JP2002143885A - 微細気泡 - Google Patents
微細気泡Info
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W10/00—Technologies for wastewater treatment
- Y02W10/10—Biological treatment of water, waste water, or sewage
Landscapes
- Aeration Devices For Treatment Of Activated Polluted Sludge (AREA)
- Farming Of Fish And Shellfish (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 微細気泡の構成を開示すると共に、現時点で
判明している微細気泡のメカニズム、その物理化学的性
質及び機能等を明らかにし、また微細気泡の生成方法を
提供すること。 【解決手段】 本願発明に係る微細気泡は、常圧下にお
いて発生時に略30μm以下の径を有し、発生後は所定
の寿命を持って徐々に微細化し、消滅することを特徴と
する。このような微細気泡は、発生後比較的短時間で微
細化し、消滅する過程において、強大なエネルギーを放
出する。そのエネルギーにより、生物の生理活性を促進
させ、特に生体の血流促進を実現し、新陳代謝を高める
気泡である。
判明している微細気泡のメカニズム、その物理化学的性
質及び機能等を明らかにし、また微細気泡の生成方法を
提供すること。 【解決手段】 本願発明に係る微細気泡は、常圧下にお
いて発生時に略30μm以下の径を有し、発生後は所定
の寿命を持って徐々に微細化し、消滅することを特徴と
する。このような微細気泡は、発生後比較的短時間で微
細化し、消滅する過程において、強大なエネルギーを放
出する。そのエネルギーにより、生物の生理活性を促進
させ、特に生体の血流促進を実現し、新陳代謝を高める
気泡である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、あらゆる技術分野
にその有用性が潜在し、特に生体の生理活性に係る技術
分野にその有用性が顕在化した微細気泡に関する。
にその有用性が潜在し、特に生体の生理活性に係る技術
分野にその有用性が顕在化した微細気泡に関する。
【0002】
【従来の技術】泡は、我々にとって身近な存在であるに
もかかわらず、特に数10μm以下の微細な気泡につい
ては、そのメカニズム、物理化学的性質、機能等は、未
だ十分に解明されていない。発明者は、水産養殖及びバ
イオリアクターに適用可能なガス気泡供給器の開発に取
組み、気泡の微細化を追求する過程において、種々の微
細気泡発生装置を開発してきた。また、開発した発生装
置を池や湖沼等の閉鎖水域の水質改善に用いるため、実
証実験を重ね、種々の成果を得てきた。
もかかわらず、特に数10μm以下の微細な気泡につい
ては、そのメカニズム、物理化学的性質、機能等は、未
だ十分に解明されていない。発明者は、水産養殖及びバ
イオリアクターに適用可能なガス気泡供給器の開発に取
組み、気泡の微細化を追求する過程において、種々の微
細気泡発生装置を開発してきた。また、開発した発生装
置を池や湖沼等の閉鎖水域の水質改善に用いるため、実
証実験を重ね、種々の成果を得てきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一方で、発明者は微細
気泡のメカニズム、物理化学的性質の研究に取組んだ結
果、微細気泡の所定の気泡径を境に、そのメカニズム、
物理化学的性質、機能等に大きな差異があることを知見
するに至った。
気泡のメカニズム、物理化学的性質の研究に取組んだ結
果、微細気泡の所定の気泡径を境に、そのメカニズム、
物理化学的性質、機能等に大きな差異があることを知見
するに至った。
【0004】そこで、このような発明者の知見に基づ
き、本発明は、微細気泡の構成を開示すると共に、現時
点で判明している微細気泡のメカニズム、その物理化学
的性質及び機能等を明らかにし、また微細気泡の生成方
法を提供することを目的とする。
き、本発明は、微細気泡の構成を開示すると共に、現時
点で判明している微細気泡のメカニズム、その物理化学
的性質及び機能等を明らかにし、また微細気泡の生成方
法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本願発明に係る微細気泡
は、常圧下において発生時に略30μm以下の径を有
し、発生後は所定の寿命を持って徐々に微細化し、消滅
し溶解することを特徴とする(請求項1に記載の発
明)。
は、常圧下において発生時に略30μm以下の径を有
し、発生後は所定の寿命を持って徐々に微細化し、消滅
し溶解することを特徴とする(請求項1に記載の発
明)。
【0006】ここで、所定の寿命とは、大気圧が作用す
る水面近くの常圧の場合は数秒前後であり、高圧になる
に従いその寿命がより長くなる。
る水面近くの常圧の場合は数秒前後であり、高圧になる
に従いその寿命がより長くなる。
【0007】即ち、高圧下において発生時に略30μm
以下の気泡径を有し、発生後は前記微細気泡に比べ、よ
り長い寿命を持って徐々に微細化し、水中での上昇過程
において消滅・溶解する微細気泡でもよい(請求項2に
記載の発明)。ここで、高圧下とは1気圧以上の深い水
面下をいう。
以下の気泡径を有し、発生後は前記微細気泡に比べ、よ
り長い寿命を持って徐々に微細化し、水中での上昇過程
において消滅・溶解する微細気泡でもよい(請求項2に
記載の発明)。ここで、高圧下とは1気圧以上の深い水
面下をいう。
【0008】本願発明の微細気泡は、その直径が略30
μm以下であるが(以下、微細気泡又はMBともい
う)、好ましくは、その発生時の大きさにおいて略5μ
m〜略30μmの直径(気泡径)のものである。
μm以下であるが(以下、微細気泡又はMBともい
う)、好ましくは、その発生時の大きさにおいて略5μ
m〜略30μmの直径(気泡径)のものである。
【0009】このような微細気泡の物理的特性として、
マイナス略30ミリボルト〜マイナス70ミリボルト程
度の電位を有し、気泡径が小さくなるに従い、その電位
量の絶対値は逆比例して増加する(請求項3に記載の発
明)。
マイナス略30ミリボルト〜マイナス70ミリボルト程
度の電位を有し、気泡径が小さくなるに従い、その電位
