JP3217070U - 車両用シート芯材 - Google Patents

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Abstract

取付フックを備えたフレーム部材が埋設された発泡粒子成形体からなる車両用シート芯材において、その車体への取付性を改善すること。【解決手段】熱可塑性樹脂発泡粒子成形体10と、上記発泡粒子成形体の周縁に沿って発泡粒子成形体に埋設されたフレーム部材20との一体成形体からなる車両用シート芯材1であって、上記フレーム部材は、フレーム本体21と、フレーム本体から外方に向けて形成された取付フック22とを有し、上記取付フックの先端が発泡粒子成形体の外方に露出しており、上記発泡粒子成形体は、上記取付フックの周囲部分が窪んだ凹陥部12を有しており、上記取付フックのフレーム本体側が発泡粒子成形体に埋設されている車両用シート芯材1とした。【選択図】図3

Description

本考案は、車両用シート芯材に関するもので、特に、熱可塑性樹脂からなる発泡粒子成形体で構成された本体と、上記本体の周縁に沿って埋設されたフレーム部材との一体成形体からなる車両用シート芯材に関するものである。
近年は、車両用シートに用いる芯材として、熱可塑性樹脂の発泡粒子成形体からなるシート芯材を用いることが多くなっている。
この発泡粒子成形体からなるシート芯材は、ウレタンフォームに比べて軽量化が可能なうえ、強度の高いシート芯材を形成しやすいというメリットがある。
かかる発泡粒子成形体からなるシート芯材は、成形金型の成形空間内に熱可塑性樹脂製の発泡粒子を充填し、この成形空間内に高温の水蒸気等の加熱媒体を導入して発泡粒子同士を加熱融着させることで得られる。また、シート芯材の形状や強度を保持するため、また車体に連結するための取付フックを設けるために、発泡粒子成形体を成形するための金型内に取付フックを備えたフレーム部材を配置した状態で発泡粒子成形体を成形することで、発泡粒子成形体と埋設されたフレーム部材との一体成形体からなるシート芯材を得る方法が知られている(例えば、特許文献1,2)。
特開2011−036275号公報 国際公開WO2017/094659号公報
しかしながら、フレーム部材と発泡粒子成形体とを一体的に成形して、発泡粒子成形体内にフレーム部材が埋め込まれた成形体を作製した場合には、取付フックを備えたフレーム部材の製造誤差、成形の際のフレーム部材の金型内における配置誤差、更には成形後に起こる発泡粒子成形体の収縮等によって、車体への取付部として機能する取付フックの位置がバラつき、車体への取付性に支障が生じるおそれがあった。また、特許文献2の芯材のように、発泡粒子成形体の取付フックの周囲に肉抜部を形成した場合、シート芯材の設計によっては、取付フックを引抜く衝撃に対する耐引抜き性が低下するおそれがあった。
本考案は、上述した背景技術が有する実情に鑑みて成されたものであって、その目的は、取付フックを備えたフレーム部材が埋設された発泡粒子成形体からなる車両用シート芯材において、取付フックを引抜く衝撃に対する耐引抜き性を維持しつつ、その車体への取付性を改善することにある。
上記した目的を達成するため、本考案は、次の〔1〕〜〔6〕に記載した車両用シート芯材とした。
〔1〕熱可塑性樹脂発泡粒子成形体と、上記発泡粒子成形体の周縁に沿って発泡粒子成形体に埋設されたフレーム部材との一体成形体からなる車両用シート芯材であって、
上記フレーム部材は、フレーム本体と、フレーム本体から外方に向けて形成された取付フックとを有し、
上記取付フックの先端が発泡粒子成形体の外方に露出しており、
上記発泡粒子成形体は、上記取付フックの周囲部分が窪んだ凹陥部を有しており、
上記取付フックのフレーム本体側が発泡粒子成形体に埋設されていることを特徴とする、車両用シート芯材。
〔2〕上記取付フックの先端が、車両用シート芯材の前方側において発泡粒子成形体の下面から露出していることを特徴とする、上記〔1〕に記載の車両用シート芯材。
〔3〕上記凹陥部の深さが、10〜30mmであることを特徴とする、上記〔1〕又は〔2〕に記載の車両用シート芯材。
