JP5274496B2 - 磁性金属体および磁性金属体を用いた回転電機の製造方法 - Google Patents

磁性金属体および磁性金属体を用いた回転電機の製造方法 Download PDF

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この発明は、回転電機に関し、特に永久磁石を備えた回転電機における低騒音化技術に関するものである。
近年、回転電機の高性能化のために回転数の制御が容易なDCブラシレスモータが広く用いられるようになった。DCブラシレスモータは損失が低減され、送風機等に活用されている。最近では、モータの回転子に関して、低騒音化とコスト低減に関する工夫が注目されるようになっている。
まず、低騒音化の例を特許文献1に基づいて説明する。ここでは、回転子にリング状の永久磁石が用いられている。回転子鉄心は、磁石と組み付けられる外周部と回転軸に組み付けられる内周部が存在し、外周部と内周部は締結材で連結されているので、回転子鉄心は、一体化されている。回転子が回転すると、回転子外周に配設された永久磁石と固定子鉄心間のパーミアンスが変化し、コギングトルクが周期的に変動する。この変動に起因する振動が、締結材の弾性変形によって軽減されるので、低騒音化が可能である。この考案では、固定子鉄心と回転子鉄心は別のプレス金型で成型されている。
次に、コスト低減の例を特許文献2に基づいて説明する。ここでは、回転子の永久磁石に円筒型のプラスチックマグネットを用いている。この永久磁石は、円筒の外周あるいは内周が永久磁石の作用面となる極異方性配向磁石である。配向方向は円弧状をなしている。永久磁石内部で、この配向方向に沿って磁路が形成されるため、作用面の反対側にあたる円筒の内周面あるいは外周面に、磁性体のバックヨークを用いなくても十分な磁気特性が得られる。磁性体のバックヨークは通常、高価なプレス金型で薄板を打ち抜くことで得られ、これを積層することで固定子が成型される。この考案では、バックヨークが不要になるため、プレス金型費を削減することができる。
また、上記した円筒型の極異方性配向磁石は、回転子シャフトが挿入されるリング状の中心部とともにリブを介してプラスチックマグネットで一体に構成されている。この回転子のリブは特許文献1に示されている締結材と同等のものにすることが出来る。このようにすることで、プレス金型よりも安価な樹脂成形金型を用いて、永久磁石と回転子シャフトを締結するため、金型などの設備費用を抑制し、低騒音化が可能な回転電機を提供できる。
特開平5−292689 特開2002−315279
回転電機の回転子シャフトに送風機の羽根を取り付ける場合を考えてみる。材料や形状が異なる複数の種類の羽根を1種類の回転電機で対応する場合、使用する羽根の種類の数だけ、固有振動数が存在する。この全ての固有振動数を、騒音の原因となる周波数から遠ざけることは困難である。また、複数の種類の羽根に対応して、羽根の種類と同じ数の回転電機を使用することも考えられるが、各回転電機の生産台数が減少するため、大量生産が難しく、コストが増加する。また、一般的にプレス金型は樹脂成形金型等に比べ高価となるため、金型などの設備費用を抑制することは難しい。
上記の課題を解決するため、本発明に係る磁性金属体は、プレス加工で得られ、回転電機に使われる磁性金属板体であって、前記磁性金属板体はバックヨークとティースを有するT字状の第1の金属片と、前記第1の金属片に連結された第2の金属片とを備えていて、前記第1の金属片は前記第2の金属片と薄肉部によって連結され、前記薄肉部は前記バックヨークの内径側端部に設けられ、かつ前記第2の金属片の幅よりも狭くなっている。
