JP7035273B2 - 電子部品剥離装置及び電子部品の剥離方法 - Google Patents

電子部品剥離装置及び電子部品の剥離方法 Download PDF

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Description

本開示は、粘着シートに貼り付けられた電子部品を吸着して剥離する電子部品剥離装置及び電子部品の剥離方法に関するものである。
従来、粘着シートに貼り付けられた電子部品を吸着ノズルにより吸着し、粘着シートから電子部品を剥離する電子部品剥離装置がある(例えば、特許文献1など)。特許文献1の電子部品剥離装置は、突き上げ具により電子部品を下方から突き上げ、上方から吸着ノズルにより電子部品を吸着する。吸着ノズルは、電子部品を吸着した状態で上昇することで、電子部品を粘着シートから剥離する。突き上げ具は、四角柱をなしている。突き上げ具の先端部は、中央を突出させた凸形状であり、四隅を削って滑らかな曲面を形成されている。
特開2007-194571号公報(図3)
ところで、電子部品の厚さは、近年の実装密度の高まりから、例えば数十μmと、益々薄くなっている。このため、電子部品を粘着シートから剥離する際に、電子部品の割れや曲がりを防ぐため、電子部品に付与される負荷の軽減が必要となる。上記した特許文献1の電子部品剥離装置において、吸着ノズルは、貼り付け面と垂直な方向へ電子部品を引っ張り上げる。電子部品は、粘着シートに貼り付けられた接着面積に応じた負荷が付与されるため、割れたり曲がったりする虞がある。
本開示は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、粘着シートから電子部品を剥離する際に、電子部品に付与される負荷を軽減して、電子部品を適切に剥離できる電子部品剥離装置及び電子部品の剥離方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本明細書は、電子部品を貼り付けられた粘着シートの下方に配置され、前記粘着シートに対して所定の角度を有する傾斜面を設けられ、前記傾斜面により前記粘着シート及び前記電子部品を突き上げる突き上げ具と、下端部の下面に弾性部材を取り付けられ、前記下端部で前記電子部品を吸着する吸着装置と、前記突き上げ具により突き上げた前記電子部品を、前記弾性部材を弾性変形させて前記吸着装置により吸着させる、もしくは、前記吸着装置により吸着させた前記電子部品を前記突き上げ具により突き上げて前記弾性部材を弾性変形させる、その後、前記電子部品を吸着した前記吸着装置を前記粘着シートから離間する方向へと移動させることで前記弾性部材の弾性変形を復帰させながら前記電子部品を前記粘着シートに対して一方の端から剥離させる制御装置と、を備える電子部品剥離装置を開示する。
また、本開示の内容は、電子部品剥離装置に限定されることなく、電子部品の剥離方法として実施しても有益である。
本開示の電子部品剥離装置等によれば、突き上げ具は、粘着シートに対して傾斜した傾斜面を有し、その傾斜面により粘着シート及び電子部品を下方から突き上げる。粘着シート及び電子部品は、傾斜面に沿って傾いた状態となる。吸着装置は、突き上げ具により突き上げられ傾斜面によって傾斜した状態の電子部品を吸着する。あるいは、突き上げ具は、吸着装置によって吸着された電子部品を突き上げる。そして、吸着装置は、吸着した状態で粘着シートから剥離する方向へと移動する。吸着装置は、離間方向へ移動することで、傾斜面の下端から順番に、電子部品を粘着シートから剥離する。これにより、電子部品を粘着シートから剥離する際に、電子部品に付与される負荷を軽減することができる。剥離による電子部品の割れや曲がりを抑制し、電子部品を適切に剥離することができる。
本実施形態に係る電子部品装着装置の斜視図である。 カバーを除いた状態の電子部品装着装置の平面図である。 突き上げ装置の斜視図である。 突き上げ具の斜視図である。 吸着ノズル、ダイ、突き上げ具の位置関係を示す模式図である。 電子部品装着装置の制御系統を示すブロック図である。 ノズルホルダ及び吸着ノズルの拡大図である。 弾性部材をダイに接触させた状態の平面図である。 装着作業の制御内容を示すフローチャートである。 装着作業における吸着ノズル等の位置関係を示す模式図である。 装着作業における吸着ノズル等の位置関係を示す模式図である。 装着作業における吸着ノズル等の位置関係を示す模式図である。 装着作業における吸着ノズル等の位置関係を示す模式図である。 別例の弾性部材をダイに接触させた状態の平面図である。
(電子部品装着装置の構成)
以下、本開示の電子部品剥離装置を具体化した一実施形態であるダイ供給装置について図面を参照して説明する。図1は、本実施形態のダイ供給装置30を備える電子部品装着装置10の斜視図を示している。図2は、カバー12を除いた状態の電子部品装着装置10の平面図を示している。図1及び図2に示すように、電子部品装着装置10は、本体部11、ダイ供給装置30、液剤供給装置26、及び操作装置15を備えている。以下の説明では、図1に示す方向を用いて説明する。即ち、電子部品装着装置10が基板13(図2参照)を搬送する方向をX軸方向と称し、X軸方向に垂直で搬送される基板13の平面に水平の方向をY軸方向と称し、X軸方向及びY軸方向に垂直な方向をZ軸方向と称する。また、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向を用いて、電子部品装着装置10の左右、前後、上下を説明する場合もある。
