知の設備が別途、設けられていても良い。加熱炉10の内部は、予熱帯、加熱帯、均熱帯の順に区分され、加熱炉10の内部でスラブを搬送しながら、目標とする加熱温度まで加熱を行う。
<加熱工程1>
加熱工程1は、加熱炉10を用いてスラブの加熱処理を行う。加熱工程1では、予め設定した操業条件(操業パラメータ)で、製鋼工程5で鋳造されたスラブを加熱炉10に装入して加熱し、目標とする加熱温度に加熱後のスラブを加熱炉10から抽出する。
<幅圧下工程2>
幅圧下工程2は、幅圧下装置11でスラブの幅圧下処理を行う。幅圧下装置11は、予め設定した操業条件(操業パラメータ)で、スラブを板幅方向両側から圧下する装置である。
<粗圧延工程3>
粗圧延工程3では、粗圧延機13及びデスケーリング装置14を用いて、スラブの粗圧延の処理を行う。粗圧延機13は、スラブを粗圧延してシートバーとする装置である。粗圧延工程3では、必要に応じてリバース圧延を行うことで、粗圧延のパス数が調整可能となっている。デスケーリング装置14は、加熱及び粗圧延で発生したスケールを除去するために、スラブに向けて高圧水を噴射する装置である。
<仕上圧延工程4>
仕上圧延工程4では、粗圧延後のシートバー(圧延材8)を、複数スタンドの仕上圧延機16によって仕上板厚まで仕上圧延する。
<下流側の工程>
仕上圧延後の圧延材8(鋼板)は、ランアウトテーブル6上を搬送される間に、所定の温度まで冷却され、続いてダウンコイラー7によってコイル状に巻き取られる。その後、コイルはコイルヤードで常温になるまで冷却される。
<反り制御部20>
本実施形態の熱延設備は、反り制御部20を更に備える。反り制御部20は、図3に示すように、反り予測部21と、反り抑制部22とを備える。
<反り予測部21>
反り予測部21は、加熱工程1での操業パラメータ及び粗圧延工程3での操業パラメータのうち、少なくとも粗圧延工程3での操業パラメータから選択した1又は2以上のパラメータに基づいて、仕上圧延工程4での圧延材8先端部の反りを予測する処理を行う。
予測する圧延材8先端部の反りは、例えば、仕上圧延機16における第1スタンド出側での反りとする。第2スタンド以降のスタンド出側での反りを対象としても良い。また、予測する反りの位置を2箇所以上設定してもよい。予測する反りの位置を2箇所とした場合には、例えば、仕上圧延機16における、第1スタンド出側の反りと第2スタンド出側の反りとの2箇所の反りを予測することとなる。2箇所以上の反りを予測する場合、1つの反り予測モデル21Aで2以上の反りを予測すればよいが、入力データを変えた個別の反り予測モデル21Aでそれぞれ個別に予測するように構成しても良い。ただし、反りの情報としては、圧延材8先端部の反りの曲率や、反りを表す画像として出力してもよい。
また、反り予測部21が予測(出力)する反りの情報は、例えば反り量とする。
反り予測部21は、反りを予測するための反り予測モデル21Aを備え、反り予測モデル21Aによって反りの情報を求める。
反り予測モデル21Aは、ニューラルネットワークなどの公知の機械学習により学習されたモデルである。反り予測モデル21Aは、入力データとして、加熱工程1及び粗圧延工程3のうちの少なくとも粗圧延工程3での操業パラメータから選択した1又は2以上のパラメータを含み、仕上圧延工程4での圧延材8先端部の反りに関する反り情報(例えば反り量)を出力データとした学習モデルである。本実施形態では、反り情報として反り量を例に挙げて説明する。反り予測モデル21Aは、例えば関数式の形で表現されている。
反り予測モデル21Aの入力データとして、加熱工程1の操業パラメータから選択した1又は2以上のパラメータと、粗圧延工程3の操業パラメータから選択した1又は2以上パラメータとの両方の工程でのパラメータを有することが好ましい。加熱工程1の操業パラメータと粗圧延工程3の操業パラメータの両方を入力データとする方が、より予測精度が向上する。
入力データを構成する粗圧延工程3の操業パラメータとしては、粗圧延パス数及び粗圧延におけるデスケーリング回数の少なくとも一方のパラメータが例示できる。これらのパラメータは、反りとの相関が高く(実施例参照)、且つ変更自由度が比較的に高いパラメータである。
また、入力データを構成する上記加熱工程1の操業パラメータとしては、例えば、加熱炉10装入時のスラブ温度、加熱炉10の予熱帯、加熱帯、均熱帯の炉内温度が例示できる。
