JP7039999B2 - 重合体の製造方法 - Google Patents
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Description
前記の文献には、アミン分解後の重合体が高温に曝された時の臭気について示唆も開示されておらず、前記臭気の解決手段については、未だ示されていない。
そこで、前記チオカルボニルチオ基に対して特定量の求核剤を反応させることで、高温に曝された時の臭気が大幅に低減された重合体を得ることができるという知見を得た。また、更に、前記の求核剤反応後の重合体を吸着剤処理及び/又は揮発分除去処理を行う事で、前記臭気及び/又は求核剤由来の臭気を一層低減できることを見出し、本発明を完成した。
〔1〕下記一般式(1)で表されるチオカルボニルチオ基を末端に有し、且つ、アクリレート化合物を含む単量体を構成単位とする重合体(P)を得る工程と、
次いで、当該重合体(P)のチオカルボニルチオ基に対して、求核剤を2~90モル当量反応させて、重合体(A)を得る工程を含む、重合体の製造方法。
〔2〕前記求核剤が1級及び/又は2級アミン化合物を含む、〔1〕に記載の重合体の製造方法。
〔3〕前記重合体(A)を化学吸着型吸着剤及び/又は物理吸着型吸着剤で処理して重合体(B)を得る工程を含む、〔1〕又は〔2〕に記載の重合体の製造方法。
〔4〕前記化学吸着型吸着剤が、ゼオライト、非晶質複合酸化物、非晶質活性酸化物、並びに、Ag、Cu、Zn及びMnから選ばれる原子の少なくとも1種を含有する複合物からなる群より選択される少なくとも1つを含む、〔3〕に記載の重合体の製造方法。
〔5〕前記物理吸着型吸着剤が、活性炭又はケイソウ土の少なくとも一方を含む、〔3〕に記載の重合体の製造方法。
〔6〕前記重合体(A)に含まれる揮発分を除去して重合体(C)を得る工程を含む、〔1〕又は〔2〕に記載の重合体の製造方法。
〔7〕前記重合体(B)に含まれる揮発分を除去して重合体(D)を得る工程を含む、〔3〕~〔5〕のいずれか一に記載の重合体の製造方法。
次いで、当該重合体のチオカルボニルチオ基に対して、求核剤を特定量反応させて、重合体(A)を得る工程を含む、重合体の製造方法に関する。
一般式(1)においてZが表す、酸素原子、硫黄原子及び窒素原子からなる群から選択される一種以上の原子を任意の位置に有していてもよい炭素数1~20の有機基としては、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、カルボキシアルキル基、アルキルサルファニル基、アリールサルファニル基、アルキルアミノ基及びアリールアミノ基等が挙げられる。
1.重合体(P)の製造工程
重合体(P)は、上記一般式(1)で表されるチオカルボニルチオ基を末端に有し、且つ、アクリレート化合物を含む単量体を構成単位とする重合体である。
前記アクリレート化合物としては、アクリロイル基を有する化合物であり、アクリル酸アルキルエステル化合物、アクリル酸アルコキシアルキルエステル化合物及びアクリル酸アミノアルキルエステル化合物等が挙げられる。これらの中の1種又は2種以上を用いることができる。
アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸メチルシクロヘキシル、アクリル酸tert-ブチルシクロヘキシル、アクリル酸シクロドデシル、アクリル酸イソボルニル、アクリル酸アダマンチル、アクリル酸ジシクロペンテニル、アクリル酸ジシクロペンタニル等のアクリル酸の脂肪族環式エステル化合物などが挙げられる。
メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸メチルシクロヘキシル、メタクリル酸tert-ブチルシクロヘキシル、メタクリル酸シクロドデシル、メタクリル酸イソボルニル、メタクリル酸アダマンチル、メタクリル酸ジシクロペンテニル、メタクリル酸ジシクロペンタニル等のメタクリル酸の脂肪族環式エステル化合物などが挙げられる。
スチレン類に由来する構造単位が1質量%以上であれば、成形性に優れる重合体(P)が得られる。一方、70質量%以下であれば、後述するマレイミド化合物由来の構造単位の必要量を確保することが可能となるため、耐熱性及び耐油性に優れる重合体(P)を得ることができる。
上記の内でも、得られる重合体(P)の耐油性がより優れるものとなる点で、以下の一般式(2)で表される化合物が好ましい。
マレイミド化合物に由来する構造単位が30質量%以上の場合、得られるブロック共重合体の耐熱性及び耐油性に優れる。一方、99質量%以下の場合、上記マレイミド化合物に由来する構造単位以外の構造単位を有する結果、流動性及び成形性に優れる。
上記アミド基含有ビニル化合物の具体例としては、(メタ)アクリルアミド、並びに、tert-ブチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジエチル(メタ)アクリルアミド、N-イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド及び(メタ)アクリロイルモルホリン等の(メタ)アクリルアミド誘導体;並びに、N-ビニルアセトアミド、N-ビニルホルムアミド及びN-ビニルイソブチルアミド等のN-ビニルアミド系単量体等が挙げられ、これらの内の1種又は2種以上を用いることができる。アミド基含有ビニル化合物を含む単量体を重合することにより、重合体(P)にアミド基含有ビニル化合物に由来する構造単位に由来する構造単位を導入することができる。
RAFT法では、特定のRAFT剤及び一般的なフリーラジカル重合開始剤の存在下、可逆的な連鎖移動反応を介して制御された重合が進行する。RAFT剤としては、ジチオエステル化合物、キサンテート化合物、トリチオカーボネート化合物及びジチオカーバメート化合物等、公知の各種RAFT剤を使用することができる。
RAFT剤は活性点を1箇所のみ有する一官能のものを用いてもよいし、二官能以上のものを用いてもよい。上記A-(BA)n型構造のブロック共重合体を効率的に得やすい点では、二官能型のRAFT剤を用いることが好ましい。
また、RAFT剤の使用量は、目標とするMnに応じて適宜調整される。