〔4〕上記凹陥部の深さと上記取付フックの埋設長さとの合計長さ(A)に対する、上記凹陥部の深さ(B)の比(B/A)が、15〜60%であることを特徴とする、上記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の車両用シート芯材。
〔5〕上記凹陥部が、取付フックの周囲の20〜80mmの範囲にわたって開口していることを特徴とする、上記〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の車両用シート芯材。
〔6〕上記発泡粒子成形体を構成する熱可塑性樹脂が、ポリオレフィン系樹脂又はポリスチレン系樹脂とポリオレフィン系樹脂との複合樹脂であることを特徴とする、上記〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の車両用シート芯材。
上記した本考案に係る車両用シート芯材によれば、車体への取付手段となる取付フックの周囲において、車両用シート芯材を構成する発泡粒子成形体に凹陥部が形成されているので、取付フックを引抜く衝撃に対する耐引抜き性を維持しつつ、取付フックが位置調整し易いものとなるとともに、取付フックの周囲における車体との接触が抑制され、車体への取付性が良好なものとなる。
本考案による車両用シート芯材の一実施形態を示した斜め後方から見た概念的な斜視図である。 図1に示した車両用シート芯材の概念的な平面図である。 図1に示した車両用シート芯材の裏面側の一部を示した概念的な斜視図である。 図2のX−X線に沿う部分の概念的な拡大断面図である。 本考案による車両用シート芯材の他の実施形態の裏面側の一部を示した概念的な斜視図であって、(a)は成形直後の図、(b)は成形後、発泡粒子成形体の収縮が終了した後の図である。
以下、本考案の車両用シート芯材の実施形態について、図面に基づいて説明する。
本考案に係る車両用シート芯材1は、図1に示したように、熱可塑性樹脂からなる発泡粒子成形体で構成された本体10と、該本体10の周縁に沿って発泡粒子成形体に埋設されたフレーム部材20との一体成形体からなるものである。
この車両用シート芯材1の全体形状に特に制限はないが、平面視で略長方形である立方体が一般的である。もちろん、熱可塑性樹脂発泡粒子成形体からなる本体10の平面視での形状及び厚み等は、当該車両用シート芯材1が取り付けられる車体の形状によって種々変化する。
なお、本明細書においては、上記車両用シート芯材1を車体に設置したときに車両の前後方向を該シート芯材1の前後方向、車両の上下方向を該シート芯材1の上下方向あるいは厚み方向、車両の幅方向(左右方向)を該シート芯材1の幅方向(左右方向)とする。
また、上記フレーム部材20が埋設されるとは、発泡粒子成形体からなる本体10内に上記フレーム部材20が埋め込まれていることであり、フレーム部材が本体に密着して取り囲まれている場合のほか、フレーム部材の周囲に形成された空間を介してフレーム部材が本体に取り囲まれているものも上記埋設に含まれる。また、上記フレーム部材20は、その全体が発泡粒子成形体からなる本体10に埋設されている必要は無く、フレーム部材の一部が本体の外部に露出していてもよい。
また、上記フレーム部材20が発泡粒子成形体の周縁に沿って発泡粒子成形体に埋設される形態は、フレーム部材が、少なくとも発泡粒子成形体の後端部付近及び左右両端部付近に埋設される形態が含まれる。
上記本体10を構成する発泡粒子成形体の基材樹脂は、適宜選択可能であるが、例えば、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリ乳酸等のポリエステル系樹脂、その他、ポリスチレン系樹脂とポリオレフィン系樹脂との複合樹脂などの熱可塑性樹脂を広く用いることができる。これらの中でも、強度と耐衝撃性とのバランスに優れるシート芯材が得られることから、ポリオレフィン系樹脂又はポリスチレン系樹脂とポリオレフィン系樹脂との複合樹脂を用いることが好ましく、ポリプロピレン系樹脂を用いることがより好ましい。
