JP7041782B1 - 魚の血抜き処理方法、血抜き処理後の魚の生産方法、血抜き処理後の魚及び魚の血抜き装置 - Google Patents

魚の血抜き処理方法、血抜き処理後の魚の生産方法、血抜き処理後の魚及び魚の血抜き装置 Download PDF

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Abstract

【課題】魚のうま味を弱めることなく、魚の臭みを抑えることができる魚の血抜き処理方法、血抜き処理後の魚及び魚の血抜き装置を提供する。【解決手段】酸素を溶解した液体である養生液の中で前記魚を遊泳させる養生工程ST101と、魚の脳を破壊する活締め工程ST102と、魚の脊髄を破壊する神経締め工程ST103と、管状の部材である管状器具を魚の血管系に刺入する刺入工程ST104と、刺入工程ST104にて刺入された管状器具を介して、ファインバブルを含む液体である圧入液を魚の血管系へ圧入する圧入工程ST105と、圧入工程後に前記魚を冷却する冷却工程ST106とを含める。【選択図】図1

Description

本発明は、血管系への液体の圧入による魚の血抜き処理方法、血抜き処理後の魚の生産方法、血抜き処理後の魚及び魚の血抜き装置に関する。
魚の血液は、魚の生臭さの根元であり、鮮度を低下させる原因の1つである。したがって、魚体内から血液を除去すること(血抜き処理)は、魚の品質を保持するために大変重要な作業である。
一般的な、血抜き処理方法としては、鰓や尾ビレを切断し、血管から血液を流出させる方法が知られているが、この方法だと、血管系に血液が残ってしまい、全ての血液を除去しきることが困難であった。
このような問題に対して、例えば、特許文献1には、血管系へ液体を圧入することで血液を除去する方法が開示されている。この方法によれば、血管系内の血液を他の液体に置換することができるため、前述の、単に切断した血管から血液を流出させるだけの血抜き処理方法よりも確実に血液を除去することができる。
特開2010-104356号公報
しかしながら、特許文献1に開示された方法は、魚のうま味が弱まるという問題があった。
本発明は、従来のこのような問題点に鑑みてなされたものである。本発明の目的の一は、魚のうま味を弱めることなく、魚の臭みを抑えることができる魚の血抜き処理方法、血抜き処理後の魚の生産方法、血抜き処理後の魚及び魚の血抜き装置を提供することにある。
課題を解決するための手段と発明の効果
本発明の第1の側面に係る魚の血抜き処理方法は、管状の部材である管状器具を魚の血管系に刺入する刺入工程と、前記刺入工程にて刺入された前記管状器具を介して、ファインバブルを含む液体である圧入液を前記魚の血管系へ圧入する圧入工程とを含むことができる。前記構成によれば、ファインバブルを含む液体である圧入液により、魚の筋肉組織へのダメージを抑えつつ、より確実に血液を除去することができるので、魚のうま味を弱めることなく、魚の臭みを抑えることができる。
また、本発明の第2の側面に係る魚の血抜き処理方法は、前記刺入工程前に、酸素を溶解した液体である養生液の中で前記魚を遊泳させる養生工程を含むことができる。前記構成によれば、魚の保有するATPを増加させることで、魚のうま味を強めることができる。また、養生工程によりリラックスした魚は、血管が広がり、血液が流れやすくなるため、より効率的に魚の血液を除去できる。
さらにまた、本発明の第3の側面に係る魚の血抜き処理方法は、前記刺入工程前に、前記魚の脳を破壊する活締め工程と、前記刺入工程前に、前記魚の脊髄を破壊する神経締め工程とを含むことができる。前記構成によれば、魚のATPの消費を抑えることができ、魚のうま味を強めることができる。
さらにまた、本発明の第4の側面に係る魚の血抜き処理方法は、前記圧入工程後に前記魚を冷却する冷却工程を含むことができる。前記構成によれば、魚の死後硬直を遅らせることで魚の鮮度を維持することができ、細菌等の繁殖を抑えることもできるので、品質の劣化を防ぐことができる。
さらにまた、本発明の第5の側面に係る血抜き処理後の魚は、前述の魚の血抜き処理方法によって血抜き処理されてなる。前記構成によれば、前述の魚の血抜き処理方法により、筋肉組織へのダメージが抑えられ、より確実に血液が除去された魚を提供することができる。すなわち、うま味が強く、臭みが少ない魚を提供することができる。
