JP2003039107A - 非対称形鋼圧延時の圧延ロールおよびガイドの最適位置設定・制御方法および装置 - Google Patents

非対称形鋼圧延時の圧延ロールおよびガイドの最適位置設定・制御方法および装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軌条や不等辺山形鋼などの非対称形鋼を圧延
する際に発生する被圧延材の反りや曲がりおよびそれら
に起因する搬送不良および品質不良を低減するための圧
延ロールおよびガイドの最適位置設定・制御方法および
装置を提供する。 【解決手段】 非対称形鋼圧延時の圧延ロールおよびガ
イドの位置設定・制御方法において、圧延条件に関する
各種設定データおよび各測定データを基に、圧延変形予
測モデルにより各種の予測値を計算し、これらの予測値
から被圧延材の反りおよび曲がり量を求め、この計算値
に基づいて当該圧延機の圧延ロールのロール間隙、入側
ガイドおよび出側ガイドの最適位置を設定し、調整する
非対称形鋼圧延時の圧延ロールおよびガイドの位置設定
・制御方法および装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軌条や不等辺山形
鋼などの断面形状が非対称の形鋼の圧延方法に関し、特
にこれらの形鋼を圧延する際に発生する被圧延材の反り
及び曲がりに起因した次パス圧延時の噛み込み不良、搬
送不良およびミスロールなどを防止するための圧延変形
予測モデルを用いた圧延ガイドおよび圧延ロールの最適
位置設定・制御方法および制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図2に本発明が対象とする非対称形鋼の
一つである軌条の熱間圧延工程のブロック図を示す。一
般に、軌条の熱間圧延では、矩形断面の鋼片を加熱炉3
1で1250℃程度の加熱温度で均一加熱した後、ブレ
ークダウン圧延機32(リバース圧延)で矩形断面の鋼
片から製品形状に近い形状に粗圧延して、次ぎに、粗圧
延機33(リバース圧延)、エッジャー中間圧延機34
(リバース圧延)、エッジャー仕上圧延機35によりさ
らに製品サイズに近いサイズまで中間圧延し、最終的
に、ユニバーサル仕上圧延機36により製品サイズの軌
条に仕上げられる。通常、ブレークダウン圧延機32、
粗圧延機33、エッジャー中間圧延機34およびエッジ
ャー仕上圧延機35の2Hi圧延機には、ロール幅方向
に複数のカリバー(穴型)を有する一対の作業ロールが
配置され、粗圧延では圧延パス毎に被圧延材を横送りし
て孔形を変えてリバース圧延する。また、ユニバーサル
仕上圧延機36には、それぞれ所定のカリバーを有する
一対の水平ロールと一対の竪ロールが配置され、中間圧
延では、圧延パス毎に各ロール対の間隙を変えることに
より実質孔形を調整してリバース圧延する。
【0003】図3には、軌条の鋼片から最終製品までの
圧延過程における被圧延材の断面形状の推移を示した。
圧延パス1〜11はブレークダウン圧延工程、圧延パス
12〜14は粗圧延工程、圧延パス15〜17は中間圧
延工程、圧延パス15′〜16′はエッジャー圧延工
程、圧延パス17′〜19は仕上圧延工程のそれぞれに
おける圧延断面形状を示す。粗圧延工程では、2Hi圧
延機を用いて矩形断面の鋼片を圧延パス1〜10で徐々
に減面した後、被圧延材をパスラインの周りに90度回
転し、さらに、圧延パス11〜14で軌条の幅方向を上
下から一対のカリバーロールで挟圧しながら圧延して、
軌条の頭部、胴部および脚部の各部位に相当する断面形
状に圧延する。この際、軌条の頭部、脚部および胴部の
それぞれに相当する圧延部位で圧下率が大きく異なるた
め、その各部位の圧下率の違いは、各部で相互に拘束さ
れながら圧延する過程でロール幅方向および長手方向へ
の被圧延材の延伸の違いとして吸収される。その結果、
例えば、頭部の圧下率が脚部に比べて大きい場合は、頭
部の長手方向の延伸が脚部に比べて大きくなり、圧延機
の出側で材料の延伸の少ない脚部側への曲がりが発生し
やすくなる。
【0004】このような理由から、軌条などの断面形状
が非対称の形鋼(以下、非対称形鋼とする)の圧延の場
合には、圧延ロールの孔型設計の自由度の制約の下、H
形鋼やI形鋼などの断面形状が対称の形鋼(以下、対称
形鋼とする。)に比べて、圧延時の各部位の圧下率(減
面率)の非対称性に起因して被圧延材の反り及び曲がり
の程度およびそれらの発生頻度が高くなる傾向にあり、
これに起因した次パス圧延における噛み込み不良や搬送
不良、さらにミスロール等の圧延トラブルが発生しやす
いという問題があった。
【0005】従来からこのような形鋼圧延時の被圧延材
の反りや曲がりを防止する方法やそれに起因した製品品
質不良等を防止する方法が検討されている。例えば、特
開平8−257618号公報には、H形鋼などのフラン
