JP7056136B2 - グロープラグ - Google Patents

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Description

本発明は、グロープラに関する。
グロープラグは、ディーゼルエンジン等の内燃機関において、燃焼室内に噴射された燃料又は燃焼室内に取り込まれた燃料と空気の混合気を加熱して、自己着火させるための加熱源として用いられる。グロープラグは、通電によって発熱するセラミックヒータを備えている。セラミックヒータへの電力の供給は、外部電源から、ハウジング内に挿通されてセラミックヒータの基端側に接続された中軸を介して行われる。また、外部電源の端子は、中軸の基端部に形成されたおねじ部に対してナットを締め付けることによって固定されることが多い。
例えば、特許文献1のディーゼルエンジン用グロープラグにおいては、第1の構造として、発熱体(シース型ヒータ)に電極取り出し金具を介して導通された外部接続端子を、ハウジングの内部孔に回り止めを行って固定する絶縁固定部材を設けることが記載されている。この絶縁固定部材は、ハウジングの内面と外部接続端子の外面との間を封着することによって、ハウジングに対する外部接続端子の回り止めを行うことができる。
また、特許文献1のグロープラグにおいては、第2の構造として、電極取り出し金具の外周に装着された外部接続端子に六角形等の多角形状部を形成し、ハウジングの内部孔に配置された絶縁ブッシュに、多角形状部と係合する凹部を形成することが記載されている。この多角形状部と凹部との係合によって、ハウジングに対する外部接続端子の回り止めを行うことができる。
特開2001-263662号公報
特許文献1のグロープラグの第1の構造においては、絶縁固定部材は、ハウジングの内面と外部接続端子の外面とに固着されるだけである。外部接続端子と絶縁固定部材との間には、形状による係合部は形成されていない。また、特許文献1のグロープラグの第2の構造においては、外部接続端子と絶縁ブッシュとの間に、形状による係合部が形成されている。しかし、この第2の構造においては、外部接続端子における、電極取り出し金具に装着された部分に、他の部分に比べて肉厚が大幅に薄くなった薄肉部が存在する。
ところで、外部接続端子(又は中軸)に外部電源等の端子を取り付けるときには、外部接続端子のおねじ部に、ナットを締め付けている。そして、この締め付け作業の作業時間を短縮するために、電動式又はエアー式の工具が用いられることがある。この場合、ナットを締め付けるときに、外部接続端子にねじり応力が加わる。特に、ナットの着座時(ナットが外部電源等の端子に接触して締め付けが完了する時)には、大きなねじり力としてのねじり衝撃力が外部接続端子に作用することがある。そのため、ハウジングに対する外部接続端子(又は中軸)の回り止め構造には、更なる改善の余地が残る。
特許文献1のグロープラグの第1の構造においては、外部接続端子にナット締め付け時のねじり衝撃力が作用するときには、ハウジングの内面と外部接続端子の外面とに固着された絶縁固定部材が剥がれることが懸念される。この場合には、中軸とセラミックヒータとの接合部としての電極取り出し金具に、ねじり衝撃力が作用するおそれがある。
一方、特許文献1のグロープラグの第2の構造においては、外部接続端子にナット締め付け時のねじり衝撃力が作用するときには、外部接続端子の薄肉部が強度不足によって損傷することが懸念される。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたもので、中軸、及び中軸とセラミックヒータとの接合部を損傷から保護することができるグロープラを提供しようとして得られたものである。
本発明の一態様は、筒状のハウジング(2)と、
前記ハウジングの先端部内に挿通されたセラミックヒータ(3)と、
前記ハウジング内における、前記セラミックヒータの基端側(L2)に挿通されるとともに、前記セラミックヒータに導通された中軸(4)と、
前記ハウジングと前記中軸との隙間に配置され、前記ハウジングと前記中軸とを絶縁するとともに、前記ハウジングに対する前記中軸の回り止めを行う回り止め部材(51)と、を備え、
前記ハウジングの基端部の内周には、前記回り止め部材が配置された配置凹部(22)が形成されており、
前記中軸の外周には、前記中軸と一体の金属材料によって、前記回り止め部材と係合する中軸係合部(41)が形成されており、
前記回り止め部材は、前記中軸の中心軸線の周りの周方向(C)の複数箇所において分断された複数の分割体(513)によって形成されている、グロープラグ(1)にある。
本発明の参考態様は、筒状のハウジング(2)と、
前記ハウジングの先端部内に挿通されたセラミックヒータ(3)と、
前記ハウジング内における、前記セラミックヒータの基端側(L2)に挿通されるとともに、前記セラミックヒータに導通された中軸(4)と、
前記ハウジングと前記中軸との隙間に配置され、前記ハウジングと前記中軸とを絶縁するとともに、前記ハウジングに対する前記中軸の回り止めを行う回り止め部材(51)と、を備えるグロープラグ(1)の製造方法であって、
前記回り止め部材を、前記ハウジングの基端部の内周に形成された配置凹部(22)内に配置する配置工程と、
前記中軸を前記ハウジング内に挿通するとともに、前記回り止め部材の内周側に、前記中軸と一体の金属材料によって前記中軸の外周に形成された中軸係合部(41)を配置する挿通工程と、を含むグロープラグの製造方法にある。