さらにまた、本発明の第6の側面に係る魚の血抜き装置は、魚の血管系に刺入する管状の部材である管状器具と、液体を入れるための容器を、該管状部に直接的に又は間接的に連結するための容器連結部と、前記容器に入れられた液体からファインバブルを含む液体である圧入液を製造するファインバブル生成部と、前記圧入液が、前記管状器具を介して前記魚の血管系へ圧入されるよう、前記容器内の圧入液に圧力を加える加圧部とを備えることができる。前記構成によれば、ファインバブルを含む液体である圧入液により、魚の筋肉組織へのダメージを抑えつつ、より確実に血液を除去することができる。また、持ち運び可能であるため、魚を捕獲した場所ですぐに血抜き処理を行うことができる。
さらにまた、本発明の第7の側面に係る魚の血抜き装置は、前記容器連結部が、ペットボトルの口部に設けられた雄ねじに螺合可能な雌ねじを有することができる。前記構成によれば、市販のペットボトル飲料を用いることで、手軽に魚の血抜き処理を行うことができる。
本発明に係る魚の血抜き処理方法のフローチャートである。 魚の血抜き処理方法を説明に用いるブリの模式図である。 魚の血抜き処理方法を説明に用いるブリの模式図である。 魚の血抜き処理方法を説明に用いるブリの模式図である。 魚の血抜き処理方法を説明に用いるブリの模式図である。 臭みの程度についての官能検査の結果を示す表である。 うま味の程度についての官能検査の結果を示す表である。 本発明に係る魚の血抜き処理方法が魚の臭みを抑えるメカニズムの説明図である。 本発明に係る魚の血抜き処理方法が魚のうま味を弱めないメカニズムの説明図である。 本発明に係る魚の血抜き装置の模式図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施の形態は、本発明の技術思想を具体化するための魚の血抜き処理方法、血抜き処理後の魚の生産方法、血抜き処理後の魚及び魚の血抜き装置を例示するものであって、本発明は魚の血抜き処理方法、血抜き処理後の魚の生産方法、血抜き処理後の魚及び魚の血抜き装置を以下のものに特定しない。また、本明細書は特許請求の範囲に示される部材を、実施の形態の部材に特定するものでは決してない。特に実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。さらに、本発明を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一の部材で複数の要素を兼用する態様としてもよいし、逆に一の部材の機能を複数の部材で分担して実現することもできる。
[魚の血抜き処理方法]
本発明の一実施の形態に係る魚の血抜き処理方法は、図1に示すように、養生工程ST101、活締め工程ST102、神経締め工程ST103、刺入工程ST104、圧入工程ST105及び冷却工程ST106からなる。この魚の血抜き処理方法は、広く魚一般に使用することができる方法であり、特にマダイやカンパチ、ハマチ、ブリなどの養殖魚への使用に適している。以下では、本発明に係る魚の血抜き処理方法をブリB1に適用した一例を、図1~図9に基づいて説明する。
〈ブリB1〉
ここで、本発明に係る魚の血抜き処理方法を適用するブリB1について説明する。図2に示すように、ブリB1の鰓蓋B14の奥には心臓B17を内蔵する体腔である囲心腔B11が存在し、この囲心腔B11は消化器系の臓器を内蔵する体腔である腹腔B12とは薄い隔膜B13によって隔絶されている。なお、図2は、ブリB1の頭部周辺の内部構造を実線で、外観を破線で、模式的に表し、本発明に関係のある体腔を白抜きで示したものである。
〈養生工程ST101〉
養生工程ST101は、一定時間、溶存酸素濃度を高めた水中でブリB1を遊泳させる工程である。この工程により、魚のうま味を強めることができる。
具体的に、魚は、酸素と養分からアデノシン三リン酸(ATP)というエネルギー物質をつくり、このATPが、魚の死後、うま味成分の1つであるイノシンに変化するとされている。すなわち、ATPを多く保有している魚の方が、うま味成分が多く、うま味が強い魚になるといえるため、魚の血抜き処理は、その処理後に、魚が、より多くのATPを保有できるような方法が好ましい。この点において、養生工程ST101は、一定時間、溶存酸素濃度を高めた水中、すなわち、魚がATPを作りやすい環境下で魚を遊泳させることにより、魚の保有するATPを増加させるという効果がある。
また、魚は、エネルギー物質であるATPを消費して運動する(筋肉を動かす)ため、魚が運動すればするほど、魚が保有するATPが減少してしまい、ひいては、魚のうま味成分が減少し、うま味が弱まってしまう。この点において、養生工程ST101は、一定時間、溶存酸素濃度を高めた水中で魚を遊泳させると魚がリラックスする(激しく運動しなくなる)ため、ATPの消費が抑えられ、結果、魚の保有するATPを増加させるという効果がある。