本発明によれば、固定子鉄心とリブ補材がバラバラにならないため、これらの取り扱いが容易となる。さらに、接着や溶接等を用いたリブ補材の積層作業を別工程としなくても良く、製造工程数を抑制することができる。また、薄肉部の幅をリブ鉄心片の幅よりも狭くしたことにより、固定子鉄心片とリブ鉄心片を切り離す際に、薄肉部に生じる応力が大きくなるため、切り離し作業が容易となる。また、ワイヤカットなどを用いて切断する場合でも、薄肉部の幅が狭いので、切断する時間を短くすることができる
本発明にかかわる回転電機の概略を示す断面図である。 実施の形態1にかかわる、固定子鉄心片を表す図(A)と、固定子鉄心片が積層された固定子鉄心を表す図(B)である。 固定子鉄心にインシュレータを被せた状態を表す図である。 回転子の構造を表す図で、平面図(A)と、断面側面略図(B)である。 極異方性配向した永久磁石の配向状態を説明する図で、インナーロータ型の配向状態を示す図(A)と、アウターロータ型の配向状態を示す図(B)である。 金型を用いた単抜きプレス工程を説明するための図である。 単抜きプレス工程を経た薄板端材を示す図で、固定子鉄心片が打ち抜かれた状態を表す図(A)と、固定子鉄心片に加えてリブ鉄心片が打ち抜かれた状態を表す図(B)である。 実施の形態2に係わる固定子鉄心を示す図(A)と、固定子鉄心がダボ(ボス)でカシメ固定されている状態を表す図(B)である。 実施の形態3に係わる固定子鉄心を示す図(A)と、固定子鉄心にインシュレータを取り付けた状態を示す図(B)である。
実施の形態1.
本発明の実施の形態1について、図1〜7を用いて説明する。図1は、回転電機20の概略構成を表す断面図である。インナーロータ型の回転電機20は、中空状の固定子19と、固定子19の内部に配置された回転子5から構成されている。固定子19は概略T字状の固定子鉄心4が複数個(本実施例では9個)円周上に一体配列されたもので、各々の固定子鉄心4にはコイル22が配置されている。回転子5は金属製の回転子シャフト8と、回転子シャフト8の周りに設けられ、樹脂で一体化されている回転子連結材12と、回転子連結材12に結合された永久磁石6とから構成される。回転子5は、コイル22に電流が流れて固定子19が励磁されるに伴い回転を始める。
図2は、磁性金属板である固定子鉄心片1と、固定子鉄心片1を複数枚積層固定した固定子鉄心4の関係を説明している。図2(A)において、固定子鉄心片1は、電磁鋼板などの薄板をプレス等で概略T字状に打ち抜くことで製造され、外径側が円弧状のバックヨーク2と、このバックヨーク2の内径側から垂直に突出したティース3を有する。ティース3にはコイル22が施設されるため、バックヨーク2の内径側はここでは直線状であるが、外径側と同様に円弧状に設計してもよい。固定子鉄心片1を複数枚準備し、接着や溶接等を用いて積層することで、図2(B)に示す固定子鉄心4が形成される。固定子鉄心4には、鉄以外に、例えばニッケルやフェライト、ステンレス鋼などの磁性金属や磁性材若しくは合金を用いてもよい。
コイル22を形成する際、図3に示すように、固定子鉄心4には、コイル22との絶縁を取る目的で、上下一対で構成される薄板状のインシュレータ25が取り付けられる。このとき、インシュレータ25が固定鉄心4のティース3に嵌着されるようにすることで、容易に取り付けが可能となる。次に、インシュレータ25を介在させてティース3にコイル22を形成する。コイル22が施設された固定子鉄心4を複数個製造し、固定子鉄心4同士を溶接等により接合することで固定子19を製造する。中空状の固定子19の内部に、回転子5を配置させることで、回転電機20を製造することができる。
図4(A)は、回転子5を示す平面図である。図4(B)は、図4(A)のA−A断面つまり、回転子5の要部を示す断面側面略図である。回転子連結材12は、外周部7と中心部9とリブ11とから構成されていて、樹脂で一体成形されている。中心部9には、回転子シャフト8が圧入等により挿入される。外周部7には極異方性配向を施したプラスチックマグネット製の永久磁石6が固着されている。永久磁石6は回転子連結材12の成形時に、樹脂が永久磁石6に一部入り込むようなスペースを設けておくことで、外周部7と結合される。外周部7と中心部9の間には空隙10が設けられているが、外周部7と中心部9は複数のリブ11で締結されている。各々のリブ11には、リブ補材13が埋め込まれている。リブ補材13は、リブ形状に加工された薄板状のリブ鉄心片(金属片)13aを必要な枚数分だけ積層し、回転子連結材12を形成する際に、樹脂で一体化したものである。リブ11の幅、厚み、長さを、それぞれ、h、b、Lとする。
