JP7043294B2 - 回転電機 - Google Patents

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Description

本発明は、回転電機に関するものである。
回転電機のステータなかには、ステータコアのスロットにコイルが挿入され、スロットの内面とコイルとの間に発泡樹脂シートが挟まれたものが知られている。コイルは、発泡樹脂シートを介してスロットの内面(すなわち、ステータコア)にコイルが固着されている(例えば、特許文献1参照)。
具体的には、スロットの内面とコイルとの間に発泡樹脂シートが挟まれた状態において、発泡樹脂シートが加熱される。発泡樹脂シートは、両表面に発泡性樹脂が設けられている。発泡樹脂シートが加熱されることにより、発泡性樹脂が膨張されて、スロットの内面の全面と、コイルのうちスロットに挿入された部位の全面とに塗布(接着)されている。これにより、コイルが発泡樹脂シートを介してステータコアに固着されている。
また、回転電機のステータなかには、ステータの軸方向において、スロットの内面の端部のみにコイルが接着されているものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
特許第5497532号公報 特開2016-52226号公報
しかしながら、特許文献1のステータは、スロットの内面全域とコイルの全域(具体的には、コイルのうちスロットに挿入された部位の全域)とに発泡性樹脂が接着されている。このため、回転電機の剛性が必要以上に高められてNV(Noise Vibration)特性を好適に確保し難くなることが考えられる。
また、特許文献2のステータは、スロットの内面の端部のみにコイルが接着されている。よって、スロットの内面全域にコイルが接着されている場合と比べて、コイルに発生した熱をステータコアに伝え難くなる。すなわち、ステータコアとコイルとの熱伝達特性を良好に保つことが難しくなることが考えられる。このため、コイルの温度を、例えば、ステータの外周部を冷却する水冷構造において好適に確保する工夫が求められる。
そこで、この発明は、NV特性を好適に確保し、コイルの冷却特性を好適に確保することができる回転電機を提供するものである。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載した発明の回転電機(例えば、実施形態の回転電機1)は、ステータコア(例えば、実施形態のステータコア11)に設けられた複数のスロット(例えば、実施形態のスロット26)に対して、コイル(例えば、実施形態のコイル13)と絶縁シート(例えば、実施形態の絶縁シート56,83,123)とが挿入されたステータ(例えば、実施形態のステータ10,70,80,90,100,110,120,130,140,150,160,170,180,190)を備え、前記スロットに挿入された前記コイルのうち、前記ステータコアの径方向に沿う少なくとも一側面(例えば、実施形態の第1コイル側面51、第2コイル側面52)を、前記スロットの内面(例えば、実施形態のスロット内周面41)に前記絶縁シートを介して接着する接着領域とし、前記スロットに挿入された前記コイルのうち、前記ステータコアの径方向に対して直交する端面(例えば、実施形態の第1コイル端面53、第2コイル端面54)を、前記スロットの内面に対して非接触に保たれる未接着領域とし、前記絶縁シートの前記スロット側の少なくとも一部に、前記スロットの内面と接着するための接着剤により形成された外面接着層(例えば、実施形態の外面接着層57)を有し、前記コイルの前記端面と前記スロットの内面(例えば、実施形態のスロット内周面41)との間には、前記絶縁シート及び前記外面接着層が設けられる、ことを特徴とする。
本発明によれば、コイルの少なくとも一側面を接着領域としてスロットの内面に接着するようにした。また、コイルの端面を未接着領域としてスロットの内面に未接着状態に保つようにした。
このように、コイルの端面がスロットの内面に未接着状態に保たれている。よって、ステータコアに対してコイルを強固に接着し過ぎないようにできる。これにより、回転電機の剛性が必要以上に高められることを抑えて、NV(Noise Vibration)特性を好適に確保することができる。
また、コイルの少なくとも一側面がスロットの内面に接着されている。よって、コイルからステータコアへの熱伝達特性を良好に確保できる。すなわち、コイルで発生した熱は、コイルの側壁から絶縁シートを経てステータコアに良好に伝えられる。
これにより、例えば、ステータの外周部を水冷構造で冷却する状態において、コイルに発生した熱をステータコアに良好に伝えることができる。このように、ステータコアに伝達された熱を水冷構造で良好に冷却することにより、コイルの冷却特性を好適に確保できる。これにより、コイルの温度を好適に確保することができる。
上記の課題を解決するために、請求項2に記載した発明の回転電機(例えば、実施形態の回転電機1)は、ステータコア(例えば、実施形態のステータコア11)に設けられた複数のスロット(例えば、実施形態のスロット26)に対して、コイル(例えば、実施形態のコイル13)と絶縁シート(例えば、実施形態の絶縁シート56,83,123)とが挿入されたステータ(例えば、実施形態のステータ10,70,80,90,100,110,120,130,140,150,160,170,180,190)を備え、前記スロットに挿入された前記コイルのうち、前記ステータコアの径方向に沿う少なくとも一側面(例えば、実施形態の第1コイル側面51、第2コイル側面52)を、前記スロットの内面(例えば、実施形態のスロット内周面41)に前記絶縁シートを介して接着する接着領域とし、前記スロットに挿入された前記コイルのうち、前記ステータコアの径方向に対して直交する端面(例えば、実施形態の第1コイル端面53、第2コイル端面54)を、前記スロットの内面に対して非接触に保たれる未接着領域とし、前記コイルは、前記スロットの径方向内側寄りの部位(例えば、実施形態のスロット内側内周面41b)において、前記ステータコアの径方向に沿う両側面(例えば、実施形態の第1内側コイル側面51b、第2内側コイル側面52b)を、前記スロットの内面(例えば、実施形態のスロット内側内周面41b)に前記絶縁シート(例えば、実施形態の絶縁シート83(絶縁シート層82))を介して接着する接着領域とし、前記スロットの径方向外側寄りの部位(例えば、実施形態のスロット外側内周面41a)において、前記ステータコアの径方向に沿う一側面(例えば、実施形態の第2外側コイル側面52a)を、前記スロットの内面に対して非接触に保たれる未接着領域とする、ことを特徴とする。
ここで、回転電機は、高回転高トルク領域において、回転電機のエアギャップ側のコイル渦電流損失が大きくなることが考えられ、コイルによる発熱が高くなるおそれがある。
そこで、請求項2において、コイルのうち、スロットの径方向内側寄りの両側面を接着領域とし、接着領域をスロットの内面に接着するようにした。よって、コイルより発生した熱を、接着領域を経てスロットの内面(すなわち、ステータコア)に効率よく伝えることができる。これにより、エアギャップ側において、コイルからステータコアへの熱伝達特性を向上させることができる。
一方、コイルのうち、スロットの径方向外側寄りの一側面を未接着領域とし、未接着領域をスロットの内面に対して非接触に保つようにした。これにより、バックヨーク側において、コイルからステータコアへの熱伝達特性を好適に抑えることができる。
このように、コイルによる発熱が高くなるエアギャップ側において熱伝達特性を向上させ、その他の部位のバックヨーク側において熱伝達特性を好適に抑えることができる。よって、コイルの温度を均一化できる。これにより、コイルによる発熱が高くなるエアギャップ側の熱伝達特性を向上させて、コイルを効果的に冷却することができる。
請求項3に記載した発明は、前記絶縁シート(例えば、実施形態の絶縁シート83)は、前記スロットの内面に対向するシート外側面(例えば、実施形態のシート外側面182)を、前記スロットの内面(例えば、実施形態のスロット内周面41)に接着する接着領域とし、前記コイルに対向するシート内側面(例えば、実施形態のシート内側面183)の一部を、前記コイルに対して非接着に保たれる未接着領域とする、ことを特徴とする。
ここで、例えば、回転電機が冷却能力を充分に備えている場合には、コイルからステータコアへの熱伝達特性を比較的低く抑えることが可能である。そこで、請求項3において、絶縁シートのシート内側面の少なくとも一部を未接着領域とし、絶縁シートのシート内側面の少なくとも一部をコイルに対して非接触に保つようにした。
このように、シート内側面の少なくとも一部をコイルに対して非接触に保つことにより、ステータコアに対してコイルを強固に接着し過ぎないようにできる。これにより、回転電機の剛性が必要以上に高められることを抑えて、NV特性を一層好適に確保することができる。
この発明によれば、コイルの少なくとも一側面を接着領域としてスロットの内面に接着するようにした。また、コイルの端面を未接着領域としてスロットの内面に未接着状態に保つようにした。これにより、NV特性を好適に確保し、コイルの冷却特性を好適に確保することができる。
本発明の第1実施形態における回転電機の概略構成を示す断面図である。 本発明の第1実施形態における回転電機を示す断面図である。 本発明の第1実施形態における回転電機を示す図2のIII―III線に沿う断面図である。 本発明の第1実施形態における回転電機を示す図2のIV―IV線に沿う断面図である。 本発明の第1実施形態の変形例における回転電機のステータを示す断面図である。 本発明の第2実施形態における回転電機のステータを示す断面図である。 本発明の第2実施形態の第1変形例における回転電機のステータを示す断面図である。 本発明の第2実施形態の第2変形例における回転電機のステータを示す断面図である。 本発明の第2実施形態の第3変形例における回転電機のステータを示す断面図である。 本発明の第3実施形態における回転電機のステータを示す断面図である。 本発明の第3実施形態の第1変形例における回転電機のステータを示す断面図である。 本発明の第3実施形態の第2変形例における回転電機のステータを示す断面図である。 本発明の第3実施形態の第3変形例における回転電機のステータを示す断面図である。 本発明の第4実施形態における回転電機のステータを示す断面図である。 本発明の第5実施形態における回転電機のステータを示す断面図である。 本発明の第6実施形態における回転電機のステータを示す断面図である。 本発明の第7実施形態における回転電機のステータを示す断面図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、本実施形態では、回転電機1として、ハイブリッド自動車や電気自動車のような車両用の駆動ユニットに採用するモータについて説明する。但し、本発明の構成は、車両用の駆動ユニットに採用するモータに限らず、発電用モータやその他の用途のモータ、または車両用以外の回転電機(発電機を含む)にも適用可能である。
