JP7061489B2 - 減圧乾燥装置、基板処理装置および減圧乾燥方法 - Google Patents

減圧乾燥装置、基板処理装置および減圧乾燥方法 Download PDF

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Description

本発明は、処理液が付着した基板を減圧乾燥する技術に関する。
従来、半導体ウエハ、液晶表示装置や有機EL(Electroluminescence)表示装置などのFPD(Flat Panel Display)用基板、フォトマスク用ガラス基板、カラーフィルタ用基板、記録ディスク用基板、太陽電池用基板、電子ペーパー用基板などの精密電子装置用基板の製造工程では、基板に塗布された処理液を乾燥させるために、減圧乾燥装置が使用される。このような減圧乾燥装置は、基板を収容するチャンバと、チャンバ内の気体を排出する排気装置とを有する。従来の減圧乾燥装置については、例えば、特許文献1に記載されている。
基板に塗布したフォトレジスト等の処理液を乾燥し、薄膜を形成させる場合、急激な減圧を行うと、突沸が発生する虞がある。突沸は、基板表面に塗布されたフォトレジスト中の溶剤成分が急激に蒸発することにより生じる。減圧乾燥処理中に突沸が生じると、フォトレジストの表面に小さな泡が形成される脱泡現象が生じる。そのため、減圧乾燥処理において、初期段階ではチャンバ内を急激に減圧せず、段階的に減圧を行う必要がある。
特開2006-261379号公報
チャンバ内の圧力を段階的に変更するためには、減圧速度を調節する必要がある。特許文献1に記載の減圧乾燥装置では、減圧処理中、チャンバ内の気体を排気しつつ、不活性ガスをチャンバ内に供給することにより、減圧速度を調節している。また、減圧速度を適切に調節するため、不活性ガスの供給源とチャンバとの間に複数段階に開度を変更できるバルブが設けられている。
また、チャンバ内の減圧速度を調節するその他の方法として、チャンバと排気装置との間に、複数段階に開度を変更できるバルブを設けて、チャンバからの排気量を調整してもよい。この場合、不活性ガスをチャンバ内に供給することなく、チャンバからの排気量を段階的に調整できる。不活性ガスの供給量およびチャンバからの排気量のいずれを調整する場合であっても、所望の減圧速度で減圧処理を行うためには、上記バルブを、その減圧速度に応じた開度に設定する必要がある。このような開度は、比例制御を含むフィードバック制御により適宜決定されてもよいし、チャンバの種類毎に予め設定しておいてもよい。
しかしながら、フィードバック制御を用いてチャンバ内の圧力を制御する場合、大気圧付近ではハンチング現象が起こる虞がある。一方、予め開度を設定した場合、真空度が高くなると基板に塗布された処理液の溶剤成分の蒸発量を正確に予想するのが難しいため、所望の減圧速度を得られない場合がある。このように、いずれの方法であっても、所望の減圧速度と現実の減圧速度との間に乖離が生じる場合があった。
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、複数段階に開度を変更できるバルブを有する減圧乾燥装置において、より所望の減圧速度に近い減圧速度で減圧処理を行うことができる技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本願の第1発明は、処理液が付着した基板を減圧乾燥する減圧乾燥装置であって、前記基板を収容するチャンバと、前記チャンバ内を減圧排気する減圧排気部と、前記チャンバと前記減圧排気部との間に介在し、バルブ開度により減圧排気の流量を調節するバルブと、前記チャンバ内の圧力を計測する計測部と、各部と電気的に接続される制御部と、を有し、前記制御部は、減圧乾燥処理の実行時に、複数の処理期間ごとの目標圧力値および目標到達時間に基づいて、前記バルブ開度を制御する動作制御部を有し、前記制御部は、複数の処理期間ごとの目標圧力値および目標到達時間と、予め実験的に求められた基礎データとに基づいて、基準開度を決定する基準開度決定部と、 減圧乾燥処理の実行時前記バルブ開度を制御する動作制御部を有し、前記基礎データは、前記チャンバ内に溶媒が存在しない状態で取得され、前記動作制御部は、各処理期間の始点において、前記バルブ開度を前記基準開度とする、初期開度設定部と、前記計測部の計測した計測圧力値に基づいて、比例制御を含むフィードバック制御により、前記バルブ開度を制御するフィードバック制御部と、を含み、前記フィードバック制御部は、前記バルブ開度を前記基準開度よりも大きくする制御を行う第1状態では、前記目標圧力値または前記計測圧力値が小さくなるにつれて、前記比例制御係数を大きくし、前記バルブ開度を前記基準開度よりも小さくする制御を行う第2状態では、所定の基準比例制御係数を用いて比例制御を行い、前記フィードバック制御部は、前記第1状態において、前記目標圧力値または前記計測圧力値が、0Paから100,000Paまでを3つ以上の圧力領域に分割したうちの最も大きい前記圧力領域に含まれる場合、前記比例制御係数を前記基準比例制御係数よりも小さくし、前記目標圧力値または前記計測圧力値が最も小さい前記圧力領域に含まれる場合、前記比例制御係数を前記基準比例制御係数よりも大きくする。
本願の第発明は、第1発明の減圧乾燥装置であって、前記フィードバック制御部は、前記比例制御および積分制御を含む前記フィードバック制御を行う。
本願の第発明は、第1発明の減圧乾燥装置であって、前記フィードバック制御部は、前記比例制御、積分制御および微分制御を含む前記フィードバック制御を行う。
本願の第発明は、第1発明ないし第発明のいずれかの減圧乾燥装置であって、前記制御部は、各処理期間ごとに前記目標圧力値および前記目標到達時間を含む目標データを取得する目標データ取得部と、所定の複数の前記バルブ開度のそれぞれについて、減圧排気による前記チャンバ内の圧力と前記圧力への到達時間との関係を示す基礎データを取得する基礎データ取得部と、前記基礎データと、前記目標データとの比較に基づいて、前記基準開度を決定する基準開度決定部と、をさらに有する。
本願の第発明は、第発明の減圧乾燥装置であって、前記基準開度決定部は、前記処理期間のそれぞれについて、前記基礎データから、それぞれの前記バルブ開度について、大気圧から前記処理期間の初期圧力値への到達時間である第1時間と、大気圧から前記目標圧力値への到達時間である第2時間とを参照し、前記第2時間と前記第1時間との差分を算出し、前記差分と前記目標到達時間とが一致または近似する前記バルブ開度に基づいて、減圧乾燥処理実行時の前記バルブ開度を決定する。
本願の第発明は、第発明の減圧乾燥装置であって、前記基準開度決定部は、前記差分と前記目標到達時間とが一致する前記バルブ開度がある場合、前記差分と前記目標到達時間とが一致する前記バルブ開度を前記基準開度に決定し、前記差分と前記目標到達時間とが一致する前記バルブ開度がない場合、前記差分が前記目標到達時間よりも大きい前記バルブ開度であって、前記差分が前記目標到達時間に最も近似する前記バルブ開度を前記基準開度に決定する。
