JP2020007690A - 複合糸及びそれを用いた織編物 - Google Patents

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Abstract

【課題】体表面の熱を効果的に体外に放出するとともに、液体及び気体の両方の汗に対応する快適な繊維製品を作るための複合糸、及びそれを用いた織編物を提供する。特に、皮膚との接触による熱移動を高めて繊維製品内温度上昇を抑制し、また不感蒸泄した湿気を効果的に吸湿して湿度上昇を抑制するとともに、液相の汗をかいたときにもベタツキがなく、快適と感じられる時間を可能な限り長く保つ。【解決手段】高分子量ポリエチレン繊維、アラミド繊維、ポリアリレート繊維、ポリベンザゾール繊維、及び炭素繊維からなる群から選択される少なくとも1種の繊維であるフィラメントとセルロース短繊維からなる、英式番手5〜40番手の複合糸であって、該糸の20℃、65%RHにおける水分率が2.5〜12%であり、該糸の表面に存在する長さ3mm以上の毛羽数が糸長10mあたり20〜200個であることを特徴とする複合糸。【選択図】図1

Description

本発明は、春夏に快適な繊維製品、例えば寝装具や肌着として着用したときの接触冷感が高く、肌離れ性、吸湿性等の発汗時の着用快適性に優れた織編物に使用するのに好適な複合糸、及びそれを用いた織編物に関する。
寝具や肌着スポーツアンダー等の皮膚に直接着用する繊維製品において、夏場の暑さに対応するため接触冷感素材が好適に用いられている。
皮膚からの熱伝導を高めるため、熱伝導性の良い繊維を用いたり、繊維表面の凹凸を減らしたりして接触面積を高める等の工夫がなされている。冷感を高める衣料や衣料資材用として、熱伝導性と接触時の冷感を高めた編地快適性布帛が提案されている(特許文献1参照)。しかし、この布帛は、瞬間的な冷感については非常に高い性能を有するが、発汗したときの快適性については考慮されておらず、衣服や寝床における肌と生地の間の湿度上昇による蒸れ感や、汗をかいたときのベタツキ感を抑えることは難しかった。
また、不感蒸泄を効果的に吸湿して湿度上昇も抑制することで、汗腺からの発汗ポイントを遅らせ、快適と感じられる時間を可能な限り長く保ち、温熱生理学的な快適性に優れた繊維製品が提案されている(特許文献2参照)。しかし、この製品では、冷感を得られやすい長繊維を用いて、且つ充填密度の高い繊維製品にする必要があり、吸湿性の高い素材は使っているが通気性が低く、汗をかいて生地が濡れてしまうと、生地が肌に吸い付いてベタツキ感が起こって不快になりやすい問題があった。また、従来のシャツ等に用いられる冷感素材では、瞬間的な接触冷感は得られても、持続力のある冷感を得ることは難しかった。
特開2010−236130号公報 特開2014−139355号公報
本発明は、上記従来技術の問題を解消するために創案されたものであり、その目的は、体表面の熱を効果的に体外に放出するとともに、液体及び気体の両方の汗に対応する快適な繊維製品を作るための複合糸、及びそれを用いた織編物を提供することである。特に、皮膚との接触による熱移動を高めて繊維製品内の温度上昇を抑制し、また不感蒸泄した湿気を効果的に吸湿して湿度上昇を抑制するとともに、液相の汗をかいたときにもベタツキがなく、快適と感じられる時間を可能な限り長く保つ快適性に優れた織編物を提供することである。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、熱伝導性が高いフィラメントとセルロース繊維からなる太い複合糸を構成し、糸の水分率と表面毛羽数を特定の範囲に調整することにより、皮膚との接触による熱移動の向上、及び液体及び気体の汗の吸水性、吸湿性の向上を効果的に達成することができ、その結果、着用者が持続的な冷感を実感できることを見出し、本発明の完成に至った。
即ち、本発明は、以下の(1)〜(3)の構成を有するものである。
(1)高分子量ポリエチレン繊維、アラミド繊維、ポリアリレート繊維、ポリベンザゾール繊維、及び炭素繊維からなる群から選択される少なくとも1種の繊維であるフィラメントとセルロース短繊維からなる、英式番手5〜40番手の複合糸であって、該糸の20℃、65%RHにおける水分率が2.5〜12%であり、該糸の表面に存在する長さ3mm以上の毛羽数が糸長10mあたり20〜200個であることを特徴とする複合糸。
(2)複合糸が精紡交撚複合紡績糸であることを特徴とする(1)に記載の複合糸。