前記一態様のグロープラグにおいては、中軸と回り止め部材とが係合する部位の形状及び強度に着目し、中軸へのナットの締め付け時に、中軸に作用するねじり衝撃力から、中軸、及び中軸とセラミックヒータとの接合部を保護する工夫をしている。
具体的には、中軸の外周には、中軸と一体の金属材料によって、回り止め部材と係合する中軸係合部を形成している。そして、中軸に、ナット締め付け時のねじり衝撃力が加わるときには、中軸係合部から伝わるねじり衝撃力を、回り止め部材の形状によって受け止めることができる。これにより、中軸とセラミックヒータとの接合部に、組み付け時のねじり衝撃力が作用しにくくし、この接合部を損傷から保護することができる。
また、中軸係合部は、中軸と一体の金属材料から形成されており、中軸には、肉厚が大幅に薄くなった薄肉部は存在しない。そのため、ナット締め付け時のねじり衝撃力に対する中軸の強度を確保し、中軸を損傷から保護することができる。
それ故、前記一態様のグロープラグによれば、中軸、及び中軸とセラミックヒータとの接合部を損傷から保護することができる。
前記参考態様のグロープラグの製造方法においては、配置工程として、ハウジングが単体の状態にあるときに、回り止め部材をハウジングの配置凹部に配置することができる。これにより、回り止め部材をハウジングの配置凹部に配置するときに、その周辺に、配置の障害となる部材等が存在せず、この配置作業を容易にすることができる。
また、挿通工程として、回り止め部材が配置されたハウジング内に中軸を挿通して、回り止め部材の内周側に中軸係合部を配置する。これにより、ハウジング内に中軸を挿通する作業に伴って、回り止め部材の内周側に中軸係合部を配置することができる。そのため、グロープラグの組み付け作業を容易にすることができる。
前記参考態様のグロープラグの製造方法は、中軸、及び中軸とセラミックヒータとの接合部を損傷から保護することができるグロープラグの製造に適している。
なお、本発明の一態様及び参考態様において示す各構成要素のカッコ書きの符号は、実施形態における図中の符号との対応関係を示すが、各構成要素を実施形態の内容のみに限定するものではない。
実施形態1にかかる、プラグ取付孔に取り付けられたグロープラグを示す断面説明図。 実施形態1にかかる、グロープラグの基端側部分を拡大して示す断面説明図。 実施形態1にかかる、回り止め部材の周辺を示す、図2のIII-III矢視の断面説明図。 実施形態1にかかる、グロープラグの先端側部分を拡大して示す断面説明図。 実施形態1にかかる、他の回り止め部材の周辺を示す、図2のIII-III矢視相当の断面説明図。 実施形態1にかかる、他の回り止め部材の周辺を示す、図2のIII-III矢視相当の断面説明図。 実施形態1にかかる、他の回り止め部材の周辺を示す、図2のIII-III矢視相当の断面説明図。 実施形態1にかかる、環状金具の圧入変位量と圧入荷重との関係を示すグラフ。 実施形態1にかかる、ハウジング組付体を示す断面説明図。 実施形態1にかかる、ヒータ組付体を示す断面説明図。 実施形態1にかかる、ヒータ組付体にハウジング組付体を装着する状態を示す断面説明図。 実施形態1にかかる、ヒータ組付体とハウジング組付体とが組み付けられた状態を示す断面説明図。 実施形態1にかかる、製造されたグロープラグを示す断面説明図。 実施形態2にかかる、2つに分割された回り止め部材を示す断面説明図。 実施形態2にかかる、4つに分割された回り止め部材を示す断面説明図。 実施形態2にかかる、他のグロープラグの基端側部分を拡大して示す断面説明図。 実施形態3にかかる、グロープラグの基端側部分を拡大して示す断面説明図。 実施形態3にかかる、回り止め部材の周辺を示す、図17のXVIII-XVIII矢視の断面説明図。 実施形態3にかかる、他のグロープラグの基端側部分を拡大して示す断面説明図。 実施形態3にかかる、他の回り止め部材の周辺を示す、図19のXX-XX矢視の断面説明図。
前述したグロープラグ及びその製造方法にかかる好ましい実施形態について、図面を参照して説明する。
<実施形態1>
本形態のグロープラグ1は、図1及び図2に示すように、ハウジング2、セラミックヒータ3、中軸4及び回り止め部材51を備える。ハウジング2は、筒状に形成されており、グロープラグ1の最外周に配置される。セラミックヒータ3は、ハウジング2の先端部内に挿通されている。中軸4は、ハウジング2内における、セラミックヒータ3の基端側L2に挿通されるとともに、セラミックヒータ3に導通されている。回り止め部材51は、ハウジング2と中軸4との隙間に配置され、ハウジング2と中軸4とを絶縁するとともに、ハウジング2に対する中軸4の回り止めを行う。
図2及び図3に示すように、ハウジング2の基端部の内周には、回り止め部材51が配置された配置凹部22が形成されている。中軸4の外周には、中軸4と一体の金属材料によって、回り止め部材51と係合する中軸係合部41が形成されている。
本形態のグロープラグ1において、先端側L1とは、グロープラグ1においてセラミックヒータ3が配置される側であって、エンジンの燃焼室64側に配置される側のことをいう。基端側L2とは、先端側L1とは反対側であって、燃焼室64から離れた側のことをいう。また、グロープラグ1及び中軸4の中心軸線が延びる方向を軸方向Lという。先端側L1とは、軸方向Lの先端側L1のことをいい、基端側L2とは、軸方向Lの基端側L2のことをいう。
以下に、本形態のグロープラグ1について詳説する。
