JP2014093893A - 回転電機のステータ - Google Patents

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明秀 竹原
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Abstract

【課題】回転電機のステータにおいて、集中巻型においても樹脂やワニスを用いる固定化処理を不要とし、ステータコアとコイルとの間の絶縁性能を向上することである。
【解決手段】回転電機のステータ10は、複数のティース部と複数のスロット部とを有するステータコア12と、各ティース部にそれぞれ集中巻によって巻回されるコイル18,20と、ステータコア12とコイル18,20との間に配置されるインシュレータ22,28と、ステータコア12とインシュレータ22,28との間に配置されるコア装着部32,42、及びスロット部に挿通される2つのコイルの間に配置される相間装着部34,36,44,46を一体化して構成され、加熱により膨張する材質で構成された膨張材30,40を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、回転電機のステータに係り、特にステータコアとコイルの間にインシュレータが配置される回転電機のステータに関する。
回転電機のステータは、磁性体であるステータコアを構成するティース部に導体を含むコイルが巻回されるので、ステータコアとコイルとの間にインシュレータと呼ばれる絶縁体が配置される。
例えば、特許文献1には、電動機のステータコアとコイルの間の絶縁体として、紙片に発泡セラミックス等の発泡材が貼着したものを発泡材がコイル側になるようにスロットの内壁面に沿って介装し、介装後加熱発泡させることが開示されている。これにより、スロット内のコイルの位置ずれ、振動を抑制できると述べられている。スロット内に主コイルと補助コイルとが配置されるときには、これらの間の2つの層間絶縁体の間にも発泡材を介装することで同様の効果を奏すると述べられている。
また、特許文献2には、電動機の固定子コイルの位置決め方法として、一部が発泡性樹脂で構成される固定部が本体の平面部の一方の面に取り付けられる位置決め用部材を用いることが開示されている。ここでは、ステータコアの軸方向の端面と固定子コイルの内周側の面との間にこの位置決め用部材を挿入し、その後、固定部を加熱して体積を増加させて、固定子コイルをステータコアに位置決め固定する。
また、特許文献3には、ステータの組付けに用いられる絶縁部材として、1つのティース当たり第一部材と第二部材の2つに分けて成形性を向上させたインシュレータを用いることが述べられている。2つに分割することでティースの軸方向端面の全面がインシュレータで覆われないことがあるので、第一部材と第二部材の軸方向端部に突出部を設け、コイルとティースの間の絶縁距離を確保することが述べられている。
実開昭60−93467号公報 特開2012−60747号公報 特開2011−254689号公報
ステータコアとコイルの間にインシュレータを配置する従来構造では、コイルの位置決めのためや、コイルの位置ずれによる振動の発生の抑制のために、樹脂ポッティング、ワニス滴下等によって固定化処理が行われる。インシュレータと発泡材とを組合わせて、加熱によって発泡材を膨張させれば、樹脂やワニスを用いずとも固定化が行われるので便利である。
ここで、従来のインシュレータはステータコアとコイルとの間に配置され、コイルの外周側には配置されない。この場合、インシュレータに覆われていないコイルの外周側とステータコアとの間は、ステータコアの壁面に配置されたインシュレータの厚さが電気的絶縁のための沿面距離となる。そこで、コイルの外周側とステータコアとの間の絶縁特性が問題となることがある。また、集中巻型のステータでは、同じスロットの中に異なる相のコイルが挿通されるので、これら2つのコイル間の絶縁特性も問題となる。この課題は、インシュレータと発泡材とを組み合わせるときでも同様である。
本発明の目的は、集中巻型においても樹脂やワニスを用いる固定化処理を不要とする回転電機のステータを提供することである。他の目的は、ステータコアとコイルとの間の絶縁性能を向上できる回転電機のステータを提供することである。
