JP7058799B2 - エレベーターの制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エレベーターの走行開始時に発生する、エレベーターのかごの急激な状態変動を低減するエレベーターの制御装置に関する。
一般的なロープ式エレベーターでは、かごと釣合錘のそれぞれは、シーブに対しつるべ状にロープで吊り下げられている。この構成のため、エレベーターの走行開始時には、かごと釣合錘の重量のアンバランスが問題になってくる。かごは、乗場階に着床している時には、ブレーキを用いて静止状態を保持されている。そして、かごの走行開始時には、エレベーターの制御装置により、まずブレーキが開放される。次に、ブレーキ開放後にモータがシーブを回転させることで、かごは走行動作を開始する。このブレーキを開放するタイミングで、かごに急激な状態変動が発生しやすいため、乗客の乗り心地の観点から、エレベーターの制御装置では、その対策が従来からなされている。なお、かごの急激な状態変動としては、例えば、かごの加速度変動、さらには、かごの位置変動がある。以下では、かごの加速度変動を起動ショックという。そして、かごの位置変動をロールバックという。
かごの急激な状態変動が発生する原因は、かごと釣合錘の重量差分によるモータにおけるアンバランストルクであることはよく知られている。このアンバランストルクが、ブレーキ開放に伴って、モータへのステップ状の入力外乱として作用することによって、かごの急激な状態変動が発生するのである。そこで、従来のエレベーターの制御装置は、荷重検出装置である秤を用いてかごの積載重量を検出し、このときのアンバランストルクをまず推定する。次に、推定したアンバランストルクを打ち消すようなトルクをモータに発生させた後に、ブレーキを開放する方式を採用している(例えば、特許文献1参照)。この方式により、ブレーキ開放の直後においても、かごの急激な状態変動が発生しないようになる。ただし、この方式には、荷重検出装置が必要になるため、コストアップとなる問題があった。さらに、エレベーターの据付時に荷重検出装置の設置及び調整にかかわる作業が必要となるため、やはりコストアップとなる問題があった。なお、ここで述べた方式は、秤を用いた起動であることから秤起動方式と呼ばれている。
そこで、近年では、別の従来のエレベーターの制御装置として、荷重検出装置を用いないでソフトウェアで実現する制御方式が新たに提案されている(例えば、特許文献2参照)。特許文献2に開示されている従来のエレベーターの制御装置は、外乱オブザーバと呼ばれる制御理論を用いてアンバランストルクを推定し、推定したアンバランストルクを補償する制御方式を採用している。
しかしながら、特許文献2に開示されている従来のエレベーターの制御装置には、以下に示す問題点があった。すなわち、アンバランストルクを推定する方法として外乱オブザーバを用いているため、外乱オブザーバを計算する上でマイコンなどの演算手段の計算負荷が大きくなるという問題があった。また、アンバランストルクの影響を抑制する制御性能が、外乱オブザーバの周波数特性で定まる帯域により制限されるため、アンバランストルクの影響を抑圧するための十分な応答性を持つことができず、場合によっては、応答性に関する要求仕様を満足できないという問題があった。
日本特開昭50-149040公報 国際公開WO2018/003500号公報
本発明は、このような課題を解決するためになされたものである。その目的は、荷重検出装置を用いることなく、モータにおけるアンバランストルクを推定するアンバランストルク推定部を用いて、アンバランストルクを補償するエレベーターの制御装置において、アンバランストルク推定部におけるアンバランストルクの推定演算を、従来と比較して、マイコンなどの演算手段の、より小さい計算負荷で実現できるエレベーターの制御装置を提供することである。また、アンバランストルクの影響を抑圧するための十分な応答性を持つエレベーターの制御装置を提供することである。
本発明に係るエレベーターの制御装置は、
シーブをはさんで一側にかごを、他側に釣合錘をそれぞれ吊り下げているロープが巻き掛けられたシーブを回転駆動するモータの駆動電流を検出する電流検出部と、
モータの回転量を検出する回転量検出部の出力からモータの速度信号を演算する速度演算部と、
モータに対する速度指令信号を発生する速度指令発生部と、
速度指令信号と速度信号とに基づいて速度信号が速度指令信号に追従するようにトルク電流指令信号となりえる速度制御信号を出力してモータの速度を制御する速度制御部と、
入力されたトルク電流指令信号に対し駆動電流が追従するようにモータを駆動する電流制御部と、
モータの回転を制動するためのブレーキの、開放と制動の状態を切替制御するブレーキ制御部と、
ブレーキ制御部に対しブレーキの、開放と制動の状態を切り替えるブレーキ状態指令信号を出力するブレーキ状態指令発生部と、
速度指令信号を零と設定してモータの速度を制御する零速度制御における2つの情報としての、ブレーキの動作状態を制動状態から開放状態へ切り替えるブレーキ状態指令信号の出力変化から、ブレーキの開放に伴ってモータが回転動作を開始するときまでの第1の時間と、モータが回転動作を開始するときに得られた速度信号における符号の正負とに基づいて、かごと釣合錘の重量差分によるモータにおけるアンバランストルクを推定し、推定結果であるアンバランストルク推定信号を出力するアンバランストルク推定部と
備えたことを特徴とするものである。
本発明に係るエレベーターの制御装置では、特に、アンバランストルク推定部では、ブレーキの動作状態を制動状態から開放状態へ切り替えるブレーキ状態指令信号の出力変化から、ブレーキの開放に伴ってモータが回転動作を開始するときまでの第1の時間と、モータが回転を開始するときに得られた速度信号における符号の正負とに基づいて、アンバランストルクを推定できるという、今回得られた新しい知見にしたがっているものである。そのため、本発明に係るエレベーターの制御装置によれば、アンバランストルクの推定演算は、従来と比較して、マイコンなどの演算手段の、より小さな計算負荷が実現できるという効果を奏するものである。さらに、アンバランストルクの影響を抑圧するための十分な応答性を持つことができる、という効果を奏するものである。