量の絶対値は逆比例して増加する(請求項3に記載の発
明)。
【0010】また、数百ミクロン〜数ミリメートル、或
はそれ以上の気泡径の気泡(以下、通常気泡という)と
比較して、表面張力が極端に大きく、内圧が高い(請求
項4に記載の発明)。微細気泡が消滅する際の内圧は、
数千気圧にも達するという学説が定着している。
はそれ以上の気泡径の気泡(以下、通常気泡という)と
比較して、表面張力が極端に大きく、内圧が高い(請求
項4に記載の発明)。微細気泡が消滅する際の内圧は、
数千気圧にも達するという学説が定着している。
【0011】また、その微細気泡の消滅・溶解時には、
暗闇で自発光が確認できる程の高エネルギーを有するも
のであり(請求項5に記載の発明)、これを観測してい
る。
暗闇で自発光が確認できる程の高エネルギーを有するも
のであり(請求項5に記載の発明)、これを観測してい
る。
【0012】上述のような微細気泡は、発生後比較的短
時間で微細化し、消滅・溶解する過程において、強大な
熱及び光のエネルギーを放出する。そのエネルギーの供
給によって、生物の生理活性を促進させ、特に生体の血
流促進を実現し、新陳代謝を高める気泡である(請求項
6に記載の発明)。即ち、微細気泡の発するエネルギー
によって、生理活性を制御する物質が生体内に生成さ
れ、その結果として生理活性が促進されるものと推測さ
れる。
時間で微細化し、消滅・溶解する過程において、強大な
熱及び光のエネルギーを放出する。そのエネルギーの供
給によって、生物の生理活性を促進させ、特に生体の血
流促進を実現し、新陳代謝を高める気泡である(請求項
6に記載の発明)。即ち、微細気泡の発するエネルギー
によって、生理活性を制御する物質が生体内に生成さ
れ、その結果として生理活性が促進されるものと推測さ
れる。
【0013】また、生理活性の結果として、生物本来の
成長促進補助を大幅に可能とする(請求項7に記載の発
明)。
成長促進補助を大幅に可能とする(請求項7に記載の発
明)。
【0014】また、本願発明の微細気泡は、低温水中に
身体又は身体の一部を浸した場合に、血流促進を図るこ
とができる気泡でもある(請求項8に記載の発明)。こ
こで低温水とは、略37度C〜略40度C程度の温水を
意味するが、本願発明に係る微細気泡の血流促進の作用
により、より高温での入浴と同等の血流促進効果を得る
ことができる。また、身体の一部、例えば足及び脛に前
記微細気泡を当てても血流促進を図ることができる。
身体又は身体の一部を浸した場合に、血流促進を図るこ
とができる気泡でもある(請求項8に記載の発明)。こ
こで低温水とは、略37度C〜略40度C程度の温水を
意味するが、本願発明に係る微細気泡の血流促進の作用
により、より高温での入浴と同等の血流促進効果を得る
ことができる。また、身体の一部、例えば足及び脛に前
記微細気泡を当てても血流促進を図ることができる。
【0015】さらに、溶存酸素濃度を高めることによる
生理活性機能と、上述のように気泡自体による生理活性
機能を共に備えている(請求項9に記載の発明)。
生理活性機能と、上述のように気泡自体による生理活性
機能を共に備えている(請求項9に記載の発明)。
【0016】本願発明に係る微細気泡は、装置の中心部
に液体及び気体の2相旋回流を形成させ、その2相旋回
流の回転軸に沿って気体の負圧空洞部を形成させ、前記
装置の上方から、前記負圧空洞部に気体を吸入させ、通
過させて、旋回気体空洞部を形成させ、その旋回気体空
洞部を回転制御することにより、切断、粉砕されること
で生成される(請求項10に記載の発明)。また、円筒
状のスペースを構成する円周の接線方向に向けて液体を
圧送することにより、円筒状スペースの軸線に沿って旋
回流を生成させ、その旋回流の中心軸付近に負圧領域を
形成させ、その負圧領域の一端から外部の気体が吸込ま
れ、その気体が前記負圧領域の他端に向って通過するこ
とによって、細かい紐状の旋回気体空洞部を形成させ、
その旋回気体空洞部が前記圧送液により、縮径されて先
細りとなり、千切られ、且つ、静液体に臨むことにより
生成される(請求項11に記載の発明)。微細気泡の上
記構成及び特性は、単に気泡径の大きさに依存するもの
ではなく、上記の各生成方法にも依存する。
に液体及び気体の2相旋回流を形成させ、その2相旋回
流の回転軸に沿って気体の負圧空洞部を形成させ、前記
装置の上方から、前記負圧空洞部に気体を吸入させ、通
過させて、旋回気体空洞部を形成させ、その旋回気体空
洞部を回転制御することにより、切断、粉砕されること
で生成される(請求項10に記載の発明)。また、円筒
状のスペースを構成する円周の接線方向に向けて液体を
圧送することにより、円筒状スペースの軸線に沿って旋
回流を生成させ、その旋回流の中心軸付近に負圧領域を
形成させ、その負圧領域の一端から外部の気体が吸込ま
れ、その気体が前記負圧領域の他端に向って通過するこ
とによって、細かい紐状の旋回気体空洞部を形成させ、
その旋回気体空洞部が前記圧送液により、縮径されて先
細りとなり、千切られ、且つ、静液体に臨むことにより
生成される(請求項11に記載の発明)。微細気泡の上
記構成及び特性は、単に気泡径の大きさに依存するもの
ではなく、上記の各生成方法にも依存する。
【0017】前記液体に界面活性剤又はアルコールを僅
かに添加することによって大量の微細気泡を発生させ得
る(請求項12に記載の発明)。
かに添加することによって大量の微細気泡を発生させ得
る(請求項12に記載の発明)。
【0018】次に、本願発明に係る微細気泡の上記構成
及び特性を明確にするため、以下に通常気泡との対比を
行なう。まず、両気泡の構成上の相違から、通常気泡
は、気泡径が大きく、発生後直ちに所定の速度で上昇す
る。また、通常気泡の気泡径は不均一であり、そのため
気泡同士の合体や分裂が起こり易い。一方、微細気泡の
気泡径は、均一であり、気泡同士の合体や分裂が起こり
難く、極めて優れた分散性を示す。また通常気泡は、酸
素吸収効率が悪く、また生理活性を起こさせることがで
きない。
及び特性を明確にするため、以下に通常気泡との対比を
行なう。まず、両気泡の構成上の相違から、通常気泡
は、気泡径が大きく、発生後直ちに所定の速度で上昇す
る。また、通常気泡の気泡径は不均一であり、そのため
気泡同士の合体や分裂が起こり易い。一方、微細気泡の
気泡径は、均一であり、気泡同士の合体や分裂が起こり
難く、極めて優れた分散性を示す。また通常気泡は、酸
