JP7041702B2 - 基板ホルダ、基板処理装置及び成膜装置 - Google Patents
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Description
被処理領域を含む第1主面と、前記第1主面とは反対側の第2主面と、前記第1主面と前記第2主面とを結ぶ端面とを有する基板を保持する基板ホルダであって、
前記被処理領域を露出させる開口を有する第1枠体と、
締結手段によって前記第1枠体に締結された第2枠体と、を備え、
前記第1枠体は、前記第1主面の前記被処理領域の外側の周縁領域に当接する第1当接部を有し、
前記第2枠体は、前記第2主面の前記周縁領域に対応する位置に当接する第2当接部と、前記端面に当接する第3当接部と、を有し、
前記第1主面と前記端面とのなす第1の角、及び、前記第2主面と前記端面とのなす第2の角のそれぞれが、前記第1枠体及び前記第2枠体のいずれからも離間するように、前記第1当接部、前記第2当接部、及び前記第3当接部が前記基板を保持することを特徴とする。
<成膜装置の全体構成>
図10は、本発明の実施例に係る成膜装置1の全体構成を概略的に示した模式図である。成膜装置1は、成膜処理される基板2が収容されるストッカ室11と、基板2の加熱処理を行う加熱室12と、基板2の被処理面に成膜処理を行う成膜室13と、を備える。成膜室13には、成膜処理に先立って基板2の被処理面の洗浄等の前処理やエッチング処理を行うための基板処理装置14と、基板2の被処理面に成膜処理を行う成膜処理部としてのスパッタリング装置15と、を備える。本実施例の成膜装置1は、基板2を縦に立てた状態(被処理面が垂直となる姿勢)で各室間を搬送する構成となっている(図9参照)。
示できる。基板2の材質としては、ガラス、アルミナ、セラミック、LTCC(Low
Temperature Co-fired Ceramics:低温同時焼成セラミックス)等が挙げられる。
基板2は、上述したように、垂直に立てた状態で成膜装置1の各室間を搬送され、スパッタリング室51(チャンバ)内においても、被処理面21が垂直となる(被処理面21が水平方向に向いた)姿勢で設置される。図9に示すように、基板2は、基板ホルダ30により、被処理面21が開放(露出)された状態で被処理領域外周の周縁部が挟持され保持される。基板2を保持する基板ホルダ30は、基板ホルダ支持部43により支持される。基板ホルダ支持部43は、基板搬送手段としての車輪431を下方に備え、基板ホルダ30を支持した状態でスパッタリング室51内をスパッタリング室51の底面に敷設されたレール432に乗って移動可能に構成されている。なお、ここで言う垂直とは、スパッタリング室51の底面あるいはレール432上面(基板搬送面)に対して垂直であることであり、装置構成によっては、重力方向(鉛直方向)と一致しない場合がある。同様に、ここで言う水平方向も、重力方向と直交する方向と一致しない場合がある。すなわち、本実施例では、各室の内壁における基板ホルダ支持部43の設置面が水平面であることを前提として上下左右の方向を規定した説明としているが、該設置面の方向が変われば、上下左右方向の規定もそれに合わせて変化することは言うまでもない。
上述したスパッタリング雰囲気の形成と、電源55からカソード電極251への電圧印加により、ターゲット151の基板2との対向面近傍にプラズマ領域が生成される。プラズマ領域の生成により生成されるスパッタリングガスイオンとターゲット151との衝突により、ターゲット粒子がターゲット151の基板2との対向面から放出される。ターゲット151から放出されたターゲット粒子が基板2に向かって飛翔、堆積することで基板2の被処理面21に成膜がなされる。ターゲット152、153についても、ターゲット151とは材料が異なるのみで、スパッタリングによる成膜処理メカニズムは同様である。
図1~4を参照して、本実施例の特徴である基板ホルダ30の構成について説明する。
図1は、本発明の実施例に係る基板ホルダの模式的部分断面図(切断部端面図)である。図2は、本発明の実施例に係る基板ホルダの模式的斜視分解図である。図3は、本発明の実施例に係る基板ホルダの模式的断面図(切断部端面図)であり、基板2の基板ホルダ30への組み付けの様子を説明する図である。図4は、本発明の実施例に係る基板ホルダの第2枠体の模式的平面図である。
の発生を抑制することができる位置であれば、上記中央部でなくてもよい。
