JP7038012B2 - 樹脂積層体及び樹脂積層体の製造方法 - Google Patents
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Description
その他の解決手段は実施形態中で適宜記載する。
[樹脂積層体1の積層例]
図1~図15において、本実施形態に係る樹脂積層体1の積層例を示す。
図1~図15は、本実施形態に係る樹脂積層体1の断面模式図である。図1~図15において、斜線は繊維含有樹脂を示し、ドットは熱硬化性樹脂を示し、ドットなしは熱可塑性樹脂を示す。
つまり、図1~図15において、斜線なし+ドットは繊維不含熱硬化性樹脂を示し、斜線+ドットは繊維含有熱硬化性樹脂を示す。さらに、斜線なし+ドットなしは繊維不含熱可塑性樹脂を示し、斜線あり+ドットなしは繊維含有熱可塑性樹脂を示す。
また、本実施形態では、繊維不含熱硬化性樹脂及び繊維含有熱硬化性樹脂を代表して熱硬化性樹脂と適宜称する。同様に、繊維不含熱可塑性樹脂及び繊維含有熱可塑性樹脂を代表して熱可塑性樹脂と適宜称する。ここで、繊維不含熱可塑性樹脂及び繊維不含熱硬化性樹脂とは、繊維が含まれていない熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂のことである。
さらに、本実施形態では、熱硬化性樹脂(繊維不含熱硬化性樹脂及び繊維含有熱硬化性樹脂)は動的共有結合を有することを前提としているが、動的共有結合を有しない熱硬化性樹脂でもよい。
図1に示すように、樹脂積層体1a(1)は、繊維不含熱硬化性樹脂層(熱硬化性樹脂の層)11が繊維不含熱可塑性樹脂層(熱可塑性樹脂の層)21を挟持している。つまり、2つの繊維不含熱硬化性樹脂層11の間に繊維不含熱可塑性樹脂層21が存在している。
図2に示すように、樹脂積層体1b(1)は、繊維含有熱硬化性樹脂層(繊維含有熱硬化性樹脂の層)12の間に繊維不含熱可塑性樹脂層21が挟持されている。つまり、2つの繊維含有熱硬化性樹脂層12の間に繊維不含熱可塑性樹脂層21が存在している。
図3に示すように、樹脂積層体1c(1)は、3つの繊維不含熱可塑性樹脂層21の間それぞれに繊維含有熱硬化性樹脂層12が存在しているものである。
図4に示すように、樹脂積層体1d(1)は、2つの繊維不含熱可塑性樹脂層21と、2つの繊維含有熱硬化性樹脂層12とが交互に積層しているものである。
図5に示すように、樹脂積層体1e(1)は、3つの繊維不含熱硬化性樹脂層11の間それぞれに繊維含有熱可塑性樹脂層(繊維含有熱可塑性樹脂の層、熱可塑性樹脂の層)22が存在しているものである。
図6に示すように、樹脂積層体1f(1)は、3つの繊維含有熱可塑性樹脂層22の間それぞれに繊維不含熱硬化性樹脂層11が存在しているものである。
図7に示すように、樹脂積層体1g(1)は、2つの繊維含有熱可塑性樹脂層22と、2つの繊維不含熱硬化性樹脂層11とが交互に積層しているものである。
図8に示すように、樹脂積層体1h(1)は、2つの繊維含有熱硬化性樹脂層12の間に繊維含有熱可塑性樹脂層22が存在しているものである。
図9に示すように、樹脂積層体1i(1)は、3つの繊維含有熱可塑性樹脂層22の間それぞれに繊維含有熱硬化性樹脂層12が存在するものである。
図10に示すように、樹脂積層体1j(1)は、3つの繊維含有熱硬化性樹脂層12の間それぞれに繊維含有熱可塑性樹脂層22が存在するものである。なお、図10に示す樹脂積層体1jは、図8に示す樹脂積層体1hを多段積層したものである。
図11に示すように、樹脂積層体1k(1)は、2つの繊維含有熱硬化性樹脂層12と、2つの繊維含有熱可塑性樹脂層22とが交互に積層されているものである。