素吸収効率が悪く、また生理活性を起こさせることがで
きない。
【0019】本願発明に係る微細気泡と通常気泡との特
性面での相違点を表1に纏めた。
性面での相違点を表1に纏めた。
【表1】 (1) 微細気泡が細胞活性化する。その径が微細化
し、微細気泡が消滅する過程で、水分子のクラスターが
小さくなり、生体の細胞に浸透して入り込むことが推測
され、その結果、細胞の活性化が図られることが予測さ
れる。 (2) 生体表面に付着する。生体表面に付着した微細
気泡は、その表面張力を生体表面に作用させるものと推
測される。また、微細気泡が生体表面を覆うことから皮
膚呼吸により生成される炭酸ガスが生体表面と微細気泡
の中間領域に蓄積され、その炭酸ガス蓄積効果によって
血流を促進させる。 (3) 生体表面を洗浄する。前記の生体表面に付着す
る機能とも関連するもので、微細気泡の気泡表面の表面
張力によって、体表の内部から汚れを吸出し、さらに
は、生体表面近くに微細気泡の生成装置がある場合に
は、その旋回せん断力で、生体表面を洗浄する。また、
微細気泡が消滅してはじける際のエネルギーによって、
汚れを洗浄する。 (4) 音波による高周波振動。微細気泡が発生及びは
じける際に生成される音エネルギーが、約キロヘルツ〜
数10キロヘルツ程度の振動で伝達される。 (6) 後に詳述するように、微細気泡は血流促進効果
を備える。 (7) 高圧下ではガス吸収効率がよい。 (6) 長時間滞留する 微細気泡は、比較的短時間で消滅するが、同時に微細気
泡発生装置からは大量の微細気泡が連続的に発生し続け
ることから、微細気泡全体として滞留する性質を備えて
いる。
し、微細気泡が消滅する過程で、水分子のクラスターが
小さくなり、生体の細胞に浸透して入り込むことが推測
され、その結果、細胞の活性化が図られることが予測さ
れる。 (2) 生体表面に付着する。生体表面に付着した微細
気泡は、その表面張力を生体表面に作用させるものと推
測される。また、微細気泡が生体表面を覆うことから皮
膚呼吸により生成される炭酸ガスが生体表面と微細気泡
の中間領域に蓄積され、その炭酸ガス蓄積効果によって
血流を促進させる。 (3) 生体表面を洗浄する。前記の生体表面に付着す
る機能とも関連するもので、微細気泡の気泡表面の表面
張力によって、体表の内部から汚れを吸出し、さらに
は、生体表面近くに微細気泡の生成装置がある場合に
は、その旋回せん断力で、生体表面を洗浄する。また、
微細気泡が消滅してはじける際のエネルギーによって、
汚れを洗浄する。 (4) 音波による高周波振動。微細気泡が発生及びは
じける際に生成される音エネルギーが、約キロヘルツ〜
数10キロヘルツ程度の振動で伝達される。 (6) 後に詳述するように、微細気泡は血流促進効果
を備える。 (7) 高圧下ではガス吸収効率がよい。 (6) 長時間滞留する 微細気泡は、比較的短時間で消滅するが、同時に微細気
泡発生装置からは大量の微細気泡が連続的に発生し続け
ることから、微細気泡全体として滞留する性質を備えて
いる。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明に係る微細気泡の実施形態
を図1乃至図3に基づいて説明する。図1は、前記微細
気泡を生成するためのフロー図、図2(1)〜(5)は
前記微細気泡を生成する生成装置及び微細気泡の生成方
法の説明図、図3は一例に係る同生成装置の寸法図であ
る。なお、これらの各図及び後述の各図において、同一
の符号は同一の構成を示し、重複した説明を省略する。
を図1乃至図3に基づいて説明する。図1は、前記微細
気泡を生成するためのフロー図、図2(1)〜(5)は
前記微細気泡を生成する生成装置及び微細気泡の生成方
法の説明図、図3は一例に係る同生成装置の寸法図であ
る。なお、これらの各図及び後述の各図において、同一
の符号は同一の構成を示し、重複した説明を省略する。
【0021】図1に示したように、前記微細気泡の生成
工程では、まず、略円筒状の装置の中心部に液体及び気
体の2相旋回流を形成させる。次に、2相旋回流の回転
軸に沿って気体の負圧空洞部を形成させる。次に、前記
装置の上方から、前記負圧空洞部に気体を吸入させ、通
過させて、旋回気体空洞部を形成させる。そして、この
旋回気体空洞部を回転制御することにより、切断、粉砕
することで前記微細気泡を発生させる。
工程では、まず、略円筒状の装置の中心部に液体及び気
体の2相旋回流を形成させる。次に、2相旋回流の回転
軸に沿って気体の負圧空洞部を形成させる。次に、前記
装置の上方から、前記負圧空洞部に気体を吸入させ、通
過させて、旋回気体空洞部を形成させる。そして、この
旋回気体空洞部を回転制御することにより、切断、粉砕
することで前記微細気泡を発生させる。
【0022】具体的な生成装置の一例を図2に基づいて
説明する。生成装置1は、一端部10を覆い他端部11
を開放した円筒状の容器であって、内部の円筒状スペー
ス12に対して、その円周の接線方向に加圧液を注入す
る加圧液注入口13を、前記一端部10に気体導入口1
4を設けている。
説明する。生成装置1は、一端部10を覆い他端部11
を開放した円筒状の容器であって、内部の円筒状スペー
ス12に対して、その円周の接線方向に加圧液を注入す
る加圧液注入口13を、前記一端部10に気体導入口1
4を設けている。
【0023】この生成装置1を用いて前記微細気泡を生
成するには、まず少なくとも前記他端部11が液体に没
するようにセットし、前記加圧液注入口13から液体を
圧送する(図2(1))。
成するには、まず少なくとも前記他端部11が液体に没
するようにセットし、前記加圧液注入口13から液体を
圧送する(図2(1))。
【0024】圧送された液体は、前記円筒状スペース1
2を旋回しながら、前記気体導入口14に進み、旋回流
を形成する(図2(2))。
2を旋回しながら、前記気体導入口14に進み、旋回流
を形成する(図2(2))。
【0025】前記旋回流の中心部分、即ち、前記円筒状
スペース12の中心軸付近には、その軸にそって負圧領
域15が形成される(図2(3))。
スペース12の中心軸付近には、その軸にそって負圧領
域15が形成される(図2(3))。
【0026】前記気体導入口14から前記負圧領域15
に気体が吸込まれ、負圧領域15に沿って気体が通過す
ることにより、旋回気体空洞部16が形成される(図2
(4))。
に気体が吸込まれ、負圧領域15に沿って気体が通過す
