JP7061447B2 - 気化熱冷却編地 - Google Patents

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Description

本発明は、気化熱冷却編地に関する。より具体的には、本発明は、効率的に汗を吸収・拡散でき、身体から呈される熱を利用して吸収した汗を気化させ、その時に生じる気化熱冷却によって優れたクーリング効果を奏する気化熱冷却編地に関する。
近年、地球温暖化の対策の一つとして夏場のクールビズが推奨されており、夏場でも快適に着用できる衣料素材の需要が高まっている。また、運動時の体温上昇や発汗によって生じる暑熱感やムレ・ベタツキ感等は、快適性を損なう要因になっており、運動時でも快適性を付与できる衣料素材についても、高い需要がある。そこで、従来、夏場や運動時にクーリング(清涼感の付与)効果を付与して、体温上昇による暑熱感や発汗による不快感を低減できる衣料素材について精力的に検討されている。
近年、このような機能性素材として、身体から呈される熱を利用して、吸収した汗を気化させ、その時に生じる気化熱冷却によってクーリング効果を奏する衣料素材が提案されている。例えば、特許文献1には、主として生地の外気側面に吸水能力の優れた繊維と水拡散能力の優れた繊維とが混在し、主として生地の肌側面に吸水能力の劣る繊維が位置する編み組織であって、特定の吸水時間、吸水量、通気性、水拡散面積及び乾燥速度を満たす編物が、優れたクーリング機能を備え得ることが報告されている。また、特許文献2には、常圧カチオン可染ポリエステル繊維を少なくとも肌側となる面の一部又は全部に使用したポリエステル系合成繊維で構成され、且つ吸水処理がなされた編物であって、特定の見掛け生地密度、保水量、開口率、通気度、拡散性残留水分率、及び気化熱冷却機能を具備する編物は、汗を素早く吸収し、高効率な気化熱冷却性を実現できることが報告されている。
しかしながら、特許文献1の技術では、綿が混用されているために、汗が乾きにくく、厚みが出て重くなりやすいという欠点がある。また、特許文献2の技術では、アルカリ減量を施す必要があるため、糸質が脆くなり、耐久性等に劣る場合があり、更にクーリング効果が不十分であるという欠点がある。
特開2002-54056号公報 特開2015-124459号公報
昨今、衣料素材の機能性向上に対する要望が高まっており、クーリング効果を有する衣料素材の更なる機能性の向上が求められている。そこで、本発明の目的は、優れたクーリング効果を奏する気化熱冷却編地を提供することである。
本発明者等は、前記課題を解決すべく鋭意検討を行ったところ、肌側面に配される編地において、構成単糸の横断面の外周部が1個以上の凸部を有する扁平断面形状を有し、捲縮率が実質的に0%である合成繊維を使用することによって、優れたクーリング効果が奏されることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて更に検討を重ねることにより完成したものである。
即ち、本発明は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1. 扁平断面形状の合成繊維が肌側面に配されている気化熱冷却編地であって、
前記扁平断面形状の合成繊維は横断面の外周部に1個以上の凸部を有し、
前記扁平断面形状の合成繊維の捲縮率が実質的に0%である、気化熱冷却編地。
項2. 前記扁平断面形状の合成繊維の横断面の扁平度が1.0~5である、項1に記載の気化熱冷却編地。
項3. 肌側面とは反対側の面に、ポリエステル捲縮糸が配されているダブルニットである、項1又は2に記載の気化熱冷却編地。
項4. 前記ポリエステル捲縮糸の捲縮率が5~50%である、項3に記載の気化熱冷却編地。