図1に示すように、グロープラグ1は、自動車等において、自己着火が行われるディーゼルエンジン等のエンジンにおいて使用される。グロープラグ1は、エンジンのシリンダヘッド6に設けられたプラグ取付孔61に配置され、セラミックヒータ3によってシリンダヘッド6の燃焼室64内を加熱(予熱)するために用いられる。
(セラミックヒータ3)
図4に示すように、セラミックヒータ3は、通電によって発熱するものである。セラミックヒータ3は、絶縁性を有する棒状のセラミック基体31と、セラミック基体31に設けられたヒータ素子32と、ヒータ素子32の一端部にリード部331を介して設けられたプラス側電極としての陽極33と、ヒータ素子32の他端部にリード部341を介して設けられたマイナス側電極としての陰極34とを有する。
セラミック基体31は、セラミック材料から構成されている。ヒータ素子32は、セラミック基体31に埋設されている。ヒータ素子32は、導電性を有し、通電によって発熱する発熱抵抗体となる金属材料から構成されている。陽極33は、セラミック基体31の基端部の外周に配置されている。陰極34は、セラミック基体31の基端部における、陽極33よりも先端側L1の外周に配置されている。セラミックヒータ3は、円形状の断面に形成されている。
(ハウジング2)
図1に示すように、ハウジング2は、グロープラグ1の最外周に配置され、シリンダヘッド6のプラグ取付孔61に取り付けられる部品である。ハウジング2は、シリンダヘッド6に導通されて、グラウンド電位に電気的に接続される。セラミックヒータ3の陰極34は、ハウジング2を構成する第1ハウジング2Aの内周面に導通される。そして、セラミックヒータ3の陰極34は、ハウジング2及びシリンダヘッド6を介してグラウンド電位に電気的に接続される。ハウジング2は、例えば、機械構造用炭素鋼鋼材であるS35C等の金属材料から構成することができる。
図1及び図4に示すように、ハウジング2は、セラミックヒータ3の外周に装着される第1ハウジング2Aと、第1ハウジング2Aの基端側L2に連結され、中軸4が挿通される第2ハウジング2Bとによって構成されている。第1ハウジング2Aと第2ハウジング2Bとが合わさる境界部201は、レーザ溶接等によって接合されている。第1ハウジング2Aの基端側L2の端部の外周には、プラグ取付孔61の内壁面に形成されたテーパ状段差面62に当接されるテーパ状当接面24が形成されている。
図2及び図3に示すように、第2ハウジング2Bの基端側L2の端部の外周には、シリンダヘッド6の外部に配置される多角形状のハウジング形状部23が形成されている。ハウジング形状部23は、ハウジング2をプラグ取付孔61に取り付けるときに、締め付け工具が係合される部位である。本形態のハウジング形状部23は、六角形の断面形状を有する。本形態のハウジング形状部23のサイズは、HEX10である。言い換えれば、ハウジング形状部23は、10mmの二面幅を有する六角形状のものである。図1に示すように、第2ハウジング2Bの外周における、ハウジング形状部23よりも先端側L1の位置には、プラグ取付孔61に形成されためねじ部63に螺合されるおねじ部25が形成されている。なお、ハウジング形状部23は、締め付け工具が係合される、四角形等の断面形状に形成することもできる。
図1に示すように、第1ハウジング2Aの内周側には、セラミックヒータ3が挿通される先端側挿通穴21Aが形成されている。第2ハウジング2Bの内周側には、中軸4が挿通される基端側挿通穴21Bが形成されている。図2に示すように、配置凹部22は、第2ハウジング2Bの基端側挿通穴21Bにおけるハウジング形状部23の内周側に対向して形成されている。配置凹部22は、基端側挿通穴21Bにおける基端側L2の端部を拡径することによって形成されている。配置凹部22の先端側L1の端面には、回り止め部材51を係止するための段差底面221が形成されている。
本形態の配置凹部22は、その加工のしやすさを考慮して、円形断面の内周面に形成されている。そのため、本形態においては、後述する環状金具52を用いて回り止め部材51を軸方向Lに圧縮し、後述する端子おねじ部42に外側ナット56を締め付けるねじり力が中軸4に作用するときに、配置凹部22内に配置された回り止め部材51が中軸4とともに回転しないようにする。
(中軸4)
図1及び図2に示すように、中軸4は、ハウジング2の内周側、言い換えれば第2ハウジング2Bの基端側挿通穴21Bに配置され、セラミックヒータ3の陽極33をグロープラグ1の外部に電気的に接続するための部品である。中軸4の先端部には、陽極33に接触する電極金具43が取り付けられている。セラミックヒータ3の陽極33は、電極金具43に導通される。そして、セラミックヒータ3の陽極33は、電極金具43及び中軸4を介して、外部の電源7に接続される。
中軸4の基端部の外周には、内側ナット55及び外側ナット56が螺合される端子おねじ部42が形成されている。端子おねじ部42の外周には、おねじ部421が形成されている。おねじ部421のサイズは、M4(直径:4mm)である。端子おねじ部42には、外部の電源7の接続端子71が装着され、この接続端子71が外側ナット56の締め付けによって取り付けられる。中軸係合部41は、中軸4を切削加工するときに、切削されずに残された部分として、中軸4と一体の金属材料によって形成されている。中軸係合部41は、端子おねじ部42よりも先端側L1の位置において、外周側に突出して設けられている。