ジを有する形鋼をユニバーサル圧延機およびエッジャー
圧延機からなる圧延機列で圧延する際に、その圧延機列
の前面、後面または中間に、図4(a)に示されるH形
鋼14の各フランジ15の端部(4箇所)に当接するよ
うに配置された上下方向反り防止ガイドローラ16と、
図4(b)に示されるH形鋼14の各フランジ15の外
側面中央部(2箇所)に当接するように配置された左右
曲がり防止ガイドローラ17とを有する反り及び曲がり
の防止装置を配置することにより、特に被圧延材の先後
端部に発生する反り及び曲がりを完全に防止する技術が
開示されている。
【0006】この特開平8−257618号公報に開示
された技術は、上下左右の断面形状が対称である対称形
鋼の圧延を対象とし、主に圧延時の各部位の温度差や各
部位の板厚偏差に起因した圧下率の変動による被圧延材
の反り及び曲がりを防止するものであり、その各部位の
板厚偏差による圧下率の変動は、非対称形鋼に比べて小
さいため被圧延材の反り及び曲がり量も非対称形鋼に比
べて小さい。そのため、特開平8−257618号公報
では、図4(a)に示される上下方向反り防止ガイドロ
ーラ16のギャップとフランジ幅との隙間、および図4
(b)に示される左右曲がり防止ガイドローラ17のギ
ャップとウエブの外寸法、つまりフランジの外側面との
隙間をそれぞれ無くするか、小さくすることにより上下
方向の反り及び左右曲がりを効果的に防止することが記
載されている。
【0007】このようなガイド方法および装置は、H形
鋼などの対称形鋼の圧延時には、被圧延材の反り及び曲
がり量が比較的小さく、被圧延材の先端部がローラガイ
ドに浅い角度で進入しガイドローラに接触するため、通
材トラブルが無く被圧延材の反りおよび曲がりを効果的
に矯正できる。しかしながら、軌条や不等辺山形鋼など
の非対称形状の圧延では、H形鋼などの対称形鋼に比べ
て被圧延材の曲り量が大きい傾向にあり、特開平8−2
57618号公報に示されるように被圧延材の反りおよ
び曲がりの効果的な矯正のためにローラガイドと被圧延
材の各部位とのギャップを小さくすると、ガイド装置へ
の進入時または進入後に被圧延材の先端部がガイドロー
ラ間に入り込むなどの通材トラブル、さらにはミスロー
ルが発生する可能性が大きくなる。
【0008】従来、特開平8−257618号公報など
に示されるような形鋼圧延時に発生する被圧延材の反り
や曲がりを拘束または矯正するために、当該圧延機の入
側及び出側のうちの一方または両方に設置するガイドプ
レートまたはガイドロール(以下、これらを単にガイド
とする)の設定および調整は、圧延作業者の経験則に基
づいて手動で行われていた。特に、H形鋼などの対称形
鋼に比べて圧延時の反りや曲がり量が大きい軌条等の非
対象形鋼圧延時に、被圧延材の反りや曲がりをより効果
的に矯正するためのガイドの調整は、熟練作業者でも難
しく、圧延ロット変更時などのように圧延条件が変わっ
た後の最初の圧延では、ガイド調整不良により被圧延材
がガイドと干渉してミスロールが発生しやすく、これを
避けるために最初の圧延ではラフな設定とし、数パスの
試圧延を行いながら試行錯誤で最適な設定を行ってい
た。そのため、圧延条件が変わる毎にガイド調整のため
の試圧延を行う都合上、圧延の生産性と歩留りが低下す
るという問題があった。
【0009】これらの問題を改善するために、例えば、
特開平9−216010号公報には、ブレークダウンミ
ル、粗ユニバーサルミルおよび粗エジャーミルによる粗
圧延工程、中間ユニバーサルミルおよび中間エッジャー
ミルによる中間圧延工程、仕上ユニバーサルミルによる
仕上圧延工程を経た後、仕上圧延材をローラー矯正機に
より矯正する形鋼の製造方法において、中間ユニバーサ
ルミルの少なくとも入側と仕上ユニバーサルミルの入側
にそれぞれ被圧延材を誘導するガイド装置を設け、仕上
ユニバーサルミルの出側に被圧延材を拘束しつつ誘導す
る拘束ガイド装置を設け、中間ユニバーサルミルの入出
側の一方または両方と仕上ユニバーサルミルの出側とロ
ーラー矯正機の入出側の一方または両方にそれぞれ被圧
延材または矯正材の形状を測定するための寸法計を設
け、各寸法計による測定データを基に圧延工程の各圧延
機およびガイド装置の設定と圧延後のローラー矯正機の
設定をそれぞれ制御する方法が開示されている。
【0010】特開平9−216010号公報に開示の形
鋼の製造方法は、H形鋼やI形鋼等の対称形鋼の製品の
圧延寸法精度向上と各種形状不良の低減を目的とし、圧
延過程または圧延完了後の寸法実測データを基に、プロ
セスコンピュータにより圧延機および矯正機をオンライ
ンで最適制御する方法である。つまり、特開平9−21
6010号公報に開示の技術は、寸法実測データを基に
した圧延中の圧延制御および圧延後の矯正機による仕上