[第1実施形態]
図1に示すように、回転電機1は、例えばハイブリッド自動車や電気自動車のような車両に搭載される走行用モータである。回転電機1は、ハウジング2と、ステータ10と、ロータ20と、シャフト4とを備えている。ハウジング2は、ステータ10およびロータ20を収容するとともに、シャフト4を回転可能に支持している。なお、ステータ10、ロータ20およびシャフト4は、それぞれ軸線Cを共通軸線として配置されている。
以下、軸線Cの延びる方向を軸方向と称し、軸線Cに直交する方向を径方向と称し、軸線C回りに周回する方向を周方向と称して説明する。また、各図中において矢印Zは軸方向、矢印Rは径方向、矢印θは周方向をそれぞれ示している。
図2、図3に示すように、ステータ10は、ステータコア11と、ステータコア11に装着された複数層(例えば、U相、V相、W相)のコイル13と、複数の絶縁シート層15(図4参照)とを備えている。
ステータコア11は、ロータ20を径方向の外側から取り囲む筒状に形成されている。ステータコア11は、電磁鋼板に対して打ち抜き加工等を施して形成された環状のプレートが軸方向(すなわち、積層方向)に積層されて構成されている。なお、ステータコア11は、いわゆる圧粉コアであっても構わない。
具体的には、ステータコア11は、バックヨーク23と、複数のティース24とを有している。バックヨーク23は、軸線Cと同軸上に配置された筒状に形成されている。
複数のティース24は、周方向に所定間隔をおいて形成され、バックヨーク23の内周面から径方向の内側に突出している。
周方向において隣り合うティース24間に、スロット26が所定間隔をおいて溝状に形成されている。すなわち、複数のスロット26は、複数のティース24に対して周方向へ交互に形成された状態でステータコア11に備えられている。
複数のスロット26にコイル13が配置され、コイル13が複数のティース24に取り付けられている。この状態において、ステータコア11にコイル13が装着されている。
ステータ10は、コイル13に電流が流れることにより磁界を発生する。
ロータ20は、ステータ10の径方向内側に配置されている。ロータ20は、ロータコア31と、ロータコア31に装着(埋設)された複数の磁石33と、ロータコア31の軸方向両端面に接して配置された端面板35(図1参照)とを備えている。ロータコア31は、軸方向に一様に延在する円筒状に形成され、外周面31aがステータコア11の内周面11aに対向配置されている。ロータコア31は、例えば電磁鋼板を軸方向に複数枚積層することにより形成されている。ロータコア31の内側には、シャフト4(図1参照)が挿入され、圧入などにより固定されている。
これにより、ロータコア31は、シャフト4と一体となって、軸線C回りに回転可能になっている。ロータ20は、ステータ10において発生する磁界が磁石33と反発または吸引することにより回転駆動される。
図4に示すように、スロット26は、ステータコア11に軸方向へ貫通されるように形成されている。スロット26は、例えば、スロット内周面(内面)41と、スロット開口部42とを有する。すなわち、スロット26は、径方向の内周面11a側が開放された、いわゆるオープンスロットである。
スロット内周面41は、第1スロット内側面45と、第2スロット内側面46と、第1スロット内端面47と、第2スロット内端面48とを有する。
第1スロット内側面45は、ステータコア11の径方向に沿う側面である。第2スロット内側面46は、ステータコア11の径方向に沿う側面である。第1スロット内端面47は、ステータコアの径方向に対して直交する端面である。第2スロット内端面48は、ステータコアの径方向に対して直交する端面である。複数のスロット26に対してコイル13と絶縁シート層15とが挿入されている。
コイル13は、矩形断面の導体からなる複数のセグメントコイル13a~13dで構成されている。複数のセグメントコイル13a~13dは、ステータコア11の内周面11aからバックヨーク23(すなわち、外周面11b(図2参照))に向けてステータコア11の径方向に積層されている。複数のセグメントコイル13a~13dは、例えば、矩形断面の素線(銅線)が絶縁材(エナメル材)の皮膜で被覆された導体である。
コイル13は、第1コイル側面51と、第2コイル側面52と、第1コイル端面53と、第2コイル端面54とを有する。
第1コイル側面51は、ステータコア11の径方向に沿う側面であり、第1スロット内側面45と対向する位置に配置されている。第2コイル側面52は、ステータコア11の径方向に沿う側面であり、第2スロット内側面46と対向する位置に配置されている。
第1コイル端面53は、ステータコアの径方向に対して直交する端面であり、第1スロット内端面47と対向する位置に配置されている。第2コイル端面54は、ステータコアの径方向に対して直交する端面であり、第2スロット内端面48と対向する位置に配置されている。
スロット26とコイル13との間に絶縁シート層15がO字形状に配置されている。絶縁シート層15は、ステータコア11の積厚方向(すなわち、軸線C(図1参照)の軸方向)において全領域に配置されている。絶縁シート層15は、例えば、絶縁シート(具体的には、絶縁紙)56と、外面接着層57と、内面接着層58とを備えている。
絶縁シート56は、ステータコア11の積厚方向において全領域に配置されている。絶縁シート56は、第1シート部56aと、第2シート部56bと、第3シート部56cと、第4シート部56dと、第5シート部56eとを備えている。絶縁シート56は、第1シート部56aと第5シート部56eとが重ね合されることによりO字形状に配置されている。
第2~第4のシート部56b~56dの外面に外面接着層57が重ね合された状態に積層(塗布)されている。具体的には、外面接着層57は、第1外面接着層57aと、第2外面接着層57bと、第3外面接着層57cとを備えている。
第1外面接着層57aは、第2シート部56bの外面に重ね合された状態に積層されている。第2外面接着層57bは、第3シート部56cの外面に重ね合された状態に積層されている。第3外面接着層57cは、第4シート部56dの外面に重ね合された状態に積層されている。
第1~第3の外面接着層57a~57cは、第2~第4のシート部56b~56dの全表面に連続した層状態に形成され、かつ、ステータコア11の積厚方向において全領域に形成されている。第1~第3の外面接着層57a~57c(すなわち、外面接着層57)は、例えば、球状の発泡剤を複数内包するとともに熱硬化性を有する樹脂(例えば、エポキシ樹脂など)としての発泡樹脂により構成されている。
このように、第1~第3の外面接着層57a~57cは、第2~第4のシート部56b~56dの全表面に連続し、かつ、ステータコア11の積厚方向において全領域に積層されている。すなわち、第2~第4のシート部56b~56dに対して第1~第3の外面接着層57a~57cの積層面積が大きく確保されている。
よって、スロット26とコイル13との間に絶縁シート層15を配置する際に、スロット26のスロット内周面41に接触して第1~第3の外面接着層57a~57cが第2~第4のシート部56b~56dから剥がれることを防止できる。これにより、スロット26とコイル13との間に絶縁シート層15を配置する作業が容易になり生産性を高めることができる。
なお、例えば、第2~第4のシート部56b~56dから第1~第3の外面接着層57a~57cが剥がれることを考慮して、スロット26のスロット内周面41に第1~第3の外面接着層57a~57cを積層することも可能である。
第2シート部56bの内面および第4シート部56dの内面に内面接着層58が重ね合された状態に積層(塗布)されている。具体的には、内面接着層58は、第1内面接着層58aと、第2内面接着層58bとを備えている。
第1内面接着層58aは、第2シート部56bの内面に重ね合された状態に積層されている。第2内面接着層58bは、第4シート部56dの内面に重ね合された状態に積層されている。第1内面接着層58aおよび第2内面接着層58bは、ステータコア11の積厚方向において全領域に配置されている。
第1内面接着層58aおよび第2内面接着層58bは、例えば、外面接着層57と同様に、球状の発泡剤を複数内包するとともに熱硬化性を有する樹脂(例えば、エポキシ樹脂など)としての発泡樹脂により構成されている。
絶縁シート層15は、スロット26とコイル13との間にO字形状に配置されている。この状態において、コイル13の全周面(すなわち、第1~第4のコイル側面51~54)が絶縁シート層15で覆われている。絶縁シート層15は、第1シート部56aが第2コイル端面54に接触されている。第1シート部56aの外面に第5シート部56eが重ね合されている。
第1シート部56aおよび第5シート部56eは、重ね合された状態において、第2コイル端面54と第2スロット内端面48との間に介在されている。第2コイル端面54は、第2スロット内端面48に固着(接着)されない状態に保たれる未接着領域となる。
また、第2シート部56b、第1内面接着層58a、および第1外面接着層57aは、第1コイル側面51と第1スロット内側面45との間に介在されている。第1内面接着層58aおよび第1外面接着層57aが加熱されることにより、温度上昇にともなって発砲により膨張する。その後、第1内面接着層58aおよび第1外面接着層57aが硬化する。
これにより、第1コイル側面51が、第2シート部56b、第1内面接着層58a、および第1外面接着層57aを介して第1スロット内側面45に固着(接着)される。すなわち、第1コイル側面51は、第1スロット内側面45に絶縁シート層15を介して固着された状態に保たれる接着領域となる。
さらに、第3シート部56c、および第2外面接着層57bが第1コイル端面53と第1スロット内端面47との間に介在されている。第2外面接着層57bが加熱されることにより、温度上昇にともなって発砲により膨張する。その後、第2外面接着層57bが硬化する。
これにより、第2シート部56bが、第2外面接着層57bを介して第1スロット内端面47に固着(接着)される。すなわち、第1コイル端面53は、第1スロット内端面47に固着されない状態に保たれる未接着領域となる。
加えて、第4シート部56d、第2内面接着層58b、および第3外面接着層57cは、第2コイル側面52と第2スロット内側面46との間に介在されている。第2内面接着層58bおよび第3外面接着層57cが加熱されることにより、温度上昇にともなって発砲により膨張する。その後、第2内面接着層58bおよび第3外面接着層57cが硬化する。