図3に示すように、本形態の中軸係合部41の外周は、多角形状としての四角形の断面形状を有する。中軸係合部41は、多角形状を形成する複数の回り止め面411を有しており、回り止め面411間の角部412は丸められている。回り止め面411は、平坦面として形成されている。角部412は、回り止め部材51に局部的な応力が生じることを避けるために、中軸4の中心軸線の周りに描かれる仮想円Eに沿った円弧状に形成されている。参考として、本形態の仮想円Eの直径はφ4.8mmであり、本形態の互いに平行な位置にある回り止め面411の幅は4mmである。
(回り止め部材51)
図2及び図3に示すように、回り止め部材51は、ハウジング2と中軸4との絶縁性が確保されるとともに、中軸4から伝わるねじり力に耐えられる強度が確保された樹脂材料又はセラミック材料によって、成形体として形成されている。回り止め部材51は、環形状に形成されており、配置凹部22の内周と中軸4の外周との隙間を埋める形状に形成されている。回り止め部材51の外周は、円形の断面形状に形成されており、回り止め部材51の内周穴510は、中軸係合部41の外周形状に沿った多角形状に形成されている。回り止め部材51の内周穴510は、複数の回り止め面511及び丸められた内角部512を有する、多角形状としての四角形の断面形状を有する。
中軸係合部41の複数の回り止め面411と回り止め部材51の複数の回り止め面511とは互いに対面している。この回り止め面411,511同士の対面によって、回り止め部材51による中軸4の回り止めが行われる。これにより、中軸4の回り止めをより確実に行うことができる。
図3に示すように、回り止め部材51の内周穴510は、グロープラグ1の組み付け作業を容易にするために、中軸4の端子おねじ部42及び中軸係合部41を挿通可能な大きさに形成されている。より具体的には、回り止め部材51の多角形状の内周穴510における内接円F1の直径φD1は、多角形状の中軸係合部41における内接円F2の直径φD2よりも大きく、内接円F2の直径φD2は、端子おねじ部42の外径φD3よりも大きい。すなわち、本形態においては、φD1>φD2>φD3の関係がある。回り止め部材51は、例えば、樹脂材料としてのフェノール樹脂から構成することができ、セラミック材料としてのアルミナの焼結体から構成することもできる。
中軸係合部41の外周及び回り止め部材51の内周穴510は、四角形の断面形状とする以外にも、例えば、図5及び図6に示すように、五角形、六角形等の断面形状とすることができる。この場合にも、中軸係合部41の外周は、回り止め面411及び丸められた角部412を有し、回り止め部材51の内周穴510は、中軸係合部41の外周形状に沿った形状を有する。参考として、本形態の五角形の仮想円Eの直径はφ4.6mmであり、本形態の六角形の仮想円Eの直径はφ4.4mmである。また、五角形の場合の中心から回り止め面411までの半径は2mmであり、六角形の場合の互いに平行な位置にある回り止め面411の幅は4mmである。
また、中軸係合部41の外周及び回り止め部材51の内周穴510は、図7に示すように、円形状の外周面に対して一対の平行な回り止め面511を形成した形状とすることもできる。一対の回り止め面511は、中軸係合部41から端子おねじ部42まで連続して形成することができる。この場合には、中軸係合部41の一対の回り止め面411と、回り止め部材51の一対の回り止め面511とが対面し、回り止め部材51による中軸4の回り止めが行われる。参考として、本形態の仮想円Eの直径はφ4mmであり、本形態の一対の回り止め面411の幅は3.3mmである。
なお、中軸係合部41の外周及び回り止め部材51の内周穴510は、回り止め部材51による中軸4の回り止めを行うために、互いに対面する少なくとも1つの回り止め面を有していればよい。また、中軸係合部41の外周及び回り止め部材51の内周穴510は、回り止め部材51による中軸4の回り止めを行うために、それらの中心軸線の周りの仮想円に交差する種々の面を有していてもよい。
(環状金具52)
図2に示すように、ハウジング2内における、回り止め部材51の基端側L2には、中軸4が挿通された環状金具52が配置されている。環状金具52は、回り止め部材51を軸方向Lから押圧するための部品である。本形態の環状金具52は、金属材料から構成されており、円環形状に形成されている。環状金具52は、例えば、ステンレス鋼材であるSUS430等から構成することができる。環状金具52は、配置凹部22における、回り止め部材51の基端側L2に隣接して配置されている。環状金具52は、配置凹部22の段差底面221との間に回り止め部材51を挟持する状態で配置凹部22内に圧入されている。
環状金具52を配置凹部22内に圧入することにより、第2ハウジング2Bが単体の状態において、第2ハウジング2Bに対して回り止め部材51及び環状金具52を、回り止めを行った状態で固定することができる。これにより、組み付け状態の管理を簡素化することができ、これに伴い、組み付けの品質向上を図ることが可能になる。
圧入前の環状金具52の外径は、配置凹部22の内径よりも若干大きい。そして、環状金具52を配置凹部22内に圧入した後には、環状金具52が配置凹部22に固定され、環状金具52によって回り止め部材51が配置凹部22内に固定される。また、回り止め部材51は、環状金具52を配置凹部22内に圧入したときの環状金具52からの軸力を受け、配置凹部22の段差底面221と環状金具52との間に挟持されることによって、ハウジング2に対する回り止めが行われている。