本発明の実施の形態1に係るエレベーターの制御装置の構成を説明するための図である。 本発明の実施の形態1に係るエレベーターの制御装置が制御対象とするエレベーター機械システム例として、2:1ローピングシステムの場合の構成を示す図である。 アンバランストルクと、ある定義により定められた時間情報との関係を示す図である。 本発明の実施の形態1に係るエレベーターの制御装置におけるアンバランストルク推定部の構成図である。 本発明の実施の形態1に係るエレベーターの制御装置におけるアンバランストルク推定部を構成する一要素である補正トルク関数(ただし、回転方向が負である場合に用いる)である。 本発明の実施の形態1に係るエレベーターの制御装置におけるアンバランストルク推定部を構成する一要素である補正トルク関数(ただし、回転方向が正である場合に用いる)を示す図である。 アンバランストルク推定部の入力ωが速度情報としてのインクリメンタルエンコーダ出力である場合を示す時間波形図である。 本発明の実施の形態1に係るエレベーターの制御装置における各種信号の時間波形を示す図である。 本発明の実施の形態2に係るエレベーターの制御装置を説明するための図である。 本発明の実施の形態2に係るエレベーターの制御装置における更新機能付きアンバランストルク推定部の構成図である。 かご内負荷が無く、かつ、起動ショック抑制制御が無い場合において、ブレーキ特性が変化したときの各種信号の時間波形の一例を示す図である。 本発明の実施の形態2に係るエレベーターの制御装置における更新機能付きアンバランストルク推定部を構成する一要素である補正トルク関数(ただし、回転方向が正である場合に用いる)の更新動作を説明するための一例としての図である。 本発明の実施の形態2に係るエレベーターの制御装置における更新機能付きアンバランストルク推定部を構成する一要素である補正トルク関数(ただし、回転方向が負である場合に用いる)の更新動作を説明するための一例としての図である。 本発明の実施の形態2に係るエレベーターの制御装置における更新機能付きアンバランストルク推定部の更新動作シーケンスを説明するための図である。
以下では、本発明に係るエレベーターの制御装置について、各実施の形態にしたがって添付の図面を参照しながら説明する。なお、各実施の形態および各図において、同一または相当する部分には原則、同一の符号を付けて、重複する説明は適宜に簡略化または省略する。なお、本発明は、以下の実施の形態1または2に限定されることなく、本発明における技術思想を逸脱しない範囲で種々変形することが可能である。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係るエレベーターの制御装置の構成を説明するための図である。モータ31の回転軸にはシーブ32が接続されている。シーブ32にはロープ33が掛けられている。そのロープ33の一端にはかご34が、他端には釣合錘35が接続されている。その結果、かご34と釣合錘35は、シーブ32に対しロープ33を用いてつるべ状に吊り下げられている。なお、ロープ33は、断面が丸形状のものに限らず、例えば、ベルト形状したものも含むものとする。シーブ32が接続されているモータ31には、角度を検出するためのエンコーダ30が接続されている。このエンコーダ30により、モータ31の回転角に関する角度情報を入手できる。この角度情報に基づいて速度制御系が構成されている。
ここではエレベーター機械システムは、符号30~符号36の構成要素により構成されるものとする。図1内に示す、エレベーター機械システムは、1対1ローピングシステムと呼ばれる構成である。一方、本発明の実施の形態1および後述する実施の形態2に係るエレベーターの制御装置に係るエレベーターの制御装置において、その制御を行う対象であるエレベーター機械システムは、図1内に示す1対1ローピングシステムの他には、例えば、n対1ローピングシステム(ただし、n≧2)であっても良い。そこで参考までに、図2には、2対1ローピングシステムと呼ばれる構成を持つエレベーター機械システムを示す。なお、n対1ローピングシステム(ただし、n≧2)の場合は、例えば、かご内負荷も含めたかご34の重量がモータトルクに与える影響は、1対1ローピングシステムと比較して、n分の1となることに注意する必要がある。しかしながら、以下の1対1ローピングシステムの場合について説明する技術内容の基本的な部分は、n対1ローピングシステムの場合においても同様に適用できることは明らかなことである。
以下、速度制御系の詳細について、図1を参照しながら説明する。エンコーダ30の出力である角度情報としてのモータ角度検出信号は速度演算部12に入力される。速度演算部12では、モータ角度検出信号をモータ31の角速度信号に変換する機能を有し、速度信号ωを出力する。速度指令発生部13の出力である速度指令信号ω_refから速度信号ωを減算する処理を減算部14にて行い、速度偏差信号ω_errを得る。速度偏差信号ω_errは、速度制御により所望の追従性能が得られるように構成された速度制御部15に入力される。例えば、速度制御部15は、代表的なPID制御で実現される。この場合は、速度偏差信号ω_errに対して比例・積分・微分演算された結果である速度制御信号iq_ω_contを出力する。
加算部16は、速度制御信号iq_ω_contと後述するアンバランストルク推定信号iq_t*_off(Tmes)とを加算し、その加算結果であるトルク電流指令信号iq_t*を出力する。このアンバランス推定信号iq_t*_off(Tmes)は、アンバランストルク推定部17が出力するものである。ここで既に述べているように、アンバランストルク推定信号を、iq_t*_offとして記載する。さらに後で明らかにするが、パラメータとしての時間情報であるTmesに依存するため、iq_t*_off(Tmes)と表している。このTmesとは、後に説明する第1の時間と呼んでいる時間に関する情報のことである。トルク電流指令信号iq_t*は電流制御部9に入力される。電流制御部9は、電流検出部10からのモータ駆動電流信号iqが、入力されたトルク電流指令信号iq_t*に追従するように制御する。したがって、電流制御部9は、通常、モータ31に対して、トルク電流指令信号iq_t*に一致するような駆動電流iqを出力することになる。
なお、参考までに、アンバランストルク推定部17の出力であるアンバランス推定信号iq_t*_off(Tmes)の値が零の場合は、当然ながら、電流制御部9に入力されるトルク電流指令信号iq_t*は、速度制御部15の出力である速度制御信号iq_ω_contと一致するものである。同様に、従来のエレベーターの制御装置において、アンバランストルク推定部17が存在しないような場合には、トルク電流指令信号iq_t*は、速度制御信号iq_ω_contと一致するものである。
以上に述べた構成により、モータ31の速度ωが速度指令信号ω_refに対し追従するように速度制御系が実現される。なお、ここで述べた速度信号、速度指令信号は、角度に関する信号であるため、厳密には、それぞれ角速度信号、角速度指令信号と呼ぶべきである。しかしながら、これらについて誤解が生じない場合に限って、便宜上、ここでは速度信号、速度指令信号と呼ぶことにする。
ブレーキ36は、モータ31に対し制動と制動解除の2つの動作状態を有する。なお、以下では、この制動解除のことを、簡単に、開放と呼ぶことにする。ブレーキ状態指令発生部7から出力されたブレーキ制御信号BK_contをブレーキ制御部8に与えることで、ブレーキ36の、制動と開放の状態を切り替えることができる。かご34を現在階から目的階まで移動させるにあたって、ブレーキ36の動作状態を、かご34を静止させるための制動状態から開放状態に事前に変更する必要がある。このブレーキ開放時には、先に上述した速度制御系を、無効状態から有効状態に変更する。そして、速度指令発生部13は、有効状態における速度指令信号ω_refを零に設定しておく。ちなみに、速度指令信号を零と設定してモータ31の速度を制御する速度制御のことを、ここでは、零速度制御という。