さらにまた、養生工程ST101によりリラックスした魚は、血管が広がり、血液が流れやすくなるため、より効率的に魚の血液を除去できる。
なお、養生工程ST101においてブリB1を遊泳させる水は特に限定されないが、溶存酸素濃度6~10mg/Lで空気飽和率が80~100%の海水が好ましい。また、魚を遊泳させる時間も特に限定されないが、180分以上が好ましい。
〈活締め工程ST102〉
活締め工程ST102は、魚の眉間にピックを刺し込んで脳を破壊(活締め)する工程である。前述のとおり、魚を含め生物は、ATPを消費して運動する(筋肉を動かす)ところ、活締め工程ST102で魚の脳を破壊することにより、以降の工程で魚が暴れ難くなり、ATPの消費を抑えることができる。すなわち、この工程により、よりうま味成分が多く、うま味が強い魚にできる。
なお、活締め工程ST102における活締めの方法は、前述の方法に限定されない。
〈神経締め工程ST103〉
神経締め工程ST103は、魚の背骨に沿ってワイヤーを挿入して脊髄を破壊(神経締め)する工程である。活締め工程ST102と同様の理由から、神経締め工程ST103で魚の脊髄を破壊することにより、以降の工程で魚が暴れ難くなり、ATPの消費を抑えることができる。すなわち、この工程により、よりうま味成分が多く、うま味が強い魚にできる。また、魚の体温の上昇を防ぎ、品質の劣化を抑える効果もある。
なお、神経締め工程ST103における神経締めの方法は、前述の方法に限定されない。
〈刺入工程ST104〉
刺入工程ST104は、図1に示すように、第一工程ST104-1、第二工程ST104-2及び第三工程ST104-3からなる工程である。
《第一工程ST104-1》
第一工程ST104-1では、ブリB1の頭部と腹部とを鰓B15の外縁に沿って切断する。具体的には、鰓蓋B14を持ち上げて、図3に一点鎖線で示す切断線CLに沿って、鰓B15下の膜B16を切り裂くとともに、ブリB1の頭部と腹部とをつなぐ身の部分を切断する。なお、ブリB1の頭部と腹部とをつなぐ身の部分とは、具体的には、図2に示す囲心腔B11の腹側部分である。これにより、図4に示すように、囲心腔B11と魚体外とを連通するスリットSLが形成される。形成したスリットSLは、心臓B17の心室B171の尾側面が露出するように広げておくとよい。
ここで、本工程では、特にブリB1の身の部分を切断する際に、動脈球B18が友連れしないよう注意する必要がある。動脈球B18の友連れは、囲心腔B11に対して頭部側にそれた位置に刃を入れてしまった場合に、図2に示す腹大動脈B19が身とともに切断されてしまうことにより起こる。スリットSLを広げるために腹部側の身を引き上げると、その身の内側に動脈球B18が付着した状態でともに引き上げられてしまう状態を動脈球B18の友連れという。この状態では、後述の圧入工程ST105において圧入液を血管系に圧入しても、当該切断箇所から液体が漏出し、これより先に圧が伝わらない。このため、大部分の血液が液体と置換されず、十分な血抜きを行うことができなくなってしまう。
また、ブリB1の身の部分の切断は、スリットSLの囲心腔B11との連結部(魚体内部側)が隔膜B13よりも頭部側の範囲内となるよう行われることが望ましい。この切断方法であれば、たとえスリットSLの魚体外との連結部(魚体表面側)が隔膜B13より頭部側ではなかったとしても、スリットSLを介して魚体外と連通する体腔が囲心腔B11に限定され、囲心腔B11とは隔絶された体腔である腹腔B12に内蔵された臓器が外気に曝されることはない。この特徴により、魚の丸の状態を好適に維持したまま、残りの工程を行うことができる。
《第二工程ST104-2》
第二工程では、注射針(特許請求の範囲における「管状器具」の一例に相当する。)を、スリットSLを通して心臓B17に刺入する。
注射針の心臓B17への刺入は心室B171の尾側面から動脈球B18に向けて行い、図5に破線で示すように、刺入の深さは突起が動脈球B18内に到達する程度である。このとき、刺入口以外の部分を注射針の尖端で突き破らないよう注意する。なお、注射針の刺入の向きが心室B171の尾側面から動脈球B18に向かう向きであれば、刺入口は心室B171の尾側面以外の箇所であってもよい。
《第三工程ST104-3》
第三工程では、注射針を心臓B17に対して固定する。具体的には、図5に示すように、動脈球B18の注射針が挿通されている部分をピンチで挾持する。