材の形状不良の矯正方法であり、圧延過程でガイドによ
り反りや曲がりを矯正する技術ではない。また、この技
術は、圧延過程および圧延後の形状を測定することを前
提とした技術であるが、H形鋼やI形鋼等の対称形鋼に
比べて、軌条や不等辺山形鋼等の非対称形鋼の圧延形状
は複雑であるため、その形状をオンラインで精度良く測
定する技術および装置は未だ実用化されておらず、この
ような技術を非対称形鋼の圧延過程での反り及び曲がり
の矯正設定制御に適用することは実質的に困難である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の従来
技術の問題点に鑑みなされたものであり、軌条や不等辺
山形鋼など非対称形鋼を圧延する際に発生する被圧延材
の反りや曲がりおよびそれに起因する搬送不良および品
質不良を低減するために、被圧延材の反りや曲がり量を
予測し圧延ロールおよびガイドの位置設定を高精度かつ
効率的に行うことが可能な圧延ロール及びガイドの最適
位置設定・制御方法および装置を提供することを目的と
する。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記技術的課
題を解決するものであり、その発明の要旨とするところ
は、以下の通りである。 (1)非対称形鋼圧延時の圧延ロールおよびガイドの位
置設定・制御方法において、圧延条件に関する各種設定
データおよび各測定データを基に、圧延変形予測モデル
により各種の予測値を計算し、これらの予測値から被圧
延材の反りおよび曲がり量を求め、この求めた計算値に
基づいて当該圧延機の圧延ロールのロール間隙、入側ガ
イドおよび出側ガイドの最適位置を決定し、調整するこ
とを特徴とする非対称形鋼圧延時の圧延ロールおよびガ
イドの位置設定・制御方法。 (2)非対称形鋼圧延時の圧延ロールおよびガイドの位
置設定・制御方法において、圧延条件に関する各種設定
データと、圧延ロール位置およびガイド位置の各測定デ
ータを基に、圧延変形予測モデルにより各種の予測値を
計算し、これらの予測値から被圧延材の反りおよび曲が
り量を求め、この被圧延材の反りおよび曲がり量の計算
値が、前記圧延データベースに記憶されている許容値以
下であるかどうかを判定し、被圧延材の反りおよび曲が
り量の計算値が許容値を超える場合には、当該圧延機の
圧延ロールのロール間隙、入側ガイドおよび出側ガイド
の位置を変更し、再度、圧延変形予測モデルにより被圧
延材の反りおよび曲がり量を求め、この計算値が前記許
容値以下になるまでこれらの操作を繰り返し、当該圧延
機の圧延ロールのロール間隙、入側ガイドおよび出側ガ
イドの最適位置を決定し、調整することを特徴とする非
対称形鋼圧延時の圧延ロールおよびガイドの位置設定・
制御方法。 (3)前記の被圧延材の反りおよび曲がり量の計算値が
予め設定した制限演算回数内で、前記許容値以下となら
ずに収束しない場合には、被圧延材の反りおよび曲がり
量が最も小さい場合の圧延ロールのロール間隙、入側ガ
イドおよび出側ガイドの位置の設定条件をもって最適設
定条件とするとともに、演算が未収束である旨の警告を
発することを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の
非対称形鋼圧延時の圧延ロールおよびガイドの位置設定
・制御方法。 (4)前記圧延条件に関する各種設定データが当該圧延
パス入側の被圧延材の各部寸法、当該圧延パスの圧延ロ
ールカリバーの各部寸法、当該圧延パスの変形抵抗、圧
延ロールと被圧延材との摩擦係数、圧延ロール間隙(測
定値)、圧延ロール回転数(測定値)、ガイドの各部寸
法(測定値)、ガイド位置(測定値)からなり、圧延変
形予測モデルにより計算する予測値が圧延による被圧延
材の反り・曲がり量の予測値、被圧延材のガイドとの接
触位置の予測値、ガイドとの接触による曲がり修正量の
予測値、圧延ロールに作用する圧延反力の予測値、圧延
に必要な圧延ロール軸トルクの予測値、ガイドに作用す
る被圧延材からの荷重の予測値からなることを特徴とす
る上記(1)〜(3)の何れか1項に記載の非対称形鋼
圧延時の圧延ロールおよびガイドの位置設定・制御方
法。 (5)前記被圧延材の反りおよび曲がり量は、前記圧延
による被圧延材の反り・曲がり量の予測値と前記ガイド
との接触による曲がり修正量の予測値から求められるこ
とを特徴とする上記(4)に記載の非対称形鋼圧延時の
圧延ロールおよびガイドの位置設定・制御方法。 (6)前記圧延変形予測モデルにより計算される予測値
のうちで、実測可能である、前記圧延ロールに作用する
圧延反力の予測値、前記圧延に必要な圧延ロール軸トル
クの予測値、前記ガイドに作用する被圧延材からの荷重
の予測値のうちの何れか1種または2種以上について、
先行材の圧延ロールギャップ・圧延負荷センサおよびガ