図3に示すように、基板2の基板ホルダ30への組み付けにおいては、先ず、基板2を基板ホルダ本体32における所定の基板収容部に載置する、具体的には、凸状部321の当接面320上に載せる(図3(A))。その際、基板2の裏面22を当接面320に載せつつ基板2の側端面23を位置決めピン33の先端面330に突き当てることで、基板2を基板ホルダ本体32に対して位置決めすることができる(図3(B))。基板2が位置決めされた基板ホルダ32に対し、額縁状の基板押え31を基板2の外周縁(周辺領域21b)を覆うようにかぶせて、基板2を当接面310、320で挟んだ状態とする。そして、ねじ34で締結することにより、基板2と基板押え31と基板ホルダ本体32とが一体的に固定される(図3(C))。
図4に示すように、位置決めピン33は複数設けられる。複数備える位置決めピン33は、基板2の4辺のうち互いに対向する2辺のいずれか一方の辺にのみ突き当たるように配置される。すなわち、上記2辺のいずれか一方の辺にのみ位置決めピン33が突き当たるようにし、他方の辺には基板2に沿った方向の力が基板ホルダ30から作用しないように構成する。つまり、複数の位置決めピン33は、突き当て方向において互いに対向する配置とはならない。基板2における位置決めピン33と突き当たる部分とは反対側の部分を、基板2に沿った方向に位置規制しない構成とすることで、基板2や基板ホルダ30における寸法誤差や熱膨張等による寸法変化などを吸収して、基板2を位置決めすることができる。
きる。また、基板2の4辺のうちの1辺に対してそれぞれ異なる位置で突き当たるように複数の位置決めピン33を配置することで、より精度の高い位置決めを行うことができる。さらに、位置決めピン33が突き当たる基板2の辺を、基板2が垂直に立てられた際の基板2の4辺のうちの下端の辺とすることで、基板2搬送時において、基板2の下端面となる端面23を位置決めピン33で支える構成となる。これにより、より安定した基板2の保持状態を実現することができる。
図5(A)は、本発明の実施例1の変形例1に係る基板ホルダ30aの模式的部分断面図(切断部端面図)である。本変形例において実施例1と共通する構成については同じ符号を付し、再度の説明は省略する。図5(A)に示すように、本変形例では、位置決めピン33が、基板ホルダ本体32の溝部323に配置される構成となっている。また、基板押え31と基板ホルダ本体32とが、ねじ34で締め付けられる部分において互いに当接する構成となっている。さらに、基板ホルダ本体32において、基板押え31と当接する当接面325と、基板2と当接する当接面320とが、(図2等のZ方向において)互いに同じ高さとなるように構成されている。かかる構成によれば、基板ホルダ本体32の製作において、溝部323を形成する工程によって、当接面320、325、及び位置決めピン23の設置部を形成することができ、製造コストの低減を図ることができる。
図5(B)は、本発明の実施例1の変形例2に係る基板ホルダ30bの模式的部分断面図(切断部端面図)である。本変形例において実施例1、変形例1と共通する構成については同じ符号を付し、再度の説明は省略する。図5(B)に示すように、変形例2では、変形例1と異なり、基板押え31において、基板ホルダ本体32と当接する当接面315と、基板2と当接する当接面310とが、(図2等のZ方向において)互いに同じ高さとなるように構成されている。かかる構成によれば、基板押え31の製作において、溝部313を形成する工程によって、当接面310、315も形成することができ、製造コストの低減を図ることができる。
図6(A)は、本発明の実施例1の変形例3に係る基板ホルダ30cの模式的部分断面図(切断部端面図)である。本変形例において実施例1、変形例1、2と共通する構成については同じ符号を付し、再度の説明は省略する。図6(A)に示すように、変形例3では、基板ホルダ本体32の基板押え31との対向部における凸状部321よりも外側の領域を、実施例1等の溝部323のような溝状の凹凸形状を排した構成としている。具体的には、基板ホルダ本体32における当接面320よりも外側の領域が、基板2との非接触状態を形成すべく基板2との間に隙間を形成する単一の面326で構成されている。そして、その単一の面326の一部が、位置決めピン33の設置面及び基板押え31の当接面315と当接する面を兼ねる構成となっている。かかる構成によれば、基板ホルダ本体32を、実施例1のような溝部323や位置決めピン33の設置部の形成を必要としないシンプルな構成とすることができ、基板ホルダ本体32の製作におけるコストの低減を図ることができる。
図6(B)は、本発明の実施例1の変形例4に係る基板ホルダ30dの模式的部分断面図(切断部端面図)である。本変形例において実施例1、変形例1~3と共通する構成については同じ符号を付し、再度の説明は省略する。図6(B)に示すように、変形例4では、変形例3と異なり、基板押え31の基板ホルダ本体32との対向部における凸状部311よりも外側の領域を、実施例1等の溝部313のような溝状の凹凸形状を排した構成としている。具体的には、基板押え31における当接面310よりも外側の領域が、板2
