JP7060893B2 - 水硬性組成物用消泡剤、水硬性組成物用添加剤、及び水硬性組成物 - Google Patents

水硬性組成物用消泡剤、水硬性組成物用添加剤、及び水硬性組成物 Download PDF

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Description

本発明は、水硬性組成物用消泡剤、水硬性組成物用添加剤、及び水硬性組成物に関し、更に詳しくは、低温時において高い消泡性能を発揮する水硬性組成物用消泡剤、当該水硬性組成物用消泡剤を含む水硬性組成物用添加剤、及び水硬性組成物用消泡剤を含む水硬性組成物に関するものである。
従来、水硬性組成物は、水硬性結合剤と水等の各種材料とを混練した後に、型枠に充填し、硬化させた後に当該型枠を脱型することで硬化体を得ている。特に、水硬性組成物の一種であるコンクリート組成物は、セメント、水、骨材、及び分散剤などの各種材料を混合及び混練した後、予め用意された型枠内に流し込んで打設し、所定時間硬化させることで製造されている。係るコンクリート組成物は、強度及び耐久性等に優れる特性を備えており、当該特性を活かして種々の建築物や建築構造物に広く採用されている。
ここで、コンクリート組成物は、各種材料を混練する混練時において、空気連行性や流動性の向上を図るために、添加剤(水硬性組成物用添加剤)が一般に添加されることがある。このような添加剤の使用によって、コンクリート組成物の減水を行った場合でも、良好な分散性を保つことができる。加えて、混練時や施工時におけるハンドリング性(施工性)を良好なものにできる。したがって、コンクリート組成物の耐久性や強度等の向上とともに、経時的安定性及び作業性に優れたコンクリート組成物等を構築することができる。
特に近年において、水硬性組成物に加えられる水硬性組成物用添加剤の中に、水硬性組成物の各種材料の分散性を高め、均一に混合及び混練が可能な分散剤として、ポリカルボン酸系分散剤を用いることが知られている。ポリカルボン酸系分散剤の使用により、水硬性組成物の減水性を高めることができる。一方、ポリカルボン酸系分散剤を用いることで、空気連行性を良好にできるものの、混練時に発生する泡の気泡径が大きくなり、施工作業に影響を及ぼすことがあった。係る不具合を解消するために、微細、かつ良質な気泡を発生させ、凍結溶解性を向上させるために、所謂AE剤(Air Entraining剤)を併用することが行われている。
このとき、ポリカルボン酸系分散剤及びAE剤の併用時は、当該AE剤等によって生じる多数の泡を消す目的で、消泡剤(水硬性組成物用消泡剤)が一般的に用いられることがある。例えば、ポリオキシアルキレン系化合物、セメント、水、細骨材及び粗骨材を必須成分とするコンクリート組成物が知られている(特許文献1参照)。当該コンクリート組成物において、ポリオキシアルキレン系化合物は、オキシアルキレン基におけるオキシエチレン基の合計付加モル数u、炭素数3以上のオキシアルキレン基の合計付加モル数vとすると、“0.15<u/(u+v)<0.9”の関係を満たし、かつ、分子内に炭素原子が5個以上連続している脂肪族炭化水素基を少なくとも一つ以上有するものである。これにより、混練時間の延長に伴う空気量増加を抑え、空気連行量を安定に保つことが利点を備える。その結果、耐久性及び強度に優れた高品質のコンクリート組成物を提供することが可能となる。
すなわち、従来ではコンクリート組成物における消泡剤としては疎水性が高いものがよいと考えられていたが、ポリオキシアルキレン系化合物のオキシエチレン基による親水性を向上させることにより、AE剤等による空気泡の発生を効果的に抑制し、混練時間延長に伴う空気量増加を抑制することができる。その結果として、空気量の増加がなく、空気連行量の安定化が可能となる。
特開2003-226565号公報
一方、上記の特許文献1等に開示される一般的なポリオキシアルキレン系化合物の場合、下記の掲げる不具合を生じる可能性があった。具体的に説明すると、水硬性組成物用消泡剤として使用されるポリオキシアルキレン化合物は、低温時の水硬性組成物において、消泡剤の効果が低下する、さらには消泡効果が消失する問題があった。すなわち、低温時に消泡剤の添加量が増大する、さらには消泡剤の添加量を増大させても空気泡を抑制することができないという問題があった。この場合、消泡剤の添加量の増大に伴って水硬性組成物のコストが高くなることや、さらには空気泡を抑制できず、耐久性及び強度に優れた水硬性組成物を得ることが難しくなることがあった。