図12に示すように、樹脂積層体1m(1)は、2つの繊維含有熱硬化性樹脂層12の間に繊維不含熱可塑性樹脂層21が存在している。そして、繊維含有熱硬化性樹脂層12、繊維不含熱可塑性樹脂層21、繊維含有熱硬化性樹脂層12の積層体を上下から挟むように繊維含有熱可塑性樹脂層22が存在している。
図13に示すように、樹脂積層体1n(1)は、2つの繊維含有熱硬化性樹脂層12の間において、上から順に繊維不含熱可塑性樹脂層21、繊維含有熱可塑性樹脂層22、繊維不含熱可塑性樹脂層21が存在している。
図14に示すように、樹脂積層体1p(1)は、2つの繊維含有熱硬化性樹脂層12の間において、上から順に繊維不含熱可塑性樹脂層21、繊維含有熱可塑性樹脂層22が存在している。
図15に示すように、樹脂積層体1q(1)では、上から順に繊維含有熱硬化性樹脂層12、繊維不含熱可塑性樹脂層21、繊維不含熱硬化性樹脂層11が積層している。
図16は、比較例における樹脂積層体1Z(CFRP樹脂積層体)の断面模式図である。
図16に示すように、比較例における樹脂積層体1Zは繊維含有熱硬化性樹脂層12のみが積層(図16の例では4層)されているものである。
図16に示すような樹脂積層体1Zを加熱硬化させた後、プレスすることによって曲げ成形が行われると、曲げた箇所において繊維含有熱硬化性樹脂層12間の剥離が生じてしまう。
なお、樹脂積層体1を構成する熱硬化性樹脂層のうち、少なくとも1つが動的供給結合を有するようにしてもよい。
なお、動的共有結合として、エステル結合だけでなく、イミン結合、四級アンモニウム塩結合、オキサゾリン結合、スピロオルトエステル結合、ほう酸エステル結合、ジスルフィルド結合、ジオキソボラン結合等が用いられることも可能である。
また、熱硬化性樹脂は、酸素や窒素等を含んだ化学構造をしているため極性が高いため、最外層を熱硬化性樹脂とすることで、塗装を行いやすい樹脂積層体1を提供することができる。
さらに、繊維含有熱硬化性樹脂や、繊維含有熱可塑性樹脂が用いられることで、強度を高めることができる。
つまり、成形性に優れた樹脂積層体1を提供することができる。
また、図1~図15に示す樹脂積層体1を基本構成として、さまざまな積層構造が可能である。例えば、図1~図15に示す樹脂積層体1を、さらに重ね合わせることも可能である。ただし、任意の熱硬化性樹脂層の間に熱可塑性樹脂層が存在しているようにする必要がある。言い換えれば、熱硬化性樹脂層が連続してはならない。
本実施形態における熱硬化性樹脂は、硬化剤および触媒によって適正硬化温度域が異なるが、硬化時に動的共有結合を形成するモノマーが考えられる。また、本実施形態の熱硬化性樹脂としては、モノマー骨格として動的共有結合を含む構造を有し、かつ、架橋構造を形成可能なモノマーが考えられる。あるいは、本実施形態の熱硬化性樹脂としては、これら双方の混合物が考えられる。さらに、モノマーとしては、硬化時に動的共有結合あるいは他のモノマーと架橋構造を形成可能なモノマー、硬化剤、および触媒から成る混合物を触媒または硬化剤層を表面に担持した繊維に含浸させ、加熱等により硬化することで得られるものが考えられる。また、触媒は、必要に応じて添加されてもよいし、無添加でもよい。
可逆的に解離、結合する共有結合を有する架橋成分としては、アルコキシアミン骨格、ジアリールビベンゾフラン骨格、ジオキサボラン骨格を有するものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
熱可塑性樹脂層に用いる熱可塑性樹脂は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ABS樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリフェニレンオキシド、ポリアミドイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリテトラフルオロエチレン等、加熱により軟化、流動する樹脂が挙げられる。中でも特に、化学構造中に-C(C=O)=O-という構造を有する、エステル結合やカーボネート基を有するものが望ましい。例えば、ポリエステル、ポリカーボネート、アクリル樹脂や、ポリアミドが望ましい。これらの樹脂では、熱硬化性樹脂のエステル結合と化学反応することで、層間の接着性を向上することができる。