との非接触状態を形成すべく基板2との間に隙間を形成する単一の面316で構成されている。そして、その単一の面316の一部が、基板ホルダ本体32の当接面325と当接する面を兼ねる構成となっている。かかる構成によれば、基板押え31を、実施例1のような溝部313の形成を必要としないシンプルな構成とすることができ、基板押え31の製作におけるコストの低減を図ることができる。
図7は、本発明の実施例2に係る基板ホルダ30eの基板ホルダ本体32eの模式的平面図である。本実施例において実施例1、変形例1~4と共通する構成については同じ符号を付し、再度の説明は省略する。実施例2に係る基板ホルダ30eは、2つの基板を収容し保持することができる構成となっている。具体的には、図7に示すように、2つの基板を同じ高さで水平方向に並べて保持することができるように構成されている。なお、図7は、基板ホルダ本体32eと位置決めピン33のみを図示しており、基板及び基板押えについては図示を省略している。
当接面310、320(凸状部311、321)は、本実施例では、略矩形の環状に連続的に形成しているが、途切れ途切れの断続的に形成してもよい。
また、当接面310、320の幅は、本実施例では、それぞれ同じ幅に形成しているが、異なる幅としてもよい。また、当接面310、320のそれぞれの当接位置を基板2の幅方向に互いにずらしてもよい。
位置決めピン33やねじ34の数や配置は、上記各実施例における数や配置に限定されず、適宜変更することができる。なお、ねじ34によるねじ止め位置は、基板の角から一定の間隔離れている方がピッチング発生をより確実に防止することができる。
上記各実施例及び各変形例は、可能な限りそれぞれの構成を互いに組み合わせることができる。
めピン、330…先端面(突き当て部)、34…ねじ(締結手段)
Claims (9)
- 被処理領域を含む第1主面と、前記第1主面とは反対側の第2主面と、前記第1主面と前記第2主面とを結ぶ端面とを有する基板を保持する基板ホルダであって、
前記被処理領域を露出させる開口を有する第1枠体と、
締結手段によって前記第1枠体に締結された第2枠体と、を備え、
前記第1枠体は、前記第1主面の前記被処理領域の外側の周縁領域に当接する第1当接部を有し、
前記第2枠体は、前記第2主面の前記周縁領域に対応する位置に当接する第2当接部と、前記端面に当接する第3当接部と、を有し、
前記第1主面と前記端面とのなす第1の角、及び、前記第2主面と前記端面とのなす第2の角のそれぞれが、前記第1枠体及び前記第2枠体のいずれからも離間するように、前記第1当接部、前記第2当接部、及び前記第3当接部が前記基板を保持することを特徴とする基板ホルダ。 - 前記第1当接部は、前記第1の角から内側に離れた位置で前記第1主面に当接し、
前記第2当接部は、前記第2の角から内側に離れた位置で前記第2主面に当接し、
前記第3当接部は、前記第1の角及び前記第2の角のそれぞれから内側に離れた位置で前記端面に当接することを特徴とする請求項1に記載の基板ホルダ。 - 前記第1枠体は、前記第1当接部の外側に、前記第1枠体と前記第1の角との間に隙間を形成するための溝部を有することを特徴とする請求項1または2に記載の基板ホルダ。
- 前記第2枠体は、前記第2当接部の外側に、前記第2枠体と前記第2の角との間に隙間を形成するための溝部を有することを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の基板ホルダ。
- 前記第2枠体が前記第3当接部を複数備えることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の基板ホルダ。
- 前記第1主面及び前記第2主面のそれぞれは、4辺を有する矩形であり、
前記端面は、前記4辺のそれぞれに対応して区分けされた第1ないし第4の部分を含み、
前記第3当接部が前記端面の第1の部分に当接し、
前記第1の部分に対向する第2の部分は、前記第1枠体及び前記第2枠体のいずれからも離間することを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の基板ホルダ。 - 請求項1~6のいずれか1項に記載の基板ホルダを、前記第1主面及び前記第2主面のそれぞれが鉛直方向に沿うように前記基板を保持した状態で搬送する搬送手段を備えることを特徴とする基板処理装置。
- 前記基板の、前記第3当接部に当接した端面が、鉛直方向下方に位置することを特徴とする請求項7に記載の基板処理装置。
- 請求項7または8に記載の基板処理装置と、
前記基板の前記被処理領域に成膜処理を行う成膜手段と、
を備えることを特徴とする成膜装置。
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