(3)(1)又は(2)に記載の複合糸を30重量%以上含み、目付が120〜700g/mであり、20℃から30℃における10秒後の瞬間熱移動量が0.028W/cm以上、密着性が0.8ml以上であることを特徴とする織編物。
本発明の複合糸によれば、それを用いた織編物は、吸湿性、放熱性、接触冷感が高く、盛夏時に着用しても着用当初から持続性を持った冷感を感じられ、また、強く発汗した場合にも、皮膚にぬれ残るベタツキ感が起こり難く、不感蒸泄と液相の汗の両方の不快な汗に効果的に対応することができる。従って、かかる要請の強い肌着やスポーツアンダー、ベッドパッドや敷布、布団カバー等の寝装向けの繊維製品に極めて好適である。
本発明の長短複合紡績糸の側面のSEM写真である。 本発明の長短複合紡績糸の製造装置の概略的な側面図である。 繊維の熱伝導率測定装置の概略説明図である。 瞬間熱流量を測定したチャート例である。
以下、本発明について詳細に説明する。従来の接触冷感素材は、熱伝導性を高めるために、織編物と肌との接触面積をできるだけ高める工夫がなされてきた。そのため冷感素材に用いる繊維は、毛羽の少ない長繊維が好まれ、織編物表面の凹凸も少ない組織を用いることが多かった。しかし、この様な冷感素材は、汗をかいて濡れてしまうとベタツキが強く起こり、肌に織編物が貼り付いたようになって非常に不快になる欠点を有している。本発明は、この欠点を解決するため、高い熱伝導性を有する長繊維と吸湿性、保水性が高い短繊維を特定の糸条断面になるように組み合わせた複合糸としたことを特徴とする。
本発明の複合糸に用いる長繊維は、熱伝導係数が2.2W/mK以上のフィラメントであることが必要である。このフィラメントとしては、高分子量ポリエチレン繊維、アラミド繊維、ポリビニルアルコール繊維(3.2W/mK)、ポリベンザゾール繊維、炭素繊維、テンセル(リヨセル)・キュプラ(2.3W/mK)などが挙げられるが、これらは、単独で使用されることに限定されるものではなく、一種あるいは複数の種類の繊維から選んでもよい。また、熱伝導係数が2.2W/mK未満のフィラメントを複合糸の一部に混用しても、複数種繊維の繊度比換算で、平均の熱伝導係数が2.2W/mK以上であれば、本発明の目的を達成することができる。この場合も本発明の範ちゅうである。
本発明の複合糸に用いる上記フィラメントとしては、熱伝導係数が10W/mK以上の高熱伝導性繊維を用いることがさらに好ましい。熱伝導係数が10W/mK以上の高熱伝導性繊維としては、高分子量ポリエチレン繊維(10〜50W/mK)、アラミド繊維、ポリアリレート繊維、ポリベンザゾール繊維(26〜35W/mK)、及び炭素繊維などが挙げられる。通常のポリエチレンは粘度平均分子量2〜30万であるのに対して、本発明でいう高分子量ポリエチレンは粘度平均分子量50万以上のものを指し、特に粘度平均分子量150万以上のものを超高分子量ポリエチレンとする。これらは単独で使用されることに限定されるものではなく、一種あるいは複数の種類の繊維から選んでもよい。高熱伝導性繊維を使用することにより、高い冷感をより永く持続することができる。
本発明の複合糸に用いるフィラメントの総繊度は、70dtex〜450dtexであることが好ましい。より好ましくは140dtex〜250dtexである。総繊度が上記範囲未満では、持続性のある冷感が得られにくく、上記範囲を超えると、肌に添う柔らかさが得られにくい。フィラメントの横断面形状は特に限定しないが、熱伝導性が得られやすい丸型や長方形、四角以上の多角形、楕円等の断面形状であることが好ましい。フィラメント中の繊維1本の繊度(単糸繊度)は、0.8〜4.5dtexであることが好ましい。より好ましくは0.9〜3.0dtexである。繊維の形態は限定しないが、捲縮を付与していない生糸を用いることがより好ましい。
本発明の複合糸には、フィラメントが30〜80重量%混用されることが好ましい。より好ましくは40〜70重量%である。この混用割合であれば、持続力のある接触冷感を得ることができる。上記割合を超えると、着用中に蒸れ感が感じやすくなったり、肌離れ性が低下しやすく、接触冷感が低下しやすくなる。上記割合未満では、持続的な接触冷感が得られにくくなる。
本発明の複合糸には、上述の長繊維のフィラメント以外にセルロース短繊維を含むことが必要である。これにより、織編地の吸放湿性と吸水性、表面毛羽による肌離れ性の性能を高めることができる。セルロース短繊維は、天然繊維、再生繊維、合成(半合成)繊維に分けられる。再生繊維の例としては、ビスコース法レーヨン、ポリノジックレーヨン、銅アンモニア法レーヨン、ハイウェットモジュラスレーヨン、溶剤紡糸セルロース等が挙げられる。天然繊維としては、綿(2.4W/mK)、麻(ラミー4.2W/mK)、竹(4.3W/mK)、ヘンプ、等が挙げられる。中でも再生セルロース繊維が、吸湿性が高く、また冷感も高いことから好適である。より好ましくは、ポリノジック、キュプラ、テンンセル(リヨセル)が熱伝導率(2.3W/mK)が高い点と横断面が丸断面で接触冷感が得られやすい点で好ましい。セルロース繊維は、改質したり、機能材を練り込んで吸湿性を更に高めたり、消臭や他の機能性を付与することもできる。