上記アゾ化合物の具体例としては、2,2’-アゾビスイソブチロニトリル、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)、2,2’-アゾビス(4-メトキシ-2,4-ジメチルバレロニトリル)、ジメチル-2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオネート)、2,2’-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)、1,1’-アゾビス(シクロヘキサン-1-カルボニトリル)、2,2’-アゾビス[N-(2-プロペニル)-2-メチルプロピオンアミド]、2,2’-アゾビス(N-ブチル-2-メチルプロピオンアミド)等が挙げられる。
上記ラジカル重合開始剤は1種類のみ使用しても又は2種以上を併用してもよい。
連鎖移動剤は公知のものを使用することができ、具体的には、エタンチオール、1-プロパンチオール、2-プロパンチオール、1-ブタンチオール、2-ブタンチオール、1-ヘキサンチオール、2-ヘキサンチオール、2-メチルヘプタン-2-チオール、2-ブチルブタン-1-チオール、1,1-ジメチル-1-ペンタンチオール、1-オクタンチオール、2-オクタンチオール、1-デカンチオール、3-デカンチオール、1-ウンデカンチオール、1-ドデカンチオール、2-ドデカンチオール、1-トリデカンチオール、1-テトラデカンチオール、3-メチル-3-ウンデカンチオール、5-エチル-5-デカンチオール、tert-テトラデカンチオール、1-ヘキサデカンチオール、1-ヘプタデカンチオール及び1-オクタデカンチオール等の炭素数2~20のアルキル基を有するアルキルチオール化合物の他、メルカプト酢酸、メルカプトプロピオン酸、2-メルカプトエタノール等が挙げられ、これらの内の1種又は2種以上を用いることができる。
ニトリル系溶剤の具体例としては、アセトニトリル、イソブチロニトリル及びベンゾニトリル等が挙げられる。
芳香族系溶剤の具体例としては、ベンゼン、トルエン、キシレン及びアニソール等が挙げられる。
ケトン系溶剤の具体例としては、アセトン、メチルエチルケトン及びメチルイソブチルケトン等が挙げられる。
エステル系溶剤の具体例としては、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル及び酢酸ブチル等が挙げられる。
オルトエステル系溶剤の具体例としては、オルト蟻酸トリメチル、オルト蟻酸トリエチル、オルト蟻酸トリ(n-プロピル)、オルト蟻酸トリ(イソプロピル)、オルト酢酸トリメチル、オルト酢酸トリエチル、オルトプロピオン酸トリエチル、オルトn-酪酸トリメチル、及びオルトイソ酪酸トリメチル等が挙げられる。
また、重合溶媒を使用せず、塊状重合等の態様で行ってもよい。
また、重合体(P)の重量平均分子量(Mw)の値を上記数平均分子量(Mn)の値で除して得られる分子量分布(Mw/Mn)は、成形性の点で3.0以下であることが好ましい。より好ましくは2.5以下であり、さらに好ましくは2.0以下であり、一層好ましくは1.7以下である。分子量分布の下限値は1.0である。
が好ましい。
ブロック共重合体の構造についても特に制限はなく、ジブロックポリマー、又は、トリブロックポリマー等、各種の線状又は分岐状のブロック共重合体を用いることができる。ブロック共重合体としては、エラストマー用途に好適な点で、アクリル系重合体ブロック、並びに、Tgが140℃以上となる構造単位を有する重合体ブロックを有することが好ましい。
本発明の重合体の製造方法は、前記重合体(P)中のチオカルボニルチオ基に対して求核剤を反応させて重合体(A)を得る工程を含む。
本発明の効果を得やすい点で、重合体(P)を再沈殿等の精製することなく、当該重合体(P)中のチオカルボニルチオ基に対して求核剤を反応させて重合体(A)を得ることが好ましい。
反応効率の点から、3モル当量以上が好ましく、下限値は4モル当量以上でも、5モル当量以上でも、10モル当量以上でも、15モル当量以上でも良い。また、未反応の求核剤による臭気の影響が小さい点から、75モル当量以下が好ましく、60モル当量以下がさらに好ましく、50モル当量以下が特に好ましい。
3.重合体(A)の後処理工程
後処理工程としては、吸着剤で処理する工程、揮発分を除去する工程等が挙げられる。
なお、本発明において、揮発分とは、有機溶剤の他、チオカルボニルチオ基由来の硫黄含有化合物、求核剤由来の化合物等を含む。
以下、重合体(A)の後処理工程を含む態様について、説明する。
本発明の重合体の製造方法として、重合体が高温に曝された時の臭気を一層低減できる点で、前記重合体(A)を化学吸着型吸着剤及び/又は物理吸着型吸着剤で処理して重合体(B)を得る工程を含むことが好ましい。
3-1-1.ゼオライト
ゼオライトは、好ましくは、合成ゼオライトである。上記ゼオライトは、水に対して不溶性又は難溶性であり、塩基性化合物に対する吸着効果に優れる。
ゼオライトの構造は、多様であるが、公知のゼオライトは、いずれも使用でき、構造としては、A型、X型、Y型、α型、β型、MFI型、ZSM-5、アモルファス等がある。
非晶質複合酸化物は、上記ゼオライト以外の化合物であり、好ましくは、Al2O3、SiO2、MgO、CaO、SrO、BaO、ZnO、ZrO2、TiO2、WO2、CeO2、Li2O、Na2O、K2O等から選ばれた少なくとも2種により構成される非晶質の複合酸化物である。
非晶質であることは、粉末X線回折測定を行ったときに、結晶面に基づく明らかな回折シグナルが認められないことを意味し、具体的には、横軸に回折角、縦軸に回折シグナル強度をプロットしたX線回折チャートに、尖度の高い(いわゆるシャープな)シグナルピークがほとんど現れないものである。
前記非晶質複合酸化物は、水に対して不溶性又は難溶性であり、塩基性化合物に対する吸着効果に優れる。これらの中でも、重合体が高温に曝された時の臭気を低減効果が大きい点で、Al2O3及びSiO2により構成される非晶質の複合酸化物であるケイ酸アルミニウムが好ましい。
非晶質活性酸化物は、上記非晶質複合酸化物を含まない化合物であり、好ましくは、水に対して不溶性又は難溶性であり、酸性化合物又は硫黄含有化合物に対する吸着効果に優れる。