本発明に係る回転電機のステータは、複数のティース部と隣接するティース部の間に形成される複数のスロット部とを有するステータコアと、各ティース部にそれぞれ集中巻によって巻回されるコイルと、ステータコアとコイルとの間に配置されるインシュレータと、ステータコアとインシュレータとの間に配置されるコア装着部、及びスロット部に挿通される2つのコイルの間に配置される相間装着部を一体化して構成され、加熱により膨張する材質で構成された膨張材と、を備え、膨張状態の膨張材によって、ステータコアとコイルとの間が固定状態とされ、スロット部の2つのコイルの間が絶縁状態とされることを特徴とする。
上記構成により、回転電機のステータにおいて、膨張材はコア装着部と相間装着部とが一体化されて形成される。相間装着部は、2つのコイルの間においてコイルの外周部を覆うことになるので、絶縁物である膨張材によって、ステータコアとコイルの外周部との沿面距離を大幅に伸ばすことができ、絶縁性能が向上する。また、相間装着部により2つのコイル間の絶縁状態を確保することができる。そして、膨張状態の膨張材によって、集中巻型においても樹脂やワニスを用いる固定化処理が不要となる。
本発明に係る実施の形態における回転電機のステータの部分構成図である。 本発明に係る実施の形態におけるインシュレータの斜視図である。 本発明に係る実施の形態における膨張材の斜視図である。 本発明に係る実施の形態における膨張材の複合構造を示す図である。 本発明に係る実施の形態における回転電機のステータの製造手順を示すフローチャートである。 本発明に係る実施の形態における回転電機のステータの組立分解図である。 本発明に係る実施の形態において、インシュレータに覆われていないコイルの外周部における電気絶縁のための沿面距離を示す図である。 従来技術において、インシュレータに覆われていないコイルの外周部とステータコアの間の沿面距離が小さいことを示し、沿面距離が小さいために行われる電気絶縁性能の確保方法の例を示す図である。
以下に図面を用いて本発明に係る実施の形態につき、詳細に説明する。以下では、ステータコアを円環状に所定の形状で打ち抜かれた電磁鋼板の積層体として述べるが、これは説明のための例示であって、ステータは磁性体であればよく、鋼材を加工により成形したものでもよく、粉末成形体等であってもよい。また、円環状に沿って複数に分割された分割コアの形態であっても構わない。また、コイルは断面が矩形形状の角型導体を用いるものとするが、勿論、断面形状が円形、楕円形、多角形等であっても構わない。
図示を含め以下で述べる電磁鋼板の積層数、コイルの巻数、インシュレータの厚さ、膨張材の厚さ等は例示であって、これら以外のものであっても構わない。
以下では、全ての図面において同様の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、本文中の説明においては、必要に応じそれ以前に述べた符号を用いるものとする。
図1は、回転電機のステータ10の部分構成図である。図1(a)は、ステータの軸方向から見た断面図、図1(b)はロータ側から見た端面図である。ステータ10は、突出部である複数のティース部と、隣接するティース部の間に形成される切り欠き空間である複数のスロット部とを有する円環状のステータコア12にコイルが巻回されたものである。ティース部は、円環状のステータコア12の一部で、2つのティース部14,16と3つのスロット部13,15,17の部分が示されている。図1では、3つのスロット部13,15,17に挿通され、2つのティース部14,16に巻回されるコイル18,20が示されている。
このように、ステータ10は、ステータコア12にコイル18,20が巻回されたものであるが、さらに、ステータコア12とコイル18,20との間に、インシュレータ22,28と、膨張材30,40が配置されて構成される。
ステータコア12は、磁性体である電磁鋼板を所定の形状に打ち抜いたものを所定の枚数だけ積層して形成される。所定の形状は、複数のティース部14,16を所定の数だけ円環状に沿って配置したものである。スロット部13,15,17は隣接するティース部14,16の間の空間からなる。
コイル18,20は、各ティース部14,16にそれぞれ所定の巻き数で巻回される導線である。導線としては、断面が矩形形状の角型導体を絶縁被覆で覆った角型導線が用いられる。コイル18は、ティース部14の両側に形成されるスロット部13,15に導線が挿通され、この導線をティース部14の突出形状の周囲に巻回して得られる。同様に、コイル20は、ティース部16の両側に形成されるスロット部15,17に導線が挿通され、この導線をティース部14の突出形状の周囲に巻回して得られる。
