JP6878029B2 - 荷重検出装置及びそれを備えるクレーンの巻上装置 - Google Patents

荷重検出装置及びそれを備えるクレーンの巻上装置 Download PDF

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Description

本発明は、クレーンの荷重検出装置及びそれを備えるクレーンの巻上装置に関するものである。
クレーンにおいては、クレーンの状態を監視するために吊荷の荷重を検出することが行われている。例えば、特許文献1は、ブームの姿勢を保持する起伏ロープの張力を、ロードセル等を用いて検出し、作業姿勢や動作に応じて設定された補正係数を用いて、起伏ロープの張力を補正することで、吊荷の荷重値を算出する技術を開示する。
また、特許文献2は、ブームの先端部に設けられた歪ゲージ式のロードセルを備える荷重検出装置を用いてワイヤーロープの張力に応じた電流値を取得し、取得した電流値から吊荷の荷重値を算出する技術を開示する。
特開2015−157695号公報 特開2013−177230号公報
しかし、特許文献1は、吊荷を吊り下げるワイヤーロープの張力ではなく、起伏ロープの張力を用いることで、吊荷の荷重値が推定されているので、推定した荷重値と実際の吊荷の荷重値との演算誤差が高いという課題がある。
特許文献2は、荷重検出装置というような別途専用の検出装置を用いる必要があり、部品点数によるコスト増加や故障時の信頼性が低下するという課題がある。
本発明の目的は、電動機により駆動されるウインチドラムを設けたクレーンにおいて、別途専用の荷重検出器を設けずに、吊荷の荷重値を正確に検出する技術を提供する。
本発明の一態様に係る荷重検出装置は、吊荷を吊り下げるワイヤーロープが巻回されたウインチドラムと、
前記ウインチドラムを巻下又は巻上駆動させる電動機と、
前記電動機のトルクを所定の減速比で調整して前記ウインチドラムに伝達する減速機と、
前記電動機を駆動させるための電流を前記電動機に供給する電力変換器とを備えるクレーンにおいて、前記吊荷の荷重を検出する荷重検出装置であって、
前記電動機に供給される電流値を前記電力変換器から取得し、前記取得した電流値から前記電動機の出力トルクを推定する出力トルク推定部と、
前記ワイヤーロープの掛け本数を設定する本数設定部と、
前記出力トルク推定部により推定された出力トルク推定値と、前記減速比と、前記ウインチドラムの有効半径と、前記本数設定部により設定された掛け本数とに基づいて、吊荷の荷重値を推定する荷重推定部とを備える。
本態様によれば、電動機に供給される電流値をもとに電動機の出力トルク推定値が算出され、算出された出力トルク推定値と、ワイヤーロープの掛け本数、減速機の減速比、及びウインチドラムの有効半径といった事前に分かるクレーンの仕様とに基づいて吊荷の荷重値が推定されている。そのため、起伏ロープの張力に基づいて吊荷の荷重値を算出する方法と比較して、より直接的に吊荷の荷重値を検出することができ、吊荷の荷重値を正確に算出することができる。
また、本態様では、電動機に供給される電流値を取得することで、吊荷の荷重値が推定されているので、ワイヤーロープの張力を検出するための別途専用の検出装置が不要となり、部品点数が削減され、低コスト化と信頼性の向上とを図ることができる。
上記態様において、前記荷重推定部は、前記電力変換器から前記電動機の回転角度を取得し、前記取得した回転角度に基づいて、巻上時又は巻下時における、前記吊荷と前記ウインチドラムと前記電動機との慣性力に伴う前記出力トルク推定値の増減量である第1増減量を算出し、前記第1増減量が補償されるように前記出力トルク推定値を補正し、前記補正した出力トルク推定値を用いて前記吊荷の荷重値を推定してもよい。
例えば、巻上時において、一定速度になるまで吊荷を加速させる場合、電動機に供給される電流値は、一定速度で吊荷を巻き上げる場合の電流値に比べて増大させる必要がある。この場合、出力トルク推定値が増大し、吊荷の荷重値が実際の値より高く算出されてしまう。また、巻上時において、吊荷を一定速度に減速させる場合、電動機に供給される電流値は、一定速度で吊荷を巻き上げる場合の電流値に比べて減少させる必要がある。この場合、出力トルク推定値が減少し、吊荷の荷重値が実際の値より低く算出されてしまう。
本態様では、巻上時又は巻下時における、吊荷とウインチドラムと電動機との慣性力に伴う出力トルク推定値の増減量である第1増減量が算出され、第1増減量が補償されるように出力トルク推定値が補正され、補正された出力トルク推定値を用いて吊荷の荷重値が推定されている。そのため、吊荷が一定速度になるまでの過渡的な運動状態にある場合において、吊荷の荷重値を正確に算出することができる。
上記態様において、前記荷重推定部は、前記電力変換器から前記電動機の回転速度を取得し、前記取得した回転速度に基づいて、前記取得した回転速度に応じた粘性損失に伴う前記出力トルク推定値の増減量である第2増減量を算出し、前記第1増減量及び前記第2増減量が補償されるように前記出力トルク推定値を補正してもよい。
本態様によれば、クレーンの粘性損失に伴う出力トルク推定値の増減量である第2増減量も考慮に入れて出力トルク推定値が補正されるので、出力トルク推定値を高精度で算出することができ、吊荷の荷重値を正確に算出できる。
上記態様において、前記出力トルク推定部は、前記電力変換器から取得した電流値の変化量が所定の基準変化量より小さいという条件を満たす場合、前記取得した前記電流値に応じた、前記電動機の特性を示す特性パラメータを算出し、前記算出した特性パラメータと前記電力変換器から取得した電流値とを用いて、前記出力トルク推定値を算出してもよい。
電動機は、供給される電流値に応じて、電動機の特性を示す特性パラメータが変化するので、特性パラメータの変化が大きければ、この変化を考慮しなければ、出力トルク推定値に誤差が発生する。
本態様では、電動機に供給される電流値に応じた特性パラメータを用いて出力トルク推定値が算出されているので、出力トルク推定値を高精度で算出することができ、吊荷の荷重値を正確に算出できる。
上記態様において、前記出力トルク推定部は、前記条件を満たす場合に取得した前記電流値に応じた前記特性パラメータを算出する処理を、一定の目標速度の下、前記吊荷の荷重値を変更させながら繰り返し実行し、前記電流値と前記特性パラメータとの対応関係を示す対応情報を生成し、前記対応情報を参照することで現在の電流値に対応する特性パラメータを決定し、前記決定した特性パラメータを用いて、前記出力トルク推定値を算出してもよい。
本態様によれば、電流値と特性パラメータとが対応付けられた対応情報を生成し、その対応情報を参照することで、現在の電流値に対応する特性パラメータが決定されているので、現在の電流値に応じた特性パラメータを正確に算出できる。
上記態様において、前記荷重推定部は、前記吊荷の荷重値をm、前記出力トルク推定値をTq、前記ウインチドラム、前記電動機、及び前記減速機の慣性モーメントの合成値をJ、前記掛け本数をk、前記ウインチドラムの有効半径をR、重力加速度をg、前記減速機の減速比をn、前記電動機の回転角度をθとすると、式(A)を用いて前記吊荷の荷重値を推定してもよい。
Figure 0006878029
本態様によれば、式(A)を用いて荷重値が推定されているので、荷重値を正確に算出できる。
上記態様において、前記特性パラメータは、前記電動機の鎖交磁束とインダクタンスとを含んでもよい。
本態様によれば、電動機の特性パラメータのうち、電流値に対する変動が大きな電動機の鎖交磁束とインダクタンスとの正確な値を得ることができ、得られた鎖交磁束とインダクタンスとを用いて、出力トルク推定値が算出されているので、出力トルク推定値を精度良く算出できる。
上記態様において、出力トルク推定部は、
前記電動機に供給される電流値及び電圧値と前記電動機の回転速度とを前記電圧変換器から取得する取得部と、