電子部品装着装置10は、基板13に対してダイ92(図2参照)を装着する作業を実行する。基板13は、例えばプリント基板である。本体部11は、カバー12、ベース46、及びデバイスパレット70などを有している。本体部11は、略箱形状をなし、ベース46の上方に、搬送装置20、装着ヘッド移動装置22、及び装着ヘッド24(図2参照)などを収納している。Y軸方向におけるベース46の前側下方には、収納部86(図2参照)が設けられている。収納部86は、ダイ供給装置30の一部が差し込まれる空間である。カバー12は、本体部11の上面の一部に取り付けられている。
液剤供給装置26は、ベース46に固定されたデバイスパレット70の上方に固定されている。ダイ供給装置30は、メインフレーム100及びウエハ収容装置102などを有する。ウエハ収容装置102の内部には、複数のウエハ90(図2参照)が収容されている。ウエハ90は、例えば、ダイシングシート93を貼り付けされた後にダイシングされたものであり、複数のダイ92(電子部品の一例)をダイシングシート93に貼り付けられている。複数のウエハ90は、ダイ92の載置面をX軸方向及びY軸方向と略平行な状態にしてウエハ収容装置102に収納されている。ダイ供給装置30は、ウエハ収容装置102に収納された複数のウエハ90のうちの一枚を取り出し、メインフレーム100の上方に送り出す。操作装置15は、Y方向における本体部11の前面に取り付けられている。操作装置15は、例えば、電子部品装着装置10の動作状況などの情報を表示する表示画面を有する。また、操作装置15は、電子部品装着装置10に必要な操作や設定を受け付ける操作スイッチを有している。
また、図2に示すように、ダイ供給装置30は、上記した構成の他に、ピックアップヘッド移動装置106、ピックアップヘッド105、ウエハ保持フレーム118、及びダイ突上装置103(図3参照)などをメインフレーム100の上方に有している。ダイ供給装置30は、ウエハ90のダイ92をピックアップし、ピックアップしたダイ92を装着ヘッド24へ渡す装置である。ここでいうピックアップとは、例えば、ダイシングシート93に貼り付けられたダイ92を、後述するダイ供給装置30の吸着ノズル142(図5参照)によって吸着してダイシングシート93から剥離することをいう。
ピックアップヘッド移動装置106は、Y軸方向に延びる一対のY軸方向ガイドレール134、X軸方向に延びるX軸方向ガイドレール135、及びクランプ139などを有する。一対のY軸方向ガイドレール134は、X軸方向において所定の間隔を間に設けて離間して配置されている。X軸方向ガイドレール135は、一対のY軸方向ガイドレール134の上に架け渡されている。X軸方向ガイドレール135は、一対のY軸方向ガイドレール134に案内されて、不図示の電磁モータを駆動源として、Y軸方向の任意の位置に移動する。X軸方向ガイドレール135には、スライダ138が取り付けられている。スライダ138には、ピックアップヘッド105が取り付けられている。スライダ138は、ピックアップヘッド105を着脱可能に構成され、種類の異なるピックアップヘッド105を取り付け可能となっている。スライダ138及びピックアップヘッド105は、不図示の電磁モータを駆動源として、X軸方向ガイドレール135に案内されて、X軸方向の任意の位置に移動する。従って、スライダ138及びピックアップヘッド105は、Y軸方向ガイドレール134及びX軸方向ガイドレール135により、Y軸方向及びX軸方向の任意の位置に移動可能となっている。
ピックアップヘッド105は、例えば、ノズルホルダ141(図5参照)、吸着ノズル142(図5参照)、ノズル昇降装置105A(図6参照)、及び反転装置105B(図6参照)を有する。ノズルホルダ141は、棒状をなし、先端に吸着ノズル142を保持する。図5に示すように、吸着ノズル142は、ノズル本体143と、弾性部材144とを有している。図7に示すように、ノズル本体143は、筒状部143Aと、下端部143Bとを有している。筒状部143Aは、Z軸方向に延びる円柱形状をなしている。下端部143Bは、筒状部143Aの下端に設けられている。
下端部143Bは、Z軸方向の上から見た平面視において、長方形状をなしている。下端部143Bは、上下方向において所定の厚みを有する板状をなしている。下端部143Bの平面視の大きさは、例えば、ダイ92の平面視の大きさに比べて若干だけ小さい大きさとなっている(図8参照)。ノズル本体143には、筒状部143A及び下端部143BをZ軸方向に貫通する吸気通路143Dが形成されている。吸気通路143Dの下端の開口である吸気口143Eは、下端部143Bの下面の略中央に形成されている(図8参照)。
弾性部材144は、下端部143Bの下面に取り付けられている。弾性部材144は、例えば、ゴムで形成されている。なお、弾性部材144の材料は、ゴムに限らず、ウレタン等の他の弾性を有する材料でも良い。図7及び図8に示すように、弾性部材144は、長方形状の下端部143Bの外周に沿って形成された環状をなしている。弾性部材144は、平面視において、長方形の枠状をなしている。弾性部材144内には、X軸方向及びY軸方向を囲む内壁144Aが形成されている。吸気口143Eは、平面視において、弾性部材144の中央に配置されている。弾性部材144は、ダイ92の上面に接触することで、内壁144A、下端部143B及びダイ92で囲まれた密閉された空間を形成する。