本願の第発明は、第1発明ないし第発明のいずれかの減圧乾燥装置であって、前記バルブは、弁の角度を変えることによって開度を調節する。
本願の第10発明は、前記基板に対してレジスト液の塗布と現像を行う基板処理装置であって、露光処理前の前記基板に前記レジスト液を塗布する塗布部と、前記レジスト液が付着した前記基板を減圧乾燥する、請求項1ないし請求項のいずれかに記載の減圧乾燥装置と、前記露光処理が施された前記基板に対して現像処理を行う現像部とを有する。
本願の第12発明は、処理液が付着した基板をチャンバ内に収容して前記チャンバ内を減圧することにより、前記基板を乾燥させる減圧乾燥方法であって、a)1つまたは複数の処理期間について、目標圧力値および目標到達時間を含む目標データと、前記目標データに応じた基準開度とを取得するデータ取得工程と、b)前記処理期間の始点において、前記チャンバからの減圧排気の流量を調節するバルブのバルブ開度を、前記基準開度に設定する設定工程と、c)前記処理期間の開始後に、計測部の計測した前記チャンバ内の計測圧力値に基づいて、比例制御を含むフィードバック制御を行う制御工程と、を含み、前記工程a)は、a1)複数の前記バルブ開度のそれぞれについて、減圧排気による前記チャンバ内の圧力と前記圧力への到達時間との関係を示す基礎データを取得する学習工程と、a2)前記目標データを取得する目標データ取得工程と、a3)前記工程a1)および前記工程a2)の後で、前記基礎データと、前記目標データとに基づいて、前記基準開度を決定する基準開度決定工程と、を含み、前記工程a1)において、前記基礎データは、前記チャンバ内に溶媒が存在しない状態で取得され、前記工程c)において、前記バルブ開度を前記基準開度よりも大きくする制御を行う第1状態では、前記目標圧力値または前記計測圧力値が小さくなるにつれて、前記比例制御係数を大きくし、前記バルブ開度を前記基準開度よりも小さくする制御を行う第2状態では、所定の基準比例制御係数を用いて比例制御を行い、前記工程c)において、前記第1状態では、前記目標圧力値または前記計測圧力値が、0Paから100,000Paまでを3つ以上の圧力領域に分割したうちの最も大きい前記圧力領域に含まれる場合、前記比例制御係数を前記基準比例制御係数よりも小さくし、前記目標圧力値または前記計測圧力値が、最も小さい前記圧力領域に含まれる場合、前記比例制御係数を前記基準比例制御係数よりも大きくする
本願の第10発明は、第9発明の減圧乾燥方法であって、前記工程c)において、前記比例制御および積分制御を含む前記フィードバック制御を行う。
本願の第11発明は、第9発明の減圧乾燥方法であって、前記工程c)において、前記比例制御、積分制御および微分制御を含む前記フィードバック制御を行う。
本願の第12発明は、第9発明ないし第11発明のいずれかの減圧乾燥方法であって、前記工程a3)は、a31)前記基礎データから、それぞれの前記バルブ開度について、前記処理期間の初期圧力値への前記到達時間である第1時間と、前記目標圧力値への前記到達時間である第2時間とを参照する工程と、a32)前記第2時間と前記第1時間との差分を算出する工程と、a33)前記差分と前記目標到達時間とが一致または近似する前記バルブ開度に基づいて、前記基準開度を決定する工程と、を含む。
本願の第13発明は、第12発明の減圧乾燥方法であって、前記工程a33)において、前記差分と前記目標到達時間とが一致する前記バルブ開度がある場合、前記差分と前記目標到達時間とが一致する前記バルブ開度を前記基準開度に決定し、前記差分と前記目標到達時間とが一致する前記バルブ開度がない場合、前記差分が前記目標到達時間よりも大きい前記バルブ開度であって、前記差分が前記目標到達時間に最も近似する前記バルブ開度を前記基準開度に決定する。
本願の第1発明から第13発明によれば、各処理期間の始点におけるバルブ開度を基準開度に設定しつつ、バルブ開度をフィードバック制御する。そして、バルブ開度を基準開度よりも大きくする制御を行う第1状態では、目標圧力値または計測圧力値に応じて、比例制御係数を変更する。これにより、所望の減圧速度に近い減圧速度で減圧処理を行うことができる。また、大気圧付近の比較的大きな圧力領域において、第1状態におけるフィードバック制御の重み付けを小さくする。これにより、ハンチングの問題が生じるのを抑制できる。一方、比較的小さな圧力領域において、溶媒の蒸発を考慮して第1状態におけるフィードバック制御の重み付けを大きくする。これにより、溶媒の蒸発に起因する圧力の上昇を効率良く抑制できる。したがって、さらに所望の減圧速度に近い減圧速度で減圧処理を行うことができる。
特に、本願の第発明ないし第発明12発明および13発明によれば、より適切な基準開度を得ることができる。したがって、さらに所望の減圧速度に近い減圧速度で減圧処理を行うことができる。
第1実施形態に係る基板処理装置の構成を示した概略図である。 第1実施形態に係る減圧乾燥装置の構成を示した概略図である。 第1実施形態に係る減圧乾燥装置の電気的接続を示したブロック図である。 第1実施形態に係る減圧乾燥処理の流れを示したフローチャートである。 第1実施形態に係る学習工程における減圧排気時間と圧力値との関係の一例を示したグラフである。 第1実施形態に係る目標減圧波形の一例を示した図である。 圧力領域と、比例制御係数の関係の一例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
<1.第1実施形態>
<1-1.基板処理装置の構成>
図1は、第1実施形態に係る減圧乾燥装置1を備えた基板処理装置9の構成を示した概略図である。本実施形態の基板処理装置9は、矩形状の液晶表示装置用ガラス基板G(以下、基板Gと称する)に対して、レジスト液の塗布、露光、および露光後の現像を行う装置である。なお、基板Gの形状は矩形状に限られない。
基板処理装置9は、複数の処理部として、搬入部90、洗浄部91、デハイドベーク部92、塗布部93、減圧乾燥部としての減圧乾燥装置1、プリベーク部94、露光部95、現像部96、リンス部97、ポストベーク部98および搬出部99を有する。基板処理装置9の各処理部は、上記の順に互いに隣接して配置される。基板Gは、搬送機構(図示せず)により、破線矢印で示すように、処理の進行に従って各処理部へ上記の順に搬送される。
搬入部90は、基板処理装置9において処理される基板Gを、基板処理装置9内に搬入する。洗浄部91は、搬入部90へ搬入された基板Gを洗浄し、微細なパーティクルをはじめ、有機汚染や金属汚染、油脂、自然酸化膜等を除去する。デハイドベーク部92は、基板Gを加熱し、洗浄部91において基板Gに付着した洗浄液を気化させることによって、基板Gを乾燥させる。
塗布部93は、デハイドベーク部92で乾燥処理を行った後の基板Gに対して、その表面に処理液を塗布する。本実施形態の塗布部93では、基板Gの表面に、感光性を有するフォトレジスト液(以下、単にレジスト液と称する)を塗布する。そして、減圧乾燥装置1は、基板Gの表面に塗布された当該レジスト液の溶媒を減圧により蒸発させて、基板Gを乾燥させる。プリベーク部94は、減圧乾燥装置1において減圧乾燥処理が施された基板Gを加熱し、基板G表面のレジスト成分を固化させる加熱処理部である。これにより、基板Gの表面に処理液の薄膜、すなわちレジスト膜が形成される。