本発明の複合糸に用いるセルロース短繊維の単糸繊度は、0.3〜5.0dtexとするのが好ましい。より好ましくは0.5〜1.5dtex、更に好ましくは0.5〜0.5〜1.0dtexである。単糸繊度が上記範囲を超えると、繊維表面に現れる毛羽の剛直性が高くて風合いが悪くなりやすい。単糸繊度が上記範囲を下回ると、使用中に繊維が切れやすく、摩耗性が悪くなったり、毛羽落ちがしやすくなりやすい。繊維長は20〜60mmとするのが好ましい。より好ましくは30〜55mmである。繊維長が上記範囲を下回ると、複合糸の表面毛羽が多くなりすぎて接触冷感が得られにくくなりやすい。上記範囲を超えると逆に毛羽が少なくなりすぎて、濡れたときのベタツキ感が強まりやすい。
本発明の複合糸には、セルロース短繊維が20〜70重量%混用されることが好ましい。より好ましくは30〜60重量%である。この混用割合であれば、複合糸表面の毛羽により、汗をかいたときの肌離れ性の悪化を抑制することができる。この混用割合を超えると、接触冷感が低下しやすく、この混用割合未満では、皮膚表面からの不感蒸泄した水分を吸湿させて快適にすることが難しくなる。
本発明の複合糸の形態としては、図1(a)、(b)にそれぞれ示す交撚複合糸及び精紡交撚複合紡績糸が挙げられる。それらの製造方法としては、まずセルロース短繊維単独、又はセルロース短繊維を含んだ綿から紡績された糸を長繊維と合わせて複合する方法が挙げられる。これは、セルロース紡績糸と長繊維とを交撚して複合糸にしたものである。具体的には、紡績糸と長繊維を引き揃えて撚りをかける方法や、紡績糸に長繊維を巻き付けてカバーリングする方法等が好適に用いられる。もう一つの製造方法としては、短繊維の紡績途中で長繊維を混ぜて製糸する方法が挙げられる。完成糸になる前の紡績途中で混ぜ合わせる方法としては、精紡工程中に短繊維フリースにドラフトを掛けた後に長繊維と混ぜ合わせる精紡交撚方式が使用できる。具体的には、図2に示す紡績装置の位置A又は位置Bで長繊維を複合することができる。本発明では、冷感と肌離れ性の点から位置Bで紡績する方法がより好ましい。
図2の装置では、セルロース短繊維の粗糸は、シノマキ2から解除され、ガイド6を経てバックローラ7に供給され、バックローラ7とセカンドローラ8との間、セカンドローラ8とフロントローラ9との間でドラフトを受け、フロントローラ9から紡出される。他方、長繊維は、パーン1から解除され、ガイド2を経てテンション装置3を通りセルロース繊維束と合流する。この時に糸道Bを通る場合は、被覆コントロールガイド4を経てセルロース繊維束10の捲回トルクにより繊維束10に合流、巻き付いて被覆した後、スネルワイヤーを経て図示しないトラベラーにより実撚をかけられて複合紡績糸としてボビン5に巻き取られる。
本発明の複合糸の側面は、図1に示すように糸条軸方向に連続して長繊維が露出している特徴を有する。長繊維が露出することで、織編物表面に均一に高い接触冷感性を与えることができる。また、長繊維が複合糸表面にあることで、紡績糸の表面毛羽を適正な量にコントロールすることができる。長繊維の複合糸表面での露出割合は、複合糸横断面の輪郭において40%以上を長繊維が占めていることが好ましい。より好ましくは50%以上、更に好ましくは60%以上である。糸条横断面輪郭において長繊維の割合が上記割合を下回ると接触冷感が低下しやすい。また、複合糸横断面において、フィラメントが一群になって収束していることが好ましい。フィラメントが収束していることで、フィラメントが持つ熱伝導性を有効に発揮させることができる。
本発明の複合糸の総繊度は、英式綿番手で5〜40番手であることが必要である。好ましくは10〜30番手である。上記範囲より細くすると持続性のある冷感が得られにくく、上記範囲より太くすると織編物が重くなったり、目の粗い織編物になりやすくて着心地のよい衣類や寝具が得られにくくなる。
本発明の複合糸は、20℃、65%RH(相対湿度)における水分率が2.5〜12%である。より好ましくは、水分率は4〜8%である。水分率が上記範囲未満では、皮膚から放出される気相の汗(不感蒸泄)の吸収(吸湿性)に劣り、好ましくない。一方、水分率が上記範囲を超えると、液体の汗を大量にかいたときにベタツキ感が強くなりすぎるため、好ましくない。