また、ダイ供給装置30は、吸着ノズル142へ正圧又は負圧を供給する正負圧供給装置104(図6参照)を備える。正負圧供給装置104は、例えば、電子部品装着装置10を設置された場所の外気圧に応じた正圧又は負圧を吸着ノズル142へ供給する。吸着ノズル142は、正負圧供給装置104から吸気通路143Dを通じて負圧が供給されることで、弾性部材144等で囲まれた空間内を負圧にする。これにより、吸着ノズル142は、弾性部材144を介してダイ92を吸着保持する。また、吸着ノズル142は、正負圧供給装置104から吸気通路143Dを通じて僅かな正圧が供給されることで、弾性部材144等で囲まれた空間内を正圧にする。吸着ノズル142は、吸着を解除し、保持していたダイ92を離脱する。また、ノズル昇降装置105Aは、ノズルホルダ141及び吸着ノズル142を、Z軸方向に沿って上下に昇降させる装置である。反転装置105Bは、例えば、Y軸方向に沿った回転軸を中心にノズルホルダ141を回転させ、ノズルホルダ141及び吸着ノズル142を上下に反転させる装置である。
また、図2に示すように、クランプ139は、ピックアップヘッド移動装置106のX軸方向ガイドレール135の前面に取り付けられている。クランプ139は、ウエハ収容装置102に収容されたウエハ90を把持するものである。ウエハ保持フレーム118は、メインフレーム100の上面に配設されている。クランプ139は、例えば、ウエハ収容装置102に収納された複数のウエハ90のうち、Z軸方向における上下の位置が一致したウエハ90を把持する。クランプ139は、X軸方向ガイドレール135の後方への移動に伴って、ウエハ90を把持したまま後方へ移動する。クランプ139は、ウエハ保持フレーム118の位置まで移動するとウエハ90の把持を解除する。ウエハ90は、ウエハ保持フレーム118の内側に載置される。ダイ供給装置30は、ウエハ90を固定する固定装置107(図6参照)を有する。固定装置107は、ウエハ保持フレーム118の内側に載置されたウエハ90を固定する。ダイ突上装置103は、ウエハ保持フレーム118の下方に配設されている。尚、ダイ突上装置103の詳細については後述する。
搬送装置20は、コンベア装置40,42を有する。コンベア装置40,42の各々は、Y軸方向に並んで配置され、X軸方向に沿ったレールを構成している。コンベア装置40,42の各々は、不図示の電磁モータを駆動源として基板13をX軸方向に搬送する。また、コンベア装置40,42の各々は、基板13を所定の作業位置で固定する固定装置(図示略)を備えている。
装着ヘッド移動装置22は、ピックアップヘッド移動装置106と同様の構成を有している。装着ヘッド移動装置22は、Y軸方向に延びる一対のY軸方向ガイドレール50及びX軸方向に延びるX軸方向ガイドレール52などを有している。一対のY軸方向ガイドレール50は、X軸方向において所定の間隔を間に設けて離間して配置されている。X軸方向ガイドレール52は、一対のY軸方向ガイドレール50の上に架け渡されている。X軸方向ガイドレール52は、一対のY軸方向ガイドレール50に案内されてY軸方向の任意の位置に移動する。X軸方向ガイドレール52には、スライダ54が取り付けられている。スライダ54には、装着ヘッド24が取り付けられている。スライダ54は、装着ヘッド24を着脱可能に構成され、種類の異なる装着ヘッド24を取り付け可能となっている。スライダ54及び装着ヘッド24は、X軸方向ガイドレール52に案内されて、X軸方向の任意の位置に移動する。従って、スライダ54及び装着ヘッド24は、Y軸方向ガイドレール50及びX軸方向ガイドレール52により、Y軸方向及びX軸方向の任意の位置に移動可能となっている。装着ヘッド24は、不図示のノズルホルダ、吸着ノズル、及びノズル昇降装置などを有する。装着ヘッド24は、例えば、ダイ供給装置30のピックアップヘッド105から供給されたダイ92を吸着保持し、基板13に装着する作業を実行する。ノズルホルダは、棒状をなし、先端に吸着ノズルを保持する。吸着ノズルは、正負圧供給装置(不図示)により負圧を供給されてダイ92を吸着保持し、僅かな正圧が供給されることで保持したダイ92を離脱する。
液剤供給装置26は、後方端部に液剤トレイ74を有する。液剤トレイ74には、液剤が貯留されている。貯留される液剤は、例えば、クリーム状のはんだ、フラックス、接着剤等である。また、搬送装置20とデバイスパレット70との間には、ノズルステーション76が配置されている。ノズルステーション76には、装着ヘッド24の交換用の吸着ノズルが収納されている。
次に、図3~図5を用いて、ダイ突上装置103について説明する。ダイ突上装置103は、ベース151、一対のY軸方向ガイドレール152、Y移動テーブル153、一対のX軸方向ガイドレール154、X移動テーブル156、及びダイ突上本体部157などを有する。ベース151は、メインフレーム100に固定されている。一対のY軸方向ガイドレール152は、X軸方向において所定の間隔を間に設けて離間して配置されている。Y移動テーブル153は、一対のY軸方向ガイドレール152に案内されて、不図示の電磁モータを駆動源として、Y軸方向の任意の位置に移動する。Y移動テーブル153の上面には、一対のX軸方向ガイドレール154が設けられている。一対のX軸方向ガイドレール154は、Y軸方向において所定の間隔を間に設けて離間して配置されている。X移動テーブル156は、一対のX軸方向ガイドレール154に案内されて、不図示の電磁モータを駆動源として、X軸方向の任意の位置に移動する。ダイ突上本体部157は、略円筒状をなし、X移動テーブル156に固定されている。従って、ダイ突上本体部157は、Y軸方向ガイドレール152及びX軸方向ガイドレール154により、Y軸方向及びX軸方向の任意の位置に移動可能となっている。ダイ突上本体部157の上部には、突き上げ具158が取り付けられている。