また、上記本体2を構成する発泡粒子成形体の見かけ密度は、20〜200g/Lであることが好ましい。これは、見かけ密度が上記範囲内であれば、車両用シート芯材としての強度や耐衝撃性に優れるとともに、フレーム部材20の保持性も優れたものとなる。上記観点から、発泡粒子成形体の見かけ密度は25〜100g/Lであることが更に好ましく、30〜80g/Lであることが特に好ましい。図示した実施形態においては、ポリプロピレン系樹脂発泡粒子成形体を用いた。この成形体の密度は30g/Lであった。なお、異なる見かけ密度を有する発泡粒子成形体を複数組み合わせて、一つの発泡成形体とすることもできる。この場合には、発泡粒子成形体全体の平均の見かけ密度が上記範囲内であればよい。ここで、見かけ密度は発泡粒子成形体の重量を発泡粒子成形体の外形寸法から算出される容積で割り算することにより求められる値である。
フレーム部材20が一体化された発泡粒子成形体は、公知の方法により製造することができる。
例えば、オートクレーブ等の加圧可能な密閉容器内に分散媒体(通常は水)と、所望により界面活性剤等を添加し、その中に上記した熱可塑性樹脂からなる粒子を分散させ、加熱下において発泡剤を圧入し、撹拌して発泡剤を樹脂粒子に含浸させる。次いで、発泡剤を含浸させた樹脂粒子を高温高圧条件下の容器内から分散媒体とともに低圧域(通常大気圧下)に放出させるなどして、所定倍率に発泡した発泡粒子を製造する。次に、この発泡粒子を、予めフレーム部材20を所定の位置に配設した金型内に充填し、高温の水蒸気等の加熱媒体を導入することにより型内成形を行うことで発泡粒子同士を相互に融着させる。これにより、発泡粒子成形体が形成されるとともに、フレーム部材と発泡粒子成形体とが一体化され、埋設されたフレーム部材と発泡粒子成形体との一体成形体を製造することができる。
本体10に埋設されるフレーム部材20は、フレーム本体21と、フレーム本体から外方に向けて形成された取付フック22とを有している。フレーム部材20は、例えば、鉄、アルミニウム、銅などからなる金属製フレーム部材や、エンジニアリングプラスチック、ガラス繊維強化樹脂などからなる樹脂製フレーム部材を挙げることができ、また、これらを適宜組み合わせたものであってもよい。また、フレーム本体21の形状は、車体への取り付けや、衝突時の補強として機能する形状であれば特に制限はないが、少なくとも、発泡粒子成形体からなる本体10の周縁部に配置できる環状のものとし、且つ、車体へ取り付けるための取付フック22がフレーム本体21の適所に接続されたものとする。環状のフレーム本体であれば、剛性の異なるフレーム部材を接続したもの、例えば、最も強度が要求される前方は剛性の高い線状のフレーム部材で構成し、両側方及び後方は前方側よりも細い線状のフレーム部材で構成したものとしてもよく、また一部に異種の材料を介在させたものであってもよい。また取付フック22は、上記環状としたフレーム本体21の一部を折曲することにより形成したものとしてもよく、また別体の取付フックを溶接等の手段によりフレーム本体の適所に固定したものであってもよい。更には、金属製や樹脂製のプレートをフレーム本体に固定し、該プレートに取付フックを立設するようにしたものでもよい。
なお、通常、車両用シートとして用いられる場合には、図2に示すように、車両用シート芯材1の周縁部を補強し得るよう、略矩形に形成した環状のフレーム本体21からなるフレーム部材20を発泡粒子成形体からなる本体10の前端部付近、後端部付近及び左右両端部付近に埋設することが望ましい。図示した実施形態に係るものにあっては、ワイヤー部材を折曲した略四角形の環状のフレーム本体21からなるフレーム部材20であり、前方のワイヤー部材の左右方向端部には、車体に取り付けるためのU字状の取付フック22aが下方に向けて二個結合されており、後方のワイヤー部材には、バックシートと連結するためのU字状の取付フック22bが後方に向けて一個結合されている。なお、これらの取付フック22a,22bの数及び形状は特に限定されるものではない。