アンバランストルク推定部17は、かご34と釣合錘35の重量差分によるモータ31におけるアンバランストルクを推定するものである。アンバランストルク推定部17が推定して出力したアンバランストルク推定信号iq_t*_off(Tmes)を利用して、アンバランストルクを打ち消す制御方式を実現する。アンバランストルクを打ち消すことができれば、モータ31へのステップ状の入力外乱が発生しないことになる。ブレーキ開放時に、シーブ32およびかご34は動くことなく安定した状態にあるため、起動ショック及びロールバックの発生が抑制できることになる。
以下では、アンバランストルク推定部17の詳細について説明する。ただし、アンバランストルク推定部17の構成について説明する前に、本発明ポイントの理解を容易にすることを優先させるために、以下、アンバランストルク推定部17におけるアンバランストルク推定信号の求め方について、図3を参照しながら、まず説明しておく。
アンバランストルク推定部17は、図1に示すように、速度信号ωとブレーキ制御信号BK_contを入力し、アンバランストルク推定信号iq_t*_off(Tmes)を出力する機能を持つ。発明の実施の形態1および後述する実施の形態2に係るエレベーターの制御装置における、特別な技術的な特徴は、速度信号ωとブレーキ制御信号BK_contの信号を用いて、簡単に、アンバランストルクが打ち消すために必要となるアンバランストルク推定信号を求めることができるという新しい知見を利用している点にある。この特徴は、図3に示すデータに現れている。図3は、アンバランストルクとある定義により定められた時間情報との関係を示す図である。このある定義により定められた時間情報とは、ブレーキ36の動作状態を制動状態から開放状態へ切り替えるためのブレーキ状態指令信号の出力変化から、ブレーキ36の動作状態が制動状態から開放状態に切り替わってモータ31が回転動作を開始するときまでの時間のことである。ここでは、簡単に、第1の時間Tmesと呼ぶことにする。参考までに、後に示す図11内に、第1の時間Tmesに該当する時間を記入しておく。図11は、かご内負荷が無く、かつ、起動ショック抑制制御が無い場合において、ブレーキ特性が変化したときの各種信号の時間波形の一例を示す図である。繰り返しになるが、第1の時間Tmesは、図11にあるように、ブレーキ36の動作状態を制動状態から開放状態へ切り替えるためのブレーキ状態指令信号の出力変化から、ブレーキ36の動作状態が制動状態から開放状態に切り替わってモータ31が回転動作を開始するときまでの時間のことである。
さて、図3は、より具体的には、実測データに基づいた、アンバランストルク[Nm]と第1のTmes[s]との関係を示したものである。横軸はアンバランストルク、縦軸は第1の時間Tmesである。横軸の定義域は、-TqからαTqまでである。αTqとは、Tqをα倍したものを示している。ここで、Tqは定格積載量搭載時のアンバランストルク量、αは、定格積載量に対する積載限界量の比率を示す。
図3内にある黒丸の点は、実測データであることを示す。図3は、かご34内に錘を積み上げてかご34内の負荷を変更した実験を行って、そのときのアンバランストルクと、第1の時間Tmesとの関係をプロットして作成したものである。
ちなみに、図3において、アンバランストルクが-Tqとなる場合は、かご34内に錘の積載が無いNL(No Load)と呼ばれる場合に対応している。そして、アンバランストルクがαTqとなる場合は、積載量が限界積載量となるOL(Over Load)と呼ばれる場合が対応している。
なお、図3において、第1の時間Tmesの値が、t1、t2、t3[s]とあるのは、以下のことを示す。t1は、かご34の搭載量が定格積載量とした場合の第1の時間Tmesの値を示す。t2は、かご34の搭載量がバランス荷重量(釣合錘35と釣り合う量)の場合の第1の時間Tmesの値を示す。t3は、かご34の搭載量が積載限界量の場合の第1の時間Tmesの値を示す。
ここで、我々の実験によれば、プロットした実測データからは、図3に示すように、ある程度の高い精度で直線近似できる関係があること、さらに、その関係には再現性があることを、今回新しく確認することに成功した。つまり、図3内の実線で示した特性波形は、横軸がアンバランストルクで縦軸が第1の時間Tmesとする一次関数に近似でき、横軸の定義域でTqからαTqの範囲を除いて縦軸に対して線対称の特性となっていることが確認できる。
なお、参考として、以上において図3の説明に用いた記号は、後に説明する図5および図6内の記号と同じ内容のものを意味するものである点を留意願う。
また、アンバランストルクの絶対量が大きくなるにつれ、一次関数的に第1の時間Tmesの値が減少する関係となることが確認できる。
ここで、図3における第1の時間Tmesの最大値であるt2[s]を示す点については、アンバランストルクが零すなわちバランスが取れている場合の第1の時間Tmesを示すものである。ただし、このt2[s]を示す点は、直線近似により得られる仮想上の点である。このことは、アンバランストルクが完全に零すなわちバランスが取れている場合、第1の時間Tmesは、本来的には無限大の時間になるはずであることから、明らかとなることである。
なお、これまで図3内の実線で示した特性波形は、横軸がアンバランストルクで、縦軸が第1の時間Tmesとする一次関数できるとして説明してきた。その他、許容される精度内であれば、もちろんながら、例えば、横軸の定義域が負の場合において単調増加関数、および横軸の定義域が正の場合において単調減少関数であっても良いことは明らかなことである。すなわち、ここで説明した特性波形は、一般的に、1対1対応の関数であれば良いといえる。1対1対応の関数とは、横軸の値に対して、一意的に縦軸の値が対応する、かつ、縦軸の値に対して、一意的に横軸の値が対応する特徴を持つ関数のことである。
さて、図3からは、第1の時間Tmes[s]の値とアンバランストルクの符号の正負とが分かるならば、アンバランストルクを推定できることが分かる。ここで、第1の時間Tmes[s]は計測可能である。また、アンバランストルクの符号の正負は、ブレーキ36の開放に伴ってモータ31が回転動作を開始するときに得られた速度信号ωの符号の正負によって判定可能である。したがって、これら2つの情報を用いてアンバランストルクが推定できることが、図3から明らかである。