本実施形態における熱硬化性樹脂に用いられる繊維は、無機繊維及び有機繊維が使用できる。例えば、無機繊維としては、ガラス繊維、アスベスト繊維、炭素繊維、シリカ繊維、シリカ・アルミナ繊維、アルミナ繊維、ジルコニア繊維、チタン酸カリウム繊維、チラノ繊維、炭化ケイ素繊維、金属繊維等が挙げられる。有機繊維としては、高強度ポリエチレン繊維、ポリアセタール繊維、脂肪族または芳香族ポリアミド繊維、ポリアクリレート繊維、フッ素繊維、ボロン繊維、ポリアクリロニトリル繊維、アラミド繊維、PBO(ポリーp-フェニレンベンゾビスオキサゾール)繊維、ラミー、セルロース等、植物由来の繊維(植物繊維)等が挙げられる。これらの繊維は、単独または二種以上組み合わせて使用できる。これらの繊維のうち、機械的強度等の点から無機繊維、特に炭素繊維が好ましい。炭素繊維は、その原料により、合成高分子由来の炭素繊維(ポリアクリロニトリル系、ポリビニルアルコール系、レーヨン系炭素繊維等と鉱物由来の炭素繊維(ピッチ系炭素繊維等)とに分類できる。これらのうち、機械的強度の観点から合成高分子由来の炭素繊維が好ましい。
なお、本実施形態の樹脂積層体1は、例えば、自動車、鉄道車両、船舶、航空機等の移動体や風力発電機用ブレード、ファンブレード、ユニットバス、浄化槽、プリント基板、遊具、スキー板等、各種分野で使用される部品や本体に使用することができる。
熱硬化性樹脂シートが以下の手順で作製される。
まず、製造者は、三菱ケミカル(株)製のエポキシ樹脂である「jER828(商品名)」100重量部に対して、エステル交換反応触媒である東京化成工業(株)製の亜鉛(II)アセチルアセトナートを14.2重量部加え、溶解させた。これに、硬化剤として日立化成(株)製の「HN-2200(商品名)」が44.8重量部加えられ、攪拌、混合された。この結果、生成される混合液を熱硬化性樹脂原料液と称する。
そして、この熱硬化性樹脂原料液をテフロン(登録商標)シート上に約1mmの厚さで広げ、160℃で2時間加熱硬化することで、熱硬化性樹脂シート(繊維不含熱硬化性樹脂層11)を作製した。製造者は、作製した熱硬化性樹脂シート2枚でPETフィルム(繊維不含熱可塑性樹脂層11)1枚を挟み込み、減圧下、160℃でプレスすることで樹脂積層体1を得た。
このようにして作成された樹脂積層体1は、繊維不含熱硬化性樹脂層11の間に繊維不含熱可塑性樹脂層21が存在する樹脂積層体1である。なお、第1具体例の樹脂積層体1は図1の樹脂積層体1aに相当する。
製造者は、熱硬化性樹脂を含有する繊維含有樹脂体を以下の手順で作製した。
製造者は、第1具体例に記載の熱硬化性樹脂原料液を調整し、この熱硬化性樹脂原料液を炭素繊維クロスである東レ(株)製の「CO6343(商品名)」に減圧下で含浸させた。そして、製造者は、含浸した炭素繊維クロスを、160℃で2時間加熱硬化することで、炭素繊維含有熱硬化性樹脂シート(繊維含有熱硬化性樹脂層12)を作製した。続いて、製造者は、作製した炭素繊維含有熱硬化性樹脂シート3枚の各層間にポリカーボネートフィルム(繊維不含熱可塑性樹脂層21)を1枚ずつ挟み込み、減圧下、160℃でプレスすることで、樹脂積層体1を得た。
このようにして作成された樹脂積層体1は、繊維含有熱硬化性樹脂層12間に繊維不含熱可塑性樹脂層21を有する樹脂積層体1である。なお、第2具体例の樹脂積層体は図2の樹脂積層体1bに相当する。