また、図2に示すように、配置凹部22内に配置された回り止め部材51の内周穴510への中軸係合部41の挿入を容易にするために、環状金具52の内径は、回り止め部材51の内周穴510の外形よりも大きい。
(シール材53)
図2に示すように、環状金具52と中軸4との隙間には、グロープラグ1の外部からハウジング2と中軸4との隙間への水等の浸入を防止するためのシール材53が配置されている。シール材53は、環状金具52と中軸4との絶縁性を確保する機能も有する。本形態のシール材53は、液状のシールゴムによって構成されている。シール材53は、種々のゴム、樹脂等によって構成することができる。
(絶縁ブッシュ54)
環状金具52の基端側L2であって配置凹部22の基端部には、中軸4の端子おねじ部42が挿通された絶縁ブッシュ54が配置されている。絶縁ブッシュ54は、中軸4及び内側ナット55と第2ハウジング2B及び環状金具52との絶縁を行うための部品である。絶縁ブッシュ54は、種々の樹脂材料又はセラミック材料によって構成されている。
(回り止め部材51等の組付構造)
図2に示すように、配置凹部22及び第2ハウジング2Bの基端部に、回り止め部材51、環状金具52、シール材53及び絶縁ブッシュ54が配置されるとともに、回り止め部材51、環状金具52、シール材53及び絶縁ブッシュ54の内周側に中軸4が挿通された状態で、端子おねじ部42に螺合された内側ナット55が締め付けられる。
配置凹部22の段差底面221は、軸方向Lに垂直な平面として、平滑な表面に形成されている。回り止め部材51の端面及び環状金具52の端面も、軸方向Lに垂直な平面として、平滑な表面に形成されている。そして、回り止め部材51が段差底面221と環状金具52との間に挟持されるときには、回り止め部材51が軸方向Lに沿って圧縮され、回り止め部材51に局部的な応力が作用することを防止することができる。
回り止め部材51は、配置凹部22内に環状金具52を圧入したときに、環状金具52から回り止め部材51に軸方向Lに作用する残留圧縮荷重P2によって、ハウジング2に対する回り止めが行われている。図8には、環状金具52を配置凹部22に圧入するときの、環状金具52の軸方向Lへの圧入変位量x(mm)と、環状金具52を圧入するための圧入荷重P(N)との関係を示す。環状金具52を配置凹部22内に圧入するときに、環状金具52が回り止め部材51に当接するまでの第1過程K1においては、配置凹部22への環状金具52の圧入変位量xが増加するほど、環状金具52に加わる圧入荷重P1が増加する。
そして、環状金具52が回り止め部材51に当接すると、第2過程K2として、環状金具52に作用する圧入荷重Pが回り止め部材51によって受け止められ、環状金具52に加わる圧入荷重Pが急激に増加する。このとき、回り止め部材51に作用する圧入荷重Pは、回り止め部材51に作用する残留圧縮荷重P2となる。そして、回り止め部材51を押圧する環状金具52の圧入変位量xが増加するほど、回り止め部材51に作用する残留圧縮荷重P2が増加する。
本形態においては、回り止め部材51に作用する残留圧縮荷重P2を、締め付け工具によって外側ナット56を中軸4の端子おねじ部42に締め付ける際に、外側ナット56が接続端子71に着座した時に生じるねじり力によって回り止め部材51が回転しない大きさに設定する。この回り止め部材51の回り止めを行うための残留圧縮荷重P2を設定する際には、図2及び図3に示すように、回り止め部材51の端面と配置凹部22の段差底面221との間に作用する、周方向Cの摩擦力も影響する。
つまり、回り止め部材51に作用する残留圧縮荷重P2と、回り止め部材51の端面と段差底面221との間に作用する、周方向Cへの摩擦係数とを調整することによって、ハウジング2に対する回り止め部材51の回り止めを行うことができる。例えば、回り止め部材51の端面と段差底面221との表面粗さを粗く設定すれば、残留圧縮荷重P2をできるだけ低く設定することによっても、ハウジング2に対する回り止め部材51の回り止めを行うことができる。
なお、ハウジング2の配置凹部22と回り止め部材51との間には、形状による回り止めが行われていてもよい。例えば、回り止め部材51の外周と配置凹部22の内周とに、円形状ではない形状変化部を形成することにより、ハウジング2に対する回り止め部材51の回り止めを行うことができる。また、例えば、回り止め部材51と配置凹部22との境界位置に、キー部材等の別部材を配置することにより、ハウジング2に対する回り止め部材51の回り止めを行うこともできる。
(製造方法)
次に、グロープラグ1の製造方法について説明する。
まず、配置工程として、図9に示すように、第2ハウジング2Bの基端側挿通穴21Bの配置凹部22内に回り止め部材51を配置し、回り止め部材51の基端側L2から配置凹部22内に環状金具52を圧入する。そして、第2ハウジング2Bに回り止め部材51及び環状金具52が配置されたハウジング組付体11が形成される。
配置工程においては、第2ハウジング2Bが単体の状態にあるときに、回り止め部材51を第2ハウジング2Bの配置凹部22に配置し、環状金具52を圧入することができる。これにより、回り止め部材51の配置及び環状金具52の圧入を行うときに、これらの周辺に、配置及び圧入の障害となる部材等が存在せず、この配置・圧入作業を容易にすることができる。