ることにより、旋回気体空洞部16が形成される(図2
(4))。
【0027】前記旋回気体空洞部16は、前記加圧液注
入口13からの加圧液の回転力によってその旋回が強め
られた後、その回転力から開放されるとともに周囲の静
液体17により、その旋回が急激に弱められる(図2
(5))。その結果、図2(5)に示したX領域での前
後の大きな旋回速度差の発生により、前記旋回気体空洞
部16が連続的に、安定して切断され、前記微細気泡が
生成され、容器外に放出される。
入口13からの加圧液の回転力によってその旋回が強め
られた後、その回転力から開放されるとともに周囲の静
液体17により、その旋回が急激に弱められる(図2
(5))。その結果、図2(5)に示したX領域での前
後の大きな旋回速度差の発生により、前記旋回気体空洞
部16が連続的に、安定して切断され、前記微細気泡が
生成され、容器外に放出される。
【0028】前記生成装置は、図3に示したように、例
えば中型の場合、d1=2〜5cm、d2=1〜1.5
mm、d3=0.6〜1.0cm、L1=10〜15c
mのサイズであり、加圧液用のポンプは、モータ200
〜400W、吐出量40リットル/分、揚程15m程度
のものを用いる。
えば中型の場合、d1=2〜5cm、d2=1〜1.5
mm、d3=0.6〜1.0cm、L1=10〜15c
mのサイズであり、加圧液用のポンプは、モータ200
〜400W、吐出量40リットル/分、揚程15m程度
のものを用いる。
【0029】上記生成方法によって生成した微細気泡の
発生気泡分布を図4に示す。この気泡分布は、光切断法
を用いて計測したもので、気泡径はビデオカメラによる
約200倍の接写撮影により読取ったものである。
発生気泡分布を図4に示す。この気泡分布は、光切断法
を用いて計測したもので、気泡径はビデオカメラによる
約200倍の接写撮影により読取ったものである。
【0030】前記微細気泡を生成し易い液体としては、
水の場合、海水、水道水、蒸留水の順となっている。因
みに、図5に海水における微細気泡の発生頻度分布を示
す。これは、図4と同様の方法で気泡径を読取ったもの
で、読取り限界は5μmであるが、10μmをピークと
して5乃至30μmの気泡径がその8割以上を示してい
る。また、水道水の図4の場合に比べて、発生気泡径が
5乃至10μmほど小さくなっていることが示されてい
る。
水の場合、海水、水道水、蒸留水の順となっている。因
みに、図5に海水における微細気泡の発生頻度分布を示
す。これは、図4と同様の方法で気泡径を読取ったもの
で、読取り限界は5μmであるが、10μmをピークと
して5乃至30μmの気泡径がその8割以上を示してい
る。また、水道水の図4の場合に比べて、発生気泡径が
5乃至10μmほど小さくなっていることが示されてい
る。
【0031】次に、大気圧下において、蒸留水中の微細
気泡について気泡径毎にゼータ電位を計測し、グラフに
プロットして図6に示す。この図6のように、微細気泡
はマイナス略30ミリボルト〜略70ミリボルト程度の
電位を有しいる。しかも、図6において計測値の平均の
位置に直線を引くと、気泡径が小さくなるに従い、その
電位量の絶対値が逆比例して増加することが示されてい
る。
気泡について気泡径毎にゼータ電位を計測し、グラフに
プロットして図6に示す。この図6のように、微細気泡
はマイナス略30ミリボルト〜略70ミリボルト程度の
電位を有しいる。しかも、図6において計測値の平均の
位置に直線を引くと、気泡径が小さくなるに従い、その
電位量の絶対値が逆比例して増加することが示されてい
る。
【0032】また、前記微細気泡について、気泡径毎に
上昇速度を計測し、グラフにプロットして図7に示す。
この図7から、微細気泡の上昇速度に比べ、それ以上の
径の気泡であって、特に径の大きな気泡ほど、その上昇
速度が早いことが読取れる。よって、微細気泡は上述の
ように比較的短時間で消滅するという特性と共に、微細
気泡全体として滞留する特性を有することが示されてい
る。
上昇速度を計測し、グラフにプロットして図7に示す。
この図7から、微細気泡の上昇速度に比べ、それ以上の
径の気泡であって、特に径の大きな気泡ほど、その上昇
速度が早いことが読取れる。よって、微細気泡は上述の
ように比較的短時間で消滅するという特性と共に、微細
気泡全体として滞留する特性を有することが示されてい
る。
【0033】前記液体に界面活性剤又はアルコールを添
加することにより、大量の微細気泡の発生が可能であ
る。例えば0.01から0.1パーセント程度のアルコ
ールを添加すればよい。気体としては空気を用いればよ
い。
加することにより、大量の微細気泡の発生が可能であ
る。例えば0.01から0.1パーセント程度のアルコ
ールを添加すればよい。気体としては空気を用いればよ
い。
【0034】その他、液体としては、トルエン、アセト
ン、アルコール等の溶剤、石油、ガソリン等の燃料、食
用油脂、バター、アイスクリーム、ビール等の食品、ド
リンク剤等の薬品等でもよい。また気体としては、水
素、アルゴン、ラドン等の不活性気体、酸素、オゾン、
炭酸ガス、塩化水素、亜硫酸ガス、酸化窒素、硫化水素
ガス等の酸性ガス、アンモニア等のアルカリ性ガス等で
もよい。
ン、アルコール等の溶剤、石油、ガソリン等の燃料、食
用油脂、バター、アイスクリーム、ビール等の食品、ド
リンク剤等の薬品等でもよい。また気体としては、水
素、アルゴン、ラドン等の不活性気体、酸素、オゾン、
炭酸ガス、塩化水素、亜硫酸ガス、酸化窒素、硫化水素
ガス等の酸性ガス、アンモニア等のアルカリ性ガス等で
もよい。
【0035】次ぎに、発明者が行なった実験例1〜3に
基づき、前記微細気泡の血流促進に関する作用効果を説
明する。実験例1〜3の目的は、微細気泡が血流を促進
するか否かを検証するもので、実験例1は、50才の男
性を被検出体とし、実験例2は、19才の女性を被検出
体とした。実験例3は、軟体動物の牡蠣を被検出体とし
た。
基づき、前記微細気泡の血流促進に関する作用効果を説
明する。実験例1〜3の目的は、微細気泡が血流を促進
するか否かを検証するもので、実験例1は、50才の男
性を被検出体とし、実験例2は、19才の女性を被検出
体とした。実験例3は、軟体動物の牡蠣を被検出体とし
た。
【0036】各実験例に使用した機器は、レーザー組織
血流計のオメガフロー(FLO−C1 製造元 オメガ
ウエーブ株式会社)、微細気泡生成装置、ポンプ、水槽
等である。前記血流計は、体表面から1mm程度下の微