本発明の複合糸は、糸表面に存在する長さ3mm以上の毛羽数が糸長10mあたり20〜200個である。前記毛羽数の下限は、好ましくは30個、より好ましくは40個である。上限は、好ましくは190個、より好ましくは180個である。このように毛羽数を設定することにより、接触冷感を大きく低下させずに、肌離れ性を改善して、冷感持続力を得ることができる。毛羽数が上記範囲を超えると接触冷感が低下しやすく、上記範囲未満では液相の汗をかいたときのベタツキが起きやすくなってしまう。また、本発明の複合糸の糸表面に存在する1mm以上の毛羽数は、糸長10mあたり100〜500個とすることが好ましい。
本発明の複合糸を織編物に使用する場合、その効果を享受するため、全体として複合糸を30重量%以上含有することが好ましい。そして、複合糸が少なくとも肌に当たる面に存在していることが好ましい。ダブルニットや複数筬を使った経編み、二重織等のように厚み方向に複数層になる織編物においては、肌側の最外層を構成する糸の少なくとも一部に複合糸を用いることが好ましい。肌面を構成する糸のうち、複合糸の使用割合は50重量%であることが好ましい。より好ましくは60重量%以上である。更に好ましくは70重量%以上である。上記範囲未満の複合糸の使用では、持続力のある冷感が得られ難くなりやすい。
織物の場合、経糸緯糸の少なくとも一方に複合糸を用い、平織、綾織、朱子織、多重織などとすることができる。特に高密度の平織や朱子織が皮膚との接触面積を高めることができて好適である。編物の場合、丸編地であれば、横編機、シングル編機、ダブル編機を使用することができ、横編地であれば、シングルベットニット、ダブルベットニットを使用することができる。特に編組織等には限定されるものではないが、好適な組織としては、天竺やスムースが挙げられる。経編地であれば、シングルトリコット、ダブルトリコット、シングルラッセル、ダブルラッセルを使用することができ、ハーフやデンビー、アトラス組織が好ましい。本発明の織編物は、接触冷感に持続性があることが特徴であるが、持続性を更に高める構造としては、パイル織編物が好適である。
寝装品に用いる場合には、本発明の複合糸をパイルに用いたパイル織編物にすることが特に好ましい。パイルが体重等の荷重がかかったときにパイルが身体に沿うように撓んで肌接触面で細密充填化することで接触面積を高めて冷感を得やすくなる。また、繊維の熱伝導性は、繊維軸に垂直方向より繊維軸方向の方が高いが、パイルは生地面に対して立っていることから、繊維軸に沿って生地の厚み方向に熱を逃がしやすい。このため冷感の持続力が非常に高くなる利点がある。また、大量にかいた液相の汗もしっかり吸収してくれるのでベタツかない。パイル織物の例としては、タオル、別珍、ベルベット等の組織を用いることができる。丸編みの場合は、例えばシンカーパイルやラッチパイル等のパイル編地を用いることができる。本発明の織編物が経編の場合、ラッシェル毛布等を用いることができる。パイル織編物はパイルループのまま使用してもよいし、パイルループをカットして用いてもよい。パイルの高さは1〜10mmの範囲とするのが好ましい。1mm未満では、冷感持続性におけるパイルの効果が得られにくい。10mmを超えると、冷感持続性がそれ以上向上しにくくなるとともに、生産コストが高くなってしまい、生産性も悪くなり易い。
本発明のパイル織編物の厚みは、(株)尾崎製作所製ダイヤルシックネスゲージ0.01mmタイプの型式FFG−11(測定力0.35N,測定子面積5cm)で測定し、その厚みが0.5mm以上であることが好ましく、1.0mm以上がより好ましい。一方、この厚みの上限は、10.0mm以下であることが好ましく、5.0mm以下がより好ましい。厚みが上記下限未満であると、パイルによる持続的な冷感効果が低下しやすくなる。上記上限を超えると、織編物がとても重い物になり取り扱い性が低下したり、タオルケットのように掛けものには使い難いものとなる。また、厚み測定圧を0.7kPaと89kPaとに変えて測定したときの圧力の違いによる厚みの変化(圧力0.7kPaでの厚み/圧力89kPaでの厚み=厚み変形度)は、体重が掛かったときのパイルの変形度合いの代用メジャーとして利用することができる。パイルが適度に変形すると寝たときに身体に接触するパイルが肌に沿うように撓んで皮膚との接触面積が向上して接触冷感が高まりやすい。厚み変形度は、実施例で示す2種の型式のダイヤルシックネスゲージを用いて測定するが、このパイル厚み変形度は1.3以上であることが好ましく、1.4以上がさらに好ましい。一方、厚み変形度の上限は、2.5以下であることが好ましく、2.2以下がより好ましい。厚み変形度が上記範囲未満であると、荷重がかかったときに繊維が肌に沿うように撓むことができにくく接触冷感が低下しやすい。上記範囲を超えると、パイル織編物が肌に沿うことができずに持続冷感が低下しやすくなったり、寝心地が低下したりする。