次に、露光部95は、レジスト膜が形成された基板Gの表面に対して、露光処理を行う。露光部95は、回路パターンが描画されたマスクを通して遠紫外線を照射し、レジスト膜にパターンを転写する。現像部96は、露光部95においてパターンが露光された基板Gを現像液に浸して、現像処理を行う。
リンス部97は、現像部96において現像処理した基板Gをリンス液ですすぐ。これにより、現像処理の進行を停止させる。ポストベーク部98は、基板Gを加熱し、リンス部97において基板Gに付着したリンス液を気化させることによって、基板Gを乾燥させる。基板処理装置9の各処理部において処理が施された基板Gは、搬出部99へ搬送される。そして、搬出部99から基板Gが基板処理装置9の外部へ搬出される。
なお、本実施形態の基板処理装置9は露光部95を有しているが、本発明の基板処理装置においては、露光部が省略されていてもよい。その場合、基板処理装置を、別体の露光装置と組み合わせて使用すればよい。
<1-2.減圧乾燥装置の構成>
図2は、本実施形態に係る減圧乾燥装置1の構成を示した概略図である。図3は、減圧乾燥装置1の制御系の構成を示したブロック図である。減圧乾燥装置1は、上記の通り、レジスト液等の処理液が塗布された基板Gを減圧乾燥する装置である。図2に示すように、減圧乾燥装置1は、チャンバ20、排気ポンプ30、配管部40、不活性ガス供給部50、制御部60および入力部70を有する。
チャンバ20は、ベース部21および蓋部22を有する。ベース部21は、略水平に拡がる板状の部材である。蓋部22は、ベース部21の上方を覆う有蓋筒状の部材である。ベース部21および蓋部22により構成される筐体の内部には、基板Gが収容される。また、蓋部22の下端部には、シール材221が備えられている。これにより、ベース部21と蓋部22との接触箇所における、チャンバ20の内部と外部との連通が遮断される。
ベース部21には、排気口23が設けられている。これにより、チャンバ20内の気体を、排気口23を介してチャンバ20外へ排出できる。本実施形態のチャンバ20には、4つの排気口23が設けられている。図2には、4つの排気口23のうち2つの排気口23のみが図示されている。なお、チャンバ20に設けられる排気口23の数は1つ~3つであってもよいし、5つ以上であってもよい。
チャンバ20の内部には、支持機構24が設けられている。支持機構24は、支持板241、複数の支持ピン242および支持柱243を有する。支持板241は、略水平に拡がる板状の部材である。支持板241は、複数の支持ピン242を保持する。複数の支持ピン242は、その上端に基板Gが載置され、基板Gを裏面から支持する。支持ピン242はそれぞれ、支持板241から上方へ延びる。複数の支持ピン242は、水平方向に分散して配置される。これにより、基板Gが安定的に支持される。支持柱243は、支持板241を支える部材である。支持柱243の下端部は、ベース部21に固定されている。
また、チャンバ20には、チャンバ20内の圧力を測定する圧力センサ25が設けられている。すなわち、圧力センサ25は、チャンバ20内の圧力を計測する計測部である。本実施形態の圧力センサ25は、ベース部21に設けられているが、配管部40の後述する個別配管41または第1共有配管42に、圧力センサが設けられてもよい。
排気ポンプ30は、チャンバ20内の気体を排出するポンプである。排気ポンプ30は、配管部40を介してチャンバ20の排気口23と接続されている。これにより、排気ポンプ30が駆動すると、排気口23および配管部40を介してチャンバ20内の気体が減圧乾燥装置1の外部へと排出される。この排気ポンプ30は、一定の出力で駆動することによって、チャンバ20内を減圧排気する減圧排気部である。チャンバ20からの排気速度の調節は、後述するバルブ45によって行われる。
配管部40は、4つの個別配管41、第1共有配管42、第2共有配管43および2つの分岐配管44を有する。個別配管41はそれぞれ、上流側の端部が排気口23に接続され、下流側の端部が第1共有配管42に接続される。なお本実施形態では、2つの個別配管41の下流側の端部が第1共有配管42の一端に接続され、他の2つの個別配管41の下流側の端部が第1共有配管42の他端に接続される。
第2共有配管43は、下流側の端部が排気ポンプ30に接続される。2つの分岐配管44はそれぞれ、上流側の端部が第1共有配管42の管路途中に接続され、下流側の端部が第2共有配管43の上流側の端部に接続される。これにより、チャンバ20の内部と排気ポンプ30とは、4つの排気口23、4つの個別配管41、第1共有配管42、2つの分岐配管44および第2共有配管43を介して連通する。
分岐配管44にはそれぞれ、バルブ45が介挿されている。バルブ45は、チャンバ20と排気ポンプ30との間に介在し、減圧排気の流量を調節する。本実施形態のバルブ45は、弁の角度を変えることによってバルブ開度を調節するバタフライバルブである。なお、本実施形態ではバルブ45にバタフライバルブが用いられているが、バルブ開度により減圧排気の流量を調節することができるバルブであればグローブバルブ(玉型弁)や、その他のバルブが用いられてもよい。
また、本実施形態では、2つのバルブ45は、同じバルブ開度で動作する。すなわち、制御部60がバルブ45のバルブ開度を20°と設定すると、2つのバルブ45のバルブ開度がともに20°に調節される。
不活性ガス供給部50は、チャンバ20内に不活性ガスを供給する。不活性ガス供給部50は、不活性ガス供給配管51および開閉弁52を有する。不活性ガス供給配管51は、一端がチャンバ20の内部空間に接続し、他端が不活性ガス供給源53に接続する。本実施形態の不活性ガス供給源53は、不活性ガスとして、乾燥した窒素ガスを供給する。本実施形態の不活性ガス供給源53は、減圧乾燥装置1の装置外に配置される工場ユーティリティである。なお、減圧乾燥装置1が不活性ガス供給源53を有していてもよい。
開閉弁52は、不活性ガス供給配管51に介挿されている。このため、開閉弁52が開放されると、不活性ガス供給源53からチャンバ20内へ不活性ガスが供給される。また、開閉弁52が閉鎖されると、不活性ガス供給源53からチャンバ20への不活性ガスの供給が停止する。
なお、不活性ガス供給部50は、窒素ガスに代えて、アルゴンガス等の他の乾燥した不活性ガスを供給するものであってもよい。
制御部60は、減圧乾燥装置1の各部を制御する。図2中に概念的に示したように、制御部60は、CPU等の演算処理部601、RAM等のメモリ602およびハードディスクドライブ等の記憶部603を有するコンピュータにより構成されている。また、制御部60は、圧力センサ25、排気ポンプ30、2つのバルブ45、開閉弁52および入力部70と、それぞれ電気的に接続されている。