項5. 前記ポリエステル捲縮糸が、赤外線吸収剤を含む、項3又は4に記載の気化熱冷却編地。
項6. 更に弾性糸を含む、項1~5のいずれかに記載の気化熱冷却編地。
項7. 項1~6のいずれかに記載の気化熱冷却編地を含む、スポーツウェア。
項8. 項1~6のいずれかに記載の気化熱冷却編地を含む、空調服着用時に着用されるアンダーウェア。
本発明の編地は、肌側に配される編地に特定の扁平断面形状の合成繊維を利用しているために、肌から汗を効率的に吸収すると共に、吸収した汗を編地内で効率的に拡散させることにより広い範囲で体温を奪うことができ、気化熱冷却によるクーリング効果(特に風のある状態でのクーリング効果)が優れている。
扁平断面形状の合成繊維の横断面の例を示す図である。 消費熱量測定装置の概要を示す図である。 消費熱量測定装置の試験片設置部1の上面図の模式図である。 消費熱量測定装置の試験片設置部1の断面図の模式図である。
本発明の気化熱冷却編地は、扁平断面形状の合成繊維が肌側面に配されている気化熱冷却編地であって、前記扁平断面形状の合成繊維は横断面の外周部に1個以上の凸部を有し、前記扁平断面形状の合成繊維の捲縮率が実質的に0%であることを特徴とする。
本発明の気化熱冷却編地において、優れたクーリング効果を奏する作用機序については、限定的な解釈を望むものではないが、以下のように考えられる。特定の扁平断面形状の合成繊維が肌側面に配されているので、肌から汗を効率的に吸収することができる。特定の扁平断面形状の合成繊維で形成されている編地面は水分の分散性に優れているため、吸収された汗は、特定の扁平断面形状の合成繊維で形成されている編地面(肌側面)に効率的に拡散する。その結果、吸収した汗が、肌と広い範囲で接触可能となり、効率的に体温を奪うことができ、体温と汗を利用した気化熱冷却によりクーリング効果が向上する。
以下、本発明の気化熱冷却編地について詳述する。
[扁平断面形状の合成繊維]
本発明の気化熱冷却編地では、肌側面に扁平断面形状の合成繊維が配されている。
扁平断面形状の合成繊維を構成する樹脂については、特に制限されないが、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアクリル系樹脂等が挙げられる。これらの中でも、汗の吸収性、汗の拡散性、及びクーリング効果をより効果的に向上させるという観点から、好ましくはポリエステル系樹脂が挙げられる。
扁平断面形状の合成繊維の横断面(長手方向に対して垂直方向の断面)の形状が、外周部(当該横断面の外形)に1個以上の凸部を有する。当該凸部の数については、1個以上であればよいが、具体的には、1~6個、好ましくは1~4個、更に好ましくは1又は2個が挙げられる。扁平断面形状の合成繊維の横断面の一例として、図1に示す形状が挙げられる。図1の(イ)、(ロ)、及び(ニ)は、外周部に1個の凸部を有している例であり、図1の(ハ)は、外周部に2個の凸部を有している例である。このように外周部に1個以上の凸部を有する扁平断面形状の合成繊維を使用することにより、繊維間に微細な間隙を形成でき、汗の吸収性及び拡散性を向上させ、優れたクーリング効果を奏することが可能になる。
扁平断面形状の合成繊維の扁平度については、特に制限されないが、例えば、1~5、好ましくは1.2~2.8が挙げられる。ここで、本発明において、扁平度とは、測定対象となる繊維の構成フィラメントの全本数について、下記式(1)に従って扁平度を求め、その平均値を算出することによって得られる値である。扁平度が1未満の場合、繊維の有効な配向が得られ難くなる傾向が現れることがあり、扁平度が5を超えると横断面の形状が不安定になる傾向が現れることがある。
Figure 0007061447000001