これにより、第2コイル側面52が、第4シート部56d、第2内面接着層58b、および第3外面接着層57cを介して第2スロット内側面46に固着(接着)される。すなわち、第2コイル側面52は、第2スロット内側面46に絶縁シート層15を介して固着された状態に保たれる接着領域となる。
第1実施形態の回転電機1によれば、第1コイル端面53は、未接着領域として、第1スロット内端面47に固着されない状態に保たれている。また、第2コイル端面54は、未接着領域として、第2スロット内端面48に固着されない状態に保たれている。よって、ステータコア11に対してコイル13を強固に固着し過ぎないようにできる。これにより、回転電機1の剛性が必要以上に高められることを抑えて、NV(Noise Vibration)特性を好適に確保することができる。
一方、第1コイル側面51は、接着領域として、第1スロット内側面45に絶縁シート層15を介して固着された状態に保たれている。また、第2コイル側面52は、接着領域として、第2スロット内側面46に絶縁シート層15を介して固着された状態に保たれている。
よって、コイル13に発生した熱を、絶縁シート層15を経て第1コイル側面51から第1スロット内側面45を経てステータコア11に良好に伝達できる。また、コイル13に発生した熱を、絶縁シート層15を経て第2コイル側面52から第2スロット内側面46を経てステータコア11に良好に伝達できる。コイル13からステータコア11への熱伝達特性を良好に確保できる。
ここで、例えば、ステータコア11のバックヨーク23が水冷構造で冷却された状態に保たれている。よって、ステータコアに伝達されたコイル13の熱が水冷構造で良好に冷却され、コイル13の冷却特性が好適に確保される。これにより、コイル13の温度を好適に確保することができる。
つぎに、第1実施形態の変形例のステータ70を図5に基づいて説明する。なお、変形例のステータ70において、第1実施形態のステータ10と同一、類似部材については同じ符号を付して詳しい説明を省略する。
(第1実施形態の変形例)
図5に示すように、ステータ70は、第1実施形態の絶縁シート層15を絶縁シート層72に代えたもので、その他の構成は第1実施形態のステータ10と同様である。
絶縁シート層72は、第1実施形態の外面接着層57を外面接着層74に代えたもので、その他の構成は第1実施形態の絶縁シート層15と同様である。絶縁シート層72は、O字形状に配置されている。具体的には、絶縁シート層72は、第1シート部56aおよび第2シート部56bが径方向に重ね合された状態においてバックヨーク23側に配置されている。また、絶縁シート層72の第3シート部56cは、スロット開口部42(すなわち、エアギャップ)側に配置されている。エアギャップとは、ステータコア11の内周面11a(図2参照)とロータコア31の外周面31a(図2参照)との隙間をいう。
外面接着層74は、第2シート部56b、第4シート部56d、および第5シート部56eの外面に重ね合された状態に積層されている。具体的には、外面接着層74は、第1外面接着層74aと、第2外面接着層74bと、第3外面接着層74cとを備えている。
第1外面接着層74aは、第2シート部56bの外面に重ね合された状態に積層されている。第2外面接着層74bは、第4シート部56dの外面に重ね合された状態に積層されている。第3外面接着層74cは、第5シート部56eの外面に重ね合された状態に積層されている。
第1外面接着層74aは、第2シート部56bの全表面に層状態に形成され、かつ、ステータコア11の積厚方向において全領域に形成されている。第2外面接着層74bおよび第3の外面接着層74cは、第4シート部56dおよび第5シート部56eの全表面に連続した層状態に形成され、かつ、ステータコア11の積厚方向において全領域に形成されている。
第1~第3の外面接着層74a~74c(すなわち、外面接着層74)は、第1実施形態の外面接着層57と同様に、例えば、球状の発泡剤を複数内包するとともに熱硬化性を有する樹脂(例えば、エポキシ樹脂など)としての発泡樹脂により構成されている。
このように、第1~第3の外面接着層74a~74cは、第2シート部56b、第4シート部56d、および第5シート部56eの全表面に層状態に形成されている。すなわち、第2シート部56b、第4シート部56d、および第5シート部56eに対して第1~第3の外面接着層74a~74cの積層面積が大きく確保されている。
よって、スロット26とコイル13との間に絶縁シート層72を配置する際に、スロット内周面41に接触して第1~第3の外面接着層74a~74cが第2シート部56b、第4シート部56d、および第5シート部56eから剥がれることを防止できる。これにより、スロット26とコイル13との間に絶縁シート層72を配置する作業が容易になり生産性を高めることができる。
なお、例えば、第2シート部56b、第4シート部56d、および第5シート部56eから第1~第3の外面接着層74a~74cが剥がれることが考えられる。この状態を考慮して、スロット26のスロット内周面41に第1~第3の外面接着層74a~74cを積層することも可能である。
スロット26とコイル13との間に絶縁シート層72がO字形状に配置されている。この状態において、コイル13の全周面(すなわち、第1~第4のコイル側面51~54)が絶縁シート層72で覆われている。具体的には、第1シート部56aおよび第5シート部56eは、第1コイル端面53と第1スロット内端面47との間に介在されている。
これにより、第5シート部56eが、第3外面接着層74cを介して第1スロット内端面47に固着(接着)されている。すなわち、第1コイル端面53は、第1スロット内端面47に固着されない状態に保たれる未接着領域となる。
また、第2シート部56b、第1内面接着層58a、および第1外面接着層74aは、第1コイル側面51と第1スロット内側面45との間に介在されている。これにより、第1コイル側面51が、第2シート部56b、第1内面接着層58a、および第1外面接着層74aを介して第1スロット内側面45に固着(接着)されている。すなわち、第1コイル側面51は、第1スロット内側面45に絶縁シート層72を介して固着された状態に保たれる接着領域となる。
さらに、第3シート部56cが第2コイル端面54と第2スロット内端面48との間に介在されている。第2コイル端面54は、第2スロット内端面48に固着(接着)されない状態に保たれる未接着領域となる。
加えて、第4シート部56d、第2内面接着層58b、および第2外面接着層74bは、第2コイル側面52と第2スロット内側面46との間に介在されている。これにより、第2コイル側面52が、第4シート部56d、第2内面接着層58b、および第2外面接着層74bを介して第2スロット内側面46に固着(接着)される。すなわち、第2コイル側面52は、第2スロット内側面46に絶縁シート層72を介して固着された状態に保たれる接着領域となる。
第1実施形態の変形例のステータ70によれば、第1実施形態のステータ10と同様の効果が得られる。すなわち、変形例のステータ70によれば、第1コイル端面53は、未接着領域として、第1スロット内端面47に固着されない状態に保たれている。また、第2コイル端面54は、未接着領域として、第2スロット内端面48に固着されない状態に保たれている。
よって、ステータコア11に対してコイル13を強固に接着し過ぎないようにできる。これにより、回転電機1の剛性が必要以上に高められることを抑えて、NV特性を好適に確保することができる。
一方、第1コイル側面51は、接着領域として、第1スロット内側面45に絶縁シート層15を介して固着された状態に保たれている。また、第2コイル側面52は、接着領域として、第2スロット内側面46に絶縁シート層15を介して固着された状態に保たれている。
よって、コイル13に発生した熱を、絶縁シート層15を経て第1コイル側面51から第1スロット内側面45を経てステータコア11に良好に伝達できる。また、コイル13に発生した熱を、絶縁シート層15を経て第2コイル側面52から第2スロット内側面46を経てステータコア11に良好に伝達できる。コイル13からステータコア11への熱伝達特性を良好に確保できる。
ここで、例えば、ステータコア11のバックヨーク23が水冷構造で冷却された状態に保たれている。よって、ステータコアに伝達されたコイル13の熱が水冷構造で良好に冷却され、コイル13の冷却特性が好適に確保される。これにより、コイル13の温度を好適に確保することができる。
つぎに、第2実施形態~第7実施形態のステータを図6~図17に基づいて説明する。なお、第2実施形態~第7実施形態において第1実施形態のステータ10と同一、類似構成部材については同じ符号を付して詳しい説明を省略する。
[第2実施形態]
図6に示すように、ステータ80は、第1実施形態の絶縁シート層15を絶縁シート層82に代えたもので、その他の構成は第1実施形態のステータ10と同様である。
絶縁シート層82は、スロット26とコイル13との間にB字形状に配置されている。具体的には、絶縁シート層82は、ステータコア11の積厚方向において全領域に配置されている。絶縁シート層82は、例えば、絶縁シート(具体的には、絶縁紙)83と、外面接着層84と、内面接着層85とを備えている。
絶縁シート83は、ステータコア11の積厚方向において全領域に配置されている。絶縁シート83は、第1シート部83aと、第2シート部83bと、第3シート部83cと、第4シート部83dと、第5シート部83eと、第6シート部83fと、第7シート部83gとを備えている。
第2~第6のシート部83b~83fの外面に外面接着層84が重ね合された状態に積層されている。具体的には、外面接着層84は、第1外面接着層84aと、第2外面接着層84bと、第3外面接着層84cと、第4外面接着層84dと、第5外面接着層84eとを備えている。
第1外面接着層84aは、第2シート部83bの外面に重ね合された状態に積層されている。第2外面接着層84bは、第3シート部83cの外面に重ね合された状態に積層されている。第3外面接着層84cは、第4シート部83dの外面に重ね合された状態に積層されている。第4外面接着層84dは、第5シート部83eの外面に重ね合された状態に積層されている。第5外面接着層84eは、第6シート部83fの外面に重ね合された状態に積層されている。
第1~第5の外面接着層84a~84eは、第2~第6のシート部83b~83fの全表面に連続した層状態に形成され、かつ、ステータコア11の積厚方向において全領域に形成されている。
このように、第1~第5の外面接着層84a~84eは、第2~第6のシート部83b~83fの全表面に連続し、かつ、ステータコア11の積厚方向において全領域に形成されている。すなわち、第2~第6のシート部83b~83fに対して第1~第5の外面接着層84a~84eの積層面積が大きく確保されている。