このとき、注射針の2つの突起の間の位置がピンチによって挾持されるのが望ましい。これにより、注射針の長さ方向に力がかかった場合でも、突起とピンチとが係合するため、注射針が心臓B17から抜けることはない。
なお、刺入工程ST104は、前述の方法に限定されない。前述の態様は、ブリB1を比較的丁寧に扱う方法であるが、本発明に係る魚の血抜き処理方法は、後述する圧入工程ST105により、従来の魚の血抜き処理方法に比べて魚の筋肉組織へのダメージを抑えつつ、より確実に血液を除去することができるので、刺入工程ST104は比較的粗雑な態様であっても十分な効果を得ることができる。具体的には、ブリB1の切断方法や注射針を刺入する位置及び方向は変更可能であり、第一工程ST104-1及び第三工程ST104-3を省略し、ブリB1を切断せずに注射針の刺入するようにしてもよい。換言すると、刺入工程ST104は、後述の圧入工程ST105において、圧入液をブリB1の血管系へ圧入できるよう、管状器具をブリB1の血管系のいずれかに刺入していればよく、その他の態様については適宜変更が可能である。
〈圧入工程ST105〉
圧入工程ST105は、注射針を介して圧入液をブリB1の血管系へ圧入する工程であり、圧入液は、2L/分の流量でブリB1に圧入される。これにより、ブリB1の血管系内の圧力が高まり、主に注射針によって心臓B17の心室B171に開けられた刺入口の隙間や、鰓B15の毛細血管の脆弱部から血液が排出される。圧入開始から約3分後には、排出される液体が略無色となり、血管系内の血液が圧入液に置換されたことが確認できる。
圧入工程ST105で用いられる圧入液は、ファインバブルを含む液体であって、魚の筋肉組織へのダメージを抑えつつ、確実に血液を除去することができる(詳細は後述する。)。
なお、圧入工程ST105は、前述の方法に限定されず、圧入液の流量や圧入液を圧入する時間等は適宜変更可能である。
〈冷却工程ST106〉
冷却工程ST106は、ブリB1の芯温が約5℃となるよう冷却する工程である。例えば、ラウンド(丸魚)の状態であれば、圧入工程ST105後、氷水(0~5℃)で約30分間冷却する。その後、すぐに、氷を張った容器内に詰め、さらに魚の上に氷をかけて容器内の温度を約5℃に維持すれば、約30分後にブリB1の芯温が約5℃となる。また、フィーレやロイン等の切り身の状態であれば、圧入工程ST105後、氷水(0~5℃)で約30分間冷却し、真空包装した後に再度、氷水(0~5℃)で約30分間冷却する。このように、0~5℃の温度で合計約60分冷却すると芯温を約5℃にできる。
冷却工程ST106は、ブリB1の死後硬直を遅らせることでブリB1の鮮度を維持することができ、細菌等の繁殖を抑えることもできるので、品質の劣化を防ぐことができる。
なお、冷却工程ST106は、前述の方法に限定されず、冷却温度や冷却時間、冷却方法等は適宜変更可能である。
[圧入液]
圧入液は、ファインバブルを含む液体であって、前述の圧入工程ST105において、ブリB1の血管系へ圧入される。
なお、圧入液の元になる液体は特に限定されず、例えば、滅菌処理を施した海水や、生理食塩水を用いることができる。また、炭酸水等の気体を混合した液体を用いれば、ファインバブルを生成する際に、気体を混合する処理を省くことができる。また、圧入液には様々な成分を配合することもできる(詳細は後述する。)
〈ファインバブルとは〉
ここで、ファインバブルとは、直径が100μm未満の気泡のことであり、国際標準化機構(ISO)で規格化されている。さらに、ファインバブルのうち、直径が1μm以上100μm未満の気泡はマイクロバブル、直径が1μm未満の気泡はウルトラファインバブルと定義されており、一般的にナノバブル(ISOで規格された用語ではない。)と呼ばれる気泡は、ウルトラファインバブルに属する。ファインバブルの生成方法には、例えば、旋回液流式、スタティックミキサー式、微細孔式、エゼクター式、ベンチュリー式、加圧溶解式(減圧析出式)、冷却溶解式(加温析出式)、混合蒸気凝縮式があるが、本発明に係る魚の血抜き処理方法で用いる圧入液は、いずれの方法を用いたものであってもよい。
〈圧入液による効果〉
《官能検査》
本発明に係る圧入液の効果について調べるため、以下の処理方法が異なるブリA~ブリEを対象に、処理から8時間後、12時間後、24時間後、30時間後の臭みの程度及びうま味の程度について官能検査を行った。
(官能検査の対象)