突き上げ具158は、例えば、Z軸方向に沿って延び、略四角柱形状をなしている。突き上げ具158は、内部に通気口159(図5参照)を形成されている。このため、突き上げ具158は、中空の箱形形状をなしている。突き上げ具158の上面158Aは、例えば、図8に示すように、平面視において、弾性部材144及びダイ92よりも大きい面積の平面で形成されている。例えば、長方形状のダイ92であれば、上面158Aは、平面視においてダイ92の長手方向よりも長い長方形の平面で形成されている。
また、突き上げ具158の上面158Aは、所定の角度で傾斜している。上面158Aは、例えば、突き上げ具158の上方に配置されたダイシングシート93の平面(本実施形態では、X軸方向及びY軸方向に沿った平面)に対して所定の角度で傾斜している。後述するように、ダイ突上装置103は、Y移動テーブル153及びX移動テーブル156を移動させ、上面158Aの中心にノズル本体143及びダイ92が配置されるように、突き上げ具158を配置する。そして、突き上げ具158は、傾斜した上面158Aを、ダイシングシート93の下方から接触させて、ダイシングシート93及びダイ92を上方へ突き上げる。吸着ノズル142は、突き上げ具158によって突き上げられたダイ92を上方から吸着し、ダイ92をピックアップする。これにより、ダイシングシート93に対するダイ92の剥離性を向上させることができる。このため、上面158Aの傾斜角度としては、例えば、予めダイ92のピックアップ試験を実行して良好にダイ92をピックアップできた剥離性の高い角度を設定できる。ここでいう良好なピックアップの判断基準としては、例えば、ピックアップの成功率を高められるか、ピックアップの作業速度を短縮できるか、ピックアップに必要な負圧(正負圧供給装置104の負荷)を低減できるかなどの基準を採用できる。
また、上面158Aには、複数の貫通孔161が形成されている。貫通孔161は、例えば、Z軸方向に沿って上面158Aを貫通して形成されている。貫通孔161は、例えば、Z軸方向の上方から見た平面視において、円形をなしている。なお、図4及び図5に示す貫通孔161の形状や数は、一例であり、適宜変更可能である。例えば、貫通孔161は、平面視において楕円形でも良い。
突き上げ具158の通気口159は、正負圧供給装置104(図6参照)に接続されている。突き上げ具158は、正負圧供給装置104から通気口159内に負圧を供給されと、貫通孔161によりダイシングシート93を上面158Aへ吸引する。これにより、ダイシングシート93及びダイ92を、上面158A上に固定することができる。また、突き上げ具158は、正負圧供給装置104から通気口159内に正圧を供給されると、ダイシングシート93の上面158Aへの吸引を解除する。なお、吸着ノズル142に負圧を供給する正負圧供給装置104と、突き上げ具158へ負圧を供給する正負圧供給装置104とは、別の装置でも良い。
(電子部品装着装置10の制御の構成)
次に、図6を用いて、電子部品装着装置10の制御の構成について説明する。図6に示すように、電子部品装着装置10は、上記した構成の他に、制御装置200を備える。制御装置200は、CPU201、RAM202、記憶装置204などを有する。記憶装置204は、例えば、ROMやハードディスクを組み合わせて構成され、電子部品装着装置10の制御に必要な各種のプログラムPGやデータが記憶されている。制御装置200は、記憶装置204に記憶されたプログラムPGをCPU201で実行することで、電子部品装着装置10の各部を制御する。ここでいう各部とは、上記したダイ供給装置30、搬送装置20、装着ヘッド移動装置22、装着ヘッド24などである。RAM202は、CPU201でプログラムPGを実行する際等のデータを一時的に記憶する作業用メモリとして用いられる。なお、以下の説明では、制御装置200による制御を、装置名で記載することがある。例えば、「コンベア装置40が、基板13を搬送する」とは、「制御装置200が、CPU201でプログラムPGを実行しコンベア装置40の駆動を制御する。これにより、コンベア装置40が、制御装置200の制御に基づいて、基板13を搬送する」ことを意味する。
(装着作業の制御)
電子部品装着装置10は、上記した構成により、基板13に対するダイ92の装着作業を行う。次に、電子部品装着装置10による装着作業の制御の内容について説明する。図9は、装着作業の制御内容を示すフローチャートである。なお、図9を用いて説明する以下の処理の順番、処理内容、処理数等は、一例である。制御装置200は、例えば、電源を投入されると、記憶装置204からプログラムPGを読み出し、システムを起動する。制御装置200は、システムを起動した後、電子部品装着装置10を配置した生産ラインの管理コンピュータから制御プログラム(所謂、レシピ)を受信すると、受信した制御プログラムに基づいて、基板13に対する装着作業を実行する。この制御プログラムには、例えば、基板13の種類、生産枚数、ダイ92の装着位置などの情報が含まれている。