また、配置工程とは別に、図10に示すように、ヒータ組付工程として、セラミックヒータ3を、第1ハウジング2Aの先端側挿通穴21Aに挿通させるとともに、電極金具43を中軸4の先端部に取り付け、電極金具43をセラミックヒータ3の基端部に装着する。そして、第1ハウジング2A、セラミックヒータ3、中軸4及び電極金具43が組み付けられたヒータ組付体12が形成される。なお、グロープラグ1の陽極33と電極金具43、及びグロープラグ1の陰極34とハウジング2とは、ロウ材等を介して電気的に接続することができる。
次いで、挿通工程として、図11に示すように、ヒータ組付体12に対してハウジング組付体11を装着する。このとき、ヒータ組付体12の中軸4が第2ハウジング2B内に挿通され、ハウジング組付体11における回り止め部材51の内周穴510に、ヒータ組付体12における中軸4の端子おねじ部42及び中軸係合部41が挿通される。そして、回り止め部材51の内周穴510に中軸係合部41が配置されるとともに、第1ハウジング2Aの基端面202と、第2ハウジング2Bの先端面203とが対面する。
挿通工程においては、第2ハウジング2B内に中軸4を挿通する作業に伴って、回り止め部材51の内周穴510に中軸係合部41を配置することができる。そのため、グロープラグ1の組み付け作業を容易にすることができる。
次いで、図12に示すように、第1ハウジング2Aの基端面202と第2ハウジング2Bの先端面203との境界部201にレーザ溶接等を行い、第1ハウジング2Aと第2ハウジング2Bとを接合して、ハウジング2を形成する。次いで、ハウジング2内の環状金具52と中軸4との間に形成された隙間に、シール材53としての液状のシールゴムを充填する。そして、環状金具52と中軸4との隙間がシール材53によって埋められる。
次いで、図13に示すように、中軸4の端子おねじ部42に絶縁ブッシュ54を装着し、端子おねじ部42に内側ナット55を螺合させる。こうして、グロープラグ1が製造される。
(グロープラグ1の取り付け)
また、図1に示すように、グロープラグ1は、シリンダヘッド6のプラグ取付孔61に取り付けられて使用される。グロープラグ1をプラグ取付孔61に取り付けるに当たっては、グロープラグ1のセラミックヒータ3及びハウジング2をプラグ取付孔61内に挿入するとともに、ハウジング2のおねじ部25を、プラグ取付孔61のめねじ部63に螺合させる。このとき、作業者等は、ハウジング2のハウジング形状部23に締め付け工具を係合させ、締め付け工具を用いてグロープラグ1を回転させ、ハウジング2のおねじ部25をプラグ取付孔61のめねじ部63に螺合させることができる。
次いで、同図に示すように、作業者は、グロープラグ1の中軸4の端子おねじ部42に、外部の電源7の接続端子71を装着するとともに、端子おねじ部42に外側ナット56を螺合させる。そして、締め付け工具によって外側ナット56を回転させて、外側ナット56を端子おねじ部42に締め付ける。これにより、端子おねじ部42にすでに螺合された内側ナット55と、外側ナット56との間に接続端子71が挟持され、接続端子71がグロープラグ1の中軸4に電気的に接続される。こうして、プラグ取付孔61にグロープラグ1が取り付けられる。
なお、端子おねじ部42への接続端子71の取り付け、及び外側ナット56の締め付けは、プラグ取付孔61に取り付けられる前のグロープラグ1に対して行ってもよい。
(作用効果)
本形態のグロープラグ1においては、中軸4と回り止め部材51とが係合する部位の形状及び強度に着目し、中軸4の端子おねじ部42への外側ナット56の締め付け時に、中軸4に作用するねじり衝撃力から、中軸4、及び中軸4の電極金具43とセラミックヒータ3との接合部を保護する工夫をしている。
本形態のグロープラグ1においては、中軸4の外周に、中軸4と一体の金属材料によって、回り止め部材51と係合する中軸係合部41が形成されている。そして、中軸4に、ナット締め付け時のねじり衝撃力が加わるときには、このねじり衝撃力を、中軸係合部41の複数の回り止め面411と対面する回り止め部材51の複数の回り止め面511によって受け止めることができる。これにより、中軸4に取り付けられた電極金具43とセラミックヒータ3の陽極33との接合部に、ナット締め付け時のねじり衝撃力が作用しにくくし、これらの接合部を損傷から保護することができる。
また、中軸係合部41は、中軸4と一体の金属材料から形成されており、中軸4には、肉厚が大幅に薄くなった薄肉部は存在しない。そのため、ナット締め付け時のねじり衝撃力に対する中軸4の強度を確保し、中軸4を損傷から保護することができる。
また、ハウジング2のハウジング形状部23の内周側に配置凹部22が形成されることによって、ハウジング形状部23は若干薄肉化される。ただし、配置凹部22内に環状金具52が圧入されていることにより、この環状金具52によってハウジング形状部23が補強される。これにより、グロープラグ1をプラグ取付孔61に取り付ける際に、ハウジング形状部23に係合された締め付け工具による回転トルクをハウジング2が受けたときに、ハウジング2のねじれ変形が抑制される。
そして、グロープラグ1がプラグ取付孔61に取り付けられたときには、プラグ取付孔61のテーパ状段差面62とハウジング2のテーパ状当接面24との当接状態が良好に形成される。この当接状態の形成により、シリンダヘッド6の燃焼室64内を密閉するためのシール機能を確保することができる。
以上のように、本形態のグロープラグ1によれば、ナット締め付け時において、中軸4、及び中軸4に取り付けられた電極金具43とセラミックヒータ3の陽極33との接合部を損傷から保護することができる。
<実施形態2>
本形態は、回り止め部材51、中軸4の端子おねじ部42、又は環状金具52に、実施形態1とは異なる工夫をした場合について示す。
