JP7041082B2 - シート芯材 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車用座席シートのシート芯材に関する。
近年、自動車用座席シートのシート芯材として、発泡粒子成形体の内部に金属等からなるフレーム部材が埋め込まれた、発泡粒子成形体とフレーム部材とを一体化させたシート芯材が用いられている。前記フレーム部材は、車両本体への取り付け用の部材や、衝突時の補強材用の部材などとして、発泡粒子成形体に埋め込まれる。
前記フレーム部材が発泡粒子成形体に埋め込まれているシート芯材は、例えば、以下のようにして製造される。まず、金型内の所定の位置にフレーム部材が配置される。次いで発泡粒子が金型内に充填され、そして発泡粒子同士が加熱より融着される。すなわち、フレーム部材と発泡粒子とを一体的に形成することによって、シート芯材が製造される。
なお、発泡粒子成形体は、一般的に、型内成形後に成形収縮を生じるため、金型寸法よりも収縮した寸法で発泡粒子成形体の形状が安定する。
このような収縮特性を有する発泡粒子成形体と、フレーム部材とが一体的に成形された場合、主に、発泡粒子成形体の収縮率とフレーム部材の収縮率が異なることに起因して、発泡粒子成形体の収縮によりフレーム部材自体が変形し、シート芯材に反りが発生することがあった。そして、シート芯材は目的の寸法精度を得ることができなくなり、シート芯材の車両への取り付け精度が低下する等の問題があった。
自動車用座席シートのシート芯材におけるこれらの問題を解決するための対策として、フレーム部材が露出するように発泡粒子成形体に分割空間を設け、該分割空間により、それぞれ独立して発泡粒子成形体が収縮することにより寸法を安定させる方法が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
国際公開WO2016/152530号公報
特許文献1の提案によれば、発泡粒子成形体が完全に分割された構造であるため、それぞれの分割された構造の発泡粒子成形体が独立して収縮できる。しかしながら、上記特許文献1のシート芯材は全体的な一体感に欠け、取り扱い時にシート芯材が撓んだり、変形するという問題があった。
本発明は、上記の問題を解消するためになされたものであって、発泡粒子成形体にフレーム部材が埋設されて一体化されても、発泡粒子成形体の変形が少なく、発泡粒子成形体の寸法精度に極めて優れ、フレーム部材と発泡粒子成形体との一体感と発泡粒子成形体の強度に優れるシート芯材を提供することを課題とする。
本発明は、以下に記載のシート芯材を提供する。
<1>熱可塑性樹脂発泡粒子成形体と、その周縁部に埋設されたフレーム部材とで構成された車両用シート芯材であって、前記フレーム部材は、フロントフレーム部と、リアフレーム部と、前記フロントフレーム部及びリアフレーム部を互いに連結する2つのサイドフレーム部からなり、前記発泡粒子成形体の前記2つのサイドフレーム部と交差するスリットが、前記サイドフレーム部外方側に該発泡粒子成形体の両端の連続部を残して、長手方向に沿って形成されており、前記スリットは前記発泡粒子成形体の厚み方向に貫通又は非貫通であり、前記連続部は、湾曲形状又は屈曲形状に形成されていることを特徴とするシート芯材。
<2>前記発泡粒子成形体の厚み方向に貫通又は非貫通の補助スリットが、前記サイドフレーム部の外方側に前記スリットの長手方向端部から前方に向けて、形成されていることを特徴とする<1>に記載のシート芯材。
<3>前記シート芯材の取付け時の上面視における前記発泡粒子成形体の投影面積に対する、前記スリットの開口面積の割合が、25%以下であることを特徴とする<1>又は<2>に記載のシート芯材。
<4>前記スリット間の非貫通部において、屈曲又は湾曲形状が繰り返し形成された連結部を有することを特徴とする<1>から<3>のいずれかに記載のシート芯材。
本発明のシート芯材は、発泡粒子成形体にフレーム部材が埋設されて一体化されており、変形が少なく寸法精度が極めて優れ、シート芯材としての一体感と強度を有するシート芯材となる。
本発明のシート芯材の一実施形態を示す概略図である。 連続部の湾曲形状の一実施形態を示す概略一部拡大図である。 スリットの断面形状を示した断面図であり、(A)はシート芯材の取付け時の鉛直方向に対して垂直にスリットを設けた断面図、(B)は断面形状が平行四辺形である。(C)はスリットの断面形状が台形である。 スリットの形状を示した概略図であり、(A)はフロント側に湾曲した形状、(B)はリア側に湾曲した形状、(C)はクランクを有する形状を示している。 断続したスリット間の非貫通部に連結部を形成した実施形態を示す概略図である。 (A)~(D)は、連結部の実施形態を示す概略斜視図であり、図5のA-A断面を示している。 (A)~(C)は、連結部の他の実施形態を示す概略斜視図である。 (a)、(b)は、実施例で用いたシート芯材の概略図である。 本発明のシート芯材の一実施形態を示す概略斜視図である。