よって、スロット26とコイル13との間に絶縁シート層82を配置する際に、スロット26のスロット内周面41に接触して第1~第5の外面接着層84a~84eが第2~第6のシート部83b~83fから剥がれることを防止できる。これにより、スロット26とコイル13との間に絶縁シート層82を配置する作業が容易になり生産性を高めることができる。
なお、第2~第6のシート部83b~83fから第1~第5の外面接着層84a~84eが剥がれることを考慮して、スロット26のスロット内周面41に第1~第5の外面接着層84a~84eを積層(塗布)することも可能である。
第2シート部83bの内面、第4シート部83dの内面、および第6シート部83fの内面に、内面接着層85が重ね合された状態に積層されている。具体的には、内面接着層85は、第1内面接着層85aと、第2内面接着層85bと、第3内面接着層85cとを備えている。
第1内面接着層85aは、第2シート部83bの内面に重ね合された状態に積層されている。第2内面接着層85bは、第4シート部83dの内面に重ね合された状態に積層されている。第3内面接着層85cは、第6シート部83fの内面に重ね合された状態に積層されている。第1~第3の内面接着層85a~85cは、ステータコア11の積厚方向において全領域に配置されている。
絶縁シート層82は、スロット26とコイル13との間にB字形状に配置されている。コイル13は、第1セグメントコイル13aと、第2セグメントコイル13bとを備えている。第1セグメントコイル13aは、バックヨーク23側に配置されている。第2セグメントコイル13bは、スロット開口部42(すなわち、エアギャップ)側に配置されている。
この状態において、コイル13の全周面(すなわち、第1~第4のコイル側面51~54)が絶縁シート層82で覆われている。第1シート部83aおよび第7シート部83gは、第1セグメントコイル13aと第2セグメントコイル13bとの間に挟持された状態に介在されている。
また、第2シート部83b、第1内面接着層85a、および第1外面接着層84aは、第2コイル側面52のうち第1セグメントコイル13aの部位52aと、第2スロット内側面46との間に介在されている。以下、「第2コイル側面52のうち第1セグメントコイル13aの部位52a」を「第2外側コイル側面52a」という。
これにより、第2外側コイル側面52aが、第2シート部83b、第1内面接着層85a、および第1外面接着層84aを介して第2スロット内側面46に固着(接着)されている。すなわち、第2外側コイル側面52aは、第2スロット内側面46に絶縁シート層82を介して固着された状態に保たれる接着領域となる。
また、第3シート部83cおよび第2外面接着層84bは、第1コイル端面53と第1スロット内端面47との間に介在されている。第3シート部83cは、第2外面接着層84bにより第1スロット内端面47に固着(接着)されている。第1コイル端面53は、第1スロット内端面47に固着(接着)されない状態に保たれる未接着領域となる。
さらに、第4シート部83d、第2内面接着層85b、および第3外面接着層84cは、第1コイル側面51と第1スロット内側面45との間に介在されている。これにより、第1コイル側面51が、第4シート部83d、第2内面接着層85b、および第3外面接着層84cを介して第1スロット内側面45に固着(接着)されている。すなわち、第1コイル側面51は、第1スロット内側面45に絶縁シート層82を介して固着された状態に保たれる未接着領域となる。
加えて、第5シート部83eおよび第4外面接着層84dは、第2コイル端面54と第2スロット内端面48との間に介在されている。第5シート部83eは、第4外面接着層84dにより第2スロット内端面48に固着(接着)されている。第2コイル端面54は、第2スロット内端面48に固着されない状態に保たれる未接着領域となる。
また、第6シート部83f、第3内面接着層85c、および第5外面接着層84eは、第2コイル側面52のうち第2セグメントコイル13bの部位52bと、第2スロット内側面46との間に介在されている。以下、「第2コイル側面52のうち第2セグメントコイル13bの部位52b」を「第2内側コイル側面52b」という。
これにより、第2内側コイル側面52bが、第6シート部83f、第3内面接着層85c、および第5外面接着層84eを介して第2スロット内側面46に固着(接着)されている。すなわち、第2内側コイル側面52bは、第2スロット内側面46に絶縁シート層82を介して固着された状態に保たれる接着領域となる。
ここで、第2外側コイル側面52aも、第2スロット内側面46に絶縁シート層82を介して固着(接着)される接着領域として保たれている。
また、第2外側コイル側面52aと、第2内側コイル側面52bとにより、第2コイル側面52が形成される。これにより、第2コイル側面52は、第2スロット内側面46に絶縁シート層82を介して固着された状態に保たれる接着領域となる。
第2実施形態のステータ80によれば、第1コイル端面53は、未接着領域として、第1スロット内端面47に固着されない状態に保たれている。また、第2コイル端面54は、未接着領域として、第2スロット内端面48に固着されない状態に保たれている。
よって、ステータコア11に対してコイル13を強固に接着し過ぎないようにできる。これにより、回転電機1の剛性が必要以上に高められることを抑えて、NV特性を好適に確保することができる。
一方、第1コイル側面51は、接着領域として、第1スロット内側面45に絶縁シート層82を介して固着された状態に保たれている。また、第2コイル側面52は、接着領域として、第2スロット内側面46に絶縁シート層82を介して固着された状態に保たれている。
よって、コイル13に発生した熱を、絶縁シート層82を経て第1コイル側面51から第1スロット内側面45を経てステータコア11に良好に伝達できる。また、コイル13に発生した熱を、絶縁シート層82を経て第2コイル側面52から第2スロット内側面46を経てステータコア11に良好に伝達できる。コイル13からステータコア11への熱伝達特性を良好に確保できる。
ここで、例えば、ステータコア11のバックヨーク23が水冷構造で冷却された状態に保たれている。よって、ステータコアに伝達されたコイル13の熱が水冷構造で良好に冷却され、コイル13の冷却特性が好適に確保される。これにより、コイル13の温度を好適に確保することができる。
つぎに、第2実施形態の第1変形例のステータ90を図7に基づいて説明する。
(第2実施形態の第1変形例)
図7に示すように、ステータ90は、第2実施形態の絶縁シート層82を絶縁シート層91に代えたもので、その他の構成は第2実施形態のステータ80と同様である。
絶縁シート層91は、例えば、絶縁シート83と、外面接着層84と、内面接着層92とを備えている。すなわち、絶縁シート層91は、第2実施形態の絶縁シート層82の内面接着層85を内面接着層92に代えたもので、その他の構成は第2実施形態の絶縁シート層82と同様である。
内面接着層92は、第2実施形態の内面接着層85(図6参照)に加えて、第4内面接着層85dと、第5内面接着層85eとを備えている。
第4内面接着層85dは、第1内面接着層85aと第2内面接着層85bとの間に介在され、各内面接着層85a,85bに連続して形成されている。第4内面接着層85dは、第3シート部83cの内面全域に重ね合された状態に積層されている。
第5内面接着層85eは、第2内面接着層85bと第3内面接着層85cとの間に介在され、各内面接着層85b,85cに連続して形成されている。第5内面接着層85eは、第5シート部83dの内面全域に重ね合された状態に積層されている。
すなわち、第1~第5の内面接着層85a~85e(内面接着層92)は、第2シート部83b~第6シート部83fの全表面に連続した層状に一体に形成されている。よって、第2~第6のシート部83b~83fに対して第1~第5の内面接着層85a~85eの積層面積が大きく確保されている。
ここで、スロット26とコイル13との間に絶縁シート層91を配置する際に、第1~第5の内面接着層85a~85eが、第1コイル側面51、第2コイル側面52、第1コイル端面53、および第2コイル端面54に接触する。
この状態において、第2~第6のシート部83b~83fに対して第1~第5の内面接着層85a~85eの積層面積が大きく確保されている。よって、第2~第6のシート部83b~83fから第1~第5の内面接着層85a~85eが剥がれることを防止できる。これにより、スロット26とコイル13との間に絶縁シート層91を配置する作業が容易になり生産性を高めることができる。
つぎに、第2実施形態の第2変形例のステータ100を図8に基づいて説明する。
(第2実施形態の第2変形例)
図8に示すように、ステータ100は、コイル13のセグメントコイルの個数を増したもので、その他の構成は第2実施形態のステータ80と同様である。
コイル13は、第1セグメントコイル13aと、第2セグメントコイル13bと、第3セグメントコイル13cと、第4セグメントコイル13dとを備えている。
コイル13は、バックヨーク23からスロット開口部42(すなわち、エアギャップ)側に向けて径方向に積層されている。
コイル13は、4個のセグメントコイル13a~13dで構成されることにより、第2実施形態のコイル13と比べて大型に形成されている。
第2変形例のステータ100は、第2実施形態と同様に、スロット26とコイル13との間に、絶縁シート層82がB字形状に配置されている。この状態において、コイル13の全周面(すなわち、第1~第4のコイル側面51~54)が絶縁シート層82で覆われている。第1シート部83aおよび第7シート部83gは、第2セグメントコイル13bと第3セグメントコイル13cとの間に挟持された状態に介在されている。
第2変形例のステータ100によれば、第1実施形態のステータ80と同様に、第1コイル端面53は、未接着領域として、第1スロット内端面47に固着(接着)されない状態に保たれている。また、第2コイル端面54は、未接着領域として、第2スロット内端面48に固着(接着)されない状態に保たれている。
よって、ステータコア11に対してコイル13を強固に接着し過ぎないようにできる。これにより、回転電機1の剛性が必要以上に高められることを抑えて、NV特性を好適に確保することができる。
一方、第1コイル側面51は、接着領域として、第1スロット内側面45に絶縁シート層82を介して固着(接着)された状態に保たれている。また、第2コイル側面52は、接着領域として、第2スロット内側面46に絶縁シート層82を介して固着(接着)された状態に保たれている。