制御装置200は、装着作業を開始すると、図9のステップ(以下、単にSと記載する)11において、コンベア装置40,42を制御して、基板13の搬入作業を行う。コンベア装置40,42は、装着作業を行う作業位置まで基板13をX軸方向へ搬送し、作業位置に基板13を固定する。また、ダイ供給装置30は、制御装置200の制御に基づいて、基板13の搬入に合わせて、メインフレーム100上(ウエハ保持フレーム118の間)にウエハ90を固定し、ダイ92の供給を行う準備を行う。
次に、ダイ供給装置30は、ダイ突上装置103を駆動して、ウエハ90に設けられた複数のダイ92のうち、所望のダイ92の下方へ突き上げ具158を移動させる(S13)。この所望のダイ92は、例えば、上記した制御プログラムにより指定された位置に配置されたダイ92であり、基板13へ装着するダイ92である。ダイ供給装置30は、図10に示すように、突き上げ具158によりダイ92を上方へ突き上げる。また、ダイ供給装置30は、突き上げ具158の突き上げに合わせて、正負圧供給装置104から通気口159内へ負圧を供給する。突き上げ具158は、貫通孔161によりダイシングシート93を吸引しつつ、ダイシングシート93及びダイ92を突き上げる(S13)。ダイシングシート93の一部は、突き上げ具158により押し上げられる。ダイ92は、突き上げ具158の上面158Aの上に、ダイシングシート93を介して配置され、上面158Aに沿って傾いた状態となる。また、ダイ供給装置30は、突き上げ具158による突き上げ作業に合わせて、ピックアップヘッド105を、突き上げるダイ92の上方へ移動させる。また、装着ヘッド移動装置22は、制御装置200の制御に基づいて、ピックアップヘッド105によってダイ92を供給される供給位置まで装着ヘッド24を移動させる。
制御装置200は、突き上げ具158を所定の突き上げ位置まで上昇させ、突き上げ具158によるダイ92の突き上げを完了させると、ピックアップヘッド105を制御して、吸着ノズル142を下降させる(S15)。なお、制御装置200は、突き上げ具158による突き上げ中に、ピックアップヘッド105の吸着ノズル142を下降させても良い。この場合、突き上げと下降を並列に実行することで、作業時間の短縮を図ることができる。あるいは、制御装置200は、先に吸着ノズル142の下降を開始し、後から突き上げ具158を上昇させても良い。
図11に示すように、ピックアップヘッド105は、吸着ノズル142を下降させ、弾性部材144をダイ92の上面に接触させ弾性変形させる。弾性部材144は、Z軸方向においてノズル本体143の下端部143B(図7参照)とダイ92とで挟まれ弾性変形する。換言すれば、本実施形態のピックアップヘッド105は、ダイ92によって弾性部材144を弾性変形させる位置まで、吸着ノズル142を下降させる。
また、制御装置200は、正負圧供給装置104を制御して、正負圧供給装置104から吸着ノズル142へ負圧を供給する。吸着ノズル142のノズル本体143は、弾性部材144を介してダイ92を吸着する(S17)。なお、正負圧供給装置104から負圧を供給するタイミングは、特に限定されない。例えば、正負圧供給装置104は、吸着ノズル142の下降に合わせて負圧の供給を開始し、作業時間の短縮を図っても良い。あるいは、正負圧供給装置104は、吸着ノズル142の下降が完了した後に、負圧の供給を開始しても良い。
次に、制御装置200は、ピックアップヘッド105を制御して、吸着ノズル142によってダイ92を吸着して保持した状態で、吸着ノズル142を上昇させる(S19)。図12に示すように、弾性部材144は、吸着ノズル142の上昇に従って膨張し、元の形状へと徐々に復帰する。また、ダイ92は、吸着ノズル142の上昇に合わせて、一方の端部から徐々に剥離される。例えば、図12に示すように、上面158Aが前方から後方に向かって上方へ傾斜している場合、ダイ92は、前方側(上面158Aの傾斜の下端側)から順番に剥離される。この場合、ダイ92は、左右方向に沿った直線を境界部分として、ダイシングシート93から剥離される。なお、図12は、剥離する状態がより分かり易くなるように、ダイ92の曲がり具合等を、実際の角度より大きくして示している。
ここで、従来の電子部品剥離装置では、例えば、凸形状の突出部分と吸着ノズル142とでダイ92を上下で挟み、吸着ノズル142をZ軸方向(ダイシングシート93の平面と直交する方向)へ上昇させることでダイ92をダイシングシート93から剥離した。この場合、ダイ92には、ダイシングシート93に貼り付けられた貼り付け面の接着面積に応じた負荷が付与される。即ち、ダイ92をダイシングシート93から面で剥がすような剥離動作となる。
これに対し、本実施形態のダイ供給装置30では、図12に示すように、上面158Aの下端(例えば、前端)からダイ92を順番に、ダイシングシート93から剥離する。このため、ダイ92は、吸着ノズル142によって引っ張り上げられる際に付与される負荷を、傾斜方向(前後方向)における一辺(左右方向に沿った一辺)のみに付与される。即ち、ダイ92をダイシングシート93から線で剥がすような剥離動作を実行できる。これにより、ダイ92をダイシングシート93から剥離する際に、ダイ92に付与される負荷を軽減することができる。その結果、剥離によるダイ92の割れや曲がりを抑制することができる。