ブリA…神経締め工程ST103までの工程のみを行った(血抜きを行っていない)ブリである。
ブリB…圧入液の代わりに海水(ファインバブルを含まない)を用いて圧入工程ST105を行ったブリである。
ブリC…圧入液の代わりに炭酸水(ファインバブルを含まない)を用いて圧入工程ST105を行ったブリである。
ブリD…滅菌処理を施した海水から製造した圧入液を用いて圧入工程ST105を行ったブリである。該圧入液におけるファインバブルは、海水中に含まれる空気からなる。
ブリE…炭酸水から製造した圧入液を用いて圧入工程ST105を行ったブリである。該圧入液におけるファインバブルは、炭酸水中に含まれる二酸化炭素からなる。
(臭みの程度)
臭みの程度についての官能検査の結果は、図6に示すとおりである。
具体的には、ブリAは時間の経過を問わず臭みがあったのに対し、ブリD及びブリEは時間の経過を問わず臭みがなかった。また、ブリB及びブリCは、最初臭みがなかったものの、ブリBは処理から12時間後に、ブリCは処理から30時間後に臭みが生じていた。
(うま味の程度)
うま味の程度についての官能検査の結果は、図7に示すとおりである。
具体的には、ブリA、ブリD及びブリEは時間の経過を問わずうま味が強かった。また、ブリB及びブリCは、最初うま味が強かったものの、ブリBは処理から12時間後に、ブリCは処理から30時間後に、うま味が弱くなっていった。
《圧入液による効果のメカニズム》
前述の結果から、本発明に係る圧入液には、時間の経過を問わず臭みを抑え、うま味を強める効果があるといえる。以下で、このような効果が生じるメカニズムについて説明する。
(臭みを抑えるメカニズムについて)
魚の臭みの原因は、一般的に、血液にあるといわれている。具体的には、魚の血液にはジメチルアミンという成分が含まれており、魚に付着していた微生物がジメチルアミンを分解しながら繁殖することで、トリメチルアミンと呼ばれる物質が発生する。このトリメチルアミンが魚の臭みの原因となる。官能試験において、血抜きを行っていないブリAに時間の経過を問わず臭みがあり、血抜き処理行ったブリB~Eに処理から8時間後の時点で臭みがなかったのは、これが原因であるといえる。
また、ブリB及びブリCは、処理から時間が経つと臭みが生じ、ブリD及びブリEは時間の経過を問わず臭みが生じなかったのは、血抜き処理の精度による差であると考えられる。
例えば、ブリB及びブリCのように、従来のファインバブルを含まない液体を圧入する方法で血抜き処理を行ったブリの切り身には、図8に示すように、斑点が表出することがあるが、これは、毛細血管内に残った血液が、切り身の表面に表出したものと考えられる。このように、ファインバブルを含まない液体を圧入する血抜き処理方法は、血液を完全に排出できないことがあり、ブリB及びブリCは、このように排出されずに残った血液が原因で処理から一定時間経過後に、臭みが生じたといえる。
これに対し、本発明に係る圧入液を用いて血抜き処理を行うと、ファインバブルが毛細血管内に入り込むことによって、血液を残すことなく、完全に排出することができるため、処理から時間経過しても臭みが生じなかったといえる。
(うま味が弱まらないメカニズムについて)
臭みを抑えるために、従来の方法(ブリB、ブリC)で血抜き処理を行うと、うま味が弱まるという問題があった。これは、従来の血抜き処理により筋肉組織が破壊され、ATPが流出してしまったことが原因であると考えられる(ATPとうま味との関係については、〈養生工程ST101〉を参照されたい。)。
図9は、フェマトキシリン・エオジン染色を施したブリA~ブリEの筋肉組織を70倍で撮影した写真であるが、例えば、官能試験において、最初はうま味が強く、時間の経過と共にうま味が弱まるという結果が得られたブリB及びブリCは、筋肉組織(濃いグレーで示される箇所)が引き剥がされ、隙間(薄いグレーで示される箇所)が大きく空いていることから、筋肉組織が破壊されていることがわかる。
また、官能試験において、時間の経過を問わずうま味が強いという結果が得られたブリAは、筋肉組織が密につまっており、隙間が少ない。ブリAは、血抜きを行っておらず、筋肉組織が破壊されていないためである。
これらに対し、本発明に係る魚の血抜き処理を行ったブリD及びブリEは、官能試験において、時間の経過を問わずうま味が強いという結果が得られた。また、図9によると、ブリD及びブリEの筋肉組織はほとんど破壊されておらず、隙間が少なかった。すなわち、本発明に係る圧入液を圧入した場合、筋肉組織へのダメージを抑えることができるといえるが、これは、ファインバブルにより、血液の粘度が下がったことが原因であると考えられる。