上記の特許文献1に示されたポリオキシアルキレン系化合物の場合、AE剤等により生じる空気泡の発生を効果的に抑制することができた。しかしながら、当該ポリオキシアルキレン系化合物は、低温時において十分な消泡性能を発揮できないことがあった。特に、練り混ぜ後の温度が10℃を下回ると、消泡性能が急激に低下し、消泡剤の添加量を増大させても空気泡を抑制することが困難となり、耐久性及び強度に優れた水硬性組成物を得ることが難しくなることがあった。
本願出願人は、上記課題を解決すべく、鋭意研究を重ねた結果、水硬性組成物のための消泡剤として使用されるポリオキシアルキレン系化合物において、ポリオキシアルキレン系化合物を構成するオキシエチレン基のモル比率及び、ポリオキシアルキレン系化合物を構成するオキシエチレン基と炭素数3~18のオキシエチレン基の総付加モル数を最適化することで、低温時において高い消泡性能を発揮する、水硬性組成物用消泡剤、及び当該水硬性組成物用消泡剤を含む水硬性組成物用添加剤、及びこれらの水硬性組成物用消泡剤等を含む水硬性組成物に係る発明を見出した。
そこで、本願発明は、上記実情に鑑み、低温時において特に高い消泡性能を発揮可能な水硬性組成物用消泡剤、水硬性組成物用添加剤、及び水硬性組成物の提供を課題とするものである。
本発明によれば、以下に掲げる水硬性組成物用消泡剤、水硬性組成物用添加剤、及び水硬性組成物が提供される。
[1] 下記の一般式(1)によって表されるポリオキシアルキレン系化合物であって、
第1条件: 0.02≦n/(n+m)<0.16、かつ、
第2条件: 6≦n+m≦47の関係を満たし、水硬性組成物の練り混ぜ直後の温度である練り上がり温度が、3℃以上、15℃未満の範囲で使用可能であり、かつ、粉末状消泡剤を除く水硬性組成物用消泡剤。
RO-[(EO)n/(AO)m]-H ・・・(1)
(但し、Rは、炭素数8~30のアルキル基またはアルケニル基を示し、直鎖または分枝鎖のいずれかの構造を呈するもの。EOは、オキシエチレン基を示し、AOは、炭素数3~18のオキシアルキレン基を示す。n,mは、それぞれ平均付加モル数を示し、かつ、nは1以上、mは1以上である。更に、[(EO)n/(AO)m]は、nモルのEOとmモルのAOがEO、AOの順、若しくはAO、EO、AOの順にブロック付加していることを示す。)
削除
] 前記一般式(1)におけるRは、炭素数14~22のアルキル基またはアルケニル基である、[1]に記載の水硬性組成物用消泡剤。
] 前記一般式(1)におけるAOは、オキシプロピレン基である、[1]または]に記載の水硬性組成物用消泡剤。
削除
] [1]~[]のいずれかに記載の水硬性組成物用消泡剤と、ポリカルボン酸系分散剤と、水とを必須成分とする水硬性組成物用添加剤。
] [1]~[]のいずれかに記載の水硬性組成物用消泡剤と、ポリカルボン酸系分散剤と、セメントとを必須成分とする水硬性組成物。
] [1]~[]のいずれかに記載の水硬性組成物用消泡剤と、ポリカルボン酸系分散剤と、セメントと、細骨剤及び/または粗骨材を含有する骨材とを必須成分とする水硬性組成物。
本発明の水硬性組成物用消泡剤によれば、低温時において高い消泡性能を発揮し、かつ常温時及び低温時の差を小さくできる。更に、当該水硬性組成物用消泡剤、若しくは水硬性組成物用消泡剤を含む水硬性組成物用添加剤を用いることで、耐久性及び強度に優れた水硬性組成物を創出することができる。
以下、本発明の水硬性組成物用消泡剤、水硬性組成物用添加剤、及び水硬性組成物の実施の形態について説明する。ここで、本発明の水硬性組成物用消泡剤(以下、単に「消泡剤」と称す。)、水硬性組成物用添加剤、及び水硬性組成物は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、変更、修正、改良等を加え得るものである。
1.消泡剤(水硬性組成物用消泡剤)
本発明の一実施形態の消泡剤は、下記の一般式(1)によって表されるポリオキシアルキレン系化合物であり、