本発明のシート芯材について図面に基づいて以下に詳述する。図1、図9は、本発明のシート芯材の一実施形態を示す概略図である。
本発明のシート芯材1は、熱可塑性樹脂発泡粒子成形体3(以下、発泡粒子成形体3ともいう)と、その周縁部に埋設されたフレーム部材2とで構成されたものである。フレーム部材2はフロントフレーム部21と、リアフレーム部22と、フロントフレーム部21及びリアフレーム部22を互いに連結する左右2つのサイドフレーム部23からなる。また、フレーム部材2は、概ねシート芯材1の周縁の形状に合わせて、環状に形成されていることが好ましく、また、フレーム部材2は、上面視で略矩形又は略正方形に形成されていることが好ましい。また、発泡粒子成形体3を厚み方向に貫通又は非貫通のスリット4であり、かつ、2つのサイドフレーム部23と交差するスリット4が形成されている。このスリット4は、サイドフレーム部23外側に発泡粒子成形体3の両端の連続部31(以下、湾曲又は屈曲部31ということがある)を残して、長手方向に連続又は断続して形成されている。そして、発泡粒子成形体3の両端部分の連続部31は、湾曲形状又は屈曲形状に形成されている。
発泡粒子成形体3は、熱可塑性樹脂により成形することができる。発泡粒子成形体3を構成する熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリブチレンサクシネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリ乳酸等のポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂等が挙げられる。また、ポリスチレン系樹脂とポリオレフィン系樹脂との複合樹脂、上記の樹脂の2種以上の混合物等を挙げることができる。これらの中でも、軽量性や強度の観点からは、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂とポリオレフィン系樹脂との複合樹脂が好ましい。中でもポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂が好ましく、ポリプロピレン系樹脂がより好ましい。また、ポリエチレンやポリプロピレン等の結晶性樹脂を含む熱可塑性樹脂からなる発泡粒子成形体3は、成形後に収縮しやすいため、本発明による効果がより得られやすくなる。
また、座席シートとして共に用いられるウレタン素材とシート芯材1との接着性の観点からは、発泡粒子成形体3の材料である上記熱可塑性樹脂からなる発泡粒子として、多層構造を有する発泡粒子を用いることが好ましい。例えば、発泡粒子が発泡状態の芯層とこれを被覆する被覆層との多層構造を有し、被覆層にウレタンとの接着性が優れる樹脂が用いられることで、得られる発泡粒子成形体3とウレタンとの接着性を更に向上させることができる。多層構造の発泡粒子としては、例えば、発泡状態の芯層がポリオレフィン系樹脂から構成され、被覆層がポリオレフィン系樹脂と、ポリスチレン系樹脂及び/又はポリエステル系樹脂との混合樹脂から構成される、ポリオレフィン系樹脂多層発泡粒子を挙げることができる。この中でも、被覆層がポリオレフィン系樹脂(A)とポリスチレン系樹脂及び/又はポリエステル系樹脂(B)とからなり、A:Bの重量比率が15:85~90:10のものが好ましい。
発泡粒子成形体3は、上記熱可塑性樹脂の発泡粒子を型内成形して形成される。発泡粒子は、この種の発泡粒子を製造するための通常公知の方法により製造することができる。例えば、プロピレン系樹脂発泡粒子の製造方法は、まず、オートクレーブ等の加圧可能な密閉容器内の所要量の分散媒体(通常は水)に、所望により界面活性剤を添加して、樹脂粒子を分散させる。そして、加熱下にて樹脂粒子が分散された分散媒体を撹拌するとともに、樹脂粒子に発泡剤を圧入して、発泡剤を樹脂粒子に含浸させる。そして、該容器内を加熱下で所定時間保持して樹脂粒子に二次結晶を形成させた後、高温高圧条件下の容器内から分散媒体とともに発泡剤を含浸させた樹脂粒子を低圧域(通常大気圧下)に放出して発泡させ、発泡粒子を得る。
発泡粒子成形体3の成形体密度は、0.015~0.3g/cmが好ましい。また、強度や軽量性に優れたシート芯材1とする観点からは、発泡粒子成形体3の成形体密度の下限は0.025g/cmであることがより好ましく、0.03g/cmであることがさらに好ましい。また、発泡粒子成形体3の成形体密度の上限は0.1g/cmがより好ましく、0.08g/cmが更に好ましい。また、ポリオレフィン系樹脂からなる発泡粒子成形体3の場合には、成形体密度の下限が0.018g/cmであることが好ましく、0.020g/cmであることが更に好ましい。ポリオレフィン系樹脂からなる発泡粒子成形体3の場合の見かけ密度の上限は、0.07g/cmが好ましく、0.06g/cmがより好ましい。なお、発泡粒子成形体3は、成形体密度が低いほど収縮量が大きくなる傾向にあるので、本発明の効果が発揮され易くなる。