反り予測モデル21Aの入力データとしては、上記のパラメータのほか、例えば、加熱工程1、幅圧下工程2、粗圧延工程3、及び仕上圧延工程4での操業パラメータのうち、他のパラメータ、特に反りに相関があると推定される他のパラメータを含んでいても良い。又、入力データとして製鋼工程5の操業パラメータを含んでいても良い。
そして、反り予測部21は、反り予測モデル21Aの入力データを構成する各操業パラメータが入力されると、そのパラメータを入力データとして、予め設定した反り予測モデル21A(例えば関係式)に入力して、反り情報(例えば反り量)を演算する。
<反り抑制部22>
反り抑制部22は、例えば、反り予測部21が演算(予測)した反り量が予め設定した許容閾値を越えていると判定すると、予測した反り量が小さくなる方向に、熱間圧延の操業パラメータのうち、反り量に相関がある操業パラメータの値を再設定する。このため、反り制御部20の処理は、フィードフォワード的な制御となる。
反り量に相関があり、反り量を抑えるために再設定する操業パラメータ(再設定する操業条件)は、反り予測モデル21Aの入力データと同じパラメータであっても良いし、異なる操業条件であっても良い。
反り量に相関があり、反り量を抑えるために再設定する操業パラメータは、公知の反りに相関があるパラメータ(例えば背景技術で説明したようなパラメータ)を採用してもよい。ただし、反り量に相関があり、反り量を抑えるために再設定する操業パラメータとしては、粗圧延工程3での操業パラメータが好ましい。
特に、粗圧延パス数及び粗圧延工程3でのデスケーリング回数の少なくとも一方の操業パラメータであることが好ましい。これらのパラメータは変更自由度が比較的に高いからである。
パラメータの再設定の方法としては、例えば、予め、再設定するパラメータと反り量との相関を求めておき、その求めた相関に基づき、反りが小さくなると推定される方向に現在の値を変更することで、再設定するパラメータの再設定値を決定する。
再設定するパラメータが、反り予測モデル21Aの入力データとなっている場合、反り量が予め設定した許容閾値以下となるまで、パラメータの再設定を行う度に、上記の反り予測部21を作動して、再度、反り量を予測することを繰り返すと良い。
このような処理を行う場合には、反り抑制部22を、例えば、操業条件再設定部22A、反り再評価部22B、終了判定部22Cを備える構成とする(図3)。
操業条件再設定部22Aは、例えば、再設定する操業パラメータ(再設定パラメータとも記載する)について、予め取得した再設定パラメータと反り量との関係に基づき、現在の再設定パラメータの値を、反り量が小さくなると推定される方向に変更する。
反り再評価部22Bは、操業条件再設定部22Aがパラメータの再設定を行うと、再設定後のパラメータを反り予測部21に入力し、反り予測部21から予測値としての反り量を取得する。具体的には、反り予測モデル21Aの入力パラメータを再設定して、反り予測部21に作動指令を供給する。なお、再設定した操業パラメータ以外は、前回の操業パラメータを反り予測部21の入力データとする。
終了判定部22Cは、取得した反り量が許容閾値より大きいか否かを判定する。終了判定部22Cは、取得した反り量が許容閾値より大きい場合には、操業条件再設定部22Aに作動指令を供給する。終了判定部22Cは、取得した反り量が許容閾値以下の場合には、反り抑制部22の処理が終了する。
<反り予測モデル21Aについて>
本実施形態における反り予測モデル21Aについて説明する。
反り予測モデル21Aは、上述のように、機械学習により学習された学習モデルである。
生成した反り予測モデル21Aは、上述の通り、入力データとして、加熱工程1及び粗圧延工程3のうちの少なくとも粗圧延工程3での操業パラメータから選択した1又2以上のパラメータを含み、仕上圧延工程4での圧延材8先端部の反りに関する反り情報(例えば反り量)を出力データとしたモデルである。反り予測モデル21Aは、仕上圧延時に発生する先端反り量を求める関係式の形で表現されている。
反り予測モデル21Aの生成は、次の処理によって行う。
まず、対象とする熱延設備での圧延操業を繰り返し行い、その際における、熱延設備の操業実績データを入力実績データ(説明変数)とし、その入力実績データを用いた際における仕上圧延工程4での予め設定した位置での圧延材8先端部の反りの実績データを出力実績データとし、その入力実績データと出力実績データを取得する。これを繰り返すことによって、複数の学習用データを取得する。各学習用データは、1又は2以上の入力実績データと出力実績データとの組からなる、
