JP2010208755A - エレベータ - Google Patents

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田 祥太郎 疋
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Abstract

【課題】正確性及び均一性の高いロープ自重補償トルクゲインが得られるゲイン調整を行うことが可能なエレベータを提供する。
【解決手段】トルク指令値を検出するトルク指令値検出装置106と、かご位置情報を検出するかご位置検出装置107と、トルク指令値検出装置により検出されたトルク指令値と、かご位置検出装置により検出されたかご位置情報から、ロープ自重アンバランスを補償するための補償トルクのゲイン値を演算する補償トルクゲイン演算装置109とを備え、補償トルクゲイン演算装置は、かごを走行させた際にトルク指令値検出装置により検出されたトルク指令値をもとに、最上階と最下階との間における定常走行開始から定常走行終了までの第1から第Nの区間についてそれぞれ算出された第1から第Nの平均トルクと、走行の際にかご位置検出装置により検出されたかご位置情報により、ゲイン値を演算する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ロープ自重アンバランスによる走行開始時のかごの吊り落としや飛び出しを防止すべく、トルク補償を行うエレベータに関する。
通常、エレベータは、定格荷重の約半分の荷重を載せた状態であれば、中間位置でかごと吊り合い錘が吊りあう。一方、かご位置が中間位置から変化すると、かごと吊り合い錘をつなぐメインロープの位置関係により、ロープ自重アンバランスが発生する。このアンバランスにより、エレベータスタートの際のブレーキ開放時に、かごの吊り落としや飛び出しが発生する。そのため、エレベータには、ブレーキ開放前に、アンバランスと逆方向のモータートルク(補償トルク)をかけておく必要がある。補償トルクの出力方法の例としては、かご位置情報にゲイン(ロープ自重補償トルクゲイン)をかけた値を出力する方法が挙げられる。
上記ゲイン値は、エレベータ走行開始時の挙動を確認しながら手動調整するのが一般的であるが、手動調整には、調整に時間がかかるという欠点がある。そのため、近年では、マイコンによって、定常走行中のトルクの2点を検出し、2点間のトルク差をパルス差で除算することで、ゲイン値を自動計算する方法が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
従来の自動計算方法では、2点のトルクを検出し、これらをゲイン値の自動計算に使用する方法が取られている。しかし、エレベータ走行時のトルク検出は、外乱によるトルク振動の影響を大きく受ける。よって、従来の自動計算方法では、調整値にバラつきが発生したり、検出タイミングによって調整値がアンバランスを増大させる方向に計算されたりするおそれがあった。そのため、調整データの正確性及び均一性を向上させることが可能な方法が待望される。
特開2005−170537号公報
本発明は、正確性及び均一性の高いロープ自重補償トルクゲインが得られるゲイン調整を行うことが可能なエレベータを提供することを課題とする。
本発明の一の態様は例えば、乗りかごと吊り合い錘をロープで連結しモーターにより昇降させる方式のエレベータであって、前記モーターの回転速度制御用のトルク指令値を検出するトルク指令値検出装置と、前記乗りかごのかご位置を示すかご位置情報を検出するかご位置検出装置と、前記トルク指令値検出装置により検出された前記トルク指令値と、前記かご位置検出装置により検出された前記かご位置情報から、前記ロープのロープ自重アンバランスを補償するための補償トルクのゲイン値を演算する補償トルクゲイン演算装置とを備え、前記補償トルクゲイン演算装置は、前記かごを走行させた際に前記トルク指令値検出装置により検出された前記トルク指令値をもとに、最上階と最下階との間における定常走行開始から定常走行終了までの第1から第N(Nは2以上の整数)の区間についてそれぞれ算出された第1から第Nの平均トルクと、前記走行の際に前記かご位置検出装置により検出された前記かご位置情報により、前記ゲイン値を演算することを特徴とするエレベータである。
本発明によれば、正確性及び均一性の高いロープ自重補償トルクゲインが得られるゲイン調整を行うことが可能なエレベータを提供することができる。