複数相のステータ10におけるコイル巻回方法として、分布巻型と集中巻型がある。分布巻型は、1つの相巻線が複数のティース部にまたがって巻回されるもので、集中巻型は、1つの相巻線が1つのティース部に集中して巻回されるものである。図1で示すステータ10は、集中巻型で、例えば、ティース部14にはU相巻線が巻回され、ティース部16にはV相巻線が巻回される。
ティース部14にU相巻線が巻回され、ティース部16にV相巻線が巻回される場合には、ティース部14とティース部16の間に形成されるスロット部15には、U相巻線とV相巻線が挿入され、互いに隣り合わせの状態として配置されることになる。このような場合、隣り合わせのU相巻線とV相巻線の間の絶縁性能を確保する必要がある。これについては、膨張材30,40に関連して後述する。
インシュレータ22,28は、ステータコア12とコイル18,20との間に配置される絶縁体である。インシュレータ22,28は同じ形状であるので、代表して、図2にインシュレータ22を示す。インシュレータ22は、ティース部14の両側に形成されるスロット部13,15の内壁に向かい合うような形状を有する。
ここで、ティース部14,16に巻回されるコイル18,20は円環状形状を有するが、その内側の環状の内壁をコイル18,20の内周側壁面とし、円環状の外壁をコイル18,20の外周側壁面とする。なお、この内周側と外周側は、ステータ10の内径側と外径側とは異なる。
インシュレータ22は、コイル18の内周側壁面が向かい合うティース部14の突出部の4つの側壁に対応するティース装着部24と、ティース部14の両側に形成されるスロット部13,15の内壁の中でティース部14の根元からステータコア12の周方向に沿った内壁でコイル18の外周側壁面に向かい合う部分に対応する根元装着部26,27を一体化した立体的形状として構成される。なお、図2においてティース装着部24の空洞部は、後述する膨張材30のコア装着部32の外形が挿入されるステータコア14より若干大きい大きさに設定される。
かかるインシュレータ22,28は、紙またはプラスチックシートを図2で説明した所定の形状に形成したものを用いることができる。例えば、図2の所定の形状を平面上に展開し、その展開形状を1枚のシートから打ち抜き、その後所定の形状となるように折り曲げ形成したものを用いることができる。勿論、複数のシート片を貼りあわせ等で図2の所定の形状としたものを用いてもよい。
膨張材30,40は、インシュレータ22,28とステータコア12との間に配置され、加熱により膨張する材質で構成される絶縁体である。膨張材30,40は同じ形状であるので、代表して、図3に膨張材30を示す。
膨張材30は、ステータコア12とインシュレータ22との間に配置されるコア装着部32と、スロット部13に挿通される2つのコイルの間に配置される相間装着部34と、スロット部15に挿通される2つのコイル18,20の間に配置される相間装着部36とが一体化した立体的形状として構成される。なお、図1では、相間装着部34が配置される2つのコイルのうち、1つはコイル18として示されているが、もう1つは図示されていない。
図2と図3を比較して分かるように、膨張材30は、インシュレータ22に相間装着部34,36が付加された形状を有する。換言すれば、コイル18の外周側壁面はインシュレータ22で覆われていないが、膨張材30は、コイル18の外周側壁面のうち、スロット部13,15に配置される他のコイルの外周側壁面に向かい合う壁面を覆っていることになる。
図3においてコア装着部32によって形成される空洞部37は、ティース部14が挿入される大きさに設定される。また、図2で述べたように、コア装着部32の外形は、インシュレータ22のティース装着部24の空洞部に挿入できる大きさに設定される。また、コア装着部32の外形と相間装着部34,36の間に形成される隙間空間38,39は、インシュレータ22のティース装着部24の壁部と、コイル18とが配置できる大きさに設定される。これらの大きさの設定は、膨張材30が膨張する前の初期状態の形状について行われる。
かかる膨張材30,40は、インシュレータ22,28と同様に、シート状の素材を図3で説明した所定の形状に形成したものを用いることができる。例えば、図3の所定の形状を平面上に展開し、その展開形状を1枚のシート状の素材から打ち抜き、その後所定の形状となるように折り曲げ形成したものを用いることができる。勿論、複数のシート片状の素材を貼りあわせ等で図3の所定の形状としたものを用いてもよい。