回転電機20を送風機に利用する場合、回転子シャフト8の先端にプロペラなどから構成される羽根を取り付ける。このとき、羽根と回転子5で構成されるねじり振動系の固有振動数は数1で求められる。この固有振動数を騒音の原因となる周波数から遠ざけることで低騒音化を図ることができる。本願発明では、ねじり振動系の固有振動数を設計するにあたり、回転子連結材12のリブ11の形状を選定する。ここで、J1:回転子5の慣性、J2:回転子シャフト8と羽根を考慮した慣性、K:ねじりばね定数、である。
Figure 0005274496
定数Kはリブ11の形状により変更することができる。リブ11の各寸法(幅h、厚みb、長さL)を用いて、リブの断面二次モーメントIは数2で求められる。ここで、材料のヤング率をEとすると、剛性は一般にEIとなる。剛性EIに対して、長さLを考慮したものがばね定数Kである。このばね定数Kを、幅h、厚みb、長さLを用いて選定することで、ねじり振動系の固有振動数を設計することができる。
Figure 0005274496
一定の回転数で運転する回転電機20の場合、回転子5の慣性Jを大きくすることで、回転電機20のトルク脈動による振動や騒音は抑制される。回転子5の慣性Jが小さい場合には、トルク脈動によって簡単に回転子シャフト8が動くので、振動や騒音が発生しやすい。リブ補材13は、使用する羽根に適した固有振動数となるように、設計変更可能である。材料や形状が異なる複数の種類の羽根を1種類の回転電機20で使用する場合でも、回転子連結材12に使用するリブ補材13の量を変更することで、慣性Jを変更可能であり、数1で求められる固有振動数を変更することができ、ひいては低騒音化を図ることができる。
リブ11には防振性能のほかに、所要のトルクを伝達する必要があるので、それに耐える剛性が要求される。リブ補材13は磁性体である必要はない。図4では、リブ11が3個設けられていて、それぞれのリブにリブ補材13が埋設されている。リブ11の本数は、外周部7と中心部9を強固に連結する必要があるため、増えることが考えられる。また、全てのリブにリブ補材13を設けるために、ひとつのリブ補材13の質量を軽くすることも可能である。リブ補材13は、リブ11に使用している樹脂に対して、密度が大きいため、リブ鉄心片13aの積層量を変化させることで、回転子5の慣性Jを変更し、幅広い振動数に対応することができる。
図5(A)は外周部7に設けられたインナーロータ型の永久磁石6の配向状態を表している。図中において、磁粉の配向方向が円弧状の実線で示されている。永久磁石6は、極異方性配向しており、円筒の外周が永久磁石の作用面となる。永久磁石6の内部で、配向方向に沿って磁路が形成されるため、インナーロータ型の永久磁石6の場合、作用面の反対側にあたる円筒内周面(内径側)に磁性体のバックヨークを用いなくても、十分な磁気特性が得られる。永久磁石6をこのような構成とすることで、回転子鉄心が不用となるので、高価な回転子鉄心用のプレス金型費用を抑制することができる。
同様に、図5(B)はアウターロータ型の永久磁石6の配向状態を表している。永久磁石6は、極異方性配向しており、円筒の内周が永久磁石の作用面となる。永久磁石6の内部で、配向方向に沿って磁路が形成されるため、アウターロータ型の永久磁石6場合、作用面の反対側にあたる円筒外周面側に磁性体のバックヨークを用いなくても、十分な磁気特性が得られる。永久磁石6をこのような構成とすることで、回転子鉄心が不用となるので、高価な回転子鉄心用のプレス金型費用を抑制することができる。本願はアウターロータ型とインナーロータ型の回転電機に適用できるが、両者を比較すると、アウターロータ型ではロータの慣性が大きいためトルク脈動が生じにくい。このため、本願発明はインナーロータ型の回転電機でより大きな効果が得られる。