本発明の第1実施形態のエレベータの構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態のエレベータにおける速度指令とトルク指令との関係を示したグラフである。 本発明の第1実施形態のエレベータにおけるゲイン調整手順を示すフローチャート図である。 本発明の第2実施形態のエレベータの構成を示すブロック図である。 本発明の第3実施形態のエレベータにおけるゲイン調整手順を示すフローチャート図である。 本発明の第4実施形態のエレベータの構成を示すブロック図である。
本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態のエレベータの構成を示すブロック図である。
図1のエレベータは、乗りかご201と、吊り合い錘202と、ロープ203と、モーター204と、シーブ205と、速度指令装置101と、速度制御装置102と、電流制御装置103と、電流検出装置104と、速度検出装置105と、トルク指令値検出装置106と、かご位置検出装置107と、補償トルクゲイン調整指令装置108と、補償トルクゲイン演算装置109と、補償トルクゲイン設定装置110とを備える。
図1のエレベータは、乗りかご201と吊り合い錘202をロープ203で連結しモーター204により昇降させる方式を採用している。
速度指令装置101は、乗りかご201の予め定められた走行パターンに従った速度指令値を示す信号を出力する。速度検出装置105は、モーター204の回転速度を検出する。速度制御装置102は、速度指令装置101からの速度指令値と、速度検出装置105により検出された速度値との偏差を計算し、この偏差がなくなるよう、モーター204の回転速度制御用のトルク指令値を示す信号を出力する。
電流制御装置103は、速度制御装置102からの出力値をもとに、モーター204への供給電流値の目標値を決定する。電流検出器104は、モーター204への供給電流値を検出し、この値を示す信号を電流制御装置103に出力する。電流制御装置103は、電流検出装置104が検出する供給電流値が供給電流値の目標値に等しくなるよう、モーター204への供給電流の制御値をコントロールする。
トルク指令値検出装置106は、速度制御装置102から出力されたトルク指令値を検出する装置である。かご位置検出装置107は、乗りかご201のかご位置を示すかご位置情報を検出する装置である。本実施形態では、かご位置情報は、乗りかご201の高さを表す。
補償トルクゲイン調整指令装置108は、通常の走行とロープ自重補償トルクゲインの調整とを切り替える装置である。ロープ自重補償トルクゲインは、ロープ203のロープ自重アンバランスを補償するための補償トルクのゲイン値である。以下、ロープ補償トルクゲインを単に、補償トルクゲインと表記する。
補償トルクゲイン演算装置109は、トルク指令値検出装置106により検出されたトルク指令値と、かご位置検出装置107により検出されたかご位置情報から、補償トルクゲインを演算する装置である。
補償トルクゲイン設定装置110は、補償トルクゲイン演算装置109の演算結果を設定する装置である。補償トルクゲイン設定装置110は、最終的に、補償トルクゲイン演算装置109により算出された補償トルクゲインと、かご位置検出装置107により検出されたかご位置情報とを掛け合わせて、補償トルクを算出し出力する。このようにして、本実施形態におけるトルク補償がなされる。
以下、本実施形態における補償トルクゲインの算出方法について説明する。
図2は、図1のエレベータにおける速度指令とトルク指令との関係を示したグラフである。図2(A)及び図2(B)はそれぞれ、乗りかご201のかご位置に応じて、速度指令値及びトルク指令値が変化する様子を示している。
ロープ自重によるアンバランスがある場合、定常走行時のトルク指令値は、図2(B)に示すように、一定の傾きを持って出力される。これは、ロープ自重によるアンバランスがある場合に乗りかご201の走行速度を一定に保つには、アンバランスを補正するトルクが必要となるからである。定常走行時の速度指令値は、図2(A)に示すように、一定速度を維持するよう制御される。
このように、定常走行時のトルク指令値には、アンバランスを補正するためのトルク成分が含まれる。このトルク成分が、補償トルクであり、このトルク成分の傾きが、補償トルクゲインといえる。よって、定常走行時のトルク指令値の2点を検出し、これらトルク指令値の差分を移動距離で割れば、補償トルクゲインを算出することができる。
しかしながら、走行中のトルク指令値は、外乱の影響で激しく振動しているのが常である。そのため、上記のように2点のトルク指令値を一発検出でサンプルすると、正確なゲイン値は求めることができない。