よって、コイル13に発生した熱を、絶縁シート層82を経て第1コイル側面51から第1スロット内側面45を経てステータコア11に良好に伝達できる。また、コイル13に発生した熱を、絶縁シート層82を経て第2コイル側面52から第2スロット内側面46を経てステータコア11に良好に伝達できる。コイル13からステータコア11への熱伝達特性を良好に確保できる。
ここで、例えば、ステータコア11のバックヨーク23が水冷構造で冷却された状態に保たれている。よって、ステータコアに伝達されたコイル13の熱が水冷構造で良好に冷却され、コイル13の冷却特性が好適に確保される。これにより、コイル13の温度を好適に確保することができる。
つぎに、第2実施形態の第3変形例のステータ110を図9に基づいて説明する。
(第2実施形態の第3変形例)
図9に示すように、ステータ110は、第2実施形態の第2変形例の絶縁シート層82を絶縁シート層91に代えたもので、その他の構成は第2実施形態の第2変形例のステータ100と同様である。
絶縁シート層91は、例えば、絶縁シート83と、外面接着層84と、内面接着層92とを備えている。すなわち、絶縁シート層91は、第2実施形態の第2変形例の絶縁シート層82の内面接着層85を内面接着層92に代えたもので、その他の構成は第2実施形態の第2変形例の絶縁シート層82と同様である。
内面接着層92は、第2実施形態の内面接着層85(図6参照)に加えて、第4内面接着層85dと、第5内面接着層85eとを備えている。
第4内面接着層85dは、第1内面接着層85aと第2内面接着層85bとの間に介在され、各内面接着層85a,85bに連続して形成されている。第4内面接着層85dは、第3シート部83cの内面全域に重ね合された状態に積層されている。
第5内面接着層85eは、第2内面接着層85bと第3内面接着層85cとの間に介在され、各内面接着層85b,85cに連続して形成されている。第5内面接着層85eは、第5シート部83eの内面全域に重ね合された状態に積層されている。
すなわち、第1~第5の内面接着層85a~85e(内面接着層92)は、第2シート部83b~第6シート部83fの全表面に連続した層状に一体に形成されている。よって、第2~第6のシート部83b~83fに対する第1~第5の内面接着層85a~85eの積層面積を大きく確保できる。
ここで、スロット26とコイル13との間に絶縁シート層91を配置する際に、第1コイル側面51、第2コイル側面52、第1コイル端面53、および第2コイル端面54に接触する。
この状態において、第2~第6のシート部83b~83fに対して第1~第5の内面接着層85a~85eの積層面積が大きく確保されている。よって、第2~第6のシート部83b~83fから第1~第5の内面接着層85a~85eが剥がれることを防止できる。これにより、スロット26とコイル13との間に絶縁シート層91を配置する作業が容易になり生産性を高めることができる。
[第3実施形態]
図10に示すように、ステータ120は、第1実施形態の絶縁シート層15を絶縁シート層122に代えたもので、その他の構成は第1実施形態のステータ10と同様である。
絶縁シート層122は、スロット26とコイル13との間にS字形状に配置されている。具体的には、絶縁シート層122は、ステータコア11の積厚方向において全領域に配置されている。絶縁シート層122は、例えば、絶縁シート(絶縁紙)123と、外面接着層124と、内面接着層125とを備えている。
絶縁シート123は、ステータコア11の積厚方向において全領域に配置されている。絶縁シート123は、第1シート部123aと、第2シート部123bと、第3シート部123cと、第4シート部123dと、第5シート部123eと、第6シート部123fと、第7シート部123gとを備えている。絶縁シート123は、S字形状に配置されている。
第1~第3のシート部123a~123cの外面と、第5~第7のシート部123e~123gの外面とに外面接着層124が重ね合された状態に積層されている。具体的には、外面接着層124は、第1外面接着層124aと、第2外面接着層124bと、第3外面接着層124cと、第4外面接着層124dと、第5外面接着層124eと、第6外面接着層124fとを備えている。
第1外面接着層124aは、第1シート部123aの外面に重ね合された状態に積層されている。第2外面接着層124bは、第2シート部123bの外面に重ね合された状態に積層されている。第3外面接着層124cは、第3シート部123cの外面に重ね合された状態に積層されている。
第4外面接着層124dは、第5シート部123eの外面に重ね合された状態に積層されている。第5外面接着層124eは、第6シート部123fの外面に重ね合された状態に積層されている。第6外面接着層124fは、第7シート部123gの外面に重ね合された状態に積層されている。
第1~第3の外面接着層124a~124cは、第1~第3のシート部123a~123cの全表面に連続した層状態に形成され、かつ、ステータコア11の積厚方向において全領域に形成されている。
第1~第3の外面接着層124a~124cは、第1~第3のシート部123a~123cの全表面に連続し、かつ、ステータコア11の積厚方向において全領域に形成されている。すなわち、第1~第3のシート部123a~123cに対する第1~第3の外面接着層124a~124cの積層面積を大きく確保できる。
また、第4~第6の外面接着層124d~124fは、第5~第7のシート部123e~123gの全表面に連続した層状態に形成され、かつ、ステータコア11の積厚方向において全領域に形成されている。
第4~第6の外面接着層124d~124fは、第5~第7のシート部123e~123gの全表面に連続し、かつ、ステータコア11の積厚方向において全領域に形成されている。すなわち、第5~第7のシート部123e~123gに対する第4~第6の外面接着層124d~124fの積層面積を大きく確保できる。
よって、スロット26とコイル13との間に絶縁シート層122を配置する際に、スロット26のスロット内周面41に接触して第1~第3の外面接着層124a~124cが第1~第3のシート部123a~123cから剥がれることを防止できる。また、スロット26のスロット内周面41に接触して第4~第6の外面接着層124d~124fが第5~第7のシート部123e~123gから剥がれることを防止できる。
これにより、スロット26とコイル13との間に絶縁シート層122を配置する作業が容易になり生産性を高めることができる。
なお、第1~第3の外面接着層124a~124cが第1~第3のシート部123a~123cから剥がれることを考慮して、スロット26のスロット内周面41に第1~第3の外面接着層124a~124eを積層(塗布)することも可能である。
また、第4~第6の外面接着層124d~124fが第5~第7のシート部123e~123gから剥がれることを考慮して、スロット26のスロット内周面41に第4~第6の外面接着層124d~124fを積層(塗布)することも可能である。
第1シート部123aの内面、第3シート部123cの内面、第5シート部123eの内面、および第7シート部123gの内面に内面接着層125が重ね合された状態に積層されている。具体的には、内面接着層125は、第1内面接着層125aと、第2内面接着層125bと、第3内面接着層125cと、第4内面接着層125dとを備えている。
第1内面接着層125aは、第1シート部123aの内面に重ね合された状態に積層されている。第2内面接着層125bは、第3シート部123cの内面に重ね合された状態に積層されている。第3内面接着層125cは、第5シート部123eの内面に重ね合された状態に積層されている。第4内面接着層125dは、第7シート部123gの内面に重ね合された状態に積層されている。第1~第3の内面接着層125a~125dは、ステータコア11の積厚方向において全領域に配置されている。
スロット26とコイル13との間に絶縁シート層122がS字形状に配置されている。コイル13は、第1セグメントコイル13aと、第2セグメントコイル13bとを備えている。第1セグメントコイル13aは、バックヨーク23側に配置されている。第2セグメントコイル13bは、スロット開口部42(すなわち、エアギャップ)側に配置されている。
この状態において、コイル13の全周面(すなわち、第1~第4のコイル側面51~54)が絶縁シート層122で覆われている。具体的には、第1シート部123a、第1内面接着層125a、および第1外面接着層124aは、第2コイル側面52のうち第1セグメントコイル13aの部位52aと、第2スロット内側面46との間に介在されている。以下、「第2コイル側面52のうち第1セグメントコイル13aの部位52a」を「第2外側コイル側面52a」という。
これにより、「第2外側コイル側面52a」は、第1シート部123a、第1内面接着層125a、および第1外面接着層124aを介して第2スロット内側面46に固着(接着)されている。すなわち、「第2外側コイル側面52a」は、第2スロット内側面46に絶縁シート層122を介して固着された状態に保たれる接着領域となる。
また、第2シート部123bおよび第2外面接着層124bは、第1コイル端面53と第1スロット内端面47との間に介在されている。第2シート部123bは、第2外面接着層124bにより第1スロット内端面47に固着(接着)されている。第1コイル端面53は、第1スロット内端面47に固着されない状態に保たれる未接着領域となる。
さらに、第3シート部123c、第2内面接着層125b、および第3外面接着層124cは、第1コイル側面51のうち第1セグメントコイル13aの部位51aと、第1スロット内側面45との間に介在されている。以下、「第1コイル側面51のうち第1セグメントコイル13aの部位51a」を「第1外側コイル側面51a」という。
これにより、第1外側コイル側面51aは、第3シート部123c、第2内面接着層125b、および第3外面接着層124cを介して第1スロット内側面45に固着(接着)されている。すなわち、第1外側コイル側面51aは、第1スロット内側面45に絶縁シート層122を介して固着された状態に保たれる接着領域となる。
加えて、第4シート部123dは、第1セグメントコイル13aと第2セグメントコイル13bとの間に挟持された状態に介在されている。すなわち、第1セグメントコイル13aは第4シート部123dに接触され、第2セグメントコイル13bは第4シート部123dに接触されている。
さらに、第5シート部123e、第3内面接着層125c、および第4外面接着層124dは、第2コイル側面52のうち第2セグメントコイル13bの部位52bと、第2スロット内側面46との間に介在されている。以下、「第2コイル側面52のうち第2セグメントコイル13bの部位52b」を「第2内側コイル側面52b」という。
これにより、「第2内側コイル側面52b」は、第5シート部123e、第3内面接着層125c、および第4外面接着層124dを介して第2スロット内側面46に固着(接着)されている。すなわち、「第2内側コイル側面52b」は、第2スロット内側面46に絶縁シート層122を介して固着された状態に保たれる接着領域となる。