非晶質活性酸化物の具体例としては、Al2O3、SiO2、MgO、CaO、SrO、BaO、ZnO、CuO、MnO、ZrO2、TiO2、WO2、CeO2等が挙げられる。
また、表面処理された活性酸化物を用いることもできる。表面処理物の具体例としては、オルガノポリシロキサンで表面処理した活性酸化物、アルミニウム、珪素、ジルコニウム又はスズの酸化物あるいは水酸化物で表面を被覆した活性酸化物が挙げられる。オルガノポリシロキサン等の有機系材料で表面処理する方が無機系材料で表面処理するよりも、吸着性能が高いので好ましい。
Ag、Cu、Zn及びMnから選ばれる原子の少なくとも1種を含有する複合物は、水に対して不溶性又は難溶性の複合物であり、硫黄含有化合物に対する吸着効果に優れる。
前記複合物は、Ag、Cu、Zn及びMnから選ばれる原子の少なくとも1種、並びに、該原子を含有する化合物、から選ばれた少なくとも1種と、他の材料とからなる複合材料である。
Ag、Cu、Zn及びMnのうちの少なくとも1種の原子を含有する化合物は、好ましくは、酸化物、水酸化物、リン酸、硫酸等の無機酸の塩、酢酸、蓚酸、アクリル酸等の有機酸の塩である。従って、Ag、Cu、Zn及びMnから選ばれた少なくとも1種の金属、又は、上記化合物を、他の材料としての無機化合物からなる担体に担持させた、水に不溶性の複合物を用いることができる。担体として好ましい無機化合物は、シリカ、4価金属のリン酸塩、ゼオライト等である。
4価金属のリン酸塩としては、好ましくは、下記一般式(3)で表される化合物である。この化合物は、水に対して不溶性又は難溶性であり、塩基性化合物に対する消臭効果に優れる。
HaMb(PO4)c・nH2O (3)
(式中、Mは、4価の金属原子であり、a、b及びcは、式:a+4b=3cを満たす整数であり、nは0又は正の整数である。)
上記一般式(3)におけるMとしては、Zr、Hf、Ti、Sn等が挙げられる。
4価金属のリン酸塩の好ましい具体例としては、リン酸ジルコニウム(Zr(HPO4)2・H2O)、リン酸ハフニウム、リン酸チタン、リン酸スズ等が挙げられる。これらの化合物には、α型結晶、β型結晶、γ型結晶等、種々の結晶系を有する結晶質のものと非晶質のものがあるが、いずれも好ましく用いることができる。
これらの中でも、重合体が高温に曝された時の臭気低減効果が大きい点で、Ag、Cu、Zn及びMnから選ばれる原子の少なくとも1種を4価金属のリン酸塩に担持させた複合物、Ag、Cu、Zn及びMnから選ばれる原子の少なくとも1種をシリカに担持させた複合物が好ましく、Ag担持リン酸ジルコニウム、Cu担持シリカ等が挙げられる。
また、化学吸着型吸着剤のアンモニア吸着容量(吸着剤1gが吸着可能なアンモニアの気体成分量(mL))としては、重合体の臭気を低減できる点で、10~500mL/gが好ましく、10~300mL/gがより好ましく、10~200mL/gが特に好ましい。
本発明においては、メチルメルカプタン吸着容量が大きい化学吸着型吸着剤を用いることが、重合体が高温に曝された時の臭気低減効果が大きい点で好ましい。
としては、重合体が高温に曝された時の臭気低減効果が大きい点で、10~800m2/gが好ましく、30~600m2/gがより好ましい。
3-1-5.活性炭
活性炭は、大部分が炭素質の炭であり、薬品賦活された活性炭や水蒸気賦活された活性炭等が使用できる。
活性炭の市販品としては、フタムラ化学(株)製の薬品賦活された活性炭である「太閤S」、並びに、水蒸気賦活された活性炭である「太閤K」及び「太閤P」等、(株)クラレ製の水蒸気賦活された活性炭である「クラレコールGW」、「クラレコールGW-H」、「クラレコールGLC」、「クラレコールKW」及び「クラレコールSW」等、大阪ガスケミカル(株)製の薬品賦活された塩化亜鉛炭である「カルボラフィン」、「強力白鷺」、「精製白鷺」及び「特製白鷺」等、並びに、水蒸気賦活された「白鷺C」、「白鷺M」、「白鷺A」、「白鷺P」等が挙げられる。
活性炭の性状は、粉末、粒状、破砕、造粒等のいずれでも良い。
3-1-6.ケイソウ土
ケイソウ土は、植物プランクトンであるケイソウの外殻化石(ケイソウ殻)を多く含んだ土である。
ケイソウ土としては、精製度を上げるためにロータリーキルンを用いて焼成処理を施されたものであるのが好ましい。
焼成処理を施されたケイソウ土の市販品としては、昭和化学工業(株)製の「ラヂオライト」等が挙げられる。
化学吸着型吸着剤又は物理吸着型吸着剤の使用量としては、求核剤を反応させる前のチオカルボニルチオ基を有する重合体に含まれるチオカルボニルチオ基中の硫黄原子重量(以下、「求核剤反応前の硫黄原子重量」という。)を基準として、重合体が高温に曝された時の臭気低減効果が大きい点で、100倍以上が好ましく、150倍以上がさらに好ましく、200倍以上が特に好ましい。また、吸着剤への重合体の吸着による収量低下を抑える点、吸着剤を添加した溶液の撹拌を容易にする点で、600倍以下が好ましく、500倍以下がさらに好ましく、400倍以下が特に好ましい。
物理吸着型吸着剤を使用する場合の処理温度としては、重合体を含む溶液の粘度を低減し、撹拌を容易にできる点で、5℃以上が好ましく、10℃以上がさらに好ましく、15℃以上が特に好ましい。吸着剤からの吸着物の脱離を抑える点で、60℃以下が好ましく、50℃以下がさらに好ましく、35℃以下が特に好ましい。
本発明の重合体の製造方法として、得られる重合体が高温に曝された時の臭気を一層低減できる点で、前記重合体(A)に含まれる揮発分を除去して重合体(C)を得る工程を含むことが好ましい。
酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤及び硫黄系酸化防止剤等が挙げられる。
フェノール系酸酸化防止剤としては、2,6-ジ-t-ブチルヒドロキシトルエン等のヒンダードフェノール類が挙げられる。市販されているものとしては、(株) ADEKA製のアデカスタブAO-20、AO-30、AO-40、AO-50、AO-60、AO-70、AO-80等、BASF社製のIrganox1010、1035、1076、1098等が挙げられる。