第1条件: 0.02≦n/(n+m)<0.16、かつ、
第2条件: 6≦n+m≦47
の関係を満たし、粉末状消泡剤を除くものである。
RO-[(EO)n/(AO)m]-H ・・・(1)
上記一般式(1)において、“R”は、炭素数8~30のアルキル基またはアルケニル基を示し、直鎖または分枝鎖のいずれかの構造を呈するものである。また、“EO”は、オキシエチレン基を示し、“AO”は、炭素数3~18のオキシアルキレン基を示している。一方、n,mは、それぞれ平均付加モル数を示し、かつ、nは1以上、mは1以上である。更に、[(EO)n/(AO)m]は、nモルのEOとmモルのAOがEO、AOの順、若しくはAO、EO、AOの順にブロック付加していることを示している。
すなわち、本実施形態の消泡剤は、上記一般式(1)によって表されるポリオキシアルキレン系化合物であり、オキシエチレン基(EO)と、オキシアルキレン基(AO)がブロック付加することによって構成され、EO及びAOの平均付加モル数が、上記に示す第1条件及び第2条件をいずれも満たして構成されている。
更に、本実施形態の消泡剤は、水硬性組成物の練り混ぜ直後の温度である「練り上がり温度」が、0℃以上、18℃未満、より好ましくは、3℃以上、15℃未満の範囲で使用可能なものである。すなわち、低温時における消泡性能に優れている。ここで、本明細書において、“低温(時)”とは、0℃以上、18℃未満の範囲と規定する。
ここで、一般式(1)におけるRは、炭素数8~30、より好ましくは炭素数14~22のアルキル基またはアルケニル基である。特に、Rはアルコールからヒドロキシ基を除いた残基を使用することができ、使用可能なアルコールは、特に限定されるものではなく、例えば、オクタノール、ノナオール、デカノール、ウンデカノール、ドデカノール、トリデカノール、テトラデカノール、ペンタデカノール、へキサデカノール、ヘプタデカノール、オクタデカノール、ノナデカノール、エイコサノール、ヘンエイコサノール、ドコサノール、トリコサノール、テトラコサノール、ペンタコサノール、ヘキサコサノール、ヘプタコサノール、オクタコサノール、ノナコサノールおよびトリアコンタノール等の直鎖アルカノール;2-エチルへキサノール、2-プロピルヘプタノール、2-ブチルオクタノール、1-メチルヘプタデカノール、2-ヘキシルオクタノール、2-へキシルデカノール、イソデカノール、イソトリデカノール、3,5,5-トリメチルヘキサノール等の分岐アルカノール;オクテノール、ノネノール、デセノール、ウンデセノール、ドデセノール、トリデセノール、テトラデセノール、ペンタデセノール、へキサデセノール、ペンタデセノール、ヘキサデセノール、ヘプタデセノール、オクタデセノール、ノナデセノール、エイセノール、ドコセノール、テトラコセノール、ペンタコセノール、ヘキサコセノール、ヘプタコセノール、オクタコセノール、ノナコセノールおよびトリアコンセノール等の直鎖アルケノール;2-エチルへキセノール、1-メチルヘプタデセノール、イソトリデセノールおよびイソオクタデセノール等の分岐アルケノール等が挙げられる。更に、Rとして使用されるアルコールとして、上記列挙した中から1種のみを使用、若しくは2種以上のアルコールを併用するものであっても構わない。
更に、使用可能なアルコールの具体例を示すと、天然油脂由来の高級アルコール、カルコールシリーズ(花王)、コノールシリーズ(新日本理化)、ファインオキソコールシリーズ(日産化学工業)、ネオドールシリーズ(シェルケミカルズ)、SAFOLシリーズ(SASOL)、EXXALシリーズ(エクソン・モービル)等が挙げられる。
一方、一般式(1)におけるAO(オキシアルキレン基)は、炭素数3~18のオキシアルキレン基を表す。炭素数3~18のオキシアルキレン基としては、例えば、オキシプロピレン基、オキシブチレン基、オキシヘキシレン基、オキシオクチレン基、オキシスチレン基等を示すことができる。特に、AOをオキシプロピレン基とすることが好適である。これにより、低温時においてより高い消泡性能を発揮させることができる。
加えて、本実施形態の消泡剤において、一般式(1)における第2条件を6≦n+m≦7の条件を満たすものであ、低温時においてより高い消泡性能を発揮する優れた消泡剤を得ることができる。