本体10を構成する発泡粒子成形体は、長手と短手を有する上面視略長方形に形成されている。該発泡粒子成形体の大きさは、取り付ける車体に応じて適宜設計されるが、後部座席のシート芯材として用いる場合、概ね、長手方向の長さは1000〜1500mm、短手方向の長さは400〜700mm程度に形成されている。また厚みは概ね5〜250mmで、最大厚みは250mm以下、好ましくは220mm以下に形成されている。そして、該発泡粒子成形体には、車体に形成された凸部を逃げるためなどの厚み方向に貫通した肉抜き部11が形成されている。該肉抜き部11の大きさ、形状及び数も、取り付ける車体に応じて適宜設計されるが、図示した実施形態に係るものにあっては、発泡粒子成形体の後方側において、略矩形の厚み方向に貫通した肉抜き部11が長手方向に沿って3個並んで形成されている。
フレーム部材20は、上記したようにフレーム本体21と、フレーム本体から外方に向けて形成された取付フック22とを有しており、上記取付フックの先端は発泡粒子成形体の外方に露出している。
図示した実施形態に係るものにあっては、上記フレーム本体21から外方に向けて形成された前方側の取付フック22aは、上記本体10を構成する発泡粒子成形体の厚み方向下方に向けて突起しており、その先端部が発泡粒子成形体の裏面(下面)から外方に突出して露出している。また、フレーム本体21の後方側に形成された取付フック22bは、発泡粒子成形体の後方に向けて突起しており、その先端部が発泡粒子成形体の後方面側から外方に突出している。
本考案による車両用シート芯材1(本体10を構成する発泡粒子成形体の最大厚み:200mm)においては、発泡粒子成形体は、発泡粒子成形体の外方に先端が露出しているU字状の上記取付フック22(鉄製:直径4.5mm)の周囲部分が発泡粒子成形体の外方から内方に向かって窪んだ凹陥部12を有している。また、上記取付フック22のフレーム本体21側が発泡粒子成形体に埋設されている。
車体への芯材の取付けは、通常、車体側に取り付けられた係止部材に芯材側の取付フックを挿入し、係止部材と取付フックとを係止することで行われる。また、通常、車体側の係止部材や係止部材の周辺部分は、車体上方側に突出するように形成されている。この際、芯材側の取付フックを備えたフレーム部材の製造誤差、成形の際のフレーム部材の金型内における配置誤差、成形後に起こる発泡粒子成形体の収縮等により、車体への取付部として機能する取付フックの位置がバラついた場合には、芯材の取付け時に車体と芯材とが接触する等して、車体への取付けがしにくくなるおそれがあった。
一方、本発明においては、芯材を構成する発泡粒子成形体に、芯材の下面(基準面)から一段下がって形成された凹陥部12の存在により、取付フック22の発泡粒子成形体への埋設長さを一定量確保し、取付フックを引抜く衝撃に対する耐引抜き性を維持しつつ、該取付フック22が位置調整し易いものとなるとともに、取付フック22の周囲における車体との接触が抑制され、車体への取付性が良好なものとなる。かかる観点から、図示した実施形態の如く、上記取付フック22は、先端が車両用シート芯材1の前方側において発泡粒子成形体の下面から下方に突出して露出する取付フック22aであることが好ましく、上記凹陥部12は、車両用シート芯材1の前方側において発泡粒子成形体の下面から下方に突出して露出する上記取付フック22aの周囲において、発泡粒子成形体の下面から上面に向かって窪んだ凹陥部12とすることが好ましい。発泡粒子成形体の下面から上面に向かって窪んだ凹陥部の場合、車体からの車両用シート芯材の取り付け、取り外しがしやすくなり、より作業性に優れる車両用シート芯材となる。
なお、上記凹陥部12は芯材の耐引抜き性を維持しつつ、車体への取付性を向上させるものである一方、芯材の設計によっては、本体10を構成する発泡粒子成形体の収縮により車両用シート芯材1の湾曲等が生じることで、車体への取付性が低下するおそれがある。その場合には、後述するように、発泡粒子成形体に埋設されたフレーム本体21や取付フック22に隣接してスリットや切り込み等の空間を発泡粒子成形体に適宜設けることで、発泡粒子成形体の収縮による影響を抑制することができる。この時に形成されるスリット等は、上記した凹陥部12とは区別されるものである。