本発明の複合糸を使用した繊維製品、例えば肌着を構成する生地の編成には、一般の編機を用いればよいが、そのゲージは丸編みの場合、28G以上であることが好ましく、32G以上であるとより緻密な編地を編成するためにさらに好ましい。生産性、風合い、物性の観点から60G以下が好ましい。経編の場合も同様に28G以上が好ましく、より好ましくは32G以上である。筬枚数は3枚以下が好ましく、さらに好ましくは2枚である。
本発明の複合糸を使用した繊維製品、例えば肌着を構成する生地の染色加工は、プレセット、精練、染色、仕上げ加工、ファイナルセットの順で処理を施す。精練及び染色に用いる処理機は、一般に使用される液流染色機などのテンションの小さいものや連続精練機等が好ましい。
染色の前に、晒及び漂白仕上により、白度を高める工程を加えてもよい。染料、染色助剤、仕上加工剤は、一般に市販されている合成繊維及び/又はセルロース繊維の染色に使用されているものを任意に選定することができる。染色前に再生セルロース系繊維の染色性改善のためのアルカリ処理や、風合い向上のためのポリエステル系繊維用アルカリ減量加工などの処理を施してもよい。また、染浴中で吸水加工剤や柔軟剤を併用したり、ソーピング後にこれらをパディングすることも可能である。柔軟剤の利用は、肌触りや風合いを高めるために有効である。ファイナルセット時は、生地をフラットにする意味で幅出しを行うとよい。
本発明の複合糸を使用した繊維製品、例えば肌着を構成する生地の目付は特に限定されないが、120〜700g/mが好ましく、より好ましくは180〜600g/mである。更に好ましくは190〜550g/mである。目付が上記範囲より小さいと冷感持続性が低下しやすい。上記範囲より大きいと製造コストが高くなったり、肌着の場合は重くて着用快適性が悪くなりやすい。
本発明の編物がシンカーパイル編物の場合、染色仕上後のコース数/inchが20以上80以下、ウェール数/inchが10以上70以下になるよう仕上げるとよい。コース数、ウェール数が上記範囲を超えると、編み立てが難しくなり生産性が低下しやすい。また、コース数、ウェール数が上記範囲未満の場合は、複合糸の肌への接触面積が低下して接触冷感が低下しやすい。
本発明の編物が例えば天竺の場合、染色仕上後のコース数/inchが40以上90以下、ウェール数/inchが30以上70以下になるよう仕上げるとよい。コース数、ウェール数が上記範囲を超えると、編み立てが難しくなり生産性が低下しやすい。また、コース数、ウェール数が上記範囲未満の場合は、複合糸の肌への接触面積が低下して接触冷感が低下しやすい。
本発明の複合糸を使用した織編物は、上述のように構成されているので、20℃から30℃における接触時間10秒後の瞬間熱流量が0.028W/cm以上、さらには0.030W/cm以上を達成することができる。瞬間熱流量が上記範囲未満である場合、接触冷感の持続力を感じられにくい。この瞬間熱流量は高いほど好ましいが、織編物で得られる最高値としては、0.500W/cmより大きくすることは困難である。
また、本発明の複合糸を使用した織編物は、20℃から30℃における接触時間30秒後の瞬間熱流量が、130〜250W/cm、さらには140〜220W/cmを達成することができる。瞬間熱流量が上記範囲未満では、冷感持続力が得られにくく、上記範囲を超えると、生地が重くなりすぎる傾向がある。尚、この熱流量は、測定間隔を0.01秒でおこない、30秒間(3000回測定)の積算値である。
本発明の複合糸を使用した織編物は、密着性が0.6ml以上を達成することができる。織編物の好ましい態様にすると、1.0ml以上を達成することができる。密着性は、実施例に記載の方法で測定することができる。密着性が上記範囲未満では、汗をかいた時にべたつき感が出やすくなる。
本発明の複合糸を使用した織編物は、汗処理の必要な布団の側地、シーツ、敷パッド、タオルケット等の寝具用途や、スポーツアンダー、肌着等に好適であるが、高熱伝導性と高強度を両立する繊維が多いので、高い吸湿・吸水・熱移動特性を活かして各種防護用品、工業資材等に適用することもできる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、本発明における各特性の測定方法および評価方法については以下の方法に依った。