前記取得された電流値及び電圧値と予め定められた前記電動機の効率とを用いて前記電動機の損失を算出する損失算出部と、
前記電動機の鉄損及び銅損の和で前記電動機の損失が表された損失方程式と、前記取得された電流値及び電圧値と、前記算出された損失とに基づいて前記鉄損電流を算出する鉄損電流算出部と、
前記取得された電流値から前記算出された鉄損電流を減じることでトルクに寄与しない電流値が前記取得された電流値から除去された補正電流値を算出し、前記算出した補正電流値に基づいて前記出力トルク推定値を決定するトルク決定部とを備えることが好ましい。
本態様によれば、電動機の損失を示す損失方程式から電動機のトルクに寄与しない鉄損電流が算出され、算出された鉄損電流を電動機に供給される電流値から減じることで電流補正値が算出され、この電流補正値を用いて出力トルク推定値が算出される。そのため、出力トルク推定値の推定精度を向上させることができる。
上記態様において、前記取得部は、前記電動機の回転速度を前記電力変換器から更に取得し、
前記損失算出部は、前記電動機に供給される電流値及び前記回転速度の少なくとも一方と前記電動機の効率との関係を予め示す効率マップを備え、前記効率マップを用いて前記取得された回転速度及び電流値の少なくとも一方に対する前記電動機の効率を決定し、前記決定した電動機の効率を用いて前記電動機の損失を算出することが好ましい。
本態様によれば、電動機に供給される電流値及び電動機の回転速度の少なくとも一方と電動機の効率との関係を予め示す効率マップを用いて、取得された回転速度及び電流値の少なくとも一方に対する電動機の効率が決定されている。そのため、電動機の駆動中に電動機の効率を取得するための特別な機器を設けなくても電動機の効率を取得できる。その結果、システムの部品点数削減による低コスト化、信頼性向上を実現できる。
本発明の別の一態様に係るクレーンの巻上装置は、上記一態様の荷重検出装置を備える。
本態様によれば、ワイヤーロープの張力を検出するための別途専用の検出装置を用いなくても吊荷の荷重値を正確に算出するクレーンを提供できる。
本発明によれば、別途専用の荷重検出器を設けずに、電動機の出力情報のみを用いて、吊荷の荷重値を正確に検出することができる。
本発明の実施の形態1に係る巻上装置の構成を示すブロック図である。 電力変換器の構成を示すブロック図である。 吊荷重値を検出する処理の一例を示すフローチャートである。 巻上時において吊荷の荷重値を算出するシミュレーションを説明する図である。 図4に示すシミュレーションを行った際の電動機の回転速度を示すグラフである。 図4に示すシミュレーションを行った際に、実施の形態1の手法を用いて算出された吊荷の荷重値を示すグラフである。 本発明の実施の形態2に係る巻上装置の処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2に係る巻上装置の処理の一例を示すフローチャートである。 図4に示すシミュレーションを行った際の電動機の回転速度を示すグラフである。 図4に示すシミュレーションを行った際に、実施の形態2の手法を用いて算出された吊荷の荷重値を示すグラフである。 セクション(a)は、電流値の変化が十分小さい条件でのq軸電流検出値と、d軸電流検出値との時系列データの一例を示すグラフであり、セクション(b)は電流値の変化が十分小さい条件でのq軸電圧指令値と、d軸電圧指令値との時系列データの一例を示すグラフである。 セクション(a)はインダクタンス対応情報が図示されたグラフであり、セクション(b)は鎖交磁束対応情報が図示されたグラフである。 出力トルク推定部の詳細な構成を示す図である。 電動機の回転速度を一定で駆動させた状態で、電動機に供給する電流を増大させて電動機のトルクをランプ状に増大させて出力トルク推定値を算出するシミュレーションを行った際のシミュレーション結果を示すグラフである。 対応情報の作成処理の一例を示すフローチャートである。 鉄損を考慮した電動機の等価回路を示す図である。 本発明の実施の形態4に係るクレーンの巻上装置の構成を示すブロック図である。 効率マップM1800の一例を示すグラフである。 実施の形態4で算出された出力トルク推定値及び出力トルクの真値の推定誤差を示す誤差曲線と、比較例で算出された出力トルク推定値及び出力トルクの真値の推定誤差を示す誤差曲線とを示すグラフである。 実施の形態4の変形例に係る効率マップM1801の一例を示すグラフである。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係るクレーンの巻上装置1の構成を示すブロック図である。巻上装置1は、クレーンに適用され、ウインチドラム11、減速機12、電動機13、電力変換器14、荷重検出装置15、ワイヤーロープ16、及び操作レバー19を備える。
ブーム18は、図略のクレーン本体に起伏可能となるように設けられている。ブーム18の先端からは、ワイヤーロープ16を介して吊荷17が吊り下げられている。なお、吊荷17は、ワイヤーロープ16の先端に設けられたフック(図略)を用いて吊り下げられる。
ウインチドラム11は、ワイヤーロープ16が巻回され、減速機12を介して電動機13の回転軸13aと接続されている。ウインチドラム11は、電動機13のトルクが減速機12及び回転軸13aを介して伝達されることで、ワイヤーロープ16を巻き取り又は繰り出し、ワイヤーロープ16を巻上又は巻下げる。減速機12は、電動機13のトルクを調整してウインチドラム11に伝達する。
電動機13は、例えば、三相の電動モータで構成され、ウインチドラム11を巻下又は巻上駆動させる。
電力変換器14は、例えば、三相のインバータで構成され、電動機13を所定の速度で駆動するための電流を電動機13に供給する。
荷重検出装置15は、例えば、CPU等のプロセッサで構成され、吊荷17の荷重を検出する。そして、荷重検出装置15は、出力トルク推定部151、荷重推定部152、及び本数設定部153を備える。
出力トルク推定部151は、電動機13に供給される電流値を電力変換器14から取得し、取得した電流値から電動機13の出力トルクの推定値である出力トルク推定値を算出する。
荷重推定部152は、出力トルク推定部151により算出された出力トルク推定値と、減速機12の減速比と、ウインチドラムの有効半径と、本数設定部153により設定された掛け本数とに基づいて、吊荷17の荷重値を推定する。
本数設定部153は、ワイヤーロープ16の掛け本数を設定する。掛け本数とは、例えば、ワイヤーロープ16が巻かれたシーブ(図略)の個数である。なお、本数設定部153は、例えば、クレーンのキャビン内に設けられ、操縦者が掛け本数を設定するための操作装置を含む。本数設定部153は、この操作装置を操作することで操縦者が入力した掛け本数にしたがって、掛け本数を設定すればよい。
操作レバー19には、ウインチドラム11を巻上駆動又は巻下駆動させるための操縦者による操作が入力される。操作レバー19は、例えば、中立位置を中心に前後或いは左右に傾倒可能に構成されている。操作レバー19は、中立位置から巻上方向に対応する一方の方向に傾倒されると、傾倒量に応じた操作量を電力変換器14に出力し、中立位置から巻下方向に対応する他方の方向に傾倒されると傾倒量に応じた操作量を電力変換器14に出力する。例えば、操作レバー19が巻下方向に操作された場合、操作量はマイナスの値を取り、操作レバー19が巻上方向に操作された場合、操作量はプラスの値を取るというようにしてもよい。
図2は、電力変換器14の構成を示すブロック図である。電力変換器14は、速度制御器141と、電流ベクトル変換器142と、電流制御器143,144と、dq/uvw変換器145と、uvw/dq変換器146と、速度設定部147と、速度計算部148と、インバータ149と、減算器L1,L2,L3とを備える。