2.水硬性組成物用添加剤、及び水硬性組成物
上記に示した消泡剤を用いることにより、水硬性組成物用添加剤及び水硬性組成物を得ることができる。ここで、水硬性組成物用添加剤は、上記の消泡剤と共に、ポリカルボン酸系分散剤と、水とを必須成分として含むものである。これにより、低温時においても高い消泡性能を発揮可能な水硬性組成物用添加剤を得ることができる。一方、水硬性組成物は、係る水硬性組成物用添加剤に更にセメントを必須成分として含み、または更にセメントと骨材を必須成分として含むものである。なお、水硬性組成物用添加剤または水硬性組成物に含まれる水は周知であるため、ここでは詳細な説明は省略する。更に、水硬性組成物に含まれる骨材は、砂等の細骨材、及び/または砂利、砕石、水砕スラグ、再生骨材等の粗骨材等を適宜使用することができる。また、ポリカルボン酸系分散剤の詳細については、後述するため、ここでは説明を省略する。
3.消泡剤(ポリオキシアルキレン系化合物)の製造方法
本実施形態の消泡剤(ポリオキシアルキレン系化合物)を製造する製造方法としては、特に限定されるものではなく、公知の製造方法で製造することができる。例えば、アルコールにアルキレンオキシドを付加することでポリオキシアルキレン系化合物を得ることができる。ここで、アルキレンオキシドを付加する際には、触媒を用いることができ、当該触媒としては、アルカリ金属およびアルカリ土類金属やそれらの水酸化物、アルコラート等のアルカリ触媒やルイス酸触媒、複合金属触媒を用いることが可能であり、好ましくはアルカリ触媒を用いることができる。
使用可能なアルカリ触媒としては、例えば、ナトリウム、カリウム、ナトリウムカリウムアマルガム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムハイドライド、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムエトキシド、カリウムブトキシド等を挙げることができ、好ましくは水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、カリウムブトキシドである。
一方、使用可能なルイス酸触媒としては、例えば、四塩化錫、三フッ化ホウ素、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体、三フッ化ホウ素ジn-ブチルエーテル錯体、三フッ化ホウ素テトラヒドロフラン錯体、三フッ化ホウ素フェノール錯体、三フッ化ホウ素酢酸錯体等の三フッ化ホウ素化合物などが挙げられる。
これらの触媒は、付加反応後に中和し、除去することも可能であり、一方、そのまま含有したままにしても構わない。触媒を中和する場合は、周知の手法により行うことが可能である。例えば、触媒がアルカリ性触媒の場合、中和剤として塩酸、硫酸、メタンスルホン酸、リン酸、酢酸、乳酸、クエン酸、コハク酸等の酸や、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム等の珪酸塩、活性白土、酸性白土、シリカゲル、酸性イオン交換樹脂等の吸着剤を用いることができる。
更に、中和について具体的に説明すると、市販の吸着剤としては、例えば、キョーワード600、700(それぞれ商品名:協和化学工業)、ミズカライフP-1、P-1S、P-1G、F-1G(それぞれ商品名:水澤化学工業)、トミタ-AD600、700(それぞれ商品名:富田製薬)等の珪酸塩;ダイヤイオン(商品名:三菱化学)、アンバーリスト、アンバーライト、ダウエックス(それぞれ商品名:ダウケミカル)等のイオン交換樹脂等を用いることができる。これらの中和剤を1種のみ使用する、若しくは2種以上を併用するものであっても構わない。
触媒の中和によって生成した中和塩(中和生成物)は、更に固液分離することができる。中和塩の固液分離の方法としては、例えば、周知の濾過や遠心分離等の手法を用いることができる。ここで、濾過による固液分離は、例えば、濾紙、濾布、カートリッジフィルター、セルロースとポリエステルとの2層フィルター、金属メッシュ型フィルター、金属焼結型フィルター等を用いて、減圧または加圧下で温度20~140℃の条件下で実施することができる。一方、遠心分離による固液分離は、例えば、デカンターや遠心清澄機等の遠心分離器を用いて実施することができる。なお、必要に応じて、固液分離前の溶液100質量部に対して水を1~30質量部程度添加することもできる。上記固液分離として、特に濾過を行う際には、濾過助剤を使用すると濾過速度が向上するのでより好適である。