小循環血流を測定するもので、流れている赤血球によっ
て散乱されたレーザー光の変調のスペクタクルを計測す
ることによって、血流量を測定する。
血流計のオメガフロー(FLO−C1 製造元 オメガ
ウエーブ株式会社)、微細気泡生成装置、ポンプ、水槽
等である。前記血流計は、体表面から1mm程度下の微
小循環血流を測定するもので、流れている赤血球によっ
て散乱されたレーザー光の変調のスペクタクルを計測す
ることによって、血流量を測定する。
【0037】実験方法としては、実験例1及び2の場合
には、図8に示したように、水槽2に水道水を満たし、
前記生成装置1等の微細気泡生成装置3を入れ、一方、
被検出体の腕の裏側に、血流計4の血流計センサー40
をテープ5で覆って、微細気泡が直接、前記センサー4
0に当たらないように、防水に十分なように、固定し
た。なお、実験例1の場合の水温は、約27度C、実験
例2の場合には約42度Cとした。
には、図8に示したように、水槽2に水道水を満たし、
前記生成装置1等の微細気泡生成装置3を入れ、一方、
被検出体の腕の裏側に、血流計4の血流計センサー40
をテープ5で覆って、微細気泡が直接、前記センサー4
0に当たらないように、防水に十分なように、固定し
た。なお、実験例1の場合の水温は、約27度C、実験
例2の場合には約42度Cとした。
【0038】実験例3の実験方法では、牡蠣の身体の他
の場所では波形が得られないことから、牡蠣の心臓に血
流計センサ−40を当て、牡蠣の心臓を圧迫しないよう
に設置した。なお、図9に示したように、牡蠣の心臓の
脈動を観察することができ、通常は一分間に13−14
回の脈動回数である。よって、牡蠣の心臓脈動波形は、
牡蠣の心臓を通過する血流量と、その脈動における変動
を示している。
の場所では波形が得られないことから、牡蠣の心臓に血
流計センサ−40を当て、牡蠣の心臓を圧迫しないよう
に設置した。なお、図9に示したように、牡蠣の心臓の
脈動を観察することができ、通常は一分間に13−14
回の脈動回数である。よって、牡蠣の心臓脈動波形は、
牡蠣の心臓を通過する血流量と、その脈動における変動
を示している。
【0039】また、実験例3では、前記血流計4が、水
槽2の海水中でも誤動作しないことを確認し、牡蠣の心
拍数を目視で確認し、さらに水槽2中の海水の酸素濃度
が十分であることを確認し、酸素濃度が飽和に近づいた
場合には、その状態を維持するように空気量を調節し、
極端な過飽和状態にせずに実験を継続した。さらに、前
記センサー40の設置後の牡蠣のストレスを考慮して、
長時間の計測を行なった。
槽2の海水中でも誤動作しないことを確認し、牡蠣の心
拍数を目視で確認し、さらに水槽2中の海水の酸素濃度
が十分であることを確認し、酸素濃度が飽和に近づいた
場合には、その状態を維持するように空気量を調節し、
極端な過飽和状態にせずに実験を継続した。さらに、前
記センサー40の設置後の牡蠣のストレスを考慮して、
長時間の計測を行なった。
【0040】実験例1により得られたデータを記録紙に
記録し、その要部を図10〜図17に示した。上記各
図、及び後述の図18〜図22において、縦軸は組織血
流量を表わす。ここに組織血流量とは、組織100g当
たりに、1分間に何mlの血液が送り込まれるかを表わ
すもので、10ボルトフルスケールの場合、その増分が
血流量100mlに当たる。
記録し、その要部を図10〜図17に示した。上記各
図、及び後述の図18〜図22において、縦軸は組織血
流量を表わす。ここに組織血流量とは、組織100g当
たりに、1分間に何mlの血液が送り込まれるかを表わ
すもので、10ボルトフルスケールの場合、その増分が
血流量100mlに当たる。
【0041】図10においてt0−t1間のデータは、
被検出体の腕を空気中においている状態、即ち、被検出
体の日常生活時での血流量データを示す。t2−t3間
のデータは、腕を水槽2内に置き、微細気泡MBを発生
させている時間の血流量データを示す。両データの解析
の結果、微細気泡を供給した場合には、体温より低い約
27度Cの水温に拘わらず、平均して約20倍の血流量
となることが判明した。
被検出体の腕を空気中においている状態、即ち、被検出
体の日常生活時での血流量データを示す。t2−t3間
のデータは、腕を水槽2内に置き、微細気泡MBを発生
させている時間の血流量データを示す。両データの解析
の結果、微細気泡を供給した場合には、体温より低い約
27度Cの水温に拘わらず、平均して約20倍の血流量
となることが判明した。
【0042】図11のt4−t5間のデータは、被検出
者の腕を水槽2の水中につけたまま、微細気泡の生成を
止めている時間の血流量データを示す。図9のt6−t
7間のデータは、腕を水槽2内に置き、且つ、センサ4
0ーから生成装置3までの距離を約60cmに取って、
微細気泡MBを当てている時間の血流量データを示す。
図12のt8−t9間のデータは、センサー40から生
成装置3までの距離を約60cmより短く取って、微細
気泡MBを当てている時間の血流量データを示す。その
結果、生成装置3との距離が短く、微細気泡MBの密度
が高い領域の方が、血流促進の効果が高いことが示され
た。
者の腕を水槽2の水中につけたまま、微細気泡の生成を
止めている時間の血流量データを示す。図9のt6−t
7間のデータは、腕を水槽2内に置き、且つ、センサ4
0ーから生成装置3までの距離を約60cmに取って、
微細気泡MBを当てている時間の血流量データを示す。
図12のt8−t9間のデータは、センサー40から生
成装置3までの距離を約60cmより短く取って、微細
気泡MBを当てている時間の血流量データを示す。その
結果、生成装置3との距離が短く、微細気泡MBの密度
が高い領域の方が、血流促進の効果が高いことが示され
た。
【0043】図12のt10−t11間のデータ、図1
2のt11−t12間のデータ、図13のt13−t1
4間のデータは、前記t0−t1間、t8−t9、t6
−t7と同様の条件の血流量データを示す。
2のt11−t12間のデータ、図13のt13−t1
4間のデータは、前記t0−t1間、t8−t9、t6
−t7と同様の条件の血流量データを示す。
【0044】図14のt15−t18間のデータは、腕
を水槽2内に置き、微細気泡MBを発生させつつ、t1
6からt17の時間だけ前記生成装置3に対する空気の
供給量を全開、即ち、約5〜6l/mの空気が吸込ま
れ、その結果、気泡径が数mmの通常気泡を生成した場