速度設定部147は、操作レバー19の操作量に応じて、電動機13の目標速度を設定する。ここで、速度設定部147は、操作量がマイナスの方向に増大するにつれて目標速度がマイナスの方向に増大し、操作量がプラスの方向に増大するにつれて目標速度がプラスの方向に増大するというような、操作量と目標速度との関係が事前に定められたテーブルを参照して、目標速度を設定すればよい。
減算器L1は目標速度から、電動機13の回転速度の検出値である回転速度検出値を差し引き、偏差E1を算出する。
速度制御器141は、偏差E1が0になるようにトルク指令値Stを算出する。電流ベクトル変換器142は、トルク指令値Stに基づいてd軸電流目標値Id_refと、q軸電流目標値Iq_refとを決定する。ここで、電流ベクトル変換器142は、例えば、トルク指令値Stに応じて予め定められた値をd軸電流目標値Id_ref及びq軸電流目標値Iq_refとして決定すればよい。
減算器L2は、d軸電流目標値Id_refから、d軸電流の検出値であるd軸電流検出値Idを差し引き、偏差Edを算出する。減算器L3は、q軸電流目標値Iq_refから、q軸電流の検出値であるq軸電流検出値Iqを差し引き、偏差Eqとを算出する。
電流制御器143は、偏差Edが0になるようにd軸の電圧指令値であるd軸電圧指令値vdを算出する。電流制御器144は、偏差Eqが0になるようにq軸の電圧指令値であるq軸電圧指令値vqを算出する。
dq/uvw変換器145は、d軸電圧指令値vd、q軸電圧指令値vqを、u相,v相,w相の電圧指令値に変換し、インバータ149に出力する。インバータ149は、u相,v相,w相の電圧指令値にしたがってスイッチング素子をオンオフさせ、u相入力電圧、v相入力電圧、w相入力電圧を生成し、電動機13を駆動させる。
電流センサ13u,13v,13wは、例えば、ホール素子等の電流センサで構成され、インバータ149から電動機13に供給されるu,v,wの3相の検出電流値である、u,v,w相電流検出値を検出する。
エンコーダ131は、例えば、ロータリーエンコーダで構成され、電動機13のロータの回転角度を逐次計測し、計測した回転角度を回転角度検出値として速度計算部148に逐次出力する。
速度計算部148は、エンコーダ131により逐次計算された回転角度検出値を微分して電動機13の回転速度を算出し、回転速度検出値として減算器L1に出力する。
図3は、吊荷17の荷重値を検出する処理の一例を示すフローチャートである。このフローチャートは、例えば、操縦者が操作レバー19を操作するときに実行される。
[ステップS201]
出力トルク推定部151は、電力変換器14から電動機13に供給される電流値を取得し、出力トルク推定値を算出する。例えば、電動機13がブラシレスモータで構成されるのであれば、電動機13は図2に示す構成を用いてベクトル制御されるのが一般的である。そこで、本実施の形態は電動機13をベクトル制御するがこれは一例である。
電動機13として、例えば、ブラシレスモータの一例である永久磁石式同期電動機が採用されるのであれば、出力トルク推定値は、d軸,q軸の電流値から式(1)を用いて算出される。したがって、出力トルク推定部151は、uvw/dq変換器146(図2参照)が出力するd軸電流検出値及びq軸電流検出値を電動機13を駆動する電流値として取得すればよい。
Figure 0006878029
式(1)に示す変数は下記の通りである。
Tq:出力トルク推定値 Pn:極対数 Id:d軸電流検出値 Iq:q軸電流検出値 Ψa:永久磁石による鎖交磁束 Ld:d軸インダクタンス Lq:q軸インダクタンス
ここで、式(1)の括弧内において、第1項はマグネットトルクを示し、第2項はリラクタンストルクを示す。また、式(1)において、極対数Pnと、鎖交磁束Ψaと、d軸インダクタンスLdと、q軸インダクタンスLqとは電動機13の仕様によって予め定められた値が採用される。
ここでは、出力トルク推定値Tqは式(1)を用いて算出されたが、これは一例であり、式(1)の第1項のみ用いて算出されてもよいし、式(1)の第2項のみ用いて算出されてもよい。或いは、出力トルク推定値Tqは、電動機13の種類に応じた数式を用いて算出されてもよい。この場合、極対数Pnと、鎖交磁束Ψaと、電動機13に供給される電流値と、電動機13のインダクタンスとのうち電動機13の種類に応じて必要なパラメータを用いて電動機13の種類に応じた出力トルク推定値Tqを算出する数式を用いて、出力トルク推定値Tqは算出されればよい。
[ステップS202]
荷重推定部152は、ステップS201で算出された出力トルク推定値Tqから、トルクを力に変換するための数式である式(2)を用いて、ワイヤーロープ16の張力を算出する。
Figure 0006878029
式(2)に示す変数は下記の通りである。
F:張力 n:減速機12の減速比 Tq:出力トルク推定値 R:ウインチドラム11の有効半径 k:本数設定部153が設定した掛け本数
ここでは、式(2)を用いて張力は算出されたが、本発明はこれに限定されず、出力トルク推定値Tqを張力に変換する数式であればどのような数式が用いられてもよい。
[ステップS203]
荷重推定部152は、式(2)で求めたワイヤーロープ16の張力を重力加速度で割る式(3)を用いて、吊荷17の質量を求める。
Figure 0006878029
式(3)に示す変数は下記の通りである。
m:吊荷の荷重値(質量) g:重力加速度 F:式(2)で求めた張力 k:本数設定部153が設定した掛け本数
ここでは、式(3)を用いて吊荷の質量は算出されているが、本発明はこれに限定されず、張力を吊荷の質量に変換できる数式であれば他の数式が用いられてもよい。
巻上装置1は、電動機13に供給される電流値をもとに電動機13の出力トルク推定値Tqが算出され、算出された出力トルク推定値Tqと、ワイヤーロープ16の掛け本数、減速機12の減速比、及びウインチドラム11の有効半径といった事前に分かるクレーンの仕様とに基づいて吊荷17の荷重値が推定されている。そのため、起伏ロープの張力に基づいて吊荷の荷重値を算出する方法と比較して、より直接的に吊荷の荷重値を検出することができ、吊荷の荷重値を正確に算出することができる。
また、本態様では、電動機13に供給される電流値を取得することで、吊荷17の荷重値が推定されているので、ワイヤーロープ16の張力を検出するための別途専用の検出装置が不要となり、部品点数が削減され、低コスト化と信頼性の向上とを図ることができる。
(実施の形態2)
実施の形態1の手法は、吊荷17の静止状態では、電動機13の出力トルク推定値Tqから精度良く吊荷17の荷重値を算出できる。しかし、例えば、加速又は減速させながら吊荷17を巻上又は巻下げる場合には、吊荷17と、ウインチドラム11と、電動機13との慣性力の影響により出力トルク推定値Tqが増減する。
そのため、実施の形態1の手法で吊荷17の荷重値を算出すると、吊荷17の加速又は減速時において、吊荷17の荷重値が実際の荷重値に対して増減する可能性がある。
図4は、巻上時において吊荷17の荷重値を算出するシミュレーションを説明する図である。時間領域A、B、C、D、Eと進むにつれて吊荷17の巻き上げが進行する様子が示されている。
図5は、図4に示すシミュレーションを行った際の電動機13の回転速度を示すグラフであり、縦軸は電動機13の回転速度を示し、横軸は時間を示している。
図6は、図4に示すシミュレーションを行った際に、実施の形態1の手法を用いて算出された吊荷17の荷重値を示すグラフであり、縦軸は荷重値を示し、横軸は時間を示している。
このシミュレーションでは、巻上時の吊荷17の動作の種類に応じて時間領域は図4に示す5つの時間領域A〜Eに分けられる。時間領域Aでは、巻上が開始される前であり、吊荷17は地面に接地されている。時間領域Bでは、吊荷17は巻き上げられて地切りされている。時間領域Cでは、吊荷17は空中で停止されている。時間領域Dでは、吊荷17は再度巻き上げられている。時間領域Eでは、吊荷17は、再度、空中で停止されている。