扁平断面形状の合成繊維は、マルチフィラメント糸として使用することが好ましい。マルチフィラメント糸の構成フィラメント数については、特に制限されないが、例えば、20~100本、好ましくは22~98本、更に24~96本が挙げられる。
また、本発明で使用される扁平断面形状の合成繊維は、捲縮率が実質的に0%であることを要する。このように捲縮率が実質的に0%であることによって、糸のふくらみ感が低減し、生地としての厚みが減少するため、一定時間での水の拡散性を向上させることが可能になる。本発明において、「捲縮率が実質的に0%」とは、(i)仮撚加工に供されておらず、捲縮率が0%、又は本発明の効果に影響を及ぼさない程度に僅かな捲縮率であること、及び(ii)仮撚加工に供されていても本発明の効果に影響を及ぼさない程度に僅かな捲縮率であること、を意味し、仮撚加工の有無に拘わらず、本発明の効果に影響を及ぼさない程度に僅かな捲縮率を示す場合(例えば、捲縮率が1%未満の場合)も包含される。
本発明において、捲縮率は、以下の方法により測定して得られる値である。まず、枠周1.125mの検尺機を用いて巻き数5回で、測定対象となる繊維をカセ取りした後、カセを室温下フリー状態でスタンドに一昼夜吊り下げる。次に、カセに0.000147cN/dtexの荷重を掛けたまま沸水中に投入し30分間湿熱処理する。その後、カセを取り出し、水分を濾紙で軽く取り、室温下フリー状態で30分間放置する。そして、カセに0.000147cN/dtexの荷重及び0.00177cN/dtex(軽重荷)を掛け、長さXを測定する。続いて、0.000147cN/dtexの荷重は掛けたまま、軽重荷に代えて0.044cN/dtexの荷重(重荷重)を掛け、長さYを測定する。その後、捲縮率(%)=(Y-X)/Y×100なる式に基づき、算出する。捲縮率の測定は、測定対象となる繊維の5本について行い、それぞれの平均をその糸の捲縮率とする。
扁平断面形状の合成繊維の単繊維繊度については、特に限特に制限されないが、例えば、0.1~3.0dtex、好ましくは0.3~2.7dtex、更に好ましくは0.5~2.5dtexが挙げられる。このような単繊維繊度を充足することにより、繊維間の毛細管現象が発現し易い傾向になり、吸水性及び水の拡散性が更に向上すると共に、肌あたり(風合い)も良くなる。
[ポリエステル捲縮糸]
本発明の気化熱冷却編地は、扁平断面形状の合成繊維のみを用い、肌側面とは反対側の面の双方が扁平断面形状の合成繊維で形成されている編地であってもよいが、肌側面とは反対側の面(即ち、表面)にポリエステル捲縮糸が配されている2層構造の編地(即ち、ダブルニット)であってもよい。このように肌側面とは反対側の面にポリエステル捲縮糸を配すると、扁平断面形状の合成繊維によって吸収された汗を、当該ポリエステル捲縮糸が吸い上げて編地全体に効率的に拡散させることが可能になるので、クーリング効果をより一層向上させることができる。
ポリエステル捲縮糸の捲縮率については、特に制限されないが、例えば5~50%、好ましくは10~45%、更に好ましくは10~40%が挙げられる。このような捲縮率を充足することによって、扁平断面形状の合成繊維によって吸収された汗を、効果的に吸い上げて編地全体に拡散させる作用が高まり、格段に優れたクーリング効果を奏することができる。
また、ポリエステル捲縮糸には、赤外線吸収剤が含まれていてもよい。前記ポリエステル捲縮糸に赤外線吸収剤が含まれている場合、赤外線吸収材が赤外線を吸収して発熱するため、生地が吸収した汗の気化を促進することが可能になる。
赤外線吸収剤の種類については、特に制限されないが、例えば、アンチモンドープ酸化錫、スズドープ酸化インジューム、酸化チタンと酸化錫との混合物等の金属酸化物が挙げられる。これらの赤外線吸収剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