濾過に使用される濾過助剤としては、特に限定されるものではなく、例えば、セライト、ハイフロースーパーセル、セルピュアの各シリーズ(商品名:Advanced Minerals Corporation)、シリカ#645、シリカ#600H、シリカ#600S、シリカ#300S、シリカ#100F(それぞれ商品名:中央シリカ)、ダイカライト(商品名:グレフコ)等の珪藻土;ロカヘルプ(商品名:三井金属鉱業)、トプコ(商品名:昭和化学)等のパーライト;KCフロック(商品名:日本製紙)、ファイブラセル(Advanced Minerals Corporation)等のセルロース系濾過助剤;サイロピュート(商品名:富士シリシア化学)等のシリカゲル等が挙げられる。また、上記の濾過助剤を1種のみ使用する、若しくは2種以上を併用するものであっても構わない。
更に、ポリカルボン酸系分散剤は公知のものを使用することができる。例えば、下記一般式(2)で表される単量体と、不飽和カルボン酸系単量体とを含んでなる共重合体が挙げられる。
-O-A-R・・・(2)
(但し、一般式(2)において、Rは炭素数2~5のアルケニル基、または炭素数3または4の不飽和アシル基を表し、Aは炭素原子数2~4のオキシアルキレン基の1種または2種以上で構成された平均付加モル数1~500個の(ポリ)オキシアルキレン単位であり、Rは水素原子、または炭素数1~22のアルキル基又は炭素数1~22の脂肪族アシル基を示す。)
不飽和カルボン酸系単量体としては、モノカルボン酸系単量体として(メタ)アクリル酸、クロトン酸等およびこれらの塩、ジカルボン酸系単量体としてマレイン酸、イタコン酸、フマル酸等のおよびその塩がある。なかでも(メタ)アクリル酸、マレイン酸およびこれらの塩が好ましい。塩については特に制限するものではないが、ナトリウムやカリウム等のアルカリ金属塩、マグネシウムやカルシウム等のアルカリ土類金属塩、アルミニウムや鉄との金属塩、アンモニウム塩、アミン塩等が挙げられる。
共重合体は、上記の単量体、及び、不飽和カルボン酸系単量体以外に、任意の適切な単量体(第三の単量体)を反応させて共重合体を得ても良い。この際、第三の単量体は、例えば、(メタ)アリルスルホン酸およびその塩、(メタ)アクリルアミド、アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸エステル等を用いることができる。
更に、ポリカルボン酸系分散剤は公知の方法で製造することができる。また、共重合体は、公知の方法で製造することができる。例えば、共重合体は、ラジカル重合にて合成され、上記の単量体、不飽和カルボン酸系単量体、及び第三の単量体と、ラジカル開始剤とを混合(加熱)することにより得られる。使用するラジカル開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、過酸化水素、2,2-アゾビス(2-アミジノプロパン)二塩酸塩、アゾビスイソブチロニトリル等が挙げられる。これらは、亜硫酸塩やL-アスコルビン酸等の還元性物質、更にはアミン等と組み合わせ、レドックス開始剤として用いることもできる。また得られる共重合体の質量平均分子量を所望の範囲とするため、2-メルカプトエタノール、2-メルカプトプロピオン酸、3-メルカプトプロピオン酸、チオグリコール酸、メルカプトエタノール、チオグリセリン等の連鎖移動剤を使用することもできる。また、重合は溶媒に水や有機溶媒を用いても良く、無溶媒でも良い。
以下、本発明の消泡剤、当該消泡剤を含む水硬性組成物について、下記の実施例等に基づいて説明する。なお、本発明の消泡剤及び水硬性組成物は、下記の実施例に限定されるものではない。なお、消泡剤を製造するための具体的な方法(付加反応等)の条件については、既に説明を行ったため、ここでは詳細な説明は省略する。
1.消泡剤(ポリオキシアルキレン系化合物)の合成