使用する操業実績データとしては、例えば、加熱工程1での操業パラメータや粗圧延工程3での操業パラメータなどを採用すれば良い。加熱工程1における操業パラメータとして、例えば、加熱炉10装入時のスラブ温度、加熱炉10の予熱帯、加熱帯及び均熱帯それぞれの炉内温度、予熱帯、加熱帯及び均熱帯それぞれにおけるスラブの滞在時間を採用する。粗圧延工程3における操業パラメータとして、例えば、圧延パス数及びデスケーリング回数を採用する。
ここでは、上記の操業パラメータを例として取り上げるが、先端反り量の予測のための説明変数はこれらに限定されるものではない。例えば上記の他の操業パラメータとして、次のものがある。
・製鋼工程5 :連続鋳造機の区別、スラブ鋳造速度、鋳造完了時のスラブ温度
・加熱工程1 :装入時のスラブ温度、抽出時のスラブ温度
・幅圧下工程2 :幅圧下量、スラブ搬送速度、スラブ搬送ピッチ
・粗圧延工程3 :各パスの圧下率、圧延速度、ワークロール径、圧延温度
・仕上圧延工程4:各パスの圧下率、圧延荷重、圧延速度、ワークロール径、スタンド間冷却の水量
仕上圧延での先端反り量の実績データの取得は、例えば、図4のように、仕上圧延スタンド30間の鋼板先端をエリアカメラ18で撮影し、撮影した撮像データを画像処理により定量化することで得られる。符号30Aはワークロールを、30Bはバックアップロールを表す。また、マイクロ波などの距離計を用いて鋼板の反り高さを直接測定しても構わない。ここでは、図5のように、先端反り量Hを、鋼板(圧延材8)の先端8Aと、鋼板の先端8Aからある一定の水平距離Lだけ離れた位置での高さ方向の差と定義する。先端反り量Hを定義するための鋼板先端8Aからの水平距離Lは、圧延機間の周辺設備に鋼板8が干渉されないカメラ視野ARAから決定すればよい。一般に、仕上圧延機16間の距離は約4mであるので、水平距離Lは2~4m程度とすればよい。水平距離Lを2m以下とすると、反り量Hが小さくなり評価が困難となる。なお、反り量Hの指標としては、高さ方向の差ではなく、反り形状を例えば2次曲線で近似して反り曲率として定量化しても構わない。
また、反り測定装置(カメラ18)は、恒久的に設置しておく必要はなく、一旦、先端8Aの反り量Hと操業実績データとの関係式(反り予測モデル21A)が得られれば、その後は撤去しても構わない。
複数の学習用データを取得したら、取得した複数の学習用データを用いて機械学習を行うことで、反り予測モデル21Aを生成する。
例えば、仕上圧延の先端反り量Hを求める、反り予測モデル21Aを表現した関係式は、図6に示すように、機械学習手法の一つであるニューラルネットワークを用いて生成することができる。ニューラルネットワークは、非線形性の強い数理現象予測や画像認識の分野に広く用いられ、ここでは関数近似器として使用する。中間層やノードの数、活性化関数f、各ニューロンの重み係数wの学習方法は、先端反り量Hの予測精度が高くなるように決めればよい。図6には、ある仕上圧延スタンドの出側における先端反り量を求めるものとして、中間層1層、ノード5つ、活性化関数はシグモイド関数を用いた例を示す。
仕上圧延の先端反り量を求める関係式(反り予測モデル21A)は、反り発生の懸念がない材料に関しては作成する必要はなく、反りを制御すべき対象材に限定して用意すればよい。また、反りを制御すべき対象材の板厚、板幅、化学成分などが広範囲に分布し、反りの発生状況が異なる場合は、反りを制御すべき対象材の板厚、板幅、化学成分などに応じて、反り予測モデル21Aを複数用意し使い分ければよい。
反り予測モデル21Aの生成に用いる機械学習の技法は、ニューラルネットワークに限定されず、他の公知の機械学習の技法を採用すればよい。他の機械学習の技法としては、例えば、決定木学習、ランダムフォレスト、又はサポートベクター回帰等の技法が例示できる。その他、機械学習の技法として、ガウス過程、k近傍法などの技法を用いてもよい。
(動作その他)
本実施形態では、実操業で取得したデータを用いた機械学習によって、予め、仕上圧延の先端反り量を求める反り予測モデル21Aである関係式を求めておく。