回り止め部材51は、一体形状としての環形状に形成するだけでなく、図14及び図15に示すように、複数に分割した分割体513を組み合わせて形成することもできる。この場合、回り止め部材51は、周方向Cの適宜箇所において分断された状態に分割することができる。回り止め部材51は、例えば、2分割、4分割等の複数の分割体513に分割することができる。
回り止め部材51を分割することにより、端子おねじ部42に外側ナット56を締め付ける際に、中軸4から回り止め部材51に作用するねじり力を、回り止め部材51の複数の分割体513に分散させることができる。これにより、樹脂材料又はセラミック材料によって構成される回り止め部材51が、ねじり力によって割れることを防止することができる。
また、図16に示すように、端子おねじ部42Aは、中軸4から分割して形成し、中軸4に対して一体化させることもできる。分割した端子おねじ部42Aは、例えば、中軸4の基端部44の外周に装着される筒状部422と、筒状部422の基端側L2に繋がるおねじ部423とを有する形状に形成することができる。また、筒状部422は、外径を縮小させるように変形させて、中軸4の基端部44の外周にかしめ固定することができる。この筒状部422のかしめ固定は、中軸4をハウジング2の内周側に挿通させた後に行うことができる。
端子おねじ部42Aを中軸4から分割することにより、端子おねじ部42Aに形成するねじのサイズを維持したまま、中軸4及び中軸係合部41を細くすることができる。また、中軸係合部41を細くすることにより、回り止め部材51及びハウジング形状部23の厚肉化を図ることが可能になり、回り止め部材51及びハウジング形状部23の強度を高めることが可能になる。参考として、本形態の中軸4の基端部44の外径はφ3.4mmであり、本形態の中軸係合部41の角部412を形成するための仮想円Eの直径はφ4mmであり、本形態の互いに平行な位置にある回り止め面411の幅は3.5mmである。
また、環状金具52は、配置凹部22内に圧入した後に、レーザ溶接等によってハウジング2に接合することもできる。この接合は、環状金具52とハウジング2との周方向Cの境界部のうちの少なくとも一部に行うことができる。この場合には、環状金具52がハウジング2から緩むことを防止することができる。
本形態のグロープラグ1におけるその他の構成、作用効果等については、実施形態1の場合と同様である。また、本形態においても、実施形態1に示した符号と同一の符号が示す構成要素は、実施形態1の場合と同様である。
<実施形態3>
本形態は、図17及び図18に示すように、回り止め部材51が、配置凹部22内に配置された環状金具52の内周側に、環状金具52に対して回り止めが行われた状態で配置された場合について示す。
環状金具52の外周は、円形状の断面に形成されており、円形状の断面を有する配置凹部22内に圧入されている。環状金具52の内周は、外周側に窪む溝部521を周方向Cの複数箇所に有する断面に形成されている。また、周方向Cにおける溝部521同士の間には、凸部522が形成されている。本形態の溝部521及び凸部522は、周方向Cの複数箇所に等間隔に形成されている。また、溝部521及び凸部522は、環状金具52の軸方向Lの一部に形成されている。
図17及び図18に示すように、回り止め部材51の一部は、溝部521に入り込む突起部514として形成されている。また、周方向Cにおける突起部514同士の間には、凸部522が配置される凹部515が形成されている。本形態の配置凹部22は、第2ハウジング2Bの基端側L2の端面から環状金具52の長さと略同一の深さに形成されている。配置凹部22の先端側L1には、シール材53を保持するためのシール材用凹部26が形成されている。参考として、本形態の中軸係合部41の角部412を形成するための仮想円Eの直径はφ4mmであり、本形態の互いに平行な位置にある回り止め面411の幅は3.5mmである。
シール材用凹部26の内径は、基端側挿通穴21Bの内径よりも大きく、かつ配置凹部22の内径よりも小さい。シール材用凹部26には、基端側L2から順に、ゴム材料からなるOリング57と、Oリング57が基端側挿通穴21Bへはみ出すことを防止する(Oリング57を着座させる)ためのベークワッシャ58が配置されている。ベークワッシャ58は、絶縁性を有するワッシャであればよい。
また、図17に示すように、環状金具52の基端側L2の端部は、レーザ溶接等を行って第2ハウジング2Bの基端側L2の端部に接合されている。この接合は、環状金具52の周方向Cの全周又は一部に行うことができる。本形態の環状金具52は、第2ハウジング2Bの基端側L2の端部に位置するため、溶接等によって接合することが容易である。なお、環状金具52は、レーザ溶接の代わりに抵抗溶接等を行って、第2ハウジング2Bに接合することもできる。
また、環状金具52の全体は、配置凹部22内に埋設されている。一方、回り止め部材51は、環状金具52から基端側L2に突出して設けられている。そして、回り止め部材51は、第2ハウジング2Bから基端側L2へ突出する中軸4の基端部44における軸方向Lの一部の外周を覆っている。この構成により、電源7等の正電位に接続される中軸4と、グラウンドとしての負電位に接続される第2ハウジング2Bとを絶縁するための沿面距離を長くすることができる。そのため、中軸4と第2ハウジング2Bとの間の漏電をより確実に防ぐことができる。