リン系酸化防止剤としては、トリアルキルホスフィン、トリアリールホスフィン等のホスフィン類や、亜リン酸トリアルキルや亜リン酸トリアリール等が挙げられる。これらの誘導体で市販品としては、 (株) ADEKA製のアデカスタブPEP-4C、PEP-8、PEP-24G、PEP-36、HP-10、260、522A、329K、1178、1500、135A、3010等、BASF社製のIrgafos168等が挙げられる。
硫黄系酸化防止剤としては、チオエーテル系化合物が挙げられ、市販品としては(株)ADEKA製のアデカスタブAO-23、AO-412S、AO-503A等が挙げられる。
これらは、1種のみを使用しても、2種以上を併用しても良い。これら酸化防止剤の好ましい組合せとしては、フェノール系酸化防止剤とリン系酸化防止剤との併用、及びフェノール系酸化防止剤と硫黄系酸化防止剤の併用が挙げられる。
酸化防止剤の含有割合としては、目的に応じて適宜設定すれば良く、重合体100質量部に対して0.01~5質量部が好ましく、より好ましくは0.1~1質量部である。
含有割合を0.1質量部以上とすることで、重合体の分子量低下を抑制する効果を高めることができ、5質量部以下とすることで、重合体の着色を抑えることができる。
本発明の重合体の製造方法として、得られる重合体が高温に曝された時の臭気を一層低減できる点で、前記重合体(B)に含まれる揮発分を除去して重合体(D)を得る工程を含むことが、さらに好ましい。
酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤及び硫黄系酸化防止剤等が挙げられ、前記したものを使用することができる。
これらは、1種のみを使用しても、2種以上を併用しても良い。これら酸化防止剤の好ましい組合せとしては、フェノール系酸化防止剤とリン系酸化防止剤との併用、及びフェノール系酸化防止剤と硫黄系酸化防止剤の併用が挙げられる。
酸化防止剤の含有割合としては、目的に応じて適宜設定すれば良く、重合体100質量部に対して0.01~5質量部が好ましく、より好ましくは0.1~1質量部である。
含有割合を0.1質量部以上とすることで、重合体の分子量低下を抑制する効果を高めることができ、5質量部以下とすることで、重重合体の着色を抑えることができる。
本発明の製造方法により得られる重合体は、自動車部品、電化製品及び医療関連製品等のパッキンやガスケット又はホース材等、接着剤原料、建築・土木用部材、日用雑貨品等の様々な分野において使用することができる。
以下、エラストマー組成物について説明する。
前記トリブロック共重合体は、単独でもエラストマー材料として適用することが可能であるが、必要に応じて公知の添加剤等を配合した組成物の態様としてもよい。特に、前記ブロック共重合体が重合体ブロック(P2-1)及びアクリル系重合体ブロック(P2-2)の少なくともいずれかに架橋性官能基を含む場合、当該官能基と反応可能な架橋剤及び架橋促進剤等を配合し、必要に応じて加熱処理等を施すことにより圧縮永久歪の値が小さいエラストマーを得ることができる点で好ましい。
多価アミンの具体例としては、ヘキサメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンカーバメート、N,N′-ジシンナミリデン-1,6-ヘキサンジアミン等の脂肪族ジアミン化合物;4,4′-メチレンビスシクロヘキシルアミンカーバメート等の脂環式ジアミン化合物;4,4′-メチレンジアニリン、m-フェニレンジアミン、4,4′-ジアミノジフェニルエーテル、4,4′-(m-フェニレンジイソプロピリデン)ジアニリン、4,4′-(p-フェニレンジイソプロピリデン)ジアニリン、2,2′-ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、4,4′-ジアミノベンズアニリド、m-キシリレンジアミン、p-キシリレンジアミン、1,3,5-ベンゼントリアミン、1,3,5-ベンゼントリアミノメチル等の芳香族ジアミン化合物等が挙げられる。
また、多官能イソシアネートの具体例としては、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジメチルジフェニレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等が挙げられる。
有機カルボン酸アンモニウム塩の具体例としては、安息香酸アンモニウム等が挙げられる。
ジチオカルバミン酸塩の具体例としては、ジメチルジチオカルバミン酸、ジエチルジチオカルバミン酸、ジベンジルジチオカルバミン酸等の亜鉛塩、鉄塩、テルル塩等が挙げられる。
多価カルボン酸の具体例としては、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、マレイン酸、クエン酸、酒石酸、フタル酸等が挙げられる。
第4級アンモニウム塩の具体例としては、テトラエチルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムクロライド、テトラブチルアンモニウムブロマイド、n-ドデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、オクタデシルトリメチルアンンモニウムブロマイド等が挙げられる。
また、ホスホニウム塩の具体例としては、トリフェニルベンジルホスホニウムクロライド、トリフェニルベンジルホスホニウムブロマイド、トリフェニルベンジルホスホニウムアイオダイド、トリエチルベンジルホスホニウムクロライド、テトラブチルホスホニウムブロマイド等が挙げられる。
製造例、実施例及び比較例で得られた重合体の分析方法について以下に記載する。
得られた重合体について、以下に記載の条件にてゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定を行い、ポリスチレン換算による数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)を得た。また、得られた値から分子量分布(Mw/Mn)を算出した。
○測定条件
カラム:東ソー(株)製TSKgel SuperMultiporeHZ-M×4本
溶媒:テトラヒドロフラン
温度:40℃
検出器:RI
流速:600μL/min