制御部60は、記憶部603に記憶されたコンピュータプログラムやデータを、メモリ602に一時的に読み出し、当該コンピュータプログラムおよびデータに基づいて、演算処理部601が演算処理を行うことにより、減圧乾燥装置1内の各部の動作を制御する。これにより、減圧乾燥装置1における減圧乾燥処理が実行される。なお、制御部60は、減圧乾燥装置1のみを制御するものであってもよいし、基板処理装置9の全体を制御するものであってもよい。
図3に示すように、制御部60は、CPUによるプログラム処理によってソフトウェア的に実現される機能処理部として、目標データ取得部61、基礎データ取得部62、基準開度決定部63、および動作制御部64を有する。
目標データ取得部61は、予め設定された処理期間ごとに初期圧力値、目標圧力値および目標到達時間を含む目標データS61を取得する。本実施形態では、目標データ取得部61には、入力部70からレシピデータS70が入力される。レシピデータS70は、減圧乾燥処理を行う際に、目標とすべき圧力変化を示すものである。目標データ取得部61は、レシピデータS70に基づいて、1つまたは連続する複数の処理期間について、それぞれ、初期圧力値、目標圧力値および目標到達時間を含む目標データS61を設定する。
基礎データ取得部62は、後述する学習工程(ステップST10)を実行することにより、基礎データS62を取得する。基礎データS62は、所定の複数のバルブ開度(以下、「学習開度」と称する)のそれぞれについて、減圧排気によるチャンバ20内の圧力と、当該圧力への到達時間との関係を示す、チャンバ20固有のデータである。
基準開度決定部63は、上記の目標データS61および基礎データS62に基づいて、基準開度S63を決定する。基準開度S63は、各処理期間の始点におけるバルブ開度(初期バルブ開度)である。具体的には、基準開度決定部63は、各処理期間について、基礎データS62から、学習開度毎に、大気圧から初期圧力値への到達時間である第1時間と、大気圧から目標圧力値への到達時間である第2時間とを参照する。そして、第2時間と第1時間との差分を算出する。その後、当該差分と目標到達時間とが一致または近似する学習開度に基づいて、基準開度S63を決定する。
動作制御部64は、排気ポンプ30、バルブ45および開閉弁52のそれぞれの動作を制御する。動作制御部64は、減圧乾燥処理の実行時には、複数の処理期間ごとの目標データS61に基づいて、バルブ45のバルブ開度を制御する。
また、動作制御部64は、初期開度設定部641と、フィードバック制御部642とを含む。初期開度設定部641は、各処理期間の始点において、バルブ45のバルブ開度を基準開度S63に設定する。フィードバック制御部642は、圧力センサ25の計測した計測圧力値S25に基づいて、比例制御を含むフィードバック制御を行う。フィードバック制御部642は、バルブ45のバルブ開度を基準開度S63よりも大きくする制御を行うとき(以下、「第1状態」と称する)には、目標圧力値または計測圧力値S25に応じて、比例制御係数を変更する。フィードバック制御部642の具体的な挙動については、後述する。
入力部70は、ユーザがレシピデータS70を入力するための入力手段である。本実施形態の入力部70は、基板処理装置9に設けられた入力パネルである。ただし、入力部70は、その他の形態の入力手段(例えば、キーボードやマウスなど)であってもよい。レシピデータS70が入力部70へ入力されると、当該レシピデータS70は制御部60へと取り込まれる。
上記の通り、本実施形態では、制御部60による減圧乾燥処理の制御動作を説明するにあたり、次の用語を用いている。各用語は、以下に示す意味で使用されている。
・レシピデータ:目標とする圧力変化を示すデータ
・処理期間 :圧力制御のために区切られた期間
・初期圧力値 :各処理期間の始点の圧力値
本実施形態では、目標データの取得時において、レシピデータにおける各処理期間の始点の圧力値
減圧乾燥処理中に、測定圧力値を初期圧力値に置き換え可能
・目標圧力値 :各処理期間の、目標とする終点の圧力値
本実施形態では、レシピデータにおける各処理期間の終点の圧力値
・目標到達時間:各処理期間の長さ
本実施形態では、レシピデータに含まれる
・目標データ :処理期間毎の初期圧力値、目標圧力値および目標到達時間
本実施形態では、レシピデータから取得する
・基礎データ :事前の学習処理によって、複数のバルブ開度(学習開度)のそれぞれについて取得される、圧力の時系列データ
チャンバ固有の減圧状態を示すデータ
・学習開度 :事前の学習処理において基礎データを取得するバルブ開度
・基準開度 :各処理期間の始点におけるバルブ開度
本実施形態では、事前の学習処理によって決定される
<1-3.減圧乾燥処理の流れ>
続いて、この減圧乾燥装置1における減圧乾燥処理について、図4~図6を参照しつつ説明する。図4は、減圧乾燥装置1における減圧乾燥処理の流れを示したフローチャートである。図5は、学習工程において取得される、減圧排気時間と計測圧力値S25との関係を示した波形(基礎データ)の一例のグラフである。図6は、後述する目標減圧波形Rの一例を示した図である。
図4に示すように、減圧乾燥装置1は、はじめに学習工程を行う(ステップST10)。学習工程では、動作制御部64は、チャンバ20の内部に基板Gを収容しない状態で、複数の学習開度のそれぞれについて、チャンバ20内の減圧排気を行う。そして、基礎データ取得部62は、チャンバ20内の圧力変化を監視することにより、基礎データS62を取得する。
ステップST10の学習工程では、具体的には、大気開放または不活性ガス供給部50による不活性ガスの供給によりチャンバ20内の圧力を大気圧である100,000[Pa]にした後、排気ポンプ30を駆動させるとともに、所定の学習開度にバルブ45を開放する。そして、バルブ45の開放後所定の時間が経過するまで、圧力センサ25によりチャンバ20内の圧力変化を計測する。そして、基礎データ取得部62は、圧力センサ25の計測した計測圧力値S25の変化を監視し、チャンバ20内の圧力と、当該圧力への到達時間との関係を記録する。このような圧力計測を予め決められた学習開度毎に行うことにより、基礎データ取得部62は、例えば図5に示すような基礎データS62を取得する。基礎データ取得部62の取得した基礎データS62は、記憶部603内に保持される。
本実施形態では、複数の学習開度は、3°~10°の間は0.5°間隔、10°~30°の間は1°間隔、そして、30°~90°の間は10°間隔となるように設定される。すなわち、学習開度が大きくなるにつれて、間隔が大きくなるように学習開度が設定される。具体的には、学習開度は、3.0°、3.5°、4.0°、4.5°、5.0°、5.5°、6.0°、6.5°、7.0°、7.5°、8.0°、8.5°、9.0°、9.5°、10°、11°、12°、13°、14°、15°、16°、17°、18°、19°、20°、21°、22°、23°、24°、25°、26°、27°、28°、29°、30°、40°、50°、60°、70°、80°および90°である。なお、図5中では、学習開度が40°、50°、70°および80°の波形は、図示を省略している。
基礎データS62は、計測圧力値S25が複数の所定の値に達する度に到達時間を記録したものであってもよいし、所定の時間間隔ごとに計測圧力値S25を記録したものであってもよい。