イド位置・接触負荷センサによる測定値と前記予測値の
差異をもとに、圧延変形予測モデルの予測誤差を算出、
学習し、それらの学習係数を用いて、実測できない被圧
延材の反りおよび曲がり量の予測誤差を間接的に補正
し、後行材の予測計算に用いることを特徴とする上記
(4)または(5)に記載の非対称形鋼の圧延設定方
法。 (7)非対称形鋼圧延時の圧延ロールおよびガイドの位
置設定・制御装置において、圧延条件に関する各種設定
データが記憶された圧延データベース、圧延変形予測モ
デル、最適設定条件判定モデル、および学習モデルから
なる計測制御装置と、各圧延機の圧延ロールに配置さ
れ、圧延ロール間隙、圧延反力および圧延トルクを測定
するための圧延ロールギャップ・圧延負荷センサと、各
圧延機の圧延ロールに配置され、圧延ロール間隙を調整
するための圧延ロールギャップ調整用アクチュエータ
と、各圧延機の入側ガイドおよび出側ガイドに配置さ
れ、それぞれのガイド位置および被圧延材との接触負荷
を測定するためのガイド位置・接触負荷センサと、各圧
延機の入側ガイドおよび出側ガイドに配置され、それぞ
れのガイド位置を調整するためのガイド位置調整用アク
チュエータからなることを特徴とする非対称形鋼圧延時
の圧延ロールおよびガイドの位置設定・制御装置。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の圧延変形予測モ
デルを用いた圧延ロール位置およびガイド位置の最適設
定制御方法について詳細に説明する。図1に本発明を実
施するための装置の概念図を示す。図1において、計測
制御装置9は、圧延パススケジュールなどの圧延条件に
関するデータが記憶されたデータベース(圧延データベ
ース)10、圧延変形予測モデル11、最適設定条件判
定モデル12、学習モデル13からなる。
【0014】また、各圧延機には、当該圧延ロール2の
ロール間隙、圧延反力および圧延トルクを測定するため
のセンサ(圧延ロールギャップ及び圧延負荷センサ)
3、当該圧延ロール2のロール間隙を調整するためのア
クチュエータ(ロールギャップ調整用アクチュエータ)
4が設置され、各圧延機の入側および出側に配置された
入側ガイド5および出側ガイド6には、ガイド位置およ
び被圧延材との接触による負荷を測定するためのセンサ
(ガイド位置及び接触負荷センサ)7、ガイド位置を調
整するためのアクチュエータ(ガイド位置調整用アクチ
ュエータ)8が設置されている。
【0015】圧延変形予測モデル11では、圧延データ
ベース10に記憶されている圧延条件に関する各種設定
データを読み込むとともに、圧延ロールギャップ及び圧
延負荷センサ3およびガイド位置及び接触負荷センサ7
により測定された現時刻での圧延ロールとガイドのそれ
ぞれの位置および負荷の測定データをパラメータとして
入力し、これらのパラメータを基にガイドおよび圧延ロ
ールの最適位置を設定するために必要となる各種予測値
が計算される。
【0016】本発明では、圧延変形予測モデル11を特
に限定する必要はないが、オンラインでの実用上、各圧
延パス間の短時間に演算結果が得られるための演算速度
が必要である。このような圧延変形予測モデル11とし
ては、例えば、圧延条件に関するデータに相当する各パ
ラメータxj (j=1〜N)を独立変数とし、ガイドお
よび圧延ロールの最適位置を設定するために必要な各予
測値yi (i=1〜M)を従属変数とする(1)式のよ
うな関数式fi (i=1〜M)を用いることにより実用
上、取り扱いが便利である。 yi =fi (x1 ,x2 ,・・・,xj ,・・・,xN ) (1)
【0017】本発明において、圧延変形予測モデル11
に入力される各パラメータ(独立変数)xj としては、
当該圧延パス入側の被圧延材の各部寸法X1 、当該圧延
パスの圧延ロールカリバーの各部寸法X2 、当該圧延パ
スの変形抵抗X3 、圧延ロールと被圧延材との摩擦係数
4 、圧延ロール間隙(測定値)X5 、圧延ロール回転
数(測定値)X6 、ガイドの各部寸法(測定値)X7
ガイド位置(測定値)X8 などであり、これらのパラメ
ータ(独立変数)のうち、X1 〜X4 は圧延データベー
ス10から読み込み、X5 〜X8 は、圧延ロールギャッ
プ及び圧延負荷センサ3およびガイド位置及び接触負荷
センサ7による測定値が入力される。
【0018】また、入力された各パラメータ(独立変
数)xj を基に圧延変形予測モデル11により計算され
る各予測値(従属変数)yi としては、圧延による被圧
延材の反り・曲がり量の予測値y1 、被圧延材のガイド
との接触位置の予測値y2 、ガイドとの接触による曲が
り修正量の予測値y3 、圧延ロールに作用する圧延反力
の予測値y4 、圧延に必要な圧延ロール軸トルクの予測
値y5 、ガイドに作用する被圧延材からの荷重の予測値
6 などであり、各予測値(従属変数)yi は、上記