<紡績糸の毛羽数>
紡績糸の毛羽数は、シキボウ株式会社製のF−インデックステスターを用いて測定した。測定糸長は10mとし、1mm以上の毛羽数及び3mm以上の毛羽数をそれぞれ測定した。
<水分率>
糸の水分率はJIS L1095:2010 9.2水分率に準じて測定した。織編物の水分率はJIS L1096:2010 8.10 水分率の方法に準じて測定した。
<繊維の熱伝導率>
熱伝導率は、ヘリウム冷凍機付きの温度制御装置を有するシステムにて定常熱流法により測定した。また、試料繊維の長さは約25mmとし、繊維束は単繊維を約1000本引き揃えて束ねた。
次いで、試料繊維の両端をスタイキャストGTにて固定し、試料台にセットした。温度測定にはAu−クロメル熱電対を用いた。ヒーターには1kΩ抵抗を用い、これを繊維束端にワニスで接着した。測定温度領域は27℃とした。測定は断熱性を保つため10−3Paの真空中で行った。なお測定は試料を乾燥状態にするため10−3Paの真空状態で24時間経過した後開始した。
熱伝導率の測定は、2点間Lの温度差ΔTが1Kとなるように、ヒーターに一定の電流を流して行った。これを図3に示す。ここで、繊維束の断面積をS、熱電対間の距離をL、ヒーターにより与えた熱量をQ、熱電対間の温度差をΔTとすると、求める熱伝導率κは以下の式により算出することができる。
κ(W/mK)=(Q/ΔT)×(L/S)
<厚み変形度>
厚み変形度の測定は、(株)尾崎製作所製ダイヤルシックネスゲージ0.01mmタイプの型式G−1A(測定力1.8N,測定子面積0.2cm,測定圧89kPa)と型式FFG−11(測定力0.35N,測定子面積5cm,測定圧0.7kPa)の二つの定圧厚み測定機を用いる。測定試料は10cm角の大きさにカットして標準状態20℃65%RHの雰囲気で1日間調湿しておく。 厚みは1試料につき異なる5か所について前記厚さ測定器を用いて測定し(mm),その平均値を算出して小数点以下2桁に丸める。厚みは同じ試料に対して、先にFFG−11で厚みを測定して(測定値1)、その後G−1Aで測定して(測定値2)、以下の式により厚み変形度を求める。
厚み変形度=(測定値1)/(測定値2)
<瞬間熱流束(10秒後の瞬間熱流束、及び30秒間の積算値)>
カトーテック社製サーモラボIIを用いて測定する。Qmaxとも呼ばれ、カトーテック社製の測定マニュアルに従う。予め環境温湿度を20℃65%RHに調湿した生地を、肌側面を上に向けて発泡スチロール断熱材上に置き、30℃に温めた熱板兼温度センサーを生地肌側面に接触させて測定する。測定間隔0.01秒で連続して測定を行い、10秒後の瞬間熱流量を測定する。また、接触開始から30秒間(3000測定分)の瞬間熱流束量(W/cm・10℃)の積算値を算出する。
<密着性>
編地が濡れた時のべたつきやすさの評価として、密着性を評価した。アクリル板の上に、5cm×5cmのサンプルを置き、さらに0.4mlの水を加える。その後、圧縮試験機(KES−G5(カトーテック社製))を用いて、500mNの荷重を加えた後、0.2cm/秒の速度で引き離した時の密着力(抵抗力)を測定する。その後は水0.1mlを付与して密着力を測定する手順を繰り返していく。水を加えたときに密着力が急激に高まったときが測定の終了となる。このとき付与した合計水分量(ml)を密着性の値とする。この急激に高まったときとは、0.1mlを付与したことで1.0gf以上密着力が上昇したときとする。尚、合計水分量が2.5ml加えても急激に密着力が高まることが無い場合は、そこで試験は終了して判定を「優秀」とする。本発明では密着性が0.8ml以上の場合に合格と判断する。
<寝心地評価(べたつき感)>
織編物試料を肌面側地にして、幅100cm×長さ200cmの敷パットを作製した。ポリエステル60/綿45の英式番手40番の紡績糸を経緯に用いた平織を裏側の側地とし、また中綿にはポリエスエル樹脂ワタ100g/mをはさんで他針キルト機で波形の模様でキルトを行い、四方の縁は裏地と同じ生地でヘムを取り付けた。シングルサイズの布団に前記敷パットを取り付けた。環境試験室で雰囲気を32℃×85%RHの高温高湿に調整して、25才男性が敷パットの上に30分間横たわったときの寝心地(べたつき感)を評価した。ベタツキ感が全くないを◎、べたつきが少ないを○、べたつくを△、非常にべたついて不快を×とした。
実施例1