そして、反り予測部21が、熱延設備を使用した熱延操業の前に、使用する操業条件(操業パラメータ)を、反り予測モデル21Aに入力して、仕上圧延での反り量を予測する。反り予測部21が予測した反り量が許容閾値を越える場合には、反り抑制部22が反りを低減する方向に操業パラメータの一部を設定変更する。操業パラメータの一部を設定変更する方法としては、試行錯誤により適正な操業パラメータを探索してもよく、公知の最適化計算手法を適用してもよい。
その後に、熱延操業を実施する。予め反り量が小さくなるように操業条件が設定されているため、熱間圧延における板反りによる不具合を防止することが可能となる。反り抑制部22は、再設定するパラメータが使用される工程の前であれば、熱延操業を開始後に実行しても良い。
ここで、上記の反り予測モデル21Aを設定した後であっても、実操業の際に、反り予測モデル21A用の学習用データの取得を行い、適宜、反り予測モデル21Aの更新処理を行うようにしても良い。
発明者が、測定した仕上圧延の先端反り量と操業データとの関係を調査したところ、加熱炉10装入時のスラブ温度、加熱炉10の予熱帯、加熱帯及び均熱帯それぞれの炉内温度、予熱帯、加熱帯及び均熱帯それぞれにおけるスラブの滞在時間、粗圧延機13群での圧延パス数及びデスケーリング回数に、特に強い相関が認められた。加熱炉10の操業条件と強い相関を示した理由として、加熱炉10で圧延材8が均一に加熱されると、板厚断面内の温度偏差が小さくなり、反りの発生が抑制される、といった加熱炉10内での圧延材8の均熱化の影響が示唆される。
また、粗圧延でのパス数やデスケーリング回数については、酸化スケールのはく離や表面凹凸による摩擦係数の変化や、デスケーリングの際の冷却水の鋼板上面への水乗りによる上下温度偏差の影響が示唆される。
次に、先端反りを制御すべき対象材の、反り抑制のための、粗圧延でのデスケーリング回数の決定方法の例について説明する。
加熱炉10抽出後かつ粗圧延開始前の状態では、加熱炉10装入時のスラブ温度、加熱炉10の予熱帯、加熱帯及び均熱帯それぞれの炉内温度、予熱帯、加熱帯及び均熱帯それぞれにおけるスラブの滞在時間の各操業パラメータが確定している。また、粗圧延機13の予定パス数は、仕上圧延後の板厚、板幅や変形抵抗に応じて予め決定されるため、先端反り量を求める関係式の説明変数のうち、粗圧延でのデスケーリング回数のみが未定となる。そこで、粗圧延でのデスケーリング回数を仮定して先端反り量を求めることを、粗圧延でのデスケーリング回数がとりうる回数分だけ繰り返し実施して、先端反り量と制御目標値の差の絶対値がもっとも小さくなるときのデスケーリング回数を採用する。ただし、デスケーリング回数の調整だけでは、反り量を十分には低減ができないときには、1パスあたりの圧下率を調整するなど、粗圧延のパス数を見直すことも可能である。操業条件再設定部22Aにはこのような機能も含まれる。
なお、デスケーリングは、粗圧延機13入側に配置されたヘッダーから高圧水を噴射することで表面酸化スケールを除去し、その回数は最大でも粗圧延パス数と等しい。最小回数は、先端反りを制御すべき対象材の過去の操業実績に基づき、デスケーリング不足による表面酸化スケールの噛み込み疵の発生有無に鑑みて、事前に決定できる。
ここで、発明者は、粗圧延でのデスケーリングは、上下面の温度差に影響を与えるだけでなく、酸化スケールのはく離や表面凹凸による摩擦係数の変化にも影響し、このことが、単に冷却する場合に比べて、反りに対しより強い相関を有するとの新たな知見を得た。
(その他)
(1)熱間圧延操業において、反りに影響を与えうる操業パラメータとしては、以下のパラメータが例示できる。従って、このような操業パラメータを変更して反りを制御することができる。
・製鋼工程5 : 鋳造速度、冷却水量、リードタイム(連鋳機からの抽出から加熱炉装入までの時間)
・加熱工程1 : スラブ装入温度、在炉時間、炉温、ガス流量
・幅圧下工程2 : 幅圧下量、搬送速度
・粗圧延工程3 : 粗圧延パス数(粗パス数とも記載する)、圧下スケジュール、デスケーリング回数、圧延速度、ピックアップ(圧延材8が圧延機に噛み込む際の板厚中心とロール間隙中心位置とのズレ量)
・仕上圧延工程4: 圧下スケジュール、パス数、圧延速度
(2)反り抑制部22で再設定する操業パラメータとして、粗圧延のパス数、粗圧延でのデスケーリング回数を例示した。