また、異なる見かけ密度を有する発泡粒子成形体3を複数組み合わせて、一つの発泡粒子成形体3とすることもできる。この場合には、発泡粒子成形体3全体の平均の見かけ密度が上記の数値範囲内にあればよい。なお、ここで用いる見かけ密度は、発泡粒子成形体3を水没させて測定する水没法により求めることができる。
フレーム部材2の材質としては、例えば、鉄、アルミニウム、銅等の金属、樹脂が挙げられるが、シート芯材1の強度を向上させる観点から、金属製が好ましく、特に鋼材が好ましい。また、フレーム部材2は、線状、管状、棒状等、任意の形状のものを用いることができ、これらの中でも直径2~8mmの棒状または線状のワイヤー材を用いることが好ましい。ワイヤー材の直径は、3~7mmがより好ましい。
さらに、ワイヤー材は、引張強さが200N/mm以上であることが好ましく、シート芯材1の強度を向上させる観点から、250~1300N/mmであることがより好ましい。また、ワイヤー材の降伏点は、400N/mm以上であることが好ましく、440N/mm以上であることがさらに好ましい。なお、ワイヤー材の物性は、JIS G3532に基づいて測定することができる。また、フレーム部材2は、上記の材料を溶接や曲げ加工することにより環状に形成することができる。
フレーム部材2は、必ずしもワイヤー材のみで形成されている必要はなく、例えば、金属製のプレートなどによってワイヤー材が連結されて環状フレームを形成していてもよい。なお、環状のフレーム部材2は、基本構造としては略矩形や略正方形であることが好ましいが、シート芯材1や取り付け箇所の形状にあわせて、長辺や短辺部分を屈曲させたり、角部分を切り欠いたりすることもできる。
フレーム部材2は発泡粒子成形体3の内部に埋め込まれて発泡粒子成形体3と一体化されており、シート芯材1の強度の向上や、車両本体への取り付けのためなどにフレーム部材2が用いられる。本発明のシート芯材1は、図2に示すように、フロントフレーム部21と、リアフレーム部22と、フロントフレーム部21及びリアフレーム部22を互いに連結する左右のサイドフレーム部23から構成されるフレーム部材2が発泡粒子成形体3内に埋設されている。なお、該フレーム部材2は環状であることが好ましい。
なお、上記「埋設された」とは、発泡粒子成形体3内にフレーム部材2が一体化されたことを意味する。例えば、フレーム部材2が発泡粒子成形体3に密着して取り囲まれている場合だけでなく、フレーム部材2の周囲に部分的または全体的に形成された空隙(もしくは空間)を介してフレーム部材2が発泡粒子成形体3に取り囲まれている場合も含む。また、フレーム部材2は、その軸方向の全長が発泡粒子成形体3に埋設されている必要は無く、例えば、図2に示されるように、フレーム部材2の一部が発泡粒子成形体3から外部に露出していてもよい。なお、シート芯材1の強度の観点からは、発泡粒子成形体3からフレーム部材2が露出している部分は、フレーム部材2の全体長さの50%以下であることが好ましく、さらには30%以下であることがより好ましい。
また、発泡粒子成形体3に埋設されているフレーム部材2は、発泡粒子成形体3の収縮方向とフレーム部材2の軸方向との両方に対して略垂直となる方向の、フレーム部材2の動きが、発泡粒子成形体3により規制されている。したがって、フレーム部材2が、発泡粒子成形体3の収縮に対して動くことができるよう埋設されていることが好ましい。例えば、フレーム部材2にかかる発泡粒子成形体3の収縮力が主にシート芯材の幅方向に働く場合には、フレーム部材2の幅方向に垂直な位置において、発泡粒子成形体3によりフレーム部材2が狭持されることが好ましい。そして、フレーム部材2が発泡粒子成形体3に埋設されていることが好ましい。さらには、発泡粒子成形体3により上下方向からフレーム部材2が支持される状態であることが好ましい。
ここで、フレーム部材2におけるフロントフレーム部21とは、シート芯材1を自動車の車両に取り付けた状態において、自動車前方側の座席前方部に相当するフレーム部材2の部分を意味し、リアフレーム部22とは座席後方部に相当するフレーム部材2の部分を意味する。また、幅方向とはシート芯材1を自動車の車両に取り付けた状態において、自動車の左右方向を意味し、単に長手方向または車幅方向、幅方向ということがある。また、上下方向とは、シート芯材1を自動車の車両に取り付けた状態における、自動車の上下方向を意味し、また、厚み方向ということがある。