図5を参照し、時間領域Aでは、吊荷17が接地されているので、電動機13の回転速度は0である。時間領域Bは、加速期間B1、定速期間B2、及び減速期間B3の3つの期間に分けられる。加速期間B1では、吊荷17の巻上が開始されており、目標速度に到達するまで回転速度が一定の傾きで増大している。定速期間B2では、電動機13の回転速度が目標速度に到達したので、回転速度が一定に保たれている。減速期間B3では、目標速度が0にされたので、電動機13の回転速度は0に向けて一定の傾きで減少している。
時間領域Cでは、吊荷17の回転速度が0に維持されている。時間領域Dは、時間領域Bと同様、加速期間D1、定速期間D2、減速期間D3の3つの期間に分けられている。加速期間D1、定速期間D2、減速期間D3の内容は、それぞれ、加速期間B1、定速期間B2、減速期間B3と同じであるので、詳細な説明は省く。時間領域Eでは、時間領域Aと同様、回転速度が0に維持されている。
図6を参照し、加速期間B1では、電動機13が回転動作を開始してから吊荷17が地切りされるまで、その荷重が徐々にワイヤーロープ16に加わえられており、出力トルク推定値Tqから算出した吊荷17の荷重値が徐々に上昇している。これは、このシミュレーションでは、ワイヤーロープ16の弾性変形が考慮されているからである。
ここで問題となるのは、減速期間B3、加速期間D1、減速期間D3に示すように、吊荷17の加速時又は減速時において、算出した荷重値が実際の荷重値(真値)に対して増減し、誤差が発生することにある。
これは、加速時又は減速時には、吊荷17、ウインチドラム11、及び電動機13の慣性力の影響により、電動機13の出力トルク推定値Tqが増減するからである。
例えば、加速期間D1では、重力は吊荷17の加速方向に対して反対方向に作用するので、電動機13に供給される電流値を、定速期間D2の電流値に比べて増大させる必要がある。そのため、出力トルク推定値Tqが増大し、吊荷17の荷重値が真値より増大している。
また、例えば、減速期間B3,D3では、重力は吊荷17に対して減速方向に作用するので、電動機13に供給される電流値を、定速期間B2,D2の電流値に比べて減少させる必要がある。そのため、出力トルク推定値Tqが減少し、吊荷17の荷重値が真値より低下している。なお、定速期間B2,D2では、吊荷17の荷重値は、実質的に真値と同じ値になっている。このように出力トルク推定値Tqが増減すると、それに伴って荷重値は増減し、真値に対して誤差が発生する。
そこで、実施の形態2では、荷重推定部152は、電力変換器14のエンコーダ131から電動機13の回転角度検出値を取得し、取得した回転角度検出値に基づいて、巻上時又は巻下時における、吊荷17とウインチドラム11と電動機13との慣性力に伴う出力トルク推定値Tqの増減量を示す第1増減量を算出する。そして、荷重推定部152は、第1増減量が補償されるように出力トルク推定値Tqを補正し、補正した出力トルク推定値Tqを用いて吊荷17の荷重値を算出する。
詳細には、荷重推定部152は、下記に示す式(4)−bを用いて、吊荷17の荷重値を算出する。
Figure 0006878029
ここで、式(4)−a、式(4)−bに示す変数は下記の通りである。
Tq:出力トルク推定値 J:ウインチドラム11と電動機13と減速機12との慣性モーメントの合成値 k:掛け本数 n:減速比 R:ウインチドラム有効半径 g:重力加速度 θ:回転角度検出値 m:吊荷17の質量
なお、式(4)−bは、吊荷17と、ウインチドラム11と、電動機13とからなる系の運動方程式(4)−aから導出されたものである。
式(4)−aにおいて、右辺の第2項は、上記の第1増減量に相当する。式(4)−aを参照し、例えば、巻上時では、吊荷17の加速時には回転角度検出値θの2階微分値(dθ/dt)である角加速度がプラスになるので、第2項は出力トルク推定値Tqを減少させる方向に作用する。これにより、吊荷17、ウインチドラム11、及び電動機13の慣性力の影響による出力トルク推定値Tqの増加分が出力トルク推定値Tqから減じられる。一方、巻上時において、減速時には角加速度がマイナスになるので、第2項は出力トルク推定値Tqを増大させる方向に作用する。これにより、吊荷17、ウインチドラム11、及び電動機13の慣性力の影響による出力トルク推定値Tqの減少分が出力トルク推定値Tqに追加される。
図7は、本発明の実施の形態2に係る巻上装置1の処理の一例を示すフローチャートである。
[ステップS701]
出力トルク推定部151は、ステップS201と同様、式(1)を用いて出力トルク推定値Tqを算出する。
[ステップS702]
荷重推定部152は、電力変換器14から取得した回転角度検出値θを微分し、角加速度を算出する。
[ステップS703]
荷重推定部152は、ステップS701で算出した出力トルク推定値Tqと、ステップS702で算出した角加速度とを式(4)−bに代入し、吊荷17の荷重値を算出する。
図9は、図4に示すシミュレーションを行った際の電動機13の回転速度を示すグラフであり、その内容は図5と同じである。図10は、図4に示すシミュレーションを行った際に、実施の形態2の手法を用いて算出された吊荷17の荷重値を示すグラフであり、縦軸は荷重値を示し、横軸は時間を示している。
図10に示すように、図6の減速期間B3,D3に見られた荷重値の真値に対する低下が解消され、荷重値が真値に近づいていることが分かる。また、図6の加速期間D1に見られた荷重値の真値に対する増大が解消され、荷重値が真値に近づいていることが分かる。
(実施の形態2の変形例)
なお、一定速度で巻上げ又は巻下げを行う場合でも、巻上装置1の機械的損失の作用により、電動機13の回転速度に応じた損失である粘性損失が生じ、電動機13の出力トルク推定値Tqが増加するおそれがある。
この場合、荷重推定部152は、電力変換器14から電動機13の回転速度検出値を取得し、取得した回転速度検出値に基づいて、回転速度検出値に応じた粘性損失に伴う出力トルク推定値Tqの第2増減量を算出し、第1増減量及び第2増減量が補償されるように出力トルク推定値Tqを補正すればよい。
詳細には、荷重推定部152は、式(4)−bの代わりに、式(4)−b’を用いて吊荷17の荷重値を算出すればよい。
Figure 0006878029
式(4)−a’、式(4)−b’に示す変数は下記の通りである。
Tq:出力トルク推定値 J:ウインチドラム11と電動機13と減速機12との慣性モーメントの合成値 k:掛け本数 n:減速比 R:ウインチドラム有効半径 g:重力加速度 θ:回転角度検出値 m:吊荷17の荷重値(質量) c:巻上装置1の粘性係数の合成値
式(4)−b’は、式(4)−a’に示す運動方程式から導出されたものである。式(4)−a’の左辺の第2項のc・dθ/dtは第2増減量に相当し、回転速度検出値に比例する。
粘性損失を考慮した場合、巻上時は電動機13に供給される電流値が増大するので、式(1)のIq,Idが増大し、出力トルク推定値Tqは増大し、吊荷17の荷重値は真値より高く算出される。一方、巻下時は電動機13に供給される電流値が減少するので、式(1)のIq,Idが減少し、出力トルク推定値Tqは減少し、吊荷17の荷重値は真値よりも低く算出される。
ここで、左辺の第2項のc・dθ/dtは、例えば、巻上時にプラスとなり、巻下時にマイナスとなる。したがって、式(4)−b’に示すように、c・dθ/dtは巻上時には出力トルク推定値Tqを減少させるように作用し、巻下時には出力トルク推定値Tqを増大させるように作用し、吊荷17の荷重値を正確に算出できる。
図8は、本発明の実施の形態2に係る巻上装置1の処理の一例を示すフローチャートである。
ステップS801は、図7のステップS701と同じである。