また、第2外側コイル側面52aは、第2スロット内側面46に絶縁シート層122を介して固着される接着領域として保たれている。
ここで、第2外側コイル側面52aと、第2内側コイル側面52bとにより、第2コイル側面52が形成される。これにより、第2コイル側面52は、第2スロット内側面46に絶縁シート層122を介して固着された状態に保たれる接着領域となる。
また、第6シート部123fおよび第5外面接着層124eは、第2コイル端面54と第2スロット内端面48との間に介在されている。第6シート部123fは、第5外面接着層124eにより第2スロット内端面48に固着(接着)されている。第2コイル端面54は、第2スロット内端面48に固着されない状態に保たれる未接着領域となる。
さらに、第7シート部123g、第4内面接着層125d、および第6外面接着層124fは、第1コイル側面51のうち第2セグメントコイル13bの部位51bと、第1スロット内側面45との間に介在されている。以下、「第1コイル側面51のうち第2セグメントコイル13bの部位51b」を「第1内側コイル側面51b」という。
これにより、第1内側コイル側面51bが、第7シート部123g、第4内面接着層125d、および第6外面接着層124fを介して第1スロット内側面45に固着(接着)される。すなわち、第1内側コイル側面51bは、第1スロット内側面45に絶縁シート層122を介して固着された状態に保たれる接着領域となる。
また、第1外側コイル側面51aは、第1スロット内側面45に絶縁シート層122を介して固着される接着領域として保たれている。
ここで、第1外側コイル側面51aと、第1内側コイル側面51bとにより、第1コイル側面51が形成される。これにより、第1コイル側面51は、第1スロット内側面45に絶縁シート層122を介して固着された状態に保たれる接着領域となる。
第3実施形態のステータ120によれば、第1コイル端面53は、未接着領域として、第1スロット内端面47に固着されない状態に保たれている。また、第2コイル端面54は、未接着領域として、第2スロット内端面48に固着されない状態に保たれている。
よって、ステータコア11に対してコイル13を強固に接着し過ぎないようにできる。これにより、回転電機1の剛性が必要以上に高められることを抑えて、NV特性を好適に確保することができる。
一方、第1コイル側面51は、接着領域として、第1スロット内側面45に絶縁シート層122を介して固着された状態に保たれている。また、第2コイル側面52は、接着領域として、第2スロット内側面46に絶縁シート層122を介して固着された状態に保たれている。
よって、コイル13に発生した熱を、絶縁シート層122を経て第1コイル側面51から第1スロット内側面45を経てステータコア11に良好に伝達できる。また、コイル13に発生した熱を、絶縁シート層122を経て第2コイル側面52から第2スロット内側面46を経てステータコア11に良好に伝達できる。コイル13からステータコア11への熱伝達特性を良好に確保できる。
ここで、例えば、ステータコア11のバックヨーク23が水冷構造で冷却された状態に保たれている。よって、ステータコアに伝達されたコイル13の熱が水冷構造で良好に冷却され、コイル13の冷却特性が好適に確保される。これにより、コイル13の温度を好適に確保することができる。
つぎに、第3実施形態の第1変形例のステータ130を図11に基づいて説明する。
(第3実施形態の第1変形例)
図11に示すように、ステータ130は、第3実施形態の絶縁シート層122を絶縁シート層132に代えたもので、その他の構成は第3実施形態のステータ120と同様である。
絶縁シート層132は、例えば、絶縁シート123と、外面接着層124と、内面接着層134とを備えている。すなわち、絶縁シート層132は、第3実施形態の絶縁シート層122の内面接着層125を内面接着層134に代えたもので、その他の構成は第3実施形態の絶縁シート層122と同様である。
内面接着層134は、第3実施形態の内面接着層125(図10参照)に加えて、第4内面接着層125eと、第5内面接着層125fとを備えている。
第5内面接着層125eは、第1内面接着層125aと第2内面接着層125bとの間に介在され、各内面接着層125a,125bに連続して形成されている。第5内面接着層125eは、第2シート部123bの内面全域に重ね合された状態に積層されている。
第6内面接着層125fは、第3内面接着層125cと第4内面接着層125dとの間に介在され、各内面接着層125c,125dに連続して形成されている。第6内面接着層125fは、第6シート部123fの内面全域に重ね合された状態に積層されている。
すなわち、第1内面接着層125a、第2内面接着層125b、および第5内面接着層125eは、第1~第3のシート部123a~123cの全表面に連続した層状に一体に形成されている。よって、第1~第3のシート部123a~123cに対して第1内面接着層125a、第2内面接着層125b、および第5内面接着層125eの積層面積が大きく確保されている。
また、第3内面接着層125c、第4内面接着層125d、および第6内面接着層125fは、第5~第7のシート部123e~123gの全表面に連続した層状に一体に形成されている。よって、第5~第7のシート部123e~123gに対して第3内面接着層125c、第4内面接着層125d、および第6内面接着層125fの積層面積が大きく確保されている。
ここで、スロット26とコイル13との間に絶縁シート層132を配置する際に、第1~第6の内面接着層125a~125fが、第1コイル側面51、第2コイル側面52、第1コイル端面53、および第2コイル端面54に接触する。
この状態において、第1~第3のシート部123a~123cおよび第5~第7のシート部123e~123g(すなわち、内面接着層134)に対して第1~第6の内面接着層125a~125fの積層面積が大きく確保されている。よって、内面接着層134から第1~第6の内面接着層125a~125fが剥がれることを防止できる。これにより、スロット26とコイル13との間に絶縁シート層132を配置する作業が容易になり生産性を高めることができる。
つぎに、第3実施形態の第2変形例のステータ140を図12に基づいて説明する。
(第3実施形態の第2変形例)
図12に示すように、ステータ140は、コイル13のセグメントコイルの個数を増したもので、その他の構成は第3実施形態のステータ120と同様である。
コイル13は、第1セグメントコイル13aと、第2セグメントコイル13bと、第3セグメントコイル13cと、第4セグメントコイル13dとを備えている。
第1~第4のセグメントコイル13a~13dは、バックヨーク23からスロット開口部42(すなわち、エアギャップ)側に向けて径方向に積層されている。
コイル13は、4個のセグメントコイル13a~13dで構成されることにより、第3実施形態のコイル13と比べて大型に形成されている。
第2変形例のステータ140は、第3実施形態と同様に、スロット26とコイル13との間に、絶縁シート層122がS字形状に配置されている。この状態において、コイル13の全周面(すなわち、第1~第4のコイル側面51~54)が絶縁シート層122で覆われている。第4シート部123dは、第2セグメントコイル13bと第3セグメントコイル13cとの間に挟持された状態に介在されている。
第2変形例のステータ140によれば、第3実施形態のステータ120と同様に、第1コイル端面53は、未接着領域として、第1スロット内端面47に固着(接着)されない状態に保たれている。また、第2コイル端面54は、未接着領域として、第2スロット内端面48に固着(接着)されない状態に保たれている。
よって、ステータコア11に対してコイル13を強固に接着し過ぎないようにできる。これにより、回転電機1の剛性が必要以上に高められることを抑えて、NV特性を好適に確保することができる。
一方、第1コイル側面51は、接着領域として、第1スロット内側面45に絶縁シート層122を介して固着(接着)された状態に保たれている。また、第2コイル側面52は、接着領域として、第2スロット内側面46に絶縁シート層122を介して固着(接着)された状態に保たれている。
よって、コイル13に発生した熱を、絶縁シート層122を経て第1コイル側面51から第1スロット内側面45を経てステータコア11に良好に伝達できる。また、コイル13に発生した熱を、絶縁シート層122を経て第2コイル側面52から第2スロット内側面46を経てステータコア11に良好に伝達できる。コイル13からステータコア11への熱伝達特性を良好に確保できる。
ここで、例えば、ステータコア11のバックヨーク23が水冷構造で冷却された状態に保たれている。よって、ステータコアに伝達されたコイル13の熱が水冷構造で良好に冷却され、コイル13の冷却特性が好適に確保される。これにより、コイル13の温度を好適に確保することができる。
つぎに、第3実施形態の第3変形例のステータ150を図13に基づいて説明する。
(第3実施形態の第3変形例)
図13に示すように、ステータ150は、第3実施形態の第2変形例の絶縁シート層122を絶縁シート層132に代えたもので、その他の構成は第3実施形態の第2変形例のステータ140と同様である。
絶縁シート層132は、例えば、絶縁シート123と、外面接着層124と、内面接着層134とを備えている。すなわち、絶縁シート層132は、第3実施形態の第2変形例の絶縁シート層122の内面接着層125を内面接着層134に代えたもので、その他の構成は第3実施形態の第2変形例の絶縁シート層122と同様である。
内面接着層134は、第3実施形態の第2変形例の内面接着層125(図12参照)に加えて、第5内面接着層125eと、第6内面接着層125fとを備えている。
第5内面接着層125eは、第1内面接着層125aと第2内面接着層125bとの間に介在され、各内面接着層125a,125bに連続して形成されている。第5内面接着層125eは、第2シート部123bの内面全域に重ね合された状態に積層されている。
第6内面接着層125fは、第3内面接着層125cと第4内面接着層125dとの間に介在され、各内面接着層125c,125dに連続して形成されている。第6内面接着層125fは、第6シート部123fの内面全域に重ね合された状態に積層されている。
すなわち、第1内面接着層125a、第2内面接着層125b、および第5内面接着層125eは、第1~第3のシート部123a~123cの全表面に連続した層状に一体に形成されている。よって、第1~第3のシート部123a~123cに対する第1内面接着層125a、第2内面接着層125b、および第5内面接着層125eの積層面積を大きく確保できる。