赤外線吸収剤は、ポリエステル捲縮糸の全体に分散されて含有されていてもよく、また、芯部及び鞘部を有する芯鞘構造のポリエステル捲縮糸において芯部に含有されていてもよい。
ポリエステル捲縮糸における赤外線吸収剤の含有量については、使用する赤外線吸収剤の種類等に応じて適宜設定すればよいが、例えば、0.01~10質量%、好ましくは0.05~8質量%、更に好ましくは0.1~5質量%が挙げられる。
ポリエステル捲縮糸の単繊維繊度については、特に限特に制限されないが、例えば、0.5~4.0dtex、好ましくは0.8~3.5dtex、更に好ましくは1.0~3.0dtexが挙げられる。
ポリエステル捲縮糸の構成フィラメント数については、特に制限されないが、例えば、10~200本、好ましくは15~180本、更に20~150本が挙げられる。
本発明の気化熱冷却編地において、ポリエステル捲縮糸は、1種のものを単独で使用してもよく、組成や物性が異なる2種以上のものを組み合わせて使用してもよい。
本発明の気化熱冷却編地において、肌側とは反対側にポリエステル捲縮糸を配する場合、扁平断面形状の合成繊維とポリエステル捲縮糸の混用率については特に制限されないが、例えば、扁平断面形状の合成繊維100質量部当たり、ポリエステル捲縮糸が33~300質量部、好ましくは40~240質量部、更に好ましくは40~200質量部が挙げられる。
[弾性糸]
本発明の気化熱冷却編地は、必要に応じて、弾性糸が含まれていてもよい。本発明の気化熱冷却編地に弾性糸が含まれることにより、本発明の気化熱冷却編地に伸縮性を付与して、肌に貼りついた状態で着用でき、吸汗性の向上及び肌面での気化促進を図ることができる。
弾性糸は、肌側面又は肌側とは反対側の面のいずれに配されていてもよく、これら双方にはいされていてもよい。扁平断面形状の合成繊維による汗の吸水性を低下させないために、弾性糸は肌側とは反対側の面に配されていることが好ましい。
弾性糸の構成樹脂の種類については、特に制限されないが、例えば、ポリウレタンが挙げられる。
弾性糸の単繊維繊度については、特に限特に制限されないが、例えば、5~50dtex、好ましくは8~40dtex、更に好ましくは10~30dtexが挙げられる。
本発明の気化熱冷却編地において、弾性糸を使用する場合、扁平断面形状の合成繊維と弾性糸の混用率については特に制限されないが、例えば、弾性糸を肌側とは反対側の面に配する場合であれば、ポリエステル捲縮糸100質量部当たり、弾性糸が1~100質量部、好ましくは2~75質量部、更に好ましくは3~60質量部が挙げられる。また、例えば、弾性糸を肌側面に配する場合であれば、扁平断面形状の合成繊維100質量部当たり、弾性糸が1~100質量部、好ましくは2~75質量部、更に好ましくは3~60質量部が挙げられる。
[吸水剤]
本発明の気化熱冷却編地において、肌側面又は肌側とは反対側の面の少なくとも一方に、吸水剤が付着されていてもよい。このように吸水剤を付着させることによって、汗の吸収性及び汗の拡散性をより一層向上させることができる。
吸水剤とは、繊維に対して親水性を付与し、水との親和性を向上させる添加剤であり、吸水加工剤、吸水性付与剤等とも称されることがある。吸水剤としては、繊維製品に付着して水に対する親和性を付与できる親水性物質であればよく、繊維分野において通常使用されているものを用いることができる。本発明において使用される吸水剤の種類は、特に制限されないが、例えば、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキサイド付加ポリエステル系化合物(ポリエチレングリコールとポリエチレンテレフタレートのブロック共重合体等)、ポリエチレンオキサイド付加フッ素系化合物、ポリエチレンオキサイド付加シリコン系化合物等のポリエチレンオキサイド系化合物;ジオレイルスルホコハク酸ナトリウム等のジアルキルスルホコハク酸塩等が挙げられる。これらの吸水剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの吸水剤の中でも、好ましくはポリエチレンオキサイド系化合物、更に好ましくはポリエチレンオキサイド付加ポリエステル系化合物が挙げられる。