製造者は、樹脂が半硬化状態である繊維含有熱硬化性樹脂シートを以下の手順で作製した。まず、製造者は、第2具体例に記載の方法と同様に、熱硬化性樹脂原料液を含浸した炭素繊維クロス(炭素繊維含有熱硬化性樹脂シート;繊維含有熱硬化性樹脂層12)を作製した。
そして、製造者は、炭素繊維含有熱硬化性樹脂シートを、80℃で1時間加熱した。これによって、樹脂が半硬化状態の繊維含有熱硬化性樹脂シートが作製された。作製された樹脂が半硬化状態の繊維含有熱硬化性樹脂シート4枚の各層間にPETフィルム(繊維不含熱可塑性樹脂層21)を1枚ずつ挟み込み、減圧下、180℃でプレスした。このようにして、樹脂積層体1が得られた。
このようにして作製された樹脂積層体1は、樹脂が半硬化の状態から作製された繊維含有熱硬化性樹脂層12の間に繊維不含熱可塑性樹脂層21が存在する樹脂積層体1である。第3具体例の樹脂積層体1は半硬化状態の繊維含有熱硬化性樹脂層12を用いて、図2の樹脂積層体1bを作製したものに相当する。
第3具体例で作製した、樹脂が半硬化状態である繊維含有熱硬化性樹脂シート(繊維含有熱硬化性樹脂層12)4枚の各層間に、東レ(株)製の炭素繊維クロス1枚と、ポリカーボネートからなる一村産業(株)製の繊維含有熱可塑性樹脂シート(繊維含有熱可塑性樹脂層22)が1枚ずつ挟み込まれた。その後、これらの積層体が減圧下、180℃でプレスされることで、樹脂積層体1が得られた。
このようにして作製された樹脂積層体1は、繊維含有熱硬化性樹脂層12の間に繊維含有熱可塑性樹脂層22が存在する樹脂積層体1である(図8に相当)。第4具体例の樹脂積層体1は図8の樹脂積層体1hに相当する。
製造者は、硬化剤である日立化成(株)製の「HN-2200(商品名)」89.6重量部に対して、硬化促進剤である、四国化成製の「2E4MZ-CN(商品名)」0.3重量部を添加し、攪拌、混合した。この混合液にエポキシ樹脂である、三菱ケミカル製の「jER828(商品名)」100重量部が加えられ、攪拌、混合されることで、樹脂原料液が得られた。この混合比では、エポキシ樹脂と硬化剤とが等量比で混合されている。製造者は、得られた樹脂原料液を、第2具体例で用いた炭素繊維クロス1枚に減圧下で含浸させた。さらに、製造者は、含浸した炭素繊維クロスを、160℃で2時間加熱硬化した。製造者は、作製した炭素繊維含有熱硬化性樹脂シート(繊維含有熱硬化性樹脂層12)4枚の各層間にPETフィルムを1枚ずつ挟み込み、減圧下、180℃でプレスすることで、樹脂積層体1を得た。
第5具体例の樹脂積層体1は図2の樹脂積層体1bにおいて、繊維含有熱硬化性樹脂層12が動的結合を有さないものに相当する。
以下の手順で、比較具体例として図16の樹脂積層体1Zを作製した。
第1具体例で作製した樹脂原料液に、第2具体例で使用した炭素繊維クロスが4枚重ねた状態で、減圧下で含浸された。そして、含浸させた炭素繊維クロス4枚が、160℃で2時間加熱硬化されることで、繊維含有熱硬化性樹脂層12のみからなる樹脂積層体1Zが得られた。
このようにして作製された樹脂積層体1Zは、繊維含有熱硬化性樹脂層12のみが4層積層している樹脂積層体1Zである。
樹脂積層体1,1Zの再成形が以下の方法に従って実施された。
第3具体例で得られた樹脂積層体1、比較具体例で得られた樹脂積層体1Zのそれぞれが、幅5cm、長さ20cmの板に切断加工された。ここで、前記したように、第3具体例の樹脂積層体1は、繊維含有熱可塑性樹脂層22間に樹脂が半硬化の状態から作製された繊維含有熱硬化性樹脂層12の間に繊維不含熱可塑性樹脂層21が存在する樹脂積層体1である。また、前記したように、比較具体例の樹脂積層体1Zは、図16に示す繊維含有熱硬化性樹脂層12のみが4層積層しているものである。
図17は、本実施形態に係る樹脂積層体1を製造する樹脂積層体製造システム100の構成例を示す図である。