始めに、一般式(1)におけるRとしてアルコールを使用し、消泡剤(ポリオキシアルキレン系化合物)を合成した。まず、攪拌機、圧力計、及び温度計を備えた圧力容器の中に、アルコールA1(「アンジェコール85AN(商品名:新日本理化)」)128.3gおよび水酸化カリウム0.9gを投入した。アルコールA1(「アンジェコール85AN」)の融点は、約11℃であり、20℃前後の常温では液体の状態にある。
この状態で、脱水処理を行った後、圧力容器内の反応系を110±5℃に維持しながらエチレンオキサイド87.1gを0.4MPaのゲージ圧にて1時間かけて圧入し、その後2時間の熟成を行った。更に、上記反応系を135±5℃に維持しながらプロピレンオキサイド706.5gを0.4MPaのゲージ圧にて5時間かけて圧入した後、2時間熟成して反応を終了した。
その後、吸着剤として「キョーワード600(商品名:共和化学工業)」を用いて中和処理を行い、濾別精製し、精製処理物を得た。この精製処理物は、NMR及びゲルパーミエーションクロマトグラフィー(ポリスチレン換算の質量平均分子量)の分析結果より、ラウリルアルコール1.0モルにエチレンオキサイド4.1モル、プロピレンオキサイド2.2モルを順に付加した消泡剤af-1(ポリオキシアルキレン系化合物)である。NMR及びゲルパーミエーションクロマトグラフィーの測定条件を下記に示す。
<測定条件>
(1)NMR
装置:Varian Mercury 300(300MHz)
核種:1H、13C
溶媒:CDCl3

(2)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー
装置:HLC-8120GPC(東ソー)
カラム:TSK gel Super H4000+TSK gel Super H3000+TSK gel Super H2000(東ソー)
検出器:示差屈折計(RI)
溶離液:テトラヒドロフラン
流量:0.5mL/分
カラム温度:40℃
試料濃度:試料濃度0.5質量%の溶離液溶液
標準物質:ポリスチレン(東ソー)
使用するアルコールA1~A4の種類、アルキレンオキシド(オキシプロピレン基)、付加反応における付加順序、及び付加量等を変化させ、下記に示す表1の条件に沿って、上記消泡剤af-1の合成と同様の処理を実施し、各種の消泡剤af-2~af-6,af-e1,af-e2を合成した。消泡剤の合成に使用したアルコールA1~A4についての詳細な特性や性状(直鎖/分枝鎖、飽和/不飽和、及び炭素数等)の詳細をまとめたものを下記の表2に示す。
Figure 0007060893000001
Figure 0007060893000002
上記表1において、消泡剤af-1~af-6、本発明の消泡剤における第1条件及び第2条件をいずれも満たして合成されたものである。これに対し、消泡剤af-e1,af-e2は、第1条件から逸脱して合成されたものである。
2.ポリカルボン酸系分散剤に用いる共重合体の合成と分散剤の製造
(1)製造例1(分散剤SP-1の製造)
イオン交換水140.1g、α-メタクリロイル-ω-メトキシ-ポリ(n=9)オキシエチレン163.0g、メタクリル酸28.8g、3-メルカプトプロピオン酸3.8g、30%水酸化ナトリウム水溶液9.9gを温度計、撹拌機、滴下ロート、窒素導入管を備えた反応容器に仕込み、攪拌しながら均一に溶解した後、雰囲気を窒素置換し、反応系の温度を温水浴にて60℃とした。次に3.0%過硫酸ナトリウム水溶液63.9gを加え重合反応を開始した。2時間後、3.0%過硫酸ナトリウム水溶液28.8gを加え2時間60℃を維持し、重合反応を終了した。その後、30%水酸化ナトリウム水溶液を加えpH8に調整し、イオン交換水にて濃度を20%に調整した分散剤を(SP-1)とした。
(2)製造例2(分散剤SP-2の製造)
イオン交換水209.2g、α-メタクリロイル-ω-メトキシ-ポリ(n=45)オキシエチレン181.9g、メタクリル酸15.8g、3-メルカプトプロピオン酸2.0gを温度計、撹拌機、滴下ロート、窒素導入管を備えた反応容器に仕込み、攪拌しながら均一に溶解した後、雰囲気を窒素置換し、反応系の温度を温水浴にて60℃とした。次に1.0%過酸化水素水溶液27.7gを2.5時間かけて滴下した。その後、1.0%過酸化水素水溶液7.1gを3.5時間かけて滴下し、重合反応を終了した。その後、30%水酸化ナトリウム水溶液を加えpH9に調整し、イオン交換水にて濃度を20%に調整した分散剤を(SP-2)とした。