生地に付着させる吸水剤の量については、使用する吸水剤の種類等に応じて適宜設定すればよいが、例えば、0.05~20g/m2、好ましくは0.07~18g/m2、更に好ましくは0.07~13g/m2が挙げられる。
本発明の気化熱冷却編地に吸水剤を付着させるには、公知の吸水加工を行えばよい。例えば、まず、吸水剤を含む水溶液を調製し、次に、パディング法、スプレー法、キスロールコータ法、スリットコータ法等によって、気化熱冷却編地に上記水溶液を付与し、105~190℃で30~180秒間乾熱処理すればよい。上記水溶液には、必要に応じて架橋剤、柔軟剤、帯電防止剤などを併せて含ませてもよい。また、吸水剤の付与は、染色浴中で、吸水剤及び染色剤を含む水溶液を用いて染色加工と同時に行ってもよい。
[気化熱冷却編地の編特性]
本発明の気化熱冷却編地の編組織については、扁平断面形状の合成繊維が肌側面、必要に応じて使用されるポリエステル捲縮糸が肌側とは反対側に配されていることを限度として特に制限されないが、例えば、タックメッシュ、片袋、タックリバーシブル等が挙げられる。これらの編組織の中でも、好ましくはタックメッシュが挙げられる。
本発明の気化熱冷却編地の編密度については、特に制限されないが、例えば、20~100コース/インチ、好ましくは25~90コース/インチ、更に好ましくは30~80コース/インチ;且つ、10~70ウェール/インチ、好ましくは20~65ウェール/インチ、更に好ましくは30~60ウェール/インチが挙げられる。このような編密度の範囲を充足することにより、編み目の間隔が空きすぎて水の拡散が滞ることなく、また編み目の間隔が詰まりすぎて生地の厚みが大きくなりすぎることを抑制し、十分な吸汗拡散性を保つことができる。
本発明の気化熱冷却編地の目付については、特に制限されないが、例えば、250g/m2以下、好ましくは50~250g/m2、更に好ましくは70~220g/m2が挙げられる。このような目付の範囲を充足することにより、スポーツウェアやアンダーウェアとしての強度を保ちながら、厚すぎず十分な水の拡散性を保つことができる。
本発明の気化熱冷却編地の厚みについては、特に制限されず、適用される衣料の種類等に応じて適宜設定すればよいが、例えば、200~1000μm、好ましくは300~950μm、更に好ましくは400~900μmが挙げられる。
[製造方法]
本発明の気化熱冷却編地は、扁平断面形状の合成繊維、必要に応じてポリエステル捲縮糸、及び必要に応じて弾性糸を用いて、扁平断面形状の合成繊維が肌側面、必要に応じて使用されるポリエステル捲縮糸が肌側とは反対側に配されるように、製編することによって製造される。製編は、公知の編機を用いて行うことができる。
[用途]
本発明の気化熱冷却編地は、汗の効率的に吸収及び拡散ができ、吸収・拡散させた汗によって、広い範囲で体温を奪うことができるので、気化熱冷却によるクーリング効果を効率的に奏することができる。そのため、本発明の気化熱冷却編地は、クーリング効果が求められる各種衣料用途に使用することができる。
特に、本発明の気化熱冷却編地が奏するクーリング効果は、風のある状態において、より強く実感されるので、風を受ける環境で使用される衣料(例えば、スポーツウェア)、風が物理的に与えられる衣料(例えば、衣料内への送風装置を備えた衣料(所謂、空調服)を着用する際のアンダーウェア等)に好適に使用される。