このように、本発明の実施の形態1および後述する実施の形態2に係るエレベーターの制御装置は、速度指令信号を零と設定してモータ31の速度を制御する零速度制御における2つの情報としての、ブレーキ36の動作状態を制動状態から開放状態へ切り替えるブレーキ状態指令信号の出力変化から、ブレーキ36の開放に伴ってモータ31が回転動作を開始するときまでの第1の時間と、モータ31が回転動作を開始するときに得られた速度信号における符号の正負とに基づいて、かご34と釣合錘35の重量差分によるモータ31におけるアンバランストルクが推定できることを利用して実現しているものである。
なお、ここでの、ブレーキ36の開放に伴ってモータ31が回転動作を開始するときのタイミングは、物理的な意味として、ブレーキ36の動作状態が静止摩擦状態から動摩擦状態に変化するタイミングでもあることから、ブレーキ状態変化タイミングのことであるとも言える。そのため、第1の時間Tmesの定義を言い換えると、第1の時間Tmesは、ブレーキ状態指令であるブレーキ開放指令からブレーキ状態変化タイミングまでの時間のことである、となる。このとき、静止摩擦状態であるというブレーキ36の内部での情報は、外部の情報として、速度信号ωが零となっている状態であることが分かる。そして、静止摩擦状態から動摩擦状態へとブレーキ36の内部での状態が変化するタイミングであるブレーキ状態変化タイミングは、外部の情報として、速度信号ωが零の状態から速度信号ωが零以外の値を持つ状態へと変化するタイミングであることが分かる。
したがって、ブレーキ状態変化タイミングとは、結果的には、外部の情報として、ブレーキ36の開放に伴ってモータ31が回転動作を開始するときのタイミングとして検出できることになる。
以上のように、アンバランストルク推定部17におけるアンバランストルク推定信号の求め方について、説明した。次に、図4を参照して、アンバランストルク推定部17の内部構成について説明する。
図4は、本発明の実施の形態1に係るエレベーターの制御装置におけるアンバランストルク推定部17の構成図である。図4に示すように、アンバランストルク推定部17は、前処理部171、第2の検出部172および補正トルク関数部174を含んでいる。
図4において、前処理部171は、ブレーキ状態変化タイミングを検出する第1の検出部(図示せず)とアンバランストルク符号の正負を判定する第1の判定部(図示せず)とを含むものである。第2の検出部172は、ブレーキ開放指令からブレーキ状態変化タイミングまでの時間である第1の時間Tmesを検出するものである。補正トルク関数部174は、補正トルク関数によって関係を与えるものである。
そして、アンバランストルク推定部17に入力されるωは、速度の物理量を示す、通常の速度信号であっても良い。その他、例えば、インクリメンタルエンコーダ出力である、A相出力およびB相出力の2つの信号からなる速度情報であっても良い。以下では、まず、入力されるωを、速度信号として説明する。
速度信号ωは、第1の検出部(図示せず)と第1の判定部(図示せず)とを含む前処理部171に入力される。第1の検出部は、ブレーキ状態変化タイミングを検出するものであるが、例えば、入力された速度信号ωが零から零以外の所定値に変化したタイミングを検出し、ブレーキ状態変化タイミングを検出したことを示すブレーキ状態変化タイミング検出信号を出力する。前述したように、ブレーキ状態変化タイミングとは、外部の情報として、ブレーキ36の開放に伴ってモータ31が回転動作を開始するときのタイミングとして検出できるものである。したがって、ブレーキ状態変化タイミングとしての検出方法は、今、述べたところの速度信号ωの他には、例えば、回転量検出部30の出力信号、速度制御部15が出力する速度制御信号、電流検出部10から入手できる駆動電流信号iq、および電流制御部9に入力されるトルク電流指令信号iq_t*の少なくともいずれかに、モータ31の回転動作を示す変化が現れたときのタイミングを用いても良い。
第2の検出部172は、第1の時間Tmesを検出するものであるが、第1の時間Tmesとして、ブレーキ制御信号BK_contに基づくブレーキ開放指令のタイミングを起点としてブレーキ状態変化タイミング検出信号の検出時間までの時間を検出する。第1の判定部は、アンバランストルク符号の正負を判定するものであるが、より正確には、ブレーキ状態変化タイミング検出信号の変化時点における速度信号ωの符号の正負を判定する。具体的には、ブレーキ36の動作状態が静止摩擦状態から動摩擦状態へと変化したときのモータ31の回転方向を判定するものであって、回転方向情報signを出力する。回転方向情報signは、回転方向が正回転あるいは負回転に応じて、それぞれ+1あるいは-1を出力する。そして、より正確には、回転方向情報signは、回転方向が零の場合、すなわち、回転しない場合であれば、零を出力する。補正トルク関数部174では、第1の時間Tmesと回転方向情報signを入力することによって、回転方向情報の符号の正負に基づいてアンバランストルク推定信号iq_t*_off(Tmes)を出力する。補正トルク関数部174は、ブレーキ36の動作状態が静止摩擦状態から動摩擦状態へと変化したときのモータ31の回転方向に依存する関数である。図5および図6に、補正トルク関数部174の特性を示す。
以上では、アンバランストルク推定部17に入力されるωが、速度信号である場合として説明した。次に、アンバランストルク推定部17に入力されるωが、インクリメンタルエンコーダ出力である、A相出力およびB相出力の2つの信号からなる速度情報である場合として、アンバランストルク推定部17における前処理部171について、図7を用いながら説明する。なお、第2の検出部172および補正トルク関数部174については、入力されるωを速度信号である場合として先に説明した内容と同じなので、ここでは説明を省略する。
アンバランストルク推定部17に入力されるωは、図7に示すように、インクリメンタルエンコーダ出力である、A相出力およびB相出力の2つの信号からなる速度情報であるとする。このとき、A相出力の信号とB相出力の信号は、位相が90度ずれている関係であることはよく知られている。
さて先に、ωを速度信号である場合として説明した内容と同様に、前処理部171は、ブレーキ状態変化タイミングを検出する第1の検出部(図示せず)とアンバランストルク符号の正負を判定する第1の判定部(図示せず)とを含むものである。そこで、第1の検出部は、ブレーキ36の動作状態を制動状態から開放情報へ切り替えるブレーキ状態指令によるブレーキ開放に伴って、モータ31が回転動作を開始することによってA相出力およびB相出力の2つの信号に変化が現れたときに基づいてブレーキ状態変化タイミングを検出する。既に前述しているように、ブレーキ状態変化タイミングとは、外部の情報として、ブレーキ36の開放に伴ってモータ31が回転動作を開始するときのタイミングとして検出できるものである。したがって、この他のブレーキ状態変化タイミングとしての検出方法としては、例えば、速度制御部15が出力する速度制御信号、電流検出部10から入手できる駆動電流信号iq、および電流制御部9に入力されるトルク電流指令信号iq_t*の少なくともいずれかに、モータ31の回転動作を示す変化が現れたときのタイミングを用いても良い。