ステップS802では、荷重推定部152は、電力変換器14から取得した回転角度検出値θを微分し、角速度を算出すると共に、回転角度検出値θを2階微分して、角加速度を算出する。
ステップS803では、荷重推定部152は、ステップS801で算出した出力トルク推定値Tqと、ステップS802で算出した角加速度を式(4)−b’に代入し、吊荷17の荷重値を算出する。
このように、実施の形態2の変形例に係る巻上装置1では、巻上装置1の粘性損失に伴う出力トルク推定値Tqの増減量である第2増減量も考慮に入れて出力トルク推定値Tqが算出されているので、出力トルク推定値Tqを高精度で補正することができ、吊荷17の荷重値を正確に算出できる。
(実施の形態3)
実施の形態1、2では、電動機13の出力トルク推定値Tqを算出する際、式(1)が用いていたが、式(1)に示す特性パラメータであるq軸インダクタンスLqと鎖交磁束Ψaとは、電流値に応じて非線形に変化する特性を持つ。
したがって、q軸インダクタンスLqと鎖交磁束Ψaとして一定の値を採用すると、出力トルク推定値Tqと実際の電動機13の出力トルクとの間に乖離が生じ、出力トルク推定値Tqの算出精度が悪化し、吊荷17の荷重値の算出精度が悪化する可能性がある。
そこで、実施の形態3では、出力トルク推定部151は、電力変換器14から取得した電流値が定常条件を満たす場合において、取得した電流値に応じた特性パラメータを算出し、算出した特性パラメータを用いて、出力トルク推定値Tqを算出する。定常条件とは、電力変換器14から取得した電流値の変化量が所定の基準変化量より小さいという条件である。ここで、所定の基準変化量としては、例えば、これ以上、電流値の変化量が増大すると、特性パラメータを正確に算出できなくなる値が採用できる。
本実施の形態では、電動機13として永久磁石同期電動機を採用する。電動機13の特性パラメータの中で、電流値によって、値が大きく変動するのは、鎖交磁束Ψaとq軸インダクタンスLqとである。以下、これら2つの特性パラメータの推定方法を以下に示す
まず、電動機13の電圧方程式は(5)式の通りである。
Figure 0006878029
式(5)に示す変数は以下の通りである。
vd:d軸電圧指令値 vq:q軸電圧指令値 Ra:巻線抵抗 id:d軸電流 iq:q軸電流 θ:回転角度検出値 Ψa:永久磁石で構成される電機子の鎖交磁束 Ld:d軸インダクタンス Lq:q軸インダクタンス
ここで、d軸電流idはd軸電流検出値Idと同じであり、q軸電流iqはq軸電流検出値Iqと同じである。
電流値の変化が十分小さければ、右辺の第2項のd軸電流idとq軸電流iqとの微分項を無視しても差し支えない。電動機13として、表面磁石型同期型モーター:SPMSM(surface permanent magnet synchronous motor)が採用された場合、トルクに寄与しないd軸電流を最小にすることを目的として、d軸電流目標値Id_ref=0に設定される。この場合、d軸電流id=0とみなすことができる。そこで、これらの微分項を無視し、d軸電流id=0として、d軸電圧指令値vdの電圧方程式をq軸インダクタンスLqについて解くと、以下の式(6)が得られ、q軸電圧指令値vqの電圧方程式を鎖交磁束Ψaについて解くと、以下の式(7)が得られる。
Figure 0006878029
式(6)、(7)において変数は下記の通りである。
vd:d軸電圧指令値 vq:q軸電圧指令値 Ra:巻線抵抗 id:d軸電流 iq:q軸電流 θ:回転角度検出値 Ψa:永久磁石で構成される電機子の鎖交磁束 Ld:d軸インダクタンス Lq:q軸インダクタンス
そこで、出力トルク推定部151は、電流値が定常条件を満たす場合において、電動機13の実際の駆動データとして、d軸電流idと、q軸電流iqと、d軸電圧指令値vdと、q軸電圧指令値vqと、電動機13の回転角度検出値θとを用いて、上記の式(6)、(7)の計算を行うことで、特性パラメータであるq軸インダクタンスLqと、鎖交磁束Ψaとを算出する。
そして、出力トルク推定部151は、電流値が定常条件を満たす場合において、駆動データから特性パラメータを算出する処理を、一定の目標速度の下、吊荷17の荷重値を変更させながら繰り返し実行し、電流値と特性パラメータとの対応関係を示す対応情報を生成する。
上記の式(6)、(7)を用いることで、電流値が定常条件を満たす場合に限り、電動機13の特性パラメータが推定されているので、特性パラメータを簡便に算出することができる。また、電流値を変化させることで、電流値に依存した特性パラメータをデータ化することができる。
図15は、対応情報の作成処理の一例を示すフローチャートである。本フローチャートが実行される前、デフォルトの荷重値を持つ吊荷17がワイヤーロープ16に取り付けられているものとする。ここで、デフォルトの荷重値は、対応情報の作成処理で用いられる荷重値の異なる複数の吊荷17の荷重値のうち、最小の荷重値のことを指す。
[ステップS1501]
出力トルク推定部151は、目標速度を設定し、設定した目標速度で電力変換器14を駆動する。ここで、目標速度としては、対応情報を作成する上で好ましい事前に設定された速度が採用できる。
[ステップS1502]
出力トルク推定部151は、d軸電流検出値Idの時間微分値とq軸電流検出値Iqの時間微分値とが閾値以内になっていることを検出する。そして、出力トルク推定部151は、d軸電流検出値Idとq軸電流検出値Iqとd軸電圧指令値vdとq軸電圧指令値vqと電動機13の回転角速度とからなる駆動データを図略のメモリに記憶する。
[ステップS1503]
出力トルク推定部151は、ステップS1502で記憶した駆動データ(d軸電流検出値Idとq軸電流検出値Iqとd軸電圧指令値vdとq軸電圧指令値vqと電動機13の回転速度と)を、式(6)、(7)に代入し、q軸インダクタンスLqと鎖交磁束Ψaとを算出する。
[ステップS1504]
出力トルク推定部151は、ステップS1502で記憶した駆動データに対応付けてステップS1503で算出したq軸インダクタンスLqと鎖交磁束Ψaとをメモリに記憶する。これにより、対応情報に、駆動データと特性パラメータとが対応付けられた1セットのデータが追加される。
[ステップS1505]
出力トルク推定部151は、現在取り付けられている吊荷17の荷重値が最大の荷重値の吊荷17でなければ、(ステップS1505でNO)、吊荷17の荷重値を増大させる(ステップS1506)。ここでは、作業員が現在取り付けられている吊荷17に対して次に荷重値の高い吊荷17をワイヤーロープ16に取り付けることで、吊荷17の荷重値が増大される。
一方、出力トルク推定部151は、現在取り付けられている吊荷17の荷重値が最大の荷重値の吊荷17であれば(ステップS1505でYES)、処理を終了する。
なお、出力トルク推定部151は、実際に出力トルク推定値Tqを算出する際、現在の駆動データを取得し、取得した駆動データを式(6)、(7)に代入することで、q軸インダクタンスLqと鎖交磁束Ψaとを算出する。そして、出力トルク推定部151は、算出したq軸インダクタンスLqと鎖交磁束Ψaとを式(1)に代入することで、出力トルク推定値Tqを算出すればよい。
これにより、電動機13の駆動条件に合致したq軸インダクタンスLqと鎖交磁束Ψaとを用いて、出力トルク推定値Tqを算出できる。
なお、対応情報の作成処理は、例えば工場出荷前の初期調整時に実施されればよい。但し、これは一例であり、出力トルク推定部151は、吊荷17の実際の巻上又は巻下げ作業時において、電流値の変化が小さい区間における駆動データを適宜抽出することで、対応情報を作成してもよい。