ステップST10の学習工程は、ステップST20~ステップST80までの減圧乾燥処理を行う度に行ってもよい。また、学習工程を行った後、次に学習工程を行うまでの間に、ステップST20~ステップST80までの減圧乾燥処理を複数回行ってもよい。
本実施形態では、ステップST10の学習工程を行った後、基板Gの減圧乾燥処理が進められる。まず、レシピデータS70が入力部70を介して目標データ取得部61へ入力される。レシピデータS70は、具体的には、処理期間毎に、目標圧力値および目標到達時間の情報を有する。レシピデータS70により構成される目標減圧波形Rの一例が、図6に示されている。目標データ取得部61は、入力されたレシピデータS70に基づいて、各処理期間T1,T2,T3について、それぞれ、初期圧力値、目標圧力値および目標到達時間を含む目標データS61を取得する(ステップST20)。
例えば、図6の例の目標減圧波形Rを達成するためには、目標データ取得部61は、第1処理期間T1の初期圧力値を100,000Pa、目標圧力値を10,000Pa、目標到達時間を20sec(秒)とする。また、目標データ取得部61は、第2処理期間T2の初期圧力値を10,000Pa、目標圧力値を20Pa、目標到達時間を20secとする。そして、目標データ取得部61は、第2処理期間T2終了後の第3処理期間T3を、不活性ガスパージによりチャンバ20内の圧力を大気圧まで戻すパージモードに設定する。図6の例の目標減圧波形Rのように、段階的に減圧を行うことにより、基板Gの表面に塗布された処理液が突沸するのが抑制される。
次に、チャンバ20内に基板Gが搬入される(ステップST30)。ステップST30では、バルブ45および開閉弁52が閉鎖された状態で、チャンバ20の蓋部22をチャンバ開閉機構(図示せず)により上昇させる。これにより、チャンバ20が開放される。そして、処理液(レジスト液)が塗布された基板Gがチャンバ20内へ搬入され、支持ピン242上に載置される。その後、チャンバ開閉機構により蓋部22を下降させる。これにより、チャンバ20が閉鎖されて、チャンバ20内に基板Gが収容される。
本実施形態では、ステップST20の入力工程の後でステップST30の基板Gの搬入工程が行われるが、ステップST20とステップST30の順番は逆であってもよい。
その後、基準開度決定部63は、目標データS61と基礎データS62とに基づいて、各処理期間の始点におけるバルブ45の開度である基準開度S63を決定する(ステップST40)。
1回目のステップST40では、例えば、図6の例の目標減圧波形Rの第1処理期間T1における基準開度S63を決定する。このため、まず、基準開度決定部63は基礎データS62を参照する。
第1処理期間T1では、初期状態である100,000Paから20secで目標圧力値10,000Paまで減圧を行う。基準開度決定部63は、基礎データS62を参照し、各学習開度について、初期圧力値100,000Paへの到達時間である第1時間を目標圧力値10,000Paへの到達時間である第2時間から引いた差分を算出する。なお、この場合、学習工程における初期状態は100,000Paであるから、初期圧力値100,000Paへの到達時間である第1時間は、0secである。このため、目標圧力値10,000Paへの到達時間である第2時間と、差分とが一致する。
基準開度決定部63は、基礎データS62において、差分と目標到達時間20secとが一致または近似する学習開度に基づいて基準開度S63を決定する。具体的には、本実施形態の基準開度決定部63は、差分と目標到達時間とが一致する学習開度がある場合、その学習開度を、基準開度S63として決定する。また、基準開度決定部63は、差分と目標到達時間とが一致する学習開度がない場合、差分が目標到達時間よりも大きい学習開度であって、差分が目標到達時間に最も近似する学習開度を、基準開度S63として決定する。
ここで、仮に、差分が目標到達時間よりも小さい学習開度を基準開度S63とすると、チャンバ20内の圧力が目標減圧波形Rよりも低くなる可能性が高い。一度チャンバ20内の圧力が目標圧力値よりも低くなってしまうと、バルブ45の開閉制御のみでチャンバ20内の圧力を再度上昇させることは難しい。このため、本実施形態のように、差分と目標到達時間とが一致する、または差分が目標到達時間よりも大きい学習開度を基準開度S63とすることが好ましい。
例えば、図5の基礎データS62では、目標到達時間20secに対し、学習開度6.5°における第2時間および差分は20.2secであり、学習開度7.0°における第2時間および差分は17.9secである。このため、基準開度決定部63は、第1処理期間T1における基準開度S63を6.5°に決定する。
なお、基準開度決定部63は、差分が目標到達時間に近似する2つの学習開度6.5°および7.0°に基づいて、基準開度S63を算出してもよい。その場合、例えば、目標到達時間と各学習開度における差分との差に基づいて、2つの学習開度に重み付けを行うことにより、基準開度S63を算出する。
続いて、基準開度決定部63は、第2処理期間T2における基準開度S63を決定する。第2処理期間T2では、初期圧力値10,000Paから20secで目標圧力値20Paまで減圧を行う。基準開度決定部63は、各学習開度について、初期圧力値10,000Paへの到達時間である第1時間を目標圧力値20Paへの到達時間である第2時間から引いた差分を算出する。そして、基準開度決定部63は、基礎データS62において、差分と目標到達時間20secとが一致または近似する学習開度に基づいて基準開度S63を決定する。
図5の基礎データS62では学習開度13°における第1時間は6.7sec、第2時間は28.3sec、差分は21.6secであり、学習開度14°における第1時間は6.4sec、第2時間は25.6sec、差分は19.2secである。このため、基準開度決定部63は、第2処理期間T2の基準開度S63を13°に決定する。
ステップST40において基準開度S63が決定すると、次に、動作制御部64が各部を制御し、減圧乾燥処理が行われる(ステップST50~ステップST60)。本実施形態では、1回のステップST50~ステップST60において、処理期間T1,T2,T3のうちの1つの期間の減圧乾燥処理が行われる。このため、1回目のステップST50~ステップST60では、第1処理期間T1(20sec)の減圧乾燥処理が行われる。
具体的には、まず、第1処理期間T1の始点において、初期開度設定部641が、バルブ45の開度を、基準開度決定部63の決定した基準開度S63である6.5°に設定する(ステップST50)。続いて、第1処理期間T1の開始後に、フィードバック制御部642が、比例制御を含むフィードバック制御を行う(ステップST60)。
そして、減圧乾燥処理が所定の期間行われた後に、制御部60は、減圧乾燥処理が全て完了したか否かを判断する(ステップST70)。具体的には、制御部60は、残存する処理期間があるか否かを判断する。残存する処理期間がある場合、制御部60は、減圧乾燥処理が完了していないと判断し、ステップST50へと戻る。一方、残存する処理期間が無い場合、制御部60は、減圧乾燥処理が全て完了したと判断し、ステップST80へと進む。