得られた重合体のTgは、示差走査熱量計を用いて得られた熱流束曲線のベースラインと変曲点での接線の交点から決定した。熱流束曲線は試料約10mgを-50℃まで冷却し、5分間保持した後、10℃/minで250℃まで昇温し、引き続き-50℃まで冷却し、5分間保持した後、10℃/minで250℃まで昇温する条件で得た。
測定機器:エスアイアイ・ナノテクノロジー社製DSC6220
測定雰囲気:窒素雰囲気下
尚、製造例、実施例及び比較例において得られたジブロックポリマー及びトリブロックポリマーの示差走査熱量測定では、変曲点が2つ得られるため、より低いTgを有する重合体ブロックのTgを求めることができ、表1では、かっこ書きで併記した。
<化学吸着型吸着剤の平均一次粒子径>
平均一次粒子径は、レーザー回折式粒度分布を用いて体積基準の頻度積算値50%の粒子径として測定した。
<化学吸着型吸着剤の吸着容量>
吸着容量は、吸着剤0.01gをテドラーバッグに入れ、密封後、アンモニア(8000ppm)、メチルメルカプタン(40ppm)を含むガス2Lを封入し、その24時間後に各気体成分の濃度(残存ガス成分濃度)をガス検知管(アンモニア用気体検知管:No.3L、メチルメルカプタン用気体検知管:No.70L)で測定し、以下の式により算出した。
吸着容量(mL/g)=[2000(mL)×(初期悪臭ガス成分濃度(ppm)-残
存ガス成分濃度(ppm))×10-6]/0.01(g)
≪重合体(P)[ホモポリマー]の製造≫
製造例1
攪拌機、温度計を装着した1Lフラスコに2-{[(2-カルボキシエチル)スルファニルチオカルボニル]スルファニル}プロパン酸(1.45g)、2,2’-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)(0.22g)、アクリル酸エチル(400.5g)及びアセトニトリル(285.7g)を仕込み、窒素バブリングで十分脱気し、70℃の恒温槽で重合を開始した。5時間後、室温まで冷却することで反応を停止し、重合体1を含む溶液を得た。
前記溶液の内、1gを50℃、4.5Torr、16時間で溶剤を留去することで、重合体1を得て、分子量及びTgを測定するとMn90,400、Mw71,600、Mw/Mn1.26、Tg:―10℃であった。
攪拌機、温度計を装着した1Lフラスコに2-{[(2-カルボキシエチル)スルファニルチオカルボニル]スルファニル}プロパン酸(0.87g)、2,2’-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)(0.13g)、アクリル酸イソボルニル(499.9g)及びアセトニトリル(229.5g)を仕込み、窒素バブリングで十分脱気し、70℃の恒温槽で重合を開始した。7時間後、室温まで冷却することで反応を停止し、重合体2を含む溶液を得た。
前記溶液の内、1gを50℃、4.5Torr、16時間で溶剤を留去することで、重合体2を得て、分子量及びTgを測定した結果、Mn82,500、Mw65,000、Mw/Mn1.27、Tg:113℃であった。
製造例3
攪拌機、温度計を装着した1Lフラスコに2-{[(2-カルボキシエチル)スルファニルチオカルボニル]スルファニル}プロパン酸(0.76g)、2,2’-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)(0.11g)、N-フェニルマレイミド(25.8g)、スチレン(15.5g)及びアセトニトリル(75.7g)を仕込み、窒素バブリングで十分脱気し、70℃の恒温槽で重合を開始した。2時間後、室温まで冷却し反応を停止した後、アクリル酸エチル(209.4g)及びアセトニトリル(32.8g)を仕込み、窒素バブリングで十分脱気し、70℃の恒温槽で重合を再開始した。6時間後、室温まで冷却し反応を停止した後、N-フェニルマレイミド(31.0g)、スチレン(20.2g)及びアセトニトリル(20.7g)を仕込み、窒素バブリングで十分脱気し、70℃の恒温槽で重合を再開始した。8時間後、アセトニトリル(186.2g)を仕込み、室温まで冷却することで反応を停止し、重合体3を含む溶液を得た。
前記溶液の内、1gを50℃、16時間で溶剤を留去することで、重合体3を得て、分子量及びTgを測定した結果、Mn86,500、Mw124,000、Mw/Mn1.43、Tg:-11℃、187℃であった。
1)重合体1~3の後処理工程
製造例1で得た重合体1を含む溶液に対して、窒素バブリングで十分脱気した後、求核剤としてn-プロピルアミン(1.68g、重合体1のチオカルボニルチオ基に対して5モル当量)を仕込み、40℃の恒温槽でチオカルボニルチオ基の分解反応を開始した。4時間後、室温まで冷却して反応を停止し、アミン分解処理溶液1を得た。
前記アミン分解処理溶液1を、50℃、4.5Torr、16時間で溶剤を留去することで重合体a1を得た。得られた重合体a1の分子量及びTgを測定した結果を表1に示す。
製造例1で得た重合体1を含む溶液に対して、窒素バブリングで十分脱気した後、求核剤としてn-プロピルアミン(6.74g、重合体1のチオカルボニルチオ基に対して20モル当量)を仕込み、40℃の恒温槽でチオカルボニルチオ基の分解反応を開始した。4時間後、室温まで冷却して反応を停止し、アミン分解処理溶液2を得た。
前記アミン分解処理溶液2を、50℃、4.5Torr、16時間で溶剤を留去することで重合体a2を得た。得られた重合体a2の分子量及びTgを測定した結果を表1に示す。
製造例1で得た重合体1を含む溶液に対して、窒素バブリングで十分脱気した後、求核剤としてn-プロピルアミン(23.59g、重合体1のチオカルボニルチオ基に対して70モル当量)を仕込み、40℃の恒温槽でチオカルボニルチオ基の分解反応を開始した。4時間後、室温まで冷却して反応を停止し、アミン分解処理溶液3を得た。
前記アミン分解処理溶液3を、50℃、4.5Torr、16時間で溶剤を留去することで重合体a3を得た。得られた重合体a3の分子量及びTgを測定した結果を表1に示す。
実施例2で得られたアミン分解処理溶液2に対して、Cu担持シリカ(メチルメルカプタン吸着容量52mL/g、平均一次粒子径2.7μm)を164.2g(求核剤反応前の硫黄原子重量を基準として、300倍量)投入し、25℃で4時間撹拌した後、濾過により当該Cu担持シリカを除去し、濾液1を得た後、当該濾液1から50℃、4.5Torr、16時間で溶剤を留去することで、重合体b1を得た。得られた重合体b1の分子量及びTgを測定した結果を表1に示す。