図6は、単抜きプレス工程を概略的に説明する要部断面図である。電磁鋼板などの磁性を有する金属体の薄板14を巻いた板材ロール26と、上金型15と下金型16が示されている。固定子鉄心4を製造するため、単抜き型のプレスを用いて、板材ロール26から薄板14を送り出し、上金型15と下金型16の間まで搬送する。次に、上金型15と下金型16で薄板14を打ち抜き、固定子鉄心片1を製造する。この工程を繰り返すことで、複数枚の固定子鉄心片1を製造し、これらを接着や溶接を用いて積層することで固定子鉄心4を製造できる。この固定子鉄心片1の製造時に、上金型15と下金型16に、固定子鉄心片1に加えて、リブ鉄心片13aを打ち抜くための型を設けておくと、固定子鉄心片1とリブ鉄心片13aを同時に得られるため好ましい。リブ鉄心片13aは、通常、方形で、バックヨーク2とティース3が合した固定子鉄心片1よりも面積が少ない小片のため、打ち抜き加工時にでる端材を利用できる。
図7は単抜きプレス工程によって固定子鉄心片1を打ち抜いた後の薄板端材17を示す斜視図である。図7(A)は、長方形形状の薄板14から固定子鉄心4の形状を単抜きプレスで打ち抜いた後の薄板端材17aを示している。固定子鉄心打ち抜き部18aは固定子鉄心片1と同様に、バックヨーク2とティース3に相当する形状を有している。図7(B)は、固定子鉄心片1の形状に加え、単抜きプレスで打ち抜いたリブ補材打ち抜き部18bを有する薄板端材17bを示している。同時に打ち抜き加工されるため、ここで得られるリブ鉄心片13aと固定子鉄心片1の厚みは同じになる。リブ補材13の作成に、固定子鉄心4を製造した際に生じる薄板端材17bを使用すると、新たな材料を購入する必要がなく、材料の使用率も向上する。また、固定子鉄心片1と同一工程でリブ鉄心片13aを製造することができるため、製造工程数の増加を抑制することができる。
実施の形態2.
実施の形態2に関して、図8を用いて説明する。図8(A)は、リブ補材13を有する固定子鉄心4aを示す斜視図であり、図8(B)は、鉄片の結合に活用されるダボ(ボス)の役割を説明する要部断面図である。固定子鉄心片(第1の金属片)1aはリブ補材13の形成に用いられる2枚のリブ鉄心片(第2の金属片)13aと薄肉部23によって連結され、磁性金属板体27を成している。薄肉部23はバックヨーク2の内径側端部24に設けられている。内径側とはティース3の設けられている側を指す。本実施の形態2では、固定子鉄心片1aとリブ鉄心片13aの両方にカップ状のダボ21を下向きに設けている。ここでは、ダボ21が、バックヨーク2に2箇所、ティース3に1箇所、リブ鉄心片13aに4箇所設けられている。薄肉部23の幅taは、リブ鉄心片13aの幅tbよりも狭い(図9参照)。なお、薄肉部23の設置場所はバックヨーク2の内径側端部24に限られるわけではなく、ティース3の中央部またはバックヨーク2の外周部にも設けることができる。
次に、本実施の形態2の回転電機20の製造方法について説明する。但し、実施の形態1と重複する箇所には同一符号を記載し、説明を省略する。図8(A)の固定子鉄心4aは順送プレスで製造されている。リブ鉄心片13aと固定子鉄心片1aが薄肉部23で連結された磁性金属板体27は、順送プレス内で、薄板14を連続的に打ち抜くことで得られる。下層のダボ21に上層のダボ21を圧入すると、磁性金属板体27は相互にカシメ固定されるため、積層でき、固定子鉄心4aを製造することができる。