(1)式の関係から次式で記述される。 圧延による被圧延材の反り・曲がり量の予測値: y1 =f1 (x1 ,x2 ,・・・,xN ) (2) 被圧延材のガイドとの接触位置の予測値: y2 =f2 (x1 ,x2 ,・・・,xN ) (3) ガイドとの接触による曲がり修正量の予測値: y3 =f3 (x1 ,x2 ,・・・,xN ) (4) 圧延ロールに作用する圧延反力の予測値: y4 =f4 (x1 ,x2 ,・・・,xN ) (5) 圧延に必要な圧延ロール軸トルクの予測値: y5 =f5 (x1 ,x2 ,・・・,xN ) (6) ガイドに作用する被圧延材からの荷重の予測値: y6 =f6 (x1 ,x2 ,・・・,xN ) (7)
【0019】本発明では、入力された各パラメータ(独
立変数)xj を基に圧延変形予測モデル11により上記
の各予測値(従属変数)yi を計算し、その結果から、
当該圧延パスの出側における被圧延材の反りおよび曲が
り量y7 を、圧延による被圧延材の反り・曲がり量の予
測値y1 とガイドとの接触による曲がり修正量の予測値
3 から次式により求める。 y7 =y1 −y3 (14)
【0020】さらに、本発明では、最適設定条件判定モ
デル12により、上記の被圧延材の反りおよび曲がり量
7 が、圧延データベース10に記憶されている当該圧
延パススケジュールでの反りおよび曲がり量の許容値以
下であるかどうかを判定し、y7 が許容値以下であれば
当該圧延機の圧延ロール2のロール間隙、入側ガイド5
および出側ガイド6の位置が最適設定条件とし、y7
許容値を超える場合は当該圧延機の圧延ロール2のロー
ル間隙、入側ガイド5および出側ガイド6の位置を変更
後、再度、圧延変形予測モデル11によりy7 を演算
し、このy7 が許容値以下になるまでこれらの操作を繰
り返す。
【0021】その結果、該圧延パスの出側における被圧
延材の反りおよび曲がり量y7 が許容値以下になった場
合は、その圧延ロール2のロール間隙、入側ガイド5お
よび出側ガイド6の位置の設定条件をもって最適設定条
件とし、一方、予め設定した制限演算回数内でy7 が許
容値以下とならずに収束しない場合には、最も被圧延材
の反りおよび曲がり量y7 が小さい場合の圧延ロール2
のロール間隙、入側ガイド5および出側ガイド6の位置
の設定条件をもって最適設定条件とするとともに、演算
が未収束である旨の警告を発する。
【0022】以上の圧延変形予測モデル11により計算
された圧延ロール2のロール間隙、入側ガイド5および
出側ガイド6の位置の最適設定条件に基づき計測制御装
置9から、当該圧延ロール2、入側ガイド5および出側
ガイド6にそれぞれ設置された圧延ロールギャップ調整
用アクチュエータ4およびガイド位置調整用アクチュエ
ータ8に圧延ロールおよびガイド位置制御信号を発信し
てそれぞれの位置を最適位置に調整することができる。
【0023】なお、圧延ロール2、入側ガイド5および
出側ガイド6それぞれの調整は、上記のように圧延ロー
ルギャップ調整用アクチュエータ4およびガイド位置調
整用アクチュエータ8を用いても、圧延変形予測モデル
11の計算結果で得られた最適設定条件に基づいてオペ
レータが手動で設定してもよく、いずれの場合にも従来
のオペレータの経験則によるそれらの位置調整に比べ
て、高精度でかつ効率的な自動または半自動の圧延ロー
ルおよびガイドの位置調整が可能となる。
【0024】本発明の圧延変形予測モデル11におい
て、上記の(2)〜(7)式に示されるf1 〜f6 の関
数形は、実際の圧延現象を的確に予測出来るものであれ
ば良く特に限定する必要はなく、実圧延プロセスの操業
条件をカバーする範囲でオフラインでの高い精度のシミ
ュレーションを多数回実施し、オンラインで使えるよう
に回帰計算などで近似式とすることにより作成できる。
【0025】このような圧延変形予測モデルを作成する
際に用いられるオフラインシミュレーションとしては、
近年の計算機技術の発展とともに急速に実用化が図られ
ている有限要素法(FEM)を適用することが可能であ
る。この手法を用いれば、複雑な断面形状の形鋼の圧延
挙動を実際の工程の条件でほぼ忠実に再現出来るとされ
ている。尚、圧延に関する有限要素法については、鉄鋼
協会偏の『圧延の有限要素法による理論解析の実際(平
成10年)』等に詳しい解説がある。
【0026】例えば、有限要素法(FEM)によるオフ
ラインシミュレーションを用いることにより、上記
(2)〜(7)式を、例えば、以下に示すような近似パ
ラメータαk (k=1〜L)と独立変数xiからなる多