以下、実施例によって本発明を詳しく説明する。但し、本発明は以下の実施例によって限定されるものではない。
1.測定・試験方法
以下の実施例、比較例における測定及び評価は下記の方法に従って行った。
(1)繊度
JIS L1013 8.3.1の規定に基づいて測定した。
(2)目付け JIS L1096:2010 8.3.2に基づいて目付けを測定した。
(3)厚み
デュアルシックネスゲージ(ピーコック社製)を使用して測定した。
(4)扁平度及び凸部の数
扁平断面形状の合成繊維を切断し、光学顕微鏡(株式会社キーエンス製「マイクロスコープVHX-900」)を使用して、断面を100倍で観察し、凸部の数を求めた。また、当該光学顕微鏡によって観察された像を解析し、繊維の構成フィラメントの全本数について、下記式(1)に従って偏平度を求め、その平均値を算出した。
偏平度=(繊維横断面の長軸方向の長さ)/(繊維横断面の短軸方向の長さ) (1)
(5)消費熱量
消費熱量測定装置を用いて、水分気化量の指標として消費熱量を測定した。具体的手法及び消費熱量測定装置の概要は以下の通りである。
<測定方法>
(1)気化熱冷却編地を正方形(30cm×30cm)に切り取った試験片を準備した。
(2)試験片を下記消費熱量測定装置の試験片設置部上にテープで固定した。この際、試験片の肌側面が試験片設置部に接するように配置した。
(3)30℃×80%RHの測定環境の下で、試験片設置部のアルミニウムプレートの温度を34℃、及び水供給速度を15ml/m2/時間に設定して静置して安定化させた。
(4)水供給速度を400ml/m2/時間に変更すると共に、風速2m/秒で風を当て、熱量を経時的に測定した。
(5)水供給速度を400ml/m2/時間に変更した時点を測定開始時とし、測定開始から0分及び30分後の消費熱量を求めた。
<消費熱量測定装置の概要>
消費熱量測定装置は、試験片設置部1と、当該試験片設置部1に送風する送風手段2と、送風壁3とを有している。消費熱量測定装置の概略図を図2に示す。
・試験片設置部1
前記試験片設置部1は、アルミニウムプレート11(縦35cm、横35cm)が断熱材12に埋め込まれている。
前記アルミニウムプレート11は、合計36個の水供給口111(直径1mmの円形の貫通口)が設けられ、当該水供給口11は、端部から端部に隣接する水供給口の中心点までの距離が25mm、近接する水供給口の中心点間の距離が30mmになるように配されている。
アルミニウムプレート11の各水供給口111には、所定速度で水を供給可能であって断熱材を連通する通水管13が接続されている。
アルミニウムプレート11の中心内部には、温度制御手段14が組み込まれており、当該温度制御手段14は、通電によって所定温度になるようにアルミニウムプレートを加熱できる発熱部、及び発熱に要する消費熱量を測定する熱量測定部を有している。
前記温度制御手段14は、電力を供給可能なように電源に接続されている。
試験片設置部1の上面図の模式図を図3に示し、試験片設置部1の断面図の模式図を図4に示す。なお、図3及び4において、温度制御手段14対して電力を供するための導線については便宜上割愛している。
・送風手段2
送風手段2は、前記試験片設置部1に対し、風速2m/秒で風を送るように構成されている。
・送風壁3
送風壁3は、送風手段2によって送風される風が、前記試験片設置部1に対し45°の角度で当たるように、送風手段2の送風口から試験片設置部1の端部まで繋がる1枚のシートによって形成されている。
(6)捲縮率