また、フレーム部材2には、図1、図2に示すように、シート芯材1を自動車の車体に取り付けるための掛け止め具24を発泡粒子成形体3から一部露出するように設けることができる。掛け止め具24の材質は特に限定されないが、通常、フレーム部材2と同様の材質ものとするのが好ましい。また、掛け止め具24は、車体本体に容易に掛け止めが可能な形状に形成することが好ましい。具体的には、加工性、取付性の観点からU字形状とするのが好ましい。
本発明のシート芯材1では、発泡粒子成形体3の厚み方向に貫通又は非貫通のスリット4が形成されている。また、スリット4は、2つのサイドフレーム部23と交差するように形成されている。また、サイドフレーム部23とスリット4の交差する部分においては、サイドフレーム部23の少なくとも一部が露出した状態となっていることが好ましい。また、露出の状態は十字状だけでなく、例えばT字状に交差していてもよい。さらには、図2等に示すように、厚み方向に貫通するスリット4が、フレーム部材2と十字に交差し、スリット4との交差部分でサイドフレーム部23が完全に露出していることが好ましい。また、スリット4は、サイドフレーム部23外側の発泡粒子成形体3の両端に形成された連続部31を残して幅方向に連続又は断続して形成されている。また、残された連続部31は、発泡粒子成形体3の収縮に伴って伸縮可能な湾曲形状又は屈曲形状に形成されている。
なお、前方部分の厚みが厚く、後方部分の厚みが薄い形状のシート芯材1では、発泡粒子成形体3の体積が比較的大きいフロントフレーム部21側の着座部の収縮量がリアフレーム部22側の着座部よりも大きい。また、車両への取り付けの観点から、フロントフレーム部21がシート芯材1の下面側に偏って埋設されている。このため、シート芯材1を金型から取り出した後に、リアフレーム部22側の発泡粒子成形体3がフロントフレーム部21側の発泡粒子成形体3の収縮に伴って引っ張られて、シート芯材1は全体的にV字状に変形し易くなる。そして、シート芯材1は、後方側端部の中央部分が前方側に変形し易くなる。例えば、リアフレーム部22側の発泡粒子成形体3では、幅方向端部側の発泡粒子成形体3が前方に向けて変形する。さらに、中央部分の発泡粒子成形体3は端部よりも大きく前方に向けて変形する。したがって、全体としてシート芯材1は上面視でV字状となるように変形する。
また、厚みが厚いフロントフレーム部21において、厚み方向において偏った位置にフレーム部材2が埋設されていると、収縮の方向は3次元的になり、シート芯材1の変形はさらに複雑化する。なお、本発明のシート芯材1では、特に、シート芯材1の前側端部の厚みTfとシート芯材1の後側端部の厚みTrとが、Tr×1.5<Tfであることが好ましく、Tr×1.7<Tfであることが更に好ましい。
本発明のシート芯材1によれば、スリット4を2つのサイドフレーム部23と交差するように幅方向に形成したことにより、特に、発泡粒子成形体3にかかる前後方向の収縮力を緩和することが可能となる。また、シート芯材1の変形を抑制することができる。特に、前方部分の厚みが厚く、後方部分の厚みが薄い形状のシート芯材1の成形後における、前後方向の収縮の影響を、より効果的に抑えることができる。一方、スリット4は、少なくとも発泡粒子成形体3のサイドフレーム部23の外方側に形成されていればよい。より好ましくは、発泡粒子成形体3の幅方向内方側に向けてもスリット4が延長されていることが好ましい。なお、延長された側のスリット形成部分は、必ずしもスリット4が完全に貫通していることを必須とするものではなく、その一部が溝状となっていてもよい。
また、サイドフレーム部23外側の発泡粒子成形体3の連続部31を残して幅方向にスリット4を形成して、連続部31を湾曲形状又は屈曲形状にすることより、連続部31の曲げ変形が可能となる。これにより、発泡粒子成形体3の収縮する力を分散させ、連続部31が弾性的な働きを生じさせることができる。また、連続部31により、効果的にシート芯材1の収縮を緩和することができる。したがって、シート芯材1は、フレーム部材2と発泡粒子成形体3との一体感に優れ、強度を有するものとなる。
連続部31における屈曲又は湾曲した部分の形成位置は、特に限定されるものではないが、発泡粒子成形体3の前後方向中央部からリアフレーム部22までの範囲に形成されていることが好ましい。また、連続部31は、中心部における前後方向の長さ(M)に対して、フロント側の発泡粒子成形体3端部から50~90%の部分に形成されることが好ましく、フロント側の発泡粒子成形体3端部から60~80%の部分に形成されることが好ましい。上記範囲に連続部31の屈曲又は湾曲した部分を形成することにより、フロントフレーム部21側の発泡粒子成形体3の収縮力の影響を効果的に緩和できると共に、変形し易いリア側の立ち上がり部分の強度への影響を少なくできる。したがって、シート芯材1は一体感を有するものとすることができる。