(3)製造例3(分散剤SP-3の製造)
イオン交換水82.6g、α-メタリル-ω-ヒドロキシ-ポリ(n=113)オキシエチレン175.7gを温度計、撹拌機、滴下ロート、窒素導入管を備えた反応容器に仕込み、攪拌しながら均一に溶解した後、雰囲気を窒素置換し、反応系の温度を温水浴にて60℃とした。次に10.0%過酸化水素水溶液9.8gを3.0時間かけて滴下し、それと同時にイオン交換水97.6gにアクリル酸11.7g、ヒドロキシエチルアクリレート7.8gを溶解させた水溶液を3.0時間かけて滴下し、それと同時にイオン交換7.0gに3-メルカプトプロピオン酸0.8g、アスコルビン酸1.0gを溶解させた水溶液を4.0時間かけて滴下した。その後0.5時間60℃を維持し、重合反応を終了した。その後、30%水酸化ナトリウム水溶液を加えpH5に調整し、イオン交換水にて濃度を20%に調整した分散剤を(SP-3)とした。
分散剤の質量平均分子量は、下記に示す測定条件に従ってゲルパーミエーションクロマトグラフィーにて測定した。
<測定条件>
装置:Shodex GPC-101(昭和電工)
カラム:OHpak SB-806M HQ+SB-806M HQ(昭和電工)
検出器:示差屈折計(RI)
溶離液:50mM硝酸ナトリウム水溶液
流量:0.7mL/分
カラム温度:40℃
試料濃度:試料濃度0.5質量%の溶離液溶液
標準物質:ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキサイド(アジレント)
各製造例1~3によって製造された分散剤SP-1~SP-3から水を除去し、重水を用いて5%の濃度となるように溶液を調整し、300MHzのNMRにて測定を行った。これにより、それぞれの単量体が重合し、共重合体となっていることが確認された。製造例1~5によって製造された各分散剤SP-1~SP-3に用いた各成分(成分A、成分B(成分B1、成分B2))の種類と、それぞれの質量(%)、及び上記によって測定された各分散剤SP-1~SP-3の質量平均分子量、及びpHの値を下記の表3に示す。
Figure 0007060893000003
なお、上記表3中の記載において、下記用語は、以下の意味を示す。
L-1:α-メタクリロイル-ω-メトキシ-ポリ(n=9)オキシエチレン
L-2:α-メタクリロイル-ω-メトキシ-ポリ(n=45)オキシエチレン
L-3:α-メタリル-ω-ヒドロキシ-ポリ(n=113)オキシエチレン
L-4:ヒドロキシエチルアクリレート
M-1:メタクリル酸
M-2:アクリル酸
3.消泡剤による消泡性能の効果
次に、合成された各種の消泡剤af-1等(ポリオキシアルキレン系化合物)の消泡性能の効果を確認した。始めに、下記に示す通り、コンクリート組成物の調製を行った。
(1)コンクリート組成物の調製
それぞれの材料は、目標とする練り上がり温度となるように温度調整をしたものを使用した。55Lの強制二軸ミキサーに普通ポルトランドセメント(太平洋セメント、宇部三菱セメント、住友大阪セメント。ここで上記3銘柄を等量混合したもの、比重=3.16)と、骨材として、細骨材(大井川水系砂、比重=2.58)及び粗骨材(岡崎産砕石、比重=2.66)をそれぞれ表4に示す配合割合で順次投入し、10秒間の空練りを実施した後、スランプが18±2.5cmとなるように、表3に記載のポリカルボン酸系分散剤SP-1,SP-2と、AE剤として「AE-300(商品名:竹本油脂)」を、セメントに対して0.0025質量%、表1記載の消泡剤af-1~af-6,af-e1,af-e2を下記表6に示す通りの種類で、添加量を調整して練り混ぜ水と共に投入し、90秒間の練り混ぜを実施した。ここで、消泡剤af-1等とポリカルボン酸系分散剤SP-1等は、練り混ぜ水の一部として見なしている。また、同様に表5に示す配合割合で、表3記載のポリカルボン酸系分散剤SP-3と表1記載の消泡剤af-1~af-6,af-e1,af-e2を下記表7に示す通りの種類で、練り混ぜを実施した。