また、上記した車体への取付性と、フック自体の耐衝撃性及び耐引抜性との兼ね合いから、図4に示した上記凹陥部12の深さと取付フック22の埋設長さとの合計長さ(A)に対する、凹陥部12の深さ(B)の比(B/A)が15〜60%であることが好ましく、20〜50%であることが更に好ましい。これは、車体への取付性のみを考慮した場合には、取付フックの周囲に形成する凹陥部は深い、即ち取付フックの多くの部分を露出させた方が位置調整し易いためによいが、取付フックの多くの部分が発泡粒子成形体によって覆われていない場合には、シート芯材の設計によっては、取付フックが外部からの衝撃また引抜力に対して弱いものとなるおそれがあることから、上記した数値範囲の深さの凹陥部とすることが好ましい。なお、凹陥部12の深さは、概ね10〜30mmであることが好ましく、10〜20mmであることが更に好ましい。
また、車体への取付性の観点から、上記凹陥部12は、取付フック22の周囲の20〜80mmの範囲にわたって開口していることが好ましく、25〜60mmの範囲にわたって開口していることが更に好ましい。なお、この場合の凹陥部12は、車両用シート芯材1の水平方向(シート芯材の上下方向に対して垂直な面)における、取付フック22の一端から凹陥部12の周縁までの距離が、上記取付フックの周囲の範囲を満たす範囲となるように開口して形成されている凹陥部を意味する。
また、同様の観点から、取付フック22の突出長さ(C)は15〜80mmであることが好ましく、20〜60mmであることが更に好ましい。
また、シート芯材の上面にポリウレタンフォームを積層する場合、ポリウレタンフォーム積層用の成形型内において、シート芯材の上面にポリウレタンフォーム形成用原料を供給し、該原料を発泡させてポリウレタンフォームを形成する際に、芯材の下方側に原料が回り込むことがある。この際、上記凹陥部が形成されていると、芯材の下方側に原料が回り込んだ場合であっても、芯材のフック部近傍にポリウレタンフォームが形成されにくくなり、芯材の車体への取り付け性を維持しやすくなる。
なお、凹陥部12の深さは、シート芯材上下方向における、凹陥部の下端(底面)から芯材の前方側の凹陥部の上端(芯材の基準面)までの長さである。
また、取付フック22の埋設長さは、シート芯材上下方向における、フレーム本体21から凹陥部の下端(底面)までの長さである。
また、取付フック22の突出長さは、シート芯材上下方向における、芯材の前方側の下面(基準面)から取付フックの先端部までの長さである。
上記凹陥部12は、取付フックの周囲全体を囲う側壁を有する凹陥部とすることができる。なお、側壁とは、凹陥部の下端(底面)から凹陥部の上端に向かって立ち上がる発泡粒子成形体部分を意味する。また、上記凹陥部12は、取付け時の視認性を高め、取付フックの位置調整を容易にする観点から、車両用シート芯材1の少なくとも側方側において開口して形成されていても良い。
また、凹陥部12は、底面が平坦に形成されている凹陥部であることが好ましい。
図示した実施形態に係る車両用シート芯材1にあっては、車両用シート芯材1の前方側両端部において発泡粒子成形体の下面から下方に向かって突出した2個の取付フック22a,22aの周囲部分に、それぞれ凹陥部12の深さと該取付フック22aの埋設長さとの合計長さ(A)に対する、凹陥部12の深さ(B)の比(B/A)が35%程度の凹陥部12(凹陥部12の深さ:15mm)が取付フックの周囲の30〜40mmの範囲にわたって開口して形成されている。また、該凹陥部12は、矩形で底面は平坦に形成され、取付フック22aの周囲全体を囲う側壁を有している。取付フック22aの突出長さ(C)は30mm程度である。
上記本体10を構成する発泡粒子成形体において、上記取付フック22の周囲に設けた凹陥部12は、発泡粒子成形体の成形直後に、カッターなどの工具で形成することもできるし、凹陥部12をも形成可能な成形金型を利用し、本体10を構成する発泡粒子成形体の成形時に形成するようにしてもよい。