図11のセクション(a)は、電流値が定常条件を満たす場合における、q軸電流検出値Iqと、d軸電流検出値Idとの時系列データの一例を示すグラフであり、縦軸は電流を示し、横軸は時間を示している。図11のセクション(b)は電流値が定常条件を満たす場合における、q軸電圧指令値vqと、d軸電圧指令値vdとの時系列データの一例を示すグラフであり、縦軸は電圧を示し、横軸は時間を示している。
図11のセクション(a)では、q軸電流検出値Iqとd軸電流検出値Idとの変化が小さく、定常条件を満たす例が示されている。そのため、図11のセクション(b)では、q軸電圧指令値vqとd軸電圧指令値vdも変化が小さく、定常条件を満たしている。なお、図11のセクション(a)では、q軸電流検出値Iqとd軸電流検出値Idとは高周波ノイズの影響により多少上下に揺らいでいるものの、大局的にはほぼ一定の値を維持していることが分かる。
このように、q軸電流検出値Iqとd軸電流検出値Idとが定常条件を満たす場合、前述のように式(5)右辺の第2項に示すq軸電流検出値Iq(q軸電流iq)の微分項とd軸電流検出値(d軸電流id)の微分項とは十分小さく、無視しても差し支えない。また、d軸電流目標値Id_ref=0にする制御を行う場合、d軸電流検出値(d軸電流id)=0とおける。そこで、出力トルク推定部151は、q軸電流指令値とd軸電流指令値と、両電流指令値と同時点で算出されたq軸電圧指令値vqとd軸電圧指令値vdと、回転角度検出値θとを式(6)、(7)に代入することで、鎖交磁束Ψaとq軸インダクタンスLqとを算出する。
ここで、q軸電流検出値Iqとd軸電流検出値Idが定常条件を満たすにおける駆動データを用いるのは、q軸電流検出値Iqとd軸電流検出値Idとの微分値を高精度に算出するためには、処理コストが過大になるからである。
そして、出力トルク推定部151は、鎖交磁束Ψaとq軸インダクタンスLqとの算出処理を、吊荷17の荷重値を変化させながら、繰り返し実行することで、q軸インダクタンスLqとq軸電流検出値Iqとの関係を示すインダクタンス対応情報と、鎖交磁束とq軸電流検出値Iqとの関係を示す鎖交磁束対応情報とを作成する。
図12のセクション(a)はインダクタンス対応情報が図示されたグラフであり、縦軸はq軸インダクタンスLqを示し、横軸はq軸電流検出値Iqを示している。図12のセクション(b)は鎖交磁束対応情報が図示されたグラフであり、縦軸は鎖交磁束Ψaを示し、横軸はq軸電流検出値Iqを示している。
図12のセクション(a)の例では、インダクタンス対応情報は、q軸電流検出値Iqが増大するにつれて、q軸インダクタンスLqが緩やかな下に凸のカーブを描いて変化しており、q軸電流検出値Iqに応じてq軸インダクタンスLqが変化していることが分かる。
また、図12のセクション(b)の例では、鎖交磁束対応情報は、q軸電流検出値Iqが増大するにつれて、鎖交磁束Ψaが単調減少しており、q軸電流検出値Iqに応じて鎖交磁束Ψaが変化していることが分かる。
図13は、出力トルク推定部151の詳細な構成を示す図である。図13に示すように、出力トルク推定部151は、メモリ151aと、トルク算出部151bとを備える。メモリ151aは、インダクタンス対応情報A1及び鎖交磁束対応情報A2を事前に記憶する。
トルク算出部151bは、電力変換器14から現在のq軸電流検出値Iqを取得し、取得したq軸電流検出値Iqに対応するq軸インダクタンスLqと鎖交磁束Ψaとを、メモリ151aに記憶されたインダクタンス対応情報A1及び鎖交磁束対応情報A2をそれぞれ参照することで決定する。そして、トルク算出部151bは、決定したq軸インダクタンスLqと鎖交磁束Ψaとを式(1)に代入すると共に、電力変換器14から取得したd軸電流検出値Idと、q軸電流検出値Iqとを式(1)に代入することで、出力トルク推定値Tqを算出する。
これにより、出力トルク推定部151は、実際のq軸インダクタンスLqと鎖交磁束Ψaとを考慮に入れて、出力トルク推定値Tqを高精度に算出できる。
図14は、電動機13を一定の目標速度を駆動させた状態で、電動機13に供給する電流を増大させて電動機13のトルクをランプ状に増大させて出力トルク推定値Tqを算出するシミュレーションを行った場合のシミュレーション結果を示すグラフである。図14において、縦軸はトルクを示し、横軸は時間を示している。
図14において、グラフG1はq軸インダクタンスLqと鎖交磁束Ψaとを一定にしたときの出力トルク推定値Tqを示す。グラフG2は、インダクタンス対応情報A1及び鎖交磁束対応情報A2を用いて決定したq軸インダクタンスLqと鎖交磁束Ψaとを用いたときの出力トルク推定値Tqを示す。グラフG3は、電動機13の出力トルクの真値を示すグラフである。
グラフG1に示すように、q軸インダクタンスLqと鎖交磁束Ψaとを一定にした場合、出力トルク推定値Tqは、グラフG3に示す出力トルクの真値よりも全体的に上側にシフトしており、真値に対する誤差が大きいことが分かる。これに対し、グラフG2に示すように、インダクタンス対応情報A1及び鎖交磁束対応情報A2を用いて決定した、q軸インダクタンスLqと鎖交磁束Ψaとを用いたときの出力トルク推定値Tqは、真値に対する誤差が大幅に低下しており、高精度に算出されていることが分かる。
なお、実施の形態3では、特性パラメータとして、q軸インダクタンスLqと鎖交磁束Ψaを採用したが、これに限定されず、他の電動機13の特性パラメータが採用されてもよい。例えば、d軸インダクタンスLdが特性パラメータとして採用されてもよい。
また、実施の形態3では、事前に作成された対応情報を用いて実際の駆動データに対応する特性パラメータが算出されているが、これに限定されない。例えば、出力トルク推定部151は、実際の駆動データを取得する都度、式(6)、(7)を用いて特性パラメータを算出し、算出した特性パラメータを用いて出力トルク推定値Tqを算出してもよい。
(実施の形態4)
実施の形態4に係るクレーンの巻上装置1は、電動機13のトルクに寄与しない鉄損電流を電動機13に供給される電流値から差し引くことで補正電流値を算出し、算出した補正電流値を用いて出力トルク推定値Tqを算出するものである。なお、本実施の形態において、実施の形態1〜3と同一の構成要素には同一の符号を付し、説明を省く。
図16は、鉄損を考慮した電動機13の等価回路1600を示す図である。実施の形態4では、電力変換器14は、トルクに寄与しないd軸電流idを0にするために、d軸電流目標値Id_ref=0として電動機13を制御している。そのため、等価回路1600は、電動機13に供給されるd軸電流id=0としてモデル化されている。
等価回路1600は、鉄損抵抗Rcと、巻線抵抗Raと、電動機13とを備える。等価回路1600において、鉄損抵抗Rcは、巻線抵抗Ra及び電動機13の直列回路と並列接続されている。
鉄損抵抗Rcには、q軸電圧指令値vqが印加されている。鉄損抵抗Rcと巻線抵抗Raとの接続点P1にはq軸電流iqが入力されている。鉄損抵抗Rcに流れる鉄損電流をicとすると、巻線抵抗Raにはiq−icの電流が流れる。
鉄損電流icは電動機13に供給されないのでトルクに寄与しない。そこで、本実施の形態では、等価回路1600から鉄損電流icを求め、求めた鉄損電流icをq軸電流iqから減じることでq軸電流iqから鉄損電流icを分離する。
等価回路1600から、式(8)に示す損失方程式が得られる。損失方程式は、電動機13の鉄損と銅損との和からなる損失Wlossを、巻線抵抗Ra、q軸電流iq、鉄損電流ic、及びq軸電圧指令値vqを用いて表した方程式である。
Figure 0006878029
式(8)において右辺の第1項は銅損、右辺の第2項は鉄損を示す。銅損は予め定められた巻線抵抗Raと、q軸電流iq及び鉄損電流icの差分とを用いて表される。鉄損は、q軸電圧指令値vqと鉄損電流icとを用いて表される。
式(8)をicについて解くと、以下の式(9)が得られる。
Figure 0006878029
式(8)、(9)において変数は下記の通りである。