合の血流量データを示している。t16からt17の時
間は、微細気泡MBは発生していないので、血流促進効
果は見られないことが判明した。t17後、微細気泡M
Bに戻すと、血流促進が再開された。
を水槽2内に置き、微細気泡MBを発生させつつ、t1
6からt17の時間だけ前記生成装置3に対する空気の
供給量を全開、即ち、約5〜6l/mの空気が吸込ま
れ、その結果、気泡径が数mmの通常気泡を生成した場
合の血流量データを示している。t16からt17の時
間は、微細気泡MBは発生していないので、血流促進効
果は見られないことが判明した。t17後、微細気泡M
Bに戻すと、血流促進が再開された。
【0045】図15及び図16のt19−t23間のデ
ータは、t20の時点で空気の供給を停止し、t22の
時点で空気の供給を少し多目に移行させた場合の血流量
データを示している。即ち、微細気泡の径の大きさと血
流促進との関係を解析するためのものであり、概ね、気
泡径が小さい方が血流を促進することが判明した。
ータは、t20の時点で空気の供給を停止し、t22の
時点で空気の供給を少し多目に移行させた場合の血流量
データを示している。即ち、微細気泡の径の大きさと血
流促進との関係を解析するためのものであり、概ね、気
泡径が小さい方が血流を促進することが判明した。
【0046】図17のt24−t25間のデータは、腕
を直接、生成装置3に近づけ微細気泡に直接、腕に当て
た状態での血流量データを示している。なお、ここで得
られたデータは、微細気泡の血流促進効果ではなく、微
細気泡が生成装置3から放出される際に、その中心部に
生成された負圧が血流を吸寄せる効果とも推測される。
を直接、生成装置3に近づけ微細気泡に直接、腕に当て
た状態での血流量データを示している。なお、ここで得
られたデータは、微細気泡の血流促進効果ではなく、微
細気泡が生成装置3から放出される際に、その中心部に
生成された負圧が血流を吸寄せる効果とも推測される。
【0047】実験例2により得られたデータを記録紙に
記録し、その要部を図18及び図19に示した。図18
のt0−t1間のデータは、被検出体の腕を空気中にお
いている時間、即ち、被検出体の日常生活時での血流量
データを示す。ここでは、被検出体が19才の女性であ
ることから、日常生活時での血流量データでも、実験例
1の50才の男性に比べ、約3倍の差があることが示さ
れている。
記録し、その要部を図18及び図19に示した。図18
のt0−t1間のデータは、被検出体の腕を空気中にお
いている時間、即ち、被検出体の日常生活時での血流量
データを示す。ここでは、被検出体が19才の女性であ
ることから、日常生活時での血流量データでも、実験例
1の50才の男性に比べ、約3倍の差があることが示さ
れている。
【0048】図18のt2−t4間は、腕を水槽2内に
置き、微細気泡MBを供給している時間の血流量データ
を示す。ここでt2からt3間の血流量データは、被検
出体の腕を42度cの温水中に漬けた時点でのデータで
ある。その後は、t0−t1間に比べ、平均的に約5倍
の血流量の増加となっている。図19のt5−t6間の
データは、微細気泡の供給を停止した後の血流量データ
を示す。ここで着目することは、微細気泡の効果が、所
定時間持続することを示唆していることである。なお、
これらのデータで大きな山谷は、被検出体の呼吸に対応
した血流量を表わし、各山谷での細かい振幅は、被検出
体の脈拍を表わしている。
置き、微細気泡MBを供給している時間の血流量データ
を示す。ここでt2からt3間の血流量データは、被検
出体の腕を42度cの温水中に漬けた時点でのデータで
ある。その後は、t0−t1間に比べ、平均的に約5倍
の血流量の増加となっている。図19のt5−t6間の
データは、微細気泡の供給を停止した後の血流量データ
を示す。ここで着目することは、微細気泡の効果が、所
定時間持続することを示唆していることである。なお、
これらのデータで大きな山谷は、被検出体の呼吸に対応
した血流量を表わし、各山谷での細かい振幅は、被検出
体の脈拍を表わしている。
【0049】実験例3により得られたデータを記録紙に
記録し、その要部を図20〜図22に示した。図20の
t0−t1間は、被検出体に微細気泡が供給されていな
い時間での血流量データを示す。
記録し、その要部を図20〜図22に示した。図20の
t0−t1間は、被検出体に微細気泡が供給されていな
い時間での血流量データを示す。
【0050】図20のt1−t2間及び図21のt3−
t4間は、t1の時点で微細気泡MBが供給され、その
状態をt4まで継続させた場合の血流量データを示す。
t0−t1間のデータ及びt1−t4間のデータを単純
化して図23に示した。これらの図20,図21,図2
3から判るように、平均血量量QMBは、微細気泡の供
給で、約2倍となり、脈動幅も約2倍となっており、血
流量の倍化、脈動の倍化は、血液循環に伴う新陳代謝に
結びつく活性度が倍化したことを意味している。
t4間は、t1の時点で微細気泡MBが供給され、その
状態をt4まで継続させた場合の血流量データを示す。
t0−t1間のデータ及びt1−t4間のデータを単純
化して図23に示した。これらの図20,図21,図2
3から判るように、平均血量量QMBは、微細気泡の供
給で、約2倍となり、脈動幅も約2倍となっており、血
流量の倍化、脈動の倍化は、血液循環に伴う新陳代謝に
結びつく活性度が倍化したことを意味している。
【0051】図22のt5−t6間のデータは、t4
後、微細気泡の供給が停止している時間での血流量デー
タを示す。このデータからも、血量促進効果が持続する
ことが判明している。
後、微細気泡の供給が停止している時間での血流量デー
タを示す。このデータからも、血量促進効果が持続する
ことが判明している。
【0052】上述のように実験例2及び実験例3におい
て、微細気泡の供給を停止した後にも、血量促進効果が
持続しているが、この点につき、次のような仮説を立て
ることができる。微細気泡による血流促進は、生体内に
血流促進物質を形成させることを示唆している。この血
流促進物質の蓄積度が、微細気泡供給の停止後の効果の
持続度に関係しているものと思われる。牡蠣の場合は、
血流促進物質の1つとして「グリコーゲン」が考えられ
る。即ち、微細気泡の血流促進における持続効果が認め
られることは、生体内で血流促進物質が微細気泡の供給
で蓄積され、その蓄積分が徐々に消費されていることに