また、本体10を構成する発泡粒子成形体の収縮による車両用シート芯材1の湾曲や局所的な寸法のずれを抑制するために、発泡粒子成形体に埋設されたフレーム本体21や取付フック22に隣接してスリットや切り込み等の空間13を該発泡粒子成形体に適宜設けることができる。このスリットや切り込み等の空間13は、発泡粒子成形体の収縮の方向や移動量を予測して、例えば、発泡粒子成形体のフレーム本体21を挟んで該発泡粒子成形体の収縮方向側とは反対側に形成することや、図5(a)に示すように、取付フック22のシート芯材1長手方向外方に形成することができる。図5(a)においては、このような空間13が形成されていることにより、本体10を構成する発泡粒子成形体が長手方向内側に収縮しても空間13が逃げ部として作用するため、発泡粒子成形体により取付フック22が長手方向内方に押されにくくなり、車両用シート芯材1の湾曲や取付フック22の位置のバラつきを抑制することができる。なお、収縮が終了した発泡粒子成形体には、図5(b)に示すように、取付フック22のシート芯材1長手方向内方に空間13が形成されることになる。
上記した本考案の車両用シート芯材1は、取付フック22を介して車体に取り付けられるものであるが、該車両用シート芯材1の上面や側面には、例えばウレタンフォームなどの軟質合成樹脂発泡体が積層され、さらに、その積層体の前面、側面及び上部などの外周面を、織編物、ビニールレザー、皮革などの表皮材で被覆されることで車両用座席が形成される。
以上、本考案に係る車両用シート芯材の実施形態を説明したが、本考案は、既述の実施形態に限定されるものではなく、実用新案登録請求の範囲に記載した本考案の技術的思想としての車両用シート芯材の範囲内において、種々の変形及び変更が可能であることは当然である。
本考案によれば、車体への取付性が良好な車両用シート芯材を提供できるため、該車両用シート芯材にウレタンフォームなどの軟質合成樹脂発泡体を積層し、さらにその積層体の外周面を、織編物、ビニールレザー、皮革などの表皮材で被覆することで車両用座席として広く使用することができるものとなる。
1 車両用シート芯材
10 本体(発泡粒子成形体)
11 肉抜き部
12 凹陥部
13 スリットや切り込み等の空間
20 フレーム部材
21 フレーム本体
22,22a,22b 取付フック

Claims (6)

  1. 熱可塑性樹脂発泡粒子成形体と、上記発泡粒子成形体の周縁に沿って発泡粒子成形体に埋設されたフレーム部材との一体成形体からなる車両用シート芯材であって、
    上記フレーム部材は、フレーム本体と、フレーム本体から外方に向けて形成された取付フックとを有し、
    上記取付フックの先端が発泡粒子成形体の外方に露出しており、
    上記発泡粒子成形体は、上記取付フックの周囲部分が窪んだ凹陥部を有しており、
    上記取付フックのフレーム本体側が発泡粒子成形体に埋設されていることを特徴とする、車両用シート芯材。
  2. 上記取付フックの先端が、車両用シート芯材の前方側において発泡粒子成形体の下面から露出していることを特徴とする、請求項1に記載の車両用シート芯材。
  3. 上記凹陥部の深さが、10〜30mmであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の車両用シート芯材。
  4. 上記凹陥部の深さと上記取付フックの埋設長さとの合計長さ(A)に対する、上記凹陥部の深さ(B)の比(B/A)が、15〜60%であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の車両用シート芯材。
  5. 上記凹陥部が、取付フックの周囲の20〜80mmの範囲にわたって開口していることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の車両用シート芯材。
  6. 上記発泡粒子成形体を構成する熱可塑性樹脂が、ポリオレフィン系樹脂又はポリスチレン系樹脂とポリオレフィン系樹脂との複合樹脂であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の車両用シート芯材。
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