実施例2で得られたアミン分解処理溶液2を、メタノール/水=90/10(v/v)中に投入し、再沈殿精製を行い、濾別して得られた固体を50℃、4.5Torr、16時間で溶剤を留去することで重合体c1を得た。得られた重合体c1の分子量及びTgを測定した結果を表1に示す。
実施例4で得られた濾液1に対して、実施例5と同様の再沈殿精製を行い、重合体d1を得た。得られた重合体d1の分子量及びTgを測定した結果を表1に示す。
製造例2で得た重合体2を含む溶液に対して、窒素バブリングで十分脱気した後、求核剤としてn-プロピルアミン(1.01g、重合体2のチオカルボニルチオ基に対して5モル当量)を仕込み、40℃の恒温槽でチオカルボニルチオ基の分解反応を開始した。4時間後、室温まで冷却して反応を停止し、アミン分解処理溶液4を得た。
前記アミン分解処理溶液4を、50℃、4.5Torr、16時間で溶剤を留去することで重合体a4を得た。得られた重合体a4の分子量及びTgを測定した結果を表1に示す。
製造例1で得た重合体1を含む溶液に対して、窒素バブリングで十分脱気した後、求核剤としてn-プロピルアミン(4.04g、重合体2のチオカルボニルチオ基に対して20モル当量)を仕込み、40℃の恒温槽でチオカルボニルチオ基の分解反応を開始した。4時間後、室温まで冷却して反応を停止し、アミン分解処理溶液5を得た。
前記アミン分解処理溶液5を、50℃、4.5Torr、16時間で溶剤を留去することで重合体a5を得た。得られた重合体a5の分子量及びTgを測定した結果を表1に示す。
製造例2で得た重合体2を含む溶液に対して、窒素バブリングで十分脱気した後、求核剤としてn-プロピルアミン(14.15g、重合体2のチオカルボニルチオ基に対して70モル当量)を仕込み、40℃の恒温槽でチオカルボニルチオ基の分解反応を開始した。4時間後、室温まで冷却して反応を停止し、アミン分解処理溶液6を得た。
前記アミン分解処理溶液6を、50℃、4.5Torr、16時間で溶剤を留去することで重合体a6を得た。得られた重合体a6の分子量及びTgを測定した結果を表1に示す。
実施例8で得られたアミン分解処理溶液5に対して、Cu担持シリカ(メチルメルカプタン吸着容量52mL/g、平均一次粒子径2.7μm)を98.5g(求核剤反応前の硫黄原子重量を基準として、300倍量)投入し、25℃で4時間撹拌した後、濾過により当該Cu担持シリカを除去し、濾液2を得た後、当該濾液2から50℃、4.5Torr、16時間で溶剤を留去することで、重合体b2を得た。得られた重合体b2の分子量及びTgを測定した結果を表1に示す。
二軸連続式混練機(S1KRCニーダ(商品名、栗本鐡工所製)を用いて、混練温度240℃、真空度80Torr、液供給量1kg/hの条件で、実施例8で得られたアミン分解処理溶液5にIrganox1010(BASF社製)(溶液中に含まれる重合体100質量部に対し0.3質量部)を加え均一に溶解させた後、二軸連続式混練機(S1KRCニーダ(商品名、栗本鐡工所製)を用いて、混練温度240℃、真空度80Torr、液供給量1kg/hの条件で、揮発分を除去した。連続的に排出されるストランドを水浴で冷却した後に、ペレタイザーでカットすることでペレット状の重合体c2を得た。得られた重合体c2の分子量及びTgを測定した結果を表1に示す。
実施例11と同様の二軸連続式混練機及び条件で、実施例10で得られた濾液2から揮発分を除去することで、重合体d2を得た。得られた重合体d2の分子量及びTgを測定した結果を表1に示す。
製造例3で得た重合体3を含む溶液に対して、窒素バブリングで十分脱気した後、求核剤としてn-プロピルアミン(0.88g、重合体3のチオカルボニルチオ基に対して5モル当量)を仕込み、40℃の恒温槽でチオカルボニルチオ基の分解反応を開始した。4時間後、室温まで冷却して反応を停止し、アミン分解処理溶液7を得た。
前記アミン分解処理溶液7を、50℃、4.5Torr、16時間で溶剤を留去することで重合体a7を得た。得られた重合体a7の分子量及びTgを測定した結果を表1に示す。
製造例3で得た重合体3を含む溶液に対して、窒素バブリングで十分脱気した後、求核剤としてn-プロピルアミン(3.53g、重合体3のチオカルボニルチオ基に対して20モル当量)を仕込み、40℃の恒温槽でチオカルボニルチオ基の分解反応を開始した。4時間後、室温まで冷却して反応を停止し、アミン分解処理溶液8を得た。
前記アミン分解処理溶液8を、50℃、4.5Torr、16時間で溶剤を留去することで重合体a8を得た。得られた重合体a8の分子量及びTgを測定した結果を表1に示す。
製造例3で得た重合体3を含む溶液に対して、窒素バブリングで十分脱気した後、求核剤としてn-プロピルアミン(12.4g、重合体3のチオカルボニルチオ基に対して70モル当量)を仕込み、40℃の恒温槽でチオカルボニルチオ基の分解反応を開始した。4時間後、室温まで冷却して反応を停止し、アミン分解処理溶液9を得た。
前記アミン分解処理溶液9を、50℃、4.5Torr、16時間で溶剤を留去することで重合体a9を得た。得られた重合体a9の分子量及びTgを測定した結果を表1に示す。
実施例14で得られたアミン分解処理溶液8に対して、Cu担持シリカ(メチルメルカプタン吸着容量52mL/g、平均一次粒子径2.7μm)を86.1g(求核剤反応前の硫黄原子重量を基準として、300倍量)投入し、25℃で4時間撹拌した後、濾過により当該Cu担持シリカを除去し、濾液3を得た後、当該濾液3から50℃、4.5Torr、16時間で溶剤を留去することで、重合体b3を得た。得られた重合体b3の分子量及びTgを測定した結果を表1に示す。
実施例11と同様の二軸連続式混練機及び条件で、実施例14で得られたアミン分解処理溶液8から揮発分を除去することで、重合体c3を得た。得られた重合体c3の分子量及びTgを測定した結果を表1に示す。
製造例3で得た重合体3を含む溶液に対して、窒素バブリングで十分脱気した後、求核剤としてn-ヘキシルアミン(6.05g、重合体3のチオカルボニルチオ基に対して20モル当量)を仕込み、40℃の恒温槽でチオカルボニルチオ基の分解反応を開始した。4時間後、室温まで冷却して反応を停止し、アミン分解処理溶液10を得た。