さらに具体的には、シート芯材1の形状は、図1に示すように、通常、車体との取り付け位置との関係でシートベルト等を設置するために、後方側の発泡粒子成形体3の幅方向長さが前方側の幅より短くなっている。また、発泡粒子成形体3の周縁形状は後方側でくびれた形状をしている。この部分にスリット4を形成して連続部31が形成されることにより、シート芯材1の周縁部分のくびれ形状を利用して、屈曲又は湾曲構造を形成することができる。さらに具体的には、幅方向に形成されたスリット4はシート芯材1のくびれ形状部分に形成されていることが好ましい。また、発泡粒子成形体3の厚み方向に貫通又は非貫通の補助スリットが、サイドフレーム部23の外方側の発泡粒子成形体3部分に、スリット4の長手方向外方側端部から前方に向けて形成されていることが好ましい。さらに、補助スリットは、発泡粒子成形体3を上下方向に形成されるスリットであることが好ましく、発泡粒子成形体3の上方又は下方が解放されたスリット、または上面から下面に貫通するスリットであることがより好ましい。スリット4と補助スリットが形成されることにより、スリット4と補助スリットが形成された部分の車幅方向外方側に、発泡粒子成形体3の両端部分が残され、発泡粒子成形体の周縁部分に連続部31が形成される。具体的には、スリット4の幅方向外方側端部において、くびれ形状を利用して前後方向に向けてスリット4と交わる補助スリットを形成し、残された発泡粒子成形体3端部部分に屈曲又は湾曲形状を形成させることが好ましい。スリット4の幅方向外方側端部において前後方向に向けて補助スリットを形成させることで、連続部31の形状における屈曲又は湾曲形状をより顕著なものとすることができ、発泡粒子成形体3の収縮力の影響を更に抑えることができる。
発泡粒子成形体3の連続部31における車幅方向の最小厚み(I)は、10~50mmであることが好ましい。車幅方向の最小厚み(I)が上記範囲内であれば、屈曲又は湾曲構造により曲げ変形による弾性力が発揮され、強度に優れるものとなる。上記観点から、15~30mmが更に好ましい。また、発泡粒子成形体3のJIS K7221-2(2006)の曲げ試験における曲げ撓み量は20mm以上であることが好ましい。なお、上記曲げ特性を満足する発泡粒子成形体3としては、成形体密度が0.018~0.07g/cmであるポリオレフィン系樹脂発泡粒子成形体が挙げられる。
また、連続部31の前後方向長さは、上記厚み(I)の部分において、好ましくは50~200mm、より好ましくは60~180mmに亘って、湾曲又は屈曲部31が形成されていることが好ましい。連続部31における前後方向長さは、スリット4部分と必要に応じて設けられる補助スリット部分との合計であり、発泡粒子成形体の周縁に沿って測定することができる。
さらに、スリット4は、図3(A)に示すように、シート芯材幅方向側の側壁を、シート芯材1の取付け時の鉛直方向に対して垂直に形成するほか、シート芯材1の取付け時の鉛直方向に対して、スリット4の貫通方向を傾斜させて形成することもできる。具体的には、図3(B)に示すような平行四辺形の断面形状や、図3(C)に示すような台形の断面形状が例示される。このように、スリット4の貫通方向をシート芯材1の取付け時の鉛直方向に対して傾斜して形成することにより、シート芯材1の上面部のスリット4の開口位置や開口面積を調整することが可能となる。特に、スリット4の前後の側面同士を平行に形成した場合には、前後方向にかかる収縮力や衝撃力に対して、力を上下方向に分散させる効果があるのでより好ましい。なお、スリット4の貫通方向とは、スリット開口部のスリット4の前後方向の中心を上面と下面とで結んだ線をいう。
また、スリット4のサイドフレーム部23における前後方向の長さ(m)は、単に切込みを入れたものから100mm程度の前後方向長さのスリット4が考慮される。さらに、シート芯材1の強度の観点からは、5~50mmであることが好ましい。なお、スリット4の発泡粒子成形体3の幅方向内方部分においては、前後方向長さは特に制限されるものではなく、肉盗みなどの目的で形成された貫通空間と結合されていてもよい。なお、この場合であっても、サイドフレーム部23外方におけるスリット4は、スリット形状をしており、その前後方向長さが10~50mmであることが好ましい。
スリット4の形成は、発泡粒子を型内成形した直後で、収縮が始まる前に、カッターなどの工具で形成することもできるし、スリット4を形成するように構成された成形金型を使用して発泡粒子成形体3の成形と同時に形成してもよい。スリット4を金型により成形する場合には、スリット4の前後方向長さ(m)は10~40mmであることが好ましく、15~30mmであることがより好ましい。