図4は、膨張材30,40に用いられるシート状の素材50の断面図である。シート状の素材50は、フィルム基材52の一方側の面に接着シート54を配置し、他方側の面に加熱によって発泡して体積が膨張する発泡性樹脂56を配置して構成される複合シートである。フィルム基材52は絶縁機能を確保するもので、プラスチックシート材を用いることができる。接着シート54は、ステータコア12に膨張材30,40を接着して固定する機能を有するもので、熱硬化性接着材等を用いることができる。
発泡性樹脂56は、加熱によって膨張し、ステータコア12とコイル18,20の間を固定状態とし、またスロット部13,15,17における2つのコイル18,20等の間を絶縁状態として分離する機能を有するものである。発泡性樹脂56としては、発泡性ポリウレタン、発泡性ポリスチレン、発泡性ポリオレフィンを用いることができる。発泡性ポリオレフィンとしては、発泡性ポリエチレンや発泡性ポリプロピレンを用いることができる。
回転電機のステータ10を形成する際に、膨張材30,40は、接着シート54がステータコア12に向かい合うように配置され、発泡性樹脂56側をインシュレータ22,28に向い合せるように配置されて用いられる。そして、加熱によって膨張材30,40の発泡性樹脂56を膨張させて用いられる。
完成した回転電機のステータ10では、膨張材30,40は膨張状態となっている。膨張材30,40の接着シート54側がステータコア12側で、発泡性樹脂56がインシュレータ22,28に向い合せられているので、加熱によって、インシュレータ22,28をステータコア12に対して外側、つまりコイル18,20側に押し付けるように、発泡性樹脂56が働く。
これにより、コイル18,20をステータコア12に対し固定状態とする。また、スロット部13,15,17において、2つのコイル間で膨張材30,40が膨張するので、2つのコイル間を空間的に十分に離間させ、膨張材30,40のフィルム基材52の絶縁性とあいまって、スロット部13,15,17内における2つのコイル18,20間を絶縁状態とする。
上記構成の回転電機のステータ10の製造方法の手順について、図5のフローチャートと、図6の組立分解図を用いて説明する。
回転電機のステータ10を製造するには、まずステータコア12を準備する(S10)。具体的には、電磁鋼板を複数のティース部14,16を有するように所定の形状に打ち抜き、これを予め定めた枚数だけ積層する。こうしてステータコア12が準備されると、各ティース部14,16に、それぞれ膨張材30,40を挿入する(S12)。これに先立って、膨張材30,40が準備されるのはいうまでもない。準備された膨張材30,40は加熱前の状態である。挿入は、ステータコア12の内径側から外径側の方向に向かって行われる。
図6では、ティース部14に対応して膨張材30が、ティース部16に対応して膨張材40が配置される様子が示されている。例えば、ティース部14に膨張材30を挿入するのは、図3で説明したコア装着部32の空洞部37の中にティース部14を挿入することで行われる。このとき、空洞部37の内壁側では、膨張材30の接着シート54がステータコア14に向かい合うようになっている。
図5に戻り、次にインシュレータ付コイルを配置する(S14)。図6では分かりやすいように、インシュレータ22,28とコイル18,20を分離して示した。インシュレータ付コイルとは、コイル18にインシュレータ22を挿入して準備したものである。この場合、インシュレータ22のティース装着部24の外形をコイル18の内周側の円環状空洞に挿入する。
インシュレータ付コイルの配置は、例えば、インシュレータ22のティース装着部24の空洞部に、膨張材30のコア装着部32の外形を挿入することで行われる。このとき、インシュレータ22のティース装着部24の内壁側は、膨張材30の発泡性樹脂56に向かい合うようになっている。
このようにして、ステータコア12の各ティース部14,16に対応して、膨張材30,40と、インシュレータ付コイルがそれぞれ配置されると、再び図5に戻り、膨張材30,40を加熱する処理が行われる(S16)。加熱処理は、膨張材30,40とインシュレータ付コイルが配置されたステータコア12の全体を加熱炉等に入れて行うこともでき、あるいは、コイル18,20に通電してコイル18,20を発熱させ、それによって膨張材30,40を加熱させるものとしてもよい。
膨張材30,40を加熱することで、回転電機のステータ10が完成する。完成した回転電機のステータ10は、膨張材30,40が膨張状態となっており、これによって、コイル18,20とインシュレータ22,28の間と、スロット部13,15,17内における2つのコイルの間が、同時に固着される。すなわち、ステータコア12とコイル18,20との間が固定状態となり、同時に、スロット部13,15,17の2つのコイルの間が固定状態でありかつ絶縁状態となっている。