図13に示すように、制御装置200は、ダイ92をダイシングシート93から完全に剥離する位置まで吸着ノズル142を上昇させ、吸着ノズル142によりダイ92をピックアップする(S19)。制御装置200は、吸着ノズル142でピックアップしたダイ92の装着を実行する(S21)。ピックアップヘッド105は、制御装置200の制御に基づいて、反転装置105B(図6参照)を駆動し、ノズルホルダ141及び吸着ノズル142を反転させ、ピックアップしたダイ92を供給位置に供給する。制御装置200は、装着ヘッド24を制御し、供給位置において、吸着ノズル142のダイ92を装着ヘッド24の吸着ノズルにより吸着する。
制御装置200は、装着ヘッド移動装置22を制御して、液剤供給装置26の液剤トレイ74の上方に装着ヘッド24を移動させ、装着ヘッド24の吸着ノズル(ダイ92)を下降させる。装着ヘッド24は、ダイ92のバンプに液剤を塗布する。制御装置200は、基板13の上方まで装着ヘッド24を移動させ、装着ヘッド24により所望の装着位置にダイ92を装着させる(S21)。
また、制御装置200は、ダイ92がダイシングシート93から完全に剥離する位置まで吸着ノズル142を上昇させると、突き上げ具158を下降させる(S21)。突き上げ具158は、ダイシングシート93から離間する位置まで下降する。換言すれば、突き上げ具158は、突き上げる位置まで一度上昇すると、吸着ノズル142によるピックアップが完了するまでの間、その突き上げ位置を維持する。
従って、本実施形態の制御装置200は、ダイシングシート93(粘着シートの一例)及びダイ92(電子部品の一例)を突き上げる突き上げ位置まで突き上げ具158を上昇させる。制御装置200は、ピックアップヘッド105(吸着装置の一例)をダイシングシート93から離間する方向(本実施形態では上方)へ移動させる間、突き上げ具158を突き上げ位置(例えば、図12、図13に示す位置)に保持する。これによれば、制御装置200は、突き上げ具158の位置を突き上げ位置に固定した状態で、ピックアップヘッド105を突き上げ具158(上面158A)から離間させる。これにより、突き上げ具158を突き上げ位置に固定することで、ダイ92をダイシングシート93から安定して剥離することができる。なお、制御装置200は、突き上げ具158を突き上げ位置に保持せずに、吸着ノズル142の上昇に合わせて突き上げ具158を下降させても良い。また、制御装置200は、突き上げ具158の突き上げ位置からの下降を、吸着ノズル142を図13に示す位置まで上昇させてから開始しても良い。即ち、ノズル本体143の上昇が完了してから、突き上げ具158の下降を開始しても良い。
次に、制御装置200は、基板13に対する全てのダイ92の装着が完了したか否かを判断する(S23)。制御装置200は、装着作業が完了していないと判断すると(S23:NO)、S13からの作業を再度実行する。これにより、次のダイ92の装着作業が開始される。この際、本実施形態のダイ供給装置30は、ピックアップヘッド105によるダイ92の装着ヘッド24への供給作業や、装着ヘッド24によるダイ92の基板13への装着作業の作業期間中に、先行して次のダイ92の突き上げ作業を開始する(S13)。搬送装置20は、ダイ供給装置30を制御して、次に装着するダイ92の下方へ突き上げ具158を移動させ、突き上げ作業を行う。
従って、本実施形態の制御装置200は、ピックアップヘッド105により吸着したダイ92を供給する作業を実行している作業期間に、突き上げ具158により次に突き上げるダイ92の突き上げ作業を開始する(S13)。これによれば、制御装置200は、ピックアップヘッド105によりダイ92の供給作業を実行している作業期間中に、次のダイ92の突き上げ作業を先行して実行する。これにより、突き上げ、吸着、供給の各作業の実行に必要なサイクルタイムを短縮することができる。
一方、制御装置200は、基板13に対する全てのダイ92の装着が完了したと判断すると(S23:YES)、装着作業の完了した基板13の搬出を行う(S25)。例えば、生産ラインにおける電子部品装着装置10の下流側には、リフロー装置や基板検査装置が配置されている。リフロー装置は、例えば、クリーム状のはんだをリフローしてダイ92を基板13にはんだ接合するものである。基板検査装置は、例えば、基板13をカメラで撮像して、装着状態を解析、検査する装置である。コンベア装置40,42は、このような下流の装置へ、基板13を搬出する。また、制御装置200は、次の基板13の装着作業がある場合、基板13の搬出に合わせて、図9に示す処理を再度開始し、次の基板13の搬入を実行する(S11)。
ここで、上記したように、本実施形態のピックアップヘッド105は、吸気を行う吸気口143Eと、吸気口143Eを囲む環状をなし、ダイ92と接触することで密閉された空間を形成し、弾性変形可能な弾性部材144と、を有する。これによれば、ピックアップヘッド105は、弾性変形する弾性部材144をダイ92に密着させた状態で吸気口143Eにより吸気を実行することができる。ピックアップヘッド105は、弾性部材144内の空間を負圧にして、ダイ92を吸着することができる。