環状金具52を配置凹部22内に圧入するときには、30~100μmの圧入代を設定することができる。この圧入を行う際には、環状金具52の外周と配置凹部22の内周との間に潤滑剤を塗布して、圧入荷重のばらつきを低減することができる。
本形態のグロープラグ1においては、回り止め部材51と環状金具52とは、回り止め部材51を構成する樹脂によるインサート成形品として一体化されている。この構成により、環状金具52に対して回り止めが行われた回り止め部材51を容易に成形することができる。なお、インサート成形を行う際には、環状金具52を成形型に配置し、成形型内に回り止め部材51を構成する樹脂を充填する。そして、環状金具52と一体化された回り止め部材51を成形型から取り出す。
また、本形態のグロープラグ1においては、環状金具52に対する回り止め部材51の回り止めが行われていることにより、回り止め部材51に圧縮荷重を作用させることなく、回り止め部材51の回り止めを行うことができる。これにより、回り止め部材51の損傷を防止して、回り止め部材51を第2ハウジング2Bに容易に組み付けることができる。
また、環状金具52が配置凹部22内に圧入されることにより、第2ハウジング2Bに対する環状金具52及び回り止め部材51の回り止めを行うことができる。さらに、環状金具52を第2ハウジング2Bに接合することにより、第2ハウジング2Bに対する環状金具52及び回り止め部材51の回り止めをより確実にすることができる。
また、環状金具52に対する回り止め部材51の回り止めを行うための回り止め部材51と環状金具52との係合形状は、種々の形状とすることができる。例えば、図19及び図20に示すように、環状金具52は、配置凹部22における軸方向Lの基端側L2の部分にのみ圧入し、配置凹部22には、回り止め部材51の外周と環状金具52の外周とを対面させることができる。
また、環状金具52の基端部には、第2ハウジング2Bの基端側L2の端面に対面するよう、外周側に屈曲する屈曲部523を形成することができる。この場合にも、環状金具52は、配置凹部22内に圧入する。また、この場合には、環状金具52の屈曲部523を第2ハウジング2Bに接合することができる。この場合においても、その他の構成は、図17及び図18の場合と同様である。
本形態のグロープラグ1におけるその他の構成、作用効果等については、実施形態1の場合と同様である。また、本形態においても、実施形態1に示した符号と同一の符号が示す構成要素は、実施形態1の場合と同様である。
本発明は、各実施形態のみに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲においてさらに異なる実施形態を構成することが可能である。また、本発明は、様々な変形例、均等範囲内の変形例等を含む。
1 グロープラグ
2 ハウジング
22 配置凹部
23 ハウジング形状部
3 セラミックヒータ
4 中軸
41 中軸係合部
51 回り止め部材

Claims (8)

  1. 筒状のハウジング(2)と、
    前記ハウジングの先端部内に挿通されたセラミックヒータ(3)と、
    前記ハウジング内における、前記セラミックヒータの基端側(L2)に挿通されるとともに、前記セラミックヒータに導通された中軸(4)と、
    前記ハウジングと前記中軸との隙間に配置され、前記ハウジングと前記中軸とを絶縁するとともに、前記ハウジングに対する前記中軸の回り止めを行う回り止め部材(51)と、を備え、
    前記ハウジングの基端部の内周には、前記回り止め部材が配置された配置凹部(22)が形成されており、
    前記中軸の外周には、前記中軸と一体の金属材料によって、前記回り止め部材と係合する中軸係合部(41)が形成されており、
    前記回り止め部材は、前記中軸の中心軸線の周りの周方向(C)の複数箇所において分断された複数の分割体(513)によって形成されている、グロープラグ(1)。
  2. 前記中軸係合部の外周及び前記回り止め部材の内周穴(510)は、互いに対面する回り止め面(411,511)を有する形状に形成されている、請求項1に記載のグロープラグ。
  3. 前記ハウジングの基端部の外周には、シリンダヘッド(6)の外部に配置される多角形状のハウジング形状部(23)が形成されており、
    前記配置凹部は、前記ハウジング形状部の内周側に対向して形成されている、請求項1又は2に記載のグロープラグ。
  4. 前記ハウジング内における、前記回り止め部材の基端側には、前記中軸が挿通された環状金具(52)が配置されており、
    前記回り止め部材は、前記配置凹部と前記環状金具との間に挟持されることによって、前記ハウジングに対する回り止めが行われている、請求項1~3のいずれか1項に記載のグロープラグ。
  5. 前記環状金具と前記中軸との隙間には、シール材(53)が配置されている、請求項4に記載のグロープラグ。
  6. 前記回り止め部材は、前記配置凹部内に配置された環状金具(52A,52B)の内周側に、前記環状金具に対して回り止めが行われた状態で配置されている、請求項1~3のいずれか1項に記載のグロープラグ。
  7. 前記回り止め部材と前記環状金具とは、前記回り止め部材を構成する樹脂によるインサート成形品として一体化されている、請求項6に記載のグロープラグ。
  8. 前記環状金具は、前記ハウジングの前記配置凹部内に圧入されている、又は前記ハウジングに接合されている、請求項6又は7に記載のグロープラグ。
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