本実施形態のシート芯材1の取付け時の上面視投影面積に対するスリット4の開口面積は、25%以下であることが好ましい。スリット4の開口面積をこの範囲とすることにより、十分に変形を防止することができる。上記観点から、上面視投影面積に対するスリット4の開口面積は1~20%であることが好ましく、5~20%であることが更に好ましい。なお、上記開口面積には、スリット4が非貫通である場合の開口部分の面積も含まれる。なお、スリット4の開口面積には、貫通した補助スリットの開口面積は含まれないものとする。スリット4は、車幅方向において外方側端部からの長さが100mm以上であることが好ましく、200mm以上であることがより好ましい。なお、スリット4は車幅方向に連続して形成されていてもよい。
また、スリット4のシート芯材1の内方側の形状は、シート芯材1の形状に応じて適宜設定することができ、シート芯材1の上面視において、図1に示すように幅方向に直線状であってもよいし、図4(A)、(B)に示すようにフロント側あるいはリア側に弧を描く曲線状であってもよい。また、図4(C)に示すようにクランクを有する形状であってもよい。上記のように、完全に連続したスリット4が形成される場合には、シート芯材1の変形量をより小さくすることができる。また、図8(a)、図8(b)に示すように、シート芯材1の幅方向内方側においては、肉盗みなどの目的で形成された凹部や貫通空間6に接続したものであってもよい。
なお、スリット4の車幅方向(長手方向)の長さ(l)は、スリット4形成部分における発泡粒子成形体3の車幅方向全体長さ(L)の50%以上であることが好ましく、70%以上であることがより好ましく、80%以上であることが更に好ましい。なお、上限は概ね99%程度である。上記長さL、lは、スリット4の外縁側両端の前後方向中央部分において、発泡粒子成形体3車幅方向に直線を引き、該直線部分の延長線上をスリット4形成部分とする。そして、発泡粒子成形体3の両端部間の該直線の長さLを計測する。一方、スリット4の両端部間の長さlを算出する。なお、スリット4が断続して形成されている場合であっても、他のスリットや貫通穴と5~100mm程度の間隔で近接しており、前方視でスリット4と重なっている場合には、そのスリット4は車幅方向に連続して形成されていると判断し、スリット長さlを算出する。
本発明のシート芯材1では、サイドフレーム部23間において、スリット4が横幅方向に断続して形成されることが好ましい。また、断続したスリット4の間の非貫通部32には、連結部5が形成されていることがさらに好ましい。連結部5は、断続したスリット4の間の非貫通部32において、発泡粒子成形体3のフロント側とリア側をバネのように伸縮可能に連結するものである。
本実施形態のシート芯材1では、スリット4が断続的に形成されている場合において、スリット4の横幅方向の間の非貫通部32に伸縮性を有する連結部5を設けることにより、発泡樹脂成形体3における、比較的体積の大きいフロント側の収縮に伴い、連結部5の両端が前後に広がるように変形して収縮を吸収するとともに、シート芯材1の一体感と剛性感を保持させることが可能となる。
連結部5の形状は、スリット4の間の非貫通部32において、前後方向に伸縮可能に連結できる形状であれば特に限定されるものではなく、例えば、屈曲又は湾曲形状部分を有し、該屈曲又は湾曲形状部分が曲げ変形することによって連結部5全体として前後方向に伸縮可能とする形状が例示される。
具体的には、例えば、図6(A)~(D)に示す形状の接続部5を例示することができる。図6(A)~(D)は、断続したスリット4の間の非貫通部32を伸縮可能な形状に形成した連結部5の概略斜視図であり、図5における連結部5の実施形態のA-A断面を示している。図6(A)~(C)の実施形態は、いずれも非貫通部32の上下から横幅方向に互い違いに溝を設けることにより連結部5を形成している。図6(A)は、断面がW字状となる実施形態を示し、図6(B)は、断面がU字状となる実施形態を示し、図6(C)は、断面が角を落としたW字状の実施形態の連結部5を示している。また、図6(D)に示すように、非貫通部32において、上下方向から互い違いとなるように溝や切り込みを形成することにより、屈曲又は湾曲形状を形成することもできる。なお、溝や切り込みの形状を、例えば略V字型や略U字型に変更することもできる。図6(D)に示す、横断面が上下方向から互い違いとなるように溝や切り込みを形成した連結部5とすることにより、前後方向の伸縮のほか、フロント側とリア側の厚みの違いによる上下方向の収縮によるズレも吸収することができ、シート芯材1の三次元的な複雑な変形を抑制することが可能となる。
また、連結部5は、図7(A)~(C)に示すように、図6(A)~(C)の屈曲、又は湾曲形状を90度回転させて、縦方向にW字状やU字状に形成することもできる。