粗圧延でのデスケーリング回数については、上下でデスケーリングを個別にON/OFFできる装置構成の場合には、上デスケーリング回数と下デスケーリング回数の差や回数比等を変更するように操業パラメータを再設定するようにしてもよい。
また、反り抑制部22で再設定する操業パラメータは、上記の操業パラメータに限定されず、他の反りに相関があるパラメータであっても良い。例えば、そのような操業パラメータとして、上下ワークロールの異速率、ピックアップ、加熱炉10の炉温等が例示できる。
(効果)
本実施形態では、次のような効果を奏する。
(1)本実施形態は、スラブを加熱する加熱工程1と、加熱工程1で加熱後のスラブを粗圧延する粗圧延工程3と、粗圧延後の圧延材8を仕上圧延する仕上圧延工程4とを含む熱延工程における、仕上圧延工程4での圧延材8先端部の反りを予測する反り予測方法であって、機械学習により学習されたモデルであって、入力データとして粗圧延工程3の操業パラメータから選択した1又は2以上のパラメータを含み、仕上圧延工程4での圧延材8先端部の反りに関する反り情報を出力データとした反り予測モデル21Aを有し、反り予測モデル21Aを用いて、仕上圧延工程4での圧延材8先端部の反りを予測する。
この構成によれば、少なくとも加熱炉10よりも仕上圧延に近い粗圧延での操業パラメータで反りを予測するため、反り予測の精度が向上する。
(2)本実施形態では、反り予測モデル21Aの入力データとして、加熱工程1の操業パラメータから選択した1又は2以上のパラメータと、粗圧延工程3の操業パラメータから選択した1又は2以上のパラメータとを有する。
この構成によれば、加熱炉10での操業条件と粗圧延での操業条件の組み合わせで仕上圧延での圧延材8先端部の反りを予測するため、より精度良く反りの予測が可能となる。
(3)本実施形態は、入力データを構成する粗圧延工程3の操業パラメータとして、粗圧延パス数及び粗圧延におけるデスケーリング回数の少なくとも一方のパラメータを含む。
この構成によれば、加熱炉10での操業条件と粗圧延での操業条件の組み合わせで仕上圧延での圧延材8先端部の反りを予測するため、より精度良く反りの予測が可能となる。
(4)本実施形態は、入力データとして加熱工程1の操業パラメータから選択した1又は2以上のパラメータを有し、その入力データを構成する加熱工程1の操業パラメータとして、加熱炉10装入時のスラブ温度、加熱炉10の予熱帯、加熱帯、均熱帯の炉内温度のうちから選択した1又は2以上のパラメータを含む。
この構成によれば、加熱炉10での操業条件と粗圧延での操業条件の組み合わせで仕上圧延での圧延材8先端部の反りを予測するため、より精度良く反りの予測が可能となる。
(5)本実施形態は、反り予測部21で仕上圧延工程4での圧延材8の反り量を予測し、予測した反り量が小さくなるように、粗圧延工程3の操業パラメータから選択した1又は2以上のパラメータを再設定する。
この構成によれば、フィードフォワード的に仕上圧延での反りを抑制することが可能となる。
(6)本実施形態は、再設定するパラメータは、粗圧延パス数及び粗圧延工程3でのデスケーリング回数の少なくとも一方のパラメータである。
この構成によれば、フィードフォワード的に仕上圧延での反りを抑制することが可能となる。
また、この構成によれば、粗圧延パス数及び粗圧延工程3でのデスケーリング回数は、熱間圧延の操業パラメータのうち、相対的に設定できる範囲が広いことから、反り以外の仕上げ圧延への影響を抑えつつ、より有効に反りを抑制することが可能となる。
(7)本実施形態の反りの制御を用いて熱延鋼板を製造する。
この構成によれば、より有効に反りを制御できるため、熱延鋼板製造の歩留まりが向上する。
(8)本実施形態は、スラブを加熱する加熱工程1と、加熱工程1で加熱後のスラブを粗圧延する粗圧延工程3と、粗圧延後の圧延材8を仕上圧延する仕上圧延工程4とを有する熱間圧延処理における、仕上圧延工程4での圧延材8先端部の反りを予測するために使用される反り予測モデル21Aの生成方法であって、少なくとも加熱工程1での操業実績データ及び粗圧延工程3での操業実績データから選択した1又は2以上の操業実績データを入力実績データとし、その入力実績データを用いた熱間圧延処理での仕上圧延工程4での圧延材8先端部の反り量の実績データを出力実績データとした、複数の学習用データを取得し、取得した複数の学習用データを用いた機械学習によって、反り予測モデル21Aを生成する。