そこで、本実施形態では、最上階と最下階の中間位置(MID_POS)を基準に、定常走行時の前半のトルク平均値(TmAVR1)と後半のトルク平均値(TmAVR2)を算出し、これらトルク平均値を、ゲイン値の算出に使用する。
なお、最上階及び最下階はそれぞれ、乗りかご201が移動可能な最上及び最下の階に相当する。また、中間位置は、最上階と最下階との中間に位置する中間階に相当する。
前半のトルク平均値TmAVR1は、定常走行開始時のポジション(POS1)からMID_POSまでの区間のトルク指令値を平均化した値である。一方、後半のトルク平均値TmAVR2は、MID_POSから定常走行終了時のポジション(POS2)までの区間のトルク指令値を平均化した値である。これらトルク平均値は、ゲイン調整時にトルク指令値検出装置106により検出されたトルク指令値をもとに算出される。
本実施形態では、補償トルクゲインGcは、TmAVR1及びTmAVR2から算出される。図2(B)に示すように、TmAVR1は、POS1とMID_POSとの中間地点のトルク指令値に相当し、TmAVR2は、MID_POSとPOS2との中間地点のトルク指令値に相当する。よって、補償トルクゲインGcは、トルク平均値の差分TmAVR1−TmAVR2を、定常走行時の移動距離の半分(POS1−POS2)/2で割った値となる。即ち、補償トルクゲインGcの算出式は、下記の式(1)のように与えられる。
Figure 2010208755
このように、本実施形態では、補償トルクゲインGcは、トルク平均値TmAVR1及びTmAVR2と、かご位置情報POS1及びPOS2から算出される。かご位置情報POS1及びPOS2は、ゲイン調整時にかご位置検出装置107により検出される。
図3は、図1のエレベータにおけるゲイン調整手順を示すフローチャート図である。
まず、補償トルク調整モードをオンにする(ステップS1)。本実施形態では、本モードへの切り替えにより、通常の走行と調整時の走行とを区別することが可能になっている。次に、かご201を最上階に自動移動させる(ステップS2)。かご201が最上階で停止すると、かご位置検出装置107は、最上階のかご位置情報(TOP_POS)を検出すると共に、下記の式(2)のように、TOP_POSから中間位置(MID_POS)を算出する(ステップS3)。
Figure 2010208755
次に、かご201を最下階に向け走行させる(ステップS4)。走行開始後、エレベータでは、定常走行の検出が行われる(ステップS5)。定常走行区間は例えば、走行開始後の速度指令値が1サイクル前の値と同じになった区間を、定常走行区間と判定することで検出可能である。定常走行が検出されると、かご位置情報がPOS1にセットされる。そして、POS1のセット後、MID_POSが検出されるまで、トルク指令値検出装置106により検出されたトルク指令値を加算する。そして、MID_POSが検出されると、補償トルクゲイン演算装置109は、下記の式(3)のように、トルク指令値の加算値(TmSUM1)を移動距離(POS1−MID_POS)で割って、TmAVR1を算出する(ステップS6)。
Figure 2010208755
そして、MID_POSの検出後、定常走行終了地点(POS2=2×MID_POS−POS1)が検出するまで、トルク指令値検出装置106により検出されたトルク指令値を加算する。そして、POS2が検出されると、補償トルクゲイン演算装置109は、下記の式(4)のように、トルク指令値の加算値(TmSUM2)を移動距離(MID_POS−POS2)で割って、TmAVR2を算出する(ステップS7)。
Figure 2010208755
このように、ステップS1〜S7では、かご201を最上階から最下階に一走行させる際に、TmAVR1及びTmAVR2が算出されると共に、POS1及びPOS2が検出される。最終的に、補償トルクゲイン演算装置109は、下記の式(5)のように、これらの値から補償トルクゲインGcを算出する(ステップS8)。
Figure 2010208755
以上のように、本実施形態では、定常走行の開始地点と終了地点のかご位置を検出し、定常走行の前半のトルク平均値と後半のトルク平均値を算出し、これらのトルク平均値から補償トルクゲインを算出する。トルク指令値は、外乱の影響で激しく振動しているのが常なのに対し、トルク指令値をトルク平均値に置き換えれば、外乱の影響を平均化により低減することができる。これにより、本実施形態では、補償トルクゲインを一意的に求めることができ、トルク補償の精度の向上や調整結果のバラつきの抑制等の効果を得ることができる。