また、第3内面接着層125c、第4内面接着層125d、および第6内面接着層125fは、第5~第7のシート部123e~123gの全表面に連続した層状に一体に形成されている。よって、第5~第7のシート部123e~123gに対する第3内面接着層125c、第4内面接着層125d、および第6内面接着層125fの積層面積を大きく確保できる。
ここで、スロット26とコイル13との間に絶縁シート層132を配置する際に、第1~第6の内面接着層125a~125fが、第1コイル側面51、第2コイル側面52、第1コイル端面53、および第2コイル端面54に接触する。
この状態において、第1~第3のシート部123a~123cおよび第5~第7のシート部123e~123g(すなわち、内面接着層134)に対して第1~第6の内面接着層125a~125fの積層面積が大きく確保されている。よって、内面接着層134から第1~第6の内面接着層125a~125fが剥がれることを防止できる。これにより、スロット26とコイル13との間に絶縁シート層132を配置する作業が容易になり生産性を高めることができる。
つぎに、第4実施形態のステータ160を図14に基づいて説明する。
[第4実施形態]
図14に示すように、ステータ160は、スロット内周面41がスロット外側内周面41aと、スロット内側内周面41bとにより構成されている。
ここで、回転電機1(図2参照)は、高回転高トルク領域において、回転電機1のスロット内側内周面41b(エアギャップ側)のコイル渦電流損失が大きくなることが考えられ、コイル13による発熱が高くなるおそれがある。そこで、第4実施形態のステータ160において、スロット内側内周面41bの熱伝達特性をスロット外側内周面41aより大きくした。
スロット外側内周面41aは、スロット内周面41のうちスロット26の径方向外側寄りの部位である。換言すれば、スロット外側内周面41aは、スロット内周面41の径方向において、スロット内周面41の中央161からバックヨーク23まで径方向外側に延びる径方向外側寄りの面である。
スロット外側内周面41aは、第1スロット内側面45の第1外側スロット内側面45aと、第2スロット内側面46の第2外側スロット内側面46aとを備えている。
スロット内側内周面41bは、スロット内周面41のうちスロット26の径方向内側寄りの部位である。換言すれば、スロット内側内周面41bは、スロット内周面41の径方向において、スロット内周面41の中央161からスロット開口部42(すなわち、エアギャップ側)まで径方向内側に延びる径方向内側寄りの面である。
スロット内側内周面41bは、第1スロット内側面45の第1内側スロット内側面45bと、第2スロット内側面46の第2内側スロット内側面46bとを備えている。
ステータ160は、コイル13と、外側寄りの絶縁シート層162と、内側寄りの絶縁シート層82とを備えている。
コイル13は、例えば、第1~第4のセグメントコイル13a~13dを備えている。第1~第4のセグメントコイル13a~13dは、ステータコア11の内周面11aから外周面11b(図2参照)に向けてステータコア11の径方向に積層されている。
第1セグメントコイル13aおよび第2セグメントコイル13bは、スロット外側内周面41aに配置されている。第1セグメントコイル13aおよび第2セグメントコイル13bにより、第1コイル側面51の第1外側コイル側面51aが形成され、第2コイル側面52の第2外側コイル側面52aが形成されている。
第3セグメントコイル13cおよび第4セグメントコイル13dは、スロット内側内周面41bに配置されている。第3セグメントコイル13cおよび第4セグメントコイル13dにより、第1コイル側面51の第1内側コイル側面51bが形成され、第2コイル側面52の第2内側コイル側面52bが形成されている。
外側寄りの絶縁シート層162は、スロット外側内周面41aにおいて、第1~第2のセグメントコイル13a,13bを覆うように配置されている。外側寄りの絶縁シート層162は、例えば、絶縁シート83と、外面接着層84と、第2内面接着層85bとを備えている。
内側寄りの絶縁シート層82は、スロット内側内周面41bにおいて、第3~第4のセグメントコイル13c,13dを覆うように配置されている。内側寄りの絶縁シート層82は、例えば、絶縁シート83と、外面接着層84と、内面接着層85とを備えている。
スロット内側内周面41bに内側寄りの絶縁シート層82が配置されることにより、第1内側コイル側面51bが内側寄りの絶縁シート層82を介して第1内側スロット内側面45bに固着(接着)する接着領域となる。また、第2内側コイル側面52bが内側寄りの絶縁シート層82を介して第2内側スロット内側面46bに固着(接着)する接着領域となる。
すなわち、第3~第4のセグメントコイル13c,13dにおいて、第1内側コイル側面51bおよび第2内側コイル側面52bの両側面がステータコア11に固着する接着領域となる。
よって、第3~第4のセグメントコイル13c,13dに発生した熱を、第1内側コイル側面51bから絶縁シート層82、第1内側スロット内側面45bを経てステータコア11に良好に伝達できる。
また、第3~第4のセグメントコイル13c,13dに発生した熱を、第2内側コイル側面52bから絶縁シート層82、第2内側スロット内側面46bを経てステータコア11に良好に伝達できる。
これにより、スロット内側内周面41bにおいて、第3~第4のセグメントコイル13c,13dに発生した熱をステータコア11へ伝達する熱伝達特性を良好に確保できる。
また、スロット外側内周面41aに絶縁シート層162が配置されることにより、第1外側コイル側面51aが外側寄りの絶縁シート層162を介して第1外側スロット内側面45aに固着(接着)する接着領域となる。
一方、第2外側コイル側面52aは、第2外側スロット内側面46aに対して非接触に保たれる未接着領域となる。
すなわち、第1~第2のセグメントコイル13a,13bにおいて、第1外側コイル側面51aおよび第2外側コイル側面52aの一側面として第2外側コイル側面52aが未接着領域となる。これにより、スロット外側内周面41aにおいて、第1~第2のセグメントコイル13a,13bに発生した熱をステータコア11へ伝達する熱伝達特性を好適に抑えることができる。
ここで、回転電機1(図2参照)は、高回転高トルク領域において、回転電機1のスロット内側内周面41bのコイル渦電流損失が大きくなり、第3~第4のセグメントコイル13c,13dによる発熱が高くなることが考えられる。そこで、第3~第4のセグメントコイル13c,13dによる発熱が高くなるスロット内側内周面41b側において熱伝達特性を向上させるようにした。
一方、第1~第2のセグメントコイル13a,13bによる発熱は好適に抑えられる。そこで、第1~第2のセグメントコイル13a,13bが配置されたスロット外側内周面41a側において熱伝達特性を好適に抑えるようにした。
よって、第1~第4のセグメントコイル13a~13d(すなわち、コイル13)の温度を均一化できる。これにより、コイル13に発生した熱を効率よくステータコア11に伝達させて、コイル13を効果的に冷却することができる。
つぎに、第5実施形態のステータ170を図15に基づいて説明する。
[第5実施形態]
図15に示すように、ステータ170は、第4実施形態の外側寄りの絶縁シート層162を外側寄りの絶縁シート層172に代え、内側寄りの絶縁シート層162を内側寄りの絶縁シート層174に代えたもので、その他の構成は第4実施形態と同様である。
外側寄りの絶縁シート層172は、スロット外側内周面41aにおいて、第1セグメントコイル13aおよび第2セグメントコイル13bを覆うように配置されている。外側寄りの外側寄りの絶縁シート層172は、例えば、絶縁シート83と、外面接着層176と、第2内面接着層85bとを備えている。
外側寄りの外面接着層176は、第4実施形態の外面接着層84から第4外面接着層84d(図14参照)を除去したものである。
外側寄りの絶縁シート83は、シート外側面182と、シート内側面183とを備えている。外側寄りのシート外側面182は、スロット外側内周面41aに対向するようにU字状に形成され、スロット開口部42側が開口されている。外側寄りのシート外側面182の全域には、第1外面接着層84aと、第2外面接着層84bと、第3外面接着層84cと、第5外面接着層84eとが積層されている。外側寄りのシート外側面182は、各外面接着層84a,84b,84c,84eを介してスロット外側内周面41aに全域が固着(接着)された接着領域となる。
外側寄りのシート内側面183は、第1セグメントコイル13aおよび第2セグメントコイル13bに対向するようにU字状に形成され、スロット開口部42側が開口されている。外側寄りのシート内側面183のうち第1外側コイル側面51a(シート内側面183の一部)に対向する面には、第2外面接着層85bが積層されている。外側寄りのシート内側面183のうち第1外側コイル側面51aに対向する面は、第2外面接着層85bを介して第1外側コイル側面51aに固着(接着)された接着領域となる。
よって、スロット外側内周面41aにおいて、外側寄りの絶縁シート層172が配置されることにより、第1外側コイル側面51aが外側寄りの絶縁シート層172を介して第1外側スロット内側面45aに固着(接着)されている。
また、外側寄りのシート内側面183のうち第2外側コイル側面52aに対向する面には、外面接着層が積層されていない。外側寄りのシート内側面183のうち第2外側コイル側面52aに対向する面は、第2外側コイル側面52aに対して非接着に保たれる未接着領域となる。
よって、第2外側コイル側面52aは、第2外側スロット内側面46aに対して非接触に保たれている。
内側寄りの絶縁シート層174は、スロット内側内周面41bにおいて、第3セグメントコイル13cおよび第4セグメントコイル13dを覆うように配置されている。内側寄りの絶縁シート層174は、例えば、絶縁シート83と、外面接着層177と、内面接着層85bとを備えている。
内側寄りの外面接着層177は、第4実施形態の外面接着層84から第2外面接着層84b(図14参照)を除去したものである。
内側寄りの絶縁シート83は、シート外側面182と、シート内側面183とを備えている。
内側寄りのシート外側面182は、スロット外側内周面41aに対向するようにU字状に形成され、バックヨーク23側が開口されている。内側寄りのシート外側面182の全域には、第1外面接着層84aと、第3外面接着層84cと、第4外面接着層84dと、第5外面接着層84eとが積層されている。内側寄りのシート外側面182は、各外面接着層84a,84c,84d,84eを介してスロット内側内周面41bに全域が固着(接着)された接着領域となる。