また、第1の判定部は、A相出力の信号とB相出力の信号のそれぞれの立ち上りのタイミングが、どちらが先になるかどうかによって、エンコーダの回転方向、すなわち、エンコーダが接続されたモータ31の回転方向を判別できることから、アンバランストルク符号の正負を判定する。図7の上図は、エンコーダの回転方向が正回転の場合のインクリメンタルエンコーダ出力を示したものである。また、下図は、エンコーダの回転方向が負回転の場合のインクリメンタルエンコーダ出力を示したものである。
図5および図6は、本発明の実施の形態1に係るエレベーターの制御装置におけるアンバランストルク推定部17を構成する一要素である補正トルク関数部174を説明するための図である。このうち、図5は、モータ31の回転方向が負である場合に用いる補正トルク関数に基づく補正トルク関数部174を説明するための図である。一方、図6は、モータ31の回転方向が正である場合に用いる補正トルク関数に基づく補正トルク関数部174を説明するための図である。
図5および図6は、具体的には、補正トルク関数部174内で演算される補正トルク関数を示す図である。この図5および図6から明らかなように、補正トルク関数は、モータ31の回転方向が負の場合における、測定された第1の時間Tmesに対応するアンバランストルク推定信号iq_t*_off(Tmes)の関係を示すものである。
図5に示す補正トルク関数は、横軸がTmes[s]、縦軸がiq_t*_off(Tmes)で、定義域は0以上、値域は0からαTqである。一方、図6に示す補正トルク関数は、図5と同様に横軸がTmes[s]、縦軸がiq_t*_off(Tmes)である。ただし、定義域は零以上、値域は-Tqから零であり、この点が図5とは異なっている。ここで、図5および図6内で用いている記号は、図3の説明に用いたものと同じ内容のものを意味する。
図5に示す補正トルク関数の詳細は、次のとおり。図5のとおり、補正トルク関数の値である、iq_t*_off(Tmes)の値は、Tmesが零~t3[s]まではαTqと一定値であり、Tmesがt3からt2までは1次関数特性で減少する。このときの一次関数の傾きは、-Tq/(t2-t1)である。Tmesがt2[s]におけるiq_t*_off(Tmes)の値は0である。また、Tmesがt2[s]以上でも、iq_t*_off(Tmes)の値は0で定義される。
一方、図6に示す補正トルク関数の詳細は、次のとおり。図6のとおり、補正トルク関数の値である、iq_t*_off(Tmes)の値は、Tmesが零~t1[s]までは-Tqと一定値であり、Tmesがt1からt2までは1次関数特性で増加する。Tmesがt2[s]におけるiq_t*_off(Tmes)の値は零である。また、Tmesがt2[s]以上でも、iq_t*_off(Tmes)の値は零で定義される。
以上において説明した、図5および図6の特性は、実のところ、先に説明した図3に示した内容に基づいて定義されるものである。図3は、アンバランストルクと第1の時間Tmesとの関係を示す図であった。図5と図6は、この図3の縦軸と横軸を入れ替えて、さらに新たな縦軸となったアンバランストルクをアンバランストルク推定信号として定義したものである。そして、図5は、アンバランストルク推定信号が正の場合を示すものである。一方、図6はアンバランストルク推定信号が負の場合を示すものである。
図5または図6で示した、補正トルク関数部174内で演算される補正トルク関数を用いることでアンバランストルクを推定することができる。つまり、測定された第1の時間Tmesが例えばTn[s]の場合であるとして、このときの回転方向情報の符号の正負が正の場合には図6に示す補正トルク関数を、負の場合には図5に示す補正トルク関数を選択し、この選択した図である図5または図6に示す補正トルク関数の対応関係から明らかなように、TmesがTn[s]のときに対応するiq_t*_off(Tmes)の値であるTqnを得ることができる。このように、第1の時間TmesがTn[s]の場合に得られたiq_t*_off(Tmes)の値であるTqnを、アンバランストルク推定信号として推定することができる。
図8は、本発明の実施の形態1に係るエレベーターの制御装置における各種信号の時間波形を示す図である。なお、図8は、初期条件としてかご内負荷がない場合であり、結果的に、アンバランストルクによるステップ外乱がモータ31に対して入力された場合の挙動を示すものである。なお、ここで示す内容は、我々が、シミュレーションおよび実機により確認しているものである。
図8に示す、4つの各種信号の時間波形は、上から順番に、ブレーキ制御信号BK_cont(t)、速度信号ω(t)、トルク電流指令信号iq_t*、かご34の上下方向加速度に関するものである。特に、ブレーキ制御信号BK_cont(t)により開放指令が出力されてから第1の時間Tmes[s]が経過した後の各種信号の挙動は、次のとおりである。図8から明らかなように、速度信号ω(t)は、わずかに変動した後に零を保っている。トルク電流指令信号iq_t*は、ステップ状の波形となり、瞬時にかつ適切にアンバランストルクが補正できていることを示している。かご34の上下方向加速度は、速度信号ω(t)を微分した波形になることから、やはり、わずかに変動した後に零を保っている。このかご34の上下方向加速度の結果からは、本発明の実施の形態1に係るエレベーターの制御装置によれば、アンバランストルクによるステップ外乱がモータ31に対して入力された場合であっても、起動ショックやロールバックが極めて小さく抑制できることが分かる。
以上で説明した、本発明の実施の形態1に係るエレベーターの制御装置は、特に、アンバランストルク推定部17において、ブレーキ36の動作状態を制動状態から開放状態へ切り替えるブレーキ状態指令信号の出力変化から、ブレーキ36の開放に伴ってモータ31が回転動作を開始するときまでの第1の時間と、モータ31が回転を開始するときに得られた速度信号における符号の正負とに基づいて、アンバランストルクを推定できるという、今回得られた新しい知見にしたがっているものである。これにしたがうことによって、本発明の実施の形態1に係るエレベーターの制御装置における、アンバランストルクの推定演算は、従来のような外乱オブザーバを構成して演算するのではなく、簡単な特性を有する関数に代表される対応関係に基づいて演算できることから、従来と比較して、マイコンなどの演算手段の、より小さな計算負荷が実現できるという効果を奏するものである。さらに、上述のように、トルク電流指令信号iq_t*は、ステップ状の波形となり、瞬時にかつ適切にアンバランストルクが補正できていることから、本発明の実施の形態1に係るエレベーターの制御装置の構成によれば、アンバランストルクの影響を抑圧するための十分な応答性を持つことができる、という効果を奏するものである。
実施の形態2.