枠周1.125mの検尺機を用いて巻き数5回で糸条をカセ取りした後、カセを室温下フリー状態でスタンドに一昼夜吊り下げた。次に、カセに0.000147cN/dtexの荷重を掛けたまま沸水中に投入し30分間湿熱処理した。その後、カセを取り出し、水分を濾紙で軽く取り、室温下フリー状態で30分間放置した。そして、カセに0.000147cN/dtexの荷重及び0.00177cN/dtex(軽重荷)を掛け、長さXを測定した。続いて、0.000147cN/dtexの荷重は掛けたまま、軽重荷に代えて0.044cN/dtexの荷重(重荷重)を掛け、長さYを測定した。その後、捲縮率(%)=(Y-X)/Y×100なる式に基づき、算出する。捲縮率の測定は、糸条の5本について行い、それぞれの平均をその糸の捲縮率とする。
2.気化熱冷却編地の製造
(実施例1)
下記の糸を用い、釜径33インチ、ゲージ数32の編機を用いて、メッシュ調ダブル編地を得た。得られた編地に対し、液流染色機を使用して、日華化学社製精練剤「サンモールFL(商品名)」を含む浴で、80℃で30分間精練した。その後、染色機から上記の浴を取り除いた後、ダイスター社製分散染料「Dianix Blue UN-SE(商品名)」を1.0%o.m.f、酢酸を0.2cc/L、日華化学社製分散均染剤「ニッカサンソルトSN-130(商品名)」を0.5g/L及び高松油脂社製吸水剤「SR1800(商品名)」(ポリエチレンオキサイド付加ポリエステル系化合物)を2.0%o.m.f含む浴を注入し、135℃で20分間の条件で丸編物を親水化・染色加工した。親水化・染色加工後、ピンテンターを使用して丸編物を170℃で仕上げセットし、気化熱冷却編地を得た。
肌側面:
・偏平断面形状のポリエステル繊維(ユニチカトレーディング社製、ルミエース)(73dtex44フィラメント、捲縮率0%、単糸繊維の横断面の外周部の凸部の数:1個、単糸繊維の横断面の扁平度;1.6);編地全体中で59質量%の比率で使用。
肌側面とは反対側の面:
・ポリエステル仮撚捲縮糸(56dtex72フィラメント、捲縮率22.1%、単糸繊維の横断面の外周部に凸部がなく、単糸繊維の横断面の扁平度は略1);編地全体中で34.6質量%の比率で使用。
・ポリウレタン弾性糸(22dtex);編地全体中で5.9質量%の比率で使用。
(実施例2)
下記の糸を用い、釜径33インチ、ゲージ数28の編機を用いて、鹿の子調ダブル編地を得た。得られた編地に対し、実施例1と同条件で、精練、親水化・染色加工を行い、気化熱冷却編地を得た。
肌側面:
・偏平断面形状のポリエステル繊維(ユニチカトレーディング社製、ルミエース)(73dtex44フィラメント、捲縮率0%、単糸繊維の横断面の外周部の凸部の数:1個、繊維の横断面の扁平度:1.6);編地全体中で37.7質量%の比率で使用。
肌側面とは反対側の面:
・ポリエステル仮撚捲縮糸(56dtex24フィラメント、捲縮率27.3%、単糸繊維の横断面の外周部に凸部がなく、単糸繊維の横断面の扁平度は略1);編地全体中で25.4質量%の比率で使用。
・ポリエステル仮撚捲縮糸(111dtex48フィラメント、捲縮率20.5%、単糸繊維の横断面の外周部に凸部がなく、単糸繊維の横断面の扁平度は略1);編地全体中で36.9質量%の比率で使用。
(比較例1)
下記の糸を用い、釜径33インチ、ゲージ数28の編機を用いて、メッシュ調ダブル編地を得た。得られた編地に対し、実施例1と同条件で、精練、親水化・染色加工を行い、気化熱冷却編地を得た。
肌側面:
・ポリエステル仮撚捲縮糸(84dtex36フィラメント、捲縮率28.8%、単糸繊維の横断面の外周部に凸部がなく、単糸繊維の横断面の扁平度は略1);編地全体中で64.6質量%の比率で使用。
肌側面とは反対側の面:
・ポリエステル仮撚捲縮糸(56dtex72フィラメント、捲縮率22.1%、単糸繊維の横断面の外周部に凸部がなく、単糸繊維の横断面の扁平度は略1);編地全体中で30.4質量%の比率で使用。
・ポリウレタン弾性糸(22dtex);編地全体中で5.0質量%の比率で使用。