また、本実施形態では、補償トルクゲインをマイコンにより自動調整することができるため、テストウェイトのない無負荷状態で調整を行うことができる。
なお、本実施形態では、かご201を下降させる際の検出データを用いてゲイン調整を行ったが、かご201を上昇させる際の検出データを用いてゲイン調整を行ってもよい。また、本実施形態では、トルク平均値を算出する前半区間と後半区間を、中間位置を基準に切り分けたが、その他の位置を基準に切り分けを行っても構わない。
また、本実施形態では、2区間のトルク平均値からゲインを算出したが、3区間以上のトルク平均値からゲインを算出しても構わない。本実施形態では、最上階と最下階の間における定常走行開始から定常走行終了までの第1から第N(Nは2以上の整数)の区間についてそれぞれ第1から第Nのトルク平均値を算出し、これらのトルク平均値からゲインを算出することが可能である。また、これらN個の区間は、連続した区間同士でも、離れた区間同士でも構わない。例えば、1階から10階まで走行するエレベータにおいて、3階から4階までのトルク平均値と、7階から8階までのトルク平均値から、ゲインを算出しても構わない。なお、2区間のトルク平均値からゲインを算出することには、3区間以上のトルク平均値からゲインを算出することに比べ、式(1)の分母における距離の計算が簡単になり、本実施形態の演算処理の負担が軽くなるという利点がある。
以下、本発明の第2から第4実施形態について説明する。これらの実施形態は、第1実施形態の変形例であり、これらの実施形態については、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
(第2実施形態)
図4は、本発明の第2実施形態のエレベータの構成を示すブロック図である。図4のエレベータは、図1に示すブロック群に加え、運動制御部111を備える。
運動制御部111は、補償トルク調整モードがオンになった際に、かご201の走行速度を、通常の定格速度よりも低速に切り替える装置である。運動制御部111は、補償トルク調整モードに入った旨の情報を補償トルクゲイン調整指令装置108から受けることで、走行速度の切り替えを行う。走行速度の切り替えは、走行速度を切り替える旨の指令を速度制御装置102に出力することで行われる。本実施形態では、ゲイン調整用のトルク指令値やかご位置情報の検出は、低速走行時に行われることになる。
一般に、走行時のトルク振動は、走行速度の大きさに比例する。そのため、走行速度が低ければ低いほど、より振動の少ない走行が可能となる。よって、本実施形態では、調整時の走行速度は、通常の運行速度よりも低速に設定する。これにより、本実施形態では、トルク指令値及びトルク平均値に対する外乱の影響をより低減することができる。本実施形態において、通常の運行速度は例えば45〜105m/minであり、調整時の走行速度は例えば30m/minとする。
本実施形態によれば、調整時の走行速度を、通常の運行速度よりも低速に設定することで、外乱成分の少ない正確な補償トルクを得ることができる。また、調整時の走行速度が低速になることで、トルクサンプル数が増え、より精度の高いゲイン値が算出されることになる。
(第3実施形態)
図5は、本発明の第3実施形態のエレベータにおけるゲイン調整手順を示すフローチャート図である。なお、本実施形態のエレベータの構成は、第1又は第2実施形態と同様である。
本実施形態では、UP(上昇)走行時のゲイン値Gc_UPと、DN(下降)走行時のゲイン値Gc_DNとを算出し、これらのゲイン値の平均値を、最終的なゲイン値Gcとする。以下、ゲイン値Gcの算出処理を、図5のフローチャート図を参照しながら説明する。
まず、補償トルク調整モードをオンにする(ステップS1)。次に、かご201を最上階に自動移動させる(ステップS2)。かご201が最上階で停止すると、かご位置検出装置107は、最上階のかご位置情報(TOP_POS)を検出すると共に、TOP_POSから中間位置(MID_POS)を算出する(ステップS3)。
次に、かご201を最下階に向けDN走行させ、その際に図3のステップS5〜S8の処理を実行する(ステップS11)。これにより、DN時の補償トルクゲインGc_DNが算出される。その後、かご201は最下階で停止する。