本発明の実施の形態1に係るエレベーターの制御装置は、例えば、ブレーキ36の特性が大きく変化しない場合に対して効果的な構成である。これに対し、本発明の実施の形態2に係るエレベーターの制御装置は、エレベーターシステムの動作中に、ブレーキ36の特性が温度などの影響を受けてたとえ変化した場合であっても、起動ショックやロールバックを小さく抑制できることを実現するものである。
図9は、本発明の実施の形態2に係るエレベーターの制御装置を説明するための図である。本発明の実施の形態2に係るエレベーターの制御装置は、ブレーキ36の特性変化がある場合を想定したエレベーターの制御装置を対象とするものである。図9において、図1に示す、実施の形態1におけるアンバランストルク推定部17の部分が、更新機能付きアンバランストルク推定部17aに置き換わっている。その他の構成は、図1に示す実施の形態1に係るエレベーターの制御装置と同一の構成である。したがって、ここでは変更部分である更新機能付きアンバランストルク推定部17aを中心として説明に行うことにする。
図9に示すように、更新機能付きアンバランストルク推定部17aは、入力信号として、速度制御部15の出力である速度制御信号iq_ω_contと、速度指令発生部13aから入手できる零速度制御終了タイミング信号Zero_cont_end(t)とが新たに加えられている。これらの新たに加えられた信号を用いて、本発明の実施の形態に係るエレベーターの制御装置において課題となる、ブレーキ36の特性変化に対応するものである。
図10は、本発明の実施の形態2に係るエレベーターの制御装置における更新機能付きアンバランストルク推定部17aの構成図である。更新機能付きアンバランストルク推定部17aの一例を示すブロック図を示す。図10に示す実施の形態2における更新機能付きアンバランストルク推定部17aの構成において、図3に示す実施の形態1におけるアンバランストルク推定部17の構成と比べて、更新機能付き補正トルク関数174aとホールド手段175の2つの構成が異なっている。
図11は、かご34内に負荷が無いことによりアンバランストルクが発生する場合で、かつ、起動ショックやロールバックに対する抑制制御を行わない場合において、ブレーキ特性が変化したときの各種信号の時間波形の一例を示す図である。図11に示す、5つの各種信号の時間波形は、上から順番に、ブレーキ制御信号BK_cont(t)、速度信号ω(t)、速度制御信号iq_ω_cont、かご34の上下方向加速度、起動直後の零速制御終了タイミング信号Zero_cont_end(t)である。
ブレーキ制御信号BK_cont(t)により開放指令が出力されてから第1の時間Tmes[s]が経過した後の各種信号の挙動は、次のとおりである。図11から明らかなように、速度信号ω(t)や速度制御信号iq_ω_contは大きく乱れている。その結果としてかご34には、少なくとも大きな起動ショックが発生している。ここで、本発明の実施の形態1においても説明した内容と同様に、図11が示している場面では、速度指令信号を零と設定してモータ31の速度を制御する零速度制御を実現している。したがって、図11のとおり、速度信号ω(t)は零に収束している。また、速度制御信号iq_ω_contは、比較的に一定値として扱うことができるcrctという値に収束している。
ここで、速度制御信号iq_ω_contは、アンバランストルク推定信号iq_t*_off(Tmes)が正確に推定できている場合には零となるものである。しかしながら、実施の形態2で想定しているようなブレーキ36に特性変化がある場合には、図11のとおり、速度制御信号iq_ω_contは、crctという値となる。すなわち、ブレーキ36に特性変化があることによって、速度制御信号iq_ω_contにcrctという誤差が発生していると理解することができる。言い換えるならば、crctという値は、速度制御信号iq_ω_contにおける誤差を補償するための補正量であると考えることができる。したがって、ブレーキ36の動作状態が静止摩擦状態から動摩擦状態に変化するブレーキ状態変化タイミングから以降において、零速度制御によって速度信号ωが零に収束したときの速度制御信号iq_ω_contの検出値であるcrctを、アンバランストルク推定信号iq_t*_off(Tmes)の補正量として利用できることになる。この考え方を実現するために、図10に示すホールド手段175を用いる。
なお、ここまでにおいて、零速度制御により速度信号ωが零に収束したタイミングとして、速度指令発生部13aから入手できる零速度制御終了タイミング信号Zero_cont_end(t)を使用する例を示してきたが、速度指令を用いるのではなく速度信号ωを用いて、この速度信号ωが零速度に収束したか否かを判定することで得られる信号を使用することもできる。
図12および図13は、本発明の実施の形態2に係るエレベーターの制御装置における更新機能付きアンバランストルク推定部17aを構成する一要素である、更新機能付き補正トルク関数部174aを説明するための図である。このうち、図12は、モータ31の回転方向が正である場合に用いる補正トルク関数に基づく更新機能付き補正トルク関数部174aを説明するための図である。一方、図13は、モータ31の回転方向が負である場合に用いる補正トルク関数に基づく更新機能付き補正トルク関数部174aを説明するための図である。
以下では、図12および図13を用いて、具体的な一例として、更新機能付き補正トルク関数部174aでの補正トルク関数の更新動作について説明する。
まず準備としての説明は、以下のとおり。図12および図13における白丸の点は、更新前の補正トルク関数における折れ点を示している。図12および図13のそれぞれで2つの白丸の点により定まる特性を有する更新前の補正トルク関数を用いて、本発明の実施の形態1に係るエレベーターの制御装置による起動ショックおよびロールバックに対する抑制制御を実行する場合について考える。このとき、第1の時間Tmesの測定値がtnである場合、これまで述べてきたように、ブレーキ36の特性変化などに伴って必要となる、アンバランストルク推定信号iq_t*_off(Tmes)の補正量として、crctが検出できたとする。続く次回のかご昇降動作における速度制御では、補正トルク関数をこのcrct分だけ加算するような更新を行うことによって、ブレーキ36の特性変化などに伴う、起動ショックやロールバックに対する抑制性能の劣化を防ぐように対応する。
そして、更新機能付き補正トルク関数部174aでの補正トルク関数の具体的な更新動作は、以下のとおり。なお、ここでの例では、理解を容易にするために、まず仮に、図12および図13に示す、補正トルク関数における点であるt2は変化しないとしておく。
これまで述べたように、ブレーキ36の開放に伴ってモータ31が回転動作を開始するときに得られた速度信号における符号、すなわち、モータ31の回転方向が、もし正である場合は、図12に示す補正トルク関数を用いることになる。なお、もし負である場合は、以下に示す図12の代わりに、図13を置き換えれば良い。