樹脂積層体製造システム100は、2つの第1ロール101、第2ロール102、恒温槽111、カッタ112を有している。第1ロール101は、樹脂が半硬化状態である繊維含有熱硬化性樹脂シート(繊維含有熱硬化性樹脂層12)を、例えば、幅5cm、長さ1mに加工し、直径5cmの筒に巻回したものである。そして、第2ロール102は、例えば、幅5cm、長さ1mのPETフィルム(繊維不含熱可塑性樹脂層21)を直径5cmの筒に巻回したものである。なお、第1ロール101、第2ロール102における各シートの幅、長さ、巻回する筒の直径は、これらのサイズに限らない。ここで、繊維含有熱硬化性樹脂シートが半硬化状態であることによって、ロール状に巻回することができる。
そして、図17に示すように、半硬化状態である繊維含有樹脂シートのロール2本と、PETフィルムのロール1本が交互に重ねられ、恒温槽111で加熱されることにより、樹脂積層体1が連続的に製造される。加熱によって製造された樹脂積層体1はカッタ112で適切な長さに切断される。
また、図17の例では、半硬化状態の熱硬化性樹脂層がロール状に巻回されているが、硬化状態の熱硬化性樹脂層が恒温槽111に投入されてもよい。
11 繊維不含熱硬化性樹脂層(熱硬化性樹脂の層)
12 繊維含有熱硬化性樹脂層(繊維含有熱硬化性樹脂の層、熱硬化性樹脂の層)
21 繊維不含熱可塑性樹脂層(熱可塑性樹脂の層)
22 繊維含有熱可塑性樹脂層(繊維含有熱可塑性樹脂の層、熱可塑性樹脂の層)
100 樹脂積層体製造システム
101 第1ロール(半硬化状態の熱硬化性樹脂層)
102 第2ロール
Claims (10)
- 任意の2つの熱硬化性樹脂の層間に熱可塑性樹脂の層が密着して存在し、
前記熱硬化性樹脂の層の少なくとも1つにおいて、前記熱硬化性樹脂を構成する分子が可逆的に乖離及び結合する共有結合である動的共有結合を有する
ことを特徴とする樹脂積層体。 - 前記動的共有結合を有する前記熱硬化性樹脂は、エステル結合を含む樹脂である
ことを特徴とする請求項1に記載の樹脂積層体。 - 前記熱硬化性樹脂の層の少なくとも1つが繊維含有熱硬化性樹脂の層である
ことを特徴とする請求項1に記載の樹脂積層体。 - 前記繊維含有熱硬化性樹脂に含まれる繊維は、アラミド繊維、ガラス繊維、炭素繊維、植物繊維のうち、少なくとも1つを含む
ことを特徴とする請求項3に記載の樹脂積層体。 - 前記熱可塑性樹脂の層が複数存在する場合、当該熱可塑性樹脂の層の少なくとも1つが繊維含有熱可塑性樹脂の層である
ことを特徴とする請求項1に記載の樹脂積層体。 - 前記繊維含有熱可塑性樹脂に含まれる繊維は、アラミド繊維、ガラス繊維、炭素繊維、植物繊維のうち、少なくとも1つを含む
ことを特徴とする請求項5に記載の樹脂積層体。 - 前記熱可塑性樹脂は、-C(=O)-(O)-結合を有する樹脂である
ことを特徴とする請求項1に記載の樹脂積層体。 - 前記熱可塑性樹脂は、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミド、アクリル樹脂のうちの1つである
ことを特徴とする請求項1に記載の樹脂積層体。 - 任意の2つの熱硬化性樹脂の層間に熱可塑性樹脂が存在するよう前記熱硬化性樹脂の層及び前記熱可塑性樹脂の層を密着して配置する配置工程と、
前記配置工程で配置された前記熱硬化性樹脂の層及び前記熱可塑性樹脂の層を所定の温度以上で加熱する加熱工程と、
によって、前記熱硬化性樹脂の層の少なくとも1つにおいて、前記熱硬化性樹脂を構成する分子が可逆的に乖離及び結合する共有結合である動的共有結合を有する樹脂積層体が生成される
ことを特徴とする樹脂積層体の製造方法。 - 前記配置工程において、
前記熱硬化性樹脂の層は、半硬化の状態である
ことを特徴とする請求項9に記載の樹脂積層体の製造方法。
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