次に、かご201を最上階に向けUP走行させ、その際に図3のステップS5〜S8の処理を実行する(ステップS12)。ただし、この場合、S5〜S8における最上階及び最下階はそれぞれ最下階及び最上階に置き換え、POS1及びPOS2はそれぞれPOS2及びPOS1に置き換える必要がある。これにより、UP時の補償トルクゲインGc_UPが算出される。その後、かご201は最上階で停止する。
このように、ステップS1〜S12では、かご201を最上階から最下階に一走行させる際に、第1のゲイン値Gc_DNが算出され、かご201を最下階から最上階に一走行させる際に、第2のゲイン値Gc_UPが算出される。最終的に、補償トルクゲイン演算装置109は、下記の式(6)のように、これらのゲイン値の平均をとることで、補償トルクゲインGcを算出する(ステップS13)。
Figure 2010208755
以下、補償トルクゲインGcを、Gc_UP及びGc_DNの平均をとることで算出する意義について説明する。
ロープ自重アンバランスは、乗りかご201のかご位置により決定される。そのため、ゲイン計算は、UP走行時に行ってもDN走行時に行っても、同じ結果が得られるはずである。すなわち、Gc_UPとGc_DNは、同じ値になるはずである。しかしながら、実際にGc_UPとGc_DNを算出してみると、これらの値は異なる場合がある。
Gc_UPとGc_DNの差異が生じる原因としては、様々な原因が考えられる。原因の1つとしては、UP時とDN時では巻上機の効率が異なる点が挙げられる。無負荷状態でかご201を上昇させる際には、回生方向になるため、巻上機の効率は良い。一方、無負荷状態でかご201を下降させる際には、力行方向になるため、巻上機の効率は悪い。このことが、UP時とDN時のトルク指令値に差異を生じさせ、ひいては、Gc_UPとGc_DNの差異が生じさせると考えられる。
更には、ロープテンショナーの張力や、かご201の重心のずれなども、UP時とDN時のトルク指令値に差異を生じさせる原因になると考えられる。
このように、ゲイン計算は、UP走行時に行うかDN走行時に行うかで、結果が異なる場合がある。そのため例えば、UP走行時のゲイン計算結果によりゲイン調整を行うと、DN走行時の補償トルクの誤差が大きくなってしまうおそれがある。この逆についても同様である。
そこで、本実施形態では、UP走行時及びDN走行時の双方の補償トルクの誤差を最小限にとどめるべく、Gc_UP及びGc_DNの平均値を、Gcとして採用する。これにより、本実施形態では、走行方向に影響を受けない、均一性のある調整データを生成することができる。本実施形態によれば、走行方向による補償トルクの誤差を最小限に抑えることができ、トルク補償の精度の向上や調整結果のバラつきの抑制等の効果をさらに得ることができる。
なお、本実施形態では、DN走行時に、最上階と最下階の間における定常走行開始から定常走行終了までの第1から第N1(N1は2以上の整数)の区間についてそれぞれ第1から第N1のトルク平均値を算出し、これらのトルク平均値から第1のゲインGc_DNを算出してもよい。これらN1個の区間は、連続した区間同士でも、離れた区間同士でも構わない。
同様に、本実施形態では、UP走行時に、最上階と最下階の間における定常走行開始から定常走行終了までの第1から第N2(N2は2以上の整数)の区間についてそれぞれ第1から第N2のトルク平均値を算出し、これらのトルク平均値から第2のゲインGc_UPを算出してもよい。これらN2個の区間は、連続した区間同士でも、離れた区間同士でも構わない。
ただし、2区間のトルク平均値からゲインを算出することには、3区間以上のトルク平均値からゲインを算出することに比べ、上述の式(1)の分母における距離の計算が簡単になり、本実施形態の演算処理の負担が軽くなるという利点がある。
また、N1の値とN2の値は、同じ値でも異なる値でも構わない。また、本実施形態では、Gc_DNの算出後にGc_UPを算出したが、逆にGc_UPの算出後にGc_DNを算出しても構わない。
(第4実施形態)
図6は、本発明の第4実施形態のエレベータの構成を示すブロック図である。図6のエレベータは、図1に示すブロック群に加え、フィルタ周波数設定装置112を備える。
本実施形態では、速度制御装置102から出力されたトルク指令値をフィルタリングして、トルク指令値から所定の周波数成分を除去する。このフィルタリングには、ローパスフィルタが使用され、このフィルタリングにより、トルク指令値から高周波成分が除去される。トルク指令値検出装置106は、このローパスフィルタによりフィルタリングされたトルク指令値を検出する。ゲイン調整には、このフィルタリングされたトルク指令値が使用される。