Ra:巻線抵抗 iq:q軸電流 ic:鉄損電流 vq:q軸電圧指令値 Wloss:電動機13の損失
式(9)において、q軸電圧指令値vqは電力変換器14の電流制御器144で算出された値が採用でき、q軸電流は電力変換器14のuvw/dq変換器146で算出されたq軸電流検出値Iqが採用できる。損失Wlossは未知であるが、電動機13の効率ηが分かっていれば、下記の式(10)で求めることができる。
Figure 0006878029
ここで、効率ηは、q軸電流iqと効率ηとの関係を予め示す図18に示す効率マップM1800を用いて決定される。図18は、効率マップM1800の一例を示すグラフである。図18において、縦軸は効率η(%)を示し、横軸はq軸電流を示している。図18の例では、効率マップM1800は、q軸電流が増大するにつれて効率ηが単調に減少する特性を備えている。この効率マップM1800は、q軸電流iqを変化させながら効率ηを実測する或いはシミュレーションにより事前に作成され、メモリに記憶されたものである。効率マップM1800は、q軸電流を入力とし、効率ηを出力とする関数の形式でメモリに記憶されてもよいし、ルックアップテーブルの形式でメモリに記憶されてもよい。
式(10)において、d軸電圧指令値vdは電力変換器14の電流制御器143で算出された値が採用できる。q軸電圧指令値vqは電力変換器14の電流制御器144で算出された値が採用できる。d軸電流idは電力変換器14のuvw/dq変換器146で算出されたd軸電流検出値Idが採用できる。q軸電流iqは電力変換器14のuvw/dq変換器146で算出されたq軸電流検出値Iqが採用できる。効率ηは効率マップM1800を参照することで得られた値が採用できる。
したがって、式(10)で得られた損失Wlossを式(9)に代入することで鉄損電流icが算出できる。本実施の形態では、d軸電流目標値Id_ref=0に設定しているが、d軸電流idが流れることもある。そこで、式(10)では、損失Wlossの算出精度を高めるためにd軸電流idを無視せずに損失Wlossを算出している。但し、これは一例であり、式(10)においてd軸電流id=0として損失Wlossは算出されてもよい。
上記の式(5)に示す電圧方程式において、右辺の第2項のd軸電流idとq軸電流iqとの微分項を無視し、d軸電流id=0、q軸電流iqをiq−icとすると、鎖交磁束Ψa’は以下の式(11)で求められる。
Figure 0006878029
但し、ωは電動機13の回転速度検出値、すなわち、回転角度検出値θの微分:dθ/dtを示す。
したがって、式(8)、(9)で得られた鉄損電流icを式(11)に代入することで鎖交磁束Ψa’が算出できる。
そして、鎖交磁束Ψa’が分かれば、下記の式(12)を用いて出力トルク推定値Tqが算出できる。
Figure 0006878029
但し、Pnは極対数を示す。
式(12)は、上記の式(1)において、リラクタンストルクを示す第2項を無視し、マグネットトルクを示す第1項の数式において、ΨaをΨa’とし、iqをiq−icとすることで得られた数式である。ここで、リラクタンストルクを無視したのは、d軸電流id=0とみなしたからである。
次に、実施の形態4の具体的な装置構成について説明する。図17は、本発明の実施の形態4に係るクレーンの巻上装置1の構成を示すブロック図である。
図17に示すように実施の形態4に係るクレーンの巻上装置1は、出力トルク推定部151の構成が図1とは異なる。
出力トルク推定部151は、取得部201、損失算出部202、鉄損電流算出部203、及びトルク決定部204を備える。
取得部201は、電動機13に供給される電流値及び電圧値と電動機13の回転速度とを電力変換器14から取得する。ここで、取得部201は、電動機13に供給される電流値として、uvw/dq変換器146で算出されたd軸電流検出値Id及びq軸電流検出値Iqを取得する。また、取得部201は、電動機に供給される電圧値として、電流制御器143で算出されるd軸電圧指令値vd及び電流制御器144で算出されるq軸電圧指令値vqを取得する。また、取得部201は、電動機13の回転速度として、速度計算部148で算出された回転速度検出値ωを取得する。
損失算出部202は、効率マップM1800を参照することで、取得部201で取得されたq軸電流検出値Iqに対する効率ηを決定する。そして、損失算出部202は、取得部201で取得されたd軸電流検出値Id、q軸電流検出値Iq、d軸電圧指令値vd、及びq軸電圧指令値vqと、決定した効率ηとを式(10)に代入することで、損失Wlossを算出する。なお、d軸電流検出値Id及びq軸電流検出値Iqはd軸電流id及びq軸電流iqに代入される。
鉄損電流算出部203は、式(9)に示す損失方程式に、取得部201で取得されたq軸電圧指令値vq、q軸電流検出値Iq、損失Wlossを代入することで、鉄損電流icを算出する。なお、q軸電流検出値Iqはq軸電流iqに代入される。
トルク決定部204は、取得部201により取得されたq軸電流検出値Iqから、算出された鉄損電流icを減じることでトルクに寄与しない電流がq軸電流iqから除去された補正電流値(iq−ic)を算出する。そして、トルク決定部204は、補正電流値(iq−ic)に基づいて、出力トルク推定値Tqを決定する。
詳細にはトルク決定部204は、補正電流値(iq−ic)と、取得部201で取得された回転速度検出値ω及びq軸電圧指令値vqとを式(11)に代入することで、鎖交磁束Ψa’を算出する。
そして、トルク決定部204は、算出した鎖交磁束Ψa’と補正電流値(iq−ic)とを式(12)に代入することで、出力トルク推定値Tqを決定する。
荷重推定部152は、トルク決定部204が算出した出力トルク推定値Tqを用いて吊荷17の荷重値を算出する。ここで、荷重推定部152は、実施の形態1で示した式(2)の出力トルク推定値Tqにトルク決定部204が算出した出力トルク推定値Tqを代入することで張力Fを求め、求めた張力Fを式(3)に代入することで、吊荷17の荷重値を算出してもよい。また、荷重推定部152は、実施の形態2で示した式(4)−b又は実施の形態2の変形例で示した式(4)−b’に示すTqにトルク決定部204が算出した出力トルク推定値Tqを代入することで、吊荷17の荷重値を算出してもよい。
図19は、実施の形態4で算出された出力トルク推定値Tq及び出力トルクの真値の推定誤差を示す誤差曲線G191と、比較例で算出された出力トルク推定値Tq及び出力トルクの真値の推定誤差を示す誤差曲線G192とを示すグラフである。図19において、縦軸は推定誤差[N・m]を示し、横軸は出力トルクの真値を示す。図19において、推定誤差が0に近づくにつれて、出力トルク推定値Tqは真値に近くなることを表している。
比較例では、q軸電流iqから鉄損電流icを減じることなく出力トルク推定値Tqが算出されている。そのため、比較例の誤差曲線G192は、出力トルクの真値が50[N・m]を超えたあたりから、推定誤差が実施の形態4の推定誤差よりも増大しており、推定精度が悪化していることが分かる。
このように、実施の形態4によれば、トルクに寄与しない電流成分である鉄損電流icがq軸電流iqから除去された補正電流値(iq−ic)を用いて、出力トルク推定値Tqが算出されているので、出力トルク推定値Tqの推定精度を向上させることができる。また、効率マップM1800を用いて効率ηが決定されているので、効率ηを取得するための特別な機器を設けることなく効率ηを決定できる。
(実施の形態4の変形例)
実施の形態4では図18に示す効率マップM1800を用いて効率ηが決定されているが、実施の形態4の変形例では図20に示す効率マップM1801を用いて効率ηが決定されている。