この構成によれば、反り抑制のための予測モデルを確実に生成可能となる。
(9)本実施形態では、反り予測モデル21Aを生成する機械学習として、ニューラルネットワーク、決定木学習、ランダムフォレスト、及びサポートベクター回帰から選択した機械学習を用いる。
この構成によれば、反り予測モデル21A生成のための機械学習を確実に実施可能となる。
(10)本実施形態は、スラブを加熱する加熱炉10と、スラブを粗圧延する粗圧延機13及びスラブに対しデスケーリングを行うデスケーリング設備を有する粗圧延設備15と、粗圧延後の圧延材8を仕上圧延する仕上圧延設備とを有する熱延設備であって、反り予測モデル21Aを用いて、仕上圧延工程4での圧延材8先端部の反り情報を予測する反り予測部21を備え、反り予測モデル21Aは、機械学習により学習されたモデルであって、入力データとして粗圧延工程3の操業パラメータから選択した1又は2以上のパラメータを含み、仕上圧延工程4での圧延材8先端部の反りに関する反り情報を出力データとした学習モデルである。
この構成によれば、加熱炉10での操業条件と粗圧延での操業条件の組み合わせで仕上圧延での圧延材8先端部の反りを予測するため、より精度良く反りの予測が可能となる。反り予測部21で予測した反りが小さくなると推定される方向に、粗圧延設備15の操業パラメータを再設定する操業条件再設定部22Aを有する。
また、本実施形態によれば、フィードフォワード的に仕上圧延での反りを抑制することが可能となる。
(11)本実施形態は、操業条件再設定部22Aにより再設定された操業パラメータを用いて、反り予測部21による反りの予測を再度実施させる反り再評価部22Bを有する。
この構成によれば、フィードフォワード的に仕上圧延での反りをより確実に抑制することが可能となる。
以下に本発明に関する実施例を示す。
ここでは、本発明を、可逆式圧延機1基を含む2基の粗圧延機のスタンドR1、R2及び7基の仕上圧延機の第1~第7スタンドF1~F7を有する熱間圧延設備に適用した実施例を説明する。圧延機の設備仕様を表1に示す。
Figure 0007067537000001
(実施例1)
仕上板厚18mm、仕上板幅1500mmの炭素鋼からなる材料を、仕上圧延の反り制御対象材として、本発明例と従来例の比較を行った。
まず、仕上圧延の最前段である第1スタンド(F1)の先端反り量を求める関係式(反り予測モデル21A)を、加熱工程1の操業パラメータとして、加熱炉10装入時のスラブ温度、加熱炉10の予熱帯、加熱帯及び均熱帯それぞれの炉内温度、予熱帯、加熱帯及び均熱帯それぞれにおけるスラブの滞在時間、粗圧延工程3の操業パラメータとして圧延パス数及びデスケーリング回数を説明変数として作成した。
先端反り量は圧延機間の鋼板の様子を撮影するエリアカメラ18を用いて測定した。先端反り量Hの定義に関する、図5の鋼板先端からの水平距離Lは3mとした。先端反り量を求める関係式は、ニューラルネットワークを用いて作成した。ここでは、ニューラルネットワークの条件として、中間層を1層とし、ノード数は5個とした。活性化関数にはシグモイド関数を用いた。上記の寸法、鋼種のコイルの操業データを500コイル分用意し、モデル学習用に450コイル使用し、残りの50コイルでモデル予測精度を検証した。500コイル分の先端反り量は、平均45.5mm、標準偏差は125.3mmであった。また、モデル予測精度は、誤差平均10.0mm、標準偏差25.8mmであった。
次に、反りを制御すべき対象材について、加熱炉10抽出後かつ粗圧延開始前に、先端反り量を求める関係式を用いて先端反り量を求めた。そして、その先端反り量が制御目標値にもっとも近くなるように、デスケーリング回数を決定し、圧延を実施した。粗圧延パス数は7パスとした。その一例を図7に示す。なお、反りの制御目標値は0mmとした。なお、反りの許容閾値は反りの制御目標値±5mmと設定した。本発明の技術を適用して、計400コイルを圧延したところ、第1スタンド(F1)の先端反り量は、平均10.4mm、標準偏差26.3mmであった。また、次スタンドへの噛み込み不良や圧延機周辺設備の破損は発生しなかった。