リブ鉄心片13aが固定子鉄心片1aに連結された状態の固定子鉄心4aを順送プレスで製造した後に、薄肉部23を切り離すことで、固定子鉄心4とリブ補材13を分離する。次に、使用する羽根に適した固有振動数となるように、リブ補材13からリブ鉄心片13aを必要な枚数分だけ取り外す。リブ鉄心片13aはダボ21で嵌合しているだけなので、比較的容易に剥離できる。後は、実施の形態1と同様にして、回転電機20を製造する。
このような構成とすることで、実施の形態1の効果に加え、固定子鉄心4とリブ補材13がバラバラにならないため、これらの取り扱いが容易となる。さらに、接着や溶接等を用いたリブ補材13の積層作業を別工程としなくても良く、製造工程数を抑制することができる。
また、薄肉部23の幅taをリブ鉄心片13aの幅tbよりも狭くしたことにより、固定子鉄心片1aとリブ鉄心片13aを切り離す際に、薄肉部23に生じる応力が大きくなるため、切り離し作業が容易となる。また、ワイヤカットなどを用いて切断する場合でも、薄肉部23の幅taが狭いので、切断する時間を短くすることができる。
なお、本実施の形態2では、固定子鉄心片1aとリブ鉄心片13aの両方にダボ21を設け、薄板14を固定したが、固定子鉄心片1のみに設けても良い。この場合、リブ補材13は嵌合していないので、接着や溶接等による積層工程が必要となる。回転電機20の用途に応じて、ダボ21を設ける箇所を上記の2つの場合より選ぶことで、安価な回転電機20を製造することができる。
実施の形態3.
実施の形態3に関して、図9を用いて説明する。図9(A)は、本実施の形態3のリブ補材13を有する固定子鉄心4bを示す図である。本実施の形態3では、ダボ21を設けている箇所がリブ補材13のみとなっている点を除けば、その他は実施の形態2の同じである。固定子鉄心片1bとリブ鉄心片13aは、バックヨーク2の内径側端部24に設けられた薄肉部23を介して連結されている。
次に、本実施の形態3の回転電機20の製造方法について説明する。但し、実施の形態1および実施の形態2と重複する箇所には同一符号を記載し、説明を省略する。リブ補材13を有する固定子鉄心4bは順送プレスで製造されている。順送プレス内で、薄板14の一方の面にダボ21を設け、薄板14を連続的に打ち抜き、リブ鉄心片(第2の金属片)13aが連結された固定子鉄心片(第1の金属片)1bを形成する。このようにすることで、上層のダボ21と下層のダボ21は圧入されるため、磁性金属板体27を積層でき、固定子鉄心4bを製造することができる。
図9(B)は固定子鉄心4bのティース3に対して、インシュレータ25を取り付けた状態を示す図である。リブ補材13が連結された状態の磁性金属板体27を順送プレスで製造した後に、ティース3に対して、コイル22と固定子鉄心4の絶縁を取る目的で、上下一対で構成されるインシュレータ25を取り付ける。このとき、インシュレータ25が固定子鉄心4bのティース3に、嵌着されるようにすることで、容易に取り付けが可能となる。また、上下のインシュレータ25で嵌着することで、複数の固定子鉄心片1を仮固定できる。この後、リブ補材13と固定子鉄心4を薄肉部23で切り離す。次に、インシュレータ25を介在させティース3にコイル22を形成する。この工程では、コイル22の巻き線に張力を加えながら、巻き回すため、インシュレータ25と複数の固定子鉄心片1を強固に固定できる。これらを複数個製造し、固定子鉄心4同士を溶接等により接合することで固定子19を製造する。
薄肉部23で固定子鉄心4bから切り離されたリブ補材13は、使用する羽根に適した固有振動数となるように、リブ鉄心片13aを必要な枚数分だけ取り外される。後は、実施の形態1と同様にして、回転電機20を製造する。このような構成とすることで、実施の形態1の効果に加え、リブ補材13がバラバラにならないため、これらの取り扱いが容易となる。さらに、接着や溶接等を用いたリブ補材13の積層作業を別工程としなくても良く、製造工程数を抑制することができる。また、固定子鉄心片1にダボ21を設けていないため、固定子鉄心片1bは互いに絶縁されている。固定子鉄心4に発生する渦電流は抑制されるので、回転電機20の損失となる渦電流損が減少する。