また、本実施形態の制御装置200は、弾性部材144が、ダイ92と接触し弾性変形する位置までピックアップヘッド105の吸着ノズル142を下降させ、ピックアップヘッド105によってダイ92を吸着させる。これによれば、弾性部材144は、傾斜したダイ92の上方から接触し、ダイ92の傾斜角度に応じて弾性変形する。弾性部材144は、上面158A(傾斜面の一例)の下端から上端に向かうに従ってより収縮し、上面158Aの傾斜角度に応じて変形する。弾性部材144は、吸着ノズル142の上昇に伴って、ダイ92を吸着しつつ膨張する。これにより、弾性部材144の弾性変形により、上面158Aの下端から順番に、ダイ92をダイシングシート93から適切に剥離できる。
因みに、ダイ供給装置30は、電子部品剥離装置の一例である。ダイ92は、電子部品の一例である。ダイシングシート93は、粘着シートの一例である。上面158Aは、傾斜面の一例である。ピックアップヘッド105及び吸着ノズル142は、吸着装置の一例である。S13~S17の処理は、吸着工程の一例である。S19の処理は、剥離工程の一例である。
以上、上記した本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
本実施形態の一態様では、突き上げ具158は、ダイ92を貼り付けられたダイシングシート93の下方に配置される。突き上げ具158は、ダイシングシート93に対して所定の角度を有する上面158Aを設けられている。制御装置200は、突き上げ具158により突き上げたダイ92を、ピックアップヘッド105により吸着させる(S13,S15,S17、図11参照)。制御装置200は、ダイ92を吸着したピックアップヘッド105をダイシングシート93から離間する方向(本実施形態では上方)へと移動させることでダイ92をダイシングシート93から剥離させる。
これによれば、突き上げ具158は、ダイシングシート93に対して傾斜した上面158Aを有し、その上面158Aによりダイシングシート93及びダイ92を下方から突き上げる。ダイシングシート93及びダイ92は、上面158Aに沿って傾いた状態となる。吸着ノズル142は、上面158Aによって傾斜した状態のダイ92を吸着し、吸着した状態で上方へと移動する。吸着ノズル142は、上方へ移動することで、上面158Aの下端から順番に、ダイ92をダイシングシート93から剥離する。これにより、ダイ92をダイシングシート93から剥離する際に、ダイ92に付与される負荷を軽減することができる。剥離によるダイ92の割れや曲がりを抑制し、ダイ92を適切に剥離することができる。
尚、本開示は上記の実施形態に限定されるものではなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲内での種々の改良、変更が可能であることは言うまでもない。
例えば、制御装置200は、突き上げ具158により突き上げたダイ92をピックアップヘッド105により吸着させた(S13,S15,S17)。しかしながら、制御装置200は、ピックアップヘッド105によりダイ92を先に吸着させ(S15,S17)、後から突き上げ具158によりダイ92を突き上げても良い(S13)。これにより、ピックアップヘッド105とダイ92とでダイ92を上下に挟んだ状態で、突き上げることができる。
また、吸着ノズル142は、弾性部材144を備えなくとも良い。例えば、吸着ノズル142は、下端部143Bをダイ92に直接接触させ、ダイ92をピックアップしても良い。
また、上記した下端部143B及び弾性部材144の形状等は、一例である。例えば、図14に示すように、弾性部材144を、円環状に形成しても良い。また、下端部143Bを、弾性部材144の大きさや形状に合わせて、円板形状に形成しても良い。図14に示す例では、ダイ92は、平面視において略正方形状をなしている。弾性部材144は、吸気口143Eを中心に配置され、吸気口143Eを取り囲むように配置されている。ピックアップヘッド105は、例えば、吸気口143Eとダイ92の中央位置とを合わせた状態で、弾性部材144をダイ92に接触させる。
ここで、図8に示すように、平面視におけるダイ92の形状に合わせて、弾性部材144の形状を矩形に形成することで、図12に示すダイ92を一辺側から剥離する際に、一辺に沿ってダイ92へより均等に外力を加えることができる。一方で、図14に示す構成では、弾性部材144を環状にし、吸気口143Eを弾性部材144の中央に配置している。これにより、吸気口143Eから吸気を行い弾性部材144内に負圧を供給した際に、弾性部材144内の負圧(圧力値)をより均等にすることが可能となる。
また、上記実施形態では、傾いたダイ92に吸着ノズル142を密着させるために、ノズル本体143の下方に弾性部材144を設けたが、他の方法を用いても良い。例えば、吸着ノズル142は、ノズル本体143の下端部143Bを筒状部143Aに対して回転させるフローティング機構を備えても良い。フローティング機構は、例えば、筒状部143Aの下端において、X軸方向に沿った回転軸を中心に下端部143Bを筒状部143Aに対して回転させるボールベアリングである。また、フローティング機構は、例えば、回転した下端部143Bを、元の位置(例えば、水平な位置)へ復帰させる付勢部材(バネなど)を備えても良い。このような構成の吸着ノズル142では、下端部143Bをダイ92に接触させて回転させることで、ダイ92の傾斜角度に合わせて下端部143Bを回転させることができる。そして、吸着ノズル142は、下端部143Bを傾けた状態でダイ92に密着させダイ92を吸着できる。下端部143Bは、吸着ノズル142の上昇に合わせて、付勢部材により、傾いた状態(回転した状態)から初期位置(例えば水平位置)に戻る。ピックアップされたダイ92は、水平状態となる。このような構成では、弾性部材144が不要となる。なお、吸着ノズル142は、弾性部材144と、上記したフローティング機構との両方を備える構成でも良い。