内側寄りのシート内側面183は、第3セグメントコイル13cおよび第4セグメントコイル13dに対向するようにU字状に形成され、バックヨーク23側が開口されている。内側寄りのシート内側面183のうち第1内側コイル側面51b(シート内側面183の一部)に対向する面には、第2外面接着層85bが積層されている。内側寄りのシート内側面183のうち第1内側コイル側面51bに対向する面は、第2外面接着層85bを介して第1内側コイル側面51bに固着(接着)された接着領域となる。
よって、スロット内側内周面41bにおいて、内側寄りの絶縁シート層174が配置されることにより、第1内側コイル側面51bが内側寄りの絶縁シート層174を介して第1内側スロット内側面45bに固着(接着)されている。
また、内側寄りのシート内側面183のうち第2内側コイル側面52bに対向する面には、外面接着層が積層されていない。内側寄りのシート内側面183のうち第2内側コイル側面52bに対向する面は、第2内側コイル側面52bに対して非接着に保たれる未接着領域となる。
よって、第2内側コイル側面52bは、第2内側スロット内側面46bに対して非接触に保たれている。
ここで、例えば、回転電機1(図2参照)が冷却能力を充分に備えている場合には、第1~第4のセグメントコイル13a~13dからステータコア11への熱伝達特性を比較的低く抑えることが可能である。
そこで、外側寄りのシート内側面183のうち第2外側コイル側面52aに対向する面を、未接着領域とし、第2外側コイル側面52aに対して非接着に保つようにした。また、内側寄りのシート内側面183のうち第2内側コイル側面52bに対向する面を、未接着領域とし、第2内側コイル側面52bに対して非接着に保つようにした。
第2外側コイル側面52aと第2内側コイル側面52bとにより第2コイル側面52が形成される。よって、第1~第4のセグメントコイル13a~13dにおいて、第2コイル側面52を、第2スロット内側面46に対して非接触に保つことができる。
これにより、ステータコア11に対して第1~第4のセグメントコイル13a~13dを強固に接着し過ぎないようにできる。この結果、回転電機1(図1参照)の剛性が必要以上に高められることを抑えて、NV特性を一層好適に確保することができる。
ところで、外側寄りの絶縁シート層172の外面接着層176は、第4実施形態の外面接着層84から第4外面接着層84d(図14参照)が除去されている。
内側寄りの絶縁シート層174の外面接着層177は、第4実施形態の外面接着層84から第2外面接着層84b(図14参照)が除去されている。
すなわち、図14に示すように、第4外面接着層84dおよび第2外面接着層84bは、第2セグメントコイル13bと第3セグメントコイル13cとの間に挟持された状態に配置されている。すなわち、第4外面接着層84dおよび第2外面接着層84bは、スロット26のスロット内周面41に接触しない接着層である。よって、第4外面接着層84dおよび第2外面接着層84bを除去することが可能になる。
そこで、図15に示すように、外面接着層176から第4実施形態の第4外面接着層84d(図14参照)を除去し、外面接着層177から第4実施形態の第2外面接着層84b(図14参照)を除去するようにした。よって、第5シート部83eと第3シート部83cとを未接着の状態に保つことができる。これにより、回転電機1(図1参照)の剛性が必要以上に高められることを抑えて、NV特性を一層好適に確保することができる。
[第6実施形態]
図16示すように、ステータ180は、第2実施形態の第1変形例の外面接着層84から第2外面接着層84b(図6参照)と、第4外面接着層84d(図6参照)とを除去したもので、その他の構成は第1変形例のステータ90と同様である。
第6実施形態のステータ180によれば、第1コイル端面53は、未接着領域として、第1スロット内端面47に固着(接着)されない状態に保たれている。また、第2コイル端面54は、未接着領域として、第2スロット内端面48に固着(接着)されない状態に保たれている。
よって、ステータコア11に対してコイル13を強固に接着し過ぎないようにできる。これにより、回転電機1の剛性が必要以上に高められることを抑えて、NV特性を好適に確保することができる。
一方、第1コイル側面51は、接着領域として、第1スロット内側面45に絶縁シート層91を介して固着(接着)された状態に保たれている。また、第2コイル側面52は、接着領域として、第2スロット内側面46に絶縁シート層91を介して固着(接着)された状態に保たれている。
よって、コイル13に発生した熱を、絶縁シート層91を経て第1コイル側面51から第1スロット内側面45を経てステータコア11に良好に伝達できる。また、コイル13に発生した熱を、絶縁シート層91を経て第2コイル側面52から第2スロット内側面46を経てステータコア11に良好に伝達できる。コイル13からステータコア11への熱伝達特性を良好に確保できる。
ここで、例えば、ステータコア11のバックヨーク23が水冷構造で冷却された状態に保たれている。よって、ステータコアに伝達されたコイル13の熱が水冷構造で良好に冷却され、コイル13の冷却特性が好適に確保される。これにより、コイル13の温度を好適に確保することができる。
[第7実施形態]
図17示すように、ステータ190は、第2実施形態の第1変形例の外面接着層84から第1外面接着層84aと、第3外面接着層84cと、第5外面接着層84eとを除去したもので、その他の構成は第1変形例のステータ90と同様である。
第7実施形態のステータ190によれば、第1コイル側面51は、未接着領域として、第1スロット内側面45に固着(接着)されない状態に保たれている。また、第2コイル側面52は、未接着領域として、第2スロット内側面46に固着(接着)されない状態に保たれている。
よって、ステータコア11に対してコイル13を強固に接着し過ぎないようにできる。これにより、回転電機1の剛性が必要以上に高められることを抑えて、NV特性を好適に確保することができる。
一方、第1コイル端面53は、接着領域として、第1スロット内端面47に絶縁シート層91を介して固着(接着)された状態に保たれている。また、第2コイル端面54は、接着領域として、第2スロット内端面48に絶縁シート層91を介して固着(接着)された状態に保たれている。
よって、コイル13に発生した熱を、絶縁シート層91を経て第1コイル端面53から第1スロット内端面47を経てステータコア11に良好に伝達できる。また、コイル13に発生した熱を、絶縁シート層91を経て第2コイル端面54から第2スロット内端面48を経てステータコア11に良好に伝達できる。コイル13からステータコア11への熱伝達特性を良好に確保できる。
ここで、例えば、ステータコア11のバックヨーク23が水冷構造で冷却された状態に保たれている。よって、ステータコアに伝達されたコイル13の熱が水冷構造で良好に冷却され、コイル13の冷却特性が好適に確保される。これにより、コイル13の温度を好適に確保することができる。
なお、本発明の技術範囲は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、第1実施形態~第5実施形態では、絶縁シート56,83,123として絶縁紙を例示したが、これに限らない。その他の例として、例えば、絶縁シート56,83,123として樹脂製のシートを使用することも可能である。
また、第1実施形態~第5実施形態では、絶縁シート層15,72,74,82,91,122,132,162,172,174の外面接着層、内面接着層として発泡樹脂シートを使用した例について説明したが、これに限らない。その他の例として、例えば、外面接着層、内面接着層として接着剤などを使用することも可能である。
1…回転電機
10,70,80,90,100,110,120,130,140,150,160,170,180,190…ステータ
11…ステータコア
13…コイル
13a~13d…第1~第4のセグメントコイル(セグメントコイル)
15,72,74,82,91,122,132,162,172,174…絶縁シート層
26…スロット
41…スロット内周面(内面)
41a…スロット外側内周面(スロットの径方向外側寄りの部位)
41b…スロット内側内周面(スロットの径方向内側寄りの部位)
51…第1コイル側面(側面)
51a…第1外側コイル側面
51b…第1内側コイル側面
52…第2コイル側面(側面)
52a…第2外側コイル側面
52b…第2内側コイル側面
53…第1コイル端面(端面)
54…第2コイル端面(端面)
56,83,123…絶縁シート
182…シート外側面
183…シート内側面

Claims (3)

  1. ステータコアに設けられた複数のスロットに対して、コイルと絶縁シートとが挿入されたステータを備え、
    前記スロットに挿入された前記コイルのうち、前記ステータコアの径方向に沿う少なくとも一側面を、前記スロットの内面に前記絶縁シートを介して接着する接着領域とし、
    前記スロットに挿入された前記コイルのうち、前記ステータコアの径方向に対して直交する端面を、前記スロットの内面に対して非接触に保たれる未接着領域とし、
    前記絶縁シートの前記スロット側の少なくとも一部に、前記スロットの内面と接着するための接着剤により形成された外面接着層を有し、
    前記コイルの前記端面と前記スロットの内面との間には、前記絶縁シート及び前記外面接着層が設けられる、
    ことを特徴とする回転電機。
  2. ステータコアに設けられた複数のスロットに対して、コイルと絶縁シートとが挿入されたステータを備え、
    前記スロットに挿入された前記コイルのうち、前記ステータコアの径方向に沿う少なくとも一側面を、前記スロットの内面に前記絶縁シートを介して接着する接着領域とし、
    前記スロットに挿入された前記コイルのうち、前記ステータコアの径方向に対して直交する端面を、前記スロットの内面に対して非接触に保たれる未接着領域とし、
    前記コイルは、
    前記スロットの径方向内側寄りの部位において、前記ステータコアの径方向に沿う両側面を、前記スロットの内面に前記絶縁シートを介して接着する接着領域とし、
    前記スロットの径方向外側寄りの部位において、前記ステータコアの径方向に沿う一側面を、前記スロットの内面に対して非接触に保たれる未接着領域とする、
    ことを特徴とする回転電機。
  3. 前記絶縁シートは、
    前記スロットの内面に対向するシート外側面を、前記スロットの内面に接着する接着領域とし、
    前記コイルに対向するシート内側面の一部を、前記コイルに対して非接着に保たれる未接着領域とする、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の回転電機。
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