具体的に、血液に含まれる赤血球はマイナスに帯電しており、ファインバブルも、表面がマイナスに帯電しているとされている。血液中にファインバブルを含む圧入液を圧入すると、赤血球とファインバブルとの間に斥力が働き、赤血球の凝集が妨げられ、血液の粘度が下がる。これにより、圧入液の流量や水圧を下げたり、圧入液を圧入する時間を短縮したりしても、十分に血抜き処理を行うことができ、結果、筋肉組織へのダメージを抑えられたものと考えられる。
なお、ファインバブルは、洗浄に用いることができる技術として周知技術であるといえるが、洗浄効果を高めるメカニズムは、うま味を高めるメカニズムとは全く異なるものである。具体的には、ファインバブルを用いた洗浄により効果が期待される汚れ(油汚れ等)はプラスに帯電しているため、汚れとファインバブルとの間に引力が働く。引力により汚れに多数のファインバブルが吸着することで、全体の浮力が大きくなり(1つのファインバブルだと、体積が非常に小さいので浮力も小さい)、汚れが浮き上がるので、汚れが落ちやすくなる。すなわち、当業者にとって、従来の魚の血抜き処理方法に、ファインバブルによる洗浄技術を適用する動機付けはなく、本発明に係る魚の血抜き処理方法は、当業者が容易に想到できた発明とはいえない。
〈配合成分について〉
圧入液には、酸化による劣化や変色を抑制する抗酸化剤、血管収縮を防ぎ、毛細血管を含めて血管中への圧入液の円滑な流通を確保する血管凝固阻止剤、洗浄剤、殺菌剤、魚肉特有の生臭さを抑制する香料、栄養補助成分、うま味成分や甘味料などの調味料として、種々の食品添加物を適宜配合することができる(日本国公開特許公報:特開2019-122292号公報[0022]~[0027]段落、特開平9-149761号公報[0019]段落参照)。
天然原料由来のものでは、例えば、ミカン、ユズ、スダチ、カボス、オレンジ、レモン、ライム、グレープフルーツなどの柑橘類;ワサビ、ショウガ、トウガラシ、コショウ、サンショウなどの辛味原料;ペパーミント、スペアミント、シソ、ローズマリー、セージ、チャノキなどのハーブ類などの抽出物が、抗酸化剤や香料、果汁、栄養補助成分として挙げられる。また、海藻抽出物は、うま味成分であるグルタミン酸とともに、アルギン酸ナトリウム、カラギーナン、フコイダンなどの食物繊維を豊富に含有しているため、栄養補助成分及び調味料として配合することができる。
この他、圧入液への配合が考えられる成分を以下に例示する。
抗酸化剤…ビタミンC(アスコルビン酸)やビタミンE(α-トコフェロール)などの抗酸化性ビタミン;没食子酸エピガロカテキン、カテキン、エピカテキン、エピガロカテキン、没食子酸エピカテキン、クエルセチン、エスペリジン、プテロスティルベン、プロアンソシアニジン、カルノシン酸などの抗酸化性ポリフェノール;βカロテン、ビタミンA、リコペン、ルテイン、アスタキサンチンなどの抗酸化性カロテノイド;グルタチオンなどの抗酸化性ペプチド;イソマルツロースなどの抗酸化性糖類;ブチルヒドロキシアニソールなどの合成抗酸化剤;その他、尿酸、メラトニン、ウロビリノーゲンなど
香料…シトラール、ピペリジン、ピラジン、テルペン系炭化水素類、イソチオシアネート類など
栄養補助成分…ドコサヘキサエン酸、エイコサペンタエン酸、αリノレン酸、アラキドン酸、γ-リノレン酸などの必須脂肪酸;ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンH、ビタミンK、ビタミンP、ビタミンU、コバラミンなどのビタミン類;亜鉛、鉄、銅、クロム、セレン、マグネシウム、カルシウム、カリウム、ナトリウム、コバルト、モリブデンなどのミネラル類;トリプトファン、スレオニン、ロイシン、イソロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、ヒスチジン、アスパラギン、セリン、プロリン、グルタミン、チロシン、γ-アミノ酪酸、タウリンなどのアミノ酸類など
調味料…砂糖、塩、酢、醤油、酒、味醂などの代表的家庭用調味料;グルタミン酸、イノシン酸、グアニル酸などのうま味成分;キシリトール、サッカリンなどの甘味料など
血管凝固阻止剤…クエン酸ナトリウムなど
洗浄剤…強アルカリ性の電解生成アルカリ性水など
殺菌剤…強酸性の電解生成酸性水など