(比較例2)
下記の糸を用い、釜径33インチ、ゲージ数28の編機を用いて、鹿の子調ダブル編地を得た。得られた編地に対し、実施例1と同条件で、精練、親水化・染色加工を行い、気化熱冷却編地を得た。
肌側面:
・ポリエステル仮撚捲縮糸(84dtex36フィラメント、捲縮率28.8%、単糸繊維の横断面の外周部に凸部がなく、単糸繊維の横断面の扁平度は略1);編地全体中で42.9質量%の比率で使用。
肌側面とは反対側の面:
・ポリエステル仮撚捲縮糸(56dtex24フィラメント、捲縮率27.3%、単糸繊維の横断面の外周部に凸部がなく、単糸繊維の横断面の扁平度は略1);編地全体中で23.7質量%の比率で使用。
・ポリエステル仮撚捲縮糸(111dtex48フィラメント、捲縮率20.5%、単糸繊維の横断面の外周部に凸部がなく、単糸繊維の横断面の扁平度は略1);編地全体中で33.4質量%の比率で使用。
(比較例3)
下記の糸を用い、釜径33インチ、ゲージ数28の編機を用いて、メッシュ調ダブル編地を得た。得られた編地に対し、実施例1と同条件で、精練、親水化・染色加工を行い、気化熱冷却編地を得た。
肌側面:
・ポリエステル仮撚捲縮糸(56dtex72フィラメント、捲縮率22.1%、単糸繊維の横断面の外周部に凸部がなく、単糸繊維の横断面の扁平度は略1);編地全体中で34.6質量%の比率で使用。
・ポリウレタン弾性糸(22dtex);編地全体中で5.9質量%の比率で使用。
肌側面とは反対側の面:
・偏平断面形状のポリエステル繊維(ユニチカトレーディング社製、ルミエース)(73dtex44フィラメント、捲縮率0%、単糸繊維の横断面の外周部の凸部の数:1個、単糸繊維の横断面の扁平度:1.6);編地全体中で59.5質量%の比率で使用。
3.結果
各気化熱冷却編地について評価した結果を表1に示す。この結果、構成繊維糸の横断面の外周部に1個以上の凸部を有し、捲縮率が0%である扁平断面形状の合成繊維を肌側面に配した気化熱冷却編地は、測定開始から0分と10分後の消費熱量の差が65W/m2・℃以上の高い値を示しており、発汗した汗を効率的に気化できることが確認された(実施例1及び2)。実施例1及び2では、特定の扁平断面形状の合成繊維を肌側面に配しているため、吸水した水を当該肌側面内で拡散する作用が高く、その結果、高い消費熱量を示したと考えられる。
Figure 0007061447000002
1 試験片設置部
11 アルミニウムプレート
111 水供給口
12 断熱材
13 通水管
14 温度制御手段
2 送風手段
3 送風壁

Claims (5)

  1. 扁平断面形状の合成繊維が肌側面に配されている気化熱冷却編地であって、
    前記扁平断面形状の合成繊維は横断面の外周部に1又は2個の凸部を有し、
    前記扁平断面形状の合成繊維の捲縮率が実質的に0%であり、
    前記扁平断面形状の合成繊維の横断面の扁平度が1.2~2.8であり、
    前記扁平断面形状の合成繊維の単繊維繊度が0.5~2.5dtexであり、
    肌側面とは反対側の面に、ポリエステル捲縮糸が配されているダブルニットであり、且つ
    前記ポリエステル捲縮糸の捲縮率が5~50%である、気化熱冷却編地。
  2. 前記ポリエステル捲縮糸が、赤外線吸収剤を含む、請求項に記載の気化熱冷却編地。
  3. 更に弾性糸を含む、請求項1又は2に記載の気化熱冷却編地。
  4. 請求項1~のいずれかに記載の気化熱冷却編地を含む、スポーツウェア。
  5. 請求項1~のいずれかに記載の気化熱冷却編地を含む、衣料内に送風するための送風装置を備えた衣料の着用時に着用されるアンダーウェア。
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