フィルタ周波数設定装置112は、トルク指令値にフィルタをかけるうえで、そのフィルタ周波数を設定する装置である。これにより、トルク指令値から、このフィルタ周波数以下の周波数成分が除去される。
本実施形態では、フィルタ周波数設定装置112にて、平滑化したいフィルタ周波数を設定する。これにより、ノイズ及び外乱信号の乗ったトルク指令値が、このフィルタ周波数のもとで平滑化される。これには、異常なトルク指令値が検出され、異常な補償トルクゲインが算出されるのを未然に防ぐ効果がある。
以上、本発明の具体的な態様の例を、第1から第4実施形態により説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではない。
101 速度指令装置
102 速度制御装置
103 電流制御装置
104 電流検出装置
105 速度検出装置
106 トルク指令値検出装置
107 かご位置検出装置
108 補償トルクゲイン調整指令装置
109 補償トルクゲイン演算装置
110 補償トルクゲイン設定装置
111 運動制御部
112 フィルタ周波数設定装置
201 乗りかご
202 吊り合い錘
203 ロープ
204 モーター
205 シーブ

Claims (5)

  1. 乗りかごと吊り合い錘をロープで連結しモーターにより昇降させる方式のエレベータであって、
    前記モーターの回転速度制御用のトルク指令値を検出するトルク指令値検出装置と、
    前記乗りかごのかご位置を示すかご位置情報を検出するかご位置検出装置と、
    前記トルク指令値検出装置により検出された前記トルク指令値と、前記かご位置検出装置により検出された前記かご位置情報から、前記ロープのロープ自重アンバランスを補償するための補償トルクのゲイン値を演算する補償トルクゲイン演算装置とを備え、
    前記補償トルクゲイン演算装置は、
    前記かごを走行させた際に前記トルク指令値検出装置により検出された前記トルク指令値をもとに、最上階と最下階との間における定常走行開始から定常走行終了までの第1から第N(Nは2以上の整数)の区間についてそれぞれ算出された第1から第Nの平均トルクと、前記走行の際に前記かご位置検出装置により検出された前記かご位置情報により、前記ゲイン値を演算することを特徴とするエレベータ。
  2. 請求項1に記載のエレベータにおいて、
    前記補償トルクゲイン演算装置は、
    前記かごを最上階と最下階との間で一走行させた際に前記トルク指令値検出装置により検出された前記トルク指令値をもとに、定常走行開始から中間階までの第1の区間と中間階から定常走行終了までの第2の区間についてそれぞれ算出された第1及び第2の平均トルクと、前記一走行の際に前記かご位置検出装置により検出された前記かご位置情報により、前記ゲイン値を演算することを特徴とするエレベータ。
  3. 請求項1又は2に記載のエレベータにおいて、
    前記ゲイン値の演算用の前記トルク指令値及び前記かご位置情報を検出するために前記かごを走行させる際には、前記かごの走行速度を、定格速度よりも低速に設定することを特徴とするエレベータ。
  4. 請求項1に記載のエレベータにおいて、
    前記補償トルクゲイン演算装置は、
    前記かごを最上階から最下階へと下降させた際に検出された前記トルク指令値をもとに、定常走行開始から定常走行終了までの第1から第N1(N1は2以上の整数)の区間についてそれぞれ算出された第1から第N1の平均トルクと、前記下降の際に検出された前記かご位置情報により、前記補償トルクの第1のゲイン値を演算し、
    前記かごを最下階から最上階へと上昇させた際に検出された前記トルク指令値をもとに、定常走行開始から定常走行終了までの第1から第N2(N2は2以上の整数)の区間についてそれぞれ算出された第1から第N2の平均トルクと、前記上昇の際に検出された前記かご位置情報により、前記補償トルクの第2のゲイン値を演算し、
    前記ゲイン値として、前記第1のゲイン値と前記第2のゲイン値との平均値を演算することを特徴とするエレベータ。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載のエレベータにおいて、
    前記トルク指令値検出装置により検出される前の前記トルク指令値をフィルタリングして、前記トルク指令値から所定の周波数成分を除去し、
    前記トルク指令値検出装置は、前記フィルタリングされたトルク指令値を検出することを特徴とするエレベータ。
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