Figure 0007060893000004
Figure 0007060893000005
(2)消泡性能の効果
練り混ぜ直後のコンクリート組成物について、JIS-A1128に準拠して「空気量(%)」を測定した。空気量(%)は水硬性組成物における容積%を示している。更に、上記空気量(%)の測定と同時に、JIS-A1101に準拠して「スランプ(cm)」を測定した。更に,上記空気量(%)の測定と同時に、JIS-A1156に準拠して練り混ぜ直後の温度を測定した。これらの空気量(%)及び練り混ぜ直後の温度により、低温時の消泡剤の消泡性能の効果を確認した。測定結果を下記表6及び表7に示す。
Figure 0007060893000006
Figure 0007060893000007
消泡性能の効果を比較するため、消泡剤の添加量は配合ごとに固定した。これによると、本発明における第1条件及び第2条件を満たす消泡剤af-1~af-6は、いずれも練り混ぜ直後の温度が5℃或いは12℃といった低温時に、良好な消泡効果を発揮することが確認された。特に、練り混ぜ直後の温度が5℃のより低い条件の時であっても良好な消泡性能を発揮することが示された。これに対し、比較のために合成された消泡剤af-e1,af-e2を使用した場合、特に練り混ぜ温度が5℃の低い条件の時に、空気量(%)が高くなることが示された(比較例1,2,4,5)。なお、練り混ぜ温度が12℃の条件の時には、空気量(%)の値が若干改善されるものの、いずれにおいても低い消泡性能を示すものとなった(比較例3,6)。すなわち、本発明の消泡剤は、水硬性組成物の必須成分の一つとして使用した場合において、特に低温時における高い消泡性能を発揮することが確認された。
本発明の水硬性組成物用消泡剤によれば、水硬性組成物を調製する際の消泡剤として使用することができる。更に、本発明の水硬性組成物用添加剤によれば、水硬性組成物を調製する際の添加剤として使用することができる。本発明の水硬性組成物は、低温時において高い消泡性能を発揮可能な消泡剤を用いることで、種々の建築物や建築部材の建築部材において有益に利用することができる。

Claims (6)

  1. 下記の一般式(1)によって表されるポリオキシアルキレン系化合物であって、
    第1条件: 0.02≦n/(n+m)<0.16、かつ、
    第2条件: 6≦n+m≦47
    の関係を満たし、
    水硬性組成物の練り混ぜ直後の温度である練り上がり温度が、3℃以上、15℃未満の範囲で使用可能であり、かつ、粉末状消泡剤を除く水硬性組成物用消泡剤。
    RO-[(EO)n/(AO)m]-H ・・・(1)
    (但し、Rは、炭素数8~30のアルキル基またはアルケニル基を示し、直鎖または分枝鎖のいずれかの構造を呈するもの。EOは、オキシエチレン基を示し、AOは、炭素数3~18のオキシアルキレン基を示す。n,mは、それぞれ平均付加モル数を示し、かつ、nは1以上、mは1以上である。更に、[(EO)n/(AO)m]は、nモルのEOとmモルのAOがEO、AOの順、若しくはAO、EO、AOの順にブロック付加していることを示す。)
  2. 前記一般式(1)におけるRは、
    炭素数14~22のアルキル基またはアルケニル基である、請求項1記載の水硬性組成物用消泡剤。
  3. 前記一般式(1)におけるAOは、
    オキシプロピレン基である、請求項1または2に記載の水硬性組成物用消泡剤。
  4. 請求項1~3のいずれか一つの項に記載の水硬性組成物用消泡剤と、
    ポリカルボン酸系分散剤と、
    水と
    を必須成分とする水硬性組成物用添加剤。
  5. 請求項1~3のいずれか一つの項に記載の水硬性組成物用消泡剤と、
    ポリカルボン酸系分散剤と、
    セメントと
    を必須成分とする水硬性組成物。
  6. 請求項1~のいずれか一つの項に記載の水硬性組成物用消泡剤と、
    ポリカルボン酸系分散剤と、
    セメントと、
    細骨材及び/または粗骨材を含有する骨材
    を必須成分とする水硬性組成物。
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