本実施形態では、直前のステップST50~ステップST60で行われた減圧乾燥処理が第1処理期間T1または第2処理期間T2であれば、減圧乾燥処理が完了していないと判断する。一方、直前のステップST50~ステップST60で行われた減圧乾燥処理が第3処理期間T3であれば、減圧乾燥処理が全て完了したと判断する。
ステップST70において、減圧乾燥処理がまだ完了していないと判断すると、制御部60は、ステップST50へと戻る。
2回目の設定工程(ステップST50)では、第2処理期間T2のはじめに、初期開度設定部641が、バルブ45の開度を、基準開度決定部63の決定した基準開度S63である13°に設定する。本実施形態では、1回の基準開度決定工程(ステップST40)において全ての処理期間の基準開度S63を決定するが、本発明はこれに限られない。処理期間ごとに、基準開度決定工程(ステップST40)を行ってもよい。すなわち、各処理期間のはじめに、現在の計測圧力値S25を初期圧力値として、基準開度S63を決定してもよい。そのようにすれば、直前に行われた処理期間の終了時の計測圧力値S25が、次に行われる処理期間の予定した初期圧力値(レシピデータS70における初期圧力値)と異なっていた場合に、基準開度S63を、より適切な値に決定し直すことができる。
続いて、2回目の制御工程(ステップST60)では、第2処理期間T2の開始後に、フィードバック制御部642によるフィードバック制御が行われる(ステップST60)。
第2処理期間T2の完了後、ステップST70において、制御部60は、減圧乾燥処理がまだ完了していないと判断し、再びステップST50へと戻る。
第3処理期間T3では、チャンバ20内の気圧を大気圧まで上昇させる。このため、バルブ45を完全に閉鎖し、チャンバ20内からの排気を停止する。したがって、3回目の設定工程(ステップST50)では、初期開度設定部641は、基準開度S63を0°として設定する。また、第3処理期間T3では、制御部60は、制御工程(ステップST60)においてフィードバック制御を行わず、開閉弁52を開放し、不活性ガス供給源53からチャンバ20内への不活性ガスのパージを行う。これにより、チャンバ20内の気圧を大気圧まで上昇させる。チャンバ20内の圧力が大気圧となったら、開閉弁52が閉鎖される。これにより、減圧乾燥工程が全て完了する。
第3処理期間T3の完了後、ステップST70において、制御部60は減圧乾燥処理が全て完了したと判断し、ステップST80へと進む。
そして、チャンバ20から基板Gが搬出される(ステップST80)。ステップST80では、ステップST30と同様、バルブ45および開閉弁52が閉鎖された状態で、チャンバ20の蓋部22をチャンバ開閉機構により上昇させる。これにより、チャンバ20が開放される。そして、減圧乾燥処理後の基板Gが、チャンバ20外へと搬出される。
所望の減圧速度で減圧処理を行うために、従来は、基準開度S63を設けることなく、P制御、PI制御またはPID制御などの比例制御を含むフィードバック制御が行われていた。しかしながら、大気圧から減圧を行う場合、フィードバック制御のみを用いて制御を行うと、バルブ45の開度変動に対して真空圧力変動が激しいため、大きくハンチングしてチャンバ20内の圧力値が一定値に収束しにくいという問題が生じる。このため、大気圧から減圧を行う場合、本発明のように、予め実験的に求められた基礎データS62に基づいて基準開度S63を設定することにより、ハンチングの問題が生じるのを抑制できる。
一方で、処理期間ごとに、基礎データS62の初期圧力値、目標圧力値および目標到達時間のみに着目して決定した基準開度S63のみを用いて減圧処理を行うと、実際の圧力変動が目標減圧波形Rからはずれる虞がある。例えば、目標減圧波形Rでは、圧力値が時間の経過に従って直線状に変化するが、図5に示す基礎データS62において、圧力値と減圧排気時間との関係は、必ずしも直線状ではない。このため、初期圧力値、目標圧力値および目標到達時間が一致する基礎データS62に基づいて基準開度S63を決定しても、図6中に二点鎖線R1で示すように、目標減圧波形Rに対してずれる部分が現れる虞がある。
また、減圧乾燥処理において、減圧がある程度進むと、溶媒が蒸発し始める。基礎データS62の取得時にはチャンバ20内に溶媒が存在しないため、実際の減圧乾燥処理時には、目標減圧波形Rに対して、溶媒の蒸発に起因する圧力の上昇が生じる。このため、基礎データS62を参照して決定した基準開度S63を用いて、フィードバック制御を行わない場合、図6中に二点鎖線R2で示すように、目標減圧波形Rよりも圧力が大きくなる虞がある。
そこで、この減圧乾燥装置1では、予め実験的に求められた基礎データS62に基づいて基準開度S63を設定するとともに、フィードバック制御により、バルブ開度を基準開度S63から変化させる。具体的には、目標圧力値または計測圧力値S25が含まれる圧力領域に応じて、フィードバック制御の重みづけを異ならせる。これにより、上記のような種々の問題が生じるのを抑制できる。
ステップST60の制御工程において、フィードバック制御部642は、バルブ開度を基準開度S63よりも大きくする制御を行う第1状態では、目標圧力値または計測圧力値S25に応じて、フィードバック制御における比例制御係数を変更する。これにより、圧力領域毎に適切な比例制御係数を用いることができる。第1状態においてバルブ開度を基準開度S63よりも大きくする場合、圧力領域によってチャンバ20内の圧力値の挙動が変動しやすい。このため、第1状態において比例制御係数を変更することが有用である。
本実施形態では、ステップST60の制御工程において、フィードバック制御部642は、バルブ開度を基準開度S63よりも小さくする制御を行う第2状態では、所定の基準比例制御係数を用いる。本実施形態のように、減圧処理時に気体の供給を行わない場合、第2状態における比例制御の影響は小さい。このため、圧力領域毎に比例制御係数を変更させることなく、所定の基準比例制御係数を用いる。
上述した第1状態では、フィードバック制御部642は、目標圧力値または計測圧力値S25が小さくなるにつれて、比例制御係数を大きくする。具体的には、制御部60は、0Paから大気圧である100,000Paまでの圧力範囲を、少なくとも3つの圧力領域に分割する。
そして、目標圧力値または計測圧力値S25が最も大きい圧力領域に含まれる場合、比例制御係数を、予め設定された基準比例制御係数よりも小さくする。このように、大気圧付近の圧力領域においては、フィードバック制御の重み付けを小さくする。これにより、上記のようにハンチングの問題が生じるのを抑制できる。
一方、目標圧力値または計測圧力値S25が最も小さい圧力領域に含まれる場合、比例制御係数を、予め設定された基準比例制御係数よりも大きくする。このように、溶媒が蒸発する比較的低い圧力領域においては、フィードバック制御の重み付けを大きくする。これにより、溶媒の蒸発に起因する圧力の上昇を効率良く抑制できる。