さらに、固定子鉄心4の積層方法が、上下一対のインシュレータ25を取り付け、仮固定した後に、コイル22を強固に固定する方法であるため、固定子鉄心片1bにダボ21を設ける必要がなく、この分のプレス金型の製作費用を抑制することができる。また、インシュレータ25を取り付ける際に、薄肉部23をバックヨーク2の内径側端部24に設けたことにより、インシュレータ25と薄肉部23および、インシュレータ25とリブ補材13の干渉を防止でき、作業性が向上する。
1 固定子鉄心片、2 バックヨーク、3 ティース、4 固定子鉄心、5 回転子、6 永久磁石、7 外周部、8 回転子シャフト、9 中心部、10 空隙、11 リブ、12 回転子連結材、13 リブ補材、13a リブ鉄心片、14 薄板、15 上金型、16 下金型、17 薄板端材、18 リブ補材打ち抜き部、19 固定子、20 回転電機、21 ダボ、22 コイル、23 薄肉部、24 バックヨークの内径側端部、25 インシュレータ、26 板材ロール、27 磁性金属板体

Claims (4)

  1. プレス加工で得られ、回転電機に使われる磁性金属板体であって、前記磁性金属板体はバックヨークとティースを有するT字状の第1の金属片と、前記第1の金属片に連結された第2の金属片とを備えていて、
    前記第1の金属片は前記第2の金属片と薄肉部によって連結され、前記薄肉部は前記バックヨークの内径側端部に設けられ、かつ前記第2の金属片の幅よりも狭くなっていることを特徴とする磁性金属体。
  2. 前記第1の金属片または前記第2の金属片にカップ状のダボが設けられていることを特徴とする請求項に記載の磁性金属体。
  3. 金属製の回転子シャフトと、
    円筒状の永久磁石と、
    中心部に前記回転子シャフトが挿入されていて、外周部には前記永久磁石が結合されている樹脂製の回転子連結材と、
    積層された磁性金属板が円周上に連結されている固定子と、を備え、
    前記回転子連結材は、前記中心部と前記外周部の間を複数のリブで連結されている回転電機の製造方法であって、
    プレス加工で得られ、回転電機に使われる磁性金属板体であって、前記磁性金属板体はバックヨークとティースを有するT字状の第1の金属片と、前記第1の金属片に連結された第2の金属片とを備えていて、前記第1の金属片は前記第2の金属片と薄肉部によって連結され、前記薄肉部は前記バックヨークの内径側端部に設けられ、かつ前記第2の金属片の幅よりも狭くなっている磁性金属体を用いて、前記第1の金属片または前記第2の金属片にカップ状のダボが設けられた前記磁性金属板体を、前記磁性金属板から連続的に打ち抜く工程1と、
    打ち抜かれた前記磁性金属板体を、ダボを用いて複数枚積層する工程2と、
    複数枚積層された前記磁性金属板体をインシュレータで固定する工程3と、
    この工程3の後に前記第1の金属片の積層体と前記第2の金属片の積層体を切り離す工程4と、
    切り離された前記第1の金属片の積層体にインシュレータを介してコイルを形成する工程5と、
    コイルを形成した前記第1の金属片の積層体を連結し前記固定子を得る工程6と、
    切り離された前記第2の金属片の積層体を前記リブに埋設する工程7と、
    含んでいることを特徴とする磁性金属体を用いた回転電機の製造方法。
  4. 前記工程4で切り離した前記第2の金属片の積層体から金属片の一部を剥離する工程をさらに有し前記工程7では一部が剥離された前記第2の金属片の積層体をリブに埋設する工程を有することを特徴とする請求項3に記載の磁性金属体を用いた回転電機の製造方法。
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