項式に近似できる。 y1 =α11*x1 +α12*x2 +・・・+α1N*xN (8) y2 =α21*x1 +α22*x2 +・・・+α2N*xN (9) y3 =α31*x1 +α32*x2 +・・・+α3N*xN (10) y4 =α41*x1 +α42*x2 +・・・+α4N*xN (11) y5 =α51*x1 +α52*x2 +・・・+α5N*xN (12) y6 =α61*x1 +α62*x2 +・・・+α6N*xN (13) ここで、近似パラメータαik(i=1〜5、k=1〜
N)は、有限要素法(FEM)によるオフラインのシミ
ュレーション結果を回帰することにより求めた係数であ
る。
【0027】以上のように、本発明の圧延変形予測モデ
ルに基づいた圧延ロールおよびガイドの最適位置設定お
よび制御により、従来のオペレータの経験則によるそれ
らの位置調整に比べて、高精度でかつ効率的な自動また
は半自動の圧延ロールおよびガイドの位置調整が可能と
なる。
【0028】一方、一般に力学的なロジックに基づく予
測モデル式は、実プロセスの種々の条件変化に対して、
予測の絶対値は、プロセスパラメータの精度如何でかな
り変動する。このため、圧延変形予測モデルのプロセス
パラメータ精度を向上させるために、膨大な種類の製品
毎にオフラインシミュレーション実験等の実施によりプ
ロセスパラメータの同定を行う必要があり、そのために
人件費などのコストが生じる可能性があるという問題が
ある。
【0029】本発明では、このような圧延変形予測モデ
ル作成時の作業負荷およびコストを軽減するために、ま
たは、圧延ロールおよびガイドの最適位置設定制御の精
度をさらに向上させるために、上記の圧延変形予測モデ
ル11とオンライン実測データを基にした学習モデル1
3とを組み合わせた制御を行う。
【0030】本発明の圧延変形予測モデルによる(2)
〜(6)式に示される予測値のうち、圧延ロールに作用
する圧延反力の予測値y4 、圧延に必要な圧延ロール軸
トルクの予測値y5 、ガイドに作用する被圧延材からの
荷重の予測値y6 は、圧延ロールギャップ及び圧延負荷
センサ3およびガイド位置及び接触負荷センサ7により
測定が可能であるが、圧延による被圧延材の反り・曲が
り量の予測値y1 、被圧延材のガイドとの接触位置の予
測値y2 、ガイドとの接触による曲がり修正量の予測値
3 、および(14)式に示される被圧延材の反りおよ
び曲がり量y7は、実際の非対称形鋼の圧延時には実測
できない。
【0031】したがって、本発明において、圧延変形予
測モデル11にオンライン実測データを基にした学習モ
デル13を適用する場合は、圧延変形予測モデルにより
計算される予測値のうちで、実測可能な予測値y4 〜y
6 のうちの何れか1種または2種以上について、先行材
の測定値と予測値の差異をもとに、圧延変形予測モデル
の予測誤差を算出、学習し、それらの学習係数を用い
て、実測できない予測値y1 〜y3 および被圧延材の反
りおよび曲がり量y7 の予測誤差を間接的に補正し、後
行材の予測計算に用いる。これにより、圧延ロールおよ
びガイドの最適位置設定制御の精度をさらに向上でき
る。本発明で用いられる学習モデルは、特に限定するも
のではないが、一般的に用いられる忘却パラメータを設
定して古いデータを使わず(忘れ)、最新データに基づ
き誤差を補正する学習方式が望ましい。
【0032】尚、図5〜図8に本発明方法の各実施例の
フローチャートを示す。図5および図6は、学習しない
場合であり、図6はまた収束判定をする例を示す。ま
た、図7および図8は、学習がある場合のフローを示し
ている。
【0033】
【実施例】図1に示す本発明の装置を用いて軌条の圧延
を行った。圧延変形予測モデルには、有限要素法(FE
M)によるオフラインシミュレーションを用いて作成し
た上記(8)〜(13)式に示す近似パラメータα
k (k=1〜L)と独立変数x i からなる回帰式を用い
た。
【0034】<実施例1>JIS60kg軌条の中間圧延
工程において、図1に示すシステムを適用して当該スタ
ンドで計3パスの熱間リバース圧延を実施した。圧延1
パス目は頭部の圧下率が脚部に比べて大のためガイド無
しでは脚部側に大曲がりする条件である。被圧延材先端
を脚部側のサイドガイドに接触させて曲げ矯正すること
により、出側で真直になるようにサイドガイド位置を調
節する。従来のオペレータの経験則による設定方法で
は、計3回の試圧延が必要であった。即ち、圧延1本目
は軽く接触させる条件、圧延2本目は圧延1本目の結果
から判断して設定を追い込む条件、3本目は微調整の条
件であった。
【0035】一方、本発明のシステムおよび方法を適用
して圧延1パス目の設定を実施した。圧延変形予測モデ
ルによる計算結果ではサイドガイドを最初から追い込ん
で設定する結果であった。この結果に対してオペレータ
の判断はサイドガイドを破壊する可能性があるとのこと
だったが、計算結果のように設定して圧延した。その結
果、やや曲がりは残るが次パスでの通材性には問題の無
い結果であった。