殺菌剤である強酸性の電解生成酸性水を用いる場合、強アルカリ性の電解生成アルカリ性水に浸漬した状態で行うようにしてもよい。これにより、鰓を構成する緻密で複雑な構造部を電解生成酸性水に十分に曝して、十分に殺菌処理することができる。また、殺菌剤である電解生成酸性水の鮮魚の心臓又は血管内への注入に先だって、強アルカリ性の電解生成アルカリ性水を心臓又は血管内に注入するようにしてもよい。これにより、鮮魚の血管内が電解生成アルカリ性水によって十分に洗浄され、電解生成酸性水の殺菌作用を一層高めることができ、かつ、当該鮮魚の血管内に残留する血液に起因する臭みをほぼ完全に除去することができる(日本国公開特許公報:特開2005-151875号公報[0009]~[0014]段落参照)。
さらに、水素や酸素を溶解又は分散させた液体を用いてもよい。水素の場合には、液体の水素濃度が0.7~1.6mg/Lの範囲となるよう水素を溶解又は分散させることで、魚の血管系内に優れた還元剤である水素が行き渡り、魚体内組織の酸化が抑制され、魚の鮮度保持性をさらに高めることができる。酸素の場合には、圧入する液体の酸素濃度を生魚の血中酸素濃度よりも高くすることで、死後硬直を遅らせるとともに乳酸の生成を抑制することができるため、魚の鮮度保持性をさらに高めることができる(日本国公開特許公報:特開2010-104356号公報[0048]段落参照)。
[血抜き処理後の魚]
本発明に係る血抜き処理後の魚は、血管系内の血液が圧入液で置換され、血管系内が該圧入液(当初よりファインバブルの量が減少している場合がある。)で満たされた魚である。
血抜き処理後の魚は、本発明に係る魚の血抜き処理方法によって、魚の筋肉組織へのダメージを抑えつつ、より確実に血液が除去されているため、うま味が強く、臭みが少ない。
[魚の血抜き装置1]
本発明の一実施の形態に係る魚の血抜き装置1は、図10に示すように、注射針11(特許請求の範囲における「管状器具」の一例に相当する。)、チューブ12、ファインバブル生成部13、容器連結部14及び加圧ポンプ15(特許請求の範囲における「加圧部」の一例に相当する。)とからなる。魚の血抜き装置1は本発明に係る魚の血抜き処理方法を容易に実施できる態様であり、持ち運び可能であるため、魚を捕獲した場所ですぐに血抜き処理を行うことができる。
〈注射針11〉
注射針11は、魚の血管系に刺入される部材であり、ファインバブルを含む液体を魚の血管系に送るための部材である。注射針11の刺入方法は、〈刺入工程ST104〉に記載のとおりである。また、注射針11は2つの突起111を有しており、例えば、この2つの突起111の間をピンチで挾持することで、注射針11を魚に対して固定することができる。
なお、注射針11の態様は特に限定されない。
〈チューブ12〉
チューブ12は、注射針11とファインバブル生成部13とを間接的に連結するための部材であって、ファインバブルを含む液体を魚の血管系に送るための部材である。
なお、チューブ12の態様は特に限定されない。また、魚の血抜き装置1において、チューブ12は必ずしも必要ではなく、例えば、注射針11とファインバブル生成部13とを直接連結する態様であってもよい。
〈ファインバブル生成部13〉
ファインバブル生成部13は、旋回液流式でファインバブルを生成する部材である。ファインバブル生成部13を通過した液体は、ファインバブル生成部13にて生成されたファインバブルを含んだ液体(圧入液)となり、注射針11及びチューブ12を介して魚の血管系に圧入される。
ファインバブル生成部13は、魚の血抜き装置1を小形化するために、気体を注入するための注入口を有しないタイプのファインバブル生成装置であるため、液体に含まれる気体を用いてファインバブルを生成する。そのため、例えば、炭酸水のように予め気体が混合された液体を用いれば、多くのファインバブルを生成することができる。
なお、ファインバブル生成部13の態様は前述のものに限定されず、気体を注入するための注入口を有するタイプのファインバブル生成装置を用いてもよい。この場合、気体の注入量を調整することで、ファインバブルの量を調整することも可能である。また、ファインバブルの生成方法は、旋回液流式に限定されない。
〈容器連結部14〉
容器連結部14は、液体を入れたペットボトルを連結するための部材であって、ペットボトルの口部に設けられた雄ねじに螺合可能な雌ねじを有する。これにより、魚の血抜き装置1は、液体として市販のペットボトル飲料を用いることで、手軽に魚の血抜き処理を行うことができる。また、使用するペットボトル飲料を変えることで、様々な効果を得ることができる。例えば、炭酸水を用いれば多くのファインバブルを生成することができ、レモンの香料が含まれる飲料水を用いれば、魚にレモンの香りを付けることもできる。