図20は、実施の形態4の変形例に係る効率マップM1801の一例を示すグラフである。図20において、縦軸は効率η(%)を示し、横軸は回転速度検出値ω(rpm)を示す。効率マップM1801は、q軸電流iqと回転速度検出値ωとに対応する効率ηを記憶する。図20の例では、効率マップM1801は、7つの領域R1〜R7分けて効率ηを記憶している。領域R1は効率ηが94以上96未満の領域であり、領域R2は効率ηが92以上94未満の領域であり、領域R3は効率ηが90以上92未満の領域であり、領域R4は効率ηが88以上90未満の領域であり、領域R5は効率ηが86以上88未満の領域であり、領域R6は効率ηが84以上86未満の領域であり、領域R7は効率ηが82以上84未満の領域である。
したがって、損失算出部202は、取得部201が取得したq軸電流検出値Idと回転速度検出値ωとが領域R1〜R7のうちどの領域に属しているかを判定し、属していると判定した領域に対する効率ηを損失Wlossの算出に用いる効率ηとして決定する。そして、損失算出部202は、決定した効率ηを式(10)に代入することで、損失Wlossを算出する。
なお、効率マップM1801はq軸電流iqを変化させながら、回転速度検出値ωと効率ηとを実測する或いはシミュレーションにより事前に作成され、メモリに記憶されたものである。効率マップM1801は、q軸電流iqと回転速度検出値ωとを入力とし、効率ηを出力とする関数の形式でメモリに記憶されてもよいし、ルックアップテーブルの形式でメモリに記憶されてもよい。
このように、実施の形態4の変形例によれば、q軸電流iqに加えて回転速度検出値ωに対する効率ηを記憶する効率マップM1801を用いて効率ηが決定されているので、電動機13の状態に応じてより適切な効率ηの値を算出できる。効率マップM1801を用いて効率ηが決定されているので、効率ηを取得するための特別な機器を設けることなく効率ηを決定できる。
なお、図20の例では、効率マップM1801は、効率ηを2[%]ごとに分けて離散的に記憶しているが、これは一例であり、効率ηを2[%]以外の値ごとに分けて離散的に記憶してもよいし、効率ηを連続的に記憶してもよい。
(実施の形態4の変形例2)
効率マップM1800では、q軸電流iqに対する効率ηが記憶されているが、q軸電流iqに代えて回転速度検出値ωに対する効率ηが記憶されていてもよい。
A1 インダクタンス対応情報
A2 鎖交磁束対応情報
Tq 出力トルク推定値
1 巻上装置
11 ウインチドラム
12 減速機
13 電動機
13a 回転軸
13u,13v,13w 電流センサ
14 電力変換器
15 荷重検出装置
16 ワイヤーロープ
17 吊荷
18 ブーム
19 操作レバー
131 エンコーダ
141 速度制御器
142 電流ベクトル変換器
143 電流制御器
144 電流制御器
145 dq/uvw変換器
146 uvw/dq変換器
147 速度設定部
148 速度計算部
149 インバータ
151 出力トルク推定部
151a メモリ
151b トルク算出部
152 荷重推定部
153 本数設定部
201 取得部
202 損失算出部
203 鉄損電流算出部
204 トルク決定部
M1800,M1801 効率マップ

Claims (9)

  1. 吊荷を吊り下げるワイヤーロープが巻回されたウインチドラムと、
    前記ウインチドラムを巻下又は巻上駆動させる電動機と、
    前記電動機のトルクを所定の減速比で調整して前記ウインチドラムに伝達する減速機と、
    前記電動機を駆動させるための電流を前記電動機に供給する電力変換器とを備えるクレーンにおいて、前記吊荷の荷重を検出する荷重検出装置であって、
    前記電動機に供給される電流値を前記電力変換器から取得し、前記取得した電流値から前記電動機の出力トルクを推定する出力トルク推定部と、
    前記ワイヤーロープの掛け本数を設定する本数設定部と、
    前記出力トルク推定部により推定された出力トルク推定値と、前記減速比と、前記ウインチドラムの有効半径と、前記本数設定部により設定された掛け本数とに基づいて、吊荷の荷重値を推定する荷重推定部とを備え、
    前記荷重推定部は、前記電力変換器から前記電動機の回転角度を取得し、前記取得した回転角度と、前記ウインチドラム、前記電動機、及び前記減速機の慣性モーメントとに基づいて、巻上時又は巻下時における、前記吊荷と前記ウインチドラムと前記電動機との慣性力に伴う前記出力トルク推定値の増減量である第1増減量を算出し、前記第1増減量が補償されるように前記出力トルク推定値を補正し、前記補正した出力トルク推定値を用いて前記吊荷の荷重値を推定する荷重検出装置。
  2. 前記荷重推定部は、前記電力変換器から前記電動機の回転速度を取得し、前記取得した回転速度に応じた粘性損失に伴う前記出力トルク推定値の増減量である第2増減量を算出し、前記第1増減量及び前記第2増減量が補償されるように前記出力トルク推定値を補正する請求項記載の荷重検出装置。
  3. 前記出力トルク推定部は、前記電力変換器から取得した電流値の変化量が所定の基準変化量より小さいという条件を満たす場合、前記取得した前記電流値に応じた、前記電動機の特性を示す特性パラメータを算出し、前記算出した特性パラメータと前記電力変換器から取得した電流値とを用いて、前記出力トルク推定値を算出する請求項1又は2に記載の荷重検出装置。
  4. 前記出力トルク推定部は、前記取得した電流値が前記条件を満たす場合において、前記取得した電流値に応じた前記特性パラメータを算出する処理を、一定の目標速度の下、前記吊荷の荷重値を変更させながら繰り返し実行し、前記電流値と前記特性パラメータとの対応関係を示す対応情報を生成し、現在の電流値に対応する特性パラメータを前記対応情報を参照することで決定し、前記決定した特性パラメータを用いて、前記出力トルク推定値を算出する請求項記載の荷重検出装置。
  5. 前記荷重推定部は、前記吊荷の荷重値をm、前記出力トルク推定値をTq、前記ウインチドラム、前記電動機、及び前記減速機の慣性モーメントの合成値をJ、前記掛け本数をk、前記ウインチドラムの有効半径をR、重力加速度をg、前記減速機の減速比をn、前記電動機の回転角度をθとすると、式(A)を用いて前記吊荷の荷重値を推定する請求項1〜のいずれかに記載の荷重検出装置。
    Figure 0006878029
  6. 前記特性パラメータは、前記電動機の鎖交磁束とインダクタンスとを含む請求項記載の荷重検出装置。
  7. 出力トルク推定部は、
    前記電動機に供給される電流値及び電圧値を前記電力変換器から取得する取得部と、
    前記取得された電流値及び電圧値と予め定められた前記電動機の効率とを用いて前記電動機の損失を算出する損失算出部と、
    前記電動機の鉄損及び銅損の和で前記電動機の損失が表された損失方程式と、前記取得された電流値及び電圧値と、前記算出された損失とに基づいて鉄損電流を算出する鉄損電流算出部と、
    前記取得された電流値から前記算出された鉄損電流を減じることでトルクに寄与しない電流値が前記取得された電流値から除去された補正電流値を算出し、前記算出した補正電流値に基づいて前記出力トルク推定値を決定するトルク決定部とを備える請求項1又は2に記載の荷重検出装置。
  8. 前記取得部は、前記電動機の回転速度を前記電力変換器から更に取得し、
    前記損失算出部は、前記電動機に供給される電流値及び前記回転速度の少なくとも一方と前記電動機の効率との関係を予め示す効率マップを備え、前記効率マップを用いて前記取得された回転速度及び電流値の少なくとも一方に対する前記電動機の効率を決定し、前記決定した電動機の効率を用いて前記電動機の損失を算出する請求項記載の荷重検出装置。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の荷重検出装置を備えるクレーンの巻上装置。
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