図7は、圧力領域と比例制御係数との関係の一例を示す図である。図7の例では、0Paから100,000Paまでの圧力範囲を、100Pa未満の第1圧力領域と、100Pa以上600Pa未満の第2圧力領域と、600Pa以上2,000Pa未満の第3圧力領域と、2,000Pa以上10,000未満の第4圧力領域と、10,000以上の第5圧力領域との5つの圧力領域に分割している。図7の例では、第1圧力領域における比例制御係数K1は、基準比例制御係数Ksの200%の値である。第2圧力領域における比例制御係数K2は、基準比例制御係数Ksの150%の値である。第3圧力領域における比例制御係数K3は、基準比例制御係数Ksと同じ値である。第4圧力領域における比例制御係数K4は、基準比例制御係数Ksの50%である。また、第5圧力領域における比例制御係数K5は、基準比例制御係数Ksの30%である。
このように、圧力領域によって段階的に第1状態における比例制御係数を変更することによって、圧力領域に応じた適切なフィードバック制御を行うことができる。したがって、より理想的な圧力変化によって基板Gの減圧乾燥処理を行うことができる。
なお、本実施形態のフィードバック制御部642は、比例制御、積分制御および微分制御を含むPID制御を行う。比例制御係数については、上記の通りであるが、積分制御の積分制御係数および微分制御の微分制御係数についても、比例制御係数と同様に圧力領域に応じてその値を変更してもよい。しかしながら、比例制御係数よりも上記のハンチングや圧力上昇の問題に対する影響が少ないため、積分制御係数および微分制御係数は、圧力領域によらずに常に一定であってもよい。
なお、フィードバック制御部642は、比例制御のみを行ってもよいし、比例制御および積分制御を含むPI制御を行ってもよい。
上記の減圧乾燥処理において、ステップST10の学習工程は、ステップST20~ステップST80で行われる基板Gの減圧乾燥処理毎に行われなくてもよい。当該学習工程は、減圧乾燥装置1の設置や移設の際に行われたり、定期的なメンテナンス時に行われたりするものであってもよい。
本実施形態では、上記のように、減圧乾燥処理ごとに、あるいは、定期的に、基礎データS62を取得している。減圧乾燥装置1の設置環境が異なると、バルブ45の開度が同一であっても、チャンバ20内の減圧速度がそれぞれ異なる。また、同一設計により製造される複数の減圧乾燥装置1において、同じバルブ45の開度で減圧乾燥処理を行っても、装置間の製造誤差等により、各減圧乾燥装置1におけるチャンバ20内の減圧速度にはばらつきが存在する。この減圧乾燥装置1では、基板Gの減圧乾燥処理を行う際と同じ装置および設置環境の下で、基礎データS62が取得される。当該基礎データS62に基づいて基準開度S63を決定することにより、所望の減圧速度と現実の減圧速度との間に乖離が生じるのが抑制できる。すなわち、より所望の減圧速度に近い減圧速度で減圧処理を行うことができる。これにより、レジスト液の突沸が抑制され、平滑なレジスト膜を得ることができる。
<2.変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではない。
上記の実施形態では、学習工程によって得られた基礎データに基づいて基準開度を決定していたが、本発明はこれに限られない。基準開度として、例えば、目標データとともに入力された基準開度が用いられてもよいし、同じレシピデータで過去に行った減圧乾燥処理における期間毎の平均開度を基準開度としてもよい。
また、上記の実施形態では、第1状態では目標圧力値または計測圧力値が小さくなるにつれて比例制御係数を大きくし、一方、第2状態では所定の基準比例制御係数を用いていた。しかしながら、第1状態および第2状態の双方において、目標圧力値または計測圧力値が小さくなるにつれて比例制御係数を大きくしてもよい。
また、上記の実施形態では、減圧乾燥装置が1つのチャンバのみを有していたが、本発明はこれに限られない。減圧乾燥装置は、複数のチャンバと、チャンバのそれぞれに接続する複数の配管部を有していてもよい。
また、上記の実施形態では、配管部がバルブを2つ有していたが、配管部に備えられるバルブは1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。
また、上記の実施形態の減圧乾燥装置は、基板処理装置の一部であったが、本発明の減圧乾燥装置は、他の処理部とともに設置されない独立した装置であってもよい。また、上記の実施形態の減圧乾燥装置は、レジスト液が付着した基板を乾燥させるものであったが、本発明の減圧乾燥装置は、その他の処理液が付着した基板を乾燥させるものであってもよい。
また、上記の実施形態の減圧乾燥装置は、液晶表示装置用ガラス基板を処理対象としていたが、本発明の減圧乾燥装置は、有機EL(Electroluminescence)表示装置などの他のFPD(Flat Panel Display)用基板、半導体ウエハ、フォトマスク用ガラス基板、カラーフィルタ用基板、記録ディスク用基板、太陽電池用基板などの他の精密電子装置用基板を処理対象とするものであってもよい。
また、上記の実施形態や変形例に登場した各要素を、矛盾が生じない範囲で、適宜に組み合わせてもよい。
1 減圧乾燥装置
9 基板処理装置
20 チャンバ
25 圧力センサ
30 排気ポンプ
45 バルブ
60 制御部
61 目標データ取得部
62 基礎データ取得部
63 基準開度決定部
64 動作制御部
93 塗布部
95 露光部
96 現像部
641 初期開度設定部
642 フィードバック制御部
G 基板
S25 計測圧力値
S61 目標データ
S62 基礎データ
S63 基準開度

Claims (13)

  1. 処理液が付着した基板を減圧乾燥する減圧乾燥装置であって、
    前記基板を収容するチャンバと、
    前記チャンバ内を減圧排気する減圧排気部と、
    前記チャンバと前記減圧排気部との間に介在し、バルブ開度により減圧排気の流量を調節するバルブと、
    前記チャンバ内の圧力を計測する計測部と、
    各部と電気的に接続される制御部と、
    を有し、
    前記制御部は、
    複数の処理期間ごとの目標圧力値および目標到達時間と、予め実験的に求められた基礎データとに基づいて、基準開度を決定する基準開度決定部と、
    減圧乾燥処理の実行時前記バルブ開度を制御する動作制御部
    を有し、
    前記基礎データは、前記チャンバ内に溶媒が存在しない状態で取得され、
    前記動作制御部は、
    各処理期間の始点において、前記バルブ開度を前記基準開度とする、初期開度設定部と、
    前記計測部の計測した計測圧力値に基づいて、比例制御を含むフィードバック制御により、前記バルブ開度を制御するフィードバック制御部と、
    を含み、
    前記フィードバック制御部は、
    前記バルブ開度を前記基準開度よりも大きくする制御を行う第1状態では、前記目標圧力値または前記計測圧力値が小さくなるにつれて、前記比例制御係数を大きくし、
    前記バルブ開度を前記基準開度よりも小さくする制御を行う第2状態では、所定の基準比例制御係数を用いて比例制御を行い、