【0036】<実施例2>JIS50N軌条の熱間圧延
の直後に、JIS60kg軌条の中間圧延工程において、
図1に示す学習有りの場合のシステムを適用して当該ス
タンドで計3パスの熱間リバース圧延を実施した。圧延
1パス目は頭部の圧下率が脚部に比べて大のためガイド
無しでは脚部側に大曲がりする条件である。被圧延材先
端を脚部側のサイドガイドに接触させて曲げ矯正するこ
とにより、出側で真直にするようにサイドガイド位置を
調節する。先ず、JIS50N軌条の圧延から本発明の
システムを適用して学習を行った。そして、JIS60
kg軌条圧延に交換後の圧延1本目に圧延変形予測モデル
+学習モデルによる計算を行った。計算結果のように設
定して圧延した結果、圧延1本目でほぼ真直に矯正され
次パスでの通材性に問題の無い結果であった。
【0037】<実施例3>JIS60kg軌条の中間及び
仕上圧延工程において、図1に示すシステムを適用して
中間圧延のサイドガイド負荷を基に、引き続く仕上げス
タンドで熱間圧延を実施した。中間圧延のサイドガイド
負荷より仕上げ圧延の入側形状を予測し、仕上げの入り
及び出側のサイドガイドに被圧延材を接触させて曲げ矯
正することにより、出側で真直になるようにサイドガイ
ド位置をアクチュエータで瞬時に調節する。中間圧延後
の被圧延材に曲がり発生し仕上げ圧延での外乱になる条
件であったが、本システムを適用することにより真直な
矯正が可能であった。
【0038】<実施例4>対称断面形状であるH形鋼圧
延の中間圧延工程に本発明のシステムを適用した。圧延
1本目から真直の圧延が可能であった。対称断面形状の
場合でも本システムが有害であることはなかった。
【0039】
【発明の効果】本発明を適用することにより、軌条や不
等辺山形鋼など非対称形鋼を圧延する際に、オペレータ
の熟練度に依存しないで、圧延ロールおよびガイドの位
置設定を高精度かつ高効率で行うことができ、それによ
り圧延過程で発生する被圧延材の反りや曲がりを矯正
し、反りや曲がりによる搬送不良および品質不良の発生
を未然に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の圧延ロールおよびガイドの位置設定装
置の基本構成を示す概念図。
【図2】軌条の熱間圧延工程の流れを示す図。
【図3】軌条の熱間圧延における被圧延材の断面形状の
推移を示す図。
【図4】H形鋼用圧延ガイドロールの一例を示す図。
【図5】本発明方法を1実施例を示すフローチャート。
【図6】本発明方法を他の実施例を示すフローチャー
ト。
【図7】本発明方法を他の実施例を示すフローチャー
ト。
【図8】本発明方法を他の実施例を示すフローチャー
ト。
【符号の説明】
1 被圧延材 2 圧延ロール 3 圧延ロールギャップ及び圧延負荷センサ 4 圧延ロールギャップ調整用アクチュエータ 5 入側ガイド 6 出側ガイド 7 ガイド位置及び接触負荷センサ 8 ガイド位置調整用アクチュエータ 9 計測制御装置 10 圧延データベース 11 圧延変形予測モデル 12 最適設定条件判定モデル 13 学習モデル 14 H形鋼 15 H形鋼のフランジ 16 上下方向反り防止ガイドローラ 17 左右曲り防止ガイドローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B21C 51/00 B21B 37/00 BBG (72)発明者 小川 茂 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内 (72)発明者 三輪 征紀 福岡県北九州市戸畑区飛幡町1番1号 新 日本製鐵株式会社八幡製鐵所内 Fターム(参考) 4E002 AC04 BA03 BA04 BC06 BD20 CA11 4E024 AA09 BB18 CC01 FF02

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非対称形鋼圧延時の圧延ロールおよびガ
    イドの位置設定・制御方法において、圧延条件に関する
    各種設定データおよび各測定データを基に、圧延変形予
    測モデルにより各種の予測値を計算し、これらの予測値
    から被圧延材の反りおよび曲がり量を求め、この求めた
    計算値に基づいて当該圧延機の圧延ロールのロール間
    隙、入側ガイドおよび出側ガイドの最適位置を決定し、
    調整することを特徴とする非対称形鋼圧延時の圧延ロー
    ルおよびガイドの位置設定・制御方法。
  2. 【請求項2】 非対称形鋼圧延時の圧延ロールおよびガ
    イドの位置設定・制御方法において、圧延条件に関する
    各種設定データと、圧延ロール位置およびガイド位置の
    各測定データとに基づいて、圧延変形予測モデルにより
    各種の予測値を計算し、これらの予測値から被圧延材の