そこで、更新動作としては、まず、図12に示す補正トルク関数において、座標(t2、0)の白丸の点と、座標(tn、-Tqn+crct)の黒丸の点とを直線で結んで得られる、折れ点座標(t1′、-Tq)の黒丸の点をまず求める。次に、今求めた折れ点座標(t1′、-Tq)の黒丸の点と座標(t2、0)の白丸の点とを直線で結んで得られる補正トルク関数を、新しい補正トルク関数として更新する。
このような更新動作を実現することによって、たとえ温度などの影響を受けてブレーキ36の特性に変化した場合であっても、続く次回かご昇降動作におけるcrctの値は零とできる可能性がある。もしブレーキ36の特性が短時間のうちに急激に変化するような場合でない限り、この更新機能付き補正トルク関数部174aでの補正トルク関数の更新動作を繰り返すことによって、ブレーキ36の特性に変化するような場合であっても、正確なアンバランストルクの推定が行われ、結果的に起動ショックやロールバックは小さく抑制できる。
なお、これまでにおいて、補正トルク関数における点であるt2は、更新後についても更新前と同様に変化しないことを仮定して、更新機能付き補正トルク関数部174aでの補正トルク関数の更新動作について説明を行った。
しかしながら、実際のところ、更新後の補正トルク関数において、補正トルク関数における点であるt2が必ずしも変化しないとは言えない。すなわち、アンバランストルクと第1の時間Tmesとの関係を示すところの、実際の補正トルク関数が、必ずしも座標(t2、0)を通るとは限らない。
ところが、実際の補正トルク関数が、必ずしも座標(t2、0)を通るとは限らないとしても、本発明の実施の形態2に係るエレベーターの制御装置における、更新機能付き補正トルク関数部174aでの補正トルク関数の更新動作については、補正トルク関数における点であるt2が、更新前後で変化しないことを仮定しても、大きな問題にはならない。
なぜならば、たとえt2近傍での補正トルク関数値にモデル化誤差があったとしても、このt2近傍でのモデル化誤差の値がt2近傍の補正トルク関数値に与える影響は、t2近傍でのモデル化誤差の値が例えば第1の時間Tmesの測定値がtnのときの補正トルク関数値に与える影響と比較した場合に、やはり小さいためである。つまり、t2近傍でのモデル化誤差の値が、アンバランストルク量の推定値に対する誤差として起動ショックやロールバックに対する抑制効果に与える影響度が小さいためである。要するに、アンバランストルク量の推定値における絶対値は、横軸Tmesがt2近傍の場合と横軸Tmesがtnの場合とを比較すれば、相対的に前者の場合小さく、後者の場合大きいために、t2近傍でのモデル化誤差の値は後者の場合に対しては、前者の場合に対するのと比べて影響をあまり与えないと言えるからである。
なおここで、図10は、本発明の実施の形態2に係るエレベーターの制御装置における更新機能付きアンバランストルク推定部17aの構成図であるため、図10から、時間経過に伴う動作シーケンスを理解することは困難である。具体的には、更新機能付き補正トルク関数部174aでの補正関数の更新動作シーケンスについて理解することは難しい。そこで、以下、参考として、本発明の実施の形態2に係るエレベーターの制御装置に関し、図14を用いて更新機能付き補正トルク関数部174aでの補正関数の更新動作シーケンスについて説明する。
図14は、本発明の実施の形態2に係るエレベーターの制御装置において、エレベーターのかご34が昇降動作した場合における各種信号の処理タイミングを理解するための時間軸波形を示す図である。
図14に示す、4つの各種信号の時間波形は、上から順番に、ブレーキ制御信号BK_cont(t)、速度信号ω(t)、アンバランストルク補正量crct(t)、アンバランストルク推定信号iq_t*_off(t)に関するものである。
これらの時間波形の上方に、記号として三角印を用いて主要なタイミングを示すことにする。この三角印の上部に、時間軸で早い順に数字を付けている。この数字は、移動期間に付している数字に対応している。すなわち、三角印の上部に数字の1が付してある場合は、移動期間1に関係する主要なタイミングであることが分かる。白色三角印は第1の時間Tmesのタイミングを示すものであり、BK_cont(t)の立ち上がりから第1の時間Tmes経過したタイミングを示すものである。黒色三角印は起動直後の零速度制御終了タイミング信号であるZero_cont_end(t)の立ち上がりタイミングである。横線三角印はアンバランストルク推定信号iq_t*_off(t)の更新タイミングである。
また、図14の下部に、エレベーターの動作状態は横方向矢印を用いて示す。さらに、この横方向矢印の下に、動作状態の名称を示す。黒色横方向矢印は、エレベーターが停止している状態の期間である、停止期間を示す。この例では、この停止期間を横線三角印から白色三角印の期間として定義している。白色横方向矢印はかご34が動いて移動している状態の期間である、移動期間を示す。この例では白色三角印から横線三角印の期間として定義している。
ここでのかご34の動作としては、停止期間1で停止し、移動期間1で上方の階に移動し、停止期間2で停止し、移動期間2で下方階に移動し、停止期間3で停止し、移動期間3で上方階に移動し、停止期間4で停止となる。
ここでは説明を簡単にするために、一連の動作間には乗客の乗降は無く、かご内負荷の変化がないとして、停止期間中にブレーキ36の特性に何らかの経時変化が発生するとした場合を想定している。
本実施の形態2におけるアンバランストルク推定信号iq_t*_off(t)の修正動作は、以下の通りである。図10を参照しながら、図14の動作を説明する。
まず黒色三角印1のタイミングで速度制御信号iq_ω_cont(t)をホールド手段175で保持し、アンバランストルク補正量crctを計測する。この場合のcrctの計測値は、cr1である。crctは、更新機能付き補正トルク関数部174aに入力される。更新機能付き補正トルク関数部174aでは、crctに基づいて補正トルク関数の更新を行うが、この更新動作は停止期間2の期間で行う。図14の例では、停止期間2の始まりのタイミングで更新が行われているが、停止期間2中であれば任意のタイミングで良いことは言うまでもない。結果として、更新後のアンバランストルク推定信号iq_t*_off(t)は、補正前の値に対しcr1だけ加算された値になる。
同様に、停止期間2で停止した状態から、移動期間2に移行し黒色三角印2のタイミングで速度制御信号iq_ω_cont(t)をホールド手段175で保持し、アンバランストルク補正量crctを計測する。この場合のcrctの計測値は、cr2である。この例では、cr2の符号は負である。同様に、crctは、更新機能付き補正トルク関数部174aに入力され、停止期間3の任意のタイミングで補正トルク関数の更新が行われる。結果として、更新後のアンバランストルク推定信号iq_t*_off(t)は、補正前の値に対しcr2だけ加算された値になる。この例のcr2の符号は負であるため、補正前の値からcr2の振幅分、減算された値になる。