なお、容器連結部14の態様は前述のものに限定されず、例えば、ペットボトル以外の容器を取り付け可能に構成してもよいし、水道の蛇口に連結できるように構成してもよい。また、配合する成分や含有する気体の種類・量等を調整してなる液体が内包された容器を予め用意しておき、容器を付け替えるだけで繰り返し使用できる態様(いわゆる、カートリッジ式)にしてもよい。
〈加圧ポンプ15〉
加圧ポンプ15は、ペットボトル内の液体が、ファインバブル生成部13に圧入されるようペットボトル内に圧力を加える部材である。ファインバブル生成部13に圧入された液体は、前述のとおり圧入液となり、注射針11及びチューブ12を介して魚の血管系に圧入される。
なお、特許請求の範囲における「加圧部」は、圧入液を魚の血管系に圧入できる態様であればよく、加圧ポンプ15の態様に限定されるものではない。例えば、コンプレッサーを用いて圧力をかけるようにしてもよいし、水道の蛇口に連結し、その水圧で圧入液を魚の血管系に圧入するようにしてもよい。加圧ポンプ15を用いる態様は、持ち運びがより容易となる点で優れており、コンプレッサーを用いる態様は、圧力の調整ができる点で優れており、水道を用いる態様は、既存の部品を用いることで生産コストを抑えられる点で優れている。
[本発明に係る魚の血抜き処理方法、血抜き処理後の魚の生産方法、血抜き処理後の魚及び魚の血抜き装置1の効果]
以上説明したように、本発明に係る魚の血抜き処理方法、血抜き処理後の魚の生産方法及び魚の血抜き装置1によれば、ファインバブルを含む液体である圧入液により、魚の筋肉組織へのダメージを抑えつつ、よりに血液を除去することができるので、魚のうま味を弱めることなく、魚の臭みを抑えることができる。また、本発明に係る血抜き処理後の魚は、本発明に係る魚の血抜き処理方法によって、魚の筋肉組織へのダメージを抑えつつ、より確実に血液が除去されているため、うま味が強く、臭みが少ない。
また、魚の血抜き装置1は本発明に係る魚の血抜き処理方法を容易に実施できる態様であり、持ち運び可能であるため、魚を捕獲した場所ですぐに血抜き処理を行うことができる。
1…魚の血抜き装置
11…注射針;111…突起
12…チューブ
13…ファインバブル生成部
14…容器連結部
15…加圧ポンプ
B1…ブリ
B11…囲心腔
B12…腹腔
B13…隔膜
B14…鰓蓋
B15…鰓
B16…膜
B17…心臓;B171…心室
B18…動脈球
B19…腹大動脈
CL…切断線
SL…スリット

Claims (7)

  1. 管状の部材である管状器具を魚の血管系に刺入する刺入工程と、
    前記刺入工程にて刺入された前記管状器具を介して、ファインバブルを含む液体である圧入液を前記魚の血管系へ圧入する圧入工程と、
    を含む魚の血抜き処理方法。
  2. 請求項1に記載の魚の血抜き処理方法であって、さらに、
    前記刺入工程前に、酸素を溶解した液体である養生液の中で前記魚を遊泳させる養生工程を含む魚の血抜き処理方法。
  3. 管状の部材である管状器具を魚の血管系に刺入する刺入工程と、
    前記刺入工程にて刺入された前記管状器具を介して、ファインバブルを含む液体である圧入液を前記魚の血管系へ圧入する圧入工程と、
    を含む血抜き処理後の魚の生産方法。
  4. 請求項3に記載の血抜き処理後の魚の生産方法であって、さらに、
    前記刺入工程前に、酸素を溶解した液体である養生液の中で前記魚を遊泳させる養生工程を含む血抜き処理後の魚の生産方法。
  5. 管状の部材である管状器具を血管系に刺入した際に形成される刺入痕を有し、
    血管系内の血液がファインバブルを含む液体である圧入液で置換され、血管系内が該圧入液で満たされてなる血抜き処理後の魚。
  6. 魚の血管系に刺入する管状の部材である管状器具と、
    液体を入れるための容器を、該管状器具に直接的に又は間接的に連結するための容器連結部と、
    前記容器に入れられた液体からファインバブルを含む液体である圧入液を製造するファインバブル生成部と、
    前記圧入液が、前記管状器具を介して前記魚の血管系へ圧入されるよう、前記容器内の圧入液に圧力を加える加圧部と、
    を備える魚の血抜き装置。
  7. 請求項6に記載の魚の血抜き装置であって、
    前記容器連結部が、ペットボトルの口部に設けられた雄ねじに螺合可能な雌ねじを有する魚の血抜き装置。
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