起因するものと思われる。
て、微細気泡の供給を停止した後にも、血量促進効果が
持続しているが、この点につき、次のような仮説を立て
ることができる。微細気泡による血流促進は、生体内に
血流促進物質を形成させることを示唆している。この血
流促進物質の蓄積度が、微細気泡供給の停止後の効果の
持続度に関係しているものと思われる。牡蠣の場合は、
血流促進物質の1つとして「グリコーゲン」が考えられ
る。即ち、微細気泡の血流促進における持続効果が認め
られることは、生体内で血流促進物質が微細気泡の供給
で蓄積され、その蓄積分が徐々に消費されていることに
起因するものと思われる。
【0053】他方、上記持続効果の存在は、微細気泡に
よる血流促進機能の存在を前提とするものであり、微細
気泡の血流促進の計測結果が正しいことが証明されたも
のといえる。即ち、微細気泡の計測に関する機械的な計
測誤差、その他の計測誤差の問題がないことを証明する
ことができる。
よる血流促進機能の存在を前提とするものであり、微細
気泡の血流促進の計測結果が正しいことが証明されたも
のといえる。即ち、微細気泡の計測に関する機械的な計
測誤差、その他の計測誤差の問題がないことを証明する
ことができる。
【0054】その他、上記実験例により判明したことを
纏める。空気の自吸量を減らすと溶存酸素効率は低下す
るが、逆に血流効果ある。即ち微細気泡の気泡径が小さ
い程、血流促進を起こすことが出来る。また、微細気泡
の発生量が多い程、血流促進が起こり易い。微細気泡
は、高濃度に滞留することができるからである。また、
微細気泡の発生位置に近い程、血流促進が増加する。
纏める。空気の自吸量を減らすと溶存酸素効率は低下す
るが、逆に血流効果ある。即ち微細気泡の気泡径が小さ
い程、血流促進を起こすことが出来る。また、微細気泡
の発生量が多い程、血流促進が起こり易い。微細気泡
は、高濃度に滞留することができるからである。また、
微細気泡の発生位置に近い程、血流促進が増加する。
【0055】なお、血流促進の効果を温度によって数値
化することができる。例えば、20度cの水中で微細気
泡を発生させて、血流を増加させる。一方、微細気泡を
発生させることなく、温度を上げることによって血流を
増加させる。このときの、20度の温度と温度を上げた
場合の温度の差が、微細気泡の効果を表わすものと考え
ることができる。
化することができる。例えば、20度cの水中で微細気
泡を発生させて、血流を増加させる。一方、微細気泡を
発生させることなく、温度を上げることによって血流を
増加させる。このときの、20度の温度と温度を上げた
場合の温度の差が、微細気泡の効果を表わすものと考え
ることができる。
【0056】また、血流促進の効果を年齢によって数値
化することができる。例えば、上記実験例1と実験例2
のように、50才の男性と19才の女性との血流が同程
度に促進される場合には、約30才分の血流促進の効果
として数値化することができる。
化することができる。例えば、上記実験例1と実験例2
のように、50才の男性と19才の女性との血流が同程
度に促進される場合には、約30才分の血流促進の効果
として数値化することができる。
【0057】上述のような微細気泡の適用分野として、
次のような産業を上げることができる。牡蠣、鰻、フグ
等の魚介類の栽培養殖、集魚効果が期待できる漁業分
野、水質浄化、各種廃液処理等の環境技術分野、水耕栽
培等の農業分野、各種製造過程での洗浄、殺菌等の工業
分野、洗顔、美顔用機器、血流促進機器等の健康福祉機
器産業分野等である。
次のような産業を上げることができる。牡蠣、鰻、フグ
等の魚介類の栽培養殖、集魚効果が期待できる漁業分
野、水質浄化、各種廃液処理等の環境技術分野、水耕栽
培等の農業分野、各種製造過程での洗浄、殺菌等の工業
分野、洗顔、美顔用機器、血流促進機器等の健康福祉機
器産業分野等である。
【0058】
【発明の効果】請求項1乃至請求項9に記載の発明に係
る微細気泡は、発生後比較的短時間で微細化し、消滅す
る過程において、強大な熱及び光のエネルギーを放出
し、それらエネルギーにより、生体の本来的な生理活性
の能力を高めることができる。
る微細気泡は、発生後比較的短時間で微細化し、消滅す
る過程において、強大な熱及び光のエネルギーを放出
し、それらエネルギーにより、生体の本来的な生理活性
の能力を高めることができる。
【0059】請求項10及び11に記載の発明によれ
ば、簡単な生成方法により、請求項1乃至請求項9の各
発明の構成、特性等を備えた微細気泡を簡単に生成する
ことができる。
ば、簡単な生成方法により、請求項1乃至請求項9の各
発明の構成、特性等を備えた微細気泡を簡単に生成する
ことができる。
【0060】請求項12に記載の発明によれば、僅かな
添加量により、上記特性等を有する微細気泡を大量に発
生させることができる。
添加量により、上記特性等を有する微細気泡を大量に発
生させることができる。
【図1】 微細気泡の生成フロー図
【図2】 (1)〜(5)は、微細気泡の生成装置概略
図及び生成方法説明図
図及び生成方法説明図
【図3】 同生成装置の寸法図
【図4】 空気の自吸量を変化させた場合の水道水にお
ける気泡発生分布図
ける気泡発生分布図
【図5】 海水の気泡発生分布図
【図6】 微細気泡のゼータ電位のグラフ図
【図7】 気泡の上昇速度のグラフ図
【図8】 実験例の機器配置図
【図9】 牡蠣の心臓の模式図
【図10】 実験例1におけるデータ図
【図11】 実験例1におけるデータ図
【図12】 実験例1におけるデータ図
【図13】 実験例1におけるデータ図
【図14】 実験例1におけるデータ図
【図15】 実験例1におけるデータ図
【図16】 実験例1におけるデータ図
【図17】 実験例1におけるデータ図
【図18】 実験例2におけるデータ図
【図19】 実験例2におけるデータ図
【図20】 実験例3におけるデータ図
【図21】 実験例3におけるデータ図
【図22】 実験例3におけるデータ図
【図23】 実験例3におけるデータ図を単純化した説
明図
明図
1 生成装置 10 一端部 11 他端部 12 円筒状スペース 13 加圧液注入口 14 気体導入口 15 負圧領域 16 旋回気体空洞部 2 水槽 3 微細気泡生成装置 4 血流計 40 血流計センサー 5 テープ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年11月15日(2000.11.