また、制御装置200は、弾性部材144が弾性変形する位置まで吸着ノズル142を下降させたが、弾性部材144とダイ92の上面の一部とが接触する位置で吸着ノズル142の下降を停止しても良い。
また、制御装置200は、ピックアップヘッド105によるダイ92の供給を行う作業期間中に、次のダイ92の突き上げ作業を開始したが、開始しなくとも良い。例えば、制御装置200は、装着ヘッド24によるダイ92の基板13への装着作業が完了してから、突き上げ具158の移動を開始しても良い。
また、上記実施形態では、特に言及していないが、ダイ供給装置30は、突き上げ具158の向きを変更する機構を備えても良い。例えば、ダイ供給装置30は、Z軸方向に沿った回転軸を中心に突き上げ具158を回転可能な回転装置を備えても良い。
また、上記では、本開示の電子部品剥離装置として、ダイ供給装置30を採用した場合を説明したが、これに限らない。例えば、電子部品装着装置10は、装着ヘッド24によって、ウエハ90のダイ92を直接ピックアップする構成でも良い。例えば、ウエハ90は、バンプ面を下方にしてダイ92が配置された構成でも良い。この場合、ダイ供給装置30は、ピックアップヘッド105を備えなくとも良い。そして、電子部品装着装置10は、突き上げ具158で突き上げたダイ92を、装着ヘッド24によりピックアップしても良い。この場合、電子部品装着装置10は、本開示の電子部品剥離装置の一例である。装着ヘッド24は、吸着装置の一例である。
30 ダイ供給装置(電子部品剥離装置)、92 ダイ(電子部品)、93 ダイシングシート(粘着シート)、105 ピックアップヘッド(吸着装置)、142 吸着ノズル(吸着装置)、143E 吸気口、144 弾性部材、158 突き上げ具、158A 上面(傾斜面)、200 制御装置。

Claims (6)

  1. 電子部品を貼り付けられた粘着シートの下方に配置され、前記粘着シートに対して所定の角度を有する傾斜面を設けられ、前記傾斜面により前記粘着シート及び前記電子部品を突き上げる突き上げ具と、
    下端部の下面に弾性部材を取り付けられ、前記下端部で前記電子部品を吸着する吸着装置と、
    前記突き上げ具により突き上げた前記電子部品を、前記弾性部材を弾性変形させて前記吸着装置により吸着させる、もしくは、前記吸着装置により吸着させた前記電子部品を前記突き上げ具により突き上げて前記弾性部材を弾性変形させる、その後、前記電子部品を吸着した前記吸着装置を前記粘着シートから離間する方向へと移動させることで前記弾性部材の弾性変形を復帰させながら前記電子部品を前記粘着シートに対して一方の端から剥離させる制御装置と、
    を備える電子部品剥離装置。
  2. 前記吸着装置は、
    さらに、吸気を行う吸気口を有し
    前記弾性部材は、
    記吸気口を囲む環状をなし、前記電子部品と接触することで密閉された空間を形成可能な厚みを有する請求項1に記載の電子部品剥離装置。
  3. 前記傾斜面の傾斜方向に沿った長さが、
    前記電子部品の幅に比べて長い、請求項1又は請求項2に記載の電子部品剥離装置。
  4. 前記制御装置は、
    前記粘着シート及び前記電子部品を突き上げる突き上げ位置まで前記突き上げ具を上昇させ、前記吸着装置を前記粘着シートから離間する方向へ移動させる間、前記突き上げ具を前記突き上げ位置に保持する、請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の電子部品剥離装置。
  5. 前記制御装置は、
    前記吸着装置により吸着した前記電子部品を供給する作業を実行している作業期間に、前記突き上げ具により次に突き上げる前記電子部品の突き上げ作業を開始する、請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の電子部品剥離装置。
  6. 電子部品を貼り付けられた粘着シートの下方に配置され、前記粘着シートに対して所定の角度を有する傾斜面を設けられ、前記傾斜面により前記粘着シート及び前記電子部品を突き上げる突き上げ具と、
    下端部の下面に弾性部材を取り付けられ、前記下端部で前記電子部品を吸着する吸着装置と、
    を備える電子部品剥離装置における電子部品の剥離方法であって、
    前記突き上げ具により突き上げた前記電子部品を、前記弾性部材を弾性変形させて前記吸着装置により吸着させる、もしくは、前記吸着装置により吸着させた前記電子部品を前記突き上げ具により突き上げて前記弾性部材を弾性変形させる吸着工程と、
    前記電子部品を吸着した前記吸着装置を前記粘着シートから離間する方向へと移動させることで前記弾性部材の弾性変形を復帰させながら前記電子部品を前記粘着シートに対して一方の端から剥離させる剥離工程と、
    を含む電子部品の剥離方法。
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