また、比較例として、同様の寸法、鋼種の材料に対し、予め、先端反り量を、加熱炉10の予熱帯、加熱帯及び均熱帯それぞれにおける上下設定温度差とスラブ滞留時間を説明変数として求める関係式を作成しておき、先端反り量が目標値になるように、加熱炉10の予熱帯、加熱炉10及び均熱帯の上下温度差を設定して、計250コイルに対し圧延を行ったところ、第1スタンド(F1)の先端反り量は平均20.5mm、標準偏差70.2mmであった。また、次スタンドへの噛み込み不良が6コイルで発生した。さらに、同じ圧延タイミングで圧延された、別の圧延材8でも大きな反りが発生し、次スタンドへの噛み込み不良が発生した。
以上のように、本発明による反り予測を用いた熱間圧延方法の適用により、先端反り量が大幅に低減した。仕上圧延の先端反り量を低位安定に制御でき、次スタンドの噛み込み不良や設備破損などのトラブルを防止することが可能となる。
(実施例2)
仕上板厚22mm、仕上板幅1600mmの炭素鋼からなる圧延サイクルにて、本発明例と従来例の比較を行った。
まず、対象材600コイル分の第1スタンド(F1)の先端反り量Hを、エリアカメラ18を用いて測定した。先端反り量Hの定義に関する、図5の鋼板先端からの水平距離Lは3mとした。先端反り量Hを求める関係式は、ニューラルネットワークを用い、製鋼工程5の操業パラメータとして、スラブ鋳造速度、加熱工程1の操業パラメータとして、加熱炉10装入時のスラブ温度、加熱炉10の予熱帯、加熱帯及び均熱帯それぞれの炉内温度、予熱帯、加熱帯及び均熱帯それぞれにおけるスラブの滞在時間、幅圧下工程2の操業パラメータとしてスラブ幅圧下量、粗圧延工程3の操業パラメータとして圧延パス数及びデスケーリング回数を説明変数として作成した。ここでは、ニューラルネットワークの条件として、中間層を3層とし、ノード数は5個ずつとした。活性化関数にはシグモイド関数を用いた。上記の寸法、鋼種のコイルの操業データを500コイル分用意し、モデル学習用に450コイル使用し、残りの50コイルでモデル予測精度を検証した。500コイル分の先端反り量は、平均65.3mm、標準偏差は151.0mmであった。また、モデル予測精度は、誤差平均12.0mm、標準偏差18.8mmであった。
次に、反りを制御すべき対象材について、幅圧下終了後かつ粗圧延開始前に、先端反り量を求める関係式を用いて先端反り量を求めた。そして、先端反り量が制御目標値にもっとも近くなるように、デスケーリング回数を決定し、圧延を実施した。なお、制御目標値は0mmとし、反りの許容閾値は反りの制御目標値±5mmと設定した。本技術を適用し、計400コイルを圧延したところ、第1スタンド(F1)の先端反り量は、平均15.0mm、標準偏差28.7mmであった。次スタンドへの噛み込み不良や圧延機周辺設備の破損は発生しなかった。
また、比較例として、同様の寸法、鋼種の材料に対し、予め、先端反り量を、加熱炉10の予熱帯、加熱帯及び均熱帯それぞれにおける上下設定温度差とスラブ滞留時間を説明変数として求める関係式を作成しておき、先端反り量が目標値になるように、加熱炉10の予熱帯、加熱炉10及び均熱帯の上下温度差を設定して、計300コイルに対し圧延を行ったところ、次スタンドへの噛み込み不良が5コイルで発生した。第1スタンド(F1)の先端反り量は平均44.5mm、標準偏差92.5mmであった。
以上の実施例1及び実施例2の結果のように、本発明に基づく熱間圧延方法の適用により、先端反り量が大幅に低減した。仕上圧延の先端反り量を低位安定に制御でき、次スタンドの噛み込み不良や設備破損などのトラブルを防止することが可能となることが分かった。
(実施例3)
また、仕上板厚18mm、仕上板幅1500mmの炭素鋼からなる材料について、表1に示す熱延設備において仕上圧延する際に、粗圧延での粗パス数と、先端反り量との関係を求めるために、粗パス数を6~13回に設定して、先端反り量を求めた。
その結果を図8に示す。
この図8から分かるように、粗パス数と先端反り量との間に強い相関があることを確認した。
1 加熱工程
2 幅圧下工程
3 粗圧延工程
4 仕上圧延工程
5 製鋼工程
8 圧延材(鋼板)
10 加熱炉
11 幅圧下装置
13 粗圧延機
14 デスケーリング装置
15 粗圧延設備
16 仕上圧延機
20 反り制御部
21 反り予測部
21A 反り予測モデル
22 反り抑制部
22A 操業条件再設定部
22B 反り再評価部
22C 終了判定部

Claims (11)