    前記フィードバック制御部は、前記第1状態において、
    前記目標圧力値または前記計測圧力値が、0Paから100,000Paまでを3つ以上の圧力領域に分割したうちの最も大きい前記圧力領域に含まれる場合、前記比例制御係数を前記基準比例制御係数よりも小さくし、
    前記目標圧力値または前記計測圧力値が最も小さい前記圧力領域に含まれる場合、前記比例制御係数を前記基準比例制御係数よりも大きくする、減圧乾燥装置。
  2. 請求項1に記載の減圧乾燥装置であって、
    前記フィードバック制御部は、前記比例制御および積分制御を含む前記フィードバック制御を行う、減圧乾燥装置。
  3. 請求項1に記載の減圧乾燥装置であって、
    前記フィードバック制御部は、前記比例制御、積分制御および微分制御を含む前記フィードバック制御を行う、減圧乾燥装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の減圧乾燥装置であって、
    前記制御部は、
    各処理期間ごとに前記目標圧力値および前記目標到達時間を含む目標データを取得する目標データ取得部と、
    所定の複数の前記バルブ開度のそれぞれについて、減圧排気による前記チャンバ内の圧力と前記圧力への到達時間との関係を示す基礎データを取得する基礎データ取得部と、
    をさらに有し、
    前記基準開度決定部は、前記基礎データと、前記目標データとの比較に基づいて、前記基準開度を決定する、減圧乾燥装置。
  5. 請求項4に記載の減圧乾燥装置であって、
    前記基準開度決定部は、前記処理期間のそれぞれについて、
    前記基礎データから、それぞれの前記バルブ開度について、大気圧から前記処理期間の初期圧力値への到達時間である第1時間と、大気圧から前記目標圧力値への到達時間である第2時間とを参照し、前記第2時間と前記第1時間との差分を算出し、
    前記差分と前記目標到達時間とが一致または近似する前記バルブ開度に基づいて、減圧乾燥処理実行時の前記バルブ開度を決定する、減圧乾燥装置。
  6. 請求項5に記載の減圧乾燥装置であって、
    前記基準開度決定部は、
    前記差分と前記目標到達時間とが一致する前記バルブ開度がある場合、前記差分と前記目標到達時間とが一致する前記バルブ開度を前記基準開度に決定し、
    前記差分と前記目標到達時間とが一致する前記バルブ開度がない場合、前記差分が前記目標到達時間よりも大きい前記バルブ開度であって、前記差分が前記目標到達時間に最も近似する前記バルブ開度を前記基準開度に決定する、減圧乾燥装置。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の減圧乾燥装置であって、
    前記バルブは、弁の角度を変えることによって開度を調節する、減圧乾燥装置。
  8. 前記基板に対してレジスト液の塗布と現像を行う基板処理装置であって、
    露光処理前の前記基板に前記レジスト液を塗布する塗布部と、
    前記レジスト液が付着した前記基板を減圧乾燥する、請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の減圧乾燥装置と、
    前記露光処理が施された前記基板に対して現像処理を行う現像部と
    を有する、基板処理装置。
  9. 処理液が付着した基板をチャンバ内に収容して前記チャンバ内を減圧することにより、前記基板を乾燥させる減圧乾燥方法であって、
    a)1つまたは複数の処理期間について、目標圧力値および目標到達時間を含む目標データと、前記目標データに応じた基準開度とを取得するデータ取得工程と、
    b)前記処理期間の始点において、前記チャンバからの減圧排気の流量を調節するバルブのバルブ開度を、前記基準開度に設定する設定工程と、
    c)前記処理期間の開始後に、計測部の計測した前記チャンバ内の計測圧力値に基づいて、比例制御を含むフィードバック制御を行う制御工程と、
    を含み、
    前記工程a)は、
    a1)複数の前記バルブ開度のそれぞれについて、減圧排気による前記チャンバ内の圧力と前記圧力への到達時間との関係を示す基礎データを取得する学習工程と、
    a2)前記目標データを取得する目標データ取得工程と、
    a3)前記工程a1)および前記工程a2)の後で、前記基礎データと、前記目標データとに基づいて、前記基準開度を決定する基準開度決定工程と、
    を含み、
    前記工程a1)において、前記基礎データは、前記チャンバ内に溶媒が存在しない状態で取得され、
    前記工程c)において、
    前記バルブ開度を前記基準開度よりも大きくする制御を行う第1状態では、前記目標圧力値または前記計測圧力値が小さくなるにつれて、前記比例制御係数を大きくし、
    前記バルブ開度を前記基準開度よりも小さくする制御を行う第2状態では、所定の基準比例制御係数を用いて比例制御を行い、
    前記工程c)において、前記第1状態では、
    前記目標圧力値または前記計測圧力値が、0Paから100,000Paまでを3つ以上の圧力領域に分割したうちの最も大きい前記圧力領域に含まれる場合、前記比例制御係数を前記基準比例制御係数よりも小さくし、
    前記目標圧力値または前記計測圧力値が、最も小さい前記圧力領域に含まれる場合、前記比例制御係数を前記基準比例制御係数よりも大きくする、減圧乾燥方法。
  10. 請求項9に記載の減圧乾燥方法であって、
    前記工程c)において、前記比例制御および積分制御を含む前記フィードバック制御を行う、減圧乾燥方法。
  11. 請求項9に記載の減圧乾燥方法であって、
    前記工程c)において、前記比例制御、積分制御および微分制御を含む前記フィードバック制御を行う、減圧乾燥方法。
  12. 請求項9ないし請求項11のいずれかに記載の減圧乾燥方法であって、
    前記工程a3)は、
    a31)前記基礎データから、それぞれの前記バルブ開度について、前記処理期間の初期圧力値への前記到達時間である第1時間と、前記目標圧力値への前記到達時間である第2時間とを参照する工程と、
    a32)前記第2時間と前記第1時間との差分を算出する工程と、
    a33)前記差分と前記目標到達時間とが一致または近似する前記バルブ開度に基づいて、前記基準開度を決定する工程と、
    を含む、減圧乾燥方法。
  13. 請求項12に記載の減圧乾燥方法であって、
    前記工程a33)において、
    前記差分と前記目標到達時間とが一致する前記バルブ開度がある場合、前記差分と前記目標到達時間とが一致する前記バルブ開度を前記基準開度に決定し、
    前記差分と前記目標到達時間とが一致する前記バルブ開度がない場合、前記差分が前記目標到達時間よりも大きい前記バルブ開度であって、前記差分が前記目標到達時間に最も近似する前記バルブ開度を前記基準開度に決定する、減圧乾燥方法。
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