続いて、実施例11と同様の二軸連続式混練機及び条件で、アミン分解処理溶液10から揮発分を除去することで重合体c4を得た。得られた重合体c4の分子量及びTgを測定した結果を表1に示す。
製造例3で得た重合体3を含む溶液に対して、窒素バブリングで十分脱気した後、求核剤としてジ-n-プロピルアミン(6.05g、重合体3のチオカルボニルチオ基に対して20モル当量)を仕込み、40℃の恒温槽でチオカルボニルチオ基の分解反応を開始した。4時間後、室温まで冷却して反応を停止し、アミン分解処理溶液11を得た。
続いて、実施例11と同様の二軸連続式混練機及び条件で、アミン分解処理溶液11から揮発分を除去することで重合体c5を得た。得られた重合体c5の分子量及びTgを測定した結果を表1に示す。
実施例11と同様の二軸連続式混練機及び条件で、実施例16で得られた濾液3から揮発分を除去することで、重合体d3を得た。得られた重合体d3の分子量及びTgを測定した結果を表1に示す。
実施例14で得られたアミン分解処理溶液8に対して、吸着剤としてAg担持リン酸ジルコニウム(メチルメルカプタン吸着容量0.60mL/g、アンモニア吸着容量13.8mL/g、平均一次粒子径1.3μm)を86.1g(求核剤反応前の硫黄原子重量を基準として、300倍量)投入し、25℃で4時間撹拌した後、濾過により当該Ag担持リン酸ジルコニウムを除去し、濾液4を得た。
続いて、実施例11と同様の二軸連続式混練機及び条件で、前記濾液4から揮発分を除去することで重合体d4を得た。得られた重合体d4の分子量及びTgを測定した結果を表1に示す。
吸着剤として非晶質酸化亜鉛(メチルメルカプタン吸着容量12mL/g、平均一次粒子径2.3μm)を86.1g(求核剤反応前の硫黄原子重量を基準として、300倍量)投入し、25℃で4時間撹拌した後、濾過により当該非晶質酸化亜鉛を除去した以外は、実施例21と同様の操作を行い、重合体d5を得た。得られた重合体d5の分子量及びTgを測定した結果を表1に示す。
吸着剤としてゼオライトMFI型(メチルメルカプタン吸着容量1.9mL/g、アンモニア吸着容量10.8mL/g、平均一次粒子径3.2μm)を86.1g(求核剤反応前の硫黄原子重量を基準として、300倍量)投入し、25℃で4時間撹拌した後、濾過により当該ゼオライトMFI型を除去した以外は、実施例21と同様の操作を行い、重合体d6を得た。得られた重合体d6の分子量及びTgを測定した結果を表1に示す。
吸着剤として非晶質ケイ酸アルミニウム(メチルメルカプタン吸着容量0mL/g、アンモニア吸着容量40mL/g、平均一次粒子径12μm)を86.1g(求核剤反応前の硫黄原子重量を基準として、300倍量)投入し、25℃で4時間撹拌した後、濾過により当該非晶質ケイ酸アルミニウムを除去した以外は、実施例21と同様の操作を行い、重合体d7を得た。得られた重合体d7の分子量及びTgを測定した結果を表1に示す。
吸着剤として活性炭(フタムラ化学(株)製太閤P)を86.1g(求核剤反応前の硫黄原子重量を基準として、300倍量)投入し、25℃で4時間撹拌した後、濾過により当該活性炭を除去した以外、実施例21と同様の操作を行い、重合体d8を得た。得られた重合体d8の分子量及びTgを測定した結果を表1に示す。
製造例1で得た重合体1を含む溶液に対して、窒素バブリングで十分脱気した後、求核剤としてn-プロピルアミン(0.34g、重合体1のチオカルボニルチオ基に対して1モル当量)を仕込み、40℃の恒温槽でチオカルボニルチオ基の分解反応を開始した。4時間後、室温まで冷却して反応を停止し、アミン分解処理溶液12を得た。
前記アミン分解処理溶液12を、50℃、4.5Torr、16時間で溶剤を留去することで重合体a’1を得た。得られた重合体a’1の分子量及びTgを測定した結果を表1に示す。
求核剤としてn-プロピルアミン(33.6g、重合体1のチオカルボニルチオ基に対して100モル当量)を用いた以外は、比較例1と同様の操作を行い、重合体a’2を得た。得られた重合体a’2の分子量及びTgを測定した結果を表1に示す。
製造例2で得た重合体2を含む溶液に対して、窒素バブリングで十分脱気した後、求核剤としてn-プロピルアミン(0.20g、重合体2のチオカルボニルチオ基に対して1モル当量)を仕込み、40℃の恒温槽でチオカルボニルチオ基の分解反応を開始した。4時間後、室温まで冷却して反応を停止し、アミン分解処理溶液13を得た。
前記アミン分解処理溶液13を、50℃、4.5Torr、16時間で溶剤を留去することで重合体a’3を得た。得られた重合体a’3の分子量及びTgを測定した結果を表1に示す。
求核剤としてn-プロピルアミン(20.2g、重合体2のチオカルボニルチオ基に対して100モル当量)を用いた以外は、比較例3と同様の操作を行い、重合体a’4を得た。得られた重合体a’4の分子量及びTgを測定した結果を表1に示す。
製造例3で得た重合体3を含む溶液に対して、窒素バブリングで十分脱気した後、求核剤としてn-プロピルアミン(0.18g、重合体3のチオカルボニルチオ基に対して1モル当量)を仕込み、40℃の恒温槽でチオカルボニルチオ基の分解反応を開始した。4時間後、室温まで冷却して反応を停止し、アミン分解処理溶液14を得た。
前記アミン分解処理溶液14を、50℃、4.5Torr、16時間で溶剤を留去することで重合体a’5を得た。得られた重合体a’5の分子量及びTgを測定した結果を表1に示す。
求核剤としてn-プロピルアミン(17.7g、重合体3のチオカルボニルチオ基に対して100モル当量)を用いた以外は、比較例5と同様の操作を行い、重合体a’6を得た。得られた重合体a’6の分子量及びTgを測定した結果を表1に示す。
<求核剤によるチオカルボニルチオ基の分解率>
表1記載の求核剤によるチオカルボニルチオ基の分解工程で得られた重合体について、以下の方法に従い、チオカルボニルチオ基の分解率を算出した。
まず、求核剤による反応前の重合体及び求核剤による反応後の重合体を含む溶液を、それぞれメタノール/水=90/10(v/v)中に投入し、再沈殿精製を行い、濾別して得られた固体を70℃、4.5Torr、16時間で溶剤を留去することで重合体を得た。前記重合体5gをアセトン15gに溶解した後、ポリプロピレン製ディスポトレー(100mm×70mm×13mm、アズワン(株)製)にキャストし、室温、16時間自然乾燥した後、70℃、4.5Torr、16時間乾燥させることでシート状サンプルを作製した。