    反りおよび曲がり量を求め、この被圧延材の反りおよび
    曲がり量の計算値が、設定されている許容値以下である
    かを判定し、被圧延材の反りおよび曲がり量の計算値が
    許容値を超える場合には、当該圧延機の圧延ロールのロ
    ール間隙、入側ガイドおよび出側ガイドの位置を変更
    し、再度、圧延変形予測モデルにより被圧延材の反りお
    よび曲がり量を求め、この計算値が前記許容値以下にな
    るまでこれらの操作を繰り返し、当該圧延機の圧延ロー
    ルのロール間隙、入側ガイドおよび出側ガイドの最適位
    置を決定し、調整することを特徴とする非対称形鋼圧延
    時の圧延ロールおよびガイドの位置設定・制御方法。
  3. 【請求項3】 前記の被圧延材の反りおよび曲がり量の
    計算値が予め設定した制限演算回数内で、前記許容値以
    下とならずに収束しない場合には、被圧延材の反りおよ
    び曲がり量が最も小さい場合の圧延ロールのロール間
    隙、入側ガイドおよび出側ガイドの位置の設定条件をも
    って最適設定条件とするとともに、演算が未収束である
    旨の警告を発することを特徴とする請求項1又は2に記
    載の非対称形鋼圧延時の圧延ロールおよびガイドの位置
    設定・制御方法。
  4. 【請求項4】 前記圧延条件に関する各種設定データが
    当該圧延パス入側の被圧延材の各部寸法、当該圧延パス
    の圧延ロールカリバーの各部寸法、当該圧延パスの変形
    抵抗、圧延ロールと被圧延材との摩擦係数、圧延ロール
    間隙(測定値)、圧延ロール回転数(測定値)、ガイド
    の各部寸法(測定値)、ガイド位置(測定値)からな
    り、圧延変形予測モデルにより計算する予測値が圧延に
    よる被圧延材の反り・曲がり量の予測値、被圧延材のガ
    イドとの接触位置の予測値、ガイドとの接触による曲が
    り修正量の予測値、圧延ロールに作用する圧延反力の予
    測値、圧延に必要な圧延ロール軸トルクの予測値、ガイ
    ドに作用する被圧延材からの荷重の予測値からなること
    を特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の非対称
    形鋼圧延時の圧延ロールおよびガイドの位置設定・制御
    方法。
  5. 【請求項5】 前記被圧延材の反りおよび曲がり量は、
    前記圧延による被圧延材の反り・曲がり量の予測値と前
    記ガイドとの接触による曲がり修正量の予測値から求め
    られることを特徴とする請求項4に記載の非対称形鋼圧
    延時の圧延ロールおよびガイドの位置設定・制御方法。
  6. 【請求項6】 前記圧延変形予測モデルにより計算され
    る予測値のうちで、実測可能である、前記圧延ロールに
    作用する圧延反力の予測値、前記圧延に必要な圧延ロー
    ル軸トルクの予測値、前記ガイドに作用する被圧延材か
    らの荷重の予測値のうちの何れか1種または2種以上に
    ついて、先行材の圧延ロールギャップ・圧延負荷センサ
    およびガイド位置・接触負荷センサによる測定値と前記
    予測値の差異をもとに、圧延変形予測モデルの予測誤差
    を算出、学習し、それらの学習係数を用いて、実測でき
    ない被圧延材の反りおよび曲がり量の予測誤差を間接的
    に補正し、後行材の予測計算に用いることを特徴とする
    請求項4または5に記載の非対称形鋼圧延時の圧延ロー
    ルおよびガイドの位置設定・制御方法。
  7. 【請求項7】 非対称形鋼圧延時の圧延ロールおよびガ
    イドの位置設定・制御装置において、圧延条件に関する
    各種設定データが記憶された圧延データベース、圧延変
    形予測モデル、最適設定条件判定モデル、および学習モ
    デルからなる計測制御装置と、各圧延機の圧延ロールに
    配置され、圧延ロール間隙、圧延反力および圧延トルク
    を測定するための圧延ロールギャップ・圧延負荷センサ
    と、各圧延機の圧延ロールに配置され、圧延ロール間隙
    を調整するための圧延ロールギャップ調整用アクチュエ
    ータと、各圧延機の入側ガイドおよび出側ガイドに配置
    され、それぞれのガイド位置および被圧延材との接触負
    荷を測定するためのガイド位置・接触負荷センサと、各
    圧延機の入側ガイドおよび出側ガイドに配置され、それ
    ぞれのガイド位置を調整するためのガイド位置調整用ア
    クチュエータからなることを特徴とする非対称形鋼圧延
    時の圧延ロールおよびガイドの位置設定・制御装置。
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