図7(A)は、スリット4の間の非貫通部32の平面視においてW字状の屈曲形状に形成となる実施形態を示し、図7(B)は、U字状の湾曲形状の実施形態を示し、図7(C)は、角を落としたW字状の実施形態を示している。上記の、図6、図7に示す連結部5の実施形態によれば、いずれの連結部5においても前後方向に伸縮可能な形状となっており、スリット4の間を支持して一体感及び強度を付与することができる。
連結部5における、屈曲又は湾曲部分の幅方向最小長さは、5~100mmであることが好ましく、10~80mmであることが更に好ましい。上記の長さで屈曲又は湾曲構造が形成されていれば、伸縮可能な形状として、収縮力や衝撃力を効果的に吸収することができる。
連結部5の数は、断続したスリット4の数に応じて適宜決定することができ、特に限定されるものではなく、例えば、図5に示すように3つのスリット4を幅方向に設けた場合には、スリット4の間に2つの連結部5を設けることができる。また、2つのスリット4の間に1つの連結部5を設けたり、4つのスリット4の間に3つの連結部5を設けることもできる。また、連結部5の材質は、通常、発泡粒子成形体3と同様の材質であるが、例えば、連結部5の強度や伸縮量等を調整するために、別材質の連結部5とすることもできる。
なお、本実施形態のシート芯材1における連続部31の形状は、図6(A)~(D)に示すような上下から横幅方向に互い違いに溝を設け形状や、図7(A)~(C)に示すようなこれらを90度回転させて縦方向にW字状やU字状に形成した連結部5のような形状は含まない。
本発明において連続部31は、スリット4による発泡粒子成形体3の収縮力の分散を吸収するために、弾性的な働きをすると同時に、芯材1の外周縁の一部を構成させることで、シート芯材1に一体感と強度を保持させる役割を果たすものである。そのため、連続部31の形状は、発泡粒子成形体3の両端部の強度を保持するために、可能な限りシート芯材1の端部の周縁形状を維持して屈曲又は湾曲形状に形成されている。
また、連結部5は、例えば、複数のスリット4を設けた場合には、スリット4間の非貫通部32に形成することにより、連続部31による芯材1の収縮力の吸収及び一体感と強度の保持を補助することができる。
本実施形態のシート芯材1の製造は、サイドフレーム部23と交差し、サイドフレーム部23外側の発泡粒子成形体3の連続部31を残す位置にスリット4を形成するための雄型部を形成させた形成用金型を用いる。そして、その成型用金型の所定の位置にフレーム部材2を配設した状態で、金型内に一次発泡させた発泡粒子を充填した後、加熱スチームを金型内に導入する。これにより、金型内の発泡粒子を加熱して二次発泡させ、発泡粒子表面を溶融させて発泡粒子成形体3を成形するとともに、フレーム部材2と一体化し、型内成形により得ることができる。所定の条件で形成させたシート芯材1は、金型から脱型した段階から発泡粒子成形体3の収縮が始まるが、金型により形成したスリット4により発泡粒子成形体3の収縮は緩和されて変形が抑制される。また、連続部31が湾曲形状又は屈曲形状に形成されているため、スリット4が発泡粒子成形体3の収縮を緩和する効果を阻害することなく、一体感と強度を有している。
また、上記の金型によるスリット4の形成方法のほか、金型内にスリット4を形成するための雄型部を形成させていない従来の金型を用いてシート芯材1を形成する。そして、金型から脱型した後に早い段階で、通常30分以内、より好ましくは10分以内で、切削等の方法によりスリット4を形成することもできる。
以下、本発明のシート芯材について、実施例により具体的に説明する。但し、本発明は実施例に限定されるものではない。
実施例1
直径4.5mm、引張強さ(JIS G3532 SWM-B)500N/mmの鉄製ワイヤー材を用いて製造した環状のフレーム部材を、自動車の座席シート芯材成形用金型(横幅方向1160mm、前後方向560mm、最大厚み200mm(前側端部90mm))の所定の位置に配置した。そして、金型内にポリプロピレン発泡粒子(見かけ密度0.024g/cm)を充填し、スチーム加熱して図1に示す形状のシート芯材を成形した。
スチームによる加熱は、両面の型のドレン弁を開放した状態で、スチームを5秒間型内に供給して予備加熱(排気工程)を行った。その後、成形スチーム圧である0.3MPa(G)より0.08MPa(G)低い圧力で一方加熱を行い、さらにその成形スチーム圧より0.04MPa(G)低い圧力で逆方向から一方加熱を行った後、成形スチーム圧で、両面から本加熱を行った。加熱終了後、放圧して30秒間空冷し、240秒間水冷してシート芯材を得た。なお、シート芯材の成形体密度は、0.03g/cmであった。