セルロース短繊維としてモダール(有効繊維長38mm,単糸繊度1.0dtex)をOHARA製混綿機を用いて混打綿した後、石川製作所製カード機を用いてカードスライバーを作った。該カードスライバーをコーマ機にかけた後、原織機製練条機に2回通して400ゲレン/6ydのスライバーとした。更に豊田自動織機製粗紡機に通して140ゲレン/15ydの粗糸を作成した。次いで精紡機でこの粗糸に約28倍のドラフトをかけてフロントローラーから出てきたところで(図2の糸道B位置)、長繊維として超高分子量ポリエチレン(東洋紡(株)製イザナス(登録商標)(タイプSK71))220dtex(T)、192フィラメント(f)と交撚して、英式番手で13番手の精紡交撚糸1を作製した。この紡績糸の撚係数を測定すると、3.7であった。出来上がった精紡交撚糸1の特性を表1に示す。
実施例2
東洋紡(株)製イザナス(登録商標)を高分子量ポリエチレン繊維(東洋紡(株)製ツヌーガ(登録商標))220T、176fに変更した以外は、実施例1と同様にして精紡交撚糸2を作製した。出来上がった精紡交撚糸2の特性を表1に示す。
実施例3
東洋紡(株)製イザナス(登録商標)をポリパラフェニレンベンズオキサゾール(PBO)繊維(東洋紡(株)製ザイロン(登録商標)(タイプAS))278T、166fに変更した以外は実施例1と同様にして精紡交撚糸3を作製した。出来上がった精紡交撚糸3の特性を表1に示す。
実施例4
セルロース短繊維としてモダール(有効繊維長38mm,繊度1.0dtex)をOHARA製混綿機を用いて混打綿した後、石川製作所製カード機を用いてカードスライバーを作った。該カードスライバーをコーマ機にかけた後、原織機製練条機に2回通して400ゲレン/6ydのスライバーとした。更に豊田自動織機製粗紡機に通して140ゲレン/15ydの粗糸を作成した。次いで精紡機でこの粗糸に約28倍のドラフトをかけて、英式番手で25番手の紡績糸を作製した。この紡績糸の撚係数を測定すると、3.5であった。このモダール精紡糸と、超高分子量ポリエチレン繊維(東洋紡(株)製イザナス(登録商標)タイプSK71)220T、192fとを紡績糸と同じ撚方向に500T/mで交撚して英式番手で13番の交撚糸1を作製した。出来上がった交撚糸1の特性を表1に示す。
実施例5
セルロース短繊維としてモダール(有効繊維長38mm,繊度1.0dtex)をOHARA製混綿機を用いて混打綿した後、石川製作所製カード機を用いてカードスライバーを作った。該カードスライバーをコーマ機にかけた後、原織機製練条機に2回通して200ゲレン/6ydのスライバーとした。更に豊田自動織機製粗紡機に通して80ゲレン/15ydの粗糸を作成した。次いで精紡機でこの粗糸に約51倍のドラフトをかけて英式番手で80番手の精紡糸を作製した。この紡績糸の撚係数を測定すると、3.5であった。このモダール精紡糸と、高分子量ポリエチレン繊維(東洋紡(株)製イザナス(登録商標)タイプSK71)220T、192fとをZ撚500T/mで交撚して英式番手で20番の交撚糸2を作製した。出来上がった交撚糸2の特性を表1に示す。
実施例6
東洋紡(株)製イザナス(登録商標)をキュプラフィラメント167T、90f(84T45fを2本引揃え)に変更した以外は実施例1と同様にして精紡交撚糸4を作製した。出来上がった精紡交撚糸4の特性を表1に示す。
比較例1
東洋紡(株)製イザナス(登録商標)をポリエステルフィラメント167T、96fに変更した以外は実施例1と同様にして精紡交撚糸5を作製した。出来上がった精紡交撚糸5の特性を表1に示す。
比較例2
東洋紡(株)製イザナス(登録商標)(タイプSK71)440T、390fをダブルツイスターでZ撚で300T/mを施撚して撚糸1を作製した。出来上がった撚糸1の特性を表1に示す。
実施例7
出来上がった精紡交撚糸1を口径30inch−20Gのシングル編機(福原機械)により天竺を編成した。出来上がった編地を開反したのち、連続精練を行った後、日阪製作所製液流染色機NSタイプを用いてレーヨンを反応染料で淡色サックスに染色して、その後、テンターで幅出ししながら仕上処理を行った。この編地の詳細と評価結果を表1に示す。
実施例8
出来上がった精紡交撚糸2を実施例7と同じ条件で編成して天竺を編成して、実施例7と同様に染色加工を行って仕上がり生地を得た。この編地の詳細と評価結果を表1に示す。
実施例9
出来上がった精紡交撚糸3を実施例7と同じ条件で編成して天竺を編成した。この生機を実施例7と同様に染色加工を行って仕上がり生地を得た。この編地の詳細と評価結果を表1に示す。
実施例10
出来上がった交撚糸1を実施例7と同じ条件で編成して天竺を編成した。この生機を実施例7と同様に染色加工を行って仕上がり生地を得た。この編地の詳細と評価結果を表1に示す。