さらに同様に、停止期間3で停止した状態から、移動期間3に移行し黒色三角印3のタイミングで速度制御信号iq_ω_cont(t)をホールド手段175で保持し、アンバランストルク補正量crctを計測する。この場合のcrctの計測値は、零である。このときは、ブレーキ36の特性に変化が無かった場合を想定しているため、結果として、アンバランストルク補正量crctの計測値が零となっているのである。同様に、crctは、更新機能付き補正トルク関数部174aに入力され、停止期間3の任意のタイミングで補正トルク関数の更新が行われるものの、結果として、更新後のアンバランストルク推定信号iq_t*_off(t)は、更新前の値と同じ値になる。
ここでは、参考として、本発明の実施の形態2に係るエレベーターの制御装置に関し、図14を用いて補正トルク関数の更新動作シーケンスについて説明した。
以上で説明した、本発明の実施の形態2に係るエレベーターの制御装置によれば、エレベーターシステムの動作中に、ブレーキ36の特性が温度などの影響を受けてたとえ変化した場合であっても、本発明の実施の形態1に係るエレベーターの制御装置の構成におけるバランストルク推定部17に代えて更新機能付きアンバランストルク推定部17aを用いることで、更新機能付きアンバランストルク推定部17aがアンバランストルクをアンバランストルク推定信号として推定するための補正トルク関数を適切に更新することができるので、結果として、起動ショックやロールバックを小さく抑制できることを実現するものである。
もちろんながら、本発明の実施の形態2に係るエレベーターの制御装置によれば、本発明の実施の形態1に係るエレベーターの制御装置と同様に、アンバランストルクの推定演算は、従来のような外乱オブザーバを構成して演算するのではなく、簡単な特性を有する関数に代表される対応関係に基づいて演算できることから、従来と比較して、マイコンなどの演算手段の、より小さな計算負荷が実現できるという効果を奏するものである。さらに、トルク電流指令信号iq_t*は、ステップ状の波形となり、瞬時にかつ適切にアンバランストルクが補正できることから、本発明の実施の形態2に係るエレベーターの制御装置の構成によれば、本発明の実施の形態1に係るエレベーターの制御装置と同様に、アンバランストルクの影響を抑圧するための十分な応答性を持つことができる、という効果を奏するものである。
7 ブレーキ状態指令発生部、8 ブレーキ制御部、9 電流制御部、10 電流検出部、12 速度演算部、13、13a 速度指令発生部、14 減算部、15 速度制御部、16 加算部、17 アンバランストルク推定部、17a 更新機能付きアンバランストルク推定部、30 エンコーダ、31 モータ、32 シーブ、33 ロープ(ベルト状のロープも含む)、34 かご、35 釣合錘、36 ブレーキ、171 前処理部、172 第2の検出部、174 補正トルク関数部、174a 更新機能付き補正トルク関数部。

Claims (7)

  1. シーブをはさんで一側にかごを、他側に釣合錘をそれぞれ吊り下げているロープが巻き掛けられた前記シーブを回転駆動するモータの駆動電流を検出する電流検出部と、
    前記モータの回転量を検出する回転量検出部の出力から前記モータの速度信号を演算する速度演算部と、
    前記モータに対する速度指令信号を発生する速度指令発生部と、
    前記速度指令信号と前記速度信号とに基づいて前記速度信号が前記速度指令信号に追従するようにトルク電流指令信号となりえる速度制御信号を出力して前記モータの速度を制御する速度制御部と、
    入力されたトルク電流指令信号に対し前記駆動電流が追従するように前記モータを駆動する電流制御部と、
    前記モータの回転を制動するためのブレーキの、開放と制動の状態を切替制御するブレーキ制御部と、
    前記ブレーキ制御部に対し前記ブレーキの、開放と制動の状態を切り替えるブレーキ状態指令信号を出力するブレーキ状態指令発生部と、
    前記速度指令信号を零と設定して前記モータの速度を制御する零速度制御における2つの情報としての、前記ブレーキの動作状態を制動状態から開放状態へ切り替える前記ブレーキ状態指令信号の出力変化から、前記ブレーキの開放に伴って前記モータが回転動作を開始するときまでの第1の時間と、前記モータが回転動作を開始するときに得られた前記速度信号における符号の正負とに基づいて、前記かごと前記釣合錘の重量差分による前記モータにおけるアンバランストルクを推定し、推定結果であるアンバランストルク推定信号を出力するアンバランストルク推定部と
    備えたエレベーターの制御装置。
  2. 前記アンバランストルク推定部は、
    定められた補正トルク関数によって前記第1の時間に対して対応付けられたアンバランストルク量を、前記アンバランストルク推定信号として用いる、
    請求項1に記載のエレベーターの制御装置。
  3. 前記補正トルク関数は、
    前記ブレーキの開放に伴って前記モータが回転動作を開始するときに得られた前記速度信号における符号の正負に応じて定まる、
    請求項2に記載のエレベーターの制御装置。
  4. 前記速度制御部が出力する、前記トルク電流指令信号となりえる前記速度制御信号に前記アンバランストルク推定信号を加算して修正した前記トルク電流指令信号を前記電流制御部に出力する加算部と、
    前記加算部による前記電流制御部への出力に基づいた、前記速度指令信号を零と設定して前記モータの速度を制御する零速度制御による制御結果として、前記速度信号が零に収束したときの前記速度制御信号を保持値として保持する保持部
    をさらに備え、
    前記アンバランストルク推定部で用いる前記補正トルク関数によって前記第1の時間に対して対応付けられた前記アンバランストルク量に、前記保持値を加算することで前記アンバランストルク推定信号を修正する
    請求項2または3に記載のエレベーターの制御装置。
  5. 前記アンバランストルク推定信号の修正結果を用いて前記補正トルク関数を更新する
    請求項4に記載のエレベーターの制御装置。
  6. 前記補正トルク関数は、
    前記第1の時間が長くなると前記アンバランストルク量の絶対値が小さくなるように、前記第1の時間と前記アンバランストルク量とが対応付けられている
    請求項2から5のいずれか1項に記載のエレベーターの制御装置。
  7. 前記第1の時間を特定する上で必要となる、前記モータが回転動作を開始するときのタイミングについての判定は、前記速度信号、前記回転量検出部の出力信号、前記速度制御信号、前記駆動電流および前記トルク電流指令信号の少なくともいずれかに、前記モータの回転動作を示す変化が現れたときに基づいて行う、
    請求項1から3のいずれか1項に記載のエレベーターの制御装置。
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