図7は、一体型の立体的な膨張材30,40を用いることで、ステータコア12に対するコイル18,20の外周側の沿面距離が十分に確保できるようになることを示す図である。図7は、図1のスロット部15の半分を抜き出して示す図である。ここでは、コイル18と、インシュレータ22のティース装着部24と根元装着部27と、膨張材30のコア装着部32と相間装着部36が示されている。ここで、コイル18の外周側は、インシュレータ22では覆われていないが、絶縁体である膨張材30の相間装着部36で覆われている。これによって、コイル18の外周部であって、コイル18の絶縁被覆以外の絶縁体で覆われていない部分とステータコア12との間の最短距離である沿面距離L1は、相間装着部36の長さとなり、インシュレータ22の厚さL2にくらべ格段に長くなる。
図8は、膨張材30,40を用いない従来技術を示す図である。図8(a)は、インシュレータ22のみがステータコア12とコイル18,20の間に配置されるときの図で、コイル18,20の外周部であって、コイル18,20の絶縁被覆以外の絶縁体で覆われていない部分とステータコア12との間の最短距離である沿面距離が、インシュレータ22の厚さL2に過ぎないことが示されている。
このように、従来技術ではステータコア12に対するコイル18,20の沿面距離が小さいので、図8(b),(c)に示されるような対策がとられる。図8(b)は、インシュレータ22の端部をコイル18,20の外周部に沿って立てるリブ立て部60,62を設ける例である。図8(c)は、インシュレータ22はそのままとして、ステータコア12に切欠部64を設ける例である。
図8(a)のままでは沿面距離が小さすぎて、ステータコア12に対するコイル18,20の絶縁性能が十分に確保できない。図8(b)の対策法は、リブ立て部60,62があるために、インシュレータ22,28にコイル18,20を直巻することが困難になる。図8(c)の対策法は、切欠部64のためにステータコア12の電磁気設計が不利に働き、また、ステータコア12の強度が低下する。これに対し、図7のように、膨張材30,40に相間装着部36を一体化して設けることで、沿面距離を十分に確保でき、図8(b),(c)のような対策を要しない。
このように、図3で説明した一体型の立体的な膨張材30,40を用いることで、集中巻型の回転電機のステータ10を、モールド樹脂やワニスを用いることなく、コイル18,20をしっかり固定できる。モールド樹脂やワニスを用いないことで、生産性が高く、回転電機の冷却性能が高いステータ10とすることができる。また、モールド樹脂やワニスを用いないことで、信頼性の高い回転電機のステータ10を得ることができる。また一体型の立体的な膨張材30,40を用いることで、スロット部13,15,17の中で隣接する2つのコイルの間の相間絶縁を十分に確保でき、また、ステータコア12に対するコイル18,20の外周側の沿面距離を十分に確保できる。
本発明に係る回転電機のステータは、車両に搭載される集中巻型の回転電機に利用できる。
10 回転電機のステータ、12 ステータコア、13,15,17 スロット部、14,16 ティース部、18,20 コイル、22,28 インシュレータ、24 ティース装着部、26,27 根元装着部、30,40 膨張材、32,42 コア装着部、34,36,44,46 相間装着部、37 空洞部、38,39 隙間空間、50 素材、52 フィルム基材、54 接着シート、56 発泡性樹脂、60,62 リブ立て部、64 切欠部。

Claims (1)

  1. 複数のティース部と隣接するティース部の間に形成される複数のスロット部とを有するステータコアと、
    各ティース部にそれぞれ集中巻によって巻回されるコイルと、
    ステータコアとコイルとの間に配置されるインシュレータと、
    ステータコアとインシュレータとの間に配置されるコア装着部及びスロット部に挿通される2つのコイルの間に配置される相間装着部を一体化して構成され、加熱により膨張する材質で構成された膨張材と、
    を備え、
    膨張状態の膨張材によって、ステータコアとコイルとの間が固定状態とされ、スロット部の2つのコイルの間が絶縁状態とされることを特徴とする回転電機のステータ。
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