実施例11
出来上がった交撚糸2を経緯に用いて3/1ツイル織物を作製した。製織条件としては、筬番手(鯨寸)50番として、引込本数4本(耳5本)とし、経糸6250本用意して、筬入幅118cmで、エアージェット織機にて製織して、生機密度は経137本/inch、緯密度51本/inchであった。この織物を連続精練、幅出しセットを行ったのち、液流染色機にて直接染料で淡色サックスに染色した後、テンターで仕上剤をつけて幅出しセットを行った。この織物の詳細と評価結果を表1に示す。
実施例12
地糸としてポリエステル仮撚加工糸110T、48fを準備して、パイル糸として精紡交撚糸1を用いて、シンカーパイルを作製した。編成条件として、30インチ16ゲージのシンカーパイル編機にて、シンカーのパイル高さを2.2mmに設定した。この生機を液流染色機で精練・反応染料で淡色サックスに染色したのち、開反して吸水加工剤を付与したのち120℃で乾燥・セットした編地を得た。この編地の詳細と評価結果を表1に示す。
実施例13
パイル糸を精紡交撚糸4に変更して、パイル高さを1.6mmとした以外は実施例12と同様にしてシンカーパイルを作製した。編成条件として、30インチ16ゲージのシンカーパイル編機にて、シンカーのパイル高さを2.2mmに設定した。この生機を液流染色機で精練・反応染料で淡色サックスに染色したのち、開反して吸水加工剤を付与したのち150℃で乾燥・セットした編地を得た。この編地の詳細と評価結果を表1に示す。
比較例3
精紡交撚糸1をポリエステルフィラメント167T、72f(丸断面セミダル)(精紡交撚糸5)に変更した以外は実施例7と同じ条件で編成して天竺を編成した。出来上がった生機を通常のポリエステル丸編地の染色加工工程を通して、分散染料でサックスに染色して吸水加工仕上げを行い、最終生地した。この編地の詳細と評価結果を表1に示す。
比較例4
出来上がった撚糸1を精紡交撚糸1の代わりに使用したこと以外は実施例7と同じ条件で編成して天竺を編成した。この生機を開反して連続精練した後、吸水加工剤を付与したのち120℃で乾燥・セットした編地を得た。この編地の詳細と評価結果を表1に示す。
表1の評価結果から明らかなように、本発明の範囲外の糸を使用した織編物は、吸湿性に劣り、接触冷感の持続性がなく、発汗するとベタツいて不快になるのに対し、本発明の範囲の複合糸を使用した織編物は、吸湿性、接触冷感が高く、着用当初から持続性を持った冷感を感じられ、発汗時にもベタツキが起こりにくいと考えられる。
このことは、図4の実施例1,11と比較例4の対比からも明らかである。即ち、本発明の範囲外の比較例4の糸は、瞬間的な接触冷感は得られるが、その後は汗をかくと肌に吸い付いてベタツキ感が起こるのに対し、本発明の範囲内の実施例1の糸及び実施例11の編地は、接触冷感が持続的に感じられ、汗をかいても吸湿によりベタツキを抑制でき、快適性が高いと思われる。
本発明の繊維製品、例えば肌着は、着用時の接触による熱移動、熱伝導性を高めつつ、衣服内温度上昇を抑制すると同時に、不感蒸泄を効果的に吸湿して衣服内湿度上昇も抑制することにより、着用当初から脱衣まで快適と感じられる時間が長い夏用肌着を提供することができる。本発明の肌着は、着用しないよりもむしろ着用したほうが、温熱生理学的に快適性が高い。
1 パーン
2 ガイド
3 テンション装置
4 ガイド
5 ボビン
6 ガイド
7 バックローラ
8 セカンドローラ
9 フロントローラ
10 繊維束
A 糸道A
B 糸道B
11 冷凍機冷却ヘッド
12 試料台
13 熱伝対
14 試料繊維
15 接着剤
16 ヒーター
17 繊維測定距離
V 電源

Claims (3)

  1. 高分子量ポリエチレン繊維、アラミド繊維、ポリアリレート繊維、ポリベンザゾール繊維、及び炭素繊維からなる群から選択される少なくとも1種の繊維であるフィラメントとセルロース短繊維からなる、英式番手5〜40番手の複合糸であって、該糸の20℃、65%RHにおける水分率が2.5〜12%であり、該糸の表面に存在する長さ3mm以上の毛羽数が糸長10mあたり20〜200個であることを特徴とする複合糸。
  2. 複合糸が精紡交撚複合紡績糸であることを特徴とする請求項1に記載の複合糸。
  3. 請求項1又は2に記載の複合糸を30重量%以上含み、目付が120〜700g/mであり、20℃から30℃における10秒後の瞬間熱移動量が0.028W/cm以上、密着性が0.8ml以上であることを特徴とする織編物。
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