次いで、得られたシート状サンプルを用いて、以下の測定条件で蛍光X線分析を行い、サンプル中の硫黄含有率(%)を定量した。
得られた硫黄含有率を用い、次式に従って、求核剤によるチオカルボニルチオ基の分解率(%)を算出した。それらの結果を表1に示す。
チオカルボニルチオ基の分解率=[(B-A)/B]×{N/(N-1)}×100
B:求核剤による反応前のサンプル中の硫黄含有率(%)
A:求核剤による反応後のサンプル中の硫黄含有率(%)
N:チオカルボニルチオ基1分子中の硫黄原子数
○測定条件
測定機器:(株)リガク製 ZSX Primus II
X線:Rh(50kV、50mA)
測定元素:C~U(C、N、O、Sを定角測定)
分析径:20mm
解析:ファンダメンタルパラメータ法(FP法)による、検出元素の半定量分析
得られた重合体について、以下の方法で、臭気強度を測定した。
重合体0.5gをヘッドスペース用クリンプバイアル(20ml、Choromacol社製)に入れ、セプタム付クリンプキャップ(20mm、PTFE/シリコン、Choromacol社製)で密閉した後、240℃で30分間加熱した。次いで、5人の人間によってバイアル内のガスを吸引し、それぞれが、以下の基準に従い、0点~5点の間の6段階で点数をつけ、点数の平均値をサンプルの臭気強度とした。それらの結果を表1に示す。
0点:無臭
5点:強烈な臭い
得られた重合体について、以下の方法で、臭気ガス中のメルカプタン類濃度を測定した。
外径18mmの試験管に重合体0.1gを秤量し、上部に2本のシリンジ針を設置したシリコンゴム栓で蓋をした。一方の針はN2ラインに繋ぎ、もう一方の針はテドラーバッグに繋いだ。240℃に加温したアルミブロックヒーターに試験管を浸漬すると同時に、流量30mL/minでN2を流し、30min間加熱を継続することで、テドラーバッグ内に加熱により発生したガスをN2とともに捕集した。捕集したガス中のメルカプタン類濃度をメルカプタン類検知管(GASTEC社製、No.70L)によって測定した。それらの結果を表1に示す。
◆求核剤
・PA:n-プロピルアミン
・HA:ヘキシルアミン
・DPA:ジ-n-プロピルアミン
◆化学吸着型吸着剤
<Ag、Cu、Zn及びMnから選ばれる原子の少なくとも1種を含有する複合物>
・CuSiO:Cu担持シリカ(メチルメルカプタン吸着容量52mL/g、平均一次粒子径2.7μm)
・AgZrP:Ag担持リン酸ジルコニウム(メチルメルカプタン吸着容量0.60mL/g、アンモニア吸着容量13.8mL/g、平均一次粒子径1.3μm)
<非晶質活性酸化物>
・ZnO:非晶質酸化亜鉛(メチルメルカプタン吸着容量12mL/g、平均一次粒子径2.3μm)
<ゼオライト>
・Zeo:ゼオライトMFI型(メチルメルカプタン吸着容量1.9mL/g、アンモニア吸着容量10.8mL/g、平均一次粒子径3.2μm)
<非晶質複合酸化物>
・AlSiO:非晶質ケイ酸アルミニウム(メチルメルカプタン吸着容量0mL/g、アンモニア吸着容量40mL/g、平均一次粒子径12μm)
◆物理吸着型吸着剤
・AC:活性炭(フタムラ化学(株)製太閤P)
実施例1~25の結果から明らかなように、本発明の製造方法により得られた重合体は、チオカルボニルチオ基を有する重合体のチオカルボニルチオ基が高い分解率で除去され、重合体が高温に曝された時の臭気が大幅に低減された。
これらの中でも、求核剤のモル当量が一定条件において、重合体(A)を化学吸着型吸着剤又は物理吸着型吸着剤で処理して重合体(B)を得た場合(実施例4、10、16)は、重合体(A)を吸着剤で処理しなかった場合(実施例2、8、14)よりも、重合体が高温に曝された時の臭気低減効果が大きかった。
さらに、求核剤のモル当量が一定条件において、重合体(A)に含まれる揮発分を除去して重合体(C)を得た場合(実施例5、11、17~19)は、重合体(A)の揮発分を除去しなかった場合(実施例1~3、7~9、13~15)よりも、重合体が高温に曝された時の臭気低減効果が一層大きかった。
特に、重合体(B)に含まれる揮発分を除去して重合体(D)を得た場合(実施例6、12、20~25)は、重合体(B)の揮発分を除去しなかった場合(実施例4、10、16)よりも、重合体が高温に曝された時の臭気低減効果が最も大きかった。
これに対して、求核剤の使用量が2モル当量未満である比較例1、3、5は、チオカルボニルチオ基を有する重合体のチオカルボニルチオ基の分解率が低い上、重合体が高温に曝された時の臭気が酷く、求核剤の使用量が90モル当量超である比較例2、4、6は、チオカルボニルチオ基を有する重合体のチオカルボニルチオ基の分解率は高いものの、重合体が高温に曝された時の臭気が酷かった。
Claims (6)
- 前記化学吸着型吸着剤の平均一次粒子径は、レーザー回折式粒度分布測定機で測定した体積基準の頻度積算値50%の粒子径として、0.05~100μmである、
請求項1に記載の重合体の製造方法。 - 前記求核剤が1級及び/又は2級アミン化合物を含む、請求項1又は2に記載の重合体の製造方法。
- 前記化学吸着型吸着剤が、ゼオライト、非晶質複合酸化物、非晶質活性酸化物、並びに、Ag、Cu、Zn及びMnから選ばれる原子の少なくとも1種を含有する複合物からなる群より選択される少なくとも1つを含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の重合体の製造方法。
- 前記化学吸着型吸着剤が、非晶質活性酸化物、並びに、Ag、Cu、Zn及びMnから選ばれる原子の少なくとも1種を含有する複合物からなる群より選択される少なくとも1つを含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の重合体の製造方法。
- 前記重合体(B)に含まれる揮発分を除去して重合体(D)を得る工程を含む、請求項1~請求項5のいずれか1項に記載の重合体の製造方法。
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