  1. スラブを加熱する加熱工程と、上記加熱工程で加熱後のスラブを粗圧延する粗圧延工程と、粗圧延後の圧延材を仕上圧延する仕上圧延工程とを含む熱延工程における、上記仕上圧延工程での圧延材先端部の反り予測方法であって、
    入力データとして上記粗圧延工程の操業パラメータから選択した1又は2以上のパラメータを含み、上記仕上圧延工程での圧延材先端部の反りに関する反り情報を出力データとした、機械学習により学習された反り予測モデルを用いて、上記仕上圧延工程での圧延材先端部の反りを予測することを特徴とする熱延工程での反り予測方法。
  2. 上記反り予測モデルの入力データとして、上記加熱工程の操業パラメータから選択した1又は2以上のパラメータと、上記粗圧延工程の操業パラメータから選択した1又は2以上のパラメータとを有することを特徴とする請求項1に記載した熱延工程での反り予測方法。
  3. 上記入力データを構成する上記粗圧延工程の操業パラメータとして、粗圧延パス数及び粗圧延におけるデスケーリング回数の少なくとも一方のパラメータを含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載した熱延工程での反り予測方法。
  4. 上記入力データとして上記加熱工程の操業パラメータから選択した1又は2以上のパラメータを有し、その入力データを構成する上記加熱工程の操業パラメータとして、加熱炉装入時のスラブ温度、加熱炉の予熱帯、加熱帯、均熱帯の炉内温度のうちから選択した1又は2以上のパラメータを含むことを特徴とする請求項1~請求項3のいずれか1項に記載した熱延工程での反り予測方法。
  5. 請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の反りの予測方法で、仕上圧延工程での圧延材の反り量を予測し、
    予測した反り量が小さくなるように、上記粗圧延工程の操業パラメータから選択した1又は2以上のパラメータを再設定することを特徴とする熱延工程での反り制御方法。
  6. 上記再設定するパラメータは、粗圧延パス数及び粗圧延工程でのデスケーリング回数の少なくとも一方のパラメータであることを特徴とする請求項5に記載した熱延工程での反り制御方法。
  7. 請求項5又は請求項6に記載の反りの制御方法を用いた、熱延鋼板の製造方法。
  8. スラブを加熱する加熱工程と、上記加熱工程で加熱後のスラブを粗圧延する粗圧延工程と、粗圧延後の圧延材を仕上圧延する仕上圧延工程とを有する熱間圧延処理における、上記仕上圧延工程での圧延材先端部の反りを予測するために使用される反り予測モデルの生成方法であって、
    少なくとも上記加熱工程での操業実績データ及び上記粗圧延工程での操業実績データから選択した1又は2以上の操業実績データを入力実績データとし、その入力実績データを用いた熱間圧延処理での上記仕上圧延工程での圧延材先端部の反り量の実績データを出力実績データとした、複数の学習用データを取得し、
    取得した複数の学習用データを用いた機械学習によって、反り予測モデルを生成することを特徴とする反り予測モデルの生成方法。
  9. 上記反り予測モデルを生成する機械学習として、ニューラルネットワーク、決定木学習、ランダムフォレスト、及びサポートベクター回帰から選択した機械学習を用いることを特徴とする請求項8に記載した反り予測モデルの生成方法。
  10. スラブを加熱する加熱炉と、スラブを粗圧延する粗圧延機及びスラブに対しデスケーリングを行うデスケーリング設備を有する粗圧延設備と、粗圧延後の圧延材を仕上圧延する仕上圧延設備とを有する熱延設備であって、
    反り予測モデルを用いて、上記仕上圧延設備での圧延材先端部の反り情報を予測する反り予測部を備え、
    上記反り予測モデルは、機械学習により学習されたモデルであって、入力データとして上記粗圧延設備の操業パラメータから選択した1又は2以上のパラメータを含み、上記仕上圧延設備での圧延材先端部の反りに関する反り情報を出力データとした学習モデルであることを特徴とする熱延設備。
  11. 上記反り予測モデルの入力データとして、上記加熱炉の操業パラメータから選択した1又は2以上のパラメータと、上記粗圧延設備の操業パラメータから選択した1又は2以上のパラメータとを有することを特徴とする請求項10に記載した熱延設備。
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