次いで、成形後10分以内に、図8(a)に示すように、サイドフレーム部23と交差し、サイドフレーム部23外側の発泡粒子成形体3の連続部31を残して、横幅1050mm、前後方向長さ40mmのスリット4をフロント部から300mmの位置に、スリット4を幅方向に向けてカッターナイフにより形成した。また、サイドフレーム部23外方側の発泡粒子成形体3周縁に沿って、前後方向にも幅方向40mmのスリット4を形成した。なお、サイドフレーム部23外側に残した発泡粒子成形体3の幅は、片側20mmであり、スリット4の外方側端部において屈曲構造を有していた。また、屈曲構造を形成している部分の発泡粒子成形体3の周縁の長さは概ね150mmであった。
実施例2
実施例1と同様にしてシート芯材を成形した。成形後10分以内に、サイドフレーム部23の間の発泡粒子成形体3の湾曲又は屈曲部31を残して、図8(b)に示すように、横幅1050mm、前後方向長さ40mmのスリット4をフロント部から300mmの位置に、形成した。なお、サイドフレーム部23外側に残した発泡粒子成形体3の幅(連続部31の幅)は、片側20mmであり、スリット4の外方側端部において屈曲構造を有していた。なお、屈曲構造を形成している部分の発泡粒子成形体3の周縁の長さは概ね150mmであった。また、スリット4は、外方側湾曲又は屈曲部31から400mmの位置に、それぞれ連結部を形成してた。そして、成形したスリット4の間の非貫通部32に図6(c)に示す形状の、上下方向に凹凸を有する連結部5を形成した。連結部5は前後方向長さが40mm、幅方向長さが60mmであった。
実施例3
実施例1と同様にしてシート芯材を成形した。成形後10分以内に、サイドフレーム部23の間の発泡粒子成形体3の湾曲又は屈曲部31を残して、図8(b)に示すように、横幅1050mm、前後方向長さ20mmのスリット4をフロント部から300mmの位置に、形成した。なお、サイドフレーム部23外側に残した発泡粒子成形体3の幅(連続部31の幅)は、片側20mmであり、スリット4の外方側端部において屈曲構造を有していた。なお、屈曲構造を形成している部分の発泡粒子成形体3の周縁の長さは概ね130mmであった。
比較例1
実施例1と同様にしてシート芯材を成形した。成形したシート芯材にはスリット4は形成しなかった。
比較例2
実施例1と同様にしてシート芯材を成形した。成形後10分以内に、サイドフレーム部23の間と交差するようにして、スリットの前後方向長さ10mmの矩形のスリット4をフロント部から360mmの位置、幅方向端部から140mmの位置にカッターナイフにより1つ形成した。なお、シート芯材はスリットによって完全に分断されている。
上記の条件で製造した実施例及び比較例のシート芯材を60℃の雰囲気下で12時間養生した後除冷し、シート芯材のリア側の図8(a)、図8(b)に示す(1)~(4)の位置の寸法変形量を測定した。なお、変形量の基準とした寸法は、測定位置の設計上の前後方向の寸法、具体的には金型の寸法(560mm)とした。
また、得られたシート芯材の強度の評価として、以下の方法により測定を行った。シート芯材のフロント側を固定した後、リア側中央部を引張り力10Nでリア側に引っ張り、そのときのリア側中央部の変位量を測定した。その測定結果を表1に示す。
Figure 0007041082000001
表1の結果から、実施例1、2のシート芯材の変形量は小さいものであった。また、連結部5を設けた実施例2では、連結部5を設けなかった実施例1に比べて変形量が飛躍的に小さいものとなり、シート芯材の強度が向上していた。
これらの結果から、サイドフレーム部外側に連続部を形成し、さらに連結部を設けることにより、スリットが発泡粒子成形体の収縮を逃がす効果を阻害することなく、より一体感と剛性感を有するシート芯材とすることができることが確認された。

Claims (2)

  1. 熱可塑性樹脂発泡粒子成形体と、その周縁部に埋設されたフレーム部材とで構成された車両用シート芯材であって、
    前記フレーム部材は、フロントフレーム部と、リアフレーム部と、前記フロントフレーム部及びリアフレーム部を互いに連結する2つのサイドフレーム部からなり、
    前記発泡粒子成形体の前記2つのサイドフレーム部と交差するスリットが、前記サイドフレーム部外方側に該発泡粒子成形体の両端の連続部を残して、長手方向に沿って形成されており、
    前記スリットは前記発泡粒子成形体の厚み方向に貫通又は非貫通であり、
    前記発泡粒子成形体の厚み方向に貫通又は非貫通の補助スリットが、前記サイドフレーム部の外方側に前記スリットの長手方向端部から前方に向けて形成されており、
    前記連続部は、湾曲形状又は屈曲形状に形成されていることを特徴とするシート芯材。
  2. 前記シート芯材の取付け時の上面視における前記発泡粒子成形体の投影面積に対する、前記スリットの開口面積の割合が、25%以下であることを特徴とする請求項1に記載のシート芯材。
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