15)
15)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】本願発明に係る微細気泡と通常気泡との特
性面での相違点を表1に纏めた。
性面での相違点を表1に纏めた。
【表1】 (1) 微細気泡が細胞活性化する。その径が微細化
し、微細気泡が消滅する過程で、水分子のクラスターが
小さくなり、生体の細胞に浸透して入り込むことが推測
され、その結果、細胞の活性化が図られることが予測さ
れる。 (2) 生体表面に付着する。生体表面に付着した微細
気泡は、その表面張力を生体表面に作用させるものと推
測される。また、微細気泡が生体表面を覆うことから皮
膚呼吸により生成される炭酸ガスが生体表面と微細気泡
の中間領域に蓄積され、その炭酸ガス蓄積効果によって
血流を促進させる。 (3) 生体表面を洗浄する。前記の生体表面に付着す
る機能とも関連するもので、微細気泡の気泡表面の表面
張力によって、体表の内部から汚れを吸出し、さらに
は、生体表面近くに微細気泡の生成装置がある場合に
は、その旋回せん断力で、生体表面を洗浄する。また、
微細気泡が消滅してはじける際のエネルギーによって、
汚れを洗浄する。 (4) 音波による高周波振動。微細気泡が発生及びは
じける際に生成される音エネルギーが、約キロヘルツ〜
数10キロヘルツ程度の振動で伝達される。(5) 後に詳述するように、微細気泡は血流促進効果
を備える。(6) 高圧下ではガス吸収効率がよい。(7) 長時間滞留する。微細気泡は、比較的短時間で
消滅するが、同時に微細気泡発生装置からは大量の微細
気泡が連続的に発生し続けることから、微細気泡全体と
して滞留する性質を備えている。
し、微細気泡が消滅する過程で、水分子のクラスターが
小さくなり、生体の細胞に浸透して入り込むことが推測
され、その結果、細胞の活性化が図られることが予測さ
れる。 (2) 生体表面に付着する。生体表面に付着した微細
気泡は、その表面張力を生体表面に作用させるものと推
測される。また、微細気泡が生体表面を覆うことから皮
膚呼吸により生成される炭酸ガスが生体表面と微細気泡
の中間領域に蓄積され、その炭酸ガス蓄積効果によって
血流を促進させる。 (3) 生体表面を洗浄する。前記の生体表面に付着す
る機能とも関連するもので、微細気泡の気泡表面の表面
張力によって、体表の内部から汚れを吸出し、さらに
は、生体表面近くに微細気泡の生成装置がある場合に
は、その旋回せん断力で、生体表面を洗浄する。また、
微細気泡が消滅してはじける際のエネルギーによって、
汚れを洗浄する。 (4) 音波による高周波振動。微細気泡が発生及びは
じける際に生成される音エネルギーが、約キロヘルツ〜
数10キロヘルツ程度の振動で伝達される。(5) 後に詳述するように、微細気泡は血流促進効果
を備える。(6) 高圧下ではガス吸収効率がよい。(7) 長時間滞留する。微細気泡は、比較的短時間で
消滅するが、同時に微細気泡発生装置からは大量の微細
気泡が連続的に発生し続けることから、微細気泡全体と
して滞留する性質を備えている。
Claims (12)
- 【請求項1】 常圧下において発生時に略30μm以下
の気泡径を有し、発生後は所定の寿命を持って徐々に微
細化し、消滅・溶解することを特徴とする微細気泡。 - 【請求項2】 高圧下において発生時に略30μm以下
の気泡径を有し、発生後は請求項1に記載の微細気泡に
比べ、より長い寿命を持って徐々に微細化し、水中での
上昇過程において消滅・溶解することを特徴とする微細
気泡。 - 【請求項3】 マイナス略30〜マイナス略70ミリボ
ルト程度の電位を有し、気泡径が小さくなるに従い、そ
の電位量の絶対値が逆比例して増加することを特徴とす
る請求項1又は2に記載の微細気泡。 - 【請求項4】 数ミリメートル以上の気泡径を有する気
泡と比較して、その表面張力が極端に大きく、その内圧
が高い請求項1又は2に記載の微細気泡。 - 【請求項5】 暗闇で自発光が確認できる程の高エネル
ギーを有する請求項1又は2に記載の微細気泡。 - 【請求項6】 生物の生理活性を促進させ、特に生体の
血流促進を実現し新陳代謝を高める請求項1又は2に記
載の微細気泡。 - 【請求項7】 生理活性の結果として、生物本来の成長
促進を可能にする請求項1又は2に記載の微細気泡。 - 【請求項8】 低温水中に身体又は身体の一部を浸した
場合に、血流促進を図ることができる請求項1に記載の
微細気泡。 - 【請求項9】 生理活性機能の他に、溶存酸素濃度を高
めることができる請求項1又は2に記載の微細気泡。 - 【請求項10】 装置の中心部に液体及び気体の2相旋
回流を形成させ、 その2相旋回流の回転軸に沿って気体の負圧空洞部を形
成させ、 前記装置の上方から、前記負圧空洞部に気体を吸入さ
せ、通過させて、旋回気体空洞部を形成させ、 その旋回気体空洞部を回転制御することにより、切断、
粉砕されることで生成される請求項1又は2に記載の微
細気泡。 - 【請求項11】 円筒状のスペースを構成する円周の接
線方向に向けて液体を圧送することにより、円筒状スペ
ースの軸線に沿って旋回流を生成させ、 その旋回流の中心軸付近に負圧領域を形成させ、 その負圧領域の一端から外部の気体が吸込まれ、その気
体が前記負圧領域の他端に向って通過することによっ
て、旋回気体空洞部を形成させ、 その旋回気体空洞部が前記圧送液により、縮径されて先
細りとなり、千切られ、且つ、静液体に臨むことにより
生成される請求項1又は2に記載の微細気泡。 - 【請求項12】 前記液体に界面活性剤又はアルコール
を僅かに添加することによって、大量発生が可能となる
ことを特徴とする請求項10又は11に記載の微細気
泡。
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